JP3417173B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP3417173B2
JP3417173B2 JP31031095A JP31031095A JP3417173B2 JP 3417173 B2 JP3417173 B2 JP 3417173B2 JP 31031095 A JP31031095 A JP 31031095A JP 31031095 A JP31031095 A JP 31031095A JP 3417173 B2 JP3417173 B2 JP 3417173B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像情報に応じて
振動源により発生する圧力振動を利用してインク滴を吐
出して記録媒体上に記録ドットを形成し、記録ドットの
構成により画像を形成するインクジェット記録装置に関
し、詳しくは記録媒体に付着した記録ドットの乾燥、定
着を促進させる為の乾燥手段を備えたインクジェット記
録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像情報に応じてインクジェット記録ヘ
ッドから記録媒体に吐出されるインク滴により記録ドッ
トを形成するインクジェット記録装置において、前記記
録ドットは液状である為に、前記記録媒体に定着するの
に乾燥時間を要する。前記乾燥時間は記録品位に大きく
影響を与える。前記乾燥時間が長すぎると、記録ドット
が前記記録媒体上で滲んだりして記録品位を損なってし
まう。特にインクジェット記録装置にてカラー化を行っ
た場合にはC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)、K(ブラック)の相互間での滲みが酷くなり鮮明
な画像が得られない。
【0003】前述の様に記録ドットの乾燥時間に記録品
位に大きく依存するという問題を解消するために従来か
ら種々の提案がなされている。
【0004】例えば、特開平1−113249号公報、
特開平1−290430号公報、特開平3−21457
号公報、特開平3−83647号公報に見られる如く、
定着用ヒーターを記録ヘッド或は記録装置に備えて温度
制御を行う。前記温度制御は前記定着ヒーターのON/
OFFにより行い、画像の記録密度に併せて最適な乾燥
時間となる様にするインクジェット記録装置である。
【0005】この方法によれば、画像の記録密度が異な
っても、最適な乾燥時間になる様に定着ヒーターを制御
することが可能である。このためインクジェット記録装
置本体の消費電力を最小限に抑えることができ、高い記
録品位を確保することができる。
【0006】インクジェット記録装置は記録媒体として
記録面にコーティングを施したコート紙、一般的にオフ
ィス等で用いられている普通紙、OHPシート等を用い
ている。
【0007】コート紙にコーティングを行う目的の1つ
は前記記録媒体上での記録ドットの広がり、浸透、滲み
を各記録ドット毎で均一にして記録品位の高い画像を得
る為である。また他の理由としては前記浸透を迅速にし
前記乾燥時間を短くする。不要な滲みを防ぐ等がある。
またOHPシートにも同様の目的である種のコーティン
グが成されている。
【0008】このような記録媒体上では、吐出したイン
ク滴は吐出速度、或は吐出量に応じた吐出エネルギーに
より記録面上で広がり、その後記録媒体の内部に浸透、
或は滲み、乾燥時間を経過して記録ドットを形成する。
【0009】一般的なインクジェット記録装置において
は、インク滴の吐出エネルギーはコート紙、OHPシー
トの記録面上で記録品位の高い画像を得る様に設定され
ている。しかし、普通紙にはコート紙の様なコーティン
グが施されていないなめ、コート紙、OHPシートとは
インク滴の広がり、浸透、滲み方が異なる。従って、普
通紙の場合ではコート紙またはOHPシートの様な適正
な記録品位を得ることが困難である。
【0010】また、前記普通紙には上質紙、コピー用
紙、再生紙等様々な紙があり、普通紙の種類によってイ
ンク滴の広がり、浸透、滲み方も異なっている。
【0011】一般的にインクジェット記録装置を提供す
るメーカーはその装置専用のコート紙、OHPシートを
専用紙として推奨している。しかしながらコート紙は普
通紙に比較して高価であり、普通紙上における高記録品
位を実現できるインクジェット記録装置が要求されてい
る。
【0012】この様な要求を実現するため、特開平3−
142251号公報においては前記記録ヘッドの管理温
度を可変手段により可変可能とし、記録媒体の種類に応
じて管理温度を制御することでインク滴量を制御してい
る。
【0013】また、特開平1−290440号公報に
は、吐出するインク滴の吐出量が異なる複数の記録ヘッ
ドを設けて、記録媒体に応じて使用する記録ヘッドを選
択することでインク滴量を制御している。
【0014】また、特開平1−290439号公報に
は、吐出インク滴量が同等の複数の記録ヘッドを設け、
記録媒体或は画像情報に応じて記録媒体上に記録される
1ドットを複数のインク滴で形成することでインク滴量
を制御している。
【0015】また、記録媒体毎にインク滴の吐出速度を
可変して適正な記録品位を得るものとして特開平5−1
6359号公報、特開平5−318766号公報、特開
平5−338165号公報等の技術があるが、何れもイ
ンク滴を吐出した後の圧力室内の残留圧力波を利用して
インク滴の吐出速度を可変にしている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報の提案には以下に示す課題点を有する。
【0017】特開平1−113249号公報、特開平1
−290430号公報、特開平3−21457号公報、
特開平3−83647号公報では乾燥時間を促進させる
ために定着ヒーターを用いており、画像密度に応じて前
述の様に温度制御するために画像密度を検出するための
手段等が必要である。このため装置が大型化し、また高
価である。
【0018】また、特開平3−142251号公報の様
に前記温度管理を行うには、温度管理手段等の装置が必
要となりインクジェット記録装置が大型化してしまう。
また、記録媒体の種類により記録ヘッドより吐出するイ
ンク滴の吐出量を可変するため、記録媒体毎に適正な記
録品位の画像を得ようとすると記録媒体毎でのインク滴
量が異なってしまう。つまり、インク滴が広がり難い記
録媒体の場合、インク滴が広がり易い記録媒体と同等の
記録ドットを得るためにはインク滴量を多くしなければ
ならず、これによりインクの速乾性が悪く、またインク
の消耗が激しくなりランニングコストが高くなってしま
うという課題を有している。
【0019】また、特開平1−290440号公報、特
開平1−290439号公報は双方とも複数の記録ヘッ
ドを有する為、インクジェット記録装置が大型化してし
まう。また、1ドットを形成するインク滴量を変えてい
るので記録媒体毎でインクの消費量が異なり上記の問題
が発生する。
【0020】また、特開平5−16359号公報、特開
平5−318766号公報、特開平5−338165号
公報の様に圧力室内の残留圧力を用いてインク滴の吐出
を行った場合もインク滴の吐出速度の増加と共に吐出量
も増加する。また、残留振動特性が微妙に相違するとイ
ンク滴の吐出速度が大幅に違ってしまい非常に不安定で
ある。
【0021】本発明はこの様な問題に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは従来の記録媒体上
での記録ドットの乾燥を促進させ、前記記録ドットの定
着を迅速に行う定着ヒーターに換わる記録ドット定着手
段を備え、装置に用いる記録媒体の種類を問わず適正な
記録品位を得ると共に、記録媒体の種類が異なっても画
像を記録する為のインクの消費量を常に一定とすること
ができる安価に提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】この様な問題を解消する
ために本発明においては、インク滴を吐出するための複
数のノズルを備え、リザーバからのインク供給を受け
て、圧力発生素子に駆動信号発生手段により発生される
駆動信号を入力することによって圧力室に容積変化を発
生させる記録ヘッドを備え、駆動信号選択手段により選
択された前記ノズルよりインク滴を吐出して記録媒体上
に画像を形成するインクジェット記録装置において、記
録媒体の近傍に熱伝導部材が備えられ、該熱伝導部材
は、記録媒体を搬送する搬送モーター、または記録ヘッ
ドを記録媒体の搬送方向に対して垂直方向に走査するキ
ャリッジモーターに接続され、さらに、熱伝導部材は前
記駆動信号発生手段に駆動信号を発生する為にスイッチ
ング動作を行う熱損失を伴う素子に接続されており、記
録を行っていない待機時では、搬送モーター及びキャリ
ッジモーターには双方のモーターの定格電圧以下の電圧
が励磁信号により入力して、熱伝導部材に熱伝導を生じ
させることを特徴とする。
【0023】または、インク滴を吐出するための複数の
ノズルを備え、リザーバからのインク供給を受けて、圧
力発生素子に駆動信号発生手段により発生される駆動信
号を入力することによって圧力室に容積変化を発生させ
る記録ヘッドを備え、駆動信号選択手段により選択され
たノズルよりインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形
成するインクジェット記録装置において、記録媒体の近
傍に熱伝導部材が備えられ、該熱伝導部材は、記録媒体
を搬送する搬送モーター、または記録ヘッドを記録媒体
の搬送方向に対して垂直方向に走査するキャリッジモー
ターに接続され、さらに、熱伝導部材は駆動信号発生手
段に駆動信号を発生する為にスイッチング動作を行う熱
損失を伴う素子に接続され、熱検出センサの出力結果に
応じて、双方のモーターに入力する励磁信号及び圧力発
生素子に駆動電圧よりも低い電圧の駆動信号の双方を入
力することを特徴とする。
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の詳細を図示した
実施例に基づいて説明する。
【0027】図1は、本発明に係わるインクジェット記
録装置の概要を示すものである。図中符号1はキャリッ
ジで、ガイド部材2に支持されるとともに、タイミング
ベルト3を介してキャリッジモーターであるパルスモー
ター23に接続されていて、プラテンを兼ねた熱伝導部
材5と平行に往復動可能に構成されている。熱伝導部材
5にはアルミニウム、銅等の熱伝導性の高い金属、また
はヒートパイプ等を用いる。
【0028】キャリッジ1には記録媒体6に後述のノズ
ル27を向ける様にして後述のインク滴80をノズル2
7より吐出する記録ヘッド4が搭載され、記録ヘッド4
の上部にはインクカートリッジ9が着脱自在に搭載され
ている。
【0029】符号11はフレキシブルケーブルで、駆動
信号発生手段である後述の駆動信号発生回路43からの
駆動電圧信号と記録データを記録ヘッド4に搭載した駆
動回路に伝送するものであり、該信号によりインクカー
トリッジ9からインクが記録ヘッド4に流入して記録媒
体6上に画像を形成する。
【0030】温度制御を行う場合は熱伝導部材5の記録
媒体6が搬送される側と反対面に温度検出センサ10を
接合し、温度検出センサ10の出力を用いて実施する。
【0031】紙送りローラ21の回転軸の一端に固定さ
れた図示しない歯車により紙送り兼ポンプモータである
パルスモーター20に接続して、記録媒体6を記録工程
に合わせて搬送する。図中符号12は、キャリッジ1の
移動経路の記録領域外に設置された回復機構である。熱
伝導部材5にはパルスモーター23及びパルスモータ2
0と接合されている。パルスモーター23とパルスモー
ター20は図示した様に熱伝導部材5の両端に配置され
ている。
【0032】パルスモーター23及びパルスモーター2
0は4相構造のステッピングモーターであり、各相はニ
クロム線等の熱損失を伴う材料によって構成されてい
る。
【0033】図2は本発明のインクジェット記録装置の
熱伝導部材5の周辺部の構造を示す説明図であり、記録
媒体6の搬送方向と平行な断面図である。
【0034】前述の様にパルスモーター20により記録
媒体6は搬送ローラ21を介して記録媒体6は図示しな
い紙ガイド機構により熱伝導部材5と記録ヘッド4との
間隙に搬送される。
【0035】記録ヘッド4からはインク滴80が吐出さ
れ、画像が記録媒体6に形成される。熱伝導部材5の下
部には後述の駆動信号発生回路43を実装した基板7が
配置される。熱伝導部材5には駆動信号発生回路43に
備えられた後述の電力増幅回路を構成する熱損失を伴う
素子であるNPN型トランジスタ107とPNP型トラ
ンジスタ108が接合されている。
【0036】図3はパルスモーター23及びパルスモー
ター20への入力信号の概略を示すタイミングチャート
である。
【0037】前述の記録を行っている記録時にはパルス
モーター23及びパルスモーター20にモーター駆動信
号を入力する。また、記録を行っていない待機時には各
パルスモーターの4相の内の2相に励磁信号を入力す
る。モーター駆動信号入力時には各パルスモーターの定
格電圧を印加(本実施例では35V)し、励磁信号入力
時は前記定格電圧以下の入力電圧を印加する。
【0038】図4は本発明に係わる記録ヘッド4の内部
構造を示す説明図である。図中符号27はノズルであり
ノズルプレート28に複数個穿設されている。各ノズル
27には圧力室29が連通している。圧力室29には供
給口30を介してリザーバ31が連通している。リザー
バ31には供給管32が連通している。インクは供給管
32よりリザーバ31、供給口30、圧力室29、ノズ
ル27へと満たされる。圧力室29の上部には振動板3
3が備えられている。振動板33には圧力発生素子であ
る電気機械変換素子34が連接されている。複数個の電
気機械変換素子34の各静電容量は略等しいものを用い
る。この電気機械変換素子34としては、圧電材料と電
極とを交互に積層した圧電振動子を用いることができ
る。
【0039】図5は駆動信号選択手段である記録ヘッド
駆動回路の構成を示す一実施例であり、後述する駆動信
号発生回路43から駆動信号を記録信号により選択的に
電気機械変換素子34に供給してインク滴80を吐出さ
せるものである。
【0040】図中符号35は、端子37にシリアル転送
されてくる所定数の記録データをフリップフロップ回路
41、41、41・・・からなる第1のシフトレジスタ
に記憶させるための記録制御回路で、端子39に電圧レ
ベル変換した記録データと端子40にシフトロック信号
を交互に出力する。その後、キャリッジ1の所定距離移
動毎に発生するタイミング信号が端子36に入力する
と、更に、記録制御回路35は、第1のシフトレジスタ
に記憶した記録データをフリップフロップ回路42、4
2、42・・・からなる第2のフリップフロップ回路に
ラッチさせるためにラッチ信号を端子38に出力し、記
録データを第2のシフトレジスタに一斉に記憶させる。
これによりトランジスタ45、45、45・・・がON
/OFFして電気機械変換素子34に駆動信号が選択的
に印加される。尚、各トランジスタ45にはダイオード
Dが並列接続されている。
【0041】端子36のタイミング信号は、符号46で
示すパルス幅発生回路にも入力しており、タイミング信
号をトリガにしてパルス幅発生回路46からは、記録媒
体6の種類に応じた駆動電圧信号を得るための2つのパ
ルス幅信号と基準電圧信号が駆動信号発生回路43に出
力する様になっている。
【0042】図中符号53はセレクタであり、端子55
入力される記録信号の有無により駆動信号発生回路43
からの出力である駆動信号を電気機械変換素子34、3
4、34・・・またはコンデンサ54の何れかを選択す
る。記録信号が有り記録を行う記録時は電気機械変換素
子34、34、34・・・を選択する。また記録信号が
無く記録を行わない待機時はコンデンサ54を選択す
る。
【0043】図6はパルス幅発生回路46の詳細であ
り、図中符号201は発振器で、発振器201の出力は
分周器202により所定周波数(例えば1MHz)に分
周されてリセット機能を持つカウンタ203のクロック
信号となっており、カウンタ203の計時出力は比較器
204の一方の入力群に入力されている。また、カウン
タ203のリセット端子はフリップフロップ208の出
力Qに接続している。
【0044】端子209に入力するタイミング信号によ
りフリップフロップ208の出力QがHIGHレベルに
なると、カウンタ203は計時を開始する。そして後述
する比較器204の他方の入力群のデータ値と一致する
と、一致信号によりフリップフロップ208をリセット
するとともにカウンタ203の計数データをクリアし計
時を停止する。これにより、端子209のタイミング信
号に同期して所定幅のパルス信号が端子210に出力さ
れ、後述する駆動電圧信号の立ち上がり時間を決定す
る。また、フリップフロップ208の出力Qからの所定
幅のパルス信号は、ワンショットマルチバイブレータ2
11にも入力しており、前記所定幅のパルス信号の立ち
下がりでトリガされ、一定時間幅tのパルス信号を出力
し、更にこの一定時間tの立ち下がり信号でワンショッ
トマルチバイブレータ211から、後述する駆動電圧信
号の立ち下がり時間を決定するパルス幅信号が端子21
6に出力する。つまり、端子210のパルス幅信号の立
ち下がりから一定時間tの遅延時間をとって端子216
から駆動電圧信号の立ち下がり時間を決定するパルス幅
信号が出力するものである。
【0045】符号207は記録媒体6の種類に応じた駆
動条件を記憶したメモリであり、ホスト装置或はプリン
タの操作パネルから入力される記録媒体6の種類をアド
レス入力として、対応する記録媒体6の駆動条件をデー
タ端子に出力するもので、その内時間に関する条件がラ
ッチ205に記憶されて、比較器204の他方の入力群
に入力している。また、メモリ207からの電圧に関す
る情報がD/A変換器213に入力し、アナログ値に変
換されて、電圧増幅回路214を介して電圧VHを駆動
電圧発生回路43に供給している。
【0046】次に駆動信号を発生する駆動信号発生回路
43について説明する。
【0047】図7(a)は駆動信号発生回路43の一実
施例であり、図中符号47の端子には前述のパルス幅発
生回路46より出力される充電パルスが入力される。ま
た端子48には、パルス幅発生回路46より出力される
放電パルスが入力される。符号300と符号301は、
相補性トランジスタ対をエミッタ・フォロアの縦続とし
たフロー型及びシンク型の定電流源である。フロー型の
定電流源300は、電圧VHをラダー抵抗で分圧した電
圧V1を入力電圧としてNPN型トランジスタ101と
エミッタ抵抗122を持ったPNP型トランジスタ10
2で主要部が構成されており、端子47に入力される充
電パルスによりトランジスタ103がONすることで動
作する。また、シンク型の定電流源301は電圧V2を
入力電圧として、PNP型トランジスタ104とエミッ
タ抵抗124をもったトランジスタ105とで主要部が
構成されており、端子48に入力する放電パルスにより
トランジスタ106をOFFさせることで動作する。こ
のフロー型の定電流源300とシンク型の定電流源30
1を前述の充電パルスと放電パルスで遅延時間tをおい
て交互に動作させ、定電流源300、301の出力端に
接続されたコンデンサ50を充放電する。それによりコ
ンデンサ50に台形状の電圧波形が得られる。このコン
デンサ50の端子電圧をNPN型トランジスタ107と
PNP型トランジスタ108を用いてダーリントン接続
にしたエミッタ・フォロア構成の電力増幅回路で電力増
幅して端子49に駆動信号を出力させる。
【0048】ここで、定電流源300、301を構成す
る各トランジスタ101、102、104、105と
し、抵抗122、124に発生する電圧をそれぞれV1
22、124とすれば、 V122=V1−VBE101+VBE102 V124=V2+VBE104−VBE105 となるが、トランジスタのベース・エミッタ間飽和電圧
は極性に拘らず温度特性を含めてほぼ同じであるので、
上式は温度によらず各々V1≒V3、V4≒V2とな
る。
【0049】従って、前記フロー型の定電流源からのフ
ロー電流i1=V1/(抵抗122)、また前記シンク
型の定電流源のシンク電流i2は、i2=V2/(抵抗
124)であり、温度によらず抵抗精度のみで決定さ
れ、抵抗は0.5%以上の精度でも安価に得られるの
で、安価にして所望の前記各定電流源が設計できる。し
かも、電圧V1と電圧V2が0.3V以上であれば精度
良く動作するので、コンデンサ50の充電最終電圧をほ
ぼ電圧VHの値に、また放電最終電圧をほぼGNDレベ
ルにすることができる。
【0050】尚、駆動電圧信号波形の立ち上がり勾配を
も記録媒体6により調整する必要がある場合は、図7
(b)に示す回路を抵抗122に変えて付加する。この
場合、端子53を端子51に端子54を端子52に接続
して用いる。尚、符号55はデータセレクタであり、メ
モリ207の記録媒体情報により抵抗122a、122
b、122c・・・の1つを選択する。
【0051】上記駆動電圧信号は、端子36に入力する
タイミング信号の同期して出力するわけで、記録データ
信号によりONとなっているトランジスタ45、45、
45・・・に接続している電気機械変換素子34に駆動
信号が印加されることになる。つまり、駆動電圧信号波
形の立ち下がり過程で、電気機械変換素子34、34、
34・・・が収縮し、それにより圧力発生室が拡大する
ことでインクをリザーバより吸引する。そして、後述の
メニスカス81が静定する時間(遅延時間t)をおい
て、駆動電圧信号波形が立ち下がることで、電気機械変
換素子34、34、34・・・が伸張して、それにより
圧力発生室が収縮してノズル27よりインク滴80が吐
出する。
【0052】図8(a)乃至(f)は、このインク滴の
吐出過程を図示しているものである。尚、符号82は、
主インク滴80より吐出速度が遅いサテライトインク粒
である。
【0053】図9は図7の駆動信号発生回路43の動作
を示すタイミングチャートである。図中充電パルスと
は、パルス幅発生回路46から端子47に入力するパル
ス幅信号を、放電パルスとは端子48に入力するパルス
幅信号を指している。また、図中実線で示す各信号波形
はインク滴が広がり易い記録媒体6に記録を行わせる場
合の信号波形であり、破線で示す各信号波形はインク滴
が広がり難い記録媒体6に記録を行わせる場合の信号波
形である。
【0054】図から解るように、インク滴80が広がり
難い記録媒体6に対しては、パルス幅発生回路46から
供給される電圧VH2をインク滴が広がり易い記録媒体
6に対する電圧VH1より高くしている。これにより、
シンク型の定電流源の電流値i2が大きくなり、駆動電
圧信号の立ち下がり勾配が急になることから、インク滴
吐出速度が速くなる。
【0055】ところで、電圧VHを変えると、駆動電圧
信号の立ち下がり勾配も変わり、メニスカス81の後退
速度が変わってしまい同一タイミングでインク滴80の
吐出を行うと、メニスカス81の位置の違いからインク
滴80の大きさが変わってしまう。そこで、本実施例で
は、充電パルスの幅も変えてメニスカス81の位置が設
定値に達した時に放電パルスが出力するようにしてい
る。これにより、インク滴80の吐出量を変えずに、吐
出速度だけを調整することができる。
【0056】つまり、インク滴80の量を変えずに、イ
ンク滴80が広がり難い記録媒体6では吐出速度を速く
し、インク滴80が広がり易い記録媒体6では吐出速度
を遅くできることから、記録媒体6の種類に応じた適正
な記録が行える。
【0057】駆動信号51は前述のパルス幅発生回路4
6からの充電パルスの幅がt1、駆動電圧VHの値がV
H1の時の駆動信号を示す。また、駆動信号52は充電
パルスの幅がt2、駆動電圧VHの値がVH2の時の駆
動信号を示す。また駆動信号74は充電パルス幅がt
1、駆動電圧VHの値がVH7の時の駆動信号充電パル
スt2、駆動電圧VHの値がVH8の時は駆動信号75
を得ることができる。
【0058】駆動信号51、駆動信号52は画像を記録
する際に必要なインク滴80をノズル27より吐出する
のに必要な波形である。また、駆動信号74はノズル2
7よりインク滴80を吐出するには不十分な波形であ
る。VH1とVH7、VH2とVH8との関係は、おお
よそVH2≦0.25×VH1である。
【0059】次に、本発明のインクジェット記録装置が
行う処理流れを図10を基に説明する。
【0060】まず、電源投入後、ホスト装置或は操作パ
ネルからの記録媒体6の種類を特定する。以下、特定し
た記録媒体6の駆動条件を設定して行くわけであるが、
本発明のインクジェット記録装置では濃度調整機能も備
えることから濃度が標準値に対して変更されているかを
判定し、該判定結果に応じた駆動条件を設定した後、画
像記録を行う。尚、駆動条件は前述のメモリ207に記
憶されており、対応する駆動条件が格納されたアドレス
情報をメモリ207に入力することで設定できる。
【0061】ところで、ノズル27からインク滴80が
吐出した後に、メニスカス81はノズル27の内部に入
ったり出たりする残留振動を繰り返すが、この残留振動
はインク滴80の吐出速度が速い程その振幅が大きくな
り、静定に時間がかかる。この残留振動によりインク滴
80の繰り返し速度が制限されてしまう。
【0062】以下、上記残留振動を小さく抑えることが
できる本発明の別の実施例を図11を基に説明する。
【0063】図11においても、実線がインク滴80が
広がり易い記録媒体6に記録を行わせる場合の信号波形
であり、破線がインク滴80が広がり難い記録媒体6に
記録を行わせる場合の信号波形である。
【0064】この実施例では、インク滴80吐出後のメ
ニスカス81がノズル27開口側に向かう過程で、補助
パルスを入力し電気機械変換素子34、34、34・・
・を再度収縮させることでメニスカス81を圧力発生室
側に引き戻すようにし、残留振動を相殺させるので、イ
ンク滴80の吐出繰り返し速度が残留振動により影響さ
れることが無くなる。
【0065】この補助パルスは、前述のパルス幅発生回
路46のワンショットマルチバイブレーター212の出
力に別のワンショットマルチバイブレーターを2つ縦続
することにより得られ、フロー型の定電流源300に作
用させるために、該補助パルスとフリップフロップ20
8の出力を論理和ゲートを介して端子210に出力する
構成にする。
【0066】図12は、図9に示した駆動方法を更に改
善したものであり、インク滴80吐出過程で、駆動電圧
信号の立ち下がり電圧波形の勾配を途中から変えている
(図中の符号72、73)。図11の実施例では駆動電
圧信号の後半の立ち下がり不の勾配を前半の立ち下がり
部の勾配よりも大きくすることで、図8に示したサテラ
イト粒82の発生を抑制している。尚、立ち下がり勾配
を変えるには駆動信号発生回路43の電圧VHを一次的
に可変する等の方法で対処可能である。この様な駆動方
法を採れば、サテライト粒82が非常に小さくなり、主
インク滴80による記録媒体6上での記録ドットが真円
に近くなり記録品位が更に向上する。加えて、記録媒体
6上で主インク滴80の上にサテライト粒82の重なる
量が非常に少なくなることから、記録ドットの形成に要
する乾燥時間が短くなる。
【0067】図13は本発明のインクジェット記録装置
での熱伝導部材5の上昇温度を表す説明図である。横軸
には前記記録の際の画像に応じた記録密度を示し、縦軸
には熱伝導部材5の到達温度を示す。
【0068】前述の様にパルスモーター23及びパルス
モーター20に励磁信号を入力することで熱伝導部材5
は温度T1となる。本実施例では熱伝導部材5での熱抵
抗を約5℃/Wとし、パルスモーター23及びパルスモ
ーター20に5V印加した時に温度T1は約25℃の常
温の環境で約40℃となる。また、モーター駆動信号を
入力すると熱伝導部材5は温度T3となる。パルスモー
ター23及びパルスモーター20に定格電圧(35V)
を印加すると温度T3は約65℃となる。
【0069】記録媒体6は前述の様に熱伝導部材5上を
記録工程に合わせて搬送されるため、記録を行っていな
い待機時には温度T1、記録を行っている記録時には温
度T2に近い温度に温められる。すると、記録時の記録
ドットの乾燥、定着が迅速に行われ、記録ドット相互間
での滲みが発生せず高い記録品位の画像を得ることがで
きる。
【0070】また前述の様にパルスモーター23及びパ
ルスモーター20の各相は熱損失を伴う材料によって構
成されている。従って環境温度の変化により該材料の電
気抵抗値が変化する。本実施例では励磁信号により予め
パルスモーター23及びパルスモーター20は環境温度
より高くなっているため、前記電気抵抗の変化によりパ
ルスモーター23及びパルスモーター20の環境温度に
よる特性ばらつきを抑えることができる。
【0071】またパルスモーター23及びパルスモータ
ー20は記録密度に関係なく温度上昇するため記録密度
に関係なく高い記録品位の画像を形成できる。
【0072】そして励磁信号を入力する時の電圧を定格
電圧以下の範囲で高めに設定することで、待機時と記録
時での温度差をより低減でき、更に高い記録品位の画像
を得ることが可能となる。
【0073】また本発明のインクジェット記録装置では
従来の様にヒーターは用いておらず、記録の際に必要な
パルスモーター23及びパルスモーター20の発熱を積
極的に利用しているため装置自体が簡易的であり、且つ
安価にして高い記録品位の画像を得られる。
【0074】次に図9を基に駆動信号51及び駆動信号
52を電気機械変換素子34に入力した時の効果につい
て説明する。
【0075】前記駆動信号選択回路によって電気機械変
換素子34を選択し、駆動信号51または駆動信号52
を駆動する。前述の様に複数個の電気機械変換素子34
の各静電容量は略等しい。よって駆動信号発生回路43
のNPN型トランジスタ107とPNP型トランジスタ
108が駆動する電気機械変換素子34の数に略比例し
て熱損失を生ずる。
【0076】また、前述の様にNPN型トランジスタ1
07とPNP型トランジスタ108が熱伝導部材5に接
合されている。よって電気機械変換素子34を駆動する
ことによって熱伝導部材5も熱伝導を生ずる。この時、
選択する電気機械変換素子34の数と熱伝導部材5の温
度とが略比例して変化する。
【0077】電気機械変換素子34を全数駆動した場
合、駆動信号51により温度T4、駆動信号52により
温度T5、駆動信号53により温度T2の温度上昇が得
られる。
【0078】駆動信号51に比べ、駆動信号52では充
電パルスt1、充電パルスt2が短い。更に駆動電圧V
2も駆動電圧V1に比べて高い。よって、駆動信号51
より駆動信号52を用いて電気機械変換素子34、3
4、34・・・を駆動した方が前述のフロー電流i1、
シンク電流i2が多くなるためNPN型トランジスタ1
07、PNP型トランジスタ108の熱損失量が多くな
る。よって温度T4に比べ、温度T5が高くなる。本実
施例では温度T4は約20℃、温度T5は約25℃、温
度T2は約5℃となる。
【0079】記録時には記録密度に合わせて熱伝導部材
5が温度変化する。すると低い記録密度では当然である
が、乾燥、定着し難い高い記録密度でも容易に迅速な乾
燥、定着が可能となる。また駆動波形51、駆動波形5
2によって更に高い記録品位を得ることが容易に可能と
なる。また、待機時にも熱伝導部材5が温度上昇するこ
とで記録を開始した際も記録媒体6が温められているた
め、より高い記録品位を得ることが可能となる。
【0080】更に前述のように記録媒体6が滲み易い場
合は駆動波形51。記録媒体6が滲み難い場合は駆動波
形52を用いる。これにより記録媒体6が滲み難い方が
より高い温度に温められる。よって記録媒体6の滲み易
さを問わず高い記録品位を得ることができる。
【0081】また、滲み難い記録媒体6の方が滲み易い
記録媒体6よりも速く温度上昇する。よって記録開始直
後でも滲み難い記録媒体6は滲み易い記録媒体6と同等
の高い記録品位を得ることができる。即ち滲み易さを問
わず記録媒体6を使用することがより一層可能となる。
【0082】また、待機時に前述の駆動信号74を電気
機械変換素子34に入力することで次に示す効果をも発
揮する。但し、この場合は図5の記録ヘッド駆動回路の
構成にセレクタ53及びコンデンサ54は備えず、駆動
信号発生回路43の出力は直接電気機械変換素子34、
34、34・・・に入力する構成とする。
【0083】前述の様に駆動信号74では、VH2がV
H1に比べて低いため、ノズル27からのインク滴80
の吐出はない。しかし、駆動信号52により電気機械変
換素子34は前述のコンデンサ50の充放電により伸縮
する。よってノズル27に形成されたメニスカス81に
微小な振動を与える。これによりインクの乾燥等により
ノズル27が詰まる現象を抑え、安定して記録ドットを
吐出することが可能となり、常に高い記録品位を得るこ
とが可能となる。
【0084】図11、図12に関しても同様の効果を発
揮することはいうまでも無い。
【0085】また、図5で示した様にセレクタ53でコ
ンデンサ54を選択可能な構成とすることで次に示す効
果が得られる。図9での駆動信号51、駆動信号52を
用いて説明する。
【0086】記録を行っていない待機時に端子36に入
力されるタイミング信号に同期して駆動信号51、また
は駆動信号52を入力する。この時記録信号は端子55
に入力されていないので駆動信号発生回路43の出力が
コンデンサ54に出力される。すると図5のNPN型ト
ランジスタ107とPNP型トランジスタ108が、備
えるコンデンサ54の静電容量に略比例した熱損失を生
ずる。
【0087】即ち、待機状態においても記録時と同様の
NPN型トランジスタ107とPNP型トランジスタ1
08の熱損失が得られ、記録を開始した際の記録媒体6
への記録ドットの乾燥、定着の効果を向上させることが
容易に可能となる。
【0088】但し、パルスモーター23及びパルスモー
ター20での温度上昇により乾燥、定着の効果が充分得
られる場合は、熱伝導部材5とNPN型トランジスタ1
07とPNP型トランジスタ108を接合しない構造と
してもよい。また、パルスモーター23またはパルスモ
ーター20の何れかの温度上昇により乾燥、定着の効果
が充分得られる場合は熱伝導部材5にパルスモーター2
3またはパルスモーター20の何れかを接合するだけの
構造としてもよい。
【0089】また、図1に示した温度検出センサ10の
出力によりパルスモーター23及びパルスモーター20
の励磁信号入力時の入力電圧を可変する。この様にする
ことで熱伝導部材5の温度を容易に制御させることがで
き、記録媒体6への乾燥、定着の精度を一定とすること
が可能となる。よって常に均一な高い記録品位の画像が
得られる。
【0090】また、温度検出センサ10の出力に応じて
待機時に駆動する電気機械変換素子34の駆動させる数
を可変することでNPN型トランジスタ107とPNP
型トランジスタ108における熱損失の量が変化する。
これにより微妙な温度の制御が可能となる。この方法を
用いることで更に高い記録品位の画像が得られる。
【0091】以上説明した様に、本発明によれば記録媒
体6上での記録ドットの乾燥を促進させ、前記記録ドッ
トの定着を迅速に行うことが容易に可能であるため、記
録ドット相互間のインク滲み(混色滲み(ブリーディン
グ))が防げ、カラー印刷に適用した場合には色のくす
みがなくなり高い記録品位の画像を得ることができる。
【0092】尚、上述の実施例においては、充電により
収縮し、また充電状態から放電させることにより伸長す
る圧電振動子を用いたインクジェット記録ヘッドに例を
採って説明したが、充電により伸長し、また充電状態か
ら放電させることにより収縮する圧電振動子を用いた記
録ヘッドに適用しても同様の作用を奏することは明かで
ある。
【0093】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
にじみ特性が相違する記録媒体の種類に応じて、インク
滴の吐出速度を選択するようにしているので、記録媒体
に着弾して記録される記録ドット径を記録媒体に拘らず
一様にさせることができる。
【0094】また熱伝導部材を備え、熱伝導部材にパル
スモーター、熱損失を伴う素子を接合することにより、
従来の定着ヒーターに換わる記録ドット定着手段を安価
に提供することができる。特にカラー印刷においては、
記録ドット相互間のインク滲みが防げ、カラー印刷に適
用した場合には色のくすみがなくなり高い記録品位の画
像を得ることができる。
【0095】また、励磁信号により予めパルスモーター
を環境温度より高くすることで、温度変化による特性ば
らつきを抑えることができ、記録密度に関係なく高い記
録品位の画像を形成できる。
【0096】また記録媒体の種類により駆動信号を選択
して電気機械変換素子を駆動することで、記録媒体6の
滲み易さを問わず高い記録品位を得ることができる。
【0097】また、ノズルに形成されたメニスカスに微
小な振動を与えることでインクの乾燥等によりノズルが
詰まる現象を抑え、安定して記録ドットを吐出すること
が可能となり、常に高い記録品位を得ることが可能とな
る。
【0098】また、待機時にセレクタでコンデンサを選
択し、前記コンデンサに駆動信号を入力することで、記
録を開始した際の記録媒体への記録ドットの乾燥、定着
の効果を更に向上させることができる。
【0099】また、温度検出センサの出力に応じてパル
スモーターの励磁時の入力電圧を可変することで、熱伝
導部材の温度を容易に制御させることができ、記録媒体
への乾燥、定着の精度を常に一定とすることが可能とな
り、常に均一な高い記録品位の画像が得られる。
【0100】また、温度検出センサの出力に応じて待機
時に駆動する電気機械変換素子の駆動させる数を可変す
ることで微妙な温度の制御が可能となり、更に高い記録
品位の画像が得られるインクジェット記録装置を提供で
きる。
【0101】また、記録媒体の種類により駆動信号を選
択することで記録媒体が異なっても画像を記録する為の
インクの消費量を略一定とすることができる安価なイン
クジェット記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明でのインクジェット記録装置の記録機構
周辺の構造を示す斜視図である。
【図2】熱損失部材周辺を示す説明図である。
【図3】パルスモータの入力信号を示すタイミングチャ
ートである。
【図4】記録ヘッドの内部構造を示す斜視図である。
【図5】記録ヘッド駆動回路の一実施例を示す回路図で
ある。
【図6】パルス幅発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図7】駆動信号発生回路の一実施例を示す回路図であ
る。
【図8】ノズルよりインク滴の吐出する過程を示す状態
図である。
【図9】駆動信号の一実施例を示すタイミングチャート
である。
【図10】本発明のインクジェット記録装置の制御流れ
を示すフローチャートである。
【図11】駆動信号の一実施例を示すタイミングチャー
トである。
【図12】駆動信号の一実施例を示すタイミングチャー
トである。
【図13】記録密度と熱伝導部材の到達温度との関係を
示すグラフである。
【符号の説明】
1 キャリッジ 4 記録ヘッド 5 熱伝導部材 6 記録媒体 10 温度検出センサ 20、23 パルスモーター 27 ノズル 34 電気機械変換素子 35 記録制御回路 43 駆動信号発生回路 46 パルス幅発生回路 51、52 駆動信号 300 フロー型の定電流源 301 シンク型の定電流源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−246037(JP,A) 特開 平6−336010(JP,A) 特開 平6−226963(JP,A) 特開 平6−340075(JP,A) 特開 平6−316067(JP,A) 特開 平3−248851(JP,A) 特開 平6−305134(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/205

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク滴を吐出するための複数のノズル
    を備え、リザーバからのインク供給を受けて、圧力発生
    素子に駆動信号発生手段により発生される駆動信号を入
    力することによって圧力室に容積変化を発生させる記録
    ヘッドを備え、駆動信号選択手段により選択された前記
    ノズルよりインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形成
    するインクジェット記録装置において、 前記記録媒体の近傍に熱伝導部材が備えられ、該熱伝導
    部材は、前記記録媒体を搬送する搬送モーター、または
    前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向に対して垂直
    方向に走査するキャリッジモーターに接続され、さら
    に、前記熱伝導部材は前記駆動信号発生手段に前記駆動
    信号を発生する為にスイッチング動作を行う熱損失を伴
    う素子に接続されており、記録を行っていない待機時で
    は、前記搬送モーター及びキャリッジモーターには前記
    双方のモーターの定格電圧以下の電圧が励磁信号により
    入力して、前記熱伝導部材に熱伝導を生じさせることを
    特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記熱伝導部材は前記記録媒体の種類に
    応じて選択される前記駆動信号に応じて温度制御される
    ことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記記録媒体の種類に応じて選択される
    前記駆動信号は、インク滴の吐出量が記録媒体の種類に
    拘らず略一定で、インク滴の吐出速度が可変される事を
    特徴とする請求項1または2記載のインクジェット記録
    装置。
  4. 【請求項4】 複数の画像濃度を選択できる画像濃度選
    択手段を備え、前記画像濃度選択手段により選択された
    前記画像濃度に応じた前記駆動信号を前記駆動信号選択
    手段により選択可能であることを特徴とする請求項1乃
    至3のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記熱損失を伴う素子の熱損失量は、前
    記駆動信号選択手段により画像に合わせて選択して駆動
    する圧力発生素子の数に略比例することを特徴とする
    求項1記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記熱伝導部材の熱伝導量は、前記選択
    して駆動する圧力発生素子の数に略比例することを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のインクジ
    ェット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記熱伝導部材に温度検出センサを配置
    し、前記温度検出センサの出力結果に応じて前記励磁信
    号での入力電圧を制御し前記熱伝導部材の温度制御を行
    うことを特徴とした請求項1記載のインクジェット記録
    装置。
  8. 【請求項8】 前記駆動信号発生手段はコンデンサの充
    放電回路を備え、前記圧力室の容積を拡張し前記圧力室
    内にインク供給するために、一定勾配で駆動電圧まで上
    昇する第1の領域と、前記圧力室の容積を収縮して前記
    ノズルより前記インク滴を吐出するために、一定勾配で
    降下する第3の領域と、前記第1の領域から前記第3の
    領域に前記スイッチング動作を切り換えるために、前記
    駆動電圧を維持する第2の領域を前記台形状の駆動信号
    部に形成することを特徴とする請求項1記載のインクジ
    ェット記録装置。
  9. 【請求項9】 前記待機時では前記ノズルよりインク滴
    が吐出しない程度の駆動信号を前記圧力発生素子に入力
    することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記
    録装置。
  10. 【請求項10】 温度検出センサの出力結果に応じて駆
    動信号選択手段により選択する前記圧力発生素子の数を
    制御し前記熱伝導部材の温度制御を行うことを特徴とし
    た請求項1記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 インク滴を吐出するための複数のノズ
    ルを備え、リザーバからのインク供給を受けて、圧力発
    生素子に駆動信号発生手段により発生される駆動信号を
    入力することによって圧力室に容積変化を発生させる記
    録ヘッドを備え、駆動信号選択手段により選択された前
    記ノズルよりインク滴を吐出して記録媒体上に画像を形
    成するインクジェット記録装置において、 前記記録媒体の近傍に熱伝導部材が備えられ、該熱伝導
    部材は、前記記録媒体を搬送する搬送モーター、または
    前記記録ヘッドを前記記録媒体の搬送方向に対して垂直
    方向に走査するキャリッジモーターに接続され、さら
    に、前記熱伝導部材は前記駆動信号発生手段に前記駆動
    信号を発生する為にスイッチング動作を行う熱損失を伴
    う素子に接続されており、 熱検出センサの出力結果に応
    じて、前記双方のモーターに入力する励磁信号及び前記
    圧力発生素子に前記駆動電圧よりも低い電圧の駆動信号
    の双方を入力することを特徴とするインクジェット記録
    装置。
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