JP3507125B2 - 液体有無検知装置、液体有無検知方法、および、液体有無検知装置に用いられるタンク - Google Patents
液体有無検知装置、液体有無検知方法、および、液体有無検知装置に用いられるタンクInfo
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- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Description
に、また特に、例えばインクジェットプリンタ等に使用
される透明なタンク内に存在する液体の有無を検知する
ための装置に関するものである。
いて、装置の利用上、インクタンク内に現存するインク
の有無を正確に知ることは極めて重要である。従来よ
り、この種のインクジェットプリンタに使用されている
インク有無検知装置には、以下のような方式があった。
の図例は、インクタンクに電極を設け、電極間に流れる
電流を検出する方式である。すなわち、10はインクタ
ンク、11はその内部の液体インク、12は電極、13
は定電圧源、14は抵抗、15は電圧検出部である。イ
ンク11がある場合は、インク11を通じて電流が流
れ、インク11がなくなると電流が流れなくなる。従っ
て電極間の電圧降下を検出することによりインク11の
有無が検知できる。
ンクに光を入射して透過光を検出する方式を示す。16
は透明なインクタンク、11はその内部のインク、4は
光源としてのLED等の発光素子、5は透過光の光セン
サである。インク11がある場合は、インク11によっ
て光が吸収され、インク11がなくなると吸収されなく
なる。従って光センサ5の出力を検出することによりイ
ンク11の有無が検知できる。
射して反射光を検出する他の従来例の方式を示す。16
は透明インクタンク、11はその内部のインク、4はL
ED等の発光素子、5は反射光センサである。インク1
1がある場合は、インク11とタンク16との境界部で
光が反射されず、インク11がなくなると反射されるよ
うになる。従って光センサ5の出力を検出することによ
りインク11の有無が検知できる。
ような各従来例のうち、図4のように、インクタンクに
電極を設け電極間に流れる電流を検出する方式には以下
のような問題点があった。すなわち、 1)インクタンク10に電極12を取付けるためにイン
クタンク10の製造にコストがかかる、 2)電極12に接続する配線が必要なため、キャリッジ
上にインクタンク10を搭載する形式のインクジェット
プリンタでは、移動するキャリッジへの配線が増加して
信頼性を低下させる可能性があり、 3)特にカラープリンタのように複数個のインクタンク
10を有する場合は、それぞれのインクタンク10毎に
電極12が必要となるため、配線が増えて信頼性が低下
しコストがかかる、また、 4)インク11の成分によっては、電流を流すことによ
りインク11が電気分解を起こして変質し、印字性能が
劣化する怖れがある、など。
透明なインクタンク16に光を入射して透過光を検出す
る方式には、以下のような問題点があった; 1)インクタン16を挟むように発光素子4と光センサ
5とを配置するために、インク有無検知装置が小型化で
きない。また、 2)特にカラープリンタのように複数個のインクタンク
16を有する場合は、インク11の色によって光の透過
率が異なるために一組のインク有無検知装置だけで全色
を正確に検知することが困難であり、このため、それぞ
れのインクタンク16毎に専用のインク有無検知装置を
搭載するとコストがかかる。
透明なインクタンクに光を入射して反射光を検出する方
式には以下のような問題点があった。すなわち、 1)インクタンク16とインク11との境界部の状態及
び光の入射角に、反射率が大きく左右されるため、精度
の高いインク有無検知が困難である、 2)特にカラープリンタのように複数個のインクタンク
16を有する場合は、インク11の色によって光の反射
率が異なるために一組のインク有無検知装置だけで全色
を正確に検知することが困難である。それぞれのインク
タンク毎にインク有無検知装置を搭載するコストがかか
る。
内の液体有無検知装置の従来例における問題点にかんが
みてなされたもので、例えばカラーインクのように複数
の色がある場合にも一つのインク有無検知装置で済み、
液体に変質などの影響を及ぼすことなく、また例えばキ
ャリッジにインクタンク搭載型の場合には、そのキャリ
ッジにインク有無検知装置を搭載する必要のない、低コ
ストの液体有無検知装置の提供を目的としている。
ては、タンク内の液体の有無を検知する液体有無検知装
置であって、2つの斜面がなす頂角の部位が上方となる
よう透明なタンクの底部に前記タンクと一体形成された
プリズム部であって、外部から入射された光を屈折させ
るための斜面部またはフレネルレンズを下部に備えたプ
リズム部に対し光を入射する光源と、前記光源により入
射した光の前記2つの斜面による反射光を検出するセン
サと、からなり、前記光源は、前記プリズム部の下部で
屈折した光が、前記上方の斜面の一つに対して、前記液
体と前記タンクの部材との屈折率により決定される全反
射の第1の臨界角、及び前記タンクの部材と空気との屈
折率により決定される全反射の第2の臨界角の2つの臨
界角の間の角度で入射するよう、前記プリズム部の下部
へ光を入射し、前記2つの斜面に液体が接していない状
態において、前記プリズム部の前記斜面の一つに対して
前記光源から入射された光が、前記2つの斜面において
全反射された光を前記センサにより検出することに基づ
いて、前記タンク内の液体が無い状態を検知するよう構
成したことを特徴とする。
体がある場合の入射角は臨界角よりも小さいため、入射
光は全反射せず、液体がない場合の入射角は臨界角より
も大きいため、入射光は全反射する。従って反射光を光
センサで検出することにより液体の有無が検知できる。
検知装置で複数の液体に対応することができ、各液体へ
の変質の影響を与えることなく、またプリズム部はタン
クと一体成形し得るため低コストで済む。
する: (実施例1)図1に、本発明に係る第1の実施例による
透明タンク内の液体の有無検知装置の構成図を示す。
(a)/(b)図は、それぞれ液体あり/なしの状態図
である。1は、可塑性部材で作られた透明タンク、2
は、透明タンク1に一体成形された斜面を有するプリズ
ム部、3はインク等の液体、4はLED等の光源、5は
光センサである。光源4から透明タンク1のプリズム部
2に入射した光は、プリズム部2の斜面で屈折を起こ
す。
タンク1のタンク部材の屈折率、n2 を液体3の屈折
率、θ1 をプリズム部2の斜面への光の入射角、θ0
を、プリズム部2の斜面から空気への光の出射角、θ2
を、プリズム部2の斜面から液体3への光の出射角とす
ると、スネルの法則により、(b)図に示すように、プ
リズム部2の斜面に空気が接している場合は、 n0 sinθ0 =n1 sinθ1 (a)図のように、プリズム2の斜面に液体3が接して
いる場合は、 n2 sinθ2 =n1 sinθ1 という関係が成り立つ。θ0 またはθ2 が90°となる
ようなθ1 を屈折の“臨界角”と呼ぶ。入射角が臨界角
を越えると入射光は全反射する。液体3の屈折率に応じ
て、透明タンク1の部材とプリズム部2の斜面の角度及
び光の入射角を適当に選定すると、液体3がある場合
は、入射光が光センサ5へほとんど帰って来ず、液体3
がない場合は、プリズム部2の斜面と空気の境界で全反
射するために、に入射光を光センサ5で検出することが
できる。
度が45°、入射角45°の場合を示しているが、本実
施例において液体3が、水または水を溶媒としたインク
等で屈折率1.32、透明タンク1の部材がポリプロピ
レンで屈折率1.50であるとすると、プリズム部2の
斜面即ち透明タンク1の部材から空気への入射光での臨
界角は41.8°、液体3への入射光では臨界角は6
2.0°となる。入射角45°は41.8°より大きい
ために、(a)図のように、液体3がある場合は入射光
は全反射して光センサ5に検出され、(b)図のように
液体3がない場合は、62.0°より小さいために、入
射光は全反射せず光センサ5に検出されない。
図である図2は、構成及び液体の有無の検知原理は前記
実施例1の場合と同様であるが、前記実施例1では光源
4と光センサ5との光軸が90°で、光源4と光センサ
5との距離が離れているのに対し、本実施例2では、光
軸が平行で、光源4と光センサ5とを近接させている点
と、プリズム部2の斜面が2面ある点とが異なる。
で頂角が90°の直角プリズムである。光源4から透明
タンク1のプリズム部2に入射した光は、プリズム部2
の斜面で屈折を起こすが、(b)図のように液体がない
場合は、2つの斜面で全反射して、入射光に平行に光セ
ンサ5に返ってくる。光源4と光センサ5が近接した配
置であるために、光源と光センサとを一体化した反射型
フォトインタラプタ等のデバイスが使用でき、液体3の
有無検知装置の小型化が可能である。
媒としたインク等で屈折率1.32、透明タンク1の部
材がポリプロピレンで屈折率1.50である場合につい
て、プリズム部2の斜面の角度と頂角を最適化した場合
の実施例3を図3に示す。構成及び液体の有無の検知原
理は図2におけると同様であるため、プリズム部2の形
状と光源4及び光センサ5の位置関係のみを示してい
る。
への入射光における臨界角は41.8°、水または水を
溶媒としたインク等への入射光における臨界角は62.
0°となるから、図1及び図2で示したような入射角4
5°では41.8の臨界角に近すぎて組立調整が困難と
なる場合がある。即ち、組立時における光軸の角度公差
が厳しく、−3.2°ずれただけでも液体3がない場合
に全反射しなくなってしまい、有無検知ができなくな
る。
の入射角は2つの臨界角41.8°と62.0°の中間
の52°近辺であることが望ましいことが分る。入射角
52°であれば光軸の角度公差は約±10°と大きくな
り、この際のプリズム部2の斜面の角度は38°、頂角
は104°となる。ただしこの場合は、光源4の光軸と
光センサ5の光軸とが平行にならず、(a)図に示すよ
うな配置となる。(b)〜(d)図は、それぞれ光の入
射角を52°に保ちつつ、光軸を平行にして光源4と光
センサ5の光軸合わせを容易にした図例を示すものであ
る。
やして光軸を平行にしているが、形状が大きくなる。
(c)図は、(b)図のプリズム部2の下部を削って形
状をやや小さくしている。(d)図は、プリズム部2の
下部の斜面をフレネルレンズ様にして形状を小さくして
いる図例を示す。
ばインクジェットプリンタにおける液体インクタンクの
事例について説明したが、本発明原理は、これのみに限
定されることなく、一般的なタンク内の液体の有無検知
についても適用し得ることはもちろんである。
透明なタンクにプリズム部を一体成形し、液体とタンク
部材の屈折率によって決定される全反射の臨界角及びタ
ンク部材と空気の屈折率によって決定される全反射の臨
界角の2つの臨界角の間の角度で光源から光をプリズム
部へ入射すると、液体がある場合の入射角は臨界角より
も小さいため、入射光は全反射せず、液体がない場合の
入射角は臨界角よりも大きいため、入射光は全反射す
る。したがって反射光を光センサで検出することで液体
の有無が検知できる。
の色(反射率や透過率)には依存せず屈折率にのみ関わ
るので、例えば液体がインクジェットプリンタにおける
カラーインクのように種々な色がある場合でも、屈折率
が同程度であれば、一つのインク有無検知装置で検知で
きる。また非接触式の光学式検知装置であるため、液体
に変質などの影響を与えず、かつ、例えばキャリッジに
インクタンクを搭載する型式のインクジェットプリンタ
等のような場合には、キャリッジにインク有無検知装置
を搭載する必要がなく移動するキャリッジへの配線の増
加に伴う信頼性の低下が防止できる。またプリズム部は
タンクと一体成形であるからコストの上昇は少なくてす
む利点がある。
例)
一従来例
他の従来例
Claims (5)
- 【請求項1】 タンク内の液体の有無を検知する液体有
無検知装置であって、 2つの斜面がなす頂角の部位が上方となるよう透明なタ
ンクの底部に前記タンクと一体形成されたプリズム部で
あって、外部から入射された光を屈折させるための斜面
部またはフレネルレンズを下部に備えたプリズム部に対
し光を入射する光源と、 前記光源により入射した光の前記2つの斜面による反射
光を検出するセンサと、 からなり、前記光源は、前記プリズム部の下部で屈折した光が、前
記上方の斜面の一つに対して、前記液体と前記タンクの
部材との屈折率により決定される全反射の第1の臨界
角、及び前記タンクの部材と空気との屈折率により決定
される全反射の第2の臨界角の2つの臨界角の間の角度
で入射するよう、前記プリズム部の下部へ光を入射し、 前記2つの斜面に液体が接していない状態において、前
記プリズム部の前記斜面の一つに対して前記光源から入
射された光が、前記2つの斜面において全反射された光
を前記センサにより検出することに基づいて、前記タン
ク内の液体が無い状態を検知するよう構成したことを特
徴とする液体有無検知装置。 - 【請求項2】 前記光源により前記斜面の一つに対して
入射する光の角度は、前記液体と前記タンクの部材との
屈折率により決定される全反射の臨界角と、前記タンク
の部材と空気との屈折率により決定される全反射の臨界
角の2つの臨界角のほぼ中間の角度であることを特徴と
する請求項1に記載の液体有無検知装置。 - 【請求項3】 タンク内の液体の有無を検知する液体有
無検知方法であって、 2つの斜面がなす頂角の部位が上方となるよう透明なタ
ンクの底部に前記タンクと一体形成されたプリズム部で
あって、外部から入射された光を屈折させるための斜面
部またはフレネルレンズを下部に備えたプリズム部に対
して光を入射し、 前記光源により入射した光の前記2つの斜面による反射
光を、前記タンク外のセンサにより検出し、 前記プリズム部の前記斜面の一つに対して前記光源から
入射された光が、前記2つの斜面において全反射された
光を前記センサにより検出することに基づいて、前記タ
ンク内の液体が無い状態を検知するものであって、 前記光源は、前記プリズム部の下部で屈折した光が、前
記上方の斜面の一つに対して、前記液体と前記タンクの
部材との屈折率により決定される全反射の第1の臨界
角、及び前記タンクの部材と空気との屈折率により決定
される全反射の第2の臨界角の2つの臨界角の間の角度
で入射するよう、前記プリズム部の下部へ光を入射する
ことを特徴とする液体有無検知方法。 - 【請求項4】 前記光源により前記斜面の一つに対して
入射する光の角度は、前記液体と前記タンクの部材との
屈折率により決定される全反射の臨界角と、前記タンク
の部材と空気との屈折率により決定される全反射の臨界
角の2つの臨界角のほぼ中間の角度であることを特徴と
する請求項3に記載の液体有無検知方法。 - 【請求項5】 光源と光を検出するセンサとで構成さ
れ、光源からタンクのプリズム部へ入射してプリズム部
の斜面で反射された光をセンサにより検出することでタ
ンク内の液体の有無を検知する液体有無検知装置に用い
られるタンクであって、 2つの斜面がなす頂角の部位が上方となるよう、底部に
一体形成されたプリズム部を有し、 前記プリズム部は、前記光源から照射された光が、前記
液体と前記タンクの部材との屈折率により決定される全
反射の第1の臨界角、及び前記タンクの部材と空気との
屈折率により決定される全反射の第2の臨界角の、2つ
の臨界角の間の角度で前記斜面の一つに対して入射する
よう、外部から照射された光を屈折させるための斜面部
またはフレネルレンズを下部に備え、 前記2つの斜面に液体が接していない状態において、前
記プリズム部の前記斜面の一つに対して前記光源から入
射された光が、前記2つの斜面において全反射を生じる
よう構成したことを特徴とする液体有無検知装置に用い
られるタンク。
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JP10677694A JP3507125B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 液体有無検知装置、液体有無検知方法、および、液体有無検知装置に用いられるタンク |
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JPH07311072A JPH07311072A (ja) | 1995-11-28 |
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JP10677694A Expired - Fee Related JP3507125B2 (ja) | 1994-05-20 | 1994-05-20 | 液体有無検知装置、液体有無検知方法、および、液体有無検知装置に用いられるタンク |
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