JP3517261B2 - ホイール用軸受装置 - Google Patents

ホイール用軸受装置

Info

Publication number
JP3517261B2
JP3517261B2 JP33314993A JP33314993A JP3517261B2 JP 3517261 B2 JP3517261 B2 JP 3517261B2 JP 33314993 A JP33314993 A JP 33314993A JP 33314993 A JP33314993 A JP 33314993A JP 3517261 B2 JP3517261 B2 JP 3517261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ring
slinger
fixed
elastic member
retaining ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33314993A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07186604A (ja
Inventor
敏弘 川口
進一 水田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP33314993A priority Critical patent/JP3517261B2/ja
Publication of JPH07186604A publication Critical patent/JPH07186604A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3517261B2 publication Critical patent/JP3517261B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Of Bearings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シール部を備えた自
動車のホイール用軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のホイール用軸受装置とし
ては、図3に示すものがある。このホイール用軸受装置
は、車体側のナックル1と車軸のハブ2との間に設けら
れ、内輪3と外輪4ところ5と保持器6とが構成する軸
受7を備え、ナックル1の内周面に形成された溝10に
嵌合されて固定された止め輪8を外輪4の軸方向端面に
当接させて、外輪4をナックル1に対して軸方向に固定
している。
【0003】さらに、この軸受装置は、上記軸受7の内
輪3の軸方向端部と外輪4の軸方向端部との間に配置さ
れ、内輪3と外輪4の間の空間をシールするシール部1
1を備えている。このシール部11は、外輪4の軸方向
端部の内周面に固定された断面L字形状の芯金12と、
この芯金12に固着された弾性部材13と、内輪3の軸
方向端部の外周面に固定された断面L字形状のスリンガ
ー14とを有している。また、上記弾性部材13は、先
端に3つのリップ13a,13b,13cを有し、このリッ
プ13a,13b,13cを上記スリンガー14に密着させ
ている。
【0004】上記シール部11は、芯金12に固着させ
た弾性部材13のリップ13a,13b,13cをスリンガ
ー14に密着させて、軸受7の内部空間を軸受7の外部
空間に対してシールしている。さらに、上記シール部1
1は、このスリンガー14の径方向部14aと芯金12
の軸方向部12bとの間の隙間C1ができるだけ小さく
なるように、スリンガー14を配置して、シール部11
自体の内部に外部から泥水等が浸入しないようにしてい
る。このことによって、シール部11のシール性能を向
上させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のホイール用軸受装置では、ナックル1とハブ2との
間から侵入した泥水等が、シール部11の隙間C1に直
接にかかるから、隙間C1から、泥水等がシール部11
の内部へ図中矢印Aで示す経路で侵入してくる確率が高
いという問題がある。この泥水侵入の結果、上記泥水等
が弾性部材13のリップ13a,13b,13cとスリンガ
ー14との間に噛み込まれると、上記リップ13a,13
b,13cが摩耗して、リップ13a,13b,13cのシール
性能が損なわれ、シール部11の内部に侵入した泥水等
が、上記弾性部材13のリップ13a,13b,13cを通
り抜け、芯金12の径方向部12aとスリンガー14と
の間の隙間C2をも通って、軸受7内部に侵入してしま
うという問題がある。
【0006】そこで、本発明の目的は、外部からシール
部に泥水等が侵入することを防止でき、優れたシール性
能を長期にわたって維持することができるホイール用軸
受装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のホイール用軸受装置は、車軸に対して固
定される内輪と車体側の部材に対して固定される外輪と
転動体とを有する軸受と、上記外輪に固定された芯金
と、上記芯金に対向するように上記内輪に固定された断
面L字形状のスリンガーと、上記芯金に固着されると共
に、少なくとも1つのリップが上記スリンガーに接触す
る弾性部材とを有し、上記内輪と上記外輪の間の空間を
シールするシール部と、上記車体側の部材に固定され
て、上記外輪の軸方向端面に対向させられ、上記外輪を
上記車体に対して軸方向に固定する止め輪とを備えたホ
イール用軸受装置において、上記止め輪は、止め輪本体
と、上記止め輪本体に固着され、内周端のリップが上記
シール部のスリンガーの外端面に接触させられて、上記
スリンガーと上記芯金の間の隙間を塞ぐ弾性部材とを有
することを特徴としている。
【0008】請求項2のホイール用軸受装置において
は、上記止め輪の弾性部材は、内周端から径方向に切れ
込んだ少なくとも1つのスリットを有していることを特
徴としている。
【0009】
【作用】請求項1の発明のホイール用軸受装置によれ
ば、止め輪本体に固着した弾性部材のリップがスリンガ
ーの外端面に密着させられて、スリンガーと芯金の間の
隙間を塞ぐから、止め輪の弾性部材のリップによって、
外輪に固定した芯金と内輪に固定したスリンガーとの間
の隙間が密封されてシール部の内部は外部からシールさ
れる。したがって、車体と車軸との間からシール部に向
かって泥水等が侵入してきても、シール部の中へ泥水が
侵入することが阻止される。
【0010】また、請求項2の発明によれば、上記止め
輪の弾性部材に内周端から径方向に切れ込んだ少なくと
も1つのスリットが形成されているから、止め輪を車体
に対して装着するときに、弾性部材のリップが変形し易
くなりスリンガーに接触させ易くなる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。
【0012】図1に本発明のホイール用軸受装置の実施
例の断面を示す。この実施例は、止め輪の構成だけが、
図3に示した従来例と異なる。したがって、図1におい
て、図3に示した部分と同じ部分には、図3と同じ番号
を付している。
【0013】この実施例のホイール用軸受装置は、ナッ
クル1とハブ2の間に設けられ、内輪3と、外輪4と、
ころ5と、保持器6とで構成される軸受7を備え、この
軸受7の内輪3の軸方向の端部と外輪4の軸方向の端部
の間に配置されたシール部11を備えている。
【0014】上記シール部11は、上記軸受7の外輪4
に圧入して固定した断面L字形状の芯金12と、内輪3
に圧入して固定した断面L字形状のスリンガー14と、
上記芯金12に焼き付けられて固着され、先端にリップ
13a,13b,13cを有する弾性部材13とを備えてい
る。上記芯金12は、外輪4の内周面に密着された軸方
向部12bと、この軸方向部12bの端から内輪3の外周
面に向かって径方向に延びる径方向部12aを有してい
る。また、上記スリンガー14は、内輪3の外周面に密
着された軸方向部14bと、この軸方向部14bの端から
外輪4の内周面に向かって径方向に延びる径方向部14
aを有している。上記スリンガー14の径方向部14aの
先端と上記芯金12の軸方向部12bとの間には隙間C
1が形成されている。
【0015】また、上記弾性部材13の3つのリップ1
3a,13b,13cはスリンガー14に接触させられてお
り、この3つのリップ13a,13b,13cが、シール部
11より軸方向内側のころ5が存在する空間をシール部
11より軸方向外側の空間に対して密封している。この
シール部11によって、軸受7の内部の潤滑油等が外部
に漏れることを防止すると共に、軸受7の外部から内部
に泥水等の異物が侵入することを防止している。
【0016】また、この実施例は、ナックル1の軸方向
端部の内周面に形成された環状溝10に嵌合した止め輪
20を備えている。この止め輪20は、外輪4の軸方向
端面に当接させられて、ナックル1に対して外輪4を軸
方向に固定している。上記止め輪20は、図2に示すよ
うに、略C形状の芯金で構成した止め輪本体21と、こ
の止め輪本体21に固着された弾性部材22とを有して
いる。この弾性部材22は内周端にリップ22aを有
し、このリップ22aには、図2に示すように、径方向
に延びる複数のスリット23,23,…が周方向に所定の
間隔をあけて設けられている。上記リップ22aをスリ
ンガー14の径方向部14aの外端面14a−1に接触さ
せることによって、上記隙間C1を外側から塞いでシー
ルしている。
【0017】上記構成のホイール用軸受装置によれば、
ナックル1とハブ2の間から泥水等が侵入しても、止め
輪20のリップ22aがスリンガー14と芯金12の間
の隙間C1を塞いでシールしているから、泥水等はシー
ル部11の内部に侵入できず、泥水等はシール部11の
スリンガー14の外端面14a−1または止め輪20の
弾性部材22のリップ22aの外側の端面で振り切られ
てしまう。したがって、上記実施例によれば、泥水等が
シール部11の内部に侵入することを略完全に防止でき
る。
【0018】このように、この実施例は、止め輪20に
弾性部材22を固着して、止め輪20にスリンガー14
と芯金12との間の隙間C1をシールするシール機能を
持たせたから、従来例と異なり、隙間C1からシール部
11内部に泥水等が侵入する確率を略零にできる。した
がって、シール部11のリップ13a,13b,13cのシ
ール性能が損なわれることを防止できて、優れたシール
性能を長期間に亘って保持することができる。
【0019】また、止め輪20の弾性部材22のリップ
22aにスリット23,23,…を形成したから、リップ
22aがより大きく変形でき、リップ22aをスリンガー
14の外端面14a−1に密着させ易くすることができ
る。また、弾性部材22にスリット23,23,…を設け
ているから、弾性部材22が有っても止め輪20を容易
に収縮させることができ、従って、簡単に止め輪20を
環状溝10に嵌合することができる。なお、本実施例で
は、スリット23を複数形成したが、スリット23を1
つだけ形成してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のホイール用軸受装置は、外輪と内輪の間に設けられ
た芯金と弾性部材とスリンガーが構成するシール部を備
え、外輪を軸方向に固定する止め輪の止め輪本体に弾性
部材を固着して、この弾性部材の内周端のリップをスリ
ンガーの外端面に接触させて、スリンガーと芯金の間の
隙間を塞いでシールしているので、シール部の内部を外
部から密封することができる。したがって、車体と車軸
の間からシール部に向かって泥水等が侵入してきても、
シール部の中へ泥水等が侵入することを防止できる。し
たがって、シール部のシール性能が外部からの泥水等の
侵入で損なわれことを防止でき、高いシール性能を長期
間に亘って維持することができる。
【0021】また、請求項2の発明によれば、上記止め
輪の弾性部材の内周端から径方向に切れ込んだ少なくと
も1つのスリットが形成されているから、止め輪を車体
側の部材に装着するときに、弾性部材のリップが変形し
易くなり、リップをスリンガーに接触させ易くできる。
また、弾性部材にスリットを設けているから、弾性部材
が有っても止め輪を容易に収縮させることができ、従っ
て、簡単に止め輪を車体側の部材に装着することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のホイール用軸受装置の一実施例の断
面図である。
【図2】 上記実施例の止め輪の正面図である。
【図3】 従来のホイール用軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
1…ナックル、2…ハブ、3…内輪、4…外輪、7…軸
受、11…シール部、12…芯金、13…弾性部材、1
3a,13b,13c…リップ、14…スリンガー、14a…
スリンガーの径方向部、20…止め輪、21…止め輪本
体、22…弾性部材、22a…リップ、23…スリッ
ト、C1,C2…隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−174147(JP,A) 実開 昭61−93669(JP,U) 実開 昭62−52002(JP,U) 実開 平2−50563(JP,U) 実開 平2−146221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60B 35/00 F16C 33/76 F16J 15/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車軸に対して固定される内輪と車体側の
    部材に対して固定される外輪と転動体とを有する軸受
    と、 上記外輪に固定された芯金と、上記芯金に対向するよう
    に上記内輪に固定された断面L字形状のスリンガーと、
    上記芯金に固着されると共に、少なくとも1つのリップ
    が上記スリンガーに接触する弾性部材とを有し、上記内
    輪と上記外輪の間の空間をシールするシール部と、 上記車体側の部材に固定されて、上記外輪の軸方向端面
    に対向させられ、上記外輪を上記車体に対して軸方向に
    固定する止め輪とを備えたホイール用軸受装置におい
    て、 上記止め輪は、止め輪本体と、上記止め輪本体に固着さ
    れ、内周端のリップが上記シール部のスリンガーの外端
    面に接触させられて、上記スリンガーと上記芯金の間の
    隙間を塞ぐ弾性部材とを有することを特徴とするホイー
    ル用軸受装置。
  2. 【請求項2】 上記止め輪の弾性部材は、内周端から径
    方向に切れ込んだ少なくとも1つのスリットを有してい
    ることを特徴とする請求項1に記載のホイール用軸受装
    置。
JP33314993A 1993-12-27 1993-12-27 ホイール用軸受装置 Expired - Fee Related JP3517261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33314993A JP3517261B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ホイール用軸受装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33314993A JP3517261B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ホイール用軸受装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07186604A JPH07186604A (ja) 1995-07-25
JP3517261B2 true JP3517261B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=18262847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33314993A Expired - Fee Related JP3517261B2 (ja) 1993-12-27 1993-12-27 ホイール用軸受装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3517261B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008151311A (ja) * 2006-12-20 2008-07-03 Ntn Corp 車輪用軸受装置
JP4969235B2 (ja) * 2006-12-22 2012-07-04 Ntn株式会社 車輪用軸受装置
JP4812112B2 (ja) * 2007-01-25 2011-11-09 Ntn株式会社 車輪用軸受装置
JP4936373B2 (ja) * 2007-01-30 2012-05-23 Ntn株式会社 車輪用軸受装置
JP2009197975A (ja) 2008-02-25 2009-09-03 Jtekt Corp 車軸用軸受装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6193669U (ja) * 1984-11-26 1986-06-17
JPS6252002U (ja) * 1985-09-20 1987-03-31
JPH0537094Y2 (ja) * 1988-10-04 1993-09-20
JPH0732984Y2 (ja) * 1989-05-15 1995-07-31 内山工業株式会社 ベアリングシール
JP3460028B2 (ja) * 1993-12-22 2003-10-27 光洋精工株式会社 軸受の密封装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07186604A (ja) 1995-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4799808A (en) Compact seal
EP1469239B1 (en) A bearing for a wheel of vehicle
EP1770296A1 (en) Vehicle bearing device
CN112901663B (zh) 密封装置
EP1803948A1 (en) Sealing device and rolling element bearing for a wheel hub unit with such a sealing device
US10900524B2 (en) Sealing member, and bearing device for vehicle wheel comprising same
JP2006322537A (ja) 密封装置
US3951482A (en) Unitized thrust bearing and seal assembly
JP2015143564A (ja) シール付車輪支持用軸受ユニット
US7374345B2 (en) System for securing a roller bearing in axial directions
JP2018054095A (ja) 密封装置
JP3517261B2 (ja) ホイール用軸受装置
US5803621A (en) Axial roller bearing assembly
JP5179841B2 (ja) 車輪用軸受装置
US10343454B2 (en) Bearing device for vehicle wheel
JP3460028B2 (ja) 軸受の密封装置
JP6286873B2 (ja) 密封装置付転がり軸受
JPH0118892Y2 (ja)
JPH07127650A (ja) 軸受の密封装置
JP2009292303A (ja) 車輪用軸受装置
JPH0730988Y2 (ja) 軸受のシ−ル装置
US11668348B2 (en) Secondary sealing device for wheel bearing assemblies
JP2014081038A (ja) 組み合わせシールリング付車輪支持用転がり軸受ユニット
CN111376644B (zh) 设置有新型偏转器的车轮轮毂组件
JP4068271B2 (ja) 車輪軸受装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040123

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees