JP3526493B2 - 異方性焼結磁石の製造方法 - Google Patents

異方性焼結磁石の製造方法

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JP3526493B2 JP24086795A JP24086795A JP3526493B2 JP 3526493 B2 JP3526493 B2 JP 3526493B2 JP 24086795 A JP24086795 A JP 24086795A JP 24086795 A JP24086795 A JP 24086795A JP 3526493 B2 JP3526493 B2 JP 3526493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異方性焼結磁石の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】異方性焼結磁石としては、Baフェライ
ト系、Srフェライト系などのフェライト磁石、R−C
o系、R−Fe−B系などの希土類磁石が広く使用され
ているが、近年高性能磁石として希土類磁石の使用が急
激に伸びている。これら異方性焼結磁石は、磁性を担っ
ている各結晶粒の容易磁化方向をある一定の方向に揃え
たものであり、そのため、結晶粒の容易磁化方向がばら
ばらの方向を向いている等方性磁石に比較して、その容
易磁化方向に着磁されたときに残留磁束密度の値が大き
く、したがって、最大エネルギー積を大きくすることが
できる。また、焼結磁石であるため、樹脂などで結合さ
れたボンディッド磁石と比較して、非磁性物質の存在量
が少ないため、残留磁束密度の値が大きくなり、最大エ
ネルギー積を大きくできる。したがって、異方性焼結磁
石が、同じ材料を用いた磁石の中で、一番大きな最大エ
ネルギー積を得ることがてきるので、広く利用されてい
る。
【0003】異方性焼結磁石は、磁性結晶粒の容易磁化
方向をある一定の方向に揃えるために、その材料を、そ
れぞれの粉砕粒が単結晶になるまで粉砕し、その永久磁
石粉末に外部磁場を印加することにより永久磁石粉末の
磁化容易軸を外部磁場の方向と平行な方向に揃え、圧力
をかけて圧縮し成形する。その後、成形体を所定の条件
で焼結し、異方性焼結磁石を製造する。材料によって
は、焼結後、熱処理を要する場合もある。例えば、R2
Co17系磁石では、焼結後、溶体化処理を行い、さらに
時効処理を行う。R−Fe−B系磁石では、焼結後、5
00℃近傍で熱処理を行うことにより磁石を製造してい
る。
【0004】成形工程で使用される磁場プレス機は、ダ
イス、上パンチ、下パンチおよび磁場発生手段からな
る。ダイス、上パンチおよび下パンチで構成されるキャ
ビティ内に永久磁石粉末を供給し、配向磁場を印加する
ことにより永久磁石粉末の容易磁化方向を一方向に揃
え、上パンチ、下パンチにより圧力を伝達し、キャビテ
ィ内の永久磁石粉末を成形する。成形は電磁石などで静
磁場を印加し、その静磁場を印加したまま行われるのが
一般的であるが、電磁石による静磁場では得られる磁場
の大きさが限定されてしまうので、大きな磁場で配向を
行いたい時には、空芯コイルによるパルス磁場を用いる
ことがある。パルス磁場を用いる時には、キャビティ内
に永久磁石粉末を供給した後、パルス磁場を印加し、次
いで成形を行う。しかしながら、パルス磁場を発生させ
るとコイルが発熱するなどの問題点が大きく、生産方法
としては困難を伴う。キャビティ内に充填された永久磁
石粉末に配向磁場をかける方向には、上下パンチによる
圧力印加の方向と平行方向に磁場をかける縦磁場成形
と、垂直方向に磁場を印加する横磁場成形とがある。横
磁場成形を選択するか縦磁場成形を選択するかは、製造
される磁石の材料、特性、形状、着磁方向などによって
判断されるが、縦磁場成形により製造された焼結磁石は
横磁場成形の場合と比較して磁気特性が低下するので、
横磁場成形を用いることが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで磁場を印加し
て成形、焼結を行い、磁石を製造した際に、一つの焼結
体の各部分により、磁気特性がばらつくことがある。特
に、焼結磁石の表面は中央部と比較して残留磁束密度の
劣化が著しく、これは、表面では配向の乱れが大きいた
めと考えられる。このように表面付近に配向の乱れがあ
り、残留磁束密度が劣化していると、焼結体全体として
残留磁束密度が低くなってしまう。このような現象は、
焼結体の寸法が小さいときには特に顕著に現われる。特
に近年は、異方性焼結磁石が使用される電子、電気機器
が小型化し、それに伴い異方性焼結磁石の寸法も小さく
薄型になってきているため、配向の乱れによる磁気特性
の劣化は無視することができないようになってきつつあ
る。
【0006】上記問題を解決する方法として、特開平6
−330102号公報が提案された。この方法は、上下
パンチ間に強磁性体を挟み込むことにより、キャビティ
内の永久磁石粉末の厚みをみかけ上厚くし、反磁界の影
響を少なくして、異方性焼結磁石の配向を高めようとす
るものである。しかしながら、この方法は、縦磁場成形
で、なお且つ、磁場発生手段としてパルス磁場を用いる
ことを主眼としており、一般的な製造方法である静磁場
中での横磁場成形については解決されていない。
【0007】さらに、小型の磁石を製造する際、大型の
焼結体ブロックを切断して製造することもあるが、表面
近くから切り出された磁石は、残留磁束密度が低く使用
に耐えないことも多々あり、歩留りの低下を引き起こし
ている。これに関しても特開平6−330102号公報
では成形体寸法が限定されており、大型ブロック品に関
しては解決されていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決しようと鋭意努力した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は下記(1)〜(8)からなり、前記
問題点を解決するものである。 (1)異方性焼結磁石製造の成形工程において、ダイ
ス、上パンチおよび下パンチからなる金型部材の少なく
もキャビティ空間を構成する面部分を、飽和磁化4π
Isが500〜12000ガウスの磁性を有し、かつ、
前記飽和磁化4πIsの値をMp、成形される永久磁石
粉末の印加磁場での磁化の値をMm、密度をDm、永久
磁石粉末のキャビティへの充填密度をDc、加圧が進行
して配向磁場による永久磁石粉末の回転が生じなくなる
時の成形密度をDrとした時に、0.7×Mm×Dc/
Dm<Mp<1.3×Mm×Dr/Dmなる関係を満足
る磁性を有する金属材料として、前記ダイス、上パン
チおよび下パンチからなる金型のキャビティ内に永久磁
石粉末を供給し、該永久磁石粉末の容易磁化方向を配向
させるための磁場を印加し、更に圧縮して成形を行うこ
とを特徴とする異方性焼結磁石の製造方法。
【0009】(2)上記(1)に記載の金型部材を構成
する磁性を有する金属材料が、超硬合金である上記
(1)の異方性焼結磁石の製造方法。
【0010】(3)上記(1)に記載の金型部材を構成
する磁性を有する金属材料が、合金炭素鋼である上記
(1)の異方性焼結磁石の製造方法。
【0011】(4)上記(1)ないし(3)に記載の金
型部材において、磁性を有するダイスの形状が、配向磁
場印加方向に平行な方向のダイスの断面形状が楕円また
は円である上記(1)ないし(3)のいずれかの異方性
焼結磁石の製造方法。 (5)上記(1)ないし(4)に記載の金型部材におい
て、上パンチおよび下パンチの先端部分のみが、磁性を
有する金属材料である上記(1)ないし(4)のいずれ
かの異方性焼結磁石の製造方法。
【0012】(6)上記(1)に記載の永久磁石粉末
が、R−Fe−B系またはR−Co系(RとしてはYを
含む希土類元素を表わす)の希土類永久磁石粉末である
上記(1)の異方性焼結磁石の製造方法。 (7)配向磁場印加方向の厚みが20mm以上の成形体
を焼結し、熱処理した後、切断加工により所定の形状の
異方性焼結磁石を製造する上記(1)ないし(6)のい
ずれかの異方性焼結磁石の製造方法。 (8)成形時、静磁場を印加し、静磁場を印加したまま
圧縮して成形を行う上記(1)ないし(7)のいずれか
の異方性焼結磁石の製造方法。
【0013】前述したように、異方性磁石では、磁石を
構成する磁性結晶粒の容易磁化方向を揃えることによ
り、残留磁束密度の値を大きくしており、したがって、
容易磁化方向の揃え方が、最終的に得られる異方性焼結
磁石の配向の善し悪しにかかわってくる。成形工程中に
は、配向磁場の強さと永久磁石粉末の異方性磁界の大き
さにより、圧縮圧力による配向の乱れを抑えているので
あるが、キャビティ空間内の配向磁場の方向がきれいに
平行になっていない場合には、永久磁石粉末の容易磁化
方向が平行に揃わない。このため、異方性焼結磁石の永
久磁石粉末を配向磁場により配向させたときのキャビテ
ィ内の磁場分布が永久磁石粉末の容易磁化方向の揃え方
に大きな影響を及ぼすものとなる。
【0014】一般に、磁性体に磁場を印加した時には、
磁性体の両端に磁極が現われ、磁性体内部の磁束は、磁
性体の中央部では磁束密度は大きくかつその磁束の向き
も平行になるものの、磁性体内部の周辺部分では、磁束
密度は中央部に比して小さいうえ、磁束の方向も乱れて
いる。特に磁極の現われる部分には、このような磁束密
度の減少と不均一、磁束方向の乱れが顕著である。この
様子を表すと図1のようになる。このような現象は、静
磁場中で成形している時の成形体にも現れ、成形体表面
に磁極が発生し、成形体内部の磁場分布も図1のように
なっていると考えられる。このように成形体表面に磁極
が発生し、成形体内部の磁場分布が乱れることにより、
前記問題点が生じていたと思われる。
【0015】本発明により、ダイス、上パンチおよび下
パンチからなる金型部材の全て、あるいは少なくともこ
れら金型部材の一部分を、飽和磁化4πIsが500〜
12000ガウスの磁性を有し、かつ、前記飽和磁化4
πIsの値をMp、成形される永久磁石粉末の印加磁場
での磁化の値をMm、密度をDm、永久磁石粉末のキャ
ビティへの充填密度をDc、加圧が進行して配向磁場に
よる永久磁石粉末の回転が生じなくなる時の成形密度を
Drとした時に、0.7×Mm×Dc/Dm<Mp<
1.3×Mm×Dr/Dmなる関係を満足する金属材料
とし、前記のダイス、上パンチおよび下パンチから構成
されたキャビティ空間内に永久磁石粉末を供給し磁場成
形することにより、ダイス、上パンチおよび下パンチの
全てあるいは一部と、成形体があたかも一つの磁性体で
あると見做すことができる。したがって、配向磁場を印
加した際に、磁極は金型の磁性金属材料の成形体と接し
ている面の反対側の面に現れ、成形体の表面に現れるこ
とはなくなる。そのため、磁極付近の磁束密度の減少と
不均一および磁束方向の乱れは、金型部材の磁性を有す
る金属材料の部分に集中することになり、成形体の部分
はその磁極の影響が緩和され、磁束密度は大きく均一
で、また、磁束の方向は平行となる。
【0016】したがって、本発明を適用することによ
り、成形時のキャビティ空間内の磁束密度は、均一で大
きく、なお且つ、その方向は磁場を印加した方向にきれ
いに揃っているので、キャビティ内の永久磁石粉末の各
粒子は容易磁化方向を、密度が大きく方向の揃った磁束
に沿ってその方向を向けるので、得られる成形体は、配
向度の高いものになり、その結果、残留磁束密度の高い
異方性焼結磁石を得ることができる。また、大型焼結ブ
ロックを切断して磁石を製造する場合にも、表面近くか
ら切り出された磁石も特性の劣化が見られず、歩留りが
画期的に向上する。
【0017】本発明の異方性焼結磁石の製造方法では、
先ず第一に、ダイス、上パンチおよび下パンチからなる
金型部材の全て、あるいは少なくともこれら金型部材の
一部分が、飽和磁化4πIsが500〜12000ガウ
スの磁性を有する金属材料からなっていることを特徴と
している。これら金型部材の一部のみ飽和磁化4πIs
が500〜12000ガウスの磁性を有する金属材料と
する場合には、この磁性を有する金属材料はキャビティ
空間を構成する面にあらわになるように配置しなければ
ならない。すなわち、磁性を有する金属材料と成形され
る永久磁石粉末とが接するようにしなければならない。
具体的には、ダイスの内面、または、上パンチ、下パン
チの先端部分等が挙げられる。
【0018】本発明は、成形体の表面に磁極を発生させ
ないことが目的であるので、少なくとも、ダイスの内面
と上下パンチの先端部分が共に磁性を有する金属材料で
構成されていることが好ましいが、磁極は磁場を印加し
た方向に垂直な成分を持つ面に現れるので、横磁場成形
の場合にはダイス内面のみを、縦磁場成形の際にはパン
チ先端部分のみを磁性を有する金属材料で構成してもよ
い。上パンチまたは下パンチの全てまたは先端部分のみ
を磁性を有する金属材料とする場合には、上パンチ、下
パンチの両者が磁性を有する金属材料からなっているこ
とが必要であって、どちらか一方のみが磁性を有する金
属材料からなる場合には、もう一方側の成形体の表面に
磁極が発生してしまい、本発明の効果が現われないの
で、不適である。
【0019】本発明のダイス、上パンチおよび下パンチ
からなる金型部材に使用される磁性を有する金属材料の
飽和磁化4πIsは500〜12000ガウスと限定し
た。この範囲内でも、特に、1500〜8000ガウス
の範囲の飽和磁化4πIsを有する磁性金属材料を使用
するのが、本発明の効果が顕著に現れ、好ましい。金型
部材の材料として、500ガウス未満の飽和磁化4πI
sを有する金属材料を使用した場合、または非磁性材料
を使用した場合には、成形体の表面に磁極が発生してし
まい、そのため、成形体の周辺部分の磁束は方向が乱れ
るため、製造された成形体の配向も乱れてしまい、その
結果得られる異方性焼結磁石も配向が悪く、残留磁束密
度が小さい磁石となってしまう。また、飽和磁化4πI
sが12000ガウスより大きい場合には、成形体の表
面に飽和磁化4πIsが500ガウス未満の金属材料を
使用した時と逆の磁極が発生してしまい、その結果、同
様に成形体の配向が乱れてしまう。
【0020】また、磁性金属材料の飽和磁化4πIsの
値は500〜12000ガウスの範囲内で、配向磁場印
加時の成形体全体の磁化の値に合わせる必要がある。こ
のことにより、本発明の成形体表面に磁極が発生するの
をさらに効果的に抑制することができる。磁性金属材料
の飽和磁化4πIsを成形体の磁化に合わせるために
は、磁性金属材料の飽和磁化4πIsが、次のような関
係を満足するように選択される必要がある。即ち、磁性
を有する金属材料の飽和磁化4πIsの値をMp、永久
磁石粉末の印加磁場での磁化の値をMm、密度をDm、
永久磁石粉末のキャビティへの充填密度をDc、加圧が
進行して配向磁場による永久磁石粉末の回転が生じなく
なる時の成形密度をDrとした時に、 0.7×Mm×Dc/Dm<Mp<1.3×Mm×Dr/Dm (1) なる関係を満足するように磁性を有する金属材料の磁化
が選ばれる必要がある。
【0021】ここで、加圧が進行して配向磁場による永
久磁石粉末の回転が生じなくなる時の成形密度Drが、
磁性金属材料の飽和磁化4πIsの値を限定する関係式
(1)に入っているのは、以下のような理由による。キ
ャビティ内に永久磁石粉末を供給し磁場を印加して圧縮
すると、加圧が進行し、成形体の密度が上がってくる。
そうなると、永久磁石粉末同志の摩擦が大きくなり、配
向磁場が印加されていても永久磁石粉末の容易磁化方向
が印加磁場の方向へ向きを変えることが困難になってく
る。そういう状態になった後で、いくらキャビティ内の
磁束分布が均一になり方向が平行になっても、その磁束
の方向に永久磁石粉末の容易磁化方向を向けるのは困難
であるので、永久磁石粉末がまだ回転可能な状態の時に
磁性金属材料の飽和磁化4πIsを、その時の成形体の
磁化に合わせることが効果的に本発明の効果を得ること
ができる。R−Fe−B系磁石を例に取ると、キャビテ
ィ内への充填密度Dcは、充填方法にもよるが、1.5
〜3g/cc程度であり、また、永久磁石粉末の密度D
mは通常粉砕前の合金インゴットの値を用い、それは、
約7.5g/cc程度である。加圧が進行して永久磁石
粉末の配向が永久磁石粉末同士の摩擦によって困難にな
る時の成形密度Drは約3g/ccである。これは、種
々の成形体密度の成形体を作製し、それに磁場を印加し
て、磁化の値が変化するかどうかを調べることにより求
めることができる。
【0022】磁性を有する金属材料としては、超硬合
金、合金炭素鋼が望ましい。本発明でいう超硬合金と
は、WC、TiC、MoC、NbC、TaC、Cr32
等のIVa,Va,VIa族に属する金属の炭化物粉
末をCo、Ni、Mo、Fe、Cu、Pb、Sn、また
はそれらの合金を用いて焼結結合した合金であり、これ
らは、超硬合金に含有される炭素量、および鉄、コバル
ト、ニッケル等の量、さらに添加物の種類、添加量等に
よりその磁性は様々に変化する。所定の磁気特性を有し
ていれば、どのような超硬合金を本発明に適用しても差
しつかえない。また、合金炭素鋼とは、Fe−Cを主体
とする合金であり、特にダイス鋼、炭素工具鋼、合金工
具鋼、高速度鋼等を用いるのが好ましい。これらについ
ても所定の磁気特性を有していれば、どのような合金炭
素鋼を使用しても問題ない。本発明は、横磁場成形の場
合でも縦磁場成形の場合でも効果があり、どちらの場合
にも適用される。
【0023】本発明に使用されるプレス機の磁場発生手
段としては、電磁石による静磁場や空芯コイルによるパ
ルス磁場が用いられる。磁石の配向度を上げるためには
大きな配向磁場を要するため、高特性の磁石を製造する
場合には20kOe以上もの磁場を発生するパルス磁場
を用いることがあるが、本発明を適用することにより、
電磁石による静磁場を用いても十分に高配向の特性の高
い異方性焼結磁石を製造することができる。電磁石によ
る静磁場の強度は、5kOe以上あることが好ましい。
これより配向磁場が小さい場合には、永久磁石粉末を配
向させることが困難となり、残留磁束密度の大きな異方
性焼結磁石を製造することが難しい。
【0024】本発明に供される成形体の寸法には特に制
限はない。成形体表面における磁極発生による配向の乱
れ、即ち、磁気特性の劣化は、成形体の表面近傍にその
影響が大きい。したがって、成形体寸法が小さければ、
その影響は大きく現われ、磁気特性の劣化が顕著に現わ
れるが、その反対に、成形体寸法が大きければ、その影
響は小さく、磁気特性はさほど劣化しない。したがっ
て、本発明は、特に、横磁場成形の磁場印加方向の成形
体厚みが小さいとき、例えば、20mm以下というよう
な小さいときには有効である。ところが、大きな焼結体
ブロックを製造しそのブロックを切断加工することによ
り磁石を製造する場合には、大きな成形体を作製した際
に、その成形体全体では磁気特性の劣化は極く小さなも
のであったとしても、成形体表面では大きく配向が乱れ
ており、そのため、切断加工した際に、表面近くから切
り出された磁石は特性劣化が激しくて廃棄することもあ
り歩留りの悪化をもたらしていた。本発明は、以上のよ
うな大型の焼結ブロックを作製しそれを切断する場合に
も焼結体表面の磁気特性の劣化を改善するものであり、
そのため、切断して磁石を作製するときに、歩留りが改
善される。したがって、本発明は配向磁場印加方向の厚
みが20mm以上の成形体寸法が大きいときにおいても
効果があるものである。
【0025】ところで、ダイスの形状については、例え
ば、配向磁場印加方向に平行でプレス方向に垂直な方向
の断面形状を正方形状、長方形状の角柱にした場合に
は、ダイス表面の磁極によりダイス端部の磁束密度の流
れが平行でなくなるので、ダイス中央部のキャビティ部
内の磁束密度を平行にするために、ダイスを大きくしな
ければならない。そのため、キャビティ内の磁束密度の
大きさが小さくなって永久磁石粉末を配向させるための
力が弱まり、圧縮の際の圧力により配向が乱れてしま
う。これを補おうとして、配向磁場自体を大きくするに
は、磁場発生手段が大掛かりになってしまうため、コス
ト的に問題が生じる。したがって、ダイスの配向磁場印
加方向に平行でプレス方向に垂直な方向の断面形状は、
ダイス表面に磁極が発生してもダイス内部の磁束密度が
ほぼ平行となる円形状、楕円形状を選択することが好ま
しい。配向磁場印加方向に平行な方向の断面形状が楕円
または円であるためには、ダイスの形状が楕円柱また
は、円柱であることが好ましい。さらに楕円体、球で
も、その断面形状は楕円、円であるので、本発明におけ
る好ましい形態の一つである。
【0026】なお、ここにおけるダイスの形状とは、ダ
イス全体の形状のことを指しており、ダイス内に形成さ
れるキャビティの形状を意味しているのではない。ま
た、ダイス形状を上記のような形状にした場合には、ダ
イス全体を磁性を有する金属材料とすることが好まし
い。また、磁性を有する金属材料で上記形状のダイスを
作り、そのダイスを非磁性ステンレス鋼などの非磁性金
属に焼きばめして使用してもよい。
【0027】本発明の対象となる異方性焼結磁石として
は、Baフェライト系、Srフェライト系などのフェラ
イト磁石、R−Co系、R−Fe−B系などの希土類磁
石があるが、特に希土類磁石を製造する際に本発明を適
用すれば、本発明の効果が顕著に現れるため、好ましい
結果を得ることができる。これらの磁石は以下のように
製造される。R−Co系希土類磁石は、RCo5 系、R
2 Co17系などがあるが、実用に供されているのは、ほ
とんどがR2 Co17系である。R2 Co17系希土類磁石
は、通常、重量百分率で、20〜28%のR、5〜30
%のFe、3〜10%のCu、1〜5%のZr、残部C
oからなり、以下のような製造法により製造される。ま
ず、原料金属を秤量して溶解、鋳造し、得られた合金を
平均粒径1〜20μmまで微粉砕しR2 Co17系希土類
永久磁石粉末を得る。このR2 Co17系希土類永久磁石
粉末は、磁場中で成形され、その後、1100〜125
0℃で0.5〜5時間焼結され、次いで、焼結温度より
も0〜50℃低い温度で0.5〜5時間溶体化され、そ
して最後に時効処理が施される。時効処理は通常初段時
効として700〜950℃で一定の時間保持し、その
後、連続冷却または多段時効を行う。
【0028】R−Fe−B系希土類磁石は、通常、重量
百分率で、5〜40%のR、50〜90%のFe、0.
2〜8%のBからなる。磁気特性を改善するために、
C、Al、Si、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、
Cu、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Ag、Sn、H
f、Ta、Wなど添加元素を加えることが多い。これら
添加物の添加量は、Coの場合30重量%以下、その他
の元素の場合には8重量%以下とするのが普通である。
これ以上の添加物を加えると逆に磁気特性を劣化させて
しまう。R−Fe−B系希土類磁石の製造方法は以下の
通りである。原料金属を秤量して溶解、鋳造し、得られ
た合金を平均粒径1〜20μmになるまで微粉砕しR−
Fe−B系希土類永久磁石粉末を得る。このR−Fe−
B系希土類永久磁石粉末を磁場中で成形し、1000〜
1200℃で0.5〜5時間焼結を行う。最後に400
〜1000℃で時効処理を行い、R−Fe−B系希土類
磁石を得る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を実施例
を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れるものではない。 (実施例・参考例その1) 原子%でNd13.8Dy1Fe73.7Co46.5Al1の合金
を、純度99.9wt%以上の各原料金属を誘導加熱高
周波溶解炉を用いてアルゴン雰囲気中で溶解、鋳造し合
金インゴットを作製した。この合金インゴットをアルゴ
ン雰囲気中1100℃×24時間の均質化熱処理を行っ
た後、アルゴン雰囲気中でジョークラッシャー、ブラウ
ンミルを用いて粗粉砕し、次いで、窒素ガスを用いたジ
ェットミルで微粉砕を行い、平均粒径5μmのR−Fe
−B系希土類永久磁石粉末を作製した。
【0030】この永久磁石粉末を下記に示したような金
型部材の構成で、キャビティ内に永久磁石粉末を供給
し、電磁石により15kOeの磁場を印加し、磁場を印
加したまま磁場印加方向と垂直方向に1ton/cm2
の圧力をかけて成形を行った。作製された成形体の高さ
は15mmである。また、キャビティの圧縮方向に垂直
な方向の断面形状は30mm×20mmである。
【0031】(1)上パンチ、下パンチおよびダイス全
体を飽和磁化4πIsが5000ガウスの超硬合金とし
た。ダイスの形状は、配向磁場印加方向に平行な方向の
断面形状が円の円柱とした。 (2)ダイス全体を飽和磁化4πIsが3000ガウス
の超硬合金とした。ダイスの形状は、配向磁場印加方向
に平行な方向の断面形状が円の円柱とした。また、上パ
ンチ、下パンチの先端2cmの部分を飽和磁化4πIs
が3000ガウスの超硬合金とした。 (3)ダイス全体を飽和磁化4πIsが10000ガウ
スのダイス鋼とした。ダイスの形状は、配向磁場印加方
向に平行な方向の断面形状が円の円柱とした。また、上
パンチ、下パンチの先端2cmの部分を飽和磁化4πI
sが3000ガウスの超硬合金とした。
【0032】(4)ダイス全体を飽和磁化4πIsが3
000ガウスの超硬合金とした。ダイスの形状は、配向
磁場印加方向に平行な方向の断面形状が楕円の楕円柱と
した。また上パンチ、下パンチは非磁性の超硬合金とし
た。 (5)上パンチ、下パンチの先端2cmの部分を飽和磁
化4πIsが5000ガウスの超硬合金とした。ダイス
は全体を非磁性の超硬合金とし、その形状は配向磁場印
加方向に平行な方向の断面形状が円の円柱とした。 (6)上パンチ、下パンチ、ダイス全体を非磁性超硬合
金とした。ダイスの形状は、配向磁場印加方向に平行な
方向の断面形状が円の円柱とした。これら成形体を真空
中にて1060℃で90分焼結を行い、その後、さらに
540℃で時効熱処理を行った。
【0033】得られたR−Fe−B系焼結磁石の磁気特
性をB−Hトレーサーを用いて測定した。それらの残留
磁束密度は、 (1) 12.80kG (2) 12.79kG (3) 12.71kG (4) 12.67kG (5) 12.52kG (6) 12.33kG であった。
【0034】(実施例・参考例その2) 原子%でNd14.6Fe70.3Co7.87.3の合金を、純度
99.9wt%以上の各原料金属を誘導加熱高周波溶解
炉を用いてアルゴン雰囲気中で溶解、鋳造し合金インゴ
ットを作製した。この合金インゴットをアルゴン雰囲気
中1100℃×24時間の均質化熱処理を行った後、ア
ルゴン雰囲気中でジョークラッシャー、ブラウンミルを
用いて粗粉砕し、次いで、窒素ガスを用いたジェットミ
ルで微粉砕を行い、平均粒径5μmのR−Fe−B系希
土類永久磁石粉末を作製した。
【0035】次いで、種々の飽和磁化4πIsを有する
金型部材からなるダイス、上パンチおよび下パンチにて
構成されたキャビティ内に永久磁石粉末を供給し、電磁
石により20kOeの磁場を印加し、磁場を印加したま
ま磁場印加方向と垂直方向に1ton/cm2 の圧力を
かけて成形を行った。作製された成形体の高さは15m
mである。ここで、ダイス形状を圧縮方向と垂直な面が
楕円の楕円柱状とした。また、キャビティの圧縮方向に
垂直な方向の断面形状は30mm×30mmである。こ
れら成形体を真空中にて1100℃で2時間焼結を行
い、その後、さらに550℃で時効熱処理を行い、R−
Fe−B系焼結磁石を製造した。金型部材の飽和磁化4
πIsの値と作製されたR−Fe−B系磁石の残留磁束
密度Brとの関係を表1に示す。
【0036】
【0037】ここで、(1)式を本実施例に適用する
と、永久磁石粉末の密度Dm、すなわち、合金インゴッ
トの密度は、7.52g/ccであり、充填密度Dcは
1.96g/cc、また、永久磁石粉末の回転が困難に
なるときの成形密度Drは、3.14g/ccであっ
た。また、永久磁石粉末の20kOeの磁場印加時の磁
化Mmは、12.56kGであった。これらの値を用い
て(1)式を適用すると、磁性金属材料の飽和磁化4π
Isの値は、2.29kG〜6.82kGの範囲が好ま
しいことになり、表1よりこの範囲の時に特に本発明の
効果が高いことが分かる。
【0038】(実施例・参考例その3) 実施例・参考例その1と同様のR−Fe−B系希土類永
久磁石粉末を成形し、実施例・参考例その1と同一条件
で焼結、時効を行った。なお、成形金型部材は、上パン
チ、下パンチおよびダイス全体を飽和磁化4πIsが5
000ガウスの超硬合金とした。ダイスの形状は、配向
磁場印加方向に平行な方向の断面形状が円の円柱とし
た。成形は、電磁石により10kOeの磁場を印加し、
磁場を印加したまま磁場印加方向と垂直方向に1.5t
on/cm2で加圧した。作製された成形体の高さは3
0mmであり、キャビティの圧縮方向に垂直な方向の断
面形状は80mm×80mmである。(辺方向に磁場を
印加した。)
【0039】得られた焼結体の端部および中央部から3
mm×3mm×3mmの直方体を切り出し、VSMにて
磁場配向方向へ磁場を印加して磁気特性を測定した。反
磁界補正後の残留磁束密度は、端部が12.62kG、
中央部は12.68kGであった。パンチ、下パンチ
およびダイス全体を飽和磁化15000ガウスのダイス
鋼として同様な実験を行った所、その残留磁束密度は端
部で12.15kG、中央部で12.73kGであっ
た。
【0040】(実施例・参考例その4) 実施例・参考例その1と同様のR−Fe−B系希土類永
久磁石粉末を成形し、実施例・参考例その1と同一条件
で焼結、時効を行った。なお、成形金型部材は、上パン
チ、下パンチおよびダイス全体を飽和磁化4πIsが3
000ガウスの超硬合金とした。ダイスの形状は、配向
磁場印加方向に平行な方向の断面形状が円の円柱とし
た。成形は、電磁石により15kOeの磁場を印加し、
磁場を印加したまま磁場印加方向と平行方向に1ton
/cm2で加圧した。作製された成形体の高さは60m
mであり、キャビティの圧縮方向に垂直な方向の断面形
状は30mm×30mmである。
【0041】得られた焼結体の端部および中央部から3
mm×3mm×3mmの直方体を切り出し、VSMにて
磁場配向方向へ磁場を印加して磁気特性を測定した。反
磁界補正後の残留磁束密度は、端部が12.05kG、
中央部は12.13kGであった。比較として、上パン
チ、下パンチおよびダイス全体を非磁性超硬合金として
同様な実験を行った所、その残留磁束密度は端部で1
1.58kG、中央部で12.21kGであった。
【0042】(実施例・参考例その5) 合金組成が重量%でSm25.5%、Fe14%、Cu
4%、Zr2.5%、残Coとなるように原料金属を秤
量した後、これらを誘導加熱高周波溶解炉を用いてアル
ゴン雰囲気中で溶解、鋳造し合金インゴットを作製し
た。この合金インゴットをアルゴン雰囲気中でジョーク
ラッシャー、ブラウンミルを用いて粗粉砕し、次いで、
窒素ガスを用いたジェットミルで微粉砕を行い、平均粒
径5μmのR2Co17系希土類永久磁石粉末を作製し
た。
【0043】種々の飽和磁化4πIsを有する金型部材
からなるダイス、上パンチおよび下パンチにて構成され
たキャビティ内に永久磁石粉末を供給し、電磁石により
18kOeの磁場を印加し、磁場を印加したまま磁場印
加方向と垂直方向に2ton/cm2 の圧力をかけて成
形を行った。作製された成形体の高さは15mmであ
る。ここで、ダイス形状を圧縮方向と垂直な面が楕円の
楕円柱状とした。また、キャビティの圧縮方向に垂直な
方向の断面形状は30mm×30mmである。
【0044】この成形体をアルゴン雰囲気下で1200
℃で焼結、1180℃で溶体化した。時効熱処理はまず
初段時効として850℃で2時間保持した後、1℃/m
inの冷却速度で400℃まで連続冷却を行い、その後
急冷した。得られたR2 Co17系焼結磁石の磁気特性を
B−Hトレーサーを用いて測定した。金型部材の飽和磁
化4πIsの値と作製されたR2 Co17系磁石の残留磁
束密度Brとの関係を表2に示す。
【0045】
【0046】
【発明の効果】本発明により、異方性焼結磁石の配向度
を改善することが可能となり、残留磁束密度の大きな異
方性焼結磁石が歩留りよく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性体に磁場を印加したときの磁束分布
【符号の説明】
1:磁性体 2:磁束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−330102(JP,A) 特開 昭62−84898(JP,A) 特開 昭61−287115(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異方性焼結磁石製造の成形工程におい
    て、ダイス、上パンチおよび下パンチからなる金型部材
    の少なくともキャビティ空間を構成する面部分を、飽和
    磁化4πIsが500〜12000ガウスの磁性を有
    し、かつ、前記飽和磁化4πIsの値をMp、成形され
    る永久磁石粉末の印加磁場での磁化の値をMm、密度を
    Dm、永久磁石粉末のキャビティへの充填密度をDc、
    加圧が進行して配向磁場による永久磁石粉末の回転が生
    じなくなる時の成形密度をDrとした時に、0.7×M
    m×Dc/Dm<Mp<1.3×Mm×Dr/Dmなる
    関係を満足する磁性を有する金属材料として、前記ダイ
    ス、上パンチおよび下パンチからなる金型のキャビティ
    内に永久磁石粉末を供給し、該永久磁石粉末の容易磁化
    方向を配向させるための磁場を印加し、更に圧縮して成
    形を行うことを特徴とする異方性焼結磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の金型部材を構成する磁
    性を有する金属材料が、超硬合金である請求項1に記載
    した異方性焼結磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の金型部材を構成する磁
    性を有する金属材料が、合金炭素鋼である請求項1に記
    載した異方性焼結磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の金型部材にお
    いて、磁性を有するダイスの形状が、配向磁場印加方向
    に平行な方向のダイスの断面形状が楕円または円である
    請求項1ないし3のいずれかに記載した異方性焼結磁石
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の金型部材にお
    いて、上パンチおよび下パンチの先端部分のみが、磁性
    を有する金属材料である請求項1ないし4のいずれかに
    記載した異方性焼結磁石の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の永久磁石粉末が、R−
    Fe−B系またはR−Co系(RとしてはYを含む希土
    類元素を表わす)の希土類永久磁石粉末である請求項1
    に記載した異方性焼結磁石の製造方法。
  7. 【請求項7】 配向磁場印加方向の厚みが20mm以上
    の成形体を焼結し、熱処理した後、切断加工により所定
    の形状の異方性焼結磁石を製造する請求項1ないし6の
    いずれかに記載した異方性焼結磁石の製造方法。
  8. 【請求項8】 成形時、静磁場を印加し、静磁場を印加
    したまま圧縮して成形を行う請求項1ないし7のいずれ
    かに記載した異方性焼結磁石の製造方法。
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CN101689424B (zh) 2007-06-28 2014-07-09 日立金属株式会社 R-tm-b系径向各向异性环状磁铁、该磁铁的制造方法、及用于制造该磁铁的模具、以及无刷电动机用转子
CN115301946B (zh) * 2022-08-18 2024-05-14 杨俊林 一种改善钕铁硼烧结毛坯磁体腰鼓型的方法

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