JP3503853B2 - 積層複合体、その製造方法、それを含有するセパレータ及び該セパレータを用いた固体電解質型燃料電池 - Google Patents

積層複合体、その製造方法、それを含有するセパレータ及び該セパレータを用いた固体電解質型燃料電池

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JP3503853B2 JP32206895A JP32206895A JP3503853B2 JP 3503853 B2 JP3503853 B2 JP 3503853B2 JP 32206895 A JP32206895 A JP 32206895A JP 32206895 A JP32206895 A JP 32206895A JP 3503853 B2 JP3503853 B2 JP 3503853B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温導電性材料、
燃料電池用セパレータ材料などとして有用で、還元雰囲
気側、酸化雰囲気側の双方において十分な耐久性を有す
るとともに、熱膨張特性が改善され、接合界面での剥離
を生じることのない、新規な積層複合体、その製造方
法、この複合体を含有する固体電解質型燃料電池用セパ
レータ及びこのセパレータを用いた固体電解質型燃料電
池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体電解質型燃料電池用セパレータにお
いては、燃料ガスと酸化剤ガスの分離、単セルの接続及
び集電体としての機能が要求され、このような要求特性
に適う素材として、ランタンクロマイト系複合酸化物焼
結体のような酸化物系導電性セラミックスや、耐熱金属
とセラミックスのサーメットなどが提案されている。
【0003】しかしながら、ランタンクロマイト系複合
酸化物は電池の作動温度である1000℃付近の高温に
おいて高い導電性を示すものの、還元雰囲気に弱く、セ
パレータに用いた場合、水素ガス含有燃料ガスに接する
側の耐久性に乏しいという欠点がある。また、サーメッ
ト材料は、酸化雰囲気に弱く、セパレータに用いた場
合、空気などの酸化剤ガスに接する側の耐久性に乏しい
という欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、先に、
このような従来のセパレータのもつ欠点を克服し、還元
雰囲気側、酸化雰囲気側の双方において十分な耐久性を
有するセパレータを提案した(特願平7−120224
号)。このものは、ランタンクロマイト系複合酸化物焼
結体とサーメットとを金属や導電性セラミックスを介し
て積層することにより、還元雰囲気に弱いランタンクロ
マイト系複合酸化物焼結体材料を酸化剤ガス流路側に、
酸化雰囲気に弱いサーメット材料を燃料ガス流路側にな
るように配設して還元雰囲気及び酸化雰囲気の双方に対
して強くし、さらに上記焼結体材料とサーメット材料と
を単に貼り合わせるだけでは接触抵抗が大きかったのを
両者の間に金属又は導電性セラミックス材料を介在させ
ることにより改善したものである。
【0005】このようなセパレータについてその物性を
調べたところ、導電性は十分なものの、熱的性質、例え
ば熱膨張性等については、ランタンクロマイト系複合酸
化物とサーメットとの間の整合性や、接合界面での剥離
のおそれや、電解質との整合性など、さらなる検討事項
が見いだされた。
【0006】本発明の目的は、このような事情の下、還
元雰囲気側、酸化雰囲気側の双方において十分な耐久性
を有するとともに、熱膨張特性が改善され、接合界面で
の剥離を生じることのない積層複合体、それを含有する
固体電解質燃料電池用セパレータ及びこのセパレータを
用いた固体電解質型燃料電池を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
好ましい性質を有する積層複合体及びそれを含有する固
体電解質型燃料電池用セパレータを開発するために種々
研究を重ねた結果、酸化物系導電性セラミックスに低熱
膨張性非導電性セラミックスを組み合わせた複合体と、
所定耐熱金属に低熱膨張性非導電性セラミックスを組み
合わせた複合体とを積層することにより、その目的を達
成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明をな
すに至った。
【0008】すなわち、本発明は、(1)(A)酸化物
系導電性セラミックスと低熱膨張性非導電性セラミック
スから成る複合体と、(B)ニッケル基合金、コバルト
基合金及び鉄基合金の中から選ばれた少なくとも1種の
耐熱合金を含有する耐熱金属と低熱膨張性非導電性セラ
ミックスから成る複合体を積層したことを特徴とする積
層複合体、(2)1000℃空気中での導電率が10Ω
-1cm-1以上であり、かつ50℃から1000℃までの
熱膨張係数が9.8×10-6-1ないし10.7×10
-6-1の範囲にある前記(1)項記載の積層複合体、
(3)前記(1)項又は(2)項記載の積層複合体を含
有する固体電解質型燃料電池用セパレータ、及び(4)
前記(3)項記載のセパレータを用いた固体電解質型燃
料電池を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】好ましい態様としては、(5)酸
化物系導電性セラミックスが、一般式 (L1-xxa(Cr1-yyb3 (式中、LはLa及びYの一方又は両方、AはSr、C
a及びBaの中から選ばれた少なくとも1種、BはC
o、Ni、Fe、Mn、Cu及びZnの中から選ばれた
少なくとも1種、0.02≦x≦0.4、0.01≦y
≦0.5、0.95≦a/b≦1.05である)、 (L1-xxaCrb3 (式中のL、A及びxは前記と同じ意味をもち、0.9
5≦a/b≦1.05である)又は LaCrb3 (式中のLは前記と同じ意味をもち、0.95≦a/b
≦1.05である)で表わされる希土類クロマイト系セ
ラミックスである前記(1)項又は(2)項記載の積層
複合体。(6)式中の添字yが0.1≦y≦0.3の範
囲にある前記(5)項記載の積層複合体、(7)式中の
添字xが0.1≦x≦0.3の範囲にある前記(5)又
は(6)項記載の積層複合体、(8)希土類クロマイト
系セラミックスが、一般式 (La1-ppa(Cr1-qCoqb3 (式中、AはSr、Ca及びBaの中から選ばれた少な
くとも1種、0.02≦p≦0.3、0.01≦q≦
0.3、0.95≦a/b≦1.05である)、 (La1-ppaCrb3 (式中のA及びpは前記と同じ意味をもち、0.95≦
a/b≦1.05である)又は LaaCrb3 (ここで、0.95≦a/b≦1.05である)で表わ
され、室温において六方晶であり、相対密度が90%以
上であり、導電率が1000℃空気中で10Ω-1cm-1
以上、1000℃酸素分圧1×10-15気圧の還元雰囲
気中で1Ω-1cm-1以上であり、50℃から1000℃
までの熱膨張係数が10.5×10-6-1ないし17×
10-6-1の範囲であり、室温におけるJIS R16
01に準拠する4点曲げ強度が10kgf/mm2以上
である前記(5)項、(6)項又は(7)項記載の積層
複合体。(9)希土類クロマイト系セラミックスが、一
般式 (La1-pSrpa(Cr1-qCoqb3 (式中のp及びqは前記と同じ意味をもち、0.95≦
a/b≦1.05である)又は (La1-pSrpaCrb3 (式中のpは前記と同じ意味をもち、0.95≦a/b
≦1.05である)で表わされるSr含有ランタンクロ
マイト系セラミックスである前記請求項8記載の積層複
合体、(10)式中の添字qが0.1≦q≦0.2の範
囲にある前記(8)項又は(9)項記載の積層複合体、
(11)式中の添字pが0.1≦p≦0.3の範囲にあ
る前記(8)項、(9)項又は(10)項記載の積層複
合体、(12)複合体(B)がニッケル基合金及び鉄基
合金の中から選ばれた少なくとも1種の耐熱合金とアル
ミナのサーメットである前記(1)項、(2)項又は
(5)項ないし(11)項のいずれかに記載の積層複合
体、(13)複合体(B)における耐熱合金の体積比率
が20〜60%である前記(1)項、(2)項又は
(5)項ないし(12)項のいずれかに記載の積層複合
体、(14)低熱膨張性非導電性セラミックス(以下、
非導電性セラミックスという)が、酸化物系非導電性セ
ラミックス、複合酸化物系非導電性セラミックス及びケ
イ素系非導電性セラミックスの中から選ばれた少なくと
も1種である前記(1)項、(2)項又は(5)項ない
し(13)項のいずれかに記載の積層複合体。(15)
非導電性セラミックスがアルミナ、シリカ、ムライト、
コージュライト、炭化ケイ素及び窒化ケイ素の中から選
ばれた少なくとも1種である前記(14)項記載の積層
複合体。(16)前記(5)項ないし(15)項のいず
れかに記載の積層複合体を含有する固体電解質型燃料電
池用セパレータ、及び(17)前記(16)項記載のセ
パレータを用いた固体電解質型燃料電池、が挙げられ
る。さらに、最も好ましい態様として、(18)酸化物
系導電性セラミックスが、一般式 (La1-pSrpaCrb3 (式中、0.1≦p≦0.3、0.95≦a/b≦1.
05である)で表わされるSr含有ランタンクロマイト
系セラミックスである前記(5)項、(8)項、(1
1)項ないし(15)項のいずれかに記載の積層複合
体、(19)前記(18)項記載の積層複合体を含有す
る固体電解質型燃料電池用セパレータ、及び(20)前
記(19)項記載のセパレータを用いた固体電解質型燃
料電池、が挙げられる。
【0010】本発明の積層複合体は、酸化物系導電性セ
ラミックスと非導電性セラミックスから成る複合体
(A)と、ニッケル基合金、コバルト基合金及び鉄基合
金の中から選ばれた少なくとも1種の耐熱合金を含有す
る耐熱金属と非導電性セラミックスから成る複合体
(B)を積層したものである。
【0011】この積層複合体として、好ましくは、10
00℃空気中での導電率が10Ω-1cm-1以上、中でも
15Ω-1cm-1以上であり、かつ50℃から1000℃
までの熱膨張係数が9.8×10-6-1ないし10.7
×10-6-1、中でも10.0×10-6-1 ないし
0.5×10-6-1の範囲にあるものが挙げられる。こ
の導電率が10Ω-1cm-1未満では電気抵抗が大きくな
って電池効率が低下するし、またこの熱膨張係数が前記
範囲を逸脱するとジルコニア系などの固体電解質との熱
膨張特性の整合性が良好でなくなる。
【0012】この積層複合体における一方の複合体
(A)を構成する成分の一つである酸化物系導電性セラ
ミックスは、導電性を有する酸化物のセラミックスであ
れば特に制限はないが、好ましくは一般式 (L1-xxa(Cr1-yyb3 (式中、LはLa及びYの一方又は両方、AはSr、C
a及びBaの中から選ばれた少なくとも1種、BはC
o、Ni、Fe、Mn、Cu及びZnの中から選ばれた
少なくとも1種、0.02≦x≦0.4、0.01≦y
≦0.5、0.95≦a/b≦1.05である)、 (L1-xxaCrb3 (式中のL、A及びxは前記と同じ意味をもち、0.9
5≦a/b≦1.05である)又は LaCrb3 (式中のLは前記と同じ意味をもち、0.95≦a/b
≦1.05である)で表わされる希土類クロマイト系セ
ラミックスが挙げられる。
【0013】この希土類クロマイト系セラミックスは、
ペロブスカイト型構造(ABO3)におけるAサイトに
Lで示されるLa及びYの一方又は両方が、Bサイトに
Crがそれぞれ配置された希土類クロマイトや、該希土
類クロマイトにおいて、Lの一部がSr、Ca及びBa
の中から選ばれた少なくとも1種、好ましくはSrで置
換されたものや、このもののCrの一部がそれぞCo、
Ni、Fe、Mn、Cu及びZnの中から選ばれた少な
くとも1種で置換されたものである。これらの置換元素
中、Srが導電性の向上に寄与するので特に好ましい。
【0014】この希土類クロマイト系セラミックスにお
いては、Lの一部の上記置換により導電率が向上する。
この置換量はAサイトの全量に対してモル比で0.02
〜0.4、好ましくは0.1〜0.3、より好ましくは
0.15〜0.25の範囲で選ばれる。この置換量が多
いほど導電率は高くなるが、0.4を超えると還元時の
寸法変化率が大きくなるため、このセラミックスを安定
化ジルコニアを電解質とした平板型固体電解質燃料電池
のセパレータに使用すると反りを生じ、安定化ジルコニ
ア系電解質の破壊、セパレータ自身の割れによりガスリ
ークを引き起こすし、また熱膨張係数も増加するため、
該電解質との熱膨張係数の差が大きくなり昇降温の熱サ
イクルをかけた場合該電解質の破壊を引き起こす。
【0015】また、Aサイトの前記置換量が0.02未
満では導電率が著しく低下し、燃料電池に適用したとき
に高抵抗となるし、また、熱膨張係数と温度との関係の
直線性が悪くなり、例えばSr置換の場合300℃以下
の領域で熱膨張係数が急に変化する。また、焼結体中に
Lが過剰に存在する場合や、a/bが1.05より増加
する場合などに、Lが結晶粒界に偏析して水蒸気を吸収
し焼結体が崩壊するおそれがある。逆にa/bが0.9
5より小さくなると第二成分の析出する場合がある。
【0016】また、BサイトのCrの一部の置換元素で
あるCo、Ni、Fe、Mn、Cu又はZnは、焼結温
度を低下させたり、焼結体の導電率を向上させたりする
効果がある。
【0017】また、AサイトとBサイトの比a/bは、
必ずしも1でなくても所望の焼結体は得られるが、この
比が0.95未満であったり、1.05を超えると焼結
性に影響したり、単一相が得られなくなる場合が生じ
る。特にこの比が過大にすぎるとLがL23などとして
粒界に偏析し、水蒸気を吸収するなどして、緻密な焼結
体でも経時的に脆くなり崩壊するおそれがある。この比
が小さすぎると第二成分の析出する場合がある。
【0018】希土類クロマイト系セラミックスとして組
成的に好ましいのは、一般式 (La1-ppa(Cr1-qCoqb3 (式中、AはSr、Ca及びBaの中から選ばれた少な
くとも1種、0.02≦p≦0.3、0.01≦q≦
0.3、0.95≦a/b≦1.05である)、 (La1-ppaCrb3 (式中のA及びpは前記と同じ意味をもち、0.95≦
a/b≦1.05である)又は LaaCrb3 (ここで、0.95≦a/b≦1.05である)で表わ
されるランタンクロマイト系のもの、なかでも一般式 (La1-pSrpa(Cr1-qCoqb3 (式中のp及びqは前記と同じ意味をもち、0.95≦
a/b≦1.05である)又は (La1-pSrpaCrb3 (式中のpは前記と同じ意味をもち、0.95≦a/b
≦1.05である)で表わされるSr含有ランタンクロ
マイト系セラミックス、特に一般式 (La1-pSrpaCrb3 (式中、0.1≦p≦0.3、0.95≦a/b≦1.
05である)で表わされるSr含有ランタンクロマイト
系セラミックスである。
【0019】希土類クロマイト系セラミックスとして特
に好ましいのは、ペロブスカイト型構造を有し、室温に
おいて六方晶であり、相対密度が90%以上であり、導
電率が1000℃空気中で10Ω-1cm-1以上、100
0℃酸素分圧1×10-15気圧の還元雰囲気中で1Ω-1
cm-1以上であり、50℃から1000℃までの熱膨張
係数が10.5×10-6-1ないし17×10-6-1
範囲であり、室温におけるJIS R1601に準拠す
る4点曲げ強度が10kgf/mm2以上であるもので
ある。上記諸条件について、それぞれ特に好適なのは次
のとおりである。 相対密度:93%以上 導電率:25Ω-1cm-1以上(上記空気中)、10Ω-1
cm-1以上(上記還元雰囲気中) 熱膨張係数:11.5×10-6-1ないし14.5×1
-6-1 4点曲げ強度:15kgf/mm2以上 六方晶構造としては、例えば粉末X線回折法で分析した
ものなどが挙げられる。
【0020】また、結晶粒径は、強度に影響し、結晶粒
が大きくなると結晶粒界の欠陥サイズが大きくなり、強
度が低下するので、結晶粒径は好ましくは20μm以
下、特に10μm以下の範囲で選ばれる。
【0021】上記希土類クロマイト系セラミックスは、
慣用のセラミックス製造法により製造することができ
る。例えば、先ず、ランタン源やイットリウム源などの
希土類源、ストロンチウム源、カルシウム源、バリウム
源などの前記Aサイトの置換元素源、クロム源、前記B
サイトの置換元素源を所定比に混合した粉末混合物を所
定の温度、一般的には1000〜1600℃、好ましく
は1000〜1200℃で仮焼して仮焼粉末を得る。仮
焼時間は通常1〜数十時間、好ましくは1〜10時間で
ある。仮焼は大気中などの酸素含有雰囲気中で行われ
る。仮焼時の圧力は大気圧でよい。
【0022】次いで、仮焼粉末を加圧成形などにより成
形し、焼成することにより所望のセラミックスを得るこ
とができる。焼成温度は通常1300℃以上で、好まし
くは1500〜1700℃であり、焼成時間は、成形体
の形状などによるが、通常1〜10時間、好ましくは1
〜5時間であり、焼成雰囲気は酸素含有雰囲気である。
焼成時の圧力は、常圧で緻密な焼結体が得られるが、加
圧下であってもよい。
【0023】本発明の積層複合体における他方の複合体
を構成する一方の成分である耐熱金属は、ニッケル基合
金、コバルト基合金及び鉄基合金の中から選ばれた少な
くとも1種の耐熱合金を含有するものであって、この耐
熱合金単独であつてもよいし、また該耐熱合金とニッケ
ル、コバルト又は鉄のような耐熱性の金属元素との複合
系であってもよい。
【0024】このニッケル合金としては、Ni‐Cr
系合金、Ni‐Cr‐Fe系合金、Ni‐Cr‐Mo系
合金、Ni‐Cr‐Mo‐Co系合金、その他Ni‐C
r‐Mo‐Fe系合金などを挙げることができ、その中
でも特にNi‐Cr系合金が好ましい。これらは単独で
用いてもよいし、また2種以上を組合せて用いてもよ
い。その代表的な市販品としては、INCONEL A
lloy 600、601、617、625、690、
X‐750、751、NIMONIC Alloy7
5、80A、90や、INCO Alloy HX、U
HMなどがある。
【0025】コバルト基合金としては、Co‐Cr系合
金、Co‐Cr‐Fe系合金、Co‐Cr‐W系合金、
Co‐Cr‐Ni‐W系合金などが挙げられ、その中で
も特にCo‐Cr系合金が好ましい。これらは単独で用
いてもよいし、また2種以上を組合せて用いてもよい。
その代表的な市販品としては、ヘインズアロイNo.2
5、ヘインズアロイNo.188、三菱ステライトN
o.6B、UMCo50などがある。
【0026】鉄基合金としては、Fe‐Ni‐Cr系合
金、Fe‐Cr‐Ni系合金、Fe‐Cr‐Ni‐Co
系合金、Fe‐Cr系合金、Fe‐Cr‐Al系合金、
Fe‐Ni‐Cr‐Al系合金、Fe‐Cr‐Co‐A
l系合金、などが挙げられ、その中でも特にFe‐Ni
‐Cr系合金が好ましい。これらは単独で用いてもよい
し、また2種以上を組合せて用いてもよい。その代表的
な市販品としては、INCOLOY Alloy 80
0、800H(T)、802、INCO Alloy
330、SUH21、SUH446、カンタル、鉄クロ
ム合金などがある。
【0027】本発明の積層複合体におけるこれら複合体
(A)及び(B)の他方の成分として用いられる非導電
性セラミックスとしては、例えば酸化物系、複合酸化物
系、ケイ素系のものなどが挙げられる。この酸化物系の
ものとしては、例えばアルミナ、シリカ、チタニアなど
が、複合酸化物系のものとしては、例えばムライト、ス
ピネル、コージュライトなどが、ケイ素系のものとして
は、例えば炭化ケイ素、窒化ケイ素などがそれぞれ挙げ
られ、中でもアルミナ、シリカ、ムライト、コージュラ
イト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、特にアルミナが好まし
い。これらは、1種用いてもよいし、また2種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0028】本発明の積層複合体においては、複合体
(A)と複合体(B)の体積比を5:95〜90:1
0、なかでも20:80〜60:40の範囲とするのが
好ましい。この割合が高すぎるとセパレータなどに用い
た場合に還元雰囲気側の耐性が不十分となるし、また低
すぎてもセパレータなどに用いた場合に酸化雰囲気側の
耐性が不十分となる。また、各複合体を構成する各成分
の割合については、複合体(A)では、導電性セラミッ
クスと非導電性セラミックスの体積比を30:70〜9
5:5、なかでも40:60〜70:30の範囲とする
のが好ましい。この割合が高すぎると熱膨張特性の改善
効果が不十分となるし、また低すぎても導電率が低下す
る。また複合体(B)では、前記耐熱金属と非導電性セ
ラミックスの体積比を20:80〜80:20、なかで
も30:70〜70:30の範囲とするのが好ましい。
複合体(A)の場合と同様に、この割合が高すぎると熱
膨張特性の改善効果が不十分となるし、また低すぎても
導電率が低下する。
【0029】本発明の積層複合体における各複合体の各
一方の成分である導電性セラミックス及び耐熱金属の熱
膨張係数が固体電解質材料として常用されているジルコ
ニアのそれよりも高いのに対し、他方の成分である非導
電性セラミックスの熱膨張係数は、この固体電解質材料
のそれよりも低いので、各成分の割合を上記規定範囲内
とすることにより、この固体電解質材料と熱膨張特性を
整合させることができる。
【0030】本発明の積層複合体として好ましいのは、
非導電性セラミックスにアルミナを用いたものであり、
なかでも複合体(A)における導電性セラミックス成分
とアルミナ成分の体積比を40:60〜70:30の範
囲とし、複合体(B)における耐熱金属成分とアルミナ
成分の体積比を30:70〜70:30の範囲としたも
のであり、さらには1000℃空気中での導電率が10
Ω-1cm-1以上であり、かつ50℃から1000℃まで
の熱膨張係数が9.8×10-6-1ないし10.7×1
-6-1の範囲にあるものである。
【0031】本発明の積層複合体として特に好ましいの
は、導電性セラミックス成分として前記一般式のランタ
ンクロマイト系組成を有するもの、中でもさらにペロブ
スカイト型構造を有し、室温において六方晶であり、相
対密度が90%以上であり、1000℃空気中での導電
率が10Ω-1cm-1以上であり、50℃から1000℃
までの熱膨張係数が11.5×10-6-1ないし14.
5×10-6-1の範囲であり、室温におけるJIS R
1601に準拠する4点曲げ強度が10kgf/mm2
以上であるものを用い、耐熱金属成分にニッケル基合金
又は鉄基合金を用い、非導電性セラミックスにアルミナ
を用いたものであり、なかでも複合体(A)における導
電性セラミックス成分とアルミナ成分の体積比を40:
60〜70:30の範囲とし、複合体(B)における耐
熱金属成分とアルミナ成分の体積比を30:70〜7
0:30の範囲とし、複合体(A)と複合体(B)の体
積比を20:80〜60:40の範囲としたものであ
る。
【0032】本発明の積層複合体は、酸化物系導電性セ
ラミックス粉末と非導電性セラミックス粉末の混合物を
型に入れて表面を平坦化したのち、その上に、ニッケル
基合金、コバルト基合金及び鉄基合金の中から選ばれた
少なくとも1種の耐熱合金の粉末と非導電性セラミック
ス粉末の混合物を充てんし、表面を平坦化し、圧粉成形
を施し、次いで得られた成形体を焼成するか、あるいは
酸化物系導電性セラミックス粉末と非導電性セラミック
ス粉末の混合物からなるグリーンシートを型に敷設した
のち、その上に、ニッケル基合金、コバルト基合金及び
鉄基合金の中から選ばれた少なくとも1種の耐熱合金の
粉末と非導電性セラミックス粉末の混合物を充てんし、
表面を平坦化し、圧粉成形を施し、次いで得られた成形
体を焼成することにより、製造することができる。
【0033】所定粉末混合物の表面平坦化は、例えばか
きならしたのち、型に細かな振動例えば超音波振動を与
える方法、平板を用いて軽く押さえる方法など種々の方
法が用いられる。圧粉成形は、静水圧成形、一軸成形な
どが用いられ、成形圧力は静水圧成形の場合で1000
〜3000kgf/cm2程度である。焼成条件につい
ては、通常、焼成温度は1200〜1500℃、好まし
くは1300〜1400℃であり、焼成時間は1〜10
時間であり、焼成雰囲気は、水素や、水素と窒素との混
合気体などの還元雰囲気、窒素やアルゴンなどの不活性
ガス雰囲気の他、真空中であってもよい。また、焼成圧
力は、通常、10-3Torr〜大気圧の範囲で選ばれる
が、温間静水圧成形を行う場合は800〜1200kg
f/cm2の範囲で選ばれる。
【0034】本発明の積層複合体は、還元雰囲気下での
安定性すなわち耐還元性に優れる側と耐酸化性に優れる
側を有し、高温導電性も良好であるので、高温下で耐食
性と導電性の両方が要求される高温導電性材料や高温型
燃料電池用セパレータ材料などとして有用である。
【0035】一般に、固体電解質型燃料電池用セパレー
タ、特に平板状のものにおいては、上記のような耐還元
性、耐酸化性、高温導電性に加え、封止性、電極との接
触抵抗の低減の観点から、反りが小さく、運転時の反り
が好ましくは20cm角板で200μm以下であること
や、熱膨張係数が安定化ジルコニアなどの電解質材料に
近いなどの特性が要求される。
【0036】本発明の積層複合体は、このような要求特
性を十分具備する。すなわち、本発明の積層複合体を、
5cm角、20cm角板に成形し、1000℃において
片面を空気に、他方の面を酸素分圧5×10-16気圧の
還元雰囲気にさらして荷重なしでその反り量を測定した
ところ、5cm角の場合は、1μm以下であり、20c
m角板の場合では同様の測定で反り量は300μm以下
であった。反り量が大きくなると電池間の接触が悪くな
り、電池の抵抗が大きくなり、セル性能を低下させるの
で、反り量はできるだけ小さい方が好ましいが、反り量
300μmの20cm角板でも、これに50kg以上の
荷重をかけると平坦化でき、割れも見られなかった。し
たがって、300μm以下、より好ましくは200μm
以下の反り量であれば、1000℃の運転温度下の固体
電解質燃料電池における積層化、荷重付加により、割れ
を発生させることなく、十分平坦化が可能である。
【0037】また、本発明の積層複合体の熱膨張係数
は、安定化ジルコニアのそれに近いので、平板型固体電
解質燃料電池を20cm角程度の大型に積層させて10
00℃までの昇温、降温を行っても安定化ジルコニアが
割れることはなく、封止部分の破壊もない。
【0038】本発明の積層複合体の応用としては、この
ように、該積層複合体を含有する固体電解質型燃料電池
セパレータが挙げられる。このセパレータは、このセラ
ミックスをそのまま、あるいは他の適当な材料と組み合
わせ、所要の成形加工を施すことによって作製すること
ができる。
【0039】本発明においては、また、このようなセパ
レータを用いて固体電解質型燃料電池を提供することが
できる。この燃料電池の例として、平板状固体電解質型
燃料電池の1例を、その集合様式の概略図である図1に
従って説明すると、図中、1は固体電解質板であって、
上面にカソード2、下面にアノード3が形成されてい
る。4は本発明の積層複合体からなるセパレータ、5は
外部出力端子でこれも本発明の積層複合体からなるセパ
レータであって、これらには空気流路6、燃料流路7を
構成する溝が形成されている。セパレータ4は空気と燃
料を分離するとともに、隣接する単位セルのカソード2
とアノード3とを電気的に接続する役割をも担うもので
ある。外部出力端子5は集積された単位セルの両端部に
おいて空気流路又は燃料流路を形成するとともに、アノ
ード又はカソードとの電気的接続を行う部材である。図
1は2個の単位セルを集積した燃料電池であるが、3個
以上の単位セルをセパレータを介して集積することもで
きる。
【0040】
【発明の効果】本発明の積層複合体は、還元雰囲気下で
の安定性すなわち耐還元性に優れる側と耐酸化性に優れ
る側を有し、高温導電性も良好であり、しかも改善され
た熱的特性を有するので、高温下で耐食性と導電性の両
方が要求される高温導電性材料や高温型燃料電池用セパ
レータ材料などとして有用である。また、本発明の固体
電解質型燃料電池用セパレータは、この積層複合体を含
有し、その特性を有するとともに、封止性や電極との接
触性が向上し、電解質との熱膨張特性の整合性が良好
で、しかも耐酸化性、耐還元性に優れ、特に平板状のも
のが好適である。したがって、このセパレータを組み込
んだ本発明の固体電解質型燃料電池は総合的に優れた特
性を示し、特に平板状のものが好適である。
【0041】実施例1 アルミナ粉末とインコネル600合金粉末の体積比6
0:40の粉末混合物(以下第1粉体という)、及びア
ルミナ粉末とLa0.8Sr0.2CrO3粉末の体積比5
0:50の粉末混合物(以下第2粉体という)を以下の
手順の2層成形法で成形した。この2層成形法のフロー
シートを図2に示す。 第1粉体を型に充填し、平坦化する(図2(イ)及
び(ロ))。 その上に、第2粉体を同様にして充填し、平坦化す
る(図2(ハ)及び(ニ))。 圧粉成形、例えば静水圧成形を行う(図2
(ホ))。
【0042】このようにして得られた100mm×10
0mm×8mmのサイズの成形体を焼成した。焼成条件
は次のとおりである。 雰囲気:窒素 焼成温度:1350℃ 焼成時間:5時間 昇降温速度:1℃/分 得られた焼結体は、原料ガス流路となる溝などの機械加
工を施してセパレータを形成した。セパレータの片側は
混合セラミックス、他方側はサーメットの組成を有す
る。両者の界面はミクロに複雑に入り組んだ形状をして
おり、また熱膨張及び焼結収縮が一致するように混合比
が調整されているので、非常に強固に形成され、界面で
のはがれは全く見られない。このようにして作製された
セパレータを用いて、図1に示す平板状固体電解質型燃
料電池の集合様式に準じて、各部材を配設、積層し、3
段直列セルの固体電解質型燃料電池を作製した。セパレ
ータは混合セラミックス側をカソード側に、サーメット
側をアノード側に配設することにより、酸化側、還元側
それぞれに十分な耐性をもたせることができ、良好なセ
ル性能を長期間維持することができた。すなわち、この
燃料電池において、セパレータには、中間に介在させる
セパレータ4を2枚、両端の2種の外部出力端子5を各
1枚用いた。また、固体電解質板1にはイットリアを8
モル%添加したジルコニアである安定化ジルコニア製の
100×100×0.2(mm)の板状物を用いた。空
気通路側にLa0.8Sr0.2MnO3粉末(平均粒径約5
μm)をスラリー塗布法で厚さ0.1mmに塗布してカ
ソード2とし、水素通路側にNiとジルコニアの重量比
1対1のサーメット混合粉末をスラリー塗布法で厚さ
0.1mmに塗布してアノード3とした。固体電解質板
とセパレータの間に電池の運転温度付近で軟化するガラ
スを挟んでガス封止用とした。このガラスとしては電池
の運転温度付近までの高温で水素に対して耐還元性があ
り、空気に対して耐酸化性があり、また耐水蒸気性のあ
るものを選ぶ。次いで、この燃料電池を所要のガス出入
口を備えた円筒型のアルミナ製マニホールドで囲繞し、
マニホールドと電池の間には電池の運転温度付近で軟化
するガラスを挟んでガス封止用とした。電気の取り出し
部には白金リード線を溶接して電気的に接続した。この
ようにして作製した固体電解質型燃料電池を加熱し、1
000℃に保持してアノード側に水素、カソード側に空
気を流して作動、発電させた。発電は5A定常運転で表
2に示すように100時間から1000時間まで行っ
た。その結果を表1に示す。
【0043】実施例2 アルミナ粉末とインコネル600合金粉末の体積比6
0:40の粉末混合物(以下第1粉体という)、及びア
ルミナ粉末とLa0.8Sr0.2CrO3粉末の体積比5
0:50の粉末混合物(以下第2粉体という)から作製
したグリーンシートを用い、以下の手順の2層成形法で
成形した。この2層成形法のフローシートを図3に示
す。 第2粉体から作製したグリーンシートを型の底面に
敷設する(図3(イ))。 その上に、第1粉体を充填し、平坦化する(図3
(ロ)及び(ハ))。 圧粉成形、例えば静水圧成形を行う(図3
(ニ))。
【0044】このようにして得られた実施例1と同じサ
イズの成形体を実施例1と同様に焼成し、加工してセパ
レータを形成した。実施例1のセパレータに代えてこの
セパレータを用いた以外は実施例1と同様にして電池を
作製し、発電した。その結果を表1に示す。
【0045】実施例3 実施例2の底面の平坦な型に代えて底面にセパレータの
溝に対応する突出部あるいは山部を形成した底面凹凸状
の型を用いた以外は実施例2と同様にして成形体を形成
し、焼成した。得られた焼結体は溝付きのもので、その
ままで外部端子を兼ねるセパレータとして用いられ、あ
るいは反対側に溝加工を施して両電極間に介在させるセ
パレータに形成される。この前者のセパレータの模式図
を図4に示す。実施例1のセパレータに代えてこのセパ
レータを用いた以外は実施例1と同様にして電池を作製
し、発電した。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】これより、いずれの実施例でも、長時間運
転しても当初の出力がほとんど変わらず、しかも接触抵
抗がほとんど増えず、セル性能はほとんど劣化せず、当
初のセル性能を長時間にわたって維持しうることが分か
る。
【0048】比較例1 第2粉体に代えてLa0.8Sr0.2CrO3粉末を用いた
以外は実施例1と同様にして成形体を成形し、焼成し
た。得られた焼結体は、2つの層の界面部分に多数のク
ラックを生じており、セパレータには使用できなかっ
た。
【0049】比較例2 第2粉体に代えてLa0.8Sr0.2CrO3粉末を用いた
以外は実施例2と同様にして成形体を成形し、焼成し
た。この焼結体も、2つの層の界面部分に多数のクラッ
クを生じており、セパレータには使用できなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の積層複合体からなるセパレータを用
いた平板状固体電解質型燃料電池の1例の集合様式の概
略図
【図2】 実施例1における2層成形法のフローシー
ト。
【図3】 実施例2における2層成形法のフローシー
ト。
【図4】 実施例3のセパレータの模式図。
【符号の説明】
1 固体電解質板 2 カソード 3 アノード 4 セパレータ 5 外部出力端子 6 空気流路 7 燃料流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中田 圭一 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 吉田 利彦 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 平5−234603(JP,A) 特開 平7−122282(JP,A) 特開 平5−182676(JP,A) 特開 平6−76832(JP,A) 特開 平7−201339(JP,A) 特開 平4−77203(JP,A) 特公 昭40−28469(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 8/02 H01M 8/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)酸化物系導電性セラミックスと低
    熱膨張性非導電性セラミックスから成る複合体と、
    (B)ニッケル基合金、コバルト基合金及び鉄基合金の
    中から選ばれた少なくとも1種の耐熱合金を含有する耐
    熱金属と低熱膨張性非導電性セラミックスから成る複合
    体を積層してなる積層複合体を含有する固体電解質型燃
    料電池用セパレータ
  2. 【請求項2】 積層複合体が1000℃空気中での導電
    率が10Ω-1cm-1以上であり、かつ50℃から100
    0℃までの熱膨張係数が9.8×10-6-1ないし1
    0.7×10-6-1の範囲にある請求項1記載の固体電
    解質型燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】 酸化物系導電性セラミックスが、一般式 (L 1-x x a (Cr 1-y y b 3 (式中、LはLa及びYの一方又は両方、AはSr、C
    a及びBaの中から選ばれた少なくとも1種、BはC
    o、Ni、Fe、Mn、Cu及びZnの中から選ばれた
    少なくとも1種、0.02≦x≦0.4、0.01≦y
    ≦0.5、0.95≦a/b≦1.05である)、 (L 1-x x a Cr b 3 (式中のL、A及びxは前記と同じ意味をもち、0.9
    5≦a/b≦1.05である)又は a Cr b 3 (式中のLは前記と同じ意味をもち、0.95≦a/b
    ≦1.05である) で表わされる希土類クロマイト系セラミックスである請
    求項1又は2記載の固体電解質型燃料電池用セパレー
    タ。
  4. 【請求項4】 低熱膨張性非導電性セラミックスがアル
    ミナ、シリカ、ムライト、コージュライト、炭化ケイ素
    及び窒化ケイ素の中から選ばれた少なくとも1種である
    請求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質型燃料
    電池用セパレータ。
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