JP3501216B2 - 電歪伸縮材を利用した駆動装置 - Google Patents

電歪伸縮材を利用した駆動装置

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JP3501216B2
JP3501216B2 JP2000096656A JP2000096656A JP3501216B2 JP 3501216 B2 JP3501216 B2 JP 3501216B2 JP 2000096656 A JP2000096656 A JP 2000096656A JP 2000096656 A JP2000096656 A JP 2000096656A JP 3501216 B2 JP3501216 B2 JP 3501216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気的エネルギ
ー、機械的エネルギー相互間を正逆変換可能な物性を有
する電歪伸縮材をバルブ装置、ポンプ装置、アクチュエ
ータ装置、センサー装置、発電装置、振動型駆動装置等
に利用したことに特徴のある電歪伸縮材を利用した駆動
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気信号を直線、回転等の機
械的運動に変換する装置としては電気駆動源としてのモ
ータが一般に使用されている。すなわち、モータを構成
するコイルに電流を供給し、電気エネルギーを回転力に
変換させて必要なトルクや運動量を得るのである。ま
た、電気信号を直線、回転等の機械的運動に変換する他
の装置としては、例えばバルブ装置、ポンプ装置、アク
チュエータ装置等があり、その殆どが電磁ソレノイド方
式による電磁弁を利用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のモ
ータを利用した装置で電気信号から直線、回転等の機械
的運動を得ようとする場合には、効率良く高トルクを得
ようとすると装置自体の大きさまたは電流の消費量が大
きくなり、このため複雑な制御機器等を付設しなければ
ならない。また、従来の電磁ソレノイド方式による電磁
弁を利用したバルブ装置、ポンプ装置、アクチュエータ
装置等は重量性のある電磁式ソレノイドの占める部分が
大きくなり、小型化、軽量化等には不向きなものとな
る。それに加えて、従来では例えばバルブ装置のように
複数の電磁弁を同時使用する場合には複数の電磁弁それ
ぞれを個々に制御しなければならず、また電磁弁による
装置自体の高速制御化や省エネルギー化も困難である等
の問題点を有していた。
【0004】そこで本発明は叙上のような従来存した諸
事情に鑑み創出されたもので、装置自体の小型化、軽量
化、省エネルギー化と同時に高効率化を図ることがで
き、しかも高速制御が可能なバルブ装置、ポンプ装置、
アクチュエータ装置、振動型駆動装置、センサー装置、
発電装置等として構成可能な電歪伸縮材を利用した駆動
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ため、本発明にあっては、印加される電圧、電流の変動
により自体の形状を調整可能とした適合電極間のエラス
トマー誘電体に基づく電歪伸縮材として例えばエラスト
マー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQ等を、駆動装置
の作動部材として利用したものである。駆動装置は、電
歪伸縮材(Q)を弁体または弁体を支える可動部として
利用した流体の流速、流量等の調整や流路を切り替える
2方弁、3方弁、5方弁等によるバルブ装置1であるも
のとできる。駆動装置は、電歪伸縮材(Q)をダイヤフ
ラム弁34またはダイヤフラム弁44を支える可動部3
5として利用した液体、気体を送り出すダイヤフラム式
ポンプ装置31であるものとできる。駆動装置は、電歪
伸縮材(Q)をモータ、シリンダー等の駆動要素として
利用した直線運動、回転運動、直線回転複合運動、屈曲
運動等の動力を発生させるアクチュエータ装置51であ
るものとできる。駆動装置は、電歪伸縮材(Q)の湾曲
運動により加圧、減圧される流動性物質103を介して
バルブ装置1の弁体、ポンプ装置31のダイヤフラム
弁、アクチュエータ装置51,100のピストンシリン
ダー81,91またはべローズ101,101a,10
1b等の駆動要素に対し動力を発生させるものとでき
る。駆動装置は、電歪伸縮材(Q)を弾性振動体(30
1)自体とするかまたは弾性振動体(301)に接着さ
れる圧電素子として利用するかして弾性振動体(30
1)を加振して撓み進行波による表面振動波を発生さ
せ、その振動エネルギーで弾性振動体(301)に加圧
接触させた移動体(302)を連続的に直線、回転移動
させる振動型駆動装置300であるものとできる。自体
の形状変化により変動する電圧、電流に変換可能とした
電歪伸縮材として例えばエラストマー誘電体に基づく電
歪伸縮ポリマーQを、機械的エネルギーを電気的エネル
ギーに変換する駆動装置の変換素子として利用したもの
とできる。駆動装置は、電歪伸縮材(Q)をセンサー素
子として利用した圧力センサー、力センサー、速度セン
サー、加速度センサー、角度センサー、角加速度センサ
ー、角速度センサー等の各種センサー装置であるものと
できる。駆動装置は、電歪伸縮材(Q)を発電素子とし
て利用した発電装置であるものとできる。駆動装置は、
自体の伸縮に伴う膜厚の変化に基づき光透過率を変化さ
せる電歪伸縮材(Q)を利用したシャッター装置である
ものとできる。そして、アクチュエータ装置として具体
的に構成する場合には、例えば、その第1のものとし
て、非弾性の円筒膜状蛇腹内部に補強弾力材を封入させ
てべローズ101を形成し、当該べローズ101の一端
開口側を蓋部102で閉塞させ、べローズ101内にお
ける蓋部中央には円柱状のガイド部104を起立固定さ
せ、べローズ101の他端開口側には、中央に大径の支
持凹部105と当該支持凹部105よりも小径のシリン
ダー部106とを形成して成る蓋部で閉塞固定し、シリ
ンダー部106に複数の転動コロ108を介してガイド
部104をスライド可能に貫挿させ、且つべローズ10
1自体を伸長した状態にして組み付ける一方、支持凹部
105側には、平板状のエラストマーポリマーEPの裏
表両面を薄膜状の2つの適合電極Rで挟持形成させて成
る電歪伸縮ポリマーQによって密封するように固定して
あり、この電歪伸縮ポリマーQと支持凹部105との間
に形成された浅底空洞状の第1室109aと、蓋部10
7、ガイド部104とべローズ101との間に形成され
た深底空洞状である円筒状の第2室109bとはシリン
ダー部106内側部分を介して互いに連通させ、べロー
ズ101内部には非圧縮性粘性流体等の流動性物質10
3が充填され、またべローズ101内側の蓋部102内
面、支持凹部105外面間にはコイル状の内付けバネ1
10を介設し、且つべローズ101の端部外側に突設形
成された突出外延部間にもコイル状の外付けバネ111
を介設して構成することができる。また第2のものとし
て、軟質性板材により非弾性の円筒膜状蛇腹のべローズ
101を形成し、当該べローズ101の一端開口側を蓋
部102で閉塞させ、べローズ101内における蓋部中
央には円柱状のガイド部104を起立固定させ、べロー
ズ101の他端開口側には、中央に大径の支持凹部10
5と当該支持凹部105よりも小径のシリンダー部10
6とを形成して成る蓋部で閉塞固定すると共に、シリン
ダー部106をガイド部104に複数個の転動コロ10
8を介してスライド可能に貫挿させ、シリンダー部10
6、ガイド部104それぞれの中間におけるスライド周
接面に空間部を設け、そこにコイルバネ112を縮小し
た状態で介挿させ、ガイド部104自体をシリンダー部
106内に引き込ませる方向へ常時付勢させるようにす
る一方、支持凹部105側には、平板状のエラストマー
ポリマーEPの裏表両面を薄膜状の2つの適合電極Rで
挟持形成させて成る電歪伸縮ポリマーQによって密封す
るように固定してあり、この電歪伸縮ポリマーQと支持
凹部105との間に形成された浅底空洞状の第1室10
9aと、蓋部107、ガイド部104とべローズ101
との間に形成された深底空洞状である円筒状の第2室1
09bとはシリンダー部106内側部分を介して互いに
連通させ、べローズ101内部には非圧縮性粘性流体等
の流動性物質103が充填されているものとして構成す
ることができる。第3のものとして、非弾性の円筒膜状
蛇腹内部に補強弾力材を封入させてべローズ101を形
成し、当該べローズ101の一端開口側を蓋部102で
閉塞させ、べローズ101内における蓋部中央には円柱
状のガイド部104を起立固定させ、べローズ101の
他端開口側には、中央に大径の支持凹部105と当該支
持凹部105よりも小径のシリンダー部106とを形成
して成る蓋部で閉塞固定すると共に、シリンダー部10
6をガイド部104に複数個の転動コロ108を介して
スライド可能に貫挿させ、支持凹部105側には、平板
状のエラストマーポリマーEPの裏表両面を薄膜状の2
つの適合電極Rで挟持形成させて成る電歪伸縮ポリマー
Qによって密封するように固定してあり、この電歪伸縮
ポリマーQと支持凹部105との間に形成された浅底空
洞状の第1室109aと、蓋部107、ガイド部104
とべローズ101との間に形成された深底空洞状である
円筒状の第2室109bとはシリンダー部106内側部
分を介して互いに連通させ、べローズ101内部には非
圧縮性粘性流体等の流動性物質103が充填されてお
り、またガイド部104上端に拡径フランジ状のストッ
パー部113を設け、このストッパー部113を第1室
109a内に臨ませてあり、べローズ101内側の蓋部
102内面、支持凹部105外面間にはコイル状の内付
けバネ110を介設し、且つべローズ101端部外側に
突設形成された突出外延部間にもコイル状の外付けバネ
111を介設して構成することができる。第4のものと
して、上端開口側にシリンダー部202を形成した円筒
箱形の筐体201と、シリンダー部202に転動コロ2
03を介してスライド可能にし、且つ転動コロ203上
側のシリンダー部202内周壁面に設けた封止材204
により密栓され、支持凹部105の上端開口側に、平板
状のエラストマーポリマーEPの裏表両面を薄膜状の2
つの適合電極Rで挟持形成させて成る電歪伸縮ポリマー
Qを閉塞固定させて第1室109aを形成して成る蓋部
102と、第1室109aの空間を拡張し、蓋部102
の支持凹部105中央に形成したシリンダー部106
に、筐体201中央に起立形成したガイド部104を複
数個の転動コロ108を介してスライド可能に貫挿さ
せ、ガイド部104上端に拡径フランジ状のストッパー
部113を設け、このストッパー部113を第1室10
9a内に臨ませ、筐体201内底部と蓋部102との間
の第2室109bにはコイル状の内付けバネ110を縮
小状態にして介挿してあると共に、電歪伸縮ポリマーQ
と支持凹部105との間に形成された浅底空洞状の第1
室109aと、筐体201内底部と蓋部102との間の
円筒空洞状の第2室109bとはシリンダー部106内
側部分を介して互いに連通させ、内部には非圧縮性粘性
流体等の流動性物質103が充填されているものとして
構成することができる。
【0006】以上のように構成された本発明に係る電歪
伸縮材を利用した駆動装置にあって、駆動装置に利用さ
れる電歪伸縮材としての電歪伸縮ポリマーQは、印加さ
れる電圧、電流の変動により分子間に働くクーロン力を
変位させて自体の形状を調整させたり、自体の形状変化
により分子間に働くクーロン力を変位させて変動電圧、
変動電流に変換させたりして、機械的エネルギー、電気
的エネルギー相互間の変換を高効率且つ高速で可能にさ
せる。バルブ装置1は、電歪伸縮ポリマーQによる弁体
または弁体を支える可動部への通電により自体を高効率
且つ高速で作動させ、開弁、閉弁動作を容易に行なわせ
る。ダイヤフラム式ポンプ装置31は、電歪伸縮ポリマ
ーQによるダイヤフラム弁34またはダイヤフラム弁4
4を支える可動部35への通電により自体を高効率且つ
高速で作動させ、ポンプ動作を容易に行なわせる。アク
チュエータ装置51は、モータ、シリンダー等の駆動要
素を構成する電歪伸縮ポリマーQへの通電によりモー
タ、シリンダー自体に対し直線運動、回転運動、直線回
転複合運動、屈曲運動等の高効率且つ高速なる動力を付
与させる。バルブ装置1の弁体、ポンプ装置31のダイ
ヤフラム弁、アクチュエータ装置51,100のピスト
ンシリンダー81,91またはべローズ101,101
a,101b等の駆動要素は、電歪伸縮材(Q)の湾曲
運動により加圧、減圧される流動性物質103を介して
伸縮、湾曲運動等の高効率且つ高速なる動力を発生させ
るため、電極が湾曲するときの他部材との摩擦による寿
命の短命化を防止させる。振動型駆動装置300は、電
歪伸縮ポリマーQによる弾性振動体(301)への位相
のずれた正負の電圧、電流の印加により、任意波長の屈
曲振動の進行波を励振させ、当該弾性振動体(301)
に加圧接触させた移動体(302)を連続的に直線移動
または回転移動させる。センサー装置は、電歪伸縮ポリ
マーQによるセンサー素子に対して付与された機械的反
応により電気信号として正確な測量値を表示させる。発
電装置は、電歪伸縮ポリマーQによる発電素子に対して
機械的エネルギーを付与させることにより効率良く発電
力を発生させる。シャッター装置は、電歪伸縮ポリマー
Qの伸縮に伴う膜厚の変化に基づき自体の光透過率を変
化させ、光源等の被写体からの光強度や照度等を短時間
で且つ連続的に変化させる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明すると、図2乃至図5において示される
第1の実施の形態における符号1は、流体の流速、流量
等の調整や流路を切り替えるための2方弁または3方弁
によるバルブ装置であり、このバルブ装置1の後述する
弁体または弁体を支える可動部に対し、電歪伸縮材とし
て例えばフィルム型の電歪伸縮ポリマーQを利用してい
る。電歪伸縮ポリマーQは、印加される電圧、電流の変
動により分子間に働くクーロン力を変位させて自体の形
状の調整、例えば厚さの収縮、伸長に伴う面積の拡大、
縮小を可能としたものであり、エラストマー誘電体に基
づく所謂電歪ポリマー人工筋肉(EPAM)と称するも
のである。尚、このフィルム型の電歪伸縮ポリマーQの
膜厚は、ミリ単位からミクロン単位までの成型加工が可
能なものとしている。
【0008】電歪伸縮ポリマーQは、図1に示すよう
に、平板状のエラストマーポリマーEPの裏表両面を、
例えばグラファイト、カーボンブラック等のカーボン粒
子素材の熱融着、あるいは金属の真空蒸着等により薄膜
状の2つの適合電極Rで挟持形成させて成り、この適合
電極R間に電位差を付与させることによりエラストマー
ポリマーEP自体は適合電極Rと共に薄く引き延ばされ
て厚さが収縮し(図1(b)参照)、電位差を取り除く
と元の形状に復原する(図1(a)参照)ものである。
具体的にはシリコンゴムとアクリルを使用することによ
り、歪率100%以上、最大作動圧2〜8MPa、最大
エネルギー密度3.4J/ccを可能にし、応答時間が
例えば1ms以下と速く、電圧効率も高い数値を有し、
使用温度範囲が例えば−40〜80℃であり、例えば1
0億回以上の使用耐久性を有するものが得られる。また
ポリマーの一般的なカテゴリーには、電歪伸縮ポリマー
Qに加えて、ピエゾポリマー、形状記憶ポリマー、ポリ
マーをベースとしたエアギャップ静電装置等がある。し
かもエラストマーを使用することにより自体の性能を自
然な筋肉に類似したものを形成することができる。
【0009】以下に電歪伸縮ポリマーQの作動原理につ
いて説明すれば、作動圧をP、電場をE、誘電体率を
ε、空きスペースの誘電体率をε0 、電圧をV、ポリマ
ーの厚さをzとすると、P=ε・ε0 ・E2 =ε・ε0
・(V/z)2 となる。このとき、電極の適合が原因
で圧力が増加することがあり、これにより逆に荷電した
電極間の引力と、フィルムの平面に対して垂直な有効圧
力の中に連結させるために荷電を各電極上に分配しよう
とする力との両方の力が許容される。境界条件のない歪
みの小さい範囲においては、ポリマーの厚さの歪みs
は、弾性率をYとして、s=P/Y=−ε・ε0 ・(V
/z)2 /Yで与えられる。この式によりエラストマー
が理想的なゴムすなわち縮小不可で、0.5のポアソン
比を有することが想定される。またエネルギー密度ea
は、ea =Y・s2 =(ε、ε0 2・(V/z)4
Yとなる。一方、歪みが高い時のエラストマーに共通の
非直線のモジュールでは、材質の弾性エネルギー密度が
関連するものでより一般的な式としては、作動圧をPと
して、ea =(1/2)・P・ln[1+sz ]とな
る。以上の各式からエネルギー密度が最大の理想的な電
歪ポリマー人工筋肉は、高い誘電体率、高い耐破損強度
(V/z)、比較的低い弾性率Yを有するものである。
【0010】2方弁構造によるバルブ装置1は、図2に
示すように、弁筐体2内を流体ポートAと流体ポートB
とに分岐した弁室3内下部に筒型突起状の弁座4を設
け、この弁座4に対向して弁筐体2内上部には円柱型ま
たは矩形型の支持凹部5を形成してある。弁座4と支持
凹部5との間には、一端面側にシール材6を貼設させた
例えば厚幅方向の膨張ストロークが約1.5mm以上と
なる円形膜状または方形膜状の電歪伸縮ポリマーQを挟
持させてある。そして、複数のバルブ装置1を一括して
制御させるために自体を例えばマニホルド構造として形
成しておき、昇圧回路等の高電圧変換回路を介してそれ
ぞれのバルブ装置1の電歪伸縮ポリマーQの適合電極R
に例えば入力電圧DC12VまたはDC24V等を印加
することで当該電歪伸縮ポリマーQは薄く引き延ばされ
て厚さが収縮変形するようになっている。こうすること
により、シール材6を介して弁座4に当接密栓してある
電歪伸縮ポリマーQが弁座4から離反して開放され、流
体ポートAと流体ポートBとの間の流路をそれぞれのバ
ルブ装置1で形成するようにしてある。
【0011】図3は2方弁構造のバルブ装置1の他例を
示すもので、弁筐体2内を流体ポートAと流体ポートB
とに分岐した円形状の弁室3内における周壁内面に環状
の弁座7を内方へ向けて突設すると共に、平断面形状が
円形の電歪伸縮ポリマーQがロッド状の固定用座部8を
介して弁筐体2内の弁室3内底部から支持されている。
そして、弁室3内における弁座7に対して電歪伸縮ポリ
マーQを自体の周側面が離反した状態に配置されること
で流体ポートAと流体ポートBとの間の流路を切替形成
する状態にしてある。ここで電歪伸縮ポリマーQの適合
電極Rに電圧、電流を印加することで電歪伸縮ポリマー
Qは径方向に薄く引き延ばされることにより、電歪伸縮
ポリマーQの周側面が弁座7に当接して流体ポートAと
流体ポートBとの間の流路を密栓するようにしてある。
【0012】図4は3方弁構造のバルブ装置1を示すも
ので、弁筐体2内を流体ポートAと流体ポートBとに分
岐した円柱内壁状の弁室3内において上向きにして設け
た筒型突起状の第1弁座11と、流体ポートBと流体ポ
ートCとに分岐した弁室3内において下向きにして設け
た環型突起状の第2弁座12とを互いに対向配置させて
ある。そして、流体ポートCに通じる第2弁座12上方
位置には円形開口状のガイド部17に貫挿されて上下ス
ライド可能に配置された押圧操作用ロッド部13の下端
に弾性体によるガイド付きポペット弁体14を水平に取
り付ける。このポペット弁体14を第1弁座11と第2
弁座12との間で上下スライド可能に内挿配置させ、ポ
ペット弁体14が第1弁座11に係止されている状態で
は流体ポートBが密栓され且つ流体ポートAと流体ポー
トCとの間の流路が形成されるようにする(図4(b)
参照)。一方、ポペット弁体14が第2弁座12に係止
されている状態では流体ポートCが密栓され且つ流体ポ
ートAと流体ポートBとの間の流路が形成されるように
する(図4(c)参照)ことで切換弁機構を構成してあ
る。さらに第1弁座11の外周に巻挿させた例えば操作
スプリングバネ16等によりガイド付きポペット弁体1
4を第2弁座12側に係止される状態となるように付勢
してある。
【0013】一方、押圧操作用ロッド部13の上端には
伸縮可能な円形フィルム状の耐摩耗材18を介して、当
該耐摩耗材18よりも大径で両面に適合電極R付きの例
えば約10mmφの円盤フィルム型の電歪伸縮ポリマー
Qを取り付ける。また、弁筐体2のガイド部17上側に
おいて当該ガイド部17の内径よりも大径な円形状に形
成された支持凹部15側に配置させ、ポペット弁体14
を操作スプリングバネ16の拡圧弾力に抗して第1弁座
11側に係止される状態となるように押圧操作用ロッド
部13上面を電歪伸縮ポリマーQにより圧接させてあ
る。このとき、図4(b)の部分拡大図に示すように、
電歪伸縮ポリマーQは、適合電極Rの内、外周縁部のみ
を、弁筐体2の支持凹部15A側上縁と、当該支持凹部
15Aを塞ぐように形成し且つ中央に支持凹部15Aと
同径の円形中空状の支持凹部15Bを対向形成した蓋部
19の下縁とで挟持されており、支持凹部15Aと支持
凹部15Bとの対向接合により形成される円柱空間部内
で電歪伸縮ポリマーQが適合電極Rと共に撓曲変形可能
となるようにしてある。
【0014】電歪伸縮ポリマーQの適合電極Rに電圧、
電流を印加することで電歪伸縮ポリマーQは薄く引き延
ばされて厚さが収縮変形することにより全面が上向き円
弧状に湾曲変形して押圧操作用ロッド部13が持ち上げ
られる。そして初めは第1弁座11に当接して密栓して
あるポペット弁体14が第1弁座11から離反すると共
に、ポペット弁体14は操作スプリングバネ16の拡圧
弾力に任せて第2弁座12側に押圧係止させられ、流体
ポートCを密栓し且つ流体ポートAと流体ポートBとの
流路を形成する(図4(a)参照)。一方、電歪伸縮ポ
リマーQの適合電極Rを非通電状態にすると、電歪伸縮
ポリマーQは元の形状に復帰して押圧操作用ロッド部1
3を操作スプリングバネ16の拡圧力に抗して押し下げ
られる。すると、ポペット弁体14は第1弁座11側に
押し当て係止させられることにより流体ポートBが密栓
され且つ流体ポートAと流体ポートCとの間の流路が形
成される(図4(b)参照)。
【0015】図5は3方弁構造のバルブ装置1の他例を
示すもので、弁筐体2内を流体ポートAと流体ポートB
とに分岐した弁室3内において上向きにして設けた若干
長目の長筒型突起部21と、流体ポートBと流体ポート
Cとに分岐した弁室3内において下向きにして設けた短
筒型突起部22とを互いに対向配置させ、長筒型突起部
21、短筒型突起部22夫々の筒内周壁には環状の第1
弁座23と第2弁座24とを内側に向けて突設してあ
る。そして、大径円柱状の下側電歪伸縮ポリマーQ1と
小径円柱状の上側電歪伸縮ポリマーQ2とが長手方向に
沿って2段に重なった状態に連設させて成る切換弁25
を細長棒状の固定用座部28を介して弁筐体2内の弁室
3内底部から起立支持してある。
【0016】そして、下側電歪伸縮ポリマーQ1と上側
電歪伸縮ポリマーQ2とは、いずれか一方の適合電極R
のみに電圧、電流を印加することで一方が拡張すれば他
方が縮小するように相互に逆に作動するようにしてあ
る。例えば、両電歪伸縮ポリマーQ1,Q2のうち下側
電歪伸縮ポリマーQ1のみの適合電極Rに電圧、電流を
印加することで、下側電歪伸縮ポリマーQ1は自体の周
側面が第1弁座23に接合して密栓状態となり、非通電
状態の上側電歪伸縮ポリマーQ2は自体の周側面が第2
弁座24に対して離反した開放状態となることで、流体
ポートAを密栓し、流体ポートBと流体ポートCとの間
の流路を開栓した状態に切り換えられるものとしてあ
る。一方、上側電歪伸縮ポリマーQ2のみの適合電極R
に電圧、電流を印加することで、上側電歪伸縮ポリマー
Q2は自体の周側面が第2弁座24に接合して密栓状態
となり、非通電状態の下側電歪伸縮ポリマーQ1は自体
の周側面が第1弁座23に対して離反した開放状態とな
ることで、流体ポートCを密栓し、流体ポートAと流体
ポートBとの間の流路を開栓した状態に切り換えられる
ものとしてある。
【0017】尚、本実施の形態では2方弁、3方弁構造
のバルブ装置1の弁体または弁体を支える可動部に対
し、エラストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQを
採用しているが、その他の構成として図示を省略した
が、5方弁、6方弁…等の多分岐弁に利用することも可
能である。
【0018】また、図6、図7、図8には第2の実施の
形態が示されており、この第2の実施の形態にあって
は、印加電圧、電流の変動により自体の形状を調整可能
としたエラストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQ
を、液体、気体等を送り出すためのダイヤフラム式ポン
プ装置31のダイヤフラム弁34自体として形成したり
(図6参照)、またはダイヤフラム式ポンプ装置31の
ダイヤフラム弁34を支える可動部とし、この可動部を
介してダイヤフラム弁34を駆動させるように利用した
り(図7参照)、ダイヤフラム式ポンプ装置のダイヤフ
ラム弁を粘性流体等による圧力を利用して間接的に駆動
させるための駆動用ダイヤフラム弁として利用したり
(図8参照)したものである。尚、このダイヤフラム式
ポンプ装置31の作用を応用して低音スピーカーを構成
したり、あるいはバルブ装置、アクチュエータ装置等そ
の他の駆動装置として利用することも可能である。
【0019】すなわち図6に示すように、ダイヤフラム
式ポンプ装置31のダイヤフラム弁34自体を電歪伸縮
ポリマーQで一体形成した場合の構成は、中空円柱状の
ポンプ筐体32内中間に例えば円形膜状の電歪伸縮ポリ
マーQによるダイヤフラム弁34を張設してポンプ筐体
32内を左側の第1室33Aと右側の第2室33Bとに
二分した状態となるようにしておき、ダイヤフラム弁3
4の中央部をリターンスプリング35を介してポンプ筐
体32内の第2室33B側内壁面に支持する。そして、
ポンプ筐体32内の第1室33A側には張設されたダイ
ヤフラム弁34に沿って平行に対向配置させた吸入口3
6と排出口37とを形成し、吸入口36側はポンプ筐体
32内側からポンプ筐体32外側に向けて縮径したテー
パ状の段部36Aを設けてこれに球形状の吸入用弁体3
8を配し、排出口37側はポンプ筐体32内側からポン
プ筐体32外側に向けて拡径したテーパ状の段部37A
を設けてこれに球形状の排出用弁体39を配する。
【0020】電歪伸縮ポリマーQによるダイヤフラム弁
34の両面の適合電極Rに電流、電圧を印加すること
で、ダイヤフラム弁34は両室33A、33B間で左右
に往復屈曲運動する。このとき、ダイヤフラム弁34に
より第1室33Aが縮小されて加圧状態となると、吸入
口36側は吸入用弁体38により閉止され、排出口37
側は排出用弁体39を外側へ押圧して開放され、この排
出口37から第1室33A内に滞留している液体、気体
をポンプ筐体32外方へ放出させる。一方、ダイヤフラ
ム弁34により第1室33Aが膨張されて減圧状態とな
ると、吸入口36側は吸入用弁体38を内側へ引き込ま
せて開放され、排出口37側は排出用弁体39を内側へ
引き込ませて閉止され、この吸入口36から第1室33
A内へ液体、気体を吸入させるのであり、同様な動作が
周期的に繰り返される。
【0021】一方、図7に示すように、ダイヤフラム弁
44を支える可動部を電歪伸縮ポリマーで一体形成した
場合の構成は、中空円柱状のポンプ筐体32内中間に例
えば円形膜状の例えばフレキシブルな金属製薄膜による
ダイヤフラム弁44を張設してポンプ筐体32内を左側
の第1室33Aと右側の第2室33Bとに二分した状態
となるようにしておき、このダイヤフラム弁44の中央
部をリターンスプリング35を介してポンプ筐体内の第
2室33B側内壁面に固定してある電歪伸縮ポリマーQ
により形成した可動部45により支持する。この可動部
45はリターンスプリング35を内蔵させた状態で第2
室33B側内壁面に付設する。そして、ポンプ筐体32
内の第1室33A側から側方へ向けて狭幅の連通路46
を設け、この連通路46の上下側には吸入口36と排出
口37とを対向配置し、吸入口36側はポンプ筐体32
内側からポンプ筐体32外側に向けて縮径したテーパ状
の段部36Aを設けてこれに球形状の吸入用弁体38を
配し、排出口37側はポンプ筐体32内側からポンプ筐
体32外側に向けて拡径したテーパ状の段部37Aを設
けてこれに球形状の排出用弁体39を配する。
【0022】電歪伸縮ポリマーQによる可動部45の適
合電極Rに電流、電圧を印加することで、当該可動部4
5は薄く引き延ばされて厚さが収縮変形した状態と、元
の形状に復帰した状態とが周期的に繰り返されることに
より、ダイヤフラム弁44は両室間を左右に往復屈曲運
動する。このとき、ダイヤフラム弁44により第1室3
3Aが縮小されて加圧状態となると、吸入口36側は吸
入用弁体38により閉止され、排出口37側は排出用弁
体39を外側へ押圧して開放され、この排出口37から
第1室33A内に滞留している液体、気体をポンプ筐体
32外方へ放出させる。一方、ダイヤフラム弁44によ
り第1室33Aが膨張されて減圧状態となると、吸入口
36側は吸入用弁体38を内側へ引き込ませて開放さ
れ、排出口37側は排出用弁体39を内側へ引き込ませ
て閉止され、この吸入口36から第1室33A内へ液
体、気体を吸入させるのである。
【0023】図8には、ダイヤフラム弁を粘性流体等に
よる圧力を利用して間接的に駆動させるための駆動用ダ
イヤフラム弁44として利用したダイヤフラム式ポンプ
装置31が示されている。すなわち、ダイヤフラム式ポ
ンプ装置31を例えば円形箱状に形成したポンプ筐体3
2の開口側を、中央に円弧状の窪みを形成した蓋部47
で被せられるようにしておき、ポンプ筐体32の側壁に
は吸入口36と排出口37とを対向配置し、吸入口36
側はポンプ筐体32内側からポンプ筐体32外側に向け
て縮径したテーパ状の段部36Aを設けてこれに球形状
の吸入用弁体38を配し、排出口37側はポンプ筐体3
2内側からポンプ筐体32外側に向けて拡径したテーパ
状の段部37Aを設けてこれに球形状の排出用弁体39
を配してある。そしてポンプ筐体32の開口縁部と蓋部
47の開口縁部との接合間には、ロッド状のガイド部4
4Aを円板状の作動弁部44Bの中央に突設し、作動弁
部44Bの周縁部にはドーナツ状に可撓性膜部材44C
を連設させて成るダイヤフラム弁44の当該可撓性膜部
材44Cのみを弛ませた状態にして挟持させ、ガイド部
44Aをポンプ筐体32内底部中央に当接した状態に配
置させる。さらにガイド部44Aにはリターンスプリン
グ35を巻挿させ、リターンスプリング35の両端を作
動弁部44Bとポンプ筐体32内底部とにそれぞれ固定
させて成るものである。
【0024】電歪伸縮ポリマーQは、前記ダイヤフラム
弁44の可撓性膜部材44Cと共に、適合電極Rが付設
されている部分を除いた外周縁部のみを、ポンプ筐体3
2の開口縁部と蓋部47の開口縁部との間に挟持固定さ
れており、ダイヤフラム弁44と蓋部47との間に形成
された円柱空間部内で電歪伸縮ポリマーQが適合電極R
と共に撓曲変形可能となるようにしてある。したがっ
て、ポンプ筐体32の内底部とダイヤフラム弁44との
間に第1室33Aが形成され、ダイヤフラム弁44と電
歪伸縮ポリマーQとの間には第2室33Bが形成され、
電歪伸縮ポリマーQと蓋部47との間には第3室33C
が形成される。この第2室33Bと第3室33Cとには
例えば粘性流体が充填されていて、適合電極Rに通電さ
せて電歪伸縮ポリマーQ自体を湾曲変形させることによ
り第3室33Cを加圧状態にし且つ第2室33Bを減圧
状態にすることでダイヤフラム弁44をリターンスプリ
ング35の復原力に抗して蓋部47側へ向けて移動させ
るようにしてある。一方、適合電極Rを非通電状態にし
て電歪伸縮ポリマーQ自体を平面形状に復帰させ、第3
室33Cを減圧状態にし且つ第2室33Bを加圧状態に
することで、ダイヤフラム弁44をリターンスプリング
35の復原力によりポンプ筐体32内底部側へ向けて移
動させるようにしてある。
【0025】電歪伸縮ポリマーQの適合電極Rに電流、
電圧を印加することで、当該電歪伸縮ポリマーQは薄く
引き延ばされて蓋部47の窪み側へ湾曲した状態と、元
の平面形状に復帰した状態とが周期的に繰り返される。
これに追従して第2室33B、第3室33C夫々は減圧
状態と加圧状態とが交互に繰り返され、ダイヤフラム弁
44をリターンスプリング35の復原力に抗して蓋部4
7側へ向けて移動させたり、リターンスプリング35の
復原力によりポンプ筐体32内底部側へ向けて移動させ
たりする。このとき、図8(a)に示すように、ダイヤ
フラム弁44がポンプ筐体32内底部側へ向けて移動し
第1室33Aが縮小されて加圧状態となると、吸入口3
6側は吸入用弁体38により閉止され、排出口37側は
排出用弁体39を外側へ押圧して開放され、この排出口
37から第1室33A内に滞留している液体、気体をポ
ンプ筐体32外方へ放出させる。一方、図8(b)に示
すように、ダイヤフラム弁44により第1室33Aが膨
張されて減圧状態となると、吸入口36側は吸入用弁体
38を内側へ引き込ませて開放され、排出口37側は排
出用弁体39を内側へ引き込ませて閉止され、この吸入
口36から第1室33A内へ液体、気体を吸入させるの
である。
【0026】また、図9乃至図21には第3の実施の形
態が示されており、この第3の実施の形態にあっては、
印加電圧、電流の変動により自体の形状を調整可能とし
たエラストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQを、
例えばモータ、シリンダー等の往復直線運動の動力を発
生させるためのアクチュエータ装置51の駆動要素とし
て利用したものである。尚、図示による説明を省略した
が、電歪伸縮ポリマーQを往復回転運動、直線回転複合
運動、往復屈曲運動等の動力を発生させるためのアクチ
ュエータ装置51の作動部材として利用しても良いとは
勿論である。また、このアクチュエータ装置51の作用
を応用して低音スピーカーを構成したり、あるいはバル
ブ装置、ポンプ装置等その他の駆動装置として利用する
ことも可能である。
【0027】すなわち、図9に示すように、バイモルフ
タイプのアクチュエータ装置51として例えば適合電極
Rのマイナス極側を例えば2つの電歪伸縮ポリマーQ
1、Q2によりサンドイッチ状に挟持させ、且つ両端面
に適合電極Rの例えばプラス極側を貼設して成る電極サ
ンドイッチ構造の電歪伸縮ポリマーQを形成してある。
この電歪伸縮ポリマーQ1,Q2の一端側を板状のベー
ス部52に取り付け、電歪伸縮ポリマーQ1,Q2の他
端側には、力を均一化して取り出すための円形皿状に形
成した保持枠54を介してロッド53の一端側を取り付
け、ロッド53先端側を適当な板状の支持部55によっ
て支えてあり、例えばロッド53が横方向に向いていれ
ば上下方向のいずれか一方に、あるいはロッド53が上
方向に向いていれば左右前後方向のいずれかの方向に傾
倒される動作が行えるようにしてある。ベース部52と
支持部55とはその外周縁部同士を、保護カバーを兼用
した伸縮可能な筒状の蛇腹部56により接続すること
で、電歪伸縮ポリマーQ1,Q2等を覆っている。適合
電極Rの内、中央マイナス極側と上下、左右いずれかの
プラス極側との間に電圧、電流を印加すれば、中央マイ
ナス極側の適合電極Rを境に電歪伸縮ポリマーQ1、Q
2のいずれか側が膨張することとなって電歪伸縮ポリマ
ーQ全体が湾曲させられ、蛇腹部56も変形しながらロ
ッド53が支持部55に支持されながら傾倒動作する。
一方、適合電極Rへの通電を取り除くと電歪伸縮ポリマ
ーQは元の平面形状に復帰しロッド53を元の状態に復
帰させる。このようにして小型で軽量化されたバイモル
フタイプのアクチュエータ装置51を簡単に形成するこ
とができる。
【0028】図10、図11にはアクチュエータ装置5
1の他例としてシリンダー伸縮型の構造が示されてい
る。すなわち図10に示すように、互いに異なる径を有
する有底の内側筒状部材61と外側筒状部材62とを、
外側筒状部材62の開口端側内周と内側筒状部材61の
開口端側外周とに夫々嵌着した複数の転動コロ63,6
4を介して同軸上で貫挿配置させ、互いに伸縮スライド
可能となるようにしてある。そして、内側筒状部材61
にアクチュエータ部として円筒状あるいは渦巻き状の電
歪伸縮ポリマーQを内装し、アクチュエータ部の両側開
口端を、内側筒状部材61、外側筒状部材62夫々の内
底部に固着してある。内側筒状部材61の底部は外方へ
拡径したフランジ部65が形成されており、このフラン
ジ部65の一箇所には外側筒状部材62の開口縁先端に
当接して係止するためのストッパーピン66が取り付け
られている。内側筒状部材61の底部中央にはアクチュ
エータ部通電用配線導入兼エアー抜き用のための小孔6
7を設けてある。
【0029】適合電極Rに電圧、電流を印加すると電歪
伸縮ポリマーQによるアクチュエータ部は筒軸方向に伸
長して行き、内側筒状部材61と外側筒状部材62とを
互いに離反させる方向へスライドさせる(図10(a)
参照)。一方、適合電極Rへの通電を取り除くと電歪伸
縮ポリマーQによるアクチュエータ部は筒軸方向に収縮
して行き、内側筒状部材61と外側筒状部材62とを互
いに近接させる方向へスライドさせる(図10(b)参
照)。このようにして小型で軽量化されたシリンダータ
イプのアクチュエータ装置51を簡単に形成することが
できる。
【0030】また、図11に示すように、内側筒状部材
61の開口端側外周に外向環状突起部71を形成し、外
側筒状部材62の開口端側内周に内向環状突起部72を
形成し、外向環状突起部71の外周に嵌着した複数の転
動コロ63、内向環状突起部72の内周に嵌着した複数
の転動コロ64夫々を介して互いにスライド可能となる
ように両筒状部材61,62を同軸上に貫挿配置させて
あり、内側筒状部材61の内側に配した電歪伸縮ポリマ
ーQによる前記アクチュエータ部とは別に外向環状突起
部71と内向環状突起部72との間に形成された環状ス
ペース内には第2のアクチュエータ部としての円筒状の
電歪伸縮ポリマーQを内装してある。また内側筒状部材
61底部側のフランジ部65には、両筒状部材61,6
2相互間のスライドストローク分の長さを有し且つ先端
に大径のストッパー頭部73Aを有するロッド状のガイ
ド部材73が取り付けられ、このガイド部材73は外側
筒状部材62の外向環状突起部71外側に形成した通孔
74に挿入され、両筒状部材61,62が離反方向に移
動した際にストッパー頭部73Aが通孔74に係止され
るようにしてある。これら両電歪伸縮ポリマーQは、一
方の電歪伸縮ポリマーQの適合電極Rに電圧、電流を印
加することで一方が拡張すれば他方の電歪伸縮ポリマー
Qは縮小するように相互に逆に作動するようにしてあ
る。
【0031】電歪伸縮ポリマーQによる内側のアクチュ
エータ部の適合電極Rに電圧、電流を印加すると内側の
アクチュエータ部自体は筒軸方向に伸長して行く一方、
非通電状態にある電歪伸縮ポリマーQによる外側のアク
チュエータ部は同軸方向に収縮して行き、内側筒状部材
61と外側筒状部材62とを互いに離反させる方向へス
ライドさせる(図11(a)参照)。一方、電歪伸縮ポ
リマーQによる外側のアクチュエータ部の適合電極Rに
電圧、電流を印加すると同時に、内側のアクチュエータ
部の適合電極Rへの通電を取り除くと内側のアクチュエ
ータ部は筒軸方向に収縮して行く一方、外側のアクチュ
エータ部は筒軸方向に伸長して行き、内側筒状部材61
と外側筒状部材62とを互いに近接させる方向へスライ
ドさせる(図11(b)参照)。このようにして小型で
軽量化されたシリンダータイプのアクチュエータ装置5
1を簡単に形成することができる。
【0032】図12、図13にはアクチュエータ装置5
1の他例としてシリンダーピストン型の構造が示されて
いる。すなわち、図12に示すように、有底のシリンダ
ー81内にピストンロッド82を挿入し、ピストンロッ
ド82先端の外周とシリンダー81の開口端側内周とに
夫々嵌着した複数の転動コロ83,84を介して互いに
スライド可能となるようにしてある。シリンダー81底
部側に形成した外向のフランジ部85とピストンロッド
81一端に形成した円板状のフランジ部86との間に挟
み込まれるように、アクチュエータ部としての円筒状あ
るいは渦巻き状の電歪伸縮ポリマーQを外装し、アクチ
ュエータ部の両側開口端を、シリンダー81、ピストン
ロッド82夫々のフランジ部85,86に固着してあ
る。シリンダー81のフランジ部85中央にはアクチュ
エータ部通電用配線導入兼エアー抜き用のための小孔8
7を設けてある。
【0033】適合電極Rに電圧、電流を印加すると電歪
伸縮ポリマーQによるアクチュエータ部は筒軸方向に伸
長して行き、出没伸縮構造で組み合わせられるシリンダ
ー81とピストンロッド82とを互いに離反させる方向
へスライドさせる(図12(a)参照)。一方、適合電
極Rへの通電を取り除くと電歪伸縮ポリマーQによるア
クチュエータ部は筒軸方向に収縮して行き、シリンダー
81とピストンロッド82とを互いに近接させる方向へ
スライドさせる(図12(b)参照)。このようにして
小型で軽量化されたピストンシリンダータイプのアクチ
ュエータ装置51を簡単に形成することができる。
【0034】また、図13に示すように、長尺な有底の
シリンダー91内に、略中央に大径円柱状のフランジ部
92Aを形成したピストンロッド92を挿入し、シリン
ダー91の開口端側に形成した内向環状突起部91Aの
内周とピストンロッド92のフランジ部92A外周とに
夫々嵌着した複数の転動コロ93,94を介して互いに
スライド可能となるようにしてある。そして、ピストン
ロッド92のフランジ部92Aとシリンダー91底部と
の間に形成された筒状スペース内には、アクチュエータ
部として円筒状の電歪伸縮ポリマーQを内装し、ピスト
ンロッド92のフランジ部92Aとシリンダー91底部
とにアクチュエータ部の両端開口部側を夫々固着させた
状態にしてある。
【0035】適合電極Rに電圧、電流を印加すると電歪
伸縮ポリマーQによるアクチュエータ部は筒軸方向に伸
長して行き、ピストンロッド92のフランジ部92Aを
押しながらシリンダー92外方へピストンロッド92の
一端側をスライド突出させる(図13(a)参照)。一
方、適合電極Rへの通電を取り除くと電歪伸縮ポリマー
Qによるアクチュエータ部は筒軸方向に収縮して行き、
ピストンロッド92をシリンダー91内へスライド没入
退避させる(図13(b)参照)。このようにして小型
で軽量化されたピストンシリンダータイプのアクチュエ
ータ装置51を簡単に形成することができる。
【0036】図14乃至図21にはアクチュエータ装置
の他例として非圧縮性粘性流体等の流動性物質103を
利用した収縮体による別のアクチュエータ装置100の
構造が示されている。すなわち、図14(a)に示すよ
うに、例えば黄銅、ベリリウム銅、リン青銅、ステンレ
ス等の柔軟性のある複合金属材質から成る円筒状の伸縮
可能なべローズ101の一端開口側を蓋部102で閉塞
させ、べローズ101内部には非圧縮性粘性流体等の流
動性物質103が充填され、べローズ101の他端開口
側を適合電極Rと共に撓曲変形可能な電歪伸縮ポリマー
Qでもって閉塞固定してある。したがって、図14
(b)に示すように、適合電極Rに通電して電歪伸縮ポ
リマーQをべローズ101の外方へ向けて突出するよう
に湾曲させることにより、電歪伸縮ポリマーQの円弧状
に盛り上がった容積に相当するストローク分だけべロー
ズ101は縮小される。一方、図14(a)に示すよう
に、適合電極Rを非通電状態にすれば電歪伸縮ポリマー
Qは元の平坦状態に復帰し、べローズ101は元の形状
に伸長復帰される。このように流動性物質103を使用
したことにより、適合電極Rが湾曲するときの他部材と
の摩擦によって寿命が短命化するのを防止でき、適合電
極Rを保護できるものとしてある。
【0037】また、図15に示すように、べローズ10
1を縮小した状態で組み付け、べローズ101内部に非
圧縮性粘性流体等の流動性物質103が充填された構造
にすることもできる。この場合には、図15(b)に示
すように、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQ
はべローズ101の内方へ向けて突出するように湾曲さ
せられ、電歪伸縮ポリマーQの円弧状に凹んで減少され
た容積に相当するストローク分だけべローズ101は伸
長される。一方、図15(a)に示すように、適合電極
Rを非通電状態にすれば電歪伸縮ポリマーQは元の平面
状態に復帰し、べローズ101は元の形状に縮小復帰さ
れる。
【0038】また、図16に示すように、一端開口側を
蓋部102で閉塞させた一対のべローズ101a,10
1bの他端開口側同士を電歪伸縮ポリマーQを挟み込む
ようにして接合固定させ、一方のべローズ101a内に
はこのべローズ101a自体を伸長させた状態で流動性
物質103が充填され、他方のべローズ101b内には
このべローズ101b自体を縮小した状態で流動性物質
103が充填されて成る所謂タンデム型に組み付けられ
た構造としても良い。この場合には、図16(b)に示
すように、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQ
は縮小されている他方のべローズ101b内方に向けて
湾曲させられ、当該他方のべローズ101b内部が流動
性物質103により加圧された状態となってこのべロー
ズ101b自体が伸長させられ、伸長状態にあった一方
のべローズ101a内部は流動性物質103により負圧
の状態となって一方のべローズ101自体が縮小される
のである。一方、図16(a)に示すように、適合電極
Rを非通電状態にすれば電歪伸縮ポリマーQは元の平坦
状態に復帰し、一方のべローズ101aは元の伸長状態
に、他方のべローズ101bは元の縮小状態に夫々戻る
のである。
【0039】また、図17に示すように、べローズ10
1を伸長させた状態で内部に流動性物質103を充填
し、両端開口側を電歪伸縮ポリマーQでもって夫々閉塞
固定させた構造としても良い。この場合には、図17
(b)に示すように、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮
ポリマーQ夫々はべローズ101外方に向けて湾曲させ
られ、べローズ101内部は流動性物質103により負
圧の状態となってべローズ101自体が縮小されるので
ある。一方、図17(a)に示すように、適合電極Rを
非通電状態にすれば電歪伸縮ポリマーQ夫々は元の平面
状態に復帰し、べローズ101は元の伸長状態に戻るの
である。
【0040】また、図18に示すように、べローズ10
1自体を非弾性の例えば布製の円筒膜状蛇腹内部に補強
弾力材としてのバネ材(110,111)を封入させて
形成し、べローズ101の一端開口側を蓋部102で閉
塞させてある。そして、べローズ101内における蓋部
中央には円柱状のガイド部104を溶接またはネジ止め
により起立固定させ、べローズ101の他端開口側に
は、中央に大径の支持凹部105と当該支持凹部105
よりも小径のシリンダー部106とを形成して成る蓋部
107で閉塞固定し、シリンダー部106に複数の転動
コロ108を介してガイド部104をスライド可能に貫
挿させ、且つべローズ101自体を伸長した状態にして
組み付ける。
【0041】また電歪伸縮ポリマーQは、支持凹部10
5側を密封するように固定してあり、この電歪伸縮ポリ
マーQと支持凹部105との間に形成された浅底空洞状
の第1室109aと、蓋部107、ガイド部104とべ
ローズ101との間に形成された深底空洞状である円筒
状の第2室109bとはシリンダー部106内側部分を
介して互いに連通させ、べローズ101内部には非圧縮
性粘性流体等の流動性物質103が充填されている。ま
たべローズ101内側の蓋部102内面、支持凹部10
5外面間にはコイル状の内付けバネ110を介設し、且
つべローズ101の端部外側に突設形成された突出外延
部間にもコイル状の外付けバネ111を介設してある。
尚、この内付けバネ110と外付けバネ111は、べロ
ーズ101自体のバネ性を補うためのものであり、べロ
ーズ101単体でバネ性が確保できるのであればこれら
を取り外しておいても良い。
【0042】この場合には、図18(b)に示すよう
に、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQは伸長
されているべローズ101外方に向けて***状に湾曲さ
せられ、当該べローズ101内部の第1室109a、第
2室109bが流動性物質103により減圧された状態
となってべローズ101自体が縮小させられる。一方、
図18(a)に示すように、適合電極Rを非通電状態に
すれば電歪伸縮ポリマーQは元の平面状態に復帰し、べ
ローズ101内部の第1室109a、第2室109bが
流動性物質103により加圧された状態となってべロー
ズ101は元の伸長状態に戻るのである。
【0043】また、図19に示すように、べローズ10
1自体を布入りゴム等の軟質性板材により形成すると共
に、シリンダー部106に複数個のベアリング108を
介してガイド部104をスライド可能に貫挿させた当該
シリンダー部106、ガイド部104それぞれの中間に
おけるスライド周接面に空間部を設け、そこにコイルバ
ネ112を縮小した状態で介挿させ、ガイド部104自
体をシリンダー部106内に引き込ませる方向へ常時付
勢させるようにしてある。また、べローズ101内部に
充填されている流動性物質としては粘性を有する例えば
油脂等を使用してあり、これにより前記シリンダー部1
06とガイド部104とのスライド周接面に配した転動
コロ108やコイルバネ112に対する潤滑油として働
くようにしてある。
【0044】この場合には、図19(b)に示すよう
に、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQは伸長
されているべローズ101外方に向けて***状に湾曲さ
せられ、当該べローズ101内部の第1室109a、第
2室109bが流動性物質103により減圧された状態
となり、同時にコイルバネ112の拡圧弾力によりガイ
ド部104をシリンダー部106内に引き込ませる力が
働くことでべローズ101自体の縮小動作をスムーズに
行わせるようにしてある。一方、図19(a)に示すよ
うに、適合電極Rを非通電状態にすれば電歪伸縮ポリマ
ーQは元の平坦状態に復帰し、べローズ101内部の第
1室109a、第2室109bが流動性物質103によ
り加圧された状態となり、同時にコイルバネ112を縮
小させながらべローズ101は元の伸長状態に戻るので
ある。
【0045】また、図20に示すように、シリンダー部
106に複数個の転動コロ108を介してガイド部10
4をスライド可能に貫挿させることにより取り付けられ
ているべローズ101自体を縮小した状態にして組み付
けると共に、適合電極Rの通電により電歪伸縮ポリマー
Qをべローズ101内ヘ向けて凹状に湾曲させられるよ
うにしてある。そして、べローズ101内部の第1室1
09aの空間を拡張し、シリンダー部106に複数個の
転動コロ108を介してスライド可能に貫挿させたガイ
ド部104上端に拡径フランジ状のストッパー部113
を設け、このストッパー部113を第1室109a内に
臨ませてある。そして、べローズ101内側の蓋部10
2内面、支持凹部105外面間にはコイル状の内付けバ
ネ110を介設し、且つべローズ101端部外側に突設
形成された突出外延部間にもコイル状の外付けバネ11
1を介設してある。
【0046】この場合には、図20(b)に示すよう
に、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQは縮小
されているべローズ101内方に向けて凹状に湾曲させ
られ、当該べローズ101内部の第1室109a、第2
室109bが流動性物質103により加圧された状態と
なり、同時に外付けバネ111と内付けバネ110の拡
圧弾力によりガイド部104をシリンダー部106内か
ら引き出させる力を働かせながら、ガイド部104上端
のストッパー部113がシリンダー部106上端縁部に
係止されるまでべローズ101自体の伸長動作をスムー
ズに行わせるようにしてある。一方、図20(a)に示
すように、適合電極Rを非通電状態にすれば電歪伸縮ポ
リマーQは元の平面状態に復帰し、べローズ101内部
の第1室109a、第2室109bが流動性物質103
により減圧された状態となり、同時に外付けバネ111
と内付けバネ110とを縮小させながらべローズ101
は元の縮小状態に戻るのである。
【0047】また、図21に示すように、上端開口側に
シリンダー部202を形成した円筒箱形の筐体201
と、シリンダー部202に転動コロ203を介してスラ
イド可能にし、且つ転動コロ203上側のシリンダー部
202内周壁面に設けたシール部材等の封止材204に
より密栓され、支持凹部105の上端開口側に電歪伸縮
ポリマーQを閉塞固定させて第1室109aを形成して
成る蓋部102と、第1室109aの空間を拡張し、蓋
部102の支持凹部105中央に形成したシリンダー部
106に、筐体201中央に起立形成したガイド部10
4を複数個の転動コロ108を介してスライド可能に貫
挿させ、ガイド部104上端に拡径フランジ状のストッ
パー部113を設け、このストッパー部113を第1室
109a内に臨ませてある。そして、筐体201内底部
と蓋部102との間の第2室109bにはコイル状の内
付けバネ110を縮小状態にして介挿してある。この電
歪伸縮ポリマーQと支持凹部105との間に形成された
浅底空洞状の第1室109aと、筐体201内底部と蓋
部102との間の円筒空洞状の第2室109bとはシリ
ンダー部106内側部分を介して互いに連通させ、内部
には非圧縮性粘性流体等の流動性物質103が充填され
ている。
【0048】この場合には、図21(b)に示すよう
に、適合電極Rに通電すれば電歪伸縮ポリマーQは支持
凹部105内方に向けて凹状に湾曲させられ、蓋部10
2、筐体201内部の第1室109a、第2室109b
が流動性物質103により加圧された状態となり、同時
に内付けバネ110の拡圧弾力により蓋部102をガイ
ド部104に案内させて筐体201のシリンダー部20
2内から引き出させながら、ガイド部104上端のスト
ッパー部113がシリンダー部106上端縁部に係止さ
れるまで筐体201、蓋部102相互の伸長動作をスム
ーズに行わせるようにしてある。一方、図21(a)に
示すように、適合電極Rを非通電状態にすれば電歪伸縮
ポリマーQは元の平面状態に復帰し、蓋部102、筐体
201内部の第1室109a、第2室109bが流動性
物質103により減圧された状態となり、同時に内付け
バネ110を縮小させながら筐体201、蓋部102相
互は元の縮小状態に戻るのである。
【0049】尚、上記した第3の実施の形態におけるア
クチュエータ装置51は、べローズ101自体の径を小
さくして伸長ストロークを大きく設定したり、逆に自体
の径を大きくして伸長ストロークを小さく設定したりす
る等して、面にかかる圧力と伸長ストロークとを自由に
調整できるようにしてある。また、アクチュエータ装置
51をバルブ装置1の弁体として利用することも可能で
ある。さらに上記した第2の実施の形態におけるバルブ
装置1、第3の実施の形態におけるアクチュエータ装置
51のそれぞれにおいて、電歪伸縮ポリマーQの適合電
極Rには直流の電流電圧を印加させて、すなわち電気の
オン、オフにより自体の形状を断続的に調整している
が、これ以外に例えば交流の電流電圧を印加させること
で、自体の形状を交流の時定数に同期させて連続周期的
に変化させてもよい。
【0050】また、本発明に係る第4の実施の形態とし
て、印加される電圧、電流の変動により分子間力を変位
させて自体の形状を調整可能とした適合電極R間のエラ
ストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQを、弾性振
動体を加振して撓み進行波による表面振動波を発生さ
せ、その振動エネルギーで弾性振動体に加圧接触させた
移動体を連続的に直線、回転移動させる振動型駆動装置
300における当該弾性振動体自体として、または弾性
振動体に接着される圧電素子の代替として利用すること
もできる。
【0051】具体的な振動型駆動装置300としては、
例えば表面波型モータ、リング型モータ、リニア型モー
タ、円盤型モータ等が考えられ、表面波型モータの場合
では、電歪伸縮ポリマーQによる弾性振動体の一方向に
進行する表面波を励振し、その表面にスライダーを密着
接触させると表面波の進行方向と逆方向に摩擦力による
推進力が働くものである。例えばリング型モータの場合
では、図22に示すように、電歪伸縮ポリマーQによる
弾性振動体としてステータ301をリング状に形成し、
ステータ301を円周に沿って等間隔に仕切るように複
数の適合電極Rを縦方向に介在させ、これらの適合電極
Rに対し互いに90度位相ずらして電圧を印加させるの
であり、このようにすればリング面に垂直な一方向に膨
張、収縮状態が交互に繰り返されて進行する屈曲振動が
励振され、ステータ301に加圧接触させた移動体であ
る例えば円盤状のロータ302を回転させるのである。
【0052】またリング型モータの他の例としては、図
23に示すように、電歪伸縮ポリマーQによる弾性振動
体としてステータ301をリング状に形成し、ステータ
301の一側面をアースし、他側面には複数の電極をリ
ング状に分岐して成る適合電極Rに位相の異なる交流電
圧を印加するとリング面に進行する屈曲振動が励振さ
れ、ステータ301に加圧接触させた移動体である例え
ば円盤状のロータ302を摩擦推進させるのである。こ
のときロータ301が接触する適合電極Rを除くステー
タ301上面には櫛歯状に多数のスリット部303を設
け、ステータ301の曲げの中性軸を当該ステータ30
1下面側に移動させ、ロータ302とステータ301の
接触面の変動を大きくしても良い。また、必要に応じて
ロータ302とステータ301との接触面の少なくとも
いずれか一方には、振動エネルギーを効率良く回転移動
エネルギーに変換するための摩擦係数の大きな耐摩耗性
に優れた摩擦材料304を固定しても良い。
【0053】また、本発明に係る他の実施の形態とし
て、印加する電圧、電流の変動による自体の伸縮に伴い
膜厚を変化させることにより光透過率、すなわち光源の
光透過強度や照度等を連続的に且つ短時間に調整可能と
した適合電極R間のエラストマー誘電体に基づく電歪伸
縮ポリマーQ(図1参照)を例えば撮影装置、光スイッ
チ装置、光センサー装置、光照明装置、表示装置、光化
学反応装置等の光学機構のシャッター装置として利用す
ることもできる。例えば撮影装置の場合には、撮影光路
内に配される露光装置として上記した電歪伸縮ポリマー
Qを利用し、適合電極Rの非通電状態では自体が厚幅と
なって露光媒体側へ光を透過させないようにしておき、
適合電極Rの短時間の通電状態で自体を瞬間的に薄幅と
させて光を短時間だけ透過させて露光媒体を露光させる
ものとするのである。こうして電歪伸縮ポリマーQを利
用した簡単で高速制御可能な光学機構のシャッター装置
が形成されるのである。
【0054】また、図示を省略するが本発明に係る他の
実施の形態として、変動する自体の形状変化により分子
間力を変位させて変動電圧、変動電流に変換可能とした
エラストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQを、圧
力センサー、力センサー、速度センサー、加速度センサ
ー、角度センサー、角加速度センサー、角速度センサー
等の各種センサー装置のセンサー素子として利用するこ
ともできる。
【0055】あるいは、変動する自体の形状変化により
分子間力を変位させて変動電圧、変動電流に変換可能と
したエラストマー誘電体に基づく電歪伸縮ポリマーQ
を、機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する発
電装置の発電素子として利用することもできる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、装
置自体の小型化、軽量化、省エネルギー化と同時に高効
率化を図ることができ、しかも高速制御を可能とするこ
とができる。
【0057】すなわちこれは本発明において、印加され
る電圧、電流の変動により自体の形状を調整可能とした
適合電極間のエラストマー誘電体に基づく電歪伸縮材
(Q)を、駆動装置の作動部材として利用したからであ
り、これによって、電気エネルギー、機械エネルギー変
換を高効率で且つ高速に反応して行なうことができ、従
来の駆動装置よりも高速な制御が可能となる。しかも、
駆動装置の制御システム全体をコンパクトにすることも
できる。
【0058】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)を弁体また
は弁体を支える可動部として利用した流体の流速、流量
等の調整や流路を切り替える2方弁、3方弁、5方弁等
の構造によるバルブ装置1であるので、流体の流速、流
量等の調整や流路を高効率で且つ高速に切り替えること
ができる。
【0059】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)をダイヤフ
ラム弁34またはダイヤフラム弁44を支える可動部3
5として利用した液体、気体を送り出すダイヤフラム式
ポンプ装置31であるので、液体、気体を高効率で且つ
高速に給送させることができる。
【0060】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)をモータ、
シリンダー等の駆動要素として利用した往復直線運動、
往復回転運動、直線回転複合運動、往復屈曲運動等の動
力を発生させるアクチュエータ装置51であるので、モ
ータ、シリンダー等の駆動要素に対し高効率で且つ高速
な動力を発生させることができる。
【0061】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)の湾曲運動
により加圧、減圧される流動性物質103を介してバル
ブ装置の弁体、ポンプ装置のダイヤフラム弁、アクチュ
エータ装置のピストンシリンダーまたはべローズ101
等の駆動要素に対し動力を発生させるものとしたので、
電歪伸縮材(Q)の湾曲運動により加圧、減圧される流
動性物質103を介して伸縮、湾曲運動等の高効率且つ
高速なる動力を駆動要素に発生させることで、適合電極
Rが湾曲するときの他部材との摩擦によって寿命が短命
化するのを防止でき、適合電極R自体を保護することが
できる。しかも電歪伸縮材(Q)と共にバルブ装置の弁
体、ポンプ装置のダイヤフラム弁、アクチュエータ装置
のピストンシリンダーまたはべローズ101等の駆動要
素の径を大きくしたり小さくしたりして駆動要素自体の
湾曲、伸縮ストロークを調整したり、駆動装置自体を分
散して配置させたりすることで極めて効率の高い駆動力
を発生させることができる。
【0062】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)を弾性振動
体自体とするかまたは弾性振動体に接着される圧電素子
として利用するかして弾性振動体を加振して撓み進行波
による表面振動波を発生させ、その振動エネルギーで弾
性振動体に加圧接触させた移動体を連続的に直線、回転
移動させる振動型駆動装置であるので、薄型化、軽量化
が容易であると同時に高効率化を図ることができ、しか
も圧電素子としてPZTセラミックスあるいは単層クリ
スタルPZN−PT使用による従来の超音波駆動方式に
も劣らぬ高速制御が可能な振動型駆動装置を得ることが
できる。
【0063】自体の形状変化により変動する電圧、電流
に変換可能としたエラストマー誘電体に基づく電歪伸縮
材(Q)を、機械的エネルギーを電気的エネルギーに変
換する駆動装置の変換素子として利用したので、変換素
子を介しての機械的エネルギーから電気的エネルギーへ
の変換効率を高めることができる。
【0064】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)をセンサー
素子として利用した圧力センサー、力センサー、速度セ
ンサー、加速度センサー、角度センサー、角加速度セン
サー、角速度センサー等の各種センサー装置であるの
で、センサー素子を介して計測される圧力、力、速度、
加速度、角度、角速度のセンサー感度や精度を向上させ
ることができる。
【0065】駆動装置は、電歪伸縮材(Q)を発電素子
として利用した発電装置であるので、高効率で且つ高速
に発電力を得ることができる。
【0066】駆動装置は、自体の伸縮に伴う膜厚の変化
に基づき光透過率を変化させる電歪伸縮材(Q)を利用
したシャッター装置であるので、高速光制御が可能な例
えば撮影装置、光スイッチ装置、光センサー装置、光照
明装置、表示装置、光化学反応装置等の光学機構を得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電歪伸縮ポリマーの原理を説明す
る全体斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における2方弁構造
のバルブ装置を示す概略断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における2方弁構造
のバルブ装置の他例を示す概略断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における3方弁構造
のバルブ装置を示す部分拡大図を含む概略断面図であ
り、(a)は通電後の状態、(b)は通電前の状態を示
す。
【図5】本発明の第1の実施の形態における3方弁構造
のバルブ装置の他例を示す概略断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるポンプ装置
を示す概略断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態におけるポンプ装置
の他例を示す概略断面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態におけるポンプ装置
の他例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態におけるバイモルフ
タイプのアクチュエータ装置を示す概略断面図である。
【図10】本発明の第3の実施の形態におけるシリンダ
ータイプのアクチュエータ装置の他例を示す概略断面図
であり、(a)は通電前の状態、(b)は通電後の状態
を示す。
【図11】本発明の第3の実施の形態におけるシリンダ
ータイプのアクチュエータ装置の他例を示す概略断面図
であり、(a)は内側の電歪伸縮ポリマーのみに通電し
た状態、(b)は外側の電歪伸縮ポリマーのみに通電し
た状態を示す。
【図12】本発明の第3の実施の形態におけるピストン
シリンダータイプのアクチュエータ装置の他例を示す概
略断面図であり、(a)は通電前の状態、(b)は通電
後の状態を示す。
【図13】本発明の第3の実施の形態におけるピストン
シリンダータイプのアクチュエータ装置の他例を示す一
部省略の概略断面図であり、(a)は通電前の状態、
(b)は通電後の状態を示す。
【図14】本発明の第3の実施の形態における流動性物
質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略断面図
である。
【図15】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図16】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図17】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図18】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図19】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図21】本発明の第3の実施の形態の他例における流
動性物質による圧力型のアクチュエータ装置を示す概略
断面図である。
【図22】本発明の第4の実施の形態における振動型駆
動装置を示す概略平面図である。
【図23】同じく振動型駆動装置の他の例を示す分解斜
視図である。
【符号の説明】
Q…電歪伸縮ポリマー Q1…下側電歪
伸縮ポリマー Q2…上側電歪伸縮ポリマー R…適合電極 EP…エラストマーポリマー 1…バルブ装置 2…弁筐体 3…弁室 4…弁座 5…支持凹部 6…シール材 7…弁座 8…固定用座部 11…第1弁座 12…第2弁座 13…押圧操作用ロッド 14…ポペット
弁体 15A,15B…支持凹部 16…操作スプ
リングバネ 17…ガイド体 18…耐摩耗材 19…蓋部 21…長筒型突起部 22…短筒型突
起部 23…第1弁座 24…第2弁座 25…切換弁 28…固定用座
部 31…ダイヤフラム式ポンプ装置 32…ポンプ筐
体 33A…第1室 33B…第2室 33C…第3室 34…ダイヤフ
ラム弁 35…リターンスプリング 36…吸入口 36A…段部 37…排出口 37A…段部 38…吸入用弁
体 39…排出用弁体 44…ダイヤフラム弁 44A…ガイド
部 44B…作動弁部 44C…可撓性
膜部材 45…可動部 46…連通路 47…蓋部 51…アクチュエータ装置 52…ベース部 53…ロッド 54…保持枠 55…支持部 56…蛇腹部 61…内側筒状部材 62…外側筒状
部材 63,64…転動コロ 65…フランジ
部 66…ストッパーピン 67…小孔 71…外向環状突起部 72…内向環状
突起部 73…ガイド部材 73A…ストッ
パー頭部 74…通孔 81…シリンダー 82…ピストン
ロッド 83,84…転動コロ 85,86…フ
ランジ部 87…小孔 91…シリンダー 91A…内向環
状突起部 92…ピストンロッド 92A…フラン
ジ部 93,94…転動コロ 100…アクチュエータ装置 101、101a,101b…べローズ 102…蓋部 103…流動性
物質 104…ガイド部 105…支持凹
部 106…シリンダー部 108…転動コ
ロ 109a…第1室 109b…第2
室 110…内付けバネ 111…外付け
バネ 112…コイルバネ 113…ストッ
パー部 201…筐体 202…シリン
ダー部 203…転動コロ 204…封止材 300…振動型駆動装置 301…ステー
タ 302…ロータ 303…スリッ
ト部 304…摩擦部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03B 9/08 H01L 41/08 B U (56)参考文献 特開 平6−275886(JP,A) 特開 平5−332220(JP,A) 特開 平5−202857(JP,A) 特開 平9−233862(JP,A) 実開 平4−10591(JP,U) 特公 平7−101761(JP,B2) 特公 平8−18872(JP,B2) 特許3026066(JP,B2) 特許2668681(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 H01L 41/08 F16K 31/02 G03B 9/08

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非弾性の円筒膜状蛇腹内部に補強弾力材
    を封入させてべローズを形成し、当該べローズの一端開
    口側を蓋部で閉塞させ、べローズ内における蓋部中央に
    は円柱状のガイド部を起立固定させ、べローズの他端開
    口側には、中央に大径の支持凹部と当該支持凹部よりも
    小径のシリンダー部とを形成して成る蓋部で閉塞固定
    し、シリンダー部に複数の転動コロを介してガイド部を
    スライド可能に貫挿させ、且つべローズ自体を伸長した
    状態にして組み付ける一方、支持凹部側には、平板状の
    エラストマーポリマーの裏表両面を薄膜状の2つの適合
    電極で挟持形成させて成る電歪伸縮ポリマーによって密
    封するように固定してあり、この電歪伸縮ポリマーと支
    持凹部との間に形成された浅底空洞状の第1室と、蓋
    部、ガイド部とべローズとの間に形成された深底空洞状
    である円筒状の第2室とはシリンダー部内側部分を介し
    て互いに連通させ、べローズ内部には非圧縮性粘性流体
    等の流動性物質が充填され、またべローズ内側の蓋部内
    面、支持凹部外面間にはコイル状の内付けバネを介設
    し、且つべローズの端部外側に突設形成された突出外延
    部間にもコイル状の外付けバネを介設してあることを特
    徴とする電歪伸縮材を利用した駆動装置。
  2. 【請求項2】 軟質性板材により非弾性の円筒膜状蛇腹
    のべローズを形成し、当該べローズの一端開口側を蓋部
    で閉塞させ、べローズ内における蓋部中央には円柱状の
    ガイド部を起立固定させ、べローズの他端開口側には、
    中央に大径の支持凹部と当該支持凹部よりも小径のシリ
    ンダー部とを形成して成る蓋部で閉塞固定すると共に、
    シリンダー部をガイド部に複数個の転動コロを介してス
    ライド可能に貫挿させ、シリンダー部、ガイド部それぞ
    れの中間におけるスライド周接面に空間部を設け、そこ
    にコイルバネを縮小した状態で介挿させ、ガイド部自体
    をシリンダー部内に引き込ませる方向へ常時付勢させる
    ようにする一方、支持凹部側には、平板状のエラストマ
    ーポリマーの裏表両面を薄膜状の2つの適合電極Rで挟
    持形成させて成る電歪伸縮ポリマーによって密封するよ
    うに固定してあり、この電歪伸縮ポリマーと支持凹部と
    の間に形成された浅底空洞状の第1室と、蓋部、ガイド
    部とべローズとの間に形成された深底空洞状である円筒
    状の第2室とはシリンダー部内側部分を介して互いに連
    通させ、べローズ内部には非圧縮性粘性流体等の流動性
    物質が充填されていることを特徴とする電歪伸縮材を利
    用した駆動装置。
  3. 【請求項3】 非弾性の円筒膜状蛇腹内部に補強弾力材
    を封入させてべローズを形成し、当該べローズの一端開
    口側を蓋部で閉塞させ、べローズ内における蓋部中央に
    は円柱状のガイド部を起立固定させ、べローズの他端開
    口側には、中央に大径の支持凹部と当該支持凹部よりも
    小径のシリンダー部とを形成して成る蓋部で閉塞固定す
    ると共に、シリンダー部をガイド部に複数個の転動コロ
    を介してスライド可能に貫挿させ、支持凹部側には、平
    板状のエラストマーポリマーの裏表両面を薄膜状の2つ
    の適合電極で挟持形成させて成る電歪伸縮ポリマーによ
    って密封するように固定してあり、この電歪伸縮ポリマ
    ーと支持凹部との間に形成された浅底空洞状の第1室
    と、蓋部、ガイド部とべローズとの間に形成された深底
    空洞状である円筒状の第2室とはシリンダー部内側部分
    を介して互いに連通させ、べローズ内部には非圧縮性粘
    性流体等の流動性物質が充填されており、またガイド部
    上端に拡径フランジ状のストッパー部を設け、このスト
    ッパー部を第1室内に臨ませてあり、べローズ内側の蓋
    部内面、支持凹部外面間にはコイル状の内付けバネを介
    設し、且つべローズ端部外側に突設形成された突出外延
    部間にもコイル状の外付けバネを介設してあることを特
    徴とする電歪伸縮材を利用した駆動装置。
  4. 【請求項4】 上端開口側にシリンダー部を形成した円
    筒箱形の筐体と、シリンダー部に転動コロを介してスラ
    イド可能にし、且つ転動コロ上側のシリンダー部内周壁
    面に設けたの封止材により密栓され、支持凹部の上端開
    口側に、平板状のエラストマーポリマーの裏表両面を薄
    膜状の2つの適合電極で挟持形成させて成る電歪伸縮ポ
    リマーを閉塞固定させて第1室を形成して成る蓋部と、
    第1室の空間を拡張し、蓋部の支持凹部中央に形成した
    シリンダー部に、筐体中央に起立形成したガイド部を複
    数個の転動コロを介してスライド可能に貫挿させ、ガイ
    ド部上端に拡径フランジ状のストッパー部を設け、この
    ストッパー部を第1室内に臨ませ、筐体内底部と蓋部と
    の間の第2室にはコイル状の内付けバネを縮小状態にし
    て介挿してあると共に、電歪伸縮ポリマーと支持凹部と
    の間に形成された浅底空洞状の第1室と、筐体内底部と
    蓋部との間の円筒空洞状の第2室とはシリンダー部内側
    部分を介して互いに連通させ、内部には非圧縮性粘性流
    体等の流動性物質が充填されていることを特徴とする電
    歪伸縮材を利用した駆動装置。
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