JP3519967B2 - 撮像装置 - Google Patents
撮像装置Info
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Description
くは固体撮像素子の露光制御部分に特徴のある撮像装置
に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、被写体像を光電変換し電気信
号として出力する撮像素子を備えた撮像装置がTVカメ
ラ、電子内視鏡等の医療用テレビカメラ装置、工業用テ
レビカメラ装置の分野で広く用いられている。このよう
な撮像装置においては、撮像素子で電荷蓄積、転送を行
うことにより被写体像を光電変換し、撮像を行うように
なっている。 【0003】前記撮像装置において、被写体像が暗い場
合などに露光期間を変化させて感度を向上させ、良好な
被写体像を得ることができるようにした感度向上手段を
設けた装置が種々提案されており、特に内視鏡に外付け
される医療用テレビカメラ装置、工業用テレビカメラ装
置においては、体内や管腔内を撮像することを目的とし
ているため、光源装置による照明が必要であり、光量不
足という問題を長時間露光という露光方式により改善し
てきている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
長時間露光は、例えば特開平4−56484号公報に示
されるように、単に露光時間を通常の撮像周期である1
/60秒から1/30秒に段階的に延ばしたものであ
り、以下のような問題を有している。 【0005】(1)被写体が全体的に暗い場合には、実
用的な面もあったが、被写体に明暗の差が比較的大きい
部分があった場合には、1/30秒の露光時間では明る
い部分が飽和してしまい、いわゆる、白飛びの発生した
画像となっていた。 【0006】(2)また、露光時間を1/60秒から1
/30秒に段階的に延ばしたものであるため、その切り
替わり目で、露光量の比が2倍となるため、必ずしも適
正な露光量にはならなかった。 【0007】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、長時間露光であっても、白飛びが発生しにく
く、且つ、1/60秒から1/30秒に至る露光量をス
ムーズに変えることにより、適正な露光量を得ることの
できる撮像装置を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の撮像装置は、被
写体を撮像する固体撮像素子と、前記固体撮像素子から
の映像信号を1フィールド期間記憶するフィールドメモ
リと、前記フィールドメモリに記憶された1フィールド
期間遅延した出力と前記フィールドメモリを介さない遅
延されない映像信号とを加算する加算器と、前記固体撮
像素子からの信号の明るさを測光する測光手段と、予め
明るさレベルを設定する明るさレベル設定手段と、前記
測光手段からの出力及び前記明るさレベル設定手段の出
力から前記固体撮像素子の露光時間を設定する露光時間
設定手段を有し前記固体撮像素子を駆動制御する固体撮
像素子駆動手段とを備えて構成される。 【0009】本発明の撮像装置では、前記固体撮像素子
駆動手段が複数の異なる時間に同一または異なる露光時
間で撮像し、前記加算器が前記フィールドメモリに記憶
された1フィールド期間遅延した出力と前記フィールド
メモリを介さない遅延されない映像信号とを加算するこ
とで、長時間露光であっても、白飛びが発生しにくく、
且つ、1/60秒から1/30秒に至る露光量をスムー
ズに変えることにより、適正な露光量を得ることを可能
とする。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。 【0011】図1ないし図3は本発明の一実施の形態に
係わり、図1は撮像装置の構成を示す構成図、図2は図
1の固体撮像素子のダイナミックレンジを説明する説明
図、図3は図1の撮像装置の作用を説明するタイミング
図である。 【0012】本実施の形態では、以下、撮像手段として
図示しない内視鏡の接眼部に着脱自在に装着される外付
けTVカメラを例に説明するが、これに限らず電子内視
鏡を撮像手段としても良い。 【0013】本実施の形態の撮像装置では、図1に示す
ように、外付けTVカメラ内の固体撮像素子1によって
撮像された映像信号はバッファ回路2を介してサンプル
ホールド回路3に供給される。サンプルホールド回路3
では、固体撮像素子1の信号をベースバンドに変換し、
A/Dコンバータ4に入力される。 【0014】A/Dコンバータ4の出力はフィールドメ
モリ5と加算器6の一方の端子に供給され、加算器6の
他方の端子にフィールドメモリ5で1フィールド遅延さ
れた映像信号が供給される。加算器6でこれらの信号が
加算され、後段の画像処理プロセス回路10に供給さ
れ、所望の画像処理(色分離、ホワイトバランス、AG
C、エンハンス等)が施され、D/Aコンバータ11に
出力され、図示していないバッファを介してモニタに出
力される。 【0015】また、加算器6の出力は、測光回路7に供
給され、測光回路7では固体撮像素子1の撮像信号レベ
ルを検波し、その検波情報を固体撮像素子駆動回路8に
供給する。 【0016】固体撮像素子駆動回路8では、明るさレベ
ル設定回路9によって設定された明るさと、測光回路7
の出力が等しくなるように所望の固体撮像素子1の露光
時間を増減させるように働く。この時、例えば1/30
秒の長時間露光と同等の露光量を得るためには、Aフィ
ールド、Bフィールドで共に1/60秒の露光量で撮像
し、これらの画像が加算器6によって加算されること
で、1/30秒での露光量と同等となる。 【0017】なお、測光回路7は、加算器6の出力より
固体撮像素子1の撮像信号レベルを検波するとしたが、
これに限らず、A/Dコンバータ4の出力またはフィー
ルドメモリ5の出力より固体撮像素子1の撮像信号レベ
ルを検波するようにしてもよい。 【0018】次に、上記構成により固体撮像素子1のダ
イナミックレンジが拡大されることを図2を用いて説明
する。図2は、横軸に被写体の明るさレベルを縦軸に固
体撮像素子1の出力レベルをとり、グラフに示したもの
である。 【0019】一般に、固体撮像素子1を用いて被写体を
撮像した場合、(a)の線で示されるような飽和レベル
Vsatがあり、これ以上の出力を得ることはできな
い。このため、例えば、1/30秒で被写体を撮像した
場合、被写体の明るさレベルに対して固体撮像素子1の
出力は(b)の線で示されるような折れ線となり、同一
の露光時間では飽和レベル以下の信号しか再生できな
い。 【0020】これに対し、1/60秒で同一の被写体を
撮像した場合は、(c)の線で示されるような折れ線と
なり、1/30秒での撮像に対し、出力レベルは半分と
なるが、広いダイナミックレンジを有することができ
る。 【0021】従って、異なる時刻で撮像された1/60
秒の露光時間による映像信号を加算することにより、図
中の破線で示すように、1/30秒で撮像した映像信号
と同等の出力レベルが得られ、且つ、広いダイナミック
レンジを有する画像を得ることができる。 【0022】次に、図3を用いて映像信号が加算される
様子を説明する。 【0023】A/Dコンバータ4からは、図3(a)に
示されるように、Aフィールド、Bフィールドが交互に
出力される。また、フィールドメモリ5にはこの出力が
入力され、1フィールド遅延され、図3(b)に示され
るような出力が得られる。 【0024】従って、加算器6からは、図3(c)に示
されるように、(A1+B1)、(A2+B1)、(A
2+B2)…として順次出力される。この時、露光時間
がそれぞれ1/60秒であれば、加算器6からの出力は
1/30秒の露光時間で撮像した信号と同等の明るさが
得られ、露光時間がそれぞれ1/80秒であれば、加算
器6からの出力は1/40秒の露光時間で撮像した信号
と同等の明るさが得られる。 【0025】具体的には、明るさレベル設定回路9で設
定した明るさが、撮像中の画像においては例えば1/4
0秒の露光時間での明るさに相当するとすると、Aフィ
ールド、Bフィールドでの露光時間が1/80秒とな
り、加算器6からの出力が明るさレベル設定回路9で設
定した明るさとなる。 【0026】なお、明るさレベル設定回路9から固体撮
像素子駆動回路8に設定される明るさ設定値は通常露光
モード1/60秒における明るさの1/2である。 【0027】このように撮像することで、1/60秒と
1/30秒の露光時間の間の露光時間で撮像された映像
信号を、1/120秒から1/60秒の露光時間で撮像
した映像信号を加算することによって等価的に得ること
ができ、連続した調光を行うことができる。 【0028】上記フィールドメモリ及び加算器から成る
映像信号を加算処理する回路は上記構成で説明した位置
に限るものではなく、例えば、画像処理プロセス回路1
0の途中あるいは後段に配設されても良い。 【0029】以上説明したように、本実施の形態では、
明るさレベル設定回路9で設定した明るさに相当する露
光時間の半分の露光時間でAフィールド、Bフィールド
の撮像を行い、加算器6からの出力を明るさレベル設定
回路9で設定した明るさとしているので、明るさレベル
設定回路9で設定する明るさを、連続的に可変に実現で
きる。 【0030】また、長時間露光モード(1/30秒)に
おいては、通常露光モードの露光時間(1/60秒)で
撮像した撮像信号を加算し固体撮像素子のダイナミック
レンジを拡大しているので、特に内視鏡分野における画
像の特徴である明暗の激しい画像でも、白飛び等の発生
を確実に防止できる。 【0031】[付記] (付記項1) 被写体を撮像する固体撮像素子と、前記
固体撮像素子からの映像信号を1フィールド期間記憶す
るフィールドメモリと、前記フィールドメモリに記憶さ
れた1フィールド期間遅延した出力と前記フィールドメ
モリを介さない遅延されない映像信号とを加算する加算
器と、前記固体撮像素子からの信号の明るさを測光する
測光手段と、予め明るさレベルを設定する明るさレベル
設定手段と、前記測光手段からの出力及び前記明るさレ
ベル設定手段の出力から前記固体撮像素子の露光時間を
設定する露光時間設定手段を有し前記固体撮像素子を駆
動制御する固体撮像素子駆動手段とから成り、前記固体
撮像素子駆動手段は、複数の異なる時間に同一または異
なる露光時間で撮像することを特徴とする撮像装置。 【0032】(付記項2) 前記測光手段は、前記加算
器の出力から前記固体撮像素子からの信号の明るさを測
光することを特徴とする付記項1に記載の撮像装置。 【0033】(付記項3) 前記測光手段に入力する前
記固体撮像素子の信号は、前記加算器に入力される複数
の信号の内の1つであることを特徴とする付記項1に記
載の撮像装置。 【0034】(付記項4) 前記明るさレベル設定手段
で設定される設定量は、前記加算器から出力される信号
を用いて測光した明るさレベルの1/2であることを特
徴とする付記項2に記載の撮像装置。 【0035】(付記項5) 長時間露光の露光時間は1
/30秒であることを特徴とする付記項1に記載の撮像
装置。 【0036】(付記項6) 1/30秒から1/60秒
に至る露光量を、前記固体撮像素子駆動手段及び前記加
算器により、1/N(60≦N≦120の実数)秒なる
露光時間で撮像された映像信号を加算することにより得
ることを特徴とする付記項1に記載の撮像装置。 【0037】 【発明の効果】以上説明したように本発明の撮像装置に
よれば、固体撮像素子駆動手段が複数の異なる時間に同
一または異なる露光時間で撮像し、加算器がフィールド
メモリに記憶された1フィールド期間遅延した出力とフ
ィールドメモリを介さない遅延されない映像信号とを加
算するので、長時間露光であっても、白飛びが発生しに
くく、且つ、1/60秒から1/30秒に至る露光量を
スムーズに変えることにより、適正な露光量を得ること
ができるという効果がある。
示す構成図 【図2】図1の固体撮像素子のダイナミックレンジを説
明する説明図 【図3】図1の撮像装置の作用を説明するタイミング図 【符号の説明】 1…固体撮像素子 2…バッファ回路 3…サンプルホールド回路 4…A/Dコンバータ 5…フィールドメモリ 6…加算器 7…測光回路 8…固体撮像素子駆動回路 9…明るさレベル設定回路 10…画像処理プロセス回路 11…D/Aコンバータ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被写体を撮像する固体撮像素子と、 前記固体撮像素子からの映像信号を1フィールド期間記
憶するフィールドメモリと、 前記フィールドメモリに記憶された1フィールド期間遅
延した出力と前記フィールドメモリを介さない遅延され
ない映像信号とを加算する加算器と、 前記固体撮像素子からの信号の明るさを測光する測光手
段と、 予め明るさレベルを設定する明るさレベル設定手段と、 前記測光手段からの出力及び前記明るさレベル設定手段
の出力から前記固体撮像素子の露光時間を設定する露光
時間設定手段を有し前記固体撮像素子を駆動制御する固
体撮像素子駆動手段とから成り、 前記固体撮像素子駆動手段は、複数の異なる時間に同一
または異なる露光時間で撮像することを特徴とする撮像
装置。
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---|---|---|---|
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