JP2005121639A - 検査方法および検査装置ならびに設備診断装置 - Google Patents

検査方法および検査装置ならびに設備診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 モノづくり等で起こる不良出現の状況変化(開発→量産試作→量産初期→量産安定期)に応じて、適切な検査を行うことができる検査方法を提供すること
【解決手段】 入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて状態を判定する検査装置を用いて検査する。つまり、初期状態では正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態に合致するか否かの判定を行なう(S1,S2)。その判定を繰り返し実行するのに伴い収集した不良のデータに基づいて不良種類単位での不良種類知識を生成する(S3からS6)。その後、正常知識と不良種類判別知識を用いて状態を判定する(S7)。設計変更などにより不良が撲滅できると、新しい正常知識に基づく判定を行い、量産安定期に移行する(S8からS10)。
【選択図】 図2

Description

この発明は、検査方法および検査装置ならびに設備診断装置に関するものである。
検査対象物から音または振動をセンサにより取り込み、正常か異常かを検査する検査装置がある。検査装置は、製品検査や設備診断に用いられる。設備診断は、工作機械や生産設備自体が発生する振動や音に基づいて、工作機械や生産設備自体が正常に動作しているかどうか、そろそろ手入れや調整などのメンテナンスが必要がどうかを診断するものである。具体例ではNC加工機,半導体プラント、食品プラントなど設備診断がある。製品検査は、製品が発生する振動や音に基づいてその製品が正常品か不良品かを検査するものである。どちらも振動または音に基づいて検査する点で共通している。製品検査のほうを主に説明すると、生産設備や生産システムによって製造される製品は、その内部に音源や振動源を内蔵するものがある。また製品の動作によって音が発生したり、振動が発生したりするものがある。例えば、家電製品の冷蔵庫,エアコン,洗濯機では、モータ等の部品が組み込まれていて、稼働するとモータ等の回転に伴って音や振動を発生する。例えば自動車では、エンジン,パワーステアリング,パワーシート,ミッションその他の至る所に音源または振動源がある。
このような製品に係る音や振動は、正常な動作に伴い必然的に発生するものもあれば、不良に伴って発生するものもある。その不良に伴う異常音、振動は、モータ内部の異常接触、回転機構部分の軸受け(ベアリング)の異常,回転機構内部の異常接触,回転機構のアンバランス,異物混入などに起因して生じる。より具体的には、機構の動作によって生じる異常音の例には、モータ内部の回転部と固定部が回転中の一瞬だけこすれ合うような異常音がある。回転機構の異常音には、回転ギヤ1回転について1度の頻度で発生するギヤ欠け,ギアへの異物かみ込み,軸受けのスポット傷などに起因する異常音がある。また、人が不快と感じる音の例には、一定の動作音のなかに一瞬だけ混じる「キッ」という音がある。正常品では一定の動作音だけが聞こえるとすれば、「キッ」という音が生じる製品は不良品とみなすことができる。
また、陶器製品や、樹脂部品を組み合わせてなる製品では、そのもの自体に音源や振動源となる部品をもたないが、ひび割れ等があるかないかを検査する場合がある。このような製品における検査は、検査対象の陶器や樹脂部分をハンマーなどの工具でたたいて、音を鳴らして検査する。対象物にひび割れがない場合は高い音色で響く音がするが、ひび割れがある場合は鈍い音がするので、この違いによって検査できる。
なお、明細書中で言う「音」は、音と振動とを含む。なお明細書中では、異常音と異常振動とを「異常音」または「異音」と総称している。また「振動」を振動と音とを含む意味で用いている。
係る異常や不良に伴う音は、人間にとって不快であるばかりでなく、製品自体において故障を発生させるおそれもある。そのような音が生じる製品は、生産工程で検査して良品を区分けする必要がある。そこで、生産設備や生産システムにて製造された各製品に対して、品質保証を目的として、生産工場においては、通常、検査員による聴覚や触覚などの五感に頼った「官能検査」を行ない、異常音の有無の判断を行っている。具体的には、人間が耳で音を聞いたり、人間が手で触って振動を確認したりすることによって行っている。なお、官能検査は、官能検査用語 JIS(日本工業規格)のZ8144により定義されている。
ところで、係る検査員の五感に頼った官能検査では、熟練した技術を要するばかりでなく、判定結果に個人差によるばらつきが大きい。さらには、官能検査の判定結果のデータ化,数値化が難しく管理も困難となるという問題がある。そこで、係る問題を解決するため、定量的かつ明確な基準による検査を目的とした異音検査装置がある。この異音検査装置は、「官能検査」工程の自動化を目的とした装置であり、製品駆動部の振動や音をセンサで測定し、センサで取り込んだアナログ信号を解析して検査するものである(特許文献1,2,3)。センサで取り込んだアナログ信号波形の解析手法は、FFTアルゴリズムの他にバンドパスフィルタを応用した手法などがある。
このような異音検査装置を用いて検査するには、予め、熟練した検査作業者が、正常品の波形データのサンプルデータと不良品の波形データのサンプルデータとの両方を比較して、両者の特性の違いを発見しておく必要がある。そして異音検査装置に正常品と不良品との特性の違いを検出処理させるように、検査条件(モデルルールやパラメータ)を設定入力しておく。
この特許文献1〜3に開示された技術を簡単に説明すると、FFTアルゴリズムを応用した周波数解析装置であり、取り込んだ振動波形の時間領域成分を高速フーリエ変換アルゴリズムにより、周波数領域を抽出する。抽出された周波数成分のうち、予め見つけた異常特性に基づいて該当する成分の特徴量を求め、その特徴量に基づいて異常かどうかを判断し、異常の有無を判定出力する。
もちろん、抽出する特徴量としては、周波数成分に限ることはなく、検査対象物から発生する振動や音に基づく波形データの実効値,最大振動レベル,極点数その他各種のものが存在し、検出対象物の種類の拡大に伴い、特徴量の種類も増加する。
特開平11−173956号 特開平11−173909号 特開2001−91414号
上記した従来の検査装置は、検査対象物から発生する振動や音音に基づく波形データから特徴量抽出し、予め用意した、モデル・ルールに適合するか否かを判断する。そのモデル・ルールは、上記した異常振動や異常音の発生領域に該当する周波数成分のようにあくまでも不良品に基づくものである。そして、検査装置は、不良品に該当しない場合に、良品と判断するようになっている。
つまり、この種の検査装置を構築するためには、まず検出対象の不良品のサンプルデータと正常品のサンプルデータとをそれぞれ複数個用意し、両方を比べて特性の違いを見つけることから始めていた。正常品の振動特性または音特性の特徴量と比べて、不良品だけを抽出するのに適した特徴量等を不良品のサンプルデータに基づいて発見し、正常品と不良品との区別を判定するためのモデル・ルールを作成し、登録するようにしている。このモデル・ルールは、正常品と異常品とを判定するための判定アルゴリズムであり、複数個のサンプルデータのいずれでも適用できる共通したルールである。従来から、どのような特徴量が判定に適しているかや、特徴量の効率的な抽出の仕方や、判定アルゴリズムの発見の仕方は様々な手法があったが、いずれの場合も、不良品のサンプルデータに基づいてモデル・ルールを決定することは必須条件であり、このことは既定事実・固定概念化していた。
不良品サンプルデータを用意できない場合には、モデル・ルールを開発できないから、検査装置を構築することができないという問題を有する。さらに、どういう種類の異常であるかも併せて判定するためには、不良種類ごとにサンプルデータを用意する必要があるが、生産ラインの立ち上げ時の初期段階ではサンプルをうまく入手できない場合がある。また、このような不良有無の検査や、不良種類の検査をする装置では、サンプルデータを用意してあってモデル・ルールを作成済みの既知の不良品だけであり、未知の不良品を検出することは困難であった。
いっぽう、従来のように不良品のサンブルデータに基づく良否判定は、ある程度発生する不良・異常の種類が特定されてきた量産体制に移行した生産設備・製造ラインに対しては適しているが、生産ラインの立ち上げ時では、不良の種類が特定できなかったり、未知の不良種類が次々と出現したり、複数の不良種類が複合していることが判明しなかったりするので、サンプルデータ集めやモデル・ルール作成が大変で、検査装置を効果的に適用することができない。
仮に不良品のサンプルデータがうまく用意でき、検査装置を構築することができたとしても、ある種類の不良品については、日々不良品の発生の原因を究明して、係る不良品が発生しないように生産設備・製造ラインの改良を行って発生しないようにする。そのため、発生しなくなる不良品についても、苦労してサンプルデータを集めてモデル・ルールを作成するので非効率である。また、新たな不良種類が発生するたびに、不良品サンプルデータを集め、それに基づいて有効なモデル・ルールを作成する必要があり、多くの労力と時間がかかる。よって新たな不良種類が発生しても、すぐに検査装置でその新たな不良種類を判定できないという問題を有する。このように、撲滅する不良品や新規に発生した種類の不良品など、不明確な不良品によってうまく検査装置を適用できないという問題がある。
なお、設備診断でも同様の問題がある。設備診断においても、不良を診断するためには、不良のサンプルデータを複数個集めてモデル・ルールを作成する必要があるし、不良種類を診断するためには不良種類ごとのサンプルデータを複数個集めて、不良種類ごとのモデル・ルールを作成する必要がある。しかし設備診断においても過渡期があるので、診断対象の工作機械や生産設備自体がどのような振動や音を発生した場合に不良になる(正常でなくなる)かや、どんな種類の振動や音を発生した場合にどんな不良種類かは当初には判明せず、不明確である。もちろん、新たな不良種類も発生する。つまり設備診断においても製品検査時と同様に不明確な不良が存在する。
この発明は、不明確な不良の検出を可能にするとともに、過渡期で起こる不良出現(不良形態)の状況変化に応じて、適切な検査(診断)を行うことができ、検査の初期段階から効率的に用いることができる検査装置および検査方法ならびに設備診断装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するため、本発明に係る検査方法は、入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて検査対象物の状態を判定する検査装置を用いた検査方法であって、前記検査装置は、初期状態では正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態に合致するか否かの判定を行ない、その判定を繰り返し実行するのに伴い収集した異常状態のデータに基づいて異常種類単位での異常種類知識を生成し、その後、前記正常知識と前記異常種類知識を用いて状態を判定するようにした。この検査方法は、検査装置における判定段階を2つに大分した点に特徴がある。初期段階は、初期状態における判定ステージであり、正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、検査対象物の状態が正常状態に合致するか否かの判定を行なう。実施形態では、試作または量産試作段階を含む。また、次の段階は、初期段階を経た後の段階における判定ステージであり、正常知識と異常状態のデータに基づいて生成された異常種類知識との2つを用いて、検査対象物の状態が正常状態であるかの判定および異常種類の判定を行なう。この段階は、実施形態の量産初期段階、または量産安定段階を含む。そして、この異常種類知識は、第1段階の判定(つまり検査対象物の状態が正常状態に合致するか否かの判定)を繰り返し実行するのに伴って収集した異常状態のデータ(第1段階の判定結果が否の判定であった検査対象物のデータ。もっと言うと、異常状態だと判定された検査対象物から入力された波形信号のデータ)に基づいて異常の種類単位ごとに生成されたものである。
また、前記正常知識と前記異常種類知識とを用いて状態を判定した結果、前記異常種類知識に基づく異常種類が検出されなくなると、その異常種類の異常種類知識を削除し、その削除した状態で判定処理を行うようにするとよい。
また、本発明に係る検査装置は、入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて検査対象物の状態を判定する検査装置であって、検査対象物の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう第1モードと、前記検査対象物の正常状態のデータに基づいて生成された正常知識と、所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて正常か否かならびに所定の異常種類か否かの状態判定をする第2モードとを有し、異常種類が特定されない初期状態では前記第1モードで状態の判定をし、前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記第2モードで状態を判定するようにした。この第1モードによる判定は、前述の第1段階における検査判定に相当し、第2モードによる判定は、前述の第2段階における検査判定に相当すると言える。
また、別の解決手段としては、入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて検査対象物の状態を判定する検査装置であって、検査対象物の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう正常判定手段と、所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて所定の異常種類か否かの状態判定をする異常判定手段とを備え、異常種類が特定されない初期状態では前記正常判定手段のみで状態の判定を行い、前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記正常判定手段と前記異常判定手段を動作し、総合的に状態の判定を行うようにしてもよい。この場合に、前記異常判定手段は、前記初期状態を経過した際(つまり、過渡期または安定期の意味である)に後付けで組み込まれるものとしても良い。もちろん、初期状態のときから組み込んでいても良い。
生産ラインの初期立上げ等の初期状態では、異常が発生することはあるものの、その異常発生の原因が特定できなかったり、複数の原因が相乗的に作用していたりして、異常を検出するための異常種類ごとサンプルの異常データが用意できないことがある。また、仮に用意できたとしても、異常種類が多数あると、そのサンプルのデータ数も多く、それにともない、各異常種類を判別するための異常種類知識の作成のために、時間と労力がかかる。そして、初期状態では、異常原因があると改善により係る異常原因を解消し、異常(不良)を発生しないようにするため、せっかく作成した異常種類知識が短期間しか利用できずに無駄になってしまうばかりか、改善のほうが早く処理されまったく利用できないおそれもある。従って、従来の異常(不良品)データを用意し、異常であるか否か判断するようにした検査装置を用い、すべての不良品を検出できるようにそれぞれの特徴量・判定条件とうの異常種類知識を求めることは、困難であり、実用に供し得ない。そのため、従来品では、ある程度不良原因(異常種類)が限定されてきた量産安定期などに限って適用するしかなかった。
これに対し、本発明では、上記した従来の技術思想とは異なり、「量産安定したら消える不良(量産不安定時にだけ出る不良品)は抽出しようとしてはだめ」、「量産不安定時には良品を基準に判定条件を設定すべき」との思想に基づき、それを実現した。これにより、初期状態でも、正常データは用意できるので、係る正常データに基づいて生成された正常知識を用いて、正常であるか否かを判断する。これにより、初期状態の時期から精度良く良否判定が行える。
そして、ある程度安定してきて、不良品の発生原因等もわかってきたならば、異常種類データに基づく異常種類知識も用意し、それに基づいてその異常種別であるか否かも判断する。もちろん、正常知識に基づいて正常であるか否かの状態判別も行う。これにより、モノづくりで起こる不良出現(不良形態)の状況変化(開発→量産試作→量産初期→量産安定期)に応じて、適切な検査を行うことができる。換言すると、検査対象物の試作段階から検査を行うことができる。さらに、正常(良品)か否かを状態判別の基本としているため、不良種類が特定できない不明確な不良の検出を含め各種の不良の検出が可能となる。
正常状態のデータを加工してダミーの異常データを作成するダミー異常データ生成手段を備え、前記ダミー異常データ生成手段で生成された前記ダミーの異常データを用いて判定処理を行い、前記正常知識の評価を行えるようにするとよい。特に、正常知識のみに基づいて判別する際には、異常のサンプルデータが存在しない。そこで、正常のデータを変形させ、擬似的にダミーの異常種類データ(実施の形態では、「ダミーNGデータ」に対応)を生成し、それに基づいて知識の評価をすることができる。
さらにまた、前記正常判定は、複数の特徴量を1つにまとめたベクトルを求め、ベクトル同士の距離に基づいて状態を決定するようにすることができる。また、前記正常判定と前記異常判定の少なくとも一方は、複数の特徴量を1つにまとめたベクトルを求め、ベクトル同士の距離に基づいて状態を決定するようにすることもできる。そして、前記ベクトル同士の距離は、マハラノビスの距離とすることができる。このようにすると、比較処理が容易になるとともに、各種の特徴量を総合的に判断することができるので、より正確な判定を行なうことができる。
また、正常知識における正常状態か否かを判定する閾値は、正常でないと判定された検査対象物を廃棄することにより生じるコストと、正常でないと判定された検査対象物を修正して正常にするために要するコストとのバランスがとれる値に設定されるとよい。「検査対象物を修正して正常にする」とは、正常でない検査対象物を正常状態に変えることを意味する。その意味は、正常でない検査対象物を、手直ししたり、必要な修理したり、必要な調整をしたり、さらなる加工などのいずれかをすることで正常状態に変えることを含む。
また、正常知識における正常状態か否かを判定する閾値の設定は、品質機能限界の情報と、廃棄コスト情報と、修正コスト情報とが登録される登録手段と、前記登録手段の情報に基づいて損失関数を算出する損失関数算出手段と、前記損失関数算出手段の損失関数に基づいて閾値(Δ)を算出する閾値算出手段によって設定されるようにしてもよい。ここで、品質機能限界の情報とは、実施の形態では図18のΔ0に対応し、廃棄コスト情報は実施の形態では図18のA0に対応し、修正コスト情報は実施の形態では図18のAに対応する。そして、登録手段は、実施の形態では図17中の登録手段20に対応する。
上記のような設定すると、過剰管理により本来廃棄しなくても良い物まで廃棄処理することがなくなり、経済性が向上する。
また、本発明に係る設備診断装置は、入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて設備の状態を判定する設備診断装置であって、診断対象物である設備の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう正常判定手段と、所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて所定の異常種類か否かの状態判定をする異常判定手段とを備え、異常種類が特定されない初期状態では前記正常判定手段のみで状態の判定を行い、前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記正常判定手段と前記異常判定手段を動作し、総合的に設備の状態の判定を行うようにした。なお、「総合的に判定する」とは、正常判定手段の判定と異常判定手段の判定とを統合して判定することを意味する。
上記した各発明において、「初期状態」を補足説明すると、少なくとも確実な正常ワークのみはわかっている段階、または、正常と異常との区別はできるが、異常の種類がまだ十分に特定できない段階、または、検査対象の異常の出現が流動的である段階等を意味する。実施の形態では、図3でいう(a)の状態で、試作または量産試作段階が該当する。
また、「その後」を補足説明すると、初期状態を経過した所定のタイミングであり、初期状態を経過した際と経過した後の任意のタイミングとを含むものである。そして、初期状態を経過したとは、正常と異常との区別ができ、さらに異常の種類も特定できるようになった段階を言う。実施の形態では、図3の(b)の量産初期段階、または量産安定段階のいずれかが該当する。
本発明の検査装置および検査方法では、正常品のサンプルデータのみを基準に正常か否かを判断することにより、不明確な不良の検出を可能にするとともに、過渡期の不良出現(不良形態)の状況変化に応じて、適切な検査(診断)を行うことができる。また、過渡期の初期段階から検査装置を効率的に用いることができる。
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示している。図1に示すように、本実施の形態では、検査対象物1に接触・近接配置するマイク2および加速度ピックアップ3からの信号をアンプ4で増幅後、AD変換器5にてデジタルデータに変更後、検査装置10がそのデジタルデータを得るようになっている。また、PLC6からも動作タイミングその他のデータを取得するようにしている。そして、検査装置10は、マイク2で収集した音データに基づく波形データ、または加速度ピックアップ3で収集した振動データに基づく波形データを取得し、その波形データから特徴量を抽出するとともに、良否判定を行なうようにしている。なお、図ではマイク2と加速度ピックアップ3との両方を検査対象物1に配置しているが、どちらか一方のみを配置し、検査装置10は音データまたは振動データのいずれか一方に基づく波形データを収集するようにしてもよい。なおシステムのハードウェア構成は、基本的に従来と同様である。
ここで本発明では、検査装置10において、良否判定をする際に用いる判定知識(ルール)を正常なサンプルに基づいて生成し、条件に適合したものは良品で適合しないものを不良品と判定することを基本的なアルゴリズムとした。係る構成を取ることにより、過渡期の段階で適切な良否判定ができ、また安定期に至る各時期に応じて適切な良否判定をすることができる。
過渡期から安定期に至る一例を示すと、図2に示すようになる。ここでは製品を作る工程を想定していて、製品の試作段階から量産初期、量産安定時期に至るまでの流れを表している。まず検査装置10は、正常ワーク(正常品・良品)に基づく判定知識(正常知識)を検査担当者によって設定され、その判定知識を登録し(S1)、検査実運用を開始する(S2)。つまり、正常品を定義することは可能なので、検査装置10は、その正常品から得られる各種の波形データ(音,振動等)に基づき、係る正常品を認識するために適切な特徴量や判定ルールなどの判定知識(正常知識)の設定がなされ、その判定知識を記憶する。そして、検査装置10は、実際に運用を開始した状態で、製造された検査対象物に対して記憶した正常知識に基づいて良否判定をする(S2)。また、検査担当者の判断によって、この実際の運用開始に伴い得られた正常品のサンプルを加味し、必要に応じて検査装置10の正常知識の修正を行い、検査装置10の正常知識の設定が変更される(S1)。このようにすることにより、初期時の不良品の発生が多いものの、不良原因・不良種類が特定できないような場合でも、検査装置10を用いて過渡期に適する良否判定をすることができる。
そして、上記した処理を何回か繰り返し、製品のサンプルデータが増えてくることにより、不良品が幾つか集まり、その原因を評価して不良種類が定義できると(S3)、検査担当者はその原因を明確にするとともに、検査装置10には不良種類Xと不良原因Xの情報が登録され、記憶される(S5)。検査担当者は従来と同様にその不良品に基づくサンプルデータから不良品を検出するための判定知識(不良知識)を作成し、検査装置10はその判定知識を追加登録する(S6)。これにより、検査装置10は、正常知識と不良種別・不良知識の両方を用いて検査運用を行なうことになる(S7)。
その結果、検査装置10は、S1,S2のときと同様の正常の判定知識と不良種別ごとの不良判定知識とを併用して検査するので、製品が正常品か不良品かを区別でき、さらに不良品についてはどの不良種別であるかを判別できる。また、検査装置10において、取り込んだ波形データが不良種類判定知識のいずれの条件にも合致しない場合もあり、係る場合には、新たな不良種類に基づくものと判断できる。そして、係る新たな不良種類に基づくサンプルデータが所定数集まると、S3に戻り、検査装置10は新たな不良種類の定義がなされ、S4からS6の工程を経て係る新たな不良種類を判別するための不良判定知識を作成する。そして検査装置10は、その不良判定知識を追加で登録する。
また、試作段階や量産初期などの不良品が比較的多く発生する時期では、通常、その不良品が発生しないように適宜改善を行う。よってS3の工程で求められた不良種類定義に該当する不良品の発生率が徐々に低下し、そのうちいくつかの異常種類は発生率が0になる。このように、一部の不良種類定義に属する不良品は、各種の改善を行って同じ不良が発生しないように設計変更や生産設備を調整して不良撲滅を図る(S8,S9)。
設計変更や生産設備を調整して不良撲滅を図った不良品が増えてくると、それまでに使用していた不良種類・不良知識に該当し検出される不良品はなくなることになり、係る不良知識を用いた判定処理は無駄となる。そこで、設計変更後の正常ワークに基づき、新しい正常知識を作成する(S10)。以後は、検査装置10が最新の正常知識を用いて判定処理を行うことにより、良否判定を行うことができ、予期しない不良品を発生した場合でも確実に検出できる。もちろん、S9の設計変更の工程を終了しても、完全に不良品の発生を0に抑えることが困難なこともあり、完全に撲滅できなかった既知の不良種類に属する不良品が発生することもある。このように頻度は少ないもののある不良種類に属する不良品が発生することがわかっている場合には、S10以降の量産安定期であっても、正常知識とともに、所定の不良種類・不良知識に基づいて良否判定をするようにしても良い。
このように、正常知識に基づいて良否判定をすることを前提としたため、試作段階といったきわめて初期の段階から、検査装置によるばらつきがなく正確な良否判定をすることができ、しかも、試作段階から量産安定期にいたる各期間において、それぞれ適切な判定処理をすることができる。
図3は、試作段階から量産安定期に至るまでの各段階での正常/異常(不良)の判定結果のばらつき(横軸)・出現状態(縦軸:出現数)の一例を示している。図2は各工程で実行すべき内容・手順に着目して記述し、それに基づいて本発明の一実施の形態を説明した。ここでは、係る判定結果を引用しながら一実施の形態を説明する。
まず、図3(a)は、試作,量産試作段階の判定結果の状態を示している。この過渡期の段階では、正常品の定義はできる。また、製作したものに異常品も発生するが、どのような異常が発生し、どの程度発生するかについては把握不可能な状況が起こる。しかも、係る異常は数々のモードがランダムに発生する状態と言えるため、異常の種類を切り分けることができず、異常判定をベースにした判定アルゴリズムでは、どんなに綿密に作りこんでも異常を検出しきれない。
従って、このような状況においては、正常品をベースに判断アルゴリズムを生成し、良否判定を行う。つまり、図3(a)に示すように、正常(良品)か異常(不良品)かの識別を行うことになり、正常に分類されないものは全て異常と判断する。
図3(b)は、量産初期段階を示している。この段階に移行すると、それまでに収集された正常品のサンプルデータも多数集まり、正常品の定義はより明確になる。さらに、この状況に置いては、異常種類がハッキリ定義できるもの(異常A,B,C,D)と、定義できないもの(異常?)と、が存在する。そこで、異常種類がハッキリ定義できるものに関しては、異常種類判定アルゴリズム(不良種類・不良知識)を検査装置10に登録する。そして、検査装置10正常判定と異常種類判定との2つを組合せた判定をする運用を開始する。
さらに、各種の異常は改善により出現しなくなるもの(異常A,B)と出現しつづけるもの(異常C,D)に分化される。すなわち、異常の発生原因は、組立て作業の品質,加工の品質ならびに元々の設計品質に依存している。そして、組立て作業は、作業の習熟,作業ツールの充実により品質が上り維持できるようになっていくので、係る原因に基づく不良品の発生は抑制される。また、加工も加工作業の習熟,加工機の安定化により品質が上り維持できるようになっていくので、係る原因に基づく不良品の発生は抑制される。同様に、設計品質上の異常品も設計変更の実施で品質が向上するため、係る原因に基づく不良品の発生は抑制される。従って、上記した過程において、改善に伴い異常種類のうちで出現しなくなるものが出てくる。しかし、上記した改善が一度に全体に対して効果的に作用するとは限らず、1つの改善が別の問題を発生させ新しい異常種類が発生することもある。
従って、検査担当者は、適当なタイミングで異常(不良)の発生状況を確認し、新たな異常種類が発生した場合には、検査装置10においてそれを検出するための判定アルゴリズムを作成する。そして検査装置10は、その判定アルゴリズムを登録し、それも併せて判定を行う。なお、多くの異常種類(不良種類)は改善により解消していくので、検査装置10が必ずしも全ての異常種類に基づく判定アルゴリズムを記憶する必要はない。但し、改善によっても不良品が発生するような異常種類については、検査装置10はその異常種類に基づく判定アルゴリズム(不良知識)を記憶する。検査装置10の検査結果を用いて、検査担当者はその発生頻度や発生時の条件などのデータを収集し、設計変更などに備える。
図3(c)は、量産安定期を示している。この段階に移行すると、正常品の定義は明確で分布的にも均質になる。さらに、出現しつづける異常種類の特定もでき、出現する割合が最小化し、異常種類ごとの分布も均質になる(異常C)。ただし、時々、予期しない異常(異常?)が発生する。
そこで、検査装置10は、正常判定と異常種類判定の2つ判定を組合せで運用する。検査装置10における異常種類の判定は、最後まで残った「異常種類」(異常C)とたまにランダムに発生する「異常その他」がメインで運用される。ランダム異常は、過去に定義した異常種類で改善により出なくなった
異常種類の再発である場合もある。なお、「異常その他」を定義できない場合には、検査装置10は、正常でも異常Cでもないものが、「異常その他」(異常?)と判断する。
図4,図5は、判定方法に着目した一実施の形態の説明図である。すなわち、まず、図4に示すように、検査装置10は正常品の判定を行う。多くの場合、異常・不良のサンプルを用意することはできなくても、正常品のサンプルは用意できるので、検査装置10は、係る正常品のサンプルに基づいて正常品を検出するために作成された判定アルゴリズム(正常知識)を記憶する。そして、量産品から判定アルゴリズムにより正常品のみを抽出し、残りを異常品と判定する(量産品−正常品=異常品)。これにより、未知の異常品を捕らえることができる。
次に、図5に示すように、異常品が出たら、検査担当者や生産技術者が症状、原因を解析する(改善活動の一環)ことにより異常種類Xを明確化する。そして検査装置10においては、異常品の中で異常種類が分かっているものをピックアックする(図示の場合、「異常A品」,「異常B品」)。そして、残りを未知の異常品として「異常その他」として扱う(異常品−異常A品−異常B品−,・・・=異常その他)。異常種類は、ラインの操業期間が長くなれば、種類も増えることになるが、各実施の形態手で説明した通り、改善などにより発生しなくなるものも多々ある。
次に、上記した各種の実施の形態を実施するための検査装置10の具体的な内部構造を説明する。図6は、判定アルゴリズムを作成するための機能ブロックを示している。検査装置10は、検査対象ワーク1(図示せず)に配置した各種の計測装置により波形データを取得する。波形データは検査対象ワークごとに取得するので、検査装置10は複数個の波形データを扱う。
検査対象ワーク1としては、例えば自動車のエンジンがある。実際にエンジンを始動させ、検査期間中はエンジンの運転を継続させるである。計測装置は、例えば図1におけるマイク2や加速度ピックアップ3である。検査装置10が収集する駆動情報は、上記したマイク2の場合には音信号に基づく波形データになり、加速度ピックアップ3の場合には振動に基づく波形データになる。
検査対象ワーク1を動作させ、計測装置で取得した波形データは、波形データ数値化手段11とダミーNG生成手段12と記録波形表示手段13とに与えられる。波形データ数値化手段11は、後述するように取得した波形データを数値化して特徴量化するものである。
また、ダミーNG生成手段12は、正常履歴の波形データを変形させるものである。そして、このダミーNG生成手段12で作成されたダミーNGデータは、波形データ数値化手段11に与えられる。本実施の形態の場合、正常品についてのサンプルデータを得ることができるものの、不良品(異常)についてのサンプルデータ(NGデータ)は必ず得られるとは限らない。そこで、ダミーNG生成手段12により、正常品のサンプルデータ(波形データ)をとり込んで、その正常波形データに基づいて擬似的にNGデータを作成するようにした。このように作成したダミーNGデータは、作成した判定アルゴリズムの評価に利用することができる。つまり、ダミーNG生成手段12が後段の各手段にダミーNGデータを与え、それに基づいて判定した結果、正しく異常と判断できるか否かにより、作成された認識アルゴリズムの精度を推定できる。
記録波形表示手段13は、計測装置から取り込んだ波形データまたは記録手段に記憶しておいた記録波形データを表示するものである。検査装置10は、汎用のパソコンなどにより構成することができるので、記録波形表示手段13は、係るパソコンが備えたディスプレイ・モニタにより実現できる。
また、波形データ数値化手段11には、数値化手段調整手段9ならびに波形データの履歴記録手段14が接続される。数値化手段調整手段9は、波形データ数値化手段11が特徴量抽出するに際し、その特徴量のパラメータ調整を行うもので、係るパラメータ調整のための指示を波形データ数値化手段11に与える機能を有する。波形データの履歴記録手段14は、上記した検査対象ワーク1を駆動した際に生じる音などから作業品(人)が正常/異常の判断(異常の場合には、さらに異常種類)を行い、その判断結果を記録するものである。さらに、波形データ数値化手段11は、数値化結果表示手段13″に対して、処理結果の波形データ数値化結果、つまり、求めた各特徴量を出力表示できるようになる。
波形データ数値化手段11は、与えられた波形データから所定の特徴量を抽出するものである。抽出する特徴量は、振動レベルの大きさを示すRMS(Route mean Square Value)や、1フレーム中データの振動レベルの上位n番目までのデータの平均の値を示すXPや、1フレーム中のデータの変化量の上位n番目までの平均の値を示すAMXaなどのほか、各種のものを用いることができる。係る特徴量は、各検査対象ワークごとに求められる。そして、波形データの履歴記憶手段14で求めた判定結果(履歴)と波形データ数値化手段11で求めた特徴量とを関連付けて特徴量・履歴データベース15に格納する。このとき、特徴量と履歴は実験No.により紐付けされて格納される。
この特徴量・履歴データベース15のデータ構造の一例を示すと、図7のようになる。実験No.は、一種のレコードNo.であり、各検査対象ワークごとに便宜上設定される番号である。単純にすると、検査する順番に照準するように設定する。そして、履歴の欄(正常/異常(異常種類付き))は、波形データの履歴記録手段14から与えられたデータが格納され、それ以降の特徴量の欄に波形データ数値化手段11から与えられた各特徴量が格納される。
なお、特徴量・履歴データベース15に格納されたデータは、登録内容表示手段13′に表示したり、編集削除手段16を操作して変更することができる。ここでいう登録内容表示手段13′と上記した記録波形表示手段13とは、物理的には同じモニタにより実現できる。
また、特徴量・履歴データベース15に格納されたデータは、履歴種類分類手段17に呼び出され、履歴情報をキーに分類される。そして、履歴種類分類手段17は履歴種類別にデータベースを作成する。そして、作成したデータベースは、履歴種類別データベース18に格納される。ここで、履歴種類は、正常と異常のみならず、異常の場合には、その異常種類ごとに分類される。また異常種類が特定できないのはその他(異常)となる。そして、この履歴種類別データベース18の内部データ構造の一例を示すと、図8のようになる。図8(a)は、正常についてのデータであり、図8(b)は、異常についてのデータである。
そして、この履歴種類別データベース18に記憶されたデータは、登録内容表示手段13′に出力され、登録内容表示手段13′にて表示される。また、編集削除手段16は、履歴種類別データベース18に格納されたデータを削除・変更することができる。
この履歴種類別データベース18に記録された各データは、履歴種類別に次段の履歴種類別状態判定式生成手段19に与えられる。この履歴種類別状態判定式生成手段19は、各履歴種類ごとの特徴量に基づき、検査対象の波形データ(特徴量)が各履歴種類に合致するか否かを判定するための判定式を生成する。つまり、履歴種類別状態判定式生成手段19は、履歴種類が正常である正常データに基づいて、正常判定をするための判定式を作成するいっぽう、履歴種類が異常である異常データ(異常A品のデータ)に基づいて、異常Aか否かを判定する判定式を作成する。そして、作成した判定式は、次段の状態判定手段21に与えられる。
なお、状態判定式は、マハラノビス距離方式,ユークリッド距離方式,正常-異常対比方式,ニューラルネットワーク方式,メンバシップ関数を用いたファジィ方式など各種の方式が取れる。そして、後述するごとく、自動的に作成することもできるし、従来と同様に人が作成することもできる。
そして、本発明の場合、当初、状態判定手段21は、正常知識のみに基づいて判定するため、特徴量・履歴データベース15には、履歴が「正常」のもののみが格納されることになり、履歴種類別データベース18においても、図7に示す履歴種類が「正常」のデータのみが作成されて、格納されることになる。そのため、履歴種類別状態判定式生成手段19においても、正常判定するための判定式が生成され、状態判定手段21にセットされることになる。
また、履歴種類別データベース18に記録された各データは、履歴種類別閾値設定手段20にも与えられる。そして、この履歴種類別閾値設定手段20は、検査対象ワークから得られた波形データに基づき求められた特徴量を、判定式を用いて演算処理して得られた結果がその履歴種別に合致するものか否かを弁別するための閾値を決定するものである。そして、決定した閾値は、状態判定手段21に与えられる。
これにより、判定アルゴリズム・正常知識や異常種類判定アルゴリズム(不良種類・不良知識)が生成され、状態判定手段21は、設定された判定式ならびに閾値を用いて、与えられた検査対象の波形データ(特徴量)に基づき良否判定を行う。そして、その判定結果は、表示手段23や出力手段24を介して出力されるとともに、結果記憶手段25に格納される。結果記憶手段25には、状態判定結果のみならず、人が行なった判定(履歴)や、波形データや特徴量などを関連づけて格納すると良い。また、表示手段23は、物理的には、記録波形表手段13などと同じである。
ところで、当初は正常判定のみおこなわれるが、後述するように検査が継続して行われ、不良品(異常)データがある程度収集されると、履歴種類別状態判定式生成手段19が、履歴種類が異常A,B,…についての履歴種類別データベース18ひいては異常A,B,…用の判定式を生成し、状態判定手段21はその判定式を追加セットする。また、このように異常データのみならず、正常データも蓄積されることにより、より良い判定式が作成できる可能性が出てくる。そこで、状態判定式更新判定手段22を設け、現在使用中の判定式と現在蓄積されたデータに基づいて新たに作成された判定式とを比較し、どちらがよいかを判断する。状態判定式更新判定手段22が、新たに作成された判定式のほうが良いと判断した場合には、その結果を表示手段に表示し、ユーザに対して更新して良いか否かを問い合わせする。そして、良いと設定入力され、許可が与えられた場合には、状態判定手段21は、状態判定式更新判定手段22によって新しい判定式を更新する。なお、このように問い合わせるのではなく、自動的に更新をするようにしても良い。
そして、状態判定式更新判定手段22は、状態判定式更新サイクル定義手段26により定義された更新サイクルで更新の有無の判定を行う。なお、更新サイクル定義としては、サンプルデータが所定数格納された場合や、一定期間ごとなど各種のものを設定することができる。
次に、各処理部について詳細に説明する。まず、図9に示すように、ダミーNG生成手段12は、入力側に波形変形パラメータ設定手段12aを備え、入力された波形データに対し変形のためのパラメータを設定する。
設定する仕様例としては、(1)波形ライブラリの異常モード波形合成(偏芯異常波形の合成、衝撃波形の合成),(2)駆動条件固有周波数のn次増幅(回転周波数、噛合い周波数の1〜4次の振幅を1.5倍化),(3)特定orランダム周波数増幅(周波数500〜1000Hzの振幅を1.2倍化)(4)FM変調、AM変調,(5)位相ズラシ(元の波形の位相を微妙にずらし、元の波形と合成する)等がある。
ここで(1)の波形合成は、正常波形では生じない異常波形を合成することにより、その合成した異常波形部分の影響から合成後の波形データは重ね合わされた部分で正常データと異なる波形データが出現され、異常データとなる。また、(2)は、例えばギヤなどを想定した場合、噛み合い周波数により異常時に発生する音や振動は特定の周波数に出現する。この噛み合い周波数は、歯数と回転周波数により算出できる。そこで、各周波数のn次の振幅を大きくすることにより(正常品のパワーを上げることにより)、正常データと異なる異常データとなる。詳細な説明は省略するが他の場合も、正常では得られない波形データを生成することができる。
設定したパラメータは、波形データとともに次段の変形バラメータ仕様設定手段12bに与えられる。この変形仕様設定手段12bは、波形変形パラメータを実験計画直行表にもとづき変形する仕様を設定するもので、例えば波形合成については「ON/offの2水準」,「特定周波数については周波数を3水準」,増幅については「1.2倍,1.5倍,2倍の3水準」がある。このように、波形変形する際の各パラメータの値等を設定する。
そして、波形データ選択抽出手段12cは、直行表の実験No.数だけ波形データをランダムに選ぶ。そして、その選ばれた波形データに対し、波形変形手段12dは、直行表に基づいた変形パラメータ仕様で選んだ変形量に従い波形データを変更する。これにより、最終的にダミーNG波形が生成され、波形データとして正常なもの波形データに追加する。つまり、この波形データに基づいても、良否判定を行うことができ、不良品と判定できれば、検査装置10の検査アルゴリズムの信頼性が向上する。
波形データ数値化手段11は、測定装置から与えられる検査対象から得られた波形データや、ダミーNG生成手段12から与えられるダミーNGデータ(不良と判定されるべき擬似的に生成された波形データ)を受け取り、それら各波形データから特徴量を抽出するものである。その具体的な特徴量抽出アルゴリズムは、従来からある各種のものを用いることができるし、さらに別の特徴量抽出アルゴリズムを用いても良い。
一例を示すと、波形データ数値化手段11は、図10に示すように構成されている。計測装置から得られた波形データを時間軸系波形形状テンプレート郡11aと周波数分解処理部11bとにてFFTやオーダー変換などの周波数分解を行って求めた周波数軸系波形形状のテンプレート郡11cに分けて格納する。各テンプレート群に登録されるデータは、基本的に従来と同様で、1つの波形データから複数種の特徴量データが抽出される。各種の特徴量データは、それぞれ特定関数により求めるもので、係る特徴量抽出処理アルゴリズムを簡単に説明すると、波形データ数値化手段11は、サンプリングした全時間の波形データから、演算するのに必要な時間分のデータを切り出すとともに、さらにその切出したデータを一定データ数で分割して得られたひとまとまりのデータを1つのフレームとし、そのフレーム単位で、それぞれ複数種(例えば40種)の特徴量を抽出する。そして、全フレームから得られた個々の特徴量について、同一種類の特徴量の毎に、平均その他各種の方法により代表特徴量演算値を求める。よって、波形データ数値化手段11は、代表特徴量演算値を特徴量の種類に対応して複数個(40種)算出する。
ところで、波形データ数値化手段11が特定関数により求める項目は、平均値,最大値,上位n個分の平均等予め決まっている(必要に応じて追加されることはある)が、それらの特徴量を求めるための特定関数(演算式)は、調整可能なパラメータ(係数及び定数)を含み、そのパラメータを適切に設定することにより、良否判定の精度が上がる。換言すると、調整が適切でないと、良否判定の精度が低下する。そして、従来は係るパラメータの設定は、熟練した検査担当者がトライ&エラーにより調整し、最終的に決定している。もちろん本発明でも、従来と同様に調整をマニュアル操作によってパラメータを設定しても良いが、本実施の形態では、検査装置10が自動的にパラメータを最適化し、最適な値に設定された特定関数を用いて波形データを数値化(特徴量抽出)をするようにしている。
具体的には、波形データ数値化手段11は、波形データを数値化する際に使用する特定関数を調整し、最適化する特定関数最適化部11dを備えている。この特定関数最適化部11dは、数値化手段調整手段9からの指示により、特定関数の各種パラメータを変更する。具体的には、図11に示すフローチャートを実施する機能を有する。
すなわち、特定関数最適化部11dは、まず、特定関数の係数および定数の組合せ効果を調べ、調査条件を実験計画直行表に基づき設定する(ST1)。つまり、数値化手段調整手段9からの指示に従い、係数および定数の組み合わせを複数パターン設定し、調査条件(調査仕様)と関連づけた直行表を作成する。次いで、特定関数最適化部11dは、正常と異常を信号因子としてデータ数を誤差因子として各調査仕様(実験NO.)ごとの動特性(sn比)を算出する(ST2)。つまり、与えられた複数個の波形データに対し、各調査仕様で規定されるパラメータ(係数および定数)で設定された特定関数を用いて数値化し(特徴量を求め)、OK(正常・良品)を示す特徴量(数値)のグループとNG(異常・不良)を示す特徴量(数値)のグループの距離がどれだけ離れているか等を求める。
そして、特定関数最適化部11dは、特定関数の係数および定数の工程平均を算出し(ST3)、特定関数の計数および定数ごとにsn比が高い値を選択する(ST4)。この選択した値により、特定関数のパラメータ(係数および定数)が決定され、その係数および定数を用いた特定関数が最適なものと設定される(ST5)。上記した特定関数のパラメータの評価・設定は、特定関数ごと、つまり、特徴量ごとに行なう。
また、特定関数最適化部11dは、最適化された特定関数を数値化処理部11eに与える。そして、数値化処理部11eは、設定された最適な各特定関数を使い、波形データを数値化し、得られた特徴量を出力する。特徴量・履歴記憶手段14は、この出力された特徴量を格納する。
履歴種類別状態判定計算式生成手段19は、各種の方式がとれることは先に述べたが、一例としては、図12に示す内部構造を取ることができる。この図示したものは、ユークリッド距離方式を実現するものの一例である。まず、履歴種類別データベース18の正常データベース18aと異常データベース18bとに格納された履歴種類毎の特徴量データを、それぞれ対応するユークリッド距離の計算・蓄積手段19a,19bに与える。正常データのユークリッド距離の計算・蓄積手段19aは、取得した正常データ(特徴量)に基づき、その特徴量の2乗の総和の平方根を算出することにより、ユークリッド距離を求め、それを蓄積する。また、異常データのユークリッド距離の計算・蓄積手段19bは、処理対象のデータが異常データであることを除き、正常データのユークリッド距離を求め、それを蓄積する。また、異常データが異常種類毎に分けられている場合には、係る異常種類毎にユークリッド距離を求め、蓄積する。
上記のようにして算出されて蓄積された各データのユークリッド距離は、それぞれ対応する統計量計算手段19c,19dに与えられる。正常データユークリッド距離の統計量を算出する正常統計量計算手段19cは、与えられた複数個の正常データのユークリッド距離の最大値,平均値,標準偏差等の統計量を算出する。同様に、異常データユークリッド距離の統計量を算出する異常統計量計算手段19dは、与えられた複数個の異常データのユークリッド距離の最大値,平均値,標準偏差等の統計量を算出する。この場合も、異常種類毎に求める。
そして、各統計量計算手段19c,19dで求められた統計量は、次段の判定式決定部19eに与えられる。判定式決定部19eは、正常統計量計算手段19cで求めた正常統計量の最大値(正常最大値)と異常統計量計算手段19dで求められた異常統計量の最小値(異常最小値)とを比較し、
正常最大値<異常最小値
であるか否かを判断する。そして、上記条件式を具備する場合には、そのとき設定された特徴量のユークリッド距離を求める式が正しいと判断し、状態判定手段にセットする。これにより、状態判定手段21は、与えられた特徴量の2乗の総和の平方根を求めることによりユークリッド距離を算出する。
また、上記条件式を具備しない場合には、特徴量を算出する特定関数の設定が不適当となるので、判定式決定部19eは、数値化手段調整手段9に対し、そのパラメータ(特定関数の係数および定数)の変更要求をする。これを受けた数値化手段調整手段9は、前回セットした特定関数の係数および定数を以外の値をセットする。これにより、特定関数が変更されるため、変更された特定関数に基づいて数値化された特徴量が変化し、統計値も変更される。この処理を繰り返し実行することにより、判定式決定部19eにて条件を具備するものが生成されることになる。
図13は、状態判定式生成手段19の別の構成を示している。この例では、正常−異常対比方式を実現したものである。すなわち、履歴種類別データベース18の正常データベース18aと異常データベース18bとに格納された履歴種類毎の特徴量データを、特徴量算出手段19fに与える。この特徴量算出手段19fは、任意の特定関数を選択し、その選択した特定関数を用いて上記データベースに格納されたデータの特徴量を算出するものである。そして、正常データの特徴量は、正常データの特徴量データ記憶手段19gに格納し、異常データの特徴量は、異常データの特徴量データ記憶手段19hに格納する。
上記のようにして算出されて蓄積された各データの特徴量は、それぞれ対応する統計量計算手段19i,19jに与えられる。正常データの特徴量の統計量を算出する正常統計量計算手段19iは、与えられた複数個の正常データの特徴量の最大値,平均値,標準偏差等の統計量を算出する。同様に、異常データの特徴量の統計量を算出する異常統計量計算手段19jは、与えられた複数個の異常データの特徴量の最大値,平均値,標準偏差等の統計量を算出する。この場合も、異常種類毎に求める。
そして、各統計量計算手段19i,19jで求められた統計量は、次段の判定式決定部19kに与えられる。判定式決定部19kは、正常統計量計算手段19iで求められた正常統計量の最大値(正常最大値)と異常統計量計算手段19jで求められた異常統計量の最小値(異常最小値)とを比較し、
正常最大値<異常最小値
であるか否かを判断する。そして、上記条件式を具備する場合には、特徴量算出手段19fで選抜した特定関数が正しいと判断し、状態判定手段21に定義する。これにより、状態判定手段21は、与えられた特徴量の2乗の総和の平方根を求めることによりユークリッド距離を算出する。そして、そのユークリッド距離が閾値以上か否かにより状態判定を行なう。
また、上記条件式を具備しない場合には、選抜された特定関数が不適当と判断できるので、特徴量算出手段19fに対し、使用する特定関数の変更要求をする。これを受けた特徴量算出手段19fは、前回と違う特定関数を選択し、再度特徴量を算出する。これにより、特定関数が変更されるため、変更された特定関数に基づいて数値化された特徴量が変化し、統計値も変更される。この処理を繰り返し実行することにより、判定式決定部19kにて条件を具備するものが選択されることになる。
なお、判定式決定部19kにおける条件は、上記したものに限ることはなく、例えば、最大値を正常の平均+3シグマにし、最小値を異常の平均-3シグマにしても良く、各種の変更実施が可能である。
図14は、状態判定計算式生成手段19のさらに別の構成を示している。この例では、ニューラルネットワーク方式を実現したものである。すなわち、履歴種類別データベース18の正常データベース18aと異常データベース18bとに格納された履歴種類毎の特徴量データを、スクリーニング手段19mに与える。このスクリーニング手段19mは、それぞれのデータベースの外れ値を算出し、そのデータを削除する。外れ値は、例えば、(1)平均±3σから外れるもの,(2)最大値から3つ目までのデータと最小値から3つめまでのデータ、計6点のデータを使わずに平均,標準偏差を計算して、平均±3σから外れるもの等とすることができる。
スクリーニング手段19mでスクリーニングされたデータをデータ統合手段19nに与え、データ統合をする。そして、学習手段19pにて、統合したデータベースに格納された特徴量データを入力にし、履歴レベルを出力にしたニューラルネットワークモデルを学習(クラスタリングモデルの構築)させる。学習処理は、ニューラルネットワークにおいて用いられる各種の手法を用いることができる。そして、学習が終了したならば、学習結果のニューラルネットワークモデルを状態判別手段として定義し、状態判定手段21にセットする。
更新判定式更新判定手段22は、図示省略するが、履歴種類別状態判定式生成手段19で生成された判定式を記憶保持する状態判定式記憶手段判定式データベースを有し、図15に示すフローチャートを実視する機能を有する。
すなわち、更新判定式更新判定手段22は、状態判定手段21から、現在の履歴種類別状態判定式を取得するとともに、履歴種類別閾値設定手段20から生成した閾値を取得し、履歴種類別データベース18に格納されたデータに対して状態判定を実施する(ST11)。
次いで、更新判定式更新判定手段22は、ステップ11を実行して得られた判定結果と履歴種類別データベース18に格納された履歴情報(人判定結果)とを付き合わせ、それぞれ誤判定する割合を求める(ST)。ここで、Αは異常を正常と判定する割合とし、求めた値をAnewとする。また、Βは正常を異常と判定する割合とし、求めた値をBnewとする。そしてこのように求めた値(Anew,Bnew)を、状態判定式記憶手段判定式データベースに格納する。この判定式データベースは、都度A,Bの値を格納し、記憶保持されている。そこで更新判定式更新判定手段22は、現在使用している状態判定式の誤判定割合であるAold,Boldを当該判定式データベースから読み出し、ステップで求めた今生成した状態判定式の誤判定割合であるAnew,Bnewを比較する(ST13)。
そして、AnewがAold未満の場合には、新旧のA,Bについての誤判定の割合を表示手段に表示し(ST14)、オペレータに対して更新を促す。すなわち、異常を正常と誤判定すると、不良品が出荷されるおそれがあるのに対し、正常を異常と誤判定するのは本来出荷できる物が廃棄処理等されるため、Aの誤判定をする割合を減らしたいという要求がある。そこで、本実施の形態では、更新判定式更新判定手段22は、ステップ14のようにAについて誤判定の割合が減少した場合に、状態判定式を更新した方がよいと判断し、表示するようにした。
そして、最終的に更新するか否かは、オペレータからの指示を待って行なう(ST15)。つまり、オペレータはA,Bについての新旧の誤判定の割合その他の条件にしたがい、状態判定式を更新するか否かを決定し、入力手段を操作してその決定した内容を伝える。そこで、状態判定式更新判定手段は、係る決定した内容にしたがって、状態判定式の更新処理或いはそのまま継続のいずれかの処理を実行する。
なお、この例では、最終的な更新の受けの判断は、オペレータが行なうようにしたが、自動的に行なうようにしてももちろん良い。また、初期段階のように正常判定のみを行なう場合には、Bについての情報のみ存在する場合もあるため、ステップ14は、Bold>Bnewになった場合にBold vs Bnewを表示するようにすればよい。
履歴種類別閾値設定手段20は、マニュアル操作によりしきい値を設定するものである。すなわち、図16に示すように、履歴種類別閾値設定手段20は、履歴種類別データベース18に格納された正常データについての特徴量データを正常分布確認手段20aに与え、履歴種類別データベース18に格納された異常データについての特徴量データを異常種類分布確認手段20bに与える。異常種類が設定されている類場合には、その異常種類ごとに与えられる。ここで正常データ,異常データについては、履歴情報に基づいて切り分けても良いし、人の判定結果をもとに正常,異常を分けても良い。
各分布確認手段20a,20bは、取得した履歴種別ごとの特徴量の分布状況を求めるもので、例えば、平均値,中央値,標準偏差,四分位点,n×σ(n=1,2,・・・)を算出する。そして、算出した各値を、正常分布-異常種類分布位置関係算出手段20cに与える。この正常分布−異常種類分布位置関係算出手段20cは、正常分布と1つの異常種類分布の位置関係TXを求めるものである。例えば、正常分布と異常種類Aの分布の位置関係TA,正常分布と異常種類Bの分布の位置関係TB,…というように全ての異常種類の分布と正常分布の位置関係を求める。
ここで位置関係TX(X=A,B,C,…)は、特徴量上の数値であり、例えば、
TX=正常(平均+3σ)−異常種類X(平均−3σ)
により求めることができる。また、平均は中央値に変更したり、3σを四分位点に変更したり、n×σ(n=1,2,…)に変更したりすることができる。
この正常分布-異常分布位置関係算出手段20cにて求めた各異常種類との位置関係TXを、閾値決定手段20dに与える。閾値決定手段20dは、TXの符号を確認し、以下のルールに従ってΔXを求める。
TXが負の場合は、正常分布と異常種類分布の一部がオーバーラップしている状態であるため、TXの中間位置をΔXとする。具体的には下記式により求める。
ΔX=1/2{正常(平均+3σ)+異常種類A(平均−3σ)}
TXが0,正の場合の場合には、両分布がオーバーラップしていないので、異常種類Xの分布側にΔTXを設定する。具体的には下記式により求める。
ΔX=異常種類X(平均-3σ)
そして、全ての異常種類について、それぞれのΔXを求め、その最小を閾値Δ(Δ=min(ΔX))にする。そして、上記式において、平均を中央値に変更したり、3σを四分位点やn×σ(n=1,2,…)に変更したりすることがある。
図17は、履歴種類別閾値設定手段20の別の構成を示している。図16に示した例では、正常分布と異常分布を必要としたが、この例では、一方の分布に基づいて設定することができる。
具体的には、履歴種類別データベース18に格納されたデータを収集し、検査装置10にかけた検査対象ワーク1の全ての特徴量の値の集計する。具体的には、特徴量値の標準偏差σを求める。
また、履歴種類別閾値設定手段20は、各種の登録手段20fを備えている。具体的には、(1)検査対象ワークの廃棄コストA0,(2)廃棄判定の閾値Δ0(任意の特徴量レベル),(3)検査対象ワークのリワークコストAを登録する。ここで、廃棄コストとは、異常(不良)と判定されて廃棄処理する際に係るコストである。例えば、製造に係る費用や廃棄する際にかかる費用などがある。リワークコストは、異常(不良)と判定された検査対象ワークについて、部品交換等を行い作り直して良品にするために要するコストである。
特徴量集計手段20eで収集した特徴量ならびに登録手段20fで入力された登録情報は、次段の損失関数算出手段20gに与えられる。この損失関数算出手段20gは、下記式に基づき損失関数Lを算出する。
L=(A0/Δ0^2)×σ^2
そして、このようにして求めた損失関数Lを次段の閾値算出手段20hに与え、そこにおいて下記式に基づき閾値Δを算出する。
Δ=(A/A0)^(1/2)×Δ0
ここで、評価関数Lについて説明する。特性の変化は品質の変化であるが、これを損害金額で示すことで品質をマネジメント指標として機能させるようにしている。すなわち、着目している工程で品質維持するコストと次工程以降で発生する品質損害金額の和とを最小にバランスさせる閾値で管理するようにした。
つまり、品質を機能の安定性に費やす費用で考えた場合、品質は経済損失で定義でき、金額で管理目標(閾値)を決めることができる。たとえば、出荷後に使用者に渡り、そこで機能が安定しないとクレームになり、損害がでる。これが使用者の損害である。一方、機能の安定性を検査して、それを手直ししたり、あるいはそこで廃棄するとそれは着目している工程の経済的損失である。また、工程で損失を出せないために、製造物を出すと、使用者の段階で損失が大きくなる。逆に工程で損失を完全に吸収すると、工程の段階での損失が最大化される。重要なのは、この2つの損失をバランスさせて最小化することである。
上記した2つの損失バランスは、図18に示すように表現できる。すなわち、ある特徴量Yについての品質が悪くなるほど経済損失が高くなる。そして、NGは一般的にバラツクので、品質(機能性)が悪化すると損失が急激に立ち上がる。そして、上記した式を実行して閾値Δを求めると、OK側の領域αの面積とNG側の領域βの面積とが等しくなり、2つの損失のバランスがとれ、損失を最小にすることができる。
また、この方法によれば、正常データのみ、或いは異常データのみというように一方の履歴種類のみでも閾値を設定することができる。よって、正常判定のみを行う期間においては、係る方法で閾値を決めると好ましい。
図19は、検査稼動時における本検査装置10の内部構成を示している。本実施の形態では、検査稼働時であっても、良否判定のための判定アルゴリズムの修正を行うため、図6を用いて説明したアルゴリズム作成も並行して行われる。よって、アルゴリズム作成のための機能ブロックも必要となるので、図6と比較すると明らかなように、ほぼ同様の構成をとる。そして、検査稼動に着目して説明すると、波形データ数値化手段11は、検査対象ワーク1の波形データを得て、数値化して特徴量を求め、その特徴量を特徴量・履歴データベース15に格納する。また、同一対象に対して人による判断が同時に行われた場合には、人の判定結果も履歴情報として特徴量・履歴データベース15に格納される。
そして、特徴量・履歴データベース15に格納された特徴量データが、状態判定手段21に与えられ、そこにおいて状態判別(良否判定)が行われる。求められた状態判別結果は、表示手段23に表示されたり、出力手段24に出力されたり、結果記憶手段25に格納されたりする。
一方、検査稼動時における学習(アルゴリズム作成・修正)は、基本的に今まで説明したものと同様である。なお、その他の構成ならびに作用効果は、上記した実施の形態と同様であるため、同一符号を付しその詳細な説明を省略する。
図20は、本発明の第2の実施の形態におけるアルゴリズム作成時の形態を示している。同図に示すように、基本的な構成は上記した第1の実施の形態と同様であり、対応する部材(処理部)には同一符号を付し、相違点を中心に説明する。
波形データ数値化手段11は、波形データを取得して数値化して各特徴量を求め、その求めた特徴量を特徴量・履歴データベース15に格納する。もちろん、この特徴量・履歴データベースは、波形データの履歴記録手段14を介して人の判定結果も履歴情報として格納している。そして、履歴種類分類手段17は、履歴情報をキーにして特徴量・履歴データベース15をアクセスし、履歴情報が正常のものを抽出して正常データベース18aに格納し、履歴情報が異常のものを抽出し、異常種類毎に異常データベース18bに格納する。
正常データベース18aに格納された正常の特徴量データは、正常状態判定式生成手段31に与えられ、そこにおいて正常用の状態判定式を算出し、状態判定手段21に渡す。一方、異常データベース18bに格納された異常種類の特徴量データは、異常種類状態判定式生成手段32に与えられ、そこにおいて異常用の状態判定式を算出し、状態判定手段21に渡す。
なお、すでに説明したとおり、本発明では、まず試作・立ち上げ時などは、正常判定のみを行ない、その後、正常判定と異常種類判定を組み合わせた状態判定を行ない、さらに量産安定期に移行すると原則として異常判定のみ行なうようにした。そこで、係る判定の切替に応じて、まず初期段階では、異常データベース18b,異常種類状態判定式生成手段32を設けずに正常データベース18aと正常状態判定式生成手段32を備えるようにし、不良判定が必要になった時期に、異常データベース18b,異常種類状態判定式生成手段32を増設するようにするとよい。もちろん、異常データベース18b,異常種類状態判定式生成手段32は当初から設けていても良い。
そして、状態判定手段21は、正常状態判定式生成手段31,異常種類状態判定式生成手段32から与えられた情報に基づいて良否判定をする。状態判定手段21は、例えば図21に示すような処理を実行する機能を実装することにより構成できる。すなわち、まず正常判定を行なう(ST21)。これは、正常状態判定式生成手段31から与えられる判定式と波形データ数値化手段11で求められた検査対象の波形データの特徴量とから、検査対象ワークが正常(良品)か否かの判定を行なう。
そして、状態判定手段21は、その判断結果が正常か否かを判断し(ST22)、正常の場合には状態判別結果として正常(良品)を出力する(ST24)。また、判断結果が正常でない場合には、異常種別判定を行なう(ST23)。すなわち、状態判定手段21は、異常種類状態判定式生成手段32から与えられる判定式と波形データ数値化手段11で求められた検査対象の波形データの特徴量とから、検査対象ワークの異常種類を特定する。そして、その特定結果を状態判別結果として出力する(ST24)。
この例では、状態判定手段21は、まず正常判定を行ない、正常でないものに対して異常種類を判定するようにしたが、本発明はこれに限ることはなく、例えば図22に示すように1つの検査対象ワークから得られた波形データの特徴量を正常判定手段21aと異常種類判定手段21bに対して与え、利用判定手段21a,21bで並列処理をし、「正常であるか否か」と「所定の異常種類に該当するか否か」を求めるようにしてもよい。
そして、それぞれ求めた判定結果を総合判定手段21cに与え、そこにおいて各判定結果を総合的に判断し、最終的な状態判別を決定する。このとき行なう総合判断のアルゴリズムは、例えば、下記ルールに従って行なうことができる。
正常判定Yes かつ 異常種類判定Yes →異常種類判定を出力
正常判定Yes かつ 異常種類判定No →正常判定を出力
正常判定No かつ 常種類判定Yes →異常種類を出力
正常判定No かつ 異常種類判定No →異常種類を出力
説明が前後するが、正式状態判定式生成手段31や異常種類状態判定式生成手段32は、第1実施の形態における履歴種類別状態判定式生成手段19と同様な構成を取ることができるが、本実施の形態では、正常状態判定式生成手段31は、図23に示すように構成し、異常種類状態判定式生成手段32と異なる判定式を用いるようにした。
すなわち、正常データベース18aに格納された正常データの特徴量を統計処理手段31aに与え、そこにおいて全ての特徴量の統計量を算出する。求める統計量は、平均と標準偏差としている。すなわち、特徴量毎の平均値と標準偏差を求め、各特徴量の平均値を1まとめにした平均ベクトルと標準偏差を1まとめにした標準偏差ベクトルとを求める。
そして、求めた統計量は正常データベース基準化手段31bに与え、正常データベース基準化手段31bが正常データベース18aに格納されたデータを平均ベクトルと標準偏差ベクトルで基準化する。これは、各特徴量の数値の大きさにばらつきがあるため、正規化・基準化を図るのである。さらに、相関行列を求める手段31cにて各特徴量の相関行列を求め、その求めた相関行列を逆行列を求める手段31dに渡し、相関行列の逆行列を求める。
そして、上記手段で求めた平均ベクトル,標準偏差ベクトル並びに逆行列は、記憶手段31eに格納される。この記憶手段に格納された各データをマハラノビスの距離の計算式生成手段31fに与え、マハラノビスの距離の計算式を求める。
すなわち、マハラノビスの距離D^2は、特徴量数kとして各項目の値をX1,X2,……,Xkとして、n個の検査対象ワークのデータを測定した場合、各特徴量ごとの平均m1,m2,……,mkと標準偏差σ1,σ2,……,σkを求める。この時の相関行列の逆行列の成分をaijとすると、マハラノビスの距離は次式で定義される。計算式生成手段31fでは、係る式を生成し状態判定手段21にセットする。
Figure 2005121639
量産正常データは理想的な正常データとパターンが似ているため、評価基準に近い位置にプロットされ、マハラノビスの距離が1近辺の値になる。これに対し、異常データは正常データとのパターンの相違に合わせて評価基準から遠く離れたところにプロットされ、マハラノビスの距離が大きな値になる(図24参照)。そこで、マハラノビスの距離が1に近い否かにより、正常か否かの判定を簡単に行える。なお、使用する特定関数のマハラノビス距離の信頼性寄与率を評価し、寄与率が低いものを削除する機能を付加しても良い。
すなわち、従来の検査装置では、サンプリングした全時間の波形データから、演算するのに必要な時間分のデータを切り出すとともに、さらにその切出したデータを一定データ数で分割して得られたひとまとまりのデータを1つのフレームとし、そのフレーム単位で、それぞれ複数種(例えば40種)の特徴量を抽出する。そして、全フレームから得られた個々の特徴量について、同一種類の特徴量の毎に、平均その他各種の方法により代表特徴量演算値を求める。よって、代表特徴量演算値は、特徴量の種類に対応して40個算出される。そして、良否判定は、その40個の代表特徴量演算値全て、或いはその中から選択された所定数のものを用いて判定するようにしている。使用する代表特徴量演算値の数はともかく、特徴量(代表特徴量演算値)単位(スカラー量)で比較し、判定するようにしている。
これに対し、本実施の形態では、求めた複数種類の特徴量をまとめて、1つの数値(多元的波形評価:ベクトル量)に変換するようにした。この波形データ数値と各特徴量のイメージとしては、図25に示すようになる。当然のことながら、良否判定をする際のモデルも、複数の特徴量を求めて生成されたベクトル量である。従って、良否判定は、係るモデルと検査対象の波形データに基づくベクトル量同士を比較することにより行い、両ベクトルの距離が一定以内であれば、そのモデルに合致し、距離が離れていればモデルとは異なると判断するようにした。つまり、正常判定のみの場合、基準となるモデルは、複数種類の特徴量をまとめて求めた1つの数値(多元的波形評価:ベクトル量)が少なくとも1つあればよく、それとの距離を求めることにより良否判定が行える。すなわち、各特徴量(実際は、複数のフレームに基づいて求めた各代表特徴量演算値)をまとめたベクトル量を算出後は、距離を求める演算処理を1回するだけで良否判定を行うことができる。そして、両ベクトル量間の距離は、本実施の形態のようにマハラノビスの距離により算出してもよいし、ユークリッドの距離その他各種の方法で算出することができる。
図26は、検査稼動時における本検査装置10の内部構成を示している。本実施の形態でも、検査稼働時であっても、良否判定のための判定アルゴリズムの修正を行うため、図20を用いて説明したアルゴリズム作成も並行して行われる。よって、アルゴリズム作成のための機能ブロックも必要となるので、図20と比較すると明らかなように、ほぼ同様の構成をとる。そして、検査稼動に着目して説明すると、検査対象ワーク1の波形データは、波形データ数値化手段11に与えられ、そこにおいて数値化されて特徴量が求められ、特徴量・履歴データベース15に格納される。また、同一対象に対して人による判断が同時に行われた場合には、履歴情報(人の判定結果)も特徴量・履歴データベース15に格納される。
そして、特徴量・履歴データベース15に格納された特徴量データが、状態判定手段21に与えられ、そこにおいて状態判別(良否判定)が行われる。求められた状態判別結果は、表示手段23に表示されたり、出力手段24に出力されたり、結果記憶手段25に格納されたりする。
一方、検査稼動時における学習(アルゴリズム作成・修正)は、基本的に今まで説明したものと同様である。なお、その他の構成ならびに作用効果は、上記した実施の形態と同様であるため、同一符号を付しその詳細な説明を省略する。
上記した実施の形態の検査装置10は、異音騒音,組立てミス,出力特性の検査分野に適用できる。また、量産を行なうインラインでも、量産とは別に試作品の検査等を行なうオフラインにも適用できる。そして、より具体的には、本実施の形態の検査装置10は、例えば、自動車のエンジン(音),トランスミッション(振動)などの自動車の駆動モジュールの検査機や、電動ドアミラー,電動パワーシート,電動コラム(ハンドルの位置合わせ)などの自動車のモータアクチュエーターモジュールの検査機としたり、上記の開発における異音騒音,組立てミス,出力特性の評価装置さらには開発中の試作機の評価装置として適用できる。
また、冷蔵庫,エアコン室内外機,洗濯機,掃除機,プリンタなどのモータ駆動家電の検査機並びに上記の開発における異音騒音,組立てミス,出力特性の評価装置として適用できる。
さらにまた、NC加工機,半導体プラント、食品プラントなど設備の状態判別(異常状態/正常状態)を行う設備診断機器として適用することもできる。これは、設備診断において従来は異常時のサンプルデータに基づいて異常有無の判定式(判定ルール)を作成することを既定事実・固定観念化していたのを、正常時のサンプルデータのみから正常か異常かを判定するようにしようとする考えである。設備機器を導入した直後は、通常、機器の調整をしながら(または操作パラメータの設定を調整・変更しながら)使用するので、「異常状態」は言わば不安定に発生するが、その異常状態は、メンテナンスを行なったり機器の調整をうまくしたりすることで、発生しなくすることができる。
つまり、設備機器の稼動安定期になると異常状態のいくつかは解決策が施されて発生しなくすることができるのである。これは、設備機器の状態判別の「異常状態」のいくつかが発生しなくなるのと、検査対象物の「不良品」のいくつかが発生しなくなるのとが類似した現象であることを意味しており、この発明を設備の状態判別(異常状態/正常状態)を行う設備診断装置として適用できることを意味する。この設備診断装置への適用時にあたって、「初期状態」は設備が安定して稼動する前の段階が該当する。また、異常種類知識については、設備機器の稼動が安定した後、設備機器自体の経年変化などに起因して、設備機器の中で定期的にメンテナンス調整が必要な箇所が判明するので、その異常状態(異常有りと異常種類との二つ)を特定して、その異常種類ごとのデータに基づいて異常判定知識を生成すればよい。異常判定知識のうち解決策が施されて発生しなくなれば、その異常種類の異常種類知識を削除し、削除した状態で判定処理をすればよい。
また、設備は、プラントなどに限ったものではなく、車,飛行機などの乗り物を含み、さまざまな物品の状態判別を行う診断機器として適用することもできる。例えば乗り物を例に挙げると、試作の段階にエンジン状態についての正常状態のデータのみに基づいて正常知識を生成する。試作時点で当然に異常となる状態が生じるが、異常状態のいくつかは試作改良で発生しなくなる。よって、試作の初期段階では、正常データのみから判定ルールを作成し、試作改良を進めて異常状態のいくつかを解決して発生しなくさせて完成に近づいた段階で、いくつかの異常種類が特定し、その異常状態のデータから異常種類知識を生成する。こうすることで、正常状態と特定の異常状態とを判定できるようになる。このように、試作段階からデータと知識とを蓄積して、正常知識と異常種類知識とを用いて正常か否かおよび異常種類のどれかを判定する診断機器をつくり、その診断機器を完成品として市場に出る車や飛行機に搭載して、エンジンの振動に基づいて正常と異常とを診断することも可能となる。
本発明が適用されるシステム構成の一例を示す図である。 本発明の好適な一実施の形態の一例を示す工程図である。 その実施の形態の作用・動作原理を説明する図である。 その実施の形態の作用・動作原理を説明する図である。 その実施の形態の作用・動作原理を説明する図である。 本発明に係る検査装置(アルゴリズム作成時)の第1の実施の形態を示すブロック図である。 特徴量・履歴データベースのデータ構造の一例を示す図である。 履歴種類別データベースの内部データ構造の一例を示す図である。 ダミーNG生成手段の内部構成を示す図である。 波形データ数値化手段の内部構成を示す図である。 特定関数最適化部の機能を示すフローチャートである。 履歴種類別状態判定計算式生成手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 履歴種類別状態判定計算式生成手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 履歴種類別状態判定計算式生成手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 更新判定式更新判定手段の機能を示すフローチャートである。 履歴種類別閾値設定手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 履歴種類別閾値設定手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 図17に示す履歴種類別閾値設定手段の動作原理を説明する図である。 本発明に係る検査装置(検査稼動時)の第1の実施の形態を示すブロック図である。 本発明に係る検査装置(アルゴリズム作成時)の第2の実施の形態を示すブロック図である。 状態判定手段の機能を説明する図である。 状態判定手段の別の構成を示す図である。 正常状態判定式生成手段の内部構造の一例を示すブロック図である。 その機能を説明する図(その1)である。 その機能を説明する図(その1)である。 本発明に係る検査装置(検査稼動時)の第2の実施の形態を示すブロック図である。
符号の説明
9 数値化手段調整手段
10 検査装置
11 波形データ数値化手段
12 ダミーNG生成手段
13 記録波形表示手段
13′ 登録内容表示手段
13″ 数値化結果表示手段
14 数値化手段調整手段
14 波形データの履歴記録手段
15 特徴量・履歴データベース
16 編集削除手段
17 履歴種類分類手段
18 履歴種類別データベース
18a 正常データベース
18b 異常データベース
19 履歴種類別状態判定計算式生成手段
20 履歴種類別閾値設定手段
21 状態判定手段
22 状態判定式更新判定手段
23 表示手段
24 出力手段
25 結果記憶手段
26 状態判定式更新サイクル定義手段
31 正常状態判定式生成手段
32 異常種類状態判定式生成手段

Claims (12)

  1. 入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて状態を判定する検査装置を用いた検査方法であって、
    前記検査装置は、初期状態では正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態に合致するか否かの判定を行ない、
    その判定を繰り返し実行するのに伴い収集した異常状態のデータに基づいて異常種類単位での異常種類知識を生成し、その後、前記正常知識と前記異常種類知識を用いて状態を判定することを特徴とする検査方法。
  2. 前記正常知識と前記異常種類知識を用いて状態を判定した結果、前記異常種類知識に基づく異常種類が検出されなくなると、その異常種類の異常種類知識を削除し、その削除した状態で判定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の検査方法。
  3. 入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて状態を判定する検査装置であって、
    検査対象物の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう第1モードと、
    前記検査対象物の正常状態のデータに基づいて生成された正常知識と、所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて正常か否かならびに所定の異常種類か否かの状態判定をする第2モードを有し、
    異常種類が特定されない初期状態では前記第1モードで状態の判定をし、前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記第2モードで状態を判定するようにしたことを特徴とする検査装置。
  4. 入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて状態を判定する検査装置であって、
    検査対象物の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう正常判定手段と、
    所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて所定の異常種類か否かの状態判定をする異常判定手段とを備え、
    異常種類が特定されない初期状態では前記正常判定手段のみで状態の判定を行い、
    前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記正常判定手段と前記異常判定手段を動作し、総合的に状態の判定を行うようにしたことを特徴とする検査装置。
  5. 前記異常判定手段は、前記初期状態を経過した際に後付けで組み込まれるものであることを特徴とする請求項4に記載の検査装置。
  6. 正常状態のデータを加工してダミーの異常データを作成するダミー異常データ生成手段を備え、
    前記ダミー異常データ生成手段で生成された前記ダミーの異常データを用いて判定処理を行い、前記正常知識の評価を行えるようにしたことを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の検査装置。
  7. 前記正常判定は、複数の特徴量を1つにまとめたベクトルを求め、ベクトル同士の距離に基づいて状態を決定するようにしたことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の検査装置。
  8. 前記正常判定と前記異常判定の少なくとも一方は、複数の特徴量を1つにまとめたベクトルを求め、ベクトル同士の距離に基づいて状態を決定するようにしたことを特徴とする請求項3から6のいずれか1項に記載の検査装置。
  9. 前記ベクトル同士の距離は、マハラノビスの距離であることを特徴とする請求項7または8に記載の検査装置。
  10. 正常知識における正常状態か否かを判定する閾値は、正常でないと判定された検査対象物を廃棄することにより生じるコストと、正常でないと判定された検査対象物を修正して正常にするために要するコストとのバランスがとれる値に設定されていることを特徴とする請求項3から9のいずれか1項に記載の検査装置。
  11. 正常知識における正常状態か否かを判定する閾値の設定は、
    品質機能限界の情報と、廃棄コスト情報と、修正コスト情報とが登録される登録手段と、
    前記登録手段の情報に基づいて損失関数を算出する損失関数算出手段と、
    前記損失関数算出手段の損失関数に基づいて閾値を算出する閾値算出手段によって設定されることを特徴とする請求項3から9のいずれか1項に記載の検査装置。
  12. 入力された波形信号に対して特徴量を抽出し、抽出した特徴量に基づいて設備の状態を判定する設備診断装置であって、
    診断対象物である設備の正常状態のデータのみに基づいて生成された正常知識を用い、正常状態であるか否かの状態判定を行なう正常判定手段と、
    所定の異常種類のデータに基づいて生成された異常種類知識を用いて所定の異常種類か否かの状態判定をする異常判定手段とを備え、
    異常種類が特定されない初期状態では前記正常判定手段のみで状態の判定を行い、
    前記初期状態を経過した所定のタイミングで前記正常判定手段と前記異常判定手段を動作し、総合的に設備の状態の判定を行うようにしたことを特徴とする設備診断装置。
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