JP3501606B2 - 半導体基材の製造方法、および太陽電池の製造方法 - Google Patents

半導体基材の製造方法、および太陽電池の製造方法

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JP3501606B2
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基材の製造方
法および太陽電池の製造方法に係わる。より詳細には、
低コスト基板上に形成可能な薄膜結晶を使用した高性能
な太陽電池の製造方法に好適に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】各種機器の駆動エネルギー源や商用電力
と系統連結させる電源として、太陽電池が広く研究され
ている。太陽電池はコスト的要請から低価格基板上に素
子を形成できることが望まれる。一方、太陽電池を構成
する半導体としては一般にシリコンが用いられる。中で
も、光エネルギーを電力に変換する効率すなわち光電変
換効率の観点からは、単結晶シリコンが極めて優れてい
る。一方大面積化および低コスト化の観点からは、アモ
ルファスシリコンが有利である。また、近年アモルファ
スシリコンなみの低コストと単結晶なみの高エネルギー
変換効率とを得る目的で、多結晶シリコンが使用される
ようになってきた。
【0003】ところが、このような単結晶や多結晶シリ
コンにおいて従来採用されている方法では、塊状の結晶
をスライスして板状の基板とするため、その厚さを0.
3mm以下にすることは困難で、基板は一般に入射光の
吸収に必要な厚さ(20μm〜50μm)以上の厚さを
有し、材料が十分に利用されていなかった。また最近で
は溶融したシリコンの液滴を鋳型に流し込むスピン法に
よりシリコンシートを形成する方法が提案されている
が、それでも厚さは最低でも0.1mm〜0.2mm程
度となり、まだ薄型化が十分ではない。即ち、シリコン
をさらに薄型化することにより低コスト化を図る余地が
ある。
【0004】そこで、単結晶シリコン基板上に成長した
薄膜のエピタキシャル層を基板から分離(剥離)して太
陽電池に用いることで高エネルギー変換効率と低コスト
化を達成する試みが提案されている(Milnes,A.G.and F
eucht,D.L.,“Peeled Film Technology Solar Cells",I
EEE Photovoltaic Specialist Conference,p.338,197
5)。この方法では基板となる単結晶シリコンと成長エ
ピタキシャル層との間にSiGeの中間層を挿入し、そ
の上にシリコン層を(ヘテロ)エピタキシャル成長して
から、この中間層を選択的に溶融させて成長層を剥が
す。しかし一般的にヘテロエピタキシャル成長した層
は、基板と格子定数が異なるため成長界面で欠陥が誘起
されやすい。またゲルマニウムの様なシリコンよりはる
かに高価な材料を用いるという点でプロセス・コスト的
に有利であると言えない。
【0005】また、米国特許第4,816,420号には、マス
ク材を介して結晶基板上に選択的エピタキシャル成長を
行い、さらに横方向に結晶を成長する方法によりシート
状の結晶を形成した後、基板より分離することにより、
薄型の結晶太陽電池が得られることが開示されている。
しかしこの方法においては、シート状結晶をへき開を利
用して機械的に剥がすために、シート状結晶がある程度
の大きさ以上になると剥がす途中で破損し易くなる。特
に太陽電池の様に大面積化を図る場合、上述の方法は実
用が困難となる。
【0006】また、特開平6-45622号公報においては、
シリコンウエハ表面に陽極化成により多孔質シリコン層
を形成した後剥離し、剥離した多孔質層を金属基板上に
固着させてから多孔質層上にエピタキシャル層を形成
し、これを用いて薄膜結晶太陽電池が作製することが示
されている。しかし、この方法においては金属基板が高
温プロセスに曝されるため、エピタキシャル層内に不純
物が混入し易く、特性が制限されるという問題がある。
また、アモルファスシリコン太陽電池で実現されている
様に、もしフレキシブルな基板、例えばポリイミド等の
高分子フィルム上に薄膜の半導体層が形成されれば、曲
面形状の物体上にも設置可能となり、応用分野の拡大が
期待されるが、前記の単結晶あるいは多結晶シリコン太
陽電池のプロセスでは高温を必要とするため、このよう
な低耐熱性基板を使用することは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで特開平8-2136
45号公報では、シリコンウエハ表面に陽極化成により形
成された多孔質シリコンの上に太陽電池の活性層をエピ
タキシャル成長し、その後多孔質シリコン層の部分から
活性層を剥離できることが示されている。従って、高価
な単結晶基板が繰り返し利用できるばかりでなく、フレ
キシブルな低耐熱性基板上に高効率な太陽電池を形成で
きることになった。しかし特開平8-213645号公報によれ
ば、活性層のエピタキシャル成長はCVD法によって行
っている。CVD法でジクロルシラン(SiH2
2 )やトリクロルシラン(SiHCl 3 )等の原料ガ
スと大量の水素ガスを使用することになるが、このよう
な高価なガスを大量に用いて、20〜50μmの厚さの
シリコン膜を堆積すると相応のコストがかかり、たかだ
か厚さ0.5〜1.0μmですむアモルファスシリコン
にくらべコスト的に相当に不利となる。
【0008】シリコンのエピタキシャル成長を低コスト
で行うには、CVD等のガスを用いる方法ではなく、液
相成長法が有利である。液相成長法では溶融したSn、
In、Cu、Al等の金属中にシリコン粒を溶かし込
み、この中に結晶性の基板を浸漬した後溶液を過飽和状
態として、この基板上にシリコンを成長させる。液相成
長法は使用原料が廉価な上、原料を無駄にする部分が少
なくてすむ。また1000℃以下の様な、Siの融点に
比べかなり低い温度で成長が行えるのでスピン法に比べ
てもエネルギー的に有利である。ところが実際に液相成
長法でシリコンの成長を行うと、異常な結晶粒の発達が
起こったり、成長した薄膜半導体層がうまく剥離できな
い等、太陽電池としての使用に耐えない場合が少なくな
いのが実情である。従って単結晶または多結晶としての
高性能とアモルファスシリコンなみの低コストとの両立
を図ることが困難であった。
【0009】またエピタキシャル成長用の基板(第1の
基体)としては、単結晶シリコンウエハばかりでなく、
高品質な多結晶シリコンウエハも使用できるが、基板か
らの不純物拡散の影響を避けるためには、その基板自体
に素子が作り込める程度に高純度であることが必要とな
りコスト面から少なくとも数十回の繰り返し使用が必要
であった。しかし繰り返し使用回数が増えると、結晶の
表面状態の変化等により陽極化成の条件が変化するた
め、生産上取り扱い難い点があった。 (発明の目的)本発明はこのような現状に鑑みなされた
ものであって、特性の良好な半導体基材の製造方法、特
に太陽電池の製造方法に好適な製造方法を提供すること
を目的とする。
【0010】本発明の他の目的は低耐熱性ではあるが、
廉価でフレキシブルな基板上に薄膜半導体層を形成する
ことにより、様々な利用形態がとれる半導体基材の製造
方法を提供することにある。また、薄膜半導体層を用い
て結晶太陽電池を形成することにより、様々な利用形態
がとれる高効率太陽電池の製造方法を提供することを目
的とする。
【0011】本発明のさらに別の目的は結晶基板上に形
成したエピタキシャル層を剥離して半導体基材にすると
ともに結晶基板を再使用すること、及び廉価な原料の利
用により高性能かつさらに低コストな半導体基材を提供
することにある。また、半導体基材を太陽電池とすると
ともに結晶基板を再使用すること、及び廉価な原料の利
用により高性能かつさらに低コストな太陽電池を提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の従来技
術における問題を解決し、上記の目的を達成すべく本発
明者らが鋭意研究を重ねた結果完成に至ったものであ
り、特性が良好で安価な半導体基材の製造方法および太
陽電池の製造方法に係わる。
【0013】 すなわち、本発明の半導体基材の製造方
法は、少なくとも、次の工程(イ)〜(ニ)を有するこ
とを特徴とする半導体基材の製造方法である。
【0014】 (イ) 第1の基体の表面に多孔質層を
形成する工程 (ロ) 成長させる半導体を構成する元素を一定濃度ま
で溶解した過飽和になっていない溶液に、その表面温度
を前記濃度の溶液が飽和となる温度より低くした前記多
孔質層を浸漬して、前記多孔質層表面に半導体層を成長
させる工程 (ハ) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が形
成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する工
(ニ) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記第
2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基体
より剥離して前記第2の基体に転写する工程 また本発明の半導体基材の製造方法は、少なくとも、次
の工程(イ´)〜(ホ´)を有することを特徴とする半
導体基材の製造方法である。
【0015】 (イ´) 第1の基体の表面に多孔質層
を形成する工程 (ロ´) 高温の還元性雰囲気のもとで、成長させる半
導体を構成する元素を過飽和状態まで溶解した溶液に前
記多孔質層を浸漬し、前記多孔質層表面に半導体層を成
長させる工程 (ハ´) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が
形成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する
工程 (ニ´) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記
第2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基
体より剥離して前記第2の基体に転写する工程 (ホ´) 前記工程(ニ´)で分離された第1の基体の
表面を処理した後、その表面に液相成長法で不純物を導
入した半導体層を成長し、再度前記工程(イ´)の第1
の基体として投入する工程 また本発明の半導体基材の製造方法は、少なくとも、次
の工程(イ″)〜(ホ″)を有することを特徴とする半
導体基材の製造方法である。 (イ″) 第1の基体の表面に多孔質層を形成する工程 (ロ″) 成長させる半導体を構成する元素を一定濃度
まで溶解した溶液に、その表面温度を前記濃度の溶液が
飽和となる温度より低くした前記多孔質層を浸漬して、
前記多孔質層表面に半導体層を成長させる工程 (ハ″) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が
形成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する
工程 (ニ″) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記
第2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基
体より剥離して前記第2の基体に転写する工程 (ホ″) 前記工程(ニ″)で分離された第1の基体の
表面を処理した後、その表面に液相成長法で不純物を導
入した半導体層を成長し、再度前記工程(イ″)の第1
の基体として投入する工程 本発明の太陽電池の製造方法は、上記本発明の半導体基
材の製造方法を用いたものである。
【0016】 本発明では特に、液相成長法、すなわち
半導体を構成する元素を溶解した溶液中に前記多孔質層
を浸漬しその表面に前記薄膜半導体層を成長する方法を
採用する点、また更に少なくとも当初(多孔質層を浸漬
した直後)の溶液の過飽和の程度を精密に制御するこ
と、さらには前記多孔質層の表面温度を溶液が飽和とな
る温度より低くして溶液に浸漬すること、により品位の
高い薄膜半導体層が得やすく、さらに多孔質層での剥離
を容易になしうる点に特徴がある。また前記の多孔質層
の形成・剥離に伴う第1の基体の厚さの減少を補うた
め、液相成長法にて第1の基体の表面に結晶層を成長さ
せることにより、第1の基体を有効利用するとともに、
基体の品位に直接影響されずに、多孔質層の最適化を図
ることも可能となる。
【0017】なお、多孔質を介しての分離位置は、多孔
質中、多孔質と第1の基体との界面、あるいは多孔質と
半導体層との界面、のいずれでもよい。分離後に多孔質
が残留していない基体側は多孔質の除去の必要はない。
【0018】また、本願において、分離された第1の基
体の表面の処理とは、残留した多孔質を除去する処理を
いうが、さらに残留した多孔質を除去した後に表面平坦
性が不十分であれば、通常の半導体プロセスで使用され
る研磨、エッチング等、あるいは水素を含む雰囲気での
熱処理等の表面平坦化を図る処理も含まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
太陽電池を取り上げて説明するが、本発明は第2の基体
上に半導体層を転写する製造方法に関するものであり、
半導体層にはトランジスタ、ダイオード、LED等の半
導体素子が形成可能なので、特に太陽電池の製造に限定
されるものではない。
【0020】本発明の方法により製造される太陽電池の
構造の一例を図1に、また本発明の製造プロセスの一例
を図2に示す。図1および図2において、105,20
5は低耐熱性基板、109,209は裏面電極、10
4,204はp+(n+)層、103,203は活性(p
-(n-))層、106,206はn+(p+)層、107,2
07は透明導電層、108,208は集電電極、であ
る。ここで、n+(p+)層106,206と活性(p-(n
-))層103,203は半導体接合を形成し光起電力を
発生する。活性(p-(n-))層103,203は太陽光
を吸収しキャリアを発生する本体でシリコンの場合10
〜50μm程度に厚くする。一方、n+(p+)層106,
206は厚さ1μm以下で十分である。またp+(n+)層
104,204は電極109,209との間にバックサ
ーフェスフィールドを形成し、電極109,209近傍
でのキャリアの再結晶を防止する機能を持つが必須では
ない。また1μm以下の厚さで十分機能する。ここで、
+(p+)層106,206と活性(p-(n-)) 層10
3,203とp+(n+)層104,204なる表記は、1
06,206がn+ ならば、103,203はp- 、1
04,204はp+とすることを示し、106,206
がp+ ならば、103,203はn- 、104,204
はn+ とすることを示し、各々の組み合わせで機能をは
たすが、106,206がn+ の組み合わせなら集電電
極側が負の、106,206がp+ の組み合わせなら集
電電極側が正の、起電力を発生する点が異なる。
【0021】次に図2に基づき、本発明の製造方法の工
程の概略について説明する。結晶質の第1の基体201
としては、例えば単結晶半導体ウエハを使用する。その
表面に不純物を熱拡散、イオン打ち込みすることによ
り、またはウエハ作製時に導入し、少なくともウエハ表
面にp+(あるいはn+)層が形成されるようにする(図2
(a))。次に不純物を導入した側のウエハ表面をHF
溶液中で陽極化成により多孔質層202を形成する(図
2(b))。陽極化成における多孔質化において、特開
平7-302889号公報に記載されたように、化成電流レベル
を例えば途中で低レベルから高レベルへ変化させる等に
よりあらかじめ多孔質層の構造に疎密の変化を設けてお
くことで、エピタキシャル成長後に多孔質層で分離され
やすいように制御することができる。次いで前記多孔質
層の上に液相成長法により活性(p -(n-))層として機
能する単結晶半導体層203をエピタキシャル成長させ
る。次いで必要に応じp+(n+)層の単結晶半導体層20
4をエピタキシャル成長させる。さらにその上に予め裏
面電極209をその上に形成した第2の基体205をp
+(n+)層204に固着させるか、p+(n+)層204を形
成した後、p+(n+)層204の上に裏面電極209を形
成してから第2の基体205を固着させる(図2(d)
〜(e))。固着した第2の基体205と第一の結晶質
基体201との間に力を作用させて機械的に多孔質層を
分離することで、単結晶半導体層203,204を第一
の結晶質基体201から第2の基体205上に転写する
(図2(f))。転写後、単結晶半導体層203表面に
残っている多孔質層202aをエッチングで除去した
後、n+(p+)型の半導体層206、透明導電層207お
よび集電電極208を形成して太陽電池とする(図2
(g)〜(h))。剥離が終わった後の第一の結晶質基
体201は、その表面に残っている多孔質層202bを
エッチング等により除去/処理することにより再び最初
の工程(図2(a))に供せられる。
【0022】次に本発明の製造方法のポイントとなる点
について詳細に説明する。
【0023】まず多孔質層202について、結晶質の第
1の基体201の材料としてシリコンを用いた例(すな
わち、多孔質層がシリコンの例)について説明する。シ
リコンの多孔質層202の機械的強度はporosity(多孔
度)により異なるが、バルクシリコンよりも十分に弱い
と考えられる。例えば、porosityが50%であれば機械
的強度はバルクの半分以下と考えて良い。仮に多孔質シ
リコン層202の表面に第2の基体205を接着させる
と、第2の基体205と多孔質層202との間に十分な
接着力があれば、多孔質層を形成したシリコンウエハ2
01と第2の基体205との間に圧縮、引っ張りあるい
はせん断力をかけると多孔質シリコン層202が破壊さ
れる。さらにporosityを増加させればより弱い力で多孔
質層202を破壊できる。
【0024】シリコン基板は濃度が10%以上のHF溶
液を用いた陽極化成法により多孔質化させることができ
る。陽極化成時に流す電流の量としてはHF濃度や所望
とされる多孔質層の膜厚あるいは多孔質層表面状態等に
よって適宜決められるが、大体数mA/cm2 〜数十m
A/cm2 の範囲が適当である。またHF溶液にエチル
アルコール等のアルコールを添加することにより、陽極
化成時に発生する反応生成気体の気泡を瞬時に攪拌する
ことなく反応表面から除去でき、均一にかつ効率よく多
孔質シリコンを形成することができる。添加するアルコ
ールの量はHF濃度や所望とする多孔質層の膜厚あるい
は多孔質層の表面状態によって適宜決められ、特にHF
濃度が低くなりすぎないように注意して決める必要があ
る。単結晶シリコンの密度は2.33g/cm3 である
が、多孔質シリコン層は、HF溶液濃度を50〜20%
に変化させることでその密度を1.1〜0.6g/cm
3の範囲に変化させることができる。また、陽極化成電
流を変えることでもporosityを変化させることができ、
電流を増大することでporosityも増加する。
【0025】陽極化成による多孔質シリコンの形成には
陽極反応に正孔が必要であり、そのため主に正孔の存在
するp型シリコンで多孔質化が行われるとされている
(T.Unagami,J.Electrochem.Soc.,vol.127,476(198
0))。しかし、一方で低抵抗n型シリコンであれば多孔
質化されるという報告もあり(R.P.Holmstrom and J.Y.
Chi,Appl.Phys.Lett.,vol.42,386(1983))、p型n型の
別を問わず低抵抗シリコンで多孔質化が可能である。ま
た導電型によって選択的に多孔質化が可能であり、FI
POS(Full Isolation by Porous Oxidized Silico
n)プロセスのように暗所で陽極化成を行うことにより
p層のみを多孔質化できる。
【0026】単結晶シリコンを陽極化成して得られた多
孔質シリコンは、透過電子顕微鏡の観察によると数nm
程度の径の孔が形成されており、その密度は単結晶シリ
コンの半分以下になる。にもかかわらず単結晶性は維持
されており、多孔質シリコンの上にエピタキシャル層を
成長させることが可能である。また、多孔質層はその内
部に大量の空隙が形成されているために、体積に比べて
表面積が飛躍的に増大しており、その結果化学的エッチ
ング速度は通常の単結晶層のエッチング速度に比べて、
著しく増速される。ただし、エピタキシャル成長に先だ
って水素雰囲気で950−1100℃でアニールするこ
とにより、良質なエピタキシャル層が得られることが知
られており、これは高温の還元性雰囲気で、多孔質層の
最表面が再構成されて平坦化したためであるとされてい
る(日経マイクロデバイス、1994年7月号、76ペ
ージ)。
【0027】また単結晶シリコンに替えて多結晶シリコ
ンを用いても同様に陽極化成により多孔質層が得られ、
その上に結晶シリコン層を成長することができる(この
場合多結晶シリコンの結晶粒の大きさに対応した部分的
なエピタキシャル成長が可能である)。さらに詳細につ
いては各実施例の中で説明する。
【0028】次に薄膜半導体層を形成するための液相成
長法について説明する。図5は本発明の製造方法におけ
る液相成長法を説明するための溶媒Mと溶質S(例えば
シリコン)の熱平衡状態での模式的な相図である。ここ
で横軸501は溶液中の溶質Sの平均濃度を表し、左端
は純溶媒の状態を表し右に向かって溶質Sの濃度が増
す。また縦軸502は溶液の温度を表し、溶液の状態は
曲線503を境界として大きく2つの領域に分かれる。
領域504にあるPでは溶媒M中に均一に溶質Sが溶解
しており、その濃度は横軸に示される濃度と一致する。
領域505は溶質Sの一部が固体化して析出し、例えば
Qにおいては固体Sと、濃度Dqの溶液とが共存する。
曲線503上の状態R0の溶液中にこの温度で融解しな
い材料で作った基体を浸漬し、ゆっくりと溶液の温度を
下げていくと、溶液中の溶質Sの濃度は曲線503に沿
って、例えばR1まで減少してゆく。R0とR1の濃度
差に当たる溶質Sが基体の表面に固体として堆積する。
特に基体が結晶質である場合には、固体Sも基体の結晶
性を引き継いだ結晶質となる場合があり、エピタキシャ
ル成長と呼ばれる。通常基体の材料と固体Sが一致して
いる場合に最もエピタキシャル成長が容易であるが、異
質でもエピタキシャル成長は可能である(ヘテロエピタ
キシャル成長)。この様にして結晶質の第1の基体の表
面に薄膜半導体層を成長させることができる。なお一般
には、溶液を丁度飽和状態、または若干未飽和の状態と
して、基体を浸漬して若干の時間の経過した後、溶液を
飽和状態に調整しなおして結晶の成長を始める。こうす
ることで基板の表面の不純物や欠陥が熱平衡の効果で除
去され、高品質の結晶が成長しやすくなると考えられて
いる。しかしながら実際に多孔質層上に液相成長法で成
長を行ってみると幾つかの問題が生じることが分かっ
た。以下、本発明者らが行った実験に基づいて説明を行
う。
【0029】なおエピタキシャル成長は、シラン(Si
4 )、ジクロルシラン(SlH2Cl2 )、トリクロ
ルシラン(SiHCl3 )等のガスを熱やプラズマの作
用で分解して行う(CVD法)等、液相成長法以外の方
法でも可能であるが、液相成長法が最も熱平衡状態に近
い状態で成長が行われるため良質な薄膜半導体層が得易
く、また堆積に必要な原料のコストも低い。
【0030】まず、図8に本発明を実施するのに好適な
太陽電池の半導体層の成長装置の1例を示す。なお、こ
の装置は実験例1〜3、実施例1において用いられる。
図8に示されるように、装置の全体は大きく分けて3つ
の部分からなっている。601´はロードロック室で開
閉扉602´を閉じることにより内部を機密に保つこと
が出来る。603´は窒素の導入ラインで内部の大気を
窒素に置換することが出来る。604´は水素アニール
槽で、ゲートバルブ605´を通してロードロック室6
01´との間で試料の移送ができる。水素アニール槽6
04´には水素導入ライン606´から水素を流量を制
御しつつ導入することができる。608´はヒーターで
水素アニール槽604´の内部に置かれた基板616´
を加熱することが出来る。基板616´は2枚のシリコ
ンウエハが背中合わせに貼りあわされた組が、ホルダー
で一定の間隔を保って複数平行に配置されている。基板
は不図示の移送機構で上下にゲートバルブを通して移動
出来る様になっている。609´は液相成長槽でゲート
バルブ610´を通して水素アニール槽604´との間
で試料の移送ができる。液相成長槽609´には水素導
入ライン611´から水素が供給され、液相成長中雰囲
気を還元性に保つことができる。614´はカーボンの
ボートでヒーター613´で加熱され、内部のIn等の
低融点金属にシリコン等の半導体を構成する元素と必要
に応じてドーパント元素が溶かし込まれる様になってい
る。
【0031】(実験1)標準的な陽極化成により表面に
多孔質層を形成したp型シリコンウエハを水素気流中で
表面温度Tsurf=1050℃で30分保持した後(アニ
ールした後)900℃に降温した。一方、Tm=900
℃の金属インジウム溶媒に丁度飽和状態となる濃度まで
シリコンを溶かし込んだ。その後この溶媒に、標準的な
陽極化成により表面に多孔質層を形成したp型シリコン
ウエハを、表面温度Tsurf=900℃として浸漬し冷却
速度−1℃/分で徐冷したところ、シリコンウエハの表
面にシリコン層が堆積したが、この表面に凹凸構造がみ
られ、また切れたリング状のRHEED(Reflection H
igh Energy Electron Diffraction:反射高速電子線回
折)像が得られたことから、成長したシリコンは不規則
な多結晶になっていることが分かった。かつこの膜を剥
離しようとしたところ、剥離されずに残る部分があり、
太陽電池としての使用に耐えなかった。しかし同じ条件
の多孔質層の上にジクロルシランを用いて熱CVD法で
成長を行うと、平滑性の良い単結晶膜が得られた。また
この膜は全面が綺麗に剥離できた。一方、同じp型シリ
コンウエハに、多孔質層を形成せずに同じ条件で液相成
長を行った場合も良質の単結晶が得られた。すなわち多
孔質層の上に液相から結晶を成長させようとすると固有
の問題が生じることが分かった。
【0032】(実験2)900℃の金属インジウム溶媒
に丁度飽和状態となるまでシリコンを溶かし込んだ。す
なわち、この溶液の飽和となる温度Tsatは900℃で
ある。
【0033】その後この溶媒の温度を表1のTmとした
後、標準的な陽極化成により表面に多孔質層を形成した
p型シリコンウエハを、実験1と同様に水素気流中での
アニールをした後、その表面温度を溶媒の温度として
(Tsurf=Tm)浸漬し冷却速度−1℃/分で徐冷し厚
さ20μmの薄膜シリコンを堆積したが、以下の表1に
示す様に、Tmに応じてRHEED像、剥離のしかたに
差が見られた。
【0034】
【表1】 Tm RHEED像 剥離 ───────────────────────────── 904℃ −−ピラミッド状の不均一成長−− 902℃ −−不連続な膜−− 900℃ 切れたリング像 剥離できない 898℃ ぼやけたスポット像 ほぼ剥離できる 896℃ ぼやけたスポット像 ほぼ剥離できる 894℃ スポット像 完全に剥離できる 892℃ スポット像 完全に剥離できる ここでTmをTsat より下げると、図5におけるQと同
様に飽和濃度以上のシリコンがただちに析出するはずで
あるが、実際にはある程度の範囲で過飽和のシリコンが
溶液中に存在しうる。ただし過飽和の状態は不安定で、
溶液中にウエハの様な固体が存在すると、その表面近く
の溶液からウエハ上に堆積が始まるものと考えられる。
【0035】こうして溶液をある程度過飽和状態として
からシリコンウエハを浸漬することによって薄膜半導体
の状態は大幅に改善されることが分かった。Tsat とT
mを変化させて実験した結果、本発明者等はほぼTsat
−Tm≧5°なる関係が成り立つ時特に結晶性が高く、
うまく剥離できる膜が成長できるとの結論を得た。ただ
し過飽和の程度が著しいと、溶液中からただちに溶質の
析出が起こるため安定した析出ができない。
【0036】以上の様な結果が得られた理由を、本発明
者等は次の様に推測する。すなわち溶質の析出が起こっ
ている状態においてもミクロ的に見ると、ウエハの表面
では析出する溶質原子と、溶解する溶質原子とが共存し
ており、正味で析出する溶質原子が多い場合に堆積が起
こると考える(この点は気相から分子の化学反応を伴っ
てほぼ一方的に析出が起こって堆積するCVD法と異な
ると思われる。)。従って、成長の初期に、正味の堆積
が起こらない、または正味の堆積速度が低いと、基板か
ら溶解する原子がかなり存在するため、時間の経過に伴
い基板の初期の構造が変化してゆくものと考えられる。
特に多孔質層は実効的な表面積が広く、反応性が高いの
で溶液中の溶質との原子のやり取りが頻繁に起こり、著
しく変質しやすいと思われる。このため、特に結晶性が
損なわれたり、空孔が埋まって後工程での剥離が困難に
なり易いと考えられる。
【0037】また液相成長法では基板の浸漬初期におい
ては、溶液を未飽和にしないと良質の結晶が成長できな
いと言われるが、多孔質層は高温の還元性雰囲気に置く
ことによって、表面の欠陥が除去され、また酸素等の不
純物も取り除かれるので、前記の事情とあいまって、初
期から過飽和とした方が良質な結晶が得易いと考えられ
る。
【0038】(実験3)900℃の金属インジウム溶媒
に丁度飽和状態となる濃度までシリコンを溶かし込ん
だ。標準的な陽極化成により表面に多孔質層を形成した
p型シリコンウエハを、水素気流中でアニールをした
後、表面温度を表2に示すTsurfとして浸漬した後、溶
液を冷却速度−1℃/分で徐冷し、厚さ20μmの薄膜
シリコンを堆積した。基板の表面温度は、溶液に浸漬後
まもなく溶媒の温度Tmと一致するものと思われる。
【0039】
【表2】 Tsurf RHEED像 剥離 ────────────────────────────── 904℃ −−ピラミッド状の不均一成長−− 902℃ 切れたリング像 部分的に剥離できる 900℃ 切れたリング像 剥離できない 898℃ ぼやけたスポット像 ほぼ剥離できる 896℃ スポット像 ほぼ剥離できる 894℃ スポット像 完全に剥離できる 892℃ スポット像 完全に剥離できる 成長の開始時には金属インジウム溶媒が過飽和になって
いないがTsurf<Tsat 、好ましくはTsat −Tsurf
≧5°とすることによって、実質的に多孔質層への悪影
響を防止できたものと思われる。冷却開始まではTsat
=Tm =900℃である。
【0040】次に接合の形成について説明する。図1に
おける基板105側のp+(n+)層104(バックサーフ
ェスフィールド形成用)、光入射側のn+(p+)層106
は、活性(p-(n-))層103とは別に、それぞれ液相
成長法で成長することができる。例えばGaを溶媒とし
た場合には、Gaがシリコン層中に溶け込みp+ 型にド
ープできる。Sbを溶媒とした場合には、Sbがシリコ
ン層中に溶け込みn+型にドープできる。またInを溶
媒とした場合には、Inはシリコン中に溶け込みにくい
ので、GaをInに添加してp型にドープできる。また
同様にAsをInに添加してn型のドープができる。
【0041】また光入射側のn+(p+)層106はすでに
説明した様に半導体薄膜を剥離後、別途形成ができる。
ただし樹脂フィルム等の耐熱性の低い基板を使用する場
合には、プラズマCVD等の低温で堆積可能な堆積方法
を採用する必要がある。さらに詳細については各実施例
の中で説明する。
【0042】次に結晶質の第1の基体とその再使用につ
いて図2を用いて説明する。すでに述べた様に、薄膜シ
リコン結晶を成長するためには、第1の基体としてシリ
コンのウエハを用いるのが最も良い。陽極化成を行うた
めに、バルクがp型ドープされたウエハを用いてもよい
し、表面のみp型ドープしてもよい。その方法として熱
拡散、イオンインプランテーション等の手法が用いられ
る。陽極化成により主にp層が多孔質化して多孔質層2
02となる。
【0043】またシリコン結晶基板から剥離した活性層
203上に残っている多孔質層202aは選択的に除去
する。また活性層203が剥離されたシリコン結晶基板
の表面に残った多孔質層202bも選択的に除去し再使
用に備える。通常のシリコンのエッチング液、あるいは
多孔質シリコンの選択的エッチング液である弗酸、ある
いは弗酸にアルコールまたは過酸化水素水の少なくとも
どちらか一方を添加した混合液、あるいは、バッファー
ド弗酸あるいはバッファード弗酸にアルコールまたは過
酸化水素水の少なくともどちらか一方を添加した混合液
の少なくとも1種類を用いて、多孔質シリコンのみを無
電解湿式化学エッチングすることができる。
【0044】第1の基体は、繰り返し剥離の工程を繰り
返すと次第に厚さが減少していく。また次第に表面に凹
凸や欠陥が増加する傾向がある。これらの要因から繰り
返し使用できる回数に制限がでるが、高価なシリコンの
単結晶ウエハを何回使用できるかが、コストに大きな影
響を与える。この様な観点から幾つかの改善が可能であ
る。すなわち厚さの減少した基体の表面に、エピタキシ
ャル成長を行って厚さの回復を図ることができる。その
際に、より低いコストで成長ができる液相成長法を使用
すると特に好都合である。
【0045】またこの方法は低コスト化の観点から見て
さらに幾つかのメリットを持つ。すなわち、このエピタ
キシャル層を成長時にp型にドープすることにより、表
面をp型にドープする工程が不要となる。また結晶質の
第1の基体として、不純物濃度の不定な低品位なシリコ
ンウエハを用いても、陽極化成工程の再現性が向上し多
孔質層の品質が安定する。さらに表面をp型にドープす
る工程に先立ちドープを行わない又はより低濃度でドー
プしたエピタキシャル層を堆積すると陽極化成の再現性
を一層高めることができる。また繰り返し使用に伴い表
面に荒れ等が発生すると後の工程に影響が大きいが、必
要により機械的研磨を併用することもできる。
【0046】これまで薄膜半導体が単結晶であることを
前提に説明を行ってきたがこのことは必須ではない。太
陽電池としての応用では、多結晶であっても目安として
結晶粒の大きさが1mm程度あれば実用になる。結晶質
の第1の基体が多結晶であっても、各々の結晶粒の範囲
内では局所的にエピタキシャル成長が起こり、多結晶質
の薄膜半導体層が得られる。さらに詳細については各実
施例の中で説明する。
【0047】本発明による太陽電池において、薄膜結晶
半導体層を転写させる低耐熱性基板材料としては高分子
フィルム等が好適に用いられ、代表的なものとしてはポ
リイミドフィルムが挙げられる。また、ガラスや樹脂等
のプラスティック板なども用いることが可能である。本
発明による太陽電池において、基板と薄膜結晶半導体層
とを接着させる方法としては銅ペーストあるいは銀ペー
ストのような導電性金属ペーストを前記両者の間に挿入
して密着させ、焼成して固着させる方法が好適に用いら
れる。この場合、焼成後の銅あるいは銀等の金属は裏面
電極及び裏面反射層としても機能する。また、高分子フ
ィルム等の基板の場合には、基板と薄膜結晶半導体層を
密着させた状態で(この場合、予め薄膜結晶半導体層表
面に裏面電極を形成しておく)、フィルム基板の軟化点
にまで温度を上げて前記両者を固着させてもよい。本発
明による太陽電池において、入射光の反射損を減らす目
的で半導体層の表面にテクスチャ処理を施すことができ
る。シリコンの場合にはヒドラジンやNaOH、KOH
等を用いて行われる。形成されるテクスチャのピラミッ
ドの高さとしては数μm〜数十μmの範囲が適当であ
る。
【0048】
【実施例】以下、本発明の方法の実施例について詳細に
説明するが、本発明の趣旨はこれまで説明してきた通り
であり、本発明は以下の実施例により何ら限定されるも
のではない。 (実施例1)本実施例では図2に示すプロセスにより単
結晶シリコン層をポリイミドフィルムに転写して太陽電
池を形成する方法を示す。
【0049】500μm厚の単結晶をシリコンウエハ2
01の表面にBCl3を熱拡散源として1200℃の温
度でBの熱拡散を行ってp+ 層を形成し、3μm程度の
拡散層を得た(図2(a))。次にHF溶液中で表3の
条件で陽極化成を行い、ウエハ上に多孔質シリコン層2
02を形成した(図2(b))。
【0050】
【表3】 陽極化成溶液 HF:H2 O:C2 5 OH=1:1:1 電流密度 5mA/cm2 →30mA/cm2 化成時間 2.5min→(30sec)→0sec 次に徐冷法と呼ばれる方法でシリコンの液相エピタキシ
ャル成長を行った。まず水素気流中のカーボン・ボート
内で900℃で金属インジウム(In)を溶融した。こ
の中に溶液を攪拌しつつ多結晶シリコンウエハを溶かし
込んで飽和とし、次いでゆっくり溶液の温度を894℃
まで下げ成長用の溶液とした。次に雰囲気温度を調整
し、水素気流中で多孔質層202が形成された単結晶シ
リコンウエハ201の温度を1030℃にし1時間アニ
ールしたのち温度を降下させ溶液の温度に一致するまで
待った。この状態で表面に多孔質層を形成したウエハを
溶液中に浸漬し、冷却速度−1.0℃/分で徐冷し、多
孔質層202の上に厚さ20μmのノンドープの薄膜シ
リコン層203を堆積し溶液から引き上げた。次いでさ
らに別に用意されたカーボン・ボート内に900℃で金
属インジウム(In)を溶融しSiで飽和とし、さらに
Siの0.1at%のガリウム(Ga)を溶かし込み成
長用の溶液とした。引き続きこの中にノンドープの薄膜
シリコン層まで形成されたウエハを浸漬し薄膜シリコン
の上に、厚さ1μmのp+ 薄膜シリコン層204を堆積
し溶液から引き上げた。
【0051】厚さ50μmのポリイミドフィルム205
の片面にスクリーン印刷により銅ペースト209を20
μm厚で塗り、この面を上述のウエハp+ 薄膜シリコン
層204面に密着させて貼り合わせた。この状態でオー
ブンに入れて300℃、20分の条件で銅ペーストの焼
成を行うとともにポリイミドフィルムとウエハとを固着
させた(図2(e))。固着したポリイミドフィルムと
ウエハに対して、ウエハの接着していない側の面を真空
チャック(図示せず)で固定しておき、ポリイミドフィ
ルム205の一方の端から力を作用させてpeelingを行
い、シリコン層203,204をウエハ201から剥離
してポリイミドフィルム205上に転写させた(図2
(f))。
【0052】ウエハ201から剥離した薄膜シリコン層
203上に残っている多孔質層202の残渣(多孔質層
202a)を、弗酸と過酸化水素水および純水との混合
液で攪拌しながら選択エッチングした。薄膜シリコン層
203上はエッチングされずに残り、多孔質層202の
残渣のみが完全に除去された。非多孔質シリコン単結晶
では上述のエッチング液に対するエッチング速度は極め
て低く、多孔質層のエッチング速度との選択比は105
以上にも達し、非多孔質シリコン層におけるエッチング
量(数十Å程度)は実用上無視できる。透過電子顕微鏡
による断面観察の結果、薄膜シリコン層203には新た
な結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持さ
れていることが確認された。得られたポリイミドフィル
ム205上の薄膜シリコン層203の表面を弗酸/硝酸
系のエッチング液でエッチングして清浄化を行った後、
薄膜シリコン層203の上に市販のプラズマCVD装置
により、表4に示す条件でn型微結晶シリコン(μc−
Si)層206を200Å堆積させた(図2(g))。
この時のμc−Si層の暗導電率は〜5S/cmであっ
た。なお、S(シーメンス)はオーム(Ω)の逆数を示
す。
【0053】
【表4】 ガス流量比 SiH4 /H2 =1cc/20cc PH3 /SiH4 =2.0×10-3 基板温度 250℃ 圧力 0.5Torr 放電電力 20W 最後にμc−Si層の上にEB(Electron Beam)蒸着
によりITO透明導電膜(82nm)/集電電極(Ti
/Pd/Ag(400nm/200nm/1μm))を
形成して太陽電池とした(図2(h))。
【0054】このようにして得られたポリイミド上薄膜
単結晶シリコン太陽電池についてAM1.5(100m
W/cm2 )光照射下でのI−V特性について測定した
ところ、変換効率14.6%を得た。
【0055】また、剥離後のシリコンウエハ201上に
残存する多孔質層についても上述と同様にしてエッチン
グにより除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こ
うして得られた再生ウエハを用いて上述の工程を繰り返
すことにより高品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽
電池が複数個得られた。 (実施例2)本実施例では実施例1と同様の構造の太陽
電池を作製する。実施例1と同様な方法で、単結晶シリ
コンウエハ201の表面に多孔質シリコン層202を形
成した。
【0056】次に温度差法と呼ばれる方法でシリコンの
液相エピタキシャル成長を行った。なお、本実施例では
図8の装置の液相成長槽の内部構造が図9に示すように
異なる。すなわち、図9に示すように、カーボンボード
614´の右側の内壁にSiウエハが貼り付けてあり、
またヒーター613´と613″のバランスを変え、カ
ーボンボードの右側が温度が高くなるように調整される
ため、ここでは溶液が未飽和でシリコンの溶け出しが起
こり溶け出したシリコンが左に拡散し、こちらでは温度
が低く溶液が過飽和なためシリコンの堆積が起こること
になる。
【0057】まず水素気流中のカーボン・ボート内で9
00℃で金属インジウム(In)を溶融した。次いで溶
融したインジウムの中に溶解用多結晶シリコンウエハを
浸漬しボートの内壁の一部に貼りつけ攪拌しながら溶解
させ飽和とした。次いでゆっくりと溶液の温度を890
℃まで下げ成長用の溶液とした。次に水素気流中でアニ
ールの後雰囲気温度を調整し、多孔質層202が形成さ
れた単結晶シリコンウエハ201の温度が溶液の温度に
一致するまで待った。この状態で表面に多孔質層を形成
したウエハ201を溶液中に浸漬するとともに、単結晶
シリコンウエハ201周辺の温度に変化がないよう調整
しつつ、Siウエハが貼りつけられたボートの壁面の温
度を910℃とした。この後実施例1とは異なり、溶液
等の温度に変化を与えずに放置して、多孔質層202の
上に厚さ20μmのノンドープの薄膜シリコン層203
を堆積し溶液から引き上げた。温度差法では、溶解用多
結晶シリコンウエハの近傍の溶液が未飽和なため、ウエ
ハの表面からシリコンが定常的に溶解し続けるため、特
に溶液全体を冷却する必要がない。次いでさらに別に用
意されたカーボン・ボート内に900℃で金属インジウ
ム(In)を溶融しSiで飽和としさらにSiの0.1
at%のガリウム(Ga)を溶かし込んだ後890℃に
下げて成長用の溶液とした。引き続きこの中にノンドー
プの薄膜シリコン層まで形成されたウエハを浸漬し薄膜
シリコンの上に、厚さ1μmのp+ 薄膜シリコン層20
4を堆積し溶液から引き上げた。この場合には成長時間
が短いため、特に徐冷したり、溶解用のシリコンウエハ
を用いなくとも、ほぼ定常的に堆積ができた。
【0058】以下実施例1と同様な方法によりポリイミ
ドフィルム上に薄膜単結晶シリコン太陽電池を形成し
た。この太陽電池についてもAM1.5(100mW/
cm2)光照射下でのI−V特性について測定したとこ
ろ、変換効率15.4%を得た。
【0059】また、剥離後のシリコンウエハ上に残存す
る多孔質層についても上述と同様にしてエッチングによ
り除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こうして
得られた再生ウエハを用いて上述の工程を繰り返すこと
により高品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が
複数個得られた。 (実施例3)本実施例でも実施例1と同じ構造の太陽電
池を作製する。実施例1と同様な方法で、単結晶シリコ
ンウエハ201の表面に多孔質シリコン層202を形成
した。
【0060】次に本発明者らによる特開平6-191987号公
報に記載された恒温法と呼ばれる方法でシリコンの液相
エピタキシャル成長を行った。なお、本実施例では図8
の装置の液相成長槽の内部構造が図10に示すように異
なる。すなわち、基板と多結晶シリコンウエハが相対し
て配置される。多結晶シリコンから溶出したシリコンは
密度が低下するため対流を起こし基板側に輸送されその
上に堆積する。このような対流を効果的に起こすために
は基板と多結晶シリコンの間の距離を広く保つ必要があ
る。
【0061】まず水素気流中のカーボン・ボート内で9
00℃で金属インジウム(In)を溶融した。次いで溶
融したインジウムの中に溶解用多結晶シリコンウエハを
浸漬しボートの底部に貼りつけ溶解させ飽和とした。次
いでゆっくりと溶液の温度を894℃まで下げ成長用の
溶液とした。次に、アニールが終了した多孔質層202
が形成された単結晶シリコンウエハ201の温度が溶液
の温度に一致するまで待った。この状態で表面に多孔質
層を形成したウエハ201を溶液中に浸漬し、多孔質層
202面が溶解用多結晶シリコンウエハに、2cmの間
隔を保って対向させた。この後実施例1とは異なり溶液
等の温度に変化を与えずに、また実施例2とは異なり溶
液内に温度差が生じない様に放置して、多孔質層202
の上に厚さ20μmのノンドープの薄膜シリコン層20
3を堆積し溶液から引き上げた。恒温法では、溶解用多
結晶シリコンウエハの近傍の溶液は、Siが溶け込んで
密度が低下すると対流により多孔質シリコン層202表
面に向けて運び去られてウエハの表面からシリコンが定
常的に溶解し続けるため、特に溶液全体を冷却する必要
がない。以下実施例1と同様な方法によりポリイミドフ
ィルム上に薄膜単結晶シリコン太陽電池を形成した。こ
の太陽電池についてもAM1.5(100mW/c
2 )光照射下でのI−V特性について測定したとこ
ろ、セル面積6cm 2 で開放電圧0.6V、短絡光電流
35mA/cm2 、曲線因子0.79となり、エネルギ
ー変換効率16.2%を得た。
【0062】また、剥離後のシリコンウエハ上に残存す
る多孔質層についても上述と同様にしてエッチングによ
り除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こうして
得られた再生ウエハを用いて上述の工程を繰り返すこと
により高品質な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が
複数個得られた。 (実施例4)本実施例では、Tsat =Tm=900℃の
溶液に浸漬する単結晶シリコンウエハ201の表面温度
Tsurfを890℃とした以外は実施例1と同様の方法で
薄膜単結晶太陽電池を作製した。この太陽電池について
もAM1.5(100mW/cm2 )光照射下でのI−
V特性について測定したところ、変換効率16.2%を
得た。 (実施例5)本実施例では、ノンドープ薄膜シリコン層
203を堆積するところまでは実施例1と共通である。
溶液から引き上げた試料を水素気流中で1200℃まで
加熱し30分放置し再び温度を900℃とした。この熱
処理により、p型の多孔質層202中のボロン(B)
が、ノンドープの薄膜シリコン層203に熱拡散し、p
+ 薄膜シリコン層206となった。次いでさらに別の用
意されたカーボン・ボート内に900℃で金属インジウ
ム(In)を溶融しSiで飽和とし、さらにSiの0.
01at%のアンチモン(Sb)を溶かし込み成長用の
溶液とした。引き続きこの中にノンドープの薄膜シリコ
ン層203まで形成されたウエハを浸漬し薄膜シリコン
の上に、厚さ1μmのn+ 薄膜シリコン層204を堆積
し溶液から引き上げた。この後、プラズマCVD装置に
よりn型微結晶シリコン(μc−Si)層206を堆積
する工程を省略した以外は実施例1と同様にして、実施
例1とは、ドープ層の順序が逆になった薄膜単結晶太陽
電池を作製した。この太陽電池についてもAM1.5
(100mW/cm2 )光照射下でのI−V特性につい
て測定したところ、変換効率15.7%を得た。 (実施例6)本実施例では図3(b)に示すように、実
施例1と同様な方法で単結晶シリコンウエハ301の表
面に多孔質シリコン層302を形成した。次に水素気流
中のカーボン・ボート内で800℃で金属インジウム
(In)を溶融した。この中に溶液を攪拌しつつ多結晶
シリコンウエハを溶かし込んで飽和とし、さらにSiの
0.02at%のアンチモン(Sb)を溶かし込み成長
用の溶液とした。次いでゆっくりと溶液の温度を794
℃まで下げ成長用の溶液とした。次に雰囲気温度を調整
し、アニールの済んだ多孔質層302が形成された単結
晶シリコンウエハ301の温度が溶液の温度に一致する
まで待った。この状態で表面に多孔質層を形成したウエ
ハを溶解中に浸漬し、冷却速度−1.0℃/分で徐冷
し、多孔質層302の上に厚さ0.5μmのn+ 型薄膜
シリコン層306を堆積し溶液から引き上げた。以下実
施例1と同様にして厚さ20μmのノンドープの薄膜シ
リコン層303、厚さ1μmのp+ 型薄膜シリコン層3
04を堆積した。この後、プラズマCVD装置によりn
+ 微結晶シリコン(μc−Si)層306を堆積する工
程を省略した以外は実施例1と同様にして、実施例1と
ドープ層の順序が同じ薄膜単結晶太陽電池を作製した。
この太陽電池についてもAM1.5(100mW/cm
2 )光照射下でのI−V特性について測定したところ、
変換効率16.4%を得た。 (実施例7)本実施例では熱拡散によるかわりに、液相
成長法で形成したp層を陽極化成した。まず水素気流中
のカーボン・ボート内で900℃で金属インジウム(I
n)を溶融した。この中に溶液を攪拌しつつ多結晶シリ
コンウエハを溶かし込んで飽和とし、さらにSiの0.
1at%のガリウム(Ga)を溶かし込み成長用の溶液
とした。この状態で同じ温度とされた500μm厚の単
結晶シリコンウエハ201を溶液中に浸漬し、冷却速度
−1.0℃/分で徐冷し、厚さ3μmのp型半導体層を
形成した。以下は実施例1と同じ手順で同じ構成の薄膜
単結晶シリコン太陽電池を得た。
【0063】また、剥離後のシリコンウエハ201上に
残存する多孔質層についても上述と同様にしてエッチン
グにより除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こ
の後再び前記の液相成長法で厚さ3μmのp型半導体層
を形成し、再び実施例1と同じ手順で同じ構成の薄膜単
結晶シリコン太陽電池を得た。以下同様にして同一の単
結晶シリコンウエハ201を用いてさらに多数の高品質
な半導体層を有する薄膜単結晶太陽電池が得られた。こ
の工程を行うことで、高価な単結晶シリコンウエハ20
1を有効に利用することができたばかりでなく、Bの熱
拡散の工程が不要となった。 (実施例8)本実施例では単結晶シリコンウエハのかわ
りに、厚さ1000μmの、粒径が主として0.3〜3
cm程度の多結晶シリコンウエハを第1の基体として用
いた以外は実施例1と同様にしてポリイミドフィルム上
に薄膜多結晶太陽電池を得た。この様にして得られた太
陽電池ではノンドープ層までは、使用した多結晶シリコ
ンウエハの個々の結晶粒領域の内部では結晶方位を引き
継いでおり、局所的にはエピタキシャル成長が起こって
いると考えられる。この薄膜多結晶シリコン太陽電池に
ついてAM1.5(100mW/cm2 )光照射下での
I−V特性について測定したところ、変換効率13.5
%を得た。
【0064】また、剥離後のシリコンウエハ201上に
残存する多孔質層についても上述と同様にしてエッチン
グにより除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こ
うして得られた安価な再生ウエハを用いて上述の工程を
繰り返すことにより高品質な半導体層を有する薄膜多結
晶太陽電池が複数個得られた。 (実施例9)本実施例では、安価な公称純度98.5%
の金属級シリコンから、CZ(Czochralski)法により
引き上げたインゴットを1mm厚にスライスし、表面を
鏡面研磨して作製した多結晶シリコン基板を第1の基体
として用いた。金属級シリコンはアルミニウム合金等の
原料としても使用される安価な粗製シリコンで、一般の
半導体用シリコンに比べはるかに安価であるが、高濃度
の不純物を含みこのままで電子デバイスに使用されるこ
とはない。作製した金属級シリコン基板の表面付近の元
素分析を行ったところ、表5の結果の通りで不純物の濃
度は合わせて0.01%強(Siの純度が99.99
弱)であった。また、この金属級シリコン基板の結晶粒
径は数mm〜数cmであった(図2(a))。
【0065】
【表5】 不純物 濃度 Ca 42ppm B 38ppm Al 22ppm Ni <5ppm Fe 10ppm Cr 0.6ppm Mn <0.2ppm Ti <1ppm このウエハに、実施例7で説明したような液相成長法で
厚さ1μmのノンドープ層および厚さ3μmのp層をこ
の順に形成しこのp層を陽極化成した。ここに示した様
に金属級シリコンはp型であることが多いが、ドープの
程度が不定なため陽極化成の再現性が悪くなりがちであ
る。液相成長法によって制御されたp層を形成しこれを
陽極化成することにより、陽極化成の再現性が改善でき
る。さらに多結晶シリコンと液相成長法によって形成さ
れるp層の間にノンドープ層を挿入することにより、陽
極化成の及ぶ深さの制御性も良くなる。以下は実施例1
と同じ手順で同じ構成の薄膜多結晶シリコン太陽電池を
得た。
【0066】また、剥離後のシリコンウエハ201上に
残存する多孔質層についても上述と同様にしてエッチン
グにより除去し、平滑な面を出した(図2(i))。こ
の後再び前記の液相成長法で厚さ1μmのノンドープ層
および厚さ3μmのp層を形成し、実施例1と同じ手順
で同じ構成の薄膜多結晶シリコン太陽電池を得た。以下
同様の手順を繰り返し、同一の金属級シリコンの多結晶
シリコンウエハ201を用いてさらに多数の高品質な半
導体層を有する薄膜多結晶太陽電池が得られた。この工
程を行うことで、低品位の多結晶シリコンウエハ201
を利用できるようになったばかりでなく、Bの熱拡散の
工程が不要となった。 (実施例10)本実施例では図4に示す構造の化合物半
導体層をアクリル樹脂に転写して超高効率タンデム型太
陽電池を形成する方法を示す。
【0067】500μm厚の単結晶シリコンウエハ40
1の表面にBCl3を熱拡散源として1200℃の温度
でBの熱拡散を行ってp+ 層を形成し、3μm程度の拡
散層を得た。次にHF溶液中で表6の条件で陽極化成を
行い、ウエハ上に多孔質シリコン層402を形成した。
【0068】
【表6】 陽極化成溶液 HF:H2 O:C2 5 OH=1:1:1 電流密度 1mA/cm2 →5mA/cm2 →40mA/cm2 化成時間 2min→2.5min→(20sec)→0sec 次に徐冷法で化合物半導体の液相ヘテロエピタキシャル
成長を行った。まず水素気流中のカーボン・ボート内で
810℃で金属ガリウム(Ga)を融解した。次いで融
解したインジウムの中にひ素(As)を飽和となるまで
溶解した。一方多孔質シリコン層402を水素雰囲気中
で1050℃で7分間アニールした後800℃に降温し
た。次に溶液の温度を800℃に調整し、この中に多孔
質シリコン層402を形成した単結晶シリコンウエハ4
01を浸漬し、溶液の温度を−0.1℃/分の割合でゆ
っくりと下げn+ のGaAs層403を成長した。次に
ガリウム溶液にアルミニウム(Al)を接触され溶液に
徐々に溶け込ませ成長を継続しAlの濃度が徐々に変化
するn+ の遷移層(AlxGa1-xAsと記す。)404
を成長した。x=0.37に達したところでガリウム溶
液へのAlの接触を中止し、Alの濃度を一定に保って
n型のAl0.37Ga0.63As層405を成長した。次
に、これとは別に用意されたp型のドーパントを含むA
lとAsを含む800℃のGa溶液に、n型のAl0.37
Ga0.63As層405まで形成された基板を浸漬し、−
0.1℃/分で溶液を冷却しp型のAl0.37Ga0.63
s層406を成長しさらにドーパントの量を増やしてp
+ のAl0.37Ga0.63As層407を成長した。以上と
同様の手順でp型のAl0.37Ga0.63As層408、n
+型のAlxGa1-xAs層409、n型のAl0.37Ga
0.63As層410、n+ 型のAl0.9Ga0.1As層41
1、n型のGaAs層412、p型のGaAs層413
を成長した。
【0069】成長した最表面層のp型GaAs層413
の上にPd/AuをEB蒸着により形成した後に、厚さ
1mm厚のアクリル樹脂板の片面にスクリーン印刷によ
り銅ペーストを10〜30μm厚で塗り、この面を上述
のウエハのp型GaAs層413側に密着させて貼り合
わせた。この状態でオーブンに入れて300℃、20分
の条件で銅ペーストの焼成を行うとともにポリイミドフ
ィルムとウエハとを固着させた。固着したアクリル樹脂
板とウエハに対して、ウエハの接着していない側の面お
よびアクリル樹脂板の接着していない側の面それぞれに
対して真空チャック固定し、貼り合わせた面に対して垂
直方向に互いに均一に引っ張り力を加えて多孔質層40
2のところで破壊させ、成長層をウエハから剥離してア
クリル樹脂板上に転写させた(図3(e))。シリコン
ウエハから剥離したn+ 型のGaAs層403上に残っ
ている多孔質層を、エチレンジアミン+ピロカテコール
+純水の混合液で110℃で選択エッチングした。n+
型のGaAs層403はエッチングされずに残り、多孔
質層のみが完全に除去された。単結晶GaAsは上述の
エッチング液に対するエッチング速度が極めて低く、実
用上無視できる膜厚減少である。透過電子顕微鏡による
断面観察の結果、成長層には新たな結晶欠陥は導入され
ておらず、良好な結晶性が維持されていることが確認さ
れた。
【0070】次に最表面層であるn+ 型GaAs層40
3をグリッド状に残して他の部分をエッチングしてn+
型AlxGa1-xAs層404を露出させ、表面電極(A
u/Ge/Ni/Au)をEB蒸着およびフォトリソグ
ラフィにより、グリッド状のn+ GaAs層403の上
のみに形成した後、反射防止膜としてTiO2 /MgO
をプラズマCVD法により堆積して太陽電池とした。
【0071】このようにして得られたアクリル樹脂板上
の薄膜化合物半導体太陽電池についてAM1.5(10
0mW/cm2 )光照射下でのI−V特性について測定
したところ、変換効率23.8%を得た。また、剥離後
のシリコンウエハ上に残存する多孔質層については実施
例1および実施例2と同様にしてエッチングにより除去
し、平滑な面を出した。こうして得られた再生ウエハを
用いて上述の工程を繰り返すことにより高品質な半導体
層を有する薄膜化合物半導体太陽電池が複数個得られ
た。 (実施例11)本実施例においては図6の工程により単
結晶シリコンを用いたスタガー型の電界効果トランジス
タを作る。
【0072】500μm厚の単結晶シリコンウエハ60
1の表面にBCl3を熱拡散源として1200℃の温度
でBの熱拡散を行ってp+ 層を形成し、3μm程度の拡
散層を得た。続いて実施例1と同様にして多孔質層60
2を形成した(図6(b))。次に徐冷法でシリコンの
液相エピタキシャル成長を行った。すなわちまず水素気
流中のカーボン・ボート内で900℃の飽和溶液を作製
しさらにn型のドーパントとして砒素(As)を溶かし
込み、ゆっくりと溶液の温度を894℃まで下げ成長用
の溶液とした。次に雰囲気温度を調整し、水素気流中で
多孔質層202が形成された単結晶シリコンウエハ60
1の温度を1030℃にし1時間アニールしたのち温度
を降下させ溶液の温度に一致するまで待った。この状態
で表面に多孔質層を形成したウエハを溶液中に浸漬し、
多孔質層602の上に厚さ0.1μmのn+ 型の薄膜シ
リコン層603を堆積した。次いでさらに別のカーボン
・ボート内で900℃の飽和溶液を作製しゆっくりと溶
液の温度を894℃まで下げ、この中にn+ 型の薄膜シ
リコン層603まで形成されたウエハを浸漬し厚さ0.
3μmのp- 型の薄膜シリコン層604を堆積した。次
に水蒸気中の熱処理によりp- 型の薄膜シリコン層60
4の表面側0.1μmを酸化しゲート絶縁膜とした。そ
の上にアルミ層をスパッタ法により堆積し、フォトリソ
グラフィー工程によりゲート電極・ゲート配線606を
形成した。この上にゾル=ゲル法によるSiO2 膜60
7により、ガラス基板608を貼りつけた(図6
(g))。その後ウエハ601を剥離し、多孔質層60
2の残渣を除去した後(図6(i))、n+ 型の薄膜シ
リコン層603をフォトリソグラフィー工程により60
3′、603″の様にパターンニングし、さらにその上
に窒化シリコン層を堆積しフォトリソグラフィー工程に
より609の様にパターンニングし、さらにアルミ層を
堆積しフォトリソグラフィー工程によりパターンニング
し、ドレイン電極・ドレイン配線610′と、ソース電
極・ソース配線610″を形成した。
【0073】こうして作製したトランジスタは、p-
が単結晶でありかつ薄いため、ゲート電圧のon/of
fにより極めて高いドレイン電流のon/off比がと
れかつ大きなドレイン電流がとれた。したがってトラン
ジスタの面積が小さくても大きな駆動能力をもつ。また
単結晶を使用していながらスタガー型であるため、アモ
ルファスシリコンを用いたトランジスタなみに、ドレイ
ン・ゲートの配線の自由度が大きく、液晶のマトリクス
駆動時に用いると、高コントラスト、高速動作、高開口
比が容易に実現できる。 (実施例12)本実施例においては図7の工程によりG
aAlAs系のLEDを作る。500μm厚の単結晶p
型のGaAsウエハ701を、P.Schmuki等の報告(P.S
chmuki、J.Fraser、C.M.Vitus、M.J..Graham、H.S.Issacs
J.Electrochem、Soc.143( '96)p3316)を参考にして表7
の条件で陽極化成し、多孔質層702を形成した(図7
(b))。
【0074】
【表7】 陽極化成溶液 HCl:H2 SO4 :NH4 2 PO4 =1:1:3 印加電圧 300mV→1000mA/cm2 化成時間 1min→5sec 次に化合物半導体の液相ヘテロエピタキシャル成長を行
った。まず水素気流中のカーボン・ボート内での810
℃で金属ガリウム(Ga)を融解した。次いで融解した
インジウムの中にひ素(As)を飽和となるまで溶解し
た。次に溶液の温度を800℃に調整し、この中に多孔
質層702を形成した単結晶シリコンウエハ701を浸
漬しつつ、溶液にアルミニウム(Al)を接触され溶液
に徐々に溶け込ませ成長を継続しAlの濃度が徐々に変
化する遷移層(AlxGa1-xAsと記す。)703を成
長した(図7(c))。なお、遷移層703の成長は表
面温度が800℃で浸漬して行った。徐冷条件は−0.
1℃/分とした。x=0.37に達したところでガリウ
ム溶液へのAlの接触を中止し、Alの濃度を一定に保
ってバリア層としてAl0.37Ga0.63As層704を成
長した(図7(d))。次に、これとは別に用意された
溶液を用いて発光層Al0.5 Ga0.5 As層705を成
長した(図7(e))。再びバリア層としてAl0.37
0.63As層706を成長した(図7(f))。次いで
SnO2 透明導電層708のコートされたガラス709
をIn23のゾル=ゲル膜708で貼りあわせ(図7
(g))、ウエハ701を剥離した(図7(h))。さ
らにガラス711を銅ペースト層710で貼りあわせ、
さらに引きだし線712をSnO2 透明導電層708、
銅ペースト層710から引き出した(図7(i))。さ
らに側面を樹脂713で封止した(図7(j))。こう
して高輝度の面発光赤色LEDを得ることができた。こ
の方法では特に銅ペースト層710が発光を有効に前面
に反射し、かつSnO2 透明導電層708やIn2 3
のゾル=ゲル膜708がガラス711とAl 0.37Ga
0.63As層706の屈折率の大きな違いによる反射損を
低減するため輝度が高くなる。
【0075】
【発明の効果】以上述べたように、 本発明によれば、
結晶性に優れた単結晶,多結晶等の半導体層を第2の基
体上に低コストで作製することができる。また、廉価で
フレキシブルな基板上に半導体層を形成して、様々な利
用形態がとれる半導体基材を得ることができる。
【0076】また本発明によれば、低耐熱性基板上に変
換効率の高い薄膜結晶太陽電池が得られ、これにより量
産性のある良質の太陽電池を市場に提供することができ
るようになった。
【0077】また本発明によれば、特性の良好な薄膜結
晶太陽電池を基板から剥離して形成し、該基板を再生し
て繰り返し使用することで材料の有効利用が図られ、そ
の結果、安価な太陽電池が作製できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の構造を示した概略断面図で
ある。
【図2】本発明の太陽電池の製造方法について説明した
図である。
【図3】本発明の太陽電池の製造方法について説明した
図である。
【図4】図3の本発明の太陽電池の製造方法によって多
孔質層上に形成されたGaAs/AlGaAs薄膜太陽
電池の構造を示した概略断面図である。
【図5】液相成長法の原理を説明するための図である。
【図6】スタガー型の電界効果トランジスタの製造方法
について説明した図である。
【図7】GaAlAs系のLEDの製造方法について説
明した図である。
【図8】本発明を実施するのに好適な太陽電池の半導体
層の成長装置の1例を示す図である。
【図9】本発明を実施するのに好適な太陽電池の半導体
層の成長装置の1例の一部を示す図である。
【図10】本発明を実施するのに好適な太陽電池の半導
体層の成長装置の1例の一部を示す図である。
【符号の説明】
201,301,401 結晶基板 202,202a,202b,302,302a,30
2b,402 多孔質層 103,203,303 活性層 104,204,304 p+ 層(またはn+ 層) 106,206,306 n+ 層(またはp+ 層) 107,207,307 反射防止層(透明導電層) 108,208,308 集電電極 109,209,309 裏面電極 403 n+ GaAs 404 n+ AlxGa1-xAs 405 nAl0.37Ga0.63As 406 pAl0.37Ga0.63As 407 p+ AlxGa1-xAs 408 pAl0.37Ga0.63As 409 n+ AlxGa1-xAs 410 nAl0.37Ga0.63AS 411 n+ Al0.9 Ga0.1 As 412 nGaAs 413 pGaAs 501 溶質の濃度 502 溶液の温度 503 相の状態の異なる領域を分ける曲線 504 均一な溶液だけが存在する領域 505 溶液と固体の溶質が共存する領域
フロントページの続き (72)発明者 米原 隆夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−283722(JP,A) 特開 平5−217825(JP,A) 特開 平7−302889(JP,A) 特開 平8−213645(JP,A) 特開 平6−45622(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/208 H01L 21/76 H01L 27/12 H01L 31/04

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、次の工程(イ)〜(ニ)を
    有することを特徴とする半導体基材の製造方法。 (イ) 第1の基体の表面に多孔質層を形成する工程 (ロ) 成長させる半導体を構成する元素を一定濃度ま
    で溶解した過飽和になっていない溶液に、その表面温度
    を前記濃度の溶液が飽和となる温度より低くした前記多
    孔質層を浸漬して、前記多孔質層表面に半導体層を成長
    させる工程 (ハ) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が形
    成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する工
    程 (ニ) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記第
    2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基体
    より剥離して前記第2の基体に転写する工程
  2. 【請求項2】 請求項1の工程(ニ)で分離された第1
    の基体の表面を処理して、再度前記工程(イ)の第1の
    基体として投入することを特徴とする半導体基材の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも、次の工程(イ)〜(ホ)を
    有することを特徴とする半導体基材の製造方法。 (イ) 第1の基体の表面に多孔質層を形成する工程 (ロ) 高温の還元性雰囲気のもとで、成長させる半導
    体を構成する元素を過飽和状態まで溶解した溶液に前記
    多孔質層を浸漬し、前記多孔質層表面に半導体層を成長
    させる工程 (ハ) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が形
    成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する工
    (ニ) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記第
    2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基体
    より剥離して前記第2の基体に転写する工程 (ホ) 前記 工程(ニ)で分離された第1の基体の表面
    を処理した後、その表面に液相成長法で不純物を導入し
    た半導体層を成長し、再度前記工程(イ)の第1の基体
    として投入する工程
  4. 【請求項4】 少なくとも、次の工程(イ)〜(ホ)を
    有することを特徴とする半導体基材の製造方法。 (イ) 第1の基体の表面に多孔質層を形成する工程 (ロ) 成長させる半導体を構成する元素を一定濃度ま
    で溶解した溶液に、その表面温度を前記濃度の溶液が飽
    和となる温度より低くした前記多孔質層を浸漬して、前
    記多孔質層表面に半導体層を成長させる工程 (ハ) 少なくとも前記多孔質層及び前記半導体層が形
    成された第1の基体の表面に、第2の基体を接着する工
    (ニ) 前記多孔質層を介して前記第1の基体と前記第
    2の基体とを分離して、前記半導体層を前記第1の基体
    より剥離して前記第2の基体に転写する工程 (ホ) 前記工程(ニ)で分離された第1の基体の表面
    を処理した後、その表面に液相成長法で不純物を導入し
    た半導体層を成長し、再度前記工程(イ)の第1の基体
    として投入する工程
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の半導体基
    材の製造方法において、前記不純物を導入した半導体層
    を形成するに先立ち、前記表面処理後の第1の基体の表
    面に液相成長法で、不純物を導入しない又はより低濃度
    の不純物を導入した半導体層を形成することを特徴とす
    る半導体基材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項3〜請求項5のいずれかの請求項
    に記載の半導体基材の製造方法において、前記第1の基
    体として、純度99.99%以下の半導体を使用するこ
    とを特徴とする半導体基材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかの請求項
    に記載の半導体基材の製造方法において、前記第1の基
    体は結晶質である半導体基材の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項7にいずれかの請求項
    に記載の記載の半導体基材の製造方法において、前記第
    1の基体はシリコン単結晶である半導体基材の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項8のいずれかの請求項
    に記載の第2の基体に転写された半導体層を用いて製造
    されてなる太陽電池の製造方法。
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