JP3513473B2 - 円筒状ブランケットの装着状態検知装置及び円筒状ブランケット - Google Patents

円筒状ブランケットの装着状態検知装置及び円筒状ブランケット

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JP3513473B2
JP3513473B2 JP2000231812A JP2000231812A JP3513473B2 JP 3513473 B2 JP3513473 B2 JP 3513473B2 JP 2000231812 A JP2000231812 A JP 2000231812A JP 2000231812 A JP2000231812 A JP 2000231812A JP 3513473 B2 JP3513473 B2 JP 3513473B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷機のブランケ
ット胴に関し、特に、該ブランケット胴を構成する円筒
状ブランケットの構造、及び該円筒状ブランケットの装
着状態検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】オフセット輪転機(印刷機)は、インキ
溜に充填されたインキを並設されたインキローラ群によ
り順次転移しながらその過程で適度に練って薄いインキ
被膜に形成するようになっている。そして、形成したイ
ンキ皮膜を版胴に巻着された刷版へ転移し、更に、ブラ
ンケット胴の外周面へ転写させた後、該ブランケット胴
へ転接して走行するウェブへ印刷を施すようになってい
る。
【0003】ところで、前記ブランケット胴の外周面
は、ゴム等を主体とする弾性部材からなるため、へた
り,摩耗,破損等が生じやすく交換の必要が生じる。こ
のため、ブランケット胴の外周面は、従来より取り外し
可能に構成されている。ここで、図8〜図10は、従来
のブランケット胴の代表的な構成を示す摸式図である。
ここでは、ブランケット胴をシートパスラインの両側へ
対設させることによってウェブへ両面印刷を施すことが
可能な印刷機を示している。
【0004】図8は基軸ローラにシート状ブランケット
を巻着するタイプのブランケット胴の構成を示してい
る。図8に示すように、このブランケット胴50は、基
軸ローラ53の外周面の軸方向の全域に亘ってスリット
状の溝26を設け、この溝26にシート状ブランケット
25の前後両端を挿入して締め付け装置33を介して把
持(固定)させるべく構成されている。なお、図8中に
符号22で示す部材は版胴であり、符号23で示す部材
は刷版である。刷版23は版胴22の外周面に巻着さ
れ、その前後端を咥え部22aに咥えられている。ま
た、ウェブ24は上下のブランケット胴50,50に挟
持されながら走行するようになっている。
【0005】図9,図10は基軸ローラに円筒(スリー
ブ)状ブランケットを嵌装するタイプのブランケット胴
を示している。近年、商業用オフセット輪転機において
は、図9に示す継ぎ目のないスリーブ状の筒(円筒状ブ
ランケット)10を備えたブランケット胴51が実用化
されている。図9に示すように、このブランケット胴5
1は、基軸ローラ3の外周面へ円筒状ブランケット10
を嵌装したものである。円筒状ブランケット10は、金
属製スリーブ8に対しゴム等の弾性体にて形成した表皮
層27を一体的に巻着させることによって構成されてい
る。また、円筒状ブランケット10は、図10に示すよ
うに、フレーム5a,5b間において軸受6a,6bに
よって回転自在に軸支されている。軸受6a,6bはフ
レーム5a,5bに対して着脱自在なブッシュ7a,7
bに嵌装されている。このため、基軸ローラ3に対する
円筒状ブランケット10の嵌脱作業は、一方のブッシュ
7aを一旦フレーム5aから抜き取って所定のスペース
を形成し、且つ基軸ローラ3を他方の軸受6bによって
片持ち支持させた状態で行なわれる。
【0006】基軸ローラ3の外周面で円筒状ブランケッ
ト10が嵌脱される側の端部には、周方向に複数の空気
孔28が形成されている。これら空気孔28は基軸ロー
ラ3の内部に形成された空気供給孔29に連通し、配管
30,電磁弁31等を介して空気圧縮源32に連結され
ており、適宜のタイミングで半径方向外側へ圧縮空気を
吹き出すことが可能になっている。空気孔28に向けて
圧縮空気を給送すると、基軸ローラ3と円筒状ブランケ
ット10との隙間には圧縮空気層が形成される。この圧
縮空気層は円筒状ブランケット10の内径を拡大させ、
基軸ローラ3に対する嵌脱を容易にする。なお、円筒状
ブランケット10の内径は基軸ローラ3の外径に対して
わずかに小さく形成されているので、装着後の運転時に
は圧縮空気の給送を停止することによって、円筒状ブラ
ンケット10は収縮して基軸ローラ3に対し密着するよ
うになっている。
【0007】上記のような構成により、このタイプのブ
ランケット胴51によれば、前述のブランケット胴50
において必要であったスリット状溝26の基軸ローラ3
外周面への形成が不要になるとともに、ブランケットの
交換作業時間を短縮することが可能になった。また、ブ
ランケット10の表面に継ぎ目が無いことにより、ブラ
ンケット胴51上における非印刷部分は無くなり、版胴
22における刷版23の装着部の範囲のみに非印刷部分
を大幅に縮小して損紙を減少させることが可能になっ
た。また、振動騒音を少なくして高速化することも可能
になった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記ブラン
ケット胴51には、以下のような課題があった。即ち、
上記円筒状ブランケット10は、弾性部材で形成する表
皮層27を金属製スリーブ8と一体的に製造するという
構造上、特に表皮層27部分の全域に亘って肉厚を均一
に製造するのに高度の技術が要求される。また、表皮層
27と金属製スリーブ8とを一体的に形成させるため、
製造に時間がかかり、加えて傷や破損に伴う修理補修が
困難なため、製造原価が大幅に高騰してしまう。
【0009】そこで、本発明の創案過程において、図1
1に示すように、金属製円筒スリーブ8の外周に板状ブ
ランケット9を貼着した円筒状ブランケット1が創案さ
れた。この円筒状ブランケット1によれば、円周方向に
わずかに継ぎ目60ができるので、振動等の面では前述
の円筒状ブランケット10よりも多少劣るものの、作業
性やコストの面では各段に有利になるという利点があ
る。
【0010】しかしながら、図11に示す円筒状ブラン
ケット1を用いる場合、継ぎ目60に伴う非印刷部分の
発生を無くすためには、継ぎ目60の位相と版胴22の
咥え部22aの位相とを合わせる必要がある。簡単な方
法としては、円筒状ブランケット1を基軸ローラ3に取
付ける際に、基軸ローラ3の外周面上又は基軸ローラ3
の支持側フランジ(ベアラ)11等に設けたケガキ線
(基準線)61に上記の継ぎ目60を合わせることで、
継ぎ目60の位相と版胴22の咥え部22aの位相とを
合わせるようにすればよい。ところが、この方法では、
ケガキ線61は見えづらいために継ぎ目60の位相が狂
ったり、取付けに時間がかかったりしてしまう。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、円筒状ブランケットの装着状態を検知して、
円筒状ブランケットを基軸ローラに対して容易に且つ正
確に取り付けることを可能にした、円筒状ブランケット
の装着状態検知装置を提供することを目的とする。ま
た、基軸ローラに対して容易に且つ正確に取り付け可能
な、円筒状ブランケットを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の円筒状ブランケットの装着状態検知装置
は、外周面に継ぎ目が形成された円筒状ブランケットと
該円筒状ブランケットが嵌装される基軸ローラとを備え
たブランケット胴に対して設備され、該円筒状ブランケ
ットの該基軸ローラに対する装着状態を検知する装置で
あって、該基軸ローラを所定の位相位置に停止させる停
止位置制御手段と、該ブランケット胴の近傍に静止して
配設され、該円筒状ブランケットに形成された上記継ぎ
目を検知する継ぎ目検知手段とを備えたことを特徴とし
ている。
【0013】また、別の本発明の円筒状ブランケットの
装着状態検知装置は、外周面に継ぎ目が形成された円筒
状ブランケットと該円筒状ブランケットが嵌装される基
軸ローラとを備えたブランケット胴に対して設備され、
該円筒状ブランケットの該基軸ローラに対する装着状態
を検知する装置であって、該基軸ローラと一体的に配設
され、該円筒状ブランケットに形成された上記継ぎ目を
検知する継ぎ目検知手段を備えたことを特徴としてい
る。
【0014】上記の各装置において、好ましくは、該円
筒状ブランケットを円筒状の金属製スリーブの外周面に
板状の弾性部材を巻回して貼り付けることによって形成
するとともに、該継ぎ目検知手段を該板状弾性部材の継
ぎ目部において露出する該金属製スリーブを検知するセ
ンサとして構成する。或いは、上記継ぎ目に磁性体を埋
設するとともに、該継ぎ目検知手段を該磁性体を検知す
るセンサとして構成するのも好ましい。また、該継ぎ目
検知手段を撮像装置と該撮像装置で得られた画像データ
を表示するモニタとから構成するのも好ましい。更に、
該継ぎ目検知手段からの出力信号に基づき上記継ぎ目が
所定位置にあるか否か判定する判定手段と、該判定手段
により上記継ぎ目が所定位置にないと判定された場合に
警報を出力する警報手段とを更に備えるのもより好まし
い。
【0015】また、上記目的を達成するために、本発明
の円筒状ブランケットは、円筒状のスリーブの外周面に
板状の弾性部材を巻回して貼り付けることによって形成
された円筒状ブランケットにおいて、該板状弾性部材の
継ぎ目部に磁性体が埋設されたことを特徴としている。
【0016】
【発明の実施形態】以下、図面を参照しながら本発明の
実施の形態について説明する。図1,図2は本発明の第
1実施形態としての円筒状ブランケットの装着状態検知
装置を示すものである。詳しくは、ここでは本装着状態
検知装置をオフセット印刷機のブランケット胴に設備し
た場合の構成について示しており、図1は本装着状態検
知装置の構成を示す正面方向から見た概略図(一部は断
面図)、図2は図1のII−II方向矢視断面図である。な
お、図1,図2において従来のものと同一の部品及び部
位については同一の符号を付している。
【0017】本装着状態検知装置が適用されるブランケ
ット胴4は、図1,図2に示すように、内筒を形成する
基軸ローラ3と外筒を形成する円筒状ブランケット1と
から構成されている。基軸ローラ3は、フレーム5a,
5b間においてその両端部をブッシュ7a,7bに嵌装
された軸受6a,6bによって回転自在に軸支されてい
る。円筒状ブランケット1は、更に内筒を形成する金属
製のスリーブ8と外周面を形成する弾性体シート9とか
ら構成されている。弾性体シート9はゴム等を主体とす
る板状の部材であり、金属製スリーブ8とは別工程で製
造された後、金属製スリーブ8の外周面に巻回されて接
着剤等により貼り付けられ、金属製スリーブ8と一体化
されるようになっている。金属製スリーブ8は基軸ロー
ラ3の外径に対して内径寸法を僅かに小さく形成されて
おり、基軸ローラ3への嵌装後は基軸ローラ3を周囲か
ら締め付けることによって装着時の回転方向及び軸方向
へのズレが発生しないよう構成されている。
【0018】上記の構成において、基軸ローラ3に対す
る円筒状ブランケット1の交換作業は、以下の手順で行
なわれる。即ち、まず、基軸ローラ3を軸支する一方の
軸受6aが嵌装されたブッシュ7aを一旦フレーム5a
から抜き取り、円筒状ブランケット1を基軸ローラ3の
軸方向に嵌脱できるだけの所定のスペースを形成する。
そして、基軸ローラ3を他方の軸受6bによって片持ち
支持しながら古い円筒状ブランケット1を基軸ローラ3
から軸方向に抜き取り、新たな円筒状ブランケット1を
基軸ローラ3に嵌装する。その後、抜き取ったブッシュ
7aをフレーム5aに嵌装してもとの形に組み立て、こ
れにより交換作業が終了する。
【0019】ところで、金属製スリーブ8に弾性体シー
ト9を貼り付けるという構成により、円筒状ブランケッ
ト1の外周面には、図2に示すように軸方向に延びる継
ぎ目60が形成される。この継ぎ目60の位相と図示し
ない版胴の咥え部の位相とが一致していない場合には、
継ぎ目60において非印刷部分が生じてしまう。そこ
で、本装着状態検知装置は、上記のような継ぎ目60が
ある円筒状ブランケット1を基軸ローラ3に対し正しい
位相位置に装着させるために設備されたものであり、そ
の手段として停止位置制御装置42,反射式光電センサ
12,制御装置18及び警報装置19を備えている。
【0020】停止位置制御装置42は、ブランケット胴
4(基軸ローラ3)を所定の位相位置に停止させるため
の手段であり、基軸ローラ3の一端にギヤ43,44を
介して連結されたモータ38と、回転位相検知器39
と、制動装置40とを備えている。回転位相検知器39
は基軸ローラ3の回転位相を検知する手段であり、基軸
ローラ3が所定の位相に位置すると、制動装置40に信
号を出力してモータ38の回転を停止させるようになっ
ている。
【0021】反射式光電センサ12は、円筒状ブランケ
ット1の端部に向けて配設され、ブラケット13を介し
てフレーム5bの特定位置に固設されている。反射式光
電センサ12は、円筒状ブランケット1の外周面に形成
される上記継ぎ目60を検知するための手段として設け
られ、ここでは継ぎ目60において露出する金属製スリ
ーブ8からの反射光を検知して制御装置18に出力して
いる。制御装置18は、反射式光電センサ12からの出
力信号に基づき警報装置19を制御する装置であり、反
射式光電センサ12から継ぎ目60の検知信号が入力さ
れていない時に警報装置19を作動させている。
【0022】本発明の第1実施形態としての円筒状ブラ
ンケットの装着状態検知装置は上述のように構成されて
いるので、円筒状ブランケット1の交換作業は次のよう
な手順で行なうことが可能になる。以下、本装着状態検
知装置を用いた円筒状ブランケット1の交換作業につい
て図2を参照しながら説明する。まず、モータ38によ
りブランケット胴4(基軸ローラ3)を回転させる。そ
して、ブランケット胴4の位相が差し替え交換を行う所
定の位相になったことを回転位相検知器39が検知した
ら、制動装置40によってモータ38の回転を停止さ
せ、ブランケット胴4を上記所定位相位置に固定する。
次に、基軸ローラ3を軸支する一方の軸受6aが嵌装さ
れたブッシュ7aをフレーム5aから抜き取り、他方の
軸受6bに基軸ローラ3を片持ち状態で支持させる。
【0023】続いて、基軸ローラ3の外周面に形成され
た空気孔(図示略、図10参照)から所定のタイミング
で圧縮空気を噴出する。この圧縮空気の噴出により基軸
ローラ3と円筒状ブランケット1との間には空気層が形
成され、金属製スリーブ8が拡径して円筒状ブランケッ
ト1は自由に回動出来る状態になる。この状態で円筒状
ブランケット1を基軸ローラ3から抜き取る。
【0024】次に、上記の空気孔から圧縮空気を噴出さ
せながら、差し替え交換する新しい円筒状ブランケット
1を基軸ローラ3の外周面に嵌め込む。このとき、図2
(b)に示すように、光電センサ12の配設方向に対し
て継ぎ目60の位相位置がズレている場合には、継ぎ目
検知手段である光電センサ12が作動しない。このた
め、光電センサ12から制御装置18に検知信号が入力
されず、制御装置18は警報装置19を作動させる。こ
の警報装置19の作動により、オペレータは円筒状ブラ
ンケット1の装着位置がズレていることを確認すること
ができる。
【0025】上記状態の場合、オペレータは装着位置の
ズレを修正すべく円筒状ブランケット1を所定の方向へ
光電センサ12が作動する位置まで、即ち、警報装置1
9の作動が停止する位置まで回転させる。そして、警報
装置19の作動停止後は、空気孔からの圧縮空気の噴出
しを停止させ、同位置において円筒状ブランケット1を
固定する。これにより、新しい円筒状ブランケット1の
基軸ローラ3への嵌装が完了する。
【0026】以上のように、本装着状態検知装置によれ
ば、ブランケット胴4を構成する基軸ローラ3と円筒状
ブランケット1との回転方向におけるズレを目視によら
ず、光電センサ12からの信号を介した機械的な方法に
より検知することができるので、オペレータは円筒状ブ
ランケット1の嵌脱操作のみに専念でき、技術や経験に
関係なく、誰でも正確な位相位置に円筒状ブランケット
1を装着することができるという効果がある。また、位
相位置を目視に頼らず確認する事ができるため、円筒状
ブランケット1の交換作業時間を大幅に短縮することが
できるという効果もある。更に、光電センサ12により
継ぎ目60が検知されない場合には、警報装置19から
警報が出力されるので、継ぎ目60のズレを確実に防止
することができるという効果もある。
【0027】次に、本発明の第2実施形態としての円筒
状ブランケットの装着状態検知装置について図3,図4
を用いて説明する。図3は本装着状態検知装置にかかる
円筒状ブランケットの構成を示す図であり、図4は本装
着状態検知装置の要部構成を示す概略図(一部は断面
図)である。図3(b)に示すように、本実施形態にか
かる円筒状ブランケット14は、第1実施形態と同様
に、金属製のスリーブ8の外周面に板状の弾性体シート
9を巻回して貼り付けることによって構成されたもので
あるが、本実施形態では、さらに、図3(a),図3
(b)に示すように、弾性体シート9の継ぎ目60の一
端部に磁性体15を埋設したことを特徴としている。
【0028】本実施形態では、図4に示すように、継ぎ
目検知手段として近接スイッチ(磁性体検知センサ)1
6を備え、この近接スイッチ16によって継ぎ目60に
埋設された上記磁性体15を検知するようになってい
る。近接スイッチ16は、円筒状ブランケット14の端
部に向け磁性体15の埋設位置に合わせて配設され、ブ
ラケット13を介してフレーム5の特定位置に固設され
ている。近接スイッチ16は制御装置18に接続されて
おり、制御装置18は、第1実施形態と同様に近接スイ
ッチ16から磁性体15の検知信号が入力されていない
時に警報装置19を作動させるようになっている。ま
た、図示はしていないが、本装着状態検知装置も第1実
施形態と同様に停止位置制御装置を備えており(図1の
符号42参照)、停止位置制御装置によって、基軸ロー
ラ3を所定の位相位置に停止させることが可能になって
いる。
【0029】上記の構成により、本発明の第2実施形態
としての円筒状ブランケットの装着状態検知装置によっ
ても、円筒状ブランケット14の差し替え交換時には、
基軸ローラ3と円筒状ブランケット14との回転方向に
おけるズレを目視によらず、近接スイッチ16からの信
号を介した機械的な方法により検知することができ、第
1実施形態と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0030】なお、磁性体15の埋設位置は、図3
(a)に示す位置に限定されない。つまり、図5(a)
に示すように継ぎ目60の軸方向両端部に磁性体15を
埋設してもよく、図5(b)に示すように継ぎ目60の
全体に磁性体15を埋設してもよい。図5(a),図5
(b)に示すように磁性体15を埋設することで、基軸
ローラ3への嵌装時における円筒状ブランケット14の
方向性が無くなり、より交換作業が容易になるという利
点がある。
【0031】次に、本発明の第3実施形態としての円筒
状ブランケットの装着状態検知装置について図6を用い
て説明する。図6は本装着状態検知装置の要部構成を示
す概略図(一部は断面図)である。本実施形態は、円筒
状ブランケット14の構成は前述した第2実施形態と同
様であるが、円筒状ブランケット14の継ぎ目60に埋
設された磁性体15を検知する近接スイッチ16の配設
位置に特徴がある。即ち、本実施形態では、図6に示す
ように、近接スイッチ16はフレーム5bではなく基軸
ローラ3の端部にあるフランジ11に設けられている。
近接スイッチ16の位相位置は、予め図示しない版胴の
咥え部の位相と一致するように調整されており、近接ス
イッチ16の検知信号は、ロータリ式接続器を介して制
御装置18へ出力されるようになっている。なお、制御
装置18,警報装置19の構成及び機能については、第
1,第2実施形態と同様であるので、ここでは説明を省
略する。
【0032】上記の構成により、本発明の第3実施形態
としての円筒状ブランケットの装着状態検知装置によっ
ても、円筒状ブランケット14の差し替え交換時には、
基軸ローラ3と円筒状ブランケット14との回転方向に
おけるズレを目視によらず、近接スイッチ16からの信
号を介した機械的な方法により検知することができ、第
1,第2実施形態と同様の作用及び効果を得ることがで
きる。
【0033】さらに、本装着状態検知装置によれば、近
接スイッチ16が基軸ローラ3と一体となって回転して
いるので、円筒状ブランケット14の交換作業に際し基
軸ローラ3を所定の位相位置に停止させる必要が無い。
したがって、任意の位置で円筒状ブランケット14を装
着しても継ぎ目60を特定の位相位置に合わせることが
でき、円筒状ブランケット14の交換作業がより容易に
なるという効果がある。
【0034】最後に、本発明の第4実施形態としての円
筒状ブランケットの装着状態検知装置について図7を用
いて説明する。なお、図7は本装着状態検知装置の要部
構成を示す概略図(一部は断面図)である。本実施形態
は、円筒状ブランケット1の構成は前述した第1実施形
態と同様であるが、円筒状ブランケット14の継ぎ目6
0を検知する継ぎ目検知手段として、反射式光電センサ
12に加えてCCDカメラ34とモニタ37とを新たに
備えたことを特徴としている。即ち、本実施形態では、
反射式光電センサ12により継ぎ目60内に露出する金
属製スリーブ8を検知するとともに、CCDカメラ34
によって円筒状ブランケット1の表面を撮像し、反射式
光電センサ12の検知信号とCCDカメラ34の画像デ
ータとを共に制御装置18に出力するようになってい
る。また、制御装置18は、警報装置19を制御してC
CDカメラ34で得られた画像データを表示モニタ37
に表示させるとともに、反射式光電センサ12の検知信
号が入力されない時には警報灯35を点灯させブザー3
6を鳴らすようになっている。
【0035】更に、本実施形態では、停止位置制御手段
として、基軸ローラ3のフランジ11の外周面にケガキ
線(基準線)61を引くとともに、このケガキ線61を
検知するケガキ線検知センサ20を備えている。ケガキ
線61の位相位置は、図示しない版胴の咥え部の位相に
合わされており、ケガキ線検知センサ20によりケガキ
線61が検知される位置まで図示しないモータにより基
軸ローラ3を回転させることによって、基軸ローラ3を
所定の位相位置に停止させることが可能になっている。
なお、光電センサ12及びCCDカメラ34は、基軸ロ
ーラ3が所定の位相位置に停止したときのケガキ線の位
置に向けて配設されている。また、本実施形態では、更
に基軸ローラ3の回転数を検出するエンコーダ21も備
えており、このエンコーダ21によってもケガキ線61
の位置、即ち、基軸ローラ3の位相位置を検出できるよ
うになっている。
【0036】上記の構成により、本発明の第4実施形態
としての円筒状ブランケットの装着状態検知装置によれ
ば、基軸ローラ3と円筒状ブランケット1との回転方向
におけるズレを光電センサ12からの信号を介した機械
的な方法により検知することができるだけでなく、CC
Dカメラ34と表示モニタ37とによって円筒状ブラン
ケットの装着状態を確認することができるので、円筒状
ブランケット1の嵌装作業を更に容易にすることができ
るという効果がある。
【0037】以上、本発明の円筒状ブランケットの装着
状態検知装置について4つの実施形態を説明したが、本
発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例
えば、第1実施形態については、第3実施形態と同様に
基軸ローラ3と一体に光電センサ12を設けるようにし
てもよい。第4実施形態についても、基軸ローラ3と一
体に光電センサ12及びCCDカメラ4を設けるように
してもよい。また、第4実施形態については、光電セン
サ12を備えずにCCDカメラ34のみを備え、CCD
カメラ34で得られた画像を表示モニタ37で見ながら
継ぎ目60をケガキ線61に合わせるようにしてもよ
い。
【0038】また、本発明は、金属製スリーブ8の外周
面に板状の弾性体シート9を貼り付けた形式の円筒状ブ
ランケットにのみならず、外周面に継ぎ目が形成された
円筒状ブランケットであれば広く適用し得る。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の円筒状ブ
ランケットの装着状態検知装置によれば、基軸ローラに
対する円筒状ブランケットの継ぎ目のズレを継ぎ目検知
手段により検知することができるので、技術や経験に関
係なく、誰でも円筒状ブランケットを基軸ローラに対し
て容易に且つ正確に取り付けることができるという効果
がある。
【0040】また、別の本発明の円筒状ブランケットの
装着状態検知装置によれば、基軸ローラに対する円筒状
ブランケットの継ぎ目のズレを継ぎ目検知手段により検
知することができるので、技術や経験に関係なく、誰で
も円筒状ブランケットを基軸ローラに対して容易に且つ
正確に取り付けることができるという効果があり、更
に、継ぎ目検知手段が基軸ローラと一体となって回転す
ることにより、基軸ローラを所定の位相位置に停止させ
る必要が無く任意の位置で円筒状ブランケットを装着す
ることができるので、円筒状ブランケットの嵌装作業が
更に容易になるという効果もある。
【0041】特に、継ぎ目検知手段からの出力信号に基
づき判定手段により上記継ぎ目が所定位置にあるか否か
判定し、上記継ぎ目が所定位置にないと判定された場合
には警報手段により警報を出力することによって、継ぎ
目のズレを確実に防止することができるという効果があ
る。
【0042】また、本発明の円筒状ブランケットによれ
ば、円筒状のスリーブの外周面に貼り付けられる板状弾
性部材の継ぎ目部に磁性体が埋設されているので、近接
センサ等の磁性体検知手段を用いることによって容易に
継ぎ目を検知することができ、基軸ローラに対して容易
に且つ正確な位相で取り付けることができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としての円筒状ブランケ
ットの装着状態検知装置の構成を示す正面方向から見た
概略図(一部は断面図)である。
【図2】図1のII−II方向矢視断面図であり、(a)は
継ぎ目が正しい位相位置にある状態を示す図、(b)は
継ぎ目が正しい位相位置からズレた状態を示す図であ
る。
【図3】本発明の第2実施形態にかかる円筒状ブランケ
ットの構成を示す図であり、(a)は正面方向から見た
外観図、(b)は横断面図(軸方向から見た断面図)で
ある。
【図4】本発明の第2実施形態としての円筒状ブランケ
ットの装着状態検知装置の要部構成を示す概略図(一部
は断面図)である。
【図5】(a),(b)ともに本発明の第2実施形態に
かかる円筒状ブランケットの変形例を示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態としての円筒状ブランケ
ットの装着状態検知装置の要部構成を示す概略図(一部
は断面図)である。
【図7】本発明の第4実施形態としての円筒状ブランケ
ットの装着状態検知装置の要部構成を示す概略図(一部
は断面図)である。
【図8】従来のブランケット胴の代表的な構成を示す概
略図であり、(a)は軸方向断面図、(b)は正面方向
から見た外観図(一部は断面図)である。
【図9】従来のブランケット胴の代表的な構成を示す概
略図であり、(a)は軸方向断面図、(b)は縦断面図
(正面方向から見た断面図)である。
【図10】図9に示すブランケット胴における円筒状ブ
ランケットの交換方法を説明するための説明図である。
【図11】本発明の創案過程で案出された円筒状ブラン
ケットの構成を示す概略図であり、(a)は軸方向断面
図、(b)は正面方向から見た外観図(一部は断面図)
である。
【符号の説明】
1 円筒状ブランケット 3 基軸ローラ 4 ブランケット胴 5a,5b フレーム 6a,6b 軸受 7a,7b ブッシュ 8 金属製スリーブ 9 弾性体シート 11 フランジ 12 反射式光電センサ 13 ブラケット 14 円筒状ブランケット 15 磁性体 16 近接センサ 18 制御装置 19 警報装置 20 ケガキ線検知センサ 21 エンコーダ 34 CCDカメラ 35 警報灯 36 ブザー 37 表示モニタ 38 モータ 39 回転位相検知器 40 制動装置 42 停止位置制御装置 60 弾性体シートの継ぎ目 61 ケガキ線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−95102(JP,A) 特開2000−117949(JP,A) 特開 昭58−114952(JP,A) 特開 平6−297687(JP,A) 特開 昭60−132766(JP,A) 実開 昭62−121937(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 30/00 B41F 33/08 B41F 33/14

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に継ぎ目が形成された円筒状ブラ
    ンケットと該円筒状ブランケットが嵌装される基軸ロー
    ラとを備えたブランケット胴に対して設備され、該円筒
    状ブランケットの該基軸ローラに対する装着状態を検知
    する装置であって、 該基軸ローラを所定の位相位置に停止させる停止位置制
    御手段と、 該ブランケット胴の近傍に静止して配設され、該円筒状
    ブランケットに形成された上記継ぎ目を検知する継ぎ目
    検知手段とを備えたことを特徴とする、円筒状ブランケ
    ットの装着状態検知装置。
  2. 【請求項2】 外周面に継ぎ目が形成された円筒状ブラ
    ンケットと該円筒状ブランケットが嵌装される基軸ロー
    ラとを備えたブランケット胴に対して設備され、該円筒
    状ブランケットの該基軸ローラに対する装着状態を検知
    する装置であって、 該基軸ローラと一体的に配設され、該円筒状ブランケッ
    トに形成された上記継ぎ目を検知する継ぎ目検知手段を
    備えたことを特徴とする、円筒状ブランケットの装着状
    態検知装置。
  3. 【請求項3】 該円筒状ブランケットが円筒状の金属製
    スリーブの外周面に板状の弾性部材を巻回して貼り付け
    ることによって形成され、該継ぎ目検知手段が該板状弾
    性部材の継ぎ目部において露出する該金属製スリーブを
    検知するセンサとして構成されたことを特徴とする、請
    求項1又は2記載の円筒状ブランケットの装着状態検知
    装置。
  4. 【請求項4】 上記継ぎ目に磁性体が埋設され、該継ぎ
    目検知手段が該磁性体を検知するセンサとして構成され
    たことを特徴とする、請求項1又は2記載の円筒状ブラ
    ンケットの装着状態検知装置。
  5. 【請求項5】 該継ぎ目検知手段が撮像装置と該撮像装
    置で得られた画像データを表示するモニタとから構成さ
    れたことを特徴とする、請求項1又は2記載の円筒状ブ
    ランケットの装着状態検知装置。
  6. 【請求項6】 該継ぎ目検知手段からの出力信号に基づ
    き上記継ぎ目が所定位置にあるか否か判定する判定手段
    と、 該判定手段により上記継ぎ目が所定位置にないと判定さ
    れた場合に警報を出力する警報手段とを更に備えたこと
    を特徴とする、請求項1〜5の何れかの項に記載の円筒
    状ブランケットの装着状態検知装置。
  7. 【請求項7】 円筒状のスリーブの外周面に板状の弾性
    部材を巻回して貼り付けることによって形成された円筒
    状ブランケットにおいて、 該板状弾性部材の継ぎ目部に磁性体が埋設されたことを
    特徴とする、円筒状ブランケット。
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