JP3501670B2 - トランス - Google Patents

トランス

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JP3501670B2
JP3501670B2 JP37582798A JP37582798A JP3501670B2 JP 3501670 B2 JP3501670 B2 JP 3501670B2 JP 37582798 A JP37582798 A JP 37582798A JP 37582798 A JP37582798 A JP 37582798A JP 3501670 B2 JP3501670 B2 JP 3501670B2
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孝夫 柿木
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東大無線株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、各種の電気機器
におけるコンバータートランス又は電源用トランスとし
て用いられるトランスの改良に関する。 【0002】 【従来の技術】磁心200と、この磁心200を内側に
収めたボビン201とを備えると共に、このボビン20
1の外側にもっとも内側に一次側の巻線202を、当該
一次側の巻線202の外側にドライブ巻線203を、さ
らに当該ドライブ巻線203の外側に二次側の巻線20
4を施して構成される電源用トランスがある。(図26
/なお、同図は、トランスを巻線の巻回軸に沿って破断
させて、しかも、当該巻回軸を挟んだボビン201の一
方側のみを表した端面構成図である。) 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかるに、図26に示
される構成のトランスにあっては、前記ドライブ巻線2
03と磁心200外面間の距離よりも当該磁心200外
面と前記二次側の巻線204までの距離が必然的に大き
くなる。ここで、かかるトランスにおける磁束は、磁心
200から遠ざかるほど漏れ磁束の影響もあってその密
度が疎となるため、前記磁心200に近いドライブ巻線
203の方が二次側の巻線204よりも磁心に対する磁
気的な結合度が高いものとなる。このため、図26に示
される構成のトランスは、ドライブ巻線203と制御素
子とによる、一次側電圧と二次側電圧との比、すなわ
ち、入出力電圧比の所定の値への制御をより適切に行う
観点から、構造的に改良すべき点を有するものであっ
た。 【0004】そこでこの発明は、入出力電圧比の所定の
値への制御を、より適切になし得る構造を備えたトラン
スの提供を目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明にあっては、トランスが以下の(1)〜
(4)の構成を備えたものとした。 (1)磁心の少なくとも一部が内側に差し入れられた巻
線部を備えたボビン体を有すると共に、このボビン体に
おける巻線部が少なくとも二か所以上の巻線箇所に区分
されており、(2)前記二か所以上の巻線箇所の少なく
とも一つの巻線箇所が、一次側の巻線が施されると共に
先に施された当該一次側の巻線の外面上に二次側の巻線
が重ねて施されている積層巻線箇所としてあると共に、
(3)前記二か所以上の巻線箇所のうち前記積層巻線箇
所とされていない少なくとも一つの巻線箇所が、一次側
の巻線であって二次側電圧を一定に保つための制御素子
にフィードバック電圧又は制御素子の駆動電圧を作用さ
せる巻線が施されるドライブ巻線箇所としてあり、
(4)しかも、前記ドライブ巻線箇所の外面が、前記積
層巻線箇所に施された一次側の巻線の外面と略同面に位
置されるように、当該ドライブ巻線箇所の外面が当該積
層巻線箇所の外面よりも外側に形成してある。 【0006】かかる構成によれば、前記ドライブ巻線箇
所に施される巻線(以下、本明細書においては当該巻線
をドライブ巻線と称する。)と巻線部の内側にある磁心
外面間の距離と、当該磁心外面と前記二次側の巻線まで
の距離とをほぼ等しくすることができる。 【0007】この結果、かかるドライブ巻線と二次側の
巻線とを、磁心に対する磁気的な結合度において均一な
状態に置くことができ、ドライブ巻線と制御素子とによ
る入出力電圧比の所定の値への制御をより適切に行うこ
とができる。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、図1ないし図19に基づい
て、この発明の典型的な実施の形態について説明する。 【0009】なお、ここで図1は、この実施の形態にか
かるトランスの全体構成を理解し易いように示した側面
構成図であり、同図では、特に、ボビン体1における上
端側にある積層巻線箇所15”に施された二次側の巻線
4のリード部41のみを表している。また、図2は、前
記トランスを巻線を省略して断面にして表している。 【0010】また、図3ないし図5は、前記トランスの
磁心2を省略して、当該トランスを示した側面構成図で
あり、図3では特に、ボビン体1における下端側にある
積層巻線箇所15”に施された二次側の巻線4のリード
部41のみを表しており、また、図4では特に、ボビン
体1における上端側にある積層巻線箇所15”と下端側
にある積層巻線箇所15”とに亙って施された一次側の
巻線3のリード部30のみを表しており、また、図5で
は特に、ボビン体1におけるドライブ巻線箇所15’に
施されたドライブ巻線5のリード部のみを表している。 【0011】また、図6および図7は、前記トランスの
磁心2を省略して、かつ、前記二次側の巻線4のリード
部41のみを表した状態で、図6では当該トランスを上
側から見て、また、図7では当該トランスを下側から見
て、それぞれ示している。また、図8および図9は、か
かる二次側の巻線4のリード部41が電気的に接続され
る第二の取付部12”の一部を、それぞれ向きを変えて
斜視の状態として示している。また、図10は、前記ト
ランスの磁心2を省略して、かつ、前記二次側の巻線4
のリード部41のみを表した状態で、当該リード部41
がからげられた端子13をハンダ槽Hにつけ込んだ状態
を側方から見て示した構成図である。 【0012】また、図11ないし図13は、前記トラン
スの磁心2を省略して、かかるトランスを巻線部10の
巻線軸に直交する向きでそれぞれ異なる位置で断面にし
て示した断面構成図である。 【0013】また、図14は、前記トランスの磁心2を
省略して、かつ、前記一次側の巻線3のリード部30と
ドライブ巻線5のリード部50のみを表した状態で、当
該トランスを下側から見て示している。 【0014】また、図15ないし図19は、トランスを
構成するボビン体1をそれぞれ示しており、図15は当
該ボビン体1を第一の取付部12’側から見た状態で、
また、図16は、当該ボビン体1を第二の取付部12”
側から見た状態で、それぞれ反対側にある取付部の端子
13を省略して示した側面構成図であり、また、図17
は図15における右側から、また、図18は当該ボビン
体1をその上側から、さらに、図19は当該ボビン体1
をその下側から見て示している。 【0015】この実施の形態にかかるトランスは、
(1)両端を開口させた方形筒状の巻線部10を有する
絶縁性材料よりなるボビン体1と、(2)当該ボビン体
1の内側に中足部20を差し通した状態で当該ボビン体
1に組み付けられる磁心2と、(3)当該磁心2の組み
付けに先立って前記ボビン体1における巻線部10に絶
縁被覆のされた電線を巻回して各々形成、施される一次
側の巻線3、二次側の巻線4および一次側の巻線3であ
って二次側電圧を一定に保つためのコントロールIC
や、ハイブリッドICなどの制御素子にフィードバック
電圧又は制御素子の駆動電圧を作用させるドライブ巻線
5とを備えている。 【0016】前記ボビン体1は、その上端開口10’を
巡る外側に、外縁の輪郭形状を方形状とする上鍔11を
有すると共に、下端開口10”を挟んだ両側に端子13
の取付部12をそれぞれ備え、当該一対の端子13の取
付部12、12にはそれぞれ、下向きに先端を突き出す
棒状の端子13が複数本突設されている。 【0017】この実施の形態にあっては、かかる一対の
端子13の取付部12、12の一方が、前記ボビン体1
における巻線の外面に略直交する向きに突き出す四つの
細長い板状をなす突き出し片部12a、12a…として
構成してある。各突き出し片部12a、12a…は互い
に略等しい間隔を開けて、同じ向きに互いに平行をなす
ように突き出されており、幅広の一面12bをボビン体
1の上側に、また、幅広の他面12cをボビン体1の下
側に向けるように形成されている。そして、かかる突き
出し片部12aにおける先端側の下面12cにそれぞれ
前記端子13が一つづつ突設された構成としてある。 【0018】また、前記ボビン体1は、その巻線部10
における巻線軸方向中央に、当該巻線部10を巡る一対
の中鍔14、14を間隔を開けて上下二段に備えてお
り、かかる巻線部10をこの一対の中鍔14、14によ
り三か所の巻線箇所15、15…に区分させている。か
かる一対の中鍔14、14も、外縁の輪郭形状を方形状
とするように構成してある。 【0019】また、この実施の形態にあっては、前記一
対の中鍔14、14間にある前記ボビン体1の巻線部1
0の巻線箇所15が、前記ドライブ巻線5のドライブ巻
線箇所15’としてあり、また、このドライブ巻線箇所
15’を挟んだ両側にある巻線箇所15、15が、一次
側の巻線3が施されると共に先に施された当該一次側の
巻線3の外面上に二次側の巻線4が重ねて施されている
積層巻線箇所15”としてある。 【0020】この実施の形態にあっては、前記ドライブ
巻線5と前記一次側の巻線3とが、絶縁被覆を一層とし
た電線としてある。また、前記二次側の巻線4が三層被
覆絶縁線40としてある。 【0021】そして、かかるドライブ巻線5と一次側の
巻線3とが、前記突き出し片部12aによって構成され
ていない端子13の取付部12(以下、第一の取付部1
2’という。)における当該端子13にそのリード部3
0、50をからめて電気的に接続されていると共に、前
記二次側の巻線4が、前記突き出し片部12aによって
構成されている端子13の取付部12(以下、第二の取
付部12”という。)における当該端子13にそのリー
ド部41をからめて電気的に接続させた構成としてあ
る。 【0022】より詳細には、この実施の形態にあって
は、前記一次側の巻線3が前記巻線部10に最初に施さ
れた構成としてある。この実施の形態にあっては、前記
ボビン体1における上端側にある積層巻線箇所15”に
当該一次側の巻線3の一部を施した後、当該ボビン体1
における下端側にある積層巻線箇所15”に当該一次側
の巻線3の他の一部を施した構成としてある。 【0023】かかる一次側の巻線3の巻き始め側のリー
ド部31は、前記第一の取付部12’における図4にお
いて右から二番目に位置される端子13に電気的に接続
されている。また、かかる一次側の巻線3の巻き終り側
のリード部32は、前記第一の取付部12’における図
4において右から三番目に位置される端子13に電気的
に接続されている。 【0024】この実施の形態にあっては、かかる一次側
の巻線3の巻き始め側のリード部31が電気的に接続さ
れる端子13の基部側方から前記ボビン体1における上
端側に位置される積層巻線箇所15”に至る長さの電線
の絶縁収納穴16が、その一端を第一の取付部12’の
下面において開孔16aさせると共に、その他端を前記
ボビン体1における上端側に位置される積層巻線箇所1
5”において開孔16bさせた状態で、当該ボビン体1
の肉厚内に形成してある。また、この絶縁収納穴16に
沿って、当該絶縁収納穴16の側方に位置されるよう
に、前記ボビン体1の外面に電線の導入溝17が条設し
てあり、この導入溝17の溝底側の一方側17aにおい
て当該絶縁収納穴16と導入溝17とが当該絶縁収納穴
16の長さ方向に亙って連通された構成としてある。ま
た、前記第一の取付部12’および一対の中鍔14、1
4には、前記導入溝17に連通される割欠部18が形成
してある。そして、この実施の形態にあっては、前記一
次側の巻線3の巻き始め側にあるリード部31を、前記
導入溝17を介して前記絶縁収納穴16に収めさせた状
態で、前記ボビン体1の上端側にある積層巻線箇所1
5”に一次側の巻線3を施し、この後、この上端側にあ
る積層巻線箇所15”に施された一次側の巻線3の巻き
終り側にあるリード部32を前記ドライブ巻線箇所1
5’に形成させた割溝19を通じて前記ボビン体1の下
端側にある積層巻線箇所15”に引き込み、当該下端側
にある積層巻線箇所15”に一次側の巻線3をさらに施
して、この下端側にある積層巻線箇所15”に施された
一次側の巻線3の巻き終り側にあるリード部32を前記
第一の取付部12’に形成させた割溝19を通じて当該
第一の取付部12’の下面側に引き出して端子13に電
気的に接続させた構成としてある。(図4)この結果、
この実施の形態にあっては、特に、一次側の巻線3の巻
き始め側にあるリード部31とドライブ巻線5との電気
的な絶縁性が高く確保されており、トランスを所定の性
能に維持し易いものとされている。 【0025】一方、この実施の形態にあっては、前記ド
ライブ巻線5の一方のリード部50が、図5において、
前記第一の取付部12’における左から一番目の端子1
3に電気的に接続されていると共に、当該ドライブ巻線
5の他方のリード部50が、当該第一の取付部12’に
おける左から二番目の端子13に電気的に接続されてい
る。また、前記一対の中鍔14、14のうち、前記ボビ
ン体1の下端側に位置される中鍔14と前記第一の取付
部12’には、かかるドライブ巻線5のリード部を収め
る割溝19が形成してある。(図5) 【0026】また、この実施の形態にあっては、前記二
次側の巻線4の一部が、前記ボビン体1の上端側にある
積層巻線箇所15”において先に施された一次側の巻線
3の外側に、また、当該二次側の巻線4の他の一部が、
当該ボビン体1の下端側にある積層巻線箇所15”にお
いて先に施された一次側の巻線3の外側に、それぞれ施
された構成としてある。(図1) 【0027】この実施の形態あっては、前記ボビン体1
における上端側にある積層巻線箇所15”に施される二
次側の巻線4の一方のリード部41が、図1において、
前記第二の取付部12”を構成する右から一番目の突き
出し片部12aの端子13に電気的に接続されていると
共に、当該上端側にある積層巻線箇所15”に施される
二次側の巻線4の他方のリード部41が、当該第二の取
付部12”を構成する右から二番目の突き出し片部12
aの端子13に電気的に接続されている。また、前記一
対の中鍔14、14および前記第一の取付部12’に
は、かかる上端側にある積層巻線箇所15”に施される
二次側の巻線4のリード部を収める割溝19が形成して
ある。(図1) 【0028】また、前記ボビン体1における下端側にあ
る積層巻線箇所15”に施される二次側の巻線4の一方
のリード部41が、図3において、前記第二の取付部1
2”を構成する左から一番目の突き出し片部12aの端
子13に電気的に接続されていると共に、当該下端側に
ある積層巻線箇所15”に施される二次側の巻線4の他
方のリード部41が、当該第二の取付部12”を構成す
る左から二番目の突き出し片部12aの端子13に電気
的に接続されている。また、前記第一の取付部12’に
は、かかる下端側にある積層巻線箇所15”に施される
二次側の巻線4のリード部41を収める割溝19が形成
してある。(図3) 【0029】この実施の形態にあっては、前記ボビン体
1の上端側にある積層巻線箇所15”に施された二次側
の巻線4と、当該ボビン体1の下端側にある積層巻線箇
所15”に施された二次側の巻線4とが、前記第二の取
付部12”を構成する各突き出し片部12aの端子13
の電気的に接続される回路基板のパターンなどを介して
電気的に接続されて全体として二次側の巻線4を構成す
るようにしてある。 【0030】また、この実施の形態にあっては、前記二
次側の巻線4のリード部41がそれぞれ、前記第二の取
付部12”を構成する突き出し片部12aに巻き付けら
れた状態で、その先端部を当該突き出し片部12aに設
けた端子13に電気的に接続させている。 【0031】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記突き出し片部12aにおける突き出し基部側の下面1
2cに二次側の巻線4のリード部41の引っ掛け突起1
2dが設けてあると共に、当該突き出し片部12aの長
さ方向略中ほどの位置における当該突き出し片部12a
の側端部に、かかるリード部41の引っ掛け凹部12e
が形成してある。そして、前記第二の取付部12”の下
面側に引き出されたリード部41が前記引っ掛け突起1
2dに引っ掛けられた後、前記引っ掛け凹部12eに掛
け入れられて当該突き出し片部12aの上面12b側に
掛け回され、さらに、当該突き出し片部12aの先端側
において再び当該突き出し片部12aの下面12c側に
回し戻されて当該先端側に設けられた端子13に電気的
に接続された構成としてある。また、かかる突き出し片
部12aの先端側であって前記引っ掛け凹部12eが設
けられた側端と反対の側端には、この先端側においてリ
ード部を位置付ける引っ掛け凹部12fが設けてある。 【0032】この結果、この実施の形態にあっては、三
層被覆絶縁線40としている前記二次側の巻線4のリー
ド部41の端子13への電気的接続のため、かかるリー
ド部41をからげた状態で当該端子13をハンダ槽Hに
つけ込んだ場合であっても、このつけ込みによる熱を前
記突き出し片部12aで吸収して、必要以上に二次側の
巻線4の絶縁被覆が溶融しないようにすることができ
る。特に、前記突き出し片部12aの先端側において
は、当該突き出し片部12aの下面12c側に前記二次
側の巻線4のリード部41の最先端部のみが位置される
ことから、ハンダ槽Hの開口縁Haとのリード部41の
最先端部以外の部分の接触や、ハンダ槽Hから上方に放
射される熱などがかかるリード部41の最先端部以外の
箇所に伝わることを防止することができ、また、当該突
き出し片部12aの上面12b側に位置されるかかるリ
ード部41に上方から冷却エアを吹き付けて当該リード
部41の絶縁被覆の溶融を最小限に押さえるようなかか
るハンダ槽Hへのつけ込み処理を容易に行うことができ
る。 【0033】このように、前記一次側の巻線3、ドライ
ブ巻線5および二次側の巻線4を巻線部10に施し、か
つ、それらのリード部30、41、50を取付部12の
端子13にそれぞれ電気的に接続した後、この実施の形
態にあっては、E字状をなす二つのコア21、21を、
その一方のコア21の中足部21aが前記ボビン体1の
上端開口10’から前記巻線部10の内側に差し入れら
れ、かつ、その他方のコア21の中足部21aが当該ボ
ビン体1の下端開口10”から当該巻線部10の内側に
差し入れられるように、当該二つのコア21、21を組
み合わし、その外周に絶縁テープなどを巻き付けるなど
して当該組み合わせ状態を維持させて磁心2を構成させ
てトランスを構成している。 【0034】また、この実施の形態にあっては、前記ボ
ビン体1における前記ドライブ巻線箇所15’の外面1
5aが、前記積層巻線箇所15”に施された一次側の巻
線3の外面33と略同面に位置されるように、当該ドラ
イブ巻線箇所15’の外面15aが当該積層巻線箇所1
5”の外面よりも外側に形成してある。 【0035】すなわち、この実施の形態にあっては、前
記一対の中鍔14、14間にあるドライブ巻線箇所1
5’が、その外面15aを積層巻線箇所15”の外面よ
りも外側に位置させるように、当該ドライブ巻線箇所1
5’の肉厚を積層巻線箇所15”の肉厚よりも厚くさせ
るように前記ボビン体1が形成されている。 【0036】この結果、この実施の形態にあっては、前
記ドライブ巻線箇所15’に施されるドライブ巻線5と
巻線部10の内側にある磁心2外面間の距離と、当該磁
心2外面と前記二次側の巻線4までの距離とをほぼ等し
くすることができ、かかるドライブ巻線5と二次側の巻
線4とを、磁心2に対する磁気的な結合度において均一
な状態に置いて、ドライブ巻線5と制御素子とによる入
出力電圧比の所定の値への制御をより適切に行うことが
できる。 【0037】 【実施例】図26に示す構成の従来例として先に示した
トランス(以下、比較例という。)と、図20に示す構
成の本願発明の構成を備えたトランス(以下、実験例と
いう。)とを、図21に示される回路に組み込み、両ト
ランスの出力特性を比較した。 【0038】なお、図26に示す比較例は、磁心200
と、この磁心200を内側に収めたボビン201とを備
えると共に、このボビン201の外側にもっとも内側に
一次側の巻線202を、当該一次側の巻線202の外側
にドライブ巻線203を、さらに当該ドライブ巻線20
3の外側に二次側の巻線204を施して構成されてい
る。(図26/なお、同図は、トランスを巻線の巻回軸
に沿って破断させて、しかも、当該巻回軸を挟んだボビ
ン201の一方側のみを表した端面構成図である。) 【0039】また、図20に示す実験例は、磁心100
と、この磁心100を内側に収めたボビン101とを備
えると共に、このボビン101の中間部101aにドラ
イブ巻線103を、このドライブ巻線103を施した箇
所の両側にそれぞれ、内側に一次側の巻線102を、当
該一次側の巻線102の外側に二次側の巻線104を施
して構成されており、しかも、一次側の巻線102の外
面102aとドライブ巻線103の施されるボビン10
1の中間部101aの外面101bとが略同面に位置さ
れるように構成されて、ボビン101内にある磁心10
0外面からのドライブ巻線103までの距離と二次側の
巻線104までの距離とが略等しくなるように構成して
ある。(図20/なお、同図も、トランスを巻線の巻回
軸に沿って破断させて、しかも、当該巻回軸を挟んだボ
ビン101の一方側のみを表した端面構成図である。) 【0040】比較例および実験例の磁心100、200
は、日本工業規格で定めるFEE19の同一のE型コア
とした。また、比較例および実施例における、磁心10
0、200外面と一次側の巻線102、202間の距離
は同一とし、また、一次側の巻線102、202の径お
よび巻き数、二次側の巻線104、204の径および巻
き数、さらに、ドライブ巻線103、203の径および
巻き数は、比較例と実験例とで同一のものとした。より
具体的には、一次側の巻線102、202およびドライ
ブ巻線103、203はエナメル線とし、一次側の巻線
102、202の巻き数は162ターンと、また、ドラ
イブ巻線103、203の巻き数は16ターンとした。
また、二次側の巻線104、204は三層被覆絶縁線と
し巻き数を16ターンとした。 【0041】図21に示す回路において、符号300は
電源、符号301は整流ダイオード、符号302は電解
コンデンサ、符号303は制御素子としてのIC、符号
304は負荷抵抗をそれぞれ示している。 【0042】入力電圧をAC100ボルト、AC120
ボルト、AC220ボルト、AC240ボルトとする四
回の実験において、出力側に現れる出力電圧VOと負荷
電流ILをそれぞれ計測した。(図22ないし図25) 【0043】四回の実験のそれぞれにおいて、出力側に
現れる負荷電流ILの増加に伴う出力電圧VOの変化率
は、前記回路に比較例を組み込んだ場合に比べ実験例を
組み込んだ場合の方が小さくなることが認められた。す
なわち、負荷電流ILの増加に伴う出力電圧の低下は比
較例よりも実験例の方が少なく、比較例に比し実験例
は、ドライブ巻線103と制御IC303とによる出力
電圧の所定値に向けた制御をより適切に行えるものとな
っていることが認められた。 【0044】 【発明の効果】この発明にかかるトランスによれば、ド
ライブ巻線と二次側の巻線との磁心との磁気的な結合度
を均一に置くことができ、入出力電圧比の所定の値への
制御を、より適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】トランスの側面構成図(特にボビン体1におけ
る上端側にある積層巻線箇所15”に施された二次側の
巻線4のリード部41のみを表す。) 【図2】トランスの断面構成図 【図3】トランスの側面構成図(特にボビン体1におけ
る下端側にある積層巻線箇所15”に施された二次側の
巻線4のリード部41のみを表す。) 【図4】トランスの側面構成図(特にボビン体1におけ
る上端側にある積層巻線箇所15”と下端側にある積層
巻線箇所15”とに亙って施された一次側の巻線3のリ
ード部30のみを表す。) 【図5】トランスの側面構成図(特にボビン体1におけ
るドライブ巻線箇所15’に施されたドライブ巻線5の
リード部50のみを表す。) 【図6】トランスの平面構成図(特に二次側の巻線4の
リード部41のみを表す。) 【図7】トランスの底面構成図(特に二次側の巻線4の
リード部41のみを表す。) 【図8】トランスの要部斜視図 【図9】トランスの要部斜視図 【図10】トランスの製造過程を示す側面構成図 【図11】図4におけるA−A線断面図 【図12】図4におけるB−B線断面図 【図13】図4におけるC−C線断面図 【図14】トランスの底面構成図(特に一次側の巻線3
のリード部30およびドライブ巻線5のリード部50の
みを表す。) 【図15】ボビン体1の側面構成図 【図16】ボビン体1の側面構成図 【図17】ボビン体1の側面構成図 【図18】ボビン体1の平面構成図 【図19】ボビン体1の底面構成図 【図20】実施例における実験例にかかるトランスの構
成図 【図21】実施例に用いた回路構成図 【図22】実施例における実験結果を示すグラフ 【図23】実施例における実験結果を示すグラフ 【図24】実施例における実験結果を示すグラフ 【図25】実施例における実験結果を示すグラフ 【図26】従来例(実施例における比較例)にかかるト
ランスの構成図 【符号の説明】 1 ボビン体 10 巻線部 15 巻線箇所 15’ ドライブ巻線箇所 15” 積層巻線箇所 15a 外面 2 磁心 3 一次側の巻線 33 外面 4 二次側の巻線

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 磁心の少なくとも一部が内側に差し入れ
    られた巻線部を備えたボビン体を有すると共に、このボ
    ビン体における巻線部が少なくとも二か所以上の巻線箇
    所に区分されており、 前記二か所以上の巻線箇所の少なくとも一つの巻線箇所
    が、一次側の巻線が施されると共に先に施された当該一
    次側の巻線の外面上に二次側の巻線が重ねて施されてい
    る積層巻線箇所としてあると共に、 前記二か所以上の巻線箇所のうち前記積層巻線箇所とさ
    れていない少なくとも一つの巻線箇所が、一次側の巻線
    であって二次側電圧を一定に保つための制御素子にフィ
    ードバック電圧又は制御素子の駆動電圧を作用させる巻
    線が施されるドライブ巻線箇所としてあり、 しかも、前記ドライブ巻線箇所の外面が、前記積層巻線
    箇所に施された一次側の巻線の外面と略同面に位置され
    るように、当該ドライブ巻線箇所の外面が当該積層巻線
    箇所の外面よりも外側に形成してあることを特徴とする
    トランス。
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