JP3484436B2 - 定着ヒータ、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着ヒータ、定着装置および画像形成装置

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JP3484436B2
JP3484436B2 JP17733594A JP17733594A JP3484436B2 JP 3484436 B2 JP3484436 B2 JP 3484436B2 JP 17733594 A JP17733594 A JP 17733594A JP 17733594 A JP17733594 A JP 17733594A JP 3484436 B2 JP3484436 B2 JP 3484436B2
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resistance heating
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fixing heater
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、用紙に画像形成された
トナーを定着させるのに好適な定着ヒータ、定着装置お
よび画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やプリンター等の画像形成装置に
用いる画像形成の一方式として、トナー像を形成した用
紙をヒータと相対的に移動させながら加熱することによ
り、トナー像を用紙に融着させて画像を定着するものが
実用に共されている。また、上記ヒータとしてセラミッ
クス基板に銀・パラジウム系の抵抗発熱体をスクリーン
印刷してなるものが例えば特開平2ー65086号公報
により知られている。
【0003】図10はこの種のヒータにおける別の従来
技術の要部を示す横断面図であり、基板の長手方向横断
面を示す。図において100はセラミックスの基板であ
り、表面側に裏面と平行な平坦面101とこの平坦面1
01に隣接し基板100の長手方向に沿って延びた傾斜
面102を有する。103は基板100の一面にスクリ
ーン印刷法により被着形成された抵抗発熱体である。ま
た、基板100は一端縁に長手方向に沿って傾斜面10
2が形成されている。そして、104は抵抗発熱体表面
および一部の傾斜面を含む基板表面上にわたって連続さ
せてスクリーン印刷法により形成された保護層である。
【0004】図3はこの定着ヒータを具備する定着装置
を示す断面図である。この定着装置30は定着ヒータ3
0の抵抗発熱体31側の面に対向して加圧ローラ32を
配置し、定着ヒータ30と加圧ローラ32の間に移動可
能にフィルム状の定着フィルム33を設けた構造となっ
ている。そして、所定の画像にトナー36を付着させた
用紙35を、定着フィルム33を媒介して定着ヒータ3
0と加圧ローラ32に圧接させながら搬送し、定着ヒー
タ30の加熱によりトナー36を溶融させて定着させて
いる。ここで定着ヒータ30の傾斜面は搬送される用紙
の排出側に位置させている。また、加圧ローラ32は定
着ヒータ30の抵抗発熱体31表面を含み傾斜面の一部
にまでわたって圧接させている。図4はこの定着装置を
具備する画像形成装置を示す断面図である。この画像形
成装置は複写機である。この複写機は、感光ドラムに形
成された静電潜像にトナーを付着させてこのトナーを用
紙に転写して所定の画像を形成する画像形成部40と、
この画像を形成したトナーを定着させる上記の定着装置
41とを具備している。
【0005】そして、上記の定着装置においては、定着
ヒータ30に傾斜面37が形成されているため、用紙の
排出過程において、用紙がこの傾斜面37と抵抗発熱体
31が形成された平坦面との境界の稜線38で加圧ロー
ラ32にしごかれ、用紙35をある一定の方向に誘導し
て排出することができ用紙35のカールを防止できると
いう利点を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで今日に至って
は、画像形成の高速化にともない、定着ヒータの細形化
が求められている。つまり画像形成の高速化にあたって
は定着ヒータの加熱の立ち上がり速度を早めるために基
板の体積をできる限り小さくする必要があり、これには
定着ヒータの細形化が有効となる。
【0007】しかしながら、上記従来例で示した定着ヒ
ータは用紙を加熱する部分と用紙をしごく部分とが必要
であるため定着ヒータの用紙の搬送方向の幅が大きくな
り、その結果基板が大型化して熱が基板に吸収され加熱
の立ち上がりの俊敏性を阻害されていた。よってこの定
着ヒータを具備する定着装置および画像形成装置も画像
形成の高速化を阻害していた。
【0008】よって、本発明は抵抗発熱体の構造を改良
することにより、上記従来の欠点を解消した定着ヒー
タ、定着装置および画像形成装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の定着ヒー
タは、一面が他面とほぼ平行な平坦面およびこの平坦面
に隣接した傾斜面を含みかつ長手方向に延びた電気絶縁
性材料からなる細長い基板と、この基板の平坦面と傾斜
面とに跨り基板の長手方向に沿って形成された細長い抵
抗発熱体とを具備することを特徴とする。
【0010】請求項2記載の定着ヒータは、請求項1記
載の定着ヒータにおいて、抵抗発熱体を覆うように平坦
面と傾斜面に連続して保護層が被着され、抵抗発熱体の
延在方向と垂直な方向において平坦面と傾斜面の境界上
の抵抗発熱体と保護層とを合わせた膜厚が、平坦面およ
び傾斜面の抵抗発熱体縁部の前記膜厚よりも小さいこと
を特徴とする。
【0011】請求項3記載の定着ヒータは、一面が他面
とほぼ平行な平坦面およびこの平坦面に隣接した段差部
を含みかつ長手方向に延びた電気絶縁性材料からなる細
長い基板と、この基板の平坦面と段差部とに跨り基板の
長手方向に沿って形成された細長い抵抗発熱体とを具備
することを特徴とする。
【0012】請求項4記載の定着ヒータは、請求項3記
載の定着ヒータにおいて、抵抗発熱体を覆うように平坦
面と段差部に連続して保護層が被着され、抵抗発熱体の
延在方向と垂直な方向において平坦面と段差部の境界上
の抵抗発熱体と保護層とを合わせた膜厚が、平坦面の抵
抗発熱体縁部の前記膜厚よりも小さいことを特徴とす
る。
【0013】請求項5記載の定着装置は、加圧ローラ
と、加圧ローラに抵抗発熱体が対向し、且つ傾斜面また
は段差部が用紙の排出側になるように配設された請求項
1ないし請求項4のいずれか一記載の定着ヒータと、定
着ヒータと加圧ローラとの間を移動可能に設けられた定
着フィルムとを具備することを特徴とする。
【0014】請求項6記載の定着装置は、請求項5記載
の定着装置において、加圧ローラの回転軸を定着ヒータ
の平坦面と傾斜面とのほぼ境界付近または段差部に対応
して位置していることを特徴とする。
【0015】請求項7記載の定着装置は、請求項5記載
の定着装置において、加圧ローラの回転軸は、定着ヒー
タの平坦面と傾斜面との境界または段差部よりも用紙の
排出側に位置していることを特徴とする。
【0016】請求項8記載の画像形成装置は、媒体に形
成された静電潜像にトナーを付着させてこのトナーを用
紙に転写して所定の画像を形成する手段と、画像を形成
した用紙を定着フィルムを介して加圧ローラにより定着
ヒータに圧接しながら通過させることによってトナーを
定着させる請求項5ないし請求項7記載の定着装置とを
具備したことを特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1記載の定着ヒータは、抵抗発熱体が基
板の平坦面と傾斜面とに跨り基板の長手方向に沿って細
長く形成されているので、傾斜面を設けた構造としなが
らも用紙の搬送方向の幅を小さくすることが可能であ
る。そして、この抵抗発熱体の両端に電圧を印加するこ
とにより抵抗発熱体が発熱するが、傾斜面上に抵抗発熱
体が設けられている分だけ幅が狭いことにより、基板の
体積が小さくなり熱容量が小さくなる。よって定着ヒー
タの発熱の立ち上がり速度を早めることができる。
【0018】また、傾斜面の形成された定着ヒータは、
搬送される用紙は基板の平坦面と傾斜面との境界の稜線
で加圧ローラによってしごかれ、加熱した用紙を一定の
方向へ排出するような力をかけて用紙のカールを低減で
きる作用を有するが、本発明においては前記稜線上に抵
抗発熱体が形成されているので、用紙を加熱しながらし
ごくことが可能となり一層に用紙のカールを低減するこ
とができる。
【0019】請求項2記載の定着ヒータは、請求項1記
載の定着ヒータと同様の作用を有する。
【0020】また、請求項1記載の定着ヒータにおいて
抵抗発熱体を覆うように平坦面と傾斜面に連続して保護
層を被着し、平坦面と傾斜面の境界上の抵抗発熱体と保
護層とを合わせた膜厚を平坦面および傾斜面の抵抗発熱
体縁部のそれよりも小さくしているので、平坦面と傾斜
面の境界上の保護層の表面は円みを帯びている。このよ
うな抵抗発熱体および保護層の構造であれば形成が非常
に容易であり、例えばスクリーン印刷法などにおいても
形成し易くなる。
【0021】また、保護層の表面が多少湾曲していれば
定着フィルムや用紙を傷つけにくくすることもできる。
【0022】請求項3記載の定着ヒータは、抵抗発熱体
が基板の平坦面と段差部とに跨り基板の長手方向に沿っ
て細長く形成されているので、段差部を設けた構造とし
ながらも用紙の搬送方向の幅を小さくすることが可能で
ある。そして、この抵抗発熱体の両端に電圧を印加する
ことにより抵抗発熱体が発熱するが、段差部上に抵抗発
熱体が設けられている分だけ幅が狭いことにより、基板
の体積を小さくすることができ熱容量が小さくなる。よ
って定着ヒータの発熱の立ち上がり速度を早めることが
できる。
【0023】また、平坦面と段差部とに跨って抵抗発熱
体が形成されているので、用紙を加熱しながら加圧ロー
ラでしごくことが可能となり用紙のカールを低減するこ
とができる。
【0024】請求項4記載の定着ヒータは、請求項3記
載の定着ヒータと同様の作用を有する。
【0025】また、請求項3記載の定着ヒータにおいて
抵抗発熱体を覆うように平坦面と段差部に連続して保護
層を被着し、平坦面と段差部の境界上の抵抗発熱体と保
護層とを合わせた膜厚を平坦面の抵抗発熱体縁部のそれ
よりも小さくしているので、平坦面と段差部の境界上の
保護層の表面は円みを帯びている。このような抵抗発熱
体および保護層の構造であれば形成が非常に容易であ
り、例えばスクリーン印刷法などにおいても形成し易く
なる。
【0026】また、保護層の表面が多少湾曲していれば
定着フィルムや用紙を傷つけにくくすることもできる。
【0027】請求項5記載の定着装置は、請求項1ない
し請求項4のいずれか一記載の定着ヒータを傾斜面また
は段差部が用紙の排出側になるように配設したものであ
るから、請求項1ないし請求項4の定着ヒータの前述の
作用により、起動の立ち上がり速度が早く画像形成の高
速化に対応できる。また、用紙のカールも低減される。
【0028】請求項6記載の定着装置は、請求項5記載
の定着装置において、加圧ローラの回転軸を定着ヒータ
の平坦面と傾斜面とのほぼ境界付近または段差部に対応
して位置しているので、搬送される用紙を確実にしごく
ことができ、用紙のカールを低減して加圧ローラ等への
巻き込みを回避できる。
【0029】請求項7記載の定着装置は、請求項5記載
の定着装置において、加圧ローラの回転軸は、定着ヒー
タの平坦面と傾斜面との境界または段差部よりも用紙の
排出側に位置しているので、請求項6記載の定着装置と
同様に用紙を確実にしごくことができ、用紙のカールを
低減して加圧ローラ等への巻き込みを回避できる。
【0030】請求項8記載の画像形成装置は、例えば感
光ドラム等の媒体に形成された静電潜像にトナーを付着
させてこのトナーを用紙に転写し、請求項5ないし請求
項7記載の定着装置により画像を転写した用紙を定着フ
ィルムを介して加圧ローラにより定着ヒータに圧接しな
がら搬送することによって画像を定着させる。
【0031】よって、この画像形成装置は、請求項5な
いし請求項7記載の定着装置の前述の作用により、画像
形成の高速化が可能となりかつ用紙のカールも低減され
る。
【0032】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1〜9を参照して
説明する。
【0033】図1は第1実施例の定着ヒータの正面図で
ある。図において1は長さ約300mm、幅約2.2m
mの細長い抵抗発熱体であり、例えばアルミナセラミッ
クスセラミクスを材料とする細長い基板2の一方の面に
銀・パラジウム系の導電ペーストによりスクリーン印刷
法によって形成されている。この基板の寸法は長さ約3
50mm、約幅6mm、厚さ約1mmである。また、
3、3は抵抗発熱体1に電圧を印加するためにその両端
に設けられた一対の端子である。この端子3、3も銀・
パラジウム系の導電ペーストによりスクリーン印刷によ
り形成されるが、パラジウムの含有比率は抵抗発熱体1
よりも低いので発熱することはない。そして、抵抗発熱
体1はガラス質の保護層4で覆われている。そして、一
対の端子3、3間に所定の電圧を印加することにより抵
抗発熱体1が発熱しヒータとして機能する構造となって
いる。
【0034】図2は第1実施例の定着ヒータの長手方向
横断面図(X−X’断面)である。基板2は一面が他面
とほぼ平行な平坦面5およびこの平坦面5に隣接した傾
斜面6を有している。この傾斜面5は抵抗発熱体1の長
さよりも長く形成されており、表面寸法は約280mm
×2.5mmである。
【0035】そして前記の抵抗発熱体1は、平坦面と傾
斜面とに跨り基板の長手方向に沿って形成されている。
抵抗発熱体1の幅は約1.5mmであり、傾斜面6にそ
の半分の約7mmが形成されている。なお平坦面5上と
傾斜面6上に形成される抵抗発熱体1の幅の比率は前記
の値には限られない。
【0036】保護層4は、抵抗発熱体1の表面を含む基
板2表面上に広く形成されている。そして、平坦面を覆
う保護層4の膜厚は約10μmであり、傾斜面6を覆う
保護層4の膜厚は、平坦面5よりも若干厚く傾斜面6中
央部の最も厚い部分で約17μmとなっている。
次に第1実施例の定着ヒータの製造工程について説明
する。基板2はアルミナセラミックスにからなり、多面
取りによって形成されたものをスクライブの手法を用い
て個々に分割される。そして、この基板2の一端縁は機
械的に研磨して傾斜面5が形成されている。このとき基
板2の両端の領域は研磨を行わず平坦な部分を残してお
く。
【0037】次にこの基板2上に抵抗発熱体1を印刷す
る。このとき図3に示すようにスクリーン印刷の主面は
基板2の平坦面5としている。つまり、基板2の平坦面
と平行に印刷スキージ7を移動させて抵抗発熱体1を印
刷している。よって、印刷スキージ7による押圧力は平
坦面5より傾斜面6のほうが低いのでスクリーンを押し
潰す量が少なくなって、傾斜面6上の抵抗発熱体1の膜
厚は平坦面5上のそれよりも若干大きく形成される。
【0038】この抵抗発熱体1を形成する導電ペースト
は、銀・パラジウムの合金粉末とガラスフリット(無機
結着剤)を水溶性有機溶剤で混練したものである。そし
て、印刷後この導電ペーストを乾燥させた後に約850
゜Cで約10分間焼成することにより基板2上に焼き付
ける。なお、導電ペーストはこの他に銀・酸化ルテニウ
ム合金などであっても良い。
【0039】次に基板の2両端の平坦面上に、抵抗発熱
体1の両端に一部を重ねて端子3、3を形成する。まず
この端子3、3、は抵抗発熱体1の導電ペーストよりも
パラジウムの含有率の低い銀・パラジウム系の導電ペー
ストによりスクリーン印刷法で印刷される。この導電ペ
ーストは前述のように金属成分の含有率が低い点とガラ
スフリットの融点が低い点で抵抗発熱体1の導電ペース
トと異なる。この導電ペーストは乾燥の後に約700゜
Cで約10分間焼成して基板2に焼き付けられる。ま
た、導電ペーストはこの他に含有金属が銀・プラチナ合
金、プラチナまたは金などの電気抵抗の小さいものであ
っても良い。
【0040】そして最後に抵抗発熱体1表面を含む基板
2表面上にスクリーン印刷法により保護層4を印刷し、
上記導電ペーストと同様に焼成する。
【0041】図3は本発明の定着装置の第1実施例を示
す断面図である。この定着装置は上記の第1実施例に示
した定着ヒータ30をトナーの定着用として組込んでい
る。この定着装置は、定着ヒータ30の抵抗発熱体31
側の面に対向して加圧ローラ32を配置し、定着ヒータ
30と加圧ローラ32の間に移動可能にフィルム状の定
着フィルム33を設けた構造となっている。定着ヒータ
30の傾斜面34は、定着フィルム33の搬出方向側、
つまり用紙35の排出方向に位置させている。そして、
トナー36を付着させた用紙35を、定着フィルム33
を媒介して定着ヒータ30と加圧ローラ32に圧接させ
ながら搬送し、定着ヒータ30の加熱によりトナー36
を溶融させて定着させている。
【0042】図4は本発明の画像形成装置の実施例を示
す断面図である。同図に示す画像形成装置は複写機であ
る。この複写機は、感光ドラムに形成された静電潜像に
トナーを付着させてこのトナーを用紙に転写して所定の
画像を形成する画像形成部40と、この画像を形成した
トナーを定着させる上記の定着装置41とを具備してい
る。
【0043】次に定着ヒータの第1実施例、定着装置お
よび画像形成装置の実施例の作用について説明する。
【0044】図1において第1実施例の定着ヒータは、
抵抗発熱体1が基板2の平坦面5と傾斜面6とに跨り基
板2の長手方向に沿って細長く形成されているので、傾
斜面6を設けた構造としながらも用紙の搬送方向の幅を
小さくすることが可能である。そして、この抵抗発熱体
1の両端、つまり端子3、3に電圧を印加することによ
り抵抗発熱体1が発熱するが、傾斜面6上に抵抗発熱体
1が設けられている分だけ幅が狭いことにより、基板2
の体積が小さく熱容量が小さくなる。よって、定着ヒー
タの発熱の立ち上がり速度を早めることができる。
【0045】また、図3において第1実施例の定着ヒー
タ30を組込んだ第1実施例の定着装置は、搬送される
用紙35をしごくために基板2の平坦面と傾斜面34と
の境界に形成された稜線37上に抵抗発熱体31が形成
されているので、用紙35を加熱しながらしごくことが
可能となり、より一層に用紙35のカールを低減するこ
とができる。
【0046】また、第1実施例の画像形成装置は、上記
定着ヒータおよび定着装置の作用により、画像形成の高
速化が可能となりかつ用紙のカールも低減される。
【0047】図5は本発明の定着ヒータの第2実施例を
示す長手方向横断面図である。この定着ヒータは、保護
層の形状以外は第1実施例の定着ヒータと同じ構造なの
で相違点のみを説明する。
【0048】この定着ヒータの基板50は、一面が他面
とほぼ平行な平坦面51およびこの平坦面51に隣接し
た段差部52を有している。そして、抵抗発熱体53は
基板50の平坦面51と段差部52とに跨り基板50の
長手方向に沿って被着形成されている。また、この抵抗
発熱体53を含む平坦面51および段差部52上を覆う
ようにガラス質の保護層54が形成されている。
【0049】次に上記第2実施例の定着ヒータの作用に
ついて説明する。この定着ヒータは、抵抗発熱体53が
基板50の平坦面51と段差部52とに跨り基板の長手
方向に沿って細長く形成されているので、段差部52を
設けた構造としながらも用紙の搬送方向の幅を小さくす
ることが可能である。そして、基板50の幅が狭いこと
により、基板50の体積を小さくすることができその熱
容量が小さくなる。よって定着ヒータの発熱の立ち上が
り速度を早めることができる。
【0050】また、平坦面51と段差部52とに跨って
抵抗発熱体53が形成されているので、第1実施例の定
着装置と同様に、定着装置に組み込んで使用すれば用紙
を加熱しながら加圧ローラでしごくことが可能となり用
紙のカールを低減することができる。
【0051】図6は定着装置の第2実施例を示す要部拡
大断面図である。この定着装置は基本的な構成は、第1
実施例の定着装置と同様なので相違点のみを説明する。
【0052】この定着装置は、加圧ローラ60の回転軸
を定着ヒータ61の平坦面62と傾斜面63とのほぼ境
界付近に対応して位置させている。
【0053】この構造によれば、搬送される用紙64を
確実に強い力でしごくことができ、用紙64のカールを
一段と低減して加圧ローラ等への巻き込みを回避でき
る。そして、図7に示すように、加圧ローラ70の回転
軸を定着ヒータの平坦面71と傾斜面72との境界より
も用紙73の排出側に位置させてもほぼ同様の効果を得
ることができる。
【0054】さらに、基板の段差部上に抵抗発熱体を形
成した定着ヒータにおいて、この段差部に対応する位置
に加圧ローラの回転軸を配置した場合や、段差部よりも
用紙の排出側に加圧ローラの回転軸を配置した場合にも
第2実施例の定着装置と同様の効果が得られる。
【0055】図8は本発明の定着ヒータの第3実施例を
示す長手方向横断面図である。この定着ヒータは、保護
層の形状以外は第1実施例の定着ヒータと同じ構造なの
で相違点のみを説明する。保護層80は抵抗発熱体81
の延在方向と垂直な方向において、平坦面82と傾斜面
83の境界上の抵抗発熱体81と保護層80とを合わせ
た膜厚(同図中B)が、平坦面82および傾斜面83の
抵抗発熱体81縁部における抵抗発熱体81と保護層8
0とを合わせた膜厚(同図中A,C)よりも小さく形成
されている。これによて、必然的に平坦面と傾斜面の境
界上の保護層の表面は円みを帯びる。
【0056】この定着ヒータによれば、第1実施例の定
着ヒータと同様に用紙を加熱しながらしごくことが可能
であり用紙のカールを低減できる。また、平坦面と傾斜
面の境界上の保護層の表面を角張らせるよりも容易に形
成でき、例えばスクリーン印刷法により形成できる。ま
た、保護層の表面が多少湾曲していれば定着フィルムや
用紙を傷つけにくくすることもできる。
【0057】図9は本発明の定着ヒータの第4実施例を
示す長手方向横断面図である。この定着ヒータは、基板
90の段差部91上に抵抗発熱体92を形成した定着ヒ
ータであって、抵抗発熱体92を覆うように平坦面93
と段差部94に連続して保護層95が被着され、抵抗発
熱体92の延在方向と垂直な方向において平坦面93と
段差部91の境界上の抵抗発熱体92と保護層95とを
合わせた膜厚(同図中B)が、平坦面93の抵抗発熱体
92縁部の膜厚(同図中A)よりも小さく形成されてい
る。この定着ヒータによれば、第3実施例の定着ヒータ
と同様に、抵抗発熱体92及び保護層95の形成が容易
であり、定着フィルムや用紙を傷つけにくい。
【0058】ところで、基板表面には平坦面、傾斜面ま
たは段差部以外に基板を加工してあっても差し支えな
い。また、傾斜面は平坦面との境界で稜線が形成されて
いれば良く多少湾曲していても良い。また、段差部によ
る下段面は平坦面と平行である必要はない。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、傾斜面上
に抵抗発熱体が設けられている分だけ基板の幅が狭いこ
とにより、基板の体積が小さくなって熱容量が小さくな
る。よって発熱の立ち上がり速度が早い定着ヒータを提
供できる。
【0060】また、稜線上に抵抗発熱体が形成されてい
るので、用紙を加熱しながらしごくことが可能となり、
より一層に用紙のカールを低減できる。
【0061】請求項2記載の発明によれば、平坦面と傾
斜面の境界上の抵抗発熱体と保護層とを合わせた膜厚を
平坦面および傾斜面の抵抗発熱体縁部のそれよりも小さ
くしているので、平坦面と傾斜面の境界上の保護層の表
面は円みを帯び、例えばスクリーン印刷法などによって
非常に容易形成できる。また、保護層の表面が多少湾曲
していれば定着フィルムや用紙を傷つけにくくできる。
【0062】請求項3記載の発明によれば、段差部上に
抵抗発熱体が設けられている分だけ基板の幅が狭いこと
により、基板の体積が小さくなって熱容量が小さくな
る。よって発熱の立ち上がり速度が早い定着ヒータを提
供できる。
【0063】また、平坦面と段差部とに跨って抵抗発熱
体が形成されているので、用紙を加熱しながら加圧ロー
ラでしごくことが可能となり用紙のカールを低減でき
る。
【0064】請求項4記載の発明によれば、請求項3記
載の定着ヒータと同様の作用を有する。平坦面と段差部
の境界上の抵抗発熱体と保護層とを合わせた膜厚を平坦
面の抵抗発熱体縁部のそれよりも小さくしているので、
平坦面と段差部の境界上の保護層の表面は円みを帯び、
例えばスクリーン印刷法などによって非常に容易形成で
きる。また、保護層の表面が多少湾曲していれば定着フ
ィルムや用紙を傷つけにくくできる。
【0065】請求項5記載の発明によれば、請求項1ま
たは請求項4の定着ヒータの作用により、発熱起動の立
ち上がり速度が早く画像形成の高速化に対応でき、用紙
のカールも低減した定着装置を提供できる。
【0066】請求項6記載の発明によれば、搬送される
用紙を確実にしごくことができ、用紙のカールを低減し
た定着装置を提供できる。
【0067】請求項7記載の発明によれば、請求項6記
載の定着装置と同様に用紙のカールを低減した定着装置
を提供できる。
【0068】請求項8記載の発明によれば、請求項5な
いし請求項7記載の定着装置の前述の作用により、画像
形成の高速化が可能となりかつ用紙のカールも低減し得
る画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における定着ヒータの第1実施例の一面
を示すの正面図である。
【図2】本発明における定着ヒータの第1実施例を示す
要部断面図である。
【図3】本発明における定着装置の第1実施例を示す断
面図である。
【図4】本発明における画像形成装置の第1実施例を示
す断面図である。
【図5】本発明における定着ヒータの第2実施例を示す
要部断面図である。
【図6】本発明における定着装置の第2実施例を示す断
面図である。
【図7】本発明における定着装置の第3実施例を示す断
面図である。
【図8】本発明における定着ヒータの第3実施例を示す
要部断面図である。
【図9】本発明における定着ヒータの第4実施例を示す
要部断面図である。
【図10】従来の定着ヒータを示す要部断面図である。
【符号の説明】
1・・・抵抗発熱体、 2・・・基板、 5・・・平坦
面、 6・・・傾斜面 52・・・段差部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 克也 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東 芝ライテック株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−219362(JP,A) 特開 平6−230624(JP,A) 特開 平4−242774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 13/20 G03G 15/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一面が他面とほぼ平行な平坦面およびこの
    平坦面に隣接した傾斜面を含み、かつ長手方向に延びた
    電気絶縁性材料からなる細長い基板と;少なくとも一部
    が基板の平坦面と傾斜部とに跨り基板の長手方向に沿っ
    て形成された細長い抵抗発熱体と;を具備することを特
    徴とする定着ヒータ。
  2. 【請求項2】抵抗発熱体を覆うように平坦面と傾斜面に
    連続して保護層が被着され;抵抗発熱体の延在方向と垂
    直な方向において、平坦面と傾斜面の境界上の抵抗発熱
    体と保護層とを合わせた膜厚が、平坦面および傾斜面の
    抵抗発熱体縁部の前記膜厚よりも小さいことを特徴とす
    る請求項1記載の定着ヒータ。
  3. 【請求項3】一面が他面とほぼ平行な平坦面およびこの
    平坦面に隣接した段差部を含み、かつ長手方向に延びた
    電気絶縁性材料からなる細長い基板と;少なくとも一部
    が基板の平坦面と段差部とに跨り基板の長手方向に沿っ
    て形成された細長い抵抗発熱体と;を具備することを特
    徴とする定着ヒータ。
  4. 【請求項4】抵抗発熱体を覆うように平坦面と段差部に
    連続して保護層が被着され;抵抗発熱体の延在方向と垂
    直な方向において、平坦面と段差部の境界上の抵抗発熱
    体と保護層とを合わせた膜厚が、平坦面の抵抗発熱体縁
    部の前記膜厚よりも小さいことを特徴とする請求項3記
    載の定着ヒータ。
  5. 【請求項5】加圧ローラと;加圧ローラに抵抗発熱体が
    対向し、且つ傾斜面または段差部より厚みが減少した基
    板の部分が用紙の排出側になるように配設された請求項
    1ないし請求項4のいずれか一記載の定着ヒータと;定
    着ヒータと加圧ローラとの間を移動可能に設けられた定
    着フィルムと;を具備することを特徴とする画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】加圧ローラの回転軸は、定着ヒータの平坦
    面と傾斜面とのほぼ境界付近または段差部に対応して位
    置していることを特徴とする請求項5記載の定着装置。
  7. 【請求項7】加圧ローラの回転軸は、定着ヒータの平坦
    面と傾斜面との境界または段差部よりも用紙の排出側に
    位置していることを特徴とする請求項5記載の定着装
    置。
  8. 【請求項8】媒体に形成された静電潜像にトナーを付着
    させてこのトナーを用紙に転写して所定の画像を形成す
    る手段と;画像を形成した用紙を定着フィルムを介して
    加圧ローラにより定着ヒータに圧接しながら通過させる
    ことによってトナーを定着させる請求項5ないし請求項
    7記載の定着装置と;を具備したことを特徴とする画像
    形成装置。
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