JP3498597B2 - 誘電体線路変換構造、誘電体線路装置、方向性結合器、高周波回路モジュールおよび送受信装置 - Google Patents
誘電体線路変換構造、誘電体線路装置、方向性結合器、高周波回路モジュールおよび送受信装置Info
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Description
電体線路同士の変換構造と、それを用いた方向性結合
器、誘電体線路装置、高周波回路モジュールおよび送受
信装置に関するものである。
入出力部分や一部でたとえば導波管等の種類の異なった
線路を用いる場合、導波管と誘電体線路との線路変換器
が必要となる。たとえば導波管内に誘電体を装荷(充
填)した線路(以下DWGと言う。)と平行な導体面の
間に誘電体ストリップを配して成る非放射性誘電体線路
(以下NRDガイドと言う。)との線路変換を行うもの
が特開平8−70209号に示されている。この線路変
換器は、誘電体ストリップの幅および幅方向の壁面(導
体面)の間隔を、DWGからNRDガイドにかけて次第
に広げるようにしたものである。
イドとの線路変換器は、広帯域に亘って線路変換損失が
少ないという特徴を備えているが、線路変換部の線路長
が長くなるため、全体に大型化するという問題があっ
た。
として、2つの誘電体ストリップを、上下2つの導体面
の間に平行配置した平行2線路型の方向性結合器が用い
られている。誘電体線路としてはNRDガイドを用いる
ことができるが、電力分配比等の特性値が所定値を保つ
周波数帯域幅が狭い。DWGを用いて導波管形の方向性
結合器を構成すれば、広帯域特性が得られるが、入出力
をたとえばNRDガイドとするためには、DWGによる
方向性結合器とともに上記DWG−NRDガイドの線路
変換器が必要となる。その結果、全体に大型化する。
を維持しつつ全体に小型化を図った誘電体線路変換構造
を提供することにある。
を有し且つ小型の誘電体線路による方向性結合器を提供
することにある。
体線路変換構造を用いた誘電体線路装置または方向性結
合器を用いた高周波回路モジュールおよび送受信装置を
提供することにある。
板の対向面が所定間隔だけ隔てられ、該上下の導体板の
間に誘電体ストリップが配置されてなる第1種の誘電体
線路と、上下の導体板にそれぞれ溝が形成され、該溝に
誘電体ストリップが配置されるとともに前記上下の導体
板の対向面の間隔が略0にされた第2種の誘電体線路
と、上下の導体板と誘電体ストリップとを備え、前記第
1種の誘電体線路と前記第2種の誘電体線路との間で線
路変換を行う線路変換部とを備えた誘電体線路変換構造
であって、前記線路変換部の誘電体ストリップは、前記
第1種・第2種の誘電体線路の誘電体ストリップに連続
し、前記上下の導体板にそれぞれ設けられた溝に配置さ
れ、該誘電体ストリップ部分において、第1種の誘電体
線路から第2種の誘電体線路へ向かって前記上下の導体
板の対向面の間隔が狭くなるように溝深さが変化してい
ることを特徴としている。
上下の導体面の間隔が、第1種の誘電体線路から第2種
の誘電体線路(誘電体装荷導波管)にかけて急激に変化
しないため、反射特性が劣化することなく線路変換がな
され、且つ線路の幅方向に広がる要素がないため、幅方
向の小型化が容易となる。
電体線路との間の線路長を線路上の波長の1/4の奇数
倍とすれば、誘電体ストリップを挟む上下の導体面の間
隔が変化する2箇所での反射波が逆位相で重ね合わされ
て、結果的に反射波が打ち消される。そのため反射特性
が改善される。
面が所定間隔だけ隔てられ、該上下の導体板の間に誘電
体ストリップが配置されてなる第1種の誘電体線路と、
上下の導体板にそれぞれ溝が形成され、該溝に誘電体ス
トリップが配置されるとともに前記上下の導体板の対向
面の間隔が略0にされた第2種の誘電体線路と、上下の
導体板と誘電体ストリップとを備え、前記第1種の誘電
体線路と前記第2種の誘電体線路との間で線路変換を行
う線路変換部とを備えた誘電体線路変換構造であって、
前記線路変換部の線路長を線路上の波長の略1/4の奇
数倍にするとともに、該線路変換部の誘電体ストリップ
は、前記第1種・第2種の誘電体線路の誘電体ストリッ
プに連続し、前記上下の導体板にそれぞれ設けられた溝
に配置され、前記第1種の誘電体線路の特性インピーダ
ンスをZ1、前記第2種の誘電体線路の特性インピーダ
ンスをZ2で表したとき、前記線路変換部の線路の特性
インピーダンスが√(Z1・Z2)となるように、該線
路変換部の上下の導体板の対向面の間隔が一定間隔に定
められていることを特徴としている。
上下の導体面の間隔が、第1種の誘電体線路から第2種
の誘電体線路(誘電体装荷導波管)にかけてステップ状
に変化しているため、線路変換器の長さ方向寸法が短く
てすむ。そのため、長さ方向に短い線路変換器が得られ
る。
と第2種の誘電体線路との間の線路長を線路上の波長の
1/4の奇数倍とすれば、誘電体ストリップを挟む上下
の導体面の間隔が変化する2箇所での反射波が逆位相で
重ね合わされて、結果的に反射波が打ち消される。その
ため反射特性が改善される。
面の間隔を、その第1種の誘電体線路の誘電体ストリッ
プの高さより狭くして、LSMモードの単一モードを伝
搬する誘電体線路(以下「ハイパーNRDガイド」とい
う。)とすれば、ベンドにおけるモード変換に伴う損失
の殆ど生じない誘電体線路と誘電体装荷導波管とを備え
た誘電体線路回路を容易に構成することができるように
なる。
構造を備えた誘電体線路装置を構成する。たとえば第2
種の誘電体線路に上記誘電体線路変換器を設けて、第1
種の誘電体線路を直接接続できるようにした、第2種の
誘電体線路を用いた誘電体線路装置を構成する。
構造を備えた方向性結合器を構成する。たとえば2つの
第2種の誘電体線路同士を接合または一体化させて方向
性結合器を構成する。これにより、NRDガイドで入力
でき、且つ広帯域特性を有する方向性結合器が得られ
る。
たは方向性結合器を送信信号または受信信号の伝搬部に
用いた高周波回路モジュールを構成する。
ールと送信回路および受信回路によって送受信装置を構
成する。
誘電体線路変換器の構成を図1および図2に示す。図1
の(A)は主要部の全体の斜視図、(B)は(A)の上
部の導体板を取り除いた状態での斜視図である。また図
2の(A)は図1の(A)におけるA−A部分の断面
図、(B)は図1の(A)におけるB−B部分の断面図
である。
縁体板の表面に電極膜を形成して成る導体板または金属
板を加工して成る導体板である。3は、射出成形または
切削加工による誘電体ストリップであり、合成樹脂、セ
ラミックまたはその複合材から成る。図に示すように、
上下の導体板1,2の間に誘電体ストリップ3を配置す
ることによって第1種の誘電体線路、第2種の誘電体線
路およびその間の線路変換部を構成している。
寸法は第1種の誘電体線路、第2種の誘電体線路および
線路変換部のいずれにおいても一定である。図2に示す
ように、第1種の誘電体線路部分において、上下の導体
板の対向面(導体面)の間隔hを誘電体ストリップ3の
高さ寸法Hより狭い所定寸法に形成している。これによ
りLSM01モードの単一モードを伝搬するハイパーN
RDガイド(図中HNRDと表す。)を構成している。
第2種の誘電体線路部分では、上下の導体板1,2を重
ねた状態すなわち対向面の間隔がほぼ0となるようにし
ている。したがって第2種の誘電体線路部分における導
体板の溝深さを誘電体ストリップ3の高さ寸法Hの半分
としている。これにより第2種の誘電体線路を誘電体装
荷導波管(図中DWGと表す。)としている。
下の導体板1,2の対向面の間隔が第1種の誘電体線路
部分から第2種の誘電体線路部分にかけてテーパー状と
なるように溝深さを順次変化させている。この構造によ
り線路変換部の入出力部分および途中での反射を低減
し、線路変換器としての反射特性を良好に保つ。
換器の構成を示す図である。第1の実施形態の場合と異
なり、図3に示す例では、線路変換部における上下の導
体板1,2の対向面の間隔を第1種の誘電体線路部分の
間隔から第2種の誘電体線路部分の間隔(ほぼ0)まで
段階的に変化させている。このような構造においても上
下の導体板1,2の対向面の間隔が段階的に変化する部
分での間隔差が小さいため、反射が小さく抑えられ、全
体の反射特性を良好に保つことができる。
換器の構成を図4〜図7を参照して説明する。図4の
(A)は主要部の全体の斜視図、(B)は(A)におけ
る上部の導体板を取り除いた状態での斜視図である。
1,2は導体板、3は誘電体ストリップである。この誘
電体ストリップ3は合成樹脂、セラミックまたはその複
合材から成り、後述する特性例では比誘電率εr=2.
04のPTFEを用いている。
種の誘電体線路部分での断面図、(B)は線路変換部で
の断面図、(C)は第2種の誘電体線路部分での断面図
である。誘電体ストリップ3の高さは2.2mm、幅は
1.8mmであり、第1種の誘電体線路、第2種の誘電
体線路および線路変換部のいずれにおいても一定であ
る。第1種の誘電体線路部分の導体板に設けた溝の深さ
は0.5mm、線路変換部での溝深さは0.65mmで
あり、第2種の誘電体線路での溝深さは1.1mmとし
ている。
隔に対する線路の特性インピーダンスの関係を図6に示
す。Z1は第1種の誘電体線路の特性インピーダンス、
Z2は第2種の誘電体線路の特性インピーダンスであ
る。線路変換部の特性インピーダンスが√(Z1・Z
2)となるように導体面の間隔を定めれば2種の線路間
のインピーダンス整合をとることができる。この例では
0.9mmである。また線路上の波長をλgとしたと
き、線路変換部の線路長Lをλg/4またはその奇数倍
の関係とする。この例では60GHz帯であり、L=
1.85mmである。
の3次元有限要素法による反射特性を示している。この
ようにして60GHz帯で−30dBという低反射特性
が得られる。
換器の構成を図8〜図11を参照して説明する。
斜視図である。この例では、第1種の誘電体線路部分で
の上下の導体板の間隔を一定に保ち、第2種の誘電体線
路と線路変換部での上下の導体板の間隔をほぼ0として
いる。ただし、線路変換部において誘電体ストリップ3
の側方に溝を広げ、その部分での溝深さを第1種の誘電
体線路における導体板の溝深さと同一としている。
図であり、(A)は第1種の誘電体線路部分の断面図、
(B)は線路変換部の断面図、(C)は第2種の誘電体
線路の断面図である。誘電体ストリップ3の高さは2.
2mm、幅は1.8mmであり、第1種の誘電体線路、
第2種の誘電体線路および線路変換部のいずれにおいて
も一定である。第1種の誘電体線路部分の導体板に設け
た溝の深さは0.5mmである。線路変換部での溝深さ
も0.5mmであるが、その側方の導体面までの間隔を
0.16mmにしている。第2種の誘電体線路での溝深
さは1.1mmとしている。
導体面までの間隔に対する線路の特性インピーダンスの
関係を図10に示す。Z1は第1種の誘電体線路の特性
インピーダンス、Z2は第2種の誘電体線路の特性イン
ピーダンスである。線路変換部の特性インピーダンスが
√(Z1・Z2)となるように、誘電体ストリップから
その側方の導体面までの間隔を定めれば2種の線路間の
インピーダンス整合をとることができる。この例では
0.16mmである。また線路上の波長をλgとしたと
き、線路変換部の線路長Lをλg/4またはその奇数倍
の関係とする。この例では60GHz帯であり、L=
1.83mmとしている。
器の3次元有限要素法による反射特性を示している。こ
のようにして60GHz帯で−30dBという低反射特
性が得られる。
構成例を図12〜図14を参照して説明する。図12は
上部の導体板を取り除いた状態での斜視図、図13はそ
の上面図である。31,32,33,34で示す部分は
誘電体ストリップであり、この例では“工”字形に一体
成形している。導体板1には誘電体ストリップ31〜3
4が一定深さまで入る溝を形成している。上部の導体板
についても同様である。
34にかけて、第1種の誘電体線路→線路変換部→第2
種の誘電体線路→線路変換部→第1種の誘電体線路の順
に線路変換が行われる。同様に誘電体ストリップ31か
ら33にかけても、第1種の誘電体線路→線路変換部→
第2種の誘電体線路→線路変換部→第1種の誘電体線路
の順に線路変換が行われる。
路を構成する部分の一部で一体化している。これにより
第2種の誘電体線路部分をDWGによる方向性結合器と
して作用させる。DWGによる方向性結合器は、空洞導
波管を用いた方向性結合器が広帯域であることと同様
に、広帯域特性が得られる。しかも4つのポートはハイ
パーNRDガイドとして用いることができるので、ハイ
パーNRDガイドを用いた誘電体線路回路中で方向性結
合器を設ける場合に全体に極めて小型化することができ
る。
2種の誘電体線路部分の上下の導体板の間隔および線路
変換部の上下の導体板の間隔は第3の実施形態として図
5に示した例と同様である。また、誘電体ストリップの
寸法および材質も第3の実施形態の場合と同様である。
図13に示した各部の寸法は60GHz帯に設計した場
合の値であり、単位はmmである。
性を示す図である。このように設計周波数帯である60
GHz帯においてS31およびS41特性が−3dBと
なって等分配特性が得られ、しかも広帯域にわたってそ
の特性が維持される。
例を図15〜図19を参照して説明する。図15は上部
の導体板を取り除いた状態での上面図である。基本的に
は図13に示したものと同様であるが、ここでは76G
Hz帯で用いる方向性結合器である。周波数帯が高くな
ったことに伴い、変換部TR部分の線路長を1.3mm
とし、第2の誘電体線路部分で、平行2線路間の結合を
行う部分の寸法を図13に示した場合より小さくしてい
る。
の線路部分の断面図である。(A)は第1種の誘電体線
路部分の断面図、(B)は線路変換部の断面図、(C)
は第2種の誘電体線路部分の断面図である。周波数帯が
高くなったことに伴い、各部の寸法は図5に示したもの
より小さくなっている。
合器の構成を示す図であり、誘電体ストリップ部分のみ
の上面図である。この方向性結合器は、ポート#1から
の入力信号をポート#3とポート#4に電力分配するも
のである。変換部TRの外側はすべてハイパーNRDガ
イドであるため、任意の曲率を有するベンドを構成して
も、モード変換に伴う損失が殆ど生じない。この例では
ポート#4をポート#1とポート#3を結ぶ直線に対し
垂直方向に引き出すために曲率半径5mm(R5)のベ
ンドを構成している。
無損失系として3次元有限要素法によりシミュレーショ
ンした結果であり、図19は図17に示した方向性結合
器の実測結果である。このように広い周波数帯域にわた
って電力分配比をほぼ一定にすることができる。
ジュールの構成例を図20および図21を基に説明す
る。図20は上部の導体板を取り除いた状態での上面
図、図21は上記ミリ波レーダモジュールのブロック図
である。このミリ波レーダモジュールは、大別してオシ
レータ、アイソレータ、方向性結合器、サーキュレー
タ、ミキサの各ユニットからなる。オシレータはガンダ
イオードによりミリ波信号を発生する。アイソレータは
図に示すように3つの誘電体ストリップをポートとする
サーキュレータの1つのポートに終端器を接続すること
によって構成している。すなわちオシレータからのミリ
波信号を方向性結合器側へ伝搬させ、方向性結合器から
の反射信号を終端器へ導くようにしている。方向性結合
器は図12に示したものと同じ構造を有し、ハイパーN
RDガイドによる4つのポートを備え、所定の電力分配
比で、ポート#1からの入力信号をポート#3とポート
#4へ分配する。ポート#3からの信号はサーキュレー
タを経てRFポートに接続されるアンテナからターゲッ
トに向けてTX信号として放射される。アンテナで受け
たターゲットからの反射信号はサーキュレータを介して
ミキサにRX信号として入力される。一方、方向性結合
器のポート#4からの信号がLO信号としてミキサに入
力され、ミキサはRX信号とLO信号とをミキシングす
る。オシレータの信号がたとえば時間的に2値の周波数
f1,f2をとる場合、2経路の経路差により生じる時
間差に応じたf1−f2の周波数成分を持つIF信号が
得られる。このIF信号を信号処理することによりター
ゲットまでの測距を行う。
モジュールの構成を図22および図23に示す。図22
は上部の導体板を取り除いた状態での上面図、図23は
上記ミリ波レーダモジュールのブロック図である。この
ミリ波レーダモジュールは、大別してオシレータ、アイ
ソレータ、方向性結合器、サーキュレータ、アップコン
バータ、ダウンコンバータの各ユニットからなる。オシ
レータはガンダイオードによりミリ波信号を発生する。
アイソレータは図に示すように3つの誘電体ストリップ
をポートとするサーキュレータの1つのポートに終端器
を接続することによって構成していて、オシレータから
のミリ波信号を方向性結合器側へ伝搬させ、方向性結合
器からの反射信号を終端器へ導くようにしている。方向
性結合器のポート#1から入力された信号はポート#3
とポート#4からそれぞれ出力されてアップコンバータ
とダウンコンバータに入力される。アップコンバータは
方向性結合器からのLO信号とIF回路からのIF信号
とをミキシングして、LO+IFの周波数信号を有する
信号をサーキュレータへ出力する。この信号はサーキュ
レータを経て、TX信号として外部へ放射される。この
例ではハイパーNRDガイドを導波管モードに変換する
WG変換器を介して導波管へ出力することになる。ター
ゲットから反射された信号はサーキュレータを介してR
X信号としてダウンコンバータに入力される。ダウンコ
ンバータはオシレータで発振されたLO信号とRX信号
とをミキシングし、RX−LO成分を持つIF信号を得
る。上記アップコンバータへ与えたIF信号の周波数変
化とダウンコンバータにより得たIF信号の周波数成分
とから、信号処理によりターゲットまでの測距を行う。
いた、第9の実施形態に係る送受信装置全体の構成を示
すブロック図である。図24において、RF回路は上記
ミリ波レーダモジュールに相当し、IF回路はミリ波レ
ーダモジュールにより得られたIF信号のフィルタ回路
やADコンバータから成る。信号処理回路はIF信号の
ディジタルデータを信号処理または演算処理して、ミリ
波レーダモジュールのアンテナからターゲットまでの測
距および相対速度を求め、必要に応じてたとえば移動体
のエンジン制御ユニットなどの外部の回路を制御する。
装置の構成を図25に示す。図25において1,2は上
下の導体板、3a,3bは上下に分割した誘電体ストリ
ップである。また4はマイクロストリップライン5など
を形成した基板であり、上下の導体板1,2の間に挟み
込むことによって誘電体線路装置を構成する。この誘電
体線路装置は、図4に示した構造のものを誘電体ストリ
ップの中央部で上下に分割し、かつその間に基板を挟み
込んだものに相当する。
にその線路に直交する向きに挿入することによって、D
WGとマイクロストリップラインとの線路変換を行うよ
うにしている。このようにDWGとマイクロストリップ
ラインとの線路変換を行うことにより、NRDガイドと
マイクロストリップラインとの線路変換を直接行う場合
に比べて、不要波の発生が少なくなる。なお、マイクロ
ストリップライン5が上部の導体板2に直接接しないよ
うに、マイクロストリップライン5に対向する部分は導
体板2に凹部を形成している。
パーNRDガイドと誘電体装荷導波管との線路変換器を
行う例を示したが、LSM01モードとLSE01モー
ドの両モードが伝搬されるノーマルNRDガイドと誘電
体装荷導波管との線路変換を行う場合についても、本願
発明は同様に適用できる。その例を図26に示す。
斜視図、(B)は(A)におけるB−B部分の断面図、
(C)は(A)におけるC−C部分の断面図である。図
1に示した構造と異なり、この例ではノーマルNRDガ
イド部分(NNRD)の上下の導体板1,2には溝を設
けていない。
1,2の対向面の間隔がノーマルNRDガイド部分から
DWG部分にかけてテーパー状となるように溝深さを順
次変化させている。
体線路の導体面を導体板の表面で構成したが、誘電体ス
トリップの所定部分をメタライズして導体面を形成して
もよい。方向性結合器の場合について、その例を図27
に示す。
図、(B)は上部の導体板を取り除いた状態での斜視図
である。31,32,33,34で示す部分は誘電体ス
トリップであるが、図12に示した例と異なり、DWG
を構成する誘電体ストリップ部分に電極膜を形成してい
る。その他の構造は図12の場合と同様である。
した電極が導体面として作用するため、DWG部分にお
ける誘電体ストリップと導体板とに多少の間隙が生じて
も、常に安定した特性が得られる。
誘電体線路から第2種の誘電体線路にかけての線路の不
連続部が小さくなるため、反射特性が劣化することなく
線路変換がなされる。しかも線路の幅方向に広がる要素
がないため、幅方向に小型の誘電体線路変換器が得られ
る。
不連続部での反射波が逆位相で重ね合わされて、結果的
に反射波が打ち消される。そのため反射特性が改善され
る。
トリップを挟む上下の導体面の間隔が、第1種の誘電体
線路から第2種の誘電体線路にかけてステップ状に変化
しているため、線路変換器の長さ方向寸法が短くてす
む。そのため、長さ方向に短い線路変換器が得られる。
おけるモード変換に伴う損失の殆ど生じないNRDガイ
ドとDWGとを備えた誘電体線路回路を容易に構成する
ことができるようになる。
路回路にたとえばDWGによる素子を設ける場合に、N
RDガイドによる誘電体線路回路中に直接接続できるよ
うになり、全体の小型化が図れる。
イドで入出力し且つDWGにより方向性結合器を構成で
きるため、広帯域特性化とともに小型化を図ることがで
きる。
性結合器または誘電体線路装置を送信信号または受信信
号の伝搬部に用いた小型で広帯域特性を有する高周波回
路モジュールを容易に構成することができる。
記高周波回路モジュールと送信回路および受信回路とを
備えた小型で広帯域特性を有する送受信装置を構成する
ことができる。
を示す斜視図
を示す斜視図
を示す斜視図
の関係を示す図
斜視図
対する線路の特性インピーダンスの関係を示す図
を示す斜視図
状態での上面図
を示す図
ルの構成を示す図
ルの構成を示す図
図
成例を示す分解斜視図
構成を示す斜視図および断面図
を示す斜視図
Claims (8)
- 【請求項1】 上下の導体板の対向面が所定間隔だけ隔
てられ、該上下の導体板の間に誘電体ストリップが配置
されてなる第1種の誘電体線路と、 上下の導体板にそれぞれ溝が形成され、該溝に誘電体ス
トリップが配置されるとともに前記上下の導体板の対向
面の間隔が略0にされた第2種の誘電体線路と、 上下の導体板と誘電体ストリップとを備え、前記第1種
の誘電体線路と前記第2種の誘電体線路との間で線路変
換を行う線路変換部とを備えた誘電体線路変換構造であ
って、 前記線路変換部の誘電体ストリップは、前記第1種・第
2種の誘電体線路の誘電体ストリップに連続し、前記上
下の導体板にそれぞれ設けられた溝に配置され、該誘電
体ストリップ部分において、第1種の誘電体線路から第
2種の誘電体線路へ向かって前記上下の導体板の対向面
の間隔が狭くなるように溝深さが変化していることを特
徴とする誘電体線路変換構造 。 - 【請求項2】 上下の導体板の対向面が所定間隔だけ隔
てられ、該上下の導体板の間に誘電体ストリップが配置
されてなる第1種の誘電体線路と、 上下の導体板にそれぞれ溝が形成され、該溝に誘電体ス
トリップが配置されるとともに前記上下の導体板の対向
面の間隔が略0にされた第2種の誘電体線路と、 上下の導体板と誘電体ストリップとを備え、前記第1種
の誘電体線路と前記第2種の誘電体線路との間で線路変
換を行う線路変換部とを備えた誘電体線路変換構造であ
って、 前記線路変換部の線路長を線路上の波長の略1/4の奇
数倍にするとともに、該線路変換部の誘電体ストリップ
は、前記第1種・第2種の誘電体線路の誘電体ストリッ
プに連続し、前記上下の導体板にそれぞれ設けられた溝
に配置され、前記第1種の誘電体線路の特性インピーダ
ンスをZ1、前記第2種の誘電体線路の特性インピーダ
ンスをZ2で表したとき、前記線路変換部の線路の特性
インピーダンスが√(Z1・Z2)となるように、該線
路変換部の上下の導体板の対向面の間隔が一定間隔に定
められていることを特徴とする誘電体線路変換構造 。 - 【請求項3】 上下の導体板の対向面が所定間隔だけ隔
てられ、該上下の導体板の間に誘電体ストリップが配置
されてなる第1種の誘電体線路と、 上下の導体板にそれぞれ溝が形成され、該溝に誘電体ス
トリップが配置されるとともに前記上下の導体板の対向
面の間隔が略0にされた第2種の誘電体線路と、 上下の導体板と誘電体ストリップとを備え、前記第1種
の誘電体線路と前記第2種の誘電体線路との間で線路変
換を行う線路変換部とを備えた誘電体線路変換構造であ
って、 前記線路変換部の線路長を線路上の波長の略1/4の奇
数倍にするとともに、前記線路変換部の誘電体ストリッ
プは、第1種と第2種の誘電体線路の誘電体ストリップ
に連続し、該誘電体ストリップの側方に該側方から前記
対向面に平行な方向に一定の間隔を隔てて導体面が設け
られ、前記第1種の誘電体線路の特性インピーダンスを
Z1、前記第2種の誘電体線路の特性インピーダンスを
Z2で表したとき、前記線路変換部の線路の特性インピ
ーダンスが√(Z1・Z2)となるように、前記誘電体
ストリップの側面から前記導体面までの間隔が定められ
ていることを特徴とする誘電体線路変換構造 。 - 【請求項4】 前記第1種の誘電体線路の前記対向面の
間隔を、該第1種の誘電体線路の誘電体ストリップの高
さより狭くし、LSM01モードの遮断周波数をLSE
01モードの遮断周波数より低くして、第1種の誘電体
線路をLSM01モードの単一モードを伝搬する誘電体
線路とした請求項1〜3のうちいずれかに記載の誘電体
線路変換構造。 - 【請求項5】 請求項1〜4のうちいずれかに記載の誘
電体線路変換構造を備えて成る誘電体線路装置。 - 【請求項6】 請求項1〜5のうちいずれかに記載の誘
電体線路変換構造を備えて成る方向性結合器。 - 【請求項7】 請求項5に記載の誘電体線路装置または
請求項6に記載の方向性結合器を送信信号または受信信
号の伝搬部に用いた高周波回路モジュール。 - 【請求項8】 請求項7に記載の高周波回路モジュール
と送信回路および受信回路を備えて成る送受信装置。
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