JP3524120B2 - 前処理剤、前処理方法、前処理された試料による測定法、測定用キット及び試料の判定方法 - Google Patents

前処理剤、前処理方法、前処理された試料による測定法、測定用キット及び試料の判定方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、リムルス反応に対する
反応妨害因子を含む試料の前処理剤、その前処理方法、
前処理された試料による測定法、その測定法に使用され
る測定用キット、および試料判定方法に関し、特に、
カブトガニ・アメボサイト・ライセートを用いたリムル
ス反応による測定において、その反応を妨害する因子を
含む生体由来試料、特に血液由来試料中の(1→3)−
β−D−グルカンおよびエンドトキシンの測定法に関す
るものであり、殊に真菌感染症およびグラム陰性菌感染
症患者の血液由来試料中のそれぞれ(1→3)−β−D
−グルカンおよびエンドトキシンを高い精度で測定して
真菌感染症およびグラム陰性菌感染症を診断するために
有効な上記血液由来試料の処理および前記測定法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、生化学反応を利用した生体試
料中の目的物質の測定が、臨床診断と関わりながら広く
行われている。例えば、典型的な生化学的診断として、
リムルス反応を利用した真菌あるいはグラム陰性菌の検
出が挙げられる。リムルス反応は、リムルス試薬を用い
る生化学反応である。
【0003】リムルス試薬に含まれるカブトガニ・アメ
ボサイト・ライセート(以下、単に「ライセート」とい
うこともある)には、エンドトキシンと反応して活性化
されるカスケードタイプの凝固系(C因子系)と(1→
3)−β−D−グルカン(以下「β−グルカン」という
こともある)と反応して活性化されるカスケードタイプ
の凝固系(G因子系)とが共存しており(図1)、前者
の系のみを利用してエンドトキシンを特異的に測定する
方法、後者の系のみを利用してβ−グルカンを特異的に
測定する方法がそれぞれ知られている(Obayashi T. et
al., Clin. Chim. Acta, 149,55−65(198
5))。また、真菌感染症の患者は血液中のβ−グルカ
ンが増加し、グラム陰性菌感染症の患者は血液中のエン
ドトキシンが増加する。血液中のβ−グルカンまたはエ
ンドトキシンを測定することによってそれぞれ真菌感染
症またはグラム陰性菌感染症を診断できることも知られ
ている。
【0004】このようなG因子系を利用するβ−グルカ
ンおよびC因子系を利用するエンドトキシンの測定法
は、検出感度が非常に高いため生体試料中の上記各物質
の微量検出に適しており、特に深在性真菌感染症および
グラム陰性菌感染症の診断への有効性が検討確認され、
臨床検査に使用され始めている。ところで、生体試料、
特に血液中のβ−グルカンおよびエンドトキシンをそれ
ぞれライセートのG因子系およびC因子系によるカスケ
ード反応を利用して測定する場合には、該反応がライセ
ート中のセリンプロテアーゼの反応を利用するため、そ
の中に含まれる種々の反応妨害因子(例えば、トロンビ
ンやXa因子はライセート中の凝固酵素と類似の作用を
示すため、偽陽性因子となり、α2 −プラスミンインヒ
ビター、α1 −アンチトリプシンおよびアンチトロンビ
ンIII は反応を強力に阻害し、偽陰性因子となる)を失
活あるいは除去するための前処理が必要である。この目
的のために従来は、血液試料に特定の処理を施して多血
小板血漿(PRP)を調製し、さらに過塩素酸を加えて
37℃で加温処理した後に、変性析出物を遠心分離して
除去し、その上澄液を採取し、アルカリで中和して被検
液とする方法が採用されていた(Obayashi T. et al.,
Clin. Chim. Acta, 149,55−65(1985))
が、変性析出物の分離操作が煩雑で全操作工程も多く、
操作中に反応系に影響を与える物質による汚染の危険性
があるなどの問題があった。
【0005】ところで、エンドトキシンやβ−グルカン
を測定するための上記のような前処理法は、すべて試験
管中で前処理を行い、しかも、このように前処理された
試料の一部を他の試験管に取り出してリムルス反応を行
うことにより実施されていた。さらに、測定を合成基質
法で行う際には、リムルス反応後、基質が開裂して生成
したp−ニトロアニリンをジアゾ化反応によって赤色色
素に変換して吸光度を測定するというエンドポイント法
が一般的に使用されていた。エンドポイント法は、通
常、操作が煩雑で測定時間も長い方法であり、多数の検
体を短時間で一度に処理できる方法が望まれている。試
験管の代わりにマイクロプレートを使用すれば、多数の
検体を同時に扱うことができるが、エンドポイント法で
は連続的な自動測定は困難である。
【0006】そこで、このようなマイクロプレートを使
用でき、かつ基質の変化を直接自動測定できるカイネテ
ィック法(特開平3−220456)による測定が望ま
れているが、マイクロプレートの反応液量は少なく、反
応液の濁り等の影響により精度よく測定できないという
問題があった。また、エンドトキシンとβ−グルカンは
使用する反応系が異なるために試料の前処理も異なり、
これらを同一試料について測定しようとすると各々異な
る方法による前処理が必要であるから、非常に労力が必
要であると共に不経済であり、1回の処理で両者の測定
に利用可能な前処理剤が望まれていた。
【0007】そして、生体試料を一種の前処理剤で前処
理し、種々の生化学反応に適用できる汎用性のある前処
理剤があれば、測定法、生体試料でそれぞれ異なる煩雑
な前処理を行う必要がなく、生化学的研究、診断等に寄
与する効果は非常に大きいことが期待できるため、この
ような前処理剤が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の前処理法の問題点を解決しようとするもので、リムル
反応に対する反応妨害因子、例えば、リムルス反応に
おけるG因子系またはC因子系反応に対する反応妨害因
子を含む血液由来試料中の該妨害因子を簡単な処理で除
去又は変性し、変性析出物の分離操作を必要としない方
法で、かつリムルス反応による測定時に濁りが生じない
方法を採用することによって血液由来試料中のβ−グル
カンまたはエンドトキシンを極めて高い検出率で、迅速
に効率よく測定できる前処理剤、前処理方法、測定方
法、測定用キット、及び試料判定方法を提供するもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、リムルス反応
に対する反応妨害因子を含む試料の前処理剤であって、
ヘキサジメトリン化合物およびアルカリ金属水酸化物を
含むことを特徴とする前処理剤(以下「汎用前処理剤」
ともいう)である
【0010】本発明は、リムルス反応を利用して試料中
のエンドトキシンを測定する際に使用する、前記ヘキサ
ジメトリン化合物およびアルカリ金属水酸化物を含む前
処理剤であって、更に非イオン性界面活性剤もしくは陰
イオン界面活性剤およびアルカリ土類金属ハロゲン化物
を含む前処理剤(エンドトキシン測定用前処理剤)を提
供する。
【0011】本発明は、リムルス反応を利用して試料中
の(1→3)−β−D−グルカンを測定する際に使用す
る、前記ヘキサジメトリン化合物およびアルカリ金属水
酸化物を含む前処理剤であって、更にアルカリ金属ハロ
ゲン化物を含む前処理剤(β−グルカン測定用前処理剤
A)を提供する
【0012】本発明の上記種々の前処理剤は、複数の溶
液として保存され、使用時に該溶液が混合される構成で
もよい。特に、予め混合しておくと濁りが生じたり、分
解するような成分同士は分離して別々の溶液に存在させ
て保存することが好ましい。本発明は、リムルス反応に
対する反応妨害因子を含む試料中に含まれるリムルス反
応によって検出できる物質を、該反応を利用して検出す
る際に、リムルス反応に先立って試料を処理するための
前処理方法において、前記前処理剤の群から選択される
特定の前処理剤と試料を混合し、加温することを特徴と
する前処理方法を提供する。尚、測定目的物質が同じ場
合等は、場合によりこれら前処理剤は、組み合わせて混
合して使用し得る場合がある。
【0013】この前処理方法は、試料が血液由来の試料
である場合に好適に用いられる。本発明は、リムルス反
応によって検出できる物質がエンドトキシンであり、前
処理剤がエンドトキシン測定用前処理剤である前記前処
理方法、およびリムルス反応によって検出できる物質が
(1→3)−β−D−グルカンであり、前処理剤がβ−
グルカン測定用前処理剤Aである前記前処理方法を提供
する。
【0014】本発明は、リムルス反応を利用して試料中
のリムルス試薬に特異的に反応する物質を測定する方法
であって、試料を前記前処理法のいずれかの方法で前処
理し、処理後の試料をリムルス試薬と混合して反応さ
せ、基質の変化を検出することを特徴とする測定法を提
供する。本発明は、少なくとも下記の構成試薬からなる
ことを特徴とするリムルス試薬に特異的に反応する物質
を測定するための測定用キットを提供する。 (A)前記前処理剤からなる群から選択される1種以上
の前処理剤。 (B)カブトガニ・アメボサイト・ライセートを原料と
して得られたリムルス試薬。
【0015】ここで、エンドトキシンを特異的に測定す
るためには、(B)のリムルス試薬は、エンドトキシン
に特異的に反応する試薬であり、リムルス試薬に特異的
に反応する物質がエンドトキシンであることが好まし
い。構成試薬として、さらに(C)エンドトキシンの一
定量を含む標準試薬を含むことが好ましい。また、β−
グルカンを特異的に測定するためには、(B)のリムル
ス試薬は、β−グルカンに特異的に反応する試薬であ
り、リムルス試薬に特異的に反応する物質がβ−グルカ
ンであることが好ましい。構成試薬として、さらに
(D)β−D−グルカンの一定量を含む標準試薬を含む
ことが好ましい。
【0016】そして、本発明は、生体由来の試料中のリ
ムルス試薬に特異的に反応する物質を前記基質の変化を
検出する測定法で定量し、該物質の測定値が一定量を超
えたときに感染症に罹患した生体に由来する試料である
と判定することを特徴とする試料判定方法を提供す
る。以下本発明を具体的に説明する。
【0017】本発明の前処理剤において対象とする「
ムルス反応に対する反応妨害因子を含む試料」とは、
ムルス反応により測定される目的物質を含む可能性のあ
る試料であって、反応妨害因子の一種以上をリムルス
応に影響を及ぼす程度に含むものである。該試料は典型
的には、生体由来試料であり、特に血液由来試料であ
る。血液由来試料としては、典型的にはヒトを含む哺乳
動物から採取された血液を公知の方法で処理して得られ
た血漿又は血清そのもの、あるいはプロテアーゼ類、プ
ロテアーゼインヒビター類、血液由来の蛋白製剤等を含
む血漿又は血清等である。ここで、「反応妨害因子」と
リムルス反応とは無関係に反応する因子(偽陽性因
子)又はいずれかの段階における反応に阻害的に作用す
る因子(偽陰性因子)で、典型的には血液中に含まれる
前記因子等である。
【0018】血液から血漿を調製するためには通常、血
液にヘパリン等の血液凝固阻止剤を添加し、遠心分離し
て血球を沈澱させればよい。その際、遠心分離を低回転
数(例えば、150×g程度)で行うと、血小板を多く
含んだ多血小板血漿(PRP)が得られ、高回転数(例
えば、1000×g程度)で行うと、貧血小板血漿(P
PP)が得られる。本発明で測定対象とする血液由来試
料が血漿である場合、PRP又はPPPのいずれであっ
てもよい。
【0019】また血清は、血液から血球といくつかの血
液凝固因子を取り除いたものであり、通常採取した血液
を容器中に放置し、生成した血餅を分離除去することに
よって調製される。上記血液由来試料等を、本発明の前
処理剤で処理することによって反応妨害因子によるリム
ルス反応への影響が除去される。
【0020】発明において「リムルス反応」とは、カ
ブトガニのアメボサイト(血球細胞)を低張液等で抽出
したライセート(カブトガニ・アメボサイト・ライセー
ト)のC因子系成分(少なくともC因子とB因子と凝固
酵素前駆体を含む成分)とエンドトキシンとの反応およ
びG因子系成分(少なくともG因子と凝固酵素前駆体を
含む成分)とβ−グルカンとの反応の一方または両方を
包含する意味で使用する。「リムルス試薬」および「カ
ブトガニ・アメボサイト・ライセートを原料として得ら
れたリムルス試薬」は、いずれも上記リムルス反応によ
ってエンドトキシンまたはβ−グルカンを測定するため
の試薬を意味し、リムルス・ポリフェムス、タキプレウ
ス・トリデンタツス、タキプレウス・ギガス、カルシノ
スコルピウス・ロツンディカウダ等のカブトガニの血リ
ンパ液から、公知の方法(例えば、J. Biochem.,80,101
1-1021(1976)参照)で調製した通常のカブトガニ・アメ
ボサイト・ライセートを含有し、必要に応じて後述のペ
プチド合成基質を添加した試薬である。「エンドトキシ
ンに特異的に反応するリムルス試薬」とは、上記ライセ
ートのG因子を特異的に阻害または吸着、除去すること
(例えば、WO90/02951、USP5,155,
032、USP5,179,006、WO92/037
36、WO92/06381、特願平5−61464、
またはC因子系成分を分画、再構成すること(例えば、
特公平2−18080、特公平3−18080、Obayas
hi T. et al., Clin. Chim. Acta, 149,55−65
(1985))により調製される。また、「β−グルカ
ンに特異的に反応するリムルス試薬」とは、上記ライセ
ートのC因子を特異的に阻害または吸着、除去すること
(例えば、WO91/19981、WO92/1665
1)、またはG因子系成分を分画、再構成すること(Ob
ayashi T. et al., Clin. Chim. Acta, 149,55−
65(1985))により調製される。従って、β−グ
ルカン用リムルス試薬は、エンドトキシンでは活性化さ
れずβ−グルカンによって特異的に反応系が活性化され
るように調製したものである。また、エンドトキシン用
リムルス試薬は、β−グルカンでは活性化されずエンド
トキシンによって特異的に反応系が活性化されるように
調製したものである。
【0021】本発明において利用し得るリムルス試薬は
前記のような機能を有するものであればよく、製法、組
成等には限定されない。該リムルス反応においては、β
−グルカンまたはエンドトキシンを測定しようとする場
合の反応妨害因子としては、G因子系またはC因子系反
応に影響を及ぼす因子が挙げられる。ここで、「反応妨
害因子」は、β−グルカンまたはエンドトキシンによっ
て開始される、図1に示したライセートのG因子系およ
び/またはC因子系の段階的酵素反応(カスケード反
応)のいずれかの段階においてβ−グルカンまたはエン
ドトキシンとは無関係に反応する前記偽陽性因子又は偽
陰性因子である。
【0022】以下、本発明の前処理剤について具体的に
述べる。本発明の汎用前処理剤は、少なくともヘキサジ
メトリン化合物とアルカリ金属水酸化物からなる。この
アルカリ金属水酸化物は、カリウム、リチウム、ナトリ
ウム等のアルカリ金属の水酸化物であり、具体的には水
酸化カリウム(KOH)、水酸化リチウム(LiO
H)、水酸化ナトリウム(NaOH)等である。該前処
理剤としては通常単独又は複数のアルカリ金属水酸化物
を含む水溶液が使用される。最も好ましいのはKOH及
びNaOHである。
【0023】前処理剤中のアルカリ金属水酸化物の濃度
は、通常、被検液中の該アルカリ金属水酸化物濃度が
0.04〜0.4モル/lとなるように調整することが
好ましい。本発明に使用されるヘキサジメトリン化合物
は、好ましくは、ヘキサジメトリンの塩、例えば、ヘキ
サジメトリンハロゲン化物が挙げられる。ヘキサジメト
リンハロゲン化物としては、ヘキサジメトリンブロマイ
ド(一般名;ポリブレン)、ヘキサジメトリンクロライ
ド等が好ましいものとして例示されるが、本発明におい
ては、これらハロゲン化物等に限定されるものでなく、
所望によりヘキサジメトリンの水素原子を他の置換基、
例えば、炭素数1〜6のアルキル基(メチル基、エチル
基等)などで置換されたヘキサジメトリン誘導体の塩を
も含むものである。最も好ましいものは、ヘキサジメト
リンブロマイドである。
【0024】本発明に使用されるヘキサジメトリン化合
物の分子量は、約1,000〜50,000、好ましく
は5,000〜10,000の範囲から選択され、前処
理剤中、0.05〜0.3%、好ましくは0.1〜0.
2%(重量/容量)の範囲で使用される。そして、その
使用量は、試料が適用されるリムルス反応に応じて適宜
調整される。
【0025】この汎用前処理剤は、その他任意の化学物
質を適宜含有することができ、後述するリムルス反応に
適用される前処理剤の組成成分として使用されるものも
使用することができる。前記汎用前処理剤は、例えば、
リムルス反応に適用される場合は、エンドトキシン測定
用、β−グルカン測定用、あるいはこれら両者兼用の測
定用として用いることができ、適宜その種類に応じてヘ
キサジメトリン化合物の量、その他成分の量を微調整す
ることが可能である。
【0026】即ち、本発明は、エンドトキシンおよびβ
−グルカンの両者兼用の測定用前処理剤(以下、兼用前
処理剤ともいう)として、少なくとも前記アルカリ金属
水酸化物およびヘキサジメトリン化合物を含む前処理剤
を提供することができる。アルカリ金属水酸化物は、主
として反応妨害因子を変性させる等の機能を有している
と考えられ、ヘキサジメトリン化合物は、測定試料の濁
度を低減せしめる作用、換言すれば中性脂肪、リポ蛋白
に起因すると考えられる非特異的な濁りの増大を抑制す
る作用を有し、かつ両者の反応系を妨害しない性質を兼
ね備えている。両物質を含有する兼用前処理剤は、この
一つの前処理剤による検体の処理で各々の反応系での測
定が可能なものである。
【0027】本発明の兼用前処理剤は、該2成分の他に
所定の成分を追加することにより、更に測定精度を向上
させることができる。例えば、そのような成分として
は、アミノあるいはイミノ化合物、ビシン〔化学名:
N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン;グッ
ドの緩衝剤の一種〕等が挙げられる。アミノあるいはイ
ミノ化合物としては、アミノ酸、イミノ酸、ポリアミノ
酸、ポリエチレンイミン、アミノ基を有する核酸塩基ま
たはこれらの塩が挙げられる。具体的には、ヒスタミン
二塩酸塩、L−ヒスチジン二塩酸塩、ポリ−L−ヒスチ
ジン塩酸塩(分子量15,000〜50,000)、ポ
リ−L−リジン塩酸塩(分子量2,000〜70,00
0)、ポリ−L−アルギニン塩酸塩(分子量5,000
〜150,000)、ポリエチレンイミン(分子量1,
000〜70,000)、アデニン塩酸塩、シトシン塩
酸塩等が例示される。
【0028】これらアミノあるいはイミノ化合物は、前
処理剤に中に0.03〜0.3%(重量/容量)の範囲
で含まれるように使用される。また、ビシンは、前処理
剤中に0.005〜0.05モル/l 、好ましくは0.
02〜0.05モル/l の範囲で含まれるように使用さ
れる。また、本発明の兼用前処理剤は、エンドトキシン
測定用の専用前処理剤および/またはβ−グルカン測定
用の専用前処理剤を調製するための中間試薬として利用
することもできる。
【0029】エンドトキシン測定用前処理剤は、組成成
分として前記兼用前処理剤の組成成分に非イオン性界面
活性剤もしくは陰イオン界面活性剤、およびアルカリ土
類金属ハロゲン化物を少なくとも追加した構成である。
ここで、非イオン性界面活性剤としては、特に制限はな
いが、ポリオキシエチレンエーテル類、ポリオキシエチ
レンソルビタンアルキルエステル類およびアルキルグル
コシド類等が挙げられる。
【0030】ポリオキシエチレンエーテル類としては、
ポリオキシエチレン−p−ターシャリーオクチル(又は
イソオクチル)フェニルエーテル(重合度8〜40)、
ポリオキシエチレン−4−ターシャリーオクチル(又は
イソオクチル)シクロヘキシルエーテル(重合度8〜4
0)、ポリオキシエチレン−p−ノニルフェニルエーテ
ル(重合度9〜15)、ポリオキシエチレンヘプタメチ
ルヘキシルエーテル(重合度10〜20)、ポリオキシ
エチレンドデシルエーテル(重合度10〜29)等が挙
げられ、市販品としてはトリトン系(Triton series)界
面活性剤(octoxynol;polyoxyethylene p-t-octylphenyl
ethers)、ブリジ系(Brij series)界面活性剤(polyoxye
thylene alkyl ethers) 及びエマルゲン系 (Emulgen seri
es) 界面活性剤 (polyoxyethylene nonylphenyl ethers)
等が包含される。
【0031】ルキルグルコシド類としては、n−ヘプ
チル−(α−又はβ−)D−グルコピラノシド、n−オ
クチル−(α−又はβ−)D−グルコピラノシド、n−
ノニル−(α−又はβ−)D−グルコピラノシド、n−
デシル−(α−又はβ−)D−グルコピラノシド、又は
n−ドデシル−(α−又はβ−)D−グルコピラノシド
等が挙げられる。
【0032】ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエ
ステル類としては、ポリオキシエチレンソルビタン(重
合度約20)のモノラウレート、モノパルミテート、モ
ノステアレート、モノオレエート又はトリオレエート等
が挙げられ、市販品としてはトウィーン系(Tween
series)界面活性剤が包含される。トリトン系界
面活性剤としては、トリトン(Triton)X−10
0、X−114、X−102、X−165、X−30
5、X−405、Igepal CA−630、Neu
tronyx 605、Conco NIX−100、
ノニデット(Nonidet)P−40等が例示され
る。ブリジ系界面活性剤としては、ブリジ(Brij)
35,58が例示される。エマルゲン系界面活性剤とし
ては、Emulgen 911、913等が例示され
る。トウィーン系界面活性剤としてはトウィーン(Tw
een)20,40,60,80,85が例示される。
非イオン性界面活性剤としては、トリトン系及びトウィ
ーン系界面活性剤が最も好ましい。
【0033】陰イオン界面活性剤としては、ドデシル硫
酸塩等のアルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩が挙げられる。ドデシル硫酸塩としては、具体的には
ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム、ドデ
シル硫酸カルシウム等を例示できる。ドデシル硫酸ナト
リウムが最も好ましい。アルカリ土類金属ハロゲン化物
としては、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ス
トロンチウム等が挙げられる。塩化カルシウムが最も好
ましい。
【0034】このエンドトキシン測定用前処理剤におけ
るヘキサジメトリン化合物およびアルカリ金属水酸化物
の配合割合は、前記兼用前処理剤とほぼ同じ範囲で調整
でき、界面活性剤は、前処理剤中に0.04〜0.4%
(重量/容量)の範囲で使用され、アルカリ土類金属ハ
ロゲン化物は、前処理剤中に0.005〜0.05モル
/l の範囲で使用される。
【0035】また、本発明のエンドトキシン測定用前処
理剤は、組成成分として、さらに所望の成分を追加する
ことができ、例えば、前記したアミノまたはイミノ化合
物、ビシン等を前記兼用前処理剤と同じ程度の範囲で使
用することもできる。本発明のβ−グルカン測定用前処
理剤Aは、組成成分として前記兼用前処理剤の組成成分
にアルカリ金属ハロゲン化物を少なくとも追加した構成
である。
【0036】ここで、アルカリ金属ハロゲン化物として
は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム等が
例示される。このうち、塩化ナトリウム、塩化カリウム
が最も好ましい。このアルカリ金属ハロゲン化物は、β
−グルカンの血液成分への吸着抑制作用を有するものと
考えられる。本発明のβ−グルカン測定用前処理剤Aに
おけるヘキサジメトリン化合物およびアルカリ金属水酸
化物の配合割合は、前記兼用前処理剤とほぼ同じ範囲で
調整でき、アルカリ金属ハロゲン化物は、前処理剤中に
0.05〜0.5モル/l の範囲で使用される。
【0037】また、本発明のβ−グルカン測定用前処理
剤Aは、組成成分として、さらに所望の成分を追加する
ことができ、例えば、前記したアミノまたはイミノ化合
物、ビシン等を前記兼用前処理剤と同じ程度の範囲で使
用することもできる本発明の前処理剤は複数の溶液と
して保存し、使用時に該溶液を混合してもよい。アルカ
リ金属水酸化物とアルカリ土類金属ハロゲン化物および
/または非イオン性界面活性剤とは混合して長時間保存
すると、沈殿を生じる等の不都合があるので、別々に保
存し、前処理直前または前処理時に混合することが好ま
しい。特に、KOHとCaCl2及びTriton X
−100とは別々に保存することが好ましい。
【0038】上記前処理剤を用いた試料の処理は、基本
的には試料に添加混合し、加温することにより行うこと
ができる。そして、所望により攪拌、あるいは振動等を
与えながら加温することもできる。この際の処理温度
は、料の種類により適宜、選定され、通常、25〜7
0℃、特に37〜56℃の範囲が好ましく、処理時間は
5〜40分、特に5〜20分の範囲が好ましい。
【0039】リムルス反応を利用して試料中のリムルス
試薬に特異的に反応する物質、即ち、エンドトキシンま
たはβ−グルカンを測定する方法は、本発明の前処理剤
で処理された試料をカブトガニ・アメボサイト・ライセ
ートから得られたリムルス試薬と混合して反応させ、基
質の変化を検出することにより行うことができる。前処
理された試料は、遠心分離や中和処理をすることなく、
直接リムルス反応に付することができる。リムルス反応
を利用する測定法は、リムルス試薬を前処理した試料に
加え、混合液を約37℃、pH7〜9で適当な時間反応
させ、基質の変化を基質に応じた反応測定手段によって
測定し、予め標準試薬を用いて作成した検量線からβ−
グルカンまたはエンドトキシンの試料中の含有量を算出
することによって行われる。この場合、エンドトキシン
を測定する場合は、前記兼用前処理剤またはエンドトキ
シン測定用前処理剤で処理した試料を、少なくともエン
ドトキシンと反応するC因子系成分を含有したリムルス
試薬と混合、反応させることが必要であり、好ましくは
該リムルス試薬としてエンドトキシンのみと特異的に反
応するものを選択することが極めて好ましい。このよう
なリムルス試薬としては、C因子系成分を含有し、G因
子系成分は、除去もしくは阻害されたものが挙げられ
る。
【0040】尚、ここで兼用前処理剤とエンドトキシン
測定用前処理剤は、場合により混合して使用することも
できる。また、β−グルカンを測定する場合は、前記兼
用前処理剤またはβ−グルカン測定用前処理剤(尚、
これら種の前処理剤は適宜組み合わせて混合して用い
てもよい)で処理した試料を、少なくともβ−グルカン
と反応するG因子系成分を含有したリムルス試薬と混
合、反応させることが必要であり、該リムルス試薬とし
てβ−グルカンのみと特異的に反応するものを選択する
ことが極めて好ましい。このようなリムルス試薬として
は、G因子系成分を含有し、C因子系成分は、除去もし
くは阻害されたものが挙げられる。
【0041】従って、エンドトキシンまたはβ−グルカ
ンを測定する際の反応混合液は、G因子系またはC因子
系の至適pH付近に調整されることが好ましく、通常p
H7〜9になるように従来公知の緩衝液により所望に調
整される。なお、本発明の前処理で失活した偽陽性因
子、偽陰性因子は、後述の実施例等から活性が再生する
ことはないことが判明している。また、逆に、該前処理
剤で処理された比較的高濃度の塩基性物質を含む被検液
とリムルス試薬との混合において、該前処理剤が該G因
子系またはC因子系中の各成分の反応性に悪影響を与え
ることがないのも該緩衝作用によるものであると考えら
れる。
【0042】該反応混合液において、上記被検液のβ−
グルカンまたはエンドトキシンを測定するには、前述し
たように図1のライセートのG因子系カスケード反応ま
たはC因子系カスケード反応によって活性化されて生成
するクロッティングエンザイムの、基質に対するアミダ
ーゼ活性又はプロテアーゼ活性を公知の方法で測定すれ
ばよい。ここで、基質とは、合成のものでも天然のもの
でも任意であり、クロッティングエンザイムによって加
水分解されて容易に検出可能な生成物に導かれ、反応混
合液に酵素反応に基づく変化を生じさせる基質であり、
この変化を定性または定量的に測定できればかまわな
い。
【0043】例えば、β−グルカンまたはエンドトキシ
ン測定用のライセートと、ペプチド合成基質を含む反応
系を被検液と接触させて反応を行うことによってアミダ
ーゼ活性を測定することができる。このようなペプチド
合成基質としては、上記クロッティングエンザイムの基
質となり得るペプチド(例えば、メトキシカルボニル−
D−ヘキサヒドロチロシル−Gly−Arg;N末端が
保護されたLeu−Gly−Arg、Ile−Glu−
Ala−Arg等の配列からなるペプチド)のC末端の
アルギニンのカルボキシル基に発色性残基(例えば、p
−ニトロアニリン、p−(N,N−ジエチルアミノ)ア
ニリン、p−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチ
ル)アニリン等)、発蛍光性残基(例えば、7−アミノ
メチルクマリン等)、発光性残基あるいはアンモニアな
どがアミド結合により置換したペプチド合成基質が例示
される。すなわち、アミダーゼ活性の測定はクロッティ
ングエンザイムがこれらの合成基質に作用して生成する
反応生成物(p−ニトロアニリン、アンモニア等)を測
定することによって行うことができる。具体的には、上
記前処理を施した被検液と、ライセートのG因子系また
はC因子系成分を含む反応系に上記ペプチド合成基質を
共存させて反応(カスケード反応および必要に応じて生
成物の他色素等への変換反応)させ、反応によって生成
する色素、発蛍光物質、発光物質またはアンモニアを、
それぞれ分光光度計(特公昭63−26871、特公平
3−66319等)、蛍光光度計、化学発光測定装置、
アンモニア検出用電極(特開昭62−148860)等
によって測定するというエンドトキシンの測定に採用さ
れている方法を例示することができる。
【0044】特に、本発明の前処理剤は、マイクロプレ
ート中で該前処理剤で前処理を行い、引き続いてリムル
ス反応を行う測定に有効に使用される。特にカイネティ
ック法における2波長同時測光による測定に好適に使用
できるので、迅速、的確な所望物質の測定が可能であ
る。
【0045】一方、クロッティングエンザイムのプロテ
アーゼ活性の測定には、例えば、凝固酵素の天然基質で
あるコアギュローゲンを含有するβ−グルカン測定用の
リムルス試薬またはエンドトキシン測定用のリムルス試
薬に、カスケード反応で生成した凝固酵素が作用して生
成するコアギュリンゲル形成反応を、例えば適当な機器
(例えば、濁度測定装置、粘度測定装置等)で測定する
か、または肉眼で判定するエンドトキシンの測定に採用
されている方法(特公平4−14310等)を利用する
ことができる。上記反応に使用されるリムルス試薬とし
ては、前記したようにライセートのG因子を特異的に阻
害または吸着、除去した試薬(エンドトキシン用)また
はライセートのC因子を特異的に阻害または吸着、除去
した試薬(β−グルカン用)が好適に使用される。これ
らのリムルス試薬には通常コアギュローゲンが含まれて
いるが、もちろん別途添加してもよい。
【0046】本発明によるβ−グルカンの測定法は、真
菌感染症、特に診断が極めて困難な深在性真菌感染症の
早期診断に、また、エンドトキシンの測定は、グラム陰
性菌感染症の早期診断に有用である。真菌感染症の診断
を行うためには、真菌感染症が疑われる患者から採取し
た血液由来試料を本発明の前処理剤で処理した後、β−
グルカンを測定し、血液中のβ−グルカンが一定量(正
常値)を超えたときに患者が真菌感染症に罹患している
と判断することができる。
【0047】同様にグラム陰性菌の感染症の診断を行う
ためには、該感染症が疑われる患者から採取した血液由
来試料を本発明の前処理剤で処理した後、エンドトキシ
ンを測定し、血液中のエンドトキシンが一定量(正常
値)を超えたときに患者がグラム陰性菌感染症に罹患し
ていると判断することができる。
【0048】本発明においては、本発明の前記兼用前処
理剤、エンドトキシン測定用前処理剤、β−グルカン測
定用前処理剤A等の前処理剤から選択される1種以上の
組合せと、前記エンドトキシン測定用リムルス試薬、β
−グルカン測定用リムルス試薬等の1種以上とを適宜組
み合わせることにより、所望の測定用キットを構成する
ことができる。
【0049】本発明のキットは、必要により他の任意の
構成試薬を付加することができる。そのような試薬とし
ては、エンドトキシンまたはβ−グルカンの一定量を含
有する標準試薬、ブランクテスト用蒸留水、反応試薬溶
解・反応用緩衝液等を挙げることができる。該緩衝液と
しては、グッド緩衝液(例えば、HEPES(N−2−
ヒドロキシエチルピペラジン−N′−2−エタンスルホ
ン酸)緩衝液等)、トリス−塩酸緩衝液等が例示でき
る。
【0050】以下に実施例を挙げ、本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】実施例−1:PRPへのエンドトキシン
添加回収試験(前処理剤のポリブレン濃度) 血液1ml当たりヘパリンを5ユニット添加して採血し
た健常人の血液2mlを、150×g、10分間遠心分
離して、多血小板血漿(PRP)を得た。
【0078】このPRP試料190μl に大腸菌011
1:B4株由来のエンドトキシン調製品の水溶液(2n
g/ml)10μl 加え、よく混合した後、その5μl を
反応容器としてエンドトキシン・フリーのマイクロプレ
ート(トキシペットプレート96F、生化学工業(株)
販売、商品名)にとり、前処理剤として、0.1モル/
l KOH、0.01モル/l 塩化カルシウム(Ca
Cl2 )、0.1%(重量/容量)トリトンX−100
を含有する水溶液に0.01〜0.5%(重量/容量)
になるようにポリブレンを添加した水溶液の混液(20
μl)を加え、強制エアー循環式マイクロプレートリー
ダー(ウェルリーダーSK601、生化学工業(株)販
売、商品名)内で37℃、10分間保持した。この被検
液25μlにエンドトキシン特異的合成基質法リムルス
テスト試薬(エンドスペシーES−200,生化学工業
(株)販売、商品名)100μl(0.1モル/l トリ
ス−塩酸緩衝液、pH8. 0、5.6mlに溶解)を添加
して、37℃、30分間反応させた。492nmを対照
とする405nmの吸光度を15秒間隔で2波長測光
し、1分間当たりの吸光度変化率(mAbs/min)
を算出した(カイネティック法)。PRPおよび前処理
剤の代わりにDW(蒸留水)を使用したときの測定値を
コントロールとし、PRP1ml当たりのエンドトキシン
濃度とエンドトキシン添加回収率を算出した。また、同
時に前処理容器として試験管を用い、ポリブレンを含有
しないほかは上記と同じ組成の前処理剤で37℃の恒温
水槽中において同様に前処理した被検液25μlを試験
管にとり、恒温水槽中で37℃、30分間反応させた。
0.04%(重量/容量)の亜硝酸ナトリウム(1モル
/l 塩酸容液)50μl 、0. 3%(重量/容量)スル
ファミン酸アンモニウム50μl ならびに0. 07%
(重量/容量)N−1−ナフチルエチレンジアミン二塩
酸塩(14%(重量/容量)N−メチル−2−ピロリド
ン溶液)50μl を順次加えてジアゾカップリングした
後、その全量をマイクロプレートに移し、ウェルリーダ
ーにより、630nmを対照として545nmで吸光度を測
定し、PRP1ml当たりのエンドトキシン濃度と回収率
を算出した(エンドポイント法)。表7に前処理および
反応容器としてマイクロプレートを使用したカイネティ
ック法による、前処理剤のポリブレン濃度を種々変化さ
せた場合のエンドトキシン添加回収率を同一条件で処理
されたエンドトキシン無添加のPRPについての測定結
果(吸光度およびエンドトキシン換算値)と共に示す。
また前処理および反応容器に試験管を使用し、ポリブレ
ンを含有しない前処理剤による結果も同様に示した。
【0079】
【表1】
【0080】表によれば、エンドトキシン添加回収率
はポリブレン添加の有無によらず、100%と良好な結
果を与えるが、エンドトキシン無添加での血中エンドト
キシン濃度換算値はポリブレンの濃度により0〜30p
g/mlと非常に変動が大きい事が分かる。反応容器と
してマイクロプレートの代わりに試験管を用いたエンド
トポイント法による測定結果は、0pg/mlである。
マイクロプレートを用いたカイネティック法でこのよう
な顕著な偽陽性反応を生じる原因としては、マイクロプ
レート内での少液量(すなわち、検体の濃度は逆に高
い)においては、その反応時における検体特有の非特異
的濁度の上昇を挙げることができる。その結果として、
該濁度上昇が有意の変化率として計測され、エンドトキ
シンに依存する変化率と実質的に区別がつかなくなるこ
とによるものである。このような非特異的濁度の増加を
抑える添加剤としては、ポリブレンが効果的で、通常前
処理剤中0.05〜0.3%、より好ましくは0.1〜
0.2%の濃度で使用すれば良い。このような条件下に
おいては、PRP中のエンドトキシンの真の濃度を正確
にかつ迅速に再現性良く検出することが可能であること
が明らかである。
【0081】実施例−2 グラム陰性菌感染症患者PRP検体の測定 対象は、健常人30例(エンドトキシン含量:2.42
±2.9pg/ml)ならびにグラム陰性菌による敗血
症を疑った白血病等の重症血液疾患および感染を合併し
た肝、胆道疾患を有する患者の10例で、それぞれヘパ
リンを添加して無菌的に採血した血液を、4℃で150
×g、10分間遠心してPRP検体を得た。その5μl
をトキシペットプレート96Fにとり、0.1%トリト
ンX−100、0.1モル/lKOH、0.03モル/
lビシン(前処理剤の溶解性を高めるために添加したグ
ッド緩衝剤、(株)同仁化学研究所製造、一般名)、
0.07%EIP(エチレンイミンポリマー)、0.0
1モル/lCa2および0.1%ポリブレンからな
る前処理剤20μlを加え、37℃に10分間保持し、
被検液とした。
【0082】そして、実施例−1の場合と同様にカイ
ネティック法により、エンドトキシンを測定した。表
に本実施例の結果を、別に作成した検量線より求めたエ
ンドトキシン換算量として表した。
【0083】
【表2】
【0084】表の患者1〜10は、血培、白血球数そ
の他の検査成績および発熱等の臨床症状からグラム陰性
菌敗血症の疑い有りと診断された症例であり、本発明方
法においては、全例高濃度のエンドトキシンが検出され
た。なお、上記PRPの代わりにPPPを検体として使
用しても同様の結果が得られた。通常の検査法では確定
診断が極めて困難なグラム陰性菌敗血症の迅速診断法と
して極めて有力な手法として評価されるものであること
が理解できよう。
【0085】実施例−3:エンドトキシン測定用発色
合成基質法キット 下記の構成試薬からなる、エンドトキシン測定用発色合
成基質法キット(100検体用)を作成した。 (A)前処理剤 2.0ml A液:0.2モル/lKOH、0.2%ポリブレン B液:0.2%トリトンX−100、0.14%エチレ
ンイミンポリマー、0.02モル/lCaCl2、0.
06モル/lビシン 使用直前にA液とB液を混合する。 (B)C因子系反応試薬(凍結乾燥品) 適量 タキプレウス・トリデンタツス由来のライセートからO
bayashi,T.et al.の方法(前出)に従
って調製したC因子系成分と発色合成基質(Boc−L
eu−Gly−Arg−pNA)を含む凍結乾燥品 (C)C因子系反応試薬溶解・反応用緩衝液 5.0m
l 0.2モル/lトリス−塩酸緩衝液(pH8.0) (D)標準エンドトキシン試薬(凍結乾燥品) 適量 大腸菌0111:B4株由来のエンドトキシン調製品 (E)標準エンドトキシン試薬溶解用蒸留水(エンドト
キシン・フリー)2.0ml (F)ブランクテスト用蒸留水(エンドトキシン・フリ
ー) 2.0ml (G)0.2モル/lトリス−塩酸緩衝液調製用蒸留水
(エンドトキシン・フリー) 2.0ml 実施例−1:PRPへのβ−グルカン添加回収試験
(前処理剤のポリブレン濃度) 実施例−1と同様の手段により調製したPRP試料1
90μlにブクリョウ菌(Poria cocos)由
来のβ−グルカン調製品(パキマン)の水溶液(4ng
/ml)10μlを加え、よく混合した後、その5μl
をβ−グルカン・フリーのマイクロプレート(トキシペ
ットプレート96F、生化学工業(株)販売、商品名)
に取り、前処理剤として0.1モル/lKOHおよび
0.3モル/l塩化カリウム(KCl)を含有する水溶
液に0.01〜0.5%(重量/容量)になるようにポ
リブレンを添加した水溶液の混液(20μl)を加え、
強制エアー循環式マイクロプレートリーダー(ウェルリ
ーダーSK601、生化学工業(株)販売、商品名)内
で37℃、10分間保持した。
【0086】被検液に存在するβ−グルカンの量は以下
の方法で測定した。Obayashi,T.et a
l.(Clin.Chim.Acta,149,55−
65(1985))の方法にしたがってカブトガニ・ア
メボサイト・ライセートから調製したG因子系成分と発
色合成基質(Boc−Leu−Gly−Arg−pNA
(p−ニトロアニリド))とを含むβ−グルカン測定用
発色合成基質法試薬凍結乾燥品(以下「Gテスト」とい
う)を使用し、被検液25μlに、0.1モル/lHE
PES緩衝液(pH7.6)で溶解したGテスト100
μlを添加して、37℃で30分間反応させた。492
nmを対照とする405nmの吸光度を15秒間隔で2
波長測光し、1分間当たりの吸光度変化率(mAbs/
min)を算出した(カイネティック法)。PRPおよ
び前処理剤の代わりにDWを使用したときの測定値をコ
ントロールとし、PRP1ml当たりのβ−グルカン濃
度とβ−グルカン添加回収率を算出した。また、同時に
前処理容器として試験管を用い、ポリブレンを含有しな
いほかは上記と同じ組成の前処理剤で37℃の恒温水槽
中において同様に前処理した被検液25μlを試験管に
とり、恒温水槽中で37℃、30分間反応させた。0.
04%(重量/容量)の亜硝酸ナトリウム(1モル/l
塩酸容液)50μl、0.3%(重量/容量)スルファ
ミン酸アンモニウム50μlならびに0.07%(重量
/容量)N−1−ナフチルエチレンジアミン二塩酸塩
(14%(重量/容量)N−メチル−2−ピロリドン溶
液)50μlを順次加えてジアゾカップリングした後、
その全量をマイクロプレートに移し、ウェルリーダーに
て630nmを対照として545nmで吸光度を測定
し、PRP1ml当たりのβ−グルカン濃度と回収率を
算出した(エンドポイント法)。表に前処理および反
応容器としてマイクロプレートを使用したカイネティッ
ク法による、前処理剤のポリブレン濃度を種々変化させ
た場合のβ−グルカン添加回収率を同一条件で処理され
たβ−グルカン無添加のPRPについての測定結果(吸
光度およびβ−グルカン換算値)と共に示す。また前処
理および反応容器に試験管を使用し、ポリブレンを含有
しない混液の結果も同様に示した。
【0087】
【表3】
【0088】表によれば、β−グルカン添加回収率は
ポリブレン添加の有無によらず、100%と良好な結果
を与えるが、β−グルカン無添加での血中β−グルカン
濃度換算値はポリブレンの濃度により10〜30pg/
mlと非常に変動が大きい事が分かる。反応容器として
マイクロプレートの代わりに試験管を用いた測定結果よ
り、本来は10pg/mlでなければならないのに、こ
のような顕著な偽陽性反応を生じる原因としては、エン
ドトキシンの場合と同様、反応時における検体特有の非
特異的濁度の上昇を挙げることができる。その結果とし
て、該濁度上昇が有意の変化率として計測され、β−グ
ルカンに依存する変化率と実質的に区別がつかなくなる
ことによるものである。このような非特異的濁度の増加
を抑える添加剤としては、実施例−1と同様、ポリブ
レンが効果的で、通常前処理在中0.05〜0.3%、
より好ましくは0.1〜0.2%の濃度で使用すれば良
い。
【0089】実施例−2:真菌感染症患者PRP検体
の測定 真菌感染症の罹患が疑われる患者から実施例−1と同
様の方法で採血し、PRP検体を調製した。その5μl
をトキシペットプレート96Fの各ウェルにとり、さら
に前処理剤として0.1モル/lNaOH、0.3モル
/lNaClおよび0.2%ポリブレンからなる混液2
0μlを加え、37℃で10分間加温保持し、被検液と
した。以後実施例−1と同様の手段によりGテストと
反応させ、吸光度変化率を自動測定した。実施例−1
と同じ既知量のブクリョウ菌由来のβ−グルカンを標準
試薬として用い、別に作成した検量線より上記被検液中
のβ−グルカン含量を換算した結果を表に示す。
【0090】
【表4】
【0091】表に示したように全例(No.1〜N
o.6)において高濃度のβ−グルカンが検出され(健
常人のβ−グルカン含量(18例):8.0±4.0p
g/ml)、そのうちの3例(No.1〜No.3)に
ついては、血培にて、カンジダ・アルビカンス(Can
dida albicans)、カンジダ・トロピカリ
ス(Candida tropicalis)およびク
リプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptoco
ccus neoformans)をそれぞれ検出し、
1例(No.4)は血培では陰性であったが、死亡後の
解剖による組織病理学的検査によりアスペルギルス・フ
ミガツス(Aspergillus fumigatu
s)を検出した。残り2例(No.5、No.6)につ
いては、臨床症状、経過、薬剤感受性等から真菌感染を
強く疑ったにもかかわらず血培では陰性であったが、抗
真菌剤(ミコナゾール)投与により、臨床的に顕著な改
善を見たことから真菌に感染していたものと考えられ
る。なお、上記PRPのかわりにPPPを検体として使
用しても同様の結果が得られた。
【0092】従って、真菌感染症患者の血漿検体(PR
P、PPP)を本発明の前処理剤で処理した後にβ−グ
ルカンを測定することによって、真菌感染症、とりわけ
通常の検査法では診断がきわめて困難な深在性真菌感染
症の診断を迅速かつ正確に行うことができた。 実施例−3:真菌感染症患者血清検体の測定 真菌感染症の罹患が疑われる患者から実施例−1と同
様の方法で採血し、血清検体を調製した。その5μlを
トキシペットプレート96Fの各ウェルにとり、さらに
前処理剤として0.1モル/lKOH、0.3モル/l
NaClおよび0.1%ポリブレンからなる混液20μ
lを加え、37℃で10分間加温保持し、被検液とし
た。以後実施例−1と同様の手段によりGテストと反
応させ、吸光度の変化率を自動測定した。実施例−1
と同じ既知量のブクリョウ菌由来のβ−グルカンを標準
試薬として用い、別に作成した検量線より上記被検液中
のβ−グルカン含量を換算した結果を表に示す。
【0093】
【表5】
【0094】表に示したように全例(No.1〜N
o.5)において高濃度のβ−グルカンが検出され(健
常人のβ−グルカン含量(18例):7.2±2.9p
g/ml)、そのうちの2例(No.1、No.2)に
ついては、血培にて、カンジダ・グリエルモンディ(C
andida guilliermodi)およびカン
ジダ・クルセイ(Candida krusei)をそ
れぞれ検出し、1例(No.3)は血培では陰性であっ
たが、死亡後の解剖による組織病理学的検査によりアス
ペルギルス・フミガツス(Aspergillus f
umigatus)を検出した。残り2例(No.4、
No.5)については、臨床症状、経過、薬剤感受性等
から真菌感染を強く疑ったにもかかわらず血培では陰性
であったが、抗真菌剤(アムホテリシンB、フルコナゾ
ール)投与により、臨床的に顕著な改善を見たことから
真菌感染症に感染していたものと考えられる。
【0095】従って、真菌感染症患者の血清を本発明の
前処理剤で処理した後にβ−グルカンを測定することに
よって、真菌感染症、とりわけ通常の検査法では診断が
きわめて困難な深在性真菌感染症の診断を迅速かつ正確
に行うことができた。 実施例−4:β−グルカン測定用ゲル化法(比濁法)
キット 下記の構成試薬からなる、β−グルカン測定用ゲル化法
(比濁法)キット(50検体用)を作成した。 (A)前処理剤 1.0ml 0.1モル/lKOH−0.05モル/lKCl−0.
2%ポリブレン水溶液 (B)G因子系反応試薬(凍結乾燥品) 適量 リムルス・ポリフェムス由来の市販ライセート(リムル
スHSII−テストワコー,和光純薬工業(株)販売)
に15%(W/V)デキストラン(分子量70,00
0)を添加し、3,500rpmで10分間遠心分離
後、多孔性セルロースゲル(セルロファインGC−20
0m,生化学工業(株)販売)と混合し、ガラスフィル
ターで濾過し、その濾液を凍結乾燥したもの。 (C)G因子系反応試薬溶解・反応用緩衝液 5.0m
l 0.1モル/lHEPES緩衝液(pH7.6) (D)標準β−グルカン試薬(凍結乾燥品) 適量 ブクリョウ由来のβ−グルカン調製品(パキマン) (E)標準β−グルカン試薬溶解用蒸留水(β−グルカ
ン・フリー)1.0ml (F)ブランクテスト用蒸留水(β−グルカン・フリ
ー)1.0ml 実施例−5:β−グルカン測定用発色合成基質法キッ
ト 下記の構成試薬からなる、β−グルカン測定用発色合成
基質法キット(100検体用)を作成した。 (A)前処理剤 2.0ml 0.1モル/lKOH−0.3モル/lKCl−0.1
%ポリブレン水溶液 (B)G因子系反応試薬(凍結乾燥品) 適量 タキプレウス・トリデンタツス由来のライセートに15
%(W/V)デキストラン(分子量40,000)を添
加し、3,500rpmで10分間遠心分離後、孔径
0.20μmのナイロン膜フィルター(ナルゲンシリン
ジフィルター,直径25mm,ナルジェ社製)を通過さ
せ、通過液をMS混液(0.8M塩化マグネシウムと6
mM Boc−Leu−Gly−Arg−pNAとを含
む)に添加し、凍結乾燥したもの。 (C)G因子系反応試薬溶解・反応用緩衝液 5.0m
l 0.2モル/lHEPES緩衝液(pH7.6) (D)標準β−グルカン試薬(凍結乾燥品) 適量 ブクリョウ菌由来のβ−グルカン調製品(パキマン)
(実施例−4参照) (E)標準β−グルカン試薬溶解用蒸留水(β−グルカ
ン・フリー)2.0ml (F)ブランクテスト用蒸留水(β−グルカン・フリ
ー)2.0ml (G)0.1モル/lHEPES緩衝液調製用蒸留水
(β−グルカン・フリー)5.0ml
【0096】実施例−1 感染症患者PRP検体の測定対象は、健常人18例、グ
ラム陰性菌による敗血症を疑った白血病等の重症血液疾
患および感染を合併した肝、胆道疾患を有する患者の1
0例ならびに真菌症が疑われる患者6例で、それぞれヘ
パリンを添加して無菌的に採血した血液を、4℃で15
0×g、10分間遠心してPRP検体を得た。その5μ
lをトキシペットプレート96Fにとり、0.1モル/
lKOHおよび0.1%ポリブレンからなる混液20μ
lを加え、37℃に10分間保持し、被検液とした。
【0097】エンドトキシンの測定は、実施例−1の
場合と同様にエンドスペーシーを用いたカイネティック
法により行い、既知量のエンドトキシン(大腸菌011
1:B4株由来)を標準試薬として用い、別に作成した
検量線より被検液中のエンドトキシン含量を算出した。
β−グルカンの測定は、実施例−1と同様にGテスト
を用いたカイネティック法により行い、既知量のβ−グ
ルカン調製品(ブクリョウ菌由来パキマン)標準試薬と
して用い、別に作成した検量線より被検液中のβ−グル
カン含量を算出した。表に結果をまとめて示す。
【0098】
【表6】
【0099】表の患者No.1〜10は、グラム陰性
菌敗血症の疑い有りと診断された症例であり、本発明方
法においては、全例高濃度のエンドトキシンが検出され
た(健常人のエンドトキシン含量(18例):2.0±
2.5pg/ml)。なお、上記PRPの代わりにPP
Pを検体として使用しても同様の結果が得られた。ま
た、表の患者No.11〜16は、真菌感染症の罹患
を疑われた症例であるが、他の検査では全例については
確認できなかった。上記方法では全例について高濃度の
β−グルカンが検出された(健常人のβ−グルカン含量
(18例):7.0±2.5pg/ml)。
【0100】なお、上記PRPの代わりにPPPを検体
として使用しても同様の結果が得られた。以上の結果か
ら、同一前処理剤で処理した検体を用いてエンドトキシ
ンとβ−グルカンをそれぞれ測定できることが確認され
た。
【0101】
【発明の効果】本発明は、種々の生化学反応が適用され
る血液等の生体試料の前処理を効果的に行うことができ
る前処理剤を提供でき、特に、G因子系反応妨害因子を
含む血漿、血清等の生体由来試料中のβ−グルカンを測
定する際、またはC因子系反応妨害因子を含む該試料中
のエンドトキシンを測定する際に、該試料をアルカリ金
属水酸化物およびヘキサジメトリン化合物を必須成分と
する前処理剤で処理するという簡便な手段を採用するこ
とによって上記反応妨害因子の反応系への影響を完全に
除去するとともに、処理後の被検液の濁度の上昇を抑制
することができた。また、処理後に変性析出物を分離除
去する必要がないので全操作行程を短縮することができ
た。さらに、本発明の測定法は、生体試料由来中のエン
ドトキシンまたはβ−グルカンをマイクロプレート中で
カイネティック法により自動測定することができるの
で、簡易、迅速かつ高精度で再現性の高い結果が得られ
る。本発明の測定法を臨床検査に応用することによっ
て、通常の検査法では診断がきわめて困難な深在性真菌
感染症、グラム陰性菌感染症の診断を迅速かつ正確に行
うことができる。
【0102】
【図面の簡単な説明】
【図1】カブトガニ・アメボサイト・ライセートの(1
→3)−β−D−グルカン及びエンドトキシンによるカ
スケード反応の反応機構を示す。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12Q 1/04 C12Q 1/37 G01N 33/531 G01N 33/579 BIOSIS/CA/MEDLINE/W PIDS(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リムルス反応に対する反応妨害因子を含
    む試料の前処理剤であって、ヘキサジメトリン化合物お
    よびアルカリ金属水酸化物を有効成分として含むことを
    特徴とする前処理剤。
  2. 【請求項2】 リムルス反応を利用して試料中のエンド
    トキシンを測定する際に使用する請求項1の前処理剤で
    あって、更に非イオン性界面活性剤もしくは陰イオン界
    面活性剤およびアルカリ土類金属ハロゲン化物を含む前
    処理剤。
  3. 【請求項3】 リムルス反応を利用して試料中の(1→
    3)−β−D−グルカンを測定する際に使用する請求項
    1の前処理剤であって、更にアルカリ金属ハロゲン化物
    を含む前処理剤。
  4. 【請求項4】 複数の溶液として保存され、使用時に該
    溶液が混合されることを特徴とする請求項1〜のいず
    れか1項に記載の前処理剤。
  5. 【請求項5】 リムルス反応に対する反応妨害因子を含
    む試料中に含まれるリムルス反応によって検出できる物
    質を、該反応を利用して検出する際に、リムルス反応に
    先立って試料を処理するための前処理方法において、請
    求項1〜のいずれか1項に記載された前処理剤と試料
    を混合し、加温することを特徴とする前処理方法。
  6. 【請求項6】 試料が血液由来の試料である請求項
    載の前処理方法。
  7. 【請求項7】 リムルス反応によって検出できる物質が
    エンドトキシンであり、前処理剤が請求項2記載の前処
    理剤である請求項記載の前処理方法。
  8. 【請求項8】 リムルス反応によって検出できる物質が
    (1→3)−β−D−グルカンであり、前処理剤が請求
    3に記載の前処理剤である請求項記載の前処理方
    法。
  9. 【請求項9】 リムルス反応を利用して試料中のリムル
    ス試薬に特異的に反応する物質を測定する方法であっ
    て、試料を請求項のいずれか1項の方法で前処理
    し、処理後の試料をリムルス試薬と混合して反応させ、
    基質の変化を検出することを特徴とする測定法。
  10. 【請求項10】 少なくとも下記の構成試薬からなるこ
    とを特徴とするリムルス試薬に特異的に反応する物質を
    測定するための測定用キット。 (A)請求項1〜の前処理剤からなる群から選択され
    る1種以上の前処理剤。 (B)カブトガニ・アメボサイト・ライセートを原料と
    して得られたリムルス試薬。
  11. 【請求項11】 (B)のリムルス試薬が、エンドトキ
    シンに特異的に反応するリムルス試薬であり、リムルス
    試薬に特異的に反応する物質がエンドトキシンである請
    求項1記載の測定用キット。
  12. 【請求項12】 (B)のリムルス試薬が、(1→3)
    −β−D−グルカンに特異的に反応するリムルス試薬で
    あり、リムルス試薬に特異的に反応する物質が(1→
    3)−β−D−グルカンである請求項1記載の測定用
    キット。
  13. 【請求項13】 構成試薬として、さらに下記(C)を
    含むことを特徴とする請求項1記載の測定用キット。 (C)エンドトキシンの一定量を含む標準試薬。
  14. 【請求項14】 構成試薬として、さらに下記(D)を
    含むことを特徴とする請求項1記載の測定用キット。 (D)(1→3)−β−D−グルカンの一定量を含む標
    準試薬。
  15. 【請求項15】 生体由来の試料中のリムルス試薬に特
    異的に反応する物質を請求項の測定法で定量し、該物
    質の測定値が一定量を超えたときに感染症に罹患した生
    体に由来する試料であると判定することを特徴とする試
    料の判定方法。
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