JP3484798B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

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JP3484798B2
JP3484798B2 JP1854495A JP1854495A JP3484798B2 JP 3484798 B2 JP3484798 B2 JP 3484798B2 JP 1854495 A JP1854495 A JP 1854495A JP 1854495 A JP1854495 A JP 1854495A JP 3484798 B2 JP3484798 B2 JP 3484798B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像や文字に対応した
印刷データに基づいて圧電振動子を伸縮させ、ノズル開
口からインク滴を吐出させて画像や文字を印刷するイン
クジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録装置は、圧電振動
子により圧力発生室を膨張、収縮させてノズル開口から
インク滴を記録媒体に噴射して記録を行う関係上、記録
媒体に着滴したインク滴の滲み具合により印字品質が大
きく左右される。このため、インクの質、つまり浸透力
に見合った記録用紙を使用することが印字品質を規格に
維持するための条件となるため、特定の用紙を使用する
必要がある。このような条件を満たす用紙としてインク
の浸透力を調整する薬剤を塗布したコート紙が推奨され
ているが、オフィス等で使用されている複写用紙に比較
してコストが高いばかりでなく、多種の用紙をストック
しておく必要がある。このようにインクジェット式記録
装置の印字品質が記録用紙の質に大きく依存するという
問題を解消するために、従来からいろいろな提案がなさ
れている。
【0003】例えば、特開平5-16359号公報、特開平5-3
18766号公報、特開平5-338165号公報に見られる如く、
インク滴吐出後に生じるノズル開口近傍のメニスカスの
振動を積極的に利用して、次ぎのインク滴吐出のタイミ
ングを調整することにより、一滴のインク量を調整し
て、記録用紙に適したインク量のインク滴を吐出させる
ことが提案されている。この方法によれば、インク量と
インク滴の飛翔速度との2つのパラメータが同時に変動
、インク滴の着滴位置が変動するため、印字品質が記
録用紙によって変動するという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは記録媒体の質に拘わりなく、印刷されるドットのサ
イズと、インク滴の飛翔速度を一定に維持できるインク
ジェット式記録装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、圧電振動子により圧力発生
室を膨張、収縮させてノズル開口からインク滴を吐出さ
せる記録ヘッドと、吐出すべきインク滴のインク量に対
応させて前記圧力発生室の膨張速度を変更するように前
記圧電振動子に信号を印加する第1の駆動手段、及び
記第1の駆動手段による前記膨張速度が遅いほど、前記
圧力発生室の収縮速度が速くなるように前記圧電振動子
を変位させる信号を印加する第2の駆動手段とからなる
記録ヘッド駆動手段とを備えるようにした。
【0006】
【作用】外部から入力した記録用紙を指定するデータに
基づいて、圧力発生室の膨張量を決定してメニスカスの
引き込み量を制御し、メニスカスの移動中に前記膨張量
に拘わりなく所定の速度で圧力発生室を収縮させ、紙質
に応じた量のインク滴を一定速度で飛翔させる。
【0007】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1は本発明が適用されたインク
ジェット式記録装置の一実施例を示すものであって、図
中符号1は、キャリッジで、ガイド部材2に支持され、
パルスモータ3で駆動されるタイミングベルト4により
プラテン5に平行に往復動するように構成されている。
【0008】キャリッジ1には印字信号に一致してイン
ク滴をノズル開口から吐出する記録ヘッド6と、記録ヘ
ッド6にインクを供給するインクカートリッジ7が搭載
されている。
【0009】記録ヘッド6は、フレキシブルケーブル8
を介して後述する駆動装置に接続されており、この駆動
装置からの信号によりインク滴を記録用紙9に吐出す
る。なお、図中符号10は、紙送り用のモータを、また
11は、記録ヘッド6を清掃するためのクリーニングユ
ニットをそれぞれ示す。
【0010】図2は、上述した記録ヘッド6の一実施例
を示すもので、図中符号20は、スペーサで、圧力発生
室21、共通のインク室22、これらを接続するインク
供給口23を備え、一方の面がノズル開口24を備えた
ノズルプレート25により、また他方の面が振動板26
により封止されている。
【0011】振動板26には、圧力発生室21に対向す
る領域に弾性変形可能なダイヤフラム部26aと、後述
する圧電振動子27の先端に当接するアイランド部26
bが形成されていて、圧電振動子27の伸縮により圧力
発生室を収縮、膨張させるようになっている。
【0012】27は、前述の圧電振動子で、この実施例
では駆動信号が印加されて充電が行なわれると、長手方
向に収縮し、また充電により蓄積された電荷の放電が行
なわれると長手方向に伸長するもので、図中下端がアイ
ランド部26bに当接するように、上端を図示しない基
台に固定されている。なお、図中符号28は、インクカ
ートリッジ7のインクを共通のインク室22に供給する
インク供給管を示す。
【0013】図3は、上述した記録ヘッド駆動装置の一
実施例を示すものであって、図中符号30は、記録制御
回路で、第1の入力端子31にはタイミング信号(図6
(I))が、第2の入力端子32には記録信号が入力
し、また第1の出力端子33からラッチ信号を、第2の
出力端子34から記録信号を、第3の出力端子35から
シフトクロック信号を出力するように構成されている。
【0014】第2の出力端子34から出力された記録信
号は、第3の出力端子35からのシフトクロック信号に
よりフリップフロップ回路36、36、36‥‥を順次
シフトされて対応する圧電振動子27に転送され、転送
が終了した時点で第1の出力端子33からのラッチ信号
によりフリップフロップ回路37、37、37に一時的
に記憶保持される。
【0015】符号40は、駆動信号発生回路で、第1の
入力端子31に入力されたタイミング信号に一致して後
述するパルス幅調整回路42により生成された充電パル
ス、放電パルス、及び駆動電圧VHに基づいて台形状の
駆動信号を発生するもので、その出力端子41には記録
ヘッド6を構成している各圧電振動子27、27、27
の一方の電極が接続されている。
【0016】圧電振動子27、27、27‥‥の他方の
電極は、スイッチングトランジスタ47を介してアース
に接続されている。スイッチングトランジスタ47の制
御電極には前述のフリップフロップ回路37、37、3
7の各出力端子が接続され、フリップフロップ回路37
からの信号によりインク滴を吐出させるべき圧電振動子
27を選択的に導通させるようになっている。
【0017】図4は、前述のパルス幅調整回路42の一
実施例を示すものであって、図中符号50は、カウンタ
で、クロック発振器48からのクロック信号を分周器4
9により分周された信号の入力を受け、後述するフリッ
プフロップ回路54のQ端子から出力されたHレベルの
信号に同期してカウント動作を開始し、また出力端子が
後述する比較手段51の一方の入力端子に接続されてい
る。比較手段51は、その他方の入力端子に記録用紙や
濃度設定データを出力するホスト53からの信号を受け
るラッチ回路52が接続されている。
【0018】54は、前述のフリップフロップ回路で、
前述の第1の入力端子31のタイミング信号の入力を受
けて端子QからHレベルに、また比較手段51からの一
致信号によりリセットされてLレベルに切り替わること
によりホスト53から指令された紙質や印刷濃度に対応
するパルス幅を備えた充電パルス(図6(II))を出力
するようになっている。
【0019】55、56は、それぞれ第1、第2のワン
ショットマルチバイブレータで、タイミング信号に同期
してフリップフロップ回路54から出力される充電パル
スを第1のワンショットマルチバイブレータ55で受
け、充電パルスの終了後、適当な時間Δt、つまりトラ
ンジスタ62がオフ後、トランジスタ67をオンにする
ための時間を設定するパルス信号を出力し、またこのパ
ルス信号を第2のワンショットマルチバイブレータ56
で受けて放電に必要な時間Tdが設定された放電パルス
(図6(III))を出力する。これにより、端子44か
ら最適なタイミングで、放電パルスが出力される。
【0020】57は、デイジタルーアナログ変換器で、
ホスト53からの駆動電圧VHを指令するデジタルデー
タをアナログ信号に変換して電圧増幅器58に出力する
もので、電圧増幅器58は、電圧VHよりも高い電圧VP
を作動電圧とし、ホスト53からの記録用紙の選択デー
タや、濃度データに一致して適正な駆動電圧VHを端子
45に出力する。
【0021】図5は、上述した駆動信号発生回路40の
一実施例を示すものであって、端子43には前述のパル
ス調整回路42の端子43の充電パルスが、また端子4
4にはパルス幅調整回路42の端子44の放電パルス
が、さらに端子45にはパルス幅発生回路42の端子の
駆動電圧VHが入力している。
【0022】図中符号61はNPN型トランジスタ、6
2はPNP型トランジスタで、フロー型の定電流源を構
成している。端子43に入力した充電パルスによりスイ
ッチングトランジスタ63がオンーオフすることにより
作動する。
【0023】64は、電流調整回路で、ホスト53から
のデータにより作動するデータセレクタ65と、これに
接続された複数の抵抗R1、R2、R3‥‥とからなり、
ホスト50からのデータに基づいてデータセレクタ65
により抵抗R1、R2、R3‥‥を選択してフロー電流i1
を調整するようになっている。
【0024】図中符号66はPNP型トランジスタ、6
7はNPN型トランジスタで、電圧V2を入力電圧とす
るシンク型の定電流源を構成し、前述のパルス幅発生回
路42の端子44から入力した放電パルスによりオンー
オフするスイッチングトランジスタ68により作動す
る。
【0025】これら定電流源により充電、放電されるコ
ンデンサ69にはNPN型トランジスタ70とPNP型
トランジスタ71とをダーリントン接続しエミッターフ
ロー型の電力増幅回路が接続されていて、コンデンサ6
9の充電電流、放電電流を増幅して端子41に駆動信号
を出力するようになっている。
【0026】これら定電流源を構成するトランジスタ6
1、62、66、67のベース・エミッタ間飽和電圧を
それぞれVBE61、VBE62、VBE66、VBE67とし、またト
ランジスタ62のエミッタ抵抗R62に生じる電圧をV6
2、トランジスタ67のエミッタ抵抗R67に生じる電圧を
V67とすると、 V62=V1−VBE61+VBE62 V67=V2+VBE66−VBE67 となる。そして一般的にトランジスタのベース・エミッ
タ間飽和電圧は、極性や温度変化に対してほぼ一定の値
を示すので、V1=V3 、V4=V2となる。
【0027】したがって、フロー型の定電流源からのフ
ロー電流i1は、i1=V1/(トランジスタ62のエ
ミッタ抵抗R62)、またシンク型の定電流源のシンク電
流i2は、i2=V2/(トランジスタ67のエミッタ抵
抗R67)となる。
【0028】次ぎにこのように構成した装置の動作を図
6に示したタイミング図に基づいて説明する。ホスト5
3には記録用紙の種類、例えば普通紙、コート紙、OH
Pシート、光沢フィルム等の種類毎に分けて、紙質に拘
わりなく、基準濃度となるように充電パルスの幅、及び
駆動電圧VHの値のデータが予め格納されている。ホス
トから或記録用紙を選択すると、この記録用紙に対応す
る充電パルスのデータがラッチ回路52を介して比較手
段51に出力され、また対応する駆動電圧VHのデータ
がアナログーデイジタル変換器57に出力される。
【0029】このようにして1つの記録用紙、例えば普
通紙を選択して印刷を開始すると、タイミング信号(図
6(I))が第1の入力端子31に、また記録信号が第
2の入力端子32に入力する。
【0030】記録信号は、クロック信号によりフリップ
フロップ回路36、36、36‥‥により順次シフトさ
れて対応するノズル開口のフリップフロップ回路37、
37、37‥‥にラッチされ、印字すべきノズル開口に
属する圧電振動子27、27‥‥に接続するスイッチン
グトランジスタ47、47、47‥‥をオンとする。
【0031】一方、パルス幅調整回路42は、ホスト5
3から今印刷しようとする記録用紙である普通紙に適し
た充電パルスの幅Tc1、及び駆動電圧VHのデータを受
ける。これによりこの記録用紙に適した幅Tc1の充電パ
ルス(図6(II))が端子43に出力される。
【0032】駆動信号発生回路40は、端子43に入力
した充電パルスによりトランジスタ63をオンにして、
ホストにより設定されたフロワ電流i1の定電流でコン
デンサ69を充電パルスの幅に一致する時間だけ充電す
る。
【0033】この充電電流は、トランジスタ70、71
で増幅されて圧電振動子27に流れ込み、一定の電圧勾
配α1でこれを充電する。これにより画像の記録のため
にインク滴を吐出すべきノズル開口に属する圧電振動子
27が収縮して圧力発生室21を膨張させ、共通のイン
ク室22のインクが供給口23を経て圧力発生室21に
流れ込む。
【0034】これと並行して、ノズル開口近傍に形成さ
れるメニスカス(図7(A))は圧力発生室21側に引
き込まれ始め、その後、最大に引き込まれた後、ノズル
開口側に反転して以後振動をすることになる。
【0035】この記録用紙に対して設定された駆動電圧
VH1まで充電が進行した段階で、充電を停止し、トラ
ンジスタのスイッチング時間を考慮した所定時間Δtを
おいて今度は一定の勾配β1で圧電振動子27の電荷を
放電し、圧電振動子27を一定速度で伸長して圧力発生
室21を収縮させてインク滴A(図7)を吐出させる。
【0036】前記所定時間Δtは、充電パルスのオフに
より作動する第1のワンショットマルチバイブレータ5
5により、フロー形の定電流源とシンク型の定電流が同
時に作動しないような時間間隔(本実施例では5μS程
度)に設定し、放電パルスは、第1のワンショットマル
チバイブレータ55に縦続した第2のワンショットマル
チバイブレータ56から端子44に出力される。
【0037】上記の圧力発生室21の膨張に起因するメ
ニスカスの振動周期は、流路系で定まるが、メニスカス
の最大引き込み量は、圧力発生室21の拡大速度が速い
程、つまり駆動信号の立ち上がり勾配αが大きい程大き
くなる。本発明は、この性質を積極的に利用することに
より、このメニスカスの引き込み量を制御してインク滴
の吐出時点のメニスカス位置を任意に調整してインク滴
の液量を調整する。
【0038】次ぎに、記録用紙としてインクの浸透性が
高い紙質のものに変更した場合には、ホスト53よりこ
の記録用紙を指定すると、新しい記録用紙に対応する充
電パルスのデータがラッチ回路52を介して比較手段5
1に、またフロー電流i1を設定する抵抗R1、R2、
R3、・・・の一つを選択するデータがデータセレクタ
65に、更に対応する駆動電圧VH2のデータがデイジ
タルーアナログ変換器57に出力される。
【0039】印刷が開始されると、前述のように圧電振
動子27を充電し、圧力発生室21が膨張するが、この
時の駆動信号の立ち上がり勾配α2は、データセレクタ
65によりフロー電流i1を大きくする抵抗が選択され
るため、前述の普通紙に対する立ち上がり勾配α1より
も大きく、従ってメニスカス(図7(B))の引き込み
量が大きくなる。このため、図7のBに示すようにイン
ク滴吐出時点でのメニスカス位置は、普通紙の場合より
圧力発生室21側に大きく引き込まれた状態で、インク
滴を吐出することになり、液量の少ないインク滴Bが吐
出される。
【0040】ところで、メニスカスがノズル開口側へ復
帰する途中でインク滴を吐出させると、メニスカスの移
動速度が圧力発生室21の収縮速度に重畳され、さらに
粘度が1.5〜3.0mPa・S程度と比較的小さいイ
ンクにおいては、インク吐出速度が大きく変わってしま
い印字位置ずれが生じる虞があるが、本実施例では圧力
発生室21の収縮速度を調整することで吐出速度を一定
に維持させている。
【0041】すなわち、インク滴の液量を小さくするた
めに、駆動信号の立ち上がり勾配αを大きくした場合
は、メニスカスは大きく圧力発室21側に引き込まれる
一方、引き込み量に拘わりなく一定周期でノズル開口側
に復帰していくので、メニスカスの移動速度は前述の普
通紙に印刷する場合に比較して大きくなる。そこで、駆
動信号発生回路40の作動電圧VHを通常時のVH1よ
りも低いVH2とすることで、シンク電流i2の値を設
定する電圧V2を小さくし、駆動信号の立ち下がり勾配
をβ2(β1>β2)に変更して、圧力発生室21の収
縮速度を遅くし、もってインク滴の飛翔速度を一定に維
持する。
【0042】ところで、駆動信号発生回路40の作動電
圧を低くすると、駆動信号の最大電圧が低くなるから、
圧力発生室21の膨張量も小さくなり、これら2つの現
象があいまってインク滴量をより一層小さくでき、イン
ク滴の液量の調整範囲を拡大することができる。
【0043】このように、記録用紙の種類に対応して圧
電振動子の収縮度を駆動電圧VHにより変更することに
より、圧力発生室21に充填するインク量を同一サイズ
のドットを形成するのに適した量に調整し、放電時に
は、記録用紙の種類に拘わりなくインク吐出速度を一定
に維持できる。
【0044】以上、記録用紙の種類が相違する場合につ
いて説明したが、同じ記録紙に対して記録濃度を変更し
たい場合においても、前述と同様にホスト53に各濃度
に対応して圧電振動子27の伸張度を規定するデータ、
つまり充電パルスのパルス幅、データセレクタ65が選
択する抵抗値、及び駆動電圧VHを対応付けたデータを
格納しておくことにより、インク滴の飛翔速度を変える
ことなくインク滴量だけを変更して記録濃度を変更する
ことができる。
【0045】なお、上述の説明では2種類の記録用紙か
ら選択する場合について説明したが、記録用紙の種類に
対応させてデータを用意しておくことにより、多種類の
記録用紙にも対応できる。例えば、普通紙と云われるも
のに再生紙、上質紙、コピー用紙等と多くの種類が存在
するから、これらに対応するデータを用意しておくこと
により、記録用紙の種類に拘わりなく品質の高い印刷が
可能となる。
【0046】ところで、ノズル滴がノズル開口より吐出
した後に、メニスカスはノズルの内部に入ったり出たり
する残留振動を繰り返し、静定するまでに時間を要する
ため、インク滴の吐出繰り返し速度が制限されてしまう
が、これを改善する実施例を次に説明する。
【0047】図8は、パルス幅調整回路42の第2実施
例を示すもので、この実施例においては、第2のワンシ
ョットマルチバイブレータ56の出力端子に、さらに第
3、第4のワンショットマルチバイブレータ75、76
を接続し、第4のワンショットマルチバイブレータ76
からの出力をオアゲート77を介して端子43に出力さ
せるようにしたものである。第3のワンショットマルチ
バイブレータ75には放電パルス(図9(III))が出
力されてから一定の時間t1、つまりインク吐出後のメ
ニスカスが再びノズル開口に向かう時点にタイミングを
合わせパルス幅を設定し、また第4のワンショットマル
チバイブレータ76には、このメニスカスを引き戻すに
足る圧力発生室21の膨張を行わせる変位を圧電振動子
27に生じさせる充電電圧となるパルス幅Tc'が設定さ
れている。
【0048】この実施例によれば、図9に示したように
放電パルスが出力して一定時間t1が経過した時点で、
補助パルスTc'が端子43に出力されるから、圧電振動
子27が収縮して圧力発生室21を、メニスカスを引き
止めるに足る程度膨張させる。これにより、メニスカス
の振動を強制的に抑えて、次のインク滴が吐出可能にな
るまでの時間を短縮して印刷速度を向上することができ
る。
【0049】図10は、本発明の第3の実施例を駆動タ
イミングでもって示すもので、この実施例においては一
定の時間間隔t2をもって第1放電パルス(図中、III)
と第2放電パルス(IV)を発生させ、メインとなるイン
ク滴を吐出する勾配βの放電と、メインのインク滴の後
に付随的に発生するサテライトを吐出する勾配γの放電
を行わせるもので、第2の放電における勾配γを大きく
してサテライトの飛翔速度を、メインのインク滴よりも
大きくしたものである。
【0050】この実施例によれば、前述の効果に加え
て、サテライトが可及的にメインのインク滴に接近させ
て、真円に近いドットを形成することができる。
【0051】このような動作は、例えば図8における第
2のワンショットマルチバイブレータ56からの出力を
1つのワンショットマルチバイブレータで一定時間t2
だけ遅延させ、ついで第2の放電パルスに相当するパル
スを発生するワンショットマルチバイブレータを従属接
続し、この出力をオアゲートを介して端子44に出力さ
せることで、第2放電パルス(図10IV)を得て、当該
パルスに同期させて、駆動信号の立ち上がり勾配を急峻
にすれば簡単に実現することができる。
【0052】このような勾配の変更は、図5に示した電
流調整回路64と同様な構成の回路をトランジスタ67
のエミッタ抵抗に代えて挿入し、一時的にシンク電流が
大きくなるようにエミッタ抵抗を切り替えるか、一時的
に駆動電圧VHを上昇させることにより実現できる。
【0053】上述したように、インク滴により記録用紙
に形成されるドットのサイズ、及びインク滴の飛翔速度
が記録用紙の質に拘わりなく一定であるため、隣接する
ドットとの間隙長さを一定に保って、ドット相互のイン
クの滲みを防ぐカラー印刷に適用した場合には、色のく
すみが無くなって記録用紙の種類に拘わりなく品質の高
いカラー画像を得ることができる。
【0054】なお、上述の実施例においては、充電によ
り収縮し、また充電状態から放電させることにより伸長
する圧電振動子を用いたインクジェット式記録ヘッドに
例を採って説明したが、充電により伸長し、また充電状
態から放電させることにより収縮する圧電振動子を用い
た記録ヘッドに適用しても同様の作用を奏することは明
らかである。
【0055】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば
記録用紙の紙質に拘わりなく、同一サイズのドットを形
成するインク滴の飛翔速度を可及的に一定に維持しつ
つ、そのインク量の調整範囲を拡大して記録用紙の質に
拘わりなく高い印字品質で印刷することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置の一実施例
を示す図である。
【図2】同上装置に使用するインクジェット式記録ヘッ
ドの要部を示す図である。
【図3】同上装置に使用する駆動回路の一実施例を示す
ブロック図である。
【図4】パルス幅調整回路の一実施例を示すブロック図
である。
【図5】駆動信号発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図6】同上装置の動作を示すタイミング図である。
【図7】同上装置による印刷過程におけるメニスカスの
運動と、インク滴のサイズ、及び速度との関係を示す説
明図である。
【図8】同上装置におけるパルス幅調整回路の第2実施
例を示すブロック図である。
【図9】第2実施例のパルス幅調整回路による動作を示
すタイミング図である。
【図10】第3実施例のパルス幅調整回路をその動作で
もって示すタイミング図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 5 プラテン 6 インクジェット式記録ヘッド 7 インクカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/205

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子により圧力発生室を膨張、収
    縮させてノズル開口からインク滴を吐出させる記録ヘッ
    ドと、 吐出すべきインク滴のインク量に対応させて前記圧力発
    生室の膨張速度を変更するように前記圧電振動子に信号
    を印加する第1の駆動手段、及び前記第1の駆動手段に
    よる前記膨張速度が遅いほど、前記圧力発生室の収縮速
    度が速くなるように前記圧電振動子を変位させる信号を
    印加する第2の駆動手段とからなる記録ヘッド駆動手段
    と、 を備えたインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の駆動手段、及び第2の駆動手
    段の信号が、用紙選択操作により変化される請求項1に
    記載のインクジェット式記録装置。
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