JP3484665B2 - 異常判定方法および装置 - Google Patents
異常判定方法および装置Info
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Description
製品の異常を判定する異常判定方法および装置に関し、
詳しくは、モータやコンプレッサ等の振動部を有する機
器やこれら振動部を有する機器を用いた製品、これら振
動部を有する機器により駆動される製品の正常、異常を
判定する異常判定方法および装置に関する。
ンプレッサ等の振動部を有する機器やこれら振動部を有
する機器を用いた製品、これら振動部を有する機器によ
り駆動される製品の正常、異常を判定する場合は、製品
出荷前に製品を実際に稼動させて、検査員が、異常音が
発生しないか否かを耳で聞いたり、手で触って振動を確
認したりするいわゆる官能検査で正常、異常を判定し、
これによって品質保証を行なっている。
製品の正常、異常の判定結果は、個人差や時間による変
化などによりばらつきが大きく、さらに、上記官能検査
による判定結果は、データ化、数値化が難しく、その管
理も困難であるという問題がった。
動化が考えられており、この自動化を可能にする従来の
技術としては、FFT(高速フーリエ変換)アナライザ
という計測器、またはそれを組み込んだコンピュータシ
ステムが提案されている。
構成した従来のコンピュータシステムによる処理手法を
ブロック図で示したものである。
り付けた加速度センサ等のセンサからのセンサ信号をア
ナログ/ディジタル変換部(A/D変換部)1によりデ
ィジタル信号に変換する。このA/D変換部1により変
換されたディジタル信号を窓関数による前処理部2で前
処理し、この前処理された信号をFFTによる周波数軸
波形への変換部3で、周波数軸波形へ変換する。
号から特定周波数帯の成分抽出部4で特定周波数帯の成
分を抽出し、この抽出した特定周波数帯の成分を基に判
定部5で製品の正常、異常を判定する。
理は、図26に示すように、時間波形χ(t)はフーリ
エ変換により周波数成分X(ω)に変換することがで
き、周波数成分X(ω)はフーリエ逆変換により時間波
形χ(t)に変換できるという関係を利用したFFTを
用いて周波数解析を行なうもので、前処理部2で前処理
された信号をこのFFTを用いた周波数解析技術を用い
て周波数成分X(ω)の集合からなる周波数軸波形へ変
換するものである。
を用いた周波数解析は、被検査信号に含まれている波が
繰り返し正しい周期で発生している場合には非常に有効
な解析手法であるが、実際の製品の正常、異常の検査に
採用する場合には、以下に示すような問題がある。
象物から発生される波形は、図27に示すように、不規
則あるいは断続的に発生する中周波数成分から高周波成
分が含まれている場合が多い。
と、図28(a)に示すような断続的に発生する大きな
振幅の波と、図28(b)に示すような連続的に発生す
る小さな振幅の波とで、同様の解析結果となり、その区
別ができない。このため、図28(b)に示すような連
続的な小さな振幅の波が発生している良品と、図28
(a)に示すような断続的な大きな振幅の波が発生する
不良品とを識別することは困難である。
は、実際には無制限に連続しているデータを、ある有限
時間だけ切り取り、それを前後につないで連続波形とし
て処理を行なっている。そのため、切り取った部分でデ
ータの不連続性が生じ、これが解析結果に影響する。
用いて両端の不連続性を除去する方法が一般に取られて
いるが、この窓関数を用いた処理によると、強制的な操
作の後に、FFTというダイナミックな変換を行なうこ
とになり、その結果FFT処理の繰り返し精度が悪くな
る。
の手法を用いた従来の技術としては、図29に示すよう
な、いわゆるフィルタ方式という手法が知られている。
解析手法は、検査対象となる製品に取り付けた加速度セ
ンサ等のセンサからのセンサ信号をアナログ/ディジタ
ル変換部(A/D変換部)1によりディジタル信号に変
換する。このA/D変換部1により変換されたディジタ
ル信号を周波数フィルタなどの前処理部6で前処理し、
この前処理された信号から特定周波数帯成分や指標関数
による特徴量抽出部7で特徴量を抽出する。そして、こ
の特徴量をファジィやニューロによる判定部8で判定す
ることにより製品の正常、異常を判定する。
法は、測定した時間信号を1つあるいは複数の数学処理
やフィルタリングで特定の周波数成分などの特徴量を求
め、その結果から製品の正常、異常を判定するものであ
るが、検出すべき異常種類が複数ある場合には、このフ
ィルタ方式による解析手法によってそのすべてを検出す
るのは困難である。
の種々の正常、異常を安定して判定することができるよ
うにした異常判定方法および装置を提供することを目的
とする。
め、請求項1の発明は、計測手段により計測された計測
データに基づき製品の異常を判定する異常判定方法にお
いて、上記計測データを記憶手段に記憶し、上記記憶し
た計測データを複数のデータブロックに分割し、分割さ
れた固定のデータブロック単位のデータを時間軸波形の
まま加工を行う前処理、その前処理されたデータから複
数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算処
理、を行う時間軸波形解析と、分割された固定のデータ
ブロック単位のデータを周波数軸波形に変換する前処
理、その前処理されたデータから複数のデータブロック
毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理、を行う周波数軸
波形解析とを実行し、上記時間軸波形解析で抽出された
複数の特徴量および上記周波数軸波形解析で抽出された
複数の特徴量に基づき、全検査対象時間で最終的な特徴
量を求め、その最終的な特徴量に基づく総合判定結果か
ら上記製品の異常を判定することを特徴とする。
明において、上記時間軸波形解析は、上記計測データを
周波数フィルタでフィルタリングする前処理と、その前
処理されたデータから複数のデータブロック毎に特徴量
を抽出する特徴量演算処理と、からなる周波数フィルタ
解析と、上記計測データの断続成分増幅処理をする前処
理と、その前処理されたデータから複数のデータブロッ
ク毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理と、からなる断
続成分解析と、上記計測データの高周波成分増幅処理を
する前処理と、その前処理されたデータから複数のデー
タブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理と、か
らなる高周波成分解析と、上記計測データの低周波成分
増幅処理をする前処理と、その前処理されたデータから
複数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算
処理と、からなる低周波成分解析とを含むことを特徴と
する。
明において、上記周波数フィルタ解析は、上記周波数フ
ィルタを用いたフィルタリングで得られた波形データか
らその自乗平均平方根値およびピーク値および極値数お
よび極値差および傾き平均を上記特徴量として抽出する
ことを特徴とする。
明において、上記断続成分解析は、上記計測データをヒ
ルバート変換し、変換前のデータを実数部、変換後のデ
ータを虚数部として複素数配列を作り、該複素数配列の
自乗平均平方根の配列を演算し、これを移動平均などの
平滑処理をした後ローパスフィルタを通し、その結果得
られた波形データからそのピーク値および極値差および
上記データブロック間の最大値と最小値の差を上記特徴
量として抽出することを特徴とする。
明において、上記高周波成分解析は、上記計測データの
高周波成分の波形データからその極値差を上記特徴量と
して抽出することを特徴とする。
明において、上記低周波成分解析は、上記計測データの
低周波成分の波形データからそのピーク値および極値差
および上記データブロック間の最大値と最小値の差を上
記特徴量として抽出することを特徴とする。
り計測された計測データに基づき製品の異常を判定する
異常判定装置において、上記計測データを記憶する記憶
手段と、時間軸波形解析手段と、周波数軸波形解析手段
と、総合判定手段と、からなり、上記時間軸波形解析手
段は、上記記憶手段の計測データを複数のデータブロッ
クに分割し、分割された固定のデータブロック単位のデ
ータを時間軸波形のまま加工を行う前処理部と、該前処
理部で加工されたデータから複数のデータブロック毎に
特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、からなり、上記
周波数軸波形解析手段は、上記記憶手段の計測データを
複数のデータブロックに分割し、分割された固定のデー
タブロック単位のデータを周波数軸波形に変換する前処
理部と、該前処理部で変換された周波数軸波形のデータ
から複数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量
演算処理部と、からなり、上記総合判定手段は、上記時
間軸波形解析手段で抽出された複数の特徴量および上記
周波数軸波形解析手段で抽出された複数の特徴量に基づ
き、全検査対象時間で最終的な特徴量を求め、その最終
的な特徴量に基づいて上記製品の異常を総合的に判断す
る、ことを特徴とする。
明において、上記時間軸波形解析手段は、上記計測デー
タを周波数フィルタでフィルタリングする前処理部と、
前処理されたデータから複数のデータブロック毎に特徴
量を抽出する特徴量演算処理部と、からなる周波数フィ
ルタ解析手段と、上記計測データの断続成分増幅処理を
する前処理部と、前処理されたデータから複数のデータ
ブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、か
らなる断続成分解析手段と、上記計測データの高周波成
分増幅処理をする前処理部と、前処理されたデータから
複数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算
処理部と、からなる高周波成分解析手段と、上記計測デ
ータの低周波成分増幅処理をする前処理部と、前処理さ
れたデータから複数のデータブロック毎に特徴量を抽出
する特徴量演算処理部と、からなる低周波成分解析手段
とを含むことを特徴とする。
よび装置を適用して構成した異常判定システムにおける
異常判定手法の一実施の形態を機能ブロック図で示した
ものである。
ける異常判定手法においては、振動部を有する製品に取
り付けられた計測センサにより計測された計測データ
を、時間軸波形解析と周波数軸解析の両面から並列的に
複数の加工を行ない、それぞれの加工データから複数の
特徴量を演算し、それを推論することにより製品の正
常、異常を判定する。
けられた計測センサからのセンサ信号をアナログ/ディ
ジタル変換部(A/D変換部)10によりディジタルデ
ータに変換し、この変換したディジタルデータ(以下、
元データという)をメモリ20に格納する。
A/D変換部10の変換データ単位で、例えば1024
点ずつの固定のデータブロックに分けられ、以降の処
理、すなわち、次に説明する並列前処理から特徴量関数
の演算処理までを、上記固定のデータブロック単位で行
なう。
タは、まず、前処理1(フィルタリング)部30−1、
前処理2(断続成分増幅処理)部30−2、前処理3
(低周波増幅処理)部30−3、前処理4(高周波増幅
処理)部30−4、FFTによる周波数変換部30−5
に渡され、ここで上記前処理が並列に実行される。
0−1による前処理は、メモリ20に格納された元デー
タに対してアナログあるいはディジタルの周波数フィル
タをかけ、元データのノイズ成分や暗騒音的信号を除去
するもので、特に検出すべき異常信号の周波数帯域が予
め分かっているいる場合に有効な処理である。
0−2は、メモリ20に格納された元データの断続成分
増幅を行なうもので、具体的にには、後に詳述するよう
に、 1)元データをヒルバート変換する 2)元データを実数部、ヒルバート変換後データを虚数
部として複素数配列を作る 3)複素数配列の自乗平方根の配列を演算する 4)移動平均などの平滑処理をする 5)ローパスフィルタを通す 処理から構成される。
−2による前処理は、正常状態の元データに周期的な低
周波から高周波が含まれている場合に有効である。
−3による前処理は、 1)元データをローパスフィルタを通す 2)ローパスフィルタを通した元データを微小時間にて
積分する 処理により行われる。この前処理3(低周波増幅処理)
部30−3による前処理は、正常状態の元データにある
程度の高周波成分が含まれており、検出すべき異常信号
が低周波領域に存在する場合に有効である。
−4による前処理は、 1)元データをハイパスフィルタを通す 2)ハイパスフィルタを通した元データを微小時間にて
微分する 処理により行われる。この前処理4(高周波増幅処理)
部30−4による前処理は、正常状態の元データにある
程度の低周波成分が含まれており、検出すべき異常信号
が高周波領域に存在する場合に有効である。
による前処理は、元データである時間軸波形をFFT
(高速フーリエ変換)により周波数軸データに変換する
もので、このFFT(高速フーリエ変換)により変換さ
れた周波数軸データを用いると、任意の周波数帯におけ
る成分を特徴量とすることで、異常成分の含まれている
状態を定量化することが可能になる。なお、FFT(高
速フーリエ変換)処理により損失した情報や検出できな
い異常状態もあるが、これらの異常状態の検出はメモリ
20に格納された元データに基づき行われる上記前処理
30−1〜30−4の処理を用いた解析で補うことがで
きる。
前処理されたデータは特徴量演算処理部40−1に渡さ
れ、ここで、フィルタリングにより前処理されたデータ
の振幅成分の抽出や数学的処理による特徴量演算が実行
される。
0−2で前処理されたデータは特徴量演算処理部40−
2に渡され、ここで、断続成分増幅処理により前処理さ
れたデータの特徴量演算が実行される。
−3で前処理されたデータは特徴量演算処理部40−3
に渡され、ここで、高周波増幅処理により前処理された
データの特徴量演算が実行される。
−4で前処理されたデータは特徴量演算処理部40−4
に渡され、ここで、低周波増幅処理により前処理された
データの特徴量演算が実行される。
で前処理されたデータは特徴量演算処理部40−5に渡
され、ここで、FFTによる周波数変により前処理され
たデータの特徴量演算が実行される。
40−5の特徴量演算は、上記前処理30−1〜30−
5と同様に並列実行される。
ける特徴量演算処理は、計測データの特徴を定量化する
もので、前処理30−1〜30−5で前処理されたデー
タに基づき特定の関数演算を実行することで異常の度合
いを示す情報としての特徴量を抽出する。
ては、従来から一般的に用いちられているRMS(自乗
平方根)演算、平均演算等の数学関数、統計関数を用い
た演算を用いることができる。
においては、上記RMS(自乗平方根)演算、平均演算
等の数学関数、統計関数を用いた演算の他に以下の演算
関数を用いた演算処理を採用する。
は前処理後のデータ配列から波形の極値数を検出する演
算を実行するものである。
列の波形の極値数は、データ配列のデータχi(但し、
i=1,2、…)に対して、以下の式が成り立つときに
極値として判断し、そのデータ配列の上記極値の数をカ
ウントした値がそのデータ配列の極値数となる。
振動データχm−1、χm、χm+1に対して、 a)|χm−χm−1|≦α b)|χm+1−χm|≦α c)(χm−χm−1)×(χm+1−χm)<0 の3つの条件が同時に成り立つとき、振動データχmを
極値と判断する。但し、αは変数である。この変数αが
“0”に近いほど微小な変化からも極値を検出すること
ができ、この変数αをある程度大きな値にすれば、誤差
的な変化を無視した極値を検出することができる。
に、前処理4(低周波増幅処理)部30−4で前処理さ
れたデータ配列から特徴量を抽出する特徴量演算処理部
40−4における演算処理で有効である。すなわち、測
定データの低周波成分において異常性のある状態におい
ては、前処理4(低周波増幅処理)部30−4による前
処理により低周波成分が増幅されることにより、雑音的
な小さな極値が少なくなり、正常な状態に比べて極値数
が小さい値になることから、この特徴量の把握が容易に
なる。
は前処理後のデータ配列から波形の極値数を検出する演
算を実行するものである。
は、上記極値数を求める特徴量演算関数により求めたデ
ータ配列中の極値について、前後極値の差の絶対値を計
算したものの配列を求め、そこから、以下の手順により
計算したものを極値差として演算する。
算したものの配列内のデータをD1、D2、…Dnとす
ると、その中から大きい順にk個のデータを抽出し、そ
の平均を求めた値を極値差とする。ここで、kは変数で
ある。
関数は、変数kを適当に設定することにより、一定時間
内の平均値やRMS演算などでは正常状態と比べて差異
が検出できないが、測定データに一時的あるいは断続的
に高周波レベル変化が含まれている場合における正常、
異常の検出に有効である。
を求める特徴量演算関数 データブロック間の最大値最小値の差を求める特徴量演
算関数は、元データ配列あるいは前処理後のデータ配列
について、データブロック間の最大値最小値の差、すな
わち、(最大値)−(最小値)の演算を実行するもので
ある。
を求める特徴量演算関数は、一定時間内の平均値やRM
S演算などでは正常状態と比べて差異が検出できない
が、測定データに一時的あるいは断続的に高周波レベル
変化が含まれている場合における正常、異常の検出に有
効である。
関数 周波数帯ピーク値を求める特徴量演算関数は、FFTに
よる周波数変換部30−5の前処理で周波数軸信号に変
換されたデータ配列から、設定された周波数に該当する
データのピーク値を求める演算を実行するものである。
特徴量演算関数においては、該当するデータをP1、P
2、…Pnとすると、このデータの中から大きい順に、
s個のデータを抽出し、その平均を求めたものをピーク
値として演算する。ここで、sは変数である。
−1〜50−5でそれぞれデータブロック毎に抽出され
た複数の特徴量を総合的に判断して検査対象である製品
の正常、異常を判断する。
タブロック毎に抽出された複数の特徴量を全検査対象時
間に相当する複数のNデータブロック、例えば、10デ
ータブロック以上のデータブロックで、平均化、あるい
は最大値をとることで、最終的な特徴量とし、この最終
的な特徴量が製品の正常、異常を判断するための推論情
報となる。
相当する複数のデータブロックで最大値をとるのは、異
常状態が定常的に発生するのではなく、データブロック
単位相当時間より長い周期で発生する場合に非常に有効
になるからである。また、異常状態がデータブロック単
位相当時間内で定常的に発生する場合には、全検査対象
時間に相当する複数のデータブロックで平均化すること
により、例えば、FFT処理等の繰り返し精度が悪い処
理から得た情報のバラツキも1/Nに減少させることが
でき、これにより情報の信頼性を大幅に高めることで、
優れた検査を行なうことが可能になる。
40−1〜50−5で得られた複数の特徴量の全部ある
いは一部を組み合わせて作成した判定知識を予め設定し
た所定の判定知識と比較することで、検査対象である製
品の正常、異常の総合的かつ安定した判定結果を得るこ
とが可能になる。
具体的一実施の形態をブロック図で示したものである。
検査対象物100に、加速度センサ101を配設し、こ
の加速度センサ101の計測信号に基づき検査対象物1
00の正常、異常を判定する。
サ101から出力される検査対象物100の測定信号
は、まず、アンプ200で増幅され、その後、A/D変
換ボード(アナログ/ディジタル変換ボード)300で
ディジタル計測データに変換され、パソコン(パーソナ
ルコンピュータ)400に入力されれる。
0では、上記ディジタル計測データに対して以下に詳述
する処理を行なうことにより、検査対象100の正常、
異常を判断する。
ルコンピュータ)400における処理の概要をブロック
図で示したものである。
サ101から出力される検査対象物100の測定信号
は、A/D変換ボード300のアナログ/ディジタル変
換部(A/D変換部)310によりディジタル計測デー
タに変換され、パソコン400に入力されれる。
300からのディジタル計測データ(以下、単に計測デ
ータという)を格納するメモリ410および上記メモリ
410に格納された計測データ(元データ)に基づき上
記パソコン400に内蔵されたCPU(中央演算処理
部)で所定の処理を実行するCPUによる内部処理部4
20を有しており、CPUによる内部処理部420は、
前処理部421、特徴量演算部422、FUZZY判定
部423を有している。
おける前処理部421および特徴量演算部422の処理
は、図4に示すように、メモリ410に格納された元デ
ータに基づき、FFT処理部430、周波数処理部44
0、断続成分増幅処理部450、低周波増幅処理部46
0、高周波増幅処理部470の処理を並列実行すること
により行われる。
440、断続成分増幅処理部450、低周波増幅処理部
460、高周波増幅処理部470の処理の詳細を説明す
る。
をブロック図で示したものである。
変換ボード300のアナログ/ディジタル変換部(A/
D変換部)310の変換データ単位で、例えば1024
点ずつの固定のデータブロックに分けられ元データが格
納される。
からなる元データは、まず、FFT演算処理部431
で、FFT(高速フーリエ変換)により周波数軸データ
に変換され、この周波数軸データに基づき、特徴量1抽
出部432−1で特定周波数帯a成分が抽出され、特徴
量2抽出部432−2で特定周波数帯b成分が抽出さ
れ、特徴量3抽出部432−3で特定周波数帯c成分が
抽出される。
特定周波数帯a成分の抽出および特徴量2抽出部432
−2による特定周波数帯b成分の抽出および、特徴量3
抽出部432−3による特定周波数帯c成分の抽出は、
それぞれ上記データブロック単位でそのピーク値を抽出
し、この抽出したピーク値をそれぞれ複数の対象データ
ブロックで平均化処理することにより行われ、この平均
化処理により各データブロックによるバラツキを抑える
ことができる。
される特徴量は、周波数帯の異なる設定を複数用いるこ
とにより、それぞれ異なる特徴量を抽出することが可能
になる。
をブロック図で示したものである。
場合と同様に、A/D変換ボード300のアナログ/デ
ィジタル変換部(A/D変換部)310の変換データ単
位で、例えば1024点ずつの固定のデータブロックに
分けられ元データが格納される。
からなる元データは、まず、バンドパスフィルタ処理部
441でそのノイズ成分や暗騒音的信号を除去する前処
理が行われる。そして、このノイズ成分や暗騒音的信号
が除去された前処理後のデータから特徴量が抽出され
る。
2−1、特徴量2抽出部442−2、特徴量3抽出部4
42−3、特徴量4抽出部442−4、特徴量5抽出部
442−5で行われる。
特徴量抽出は、上記前処理後のデータからRMS(自乗
平方根)演算により特徴量を抽出するものであり、特徴
量2抽出部442−2による特徴量抽出は、ピーク値を
求める特徴量演算関数によるもので、上記前処理後のデ
ータから各データブロック単位でそのピーク値を抽出す
る。
徴量の抽出は、上述した極値数を求める特徴量演算関数
によるもので、上記前処理後のデータのデータ配列の波
形の極値を判断し、そのデータ配列の上記極値の数をカ
ウントした値がそのデータ配列の極値数となる。
徴量の抽出は、上述した極値差を求める特徴量演算関数
によるもので、上記極値数を求める特徴量演算関数によ
り求めたデータ配列中の極値について、前後極値の差の
絶対値を計算したものの配列を求め、上記前後極値の差
の絶対値を計算したものの配列内のデータの中から大き
い順に所定個のデータを抽出し、その平均を求めた値を
極値差とする。
徴量の抽出は、上記前処理後のデータの傾き平均を求め
るものである。
出手法の他に、一般的な振動解析指標や統計関数を用い
た手法を採用することができる。
をブロック図で示したものである。
50においては、まず、断続成分増幅前処理部451
で、上述したような 1)元データをヒルバート変換する 2)元データを実数部、ヒルバート変換後データを虚数
部として複素数配列を作る 3)複素数配列の自乗平方根の配列を演算する移動平均
などの平滑処理をする 4)ローパスフィルタを通す処理 から構成される前処理が行われる。
よると、図8に示すように、時間軸波形で傾きが強い信
号成分だけが大きな信号になりそれ以外は小さくなる信
号が得られる。なお、図8において、(a)は、メモリ
410に格納された時間軸波形である元データの元波形
を示し、(b)は、上記断続成分増幅前処理部451に
よる前処理後の処理後波形を示す。
の処理により前処理がなされた波形、すなわち、図8
(b)に示すような波形から、特徴量1抽出部457−
1によるピーク値の抽出、特徴量2抽出部457−2に
よる極値差の抽出、特徴量3抽出部457−3によるデ
ータブロック間の最大値最小値の差、すなわち、データ
ブロック間最大−最小の抽出が行われる。
の詳細をブロック図で示したものである。
451は、メモリ410に格納された時間軸波形である
元データをヒルバート変換するヒルバート変換部45
2、メモリ410に格納された時間軸波形である元デー
タを実数部とし、ヒルバート変換部452によるヒルバ
ート変換後データを虚数部として複素数配列を作る複素
数計算部453、複素数計算部453で作られた複素数
配列の自乗平方根の配列を演算する自乗平方根計算部4
54、自乗平方根計算部454で演算された自乗平方根
の配列を移動平均などの平滑処理をする平滑処理部45
5、平滑処理部455で平滑処理された波形から雑音成
分等を除くローパスフィルタ456を具備して構成され
る。
品、すなわち、検査対象物100の状態異常の代表的な
ものにはベアリング不良がある。このベアリング不良等
に代表される断続的に発生する高周波成分を含む波形
(以下、断続高調波という)は、通常は、基本波の成分
よりも振幅が高い。その場合は、波形の実効値や最大値
を求めることで、正常状態と区別することができる。
本波の振幅成分と比較してあまり差がない場合や発生周
期が長い場合には、そのような異常状態を検出するのは
非常に困難になる。
元データの周波数軸へ変換を行なっても、発生頻度が少
ないため変換結果は対象時間の平均周波数成分として計
算されるため、有効な差は現れない。
においては、まず、包絡線処理すなわち、 1)元データをヒルバート変換する(ヒルバート変換部
452) 2)元データを実数部、ヒルバート変換後データを虚数
部として複素数配列を作る(複素数計算部453) 3)複素数配列の自乗平方根の配列を演算する(自乗平
方根計算部454) 処理を実効する。
る。この前包絡線Ψ(t)は、元データにそのヒルバー
トを虚数部として付加した複素帯域通過信号で、以下の
式で求められる。
バート変換データをζ(t)とすると、前包絡線Ψ
(t)は、 Ψ(t)=χ(t)+ζ(t) となる。
(t)の振幅として定義されるので、包絡線w(t)
は、χ(t)の2乗とζ(t)の2乗の和の平方根をと
ることにより、次式で求めることができる。 w(t)=(χ2 (t)+ζ2 (t))1/2
り返したような波形が得られる。この折り返しにより問
題となる断続高調波はその発生周期の観測が容易にな
る。
すと図10のようになる。図10において、(a)は、
包絡線処理前の波形を示し、(b)は包絡線処理後の波
形を示す。
は、 1)複素数配列の自乗平方根の配列を演算する移動平均
などの平滑処理をする(平滑処理部455) 2)ローパスフィルタを通す処理(ローパスフィルタ4
56) により行われる。
による処理とローパスフィルタ456による処理の両者
の組み合わせで行なうのが好ましいが、どちらか一方の
処理でも近似的な結果は得られる。
平滑処理部455による処理により、小さな波はカット
される。
数を「9」とした場合の平滑処理部455による移動平
均処理結果を波形で示す。図11において、(a)は、
移動平均処理前の波形を示し、(b)は移動平均処理後
の波形を示す。
よる移動平均処理と上記ローパスフィルタ456による
処理の両者の組み合わせを行なった場合の処理結果を波
形で示す。図12において、(a)は、移動平均処理お
よびローパスフィルタ処理による処理前の波形を示し、
(b)は移動平均処理およびローパスフィルタ処理によ
る処理後の波形を示す。
で振幅の高い波となり、その結果正常、異常の区別を容
易に行なうことができる。
1により製品、すなわち検査対象物100が正常の場合
の処理前と処理後の波形を比較して示したものである。
なお、図13において、(a)は、処理前の波形を示
し、(b)は処理後の波形を示す。
部451により製品、すなわち検査対象物100が異常
の場合の処理前と処理後の波形を比較して示したもので
ある。なお、図14において、(a)は、処理前の波形
を示し、(b)は処理後の波形を示す。
の詳細をブロック図で示したものである。
の場合と同様に、A/D変換ボード300のアナログ/
ディジタル変換部(A/D変換部)310の変換データ
単位で、例えば1024点ずつの固定のデータブロック
に分けられ元データが格納される。
からなる元データは、まず、低周波処理部461で前処
理が行われる。この前処理は、 1)元データをローパスフィルタを通す 2)ローパスフィルタを通した元データを微小時間にて
積分する 処理により行われる。
が施されたデータから、特徴量が抽出される。
2−1、特徴量2抽出部462−2、特徴量3抽出部4
62−3で行われる。
特徴量抽出は、ピーク値を求める特徴量演算関数による
もので、上記前処理後のデータから各データブロック単
位でそのピーク値を抽出する。
徴量の抽出は、上述した極値数を求める特徴量演算関数
によるもので、上記前処理後のデータのデータ配列の波
形の極値を判断し、そのデータ配列の上記極値の数をカ
ウントした値がそのデータ配列の極値数となる。
徴量の抽出は、データブロック間の最大値最小値の差、
すなわち、データブロック間最大−最小を演算すること
により行われる。
詳細をブロック図で示したものである。
の場合と同様に、A/D変換ボード300のアナログ/
ディジタル変換部(A/D変換部)310の変換データ
単位で、例えば1024点ずつの固定のデータブロック
に分けられ元データが格納される。
からなる元データは、まず、高周波処理部471で前処
理が行われる。この前処理は、 3)元データをハイパスフィルタを通す 4)ハイパスフィルタを通した元データを微小時間にて
微分する 処理により行われる。
が施されたデータから、特徴量が抽出される。
2で行われる。すなわち、特徴量1抽出部472による
特徴量抽出は、上述した極値差を求める特徴量演算関数
によるもので、上記極値数を求める特徴量演算関数によ
り求めたデータ配列中の極値について、前後極値の差の
絶対値を計算したものの配列を求め、上記前後極値の差
の絶対値を計算したものの配列内のデータの中から大き
い順に所定個のデータを抽出し、その平均を求めた値を
極値差とする。
生し、かつ断続的に高周波成分に異常が見られる元デー
タを上記低周波増幅処理と高周波増幅処理でそれぞれの
特徴を増幅した波形の一例を示したものである。なお、
図17において、(a)は、元データの波形を示し、
(b)は低周波増幅処理後の波形を示し、(c)は、高
周波増幅処理後の波形を示す。
を並列実行してその特徴量を抽出することで、あらゆる
異常状態の検出が可能になる。
タであった場合、その異常の種類としては、ベアリング
不良、ブラシと整流子とのスレ、軸や回転子の機械的不
釣り合いによるアンバランスなどの複数の要因のものが
存在する。
ベアリング不良、スレ不良、びびり不良の3つである場
合、これを集合的に表わすと、検査すべき不合格品の全
体集合をX、ベアリング不良の集合をA、スレ不良の集
合をB、びびり不良の集合をCとすると、 X=AUBUC(Uは論理和を示す) となる。
装置としては、上記ベアリング不良の集合A、スレ不良
の集合B、びびり不良の集合Cのいずれかを検出するだ
けでは不十分で、すべての不良種類において不合格レベ
ルのものを検出、判定できなければならない。
判定しているかを示すために、以下、「音がうるさい不
良」を例としてあげて説明する。
(デシベル)と検査員がうるさいと感じる関係をクリス
プ集合とファジイ集合で表わしたものである。図18か
ら明らかになるように、検査員によるすべての判断は、
クリスプ集合で表わすよりもファジイ集合で表わす方が
適切である。また、検査員によるすべての判断は、個人
差もあれば、同じ検査員でも体調によりその判断は変わ
る。
きりした境界はないが、検査員は中間レベルのものも合
格か不合格かの2つに判断しなければならないため、そ
の都度無理矢理どちらかの判断を出している。その部分
が合格、不合格のバラツキの原因になっている。この結
果、騒音計を計測器としたシステムにおける判定と検査
員による判断とを完全に一致させることは極めて困難で
ある。
S(日本工業規格)に定められた騒音レベルの測定方法
に定められた方法で得た騒音値を特徴量として分布グラ
フで示すと図19のようになる。
には交差する部分があり、判定装置において、この交差
部分のいずれかのデシベル値を判定基準として定める
と、その基準値を上回る良品は、過検出となり、下回る
不良品は見逃しとなり、その結果判定装置としての信頼
性が得られない。
とを同様の手段でその分布で表わした場合は、その山と
山との間に判定基準値を設定した従来の2値論理判断に
よって判定することが可能になる。
ず、はっきりした良品とはっきりした不良品のサンプル
を一定数以上収集し、図19のようにその分布を調べ
る。
なければならず、交差していれば、その横軸とした特徴
量が適切でないか、サンプルがおかしいことになる。
求める。この2つの判定基準値SAおよびSBは、良品
の平均値をμ1、標準偏差をσ1とし、不良品の平均値
をμ2、標準偏差をσ2と次式により求めることができ
る。 SA=μ1+3σ1 SB=μ2−3σ2
らない。成り立たない場合は、やはりその不良を検出す
るための有効特徴量ではないかサンプル標本がおかしい
ということになる。
うるさい不良のサンプルを収集する。ここで、良品と音
がうるさい不良のサンプルには中間グレードのものを含
む。これを同様に分布をとり、そのサンプルについて2
つの判定基準値SAおよびSBを求める。
上記2つの判定基準値SAおよびSBを求めた結果を示
したものである。このとき、SA>SBが成り立てば、
SAをSHとし、SBをSLとする。また、SA≦SB
が成り立てば、SAをSLとし、SBをSHとする。
すべての製品不良の種類に対して、上記有効特徴量を決
定し、その特徴量毎に、上記SLおよびSHを同様の手
法により決定していく。ここで、1つの不良種類に対し
て、有効特徴量は2つ以上の複数存在してもよい。
判定システムにおいて、FUZZY判定部423は、F
UZZY推論部と、このFUZZY推論部による推論結
果から検査対象物100の総合判定を行なう総合判定部
とから構成されている。
による推論結果から検査対象物100の異常に関して
「OK」、「GLAY」、「NG」の3つに判断する。
は、前述したようにして確定した有効特徴量が前件部の
変数となる。
るFUZZY推論部によるファジイ推論のための各特徴
量のメンバシップ関数を示したものである。
場合のメンバシップ関数を示す。ここで、このメンバシ
ップ関数のラベルは、SML、MDL、LGLの3つの
ラベルからなり、台形型の横軸座標は、図21(a)に
示すように、SMLとMDLの交点が前述の手法で求め
たSLになるように設定され、MDLとLRGの交点が
前述の手法で求めたSHになるように設定されている。
SBの場合のメンバシップ関数を示す。この場合は、図
21(b)に示すように、SMLとLRGの2つのメン
バシップ関数を設定する。
るFUZZY推論部によるファジイ推論のための後件部
を示す。ここで、FUZZY推論部によるファジイ推論
は、「悪い」、「おかしい」の2結論に対して行なうこ
とが特徴である。
22(a)に示すように、「OK」と「NG」の2つの
シングルトンを持ち、「おかしい」の後件部変数として
は、図22(b)に示すように、「OK」と「GRA
Y」の2つのシングルトンを持つ。
るFUZZY推論部においてファジイ推論を行なうため
のファジイ判定ルールの一例を示す。ここで、ファジイ
推論のための特徴量は必要に応じて何種類まであっても
よいが、図23に示すファジイ判定ルールにおいては、
ファジイ推論のための特徴量として5種類の特徴量を前
件部として使用する場合を示している。
の結論において「OK」となるルールを示す。全集合に
対し、複数の不良種類A、B、Cがあった場合、良品の
集合は、 Ac*Bc*Cc(*は論理積を示す) (ここで、Ac、Bc、Ccは、それぞれ、A、B、C
の補集合である。)となるので、このルールNo.1
は、すべての有効特徴量=SMLの条件がアンド条件で
成立するときだけ明らかに良品であるというルールであ
る。
は、結論2、すなわち「おかしい」に対するルールであ
る。すなわち、ルールNo.2からルールNo.5まで
によると、いずれかの特徴量がMDLであれば、「おか
しい」の「GRAY」度合いが発生する。
は、結論1、すなわち「悪い」に対するルールである。
すなわち、ルールNo.7からルールNo.11までに
よると、いずれかの特徴量がLRGであれば、「悪い」
の「NG」度合いが発生する。
複数の特徴量の値がMDLのグレードを持つ場合に、
「悪い」度合いが発生するルールである。これは、サン
プルから得たデータを検証した結果、該当するルールが
見つかった場合にその組み合わせで追加したもので、特
に各特徴量のメンバシップに、組み合わせ判定用に新た
なラベルを作成してもよい。
しい」度合いが発生する特徴量候補がある場合は、それ
らをそのアンド条件と識別できるラベルで「おかしい」
の「GRAY」度合いが発生するルールを追加してもよ
い。
められることを示す。各特徴量の適合度にミニ・マック
ス(mini−max)演算を行なうと、各出力の合成
としての各結論の2つのシングルトンの適合度が求めら
れる。
べての特徴量毎のSMLの適合度α1、α2、α3、α
4、α5とLRGの適合度β1、β2、β3、β4、β
5を求める。条件部すべての適合度としては、ミニ演算
により、λ=min(α1、α2、α3、α4、α5)
で求められる最小値となり、その高さを結論2の「おか
しい」の「OK」グレードとする。同様に、βにより
「GRAY」のグレードμ=min(β1、β2、β
3、β4、β5)も求める。
も適合度α、βを求める。
結論2の各ラベル毎にそのラベルを出力する各ルールの
最大値を求める。
イ出力から1つの出力値(グレード;y)を得る。
る。
ZZY推論部で、「おかしい」度合いおよび「悪い」度
合いを示すグレードが選られる。
は、「おかしい」に対するしきい値mと「悪い」に対す
るしきい値nが設定されており、各グレードとしきい値
が比較され、以下のような条件により分類される。 if y<m and z<n then 「OK」 if y≧m and z<n then 「GRAY」 if z≧n then 「NG」 この結果が最終的な判定結果となり、外部へ出力され
る。
な「OK」、確実な「NG」とそうでないものが判別で
き、さらに、「GRAY」として判定された検査対象物
100とデータの解析を行なうことにより、「GRA
Y」の幅を狭めることが可能になる。
検査対象物100に取り付けられた加速度センサ101
を用いたが、その他音波やレーザ光を使って非接触で計
測したり、駆動電流を計測して手元で計測するという方
法もある。
振動部を有する製品に取り付けられた計測手段により計
測された計測データから時間軸波形を求め該時間軸波形
を解析する時間軸波形解析と、上記計測データから周波
数軸波形を求め該周波数軸波形を解析する周波数軸波形
解析とを実行し、上記時間軸波形解析および上記周波数
軸波形解析の総合判定結果から上記製品の異常を判定す
るように構成したので、振動部を有する製品の種々の正
常、異常を安定して判定することが可能になるという効
果を奏する。
用して構成した異常判定システムにおける異常判定手法
の一実施の形態を示す機能ブロック図。
の形態を示すブロック図。
タ)における処理の概要を示すブロック図。
前処理部および特徴量演算部の処理を説明するブロック
図。
ブロック図。
ブロック図。
ブロック図。
を説明する波形図。
の詳細を示すブロック図。
計算部および自乗平方根計算部による包絡線処理の処理
結果を説明する波形図。
結果を説明する波形図。
とローパスフィルタによる処理の両者の組み合わせを行
なった場合の処理結果を説明する波形図。
り製品、すなわち検査対象物が正常の場合の処理前と処
理後の波形を比較して示した波形図。
り製品、すなわち検査対象物が異常の場合の処理前と処
理後の波形を比較して示した波形図。
を示すブロック図。
示すブロック図。
続的に高周波成分に異常が見られる元データを低周波増
幅処理と高周波増幅処理でそれぞれの特徴を増幅した波
形の一例を示した図。
と検査員がうるさいと感じる関係をクリスプ集合とファ
ジイ集合で表わした図。
(日本工業規格)に定められた騒音レベルの測定方法に
定められた方法で得た騒音値を特徴量として分布グラフ
で示した図。
SAおよびSBを求めた結果を示した図。
ZZY推論部によるファジイ推論のための各特徴量のメ
ンバシップ関数を示した図。
ZZY推論部によるファジイ推論のための後件部を示す
図。
ZZY推論部においてファジイ推論を行なうためのファ
ジイ判定ルールの一例を示す図。
を説明する図。
のコンピュータシステムによる処理手法を示すブロック
図。
形の一例を示す図。
明する図。
図。
換ボード) 310 アナログ/ディジタル変換部(A/D変換
部) 400 パソコン(パーソナルコンピュータ) 410 メモリ 420 CPUによる内部処理部 421 前処理部 422 特徴量演算部 423 FUZZY判定部 430 FFT処理部 431 FFT演算処理部 432−1 特徴量1抽出部 432−2 特徴量2抽出部432−2 432−3 特徴量3抽出部432−3 440 周波数処理部 441 バンドパスフィルタ処理部 442−1 特徴量1抽出部 442−2 特徴量2抽出部 442−3 特徴量3抽出部 442−4 特徴量4抽出部 442−5 特徴量5抽出部 450 断続成分増幅処理部 451 断続成分増幅前処理部 452 ヒルバート変換部 453 複素数計算部 454 自乗平方根計算部 455 平滑処理部 456 ローパスフィルタ 457−1 特徴量1抽出部 457−2 特徴量2抽出部 457−3 特徴量3抽出部 460 低周波増幅処理部 461 低周波処理部 462−1 特徴量1抽出部 462−2 特徴量2抽出部 462−3 特徴量3抽出部 470 高周波増幅処理部 471 高周波処理部 472 特徴量1抽出部
Claims (8)
- 【請求項1】 計測手段により計測された計測データに
基づき製品の異常を判定する異常判定方法において、上記計測データを記憶手段に記憶し、 上記記憶した計測データを複数のデータブロックに分割
し、 分割された固定のデータブロック単位のデータを時間軸
波形のまま加工を行う前処理、その前処理されたデータ
から複数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量
演算処理、を行う 時間軸波形解析と、分割された固定のデータブロック単位のデータを周波数
軸波形に変換する前処理、その前処理されたデータから
複数のデータブロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算
処理、を行う 周波数軸波形解析とを実行し、 上記時間軸波形解析で抽出された複数の特徴量および上
記周波数軸波形解析で抽出された複数の特徴量に基づ
き、全検査対象時間で最終的な特徴量を求め、その最終
的な特徴量に基づく総合判定結果から上記製品の異常を
判定することを特徴とする異常判定方法。 - 【請求項2】 上記時間軸波形解析は、 上記計測データを周波数フィルタでフィルタリングする
前処理と、その前処理されたデータから複数のデータブ
ロック毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理と、からな
る周波数フィルタ解析と、 上記計測データの断続成分増幅処理をする前処理と、そ
の前処理されたデータから複数のデータブロック毎に特
徴量を抽出する特徴量演算処理と、からなる断続成分解
析と、 上記計測データの高周波成分増幅処理をする前処理と、
その前処理されたデータから複数のデータブロック毎に
特徴量を抽出する特徴量演算処理と、からなる高周波成
分解析と、 上記計測データの低周波成分増幅処理をする前処理と、
その前処理されたデータから複数のデータブロック毎に
特徴量を抽出する特徴量演算処理と、からなる低周波成
分解析とを含むことを特徴とする請求項1記載の異常判
定方法。 - 【請求項3】 上記周波数フィルタ解析は、 上記周波数フィルタを用いたフィルタリングで得られた
波形データからその自乗平均平方根値およびピーク値お
よび極値数および極値差および傾き平均を上記特徴量と
して抽出することを特徴とする請求項2記載の異常判定
方法。 - 【請求項4】 上記断続成分解析は、 上記計測データをヒルバート変換し、変換前のデータを
実数部、変換後のデータを虚数部として複素数配列を作
り、該複素数配列の自乗平均平方根の配列を演算し、こ
れを移動平均などの平滑処理をした後ローパスフィルタ
を通し、その結果得られた波形データからそのピーク値
および極値差および上記データブロック間の最大値と最
小値の差を上記特徴量として抽出することを特徴とする
請求項2記載の異常判定方法。 - 【請求項5】 上記高周波成分解析は、 上記計測データの高周波成分の波形データからその極値
差を上記特徴量として抽出することを特徴とする請求項
2記載の異常判定方法。 - 【請求項6】 上記低周波成分解析は、 上記計測データの低周波成分の波形データからそのピー
ク値および極値差および上記データブロック間の最大値
と最小値の差を上記特徴量として抽出することを特徴と
する請求項2記載の異常判定方法。 - 【請求項7】 計測手段により計測された計測データに
基づき製品の異常を判定する異常判定装置において、上記計測データを記憶する記憶手段と、時間軸波形解析
手段と、周波数軸波形解析手段と、総合判定手段と、か
らなり、 上記時間軸波形解析手段は、 上記記憶手段の計測データを複数のデータブロックに分
割し、分割された固定のデータ ブロック単位のデータを
時間軸波形のまま加工を行う前処理部と、該前処理部で
加工されたデータから複数のデータブロック毎に特徴量
を抽出する特徴量演算処理部と、からなり、 上記周波数軸波形解析手段は、 上記記憶手段の計測データを複数のデータブロックに分
割し、分割された固定のデータブロック単位のデータを
周波数軸波形に変換する前処理部と、該前処理部で変換
された周波数軸波形のデータから複数のデータブロック
毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、からなり、 上記総合判定手段は、 上記時間軸波形解析手段で抽出された複数の特徴量およ
び上記周波数軸波形解析手段で抽出された複数の特徴量
に基づき、全検査対象時間で最終的な特徴量を求め、そ
の最終的な特徴量に基づいて上記製品の異常を総合的に
判断する、 ことを特徴とする異常判定装置。 - 【請求項8】 上記時間軸波形解析手段は、 上記計測データを周波数フィルタでフィルタリングする
前処理部と、前処理されたデータから複数のデータブロ
ック毎に特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、からな
る周波数フィルタ解析手段と、 上記計測データの断続成分増幅処理をする前処理部と、
前処理されたデータから複数のデータブロック毎に特徴
量を抽出する特徴量演算処理部と、からなる断続成分解
析手段と、 上記計測データの高周波成分増幅処理をする前処理部
と、前処理されたデータから複数のデータブロック毎に
特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、からなる高周波
成分解析手段と、 上記計測データの低周波成分増幅処理をする前処理部
と、前処理されたデータから複数のデータブロック毎に
特徴量を抽出する特徴量演算処理部と、からなる低周波
成分解析手段とを含むことを特徴とする請求項7記載 の
異常判定装置。
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