JP3520658B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3520658B2 JP9456796A JP9456796A JP3520658B2 JP 3520658 B2 JP3520658 B2 JP 3520658B2 JP 9456796 A JP9456796 A JP 9456796A JP 9456796 A JP9456796 A JP 9456796A JP 3520658 B2 JP3520658 B2 JP 3520658B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体にインク
滴を吐出して記録画像を形成するインクジェット式記録
装置に関し、詳細にはインクジェットヘッドの構成と、
キャリッジの移動時の加速度により発生したインクの圧
力を吸収する装置(以後ダンパーと称す)に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置において、キ
ャリッジが移動する際、インクタンクからインクジェッ
トヘッドまでの流路中に、キャリッジの加速度、インク
タンクからヘッドまでの流路の長さ、インクの比重の積
に比例した圧力がインクジェットヘッドの供給管部に発
生する。この圧力が直接インクジェットヘッドのノズル
に伝わるとインク滴が変化し印字が乱れ、飛び散りやド
ット抜けといった印字不良が発生する。従来この対策と
して2つの方法がとられてきた。1つはダンパーをイン
クタンクからインクジェットヘッドに至る流路の途中に
設ける方法である。もう1つはインクタンクをキャリッ
ジに搭載し、インク流路を短い長さとしてキャリッジの
移動による加速度の影響を小さくする方法である。イン
クタンクをヘッドに直接固定する方式には限られたイン
ク量しか搭載できないという問題があり、大量印字、高
速印字を考えると限界がある。
【0003】図6、図7はもう1つの方法であるダンパ
ーを使用した従来例のインクジェット式記録装置であ
り、図6は分解斜視図、図7は断面図である。このダン
パー(100)はダンパーフレーム(101)とフレキ
シブルなダンパーフィルム(102)から構成されてい
る。ダンパーフレーム(101)には図示されていない
インクタンクからのチューブと接続されるインク導入口
(103)と、記録ヘッドの供給管(104)に接続さ
れる導出口(105)が設けられ、かつダンパーフレー
ム(101)の片側もしくは両面にこの導入口(10
3)と導出口(105)を結ぶなめらかな形をした流路
(106)とこの流路(106)の一部に圧力吸収室
(107)が形成され、その圧力吸収室(107)の対
向位置にダンパーフィルム(102)のたるみを抑止す
る部材(ばね、網など)を配し、圧力吸収室(107)
を覆うようにフレキシブルなダンパーフィルム(10
2)をダンパーフレーム(101)に熱溶着するもので
あった。
【0004】インクジェット式記録装置は高速化をねら
って処理速度を大幅に上げている。多量のインクを消費
するために発生するインク供給不足の問題を解消するた
め複数の供給管を備えている。従来技術では1つのダン
パー(100)から分配流路(108)を使用して2つ
の供給管に分岐させている。この分配流路(108)は
フレーム(109)と針(110)の2部品で構成され
ており、それらは超音波溶着によって組み立てられてい
る。分配流路(108)と供給管(104)の接続には
ゴムブッシュ(111)を使用しており、分配流路(1
08)をヘッドフレーム(112)に固定する際ゴムブ
ッシュ(111)を圧縮することによりシールし、イン
ク漏れを防止している。またダンパー(100)と分配
流路(108)との接続はOリング(114)を使用し
て針(110)を圧入することでシールをとっている。
分配流路(108)とインクジェットヘッド(112)
の間には空間があり、そこにインク滴を飛ばすためのア
クチュエーターである振動子を駆動するための回路基板
(113)をノズルプレート面に対し水平に配置してい
る。ノズル(115)は高密度に配置するため、2列の
ノズル列からなり千鳥状になっている。振動子(11
6)をフィルム基板(117)を利用して回路基板(1
13)に電気的に接続しているが、振動子(116)は
2列あるため両側にフィルム基板(117)を曲げて回
路基板(113)に接続する構造になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術にて説明した
とおり、現在のインクジェットヘッドはインク供給量を
確保するために複数の供給管を備える様になってきてい
る。従来の技術ではダンパーの構造上、一つのダンパー
から一つの供給口にインクを供給する方法、または別部
品で複数の導出口をもつ分配流路による方法、またはダ
ンパーを複数使用する方法、またはダンパーからチュー
ブでインクジェットヘッドの供給管と接続するかであっ
た。ダンパーの複数使用は大きさや組立工数の問題から
良い案とも言えない。分配流路は2部品を超音波溶着で
接合して流路を作るため、溶着部のつぶれしろが滑らか
でないため気泡の停滞がおこり、供給不足が発生する可
能性がある。またチューブで供給管に接続する方法は組
立性の悪さや、水蒸気やガスの透過性が高いため、イン
クの粘度が上がり吐出不良が起きる場合がある。またダ
ンパーから供給管までチューブでつなぐため、ダンパー
で圧力変動を吸収しても、そこから先のチューブ内でキ
ャリッジの加減速時に振動して圧力変動してしまう。そ
こで複数の導出口を備えたダンパーを一体で製作できる
構造であることが重要である。
【0006】もう一つの課題は大きさである。カラー化
が進むインクジェット式記録装置は使用するインクの種
類も増え、それにともないインクジェットヘッドの数も
増えている。インクジェットヘッドはキャリッジに固定
され、そのキャリッジを往復運動させながらインク滴を
吐出し、記録媒体に記録画像を形成する。例えば6色の
インクを使用するカラーインクジェット式記録装置の場
合、インクジェットヘッドを6個使用し、そのインクジ
ェットヘッドをキャリッジに並べて取り付ける。そのた
めキャリッジがとても大きくなる。またインクジェット
式記録装置の製品は、キャリッジの移動空間を確保した
形状となるため、キャリッジの大きさが製品の大きさを
決定する重要な要因である。コンパクトな製品を提供す
るためにはインクジェットヘッドの幅を小さくし、その
インクジェットヘッドを高密度に並べる必要がある。従
来技術ではインクジェットヘッドの幅は回路基板の大き
さによって決まっている。回路基板をインクジェットヘ
ッドの垂直方向に装着することができればインクジェッ
トヘッド本体の幅を小さくできるのだが、ダンパーおよ
び分配流路が邪魔をして垂直方向に回路基板を装着する
のが不可能である。またダンパーの幅も問題である。回
路基板の大きさを回避し得たとしてもダンパーの大きさ
がインクジェットヘッドの幅より大きければ、キャリッ
ジの大型化につながる。
【0007】そこで本発明はこの様な問題点を解決する
ためのもので、その目的とするところは、コンパクト
で、かつ信頼性の高いダンパーと、コンパクトな配置が
可能なインクジェット式記録装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
式記録装置は、インクタンクと、少なくともノズルと、
前記ノズルに連通する圧力発生室と、前記圧力発生室に
連通するリザーバと、前記リザーバにインクを供給する
供給管と、を有するインクジェットヘッドと、前記イン
クタンクから前記インクジェットヘッドに至る経路の途
中に配置され、圧力吸収フレームとフレキシブルな圧力
吸収膜からなる圧力吸収装置と、を備えたインクジェッ
ト式記録装置であって、キャリッジに搭載された前記圧
力吸収装置は、前記供給管に接続する複数の導出口を備
え、複数の前記導出口の少なくとも1つは、ノズル列の
列設方向に対し一定角度傾斜して、他の前記導出口の断
面積よりも大きくなり、前記複数の導出口の間に回路基
板を配置することことを特徴とする。
【0009】また、インクジェットヘッドの垂直方向に
回路基板を設置することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面を用
いて詳細に説明する。
【0011】図1、図2、および図3は本発明の1実施
例であるインクジェット式記録装置である。図1は分解
斜視図、図2は斜視図、図3(a)は側面図、図3
(b)は流路を示す断面図である。
【0012】まずインクの吐出の概要を説明する。イン
クジェットヘッド(2)はノズルプレート(1)、スペ
ーサ(11)、振動板(1c)、振動子(1b)、制振
板(1e)、ヘッドフレーム(2b)、フィルム基板
(6)、回路基板(7)、ホルダ基板(10)から構成
されている。ノズル(1a)を有するノズルプレート
(1)と、圧力発生室(1f)とリザーバ(1g)が形
成されたスペーサ(11)と、振動板(1c)とをサン
ドイッチ状に積層したものをヘッドフレーム(2b)に
接着固定している。(1b)は縦振動モードを備えた振
動子であり積層型とすることにより低い印加電圧で大き
な変位が発生するよう構成している。この振動子(1
b)の自由端は振動板(1c)の上に形成された島状突
起部(1d)と接着剤により固定されている。振動板
(1b)は樹脂フィルムに金属製の振動板枠が固着され
ており、振動板枠部がヘッドフレーム(2b)に接着固
定されている。また振動子(1b)の電極はフィルム基
板(6)によりインクジェットヘッド(2)から引き出
して駆動回路に接続している。制振板(1e)は快削性
のセラミックからなり一方の面を振動子(1b)と接着
固定するとともに、他方の面を接着剤にてヘッドフレー
ム(2a)の内壁に接着固定されている。振動子(1
b)の電極にフィルム基板(6)を通して約30Vの電
圧を加減することにより振動子(1b)が約2μm延び
縮みし、島状突起物(1d)を介して振動板(1c)を
振動させる。振動板(1d)は圧力発生室(1f)を形
成する1面であり振動板が振動することにより圧力発生
室(1f)の容積を変化させ、その際発生する圧力を利
用してインクを吐出させる。
【0013】つぎに本実施例の基本構成を説明する。本
実施例のインクジェット式記録装置は別体式のインクタ
ンク(3)がキャリッジ外に搭載されておりインクはチ
ューブ(4)を使ってキャリッジに搭載されたダンパー
(5)の導入口(5d)に接続される。インクジェット
ヘッド(2)はキャリッジ上に固定されキャリッジを矢
印方向Aに往復運動させながらインク滴を吐出し、記録
媒体に記録画像を形成する。ダンパー(5)はインクジ
ェットヘッド(2)に固定され、キャリッジとともに矢
印方向Aの方向に往復運動する。ダンパー(5)はダン
パーフレーム(5a)とフレキシブルなダンパーフィル
ム(5b)およびフィルタ(5c)から構成されてい
る。ダンパーフレーム(5a)にはインクチューブ
(4)と接続される導入口(5d)とインクジェットヘ
ッド(2)の供給管(2a)と接続される導出口(5
e)が貫通口として形成されている。導出口(5e)と
供給管(2a)はゴムブッシュ(8)を介して接続、シ
ールされている。ゴムブッシュ(8)は図3(a)に示
すようにL字状の流路が形成されている。導出口(5
e)が入り込む部分には円周方向に突起がでており、導
出口(5e)が入り込むと突起がつぶれシールを取りイ
ンクの漏れを防ぐ。同様に供給管(2a)が入り込む部
分にも円周方向に突起が出ておりシールする様になって
いる。ダンパーフレーム(5a)には溝状の流路(5
g)が形成され、ダンパーフレーム(5a)に形成され
た圧力吸収室(5f)と通じている。圧力吸収室(5
f)からは流路(5h)を通過し2つの導出口(5e)
に分岐している。圧力吸収室(5f)および流路(5
g)を覆うようにフレキシブルなポリエチレンまたはポ
リエチレンとナイロンの積層フィルムからなるダンパー
フィルム(5b)を、ダンパーフレーム(5a)に熱溶
着する。これにより圧力吸収室(5f)は密閉される。
圧力吸収室(5f)と流路(5h)の間にはフィルタ
(5c)が取り付けられている。このフィルタ(5c)
はインク耐食性の金属細線をメッシュ状に織り込むこと
によって作られており、超音波溶着によってダンパーフ
レーム(5a)の圧力吸収室(5f)と流路(5h)の
間に組み込まれている。圧力吸収室(5f)側の導出口
(5e)はノズル列の列設方向に対しθ1の角度で流路
(5h)につながっている。このダンパー(5)は1体
の樹脂成形で製作しており、ダンパーフィルムの溶着性
を考えてポリエチレン製で作られている。導出口(5
e)と導出口(5e)の間は切り欠かれており、インク
ジェットヘッド(2)内の振動子(1b)からのフィル
ム基板(6)や回路基板(7)をインクジェットヘッド
(2)に対し垂直方向に設置できるようにしている。本
実施例のインクジェットヘッド(2)はノズル(1a)
が2列構成であり、2つの振動子ユニットで構成されて
いる。振動子(1b)の駆動回路を搭載した回路基板
(7)は、それぞれ独立した形として2枚の構成になっ
ている。インクジェットヘッド(2)にはフックにより
固定したホルダ基板(10)があり、回路基板(7)を
ホルダ基板の両側に固定している。
【0014】ここでダンパーの作用をインクの流れとと
もに説明する。インクはインクタンク(3)からチュー
ブ(4)を通過して導入口(5d)に入る。さらに導入
口(5d)から流路(5g)を通り圧力吸収室(5f)
に入る。その後圧力吸収室(5f)からフィルタ(5
c)を通って流路(5h)から2つの導出口(5e)に
分岐する。インクは供給管(2a)からリザーバ、圧力
発生室に導かれる。ここで振動子(1b)の伸縮により
圧力室の圧力を高めインクを吐出する。初期のインク充
填にはキャリッジ外に搭載された図示されない吸引装置
によりノズルから吸引をする。インクはインクタンク
(3)からノズルまで引き込まれ、充填される。印字時
にはインクを吐出後ノズル(1a)内のメニスカスの戻
り力によりインクをインクタンク(3)から補給する。
ここで図4にインクタンク(3)、チューブ(4)、キ
ャリッジ(9)、の配置の模式図を示す。実際の印字時
はキャリッジが往復運動をしている。たとえばキャリッ
ジが右方向に移動する。右端までキャリッジは移動し停
止。その後キャリッジは左方向に移動を開始して左端ま
で移動するとそこで停止、再び右方向に移動する。この
様な移動を繰り返し記録媒体に記録画像を形成する。移
動を開始する時と停止する時にキャリッジ(9)には加
速度が発生する。チューブ(4)内にあるインクもキャ
リッジ(9)の動きと同じに移動、停止をしており、イ
ンクにはキャリッジ(9)の加速度に比例して圧力が働
くことになる。たとえば左方向に移動中のキャリッジ
(9)が左端まで移動して停止した際インクは左方向に
圧力を受け、インクジェットヘッド(2)内にインクが
押し込まれる事になる。インクはダンパー(5)の圧力
吸収室(5f)に多量に流れ込む。しかし圧力吸収室
(5f)の空気の圧縮およびダンパーフィルム(5b)
の膨らみによって吸収される。そのためインクがキャリ
ッジ(9)の加減速によって圧力を発生した場合でもノ
ズルのメニスカスへの影響をなくすことができ安定した
吐出を行っている。
【0015】ここで発明の効果を説明する。本実施例の
ダンパー(5)は導出口(5e)が流路(5h)から2
つに分岐しており、ヘッドフレーム(2b)に形成され
た供給管(2a)にゴムブッシュ(8)を介して接続さ
れている。そのため1つのダンパー(5)から2つの供
給管(2a)へ供給を可能とし、一体の射出成形にて製
作されているため部品点数が少ない。一体成形のため内
部の流路(5g)、(5h)や導入口(5d)、導出口
(5e)はつなぎ目がなく、なめらかに作られいるため
流路内の突起などに気泡が停滞して供給不良を起こした
りすることがなく、きわめて信頼性の高い構造になって
いる。
【0016】ここで導出口(5e)をθ1の角度で形成
した効果を述べる。前項で説明した通り、導出口(5
e)の角度θ1を0度で形成した場合、ダンパー(5)
の幅は供給管(2a)より外側にできてしまう。しかし
θ1が角度を持っていれば導出口(5e)と流路(5
h)の接合部が内側に寄りその分圧力吸収室を内側に移
動できる。本実施例の場合角度θ1は約7度で形成され
ており、圧力吸収室(5f)を約4ミリ内側にずらして
いる。これによりキャリッジの大きさを小さくしてい
る。しかし図3(b)を見てもらうと解る通り、導出口
(5e)は左右でフィルタ(5c)から供給管(2a)
までの流路長さが違う。右側の導出口(5e)は左側の
導出口(5e)よりL1だけ長い。そのためフィルタ
(5c)から供給管(2a)までの流路抵抗が違ってく
る。インクジェット式記録装置はノズル(1a)部のク
リーニングとしてキャリッジ外に設置された図示されな
い吸引装置にてノズル(1a)内のインクを吸引する。
ノズル(1a)内のインクが時間経過にともなって水分
が蒸発し、インクが増粘する。増粘したインクでは安定
した吐出が行えないのである。そこでノズル(1a)内
の増粘したインクを強制的に吸引し、ノズル(1a)内
のインクを新しいものにする。ところがノズル列ごとに
流路抵抗が違うと、流路抵抗の低いノズル列からしかイ
ンクを吸引できなくなる。流路抵抗の高い方のノズル
(1a)は中のインクが増粘して、最悪な場合インクを
吐出しない。そこで右側の導出口(5e)の直径のみを
大きくすることによって、長さL1によって生じる流路
抵抗分を相殺し、左右の流路抵抗を同じにする。それに
より安定した吐出を行うのである。
【0017】ダンパー(5)の導出口(5e)の間に回
路基板(7)を設置する構成にした効果を述べる。フィ
ルム基板(6)および回路基板(7)は導出口(5e)
と導出口(5e)の間にある隙間に垂直方向に設置され
ている。分配流路等の流路がインクジェットフレーム中
央部にないためフィルム基板(6)、回路基板(8)を
振動子(1b)からインクジェットヘッドに対し垂直方
向に、直線上に配置できる。そのためインクジェットヘ
ッド(2)の幅はヘッドフレーム(2b)の幅で決まる
ことになり、コンパクトなインクジェットヘッド(2)
となっている。この回路基板(7)は振動子ユニット1
つにつき1枚という構成とし、本実施例の場合2つの振
動子ユニットを使用しているので2枚の回路基板(7)
を使用している。1枚で構成するより分割した方が小さ
いサイズですみ、その2枚を重ねるように取り付けてい
るためインクジェットヘッドが小さくなっている。
【0018】図5(a)は本発明の一実施例を示す側面
図である。図5(b)はその流路を示す断面図である。
図5において、ダンパー(50)は両側に圧力吸収室
(50c)を形成している。それぞれの圧力吸収室(5
0c)に対し、導入口(50a)と導出口(50e)が
独立して設けられている。つまり左側の導入口(50
a)から入ったインクは左側の圧力吸収室(50f)を
通って左側の導出口(50e)から出ていく。そのため
ダンパーフレーム(50f)で2つの供給管に対してそ
れぞれ違ったインクを供給する構成となっている。イン
クはダンパー(50)後端の導入口(50a)から採り
入れ流路(50b)を通って圧力吸収室(50c)には
いる。ここから流路(50d)、導出口(50e)を通
過しインクジェットヘッド(2)に供給される。本実施
例においてインクジェットヘッド(2)は2列のノズル
列から構成されており、それぞれのノズル列に対して供
給管が独立して形成されており1つのインクジェット
(2)内に2種類のインクを扱うことが可能である。こ
こで導出口(50e)はノズル列方向に対してθ2の角
度にて形成されており圧力吸収室(50c)を内側に形
成することを可能としている。そのため2種類のインク
を取り扱う事ができるこのダンパー(50)の幅をイン
クジェットヘッド(2)の幅以内に納めることができ
る。そのためインクジェットヘッド(2)の幅を抑えキ
ャリッジを小型化、ひいては記録装置本体を小型化でき
る。またこの2系統のインクをそれぞれ独立して圧力吸
収できるダンパー(50)を使用して、2つのインクジ
ェットヘッドに接続して使用することもでき部品点数の
削減にもつながる。
【0019】
【発明の効果】本発明のインクジェット式記録装置は、
インクタンクと、少なくともノズルと、前記ノズルに連
通する圧力発生室と、前記圧力発生室に連通するリザー
バと、前記リザーバにインクを供給する供給管と、を有
するインクジェットヘッドと、前記インクタンクから前
記インクジェットヘッドに至る経路の途中に配置され、
圧力吸収フレームとフレキシブルな圧力吸収膜からなる
圧力吸収装置と、を備えたインクジェット式記録装置で
あって、キャリッジに搭載された前記圧力吸収装置は、
前記供給管に接続する複数の導出口を備え、複数の前記
導出口の少なくとも1つは、ノズル列の列設方向に対し
一定角度傾斜して、他の前記導出口の断面積よりも大き
くなり、前記複数の導出口の間に回路基板を配置するこ
とを特徴とすることを特徴とする。これによりコンパク
トで、かつ信頼性の高いダンパーを実現することができ
る。このことにより記録装置本体の小型化も実現を可能
とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例を示す分解斜視図。
【図2】図1における斜視図。
【図3】図1における側面図および流路の断面図。
【図4】本発明におけるインク流路の模式図。
【図5】本発明の1実施例を示す側面図および流路の断
面図。
【図6】従来例を示す分解斜視図。
【図7】図6における断面図。
【符号の説明】
1.ノズルプレート 1a.ノズル 1b.振動子 1c.振動板 1d.島状突起部 1e.制振板 1f.圧力発生室 1g.リザーバ 2.インクジェットヘッド 2a.供給管 2b.ヘッドフレーム 3.別体式インクタンク 4.チューブ 5.ダンパー 5a.ダンパーフレーム 5b.ダンパーフィルム 5c.フィルタ 5d.導入口 5e.導出口 5f.圧力吸収室 5g.流路 5h.流路 6.フィルム基板 7.回路基板 8.ゴムブッシュ 9.キャリッジ 10.ホルダ基板 11.リザーバ L1.流路長差 50.ダンパー 50a.導入口 50b.流路 50c.圧力吸収室 50d.流路 50e.導出口 50f.ダンパーフレーム
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/175 B41J 2/01

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクタンクと、 少なくともノズルと、前記ノズルに連通する圧力発生室
    と、前記圧力発生室に連通するリザーバと、前記リザー
    バにインクを供給する供給管と、を有するインクジェッ
    トヘッドと、 前記インクタンクから前記インクジェットヘッドに至る
    経路の途中に配置され、圧力吸収フレームとフレキシブ
    ルな圧力吸収膜からなる圧力吸収装置と、を備えたイン
    クジェット式記録装置であって、 キャリッジに搭載された前記圧力吸収装置は、前記供給
    管に接続する複数の導出口を備え、前記複数の導出口の
    少なくとも1つは、ノズル列の列設方向に対し一定角度
    傾斜して、他の前記導出口の断面積よりも大きくなり、 前記複数の導出口の間に回路基板を配置することを特徴
    とするインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 1つの前記インクジェットヘッドに対し
    複数の前記回路基板を備えたことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記圧力吸収装置の幅が前記インクジェ
    ットヘッドの幅と同等以下であることを特徴とする請求
    項1記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力吸収装置が複数の導入口、複数
    の圧力吸収室、複数の前記導出口をもち、複数のインク
    を別々に供給することを特徴とする請求項1記載のイン
    クジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力吸収装置の流路に耐蝕性を有す
    るフィルタを配置したことを特徴とする請求項1記載の
    インクジェット式記録装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力吸収フレームに前記導入口、前
    記圧力吸収室および前記導出口を一体で形成したことを
    特徴とする請求項1記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記圧力吸収フレームが一体で樹脂の射
    出成形で形成したことを特徴とする請求項6記載のイン
    クジェット式記録装置。
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