JP3519074B2 - 原子炉圧力容器の搬出方法 - Google Patents
原子炉圧力容器の搬出方法Info
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Description
含む原子炉圧力容器の搬出方法に関するものである。
要機器であり、原子力発電所の供用期間は、一般に、R
PV及び炉内外付帯機器の耐用期間に依存している。ま
た、原子力発電所が供用期間を終了した場合、その原子
力発電所を解体しRPVを廃炉にしなければならない。
188号公報に記載されている原子炉圧力容器の搬出方
法は、大気中に放射線を放出させることのない原子炉圧
力容器の搬出方法であって、新しい原子炉圧力容器を搬
入することを含めた原子炉圧力容器の取替方法ではな
い。
発電所を補うためには、新たな原子力発電所の設置が必
要となる。
には、長期工事日数と莫大なコストがかかる。また、新
たな原子力発電所を建設するためには、立地条件を満た
す立地候補計画,立地近接住民の同意等のさまざまな課
題をクリアしていく必要がある。
発電所の供用期間を延長することが重要課題となってき
ている。
(以下、RPVと称す)及び炉内外付帯機器の炉内構造
物を除いて、各設備・機器の補修,取替が適時行われて
おり、原子力発電プラントのリフレッシュ化が講じられ
ている。供用期間内でのプラント運転を行う考え方に立
った場合、RPV及び炉内構造物を取替えることは必要
なかった。
外付帯機器やRPVと制御棒駆動装置の接合部などに予
防保全対策が必要な個所が発見されてきた。これらの炉
内外付帯機器の修理や取替の予防保全を個々に実施する
と長期工事日数と莫大なコストがかかることから、経年
原子力発電所の供用期間を延長する対策や炉内外付帯機
器の予防保全対策として、炉内外付帯機器を含んだRP
Vの取替方法の確立が必要となってきた。この場合、プ
ラント停止期間をできるだけ短縮することが重要であ
る。
容器の放射線遮蔽体(以下、γシールドと称す)自体は
そのまま継続して使用することができるが、初期の原子
力発電プラントは、RPVノズルがγシールド内に入り
込んだ形状となっているため、RPVの搬出入を考えた
場合、RPVノズルがγシールドと干渉するため、RP
Vの取替工事を行う上で、γシールドを取り外しせざる
を得ない計画となっていた。炉内外付帯機器を含んだR
PV取替工事では、いかにプラント停止期間を短縮し、
いかに短期間で行うかが課題となっている。
来技術は、 1.RPVの搬出方法は考えられていたが、新しいRP
Vの搬入を含めたRPVを取り替える方法は考えられて
いなかった。 2.初期の原子力発電プラントは、RPV中心よりノズ
ルの先端までの距離がγシールド内径寸法より大きく、
RPVノズルがγシールド内に入り込んだ形状になって
いるため、RPVの取り替えを考えた場合、RPVの搬
出入時において、RPVノズルが既存のγシールドと干
渉する。このためRPV取り替え時には、既存のγシー
ルドも取り外さなければならず、取替工事に莫大な時間
と費用がかかってしまうという問題があった。
炉格納容器のγシールドを取り外しせずに、炉内外付帯
機器を含むRPVを取り替えることができる原子炉圧力
容器の搬出方法を提供することにある。
るために、本発明は、γシールドとは異なる放射線遮蔽
体をγシールド上に設定し、原子炉建屋内の炉内外付帯
機器を含む原子炉圧力容器を、前記γシールド上部に吊
り上げながら前記放射線遮蔽体に格納し、前記放射線遮
蔽体に格納された状態の前記原子炉圧力容器を、前記原
子炉建屋の上部に設けた開口部から前記原子炉建屋外へ
搬出する。(2)また上記目的を達成するために、本発明は、γシ
ールドとは異なる放射線遮蔽体をγシールド上に設定
し、原子炉建屋内の炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容
器を、前記γシールド上部に吊り上げながら前記放射線
遮蔽体に格納し、その吊り上げた状態で下部に別の遮蔽
体を取り付け、前記放射線遮蔽体に格納され前記別の遮
蔽体を取り付けた状態の前記原子炉圧力容器を、前記原
子炉建屋の上部に設けた開口部から前記原子炉建屋外へ
搬出する。
置されているγシールドを取り外しせずに、炉内外付帯
機器を含む原子炉圧力容器を、炉内外付帯機器を含む原
子炉圧力容器が据付けられていたままの形態で原子炉建
屋外へ搬出することができ、また新たな炉内外付帯機器
を含む新たな原子炉圧力容器を、γシールドを取り外し
せずに、新たな炉内外付帯機器を含む新たな原子炉圧力
容器が搬出前に据付けられていたままの形態で、原子炉
建屋内へ搬入することができる。これにより、γシール
ドを取り外しする時間が不要となり、炉内外付帯機器を
含む原子炉圧力容器の取り替え時間の大幅な低減を行う
ことができる。
内外付帯機器を含む原子炉圧力容器を一体で吊り上げな
がら、γシールド上部に設定したγシールドとは異なる
放射線遮蔽体に格納し、原子炉建屋の上部に設けられた
開口部から原子炉建屋外に搬出することにより、高放射
線下での作業が緩和され、搬出に要する時間が短縮さ
れ、外部環境に放出される放射性物質の量を少なくする
ことができる。
ましくは、前記原子炉圧力容器は、ノズル部を切断した
後に搬出される。
くは、前記γシールドの内壁に干渉しないノズル高さで
前記ノズル部を切断する。
において、また好ましくは、前記原子炉圧力容器が前記
原子炉建屋外へ搬出される際に、前記原子炉建屋内の汚
染空気が前記原子炉建屋屋根に形成された開口部から前
記原子炉建屋外へ流失しないように、前記開口部の近傍
に設けられた吸排気設備により、前記汚染空気を吸入、
清浄してから前記原子炉建屋外へ排気する。
密維持を行うことができ、放射性物質が外部環境に放出
されるのを防止することができる。
くは、前記吸排気設備は、前記汚染空気を吸入するため
に前記開口部近傍に吸い込み口を付けた吸い込みダクト
と、前記汚染空気を清浄するフィルタと、前記清浄され
た空気を排気する排気ファンと、前記空気を前記原子炉
建屋外へ排気するための排気ダクトを有する。
子炉圧力容器の取替方法及び原子炉圧力容器取替時の設
備を、図を用いて詳細に説明する。
面を示す。
器は、一般に炉内構造物2と呼ばれている。炉内構造物
2は、蒸気乾燥器3,シュラウドヘッド(気水分離器を
含む)4,炉心シュラウド5,炉心支持板6,上部格子
板7,シュラウドサポート8等から構成されており、炉
心部を形成する炉内各機器を収納するとともに、炉心に
入る原子炉冷却材の流れを導くための仕切りとなって、
炉心への原子炉冷却材流路,気水混合物との流路,およ
び内蔵された気水分離器にて分離された水と蒸気のため
必要な流路とを形成し、これにより原子炉冷却水の循環
回路を与えるものである。
ル10,炉心スプレイノズル11,再循環入口ノズル1
2,再循環出口ノズル(以下、RPVノズルと称す)1
3などが設けられており、上記で示した各ノズル先に各
系統配管がつながっている。
(以下RPVヘッドと称す)37があり、RPV1の底
部には、炉内外付帯機器のうち、制御棒駆動装置(以
下、CRDと称す)20を収納するCRDハウジング2
3や中性子束検出器(以下、ICMと称す)21を収納
するICMハウジング24がある。
物2,CRDハウジング23等)を含むRPVが収納さ
れている原子炉格納容器の断面を示す。
PCVと称す)、31は原子炉建屋、17はγシール
ド、9〜13はRPVの各ノズルである。
たRPV保温材92及びγシールド17、RPV1をR
PV基礎ボルト28で固定しRPV1の基礎の役目であ
るRPVペデスタル18、また、PCV16上部には、
燃料交換時や炉内構造物を取り出す際水を張るための原
子炉ウェル32とPCV16内を仕切る燃料交換ベロー
ズ15とバルクヘッドプレート19が備えられている。
Dハウジング23,CRDハウジング23を支持するC
RDハウジングサポートビーム22とCRDハウジング
サポートブロック25,ICMハウジング24が備えら
れている。
8の接続は、γシールド基礎ボルト29にて支持されて
いる。
震用サポートPCVスタビライザ30とRPVの耐震用
サポートRPVスタビライザ30aとが設けられてい
る。
る原子炉建屋31の断面を示す。
33があり,使用済燃料プール内には使用済燃料を保管
するラック56があり、PCV16上部には原子炉ウェ
ル32がある。
一実施例に係る原子炉圧力容器の取替方法のうち、炉内
外付帯機器(炉内構造物2,CRDハウジング23等)
をRPVと一体とした大型ブロック化(モジュール化)
による搬出方法及びその設備の詳細説明を行う。
グ23等をRPV1と一体とした大型ブロック化(モジ
ュール化)による一連の搬出作業のフローチャートを示
す。
て原子力発電所の定期検査が始まり、次に原子炉開放作
業が行われる(36)。
ために必要なクリティカル作業であり、主に、RPVヘ
ッド37を取外すRPVヘッド取外し作業,蒸気乾燥器
3を取外す蒸気乾燥器取外し作業,シュラウドヘッド4
を取外すシュラウドヘッド取外し作業が実施される。
る(38)。全数燃料取出作業は、炉心内に装荷されて
いる燃料全数を使用済燃料プール33の使用済燃料ラッ
ク56へ移動させる作業である。
の搬出要領を示す。
Dハウジング、27は燃料、19は原子炉ウェル32と
PCV16内を仕切るバルクヘッドプレートを示してい
る。
る場合は、燃料そのものが放射線源であるため、燃料を
装荷した状態でRPV1及び炉内構造物2を原子炉建屋
31外へ搬出するには、大気中の放射能汚染の危険性が
あること並びにRPV1表面線量を下げるために全数燃
料取出作業が実施されるのである。
内に入っている炉水の水抜きを行い、次に、炉内構造物
2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とした
大型ブロック化(モジュール化)による搬出作業を行
う。
ず、RPV1内に炉水が入った状態でも良い。その場
合、炉水は、RPV1,炉内構造物2、CRDハウジン
グ23等を原子炉建屋外へ搬出する際の遮蔽効果があ
る。
場合、RPV1に設けられた各ノズル9〜13からの水
漏れを防止するために各ノズル9〜13部にノズルプラ
グをする必要がある。
部並びにペデスタル内解***置を示す搬出要領図であ
る。破線は撤去する範囲を示している。
仕切るバルクヘッドプレート、30はPCVとγシール
ド17を接続する耐震サポートのPCVスタビライザ、
34はRPV1の各ノズルに接続している配管、14は
配管切断時に炉水の漏れを防ぐためのノズルプラグであ
る。
業を実施する。
う。
を行う(40)。
行う(41)。
部に取付けられた配管34の切断作業を行う(42)。
行う(43)。
ペデスタル18とRPV1の切り離し作業を行う(4
4)。
ら、ステップ45でRPVペデスタル18内の解体作業
を、以下の手順で実施する。
5の撤去作業を行う(46)。
外し作業を行う(47)。
断作業を行う(49)。
取外し作業を行う(50)。
切断の例を代表ノズル13を用いて図7により説明す
る。
辺の詳細を示す。RPVノズル13とγシールド17の
位置関係を示しており、γシールド17には、RPVノ
ズル13の位置にノズル開口部90が形成され、RPV
ノズル13はノズルセーフエンド13bと溶接により接
続配管13cに接続されている。
3bの溶接線67aは、γシールド17内に68aの寸
法分入り込んでいる。RPV1の外周には、RPV保温
材92が装着されており、RPVノズル13には、ノズ
ル保温材92aが装着されている。又、接続配管13c
には、配管保温材92bが装着されている。γシールド
17の前記開口のノズル保温材92aの外側はシールド
プラグ64で塞がれている。
ードプラグ64を取り外し、接続配管13cの外周に装
着されている配管保温材92bを取り外して、RPVノ
ズル13に装着されているノズル保温材92aを取り外
した上で、ノズルセーフエンド13bと接続配管13c
の切断を切断位置67bで行い、次に接続配管13cを
切断位置67cで切断し接続配管13cを撤去する。
ノズルを切断する。RPVノズル13の切断位置67
は、RPV1搬出時、γシールド17と切断されたRP
Vノズル13が干渉しないノズル高さとなるようγシー
ルド17の内壁位置よりRPV1胴体側とし、RPVノ
ズル13の切断位置67とγシールド17の間隙68
は、RPV1搬出(吊り上げ移動)時にγシールド17
と切断されたRPVノズル13が干渉しないための余裕
度を確保した間隙とする。
cの切断位置67bをノズル切断位置67と同一な位置
にして配管を撤去する方法を採用しても良い。切断した
あとのRPVノズル13からはRPV1内部の放射線が
出て来るので、ノズル切断口に仮遮蔽板を取り付けて密
閉する。
デスタル内の解体作業が終了したのち、次に、炉内構造
物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とし
た大型ブロック化による吊り上げを行いながら遮蔽体取
り付け作業を行う(51)。
出要領図である。57aはγシールド17上部に設置し
たRPV1の上部遮蔽(以下、シャヘイと称す)体、5
7bはγシールド17上部に仮置きしたRPV1の炉心
部シャヘイ体である。
搬出要領図で、γシールド17上部に仮置きしたRPV
炉心部シャヘイ体57bを炉心部に設定した状態を示し
ている。
下部シャヘイ体57cを取り付けた状態を示す搬出要領
図である。
ハウジング23部にカバー57dを取り付けた状態を示
す搬出要領図である。
をRPV1と一体とした大型ブロック化による一体搬出
作業を行うに当たっては、RPV1及び炉内構造物2の
放射線量が極めて大きい為、原子炉建屋31外に搬出す
る前に円筒状のシャヘイ体57a〜57dを取り付ける
作業を行う(51)。
どに付着した放射性のダストの飛散を防止するために、
円筒状のシャヘイ体57a〜57dでRPV1を密封す
ることが必要である。
を取り付ける作業を説明する。
ルド17上部に設定する。次にRPV1の炉心部シャヘ
イ体57bをγシールド17の上部に仮置きしておき、
炉内構造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と
一体とした大型ブロックをγシールド17の上部に吊り
上げながら、RPV炉心部外表面にRPV炉心部シャヘ
イ体57bを設定する。
23等をRPV1と一体とした大型ブロックをつり上げ
た状態で、数分割されたRPV下部シャヘイ体57cを
取り付け、次いでCRDハウジング23部分及び大型ブ
ロック底部にシャヘイ体57dを取り付けて、炉内構造
物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体とし
た大型ブロックを、シャヘイ体57a〜57dに格納し
密閉状態にする。
げた状態を示す搬出要領図である。
をRPV1と一体とした大型ブロック化によるステップ
52での一体搬出作業は、原子炉建屋31の天井部に仮
開口部58の設置を行い(54)、原子炉建屋31の近
傍部に大型揚重機60を設置し(55)、大型揚重機6
0にて吊り上げ(53)、仮開口部58から原子炉建屋
31外へ搬出する。この際、原子炉建屋31の仮開口5
8から、原子炉建屋31内の放射性物質を含んだ空気を
原子炉建屋31外に放出しないように、仮開口部58に
開閉自在なシャッタ59を設置する。
細を示す。図13を用いて、原子炉建屋仮開口58から
原子炉建屋31内の放射性物質を含んだ空気を原子炉建
屋31外に放出させない対策を説明する。
けた仮開口部58には、放射能が外部に漏れないように
蓋もしくはシャッタ59を設ける。この際、原子炉建屋
31の汚染空気が、仮開口部58から屋外へ流失するこ
とを防ぐために、開口部近傍に吸排気設備を設け、更に
原子炉建屋31を負圧に保ち気密維持を行う方法を併用
すれば、対策の効果が大幅にあがる。
口のついたダクト62を設け、フィルタ63、排気ファ
ン64により、排気ダクト65を通ってスタック66よ
り屋外へ排気する設備を設置することにより原子炉建屋
を負圧に保ち気密維持を行うことができる。
を設置して気密維持を行う方法を次に説明する。
ームを設置して、大型揚重機で、炉内構造物2及びCR
Dハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロッ
クを吊り上げた状態を示す搬出要領図である。
搬出する際、原子炉建屋31の天井部に隣接したクリー
ンルーム61を設け、その中に炉内構造物2及びCRD
ハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロック
を移動し、原子炉建屋31のシャッタ59を閉じた後、
原子炉建屋31外に搬出する方法もある。
造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一体と
した大型ブロックを吊り上げ時の重量とに耐えるように
地面にジャリを敷きつめその上に鉄板を敷くことによ
り、地盤強化の対策を行ってから、炉内構造物2及びC
RDハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロ
ックの搬出を行うものとする。
内構造物2及びCRDハウジング23等をRPV1と一
体とした大型ブロックの保管は、原子炉建屋31近傍に
設けた廃棄物保管庫へ挿入し保管する方法と、原子力発
電所敷地内に設けられた廃棄物保管庫へ大型トレーラに
より輸送し、保管する方法があり、いずれの場合も、遮
蔽や除染により環境へ影響しない程度まで表面線量を低
減した上で廃棄物保管庫で保管することができる。
ジング23等をRPV1と一体とした大型ブロック化に
よる搬出作業が終了する。
23等をRPV1と一体とした大型ブロック化による搬
入方法及びその設備の詳細説明を行う。
の拡大詳細で、新しく搬入するRPVノズル形状の改善
の実施例1を示している。
と改善後の形状を比較しながら説明する。
aは本発明による新しく搬入するRPVのノズル、13
bはノズルに溶接するノズルセーフエンド、D1は旧R
PVのノズル管台とRPV胴との溶接線の直径、D2は
新RPVのノズル管台とRPV胴との溶接線の直径、L
aは旧RPVノズル管台の高さ、Lbは新RPVノズル
管台の高さを示す。
は、ノズルの高さが高く旧RPVノズル13がγシール
ド17内に入り込み、炉内構造物2及びCRDハウジン
グ23等をRPV1と一体とした大型ブロックを搬入す
る際にRPV1のノズルとγシールド17が干渉する。
RPVノズルとγシールド17が干渉しないでRPV1
を搬入できるようにするためには、RPVノズル13の
ノズル高さを、低くし、γシールド17の内壁よりRP
V1の胴側に持ってくるようにRPVノズル13aの形
状、寸法にする必要がある。
13の形状と同様にした場合、ノズル管台部の補強設計
に対する規格要求により、補強及び形状規定を満足する
ための高さが必要とされ、RPVノズル13の高さをγ
シールド17と干渉しないまでに低くすることはできな
い。
ては、ノズル部の構造、溶接位置等について、γシール
ド17と干渉が生じないようノズルの高さを低くする工
夫が必要である。
のように工夫し、従来のものから変更することにより達
成する。
を決定する際、ノズル管台の補強をRPV胴側の板厚は
変えないで管台自身で行っていたために、管台が厚肉と
なりかつ管台の高さLaが高いものとなっていた。
で要求されている規定を満足させつつ、ノズル管台の補
強の設計方法を工夫して管台高さを低くした。すなわ
ち、管台部の構造形状の決定において、管台のRPV胴
側の板厚を厚くし、かつノズル管台とRPV胴との溶接
線の直径D2を従来の直径D1よりも大きくしてこの部
分に補強の余肉を設けることにより、RPV胴の外側に
張り出している管台部分に補強のために必要とされる余
肉を小さくせしめて、管台の高さをLbのように低くし
た。
γシールド17内壁よりRPV1胴側に持ってくること
ができ、RPV1を吊り下げた状態でRPVノズル13
a先端とγシールド17が干渉しない間隙69を確保す
ることができる。
の拡大詳細で、新しく搬入するRPVノズル形状の改善
の実施例2を示している。
実施例1の改善後の形状を比較しながら説明する。
ノズルの高さ、13dは改善した新RPVのノズル、L
bは新RPVノズルの高さを示す。改善した新RPVノ
ズル13dは、ノズル管台をRPV胴の内側まで張り出
させてこの部分に補強の余肉を持たせ、かつRPV胴の
外面側の管台外面形状を傾斜させることにより、管台の
高さをLbのように低くしたものである。これにより、
RPVノズル13dの高さをγシールド17内壁よりR
PV1胴側に持ってくることができ、RPV1を吊り下
げた状態でRPVノズル13d先端とγシールド17が
干渉しない間隙69を確保することができる。
くする改善をすることにより、ノズルとγシールド17
の内壁の間隙69は、RPV1搬入(吊り下げ移動)時
にRPVノズルとγシールド17が干渉しないための余
裕度を確保した間隙とすることができ、この方法によっ
てRPVノズルとγシールド17が干渉せずにRPV1
を搬入することができる。
一実施例に係る原子炉圧力容器の取替方法のうち、炉内
構造物2及びCRDハウジング23等をRPVと一体と
した大型ブロック化(モジュール化)による搬入方法及
びその設備の詳細説明を行う。
ング23等をRPV1と一体とした大型ブロック化(モ
ジュール化)による一連の搬入作業のフローチャートを
示す。始めに、ステップ72で大型ブロック化されたR
PVの搬入作業を行う。
の搬入要領図である。図18に示すように、新しいRP
V1,炉内構造物2,CRDハウジング23等を大型ブ
ロック化して搬入する(73)。
物2,CRDハウジング23等を一体構造物にした大型
ブロック化の搬入作業を行うに当たっては、RPV1搬
出時と同様、ステップ71で原子炉建屋31近傍部に設
置された大型揚重機60にて吊り上げ、RPV1搬出時
に使用した原子炉建屋31に設けられた仮開口部58の
シャッタ59を開けて(70)、そこから原子炉建屋3
1に搬入させる。
59を開ける際、原子炉建屋31の汚染空気が仮開口部
58から屋外に流失することを防ぐ方法は、RPV1搬
出時と同様、原子炉建屋31の仮開口部58近傍に排気
設備を設けて、原子炉建屋31を負圧に保ち気密維持を
行う方法の対策を行う。
しいRPV1,炉内構造物2,CRDハウジング23等
を一体化し搬入し、RPV1をRPVペデスタル18に
据え付けた後、RPVの設定作業を行う(74)。
18上に設定された状態を示す復旧要領図である。
ーフエンド13b,配管13cの接続並びにペデスタル
内の作業箇所を示す復旧要領図である。
り付け箇所を示している。
るが、手順は必ずしも下記の順序通りでなくともよい。
を行う(75)。
を行う(76)。
ズルとノズルセーフエンド13bの溶接作業を行う(7
7)。
cの溶接作業を行う(78)。
を行う(79)。
ウジング23等の一体搬入作業の後、PCV16内の作
業と並行しながら、ステップ80でRPVペデスタル1
8内の設定作業を行うが以下の手順で実施する。
け作業を行う(81)。
行う(82)。
3)。
付け作業を行う(84)。
5の取付作業を行う(85)。
Dハウジング23等を一体化した大型ブロック化による
一連の搬入作業が終了する。
していく。ステップ86でCRDの点検作業を行う。次
に全燃料装荷と燃料シャフリング作業を行う(87)。
次に、炉心確認作業を行う(88)。次に、原子炉復旧
作業を行い(89)、RPVの漏洩試験,PCV内機器
の復旧作業,PCV内の漏洩試験,原子力発電所全系統
を対象にした系統構成試験,起動前試験を行って原子力
発電所の定期検査が終了する。
ドを移動せずに、RPV1,炉内構造物2,CRDハウ
ジング23等を一体化した大型ブロック化(モジュール
化)による取り替えを示した実施例であるが、RPV
1,炉内構造物2,CRDハウジング23の構造物をそ
れぞれ搬出入する場合についても、上述した方法にて取
り替えを行なえるのは言うまでもない。
器の取替方法を説明する。
ること無く、γシールド17に設けられているRPVノ
ズル部の開口部のγシールド17内壁を一部切除し、R
PV搬入後、削除した内壁を復旧する方法である。
Vを搬出した後のγシールド17の全体図である。RP
Vノズル部のγシールド17にはノズル開口部90が設
けられている。このγシールド17のノズル開口部90
のままでは、新RPV1を搬入する際RPVノズルが干
渉してRPV1の搬入ができない。
力容器の取替方法を実施するために、RPV1のノズル
干渉部分を切除したγシールド17の全体図である。9
1はγシールド17頂部よりノズル開口部90までのγ
シールドの内壁を切除した部分を示している。
RPVノズルと干渉するγシールド17の頂部からノズ
ル開口部90までのγシールドの内壁部分91を、γシ
ールド17上端よりノズル開口部90まで切除する。
は、回転刃の付いたカッターを用いたカッター法や人工
ダイヤモンド粉を金属で溶着させたワイヤーを用いるワ
イヤーソー法などによって、γシールド17の外枠鉄板
と内蔵されたコンクリートを同時に切断し、撤去する。
1をRPV基礎ボルトによってRPVペデスタル18に
固定し据え付け完了後、切除したγシールド17の内側
部分91の鉄板の貼り付けを行い、内部に遮蔽材のコン
クリート又は鉛などを充填してγシールド17を復旧さ
せる。RPV1の設定作業並びにペデスタル内の設定作
業は、図17で説明した作業と同様に行い、RPV1,
炉内構造物2,CRDハウジング23等を一体化した一
連の搬入作業が終了する。
していき、各種試験を経て原子力発電所の定期検査を終
了する工程は、図17で説明した工程と同様である。
の新RPV1の各ノズルとγシールドの17干渉を回避
し、既存のγシールド17を移動せずに、RPV1,炉
内構造物2,CRDハウジング23等を一体化した大型
ブロック化(モジュール化)による取り替えが可能であ
る。
所敷地内で、RPV1本体に炉内構造物2,CRDハウ
ジング23等が組み付けられ、既存のγシールド17を
取り外しせずに、一体として原子炉建屋31外へ搬出、
原子炉建屋31内に搬入、据え付けが行われるので、R
PV1,炉内構造物2,CRDハウジング23等の取り
替え時間が低減され、原子力発電所寿命延長工事の際の
プラント停止期間を短縮することができる。
付帯機器(炉内構造物,CRDハウジング等)の、据付
け場所からの搬出時間,据付け場所への搬入時間,据え
付け時間が低減され、原子力発電所寿命延長工事の際の
プラント停止期間を短縮することができる。
である。
格納容器の断面図である。
建屋の断面図である。
ハウジング等をRPVと一体とした大型ブロック化によ
る一連の搬出作業のフローチャート図である。
である。
スタル内解***置を示す搬出要領図である。
ある。
る。
イ体を設定した状態を示す搬出要領図である。
を取り付けた状態を示す搬出要領図である。
ャヘイ体を取り付けた状態を示す搬出要領図である。
搬出要領図である。
て大型揚重機でRPVを吊り上げた状態を示す搬出要領
図である。
改善の実施例1の拡大詳細図である。
改善の実施例2の拡大詳細図である。
RDハウジング23等をRPV1と一体とした大型ブロ
ック化による一連の搬入作業のフローチャート図であ
る。
である。
状態を示す復旧要領図である。
内の作業箇所を示す復旧要領図である。
断面図である。
ある。
分を切除したγシールドの全体図である。
蒸気乾燥器、4…シュラウドヘッド(気水分離器を含
む)、5…炉心シュラウド、6…炉心支持板、7…上部
格子板、8…シュラウドサポート、9…主蒸気ノズル、
10…給水ノズル、11…炉心スプレイノズル、12…
再循環入口ノズル、13…再循環出口ノズル(RPVノ
ズル)、13a…新RPVノズル、13b…ノズルセー
フエンド、13c…接続配管、14…ノイズプラグ、1
5…燃料交換ベローズ、16…原子炉格納容器(PC
V)、17…γシールド、18…RPVペデスタル、1
9…バルクヘッドプレート、20…制御棒駆動装置(C
RD)、21…中性子束検出器(ICM)、22…CR
Dハウジングサポートビーム、23…CRDハウジン
グ、24…ICMハウジング、25…CRDハウジング
サポートブロック、27…燃料、28…RPV基礎ボル
ト、29…γシールド基礎ボルト、30…PCVスタビ
ライザ、30a…RPVスタビライザ、31…原子炉建
屋、32…原子炉ウエル、33…使用済燃料プール、3
4…配管、37…原子炉圧力容器蓋(RPVヘッド)、
56…使用済燃料ラック、57a…RPV上部シャヘイ
体、57b…RPV炉心部シャヘイ体、57c…RPV
下部シャヘイ体、57d…CRDハウジング部シャヘイ
体、58…仮開口部、59…シャッタ、60…大型揚重
機、61…クリーンルーム、62…吸い込みダクト、6
3…フィルタ、64…排気ファン、65…排気ダクト、
66…スタック、67…ノズルの切断位置、67a…ノ
ズルとノズルセーフエンドの溶接位置、67b…ノズル
セーフエンドと配管の切断位置、67c…配管切断位
置、68…ノズル切断位置とγシールド内壁の間隙、6
8a…ノズル先端とγシールド内壁までの距離、69…
新RPVノズルとγシールド内壁の間隙、90…ノズル
開口部、91…内側切除部分、D1…旧RPVのノズル
管台とRPV胴との溶接線の直径、D2…新RPVのノ
ズル管台とRPV胴との溶接線の直径、La…旧RPV
ノズル管台の高さ、Lb…新RPVノズル管台の高さ、
92…RPV保温材、92a…ノズル保温材、92b…
配管保温材
Claims (6)
- 【請求項1】γシールドとは異なる放射線遮蔽体をγシ
ールド上に設定し、原子炉建屋内の 炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器
を、前記γシールド上部に吊り上げながら前記放射線遮
蔽体に格納し、 前記放射線遮蔽体に格納された状態の前記原子炉圧力容
器を、前記原子炉建屋の上部に設けた開口部から前記原
子炉建屋外へ搬出することを特徴とする原子炉圧力容器
の搬出方法。 - 【請求項2】γシールドとは異なる放射線遮蔽体をγシ
ールド上に設定し、 原子炉建屋内の炉内外付帯機器を含む原子炉圧力容器
を、前記γシールド上部に吊り上げながら前記放射線遮
蔽体に格納し、その吊り上げた状態で下部に別の遮蔽体
を取り付け、 前記放射線遮蔽体に格納され前記別の遮蔽体を取り付け
た状態の前記原子炉圧力容器を、前記原子炉建屋の上部
に設けた開口部から 前記原子炉建屋外へ搬出することを
特徴とする原子炉圧力容器の搬出方法。 - 【請求項3】請求項1又は2記載の原子炉圧力容器の搬
出方法において、前記原子炉圧力容器は、ノズル部を切
断した後に搬出されることを特徴とする原子炉圧力容器
の搬出方法。 - 【請求項4】請求項3記載の原子炉圧力容器の搬出方法
において、前記γシールドの内壁に干渉しないノズル高
さで前記ノズル部を切断することを特徴とする原子炉圧
力容器の搬出方法。 - 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項記載の原子炉
圧力容器の搬出方法において、前記原子炉圧力容器が前
記原子炉建屋外へ搬出される際に、前記原子炉建屋内の
汚染空気が前記原子炉建屋屋根に形成された開口部から
前記原子炉建屋外へ流失しないように、前記開口部の近
傍に設けられた吸排気設備により、前記汚染空気を吸
入、清浄してから前記原子炉建屋外へ排気することを特
徴とする原子炉圧力容器の搬出方法。 - 【請求項6】請求項5記載の原子炉圧力容器の搬出方法
において、前記吸排気設備は、前記汚染空気を吸入する
ために前記開口部近傍に吸い込み口を付けた吸い込みダ
クトと、前記汚染空気を清浄するフィルタと、前記清浄
された空気を排気する排気ファンと、前記空気を前記原
子炉建屋外へ排気するための排気ダクトを有することを
特徴とする原子炉圧力容器の搬出方法。
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---|---|---|---|
JP2002100312A JP3519074B2 (ja) | 2002-04-02 | 2002-04-02 | 原子炉圧力容器の搬出方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002341090A JP2002341090A (ja) | 2002-11-27 |
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Family Applications (1)
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-
2002
- 2002-04-02 JP JP2002100312A patent/JP3519074B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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