JP3521381B2 - 粒子計数装置 - Google Patents

粒子計数装置

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JP3521381B2 JP04006198A JP4006198A JP3521381B2 JP 3521381 B2 JP3521381 B2 JP 3521381B2 JP 04006198 A JP04006198 A JP 04006198A JP 4006198 A JP4006198 A JP 4006198A JP 3521381 B2 JP3521381 B2 JP 3521381B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路を通過する粒
子の個数を粒径を弁別してカウントする粒子計数装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の粒子計数装置としては、図22に
示すように、レーザ光Laをフローセル110の内部流
路に照射し、この内部流路を粒子が通過する際に、粒子
が放出する散乱光Lsを集光光学系111によって光電
変換素子112に集光させ、光電変換素子112の出力
信号に基づき、比較回路113及びパルス計数回路11
4により、内部流路を通過する粒子の個数を粒径を弁別
して計数する光散乱式粒子計数装置が知られている。
【0003】光電変換素子112は、粒子が内部流路を
通過すると、粒子が放出する散乱光Lsに応じたパルス
状の電圧を出力する。このパルス状の電圧の波高値は、
粒子の粒径によって変化する。比較回路113は、光電
変換素子112の出力電圧を所定値と比較し、光電変換
素子112の出力電圧が所定値より大きいとき、所定の
粒径よりも大きいとしてパルス信号を出力する。このパ
ルス信号をパルス計数回路114により計数して、粒子
の個数を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図22に示す
光散乱式粒子計数装置においては、レーザ光Laを照射
した内部流路のレーザ光強度が一定でない場合、粒径の
弁別を誤って計数するという問題がある。内部流路のレ
ーザ光強度は、一般にレーザ光束の中心部が最も高く、
中心部からずれて端部に行くほど低くなるという分布
(ほぼガウス分布)を示す場合が多い。
【0005】従って、粒子の粒径及び光学的性質は同じ
であっても、レーザ光束の端部を通過するときと、中心
部を通過するときとでは、粒子の散乱光Lsの強度が異
なり、光電変換素子112の出力電圧が異なる。そのた
め、比較回路113の出力信号も異なり、パルス計数回
路114が粒子を計数する場合としない場合がある。
【0006】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、光を照射する測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子を計数でき
る粒子計数装置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく請
求項1に係る発明は、光の照射領域を通過する粒子の通
過位置を検出する粒子位置検出手段と、前記粒子が発す
る散乱光の強度を検出する散乱光検出手段と、前記粒子
位置検出手段の出力信号が前記照射領域の所定範囲内で
あるか否かを判断すると共に、前記散乱光検出手段の出
力信号が所定値以上であるか否かを判断し、前記所定範
囲内で且つ所定値以上の場合にパルス信号を出力する判
別手段と、この判別手段が出力するパルス信号をカウン
トする計数手段を備えるものである。
【0008】請求項2に係る発明は、光を照射する測定
領域の光強度分布を検出する光強度分布検出手段と、前
記測定領域を通過する粒子の通過位置を検出する粒子位
置検出手段と、前記粒子が発する散乱光の強度を検出す
る散乱光検出手段と、標準粒子を使用して前記光強度分
布検出手段の出力信号をテーブルとした粒子情報参照テ
ーブルと前記粒子位置検出手段の出力信号に基づいて前
記粒子の散乱光強度の補正値を算出する参照手段と、前
記補正値に基づいて前記散乱光検出手段の出力信号を補
正する正規化手段と、この正規化手段の出力信号が所定
値以上のときにパルス信号を出力する弁別手段と、この
弁別手段が出力するパルス信号をカウントする計数手段
を備えるものである。
【0009】請求項3に係る発明は、請求項2記載の粒
子計数装置において、前記光強度分布検出手段は、透明
部材で屈曲形状に形成したフローセルと、このフローセ
ルの流路に光を照射して測定領域を形成する光源と、前
記流路の中心軸と一致する光軸を有して前記測定領域で
発生する粒子の散乱光を集光する集光手段と、この集光
手段が集光した散乱光を受光する複数の光電変換素子か
ら成る光検出手段と、前記複数の光電変換素子の出力信
号を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力
信号を互いに比較して粒子が通過した前記測定領域の通
過位置データと粒子の散乱光強度データを出力する粒子
情報検出手段を備えるものである。
【0010】請求項4に係る発明は、請求項1、請求項
2又は請求項3記載の粒子計数装置において、前記粒子
位置検出手段は、透明部材で屈曲形状に形成したフロー
セルと、このフローセルの流路に光を照射して測定領域
を形成する光源と、前記流路の中心軸と一致する光軸を
有して前記測定領域で発生する粒子の散乱光を集光する
集光手段と、この集光手段が集光した散乱光を受光する
複数の光電変換素子から成る光検出手段と、前記複数の
光電変換素子の出力信号を検出する電圧検出手段と、こ
の電圧検出手段の出力信号を互いに比較して粒子が通過
した前記測定領域の通過位置データを出力する位置検出
手段を備えるものである。
【0011】請求項5に係る発明は、請求項3又は請求
項4記載の粒子計数装置において、前記複数の光電変換
素子から成る光検出手段は、各受光面が前記流路の中心
軸に垂直で、且つ前記流路の中心軸と前記光源の光軸に
ほぼ垂直な方向に隣接して設けたN(Nは2以上の整
数)個の光電変換素子から成る光電変換素子アレイであ
る。
【0012】請求項6に係る発明は、請求項3又は請求
項4記載の粒子計数装置において、前記複数の光電変換
素子から成る光検出手段は、縦と横がV個×H個(V、
Hとも2以上の整数)の光電変換素子から成り、各受光
面が前記流路の中心軸に垂直である。
【0013】請求項7に係る発明は、請求項2記載の粒
子計数装置において、前記光強度分布検出手段は、は、
透明部材で形成したフローセルと、このフローセルの流
路に光を照射して測定領域を形成する光源と、前記光の
中心軸と一致する光軸を有して前記測定領域で発生する
粒子の散乱光を集光する集光手段と、この集光手段の光
軸上に位置するトラップと、前記集光手段が集光した散
乱光を受光する複数の光電変換素子から成る光検出手段
と、前記複数の光電変換素子の出力信号を検出する電圧
検出手段と、この電圧検出手段の出力信号を互いに比較
して粒子が通過した前記測定領域の通過位置データと粒
子の散乱光強度データを出力する粒子情報検出手段を備
えるものである。
【0014】請求項8に係る発明は、請求項1、請求項
2又は請求項7記載の粒子計数装置において、前記粒子
位置検出手段は、透明部材で形成したフローセルと、こ
のフローセルの流路に光を照射して測定領域を形成する
光源と、前記光の中心軸と一致する光軸を有して前記測
定領域で発生する粒子の散乱光を集光する集光手段と、
この集光手段の光軸上に位置するトラップと、前記集光
手段が集光した散乱光を受光する複数の光電変換素子か
ら成る光検出手段と、前記複数の光電変換素子の出力信
号を検出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力
信号を互いに比較して粒子が通過した前記測定領域の通
過位置データを出力する位置検出手段を備えるものであ
る。
【0015】請求項9に係る発明は、請求項7又は請求
項8記載の粒子計数装置において、前記複数の光電変換
素子から成る光検出手段は、各受光面が前記光源の光軸
に垂直で、且つ前記流路の中心軸と前記光源の光軸にほ
ぼ垂直な方向に隣接して設けたN(Nは2以上の整数)
個の光電変換素子で成る光電変換素子アレイである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係る
粒子計数装置の概念構成図、図2は本発明の第1の実施
の形態に係る粒子計数装置の構成図、図3は図2におけ
るレーザ光を照射した測定領域の平断面図、図4は図2
におけるレーザ光を照射した測定領域の縦断面図、図5
乃至図9は図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図、図10は
粒子情報参照テーブルを示す図、図11は本発明に係る
粒子計数装置の概念構成図、図12は本発明の第2の実
施の形態に係る粒子計数装置の構成図、図13は粒子情
報参照テーブルを示す図、図14は本発明の第3の実施
の形態に係る粒子計数装置の構成図、図15は本発明の
第4の実施の形態に係る粒子計数装置の構成図、図16
は図15におけるレーザ光を照射した測定領域の縦断面
図、図17乃至図21は図15における光電変換素子ア
レイの受光状態(a)とそのときの出力波形(b)を示
す図である。
【0017】本発明に係る粒子計数装置は、図1に示す
ように、光の照射領域を通過する粒子の通過位置を検出
する粒子位置検出手段2と、粒子が発する散乱光の強度
を検出する散乱光検出手段3と、粒子位置検出手段2の
出力信号の大きさから粒子の通過位置が照射領域の所定
範囲内であるか否かを判断すると共に、散乱光検出手段
3の出力信号が所定値以上であるか否かを判断し、所定
範囲内で且つ所定値以上の場合にパルス信号を出力する
判別手段8と、この判別手段8が出力するパルス信号を
カウントする計数手段7を備えて構成される。
【0018】本発明の第1の実施の形態に係る粒子計数
装置は、図2に示すように構成されている。この粒子計
数装置は、光を照射した測定領域のうち光強度の差が少
ない中心部を通過する粒子のみを測定対象とする。
【0019】粒子位置検出手段2は、フローセル11、
レーザ光源12、集光光学系13、光電変換素子アレイ
14、ピーク値検出手段16a,16b,16c及び位
置検出手段18から構成される。
【0020】散乱光検出手段3は、集光光学系13、光
電変換素子アレイ14、ピーク値検出手段16a,16
b,16c及び粒子情報検出手段17から構成される。
なお、ピーク値検出手段16a,16b,16c、粒子
情報検出手段17、位置検出手段18、判別手段8及び
計数手段7を、処理装置15としている。
【0021】フローセル11は、透明部材から成り、所
定長さの直線流路11aを有し、全体として屈曲してい
る。また、フローセル11は、断面形状を四角形状と
し、全体としてL型筒形状に形成したものである。直線
流路11aの中心軸は、X方向と一致している。
【0022】所定長さの直線流路11aを設けた理由
は、フローセル11に供試流体を流したとき、供試流体
の流れを層流にするためである。なお、層流を得るため
の条件としては、供試流体の粘度、直線流路の長さ、流
路の断面形状及び流速などが挙げられ、直線流路11a
の長さ及び流路の断面形状については、供試流体の粘度
と流速を勘案して決定している。
【0023】レーザ光源12は、フローセル11の直線
流路11aの所定箇所にレーザ光Laを照射して照射領
域を形成する。ここで、レーザ光Laの光軸は、Z方向
と一致し、X方向と一致する直線流路11aの中心軸と
直交している。
【0024】また、図3に示すように、レーザ光Laの
光軸とフローセル11の外壁との成す角を所定角度θに
設定してもよい。これは、レーザ光Laがフローセル1
1の外壁に反射して反射光の一部がレーザ光源12に戻
るのを防止するためである。反射光の一部がレーザ光源
12に戻ると、帰還ノイズがレーザ光Laに重畳するの
で好ましくないからである。
【0025】なお、レーザ光Laがフローセル11の外
壁で反射しないように、例えばレーザ光Laをフローセ
ル11の外壁と同じ物質中を通して直線流路11aの所
定箇所に導くことができれば、所定角度θを設定する必
要はない。
【0026】集光光学系13は、フローセル11の直線
流路11aの中心軸と一致する光軸を有し、図4に示す
照射領域内の所定の領域M(以下、測定領域Mと呼ぶ)
においてレーザ光Laを受けた粒子が発する散乱光Ls
を集光する機能を備える。
【0027】光電変換素子アレイ14は、3個の光電変
換素子14a,14b,14cから成り、各受光面が流
路の中心軸に垂直で、且つ流路の中心軸(X方向)とレ
ーザ光軸(Z方向)に垂直なY方向に隣接して設けられ
ている。光電変換素子14a,14b,14cは、粒子
が測定領域Mを通過する間に発する散乱光Lsを電圧に
変換する。
【0028】なお、レーザ光Laの光軸とフローセル1
1の外壁との成す角を、図3に示す所定角度θに設定し
た場合には、光電変換素子14a,14b,14cの受
光面を、集光光学系13の光軸に垂直な面に対して所定
角度θだけ傾けてもよい。
【0029】粒子情報検出手段17と位置検出手段18
は、ともに演算部17aと記憶部17bからなる。粒子
情報検出手段17と位置検出手段18では、先ず演算部
17aにおいて、下記の(1)と(2)の演算処理を行
い、その結果を記憶部17bに記憶し、図10に示す粒
子情報参照テーブルを作成する。
【0030】(1)ピーク値検出手段16bの出力電圧
Ebに対するピーク値検出手段16aの出力電圧Eaの
比Ea/Ebを演算する。 (2)ピーク値検出手段16bの出力電圧Ebに対する
ピーク値検出手段16cの出力電圧Ecの比Ec/Eb
を演算する。
【0031】従って、粒子情報検出手段17の機能は、
位置検出手段18の機能を全て包含することになる。
【0032】判別手段8は、粒子情報検出手段17の出
力信号(Ea/EbとEc/Eb)の大きさから粒子情
報参照テーブルを参照して粒子の通過位置が測定領域M
の所定範囲内、即ち中心部であるか否かを判断すると共
に、ピーク値検出手段16bの出力電圧Ebが所定値以
上であるか否かを判断し、所定範囲内で且つ所定値以上
の場合にパルス信号を出力する。なお、ピーク値検出手
段16bの出力電圧Ebと比較される所定値は、粒径に
比例する電圧値で、予め所望な値(ある粒径以上の粒子
の個数を検出する場合)に設定される。
【0033】計数手段7は、判別手段8が出力するパル
ス信号の数をカウントし、そのカウント数がある粒径以
上の粒子の個数となる。
【0034】以上のように構成した本発明の第1の実施
の形態に係る粒子計数装置の作用について説明する。粒
子の通過位置を検出するのに必要な粒子情報参照テーブ
ルの作成方法について説明する。
【0035】図2に示すように、矢印Aの方向から標準
粒子(粒径が同一のもの)を多数含んだ流体をフローセ
ル11に流し込む。このとき、測定領域Mのどの位置を
標準粒子が通過するかによって、光電変換素子アレイ1
4の各光電変換素子14a,14b,14cの出力波形
は様々なものとなる。そして、3個の光電変換素子14
a,14b,14cから成る光電変換素子アレイ14の
場合には、主な5通りの通過パターンが考えられる。
【0036】先ず、標準粒子が、図4に示す測定領域M
の中心Mcを通過する場合で、標準粒子による散乱光L
sのスポットSは、図5(a)に示すように、光電変換
素子アレイ14の中央の光電変換素子14bのみに現れ
る。このとき、各光電変換素子14a,14b,14c
の出力波形(時間tと電圧Eとの関係)は、図5(b)
に示すようになる。
【0037】即ち、光電変換素子14bのみが測定領域
Mの中心Mcをある時間の間(時間t1から時間t2)に
通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の電
圧(ピーク値Eb)を出力し、他の光電変換素子14
a,14cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a,Ec)しか出力しない。
【0038】次に、標準粒子が、図4に示す測定領域M
の一端部Msを通過する場合で、標準粒子による散乱光
LsのスポットSは、図6(a)に示すように、光電変
換素子アレイ14の一端の光電変換素子14aのみに現
れる。このとき、各光電変換素子14a,14b,14
cの出力波形(時間tと電圧Eとの関係)は、図6
(b)に示すようになる。
【0039】即ち、光電変換素子14aのみが測定領域
Mの一端部Msをある時間の間(時間t3から時間t4)
に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の
電圧(ピーク値Ea)を出力し、他の光電変換素子14
b,14cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
b,Ec)しか出力しない。
【0040】同様に、標準粒子が、図4に示す測定領域
Mの他端部Ms(一端部Msと対称)を通過する場合
で、標準粒子による散乱光LsのスポットSは、図7
(a)に示すように、光電変換素子アレイ14の他端の
光電変換素子14cのみに現れる。このとき、各光電変
換素子14a,14b,14cの出力波形(時間tと電
圧Eとの関係)は、図7(b)に示すようになる。
【0041】即ち、光電変換素子14cのみが測定領域
Mの他端部Msをある時間の間(時間t3から時間t4)
に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の
電圧(ピーク値Ec)を出力し、他の光電変換素子14
a,14bはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a,Eb)しか出力しない。
【0042】更に、標準粒子が、図4に示す測定領域M
の一経路Mmを通過する場合で、標準粒子による散乱光
LsのスポットSは、図8(a)に示すように、光電変
換素子14aと光電変換素子14bの境界にまたがって
現れる。このとき、各光電変換素子14a,14b,1
4cの出力波形(時間tと電圧Eとの関係)は、図8
(b)に示すようになる。
【0043】即ち、光電変換素子14a,14bが測定
領域Mの一経路Mmをある時間の間(時間t5から時間
t6)に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パル
ス状の電圧(ピーク値Ea,Eb)を出力し、光電変換
素子14cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
c)しか出力しない。
【0044】同様に、標準粒子が、図4に示す測定領域
Mの他経路Mm(一経路Mmと対称)を通過する場合
で、標準粒子による散乱光LsのスポットSは、図9
(a)に示すように、光電変換素子14bと光電変換素
子14cの境界にまたがって現れる。このとき、各光電
変換素子14a,14b,14cの出力波形(時間tと
電圧Eとの関係)は、図9(b)に示すようになる。
【0045】即ち、光電変換素子14b,14cが測定
領域Mの他経路Mmをある時間の間(時間t5から時間
t6)に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パル
ス状の電圧(ピーク値Eb,Ec)を出力し、光電変換
素子14aはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a)しか出力しない。
【0046】そして、位置検出手段18では、図5
(a)に示すように、中央の光電変換素子14bのみに
スポットSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電
変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
<Ebであるから、比Ea/Ebとして、ほぼゼロ(E
a/Eb≒0)の値を出力し、記憶部17bに記憶す
る。
【0047】また、演算部17aにおいて、光電変換素
子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14c
のピーク電圧Ecの比Ec/Ebを演算し、Ec<Eb
であるから、比Ec/Ebとして、ほぼゼロ(Ec/E
b≒0)の値を出力し、記憶部17bに記憶する。
【0048】また、位置検出手段18では、図6(a)
に示すように、一端の光電変換素子14aのみにスポッ
トSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電変換素
子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14a
のピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea>Eb
であるから、比Ea/Ebとして非常に大きな値(Ea
/Eb≒∞)を出力し、記憶部17bに記憶する。同様
に、光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電
変換素子14cのピーク電圧Ecの比Ec/Ebを演算
し、Ec≒Ebであるから、比Ec/Ebとして約1
(Ec/Eb≒1)の値を出力し、記憶部17bに記憶
する。
【0049】また、位置検出手段18では、図7(a)
に示すように、他端の光電変換素子14cのみにスポッ
トSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電変換素
子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14a
のピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea≒Eb
であるから、比Ea/Ebとして約1(Ea/Eb≒
1)の値を出力し、記憶部17bに記憶する。同様に、
光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換
素子14cのピーク電圧Ecの比Ec/Ebを演算し、
Ec>Ebであるから、比Ec/Ebとして非常に大き
な値(Ec/Eb≒∞)を出力し、記憶部17bに記憶
する。
【0050】次に、位置検出手段18では、図8(a)
に示すように、光電変換素子14aと光電変換素子14
bの境界にスポットSがまたがって現れた場合、演算部
17aにおいて、光電変換素子14bのピーク電圧Eb
に対する光電変換素子14aのピーク電圧Eaの比Ea
/Ebを演算し、Ea≒Ebであるから、比Ea/Eb
として約1(Ea/Eb≒1)の値を出力し、記憶部1
7bに記憶する。同様に、光電変換素子14bのピーク
電圧Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ec
の比Ec/Ebを演算し、Ec<Ebであるから、比E
c/Ebとしてほぼゼロ(Ec/Eb≒0)の値を出力
し、記憶部17bに記憶する。
【0051】また、位置検出手段18では、図9(a)
に示すように、光電変換素子14bと光電変換素子14
cの境界にスポットSがまたがって現れた場合、演算部
17aにおいて、光電変換素子14bのピーク電圧Eb
に対する光電変換素子14aのピーク電圧Eaの比Ea
/Ebを演算し、Ea<Ebであるから、比Ea/Eb
としてほぼゼロ(Ec/Eb≒0)の値を出力し、記憶
部17bに記憶する。同様に、光電変換素子14bのピ
ーク電圧Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧
Ecの比Ec/Ebを演算し、Ec≒Ebであるから、
比Ec/Ebとして約1(Ec/Eb≒1)の値を出力
し、記憶部17bに記憶する。
【0052】なお、基準とする電圧は、光電変換素子1
4bのピーク電圧Eb以外の他の光電変換素子14a,
14cのピーク電圧Ea,Ecでもよいし、また各ピー
ク電圧の和(Ea+Eb+Ec)でもよい。要は、光電
変換素子14a,14b,14cのピーク電圧の絶対値
ではなく、基準電圧に対する各光電変換素子14a,1
4b,14cのピーク電圧の比(割合)から標準粒子に
よる散乱光LsのスポットSの位置を求める方が確度が
高いからである。
【0053】以上のような5通りの場合について、図1
0に示すように、基準電圧を光電変換素子14bのピー
ク電圧Ebとした場合の粒子情報参照テーブルが作成で
きる。従って、光電変換素子14bのピーク電圧Ebに
対する光電変換素子14aのピーク電圧Eaの比Ea/
Ebと、光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対する
光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比Ec/Ebが
分かれば、粒子情報参照テーブルを参照することによ
り、測定領域Mにおける粒子のY方向の通過位置を5通
りの中から識別することができる。
【0054】また、上記した5通りの通過パターン以外
で、光電変換素子14aと光電変換素子14bの境界又
は光電変換素子14bと光電変換素子14cの境界にス
ポットSが均等でなくまたがって現れるような測定領域
Mの経路を通過した場合であっても、光電変換素子14
bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14aのピー
ク電圧Eaの比Ea/Ebと、光電変換素子14bのピ
ーク電圧Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧
Ecの比Ec/Ebが分かれば、比Ea/Ebの値と比
Ec/Ebの値を粒子情報参照テーブルに当てはめるこ
とにより、測定領域Mにおける粒子のY方向の通過位置
を識別することができる。
【0055】次に、標準粒子により作成した粒子情報参
照テーブルを利用して粒径が未知な粒子を計数する場合
について説明する。本発明の第1の実施の形態に係る粒
子計数装置は、測定領域Mのうち光強度分布がほぼ均一
である中心部を通過する粒子で、且つ所定の粒径以上の
粒子のみを検出する。
【0056】粒径が未知の粒子が測定領域Mを通過し、
光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換
素子14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebがほぼゼロ
(Ea/Eb≒0)で、且つ光電変換素子14bのピー
ク電圧Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧E
cの比Ec/Ebもほぼゼロ(Ec/Eb≒0)である
とする。この状態は、図10に示す粒子情報参照テーブ
ルを参照すると、光電変換素子14bにのみスポットS
が現れた場合(図5(a))に該当し、粒子が測定領域
Mの中心部を通過したものと推定できる。
【0057】すると、判別手段8は、粒子情報検出手段
17の出力信号(Ea/Eb≒0とEc/Eb≒0)の
大きさから、粒子の通過位置が測定領域Mの所定範囲
内、即ち中心部であると判断すると共に、ピーク値検出
手段16bの出力電圧Ebが所定値以上である場合に
は、粒子の個数に応じた数のパルス信号を出力する。そ
して、計数手段7は、判別手段8が出力するパルス信号
の数をカウントし、そのカウント数が粒子の個数とな
る。
【0058】なお、粒子が測定領域Mの中心部以外を通
過した場合、例えば比Ea/Ebが約1(Ea/Eb≒
1)で、且つ比Ec/Ebがほぼゼロ(Ec/Eb≒
0)の場合には、図10に示す粒子情報参照テーブルを
参照すると、スポットSが光電変換素子14aと光電変
換素子14bの境界にまたがって現れたものと推定さ
れ、粒子が測定領域Mの中心部を通過しなかったと判断
し、判別手段8はパルス信号を出力しない。即ち、測定
領域Mの中心部以外を通過した粒子は、測定対象としな
い。
【0059】また、本発明に係る粒子計数装置は、図1
1に示すように、光を照射する測定領域の光強度分布を
検出する光強度分布検出手段1と、測定領域を通過する
粒子の通過位置を検出する粒子位置検出手段2と、粒子
が発する散乱光の強度を検出する散乱光検出手段3と、
予め光強度分布検出手段1の出力信号により作成する粒
子情報参照テーブルと粒子位置検出手段2の出力信号に
基づいて粒子の散乱光強度の補正値を算出する参照手段
4と、補正値に基づいて散乱光検出手段3の出力信号を
補正する正規化手段5と、正規化手段5の出力信号が所
定値以上のときにパルス信号を出力する弁別手段6と、
弁別手段6が出力するパルス信号をカウントする計数手
段7を備えて構成することもできる。
【0060】本発明の第2の実施の形態に係る粒子計数
装置は、図12に示すように構成されている。この粒子
計数装置は、本発明の第1の実施の形態に係る粒子計数
装置における測定領域Mを通過する粒子の全てを測定対
象とする。
【0061】光強度分布検出手段1は、フローセル1
1、レーザ光源12、集光光学系13、光電変換素子ア
レイ14、ピーク値検出手段16a,16b,16c及
び粒子情報検出手段17から構成される。粒子位置検出
手段2は、フローセル11、レーザ光源12、集光光学
系13、光電変換素子アレイ14、ピーク値検出手段1
6a,16b,16c及び位置検出手段18から構成さ
れる。
【0062】散乱光検出手段3は、集光光学系13、光
電変換素子アレイ14、ピーク値検出手段16a,16
b,16c及び粒子情報検出手段17から構成される。
参照手段4は、粒子情報検出手段17により構成され
る。なお、ピーク値検出手段16a,16b,16c、
粒子情報検出手段17、位置検出手段18、正規化手段
5、弁別手段6及び計数手段7を、処理装置15として
いる。
【0063】ここで、図12に示すフローセル11、レ
ーザ光源12、集光光学系13及び光電変換素子アレイ
14は、図2に示すフローセル11、レーザ光源12、
集光光学系13及び光電変換素子アレイ14と夫々同様
の構成であるので説明は省略する。
【0064】粒子情報検出手段17と位置検出手段18
は、ともに演算部17aと記憶部17bからなる。粒子
情報検出手段17と位置検出手段18では、先ず演算部
17aにおいて、下記の(1)と(2)の演算処理を行
い、その結果を記憶部17bに記憶し、更に粒子情報検
出手段17では、下記の(3)の演算処理も行い、その
結果を記憶部17bに記憶して、図13に示す粒子情報
参照テーブルを作成する。
【0065】(1)ピーク値検出手段16bの出力電圧
Ebに対するピーク値検出手段16aの出力電圧Eaの
比Ea/Ebを演算する。 (2)ピーク値検出手段16bの出力電圧Ebに対する
ピーク値検出手段16cの出力電圧Ecの比Ec/Eb
を演算する。 (3)ピーク値検出手段16a,16b,16cの出力
電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算
する。
【0066】従って、粒子情報検出手段17の機能は、
図2に示す第1の実施の形態に係る粒子計数装置と同様
に、位置検出手段18の機能を全て包含することにな
る。
【0067】正規化手段5は、予めフローセル11に標
準粒子を流して作成する粒子情報参照テーブルに基づい
て、測定対象となる未知の粒子から得られるピーク値検
出手段16a,16b,16cの出力電圧の和(Ea+
Eb+Ec)に補正計数kを乗じ、その電圧((Ea+
Eb+Ec)×k)を出力するものである。
【0068】弁別手段6は、粒径の大きさを、設定自在
な設定電圧Erの大きさに対応させ、正規化手段5の出
力信号((Ea+Eb+Ec)×k)が設定電圧Erよ
りも大きい場合((Ea+Eb+Ec)×k>Er)
に、パルス信号を出力する。計数手段7は、弁別手段6
が出力するパルス信号の数をカウントし、そのカウント
数が粒子の個数となる。
【0069】以上のように構成した本発明の第2の実施
の形態に係る粒子計数装置の作用について説明する。先
ず、本発明の第1の実施の形態に係る粒子計数装置と同
様に、標準粒子の粒子情報参照テーブルを作成するた
め、図12に示すように、矢印Aの方向から標準粒子
(粒径が同一のもの)を多数含んだ流体をフローセル1
1に流し込む。
【0070】ここで、図4に示すように、測定領域Mの
どの位置を標準粒子が通過するかによって、光電変換素
子アレイ14の各光電変換素子14a,14b,14c
の出力波形は様々なものとなるが、本発明の第1の実施
の形態の場合と同様なので(図5乃至図9)、その説明
は省略する。
【0071】そして、粒子情報検出手段17では、図5
(a)に示すように、中央の光電変換素子14bのみに
スポットSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電
変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
<Ebであるから、比Ea/Ebとしてほぼゼロ(Ea
/Eb≒0)の値を出力し、記憶部17bに記憶する。
【0072】また、演算部17aにおいて、光電変換素
子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14c
のピーク電圧Ecの比Ec/Ebを演算し、Ec<Eb
であるから、比Ec/Ebとしてほぼゼロ(Ec/Eb
≒0)の値を出力し、記憶部17bに記憶する。更に、
演算部17aにおいて、光電変換素子14a,14b,
14cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+
Ec)を演算し、例えば、1.0を記憶部17bに記憶
する。
【0073】また、粒子情報検出手段17では、図6
(a)に示すように、一端の光電変換素子14aのみに
スポットSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電
変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
>Ebであるから、比Ea/Ebとして非常に大きな値
(Ea/Eb≒∞)を出力し、記憶部17bに記憶す
る。
【0074】同様に、光電変換素子14bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec≒Ebであるから、比Ec/
Ebとして約1(Ec/Eb≒1)の値を出力し、記憶
部17bに記憶する。更に、演算部17aにおいて、光
電変換素子14a,14b,14cの出力電圧Ea,E
b,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例えば、
0.2を記憶部17bに記憶する。
【0075】また、粒子情報検出手段17では、図7
(a)に示すように、他端の光電変換素子14cのみに
スポットSが現れた場合、演算部17aにおいて、光電
変換素子14bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
≒Ebであるから、比Ea/Ebとして約1(Ea/E
b≒1)の値を出力し、記憶部17bに記憶する。
【0076】同様に、光電変換素子14bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec>Ebであるから、比Ec/
Ebとして非常に大きな値(Ec/Eb≒∞)を出力
し、記憶部17bに記憶する。更に、演算部17aにお
いて、光電変換素子14a,14b,14cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、
例えば、0.2を記憶部17bに記憶する。
【0077】次に、粒子情報検出手段17では、図8
(a)に示すように、光電変換素子14aと光電変換素
子14bの境界にスポットSがまたがって現れた場合、
演算部17aにおいて、光電変換素子14bのピーク電
圧Ebに対する光電変換素子14aのピーク電圧Eaの
比Ea/Ebを演算し、Ea≒Ebであるから、比Ea
/Ebとして約1(Ea/Eb≒1)の値を出力し、記
憶部17bに記憶する。
【0078】同様に、光電変換素子14bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec<Ebであるから、比Ec/
Ebとしてほぼゼロ(Ec/Eb≒0)の値を出力し、
記憶部17bに記憶する。更に、演算部17aにおい
て、光電変換素子14a,14b,14cの出力電圧E
a,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例
えば、0.75を記憶部17bに記憶する。
【0079】また、粒子情報検出手段17では、図9
(a)に示すように、光電変換素子14bと光電変換素
子14cの境界にスポットSがまたがって現れた場合、
演算部17aにおいて、光電変換素子14bのピーク電
圧Ebに対する光電変換素子14aのピーク電圧Eaの
比Ea/Ebを演算し、Ea<Ebであるから、比Ea
/Ebとしてほぼゼロ(Ea/Eb≒0)の値を出力
し、記憶部17bに記憶する。
【0080】同様に、光電変換素子14bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec≒Ebであるから、比Ec/
Ebとして約1(Ec/Eb≒1)の値を出力し、記憶
部17bに記憶する。更に、演算部17aにおいて、光
電変換素子14a,14b,14cの出力電圧Ea,E
b,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例えば、
0.75を記憶部17bに記憶する。
【0081】なお、基準とする電圧は、光電変換素子1
4bのピーク電圧Eb以外の他の光電変換素子14a,
14cのピーク電圧Ea,Ecでもよいし、また各ピー
ク電圧の和(Ea+Eb+Ec)でもよい。要は、光電
変換素子14a,14b,14cのピーク電圧の絶対値
ではなく、基準電圧に対する各光電変換素子14a,1
4b,14cのピーク電圧の比(割合)から標準粒子に
よる散乱光LsのスポットSの位置を求める方が確度が
高いからである。
【0082】以上のような5通りの場合について、図1
3に示すように、基準電圧を光電変換素子14bのピー
ク電圧Ebとした場合の標準粒子による粒子情報参照テ
ーブルが作成できる。従って、光電変換素子14bのピ
ーク電圧Ebに対する光電変換素子14aのピーク電圧
Eaの比Ea/Ebと、光電変換素子14bのピーク電
圧Ebに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの
比Ec/Ebが分かれば、それらに対応する出力電圧の
和(Ea+Eb+Ec)を得ることにより、レーザ光L
aが照射されている測定領域Mのレーザ光強度分布を定
性的に知ることができる。
【0083】また、上記した5通りの通過パターン以外
で、光電変換素子14aと光電変換素子14bの境界又
は光電変換素子14bと光電変換素子14cの境界にス
ポットSがまたがって現れるような測定領域Mの経路を
通過した場合であっても、光電変換素子14bのピーク
電圧Ebに対する光電変換素子14aのピーク電圧Ea
の比Ea/Ebと、光電変換素子14bのピーク電圧E
bに対する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比E
c/Ebが分かれば、比Ea/Ebの値と比Ec/Eb
の値を粒子情報参照テーブルに当てはめることにより、
それらに対応する出力電圧の和(Ea+Eb+Ec)を
推定し、レーザ光Laが照射されている測定領域Mのレ
ーザ光強度分布を定性的に知ることができる。
【0084】次に、標準粒子による粒子情報参照テーブ
ルを利用して粒径が未知な粒子を計数する場合について
説明する。粒径が未知の粒子が測定領域Mを通過し、ス
ポットSの位置が図5(a)に示す位置であるとする。
すると、光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対する
光電変換素子14aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebは
ほぼゼロ(Ea/Eb≒0)であり、光電変換素子14
bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子14cのピー
ク電圧Ecの比Ec/Ebもほぼゼロ(Ec/Eb≒
0)となる。そして、光電変換素子14a,14b,1
4cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+E
c)が、0.2であるとする。
【0085】このとき、正規化手段5は、図13に示す
粒子情報参照テーブルからピーク値検出手段16a,1
6b,16cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+
Eb+Ec)を読み込み、現在得られているピーク値検
出手段16a,16b,16cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)に補正計数kを乗じる。
この補正計数kは、1を該当する粒子情報参照テーブル
のピーク値検出手段16a,16b,16cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)で除した値
(1/(Ea+Eb+Ec))である。
【0086】スポットSの位置が図5(a)に示す位置
の場合、該当する粒子情報参照テーブルのピーク値検出
手段16a,16b,16cの出力電圧Ea,Eb,E
cの和(Ea+Eb+Ec)は、1.0であるので、補
正計数kは、1(1/1.0)となり、正規化後のピー
ク値検出手段16a,16b,16cの出力電圧の和
は、0.2(0.2×1)のままである。これは粒径の
小さい粒子が図5(a)に示すスポットSの位置に対応
する測定領域Mを通過したこと意味する。
【0087】次に、スポットSが図6(a)に示すよう
な位置に現れたとする。すると、光電変換素子14bの
ピーク電圧Ebに対する光電変換素子14aのピーク電
圧Eaの比Ea/Ebは非常に大きな値(Ea/Eb≒
∞)であり、光電変換素子14bのピーク電圧Ebに対
する光電変換素子14cのピーク電圧Ecの比Ec/E
bは約1(Ec/Eb≒1)となる。そして、光電変換
素子14a,14b,14cの出力電圧Ea,Eb,E
cの和(Ea+Eb+Ec)が、0.6であるとする。
【0088】このとき、正規化手段5は、図10に示す
粒子情報参照テーブルからピーク値検出手段16a,1
6b,16cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+
Eb+Ec)を読み込み、現在得られているピーク値検
出手段16a,16b,16cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)に補正計数kを乗じる。
この補正計数kは、1を該当する粒子情報参照テーブル
のピーク値検出手段16a,16b,16cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)で除した値
(1/(Ea+Eb+Ec))である。
【0089】スポットSが図6(a)に示すような位置
の場合、該当する粒子情報参照テーブルのピーク値検出
手段16a,16b,16cの出力電圧Ea,Eb,E
cの和(Ea+Eb+Ec)は、0.2であるので、補
正計数kは、5(1/0.2)となり、正規化後のピー
ク値検出手段16a,16b,16cの出力電圧の和
は、3.0(0.6×5)に正規化される。
【0090】以上説明したように、正規化手段5は、測
定対象の粒子がレーザ光強度の低い測定領域Mを通過し
たとしても、予め作成しておいた標準粒子の粒子情報参
照テーブルにより、現在得られているピーク値検出手段
16a,16b,16cの出力電圧Ea,Eb,Ecの
和(Ea+Eb+Ec)に、補正計数kを乗ずることに
よって、測定対象の粒子がレーザ光強度の高い領域を通
過したものとする。
【0091】次いで、正規化手段5の出力信号((Ea
+Eb+Ec)×k)は、弁別手段6において、設定電
圧Erと比較され、設定電圧Erより大きい場合((E
a+Eb+Ec)×k>Er)には、弁別手段6は1個
の粒子に対し1個のパルス信号を出力する。すると、計
数手段7によって、パルス信号のカウントが行われ、設
定電圧Erに相当する粒径より大きい粒子の個数が検出
できる。従って、粒子計数装置は、粒径を高精度に弁別
して粒子の個数をカウントすることができる。
【0092】本発明の第3の実施の形態に係る粒子計数
装置は、図14に示すように、フローセル21、レーザ
光源22、集光光学系23、光検出手段24及び処理装
置25から成る。ここで、フローセル21、レーザ光源
22、集光光学系23は、図2に示すものと同様の構成
であるので説明は省略する。
【0093】光検出手段24は、縦(Y方向)と横(Z
方向)が3個×3個のマトリックス状の光電変換素子D
11,D12,D13,D21,……D33から成り、各受光面が
流路21aの中心軸(X方向)に垂直なY・Z平面を形
成している。
【0094】処理装置25は、3個×3個の光電変換素
子D11,D12,D13,D21,……D33の夫々の出力電圧
のピーク値E11,E12,E13,E21,……E33を検出す
るピーク値検出手段26a,26b,26cと、ピーク
値E11,E12,E13,E21,……E33から粒子の位置を
検出する粒子情報検出手段27と、正規化手段5と、弁
別手段6と、計数手段7から成る。
【0095】ピーク値検出手段26aは光電変換素子D
11,D12,D13の出力電圧を時分割でサンプリングして
そのピーク値E11,E12,E13を検出し、ピーク値検出
手段26bは光電変換素子D21,D22,D23の出力電圧
を時分割でサンプリングしてそのピーク値E21,E22
23を検出し、ピーク値検出手段26cは光電変換素子
31,D32,D33の出力電圧を時分割でサンプリングし
てピーク値E31,E32,E33を検出する。
【0096】なお、ピーク値検出手段を光電変換素子の
個数分設け、測定領域Mをある時間で通過する粒子の散
乱光Lsによる出力電圧を常時サンプリングしてピーク
値を検出してもよい。
【0097】粒子情報検出手段27は、演算部27aと
記憶部27bを備え、先ず演算部27aにおいて、ピー
ク値検出手段26a,26b,26cが検出したピーク
値E11,E12,E13,E21,……E33の中から一の電圧
(例えば、ピーク値E22)を選択し、この電圧を基準に
して他のピーク値との比(E11/E22、E12/E22
…)を演算し、その結果を記憶部27bに記憶する。更
に、演算部27aにおいて、ピーク値E11,E12
13,E21,……E33の和(E11+E12+E13+E21
……+E33)を演算し、例えば、1.0を記憶部27b
に記憶する。
【0098】そして、図14に示すように、矢印Aの方
向から標準粒子(粒径が同一のもの)を多数含んだ流体
をフローセル21に流し込み、粒子情報検出手段27に
おいて、スポットSが、9個の光電変換素子D11
12,D13,D21,……D33のうち互いに隣接する部
位、例えば光電変換素子D11と光電変換素子D12の接す
る部位や、9個の光電変換素子D11,D12,D13
21,……D33のうち4個の光電変換素子のコーナ部が
接する部位、例えば4個の光電変換素子D11,D12,D
21,D22のコーナ部が接する部位に現れるような測定領
域Mの経路を通過した場合も考慮して、図13と同様な
標準粒子の粒子情報参照テーブルを作成する。
【0099】また、演算部27aにおいて、ピーク値検
出手段26a,26b,26cが検出したピーク値
11,E12,E13,E21,……E33の中から最も大きい
ピーク値を選択し、その結果を記憶部27bに記憶して
もよい。
【0100】以上のように構成した本発明の第3の実施
の形態に係る粒子計数装置の作用について説明する。図
14に示すように、矢印Aの方向から未知の粒子を含ん
だ流体をフローセル21に流し込む。このとき、測定領
域Mのどの位置を粒子が通過するかによって、光検出手
段24の光電変換素子D11,D12,D13,D21,……D
33の出力波形は様々なものとなる。
【0101】例えば、粒子が光検出手段24の中で光電
変換素子D22の受光面に対応する測定領域Mの経路を通
過すると、ピーク値検出手段26a,26b,26cは
粒子が測定領域Mを通過する間、粒子の散乱光Lsに応
じた光電変換素子D11,D12,D13,D21,……D33
出力電圧をサンプリングしてピーク値を検出する。
【0102】この場合に、測定領域Mのレーザ光強度
は、中心部が最も強く、中心部からずれて端部に行くほ
ど弱くなるという分布(ほぼガウス分布)をしているの
で、粒子はレーザ光強度の弱い部分から中心部の強い部
分を通り再び弱い部分を通るため、光電変換素子D22
みが略パルス状の電圧を出力し、他の光電変換素子は、
ノイズに応じたレベル電圧しか出力しない。
【0103】従って、光電変換素子D22のピーク値E22
を基準にした場合に、他のピーク値との比(E11
22、E12/E22……)が分かれば、粒子情報参照テー
ブルを参照することにより、レーザ光Laが照射されて
いる測定領域Mのレーザ光強度分布を定性的に知ること
ができる。
【0104】次に、標準粒子による粒子情報参照テーブ
ルを利用して粒径が未知な粒子を計数する場合について
は、図12に示す本発明の第2の実施の形態に係る粒子
計数装置と同様であるので説明は省略する。
【0105】本発明の第4の実施の形態に係る粒子計数
装置は、図15に示すように構成されている。光強度分
布検出手段1は、フローセル31、レーザ光源32、集
光光学系33、光電変換素子アレイ34、ピーク値検出
手段36a,36b,36c及び粒子情報検出手段37
から構成される。粒子位置検出手段2は、フローセル3
1、レーザ光源32、集光光学系33、光電変換素子ア
レイ34、ピーク値検出手段36a,36b,36c及
び位置検出手段38から構成される。
【0106】散乱光検出手段3は、集光光学系33、光
電変換素子アレイ34、ピーク値検出手段36a,36
b,36c及び粒子情報検出手段37から構成される。
参照手段4は、粒子情報検出手段37により構成され
る。
【0107】フローセル31は、透明部材から成り、所
定長さの直線流路31a(Y方向)を有する。ここで
は、フローセル31の断面形状は角筒形状としている。
所定の長さの直線流路31aを設けた理由は、本発明の
第1の実施の形態に係る粒子計数装置のフローセル11
の場合と同様である。
【0108】レーザ光源32は、フローセル31の直線
流路31aの所定の箇所にレーザ光Laを照射して照射
領域を形成する。ここで、レーザ光Laの光軸(X方
向)と直線流路21a(Y方向)は交差している。
【0109】集光光学系33は、レーザ光源32の光軸
と一致する光軸(X方向)を有し、図12に示す照射領
域内の所定の領域M(以下、測定領域Mと呼ぶ)におい
て発生する散乱光Lsを集光する機能を備える。
【0110】光電変換素子アレイ34は、3個の光電変
換素子34a,34b,34cから成り、各受光面が集
光光学系33の光軸(X方向)に垂直で、且つ流路の中
心軸(Y方向)とレーザ光軸(X方向)に垂直なZ方向
に隣接して設けられている。光電変換素子34a,34
b,34cは、粒子が測定領域Mを通過する間に発する
散乱光Lsを電圧に変換する。
【0111】集光光学系33の光軸上に位置するトラッ
プ30は、レーザ光源32の光源光Laが直接、光電変
換素子アレイ34に入射するのを阻止する。これによ
り、光電変換素子34には、流路31a内を通過する粒
子が発する散乱光Lsのみが入射することになる。
【0112】処理装置35は、粒子が測定領域Mを通過
する間に3個の光電変換素子34a,34b,34cが
夫々出力する電圧のピーク値(パルス高)Ea,Eb,
Ecを検出するピーク値検出手段36a,36b,36
cと、粒子情報参照テーブルを作成する粒子情報検出手
段37と位置検出手段38、正規化手段5、弁別手段6
及び計数手段7から成る。
【0113】粒子情報検出手段37と位置検出手段38
は、ともに演算部37aと記憶部37bからなる。粒子
情報検出手段37と位置検出手段38では、先ず演算部
37aにおいて、下記の(1)と(2)の演算処理を行
い、その結果を記憶部37bに記憶し、更に粒子情報検
出手段37では、下記の(3)の演算処理も行い、その
結果を記憶部37bに記憶して、粒子情報参照テーブル
を作成する。
【0114】(1)ピーク値検出手段36bの出力電圧
Ebに対するピーク値検出手段36aの出力電圧Eaの
比Ea/Ebを演算する。 (2)ピーク値検出手段36bの出力電圧Ebに対する
ピーク値検出手段36cの出力電圧Ecの比Ec/Eb
を演算する。 (3)ピーク値検出手段36a,36b,36cの出力
電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算
する。
【0115】従って、粒子情報検出手段37の機能は、
位置検出手段38の機能を全て包含することになる。
【0116】正規化手段5は、予めフローセル31に標
準粒子を流して作成する粒子情報参照テーブルに基づい
て、測定対象となる未知の粒子から得られるピーク値検
出手段36a,36b,36cの出力電圧の和(Ea+
Eb+Ec)に補正計数kを乗じ、その電圧((Ea+
Eb+Ec)×k)を出力するものである。
【0117】弁別手段6は、粒径の大きさを、設定自在
な設定電圧Erの大きさに対応させ、正規化手段5の出
力信号((Ea+Eb+Ec)×k)が設定電圧Erよ
りも大きい場合((Ea+Eb+Ec)×k>Er)
に、パルス信号を出力する。計数手段7は、弁別手段6
が出力するパルス信号の数をカウントし、そのカウント
数が粒子の個数となる。
【0118】以上のように構成した本発明の第4の実施
の形態に係る粒子計数装置の作用について説明する。図
15に示すように、矢印Aの方向から標準粒子(粒径が
同一のもの)を多数含んだ流体をフローセル31に流し
込む。このとき、測定領域Mのどの位置を粒子が通過す
るかによって、光電変換素子アレイ34の各光電変換素
子34a,34b,34c出力波形は様々なものとな
る。そして、3個の光電変換素子34a,34b,34
cから成る光電変換素子アレイ34の場合には、主な5
通りの通過パターンが考えられる。
【0119】先ず、標準粒子が、図16に示す測定領域
Mの中心Mcを通過する場合で、標準粒子による散乱光
LsのスポットSは、図17(a)に示すように、光電
変換素子アレイ34の中央の光電変換素子34bのみに
現れ、矢印方向に移動する。このとき、各光電変換素子
34a,34b,34cの出力波形(時間tと電圧Eと
の関係)は、図17(b)に示すようになる。
【0120】即ち、光電変換素子34bのみが測定領域
Mの中心Mcをある時間の間(時間t1から時間t2)に
通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の電
圧(ピーク値Eb)を出力し、他の光電変換素子34
a,34cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a,Ec)しか出力しない。
【0121】次に、標準粒子が、図16に示す測定領域
Mの一端部Msを通過する場合で、標準粒子による散乱
光LsのスポットSは、図18(a)に示すように、光
電変換素子アレイ34の一端の光電変換素子34aのみ
に現れ、矢印方向に移動する。このとき、各光電変換素
子34a,34b,34cの出力波形(時間tと電圧E
との関係)は、図18(b)に示すようになる。
【0122】即ち、光電変換素子34aのみが測定領域
Mの一端部Msをある時間の間(時間t3から時間t4)
に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の
電圧(ピーク値Ea)を出力し、他の光電変換素子34
b,34cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
b,Ec)しか出力しない。
【0123】同様に、標準粒子が、図16に示す測定領
域Mの他端部Ms(一端部Msと対称の位置)を通過す
る場合で、標準粒子による散乱光LsのスポットSは、
図19(a)に示すように、光電変換素子アレイ34の
他端の光電変換素子34cのみに現れ、矢印方向に移動
する。このとき、各光電変換素子34a,34b,34
cの出力波形(時間tと電圧Eとの関係)は、図19
(b)に示すようになる。
【0124】即ち、光電変換素子34cのみが測定領域
Mの他端部Msをある時間の間(時間t3から時間t4)
に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パルス状の
電圧(ピーク値Ec)を出力し、他の光電変換素子34
a,34bはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a,Eb)しか出力しない。
【0125】更に、標準粒子が、図16に示す測定領域
Mの一経路Mmを通過する場合で、標準粒子による散乱
光LsのスポットSは、図20(a)に示すように、光
電変換素子34aと光電変換素子34bの境界にまたが
って現れ、矢印方向に移動する。このとき、各光電変換
素子34a,34b,34cの出力波形(時間tと電圧
Eとの関係)は、図20(b)に示すようになる。
【0126】即ち、光電変換素子34a,34bが測定
領域Mの一経路Mmをある時間の間(時間t5から時間
t6)に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パル
ス状の電圧(ピーク値Ea,Eb)を出力し、光電変換
素子34cはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
c)しか出力しない。
【0127】同様に、標準粒子が、図16に示す測定領
域Mの他経路Mm(一経路Mmと対称の位置)を通過す
る場合で、標準粒子による散乱光LsのスポットSは、
図21(a)に示すように、光電変換素子34bと光電
変換素子34cの境界に均等にまたがって現れ、矢印方
向に移動する。このとき、各光電変換素子34a,34
b,34cの出力波形(時間tと電圧Eとの関係)は、
図21(b)に示すようになる。
【0128】即ち、光電変換素子34b,34cが測定
領域Mの他経路Mmをある時間の間(時間t5から時間
t6)に通過する標準粒子の散乱光Lsに応じた略パル
ス状の電圧(ピーク値Eb,Ec)を出力し、光電変換
素子34aはノイズに応じた略レベル電圧(ピーク値E
a)しか出力しない。
【0129】そして、粒子情報検出手段37では、図1
7(a)に示すように、中央の光電変換素子34bのみ
にスポットSが現れた場合、演算部37aにおいて、光
電変換素子34bのピーク電圧Ebに対する光電変換素
子34aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、E
a<Ebであるから、比Ea/Ebとしてほぼゼロ(E
a/Eb≒0)の値を出力し、記憶部37bに記憶す
る。
【0130】また、演算部37aにおいて、光電変換素
子34bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子34c
のピーク電圧Ecの比Ec/Ebを演算し、Ec<Eb
であるから、比Ec/Ebとしてほぼゼロ(Ec/Eb
≒0)の値を出力し、記憶部37bに記憶する。更に、
演算部37aにおいて、光電変換素子34a,34b,
34cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+
Ec)を演算し、例えば、1.0を記憶部37bに記憶
する。
【0131】また、粒子情報検出手段37では、図18
(a)に示すように、一端の光電変換素子34aのみに
スポットSが現れた場合、演算部37aにおいて、光電
変換素子34bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
34aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
>Ebであるから、比Ea/Ebとして非常に大きい値
(Ea/Eb≒∞)を出力し、記憶部37bに記憶す
る。
【0132】同様に、光電変換素子34bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec≒Ebであるから、比Ec/
Ebとして約1(Ec/Eb≒1)の値を出力し、記憶
部37bに記憶する。更に、演算部37aにおいて、光
電変換素子34a,34b,34cの出力電圧Ea,E
b,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例えば、
0.2を記憶部27bに記憶する。
【0133】また、粒子情報検出手段37では、図19
(a)に示すように、他端の光電変換素子34cのみに
スポットSが現れた場合、演算部37aにおいて、光電
変換素子34bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子
34aのピーク電圧Eaの比Ea/Ebを演算し、Ea
≒Ebであるから、比Ea/Ebとして約1(Ea/E
b≒1)の値を出力し、記憶部37bに記憶する。
【0134】同様に、光電変換素子34bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec>Ebであるから、比Ec/
Ebとして非常に大きい値(Ec/Eb≒∞)を出力
し、記憶部37bに記憶する。更に、演算部37aにお
いて、光電変換素子34a,34b,34cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、
例えば、0.2を記憶部37bに記憶する。
【0135】次に、粒子情報検出手段37では、図20
(a)に示すように、光電変換素子34aと光電変換素
子34bの境界にスポットSがまたがって現れた場合、
演算部37aにおいて、光電変換素子34bのピーク電
圧Ebに対する光電変換素子34aのピーク電圧Eaの
比Ea/Ebを演算し、Ea≒Ebであるから、比Ea
/Ebとして約1(Ea/Eb≒1)の値を出力し、記
憶部37bに記憶する。
【0136】同様に、光電変換素子34bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec<Ebであるから、比Ec/
Ebとしてほぼゼロ(Ec/Eb≒0)の値を出力し、
記憶部37bに記憶する。更に、演算部37aにおい
て、光電変換素子34a,34b,34cの出力電圧E
a,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例
えば、0.75を記憶部37bに記憶する。
【0137】また、粒子情報検出手段37では、図21
(a)に示すように、光電変換素子34bと光電変換素
子34cの境界にスポットSがまたがって現れた場合、
演算部37aにおいて、光電変換素子34bのピーク電
圧Ebに対する光電変換素子34aのピーク電圧Eaの
比Ea/Ebを演算し、Ea<Ebであるから、比Ea
/Ebとしてほぼゼロ(Ea/Eb≒0)の値を出力
し、記憶部37bに記憶する。
【0138】同様に、光電変換素子34bのピーク電圧
Ebに対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比
Ec/Ebを演算し、Ec≒Ebであるから、比Ec/
Ebとして約1(Ec/Eb≒1)の値を出力し、記憶
部37bに記憶する。更に、演算部37aにおいて、光
電変換素子34a,34b,34cの出力電圧Ea,E
b,Ecの和(Ea+Eb+Ec)を演算し、例えば、
0.75を記憶部37bに記憶する。
【0139】なお、基準とする電圧は、光電変換素子3
4bのピーク電圧Eb以外の他の光電変換素子34a,
34cのピーク電圧Ea,Ecでもよいし、また各ピー
ク電圧の和(Ea+Eb+Ec)でもよい。要は、光電
変換素子34a,34b,34cのピーク電圧の絶対値
ではなく、基準電圧に対する各光電変換素子34a,3
4b,34cのピーク電圧の比(割合)から標準粒子に
よる散乱光LsのスポットSの位置を求める方が確度が
高いからである。
【0140】以上のような5通りの場合について、図1
3に示す粒子情報参照テーブルと同様な、基準電圧を光
電変換素子34bのピーク電圧Ebとした場合の粒子情
報参照テーブルが作成できる。従って、光電変換素子3
4bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子34aのピ
ーク電圧Eaの比Ea/Ebと、光電変換素子34bの
ピーク電圧Ebに対する光電変換素子34cのピーク電
圧Ecの比Ec/Ebが分かれば、それらに対応する出
力電圧の和(Ea+Eb+Ec)を得ることにより、レ
ーザ光Laが照射されている測定領域Mのレーザ光強度
分布を定性的に知ることができる。
【0141】また、上記した5通りの通過パターン以外
で、光電変換素子34aと光電変換素子34bの境界又
は光電変換素子34bと光電変換素子34cの境界にス
ポットSがまたがって現れるような測定領域Mの経路を
通過した場合であっても、光電変換素子34bのピーク
電圧Ebに対する光電変換素子34aのピーク電圧Ea
の比Ea/Ebと、光電変換素子34bのピーク電圧E
bに対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比E
c/Ebが分かれば、比Ea/Ebの値と比Ec/Eb
の値を粒子情報参照テーブルに当てはめることにより、
それらに対応する出力電圧の和(Ea+Eb+Ec)を
推定し、レーザ光Laが照射されている測定領域Mのレ
ーザ光強度分布を定性的に知ることができる。
【0142】次に、標準粒子による粒子情報参照テーブ
ルを利用して粒径が未知な粒子を計数する場合について
説明する。粒径が未知の粒子が測定領域Mを通過し、ス
ポットSの位置が図17(a)に示す位置であるとす
る。すると、光電変換素子34bのピーク電圧Ebに対
する光電変換素子34aのピーク電圧Eaの比Ea/E
bはほぼゼロ(Ea/Eb≒0)であり、光電変換素子
34bのピーク電圧Ebに対する光電変換素子34cの
ピーク電圧Ecの比Ec/Ebもほぼゼロ(Ec/Eb
≒0)となる。そして、光電変換素子14a,14b,
14cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+
Ec)が、0.2であるとする。
【0143】このとき、正規化手段5は、図13に示す
粒子情報参照テーブルからピーク値検出手段36a,3
6b,36cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+
Eb+Ec)を読み込み、現在得られているピーク値検
出手段36a,36b,36cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)に補正計数kを乗じる。
この補正計数kは、1を該当する粒子情報参照テーブル
のピーク値検出手段36a,36b,36cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)で除した値
(1/(Ea+Eb+Ec))である。
【0144】スポットSの位置が図17(a)に示す位
置の場合、該当する粒子情報参照テーブルのピーク値検
出手段36a,36b,36cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)は、1.0であるので、
補正計数kは、1(1/1.0)となり、正規化後のピ
ーク値検出手段36a,36b,36cの出力電圧の和
は、0.2(0.2×1)のままである。これは粒径の
小さい粒子が図17(a)に示すスポットSの位置に対
応する測定領域Mを通過したこと意味する。
【0145】次に、スポットSが図18(a)に示すよ
うな位置に現れたとする。すると、光電変換素子34b
のピーク電圧Ebに対する光電変換素子34aのピーク
電圧Eaの比Ea/Ebは非常に大きな値(Ea/Eb
≒∞)であり、光電変換素子34bのピーク電圧Ebに
対する光電変換素子34cのピーク電圧Ecの比Ec/
Ebは約1(Ec/Eb≒1)となる。そして、光電変
換素子34a,34b,34cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)が、0.6であるとす
る。
【0146】このとき、正規化手段5は、図13に示す
粒子情報参照テーブルからピーク値検出手段36a,3
6b,36cの出力電圧Ea,Eb,Ecの和(Ea+
Eb+Ec)を読み込み、現在得られているピーク値検
出手段36a,36b,36cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)に補正計数kを乗じる。
この補正計数kは、1を該当する粒子情報参照テーブル
のピーク値検出手段36a,36b,36cの出力電圧
Ea,Eb,Ecの和(Ea+Eb+Ec)で除した値
(1/(Ea+Eb+Ec))である。
【0147】スポットSが図18(a)に示すような位
置の場合、該当する粒子情報参照テーブルのピーク値検
出手段36a,36b,36cの出力電圧Ea,Eb,
Ecの和(Ea+Eb+Ec)は、0.2であるので、
補正計数kは、5(1/0.2)となり、正規化後のピ
ーク値検出手段36a,36b,36cの出力電圧の和
は、3.0(0.6×5)に正規化される。
【0148】以上説明したように、正規化手段5は、測
定対象の粒子がレーザ光強度の低い測定領域Mを通過し
たとしても、予め作成しておいた標準粒子の粒子情報参
照テーブルにより、現在得られているピーク値検出手段
36a,36b,36cの出力電圧Ea,Eb,Ecの
和(Ea+Eb+Ec)に、補正計数kを乗ずることに
よって、測定対象の粒子がレーザ光強度の高い領域を通
過したものとする。
【0149】次いで、正規化手段5の出力信号((Ea
+Eb+Ec)×k)は、弁別手段6において、設定電
圧Erと比較され、設定電圧Erより大きい場合((E
a+Eb+Ec)×k>Er)には、弁別手段6は1個
の粒子に対し1個のパルス信号を出力する。すると、計
数手段7によって、パルス信号のカウントが行われ、設
定電圧Erに相当する粒径より大きい粒子の個数が検出
できる。従って、粒子計数装置は、粒径を高精度に弁別
して粒子の個数をカウントすることができる。
【0150】本発明は、上述の発明の実施の形態に限定
されるものではなく、例えば、フローセルの全体形状と
しては、L型のフローセル11,21や直線状のフロー
セル31を用いたが、要は流路の中心軸と集光光学系の
光軸が一致するように配置できる形状であればよい。従
って、レーザ光Laと散乱光Lsとの光学的な関わりに
影響を与えなければ、フローセルの全体形状は、屈曲又
は湾曲形状であってもよい。
【0151】また、フローセルの断面形状として、上述
の発明の実施の形態では、矩形のものを用いたが、円形
のものでもよい。
【0152】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に係る発明
によれば、粒子が通過する流路の位置を判別し、照射領
域のうち光強度の差が少ない中心部を通過する粒子のみ
を測定対象とするので、照射領域における光強度分布
が、一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数
を計数することができる。
【0153】請求項2に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0154】請求項3に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0155】請求項4に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0156】請求項5に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0157】請求項6に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布をよ
り細かく知ることができるので、測定領域における光強
度分布が、一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子
の個数を計数することができる。
【0158】請求項7に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0159】請求項8に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【0160】請求項9に係る発明によれば、光を照射し
た測定領域を通過する粒子の散乱光強度分布とその粒子
が通過した流路の位置から、測定領域の光強度分布を知
ることができるので、測定領域における光強度分布が、
一様でなくても、正確に粒径を弁別して粒子の個数を計
数することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る粒子計数装置の概念構成図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る粒子計数装置
の構成図
【図3】図2におけるレーザ光を照射した測定領域の平
断面図
【図4】図2におけるレーザ光を照射した測定領域の縦
断面図
【図5】図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図6】図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図7】図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図8】図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図9】図2における光電変換素子アレイの受光状態
(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図10】粒子情報参照テーブルを示す図
【図11】本発明に係る粒子計数装置の概念構成図
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る粒子計数装
置の構成図
【図13】粒子情報参照テーブルを示す図
【図14】本発明の第3の実施の形態に係る粒子計数装
置の構成図
【図15】本発明の第4の実施の形態に係る粒子計数装
置の構成図
【図16】図15におけるレーザ光を照射した測定領域
の縦断面図
【図17】図15における光電変換素子アレイの受光状
態(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図18】図15における光電変換素子アレイの受光状
態(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図19】図15における光電変換素子アレイの受光状
態(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図20】図15における光電変換素子アレイの受光状
態(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図21】図15における光電変換素子アレイの受光状
態(a)とそのときの出力波形(b)を示す図
【図22】従来の光散乱式粒子計数装置の構成図
【符号の説明】
1…光強度分布検出手段、2…粒子位置検出手段、3…
散乱光検出手段、4…参照手段、5…正規化手段、6…
弁別手段、7…計数手段、8…判別手段、11,21,
31…フローセル、11a,21a,31a…直線流
路、12,22,32…レーザ光源(光源)、13,2
3,33…集光光学系、14,34…光電変換素子アレ
イ、14a,14b,14c,34a,34b,34c
…光電変換素子、15,25,35…処理装置、16
a,16b,16c,26a,26b,26c,36
a,36b,36c…ピーク値検出手段、17,27,
37…粒子情報検出手段、18,28,38…位置検出
手段、24…光検出手段、30…トラップ、La…レー
ザ光、Ls…散乱光、M…測定領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 15/14 G01N 15/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の照射領域を通過する粒子の通過位置
    を検出する粒子位置検出手段と、前記粒子が発する散乱
    光の強度を検出する散乱光検出手段と、前記粒子位置検
    出手段の出力信号が前記照射領域の所定範囲内であるか
    否かを判断すると共に、前記散乱光検出手段の出力信号
    が所定値以上であるか否かを判断し、前記所定範囲内で
    且つ所定値以上の場合にパルス信号を出力する判別手段
    と、この判別手段が出力するパルス信号をカウントする
    計数手段を備えることを特徴とする粒子計数装置。
  2. 【請求項2】 光を照射する測定領域の光強度分布を検
    出する光強度分布検出手段と、前記測定領域を通過する
    粒子の通過位置を検出する粒子位置検出手段と、前記粒
    子が発する散乱光の強度を検出する散乱光検出手段と、
    標準粒子を使用して前記光強度分布検出手段の出力信号
    をテーブルとした粒子情報参照テーブルと前記粒子位置
    検出手段の出力信号に基づいて前記粒子の散乱光強度の
    補正値を算出する参照手段と、前記補正値に基づいて前
    記散乱光検出手段の出力信号を補正する正規化手段と、
    この正規化手段の出力信号が所定値以上のときにパルス
    信号を出力する弁別手段と、この弁別手段が出力するパ
    ルス信号をカウントする計数手段を備えることを特徴と
    する粒子計数装置。
  3. 【請求項3】 前記光強度分布検出手段は、透明部材で
    屈曲形状に形成したフローセルと、このフローセルの流
    路に光を照射して測定領域を形成する光源と、前記流路
    の中心軸と一致する光軸を有して前記測定領域で発生す
    る粒子の散乱光を集光する集光手段と、この集光手段が
    集光した散乱光を受光する複数の光電変換素子から成る
    光検出手段と、前記複数の光電変換素子の出力信号を検
    出する電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力信号を
    互いに比較して粒子が通過した前記測定領域の通過位置
    データと粒子の散乱光強度データを出力する粒子情報検
    出手段を備える請求項2記載の粒子計数装置。
  4. 【請求項4】 前記粒子位置検出手段は、透明部材で屈
    曲形状に形成したフローセルと、このフローセルの流路
    に光を照射して測定領域を形成する光源と、前記流路の
    中心軸と一致する光軸を有して前記測定領域で発生する
    粒子の散乱光を集光する集光手段と、この集光手段が集
    光した散乱光を受光する複数の光電変換素子から成る光
    検出手段と、前記複数の光電変換素子の出力信号を検出
    する電圧検出手段と、この電圧検出手段の出力信号を互
    いに比較して粒子が通過した前記測定領域の通過位置デ
    ータを出力する位置検出手段を備える請求項1、請求項
    2又は請求項3記載の粒子計数装置。
  5. 【請求項5】 前記複数の光電変換素子から成る光検出
    手段は、各受光面が前記流路の中心軸に垂直で、且つ前
    記流路の中心軸と前記光源の光軸にほぼ垂直な方向に隣
    接して設けたN(Nは2以上の整数)個の光電変換素子
    から成る光電変換素子アレイである請求項3又は請求項
    4記載の粒子計数装置。
  6. 【請求項6】 前記複数の光電変換素子から成る光検出
    手段は、縦と横がV個×H個(V、Hとも2以上の整
    数)の光電変換素子から成り、各受光面が前記流路の中
    心軸に垂直である請求項3又は請求項4記載の粒子計数
    装置。
  7. 【請求項7】 前記光強度分布検出手段は、は、透明部
    材で形成したフローセルと、このフローセルの流路に光
    を照射して測定領域を形成する光源と、前記光の中心軸
    と一致する光軸を有して前記測定領域で発生する粒子の
    散乱光を集光する集光手段と、この集光手段の光軸上に
    位置するトラップと、前記集光手段が集光した散乱光を
    受光する複数の光電変換素子から成る光検出手段と、前
    記複数の光電変換素子の出力信号を検出する電圧検出手
    段と、この電圧検出手段の出力信号を互いに比較して粒
    子が通過した前記測定領域の通過位置データと粒子の散
    乱光強度データを出力する粒子情報検出手段を備える請
    求項2記載の粒子計数装置。
  8. 【請求項8】 前記粒子位置検出手段は、透明部材で形
    成したフローセルと、このフローセルの流路に光を照射
    して測定領域を形成する光源と、前記光の中心軸と一致
    する光軸を有して前記測定領域で発生する粒子の散乱光
    を集光する集光手段と、この集光手段の光軸上に位置す
    るトラップと、前記集光手段が集光した散乱光を受光す
    る複数の光電変換素子から成る光検出手段と、前記複数
    の光電変換素子の出力信号を検出する電圧検出手段と、
    この電圧検出手段の出力信号を互いに比較して粒子が通
    過した前記測定領域の通過位置データを出力する位置検
    出手段を備える請求項1、請求項2又は請求項7記載の
    粒子計数装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の光電変換素子から成る光検出
    手段は、各受光面が前記光源の光軸に垂直で、且つ前記
    流路の中心軸と前記光源の光軸にほぼ垂直な方向に隣接
    して設けたN(Nは2以上の整数)個の光電変換素子で
    成る光電変換素子アレイである請求項7又は請求項8記
    載の粒子計数装置。
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