JP3496736B2 - 接着用表面処理剤 - Google Patents

接着用表面処理剤

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JP3496736B2
JP3496736B2 JP21373895A JP21373895A JP3496736B2 JP 3496736 B2 JP3496736 B2 JP 3496736B2 JP 21373895 A JP21373895 A JP 21373895A JP 21373895 A JP21373895 A JP 21373895A JP 3496736 B2 JP3496736 B2 JP 3496736B2
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  • Nitrogen- Or Sulfur-Containing Heterocyclic Ring Compounds With Rings Of Six Or More Members (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属特に貴金属に
対して優れた接着性を発現させるために有用な接着用表
面処理剤に関する。本発明は貴金属にレジンを接着する
医療、電子材料、精密機械および宝飾等多くの分野の利
用が可能であるが、特に歯科分野において有用である。
【0002】
【従来の技術】鉄、ニッケル、クロム、コバルト、ス
ズ、アルミニウム、銅、チタン等卑金属の接着剤とし
て、フタル酸無水物基、フタル酸基、マロン酸基及びリ
ン酸基等の種々の官能基を有するアクリルまたはメタク
リル系重合性単量体を含む接着剤が提案され実用化され
ている。しかしながら金、白金、パラジウム、銀等の貴
金属に対しては充分な接着力を有する接着剤が開発され
ていない。そのため、貴金属に対する接着は予め該貴金
属表面をスズメッキまたは酸化処理をするのが一般的で
あった。これらの方法は操作が煩雑でかつ充分な接着力
が得られないため、貴金属用接着剤あるいは貴金属用表
面処理剤の開発が望まれてきた。
【0003】上記要望に応えて近年、チオリン酸基(特
開平1−138282)、チオリン酸クロリド基(特開
平5−117595)やトリアジンジチオン誘導体(特
開昭64−83254)等の官能基を有する接着性の重
合性単量体が開発され、これら接着性重合性単量体を含
む表面処理剤を予め貴金属に塗布し次いで接着性物質で
接着することにより、貴金属に対する接着を可能にし
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記表
面処理剤を用いる貴金属の接着においても、接着力ある
いは耐水性、耐久性が未だ充分でない、接着性重合性単
量体が不安定で表面処理剤の保存安定性が悪い、接着力
が塗布量に影響される等種々の問題点を有している。そ
こで、本発明では、保存安定性が良好でいずれの貴金属
にも充分な初期接着力を有し、かつ接着耐久性、耐水性
を有する接着用表面処理剤を開発することを目的とし
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に鋭意検討を行った結果、ラジカル重合性不飽和結合を
有するメルカプトチアジアゾール誘導体が保存安定性、
接着強度、耐水性および耐久性等に効果を有することを
発見し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明は下記一般式(1)で示され
るメルカプトチアジアゾール誘導体および有機溶媒を含
んでなることを特徴とする接着用表面処理剤である。
【0007】
【化4】
【0008】(式中、Rは炭素数1〜20の2価の有機
残基であり、Zはラジカル重合性不飽和結合を有する有
機基を表し、Yは硫黄原子、窒素原子またはNH基を表
し、nは1または2の整数であり、Yが窒素原子の時は
nは2で、硫黄原子またはNH基の時はnは1であ
る。)
【0009】
【発明の実施の形態】上記一般式(1)において、Rは
炭素数1〜20の2価の有機残基であれば何ら制限され
ない。従って、アルキレン基の様な2価の鎖状炭化水素
基あるいは分枝を有する2価の鎖状炭化水素基のみなら
ず、主鎖中にエーテル結合もしくはエステル結合を有す
る有機基も含まれる。
【0010】基Rを具体的に例示すれば、
【0011】
【化5】
【0012】等が挙げられる。
【0013】上記一般式(1)において、Zはラジカル
重合性不飽和結合を有する有機基であれば制限はない。
具体的にはメタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキ
シ基、4−ビニルベンジルオキシ基、スチリル基、アリ
ルオキシ基およびアリル基等が例示される。好ましく
は、重合性、取り扱い安さ等の点でメタクリロイルオキ
シ基、アクリロイルオキシ基が好適である。上記一般式
(1)において、Yは硫黄原子、窒素原子またはNH基
を表し、nは基−RZの数を表し、1または2の整数で
あるが、Yが窒素原子の時はnは2で、Yが硫黄原子ま
たはNH基の時はnは1である。
【0014】本発明に用いるメルカプトチアジアゾール
誘導体を具体的に例示すれば下記のとおりである。
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】
【化9】
【0019】これらの中で下記一般式(2)で示される
メルカプトチアジアゾール誘導体が、接着力および合成
上の点で特に好ましく採用される。
【0020】
【化10】
【0021】(式中、Wはメタクリロイルオキシ基、ア
クリロイルオキシ基、または4−ビニルベンジルオキシ
基を表し、mは6〜11の整数を表す。)上記メルカプ
トチアジアゾール誘導体を接着用表面処理材とするため
には、該化合物を有機溶媒、好ましくは揮発性有機溶媒
に溶解して用いる。好適に使用できる揮発性有機溶媒と
しては易揮発性のものであれば、一般の有機溶媒あるい
は重合性単量体が制限なく使用できる。
【0022】揮発性の一般有機溶媒を具体的に例示すれ
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン類、エチルエーテル、1,4−ジ
オキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸エ
チル、蟻酸エチル等のエステル類、トルエン、キシレ
ン、ベンゼン等の芳香族、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等のハイドロカーボン、塩化メチレン、ク
ロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩化物、トリ
フルオロエタノール等のフッ化物等が挙げられる。これ
らの中で、溶解性および保存安定性等の理由で、アセト
ン、トルエン等が特に好ましく使用される。
【0023】また、揮発性の重合性単量体としてはラジ
カル重合性を有するものであれば制限なく使用できる。
好ましくは、重合性の高いアクリルまたはメタクリル系
重合性単量体が好適で、更に好ましくは重合性及び揮発
性の高い重合性単量体が好適である。不揮発性の重合性
単量体を使用すると上記化合物濃度を高めないと効果が
発現しにくい。好適に使用できる重合性単量体を例示す
れば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
イソプロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ヒドロキシエチルメタクリレート、スチレン等が挙げら
れる。
【0024】上記有機溶媒は1種又は2種以上を組み合
わせて使用できる。
【0025】本発明の接着用表面処理剤中の一般式
(1)の化合物の濃度は、通常0.001〜20重量
%、好ましくは0.005〜10重量%とする。濃度が
0.001重量%以下になると貴金属に対する接着強度
が発現し難くなる。また、20重量%以上になると経済
的に不利になる上に、貴金属表面を処理した後に盛られ
る重合性組成物の重合阻害を起こし、接着強度が低下す
る傾向にある。従って、高濃度で使用せざる得ないとき
は、貴金属表面を本発明の接着用表面処理剤で処理した
後に溶媒等で洗浄後、重合性組成物を盛る方法が採用さ
れる。
【0026】尚、一般式(1)の化合物の濃度が極めて
微量でも接着効果が発現するのは、理想的には金属表面
に該化合物が単分子層吸着すれば効果が発現するためと
推定される。
【0027】本発明の接着用表面処理剤には接着力を低
下させない範囲で必要に応じて、ベンゾイルパーオキサ
イド、デカノイルパーオキサイド等のジアシルパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、ジターシャルブチル
パーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド等の過酸
化物系重合触媒、5−ブチルバルビツール酸、5−ブチ
ル−2−チオバルビツール酸等のバルビツール酸系重合
触媒、カンファーキノン、アセチルベンゾイル等のα−
ジケトン、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインア
ルキルエーテル、2−クロロチオキサンソン、メチルチ
オキサンソン等のチオキサンソン誘導体、ベンゾフェノ
ン、P,P’−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェ
ノン誘導体等の光重合触媒及びジメチルアミノエチルメ
タクリレート、N,Nジメチルパラトルイジン、P−ジ
メチル安息香酸エチル等のアミン助触媒の一種または必
要に応じて2種以上の組合せた触媒を添加できる。
【0028】更に必要に応じて、ハイドロキノンモノメ
チルエーテル、ハイドロキノン、4−ターシャルブチル
フェノール等の重合禁止剤を添加できる。
【0029】本発明の接着用表面処理剤で処理される適
用対象金属としては、金、パラジウム、白金、銀、もし
くは銅等の純金属、または歯科用の金合金、金銀パラジ
ウム合金、もしくは銀合金等が挙げられる。
【0030】本発明の接着用表面処理剤は通常金属表面
に塗布した後に、重合性組成物を盛って、その重合性組
成物単独と、またはこの重合性組成物を介在させて更に
他レジン、金属あるいはセラミックスと接着させる。当
該重合性組成物としては、アクリル又はメタクリル系、
スチリル系、アリル系重合性単量体、エポキシ等を主成
分とする公知の物が制限なく使用できる。重合性、取り
扱い安さ等を考慮するとアクリルまたはメタクリル系重
合性単量体を主体とするものが好適である。
【0031】歯科で一般的に用いられている重合性組成
物としては、義歯床用レジン、即時重合レジン、硬質レ
ジン、コンポジットレジン、レジンセメント等が挙げら
れる。これらは、アクリルまたはメタクリル系重合性単
量体と重合開始剤を必須成分とし、その他にポリメチル
メタクリレート、ウレタンポリマー等の重合体、石英微
粉、非晶質シリカ、シリカ・ジルコニア、バリウムガラ
ス、アルミナ、チタニア等の無機フィラー等が添加され
ている。
【0032】アクリルまたはメタクリル系重合性単量体
の具体例としては、メチルメタアクリレート、エチルメ
タアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、メ
タクリロキシエチルプロピオネート等の単官能重合性単
量体、トリエチレングリコールジメタクリレート、2,
2−ビス(4−(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキシ
プロポキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、1,6−
ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリ
コールジメタクリレート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、ペンタエリスリトールトリメタクリレ
ート等の多官能重合性単量体、4−メタクリロキシエト
キシカルボニルフタル酸無水物、10−メタクリロキシ
デシルジハイドロジエンホスフェート、10−メタクリ
ロキシデカメチレンマロン酸、2−メタクリロキシエチ
ル3’−メタクリロキシ2’(3,4−ジカルボキシベ
ンゾイルオキシ)プロピルサクシネート等の接着性重合
性単量体等が挙げられ、1種又は2種以上の組合せで使
用される。
【0033】重合開始触媒の具体例としてはベンゾイル
パーオキサイド/N,Nジエタノール−P−トルイジン
の様なレドックス系開始剤、トリブチルボランの部分酸
化物等のアルキル金属化合物、n−ブチルバルビツール
酸/塩化銅のようなバルビツール酸系開始剤、カンファ
ーキノン/N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト等の光重合開始触媒を挙げることができる。
【0034】本発明のメルカプトチアジアゾール誘導体
を含む接着用表面処理剤の作用は充分に判っていないが
以下のように推定される。貴金属表面に該表面処理剤を
塗布するとメルカプトチアジアゾール誘導体分子中のメ
ルカプト基が速やかに表面の金属原子または金属酸化物
と反応し、耐水性に優れた化学結合を形成する。その後
に重合性組成物が乗ると該誘導体の末端のラジカル重合
性不飽和結合を有する有機基が重合性組成物中の他の重
合性単量体と共重合硬化して金属と強固な結合をすると
推定される。また、一般にメルカプト基は不飽和結合基
と共存すると溶媒中での保存安定性が悪いと言われてい
るにもかかわらず、保存安定性が良好なのはチアジアゾ
ール基に結合したメルカプト基が互変異性であることに
起因するものと考えられる。
【0035】
【発明の効果】本発明の一般式(1)で示される新規な
メルカプトチアジアゾール誘導体を含有する接着用表面
処理剤で予め金属の表面を処理した後重合性組成物を用
いて接着させると、金属特に貴金属に対して非常に優れ
た接着性を示し、耐水性、耐久性ともに優れており、貴
金属用表面処理剤として非常に有用である。また、保存
安定性も非常に優れており、使用者に取っては簡便かつ
安心して使用できる表面処理剤である。
【0036】具体的な例でもって説明すると、貴金属表
面に本発明の接着用表面処理剤を塗布後、重合性組成物
を乗せて硬化させた時の硬化体と貴金属との接着力は1
5MPa以上であり、使用しない場合の0〜10MPa
と比較すると、非常に優れた接着力を示す。また、4℃
と60℃水中のパーコレーション試験5000回後にお
いても、接着力の低下はほとんど認められない。また、
本発明の接着用表面処理剤を37℃の恒温室に2ヶ月間
保存する加速試験においても、接着力の低下は全く認め
られなかった。
【0037】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例に限定されるもので
はない。
【0038】製造例1 窒素雰囲気下、11−ブロモ−ウンデカノール(9.5
g,37.8mmol)とMS3A粉末(7.9g)の
四塩化炭素溶液(70ml)の入った300mlの3ッ
口フラスコに、メタクリル酸クロリド(4.9g,4
7.1mmol)の四塩化炭素溶液(20ml)を滴下
ロートを用いて室温でゆっくり滴下した。滴下終了後、
5時間加熱還流させた。その後室温まで放冷し、反応混
合物からMS3A粉末をろ過し、ろ液を水、飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した。無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去したとこ
ろ、白色固体10.4gを得た。該化合物が11−ブロ
モウンデシルメタクリレートであることは、NMR、S
IMSにより確認した。
【0039】製造例2 製造例1におけるメタクリル酸クロリドをアクリル酸ク
ロリドにかえて、製造例1と同様な条件で実験を行い、
11−ブロモウンデシルアクリレートを得た。
【0040】製造例3 窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(3.1g,78.5
mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30ml)の入
った300mlの3ッ口フラスコに、11−ブロモ−ウ
ンデカノール(9.9g,39.3mmol)のテトラ
ヒドロフラン溶液(30ml)を滴下ロートを用いて室
温でゆっくり滴下した。引き続き、クロロメチルスチレ
ン(5.9g,38.9mmol)のテトラヒドロフラ
ン溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、4時間加熱還
流させた。その後室温まで放冷し、反応混合物に希塩酸
を加えて反応を停止した。水層をエーテルで抽出し、合
わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食
塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を減圧留去し、カラムクロマトグラフィー{ワコーゲル
C−200(和光純薬工業製)、展開溶媒:ヘキサン−
酢酸エチル}により11−ブロモ−1−(4−ビニルベ
ンジルオキシ)ウンデカンを得た。
【0041】製造例4 製造例3におけるクロロメチルスチレンをアリルブロマ
イドにかえて、製造例3と同様な条件で実験を行い、1
1−ブロモ−1−アリルオキシウンデカンを得た。
【0042】実施例1 窒素雰囲気下、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール(1.5g、10.0mmol)のメタノ
ール溶液(40ml)の入った300mlの3ッ口フラ
スコに、ナトリウムメトキシド(0.54g、10.0
mmol)のメタノール溶液(15ml)を滴下ロート
を用いて室温でゆっくり滴下した。引き続き、製造例1
で得た11−ブロモウンデシルメタクリレート(3.1
9g、10.0mmol)のメタノール溶液(15m
l)をゆっくり滴下した。滴下終了後、3時間加熱還流
させた。その後室温まで放冷し、反応混合物に水を加え
て反応を停止した。反応系からメタノールを減圧留去
し、水層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を飽和食
塩水で洗浄した。無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を減圧留去したところ、淡黄色固体3.56gを得た。
該化合物が2−(11−メタクリロイルオキシウンデシ
ルチオ)−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル[A]であることは、NMR、SIMSにより確認し
た。すなわち、この固体を5%CDCl3溶液として、1
H−NMR(90MHz)を測定すると、δ=5.55
ppmと6.10ppmにエチレン性プロトンのシグナ
ルを、δ=1.95ppmにメチル基プロトンのシグナ
ルを、δ=3.11ppmに硫黄に隣接したメチレン基
のプロトンに相当する三重線を、δ=4.15ppmに
酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相当する三重線
を、δ=1.29〜1.74ppmにメチレン鎖のプロ
トンに相当する多重線を、δ=10.7ppmにメルカ
プト基に相当するブロードなピークを、それぞれいずれ
も妥当な積分強度で観測した。SIMSスペクトルで
は、相当する親イオンのピーク389=(M+1)+
観測した。
【0043】実施例2 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを製造例2で得た11−ブロモウンデシルアクリレー
トにかえて、実施例1と同様な条件で実験を行い、淡黄
色固体を得た。該化合物のNMRおよびSIMSの結果
から該化合物が2−(11−アクリロイルオキシウンデ
シルチオ)−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾ
ール[B]であることを確認した。すなわち、この固体
を5%CDCl3溶液として、1H−NMR(90MH
z)を測定すると、δ=5.84ppm、6.12pp
mと6.43ppmにエチレン性プロトンのシグナル
を、δ=3.11ppmに硫黄に隣接したメチレン基の
プロトンに相当する三重線を、δ=4.15ppmに酸
素に隣接したメチレン基のプロトンに相当する三重線
を、δ=1.29〜1.74ppmにメチレン鎖のプロ
トンに相当する多重線を、δ=10.8ppmにメルカ
プト基に相当するブロードなピークを、それぞれいずれ
も妥当な積分強度で観測した。SIMSスペクトルで
は、相当する親イオンのピーク375=(M+1)+
観測した。
【0044】実施例3 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを10−ブロモデシルメタクリレートにかえて、実施
例1と同様な条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該
化合物のNMRおよびSIMSの結果から該化合物が2
−(10−メタクリロイルオキシデシルチオ)−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール[C]であるこ
とを確認した。すなわち、この固体を5%CDCl3
液として、1H−NMR(90MHz)を測定すると、
δ=5.55ppmと6.10ppmにエチレン性プロ
トンのシグナルを、δ=1.95ppmにメチル基プロ
トンのシグナルを、δ=3.10ppmに硫黄に隣接し
たメチレン基のプロトンに相当する三重線を、δ=4.
15ppmに酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相
当する三重線を、δ=1.29〜1.74ppmにメチ
レン鎖のプロトンに相当する多重線を、δ=10.8p
pmにメルカプト基に相当するブロードなピークを、そ
れぞれいずれも妥当な積分強度で観測した。SIMSス
ペクトルでは、相当する親イオンのピーク375=(M
+1)+を観測した。
【0045】実施例4 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを6−ブロモヘキシルメタクリレートにかえて、実施
例1と同様な条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該
化合物のNMRおよびSIMSの結果から該化合物が2
−(6−メタクリロイルオキシヘキシルチオ)−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール[D]であるこ
とを確認した。すなわち、この固体を5%CDCl3
液として、1H−NMR(90MHz)を測定すると、
δ=5.55ppmと6.10ppmにエチレン性プロ
トンのシグナルを、δ=1.95ppmにメチル基プロ
トンのシグナルを、δ=3.10ppmに硫黄に隣接し
たメチレン基のプロトンに相当する三重線を、δ=4.
15ppmに酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相
当する三重線を、δ=1.38〜1.65ppmにメチ
レン鎖のプロトンに相当する多重線を、δ=10.8p
pmにメルカプト基に相当するブロードなピークを、そ
れぞれいずれも妥当な積分強度で観測した。SIMSス
ペクトルでは、相当する親イオンのピーク319=(M
+1)+を観測した。
【0046】実施例5 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを2−ブロモエチルメタクリレートにかえて、実施例
1と同様な条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該化
合物のNMRおよびSIMSの結果から該化合物が2−
(2−メタクリロイルオキシエチルチオ)−5−メルカ
プト−1,3,4−チアジアゾール[E]であることを
確認した。すなわち、この固体を5%CDCl3溶液と
して、1H−NMR(90MHz)を測定すると、δ=
5.55ppmと6.10ppmにエチレン性プロトン
のシグナルを、δ=1.95ppmにメチル基プロトン
のシグナルを、δ=3.54ppmに硫黄に隣接したメ
チレン基のプロトンに相当する三重線を、δ=4.38
ppmに酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相当す
る三重線を、δ=11.1ppmにメルカプト基に相当
するブロードなピークを、それぞれいずれも妥当な積分
強度で観測した。SIMSスペクトルでは、相当する親
イオンのピーク263=(M+1)+を観測した。
【0047】実施例6 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トをクロロメチルスチレンにかえて、実施例1と同様な
条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該化合物のNM
RおよびSIMSの結果から該化合物が2−(4−ビニ
ルベンジルチオ)−5−メルカプト−1,3,4−チア
ジアゾール[F]であることを確認した。
【0048】すなわち、この固体を5%CDCl3溶液
として、1H−NMR(90MHz)を測定すると、δ
=5.27ppmと5.84ppmそして6.71pp
mにエチレン性プロトンのシグナルを、δ=4.31p
pmに硫黄に隣接したメチレン基のプロトンに相当する
一重線を、δ=7.31〜7.38ppmに芳香族性プ
ロトンに相当する多重線を、δ=11.1ppmにメル
カプト基に相当するブロードなピークを、それぞれいず
れも妥当な積分強度で観測した。SIMSスペクトルで
は、相当する親イオンのピーク267=(M+1)+
観測した。
【0049】実施例7 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを製造例3で得た11−ブロモ−1−(4−ビニルベ
ンジルオキシ)ウンデカンにかえて、実施例1と同様な
条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該化合物のNM
RおよびSIMSの結果から該化合物が2−(11−
(4−ビニルベンジルオキシ)ウンデシルチオ)−5−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール[G]である
ことを確認した。すなわち、この固体を5%CDCl3
溶液として、1H−NMR(90MHz)を測定する
と、δ=5.27ppmと5.84ppmと6.71p
pmにエチレン性プロトンのシグナルを、δ=3.11
ppmに硫黄に隣接したメチレン基のプロトンに相当す
る三重線を、δ=4.15ppmに酸素に隣接したメチ
レン基のプロトンに相当する三重線を、δ=4.70p
pmに酸素とベンゼン環に挟まれたメチレン基のプロト
ンに相当する一重線を、δ=1.29〜1.74ppm
にメチレン鎖のプロトンに相当する多重線を、δ=7.
30〜7.38ppmに芳香族性プロトンに相当する多
重線を、δ=10.7ppmにメルカプト基に相当する
ブロードなピークを、それぞれいずれも妥当な積分強度
で観測した。SIMSスペクトルでは、相当する親イオ
ンのピーク437=(M+1)+を観測した。
【0050】実施例8 実施例1における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを製造例4で得た11−ブロモ−1−アリルオキシウ
ンデカンにかえて、実施例1と同様な条件で実験を行
い、淡黄色固体を得た。該化合物のNMRおよびSIM
Sの結果から該化合物が2−(11−アリルオキシウン
デシルチオ)−5−メルカプト−1,3,4−チアジア
ゾール[H]であることを確認した。すなわち、この固
体を5%CDCl3溶液として、1H−NMR(90MH
z)を測定すると、δ=5.28ppmと5.40pp
mそして6.03ppmにエチレン性プロトンのシグナ
ルを、δ=3.11ppmに硫黄に隣接したメチレン基
のプロトンに相当する三重線を、δ=4.15ppmに
酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相当する三重線
を、δ=4.51ppmに酸素と二重結合にはさまれた
メチレン基のプロトンに相当する三重線を、δ=1.2
9〜1.74ppmにメチレン鎖のプロトンに相当する
多重線を、δ=10.8ppmにメルカプト基に相当す
るブロードなピークをそれぞれいずれも妥当な積分強度
で観測した。SIMSスペクトルでは、相当する親イオ
ンのピーク361=(M+1)+を観測した。
【0051】実施例9 窒素雰囲気下、2−アミノ−5−メルカプト−1,3,
4−チアジアゾール(1.3g、10mmol)のメタ
ノール溶液(60ml)の入った300mlの3ッ口フ
ラスコに、水酸化ナトリウム(0.4g、10mmo
l)のメタノール溶液(30ml)を滴下ロートを用い
て氷冷下ゆっくり滴下した。引き続き、製造例1で得た
11−ブロモウンデシルメタクリレート(3.2g、1
0mmol)のメタノール溶液(20ml)を氷冷下ゆ
っくり滴下した。滴下終了後、3時間加熱還流させた。
その後室温まで放冷し、反応混合物に希塩酸を加えて反
応を停止した。反応系からメタノールを減圧留去し、水
層をエーテルで抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した。無水硫
酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去したところ、
固体を得た。この固体は2−(11−メタクリロイルオ
キシウンデシルアミノ)−5−メルカプト−1,3,4
−チアジアゾールと2−アミノ−5−(11−メタクリ
ロイルオキシウンデシルチオ)−1,3,4−チアジア
ゾール、および2−(11−メタクリロイルオキシウン
デシルアミノ)−5−(11−メタクリロイルオキシウ
ンデシルチオ)−1,3,4−チアジアゾールの混合物
であるため、カラムクロマトグラフィー{ワコーゲルC
−200(和光純薬工業製)、展開溶媒:ヘキサン−酢
酸エチル}を用いて分離した。精製して単離した化合物
が2−(11−メタクリロイルオキシウンデシルアミ
ノ)−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール
[I]であることは、NMR、SIMSにより確認し
た。すなわち、この固体を5%CDCl3溶液として、1
H−NMR(90MHz)を測定すると、δ=5.55
ppmと6.10ppmにエチレン性プロトンのシグナ
ルを、δ=1.95ppmにメチル基プロトンのシグナ
ルを、δ=3.02ppmに窒素に隣接したメチレン基
のプロトンに相当する三重線を、δ=4.15ppmに
酸素に隣接したメチレン基のプロトンに相当する三重線
を、δ=1.29〜1.74ppmにメチレン鎖のプロ
トンに相当する多重線を、δ=7.1ppmにアミノ基
に相当するブロードなピークを、δ=13.1ppmに
メルカプト基に相当するブロードなピークを、それぞれ
いずれも妥当な積分強度で観測した。SIMSスペクト
ルでは、相当する親イオンのピーク=372(M+1)
+を観測した。
【0052】実施例10 実施例9における11−ブロモウンデシルメタクリレー
トを製造例3で得た11−ブロモ−1−(4−ビニルベ
ンジルオキシ)ウンデカンにかえて、実施例9と同様な
条件で実験を行い、淡黄色固体を得た。該化合物のNM
RおよびSIMSの結果から該化合物が2−(11−
(4−ビニルベンジルオキシ)ウンデシルアミノ)−5
−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール[J]であ
ることを確認した。すなわち、この固体を5%CDCl
3溶液として、1H−NMR(90MHz)を測定する
と、δ=5.26ppmと5.84ppmと6.71p
pmにエチレン性プロトンのシグナルを、δ=3.02
ppmに窒素に隣接したメチレン基のプロトンに相当す
る三重線を、δ=4.15ppmに酸素に隣接したメチ
レン基のプロトンに相当する三重線を、δ=4.70p
pmに酸素とベンゼン環に挟まれたメチレン基のプロト
ンに相当する一重線を、δ=1.29〜1.74ppm
にメチレン鎖のプロトンに相当する多重線を、δ=7.
31〜7.38ppmに芳香族性プロトンに相当する多
重線を、δ=7.1ppmにアミノ基に相当するブロー
ドなピークを、δ=13.3ppmにメルカプト基に相
当するブロードなピークを、それぞれいずれも妥当な積
分強度で観測した。SIMSスペクトルでは、相当する
親イオンのピーク=420(M+1)+を観測した。
【0053】実施例11〜20および比較例1〜4 表1に示した10種のメルカプトチアジアゾール誘導体
(A〜J)および以下に示す公知の11−メタクリロキ
シ−1,1−ウンデカンジカルボン酸[K]、10−メ
タクリロイルオキシデシルジハイドロジエンホスフエ−
ト[M]、4−メタクリロイルオキシエチルトリメリテ
ート無水物[L]をそれぞれ用いて、歯科用貴金属に対
する接着効果を調べた。
【0054】
【化11】
【0055】これらの化合物を各々0.5重量%濃度の
アセトン溶液にして接着用表面処理剤とした。被着体で
ある歯科用金−銀−パラジウム合金「キヤストウエル」
(GC社製10*10*3mm)、純金板(10*10
*3mm)をそれぞれ#1500の耐水研磨紙で磨いた
後にサンドブラスト処理し、その処理面に接着面積を固
定するために4mmφの穴を開けた接着テープを貼り付
けた。この面に先に調製した接着用表面処理剤をそれぞ
れ筆で塗布し、アセトンを風乾させた。1分後、接着用
表面処理剤で処理した面に歯科用接着剤「ビスタイトレ
ジンセメント」(トクヤマ製)の練和ペーストを盛り上
げた。次いで、あらかじめサンドブラスト処理を行った
8mmφ*18mmのSUS304製丸棒を接着面に押
しつけて接着を行った。余剰のレジンセメントを除去
し、1時間後に接着試験片を37℃水中に浸漬した。2
4時間後、島津製作所製オートグラフ(クロスヘッドス
ピード10mm/分)を用いて引張接着強度を測定し
た。各々6個の試験片の測定値を平均し、表1に測定結
果を示した。
【0056】
【表1】
【0057】実施例21〜29 表1の実施例11に示した化合物(A)を用いて、接着
用表面処理剤に含有される接着成分の濃度効果について
検討した。すなわち、化合物(A)をアセトンに溶解し
て、各々20、10、5、1、0.5、0.1、0.0
1、0.005、0.001重量%濃度のアセトン溶液
を調製し、この溶液を接着用表面処理剤として用いる以
外は実施例11〜20と同様にして歯科用金−銀−パラ
ジウム合金「キヤストウエル」、純金板に対する接着効
果を調べた。その結果を表2に示す。
【0058】
【表2】
【0059】実施例30および比較例5 実施例11で用いた化合物(A)の0.5%メチルメタ
クリレート溶液を調製し、実施例11〜20の方法に準
じて歯科用貴金属合金である「キヤストウエル」に塗布
し、1分後に純アセトンで塗布面を洗った後、「ビスタ
イトレジンセメント」(トクヤマ製)でステンレス棒を
接着し、接着試験片とした。一方、比較例として、メチ
ルメタクリレート単独を塗布した試験片(比較例5)も
作製した。実施例11〜20と同様に、これらの試験片
を37℃水中に1日浸漬したのち引張接着強度を測定し
たところ、平均接着強度が29MPaであるのに対し、
比較例では10MPaであった。 実施例31〜32および比較例6〜7 実施例11で用いた化合物(A)の0.5%アセトン溶
液を調製し、実施例11〜20の方法に準じて歯科用貴
金属合金である「キヤストウエル」に塗布した。1分
後、6mmφの穴の開いた厚さ1mmのシートワックス
を貼りつけ、即時重合レジンである「キュアファスト」
(トクヤマ製)、オペークレジンである「セシード」
(クラレ社)をその中にそれぞれ盛り上げ、接着試験片
(実施例31、32)とした。一方、比較対象として、
純アセトン単独を塗布し、「キュアファスト」および
「セシード」を同様に盛り上げた試験片(比較例6、
7)も作製した。これらの試験片を37℃水中に1日浸
漬したのち、即時重合レジンあるいはオペークレジンと
ステンレス棒を瞬間接着剤を用いて接着し、引張接着強
度を測定したところ、実施例31、32の平均接着強度
がそれぞれ21MPa、20MPaであるのに対し、比
較例6、7ではそれぞれ5MPa、4MPaであった。
【0060】実施例33〜37および比較例8 実施例11で用いた化合物Aの0.5%アセトン溶液を
調製し、実施例11〜20の方法に準じて歯科用貴金属
合金である「キヤストウエル」および「純金板」に塗布
し、風乾後に「ビスタイトレジンセメント」(トクヤマ
製)を用いてステンレス棒を接着し、接着試験片(実施
例33)とした。同様に化合物B、化合物G、化合物
H、化合物Iを用いて接着試験片(実施例34〜37)
とした。一方、比較対象として、純アセトン液単独を塗
布し、ビスタイトレジンセメントで「キヤストウエル」
および「純金板」とステンレス棒を接着した試験片(比
較例8)も作製した。これらの試験片は接着耐久性を評
価する目的で接着1時間後に37℃水中に浸漬し、24
時間経過後4℃と60℃の恒温水槽中に1分間ずつ交互
に浸漬する熱サイクル試験を5000回行い、引張接着
強度を測定した。その結果を表3に示す。
【0061】
【表3】
【0062】実施例38〜42 実施例11で用いた化合物Aの0.5%アセトン溶液を
調製した後、37℃の恒温室で2ヶ月間保存したものを
実施例11〜20の方法に準じて歯科用貴金属合金であ
る「キヤストウエル」および「純金板」に塗布し、風乾
後に「ビスタイトレジンセメント」(トクヤマ製)を用
いてステンレス棒を接着し、接着試験片(実施例38)
とした。同様に37℃で2ヶ月間保存した化合物B、化
合物G、化合物H、化合物Iの0.5%アセトン溶液を
用いて接着し、接着試験片(実施例39〜42)とし
た。これらの試験片は接着用表面処理剤の保存安定性を
評価する目的で接着1時間後に37℃水中に浸漬し、2
4時間経過後、引張接着強度を測定した。その結果を表
4に示す。
【0063】
【表4】
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−24255(JP,A) 特開 昭53−3439(JP,A) 特開 平2−227466(JP,A) 特開 昭52−73895(JP,A) 特開 昭62−96483(JP,A) 特開 昭55−11600(JP,A) 特開 昭62−2248(JP,A) 特開 昭62−949(JP,A) 特開 平7−316143(JP,A) 特公 昭51−611(JP,B1) 特表 昭63−500037(JP,A) ***国特許出願公開1930338(DE, A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 5/02 A61K 6/00 - 6/10 C07D 285/125 - 285/135

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で示されるメルカプト
    チアジアゾール誘導体および有機溶媒を含んでなること
    を特徴とする接着用表面処理剤。 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜20の2価の有機残基であり、
    Zはラジカル重合性不飽和結合を有する有機基を表し、
    Yは硫黄原子、窒素原子またはNH基を表し、nは1ま
    たは2の整数であり、Yが窒素原子の時はnは2で、硫
    黄原子またはNH基の時はnは1である。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 【化2】 (式中、Wはメタクリロイルオキシ基、アクリロイルオ
    キシ基または4−ビニルベンジルオキシ基を表し、mは
    6〜11の整数を表す。)で示されるメルカプトチアジ
    アゾール誘導体。
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