JP3491116B2 - 柱と杭の接合部材 - Google Patents

柱と杭の接合部材

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JP3491116B2
JP3491116B2 JP07487996A JP7487996A JP3491116B2 JP 3491116 B2 JP3491116 B2 JP 3491116B2 JP 07487996 A JP07487996 A JP 07487996A JP 7487996 A JP7487996 A JP 7487996A JP 3491116 B2 JP3491116 B2 JP 3491116B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨構造物におけ
る柱と杭の接合部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄骨構造物の基礎梁を構築するに
あたっては、一般に、地面に掘削した穴(以下基礎穴と
いう)の中に杭を配設する。そして、隣接する基礎穴の
間に両基礎穴に通じる溝(以下基礎梁溝という)を掘削
し、この基礎梁溝に木枠及び鉄筋を配設してコンクリー
トを打設して、基礎梁を設けている(従来技術1)。
【0003】また、例えば、特公平3−51428号公
報には、地中に立設された杭鋼管の天端より所定区間の
内面全周に予めスペーサを設け、杭鋼管内に充填コンク
リートを打設し、この充填コンクリートの硬化後に前記
所定区間のコンクリート及びスペーサを除去し、柱鉄骨
を杭鋼管内に挿入したのち杭鋼管と柱鉄骨の接合部間の
空隙にコンクリートを充填するようにした柱杭接合部の
施工方法に関する発明が開示されている(従来技術
2)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術1の工法にお
いては、基礎梁を構築するために、木枠の外形に加えて
その外周で作業員が作業しうる大きな基礎梁溝を掘削
し、この掘削した膨大な土砂の大部分を外部に搬出して
廃棄したのちコンクリートを打設しなければならないの
で、多くの工数と多額の費用を要し、このため工期も長
期化するなどの問題があり、施工性が悪かった。また、
基礎及び基礎梁がコンクリートで、これに接合される上
部構造物が鋼管柱(鉄骨柱)であるため、設計思想の統
一を欠くという問題もある。
【0005】また、従来技術2の施工方法は、基礎に杭
鋼管を使用しているため、上記従来技術1のような基礎
穴の掘削、木枠等の設置、設計思想の不統一などの問題
は発生しないが、杭鋼管にコンクリートを打設して硬化
したのち、柱鉄骨を挿入する部分のコンクリート及びス
ペーサを除去しなければならず、また、柱鉄骨を直接杭
鋼管内に挿入して接合するようにしているので、柱鉄骨
の上下方向及び水平方向の位置調整がきわめて面倒であ
り、このため多くの工数と費用を要し、また、工期の長
期化は避けられなかった。なお、隣接する杭鋼管の間に
基礎梁を設ける場合は、従来技術1の場合と同様の問題
が生じる。
【0006】本発明は、上記の課題が解決するためにな
されたもので、基礎梁コンクリートの打設が不要で、柱
接合の位置精度が高く、このため工数、工費が節減さ
れ、工期を短縮できる施工性に優れた柱と梁の接合構造
を得ることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)本発明に係る柱と
杭の接合部材は、上部に柱が接合される接合部(12)
を有し下部に地中に立設された鋼管杭(5)内に挿入さ
れる脚部(13)が形成された支柱(11)と、該支柱
(11)に水平方向に取付けられ、鋼材製の基礎梁が接
合されるための複数の梁(14)と、前記鋼管杭(5)
との間に介装される位置決め手段(20)とを有し、
位置決め手段(20)が、前記梁(14)に対応した位
置に前記鋼管杭(5)の上端部から突出し、上端部が所
定の高さ位置に保持されて、前記鋼管杭(5)に取り付
けられた支持部材(21)と、該支持部材(21)の前
記鋼管杭(5)上端部から突出した突出部に設けられた
上下方向に長い長孔(22)と、前記梁(14)の下面
に取付けられた固定部材(23)と、該固定部材(2
3)に設けられた長穴(24)とを備え、前記梁(1
4)が前記支持部材(21)上に載置され、前記固定部
材(23)の長穴(24)と支持部材(21)の上下方
向に長い長穴(22)とに水平方向ボルト(25)が挿
通され、該水平方向ボルト(25)によって水平方向に
位置調整されることを特徴とする。
【0008】 (2)また、本発明に係る柱と杭の接合
部材は、上部に柱が接合される接合部(12)を有し下
部に地中に立設された鋼管杭(5)内に挿入される脚部
(13)が形成された支柱(11)と、該支柱(11)
に水平方向に取付けられ、鋼材製の基礎梁が接合される
ための複数の梁(14)と、前記鋼管杭(5)との間に
介装される位置決め手段(20)とを有し、該位置決め
手段(20)が、前記梁(14)に対応した位置に前記
鋼管杭(5)の上端部から突出し、上端部が所定の高さ
位置より低い位置に保持されて、前記鋼管杭(5)に取
り付けられた支持部材(21)と、該支持部材(21)
の前記鋼管杭(5)上端部から突出した突出部に設けら
れた上下方向に長い長孔(22)と、該支持部材(2
1)に直交して水平方向に設けられた調整板(26)
と、該調整板(26)に設けられたねじ穴(27)と、
該ねじ穴(27)に螺入される上下方向ボルト(28)
と、前記梁(14)の下面に取付けられた固定部材(2
3)と、該固定部材(23)に設けられた長穴(24)
とを備え、前記梁(14)が前記ねじ穴(27)に螺入
した上下方向ボルト(28)に載置されて該上下方向ボ
ルト(28)によって上下方向に位置調整され、さら
に、前記固定部材(23)の長穴(24)と前記支持部
材(21)の上下方向に長い長穴(22)とに水平方向
ボルト(25)が挿通されて該水平方向ボルト(25)
によって水平方向に位置調整されることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態の説明
図、図2はそのA−A断面図である。図において、1は
地中に設けられた下部構造物、2は下部構造物1上に建
設された上部構造物である。図3は下部構造物1の一例
を模式的に示した縦断面図、図4はその平面図である。
5はオーガ等でボーリングされた縦穴3内に立設された
鋼管杭からなる杭、10は杭5内に立設固定され、上部
構造物2の鋼管柱、角形鋼管柱等(以下柱という)を接
合するための接合部材である。なお、杭5は、角形鋼管
杭を用いてもよく、あるいは、上部が円筒状のコンクリ
ート杭を用いてもよい。
【0010】接合部材10は、例えば図5に示すよう
に、鋼管からなり、上部に柱の接合部12が、また下部
に脚部13が形成された支柱11と、支柱11の上部外
周(接合部12の下部若しくは脚部13の上部又は両者
の間)に、支柱11に取付けたダイヤフラム16を介し
て溶接により水平に取付けられたH形鋼からなる4本の
梁14a,14b,14c,14dとからなっている。
15は梁14a〜14dのウェブにダイヤフラム16を
逃げるために設けた切欠き部である。なお、梁14a〜
14dの支柱11の中心部からの長さは、杭5の半径よ
り長いことが望ましい。
【0011】図6は接合部材10の他の実施形態を示す
もので、角形鋼管からなる支柱11に、H形鋼からなる
梁14a〜14dを、支柱11に取付けたダイヤフラム
16を介して取付けたものである。なお、16aはダイ
ヤフラム16に対向して支柱11の内側に取付けられた
内ダイヤフラムである。
【0012】図7は接合部材10のさらに他の実施形態
を示す斜視図及び平面図、図8は図7の分解斜視図であ
る。この接合部材10は、H形鋼からなる支柱11のフ
ランジに梁14a,14cを溶接により取付けると共
に、支柱11のフランジの側面にダイヤフラム16b,
16cを介して梁14b,14dを溶接によって取付け
たものである。この場合、梁14b,14dを支柱11
に取付けるにあたっては、先ず、支柱11の高さ方向の
所定の位置で、かつ両フランジの間においてウェブにダ
イヤフラム16bを上下方向に溶接して取付け、つい
で、このダイヤフラム16の上下にダイヤフラム16c
を当接し、支柱11のウェブとフランジの内面及びダイ
ヤフラム16bの上下面に溶接してほぼH状に形成す
る。そして、梁14b,14dの端面を、ダイヤフラム
16b,16c及び支柱11のフランジの側面に溶接す
る。
【0013】図9は接合部材10の別の実施形態を示す
斜視図及び平面図である。この接合部材10は、H形鋼
11aと、そのウェブにそれぞれウェブを溶接したT形
鋼17a,17bとにより、平面ほぼ十字状の支柱11
を構成し、H形鋼11aとT形鋼17a,17bのフラ
ンジにそれぞれ梁14a〜14dを溶接して取付けると
共に、梁14a〜14dのフランジの位置に対応して、
H形鋼11aとT形鋼17a,17bのウェブの間にそ
れぞれダイヤフラム16dを溶接して取付けたものであ
る。
【0014】図10〜図14は接合部材10のさらに別
の実施形態を示すもので、図10に示す接合部材10
は、鋼管からなる支柱11に溶接により梁14a〜14
dを取付けたもの、図11に示す接合部材10は、角形
鋼管からなる支柱11に、角形鋼管からなる梁14a〜
14dを十字状に取付けたもの、図12の接合部材10
は、角形鋼管からなる接合部12に鋼管からなる脚部1
3を接合して支柱11を構成し、支柱11の三方にC形
鋼を取付けて梁14a,14b,14cをT字状に設け
たものである。
【0015】また、図13に示す接合部材10は、鋼管
からなる支柱11の上部にI形鋼をL字状に取付けて梁
14a,14bを構成し、梁14a,14bの上部を接
合部12、下部を脚部13としたものである。なお、こ
の場合は、支柱11の梁14a,14bの接着部と対向
する位置に、その下面が梁14a,14bの下面と同一
平面上にあるように支持部(図示せず)を設けることが
必要である。図14の接合部材10は、角形鋼管からな
る接合部12にH形鋼からなる脚部13を接合して支柱
11を構成し、この支柱11にH形鋼からなる2本の梁
14a,14bを直線状に取付けたものである。なお、
上記の各接合部材10はその一例を示すもので、支柱1
1は丸、角、H形断面などの鋼材を、また、梁14a〜
14dはH、U、I形断面などの鋼材を適宜組合わせ、
かつ、梁14a〜14dを2〜4か所に選択して取付け
ることにより所望の接合部材10を構成することができ
る。
【0016】また、杭5の内周面には、コンクリートの
付着力を高めるため、例えば、図15に示すように、ス
パイラル状の突条6又は1個若しくは複数のリング状突
条、あるいは多数の突起などを設けてもよく、さらに、
接合部材10の脚部13の外周面には、コンクリートの
付着力を高めるために、図16に示すように、スパイラ
ル状の突条18a(a図)、1個又は複数のリング状突
条18b(b図)あるいは多数の縞状突起18c(c
図)などの突起を設けてもよい。
【0017】再び図3、図4において、4は隣接する縦
穴3を結ぶ基礎梁溝で、必要に応じて接合部材10の梁
14a〜14dに接合された鋼材からなる基礎梁7が設
置される。
【0018】20は接合部材10の位置決め手段で、そ
の一例を図17、図18に示す。21は杭5の接合部材
10の梁14a〜14dに対応した位置に溶接、ねじ止
め等によって取付けられた支持部材で、その上端部は杭
5の上端部から突出してあらかじめ定めた高さ位置に保
持されており、突出部には上下方向の長穴22が設けら
れている。23は接合部材10の梁17a〜17dの下
面に取付けられた固定部材で、長穴24が設けられてい
る。
【0019】上記のように構成した位置決め手段20
は、図17に示すように、杭5上に接合部材10を設置
するときに、その梁14a〜14dを支持部材21上に
載置し、図18に示すように、支持部材21に設けた長
穴22と固定部材23に設けた長穴24とにボルト25
を挿通し、ナットを締めて接合部材10を杭5上に固定
する。これにより、接合部材10の接合部12は所定の
位置に保持される。
【0020】このようにして、接合部材10の上下方向
の位置が規制されるが、若し、接合部12の位置があら
かじめ定めた位置より低い場合、あるいは水平方向の位
置があらかじめ定めた位置に整合しない場合は、長穴2
2,24及びボルト25を利用して接合部材10を上方
に移動し、又は水平方向に移動させて位置調整を行う。
【0021】図19、図20は位置決め手段20の他の
例を示すもので、支持部材21にこれと直交してねじ穴
27を有する調整板26を水平方向に設けると共に、こ
の調整板26と干渉しない位置に長穴22を設け、ねじ
穴27にボルト28を螺入したものである。上記のよう
に構成した支持部材21は、その上端部があらかじめ定
めた高さ位置より低い位置になるように杭5に取付け、
ボルト28をその先端部があらかじめ定めた高さ位置に
なるように調整し、接合部材10の梁14a〜14dを
ボルト28上に載置する。そして、接合部材10の接合
部12の上端部の水平方向又は上下方向の位置が、あら
かじめ定めた位置と整合しない場合は、ボルト25,2
8により接合部材10を水平方向又は上下方向に移動さ
せて位置調整を行う。
【0022】ところで、杭5の設置にあたっては、その
中心とあらかじめ定めた上部構造物2の柱の中心とが一
致しない場合があり、このような場合は、図21に示す
ように、接合部材10をその接合部12が柱と整合する
位置、したがって、杭5の偏心位置に設置することが必
要である。そして、接合部材10を杭5の偏心位置に設
置しても、なお、接合部材10を上下方向、水平方向又
は回転方向に調整する必要がある場合が多い。
【0023】図22、図23はこのような場合の位置決
め手段20の一例を示すもので、本例は接合部材10の
上下方向の位置を規制すると共に、水平方向と回転方向
の位置調整に適したものである。すなわち、杭5に取付
ける支持部材21の上部にねじ穴30を設けると共に、
支持部材21の一方の側のねじ穴30と干渉しない位置
に、支持部材21と直交して上下方向に受板31を設
け、また、接合部材10の梁14a〜14bに取付ける
固定部材23の一方の側(受板31と反対側)の下部
に、固定部材23と直交して上下方向に、1個又は複数
のねじ穴33を有する調整板32を設けたものである。
【0024】上記のような支持部材21は、その上端部
があらかじめ定めた位置になるように杭5に取付けられ
る。そして、接合部材10をその接合部12が上部構造
物2の柱の位置と整合するようにして支持部材21上に
載置し、支持部材21のねじ穴30と固定部材23のね
じ穴33にそれぞれボルト29a,29bを螺入し、そ
の先端部を固定部材23及び受板31に当接させる。こ
のとき、接合部材10の上下方向の位置は、支持部材2
1によって規制される。
【0025】接合部材10の水平方向の位置を調整する
場合は、一方の位置決め手段20のボルト29aを緩
め、これと対向する他方の位置決め手段20のボルト2
9aをねじ込むことにより、接合部材10を水平方向に
移動させればよい。また、接合部材10を矢印a方向に
回動させる場合は、位置調整手段20のうち1つを残し
て他のボルト29bを緩め、残った位置調整手段20の
ボルト29bをねじ込めばよく、矢印b方向に移動させ
る場合はすべての位置調整手段20のボルト29bを緩
めて調整板31との間に所定の間隙が形成されるように
後退させ、接合部材10を手動その他の手段により矢印
b方向に回動させればよい。なお、この場合、少なくと
も1つの位置調整手段20を他の位置調整手段20と反
対向きに設けておき、他の位置調整手段20のボルト2
9bを緩め、当該位置調整手段20のボルト29bをね
じ込めば、接合部材10を矢印b方向に回動させること
ができる。
【0026】図24、図25に接合部材10を上下方
向、水平方向及び回転方向のすべての方向に調整できる
ようにした位置調整手段20を示す。本例は、図22、
図23に示した支持部材21の受板31の下部に支持部
材21と直交して、ねじ穴35を有する調整板34を水
平方向に設けたもので、他の構成は図22、図23の場
合と同様である。
【0027】このように構成した支持部材21は杭5に
取付けられ、調整板34のねじ穴35にボルト28を螺
入してその先端部をあらかじめ定められた高さ位置に保
持し、このボルト28の上に接合部材10の梁14a〜
14cを載置する。そして必要に応じてボルト28によ
り接合部材10の高さ位置を調整するようにしたもので
ある。なお、接合部材10の水平方向及び回転方向の位
置調整は、前述の図22、図23の場合と同様である。
【0028】上記の説明では、支持部材21を杭5に直
接取付けた場合を示したが、例えば、図26に示すよう
に、支持部材21の外側面に複数の補助部材30を溶接
等により取付け、支持部材21を杭5の上端部に載置し
て、補助部材30を溶接、ねじ止め等により杭5に取付
けてもよい。また、位置決め手段20の固定板23を接
合部材10の梁14a〜14dの下面に取付けた場合を
示したが、支柱11に取付けてもよい。なお、上述した
各種の位置決め手段20はその一例を示すもので、各位
置決め手段20を組合わせるなど、適宜変更することが
できる。
【0029】次に、上記のような接合部材10を用いた
本発明の施工方法の一例について説明する。 (1) 工場等において、杭5及び接合部材10を製造
し、建設現場に運搬する。このとき、杭5の上部外周の
所定位置に位置決め手段20の支持部材21を取付け、
また、接合部材10の梁14a〜14dの下面などに固
定部材23を取付ける。なお、支持部材21及び固定部
材23は、これらを建設現場に運搬してから取付けても
よい。
【0030】(2)一方、建設現場においては、図27
(a)に示すように、オーガ等によりあらかじめ定めた
位置に杭5の外径よりやや大きい内径で所定深さの縦穴
3をボーリングし、さらに縦穴3の上部に接合部材10
の梁14a〜14dが設置される横穴を掘削する。この
場合、縦穴3の上部を大きく掘削してもよい。なお、基
礎梁を設ける場合は隣接する上記横穴との間に基礎梁
溝4を掘削する。
【0031】(3) 次に、図27(b)に示すよう
に、縦穴3内に杭5を挿入して立設する。この場合、杭
5の立設後に杭5の上部に、位置決め手段20の支持部
材21をその先端部があらかじめ定めた高さ位置になる
ように溶接等で取付けてもよい。 (4) ついで、図27(c)に示すように、杭5内に
その上端部近傍に達するまでコンクリート35を充填す
る。
【0032】(5) 杭5に充填したコンクリート35
が硬化する前に、接合部材10の接合部12を、あらか
じめ定めた上部構造物2の柱の位置に整合させ、図28
(a)に示すように、その脚部13を杭5のコンクリー
ト35内に打設し、梁14a〜14dを位置決め手段2
0の支持部材21上に載置する。このとき、接合部材1
0の脚部13内にもコンクリート35が充填される。な
お、あらかじめ脚部13内にコンクリートを充填してお
いてもよく、この場合は、脚部13に充填するコンクリ
ートに、杭5内に充填されるコンクリート35と異なる
組成のコンクリートを使用してもよい。また、脚部13
内に充填されたコンクリートは、その上面を杭5に設置
後、杭5に充填されたコンクリート35の上面よりほぼ
脚部13の直径分だけ高くすることが望ましい。
【0033】(6)この状態で、必要に応じて位置決め
手段20により、接合部材10の上下方向、水平方向あ
るいは回転方向の位置を調整する。 (7)コンクリート35が硬化したのち、位置決め手段
20を除去する。なお、位置決め手段20の全部又は一
部をそのまま残置してもよい。また、必要に応じて、隣
接する接合部材10の梁14a〜14dの間に溶接等に
より基礎梁を接合する。
【0034】(8)図28(b)に示すように、杭5及
び接合部材10が立設された縦穴3とその周囲(基礎梁
を設けた場合は基礎梁溝4を含めて)を埋め戻し、又
はコンクリートを打設する。なお埋め戻し又はコンクリ
ートを打設せず、そのままにしておいてもよい。このと
き、接合部材10の接合部12の上部は、地面E又は打
設したコンクリートから露出している。 (9)図28(c)に示すように、地面Eから露出した
接合部材10の接合部12に、上部構造物2の柱40を
接合する。
【0035】次に、本発明の他の施工方法について説明
する。なお、前述の施工方法の(1)〜(3)の工程ま
では本施工方法も同じなので説明を省略する。 (4) 前述の(3)の工程によって縦穴3内に立設さ
れた杭5内に、図29(a)に示すように、接合部材1
0を杭5の支持部材21上に載置したときの脚部13の
下端部より若干下方の位置まで、コンクリート35を充
填する。なお、コンクリート35はあらかじめ工場等で
充填しておいてもよい。
【0036】(5) 杭5に充填したコンクリート35
が硬化したのち、接合部材10の接合部12をあらかじ
め定めた上部構造物2の柱の位置に整合させ、図29
(b)に示すように、その脚部13を杭5内に挿入し、
梁14a〜14dを位置決め手段20の支持部材21上
に載置する。この場合、脚部13にプレートを取付けて
もよい。 (6) この状態で、必要に応じて位置決め手段20に
より、接合部材10の上下方向、垂直方向あるいは回転
方向の位置を調整する。
【0037】(7) 図29(c)に示すように、杭5
内にその上端部に達するまでコンクリート36を充填す
る。なお、このとき、接合部材10の脚部13内にもコ
ンクリート36が充填されるが、前述のようにあらかじ
め工場等で脚部13にコンクリートを充填しておいても
よい。以後の工程は、前述の施工方法の(7)〜(9)
の工程と同じである。
【0038】以上の説明から明らかなように、本発明に
係る接合部材10によれば、大きな穴の掘削、土砂の搬
出廃棄、木枠、鉄筋等の配設、基礎梁コンクリート打設
等の作業、あるいは硬化したコンクリート等の除去作業
等を必要とせず、また、柱の接合部の位置調整も容易な
ので、建設工数及び建設費を大幅に節減でき、工期も短
縮できる施工性に優れた柱の接合構造を得ることができ
る。
【0039】また、前述のように、隣接する接合部材1
0の梁14a〜14d間に溶接等により鋼材製の基礎梁
7を接合した場合は、下部構造物1及び上部構造物2と
も鋼材構造となるため、応力の流れが明解となる。ま
た、基礎梁7が先に降伏することで、構造物全体が梁崩
壊形となって変形性能が向上するため、耐震性に優れた
構造物を得ることができる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係る柱と杭の接合部材によれ
ば、次のような効果を得ることができる。
【0041】 鋼管杭との間に介装される位置決め手段
を有し、接合部材の梁又は支柱に杭の上部に設けた位置
決め手段の支持部材と連結される固定部材を設けたの
で、接合部材の設置にあたってその位置決めが極めて容
易で、接合部の位置を高精度に調整することができる。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の説明図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1の下部構造物の一例を模式的に示した縦断
面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】接合部材の実施形態の斜視図、側面図及び平面
図である。
【図6】接合部材の他の実施形態の斜視図、側面図及び
平面図である。
【図7】接合部材の他の実施形態の斜視図及び平面図で
ある。
【図8】図7の分解斜視図である。
【図9】接合部材の他の実施形態の斜視図及び平面図で
ある。
【図10】接合部材の他の実施形態の斜視図である。
【図11】接合部材の他の実施形態の斜視図である。
【図12】接合部材の他の実施形態の斜視図である。
【図13】接合部材の他の実施形態の斜視図である。
【図14】接合部材の他の実施形態の斜視図である。
【図15】杭の一例の断面説明図である。
【図16】接合部材の脚部の一例の説明図である。
【図17】位置決め手段の一例の説明図である。
【図18】図17の要部の作用説明図である。
【図19】位置決め手段の他の例の説明図である。
【図20】図19の支持部材の斜視図である。
【図21】接合部材の杭への設置状態を示す説明図であ
る。
【図22】位置決め手段の他の例の説明図である。
【図23】図22の支持部材及び固定板の斜視図であ
る。
【図24】位置決め手段の他の例の説明図である。
【図25】図24の支持部材及び固定板の斜視図であ
る。
【図26】支持部材の杭への取付の他の例を示す斜視図
である。
【図27】本発明の施工例を示す説明図である。
【図28】本発明の施工例を示す説明図である。
【図29】本発明の他の施工例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 下部構造物 2 上部構造物 3 縦穴 5 杭 6,18a,18b 突条 7 基礎梁 10 接合部材 11 支柱 12 柱の接合部 13 脚部 14a〜14d 梁 16,16a,16b,16c,16d ダイヤフラム 20 位置決め手段 21 支持部材 23 固定部材 35,36 コンクリート 40 柱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 吉幸 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−164931(JP,A) 特開 平6−108476(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に柱が接合される接合部(12)を
    有し下部に地中に立設された鋼管杭(5)内に挿入され
    る脚部(13)が形成された支柱(11)と、該支柱
    (11)に水平方向に取付けられ、鋼材製の基礎梁が接
    合されるための複数の梁(14)と、前記鋼管杭(5)
    との間に介装される位置決め手段(20)とを有し、該位置決め手段(20)が、前記梁(14)に対応した
    位置に前記鋼管杭(5)の上端部から突出し、上端部が
    所定の高さ位置に保持されて、前記鋼管杭(5)に取り
    付けられた支持部材(21)と、該支持部材(21)の
    前記鋼管杭(5)上端部から突出した突出部に設けられ
    た上下方向に長い長孔(22)と、前記梁(14)の下
    面に取付けられた固定部材(23)と、該固定部材(2
    3)に設けられた長穴(24)とを備え、 前記梁(14)が前記支持部材(21)上に載置され、
    前記固定部材(23)の長穴(24)と支持部材(2
    1)の上下方向に長い長穴(22)とに水平方向ボルト
    (25)が挿通され、該水平方向ボルト(25) によっ
    て水平方向に位置調整されることを特徴とする柱と杭の
    接合部材。
  2. 【請求項2】 上部に柱が接合される接合部(12)を
    有し下部に地中に立設された鋼管杭(5)内に挿入され
    る脚部(13)が形成された支柱(11)と、該支柱
    (11)に水平方向に取付けられ、鋼材製の基礎梁が接
    合されるための複数の梁(14)と、前記鋼管杭(5)
    との間に介装される位置決め手段(20)とを有し、該位置決め手段(20)が、前記梁(14)に対応した
    位置に前記鋼管杭(5)の上端部から突出し、上端部が
    所定の高さ位置より低い位置に保持されて、前記鋼管杭
    (5)に取り付けられた支持部材(21)と、該支持部
    材(21)の前記鋼管杭(5)上端部から突出した突出
    部に設けられた上下方向に長い長孔(22)と、該支持
    部材(21)に直交して水平方向に設けられた調整板
    (26)と、該調整板(26)に設けられたねじ穴(2
    7)と、該ねじ穴(27)に螺入される上下方向ボルト
    (28)と、前記梁(14)の下面に取付けられた固定
    部材(23)と、該固定部材(23)に設けられた長穴
    (24)とを備え、 前記梁(14)が前記ねじ穴(27)に螺入した上下方
    向ボルト(28)に載置されて該上下方向ボルト(2
    8)によって上下方向に位置調整され、さらに、前記固
    定部材(23)の長穴(24)と前記支持部材(21)
    上下方向に長い長穴(22)とに水平方向ボルト(2
    5)が挿通されて該水平方向ボルト(25)によって水
    平方向に位置調整されることを特徴とする柱と杭の接合
    部材。
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