JP3499066B2 - 彫刻機およびそれを用いた彫刻方法 - Google Patents

彫刻機およびそれを用いた彫刻方法

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JP3499066B2
JP3499066B2 JP28656095A JP28656095A JP3499066B2 JP 3499066 B2 JP3499066 B2 JP 3499066B2 JP 28656095 A JP28656095 A JP 28656095A JP 28656095 A JP28656095 A JP 28656095A JP 3499066 B2 JP3499066 B2 JP 3499066B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、名札などの板状材料を
1個ずつ自動的に作業部へ移送して切削する彫刻機およ
びそれを用いた彫刻方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、所定のプログラムによりコン
ピュータ制御された彫刻機を用いることにより、名札な
どの板状材料を彫刻機の作業部に固定して彫刻を行い、
文字や図形を彫り込むことが行われている。上記彫刻機
としては、板状材料を1個ずつ自動的に作業部へ移送す
る移送装置を備えた、例えば、図10に示すような彫刻
機が知られている。
【0003】図10に示す彫刻機100は、キャリッジ
102を左右方向(X方向)、前後方向(Y方向)およ
び上下方向(Z方向)に移動させることができ、キャリ
ッジ102に取り付けられた彫刻用カッターまたはドリ
ルなどの切削具104を、移送装置106から作業部1
08へ移送された板状材料110の表面に接触させなが
ら移動させることにより、板状材料110に文字や図形
を彫り込むものである。また、上記作業部108を有す
るテーブル107には、材料排出口109が形成され
て、そこから彫刻済みの板状材料が排出されるようにな
っている。
【0004】上記移送装置106は、板状材料を上下に
複数個積層して収納した材料ストッカー112と、図1
1に示すように板状材料幅より長い所定の間隔で突起1
14aが形成された無端ベルト114と、上記無端ベル
ト114を移動させるモータ116と、モータ116を
制御するコントローラ118とを備えている。
【0005】上記彫刻機100における彫刻方法は、モ
ータ116を駆動させて無端ベルト114を移動させ、
板状材料110を作業部108に移送する第1の工程
と、移送された板状材料110にキャリッジ102を移
動して彫刻を施す第2の工程とからなっている。この彫
刻機100の彫刻方法は2工程からなっているため、彫
刻済みの板状材料の排出は、移送装置106で移送され
た板状材料の押圧によって行われている。なお、上記第
1の工程は上記コントローラ118の制御によって実施
され、上記第2の工程は彫刻機100の本体に内蔵され
た制御部によって実施される。
【0006】以上の構成において、コントローラ118
がモータ116を駆動して無端ベルト114を移動させ
ると、突起114aが材料ストッカー112に収納され
た板状材料110nを下層のものから1枚だけ作業部1
08へ押し出すようになる。つぎに上記彫刻機100の
本体に内蔵された制御部がキャリッジ102を移動させ
ると、作業部108にある板状材料110に彫刻が施さ
れるようになる。再度、コントローラ118が無端ベル
ト114を移動させて、材料ストッカー112内の板状
材料を作業部108へ押し出すと、その板状材料によっ
て作業部108にあった彫刻された板状材料110が押
し出され、排出口109から排出されるようになる。こ
のような動作を繰り返すことにより、材料ストッカーに
収納された板状材料110nは1枚ずつ自動的に作業部
108にセットされ、自動的に彫刻が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記彫
刻方法で彫刻される彫刻機100は、板状材料110の
移送駆動にモータ116とコントローラ118を使用し
ているため、部品点数が多くなってかなり高価になって
しまうとともに、彫刻機100自体の重量が大幅に増加
するという問題点があった。
【0008】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、キャリッジの移動によ
って材料ストッカーから板状材料を1個ずつ自動的に作
業部へ移送するようにした安価で且つ軽量な彫刻機およ
びそれを用いた彫刻方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の彫刻機は、切削具をX,Y,Z方向に移動
させることにより、テーブル上の一端側に位置する作業
部に固定される板状材料を加工する彫刻機であって、上
記テーブルの他端側に板状材料を積層状態で収容できる
材料ストッカーを設け、この材料ストッカーにおける上
記テーブルの上面に対応する部分に板状材料の取出し口
を設けるとともに、この取出し口に向けて順次板状材料
を送れるようにし、上記材料ストッカーにおける取出し
口から上記作業部に向けて進退自在にスライダーを配設
し、このスライダーと上記切削具が取り付けられるキャ
リッジの一部に互いに着脱自在に係合する係合部を設
け、この係合部を係合させた状態で、上記キャリッジを
テーブルの他端側から一端側に移動させると、上記スラ
イダーが材料ストッカー内の所定の板状材料を押し出し
て作業部に移送し、その状態から、上記キャリッジをテ
ーブルの一端側から他端側に移動させると、上記スライ
ダーが材料ストッカーの取出し口から退避するようにし
たことを特徴としている。
【0010】また、本発明の彫刻方法は、上記彫刻機を
用い、キャリッジとスライダーを係合させた状態で、キ
ャリッジをテーブルの他端側から一端側に移動させて板
状材料を材料ストッカーから作業部に移送する工程と、
上記キャリッジとスライダーの係合を解除させた状態
で、キャリッジを作業部上でX,Y,Z方向に移動させ
ることにより板状材料に彫刻を施す工程と、再度、上記
キャリッジとスライダーを係合させ、さらにキャリッジ
を一端側に移動させることにより彫刻済みの板状材料を
作業部から排出する工程とを行うことを特徴としてい
る。
【0011】
【作用】すなわち、本発明の彫刻機によれば、板状材料
を作業部に移送する場合には、キャリッジとスライダー
とを係合させ、その状態において、キャリッジをテーブ
ルの他端側から一端側に移動させる。この移動によって
上記スライダーは、材料ストッカー内で積層された材料
の内、自然落下やばね材などで材料取出し口に送られて
いる1枚の板状材料を、押し出して作業部へ移送する。
また、上記作業部または上記材料ストッカー、若しくは
上記作業部と上記材料ストッカーの間に、板状材料を検
出する材料検出センサを備え、それにより板状材料が移
送されたかなどを確認することが好ましい。
【0012】ついで、作業部に移送された板状材料を彫
刻する場合には、キャリッジとスライダーの係合を解除
させ、キャリッジをX,Y,Z方向に移動させる。これ
により、板状材料の上面に所望の彫刻が施される。この
とき、板状材料は材料固定部材で固定されていることが
好ましい。
【0013】さらに、彫刻済みの板状材料を作業部から
排出する場合には、キャリッジとスライダーとを係合さ
せ、その状態において、キャリッジをテーブルの他端側
から一端側に移動させる。この移動によって上記スライ
ダーは、彫刻済みの板状材料を作業部から押し出す。
【0014】そして、つぎに彫刻すべき板状材料を材料
ストッカーの材料取出し口に送る場合には、キャリッジ
とスライダーの係合状態において、キャリッジをテーブ
ルの一端側から他端側に移動させる。この移動によって
上記スライダーは、材料ストッカーの取出し口から退避
する。したがって、つぎに彫刻すべき板状材料が材料取
出し口に送られるようになる。
【0015】また、本発明の彫刻方法によれば、板状材
料を作業部に移送する工程と、板材材料に彫刻を施す工
程と、彫刻済みの板状材料を排出する工程とを、すべて
キャリッジの移動によって実施している。
【0016】このため、上記彫刻方法を利用した彫刻機
は、材料を移送させるためのモータやコントローラを必
要としないため、安価で且つ軽量な彫刻機となってい
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る彫刻機の一実施例を図面
を参照して説明する。図1は本発明の一実施例を示す彫
刻機の一部切欠斜視図、図2は図1に示す彫刻機のブロ
ック構成図である。これらの図に示されているように、
本実施例の彫刻機10は、板状材料が載置される作業部
14を含むテーブル16と、上記テーブル16に対し
て、左右方向(X方向)前後方向(Y方向)および上下
方向(Z方向)に移動可能で、係合体46を固着したキ
ャリッジ18と、このキャリッジ18に取り付けられた
回転可能な彫刻用カッターまたはドリルなどの切削具2
0と、キャリッジ18の移動や切削具20の回転を制御
する制御部22とを備えている。
【0018】すなわち、制御部22は、駆動部24のX
方向駆動モータ(図示せず)を駆動させてベルト26に
よりレール28に沿ってキャリッジ18をX方向に移動
させるとともに、駆動部24のY方向駆動モータ(図示
せず)を駆動させてレール30a,30bに沿ってキャ
リッジ18をY方向に移動させ、さらに、駆動部24の
昇降機構(図示せず)を駆動させてキャリッジ18の可
動部18aをZ方向に移動させることができる。また、
駆動部24のスピンドルモータ32を駆動させてベルト
34により切削具20を回転させることができる。この
ようなキャリッジ18等の移動や切削部20の回転は、
ホストコンピュータ36から受信されバッファメモリ3
8に記憶された彫刻データに従って制御されている。
【0019】上記テーブル16には、板状材料を上下に
複数個積層して収納することができて最下段の材料の少
なくとも対向する両側面に対応する部分が開口した一対
の開口部40a,40bを有する材料ストッカー40
が、作業部14に一方側開口部(材料取出し口)40a
を向けてY方向に直列に配設されている。また、作業部
14の右側方位置には長手方向をY方向にしてガイドレ
ール42が固着されている。
【0020】このガイドレール42には、ガイドレール
42に沿って移動する平板状のスライダー44が前後方
向(Y方向)に移動自在に取り付けられている。さらに
このスライダー44の右側後端部(右側奥端部)には、
キャリッジ18が右方向に移動したときに係合し、且つ
係合状態においてキャリッジ18が上記方向と直交する
方向すなわちY方向に移動したときに上記係合状態を維
持する被係合体48が備えられている。したがって、係
合体46と被係合体48とが係合状態のとき、キャリッ
ジ18が前後方向(Y方向)に移動すると、スライダー
44もそれに従って前後方向(Y方向)に移動するよう
になる。
【0021】また、スライダー44は、図3または図4
に示すように、板状材料12a,12bの厚さより薄い
材料押圧面50が形成されているとともに、材料押圧面
50に直交する方向が材料ストッカー40から後述する
排出口60までの距離より長くなるように形成されたも
のである。そして、材料ストッカー40に収納された最
下段の材料の一側面を他方側開口部40bから挿入され
た材料押圧面50で押圧し、板状材料12bを作業部1
4へ移送できるように、スライダー44は配置されてい
る。また、スライダー44は材料押圧面50に直交する
方向が材料ストッカー40から後述する排出口60まで
の距離より長くなるように形成されているため、板状材
料を排出口まで移送させたときに、材料ストッカーに残
された板状材料がスライダーの上面52によって支持さ
れるようになっている。
【0022】さらに、材料ストッカー40と作業部14
との間には板状材料12aの有無および大きさを検出す
る接触型の材料検出センサ54が配設されている。この
材料検出センサ54は、材料検出センサ54からの電気
信号を判定する制御部22に接続されている。
【0023】また、作業部14の右側方のテーブル上に
は、図3に示すようにスライダー44が板状材料12a
を作業部14の適正な位置に移送した際、スライダー4
4の右端部44aと接触するようにスライダー検出セン
サ55が配設されている。このスライダー検出センサ5
5は、スライダー検出センサ55からの電気信号を判定
する制御部22に接続されている。
【0024】作業部14は、図4に示すように吸気孔5
6を有するゴムシート58で形成されている。吸気孔5
6は図示しないバキューム装置(材料固定装置)に連通
しており、作業部14上に置かれた板状材料12aが吸
着固定されるようになっている。
【0025】テーブル16の作業部14の後方には、板
状材料の排出口60が設けられていて板状材料が機外に
排出されるようになっている。
【0026】また、制御部22には、ROMに格納され
たプログラム中に、彫刻処理プログラムが含まれてい
る。ここで、図5を参照して上記彫刻処理プログラムの
フローチャートを説明する。
【0027】上記プログラムは彫刻機10の電源を入れ
たときに起動する。制御部22は、まず、スライダー4
4がスライダー検出センサ55に接触しているか否か、
すなわちスライダー44が図3に示すような適正位置に
あるか否か判定する(ステップS1)。上記判定結果が
NOであれば、エラーメッセージを発生させ(ステップ
S2)、上記プログラム動作を終了する。ここで、彫刻
機10の使用者は、スライダー44を手で適正位置に移
動させ、再び電源を入れて上記プログラムを起動させる
ようにすればよい。また、上記判定結果がYESであれ
ば、キャリッジ18をX,Y,Z方向に移動させ、X,
Y,Z軸リミットサーチを行い、X,Y,Z座標を絶対
化する(ステップS3)。さらに、キャリッジ18の動
作範囲の設定やバキューム装置OFF(吸引OFF)の
設定など、各種初期設定を行う(ステップS4)。
【0028】つぎに、キャリッジ18を切削エリアの所
定の位置に移動して待機させる(ステップS5)。つい
で、制御部22は、バッファメモリ38からデータが送
られてきているか否か判定する(ステップS6)。ここ
で、上記データは、必ず、板状材料を移送するための移
送データA、文字フォントの大きさや線の種類などのパ
ラメータを設定するパラメータ設定データB、そして切
削データCの順に送られてくる。ただし、場合によって
はパラメータ設定データBが存在しない場合がある。上
記判定結果がNOであれば、データが送られてくるまで
待機する。また、上記判定結果がYESであれば、その
データが切削データCであるか否か判定する(ステップ
S7)。上記判定結果がNOであれば、上記データが移
送データAであるか否か判定する(ステップS8)。移
送データAが一番最初に送られてくるので、最初の判定
結果はYESになる。上記判定がYESであれば、キャ
リッジ28を移動してスライダー44に係合させる(ス
テップS9)。そして、バキューム装置の吸引動作をO
FFし、キャリッジ18を移動してスライダー44を移
動させ、作業部14にいる板状材料を排出口60に排出
する(ステップS10)。この動作は、1枚目の板状材
料12aが切削されたのちに必要となるものであるが、
1枚目の板状材料12aが移送される前(板状材料が存
在していないとき)にも行われる。
【0029】ついで、上記移送データAの中に、つぎの
板状材料のセットを含んでいるか否か判定する(ステッ
プS11)。例えば、最後の板状材料を作業部14から
排出口60に排出する移送データの場合には、つぎの板
状材料のセットを含んでいない。このように上記判定結
果がNOであれば、ステップS5に戻る。すなわち、キ
ャリッジ28とスライダー44との係合を解除させ、キ
ャリッジ18を切削エリアの所定の位置に移動して待機
させる。また、上記判定結果がYESであれば、キャリ
ッジ28を移動してスライダー44を移動させ、材料ス
トッカー40内の1枚の板状材料を作業部14に移送す
る(ステップS12)。ここで、正しい板状材料が移送
されたが否か判定する(ステップS13)。すなわち、
板状材料が移送されたか、および移送された板状材料が
正しい大きさであるかを判定する。この判定結果がNO
であれば、エラーメッセージを発生させ、一時停止状態
(ポーズ状態)とする(ステップS14)。そして、使
用者により一時停止状態が解除されたか否か判定する
(ステップS15)。この判定結果がNOであれば、一
時停止状態を維持する。また、使用者がエラーメッセー
ジに従ってデータクリア処理などをし、一時停止状態を
解除すると、上記判定結果がYESとなり、ステップS
5に戻る。また、上記ステップS13の判定結果がYE
Sであれば、バキューム装置の吸引動作をONし(ステ
ップS16)、ステップS5に戻る。
【0030】また、ステップS8における判定結果がN
Oであれば、データがパラメータ設定データBであると
判定され、そのデータにより各種パラメータの設定が行
われる(ステップS17)。そして、ステップS6に戻
る。
【0031】さらに、ステップS7における判定結果が
YESであれば、切削データCに基づいて板状材料に切
削加工が施される(ステップS18)。ここで、スライ
ダー44がスライダー検出センサ55に接触しているか
否か、すなわちスライダー44が図3に示すような適正
位置にあるか否か再び判定する(ステップS19)。こ
れは、例えば切削加工中に板状材料12aが作業部14
から外れ、スライダー44を移動させていないか否か検
出している。この判定結果がYESであれば、正しく切
削加工が終了したと判定しステップS6に戻る。また、
判定結果がNOであれば、エラーメッセージを発生さ
せ、一時停止状態(ポーズ状態)とする(ステップS2
0)。そして、使用者により一時停止状態が解除された
か否か判定する(ステップS21)。この判定結果がN
Oであれば、一時停止状態を維持する。また、使用者が
エラーメッセージに従ってデータクリア処理などをし、
一時停止状態を解除すると、上記判定結果がYESとな
り、ステップS6に戻る。なお、このプログラムは、電
源を切ると終了するようになっている。
【0032】以上の構成において、彫刻機10は、制御
部22に移送データAが送られてくると、そのデータA
に従って、まず、図示しないバキューム装置の吸引動作
をOFFさせ、ついでキャリッジ18を右方向へ移動し
てスライダー44の被係合体48に係合体46を係合さ
せる。そして、キャリッジ18を後方(奥側)へ移動し
てスライダーの材料押圧面50を排出口60の近傍まで
移動させる。このとき、図3に示すように作業部14に
板状材料12aがいる場合には、この板状材料12aが
上記材料押圧面50に押されて排出口60から機外に排
出される。ここでスライダー44の上面52は材料スト
ッカー40内の最下段の板状材料12bを支持してい
る。
【0033】そして上記移送データAの中に、つぎの板
状材料をセットする旨のデータが含まれている場合に
は、そのデータに従って、キャリッジ18を前方(手
前)へ移動してスライダー44の材料押圧面50を図4
に示す位置(スライダー44が材料ストッカー40に内
蔵された板状材料12bに接しない位置)に移動させ
る。ここで、材料ストッカー40内の最下段の板状材料
12bは一方側開口部(材料取出し口)40aから排出
可能な位置まで自然落下する。ついで、キャリッジ18
を後方(奥側)へ移動してスライダー44の材料押圧面
50で板状材料12bの側面を押圧し、板状材料12b
を作業部14へ移送する(スライダー44が図3に示す
ような状態になる)。このとき、板状材料12bが材料
検出センサ54に接触すると、材料検出センサ54は制
御部22に検出信号を発信する。制御部22はキャリッ
ジ18の移動速度と検出信号受信時間とから板状材料1
2bのY方向の長さを算出する。そこで制御部22によ
り正しい大きさの板状材料が移送されているか判定され
る。また、検出信号が発信されない場合には板状材料が
移送されていないと判定される。そして作業部14に板
状材料12bが移送されたと判定されると、図示しない
バキューム装置が駆動して板状材料12bが吸着固定さ
れる。さらに、キャリッジ18を左方向へ移動して係合
体46と被係合体48との係合が解かれる。
【0034】ついで、制御部22に切削データCが送ら
れてくると、その切削データCに従ってキャリッジ18
がX,Y,Z方向に移動し、板状材料12bに切削加工
が行われる。ここでも、スライダー44の上面52は材
料ストッカー40内に残された最下段の板状材料12を
支持している。
【0035】また、上記切削加工が終了すると、再び移
送データAに従って切削加工(彫刻)済みの板状材料1
2bの排出が行われる。このように、上述した動作を繰
り返し実行することによって、材料ストッカー40に収
納された板状材料12は、達磨落としのように下層のも
のから順に作業部14へ移送され、ここで切削加工が施
されてから機外に排出されるようになる。
【0036】本実施例の彫刻方法を利用した彫刻機10
は、板状材料12の移送をキャリッジ18の移動によっ
て行っている。このため板状材料移送のための専用のモ
ータやコントローラを必要としないので、従来の彫刻機
100に比べて、構成する部品点数を削減することがで
きる。また、従来の彫刻方法によると最後に彫刻された
板状材料が作業部に残ってしまっていたが、本実施例の
彫刻方法によると彫刻済みの板状材料を必ず排出口60
に排出するよう工程を有しているため、材料ストッカー
40に収納された板状材料12は全て排出口から機外に
排出されることになる。
【0037】なお、上記実施例では材料ストッカー40
と作業部14と排出口60をY方向に直列に設け、スラ
イダー44をY方向に移動自在に取り付けているが、材
料ストッカー40と作業部14とをX方向またはY方向
から45゜分X方向に傾けた方向などに直列に設け、ス
ライダー40を上記方向へ移動自在に取り付けるように
してもよく、結局、スライダー44が材料ストッカー4
0における取出し口から作業部14に向けて進退自在に
配設されていればよい。また、上記実施例ではスライダ
ー44には、キャリッジ18が右方向に移動したときに
係合体46と被係合体48とが係合するようになってい
るが、係合体46をキャリッジ18の可動部18aに取
り付けて可動部18aを下方向に移動させて係合するよ
うにしてもよく、少なくとも係合体46がスライダー4
4のスライド方向に移動したときに被係合体48との係
合が維持されているものであればよい。
【0038】さらに、上記実施例では、材料ストッカー
40をテーブル16上に配設し、自然落下で材料ストッ
カー40の取出し口に送られた最下段の板状材料をスラ
イダー44で押し出すようにしているが、上方に材料取
出し口を設けるとともに板状材料を押し上げる機構を設
けた材料ストッカーを、テーブルに穿設された穴に嵌着
し、テーブル上面まで押し上げられた最上段の板状材料
をスライダーで押し出すようにしたものであってもよ
い。例えば、図6に示すように、材料ストッカー62
が、上面を開口した本体ケース64と、本体ケース64
内の下端部に配された押し上げバネ66と、押し上げバ
ネ66の上端に固着され、板状材料68を載置して本体
ケース64内で上下動可能のプレート70と、本体ケー
ス64の開口部72の上方に配され、最上段の板状材料
68aを押さえる材料押さえ具74とから構成されてお
り、板状材料68を上下に複数個積層してプレート70
上に載せた本体ケース64が、テーブル76に形成した
穴78に嵌着され、押し上げバネ66で開口部(材料取
出し口)72に押し上げられた最上段の板上材料68a
が、テーブル76にネジ止めされた材料押さえ具74で
押さえられ、図示しないスライダーで最上段の板状材料
68aが押し出されるようになっている。
【0039】また、上記実施例では、材料ストッカー4
0と作業部14との間に接触型の材料検出センサ54を
配設しているが、図7に示すように、作業部80に複数
個の光センサ82を配設し、板状材料の有無および大き
さを検出するようにしてもよい。さらに、上記実施例の
スライダー検出センサ45も接触型センサであるが、こ
れを光センサにすることも可能である。
【0040】この他、上記実施例では、板状材料12a
を作業部14にバキューム装置を用いて固定していた
が、バイスのようなもので機械的に固定するようにして
もよい。図8および図9には上記バキューム装置に代わ
る材料固定装置の例が示されている。まず、図8に示す
固定装置84は、作業部86の上面における右側部に固
定された固定部材87と、作業部86の上面における左
側部に固定されて、固定部材87に向けて可動棒88a
が進退するソレノイド88とから構成されており、ソレ
ノイド88のON/OFFにより板状材料90の固定お
よび固定解除を自動的に行うようになされている。ま
た、図9に示す固定装置92は、作業部94の上面にお
ける右側部と左側部にそれぞれ回動自在に取り付けられ
た一対の材料押さえ片95R,95Lと、作業部94の
左右の縁部側にそれぞれ固定され、材料押さえ片95
R,95Lの外円弧に可動棒96Ra,96Laを連結
したソレノイド96R,96Lとから構成されており、
ソレノイド96R,96LのON/OFFにより材料押
さえ片95R,95Lを回動させ、板状材料97の固定
および固定解除を自動的に行うようになされている。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の彫刻方法
を利用した彫刻機は、元々ある駆動機構(キャリッジ)
と制御部を利用して材料ストッカーに収納されている材
料を1個ずつ作業部へ移送させている。すなわち、キャ
リッジを移動してスライダーを移動させ、このスライダ
ーで材料ストッカーに収納されている材料を押し出して
作業部へ移送するようにしている。このように、従来で
は板状材料移送用モータやコントローラを使用して板状
材料の移送を行っていたのに比べ、本発明の彫刻機では
スライダーを元々ある機構を利用して移動させ、板状材
料の移送を行っている。したがって、本発明の彫刻機
は、構成する部品点数が従来のものより少なくなり、安
価で且つ軽量なっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す彫刻機の一部切欠斜視
図である。
【図2】図1に示す彫刻機のブロック構成図である。
【図3】図1に示す彫刻機における板状材料の移送駆動
(作業部へ板状材料が移送されたとき)を説明する説明
図である。
【図4】図1に示す彫刻機における板状材料の移送駆動
(作業部へ板状材料が移送される前)を説明する説明図
である。
【図5】図1に示す彫刻機の制御部に含まれる彫刻処理
プログラムのフローチャートである。
【図6】材料ストッカーの他の例を示した取り付け断面
図である。
【図7】材料検出センサの他の例を示した斜視図であ
る。
【図8】材料固定装置の一例を示した断面図である。
【図9】材料固定装置の他の例を示した断面図である。
【図10】従来の彫刻機を示す斜視図である。
【図11】図10に示す彫刻機の板状材料の移送駆動を
説明する説明図である。
【符号の説明】
10 彫刻機 12,12a,12b 板状材料 14 作業部 16 テーブル 18 キャリッジ 20 切削具 22 制御部 40 材料ストッカー 40a,40b 開口部 44 スライダー 46 係合部 48 被係合部 50 材料押圧面 52 上面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B44B 3/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】切削具をX,Y,Z方向に移動させること
    により、テーブル上の一端側に位置する作業部に固定さ
    れる板状材料を加工する彫刻機であって、 上記テーブルの他端側に板状材料を積層状態で収容でき
    る材料ストッカーを設け、この材料ストッカーにおける
    上記テーブルの上面に対応する部分に板状材料の取出し
    口を設けるとともに、この取出し口に向けて順次板状材
    料を送れるようにし、上記材料ストッカーにおける取出
    し口から上記作業部に向けて進退自在にスライダーを配
    設し、このスライダーと上記切削具が取り付けられるキ
    ャリッジの一部に互いに着脱自在に係合する係合部を設
    け、この係合部を係合させた状態で、上記キャリッジを
    テーブルの他端側から一端側に移動させると、上記スラ
    イダーが材料ストッカー内の所定の板状材料を押し出し
    て作業部に移送し、その状態から、上記キャリッジをテ
    ーブルの一端側から他端側に移動させると、上記スライ
    ダーが材料ストッカーの取出し口から退避するようにし
    たことを特徴とする彫刻機。
  2. 【請求項2】上記作業部には板状材料を固定する材料固
    定装置が備えられていることを特徴とする請求項1に記
    載の彫刻機。
  3. 【請求項3】上記作業部または上記材料ストッカー、若
    しくは上記作業部と上記材料ストッカーの間には板状材
    料を検出する材料検出センサが備えられていることを特
    徴とする請求項1に記載の彫刻機。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれか1項に記載の彫
    刻機を用い、 キャリッジとスライダーを係合させた状態で、キャリッ
    ジをテーブルの他端側から一端側に移動させて板状材料
    を材料ストッカーから作業部に移送する工程と、 上記キャリッジとスライダーの係合を解除させた状態
    で、キャリッジを作業部上でX,Y,Z方向に移動させ
    ることにより板状材料に彫刻を施す工程と、 再度、上記キャリッジとスライダーを係合させ、さらに
    キャリッジを一端側に移動させることにより彫刻済みの
    板状材料を作業部から排出する工程とを行うことを特徴
    とする彫刻方法。
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