JP3495508B2 - 工業用ベルトのクリーニング方法及びそれに使用する工業用ベルトのクリーニングベルト - Google Patents
工業用ベルトのクリーニング方法及びそれに使用する工業用ベルトのクリーニングベルトInfo
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Description
リーニング方法及びそれに使用する工業用ベルトのクリ
ーニングベルトに関する。この本発明において、「ベル
ト」とは、布状体や帯状体、シート状体、織物、編み物
等を含むものである。また、「工業用ベルト」は具体的
には製紙機械に使用される抄紙用網、プレスフェルト、
ドライヤーキャンバス、不織布製造用のベルト、乾燥用
ベルト、コンベアベルト、ろ布であるがこれ等に限定さ
れるものではない。さらに詳細には製紙用の織物のクリ
ーニングに関する。
たがって、ベルト上に載置する搬送物の一部が付着して
汚れる。この対策として、ベルトを構成している糸等の
材質を検討したり、表面の樹脂加工の改良、洗浄用のブ
ラシロールや高圧洗浄シャワー装置の設置等種々な試み
がなされている。
トの材質の検討は、材質を選ぶだけでは効果が不充分で
あるだけでなく、工業用ベルトの寸法安定性等の他の物
性に悪影響を及ぼす傾向が大きく、しかもユーザーサイ
ドでは材質を適宜変更することができないという問題が
あった。また、表面樹脂加工では、耐久性の問題や通気
が低下する問題があり、ブラシロールでは、効果が不充
分であるという問題がある。高圧洗浄シャワー装置では
装置が高価であり、装置のメンテナンスが面倒等の問題
があった。最近の製紙業界では、古紙の利用や紙の高品
質化のために、薬品の使用量が増加する傾向にあって、
汚れの程度と質が悪化してきている。汚れが悪化してく
ると、通気度の低下による脱水能力や乾燥能力の低下等
の問題が発生する。また、紙切れ事故の発生も多くな
り、紙の品質の低下のみならず、生産能力に影響を及ぼ
し、深刻な問題となっている。本発明は、効果が十分
で、容易にユーザーサイドで対応可能であり、安価に実
施可能な工業用ベルトのクリーニング方法、及びそれに
使用する工業用ベルトのクリーニングベルトを提供する
ことを目的とする。
位片を長さ方向に平行に並べて遊びを設けて変動可能に
連結してなる有端状のクリーニングベルトの表面を、接
触させて工業用ベルトの汚れを除去することを特徴とす
る工業用ベルトのクリーニング方法。 2. クリーニングベルトを、長さ方向の両端部を工業
用ベルトより上方に離して吊るして設置し、該クリーニ
ングベルトの両端部の間の部分を自重によって工業用ベ
ルトの表面に接触させる、1項に記載された工業用ベル
トのクリーニング方法。 3. クリーニングベルトを該ベルトの一部が工業用ベ
ルトが張架されているロール上に位置するように、設置
する、1項または2項に記載された工業用ベルトのクリ
ーニング方法。 4. クリーニングベルトの構成単位片の位置が変動可
能に連結されており、クリーニングベルトの構成単位片
間が工業用ベルトとの接触によって変動して振動を発生
しこれにより汚れを除去する、1項ないし3項のいずれ
か1項に記載された工業用ベルトのクリーニング方法。 5. 複数の巾方向に延長するベルト構成単位片を平行
に並べて長さ方向に配置し、該長さ方向に配置した構成
単位片を巾方向に平行な軸に対して互いに変動可能に連
結して形成したクリーニングベルトを走行する工業用ベ
ルト表面に接触することによって、クリーニングベルト
に振動を発生させ、この振動を工業用ベルトに与えて汚
れを除去する、1項ないし4項のいずれか1項に記載さ
れた工業用ベルトのクリーニング方法。 6. クリーニングベルトが表裏面に貫通する通孔を有
しており、落とした汚れを通孔部からクリーニングベル
トの接触面と反対側の表面上に浮き上がらせることによ
り、クリーニングベルトと工業用ベルトに汚れが滞留す
ることを防止する、1項ないし5項のいずれか1項に記
載された工業用ベルトのクリーニング方法。7. 工業
用ベルトが抄紙用ドライヤーキャンバスである、1項な
いし6項のいずれか1項に記載された工業用ベルトのク
リーニング方法。 8. ベルトの巾方向に配置したベルト構成単位片を平
行にベルトの長さ方向に並べ、各構成単位を遊びを設け
て変動可能に連結し、ベルトの表裏に貫通する通孔を配
設してなる有端状のクリーニングベルト。 9. ベルト構成単位片が筒状体であって、該棒状体を
糸状体で連結して簾状とし、棒状体間に通孔を形成した
簾状体からなる、8項に記載されたクリーニングベル
ト。 10. 棒状体がベルトの巾方向に複数に分割された分
割体を糸状体で巾方向に連結した棒状体である、9項に
記載されたクリーニングベルト。 11. 巾方向に複数に分割され、緯方向連結糸状体で
巾方向に連結した棒状体を一本おきに巾方向にずらして
配列し、連結した糸状体を順次斜め方向に経方向連結糸
状体で連結した、9項または10項に記載されたクリー
ニングベルト。 12. ベルト構成単位片が中空筒状体に連結ロッドを
挿通した筒状体であって、連結ロッドを糸状体で連結し
て中空筒状体を回転自在となし、筒状体間に通孔を形成
した、8項に記載されたクリーニングベルト。 13. ベルト構成単位片が側面が略々楕円形状ないし
矩形状のブロックであって長さ方向の両端付近に連結孔
を設け、ブロックの前方部と次のブロックの後方部を互
い違いに並べて連結孔に連結孔の径より細い連結ロッド
を挿通して遊びを設けて摺動可能に連結し各ブロックの
前部と長さ方向で隣り合うブロックの後部との間に通孔
が形成された、8項に記載されたクリーニングベルト。 14. ベルト構成単位片が略々楕円形状ないし矩形状
のリングであって、該リングを平面がベルト面を形成す
るようにベルト巾方向に並べこの列をずらしてリングを
全体として千鳥型に配列して糸状体で斜方向に編成して
形成したベルトである、8項に記載されたクリーニング
ベルト。 15. ベルト構成単位片がスパイラルコイルであり、
該コイルの螺旋を噛み合わせ、形成される共通孔に遊び
を設けて連結ロッドを挿通してなるベルトである、8項
に記載されたクリーニングベルト。」に関する。
する工業用ベルトに自重で接触したとき構成単位片が振
動する構造であれば特に限定されるものではなく、簾状
の構造、スパイラル線材を連結ロッドで連結させた構造
等、織物構造、多種の構造が使用できる。(定義) 本出願の発明をより明確にするため、特許請求の範囲の
請求項1に記載された「ベルト構成単位片」について、
次のように定義する。本発明で言うベルト構成単位片と
は、ベルトの巾方向に延長する棒状体であり、これを糸
状体で連結し、ベルトが形成される。また、ベルトの巾
方向に延長する中空の筒状体でもよく、この中空部に連
結ロットを挿通し、連結ロットを糸状体で連結するとベ
ルトが形成される。さらに、本発明で言うベルト構成単
位片はベルトの巾方向に延長する前部と後部に連結孔を
設けたブロックを含み、連結孔に連結ロットを挿通し、
糸状体で連結するとベルトとなる。また、ベルト巾方向
に延長する円形状または矩形状のリングも含まれ、リン
グの孔に糸状体を通して、斜め方向に編成するとベルト
となる。また、ベルトの巾方向に延長するスパイラルコ
イルも含まれ、コイルの共通孔に連結ロットを挿通する
とベルトとなる。このように、請求項1で言う「ベルト
構成単位片」とは、ベルトの巾方向に延長する、棒状
体、中空筒状体、前部と後部に連結孔を設けたブロッ
ク、円形状または矩形状のリング、スパイラルコイルと
定義される。 また、構成単位片の材質もステンレス等の
金属、ポリエステル、ナイロン、ポリフェニレンサルフ
ァイド等のプラスチック、セラミック、ゴム等の多種の
材質が使用できる。好ましい実施態様については後述す
るが、しなやかに変形するクリーニングベルトを使用す
ることが好ましい。好ましい理由は、しなやかであれ
ば、クリーニングベルト全体を工業用ベルトに均一に接
触させることができるからである。しなやかさに欠ける
とクリーニングベルトに接触する部分と接触しない部分
ができクリーニングが不完全となる危険性がある。
は、クリーニングベルトの両端部を工業用ベルトより上
方に離して設置し、両端部の間の部分を自重によって工
業用ベルトの表面に接触させる設置方法が好ましい。こ
のように接触させることによりクリーニングベルト端部
が暴走して衝突し、工業用ベルトに損傷を与える危険性
もなく、工業用ベルトの凹凸や厚薄等の表面状況変化に
も応じて一定圧で接触させることができるからである。
部を工業用ベルトが張架されているロール上に位置する
ように設置するのが好ましい。このように設置すること
によりクリーニングベルトの重量をロールで支えること
ができ、工業用ベルトへの負担を軽減させることができ
るからである。また、接触させるクリーニングベルトと
しては、複数の巾方向に延長する構成単位片をベルトの
長さ方向に並べて配置し遊びを設けて、巾方向に平行な
軸に対し変動可能に連結して形成したクリーニングベル
トが好ましい。このように形成したクリーニングベルト
は、巾方向に平行な軸に対して、しなやかに変形し、上
述したようにクリーニングベルト全体を均一に工業用ベ
ルトに接触させることができる。また、工業用ベルトと
の接触によってクリーニングベルトの構成単位片間が存
在する遊びによって変動して振動が発生する。クリーニ
ングベルトに振動が発生すると、当然ながら工業用ベル
トも振動が伝わる。工業用ベルトが振動すると、汚れが
工業用ベルト表面から分離、剥離しやすくなり、効果的
に汚れが落ちる。さらに、振動は、落ちた汚れが工業用
ベルトとクリーニングベルトとの間に滞留することを防
止するので、落ちた汚れは順次に工業用ベルト上を搬送
される。なお、この振動による効果は、前述したロール
上の部分で特に優れた効果を奏する。ロール上では工業
用ベルトが振動に応じて移動して振動を吸収してしまう
ことがないため、振動が効率良く伝達するのである。
リーニングベルトを使用することにより、落ちた汚れが
通孔部からクリーニングベルト表面上に浮き上がるた
め、工業用ベルトとクリーニングベルトの間に落ちた汚
れの滞留がさらに減少する。汚れが滞留すると汚れが徐
々に増加し、ついには工業用ベルトとクリーニングベル
トとが接触しなくなり、効果がなくなるのである。さら
に、連結されている構成単位片と構成単位片との間に遊
びが存在するのでクリーニングベルトは、例えば、長さ
方向に伸縮したり、上下方向に移動できるので構成単位
片間に工業用ベルトとの接触によって振動が発生するた
め、より効果的に汚れを落とすことができる。
ベルトとしては、前述したように特に限定されるもので
はないが、接触との振動によって汚れを落とすものであ
るから、湿潤状態のものよりも乾燥状態のドライヤーベ
ルト等が、より良く効果を奏することができる。特には
前述したように汚れの問題が深刻になってきている抄紙
機用ドライヤーキャンバスのクリーニングに使用するの
が特に好ましい。
ーニングベルトとしては、走行する工業用ベルトの表面
に、該工業用ベルトの走行に応じて順次表面が所定長さ
に渡って接触するように配置する必要がある。クリーニ
ングベルトは、両端部が工業用ベルトより上方に離れて
設置された時に両端部の間の部分が、自重によって工業
用ベルトの表面に接触すること、複数の巾方向に延長す
る構成単位片を平行に長さ方向に並べて配置し、該構成
単位片を、巾方向と平行な軸に対して互いに変動可能に
連結したこと、表面に通孔を形成したこと、連結する構
成単位片間を互いに変動可能に連結したこと等が好まし
い。
ト構成単位片を糸状体で連結した簾状のベルトがある。
この簾状のベルトは巾方向に延長する棒状体と棒状体の
間が糸状体で連結されているのでベルトの長さ方向や上
下方向に動くことができるためしなやかに変形するので
工業用ベルトの表面に均一に接触することができ、また
工業用ベルトの走行により棒状体は変動し振動する。そ
して棒状体の間隔部が通孔となる。
挿通し連結ロッドを糸状体で連結したクリーニングベル
トは前述の棒状体を用いたベルトの作用に加えて筒状体
が回転するのでより大きい振動が発生する。連結ロッド
を筒状体の内径より細くして遊びを設けると振動発生効
果はさらに大きくなる。これ等の簾状のクリーニングベ
ルトにおいては巾方向に延長する棒状体や筒状体を複数
に分割することもできる。分割すると各筒状体は独立し
て回転したり移動し、棒状体も独立して移動するのでし
なやかさが向上し、振動効果が良好となる。分割した棒
状体を巾方向に糸状体で連結し、一本おきにずらして該
糸状体を斜め方向に経糸状体で連結すると棒状体の前後
左右上下の変動が行われるので振動効果は大きくなる。
に連結孔を設けたブロックとすることができる。本発明
のブロックは板状の物も含んでいる。ブロックを巾方向
にブロックの前部と次のブロックの後部が互い違いにな
るように繰り返して順次並べ、連結孔に連結ロッドを挿
通してベルト状に連結するが、連結孔と連結ロッドの間
に遊びを設けることによりブロックは上下前後に変動し
振動を発生する。遊びは連結ロッドとして連結孔より細
いものを使用すれば簡単に形成できる。ブロックの形状
は工業用ベルトとの接触からみて側面形状が略々楕円形
または矩形の底片が長いものが良い。ブロックとブロッ
クの前部と後部の間に通孔が形成される。
状のリングとすることもできる。本発明でいうリングは
線を連結したリングだけはなく、板状物の中側に中央孔
を設けたものを含む。このようなリングを巾方向に並べ
この列をずらして順次並べることによりリングを全体と
して千鳥状に配列し糸状体をリングの孔に通して斜方向
に編成してベルトとしたものもある。斜方向の編成は交
差するように左下から右上と右下から左上の両方に糸状
体を通すことにより行われる。
り、しかも編物であって、中央孔にも遊びがあるので伸
縮性があり走行する工業用ベルトに接触することにより
変動して振動を発生する。リングの間と、リングの中央
孔が通孔となる。この他ベルト構成単位がスパイラルコ
イルであっても良い。スパイラルコイルの螺旋を噛み合
わせることにより形成される共通孔に連結ロッドを挿通
してベルトするとコイルは前後左右に変動するので振動
が発生する。スパイラルコイルの螺旋の間隔が通孔とな
る。
業用ベルトの上方に両端を支持し、クリーニングベルト
はたれ下がって自重により工業用ベルトに接触する。自
重による接触であるので振動によるクリーニングが良好
に行える。なお連結ロッドとは、直線状のものだけでは
なく、波状に形成されたものも含む。また、前述したよ
うに本発明のクリーニングベルトは特に抄紙機用ドライ
ヤーキャンバスの汚れを落とすのに好適である。
ベルトを示す平面図、図2はその長さ方向に切断した断
面図である。図1のクリーニングベルトはベルト巾方向
に複数に分割された棒状の構成単位片2の中心に貫通孔
を有する構成単位片2が緯糸状体16を棒状体の中心孔
に挿通することにより連結されている。そしてこの連結
された棒状体を一本おきにずらして構成単位片を千鳥状
に配列し、緯糸状体を斜め方向に経糸状体3で連結して
簾状のベルトとした。バイアス状の組織であるので経方
向の伸縮性が大きく、構成単位の変動により振動効果が
奏される。
方向に分割したものであるが、この他平面が小判状の板
材や、リングでもよい。このような構成単位片は、工業
用ベルトとの接触面積が大きくなるためクリーニング効
果が良い。また、工業用ベルトとの接触がスムーズで工
業用ベルトに損傷を与えないという利点がある。他の構
成単位片としては、クリーニング効果は多少低下する
が、例えば断面が楕円形状や球状のものが使用できる。
特に工業用ベルトに損傷を与えてしまう危険性がある場
合には、鋭い角を有する構成単位片を使用することは好
ましくない。このように構成単位片を配置したクリーニ
ングベルトは、構成単位片を工業用ベルトにまんべんな
く均一に接触させることができる利点がある。勿論構成
単位片の連結の仕方は千鳥状に限定されず、例えば、碁
盤の目のように連結しても良い。また、構成単位片を縛
ったり、接着して連結することもできる。
に配置することが好ましい。なぜならば、糸状体の摩耗
を防止して、切断を防ぐことができるからである。構成
単位片と糸状体の間には通孔4が形成されており、落ち
た汚れが通孔部からクリーニングベルト表面上に浮き上
がるため、工業用ベルトとクリーニングベルトの間に汚
れの滞留が発生しない。汚れが滞留すると汚れが徐々に
増加し、ついには工業用ベルトとクリーニングベルトと
が接触しなくなって、クリーニング効果がなくなってし
まうのである。
ニングベルトを示す平面図である。図2でクリーニング
ベルト1は、複数の構成単位片2が糸状体3によって長
さ方向に連結配置されて形成されている。本実施例の構
成単位片2は巾方向に連続した筒状の構成単位片であ
る。簾状の構造体であるのでそれぞれの構成単位片2が
長さ方向に移動できる。このような均一の太さの円筒状
構成単位片を使用した本実施例のクリーニングベルト
は、工業用ベルトとの接触面積が大きくなるためクリー
ニング効果が良く、工業用ベルトの接触がスムーズで工
業用ベルトに損傷を与えないという利点がある。他の筒
状構成単位片としては、巾方向に切断した断面が波状に
屈曲させたものや、巾方向で太さが大小変化したものも
使用できる。
3とを、構成単位片の表面に円周方向の溝を形成し、こ
の溝に糸状体3を縛り付けることによって連結した。こ
のようにすることにより糸状体の摩耗を防ぐことができ
る。他には、編んで連結したり、構成単位片に孔を形成
して糸状体を挿通して連結したり、接着して連結するこ
とができる。本実施例でも、構成単位片と構成単位片の
間には通孔4が形成されている。
ングベルトを示す。図3のクリーニングベルト1は、複
数の構成単位片であるスパイラルコイル2が連結ロッド
5によって長さ方向に連結配置されて形成されている。
スパイラルコイルを複数、平行に配置して螺旋条を噛み
合わせて組み合わせ、組み合わせにより形成された共通
孔6に連結ロッド5を挿通してスパイラルコイルを連結
する。連結ロッドを中心にそれぞれのスパイラルコイル
が前後左右上下に変動するのである。本実施例は、右巻
きのスパイラルコイルと、左巻きのスパイラルコイルを
交互に組み合わせて形成した。このように形成すると、
走行面に接触するスパイラルコイルの角度が一方向に片
寄ることがないために、走行性が安定する利点がある。
勿論、右巻きのスパイラルコイル同士を組み合わさせて
も良いし、左巻きのスパイラルコイル同士を組み合わせ
ても良い。
ラルコイルのピッチに合わせて波状に形成した。このよ
うに連結ロッドを形成すると、連結ロッドの抜けを防止
できる利点がある。また、スパイラルコイルの位置決め
をすることができ、スパイラルコイル間に遊びを形成し
コイル同士の接触を防止できる利点もある。また、連結
ロッドの径を共通孔の径より小さくすると、スパイラル
コイルの変動が生じ振動発生効果が良好となる。本実施
例でも、スパイラルコイルと連結ロッドの間には通孔4
が形成されている。図4は図3の長さ方向に切断した断
面を示し、スパイラルコイルの噛み合わせによる共通孔
6に連結ロッド5が挿通されている。
ングベルトを示す。図5でクリーニングベルト1は、複
数のブロック状の構成単位片2を連結ロッド5によって
長さ方向に連結配置されて形成されている。本実施例の
複数のブロック状の構成単位片2は前後両端部近傍に2
つの挿通孔を有するブロックである。該ブロックの前部
と次のブロックの後部を挿通孔を合わせて巾方向に順次
並べ合致した共通孔6に連結ロッドを挿通する。この連
結を繰り返すことによりベルトを形成する。ブロックは
長さ方向の断面が小判型、楕円型、矩形が好ましい。本
実施例では小判型である。連結されたブロックの前部と
後部の間に通孔4が形成される。図6は図5を長さ方向
に切断した断面を示し、ブロックの共通孔6にこの径よ
り細い連結ロッド5が挿通されており遊びが存在する。
遊びがあるとブロックが変動し、振動効果が良好とな
る。
用方法を示す。クリーニングベルト1が、工業用ベルト
8の表面上に接触するように設置されている。本実施例
の設置方法について説明する。クリーニングベルトの両
端部に取り付け棒7を取り付け、取り付け棒7を工業用
ベルトより上方に離して吊るす。棒を取り付けて吊るす
だけなので、簡単に設置できる。両端部を吊るして設置
すると、両端部の間のクリーニングベルトが自重によっ
て工業用ベルトの表面に接触する。このように設置する
と、クリーニングベルト端部が暴走して工業用ベルトに
衝突し、損傷を与える危険性がない。また、クリーニン
グベルトを工業用ベルトの凹凸や厚薄等の方面状況変化
に応じて一定圧で接触させることができる利点がある。
さらに、取り付け棒7の位置を移動させることにより、
汚れの状況に応じて、接触長さを変更できる利点もあ
る。また、クリーニングベルトは、その一部がロール9
の上に位置するように設置されている。このように設置
すると、クリーニングベルトの重量をロールで支えるこ
とができ、工業用ベルトの負担を軽減させることができ
る利点がある。工業用ベルト8はロール9に掛け渡され
て走行する。工業用ベルト8が走行することで、工業用
ベルト全周がクリーニングベルト1と接触する。この接
触により工業用ベルトの汚れが落ちるのである。落ちた
汚れ10は、工業用ベルト上に載置したまま搬送し、ロ
ール回転部等で落下させて、汚れ凹収箱11に落として
回収すれば良い。なお、クリーニングベルトの巾、長
さ、接触させる長さは、汚れの状況等に応じて適当に設
定すれば良いが、巾については工業用ベルトの巾とほぼ
同じにするのが合理的である。
十分で、使用が簡単かつ容易であり、格別な洗浄装置を
設けることなく工業用ベルトの汚れを除去、防止するこ
とができる。
面図である。
の平面図である。
の平面図である。
の平面図である。
説明図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 走行する工業用ベルトの表面に、ベルト
構成単位片を長さ方向に平行に並べて遊びを設けて変動
可能に連結してなる有端状のクリーニングベルトの表面
を、接触させて工業用ベルトの汚れを除去することを特
徴とする工業用ベルトのクリーニング方法。 - 【請求項2】 クリーニングベルトを、長さ方向の両端
部を工業用ベルトより上方に離して吊るして設置し、該
クリーニングベルトの両端部の間の部分を自重によって
工業用ベルトの表面に接触させる、請求項1に記載され
た工業用ベルトのクリーニング方法。 - 【請求項3】 クリーニングベルトを該ベルトの一部が
工業用ベルトが張架されているロール上に位置するよう
に、設置する、請求項1または2に記載された工業用ベ
ルトのクリーニング方法。 - 【請求項4】 クリーニングベルトの構成単位片の位置
が変動可能に連結されており、クリーニングベルトの構
成単位片間が工業用ベルトとの接触によって変動して振
動を発生しこれにより汚れを除去する、請求項1ないし
3のいずれか1項に記載された工業用ベルトのクリーニ
ング方法。 - 【請求項5】 複数の巾方向に延長するベルト構成単位
片を平行に並べて長さ方向に配置し、該長さ方向に配置
した構成単位片を巾方向に平行な軸に対して互いに変動
可能に連結して形成したクリーニングベルトを走行する
工業用ベルト表面に接触することによって、クリーニン
グベルトに振動を発生させ、この振動を工業用ベルトに
与えて汚れを除去する、請求項1ないし4のいずれか1
項に記載された工業用ベルトのクリーニング方法。 - 【請求項6】 クリーニングベルトが表裏面に貫通する
通孔を有しており、落とした汚れを通孔部からクリーニ
ングベルトの接触面と反対側の表面上に浮き上がらせる
ことにより、クリーニングベルトと工業用ベルトに汚れ
が滞留することを防止する、請求項1ないし5のいずれ
か1項に記載された工業用ベルトのクリーニング方法。 - 【請求項7】 工業用ベルトが抄紙用ドライヤーキャン
バスである、請求項1ないし6のいずれか1項に記載さ
れた工業用ベルトのクリーニング方法。 - 【請求項8】 ベルトの巾方向に配置したベルト構成単
位片を平行にベルトの長さ方向に並べ、各構成単位を遊
びを設けて変動可能に連結し、ベルトの表裏に貫通する
通孔を配設してなる有端状のクリーニングベルト。 - 【請求項9】 ベルト構成単位片が棒状体であって、該
棒状体を糸状体で連結して簾状とし、棒状体間に通孔を
形成した簾状体からなる、請求項8に記載されたクリー
ニングベルト。 - 【請求項10】 棒状体がベルトの巾方向に複数に分割
された分割体を糸状体で巾方向に連結した棒状体であ
る、請求項9に記載されたクリーニングベルト。 - 【請求項11】 巾方向に複数に分割され、緯方向連結
糸状体で巾方向に連結した棒状体を一本おきに巾方向に
ずらして配列し、連結した糸状体を順次斜め方向に経方
向連結糸状体で連結した、請求項9または10に記載さ
れたクリーニングベルト。 - 【請求項12】 ベルト構成単位片が中空筒状体に連結
ロッドを挿通した筒状体であって、連結ロッドを糸状体
で連結して中空筒状体を回転自在となし、筒状体間に通
孔を形成した、請求項8に記載されたクリーニングベル
ト。 - 【請求項13】 ベルト構成単位片が側面が略々楕円形
状ないし矩形状のブロックであって長さ方向の両端付近
に連結孔を設け、ブロックの前方部と次のブロックの後
方部を互い違いに並べて連結孔に連結孔の径より細い連
結ロッドを挿通して遊びを設けて摺動可能に連結し各ブ
ロックの前部と長さ方向で隣り合うブロックの後部との
間に通孔が形成された、請求項8に記載されたクリーニ
ングベルト。 - 【請求項14】 ベルト構成単位片が略々楕円形状ない
し矩形状のリングであって、該リングを平面がベルト面
を形成するようにベルト巾方向に並べこの列をずらして
リングを全体として千鳥型に配列して糸状体で斜方向に
編成して形成したベルトである、請求項8に記載された
クリーニングベルト。 - 【請求項15】 ベルト構成単位片がスパイラルコイル
であり、該コイルの螺旋を噛み合わせ、形成される共通
孔に遊びを設けて連結ロッドを挿通してなるベルトであ
る、請求項8に記載されたクリーニングベルト。
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