JP3506186B2 - ロックアップクラッチの油圧制御装置 - Google Patents

ロックアップクラッチの油圧制御装置

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JP3506186B2
JP3506186B2 JP15198294A JP15198294A JP3506186B2 JP 3506186 B2 JP3506186 B2 JP 3506186B2 JP 15198294 A JP15198294 A JP 15198294A JP 15198294 A JP15198294 A JP 15198294A JP 3506186 B2 JP3506186 B2 JP 3506186B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、ロックアップ締結容量
をアプライ側圧力とリリース側圧力の差圧を制御するこ
とによって得るロックアップクラッチの油圧制御装置に
関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ロックアップ締結容量をアプライ
側圧力とリリース側圧力の差圧を制御することによって
得るロックアップクラッチの油圧制御装置としては、例
えば、特開平3−96758号公報に記載のものが知ら
れている。 【0003】上記従来出典には、ロックアップコントロ
ールバルブのアプライ圧制御の元圧とリリース圧制御の
元圧とを共に第2レギュレータ圧(潤滑圧)とする装置
が示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のロックアップクラッチの油圧制御装置にあっては、
ポンプ低回転時や油温が著しく上昇し、消費流量に比較
してポンプ吐出流量が不足した場合(油量収支不足状
態)、ライン圧確保のためプレッシャレギュレータバル
ブが第1レギュレータ圧(ライン圧)に対して第2レギ
ュレータ圧の接続部を絞るため、第2レギュレータ圧を
共にアプライ圧,リリース圧の元圧とする従来の油圧制
御装置では、アプライ圧も元圧を超えられないため、必
要なロックアップ容量が得られず、低速域でロックアッ
プができず、燃費改善が困難であるという問題があっ
た。 【0005】 本発明は、上記課題に着目してなされた
もので、第1の目的とするところは、ロックアップ締結
容量をアプライ側圧力とリリース側圧力の差圧を制御す
ることによって得るロックアップクラッチの油圧制御装
置において、ロックアップ油量収支不足時にも必要なロ
ックアップ容量を確保し、低速域でロックアップを可能
にすることにより燃費改善を図ると共に、流体伝動装置
のキャビテーション防止に有利で、且つ、低μ路での急
ブレーキエンスト防止に有利なロックアップクラッチの
油圧制御装置を提供することにある。 【0006】 【0007】 【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため請求項1記載の第1の発明のロックアップクラッ
チの油圧制御装置では、図1のクレーム対応図に示すよ
うに、流体伝動装置aのポンプインペラ側とタービンラ
ンナ側とを締結可能なロックアップクラッチbと、前記
ロックアップクラッチbのアプライ側圧力とリリース側
圧力を作り出すロックアップコントロールバルブcと、
前記ロックアップコントロールバルブcからのアプライ
側圧力とリリース側圧力との差圧を制御する信号圧を作
り出す電気的アクチュエータdと、を備えたロックアッ
プクラッチの油圧制御装置おいて、前記ロックアップコ
ントロールバルブcのアプライ圧制御の元圧ポートeに
は、プレッシャレギュレータバルブf上流の第1レギュ
レータを直接または減圧弁gを介して導く第1油路h
が接続され、前記ロックアップコントロールバルブcの
リリース圧制御の元圧ポートiには、プレッシャレギュ
レータバルブf下流の第2レギュレータを直接または
圧力の上限を制限するバルブjを介して導く第2油路k
が接続されていて、前記ロックアップコントロールバル
ブcは、アプライ圧とリリース圧の元圧を共に減圧でき
る構成となっているバルブで、スプール移動範囲中でア
プライ圧と第1レギュレータ圧そしてリリース圧と第2
レギュレータ圧が双方とも同時に接続される領域を持つ
バルブであることを特徴とする。 【0008】 【0009】 【作用】第1の発明の作用を説明する。 【0010】ポンプ低回転時や油温が著しく上昇し、消
費流量に比較してポンプ吐出流量が不足した場合(油量
収支不足状態)、ライン圧確保のためプレッシャレギュ
レータバルブfが第1レギュレータ圧(ライン圧)に対
して第2レギュレータ圧の接続部を絞り、第1レギュレ
ータ圧に比べて第2レギュレータ圧が低下する。よっ
て、第2レギュレータ圧をアプライ圧の元圧とする従来
装置の場合には、アプライ圧とリリース圧との差圧制御
範囲の最大値が第2レギュレータ圧により規定されてし
まい、油量収支不足時には、必要なロックアップ容量を
確保できない。 【0011】これに対し、第1の発明では、ロックアッ
プコントロールバルブcのアプライ圧制御の元圧を、プ
レッシャレギュレータバルブf上流の第1レギュレータ
圧(ライン圧)としていることで、アプライ圧とリリー
ス圧との差圧の最大値が第1レギュレータ圧(>プレッ
シャレギュレータバルブf下流の第2レギュレータ圧)
により規定され、油量収支不足時であっても必要なロッ
クアップ容量が確保される。つまり、差圧制御範囲に対
して差圧の最大値以上にアプライ圧の元圧がないとアプ
ライ圧の元圧によりその制御範囲が限定される。 【0012】 【0013】ロックアップコントロールバルブcは、ア
プライ圧とリリース圧の元圧を共に減圧できる構成とな
っているバルブで、スプール移動範囲中でアプライ圧と
第1レギュレータ圧そしてリリース圧と第2レギュレー
タ圧が双方とも同時に接続される領域を持つバルブであ
るため、同じ差圧を得るにしてもアプライ圧,リリース
圧の各々をできるだけ高い圧力にしての差圧制御ができ
る。 【0014】よって、アプライ圧が0にならないことに
より、流体伝動装置a内でのキャビテーション発生防止
に有利であり、また、中間容量制御時にリリース圧が発
生していることにより、ロックアップ解放の応答性が確
保され、低μ路における急ブレーキエンスト防止に有利
である。 【0015】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 【0016】(第1実施例)まず、構成を説明する。 【0017】図2は本発明第1実施例のロックアップク
ラッチの油圧制御装置を示す全体システム図、図3はロ
ックアップコントロールバルブを示す図である。 【0018】図2において、1は可変容量ポンプ、2は
ライン圧油路、3はプレッシャレギュレータバルブ、4
はパイロットバルブ、5はアプライ圧油路、6はリリー
ス圧油路、10はリリース圧元圧油路(第2油路kに相
当)、11はクーラ・潤滑系油路、12はオイルクー
ラ、13はパイロット圧油路、14はトルクコンバータ
(流体伝動装置aに相当)、15はロックアップクラッ
チ、20はロックアップコントロールバルブ、21はト
ルコンレギュレータバルブ(圧力の上限を制限するバル
ブjに相当)、22はトルコン圧油路、23はロックア
ップ信号圧油路、24はロックアップソレノイド(電気
的アクチュエータdに相当)、25はロックアップ偏心
量フィードバック圧油路、35はロックアップレギュレ
ータバルブ(減圧弁gに相当)、36はアプライ圧元圧
油路(第1油路hに相当)、37,38はオリフィスで
ある。 【0019】前記可変容量ポンプ1の吐出ポートは、ラ
イン圧油路2(ポンプ吐出圧油路)に接続されており、
そのライン圧油路2は、プレッシャレギュレータバルブ
3及びパイロットバルブ4に接続されている。 【0020】前記プレッシャレギュレータバルブ3に
は、ライン圧の指令圧であるスロットルモデファイヤ圧
及びRレンジでライン圧と接続されるRレンジ圧が接続
されている。 【0021】前記トルクコンバータ14の解放側は、リ
リース圧油路6に接続されており、締結側はアプライ圧
油路5に接続されている。また、リリース圧油路6及び
アプライ圧油路5は共にロックアップコントロールバル
ブ20に接続されている。 【0022】前記ロックアップコントロールバルブ20
は、リリース圧元圧油路10,トルクコンバータレギュ
レータバルブ21及びトルコン圧油路22を介してプレ
ッシャレギュレータバルブ3に接続されている。また、
クーラ・潤滑系油路11を介してオイルクーラ12に接
続されており、その後、潤滑系に接続されている。ま
た、ロックアップ信号圧油路23を介してロックアップ
ソレノイド24に接続されている。このロックアップコ
ントロールバルブ20は、図3に示すように、アプライ
側スプール20aとリリース側スプール20bと、スリ
ーブ20cと、スプリング20dを有して構成されてい
る。 【0023】前記ロックアップソレノイド24は、パイ
ロットバルブ4からのパイロット圧油路13に接続され
ていて、外部からのデューティ比駆動指令によりロック
アップ信号圧を作り出す。 【0024】前記ロックアップレギュレータバルブ35
は、ライン圧油路2に接続されており、また、アプライ
圧元圧油路36を介してロックアップコントロールバル
ブ20に接続されている。 【0025】次に、作用を説明する。 【0026】[ライン圧制御作用]プレッシャレギュレ
ータバルブ3は、スロットル開度に応じて作られるスロ
ットルモデファイヤ圧で必要なライン圧を得られるよう
制御する。プレッシャレギュレータバルブ3は、スロッ
トルモデファイヤ圧がプレッシャレギュレータプラグ3
b右端に作用するスロットルモデファイヤ圧による力と
スプリング3cによる力に対しライン圧がプレッシャレ
ギュレータバルブスプール3a左端に作用するライン圧
による力が釣り合うように変位する。 【0027】プレッシャレギュレータバルブスプール3
aが右方に変位すると、フィードバック油路25はライ
ン圧油路2と連通し、フィードバック油路25の圧力は
増大し可変容量ポンプ1のコントロールピストンは下方
に押され、カムリングを下方に押し、可変容量ポンプ1
の偏心量が低下するため吐出流量が減少し、ライン圧が
低下する。逆に、プレッシャレギュレータバルブスプー
ル3aが左方に変位すると、フィードバック油路25の
圧力は低下し可変容量ポンプ1のコントロールピストン
はスプリングにより上方に押され、可変容量ポンプ1の
偏心量が増大するため吐出流量が増加し、ライン圧が上
昇する。 【0028】フィードバック油路25の圧力が可変容量
ポンプ1の偏心量が最大となる圧力まで低下してもまだ
所定のライン圧に達しない時、プレッシャレギュレータ
バルブスプール3aはさらに左方に押され、ライン圧油
路2とトルコン圧油路22の開口面積は減少し、トルク
コンバータ14や潤滑に送られる流量が減少するため、
さらにライン圧を上昇させることができる。 【0029】可変容量ポンプ1の吐出流量が必要なライ
ン圧を得るために必要な流量に対して十分余裕がある場
合、プレッシャレギュレータバルブスプール3aはトル
コン圧油路22をライン圧油路2に十分開口する調圧位
置で安定する。 【0030】[ロックアップ信号圧による差圧制御]ロ
ックアップコントロールバルブ20は、ロックアップ信
号圧に対してトルコンアプライ圧とリリース圧の差圧を
制御する。ロックアップソレノイド24は、デューティ
比に対してロックアップ信号圧Psig を出力し、デュー
ティ比が大きくなるほどアプライ圧Paとリリース圧P
rの差圧Pa−Prを増大させるように設計されてい
る。 【0031】ロックアップコントロールバルブ20は、
リリース圧元圧油路10の油圧を減圧してリリース圧油
路6の油圧を制御し、また、アプライ圧元圧油路36の
油圧を減圧してアプライ圧油路5の油圧を制御する。 【0032】ロックアップコントロールバルブスプール
20aは、スプリング力とスプール20aの大径部と小
径部との面積差に作用するアプライ圧によって図3では
右方に押され、ロックアップコントロールバルブスプー
ル20bは、ロックアップ信号圧Psig がスプール右端
に及ぼす力とスプール20bの大径部と小径部の面積差
にリリース圧が作用する力で左方に押されている。スプ
ール20aとスプール20bの大径部と小径部の面積差
はほぼ同じ値Aに設計されているため、双方のスプール
に働く力の合力は、アプライ圧Paとリリース圧Prの
差圧がAの面積に働く力とスプリング力Fsとが右方に
働き、ロックアップ信号圧Psig がスプール20b右端
の面積Bに働く力が左方に働く。 【0033】よって、釣り合い式は、 A×(Pa−Pr)+Fs=B×Psig となり、ロックアップ信号圧Psig は、0からパイロッ
ト圧Ppまで3方向デューティソレノイド弁構造のロッ
クアップソレノイド24で制御できるため、差圧(Pa
−Pr)は、[−Fs/A]〜[Pp×(B/A)−F
s/A]の範囲でPsig に対して制御可能である。 【0034】[様々な条件下での差圧制御]上記差圧の
制御範囲の最大値以上にアプライ圧に元圧があれば、P
aとPrの差圧はロックアップ信号圧Psig に対して決
まるが、各々の絶対圧は状況によって変化する。 【0035】リリース圧の元圧は、第2レギュレータ圧
のため、油量収支不足時はライン圧に対して大幅に低下
する。また、油量収支不足でなくても、油路10や油路
22はクーラ流量及び潤滑流量といった大流量が流れて
いるため、油路10や油路22でも油路抵抗が影響を及
ぼし、リリース圧の元圧はライン圧に対し低下してしま
っている。一方、アプライ圧の元圧はトルクコンバータ
14の破損を防止するためにアプライ圧元圧の上限を制
限するロックアップレギュレータバルブ35が接続され
ているが、その設定圧をライン圧が超えない限りアプラ
イ圧の元圧はライン圧にほぼ等しい。よって、運転条件
や環境条件によってリリース圧とアプライ圧の元圧は全
く違う値をとる。 【0036】ロッアップコントロールバルブ20のスプ
ール20a,20bは、接して動くがどの位置にあって
もリリース圧Prとその元圧またはアプライ圧Paとそ
の元圧のどちらか接続されるようになっており、かつ、
必ずその両方とも接続されるバルブ位置を有するように
設計されているため、アプライ圧Paとリリース圧Pr
のどちらかは元圧に等しい状態で差圧を制御できるよう
になっている。 【0037】図4にアプライ圧,リリース圧が共に十分
高い場合のデューティ比と各部油圧の関係を示す。アプ
ライ圧の元圧はロックアップレギュレータバルブ35で
制限される圧力であり、ロックアップコントロールバル
ブ20の差圧制御範囲の最大値に等しいとする。 【0038】デューティ比0%でロックアップ信号圧P
sig は0である。この時は、Pr−PaがFs/Aと釣
り合うようにスプール20a,20bは右に動き、アプ
ライ圧を低下させようとすると同時にリリース圧を増大
させようとする。するとアプライ圧油路5はクーラ油路
11に接続され、リリース圧油路6は元圧に接続され
る。この時、Pr>Paとなり、ロックアップクラッチ
15は右方に動きロックアップが解放され、作動油の流
れはライン圧油路2からプレッシャレギュレータバルブ
3を経て油路22→トルコンレギュレータバルブ21→
油路10→リリース圧油路6→トルクコンバータ14内
をリリース室からアプライ室側→アプライ圧油路5→ク
ーラ油路11→オイルクーラ12の順に作動油は流れ、
一部はトルクコンバータ14をバイパスして油路10か
らオリフィス37を通りクーラ油路11に流れる。 【0039】ロックアップコントロールバルブ20が、
図3のII位置が最もPr−Paが大きくなる位置である
が、この時、Pr−Paはリリース圧油路6,トルクコ
ンバータ14,アプライ圧油路5の抵抗で決まる値以上
にはならない。アプライ圧Paは油路11,クーラ及び
後部潤滑の抵抗と、そこを流れる流量で決まる値以下に
はできない。通常、Fs/Aは図3のII位置のPr−P
aより大きく設定され、Psig =0では、スプール20
a,20bは釣り合わずにIIの位置までフルストローク
する。 【0040】デューティ比を増大させるとロックアップ
信号圧Psig が増加するが、それに伴って制御目標差圧
(Pa−Pr)が大きくなり、バルブが制御状態に入
る。この時、スプール20a,20bは左方に動き、ア
プライ圧油路5とクーラ油路11の開口面積を絞ってゆ
き、Pr−Paが小さくなってゆく。Psig が増大し、
目標Pa−Prが正の値になるとさらにスプール20
a,20bは左方に動き、アプライ圧油路5とクーラ油
路11は絞り切られ、次にアプライ圧油路5はアプライ
圧元圧油路36に接続されるが、このときまだリリース
圧油路6はリリース元圧油路10に接続されたままであ
り(図3のI)、リリース圧が低下しないがアプライ圧
が増大することで差圧Pa−Prが大きくなってゆく。
ところが、信号圧Psig がさらに増大し、Paが完全に
元圧に等しくても目標差圧が得られない場合、スプール
20a,20bはより左方に移動し、リリース圧油路6
と元圧油路10の開口面積を減少させると同時にドレン
ポートとシール長を低下させリリース圧を低下させて目
標差圧が得られる。完全にリリース圧油路6がドレンポ
ートに接続されると、リリース圧は0で差圧Pa−Pr
はアプライ圧元圧と等しくなる。 【0041】これをデューティ比に対する油圧で整理す
ると、図4〜図6に示すようになる。図4はアプライ圧
の元圧が目標の最大圧に等しく、リリース圧の元圧も同
じ値である場合、図5はアプライ圧の元圧は目標の最大
圧に等しいが、リリース圧の元圧も同じ値の場合、図6
はアプライ圧の元圧は最低ライン圧の場合を示す。 【0042】アプライ圧元圧以下の差圧制御範囲ではい
かなる条件でもデューティ比に対してPa−Prの正の
差圧は決定する。負の差圧についてはバルブが図3のII
位置での差圧以下でデューティ比に対してPa−Prは
決まる。尚、図4〜図6の各図で、デューティ比<d1
ではスプール20a,20bは図3のIIの位置、デュー
ティ比=d2ではおよそ図3のIの位置、デューティ比
>d3では図3のIII の位置である。 【0043】図6のように差圧制御範囲に対して差圧の
最大値以上にアプライ圧の元圧がないとアプライ圧の元
圧によりその制御範囲が限定される。よって、アプライ
圧の元圧が必要なロックアップ伝達容量に対して低過ぎ
る場合は完全にロックアップを締結できずロックアップ
不能になる。 【0044】これに対し、本発明の第1実施例では、ア
プライ圧の元圧を第1レギュレータ圧としているため、
油量収支不足時はクーラと潤滑系流量をプレッシャレギ
ュレータバルブ3で制限し、ライン圧を最優先するとい
ったことや、トルクコンバータ14を経由してからクー
ラ,後部潤滑へと流れる順序は従来と同じであるが、ア
プライ圧元圧はライン圧から低下せずに供給されるた
め、大きなロックアップ容量が得られる。 【0045】次に、効果を説明する。 【0046】(1)ロックアップ締結容量をアプライ圧
Paとリリース圧Prの差圧を制御することによって得
るロックアップクラッチの油圧制御装置において、ロッ
クアップコントロールバルブ20のアプライ圧制御の元
圧ポートには、プレッシャレギュレータバルブ3の上流
位置からの第1レギュレータ圧(ライン圧)をロックア
ップレギュレータバルブ35を介して導くアプライ圧元
圧油路36が接続され、ロックアップコントロールバル
ブ20のリリース圧制御の元圧ポートには、第2レギュ
レータ圧(潤滑圧)をトルコンレギュレータバルブ21
を介して導くリリース圧元圧油路10が接続されている
構成としたため、ロックアップ油量収支不足時にも必要
なロックアップ容量を確保し、低速域でロックアップを
可能にすることにより燃費改善を図ることができる。 【0047】ちなみに、図7にはアプライ圧の元圧をラ
イン圧系とする本発明装置の場合と、アプライ圧の元圧
を潤滑圧系とする従来装置の場合との油圧比較特性図で
あり、本発明装置の場合には従来装置に比べて低回転方
向に高容量域の拡大が達成されていると共に全回転域で
全体的な容量アップが達成されることが分かる。 【0048】(2)ロッアップコントロールバルブ20
のスプール20a,20bは接して動くがどの位置にあ
ってもリリース圧Prとその元圧またはアプライ圧Pa
とその元圧のどちらか接続されるようになっており、か
つ、必ずその両方とも接続されるバルブ位置を有するよ
うに設計されているため、同じ差圧を得るにしてもアプ
ライ圧Pa,リリース圧Prの各々はできるだけ高い圧
力での差圧制御が可能となり、アプライ圧Paが0とな
らないことによるトルクコンバータ14内のキャビテー
ション防止に有利、且つ、中間容量制御時にリリース圧
Prが発生していることによるロックアップ解放時の応
答性確保、つまり、低μ路における急ブレーキエンスト
防止に有利である。 【0049】(参考例) 図8は参考例のロックアップクラッチの油圧制御装置を
示す全体システム図である。 【0050】第1実施例装置と異なる点は、ロックアッ
プコントロールバルブ20の接続油路位置が変わったこ
とと、スプールストローク中にアプライ圧Pa,リリー
ス圧Prが共に元圧と接続されない領域を設けたもので
ある。 【0051】 この参考例の場合、デューティ比に対し
て各油圧は、図9〜図11のように変化する。この図9
〜図11は第1実施例の図4〜図6の条件にそれぞれ相
当する。デューティ比に対する差圧制御特性は同じだ
が、各油圧の実圧の動きは第1実施例と異なる。この場
合、やはり油量収支不足時はクーラと潤滑系流量をプレ
ッシャレギュレータバルブ3で制限し、ライン圧を最優
先するといったことや、トルクコンバータ14を経由し
てからクーラ,後部潤滑へと流れる順序は従来と同じで
あるが、アプライ圧元圧はライン圧を低下させずに供給
されるため、大きくロックアップ容量が得られる上、ア
プライ圧Paの上限はロックアップコントロールバルブ
20のスプール面積比で決まる差圧制御特性の最大差圧
に等しくなるため、その圧力をトルクコンバータ破壊防
止の限度圧に設計することで第1実施例装置のロックア
ップレギュレータバルブ35相当の構成を廃止できる。 【0052】次に、効果を説明する。 【0053】 この参考例装置では、上記第1実施例装
置の効果に下記の効果が加えられる。 【0054】(3)アプライ圧Paの上限圧をロックア
ップコントロールバルブ20のスプール面積比で決め、
第1実施例装置のロックアップレギュレータバルブ35
相当の構成を廃止できるため、より簡単なバルブ構成と
なり、装置コスト的に有利である。 【0055】以上、実施例を図面により説明してきた
が、具体的な構成は実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加等があ
っても本発明に含まれる。 【0056】 例えば、第1実施例では、ロックアップ
コントロールバルブ20の元圧ポートにはそれぞれレギ
ュレータバルブ21,35を介して油路を接続し、参考
ではロックアップコントロールバルブ20のリリース
圧側元圧ポートにはレギュレータバルブ21を介して油
路を接続する例を示したが、プレッシャレギュレータバ
ルブ3の上流位置と下流位置から直接油路のみを介して
ロックアップコントロールバルブ20の元圧ポートに接
続する例としても良い。この場合、ロックアップコント
ロールバルブに減圧機能や上限制限機能を持たせるとよ
い。 【0057】 【発明の効果】請求項1記載の第1の発明にあっては、
ロックアップ締結容量をアプライ側圧力とリリース側圧
力の差圧を制御することによって得るロックアップクラ
ッチの油圧制御装置において、ロックアップコントロー
ルバルブのアプライ圧制御の元圧ポートには、プレッシ
ャレギュレータバルブ上流の第1レギュレータを直接
または減圧弁を介して導く第1油路が接続され、ロック
アップコントロールバルブのリリース圧制御の元圧ポー
トには、プレッシャレギュレータバルブ下流の第2レギ
ュレータを直接または圧力の上限を制限するバルブを
介して導く第2油路が接続されている構成としたため、
ロックアップ油量収支不足時にも必要なロックアップ容
量を確保し、低速域でロックアップを可能にすることに
より燃費改善を図ることができるという効果が得られ
る。さらに、ロックアップコントロールバルブは、アプ
ライ圧とリリース圧の元圧を共に減圧できる構成となっ
ているバルブで、スプール移動範囲中でアプライ圧と第
1レギュレータ圧そしてリリース圧と第2レギュレータ
圧が双方とも同時に接続される領域を持つバルブとした
ため、上記効果に加え、流体伝動装置のキャビテーショ
ン防止に有利で、且つ、低μ路での急ブレーキエンスト
防止に有利なロックアップクラッチの油圧制御装置を提
供することができるという効果が得られる。 【0058】
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のロックアップクラッチの油圧制御装置
を示すクレーム対応図である。 【図2】第1実施例のロックアップクラッチの油圧制御
装置を示す全体システム図である。 【図3】第1実施例装置のロックアップコントロールバ
ルブの構成と差圧制御作用を示す図である。 【図4】第1実施例装置でアプライ圧の元圧が目標の最
大圧に等しくリリース圧の元圧も同じ値の場合のデュー
ティ比に対する油圧特性図である。 【図5】第1実施例装置でアプライ圧の元圧は目標の最
大圧に等しいがリリース圧の元圧がそれより低下した場
合のデューティ比に対する油圧特性図である。 【図6】第1実施例装置でアプライ圧の元圧が最低ライ
ン圧の場合のデューティ比に対する油圧特性図である。 【図7】アプライ圧の元圧をライン圧系とする効果を示
す図である。 【図8】参考例のロックアップクラッチの油圧制御装置
を示す全体システム図である。 【図9】参考例装置でアプライ圧の元圧は目標の最大圧
に等しいがリリース圧の元圧も同じ値の場合のデューテ
ィ比に対する油圧特性図である。 【図10】参考例装置でアプライ圧の元圧は目標の最大
圧に等しいがリリース圧の元圧がそれより低下した場合
のデューティ比に対する油圧特性図である。 【図11】参考例装置でアプライ圧の元圧が最低ライン
圧の場合のデューティ比に対する油圧特性図である。 【符号の説明】 a 流体伝動装置 b ロックアップクラッチ c ロックアップコントロールバルブ d 電気的アクチュエータ e 元圧ポート f プレッシャレギュレータバルブ g 減圧弁 h 第1油路 i 元圧ポート j 圧力の上限を制限するバルブ k 第2油路

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 流体伝動装置のポンプインペラ側とター
    ビンランナ側とを締結可能なロックアップクラッチと、 前記ロックアップクラッチのアプライ側圧力とリリース
    側圧力を作り出すロックアップコントロールバルブと、 前記ロックアップコントロールバルブからのアプライ側
    圧力とリリース側圧力との差圧を制御する信号圧を作り
    出す電気的アクチュエータと、 を備えたロックアップクラッチの油圧制御装置おいて、 前記ロックアップコントロールバルブのアプライ圧制御
    の元圧ポートには、プレッシャレギュレータバルブ上流
    の第1レギュレータを直接または減圧弁を介して導く
    第1油路が接続され、前記ロックアップコントロールバ
    ルブのリリース圧制御の元圧ポートには、プレッシャレ
    ギュレータバルブ下流の第2レギュレータを直接また
    は圧力の上限を制限するバルブを介して導く第2油路が
    接続されていて、 前記ロックアップコントロールバルブは、アプライ圧と
    リリース圧の元圧を共に減圧できる構成となっているバ
    ルブで、スプール移動範囲中でアプライ圧と第1レギュ
    レータ圧そしてリリース圧と第2レギュレータ圧が双方
    とも同時に接続される領域を持つバルブであ ることを特
    徴とするロックアップクラッチの油圧制御装置。
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