JP3523249B1 - カム溝付円筒の製造方法及びこの方法により製造されたカム溝付円筒 - Google Patents

カム溝付円筒の製造方法及びこの方法により製造されたカム溝付円筒

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JP3523249B1
JP3523249B1 JP2003204837A JP2003204837A JP3523249B1 JP 3523249 B1 JP3523249 B1 JP 3523249B1 JP 2003204837 A JP2003204837 A JP 2003204837A JP 2003204837 A JP2003204837 A JP 2003204837A JP 3523249 B1 JP3523249 B1 JP 3523249B1
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Abstract

【要約】 【課題】 カメラのカム溝付円筒に係る動作を良好にし
カメラの消費電力を低減し、またカム溝付円筒を成形す
るための金型の製作費用を低廉化する極めて精度のよい
カム溝付円筒を製造する方法およびその方法を用いてカ
ム溝付円筒の提供。 【解決手段】 金型を用いて少なくとも1回以上の試し
成形をし、カム溝付円筒を成形した後、得られたカム溝
付円筒内のカム溝に倣い測定をし、倣い測定の結果得ら
れるデータに基づいて金型を加工し所望のカム溝付円筒
を得る方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カメラのレンズの
遠近調整を行うためのカメラのオートフォーカス用ズー
ム等の同形状の複数のカム溝を内壁に周方向に成形され
た円筒の製造方法及びこの方法により製造された円筒に
関する。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカス用ズーム等の円筒は、
円筒内壁部にカメラの部品に所定の動作を与えるための
複数の同一形状のカム溝が成形されている。また、所定
の機能を果たすために、外壁部にも肉盛部が成形されて
いることもある。カメラのオートフォーカス用ズーム等
の円筒のような、極めて精密な機器を構成する部品にあ
っては、内壁に成形されるカム溝の形状(カム溝の深さ
やカム溝の円筒軸方向の位置)が設計から誤差を生ずる
と、カメラの焦点調整に悪影響を与える。また、該カム
溝によってカメラの構成部品に所定の動作を与える際
に、電力を浪費することともなる。したがって、特に円
筒内壁に成形されるカム溝の形状を精度よく製造するこ
とは非常に重要なことである。カメラのレンズの遠近調
整を行うためのオートフォーカス用ズーム等の円筒は、
熔融プラスチックを金型成形することにより製造され
る。しかしながら、いかに金型成形加工の金型を精度よ
く製作したとしても、カメラのオートフォーカス用ズー
ム等の円筒のような円筒の肉厚が不均一な部品を、熔融
プラスチックから金型成形すると、肉厚の厚い部分と薄
い部分とで冷却速度の差異が生ずるため、熔融プラスチ
ックの熱収縮率が異なり、設計通りの形状を得ることが
困難である。このような問題を解決するために、金型設
計段階で成形品の変形を考慮し、金型を設計する方法
が、特許文献1に開示されている。しかしながら、この
ような方法は、あくまでも、金型設計のための成形品の
変形のシミュレーションであって、実際の成形品が確実
に設計通りの寸法を有することを保障するものではな
い。また、カメラのオートフォーカス用ズーム等の円筒
のような多品種のものにおいては、各円筒のデザインご
とに成形品の変形をシミュレーションして金型を設計す
ることは、非常に手間がかかる。
【0003】現状において、カメラのオートフォーカス
用ズーム等の円筒の内壁に成形されたカム溝の寸法検査
は、専用の治具を用いて行われる。専用治具は棒体にカ
ム溝の幅よりも細く形成された突起部が設けられたもの
である。作業員は、該専用治具を円筒内部に挿入し、該
突起部をカム溝に当接させ、円筒と該専用治具のガタを
作業員の触感で見極め、成形品および金型の良否を判断
する。このような作業では、金型の良否判断に個人差が
生ずる。更には、複数の同一形状のカム溝を有するカメ
ラのオートフォーカス用ズーム等の円筒のいずれの部分
が、そのようなガタの原因となっているかを判断するこ
とは不可能である。したがって、金型が不良の成形品を
成形すると判断された場合には、通常金型の修正すべき
部分を判断することが困難であるため、金型を修正する
ことは困難であり、再度新しい金型を製作しなければな
らない。
【0004】
【特許文献1】特開平9−277260号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
実情に鑑みてなされたものであって、カメラのカム溝付
円筒に係る動作を良好にし、それに伴い、カメラの焦点
調節を良好にし、カメラの消費電力を低減し、またカム
溝付円筒を成形するための金型の製作費用を低廉化する
極めて精度のよいカム溝付円筒を製造する方法および極
めて精度のよいカム溝付円筒を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
カメラのレンズの遠近調整を行うためのカメラのオート
フォーカス用ズーム等の内壁に同形状の複数のカム溝が
周方向に成形された円筒の製造方法であって、金型を用
いて少なくとも1回以上の試し成形をし、カム溝付円筒
を成形した後、前記円筒のカム溝を倣い測定するための
測定器に備えられた円盤上の円盤の中心以外の部分に基
準棒を設置し、前記円盤を所定角度回転させ前記基準棒
の位置を3点以上の複数の異なる測定位置に移動させ、
前記複数の測定位置の各測定位置で、前記測定器の前記
プローブを前記基準棒に当接させ、円盤の軸の位置を測
定する段階と、前記円筒を前記円盤の中心に該円筒の軸
を垂直にして設置する段階と、前記円筒に測定用治具を
取付ける段階と、前記測定器の前記プローブを該測定用
治具の外周部の複数箇所に当接させ、前記円盤の回転に
伴う前記円筒の回転中心を測定する段階と、前記円筒に
前記測定器に設けられた前記カム溝の幅よりも細く形成
された倣い測定用のプローブを当接して測定上の座標原
点を定める段階と、前記円筒の内壁に成形された複数の
カム溝のうち一つのカム溝に前記プローブを当接する段
階と、前記円盤を回転させ、前記円筒の内壁に成形され
たカム溝の深さと該カム溝の軸方向の位置を倣い測定
し、これを複数のカム溝全てに行い、該カム溝の深さと
該カム溝の軸方向の位置のデータを得る段階と、該デー
タと、測定された前記円盤の回転軸と測定された前記円
盤の回転に伴う前記円筒の回転中心とのずれを補正し一
致させる段階と前記補正後のデータに基づいて、前記金
型を研削修正する段階と、該研削修正後の金型を用いて
円筒を成形する段階からなることを特徴とするカム溝付
円筒の製造方法である。請求項2記載の発明は、前記測
定用治具が円筒に挿入される内径治具であることを特徴
とする請求項1記載のカム溝付円筒の製造方法である。
請求項3記載の発明は、前記測定用治具が円筒に外挿さ
れる外径治具であることを特徴とする請求項1記載のカ
ム溝付円筒の製造方法である。
【0007】
【0008】請求項4記載の発明は、カメラのレンズの
遠近調整を行うためのカメラのオートフォーカス用ズー
ム等の同形状の複数のカム溝を内壁に周方向に成形され
た円筒であって、金型を用いて少なくとも1回以上の試
し成形をし、カム溝付円筒を成形した後、前記円筒のカ
ム溝を倣い測定するための測定器に備えられた円盤上の
円盤の中心以外の部分に基準棒を設置し、前記円盤を所
定角度回転させ前記基準棒の位置を3点以上の複数の異
なる測定位置に移動させ、前記複数の測定位置の各測定
位置で、前記測定器の前記プローブを前記基準棒に当接
させ、円盤の軸の位置を測定し、前記円筒を前記円盤の
中心に該円筒の軸を垂直にして設置し、前記円筒に測定
用治具を取付け、前記測定器の前記プローブを該測定用
治具の外周部の複数箇所に当接させ、前記円盤の回転に
伴う前記円筒の回転中心を測定し、前記円筒に前記測定
器に設けられた前記カム溝の幅よりも細く形成された倣
い測定用のプローブを当接して測定上の座標原点を定め
た後、前記円筒の内壁に成形された複数のカム溝のうち
一つのカム溝に、前記プローブが当接され、前記円盤を
回転させ、前記円筒の内壁に成形されたカム溝の深さと
該カム溝の軸方向の位置を倣い測定し、これを複数のカ
ム溝全てに行い、該カム溝の深さと該カム溝の軸方向の
位置のデータを得た後、該データと、測定された前記円
盤の回転軸と測定された前記円盤の回転に伴う前記円筒
の回転中心とのずれを補正し一致させ、前記補正後のデ
ータに基づいて、前記金型を研削修正し、該研削修正さ
れた金型を用いて成形され、前記複数のカム溝間の深さ
の差異が20μm以下にされていることを特徴とするカ
ム溝付円筒である。請求項5記載の発明は、前記測定用
治具が円筒に挿入される内径治具であることを特徴とす
請求項4記載のカム溝付円筒である。請求項6記載の
発明は、前記測定用治具が円筒に外挿される外径治具で
あることを特徴とする請求項4記載のカム溝付円筒であ
る。
【0009】
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るカム溝付円筒
の製造方法及びこの方法により製造されたカム溝付円筒
の実施の形態について、図を参照しつつ説明する。図1
に、一般的なカメラのレンズの遠近調整を行うためのカ
メラのオートフォーカス用ズーム等に用いられるカム溝
付円筒(A)を示す。図1(a)は該カム溝付円筒
(A)の側面図であり、図1(b)は該カム溝付円筒
(A)の展開図であり、内壁部のカム溝(2)の形状を
示している。本実施形態において、まず金型を用いて少
なくとも1回以上の試し成形をし、カム溝付円筒(A)
を成形する。図1には、上記試し成形から得られたカム
溝付円筒(A)を示す。該カム溝付円筒(A)は、熔融
プラスチックから金型成形されたものである。図1
(a)に示すように、カム溝付円筒(A)は略円筒形状
で、カム溝付円筒(A)の底部は肉厚に成形されてい
る。図1(a)(b)に示されるように、カム溝付円筒
(A)には、3つの貫通孔(1)が設けられている。該
3つの貫通孔は円筒外周を3等分するように配置されて
いる。図1(b)に示されるように、カム溝付円筒
(A)の内壁には3つの同一形状のカム溝(2)が成形
されている。前記3つの貫通孔(1)のカム溝付円筒
(A)の周方向の位置とカム溝(2)の始点S及び/又
は終点Eの円筒周方向の位置は一致している。図1
(b)では、各貫通孔(1)とカム溝(2)の始点Sが
一致している。尚、貫通孔(1)及びカム溝(2)の数
は、3つに限定される必要はなく、所望のカメラの動作
に応じて複数であればよい。また、カム溝(2)の形状
は、所望のカメラの動作に応じて定められる。
【0011】図2は、本発明で使用される測定器(3)
の斜視図である。本発明に用いられる測定器(3)は、
水平精度を高く台座に据付けられた回転可能な円盤
(5)と図2中に示されるXYZの3方向に移動可能な
測定部(7)を有するものであって、これらの動きが極
めて精度よく制御されるものが用いられる。また、本発
明で使用される測定器(3)は、測定部(7)の一部が
測定対象物に当接したとき、該測定部(7)の位置が記
録される装置を有する。具体的には、例えば、本実施形
態では、株式会社ミツトヨ社製のCrysta−Ape
x710が使用される。また、測定部(7)には、測定
部(7)を接触させた状態で測定対象物を回転させ、測
定対象物を倣い測定できる株式会社ミツトヨ社製のMP
P−300が使用される。測定器(3)は、台座(4)
と前記台座(4)上に設置された、極めて精度よく回転
角度を制御される円盤(5)を有する。回転精度は、
1.5μm以内であることが好ましく、更に好ましくは
1.0μm以内であることが望ましい。また、円盤
(5)の上面の振れ(即ち、円盤(5)を回転させたと
きの面の振幅)は好ましくは2.0μm以内、更に好ま
しくは1.0μm以内であることが望ましい。尚、該回
転精度は後述する円盤(5)上に円盤(5)の回転中心
から100mm離れた位置に基準となる棒体を据付け、
円盤(5)を回転させたとき、棒体上の任意の点の位置
を測定し、該測定点の計算上の位置と実際の測定値との
差異を意味する。また、円盤(5)には測定に用いられ
る器具を取付けるためのねじ穴が設けられていてもよ
い。更に円盤(5)は鉄などの、磁気的に固定可能な金
属からなっていてもよい。
【0012】また、台座(4)の上にはアーム部(6)
が配置される。アーム部(6)の下方先端部に、測定部
(7)が取付けられている。測定部(7)はプローブ保
持部(71)とプローブ(72)からなり、プローブ保
持部(71)上端がアーム部先端に接続し、プローブ保
持部(71)下端がプローブ(72)に接続している。
測定部(7)は、アーム部との接続点を固定端として、
測定部(7)下方先端を自由に変位可能である。図2中
に示されるXYZ座標系は、計測器(3)の操作面(1
6)から向かって、左右方向をX方向、奥行き前後方向
をY方向、鉛直上下方向をZ方向とする。尚、本明細書
中に用いられるXYZ座標系は、以下において共通の方
向を示すものである。図2中の座標系において、プロー
ブ(72)はX方向に延びる当接部X(721)及びZ
方向に延びる当接部Z(722)を有する。また当接部
X(721)及び当接部Z(722)の先端は、後述す
るように、カム溝の幅よりも細く形成されている。
【0013】更に台座(4)の上には、ゲート部(8)
が設置され、ゲート部(8)にはアーム部(6)を保持
するアーム保持部(9)が取付けられている。ゲート部
(8)はY方向に移動可能である。アーム保持部(9)
は、アーム部(6)を伴って、図2中のX方向に移動可
能である。アーム保持部(9)には、アーム部(6)及
びそれに伴う測定部(7)を、Z方向に移動させる機構
が設けられている。
【0014】また、本測定器(3)には、作業者が遠隔
的に、円盤(5)を回転させ、また測定部(7)の位置
をX、Y、Zの方向に変位させることを可能とする制御
盤(10)が設けられている。更に、図示されていない
が、測定器(3)はコンピュータに接続し、後述する収
集されたデータがコンピュータに送られる。また、該コ
ンピュータからの操作で、円盤(5)の回転及び測定部
(7)の移動などの動作が可能である。
【0015】図3に上記装置を用いた、本発明の実施形
態に係る測定作業の第一段階を示す。図3(a)は測定
器(3)上の円盤(5)を上方から見た図であり、図3
(b)は測定器(3)上の円盤(5)を側方から見た図
である。図3(b)に示すように、まず、円盤(5)上
の円盤(5)の中心以外の部分に、基準棒(11)が取
付けられる。好ましくは、円盤(5)上面の円周近傍内
側に取り付けることが好ましい。この取付けには、円盤
(5)に設けられたねじ穴を用いてもよい。基準棒(1
1)は上端に略球体状の球体部(111)を有する。球
体部(111)の水平方向の断面の真球度は極めて精度
よく形成され、該真球度は好ましくは0.5μm以下で
ある。この取付け後、作業員は、制御盤(10)を用い
て、測定部(7)を移動させ、当接部Z(722)を球
体部(111)の上端PT(図3(a)参照)に当接さ
せる。当接部Zが球体部(111)の上端PTに当接す
ると、測定器(3)は圧力を検知し、測定部(7)は自
動的にその移動を停止する。また、測定器(3)は、測
定部(7)の位置のデータをコンピュータに送る。
【0016】次に作業者は、測定部(7)を移動させ、
球体部(111)の上端PT以外の点、即ち周縁部上の
点PPに、当接部X(721)を当接させる。このと
き、同様にして、測定器(3)は圧力を検知し、測定部
(7)は自動的にその移動を停止する。また、測定器
(3)は、測定部(7)の位置のデータをコンピュータ
に送る。引き続き作業員は、測定部(7)をZ方向に移
動させることなしに、測定部(7)を移動させ、他の球
体部(111)の部分に当接させる。図3(a)に示す
ように、作業者はこの作業を繰り返し、球体部(11
1)の周縁部上の異なる4つの点PPに、当接部X(7
21)を当接させる。この作業の結果、球体部(11
1)の周縁部上の異なる4つの点PPにおける、測定部
(7)の位置のデータが収集される。この球体部(11
1)の周縁部上の異なる4つの点PPにおける測定部
(7)の位置のデータによって、基準棒(11)に設け
られた球体部(111)の中心点の位置がコンピュータ
上で認識される。したがって、この球体部(111)の
周縁部上の異なる4つの点PPにおける測定部(7)の
位置のデータを収集する際には、球体部(111)の周
縁部上の異なる4つの点PPを含む球体部(111)の
断面が大きくなるように、球体部(111)の周縁部上
の異なる4つの点PPが定められることが望ましく、ま
た、球体部(111)の周縁部上の異なる4つの点PP
によって定義される四角形が球体部(111)の中心点
を含むことが望ましい。尚、該球体部(111)の中心
点の認識作業において、球体部(111)の周縁部上の
異なる測定点PPは3箇所以上あればよく、また測定点
PPの数を増やせば増やすほど、球体部の中心点の認識
誤差は減少する。
【0017】図3(a)に示すように、上記作業を終え
ると、作業員は制御盤(10)を用いて、円盤(5)を
中心角120°だけ回転させ、基準棒(11)を移動さ
せる。そして、その位置において上記作業を同様に行
う。その位置においての作業を終えると、再び前述と同
じ方向に、作業員は円盤(5)を中心角120°だけ回
転させ、基準棒(11)を移動させる。そして、その位
置において上記作業を同様に行う。
【0018】上記作業の結果、コンピュータ上には、球
体部(111)の周縁部上の異なる4つの点PPにおけ
る測定部(7)の位置のデータから得られる3つの球体
部(111)の中心点の認識データと、3つの球体部
(111)の上端PTにおける測定部(7)の位置のデ
ータが蓄えられることとなる。コンピュータは、3つの
球体部(111)の中心点の認識データから円盤(5)
の回転軸の位置を認識する。また、3つの球体部(11
1)の上端PTにおける測定部(7)の位置のデータか
ら、円盤(5)の上面が形成する円盤(5)の回転面の
傾きが認識される。尚、上記作業においては、基準棒
(11)を円盤(5)を回転させることにより3つの異
なる位置に移動させているが、3点以上の位置に移動さ
せてもよい。測定位置を増やせば増やすほど、円盤
(5)の回転の中心の誤差及び円盤(5)の回転面の傾
きの誤差は減少する。本実施形態においては、基準棒
(11)の上端に設けられた真球度の高い球体部(11
1)の中心を、球体部(111)上の複数の点を測定す
ることによって、円盤(5)の回転軸の位置の測定を行
うものとしているが、これに限定されるものではなく、
任意の断面形状を有する基準棒(11)上面に当接部Z
(722)が挿入可能な大きさの穴を設け、該穴に当接
部Z(722)を上方から挿入することによって測定部
(7)の位置を認識させ、上記測定のごとく、円盤
(5)を回転させることにより、3点以上の異なる複数
の位置について測定を行うことによっても、円盤(5)
の回転軸の位置の測定を行うことが出来る。この場合、
基準棒(11)の上面に形成される穴の径は当接部Z
(722)の径と等しい若しくはわずかに大きく形成さ
れることが望ましい。
【0019】次に、カム溝付円筒(A)の回転中心をコ
ンピュータに認識させる作業に移る。図4に、カム溝付
円筒(A)が円盤(5)に設置された状態で、円盤
(5)が回転したときのカム溝付円筒(A)の回転中心
をコンピュータに認識させる作業形態を示す。図4
(b)は、カム溝付円筒(A)の回転中心をコンピュー
タに認識させる作業における測定器具の設置を示してい
る。図4(b)に示すように、円盤(5)の中心に、マ
グネット台座(12)を固定する。マグネット台座(1
2)の上に治具(13)を設置する。治具(13)は、
円盤(5)と同様に、磁気的に固定可能な金属からなっ
ているものとする。治具(13)の上に、カム溝付円筒
(A)をカム溝付円筒(A)の軸を円盤(5)の面に対
して垂直に設置する。このとき、カム溝付円筒(A)の
軸が円盤(5)の中心に配置されるようにカム溝付円筒
(A)を円盤(5)上に設置する。カム溝付円筒(A)
と治具(13)との間の固定には接着剤が用いられてい
る。尚、この固定には他の固定するための適切な手段が
用いられていてもよい。更にカム溝付円筒(A)に測定
用治具である内径治具(14)を挿入する。内径治具
(14)はカム溝付円筒(A)の内径よりもわずかに小
さな外径を有する円柱であり、内径治具の円形断面の真
円度は極めて精度よく形成されている。好ましくは1.
0μm以下である。また、内径治具(14)の軸方向長
さはカム溝付円筒(A)の軸方向長さよりも長く形成さ
れ、内径治具(14)をカム溝付円筒(A)に挿入した
状態で、内径治具(14)の上部がカム溝付円筒(A)
の上方に突出するようにされている。
【0020】図4(a)は、上記測定器具の設置状態
で、カム溝付円筒(A)の回転中心をコンピュータに認
識させる作業を示している。作業員は、制御盤(10)
を操作し、測定部(7)に接続するプローブ(72)の
当接部Z(722)を、内径治具(14)の外周部に当
接させる。測定器(3)は、当接時に生ずる圧力を検知
し、プローブ(72)は自動的にその移動を停止する。
そして、測定器(3)は、測定部(7)の位置のデータ
をコンピュータに送る。続いて、作業員は、制御盤(1
0)を操作し、測定部(7)に接続するプローブ(7
2)の当接部Z(722)を、内径治具(14)の上端
面に当接させる。測定器(3)は、当接時に生ずる圧力
を検知し、プローブ(72)は自動的にその移動を停止
する。そして、測定器(3)は、測定部(7)の位置の
データをコンピュータに送る。
【0021】次に作業員は、制御盤(10)を操作し、
上記と同様の作業を行う。上記作業を繰り返し、内径治
具(14)上の外周部及び上端面のそれぞれ4つの異な
る位置における測定部(7)の位置のデータがコンピュ
ータに蓄積される。作業員は制御盤(10)を操作し、
測定器(3)の操作モードを切換える。コンピュータに
蓄積された内径治具(14)上の外周部の4つの異なる
位置における測定部(7)の位置のデータに基づき、測
定器(3)は自動的に前述の作業を繰り返し、作業員の
目視による、当接部Z(722)を内径治具(14)に
当接させる作業の誤差を修正し、更に精度のよい内径治
具(14)上の外周部の4つの異なる位置における測定
部(7)の位置のデータがコンピュータに蓄積される。
【0022】上記の測定器(3)の自動運転作業により
得られた更に精度よく測定された測定部(7)の位置の
データから、コンピュータはカム溝付円筒(A)の回転
中心を認識する。即ち、機械的に定められた円盤(5)
の回転中心とカム溝付円筒(A)のずれを認識し、該ず
れからカム溝付円筒(A)の中心が円盤(5)上のいか
なる位置にあるかを認識するものである。また、内径治
具(14)の上端面の4つの異なる位置における測定部
(7)の位置のデータから、コンピュータはカム溝付円
筒(A)の回転面の傾きを認識する。尚、カム溝付円筒
(A)の回転中心をコンピュータに認識させる作業にお
いて、内径治具(14)の外周部上の測定点は3箇所以
上あればよく、測定点の数を増やせば増やすほど、カム
溝付円筒(A)の回転中心の認識誤差は減少する。更に
は、内径治具(14)の外周部上の測定点で定義される
多角形中に、カム溝付円筒(A)の回転中心が含まれる
ことが望ましい。
【0023】次に、コンピュータに座標原点を認識させ
る。図5に、コンピュータに座標原点を認識させる作業
形態を示す。図5に示すように、制御盤(10)を操作
し、カム溝付円筒(A)上に設けられた貫通孔(1)
に、プローブ(72)の先端に設けられた当接部X(7
21)をカム溝付円筒(A)の外方から当接させる。図
5に示されるように当接部X(721)は略球状に形成
されているので、当接部X(721)の先端一部が貫通
孔(1)内部に入り込み、当接部X(721)はカム溝
付円筒(A)上で固定される。そして、コンピュータは
このときの測定部(7)の位置と円盤(5)の回転角度
を測定上の座標原点として認識する。該座標原点を基準
として、測定部(7)の変位量及び円盤(5)の回転角
度がそれぞれ算出される。本実施形態においては、カム
溝付円筒(A)上に設けられた貫通孔(1)のカム溝付
円筒(A)の周方向の位置は、カム溝(2)の始点S又
は/及び終点Eに一致するので、後述する図7に示され
るような円盤(5)の回転角度の原点はカム溝の始点S
又は/及び終点Eに相当する。また貫通孔(1)はカム
溝付円筒(A)の外周を3等分するように配置されてい
るので、円盤(5)を120°回転させると、隣り合う
カム溝(2)の始点S又は終点Eが、円盤(5)を回転
させる前のカム溝(2)の始点S又は終点Eの位置に至
ることとなる。尚、貫通孔(1)のカム溝付円筒(A)
の周方向の位置は、必ずしもカム溝(2)の始点S又は
/及び終点Eのカム溝付円筒(A)の周方向の位置に一
致させる必要はなく、設計上、貫通孔(1)のカム溝付
円筒(A)の周方向の位置とカム溝(2)の始点S又は
/及び終点Eのカム溝付円筒(A)の周方向の位置との
差が明らかである場合には、その差を考慮してカム溝の
始点S又は/及び終点Eの位置を算出することも出来
る。更には、貫通孔(1)に当接部X(721)を当接
する代わりに、カム溝付円筒(A)の内壁面或いは外壁
面、若しくは上面に設けられた基準となり得る部分に当
接部X(721)又は/及び当接部Z(722)を当接
させることにより、該部分を座標原点とし、カム溝の始
点S又は/及び終点Eの位置を把握可能としてもよい。
【0024】上記作業の結果、カム溝付円筒(A)の回
転中心が、コンピュータに認識され、機械的に定まる円
盤(5)の回転軸の位置及びカム溝付円筒(A)の回転
中心のずれから補正値がコンピュータにより算出され、
該補正値は、下記の作業の結果得られるカム溝(2)の
深さのデータの出力結果を補正する。また、カム溝付円
筒(A)の回転面の傾きから、カム溝(2)の軸方向の
位置に対する補正値が得られ、下記の作業の結果得られ
るカム溝の軸方向の位置のデータの出力結果を補正す
る。これによって、円盤(5)の回転軸とカム溝付円筒
(A)の回転中心を一致させることができ、カム溝付円
筒(A)を円盤(5)中心に設置したときのカム溝付円
筒(A)の軸と円盤(5)の回転軸とのずれを補正でき
る。また、カム溝付円筒(A)を円盤(5)中心に設置
したときの水平方向の傾きが補正される。尚、本実施例
においては、カム溝付円筒(A)を円盤(5)中心に設
置したときのカム溝付円筒(A)の軸と円盤(5)の回
転軸とのずれを上記計測によって修正しているが、例え
ば、円盤上にカム溝付円筒(A)と嵌合する環状の突起
部を、該環状の突起部の中心が円盤(5)の回転軸と一
致するように設け、該環状の突起部とカム溝付円筒
(A)を嵌合させるならば、カム溝付円筒(A)の軸と
円盤(5)の回転軸とのずれを修正する作業を省くこと
も可能である。また、本実施例においては、真円度を極
めて高く形成された内径治具(14)を用いて測定して
いるが、真円度を極めて高く形成された円筒治具を用い
て、該円筒治具をカム溝付円筒(A)に外挿させ、該円
筒治具の外周面及び上面にプローブ(72)先端を当接
させるものであってもよい。この場合は、該外径治具の
外周面の真円度は1.0μm以下であることが好まし
い。また該外径治具の長さはカム溝付円筒(A)の長さ
以下に形成されている。内径治具(14)の他の代用と
しては、各面間の直角度を極めて精度よく形成された立
方体形状若しくは直方体形状の治具を用いるものであっ
てもよい。この場合、該治具をカム溝付円筒(A)に外
挿し、該治具の各側面及び上面にプローブ(72)先端
を当接させることによりカム溝付円筒(A)の回転中心
を認識することが可能である。
【0025】上記作業を終了すると、作業員はカム溝付
円筒(A)内壁に成形されたカム溝(2)の倣い測定を
行う。作業員はカム溝付円筒(A)に挿入された内径治
具(14)を取り外す。結果として、測定器具の設置は
図4(a)に示される状態になる。また、作業員は制御
盤(10)を操作し、測定部(7)がY方向に動かない
ように固定し、測定部(7)はX方向及びZ方向のみ変
位可能となる(図2参照)。この状態において、作業員
は制御盤(10)を用いて、測定部(7)に接続したプ
ローブ(72)をカム溝付円筒(A)内に挿入する。そ
して、作業員はプローブ先端にある当接部X(721)
を所望のカム溝(2)の始点Sに当接する。このとき当
接部X(721)をカム溝(2)に若干強く押し当てる
状態にするのが好ましい。本実施例においては、図1に
示される、カム溝(2)の始点Sから終点Eまでの区間
を倣い測定するものとする。尚、本発明においては、連
続するカム溝(2)全体に渡って倣い測定することも可
能である。
【0026】図6にカム溝付円筒(A)内壁に成形され
たカム溝(2)の倣い測定作業の実施形態を示す。図6
に示すように、プローブ(72)の先端には球形状の当
接部X(721)が設けられている。当接部X(72
1)はカム溝の幅よりも狭く形成され、また当接部X
(721)の周縁部が、カム溝付円筒(A)内壁に成形
されたカム溝(2)の対向する側壁面(21)の両方に
接し、かつカム溝(2)の底面(22)から離れるよう
に形成されている。また当接部X(721)は、実際に
カム溝(2)と嵌り合うカムフロアピンと同一形状に形
成されるほうが好ましい。これにより、カム溝付円筒
(A)がカメラに組込まれたときの状態に近いデータを
得ることが出来る。尚、本実施例の図4(b)及び図6
において、球状の当接部X(721)及び当接部Z(7
22)が示されているが、当接部X(721)及び当接
部(722)の形状はこれに限定されるものではなく、
カム溝(2)の対向する側壁面(21)の両方に接し、
カム溝(2)の底面(22)から離れるように形成さ
れ、かつカム溝付円筒(A)に形成された貫通孔(1)
に一部を挿入可能なものであればよい。また、座標原点
を定める際に、貫通孔(1)を用いない場合には、当接
部X(721)及び当接部(722)の形状は、カム溝
(2)の対向する側壁面(21)の両方に接し、カム溝
(2)の底面(22)から離れるように形成されるもの
であればよい。
【0027】作業員は制御盤(10)を操作し、当接部
X(721)をカム溝付円筒(A)内壁に成形された複
数のカム溝(2)のうちの一つに当接させる。そして、
図6に示すように、当接部X(721)をカム溝(2)
に当接させた状態で、円盤(5)を回転させる。測定部
(7)はX方向及びZ方向のみ移動可能であるから、測
定部(7)に付随する当接部X(721)は、円盤
(5)の回転に伴って、カム溝(2)の始点Sからカム
溝付円筒(A)内壁に成形されたカム溝(2)の形状に
従ってX方向及びZ方向のみ移動する(図1参照)。も
しカム溝(2)の深さに変動がある場合は、当接部X
(721)はX方向に移動し、測定部(7)を介して、
その位置のデータは随時コンピュータに送られ、コンピ
ュータ内に蓄積される。また、カム溝(2)の軸方向の
位置に変動がある場合には、当接部X(721)はZ方
向に移動し、計測部(7)を介して、その位置のデータ
は随時コンピュータに送られ、コンピュータ内に蓄積さ
れる。円盤(5)の回転に伴って、当接部X(721)
がカム溝(2)の終点Eに到達すると、作業員は制御盤
(10)を操作し、円盤(5)の回転を止める。
【0028】上記作業の後、作業員は同様にして、カム
溝付円筒(A)内壁に成形された他のカム溝(2)の倣
い測定区間の始点Sに当接部X(721)を当接させ
る。再び、作業員は制御盤(10)を操作し、円盤
(5)を回転させ、同様にして倣い測定を行い、カム溝
付円筒(A)内壁に成形された複数のカム溝(2)全て
について倣い測定を行う。尚、当接部X(721)を倣
い測定区間の始点Sに当接させる際に、前記座標原点を
定める作業で、カム溝付円筒(A)に設けられた貫通孔
(1)のひとつを座標原点として、コンピュータは測定
部(7)の位置のデータ及び円盤(5)の回転角度のデ
ータを記憶しているので、これらのデータを用いて、測
定部(7)及び回転盤(5)の回転角度を該座標原点に
至るようにし、その後カム溝付円筒(A)の設計上の貫
通孔(1)とカム溝(2)の始点S又は終点Eとの間の
距離だけ、測定部(7)をZ方向に移動させることによ
って正確に当接部X(721)をカム溝の始点Sに当接
させることが出来る。更にこのような作業をコンピュー
タを介して自動的に行わせる手段が用いられてもよい。
【0029】カム溝付円筒(A)内壁に成形された複数
のカム溝(2)全てについて倣い測定を終えると、コン
ピュータには、カム溝付円筒(A)内壁に成形された複
数のカム溝(2)の深さ及びカム溝付円筒(A)の軸方
向の位置のデータが蓄積される。この蓄積されたカム溝
(2)の深さのデータとカム溝(2)のカム溝付円筒
(A)の軸方向の位置のデータは、上述の円盤(5)の
回転軸の位置及びカム溝付円筒(A)の回転中心との差
異から算出された補正値と、円盤(5)の回転面の傾き
とカム溝付円筒(A)の回転面の傾きから算出される補
正値によって、補正される。
【0030】カム溝付円筒(A)内壁に成形された複数
のカム溝(2)は、設計上は同一形状をしている。した
がって、上記倣い測定作業から得られる各カム溝(2)
の深さ及び軸方向の位置のデータは、理想的には、各カ
ム溝(2)とも同一である。しかしながら、上述したよ
うに成形品の肉厚の厚い部分と薄い部分とで冷却速度の
差異が生ずるため、熔融プラスチックの熱収縮率が異な
り、各カム溝(2)の深さ及び軸方向の位置のデータ
は、実際には互いに異なってくる。
【0031】図7に上記倣い測定作業から得られた、カ
ム溝付円筒(A)内壁に成形された複数のカム溝(2)
の深さのデータを示す。図7に示されるグラフの横軸は
円盤(5)の回転角度であり、縦軸はカム溝(2)の深
さを示す。図7に示されるように、カム溝付円筒(A)
内壁に成形された複数のカム溝(2)は設計上同一であ
るにもかかわらず、各カム溝間で最大で約55μmの差
異を生じている。また1つのカム溝(2)においても、
約45μmの変動を生じている。図7のグラフのカム溝
深さの値が小さいときカム溝深さは浅くなる。即ち当接
部X(721)とカム溝(2)の底面(22)の間隔が
広がる。逆に、グラフのカム溝深さの値が大きいとき、
当接部X(721)とカム溝(2)の底面(22)の間
隔は狭まる。このような当接部X(721)の変位は、
図8に示されるような、カム溝(2)によって動作する
カメラの構成部品の一つである相手物成形品(15)の
カムフロアピン(16)の動きを模擬するものである。
したがって、カメラの構成部品の一つである相手物成形
品(15)のカムフロアピン(16)が、カム溝(2)
の深さの変動に伴って、カム溝付円筒(A)内方及び外
方に変動するならば、該相手物成形品(15)の円滑な
動きを得られず、結果として、良好なカメラの焦点調節
を得られず、また該変動により余計な電力を消費する。
したがって、上記の倣い測定によって得られるカム溝深
さのグラフの線は円盤(5)の回転にかかわらず、一直
線であることが理想である。また、カム溝付円筒(A)
内壁に成形された複数のカム溝(2)から得られるグラ
フの線が一致していることが理想である。即ち、カメラ
の構成部品の一つである相手物成形品(15)のカムフ
ロアピン(16)を模擬する当接部X(721)が、当
接するカム溝(2)の部分にかかわらず、X方向に変動
しないことが理想である。
【0032】上記のような理想的な一直線のカム溝深さ
のグラフの線を得るようなカム溝(2)を得るために
は、円盤(5)の回転角度のそれぞれに対応するカム溝
(2)の部分を成形した金型突起部を研削修正すればよ
い。後述するように、金型突起部を研削修正すれば、上
記倣い測定から得られるカム溝深さの値は小さくなる。
本発明においては、カム溝深さが最も浅い部分を基準と
してカム溝深さを調整し、カム溝深さのデータが図7に
示すグラフの線Bに示されるような一直線のデータ線を
得られるように、金型突起部を研削修正する。
【0033】以下にカム溝深さのデータに基づく金型突
起部の研削修正の一例を示す。図8はカム溝(2)の断
面とカム溝(2)によって動作するカメラの構成部品の
一つである相手物成形品(15)のカムフロアピン(1
6)がカム溝(2)に嵌め合わされた状態を示す。図8
左図は、金型研削修正前におけるカム溝(2)と相手物
成形品(15)のカムフロアピン(16)との嵌め合い
状態を示す。図8右図は、金型研削修正後におけるカム
溝(2)と相手物成形品(15)のカムフロアピン(1
6)との嵌め合い状態を示す。上記倣い測定によって、
カム溝(2)の任意の場所におけるカム溝深さが、カム
溝深さが最も浅かったと判明した場所でのカム溝深さと
X1μmの差異を生じていたものとする。このとき、カ
ム溝(2)の側壁面(21)を成形する金型突起部の向
い合う面を両側均等にかつカム溝(2)の底面(22)
と成す傾斜角度を保ったまま研削する。このようにして
研削された後の金型を用いてカム溝付円筒(A)を成形
すると、図8右図の点線で示すように、カム溝(2)の
両側壁面(21)は金型研削修正前のカム溝(2)の側
壁面(21)からカム溝(2)の内方へ互いに平行移動
したように成形される。このように成形されたカム溝
(2)に、相手物成形品(15)のカムフロアピン(1
6)を嵌め合わすとカムフロアピン(16)はカム溝
(2)の底面(22)から離れることとなる。カム溝
(2)の側壁面(21)を成形する金型突起部の向い合
う面の研削される量は、成形されるカム溝(2)の側壁
面(21)のカム溝底面(22)に対する角度とカムフ
ロアピン(16)のカム溝底面(22)からの距離の変
更量、即ち測定結果から判明するX1μmのカム溝深さ
の差異によって定められる。このような研削修正は金型
設計時に盛り込まれる補正代の範囲で行われる。
【0034】カム溝(2)のカム溝付円筒(A)の軸方
向の位置のデータに基づく金型突起部の金型の修正は、
金型の再製作によって行われる。上記倣い測定によっ
て、金型を修正すべき部分が明確にされている。即ち、
該修正すべき部分のカム溝を成形する金型突起部の位置
が明らかとなっている。故に本発明にかかる倣い測定か
ら得られるデータに基づいて容易に金型を再設計し、再
製作することが可能である。また該再製作された金型は
成形品の成形後の変形を盛り込んだものとなっているの
で、所望のカム溝付円筒(A)を成形することが可能と
なる。また、カム溝付円筒(A)の軸方向の金型突起部
の修正の手段として、金型を構成する内スライドを操作
して、金型設計時に盛り込まれた金型突起部の補正代内
で研削修正を施すことも可能である。
【0035】図9はカム溝(2)に沿って、カム溝
(2)の深さ及びカム溝付円筒(A)の軸方向の位置を
修正する実施形態を示している。図9に示されるカム溝
(2)は、カム溝付円筒(A)を展開した状態における
1つのカム溝を示している。図9に示すように、上記倣
い測定から得られるデータに基づいて、上記のように金
型突起部の修正をすることで、カム溝(2)に沿って、
カム溝(2)の深さやカム溝(2)のカム溝付円筒
(A)の軸方向の位置を修正できる。図9中に示される
区間P1−P2、P2−P3、・・・、P(n−1)−
Pnにおいて、カム溝(2)の該当区間を成形する金型
突起部を、必要な修正に応じて(即ちカム溝(2)の深
さ方向の修正或いはカム溝(2)のカム溝付円筒(A)
の軸方向の位置の修正)、上記のような研削修正を行え
ばよい。上記倣い測定において、カム溝深さが急激に変
動している部分やカム溝深さの精度が要求される部分に
おいては、区間距離を短くとり、カム溝(2)の該当区
間を成形する金型突起部の修正区間を短くし、細かな修
正を行うとよい。これを、カム溝付円筒(A)内壁に設
けられた複数の同一形状のカム溝(2)それぞれに対し
て行うことにより、カム溝付円筒(A)内壁に成形され
た複数のカム溝(2)に伴って動作するカメラの構成部
品の動きは極めて円滑なものとなる。尚、上記倣い測定
から得られたデータを、上記金型研削修正のための工作
機械に入力して、カム溝(2)に沿って連続的に研削修
正を行うものであってもよい。これにより、カム溝付円
筒(A)内壁に成形された複数のカム溝(2)に伴って
動作するカメラの構成部品の動きは更に円滑なものとな
る。
【0036】上記倣い測定の結果、例えば、カム溝
(2)のカム溝付円筒(A)の軸方向の位置が他のカム
溝(2)の対応する部分に対して、大きく差異を生じて
いることが判明し、上記のような金型修正が困難なよう
な場合にも、本発明における測定から得られるデータは
活用可能である。上記倣い測定から得られたデータによ
って、金型成形加工から得られる成形品の変形量、即ち
成形品の実際のカム溝(2)の寸法と設計上のカム溝
(2)の寸法のずれは既知のものとなる。故に、そのデ
ータに基づいて、金型の突起部の設計を変更し、その設
計で製造された金型を用いて、カム溝付円筒を成形すれ
ば、一定のカム溝深さ及びカム溝(2)のカム溝付円筒
(A)の軸方向の位置を有するカム溝付円筒(A)を得
ることが出来る。これにより、カム溝付円筒(A)内壁
に成形された複数のカム溝(2)に伴って動作するカメ
ラの構成部品の動きは更に円滑なものとなる。
【0037】上記方法によって製造されたカム溝付円筒
(A)の各カム溝間のカム溝深さの差異及び一つのカム
溝において生ずるカム溝深さの変動が20μm以内に収
まり、最適に全ての段階を遂行すれば各カム溝(2)間
のカム溝深さの差異及び一つのカム溝(2)において生
ずるカム溝深さの変動を10μm以内に収めることが可
能となる。従来の技術がもたらす、各カム溝(2)間の
カム溝深さ55μmの差異、及び一つのカム溝(2)に
おいて生ずるカム溝深さの変動45μmと較べて、各カ
ム溝(2)間のカム溝(2)の深さの差異及び一つのカ
ム溝(2)において生ずるカム溝深さの変動が極めて少
ないカム溝付円筒(A)を製造することが可能となる。
結果として、カメラのカム溝付円筒(A)に係る動作を
良好にし、それに伴い、カメラの焦点調節を良好にし、
カメラの消費電力を低減する。更には、金型の突起部を
研削修正するのみで、金型を再度設計・製造する必要性
を省き金型の製作費用を低廉化する。また、金型を再度
設計・製造する必要がある場合においても、予定してい
たカム溝付円筒(A)のカム溝部の寸法と実際の成形品
とのずれが数値化され、明確となるので、従来経験に頼
っていた成形品の変形を考慮した金型の設計を容易に行
うことができ、再設計された金型を用いて、カム溝付円
筒を成形することにより所望のカム溝寸法を有するカム
溝付円筒(A)が得られる。結果として、一種類の成形
品を得るために多種の金型を設計・製造する必要がな
く、金型の製作費用を低廉化することが出来る。
【0038】
【発明の効果】請求項1、4記載の発明は、カメラのレ
ンズの遠近調整を行うためのカメラのオートフォーカス
用ズーム等の内壁に同形状の複数のカム溝が周方向に成
形された円筒の製造方法であって、金型を用いて少なく
とも1回以上の試し成形をし、カム溝付円筒を成形した
後、前記円筒のカム溝を倣い測定するための測定器に備
えられた円盤上の円盤の中心以外の部分に基準棒を設置
し、前記円盤を所定角度回転させ前記基準棒の位置を3
点以上の複数の異なる測定位置に移動させ、前記複数の
測定位置の各測定位置で、前記測定器の前記プローブを
前記基準棒に当接させ、円盤の軸の位置を測定する段階
と、前記円筒を前記円盤の中心に該円筒の軸を垂直にし
て設置する段階と、前記円筒に測定用治具を取付ける段
階と、前記測定器の前記プローブを該測定用治具の外周
部の複数箇所に当接させ、前記円盤の回転に伴う前記円
筒の回転中心を測定する段階と、前記円筒に前記測定器
に設けられた前記カム溝の幅よりも細く形成された倣い
測定用のプローブを当接して測定上の座標原点を定める
段階と、前記円筒の内壁に成形された複数のカム溝のう
ち一つのカム溝に前記プローブを当接する段階と、前記
円盤を回転させ、前記円筒の内壁に成形されたカム溝の
深さと該カム溝の軸方向の位置を倣い測定し、これを複
数のカム溝全てに行い、該カム溝の深さと該カム溝の軸
方向の位置のデータを得る段階と、該データと、測定さ
れた前記円盤の回転軸と測定された前記円盤の回転に伴
う前記円筒の回転中心とのずれを補正し一致させる段階
と前記補正後のデータに基づいて、前記金型を研削修正
する段階と、該研削修正後の金型を用いて円筒を成形す
る段階からなることを特徴とするカム溝付円筒の製造方
法及びこの方法によって製造されたカム溝付円筒である
から、カム溝付円筒に設けられた複数のカム溝を成形す
る金型突起部を適切に修正可能となり、各カム溝間のカ
ム溝の深さの差異及び一つのカム溝において生ずるカム
溝深さの変動が極めて少ないカム溝付円筒を製造するこ
とが可能となり、各カム溝間でカム溝のカム溝付円筒の
軸方向の位置が一致したカム溝付円筒を成形することが
可能となる。更には、金型の突起部を研削修正するのみ
で、金型を再度設計・製造する必要性を省き金型の製作
費用を低廉化する。また、金型を再度設計・製造する必
要がある場合においても、予定していたカム溝付円筒の
カム溝部の寸法と実際の成形品とのずれが数値化され、
明確となるので、従来経験に頼っていた成形品の変形を
考慮した金型の設計を容易に行うことができ、再設計さ
れた金型を用いて、カム溝付円筒を成形することにより
所望のカム溝寸法を有するカム溝付円筒が得られる。結
果として、一種類の成形品を得るために多種の金型を設
計・製造する必要がなく、金型の製作費用を低廉化す
る。加えて、円盤の回転軸の位置と円盤の回転に伴う円
筒の回転中心の位置のずれが補正され、円筒を設置する
際に生ずる誤差が修正され、より精度の高い前記円筒の
内壁に設けられた複数のカム溝それぞれの深さと該カム
溝の軸方向の位置の測定データを得ることが出来る。し
たがって、各カム溝間のカム溝の深さの差異及び一つの
カム溝において生ずるカム溝深さの変動が更に小さいカ
ム溝付円筒を製造することが可能となり、各カム溝間で
カム溝のカム溝付円筒の軸方向の位置が一致したカム溝
付円筒を成形することが可能となる。
【0039】
【0040】請求項2、5記載の発明は、測定用治具が
カム溝付円筒内に挿入されるので、カム溝円筒の外周面
形状にかかわらず取付可能である。請求項3、6記載の
発明は、測定用治具がカム溝付円筒に外挿されるため、
カム溝付円筒を外周面から支えるので、カム溝付円筒が
測定中に倒れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラのレンズの遠近調整を行うためのカメラ
のオートフォーカス用ズーム等に用いられるカム溝付円
筒を示す図である。(a)は該カム溝付円筒の側面図で
あり、(b)は該カム溝付円筒の展開図である。
【図2】本発明で使用される測定器の斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に係る測定作業の第一段階を
示す図である。(a)は測定器上の円盤を上方から見た
図であり、(b)は測定器上の円盤を側方から見た図で
ある。
【図4】コンピュータに座標原点を認識させる作業形態
を示す図である。(a)は、コンピュータに座標原点を
認識させる作業における測定器具の設置を示し、(b)
は、測定器を用いて、コンピュータに座標軸を認識させ
る作業を示している。
【図5】カム溝付円筒が円盤に設置された状態で、円盤
が回転したときのカム溝付円筒の回転中心をコンピュー
タに認識させる作業形態を示す図である。(a)は、上
記測定器具の設置状態で、カム溝付円筒(A)の回転中
心をコンピュータに認識させる作業を示している。
【図6】カム溝付円筒内壁に成形されたカム溝の倣い測
定作業の実施形態を示す図である。
【図7】上記倣い測定作業から得られた、カム溝付円筒
内壁に成形された複数のカム溝の深さのデータを示す図
である。
【図8】カム溝の断面とカム溝によって動作するカメラ
の構成部品の一つである相手物成形品のカムフロアピン
がカム溝に嵌め合わされた状態を示す図である。
【図9】カム溝に沿って、カム溝の深さ及びカム溝付円
筒の軸方向の位置を修正する実施形態を示す図である。
【符号の説明】
A カム溝付円筒 1 貫通孔 2 カム溝 5 円盤 14 内径治具 72 プローブ
フロントページの続き (56)参考文献 特開2002−264184(JP,A) 特開 平11−248993(JP,A) 特開 平10−170797(JP,A) 特開2003−175531(JP,A) 特開 平7−60857(JP,A) 特開 平3−121747(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/02 B29C 33/38 G02B 7/04

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラのレンズの遠近調整を行うためのカ
    メラのオートフォーカス用ズーム等の内壁に同形状の複
    数のカム溝が周方向に成形された円筒の製造方法であっ
    て、 金型を用いて少なくとも1回以上の試し成形をし、カム
    溝付円筒を成形した後、前記円筒のカム溝を倣い測定するための測定器に備えら
    れた円盤上の円盤の中心以外の部分に基準棒を設置し、 前記円盤を所定角度回転させ前記基準棒の位置を3点以
    上の複数の異なる測定位置に移動させ、 前記複数の測定位置の各測定位置で、前記測定器の前記
    プローブを前記基準棒に当接させ、円盤の軸の位置を測
    定する段階と、 前記円筒を前記円盤の中心に該円筒の軸を垂直にして設
    置する段階と、 前記円筒に測定用治具を取付ける段階と、 前記測定器の前記プローブを該測定用治具の外周部の複
    数箇所に当接させ、 前記円盤の回転に伴う前記円筒の回転中心を測定する段
    階と、 前記円筒に前記測定器に設けられた前記カム溝の幅より
    も細く形成された倣い測定用のプローブを当接して測定
    上の座標原点を定める段階と、 前記円筒の内壁に成形された複数のカム溝のうち一つの
    カム溝に前記プローブを当接する段階と、 前記円盤を回転させ、 前記円筒の内壁に成形されたカム溝の深さと該カム溝の
    軸方向の位置を倣い測定し、 これを複数のカム溝全てに行い、 該カム溝の深さと該カム溝の軸方向の位置のデータを得
    る段階と、該データと、測定された前記円盤の回転軸と測定された
    前記円盤の回転に伴う前記円筒の回転中心とのずれを補
    正し一致させる段階と前記補正後のデータに基づいて、
    前記金型を研削修正する段階と、 該研削修正後の金型を用いて円筒を成形する段階からな
    ることを特徴とするカム溝付円筒の製造方法。
  2. 【請求項2】前記測定用治具が円筒に挿入される内径治
    具であることを特徴とする請求項1記載のカム溝付円筒
    の製造方法。
  3. 【請求項3】前記測定用治具が円筒に外挿される外径治
    具であることを特徴とする請求項1記載のカム溝付円筒
    の製造方法。
  4. 【請求項4】カメラのレンズの遠近調整を行うためのカ
    メラのオートフォーカス用ズーム等の同形状の複数のカ
    ム溝を内壁に周方向に成形された円筒であって、 金型を用いて少なくとも1回以上の試し成形をし、カム
    溝付円筒を成形した後、前記円筒のカム溝を倣い測定するための測定器に備えら
    れた円盤上の円盤の中心以外の部分に基準棒を設置し、 前記円盤を所定角度回転させ前記基準棒の位置を3点以
    上の複数の異なる測定位置に移動させ、 前記複数の測定位置の各測定位置で、前記測定器の前記
    プローブを前記基準棒に当接させ、円盤の軸の位置を測
    定し、 前記円筒を前記円盤の中心に該円筒の軸を垂直にして設
    置し、 前記円筒に測定用治具を取付け、 前記測定器の前記プローブを該測定用治具の外周部の複
    数箇所に当接させ、 前記円盤の回転に伴う前記円筒の回転中心を測定し、 前記円筒に前記測定器に設けられた前記カム溝の幅より
    も細く形成された倣い測定用のプローブを当接して測定
    上の座標原点を定めた後、 前記円筒の内壁に成形された複数のカム溝のうち一つの
    カム溝に、前記プローブが当接され、 前記円盤を回転させ、 前記円筒の内壁に成形されたカム溝の深さと該カム溝の
    軸方向の位置を倣い測定し、 これを複数のカム溝全てに行い、該カム溝の深さと該カ
    ム溝の軸方向の位置のデータを得た後、 該データと、測定された前記円盤の回転軸と測定された
    前記円盤の回転に伴う前記円筒の回転中心とのずれを補
    正し一致させ、 前記補正後のデータに基づいて、前記金型を研削修正
    し、 該研削修正された金型を用いて成形され、前記複数のカム溝間の深さの差異が20μm以下にされ
    ていることを特徴とするカム溝付円筒。
  5. 【請求項5】前記測定用治具が円筒に挿入される内径治
    具であることを特徴とする請求項4記載のカム溝付円
    筒。
  6. 【請求項6】前記測定用治具が円筒に外挿される外径治
    具であることを特徴とする請求項4記載のカム溝付円
    筒。
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