JP3521861B2 - エレベータの制御装置 - Google Patents

エレベータの制御装置

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JP3521861B2 JP2000307803A JP2000307803A JP3521861B2 JP 3521861 B2 JP3521861 B2 JP 3521861B2 JP 2000307803 A JP2000307803 A JP 2000307803A JP 2000307803 A JP2000307803 A JP 2000307803A JP 3521861 B2 JP3521861 B2 JP 3521861B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータの制御装
置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図9は、例えば三菱電機技報VOl.6
7、No、10、P28〜32、1993、に示された
従来のエレベータの制御装置の構成図であり、図におい
て、1は3相交流電源、2はラインフィルタ、4はPW
M制御のコンバータ、3は4のPWM制御コンバータの
電流を制限するリアクトル、5は平滑コンデンサ、6は
PWM制御のインバータ、7は6のPWM制御インバー
タの出力側のリアクトル、8は6のPWMインバータで
給電される誘導電動機、9は誘導電動機8と直結され1
0のロープを介して11のかごと12の釣り合いおもり
を駆動する巻上機である。13は3相交流電源1を降圧
するトランス、14は3相交流電源1の位相を検出する
位相検出回路、17は15の電流検出器と16の電圧検
出器の出力に基づいPWM制御コンバータ4を制御する
PWM信号を生成するコンバータ制御回路、18はコン
バータ制御回路17からのPWM信号を増幅するゲート
ドライブ回路である。19はPWM制御のインバータ6
からの電流を検出する電流検出器、20は誘導電動機8
の速度を検出するパルス発生器、21は電流検出器19
とパルス発生器20の出力信号と22のコントローラが
発生する速度指令に基づいてPWM制御インバータ6の
制御信号を生成するインバータ制御回路、23はインバ
ータ制御回路21からのPWM制御信号を増幅するゲー
トドライブ回路23である。
【0003】次に、動作について説明する。3相交流電
源1はトランス13で降圧され14の位相検出回路によ
り3相交流電源1の位相を検出される。次に、コンバー
タ制御回路17は電流検出器15の出力と電圧検出器1
6の出力とを帰還信号として、PWM制御コンバータ4
を出力電圧が一定値で入力電流の位相が電源電圧の位相
と同位相になるようにPWM信号を生成する。このPW
M信号は、ゲートドライブ回路18で増幅され、PWM
制御コンバータ4の制御素子のゲート信号となり、コン
バータ4のトランジスタのゲートをドライブしてコンバ
ータ4を作動させる。次いで、インバータ制御回路21
は、19の電流検出器の出力と誘導電動機8に直結され
誘導電動機8の速度を検出するパルス発生器20の出力
とを帰還信号として、22のコントローラが発生する速
度指令に応じて誘導電動機8の速度を制御するように、
PWM制御インバータ6の制御信号を生成する。PWM
制御信号は、ゲートドライブ回路23で増幅され、PW
M制御インバータ6の制御素子のゲート信号となり、コ
ンバータ4のトランジスタのゲートをドライブしてコン
バータ4を作動させる。
【0004】以上の従来例のエレベータの制御装置は、
巻上電動機に誘導電動機を使用していたので、非常停止
時ダイナミックブレーキが働かず非常停止時の停止距離
を短くするために、強力な電磁ブレーキが必要であっ
た。
【0005】次に、上述した従来例の問題を解決するた
めになされた他の実施例を図について説明する。図10
はエレベータの制御装置の構成を示すブロック図であ
る。図において図9に示す部分と同一部分には同一符号
を付して説明を省略する。4は同期電動機、25は同期
電動機の回転角を検出する角度検出器、26はインバー
タ制御回路である。
【0006】次に、動作について説明する。PWM制御
コンバータ4は、図9の従来例と同じ制御が行われる。
インバータ制御回路26は、19の電流検出器の出力
と、同期電動機24に直結され電動機の速度を検出する
パルス発生器20の出力、回転角を検出する角度検出器
25の出力とを帰還信号として、22のコントローラか
ら発生される速度指令に従い同期電動機24の速度を制
御するようにPWM信号を生成し、ゲートドライブ回路
23に出力する。ゲートドライブ回路23は、PWM信
号を増幅しPWM制御インバータ6の制御素子にゲート
信号を与え、PWM制御インバータ6を作動させる。
【0007】次に、インバータ制御回路26のの演算方
法を説明する。図11は、図9のインバータ制御回路2
6の基本的な演算方法を示すブロック図であり、27は
電流検出器19で検出した同期電動機24の入力電流i
u ,iv ,iw をq軸成分電流iq とd軸成分電流id
とに変換する座標変換手段、28はd軸電流指令値id *
とd軸電流id の偏差を算出する減算器、29はd軸の
電圧指令Vd ’を演算するd軸演算手段である演算器、
30は速度検出器20の出力と同期リアクタンスとの積
を演算するインピーダンス演算器、31はインピーダン
ス演算器30の出力とq軸電流iq との積を演算し干渉
電圧ωLsq を算出するする乗算器、32は電圧指令
d ’演算器29から干渉電圧ωLsq を減算してd
軸電圧指令Vd *を演算する減算器である。
【0008】33は速度検出器20の出力とコントロー
ラ22からの速度指令との偏差を産出する減算器、34
は減算器33の出力を比較演算し、q軸の電流指令iq *
を演算する演算器、35はq軸電流指令値iq *とq軸電
流iq の偏差を産出する減算器、36は減算器35の出
力を比例積分演算しするq軸の電圧指令Vq ’を演算す
るq軸演算手段である演算器、37はインピーダンス演
算器30の出力とd軸電流成分id との積を演算し、d
軸電流成分id によって発生する干渉電圧ωLsd
算出する乗算器、38はq軸の電圧指令Vq ’に干渉電
圧ωLsd を加算してq軸電圧指令Vq *を演算する加
算器、39はd軸電圧指令値Vd *とq軸電圧指令値Vq *
を3相の電圧指令値Vu *、Vv *、Vw *を変換する座標変
換手段、40は電圧指令値Vu *、Vv *、Vw *をPWM信
号に変換するPWM生成回路である。
【0009】次に、インバータ制御回路26の動作を説
明する。同期電動機24の制御演算は、回転子の回転角
と同期した回転座標系上で実施する。ここでは、永久磁
石の磁束と同相成分をd軸に、直交する成分をq軸に一
致させて制御する。電流検出器19で検出した同期電動
機24の入力電流iu ,iv ,iw は、回転角検出器2
5により検出された電動機の回転角を基準にして、座標
変換手段27によりq軸成分電流iq とd軸成分電流i
d とに変換される。次に、インバータ制御回路26内に
内蔵されているROMデータ(図示せず)からのd軸電
流指令値id *とd軸電流id の偏差を減算器28で算出
し、29の演算器でd軸の電圧指令Vd ’を生成する。
次に、速度検出器20の出力と同期リアクタンスとの積
をインピーダンス演算器30で演算する。インピーダン
スは速度により変化するのでこのようにして演算され
る。乗算器31ではさらにq軸電流iq との積を演算
し、q軸電流成分iq によって発生する干渉電圧ωLs
q を算出する。減算器32で前記のd軸の電圧指令V
d ’から干渉電圧ωLsq を減算してd軸電圧指令V
d *を生成する。このようにd軸電圧指令Vd *は干渉によ
って磁束が減少する分を増加させる。
【0010】同様に、速度検出器20の出力とコントロ
ーラ22が発生する速度指令22aとの偏差を減算器3
3で算出し、その偏差を34の演算器で比較演算し、q
軸の電流指令iq *を生成する。このq軸電流指令値iq *
とq軸電流iq の偏差を減算器35で算出し、36の演
算器で比例積分演算を行いq軸の電圧指令Vq ’を生成
する。次に、速度検出器20の出力と同期リアクタンス
との積をインピーダンス演算器30で演算し、乗算器3
7でさらにd軸電流id との積を演算し、d軸電流成分
d によって発生する干渉電圧ωLsd を算出する。
加算器38で前記のq軸の電圧指令Vq ’に干渉電圧ω
sd を加算してq軸電圧指令Vq *を生成する。この
d軸電圧指令値Vd *とq軸電圧指令値Vq *とを回転角検
出器25により検出された同期電動機24の回転角を基
準にして39の座標変換手段により3相の電圧指令値V
u *、Vv *、Vw *を生成する。40のPWM信号生成回路
では、この電圧指令値Vu *、Vv *、Vw *をPWM信号に
変換しゲートトライブ回路23に出力し、インバータ6
の出力電圧を制御する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータ制御
装置は、非常停止時ダイナミックブレーキが働かず非常
停止時の停止距離を短くするために、強力な電磁ブレー
キが必要となるが、エレベータの消費エネルギーをさら
に低減したいという社会的な要請もある。
【0012】また、同期電動機を使用した場合、図11
に示したインバータ制御回路26の演算方法では、同期
電動機24の永久磁石の磁束密度は、ばらつきがありま
た経時的にも減衰するので、磁束密度が所定値より低い
と同期電動機のトルクが低下しエレベータを十分に加速
出来ないという問題が発生する。逆に、磁束密度が所定
値より高いと、高速回転中の同期電動機24の入力電圧
が高くなり過ぎ、インバータ6の出力電圧が飽和して同
期電動機24が定格回転数を出力できないという問題が
発生する。
【0013】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、同期電動機の永久磁石の磁束密
度が減衰してもエレベータを十分に加速することがで
き、また定格回転数を出力でき、かつ、ダイナミックブ
レーキを動作させ電磁ブレーキの小型化を図ることがで
きるとともに、従来のエレベータの制御装置に比べ消費
エネルギーをさらに低減することができるエレベータの
制御装置を得ること目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】また、界磁に永久磁石を
用いた同期電動機の入力電流を検出し、この検出した電
流を永久磁石の磁束と同位相の成分とこの同位相の成分
に直交する成分とに変換して制御するインバータで駆動
されるエレベータの制御装置において、エレベータが走
行中に前記同期電動機の入力電圧を演算する入力電圧演
算手段と、この入力電圧演算手段の出力を所定値と比較
する比較手段と、この比較手段により前記入力電圧が所
定値より小さいときには、エレベータが停止後、前記永
久磁石の磁束と同位相の成分の電流を流して、前記永久
磁石の着磁を行う着磁手段とを備える。
【0015】また、界磁に永久磁石を用いた同期電動機
の入力電流を検出し、この検出した電流を永久磁石の磁
束と同位相の成分とこの同位相の成分に直交する成分と
に変換して制御するインバータで駆動されるエレベータ
の制御装置において、電源の異常を検出する電源異常検
出手段と、前記電源の異常により停止したかごの救出階
を検出する救出階検出手段と、前記電源異常検出手段に
より前記電源の異常が検出されたときに前記同期電動機
の入力端子を短絡する短絡手段と、前記短絡手段により
前記同期電動機の入力端子が短絡され、起動指令が出さ
れたときに巻上機のブレーキを解放してかごを走行さ
せ、かごが前記救出階に到着し、前記救出階検出手段の
出力により前記ブレーキを動作させるブレーキ制御手段
とを備える。
【0016】
【作用】この発明に係るエレベータの制御装置において
は、入力電圧演算手段はエレベータが走行中に同期電動
機の入力電圧を演算し、比較手段は入力電圧演算手段の
出力を所定値と比較する。着磁手段は、入力電圧が所定
値より小さいときには、エレベータが停止後、永久磁石
の磁束と同位相の成分の電流を流して、永久磁石の着磁
を行う。
【0017】また、電源異常検出手段により電源の異常
が検出されたとき、ブレーキ制御手段は短絡手段により
同期電動機の入力端子を短絡し、起動指令が検出された
ときに巻上機のブレーキを解放してかごを走行させ、救
出階に到着したときに救出階検出手段によりブレーキを
動作させる。
【0018】
【実施例】実施例1. 以下、この発明の一実施例を図について説明する。図1
はエレベータの制御装置のインバータ制御回路の構成を
示すブロック図である。図において、41は速度検出器
20の出力から同期電動機24が定速回転中か否かを判
定するの判定回路、42は定速回転中の同期電動機24
の入力電圧を計算する演算器、43はq軸電圧指令値V
q’と演算器42の出力の偏差を算出する減算器、44
は同期電動機24が定速回転中は、減算器43の出力に
フィルタ演算と比例演算とを行って出力し、同期電動機
24が加減速中は、定速回転中の出力を記憶しておきそ
の値を出力する記憶回路、45は記憶回路44の出力に
応じd軸電流指令を出力する出力回路、46はd軸成分
の電流指令id0*から出力回路45の出力を減じ28に
出力する減算器である。
【0019】次に、動作につき説明する。判定回路41
は、速度検出器20の出力から同期電動機24が定速回
転中か否かを判定し、記憶回路44へ出力する。演算器
42は定速回転中の同期電動機24の入力電圧を演算す
る。入力電圧をVmとするとすると、Vm=(巻き線抵
抗による電圧降下)+(逆起電力)と表されるが、ステ
ータ巻き線の抵抗による電圧降下は、逆起電圧に比べて
十分小さいので無視して算出する。 Vm=pλω ここで、p・・・・極対数 λ・・・・磁束密度 ω・・・・電動機の角速度 このように入力電圧Vmは同期電動機の逆起電力に等し
い。また、定速走行中の同期電動機24の入力電圧は推
定値であるが、実際の入力電圧は等価的に前記36の演
算器の出力Vq ’から求められる。同期電動機24の永
久磁石の磁束密度が所定値より小さいと、Vq ’<Vm
となり、逆に磁束密度が所定値より大きいと、Vq ’>
Vmとなる。
【0020】次に、減算器43は電圧指令値Vq ’と演
算器42の出力Vmの偏差を算出し、記憶回路44に出
力する。記憶回路44では、判定回路41の出力により
同期電動機が定速回転中は、減算器43の偏差にフィル
タ演算と比例演算とを行い出力回路45に出力する。出
力回路45は、記憶回路44の出力が負の時は、永久磁
石の磁束が所定値より大きいものと判定しd軸電流指令
を出力し、減算器46でd軸成分の電流指令値id0*か
ら出力回路45の出力を減じ、d軸成分の電流指令値i
d *を減算器28に出力する。この電流指令値id0
は、インバータ制御回路26に内蔵されているROMデ
ータ(図示せず)に格納されている。減算器28ではd
軸成分の電流指令値id0*と電流指令値id の偏差を算
出す る。同期電動機24が加減速中は、速度が変化し
ており正確な磁石の磁束が求められないために、定速回
転中の演算器42の出力を記憶しておきその値を46に
出力する。この様にして同期電動機24の磁束密度を所
定値に制御することにより、インバータ6の出力電圧が
飽和するのを自動的に防止し、同期電動機は定格回転を
することができる。
【0021】ところで、図1に示したインバータ制御回
路では、負荷トルクの急変時に過度的に負のd軸成分電
流が流れることがあるので(id >id *のとき)、d軸
成分の電流指令id0 * をあらかじめ所定の正の値に設定
し、永久磁石が減磁するのを防止する必要がある。次
に、同期電動機24の永久磁石が減磁したときのインバ
ータ制御回路について説明する。図2は、図1に47を
追加したものであり、47は記憶回路44の出力が正か
負を判定し、減磁が発生しているかどうかを比較する比
較器である。
【0022】次に、動作を説明する。まず、図2の減算
器43は電圧指令値Vq ’と演算器42の出力Vmの偏
差を算出し、記憶回路44に出力する。記憶回路44で
は、判定回路41の出力により同期電動機が定速回転中
は、減算器43の偏差にフィルタ演算と比例演算とを行
い、その値を比較器47に出力する。
【0023】次の動作を図3のフローチャートにより説
明する。図において、ステップS50では比較器47に
より、記憶回路44の出力が正か負かを判定し、負の時
は減磁が発生していないので演算を終了する。記憶回路
44の出力が正の時は、永久磁石の減磁が発生している
ものと見なしステップS51進み、ステップS51で所
定値と比較する。記憶回路44の出力が所定値よりも小
さい時は、ステップS52進み、ステップS52で着磁
手段によりエレベータをそのまま走行させ目的階に停止
後、d軸電流成分を流し永久磁石に着磁を行う。記憶回
路44の出力が前記所定値より大きい時はステップS5
3に進み、ステップS53で再起動阻止手段によりエレ
ベータを最寄り階へ走行させ再起動不能にする。以上の
構成により、減磁が生じたと、回復させることができ、
また、永久磁石が減磁してもエレベータを安全に停止さ
せることが出来る。
【0024】実施例2. 実施例1では、同期電動機24の逆起電力を検出し、フ
イードバックすることにより、自動的に同期電動機24
の入力電圧を補正する方法を示したが、図4に示すよう
にd軸電流成分の指令値を手動で入力する電流設定手段
48を設け、同期電動機を運転中は、同期電動機24の
入力電圧を測定して、同期電動機の永久磁石と同位相の
磁束を増加させるように、永久磁石と同位相の電流成分
を流し、同期電動機の入力電圧を所定値に制御する事も
可能である。以上の構成により、永久磁石が減磁するの
を防止することができ、同期電動機は定格回転をするこ
とができるる。
【0025】実施例3. 図9の従来のエレベータの制御装置では、巻上電動機に
誘導電動機を使用しており、エレベータが戸開中に故障
が発生してもダイナミックブレーキを働かせることが出
来ないので、かごと釣り合いおもりの負荷のアンバラン
スによって、電磁ブレーキが作動するまでの間にかごが
増速してしまうという問題がある。そこで、かごを出来
るだけ乗場の床レベル近くに停止させる為に、強力な電
磁ブレーキが必要であった。ところで、巻上電動機とし
て界磁に永久磁石を用いた同期電動機を適用すると、同
期電動機が回転中は前述の様に次式により電圧を発生す
る。 Vm=pλω そこで、同期電動機の入力端子を抵抗を介して短絡又は
直接短絡すると、次式の電流が流れダイナミックブレー
キを働かせることが出来る。 im=Vm/((ωLs2 +Ra 21/2 ここで、Ls ・・・・・・同期リアクタンス Ra ・・・・・・固定巻線抵抗と外部短絡抵抗の和
【0026】本実施例は上記についての実施例であり図
について説明する。図5はエレベータの制御装置の構成
図であり、図において60は同期電動機24の入力端子
を短絡するコンタクタの接触器、61はコントローラ2
2で制御されるコンタクタのコイルであり、図9と同一
又は相当部分には同一符号を付し説明を省略する。図6
は、コントローラ22のシーケンス演算を等価なリレー
接続図で表したものである。図において65は、エレベ
ータの戸の開閉を検出するスイッチの接触器、66はエ
レベータの戸が閉まった時に励磁されるコイル、67は
コイル66のブレイク接触器でエレベータの戸が開いて
いる時閉成する接触器である。68は安全回路が動作し
非常停止が掛かったとき閉成する接触器であり、61a
は戸開中に非常停止が掛かった時に励磁開されるコイル
である。
【0027】次に、動作について説明する。エレベータ
が戸開中に乗客が乗り降りできる状態で安全回路が動作
し、非常停止が掛かると接触器68が閉成してコイル6
1aが励磁されるので、コントローラ22は、コンタク
タのコイル61を励磁し、接触器60が閉成して同期電
動機24の入力が抵抗62を介して短絡されダイナミッ
クブレーキが有効に働く。従って、電磁ブレーキ(図示
せず)が作動するまでの間にかごと釣り合いおもりとの
アンバランスによってかごが増速することを防止するこ
とが出来、電磁ブレーキのトルクを小さくすることが可
能になる。また、図4では、同期電動機24の入力端子
を接触器と直列に抵抗62を接続して短絡し電流を制限
することによりダイナミックブレーキのトルクを制御す
るようにしたが、ダイナミックブレーキが小さすぎる時
には、抵抗を無くしても良い。
【0028】実施例4. 次に、実施例4を図について説明する。図7はエレベー
タの制御装置である。、図において、70はコントロー
ラ22の電源トランス、71は安定化電源、72は3相
交流電源1が正常か否かを検出するリレー、73と74
はリレー72のブレイク接触器、75は停電時にコント
ローラ22に電流を供給するバッテリー、77は巻上機
9の電磁ブレーキ、76は電磁ブレーキのコイルであ
る。図9と同一又は相当部分には同一符号を付し説明を
省略する。
【0029】次に、回路の動作を図8のシーケンス図を
用いて説明する。図8はコントローラ22のシーケンス
演算を等価なリレー接続図で表したもので、3相交流電
源1が喪失すると電源トランス70の2次側の電圧もな
くなり、電源異常検出リレー72が消勢し、接触器73
が閉成してバッテリー75からコントローラ22に電源
が供給される。同時に接触器74も閉成するので、図8
の補助接触器74aも閉成しコイル61aが励磁され、
コントローラ22はコンタクタのコイル61を励磁す
る。コイル61が励磁されると、接触器60が閉成して
同期電動機24の入力が抵抗62を介して短絡される。
接触器60が閉成するとその補助接触器60aも閉成す
る。
【0030】やがて起動指令が出ると接触器78が閉成
し、救出階を検出するリレーの接触器79も閉成してい
るのでコイル76aが励磁され、電磁ブレーキ77が開
放する。この時、かごと釣り合いおもりとの重量アンバ
ランスによってかごが増速し同期電動機24が回転を始
める。同期電動機が回転すると起電力が発生し、電流が
流れ同期電動機の発生するトルクとアンバランストルク
が釣り合う速度でかごは走行する。やがてかごが救出階
に到着すると接触器79が開放し、コイル76aが消勢
して電磁ブレーキが作動しかごは停止する。以上の構成
により、停電時には接触器により同期電動機の入力を短
絡し電磁ブレーキを解放して低速でエレベータを救出階
まで走行させ乗客を救出することが出来る。
【0031】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、界磁
に永久磁石を用いた同期電動機の入力電流を検出し、こ
の検出した電流を永久磁石の磁束と同位相の成分とこの
同位相の成分に直交する成分とに変換して制御するイン
バータで駆動されるエレベータの制御装置において、エ
レベータが走行中に前記同期電動機の入力電圧を演算す
る入力電圧演算手段と、この入力電圧演算手段の出力を
所定値と比較する比較手段と、この比較手段により前記
入力電圧が所定値より小さいときには、エレベータが停
止後、前記永久磁石の磁束と同位相の成分の電流を流し
て、前記永久磁石の着磁を行う着磁手段とを備えたの
で、減磁が生じたとき、回復させることができる。
【0032】また、界磁に永久磁石を用いた同期電動機
の入力電流を検出し、この検出した電流を永久磁石の磁
束と同位相の成分とこの同位相の成分に直交する成分と
に変換して制御するインバータで駆動されるエレベータ
の制御装置において、電源の異常を検出する電源異常検
出手段と、前記電源の異常により停止したかごの救出階
を検出する救出階検出手段と、前記電源異常検出手段に
より前記電源の異常が検出されたときに前記同期電動機
の入力端子を短絡する短絡手段と、前記短絡手段により
前記同期電動機の入力端子が短絡され、起動指令が出さ
れたときに巻上機のブレーキを解放してかごを走行さ
せ、かごが前記救出階に到着し、前記救出階検出手段の
出力により前記ブレーキを動作させるブレーキ制御手段
とを備えたので、電源の異常時には前記接触器により同
期電動機の入力を短絡し電磁ブレーキを解放して低速で
エレベータを救出階まで走行させ乗客を救出することが
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例を示すエレベータの制御
装置の構成図である。
【図2】 この発明の他の実施例を示すエレベータの制
御装置の構成図である。
【図3】 この発明の他の実施例を示エレベータの運転
のフローチャートである。
【図4】 この発明の他の実施例によるエレベータの制
御装置の構成図である。
【図5】 この発明の他の実施例によるエレベータの制
御装置の構成図である。
【図6】 図5のコントローラの演算を表すシーケンス
図である。
【図7】 この発明の他の実施例によるエレベータの制
御装置の構成図である。
【図8】 図7のコントローラの演算を表すシーケンス
図である。
【図9】 従来のエレベータの制御装置の構成図であ
る。
【図10】 従来のエレベータの制御装置の構成図であ
る。
【図11】 図10のインバータ制御回路の演算方法を
示すブロック図である。
【符号の説明】
19 電流検出回路、24 同期電動機、26 インバ
ータ、29 演算器、41判定回路、42 演算器、4
3 減算器、44 記憶回路、45 出力回路、46
減算器、47 比較器、48 電流設定器、62 抵
抗、60 接触器、72 検出リレー、77電磁ブレー
キ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66B 1/00 - 11/08 H02P 5/408 - 5/412 H02P 6/00 - 6/24 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界磁に永久磁石を用いた同期電動機の入
    力電流を検出し、この検出した電流を永久磁石の磁束と
    同位相の成分とこの同位相の成分に直交する成分とに変
    換して制御するインバータで駆動されるエレベータの制
    御装置において、 エレベータが走行中に前記同期電動機の入力電圧を演算
    する入力電圧演算手段と、 この入力電圧演算手段の出力を所定値と比較する比較手
    段と、 この比較手段により前記入力電圧が所定値より小さいと
    きには、エレベータが停止後、前記永久磁石の磁束と同
    位相の成分の電流を流して、前記永久磁石の着磁を行う
    着磁手段とを備えたことを特徴とするエレベータの制御
    装置。
  2. 【請求項2】 界磁に永久磁石を用いた同期電動機の入
    力電流を検出し、この検出した電流を永久磁石の磁束と
    同位相の成分とこの同位相の成分に直交する成分とに変
    換して制御するインバータで駆動されるエレベータの制
    御装置において、 電源の異常を検出する電源異常検出手段と、 前記電源の異常により停止したかごの救出階を検出する
    救出階検出手段と、 前記電源異常検出手段により前記電源の異常が検出され
    たときに前記同期電動機の入力端子を短絡する短絡手段
    と、 前記短絡手段により前記同期電動機の入力端子が短絡さ
    れ、起動指令が出されたときに巻上機のブレーキを解放
    してかごを走行させ、かごが前記救出階に到着し、前記
    救出階検出手段の出力により前記ブレーキを動作させる
    ブレーキ制御手段と、 を備えたことを特徴とするエレベータの制御装置。
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