JP3522879B2 - ビルトインモータ - Google Patents

ビルトインモータ

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JP3522879B2
JP3522879B2 JP05294295A JP5294295A JP3522879B2 JP 3522879 B2 JP3522879 B2 JP 3522879B2 JP 05294295 A JP05294295 A JP 05294295A JP 5294295 A JP5294295 A JP 5294295A JP 3522879 B2 JP3522879 B2 JP 3522879B2
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田 稔 太
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、工作機械に作
り付けられるビルトインモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記したビルトインモータとして
は、例えば、図11に示す特開平3−213243号公
報に記載されたものがあり、図11に示すように、この
ビルトインモータ101は、ハウジング102に軸受1
03,104を介して支持される回転軸106の中間部
分にロータ105を嵌装すると共に、ハウジング102
の内部におけるロータ105の周囲にステータ109を
配置した構成をなしている。
【0003】この回転軸106は中空状をなしており、
その中空部にはドローバー107が軸方向に移動可能に
嵌合してあると共に、先端部分にはドローバー107の
図示右方向への移動によりテーパシャンク工具ホルダ1
10が装着されるホルダ装着部106aが設けてある。
【0004】この場合、回転軸106のロータ105を
嵌装している部位ないしその近傍に位置する中空部の口
径を大径とすることにより、中空部の内周面とドローバ
ー107の外周面との間の隙間を冷却室106bとして
形成しており、また、ドローバー107には、図外の冷
却液供給源に接続する基端(図示右端)に設けた回転継
手108と回転軸106の冷却室106bとを連通する
給液路107aが設けてあると共に、回転軸106の冷
却室106bと回転軸106に設けたホルダ装着部10
6aへの導通路106cとを連通する給液路107bが
設けてある。
【0005】つまり、このビルトインモータ101にお
いて、図外の冷却液供給源から回転継手108を介して
供給された冷却液をドローバー107の給液路107a
を通して回転軸106の冷却室106bに導入して、ロ
ータ105および図示右側の軸受104を冷却し、さら
に、冷却室106b内の冷却液をドローバー107の給
液路107bおよび回転軸106の導通路106cを通
してホルダ装着部106a側に送給して、工具先端側に
噴射するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のビルトインモータ101では、回転軸106のロ
ータ105を嵌装している部位ないしその近傍に位置す
る中空部の内周面とドローバー107の外周面との間の
隙間を冷却室106bとして形成していることから、こ
の冷却室106bに導入された冷却液の流れによどみが
生じやすく、冷却に必要な冷却液の流速が冷却室106
bの全体にわたって得られない可能性がある。
【0007】つまり、ロータ105の全体を均一に冷却
することができないため、局所的に高温域が発生してし
まい、出力の低下を来す恐れがあり、今後に進められる
ビルトインモータ101の高出力化に対応できない可能
性があるという問題を有していた。
【0008】また、従来のビルトインモータ101で
は、回転軸106の回転に伴って、冷却室106b内の
冷却液が揺れ動いて回転軸106自体のアンバランスを
引き起こす傾向があり、とくに高速回転時にはこの傾向
が顕著であることから、回転軸106の高回転化が困難
であるという問題を有しており、これらの問題を解決す
ることが従来の課題となっていた。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題に着目し
てなされたもので、ロータの全体にわたる均一な冷却を
図って、高出力化を実現することが可能であると共に、
回転軸の回転に伴う冷却液の揺れ動きを抑えて、回転軸
の高回転化にも対応できるビルトインモータを提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る発明は、ロータを嵌装しかつ軸心に中空部を有する回
転軸を備えたビルトインモータにおいて、前記回転軸の
中空部に、基端開口が冷却液供給源側に接続する給液管
を嵌合し、前記回転軸および給液管の間に、当該給液管
の先端側に設けた給液口と回転軸および給液管のいずれ
かの基端側に少なくとも1個設けた排液口とを連通する
ロータ冷却流路を設け、前記回転軸における中空部の内
周面と給液管の外周面に設けた螺旋溝とによって、ロー
タ冷却流路を回転軸の基端側から当該回転軸の回転方向
にたどって先端側に進む方向の螺旋状に形成してある構
成としたことを特徴としており、このビルトインモータ
の構成を上記した従来の課題を解決するための手段とし
ている。
【0011】本発明の請求項2に係わるビルトインモー
タにおいて、給液管の液路断面積は回転軸および給液管
のいずれかの基端側に少なくとも1個設けた排液口の総
開口面積よりも大きくしてある構成としている。
【0012】
【0013】
【0014】本発明の請求項3に係わるビルトインモー
タにおいて、ロータ冷却流路は回転軸における中空部の
内周面に設けた雌ねじ部と給液管の外周面に設けた雄ね
じ部との間に螺旋状に形成してある構成としている。
【0015】本発明の請求項4に係わるビルトインモー
タにおいて、回転軸のロータを嵌装している部分ないし
その近傍に位置する螺旋状をなすロータ冷却流路のピッ
チは、回転軸のロータを嵌装していない部分に位置する
ロータ冷却流路のピッチよりも小さくしてある構成とし
ている。
【0016】本発明の請求項5に係わるビルトインモー
タにおいて、ロータ冷却流路の螺旋状をなす部分は回転
軸のロータを嵌装している部分ないしその近傍位置にの
み形成してある構成としている。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】本発明の請求項6に係わるビルトインモー
タでは、回転軸の先端部分に工具ホルダ装着部を設け、
給液管の給液口と工具ホルダ装着部との間に、導通路を
設けた構成としている。
【0021】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるビルトインモ
ータにおいて、冷却液供給源側から給液管の基端開口に
供給された冷却液は、この給液管を通して給液口に導か
れたのち、ロータ冷却流路を還流して排液口から排出さ
れ、この間、冷却液はロータ冷却流路によどむことなく
通過するだけなので、ロータ冷却流路に対して冷却に必
要な冷却液の流速が常に得られることとなり、ロータは
全体にわたって均一に冷却されることとなって、出力の
低下が阻止され、その結果、高出力化が実現することと
なる。
【0022】また、このビルトインモータでは、冷却液
は螺旋状のロータ冷却流路を通過するので、回転軸の回
転に伴って、冷却液が揺れ動くことがほとんどないた
め、回転軸を高速回転させたとしても、回転軸のアンバ
ランスが引き起こされることがなく、したがって、回転
軸の高回転化が図られることとなり、加えて、このビル
トインモータでは、給液管を通して給液口に導かれた冷
却液は、回転軸の回転により螺旋状をなすロータ冷却流
路側にかき込まれることから、冷却液の流れがよりスム
ーズになって流量が増加するので、ロータの冷却効率が
一層高まることとなる。
【0023】さらに、本発明の請求項2に係わるビルト
インモータでは、回転軸のロータ冷却流路内における冷
却液の圧力が高まるので、回転軸の回転に伴う冷却液の
揺れ動きが確実に抑えられて、高速回転時における回転
軸のアンバランスがさらに抑制されることとなる。
【0024】さらにまた、本発明の請求項3に係わるビ
ルトインモータでは、上記した構成としていることか
ら、回転軸と給液管との組付け作業が簡単なものとな
り、本発明の請求項4に係わるビルトインモータでは、
最も発熱量が大きい回転軸のロータを嵌装している部分
ないしその近傍における冷却液の流速が速まって乱流の
発生が促進されることから、熱伝達率が高まることとな
り、回転軸の全体の温度分布が均一なものとなり、本発
明の請求項5に係わるビルトインモータでは、最も発熱
量が大きい回転軸のロータを嵌装している部分ないしそ
の近傍における熱伝達率が高まるのに加えて、ロータ冷
却流路の螺旋状をなしていない部分では冷却液が受ける
流路抵抗が小くなることから、ロータ冷却流路全体とし
て圧力損失が減ることとなり、冷却液供給源、例えば、
冷却液供給ポンプの小形化が図られることとなる。
【0025】
【0026】さらにまた、本発明の請求項6に係わるビ
ルトインモータでは、ロータの冷却に必要な冷却液の流
量を常時確保しつつ、工具ホルダ装着部に装着される工
具ホルダ側に対する冷却液の供給がなされることとな
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0028】[第1実施例] 図1ないし図3は、本発明の請求項1,2に係わるビル
トインモータの一実施例を示している。
【0029】図1に示すように、このビルトインモータ
1は、ハウジング2に軸受3,4を介して支持される回
転軸5の中間部分にロータ6を嵌装すると共に、ハウジ
ング2の内部におけるロータ6の周囲にステータ7を配
設した構成をなしている。
【0030】この回転軸5は基端(図示右端)が開口し
かつ先端(図示左端)が閉塞された軸心上に位置する中
空部5aを有しており、この中空部5aには、給液管8
が嵌合してある。
【0031】給液管8は、その基端側に有する大径部8
aを回転軸5の基端開口5bに嵌め込んで固定してあ
り、基端8bには、冷却液供給源を構成する送給ポンプ
9および冷却液温度制御用の冷却装置10が接続してあ
る。
【0032】回転軸5と給液管8との間には、給液管8
の先端開口(給液口)8cと大径部8aに設けた複数個
の排液口8dとを連通するロータ冷却流路11が設けて
あって、このロータ冷却流路11は回転軸5における中
空部5aの内周面と給液管8の外周面に設けた螺旋溝8
eとによって螺旋状に形成してあり、この場合、螺旋状
をなすロータ冷却流路11は、図2に拡大して示すよう
に、回転軸5の基端側からこの回転軸5の回転方向にた
どって先端側に進む方向に形成してある。
【0033】また、このビルトインモータ1は、ハウジ
ング2の基端から突出する給液管8の大径部8aを覆う
カバー12を備えており、カバー12と給液管8の大径
部8aとの間には、大径部8aにおける複数個の排液口
8dとカバー12に設けたドレン12aとを連通する液
室13が設けてあって、この液室13はドレン12aを
介して冷却装置10と接続している。
【0034】この実施例において、図3に示すように、
給液管8における液路8fの断面積は、給液管8の大径
部8aに設けた複数個(4個)の排液口8dの総開口面
積よりも大きくしてある。
【0035】このビルトインモータ1の作動時におい
て、送給ポンプ9を介して冷却液温度制御用の冷却装置
10から強制的に給液管8に供給された冷却液は、この
給液管8の流路8fを通して先端開口8cに導かれる。
【0036】そして、給液管8の先端開口8cに導かれ
た冷却液は、図2に示すように、回転軸5の回転によっ
て、螺旋状をなすロータ冷却流路11側にかき込まれ、
このロータ冷却流路11を還流して排液口8dから液室
13に排出されて、ドレン12aを介して冷却装置10
に回収される。
【0037】この間、ロータ冷却流路11が螺旋状をな
しているのに加えて、回転軸5の基端側からこの回転軸
5の回転方向にたどって先端側に進むように形成してあ
ることから、冷却液はロータ冷却流路11によどむこと
なくスムーズに通過するので、冷却液の流量が増加して
ロータ冷却流路11に対する冷却に必要な冷却液の供給
が常になされることとなり、ロータ6は全体にわたって
均一に冷却されることとなって、出力の低下が阻止され
ることから、高出力化が実現することとなる。
【0038】また、ロータ冷却流路11が螺旋状をなし
ているうえ、給液管8における液路8fの断面積を給液
管8の大径部8aに設けた複数個(4個)の排液口8d
の総開口面積よりも大きくしているので、ロータ冷却流
路11内における冷却液の圧力が高まることとなり、冷
却液が螺旋状のロータ冷却流路11を通過する際には、
回転軸5の回転に伴う揺れ動きがほとんど抑えられ、し
たがって、回転軸5を高速回転させたとしても、回転軸
5のアンバランスが引き起こされることがなく、回転軸
5の高回転化も図られることとなる。
【0039】図4は本発明に係わるビルトインモータの
参考例を示すもので、図4に部分的に示すビルトインモ
ータ21では、回転軸25における中空部のロータ冷却
流路20を形成する内周面に凹凸25cを設けており、
他の構成は先の実施例におけるビルトインモータ1と同
じである。
【0040】つまり、このビルトインモータ21では、
回転軸25と、冷却液との熱伝導面積が増大するため、
ロータ6の冷却効率が一層高まることとなり、高出力化
が図られることとなる。
【0041】図5は本発明に係わるビルトインモータの
他の参考例を示すものであり、図5に示すビルトインモ
ータ31において、回転軸35は基端(図示右端)が開
口しかつ先端(図示左端)が閉塞された軸心上に位置す
る中空部35aを有しており、この中空部35aには、
給液管38が嵌合してある。
【0042】給液管38は、その基端側に有する大径部
38aを回転軸35の基端開口35bに嵌め込んで固定
してあり、基端開口38bには、冷却液供給源を構成す
る送給ポンプ9および冷却液温度制御用の冷却装置10
が接続してある。
【0043】回転軸35と給液管38との間には、給液
管38の先端開口38cと大径部38aに設けた複数個
の排液口38dとを連通するロータ冷却流路30が設け
てあって、このロータ冷却流路30は、回転軸35にお
ける中空部35aの内周面に設けた螺旋溝35eと給液
管38の外周面とにより螺旋状に形成してあり、他の構
成は第1実施例におけるビルトインモータ1と同じであ
る。
【0044】すなわち、このビルトインモータ31で
は、第1実施例におけるビルトインモータ1と同様に、
高出力化および高回転化が図られるのに加えて、回転軸
35と、冷却液との熱伝導面積が増大するため、ロータ
6の冷却効率が一段と高まることとなる。
【0045】[第2実施例] 図6は本発明の請求項4に係わるビルトインモータの一
実施例を示しており、図6に示すビルトインモータ41
において、回転軸5の中空部5aに嵌合した給液管48
は、その基端側に有する大径部48aを回転軸5の基端
開口5bに嵌め込んで固定してあり、基端開口48bに
は、第1実施例と同じく送給ポンプ9および冷却液温度
制御用の冷却装置10が接続してある。
【0046】回転軸5と給液管48との間には、給液管
48の先端開口48cと大径部48aに設けた複数個の
排液口48dとを連通するロータ冷却流路40が設けて
あり、このロータ冷却流路40は、回転軸5における中
空部5aの内周面と給液管48の外周面に設けた螺旋溝
48eとにより螺旋状に形成してある。
【0047】この実施例において、回転軸5のロータ6
を嵌装している部分ないしその近傍に位置する螺旋溝4
8eのピッチを回転軸5のロータ6を嵌装していない部
分に位置する螺旋溝48eのピッチよりも小さくしてあ
り、すなわち、回転軸5のロータ6を嵌装している部分
ないしその近傍に位置する螺旋状をなすロータ冷却流路
40のピッチを回転軸5のロータ6を嵌装していない部
分に位置するロータ冷却流路40のピッチよりも小さく
してあり、他の構成は第1実施例におけるビルトインモ
ータ1と同じである。
【0048】したがって、このビルトインモータ41で
は、最も発熱量が大きくなる回転軸5のロータ6を嵌装
している部分ないしその近傍における冷却液の流速が速
まって乱流の発生が促進するので、熱伝達率が高まるこ
ととなり、回転軸5の全体の温度が均一化して、出力の
低下が確実に阻止されることとなる。
【0049】[第3実施例] 図7は本発明の請求項5に係わるビルトインモータの一
実施例を示しており、図7に示すビルトインモータ51
において、回転軸5の中空部5aに嵌合されかつ基端側
の大径部58aを回転軸5の基端開口5bに嵌め込んで
固定した給液管58の外周面に、螺旋溝58eが設けて
ある。
【0050】この実施例では、螺旋溝58eを回転軸5
のロータ6を嵌装している部分ないしその近傍位置にの
み設けてあって、回転軸5と給液管58との間に形成さ
れて給液管58の先端開口58cと大径部58aに設け
た複数個の排液口58dとを連通するロータ冷却流路5
0のうち、回転軸5のロータ6を嵌装している部位ない
しその近傍部位に位置する部分のみが螺旋状をなしてお
り、他の構成は第1実施例におけるビルトインモータ1
と同じである。
【0051】この実施例のビルトインモータ51では、
最も発熱量が大きい回転軸5のロータ6を嵌装している
部分ないしその近傍における熱伝達率が高まるのに加え
て、ロータ冷却流路50の螺旋状をなしていない部分で
は冷却液が受ける流路抵抗が小くなるため、ロータ冷却
流路50の全体としての圧力損失が減ることとなり、給
液管58の基端開口58bに接続する送給ポンプ9の小
形化が図られることとなる。
【0052】[第4実施例] 図8は本発明の請求項3に係わるビルトインモータの一
実施例を示しており、図8に示すビルトインモータ61
において、回転軸65は基端(図示右端)が開口しかつ
先端(図示左端)が閉塞された中空部65aを有してお
り、この中空部65aの内周面には雌ねじ部65eが設
けてあり、一方、給液管68は、その基端側に大径部6
8aを有していると共に、外周面には雄ねじ部68eが
設けてあり、給液管68は回転軸65にねじ込んで固定
してある。
【0053】この実施例において、回転軸65と給液管
68との間に形成される給液管68の先端開口68cと
大径部68aに設けた複数個の排液口68dとを連通す
るロータ冷却流路60は、回転軸の雌ねじ部65eと給
液管68の雄ねじ部68eとの間に螺旋状に形成してあ
り、他の構成は第1実施例におけるビルトインモータ1
と同じである。
【0054】すなわち、このビルトインモータ61で
は、第1実施例におけるビルトインモータ1と同様に、
高出力化および高回転化が図られるのに加えて、回転軸
65と給液管68との組付けが容易に行われることとな
る。
【0055】図9は本発明に係わるビルトインモータの
さらに他の参考例を示しており、図9に示すビルトイン
モータ71が第1実施例におけるビルトインモータ1と
相違するところは、液室13のドレン12aと冷却装置
10との間に引き込みポンプ15を設けた、すなわち、
液室13およびドレン12aを介して給液管8の排液口
8dを引き込みポンプ15に接続した点にある。
【0056】したがって、このビルトインモータ71で
は、第1実施例におけるビルトインモータ1と同様に、
高出力化および高回転化が図られるのに加えて、冷却液
が排液口8dを通して引き込みポンプ15に強制的に吸
引されるので、回転軸5と給液管8との間の微小な隙間
から漏れる冷却液の量が少なくなって、シール構造が簡
略化されると共に、回転軸5のロータ冷却流路11内に
供給される冷却液の流量が増すことによりロータの冷却
効率が一層高まることとなる。
【0057】[第5実施例] 図10は本発明の請求項6に係わるビルトインモータの
一実施例を示してしており、この実施例では、本発明の
請求項6に係わるビルトインモータがマシニングセンタ
のビルトインモータである場合を示す。
【0058】すなわち、図10に示すビルトインモータ
81は、ハウジング82に軸受83,84を介して支持
される回転軸85の中間部分にロータ86を嵌装すると
共に、ハウジング82の内部におけるロータ86の周囲
にステータ87を配置した構成をなしている。
【0059】この回転軸85は中空部85aを有してお
り、この中空部85aにはドローバー(給液管)88が
軸方向に移動可能に嵌合してあると共に、先端部分には
ドローバー88の図示右方向への移動によりテーパシャ
ンク工具ホルダHが装着されるホルダ装着部85cが設
けてあり、回転軸85の基端開口85bに嵌め込んで固
定したキャップ95から突出するドローバー88の基端
開口88bには、冷却液供給源を構成する送給ポンプ8
9および冷却液温度制御用の冷却装置90が接続してあ
る。
【0060】回転軸85と給液管88との間には、ドロ
ーバー88の先端側に設けた給液口88cとキャップ9
5に設けた複数個の排液口95dとを連通するロータ冷
却流路80が設けてあり、このロータ冷却流路80は回
転軸85における中空部85aの内周面とドローバー8
8の外周面に設けた螺旋溝88eとによって螺旋状に形
成してある。
【0061】この場合、ドローバー88の給液口88c
とホルダ装着部85cとの間には、ドローバー側導通路
88gおよび軸側導通路85gが設けてあり、両導通路
85g,88gはテーパシャンク工具ホルダHの装着状
態において連通するようになっている。
【0062】なお、図中の符号92はカバー、符号92
aはドレン、符号93は液室であり、いずれも第1実施
例におけるビルトインモータ1のカバー12,ドレン1
2aおよび液室13と同一の機能を有している。
【0063】このビルトインモータ81では、ロータ8
6の冷却に必要な冷却液の流量を常時確保しつつ、工具
ホルダ装着部85cに装着される工具ホルダH側に対し
て冷却液を切削液として供給することが可能となる。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係わるビルトインモータでは、上記した構成としたか
ら、冷却液供給源側から給液管に供給された冷却液がロ
ータ冷却流路を還流する間、冷却液はロータ冷却流路に
よどむことなく通過することとなり、ロータ冷却流路に
対して冷却に必要な冷却液の流速が常に得られるので、
ロータを全体にわたって均一に冷却して出力の低下を阻
止することができ、その結果、高出力化を実現すること
が可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0065】また、このビルトインモータでは、上記し
た構成としたから、高出力化を実現することが可能であ
るうえ、冷却液が螺旋状のロータ冷却流路を通過する
間、回転軸の回転に伴う冷却液の揺れ動きをほとんど抑
えることが可能であり、したがって、回転軸を高速回転
させたとしても、回転軸にアンバランスが生じることが
なく、回転軸の高回転化をも実現でき、加えて、冷却液
の流れをより円滑にして流量を増加させることができる
ので、ロータの冷却効率をより一層高めることが可能で
あるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0066】また、本発明の請求項2に係わるビルトイ
ンモータでは、上記した構成としたから、回転軸のロー
タ冷却流路内における冷却液の圧力を高めることができ
るので、回転軸の回転に伴う冷却液の揺れ動きを確実に
抑えて、高速回転時における回転軸のアンバランスをさ
らに抑制することが可能であるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0067】さらに、本発明の請求項3に係わるビルト
インモータでは、上記した構成としていることから、回
転軸と給液管との組付け作業を極めて簡単に行うことが
でき、本発明の請求項4に係わるビルトインモータで
は、最も発熱量が大きい回転軸のロータを嵌装している
部分ないしその近傍における冷却液の流速を速めて乱流
の発生を促進できることから、熱伝達率を一段と高める
ことが可能となって、回転軸の全体の温度分布を均一な
ものとすることができ、本発明の請求項5に係わるビル
トインモータでは、最も発熱量が大きい回転軸のロータ
を嵌装している部分ないしその近傍における熱伝達率を
高めることができるのに加えて、ロータ冷却流路の螺旋
状をなしていない部分において冷却液が受ける流路抵抗
を小く抑えることが可能であるため、ロータ冷却流路全
体として圧力損失を減らすことができ、したがって、冷
却液供給源、例えば、冷却液供給ポンプの小形化が実現
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【0068】
【0069】さらにまた、本発明の請求項6に係わるビ
ルトインモータでは、ロータの冷却に必要な冷却液の流
量を常時確保しつつ、工具ホルダ装着部に装着される工
具ホルダ側に対する冷却液の供給をも同時に行うことが
可能であるという著しく優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるビルトインモータの第1実施例
を示す断面説明図である。
【図2】図1に示したビルトインモータの回転軸におけ
る先端部分の断面説明図である。
【図3】図1に示したビルトインモータの給液管を基端
側から見た側面説明図である。
【図4】本発明に係わるビルトインモータの参考例を示
す回転軸の中央部分における拡大断面説明図である。
【図5】本発明に係わるビルトインモータの他の参考例
を示す断面説明図である。
【図6】本発明に係わるビルトインモータの第2実施例
を示す断面説明図である。
【図7】本発明に係わるビルトインモータの第3実施例
を示す断面説明図である。
【図8】本発明に係わるビルトインモータの第4実施例
を示す断面説明図である。
【図9】本発明に係わるビルトインモータのさらに他の
参考例を示す断面説明図である。
【図10】本発明に係わるビルトインモータの第5実施
例を示す断面説明図である。
【図11】従来におけるビルトインモータの断面説明図
である。
【符号の説明】
1,41,51,61,81 ビルトインモータ 5,65,85 回転軸 5a,65a,85a 中空部 6,86 ロータ 8,48,58,68 給液管 8b,48b,58b,68b,88b 基端開口 8c,48c,58c,68c 先端開口(給液口) 8d,48d,58d,68d,95d 排液口 8e,48e,58e,88e 螺旋溝 8f 流路 9,89 送給ポンプ(冷却液供給源) 10,90 冷却装置(冷却液供給源) 11,40,50,60,80 ロータ冷却流路 65e 雌ねじ部 68e 雄ねじ部 85c 工具ホルダ装着部 85g 軸側導通路 88 ドローバー(給液管) 88c 給液口 88g ドローバー側導通路 H 工具ホルダ
フロントページの続き (72)発明者 太 田 稔 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社 内 (56)参考文献 特開 平6−206141(JP,A) 実開 昭61−88468(JP,U) 実開 平2−139048(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23Q 11/12 H02K 1/32

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータを嵌装しかつ軸心に中空部を有す
    る回転軸を備えたビルトインモータにおいて、前記回転
    軸の中空部に、基端開口が冷却液供給源側に接続する給
    液管を嵌合し、前記回転軸および給液管の間に、当該給
    液管の先端側に設けた給液口と回転軸および給液管のい
    ずれかの基端側に少なくとも1個設けた排液口とを連通
    するロータ冷却流路を設け、前記回転軸における中空部
    の内周面と給液管の外周面に設けた螺旋溝とによって、
    ロータ冷却流路を回転軸の基端側から当該回転軸の回転
    方向にたどって先端側に進む方向の螺旋状に形成してあ
    ることを特徴とするビルトインモータ。
  2. 【請求項2】 給液管の液路断面積は回転軸および給液
    管のいずれかの基端側に少なくとも1個設けた排液口の
    総開口面積よりも大きくしてある請求項1に記載のビル
    トインモータ。
  3. 【請求項3】 ロータ冷却流路は回転軸における中空部
    の内周面に設けた雌ねじ部と給液管の外周面に設けた雄
    ねじ部との間に螺旋状に形成してある請求項1又は2に
    記載のビルトインモータ。
  4. 【請求項4】 回転軸のロータを嵌装している部分ない
    しその近傍に位置する螺旋状をなすロータ冷却流路のピ
    ッチは、回転軸のロータを嵌装していない部分に位置す
    るロータ冷却流路のピッチよりも小さくしてある請求項
    1又は2に記載のビルトインモータ。
  5. 【請求項5】 ロータ冷却流路の螺旋状をなす部分は回
    転軸のロータを嵌装している部分ないしその近傍位置に
    のみ形成してある請求項1〜4のいずれか1つの項に記
    載のビルトインモータ。
  6. 【請求項6】 回転軸の先端部分に工具ホルダ装着部を
    設け、給液管の給液口と工具ホルダ装着部との間に、導
    通路を設けた請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の
    ビルトインモータ。
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