JP3493384B2 - 電圧非直線性抵抗素子およびその製造方法 - Google Patents

電圧非直線性抵抗素子およびその製造方法

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JP3493384B2 JP50982894A JP50982894A JP3493384B2 JP 3493384 B2 JP3493384 B2 JP 3493384B2 JP 50982894 A JP50982894 A JP 50982894A JP 50982894 A JP50982894 A JP 50982894A JP 3493384 B2 JP3493384 B2 JP 3493384B2
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正忠 淀川
利行 山崎
仁見 内藤
正仁 古川
大 松岡
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、電圧非直線性抵抗素子に関する。
背景技術 近年サイリスタ、トランジスタ、集積回路などの半導
体素子および半導体回路とその応用の急速な発展にとも
ない計測、制御、通信機器および電力機器における半導
体素子、半導体回路の使用が普及し、これら機器の小型
化、高性能化が急速に進展している。しかし、他方では
このような進歩にともない、これらの機器やその部品の
耐電圧、耐サージ、耐ノイズ性能は十分なものとはいえ
なかった。このためこれらの機器や部品を異常なサージ
やノイズから保護すること、あるいは回路電圧を安定化
することがきわめて重要な課題になってきている。これ
らの課題の解決のために電圧非直線性がきわめて大き
く、放電耐量の大きい、寿命特性の優れた、しかも安価
な電圧非直線性抵抗体材料の開発が要請されてきてい
る。
これらの目的のため、シリコンカーバイド(SiC)、
セレン(Se)、シリコン(Si)、ZnO等を主成分とした
バリスタが利用されている。なかでもZnOを主成分とし
たバリスタは、一般に制限電圧が低く、電圧非直線指数
が大きいなどの特徴を有している。そのため半導体素子
のような過電流耐量の小さなもので構成される機器の過
電圧に対する保護に適しているので、SiCバリスタなど
に代って広く利用されるようになっている。
ところで、通常、上記のようなZnO系電圧非直線性抵
抗素子は、ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原
料粉末の成形体を、他の材料の電圧非直線性抵抗素子と
同様、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却工程を備
える焼成工程により焼成して製造されている。従来、焼
成の全工程は、同一酸素分圧の雰囲気(通常は大気)中
で行なわれていたが、100を超えるような非直線指数α
をもつバリスタは得られておらず、通常、αは50程度で
あった。
そこで、特開昭59−106102号公報には、上記の焼成工
程において、高温保持工程の後半時点から冷却工程に入
った直後の時点までの間に、焼成雰囲気の酸素分圧を、
2×10-1気圧(空気の酸素分圧)未満の値から、2×10
-1気圧以上の値に切り換えて、αの値の向上を図ったZn
O系バリスタの製造方法が提案されている。
発明の開示 しかしながら、上記のZnOを主成分とする従来のバリ
スタは、高温、高湿度中での負荷寿命試験において劣化
しやすく、そのためガラスコート等を施さなければなら
ない。また、直流電圧印加による劣化の場合には、印加
方向の違いでI−V特性に非対称性が生ずるという問題
がある。さらに、上記のZnOを主成分とする従来のバリ
スタでは、特に、高温焼成等の条件で作製した場合、粒
成長が進むと同時に、リーク電流が大きくなるという問
題がある。
さらに、従来の製造技術にあっては、α以外のバリス
タ特性と焼成雰囲気の酸素分圧との関係についての研究
は何ら行なわれていない。実際、上記特開昭59−106102
号公報に開示された手法で、バリスタを製造すると、サ
ージ寿命がバリスタ電圧の変化率で−4.0%近辺かそれ
以上となってしまうという問題がある。
また、約2mmを越える厚みのディスクバリスタでは、
従来法のいずれで焼成したとしても、上記のサージ寿命
の悪化という問題がある。これは、バリスタの厚みが大
きいと、内部の結晶粒径が表面のそれに比べて小さくな
ってしまい、電流が印加されると、表面のみに大きな電
流が流れ破壊してしまうからである。
そこで、本発明の第一の目的は、高温、高湿度中での
負荷寿命が向上し、直流電流の印加方向の違いによるI
−V特性の非対称性の劣化を防止することのできる電圧
非直線性抵抗素子を提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、高温、高湿度中での負
荷寿命が向上し、直流電流の印加方向の違いによるI−
V特性の非対称性の劣化を防止するとともに、リーク電
流を減少させることのできる電圧非直線性抵抗素子のた
めの磁器組成物を提供することにある。
さらに、本発明の第三の目的は、サージ寿命特性を向
上させることのできる電圧非直線性抵抗素子の製造方法
を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(26)の本発明によ
り達成される。
(1)酸化亜鉛を主成分とし、 これに副成分として、希土類元素のうち少なくとも1
種、酸化コバルト、酸化クロム、III b族元素酸化物の
うち少なくとも1種、I a族元素酸化物のうち少なくと
も1種、それぞれ金属または半金属元素の総量のうち、
Caに換算して0.01〜2原子%の酸化カルシウムおよびSi
に換算して0.001〜0.5原子%の酸化シリコンを含有する
焼結体であって、 カルシウムとシリコンの原子比(Ca/Si)が0.2〜20の
範囲である電圧非直線性抵抗素子。
(2)前記希土類がLa,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,YbおよびLuである上記(1)の電圧非直線性抵抗素
子。
(3)前記III b族元素が、B、Al、GaおよびInである
上記(1)または(2)の電圧非直線性抵抗素子。
(4)前記I a族元素が、K、RbおよびCsである上記
(1)〜(3)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子。
(5)前記カルシウムとシリコンの原子比が、2〜6の
範囲に設定されている上記(1)〜(4)のいずれかの
電圧非直線性抵抗素子。
(6)希土類元素のうち少なくとも1種が、金属または
半金属元素の総量のうち0.05〜5原子%含有される上記
(1)〜(5)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子。
(7)コバルトが、金属または半金属元素の総量のうち
0.1〜20原子%含有される上記(1)〜(6)のいずれ
かの電圧非直線性抵抗素子。
(8)クロムが、金属または半金属元素の総量のうち0.
01〜1原子%含有される上記(1)〜(7)のいずれか
の電圧非直線性抵抗素子。
(9)III b族元素の少なくとも1種が総量で、金属ま
たは半金属元素の総量のうち0.0005〜0.5原子%含有さ
れる上記(1)〜(8)のいずれかの電圧非直線性抵抗
素子。
(10)I a族元素のうち少なくとも1種が総量で、金属
または半金属元素の総量のうち0.001〜1原子%含有さ
れる上記(1)〜(9)のいずれかの電圧非直線性抵抗
素子。
(11)さらに、酸化マグネシウムが含有される上記
(1)〜(10)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子。
(12)マグネシウムが、金属または半金属元素の総量の
うち0.05〜10原子%含有される上記(11)の電圧非直線
性抵抗素子。
(13)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成して得られた上記
(1)〜(12)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子であ
って、 焼成雰囲気の酸素分圧を、前記加熱昇温工程の少なく
とも一部において1.5×10-1気圧未満とし、その後それ
より高い酸素分圧とした電圧非直線性抵抗素子。
(14)前記加熱昇温工程のうち、600℃〜1300℃の間
で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未満から
それより高い酸素分圧に切り換える上記(13)の電圧非
直線性抵抗素子。
(15)前記加熱昇温工程のうち、800℃〜1200℃の間
で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未満から
それより高い酸素分圧に切り換える上記(14)の電圧非
直線性抵抗素子。
(16)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成して得られた上記
(1)〜(12)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子であ
って、 前記加熱昇温工程の途中に温度保持工程を設け、少な
くともこの温度保持工程において焼成雰囲気の酸素分圧
を1.5×10-1気圧未満とし、その後それより高い酸素分
圧とした電圧非直線性抵抗素子。
(17)前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の温度範囲
で設けた上記(16)の電圧非直線性抵抗素子。
(18)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成して得られた上記
(1)〜(12)のいずれかの電圧非直線性抵抗素子であ
って、 加熱昇温工程、焼成温度より低い処理温度に設定保持
する温度保持工程および冷却工程を有するとともに、処
理雰囲気の酸素分圧が1.5×10-1気圧未満に設定された
前処理工程を前記焼成工程前に設け、前記焼成工程にお
ける焼成雰囲気の酸素分圧をそれより高い酸素分圧とし
た電圧非直線性抵抗素子。
(19)前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の温度範囲
で設けた上記(18)の電圧非直線性抵抗素子。
(20)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成する際に、 焼成雰囲気の酸素分圧を、前記加熱昇温工程の少なく
とも一部において1.5×10-1気圧未満とし、その後それ
より高い酸素分圧とする電圧非直線性抵抗素子の製造方
法。
(21)前記加熱昇温工程のうち、600℃〜1300℃の間
で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未満から
それより高い酸素分圧に切り換える上記(20)の電圧非
直線性抵抗素子の製造方法。
(22)前記加熱昇温工程のうち、800℃〜1200℃の間
で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未満から
それより高い酸素分圧に切り換える上記(21)の電圧非
直線性抵抗素子の製造方法。
(23)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成する際に、 前記加熱昇温工程の途中に温度保持工程を設け、少な
くともこの温度保持工程において焼成雰囲気の酸素分圧
を1.5×10-1気圧未満とし、その他をそれより高い酸素
分圧とする電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
(24)前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の温度範囲
で設けた上記(23)の電圧非直線性抵抗素子の製造方
法。
(25)ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素子原料粉
末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程および冷却
工程を備える焼成工程により焼成する際に、 加熱昇温工程、焼成温度より低い処理温度に設定保持
する温度保持工程および冷却工程を有するとともに、処
理雰囲気の酸素分圧が1.5×10-1気圧未満に設定された
前処理工程を前記焼成工程前に設け、前記該焼成工程に
おける焼成雰囲気の酸素分圧をそれより高い酸素分圧と
する電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
(26)前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の温度範囲
で設けた上記(25)の電圧非直線性抵抗素子の製造方
法。
発明の作用および効果 本発明の電圧非直線性抵抗素子においては、カルシウ
ムとシリコンの添加原子比(Ca/Si)を0.2〜20、好まし
くは2〜6に設定するようにしたので、高温、高湿度中
での負荷寿命が向上し、直流電流の印加方向の違いによ
るI−V特性の非対称性の劣化が極力防止されるように
なる。
さらに、上記電圧非直線性抵抗素子においては、Mgを
金属元素のみの百分率換算で0.05〜10.0原子%添加する
ことにより、たとえ、高温で焼成が行なわれたとしても
粒成長が抑制され、しかも、リーク電流が減少される。
本発明の製造方法による電圧非直線性抵抗素子におい
ては、本焼成の前段階で行なった酸素分圧1.5×10-1
圧未満での焼成により、素体の内外で均一なZnO粒子が
生成され、ZnO粒子の半導体化が促進されるとともに、
その後の酸素分圧1.5×10-1気圧以上の本焼成により、Z
nO粒子の粒界部分の酸化および均一な粒成長が進み、バ
ラツキの無いバリスタ特性が得られる。また、上記のZn
O粒子の充分な半導体化により、高サージ寿命特性が得
られる。
図面の簡単な説明 第1図は、本発明の焼成温度パターンの一例を示すタ
イムチャート図であり、第2図は、本発明の焼成温度パ
ターンの他の例を示すタイムチャート図であり、第3図
は、本発明の焼成温度パターンの更に他の例を示すタイ
ムチャート図である。
発明を実施するための最良の形態 本発明の電圧非直線性抵抗素子は、酸化亜鉛を主成分
とする。酸化亜鉛の含有量はZn換算で金属または半金属
元素中の80原子%以上、好ましくは85〜99原子%が好ま
しい。
これに副成分として、希土類元素のうち少なくとも1
種の酸化物;酸化コバルト;酸化クロム;III b族元素の
少なくとも1種の酸化物;I a族元素の少なくとも1種の
酸化物;酸化カルシウム;および酸化シリコンを含有す
る。
これら副成分を構成する金属元素のうち、希土類は、
Y、ランタノイドのいずれであってもよいが、特にLa,P
r,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,YbおよびLuのうちの1
種または2種以上が好ましい。2種以上用いるときの混
合比は任意である。そして、その含有量は、金属および
半金属元素のみの原子百分率に換算して、希土類元素の
うち少なくとも1種の総量が0.05〜5原子%であること
が好ましい。コバルトの含有量は0.1〜20原子%である
ことが好ましい。クロムの含有量は0.01〜1原子%であ
ることが好ましい。III b族元素としては、硼素、アル
ミニウム、ガリウムおよびインジウムのうち少なくとも
1種が好ましく、2種以上用いるときの量比は任意であ
るが、その総量は0.0005〜0.5原子%が好ましい。I a族
元素としては、カリウム、ルビジウム、セシウムのうち
少なくとも1種が好ましく、2種以上用いるときの量比
は任意であるが、その総量は0.001〜1原子%が好まし
い。カルシウムの含有量は0.01〜2原子%が好ましく、
シリコンの含有量は0.001〜0.5原子%が好ましい。
このような前提において、カルシウムとシリコンの原
子比(Ca/Si)は0.2〜20の範囲、特に2〜6の範囲に設
定されていなければならない。
このような量規制が好ましいのは以下の理由による。
Zn量が減少すると高温高湿度中での負荷寿命試験におい
て劣化しやすくなる。希土類元素は電圧非直線抵抗特性
を向上させるが、多すぎると、サージ耐量を低下させ
る。Coは電圧非直線抵抗特性を向上させるが、多すぎる
と、制限電圧特性を低下させる。Crは電圧非直線抵抗特
性を向上させるが、多すぎると、エネルギー耐量を低下
させる。III b族元素は制限電圧特性、エネルギー耐量
を向上させるが、多すぎると、電圧非直線抵抗特性を低
下させる。I a族元素はリーク(漏洩)電流特性を向上
させるが、多すぎると、エネルギー耐量を低下させる。
Caは電圧非直線抵抗特性を向上させるが、多すぎると、
エネルギー耐量を低下させる。Siはリーク(漏洩)電流
特性を向上させるが、多すぎると、焼結を阻害する。Ca
/Si比が0.2未満となったり、20超となると特に初期のI
−V特性の非対称性が悪化し、かつその劣化が増大し、
非直線性が低下する。また、Ca/Si比が0.2未満のときに
は負荷寿命も悪化する。
さらに、副成分中には酸化マグネシウムが含有される
ことが好ましい。Mgの含有量は0.05〜10原子%が好まし
い。Mgの添加により、I−V特性の非対称性の劣化が防
止され、リーク電流が減少する。
このような組成を有するバリスタ素子は焼結体であっ
て、1〜100μm程度のグレインを有する。グレイン
は、主成分ZnOとともに、コバルト、アルミニウム等の
副成分が含有され、さらに粒界にはその他の副成分が存
在する。
そして、このような焼結体は常法に従い電極付け等を
施され電圧非直線性抵抗素子とされる。この際、ガラス
等によるコートは通常必要としない。また、その用途と
しては、家庭用電気製品用、産業用機器用等の全ての電
圧非直線性抵抗素子に用いることができ、特に高電圧用
等産業機器用等で形状の大きな素子に用いることが望ま
しい。
次に、このような素子の製造方法について説明する。
この際、焼成は常法に従い行ってもよいが以下に述べる
ような例えば、第1図ないし第3図に示したタイムチャ
ートで示される、前処理工程および本焼成工程を行うこ
とが好ましい。
前処理工程においては、雰囲気の酸素分圧を大気の酸
素分圧である1.5×10-1気圧未満とする(以下、本明細
書においては、前処理工程におけるこの酸素分圧を第1
酸素分圧と称することがある)。特に、この酸素分圧
は、1×10-1気圧以下、特に5×10-2気圧以下が望まし
い。なお、酸素分圧は通常105気圧程度以上とする。そ
の理由は、素体内部および表面における均一な粒成長の
ためには、上記範囲の酸素分圧下で熱処理することが必
要であるからである。このような酸素分圧を得るために
は、減圧したり、窒素、アルゴン等のガスを用いて行っ
てもよい。なお、第1および第2の酸素分圧の管理は、
少なくとも例えば400℃以上の温度にて行えばよい。
上記本焼成工程においては、上記酸素分圧を1.5×10
-1気圧以上、特に2×10-1気圧以上、通常10気圧程度以
下とする(本明細書においては、以下、この酸素分圧を
第2酸素分圧と称することがある)。その理由は、第1
酸素分圧下で熱処理されて還元された素体を再酸化する
のに空気中雰囲気程度以上の酸素分圧を必要とするから
である。この際、大気圧程度の圧力とすればよい。
第1図に示される例においては、加熱昇温工程、温度
保持工程、および冷却工程からある一連の工程をおこな
っている。温度保持工程における温度は、材料によって
も異なるが、通常1150〜1450℃、特に1250〜1450℃の範
囲に設定される。昇温速度は、毎時5〜1000℃程度、特
に200℃程度に設定する。また、冷却速度は毎時5〜100
0℃程度とする。この例においては、加熱昇温工程の少
なくとも一部を上記第1酸素分圧とし、その他を上記第
2酸素分圧に切替える。より具体的には、最長、室温〜
400℃の温度から、温度保持工程の開始後、保持時間の1
/3、特に1/10までの時間を第1酸素分圧とする。この
際、酸素分圧の切替は、600〜1300℃、特に800〜1200℃
の温度とする。
第2図に示される例においては、加熱昇温工程、前処
理温度保持工程、加熱昇温工程、温度保持工程、および
冷却工程からなる一連の工程を行っている。前処理温度
保持工程における保持温度は、600〜1250℃の範囲、特
に600〜1200℃、さらには900〜1200℃の範囲とすること
が望ましい。これは、上記温度範囲内で成形体の収縮、
焼結が急激に進むからである。温度保持工程における温
度、および昇降温速度は上記第1図の場合と同じであ
る。この例においては、2回の加熱昇温工程および前処
理温度保持工程のうち少なくとも前処理温度保持工程ま
でを上記第1酸素分圧とし、その他を上記第2酸素分圧
とする。より具体的には、最短、前処理温度保持工程
中、最長室温〜400℃の温度から、温度保持工程の開始
後、保持時間の1/3、特に1/10の時間までの温度を第1
酸素分圧とする。切替温度は第1図の場合と同じであ
る。
第3図に示される例においては、加熱昇温工程、温度
保持工程、および冷却工程からなる一連の工程からなる
前処理工程と、同様に加熱昇温工程、温度保持工程、お
よび冷却工程からなる一連の工程からなる本焼成工程と
を行っている。本焼成工程における温度保持工程の保持
温度、および前処理工程と本焼成工程における昇降温速
度等は、第1図の場合と同じである。また、前処理工程
における温度保持工程の保持温度は、第2図の前処理温
度保持工程の温度と同じであってよい。理由は、第2図
の場合と同様である。
上記全ての例で、本焼成工程における温度保持工程の
保持時間は、30分以上とすることが望ましい。また、第
2図および第3図の例において、前処理温度保持工程お
よび前処理工程の温度保持工程の保持時間は、6時間以
下とすることが望ましい。この程度の時間があれば、Zn
Oの粒子の素体内外における均一な成長および充分な半
導体化を達成することができるからである。
なお、原料としては、ZnO等の酸化物や、焼成により
酸化物となる化合物、例えば、炭酸塩、シュウ酸塩等を
用いればよい。原料ZnOの粒径は0.1〜5μm程度とし、
原料副成分源の粒径は0.1〜3μm程度とするか、ある
いは溶液添加してもよい。混合および成形は常法に従
う。
また、上記の製造方法は、Znを金属または半金属元素
中の80原子%以上、好ましくは85〜99原子%含有するZn
O系電圧非直線性抵抗素子の製造において好適である。
この際、副成分としては、希土類元素、コバルト、クロ
ム、III b族元素、I a族元素、カルシウム、シリコンが
可能である。
実施例 以下、実施例により、本発明について具体的に説明す
る。
実施例1 ZnO粉末に、Pr6O11、Co3O4、CaCO3、SiO2およびその
他の添加物を、表1に示した所定の原子%(金属元素ま
たは反金属元素の百分率換算)に相当する量で添加し、
混合した後、バインダを用いて造粒した。試料1〜7
は、一定量のカルシウム(Ca)に対し、シリコン(Si)
の量を変化させたものであり、逆に、試料8〜14は、一
定量のSiに対し、Caの量を変化させたものである。さら
に、Ca/Siを5と一定にし、CaとSiの量を種々変化させ
たものを試料15〜18とした。
これを、直径17mmのディスク状に加圧成形し、1200〜
1400℃で数時間焼成し、焼結体を得た。その両面に電極
を焼き付けて素子すなわち電圧非直線性抵抗素子である
試料1〜18を作り、電気的特性を測定した。
電気的特性として1mA〜10mAでの非直線指数α、また
高温高湿度中での負荷寿命特性として、温度85℃、湿度
85%の雰囲気中で、バリスタ電圧の90%に相当する電圧
を100時間印加した後、1mA電流を流したときの電極間電
圧(V1mA)の変化率を測定した。
また、この時、電圧印加時の正負極と同じ方向を順方
向、反対の方向を逆方向とし、両方向の変化率を測定す
ることによって劣化の対称性を見た。
以上の結果を上記表1に示した。なお、非直線指数α
は次式によって示される。
α=log(10/1)/log(V10mA/V1mA) ここで、V10mA、V1mAは、それぞれ10mA、1mAにおける
バリスタ電圧を示す。
表1から分かるように、Ca/Siが0.2〜20の試料2〜6
では、V1mAの変化率が、順方向印加の場合で、3以下と
小さく、また電流の順方向印加と逆方向印加での変化率
の差がほとんどなく、対称性が良い。
しかし、試料1および7では、V1mAの変化率がそれぞ
れ18.8、24.4と大きく、従って、寿命が短く、しかも、
上記変化率の差も4.3、16.5と大きく、対称性が悪い。
また、Caの量を変化させた場合においても、Ca/Siの
値が0.2〜20の範囲を外れた試料8および14では、上記
範囲内の試料9〜13に対して、変化率およびその順逆方
向の差も大きく、劣化が非対称性である。
さらに、Ca/Siの値を試料1ないし13の中から最良の
5に設定しても、Caの添加量が0.01原子%未満や2原子
%超の場合や、Siの添加量が0.001原子%未満や0.5原子
%超の場合には、すなわち、Ca/Siの値が好ましい範囲
において同じであって、CaとSiの添加量が少なすぎた
り、多すぎたりしたときには、初期特性や信頼性に悪影
響を及ぼすことが分かる。
次に、Ca/Siを好ましい値である3.33に設定した状態
で、ZnO粉末に、プラセオジウムPr以外の希土類ランタ
ンLa、ネオジウムNd、サマリウムSm、ユーロピウムEu、
ガドリニウムGd、テルビウムTb、ディスプロシウムDy、
ホルミウムHo、エルビウムEr、ツリウムTm、イッテルビ
ウムYb、ルテチウムLu、および他の添加物を表2に示す
ようにして添加し、上記と同様に試料20〜31を作製し、
この試料20〜31についても上記と同じ条件で電気的特性
を測定した。その結果も表2に示した。
表2から分かるように、希土類としてPr以外を添加し
た場合にも、Prを添加したときと同様、高温高湿負荷試
験において良好な結果が得られた。また、上記以外の他
の希土類についても、同様に試験を行ったところ、上記
と同様の結果が得られた。
次に、Ca/Siを好ましい値である4または5に設定し
た状態で、ZnO粉末に、プラセオジウムPr、ランタンL
a、ガドリニウムGd、ホルミウムHo、サマリウムSmの2
種以上、および他の添加物を表3に示すようにして添加
し、上記と同様に試料32〜37を作製し、この試料32〜37
についても上記と同じ条件で電気的特性を測定した。そ
の結果も表3に示した。
表3から分かるように、希土類として2種以上を添加
した場合にも、1種のみを添加したときと同様、高温高
湿負荷試験において良好な結果が得られた。また、上記
以外の他の希土類の組み合わせについても、同様に試験
を行ったところ、上記と同様の結果が得られた。
以上、本発明による電圧非直線性抵抗素子において
は、Ca/Siを上記のように設定したことから、高温高湿
負荷等の電気的特性が向上した。
さらに、Ca/Si比を一定とし、各添加物やその添加量
をかえた例を表4〜表6に示す。これらの結果から本発
明の効果が明らかである。
実施例2 ZnO粉末に、MgO、Pr6O11、Co3O4、CaCO3、SiO2および
その他の添加物を、表7に示した所定の原子%(金属元
素または半金属元素の百分率換算)に相当する量で添加
し、混合した後、バインダを用いて造粒した。試料91〜
97は、一定量のカルシウム(Ca)に対し、シリコン(S
i)の量を変化させたものであり、逆に、試料98〜104
は、一定量のSiに対し、Caの量を変化させたものであ
る。さらに、Ca/Siを5と一定にし、CaとSiの量を種々
変化さたものを試料105〜109とした。
これを、直径12mm、厚み3.2mmの円板状に加圧成形
し、500〜800℃で数時間脱バインダした後、空気中で、
従来の焼成温度より高い温度である1200〜1400℃で数時
間焼成し、焼結体を得た。その両面に所定パターンで銀
ペースト印刷し、これを焼き付けて電極とし、素子すな
わち電圧非直線性抵抗素子である試料91〜109を作り、
電気的特性を測定した。
電気的特性としては1mA〜10mAでの非直線指数α、ま
た高温高湿度中での負荷寿命特性として、温度85℃、湿
度85%の雰囲気中で、バリスタ電圧の90%に相当する電
圧を100時間印加した後、1mA電流を流したときの電極間
電圧(V1mA)の変化率を測定した。
また、この時、電圧印加時の正負極と同じ方向を順方
向、反対の方向を逆方向とし、両方向の変化率を測定す
ることによって劣化の対称性を見た。
更に、125℃中で、バリスタ電圧の90%に相当する電
圧を印加したときの各試料のリーク電流を測定した。
以上の結果を上記表7に示した。なお、非直線指数α
は次式によって示される。
α=log(10/1)/log(V10mA/V1mA) ここで、V10mA、V1mAは、それぞれ10mA、1mAにおける
バリスタ電圧を示す。
表7から分かるように、Ca/Siが0.2〜20の試料92〜96
では、V1mAの変化率が、順方向印加の場合で、最大−2.
8と小さく、また電流の順方向印加と逆方向印加での変
化率の差がほとんどなく、対称性が良い。
しかし、試料91および97では、V1mAの変化率がそれぞ
れ−20.1%、−25.6%と大きく、従って、寿命が短く、
しかも、上記変化率の差も3.3%、13.1%と大きく、対
称性が悪い。
また、Caの量を変化させた場合においても、Ca/Siの
値が0.2〜20の範囲を外れた試料98および104では、上記
範囲内の試料99〜103に対して、変化率およびその順逆
方向の差も大きく、劣化が非対称性である。
さらに、Ca/Siの値を試料1ないし14の中から最良の
5に設定しても、Caの添加量が0.01原子%未満や2原子
%超の場合や、Siの添加量が0.001原子%未満や0.5原子
%超の場合には、すなわち、Ca/Siの値が好ましい範囲
において同じであっても、CaとSiの添加量が少なすぎた
り、多すぎたりしたときには、初期特性や信頼性な悪影
響を及ぼすことが分かる。
次に、CaおよびSiの量を好ましい値である0.1原子
%、0.05原子%にそれぞれ設定するとともに、Ca/Siを
好ましい値である2に設定した状態で、Mgの量を表8に
示したように変化させ、上記と同様にして、試料110〜1
19を作製し、この試料についても、上記の電気的特性を
測定した。その結果も表8に示す。なお、III b族元素
としては、B,Al,Ga,Inの1:1:1:1混合物を、I a族元素と
しては、K、Rb、Csの1:1:1混合物をそれぞれ使用し
た。
この表8からも分かるように、試料110および119のよ
うに、Mgの量が好ましい範囲である0.05〜10原子%の範
囲から逸脱すると、リーク電流は急激に大きくなり望ま
しくない。試料110〜119について、焼結体の粒径を測定
したところ、試料110および119ではそれぞれ11.6μm、
8.5μmであり、また試料111〜118では9.0〜11.7μmの
範囲内であった。なお、表7中の上記試料91〜109につ
いては、Mgの添加量を好ましい値である5.0原子%に固
定した。
次に、ZnO粉末に、プラセオジウムPr以外の希土類ラ
ンタンLa、ネオジウムNd、サマリウムSm、ユーロピウム
Eu、ガドリニウムGd、テルビウムTb、ディスプロシウム
Dy、ホルミウムHo、エルビウムEr、ツリウムTm、ジスプ
ロシウム、イッテルビウムYb、ルテチウムLu、および他
の添加物を表9に示すようにして添加し、上記と同様に
試料120〜132を作製し、この試料120〜132についても上
記と同じ条件で電気的特性を測定した。その結果も表9
に示した。
表9から分かるように、希土類としてPr以外を添加し
た場合にも、Prを添加したときと同様、高温高湿負荷試
験において良好な結果が得られた。また、上記以外の他
の希土類についても、同様に試験を行ったところ、上記
と同様の結果が得られた。
さらに、表10には、Ca/Si比を一定とし、各添加物の
添加量をかえた例を示す。
実施例3 試料の組成は、試料No.4で、これらの粉末を湿式混
合、乾燥、造粒後、加圧成形により直径12mm、厚さ1.6m
mの円形の成形物を作製した。
その後、これらの成形物を、上記第1図に示すパター
ンで焼成し、試料201ないし214を、上記第2図に示すパ
ターンで焼成し、試料215および219を作製し、上記第3
図に示すパターンで試料220および224をそれぞれ作製し
た。試料の焼成後の形状は、直径約10mm、厚み約1.4mm
であった。なお、本焼成工程における温度保持工程の保
持温度を1300℃、保持時間を4時間、前処理工程におけ
る温度保持工程の保持温度を1200℃、保持時間を1時間
とした。また、昇降温速度は、すべてを200℃/hとし
た。酸素分圧は、表11に示すように、第1酸素分圧を0
気圧(N2のみ)雰囲気、1×10-2気圧(N2−1%O2)雰
囲気、1×10-1気圧(N2−10%O2)雰囲気とし、第2酸
素分圧を2×10-1気圧雰囲気(大気)、5×10-1気圧
(N2−50%O2)雰囲気、1気圧(O2のみ)雰囲気とし、
その切り変えは、表11に示す時点で行なった。
なお、MgOを含む試料No.94をはじめとする本発明の種
々の組成においても同等の効果が確認された。また、Zn
Oを98.3mol%、Pr6O11を0.5mol%、CoOを1.0mol%、Cr2
O3を0.1mol%、CaOを0.1mol%でも同様の効果が確認さ
れた。
以上の試料に、電極を施し、サージ寿命特性を測定し
た。この測定は、試料に、定格のサージ電流2500Aを10
回印加した後のバリスタ電圧の変化率を測定することに
より行なった。その結果を上記表11に示した。
この表11から分かるように、従来例を示す試料201で
は、上記変化率が−4.0%であったものが、本発明の実
施例の試料では、最低でも−3.5%を示し、最良のもの
では、−0.4%を示すものもあった。
以上から、本発明によれば、サージ寿命特性が向上す
ることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−335273 (32)優先日 平成4年11月20日(1992.11.20) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−80041 (32)優先日 平成5年3月15日(1993.3.15) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 古川 正仁 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (72)発明者 松岡 大 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−39506(JP,A) 特開 昭58−67002(JP,A) 特開 昭54−25494(JP,A) 特開 昭54−36594(JP,A) 特開 昭60−107802(JP,A) 特開 昭61−43404(JP,A) 特開 平2−128401(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/10

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とし、 これに副成分として、希土類元素のうち少なくとも1
    種、酸化コバルト、酸化クロム、III b族元素酸化物の
    うち少なくとも1種、I a族元素酸化物のうち少なくと
    も1種、それぞれ金属または半金属元素の総量のうち、
    Caに換算して0.01〜2原子%の酸化カルシウムおよびSi
    に換算して0.001〜0.5原子%の酸化シリコンを含有する
    焼結体であって、 カルシウムとシリコンの原子比(Ca/Si)が0.2〜20の範
    囲である電圧非直線性抵抗素子。
  2. 【請求項2】前記希土類がLa,Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
    o,Er,Tm,YbおよびLuである請求の範囲1の電圧非直線性
    抵抗素子。
  3. 【請求項3】前記III b族元素が、B、Al、GaおよびIn
    である請求の範囲1または2の電圧非直線性抵抗素子。
  4. 【請求項4】前記I a族元素が、K、RbおよびCsである
    請求の範囲1〜3のいずれかの電圧非直線性抵抗素子。
  5. 【請求項5】前記カルシウムとシリコンの原子比が、2
    〜6の範囲に設定されている請求の範囲1〜4のいずれ
    かの電圧非直線性抵抗素子。
  6. 【請求項6】希土類元素のうち少なくとも1種が、金属
    または半金属元素の総量のうち0.05〜5原子%含有され
    る請求の範囲1〜5のいずれかの電圧非直線性抵抗素
    子。
  7. 【請求項7】コバルトが、金属または半金属元素の総量
    のうち0.1〜20原子%含有される請求の範囲1〜6のい
    ずれかの電圧非直線性抵抗素子。
  8. 【請求項8】クロムが、金属または半金属元素の総量の
    うち0.01〜1原子%含有される請求の範囲1〜7のいず
    れかの電圧非直線性抵抗素子。
  9. 【請求項9】III b族元素の少なくとも1種が総量で、
    金属または半金属元素の総量のうち0.0005〜0.5原子%
    含有される請求の範囲1〜8のいずれかの電圧非直線性
    抵抗素子。
  10. 【請求項10】I a族元素のうち少なくとも1種が総量
    で、金属または半金属元素の総量のうち0.001〜1原子
    %含有される請求の範囲1〜9のいずれかの電圧非直線
    性抵抗素子。
  11. 【請求項11】さらに、酸化マグネシウムが含有される
    請求の範囲1〜10のいずれかの電圧非直線性抵抗素子。
  12. 【請求項12】マグネシウムが、金属または半金属元素
    の総量のうち0.05〜10原子%含有される請求の範囲11の
    電圧非直線性抵抗素子。
  13. 【請求項13】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成して得られた
    請求の範囲1〜12のいずれかの電圧非直線性抵抗素子で
    あって、 焼成雰囲気の酸素分圧を、前記加熱昇温工程の少なくと
    も一部において1.5×10-1気圧未満とし、その後それよ
    り高い酸素分圧とした電圧非直線性抵抗素子。
  14. 【請求項14】前記加熱昇温工程のうち、600℃〜1300
    ℃の間で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未
    満からそれより高い酸素分圧に切り換える請求の範囲13
    の電圧非直線性抵抗素子。
  15. 【請求項15】前記加熱昇温工程のうち、800℃〜1200
    ℃の間で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未
    満からそれより高い酸素分圧に切り換える請求の範囲14
    の電圧非直線性抵抗素子。
  16. 【請求項16】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成して得られた
    請求の範囲1〜12のいずれかの電圧非直線性抵抗素子で
    あって、 前記加熱昇温工程の途中に温度保持工程を設け、少なく
    ともこの温度保持工程において焼成雰囲気の酸素分圧を
    1.5×10-1気圧未満とし、その後それより高い酸素分圧
    とした電圧非直線性抵抗素子。
  17. 【請求項17】前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の
    温度範囲で設けた請求の範囲16の電圧非直線性抵抗素
    子。
  18. 【請求項18】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成して得られた
    請求の範囲1〜12のいずれかの電圧非直線性抵抗素子で
    あって、 加熱昇温工程、焼成温度より低い処理温度に設定保持す
    る温度保持工程および冷却工程を有するとともに、処理
    雰囲気の酸素分圧が1.5×10-1気圧未満に設定された前
    処理工程を前記焼成工程前に設け、前記焼成工程におけ
    る焼成雰囲気の酸素分圧をそれより高い酸素分圧とした
    電圧非直線性抵抗素子。
  19. 【請求項19】前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の
    温度範囲で設けた請求の範囲18の電圧非直線性抵抗素
    子。
  20. 【請求項20】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成する際に、 焼成雰囲気の酸素分圧を、前記加熱昇温工程の少なくと
    も一部において1.5×10-1気圧未満とし、その後それよ
    り高い酸素分圧とする電圧非直線性抵抗素子の製造方
    法。
  21. 【請求項21】前記加熱昇温工程のうち、600℃〜1300
    ℃の間で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未
    満からそれより高い酸素分圧に切り換える請求の範囲20
    の電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
  22. 【請求項22】前記加熱昇温工程のうち、800℃〜1200
    ℃の間で、焼成雰囲気の酸素分圧を、1.5×10-1気圧未
    満からそれより高い酸素分圧に切り換える請求の範囲21
    の電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
  23. 【請求項23】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成する際に、 前記加熱昇温工程の途中に温度保持工程を設け、少なく
    ともこの温度保持工程において焼成雰囲気の酸素分圧を
    1.5×10-1気圧未満とし、その他をそれより高い酸素分
    圧とする電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
  24. 【請求項24】前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の
    温度範囲で設けた請求の範囲23の電圧非直線性抵抗素子
    の製造方法。
  25. 【請求項25】ZnOを主成分とする電圧非直線性抵抗素
    子原料粉末の成形体を、加熱昇温工程、高温保持工程お
    よび冷却工程を備える焼成工程により焼成する際に、 加熱昇温工程、焼成温度より低い処理温度に設定保持す
    る温度保持工程および冷却工程を有するとともに、処理
    雰囲気の酸素分圧が1.5×10-1気圧未満に設定された前
    処理工程を前記焼成工程前に設け、前記該焼成工程にお
    ける焼成雰囲気の酸素分圧をそれより高い酸素分圧とす
    る電圧非直線性抵抗素子の製造方法。
  26. 【請求項26】前記温度保持工程を、600℃〜1250℃の
    温度範囲で設けた請求の範囲25の電圧非直線性抵抗素子
    の製造方法。
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