JP4055156B2 - 原子炉圧力容器交換方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉建屋内に据え付けられた原子炉圧力容器の交換方法に関する。
原子力発電所は、原子炉圧力容器を交換することにより、原子力発電所の延命化(長寿命化)を図ることができる。原子炉圧力容器の原子炉建屋からの搬出、及び原子炉建屋への搬入に関しては、原子炉建屋の屋根に開口部を設置し,この開口部を通して原子炉圧力容器を搬出搬入する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、原子炉建屋外に配置した原子炉圧力容器を横臥状態に吊り上げて運搬し、原子炉格納容器の開口部上方において圧力容器を起立させて原子炉格納容器内に搬入する方法と、逆の手順で原子炉圧力容器を原子炉建屋外に搬出する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2003−215294号公報 特開昭57−151892号公報
しかしながら、前者の技術では、縦長の原子炉圧力容器を起立させた状態で搬出入するため、原子炉建屋を跨ぐ形の巨大な門型支持構造体を設ける必要がある。また、原子炉圧力容器の吊り下げ時に使用済燃料プール側に落下しないような措置を建屋内に施す必要があるが、措置を施すと建屋内天井クレーンが走行できなくなり、付帯工事が遅れてしまうという問題がある。
一方、後者の技術では、原子炉圧力容器を横臥状態に吊り上げて搬入する際の手順が示されているが、原子炉圧力容器を搬出するために必要な具体的な原子炉設備の構成については提案されていない。すなわち、原子炉圧力容器を搬出する際は、放射性物質の屋外への飛散を未然に防止する必要等があるため、単に搬入方法の逆の手順で原子炉圧力容器を搬出したのでは安全を十分に確保できない等の問題がある。特に、原子炉圧力容器を原子炉ウェルの近傍で姿勢変更させる際に、プールゲート等との干渉を回避しなければならないという課題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、原子炉建屋内に据え付けられた原子炉圧力容器を交換する際に、原子炉圧力容器の搬出搬入作業の安全性を十分に確保することができる原子炉圧力容器交換方法を提案することを目的とする。
本発明に係る原子炉圧力容器交換方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
本発明に係る原子炉圧力容器交換方法本発明は、原子炉圧力容器から取り外した蒸気乾燥器及びシュラウドヘッドを水が張られた機器プールに収容する工程と、前記機器プール内で前記蒸気乾燥器及び前記シュラウドヘッドを遮蔽材で覆う工程と、前記機器プールに張られた水を抜く工程と、前記遮蔽材で覆われた前記蒸気乾燥器及び前記シュラウドヘッドを前記機器プールから搬出し、前記原子炉圧力容器と干渉しない領域に移動させる工程と、前記原子炉ウェルと前記機器プールとを区画するプールゲートを取り外す工程と、前記原子炉圧力容器を前記原子炉ウェルの上方から前記機器プールの上方側に移動させて起立状態から横臥状態へ姿勢変更させる工程と、を有することを特徴とする。
この発明によれば、原子炉圧力容器を原子炉ウェルの上方高くまで吊り上げなくとも、プールゲート等の周辺設備と干渉せずに原子炉圧力容器の姿勢変更を行うことが可能となる。
また、原子炉圧力容器から取り外した蒸気乾燥器及びシュラウドヘッドを露出させた際に、これらの機器からの大量の放射線を遮蔽し過大な被ばくを防止することができる。更に原子炉圧力容器と周辺機器との干渉を回避することが可能となる。また、原子炉圧力容器が使用済燃料プール側に移動することがないので、原子炉圧力容器と使用済燃料プールのプールゲートとの干渉を回避して、プール水喪失による使用済燃料からの放射能物質の放出を防止することができる。
また、遮蔽材が、結合することにより蒸気乾燥器或いはシュラウドヘッドを収容する内部空間を形成する少なくとも2つ以上の部材からなるものでは、水の張られた機器プール内において、蒸気乾燥器及びシュラウドヘッドを遮蔽材の内部に収容することができる。

本発明によれば以下の効果を得ることができる。
本発明は、原子炉圧力容器を原子炉ウェルの近傍で、起立状態から横臥状態へ、或いは横臥状態から起立状態へ、と姿勢変更させる工程を有する原子炉圧力容器交換方法において、原子炉ウェルと機器プールとを区画するプールゲートを取り外して、原子炉圧力容器の姿勢変更を行うようにした。このため、プールゲート等の周辺設備と干渉せずに原子炉圧力容器の姿勢変更を行うことが可能となる。したがって、吊り下げ時に使用済燃料プール側に落下しないような措置を建屋内に施す必要がないので、措置を施すことによる工期の延長とコストを抑えることができる。
また、蒸気乾燥器及びシュラウドヘッドからの大量の放射線の遮蔽、更に使用済燃料プール水喪失による使用済燃料からの放射能物質の放出を防止することができるので、作業従事者及び周辺住民への放射線被ばくを回避することができる。
以下、本発明の原子炉圧力容器交換方法の実施形態について図を参照して説明する。
図1は、沸騰水型原子力発電プラント(BWRプラント)の一部である原子炉施設1の構成を示す縦断面図である。図2は、原子炉圧力容器4の詳細構成を示す縦断面図である。
原子炉施設1は、原子炉建屋2と、付属棟20と、原子炉建屋2と付属棟20とを接続する渡り通路30から構成される。
原子炉建屋2は、地上に立設され、その内部に原子炉格納容器3(Primary Containment Vessel)を備える。
原子炉格納容器3は、原子炉の安全上重要な建造物であって、原子炉圧力容器4と冷却系統設備等の構造物を収容する。一般的に、電球形あるいは釣鐘形の鋼鉄製又は鉄筋コンクリート造で気密・耐圧構造となっており、原子炉の事故、原子炉冷却系の破損などの異常時に、放射性物質が外部に放出されるのを防ぐ役目をする。なお、本実施形態では、釣鐘形に形成される。
原子炉圧力容器4(Reactor Pressure Vessel)は、上部及び底部が半球状の立型円筒形で原子炉圧力容器上蓋(RPV上蓋53)と原子炉容器胴板4bとから構成される。原子炉圧力容器4は、ペデスタル9の上に設置され、基礎ボルトで固定されて自立している。なお、ペデスタル9は、原子炉圧力容器4の基礎となるためコンクリートと鉄板枠又は鉄筋の構造物である。
原子炉圧力容器4の外側には、原子炉からの放射線を遮蔽するための原子炉遮蔽壁5が設けられる。原子炉遮蔽壁5は、厚さが600〜700mmの鉄板枠のコンクリート構造物である。
原子炉圧力容器4の上蓋であるRPV上蓋53は、ボルトにより原子炉圧力容器胴4bのフランジ4cに固定される。また、原子炉圧力容器4には、主蒸気出口ノズル80等のノズルが取り付けられており、原子炉圧力容器4外部の配管に接続されている。
原子炉格納容器3の上部には、燃料集合体10や原子炉圧力容器4内の構造物を交換或いは取り出す時に、燃料集合体10等からの放射線を遮蔽する遮蔽水が張られる原子炉ウェル6が設けられる。原子炉圧力容器4を交換する際には、原子炉ウェル6から原子炉圧力容器4を搬出、搬入する。
図3は、原子炉建屋2の運転床11の平面配置図である。
原子炉建屋2内の運転床11には、使用済みの燃料集合体10を保管するための使用済燃料プール7と、炉内から取り出した炉内構造物を保管するための機器プール8とが、原子炉ウェル6を挟んで対称的に配置される。使用済燃料プール7には、使用済みの燃料集合体からの放射線を遮蔽するために水が張られる。
運転床11には、原子炉ウェル6、使用済燃料プール7、機器プール8とを跨ぐように、走行レール12が敷設される。そして、この走行レール12上には、原子炉圧力容器4を吊り下げて搬送する門型クレーン13が載置される。
また、原子炉建屋2の機器プール8側の側壁2aには門型クレーン13が通過可能な第1開口部41が設けられ、更にこの第1開口部41には第1気密扉42が設けられる。これにより、門型クレーン13の通過以外の時に、放射性物質が原子炉建屋2から外部に放出されることが防止される。
図1に戻り、付属棟20は、渡り通路30を介して原子炉建屋2に接続される。付属棟20は、原子炉圧力容器4の搬出搬入に用いられる施設であって、原子炉建屋2と略同一高さに立設し、その内部は空洞となっている。
また、付属棟20及び渡り通路30にも、走行レール12が敷設される。したがって、門型クレーン13は、原子炉建屋2と付属棟20との間を渡り通路30を介して往復移動可能となっている。
また、付属棟20の地上階21には、原子炉圧力容器4を積載した重量物運搬輸送車22(図10参照)が通過可能な第2開口部43が設けられ、更にこの第2開口部43には第2気密扉44が設けられる。第2気密扉44は、第1気密扉42と同時に開放されないようにインターロック制御が施される。これにより、原子炉圧力容器4の搬出時に、原子炉建屋2内を負圧に維持することができ、放射性物質が外部に放出されることが防止される。
原子炉建屋2と付属棟20とを接続する渡り通路30の床下、言い換えれば原子炉建屋2と付属棟20の間の空間には、原子炉圧力容器4の搬出の際に、原子炉ウェル6内又は原子炉圧力容器4内から取り外される機器50、例えば、PCVトップヘッド51、RPV上蓋保温材52、RPV上蓋53等を収容する機器収容領域60が設けられる(図4参照)。通常、これらの機器50は、原子炉建屋2の運転床11に仮置きされるものであるが、原子炉圧力容器4の搬出作業の際に邪魔になってしまう場合が少なくない。このため、搬出作業の安全性を損なう場合がある。そこで、これらの機器50を機器収容領域60に収容することにより、搬出作業の安全性を確保する。
機器収容領域60は、複数の階層61を備える。そして、各階層61の床面62は、開閉可能に構成される。つまり、各階層61の床面62を閉じることにより、原子炉ウェル6内又は原子炉圧力容器4内等から取り外された複数の機器50を積み重ねるように収容することができる。
次に、原子炉圧力容器4の交換作業について図4から図10を用いて説明する。
本工程は、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5の一部とを一体として搬出、搬入する工程である。
具体的には、解列工程、搬出準備工程、原子炉圧力容器搬出工程、原子炉遮蔽壁内面手入れ工程、新規原子炉圧力容器搬入工程、原子炉圧力容器周辺復旧工程、燃料再装荷工程、併入工程からなる。
まず、解列工程では、原子炉ウェルカバー14を取り外し、次いでPCVトップヘッド51、RPV上蓋保温材52、RPV上蓋53等を原子炉ウェル6内から取り外す。
これらの機器は、図4に示すように、原子炉ウェル6内又は原子炉圧力容器4内から取り外した順に、機器収容領域60の下層階から収容する。具体的には、機器収容領域60における最下位層の床以外の床面62を開放しておき、PCVトップヘッド51を最下位の階層61に収容する。次に、最下位の階層61の直上の床面62を閉じて、RPV上蓋保温材52を収容する。同様にして、RPV上蓋53等を最上階層61に積み重ねるように収容する。
続いて、原子炉ウェル6と機器プール8に水を張り、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等(図2参照)の炉内構造物を炉内から取り外し、機器プール8に移送する。なお、機器プール8には、予めL字形部材91が置かれており、このL字形部材91上に蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等を載せる(図5参照)。
そして、使用済燃料プール7のプールゲート15を開放し、炉内から燃料集合体10を取り出し使用済燃料プール7ヘ移送する。
搬出準備工程では、まず、制御棒案内管86、制御棒駆動機構87等(図2参照)の炉内構造物を全て取り外す。
次いで、図5に示すように、機器プール8に置いた蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83を鉄板等で構成した遮蔽材90で覆う。
遮蔽材90は、L字形部材91と逆L字形部材92とを組合せることにより遮蔽された内部空間90aを形成し、その内部空間90aに蒸気乾燥器81或いはシュラウドヘッド83等を収容することにより、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等からの放射性物質の放出を防止するものである。
具体的には、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等が載置されたL字形部材91上に逆L字形部材92を載せてネジ等の締結部材により固定する。これにより、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等は、L字形部材91と逆L字形部材92とにより形成される内部空間90a内に収容される。なお、L字形部材91と逆L字形部材92との結合部には、放射線シール(不図示)が設けられる。また、遮蔽材90には、水抜用ドレン90cが設けられる。
次に、原子炉ウェル6の水位が原子炉圧力容器4のフランジ4cより下がっていることを確認して、機器プール8の水抜きを行い、プールゲート16を取り外す。取り外したプールゲート16は、機器プール8内の所定の場所に置く。ここで、必須ではないが、作業従事者の被ばく低減には有効であるため、原子炉圧力容器4や接続配管は化学除染を実施することが望ましい。
これにより、原子炉ウェル6と機器プール8との間に障害物がなくなり、原子炉圧力容器4を搬出及び搬入する際に、原子炉ウェル6の上方で姿勢変更することが容易となる(図8参照)。なお、遮蔽材90に収容されたシュラウドヘッド83等が姿勢変更中の原子炉圧力容器4と干渉する可能性が残る場合には、更にこれらの機器を遮蔽材90に収容した状態で、渡り通路30の床下の機器収容領域60又は運転床11に搬送することが好ましい。また、干渉のおそれがない場合であっても、機器プール8を付帯作業で使用することを考慮して、機器収容領域60又は運転床11に搬送しておくことが好ましい。
次に、原子炉圧力容器4内の水抜きをする前に、炉心シュラウド84の頂部に内部遮蔽体(不図示)を取り付ける。
そして、原子炉圧力容器4に接続する配管とその支持構造物を必要最小限の範囲で撤去する。
原子炉圧力容器4のフランジ4cに遮蔽蓋70を取り付ける。原子炉圧力容器4と原子炉格納容器3とは、バルクヘッド76等を介して接続されているので、バルクヘッド76等から原子炉圧力容器4の搬出の際に干渉する部分を撤去する。
次に、スタビライザ77(図2参照)を取り外し、原子炉遮蔽壁5から原子炉圧力容器4を切り離す。原子炉圧力容器4のスタビライザブラケット4d(図2参照)と原子炉遮蔽壁5を所定の固定具を使って固定する。なお、直立状態で原子炉圧力容器4が原子炉遮蔽壁5を支えられるように固定する。また、直立状態で原子炉遮蔽壁5が原子炉圧力容器4を支えることができるように、更に横臥状態で原子炉圧力容器4が原子炉遮蔽壁5を支えることができるように固定する。
また、原子炉遮蔽壁5の開口部も鉄板で塞ぐ。原子炉遮蔽壁5における下部の内壁に取り付けられている金属保温材(不図示)の固定部縁切りを行う。また、金属保温材は上部と下部とで縁切りする。続いて原子炉遮蔽壁5を上部と下部に切断分離する
次いで、原子炉圧力容器搬出工程では、まず、門型クレーン13を付属棟20から原子炉ウェル6の上部へ移動させる。
そして、原子炉圧力容器4の4つの主蒸気出口ノズル80に接続する配管を切断した後に、主蒸気出口ノズル80のそれぞれに吊りピン71を嵌合し、溶接して固定する。吊りピン71は、門型クレーン13の走行方向に略直角な方向に向けて取り付ける。なお、主蒸気出口ノズル80の向きが適切でない場合は、原子炉圧力容器胴4bに孔を設けて吊りピン71を取り付けてもよい。また,フランジ4cの植え込みボルト穴を利用して2つの吊り金具を門型クレーン13の走行方向に直角な相対する方向に取り付ける方法であってもよい。
また、4つの吊りピン71が、略同一高さに位置する場合には、原子炉圧力容器4を水平(横臥)状態にした際に、下側の吊りピン71に掛けるワイヤ73が上側の吊りピン71に干渉してしまう。そこで、下側になる吊りピン71の突き出し長さを上側になる吊りピン71よりも長くする。
そして、4つの吊りピン71にワイヤ73を掛けて、原子炉圧力容器4をペデスタル9から切り離す。
原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5の一部(上部)とを一体で吊り上げる。そして、原子炉遮蔽壁5の下端がバルクヘッド76の上方まで引き上げたら、引き上げ作業を一旦停止する。
そして、図6に示すように、原子炉格納容器3のドライウェルフランジ75上に受け台18を置き、この受け台18上に原子炉圧力容器4を仮置きする。
次に、搬出する原子炉圧力容器4全体の重心位置より下方にあり且つ使用済燃料プール7側にある2つの既設ノズル(再循環入口ノズル85が最適)に吊りピン72を取り付ける。吊りピン72の取り付け方法は、吊りピン71の場合と同様である。また、吊りピン72も門型クレーン13の走行方向に略直角な方向に向けて取り付ける。ノズルの向きが適切でない場合は原子炉圧力容器胴4bに孔を空けて吊りピン72を取り付ける。
そして、門型クレーン13のワイヤ73の吊り位置を変更する。具体的には、4つの吊りピン71のうち使用済燃料プール7側にある2つの吊りピン71からワイヤ73を外して、2つの吊りピン72にワイヤ73を掛ける(図7参照)。
そして、図8に示すように、原子炉圧力容器4の吊り上げを再開し、原子炉圧力容器4が干渉物(バルクヘッド76の開口部、原子炉ウェル6の使用済燃料プール7側の壁面、門型クレーン13本体、原子炉建屋2の天井トラス等)に干渉しないように、門型クレーン13を移動しつつ、原子炉圧力容器4を機器プール8側に徐々に傾ける。なお、機器プール8のプールゲート16が取り除かれているので、原子炉圧力容器4を容易に傾斜させることができる。更に、機器プール8に置かれていた蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等は、事前に遮蔽材90に収容して機器収容領域60に移動されているので、原子炉圧力容器4と干渉することはない。これにより、安全かつ確実に原子炉圧力容器4の姿勢変更を行うことができる。
そして、原子炉圧力容器4が運転床11に対して略水平(横臥)状態になったら、搬出用のシート等で覆い表面汚染と表面線量率を計測後、門型クレーン13を付属棟20に向けて走行させる(図9参照)。
次いで、第1開口部41の第1気密扉42を開き、門型クレーン13を通過させて、渡り通路30に移動させる。第1気密扉42は、門型クレーン13の通過後に直ちに閉じて、放射性物質の原子炉建屋2外への拡散を防止する。
そして、原子炉圧力容器4を付属棟20まで移動させたら、再びワイヤを伸ばし、原子炉圧力容器4を横臥状態のまま、地上階21まで吊り降ろす(図10参照)。この際、付属棟20の地上階21には、重量物運搬輸送車22を待機させ、吊り降ろした原子炉圧力容器4を搭載させる。
そして、吊りピン71,72からワイヤを取り外し、原子炉圧力容器4を搭載した重量物運搬輸送車22を第2開口部43から付属棟20外に移動させる。
原子炉遮蔽壁内面手入れ工程では、原子炉圧力容器4の搬出後に残った原子炉遮蔽壁5の内面手入れのために金属保温支持材(不図示)を撤去する。続いて、原子炉遮蔽壁5の内面の塗装を行う。
新規原子炉圧力容器搬入工程では、まず、付属棟20に新規の原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5(全体又は上部のみ)を一体にしたものを重量物運搬輸送車22により搬入する。
そして、門型クレーン13により、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5とを水平(横臥)状態のまま4点吊り上げし、運転床11に搬入する。なお、原子炉圧力容器4は本体のみでもよいが、ジェットポンプ88、炉心シュラウド84、制御棒駆動機構ハウジング89等の炉内構造物を工場で取り付けておいて、搬入することが好ましい。
4点吊りの位置は、搬出時と同様に、既設ノズル(主蒸気出口ノズル80、再循環入口ノズル85)を使用してもよい。また、予め工場で既設ノズルの近くに専用吊りピンを取り付けておいてもよい。
続いて、原子炉ウェル6の上方において、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5とを起立させて原子炉格納容器3内に吊り降ろす。
そして、原子炉遮蔽壁5の下端がバルクヘッド76の上方まで移動したら、吊り降ろし作業を一旦停止する。そして、原子炉格納容器3のドライウェルフランジ75上に受け台18を載置する。そして、この受け台18上に原子炉圧力容器4を仮置きする。
次いで、原子炉圧力容器4の重心よりも下側にある2本のワイヤを外し主蒸気出口ノズル80又はその近くに取り付けた専用吊りピンにワイヤ73を掛け直しする。原子炉圧力容器4のフランジ4cの植え込みボルト穴を利用して2つの吊り金具を取り付け、これを利用してもよい。
ワイヤ掛けが完了したら、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5とを少し吊り上げて、ドライウェルフランジ75上に置いた受け台18を取り外し、原子炉圧力容器4をペデスタル9まで吊り降ろす。
そして、原子炉圧力容器4を所定位置に据え付け基礎ボルトで固定する。また,原子炉遮蔽壁5を据え付け固定する。また、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5を固定していた治具材を撤去する。
原子炉圧力容器周辺復旧工程では、原子炉圧力容器4と原子炉遮蔽壁5の間に金属保温材(不図示)やスタビライザ77を取り付ける。また、原子炉圧力容器4と原子炉格納容器3を接続するバルクヘッド76等を復旧する。更に、原子炉圧力容器4の既設ノズルに配管をつなぎ配管構造物を復旧する。
また、機器プール8のプールゲート16を取り付け、機器プール8を水張りする。そして、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83等を機器収容領域60から機器プール8に戻す。そして、蒸気乾燥器81やシュラウドヘッド83を遮蔽材90から取り外す。具体的には、遮蔽材90から逆L字形部材92を取り外す。
続いて、制御棒案内管86や制御棒駆動機構87等の炉内構造物を取り付ける。シュラウドヘッド83や蒸気乾燥器81の原子炉圧力容器4との取り合い調整も行う。
RPV上蓋53を装着し、耐圧試験を行うことで使用前の原子炉圧力バウンダリの健全性確認をする。また、RPV上蓋53を取り外し、燃料装荷に備える。
燃料再装荷工程では、原子炉ウェル6に水張りし、使用済燃料プール7のプールゲート15を開けて原子炉圧力容器4に燃料集合体10を装荷する。
続いて、機器プール8のプールゲート16を取り外し、シュラウドヘッド83と蒸気乾燥器81等の炉内構造物を復旧する。
炉内の復旧が完了したら、RPV上蓋53を装着して、原子炉圧カバウンダリの漏えい試験を行う。続いてRPV上蓋保温材53及びPCVトップヘッド51を装着して、原子炉格納容器3の機器ハッチ等開口部を閉鎖した後、原子炉格納容器バウンダリの全体漏えい率試験を行う。
そして、原子炉ウェルカバー14を取り付けて、運転床11の復旧作業を完了させる。
併入工程では、起動再開に必要な原子炉建屋2の諸試験や系統構成を行い、起動し発電を再開して併入する。
なお、付属棟20や渡り通路30を解体する場合には、門型クレーン13を吊り降ろし,汚染がないことを確認して搬出する。また、付属棟20等を除染し、解体する。なお、第1開口部41は封鎖する。
以上の工程により、原子炉圧力容器4の交換作業が完了する。
以上説明したように、本発明によれば、原子炉圧力容器4を原子炉ウェル6の近傍で、起立状態から横臥状態へ、或いは横臥状態から起立状態へ、と姿勢変更させる際に、原子炉ウェル6と機器プール8とを区画するプールゲート16を取り外して、原子炉圧力容器4の姿勢変更を行うようにした。このため、原子炉圧力容器4を原子炉ウェル6の上方高くまで吊り上げなくとも、プールゲート16等の周辺設備と干渉せずに原子炉圧力容器4の姿勢変更を行うことが可能となるとともに、作業の安全性を確保することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
原子炉施設1の構成を示す縦断面図 原子炉圧力容器4の詳細構成を示す縦断面図 原子炉建屋2の運転床11の平面図 原子炉圧力容器4の交換作業を説明する図 図4に続く交換作業図 図5に続く交換作業図 図6に続く交換作業図 図7に続く交換作業図 図8に続く交換作業図 図9に続く交換作業図
符号の説明
4 原子炉圧力容器
6 原子炉ウェル
8 機器プール
11 運転床(領域)
16 プールゲート
60 機器収容領域(領域)
81 蒸気乾燥器
83 シュラウドヘッド
90 遮蔽材
90a 内部空間
91 L字形部材(部材)
92 逆L字形部材(部材)



Claims (2)

  1. 原子炉圧力容器から取り外した蒸気乾燥器及びシュラウドヘッドを水が張られた機器プールに収容する工程と、
    前記機器プール内で前記蒸気乾燥器及び前記シュラウドヘッドを遮蔽材で覆う工程と、
    前記機器プールに張られた水を抜く工程と、
    前記遮蔽材で覆われた前記蒸気乾燥器及び前記シュラウドヘッドを前記機器プールから搬出し、前記原子炉圧力容器と干渉しない領域に移動させる工程と、
    前記原子炉ウェルと前記機器プールとを区画するプールゲートを取り外す工程と、
    前記原子炉圧力容器を前記原子炉ウェルの上方から前記機器プールの上方側に移動させて起立状態から横臥状態へ姿勢変更させる工程と、
    を有することを特徴とする原子炉圧力容器交換方法。
  2. 前記遮蔽材は、結合することにより前記蒸気乾燥器或いは前記シュラウドヘッドを収容する内部空間を形成する少なくとも2つ以上の部材からなることを特徴とする請求項1に記載の原子炉圧力容器交換方法。
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