JP3481975B2 - (2s,1’s,2’r)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメチルシクロプロピル)グリシン及びその製造法 - Google Patents

(2s,1’s,2’r)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメチルシクロプロピル)グリシン及びその製造法

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JP3481975B2 JP22244293A JP22244293A JP3481975B2 JP 3481975 B2 JP3481975 B2 JP 3481975B2 JP 22244293 A JP22244293 A JP 22244293A JP 22244293 A JP22244293 A JP 22244293A JP 3481975 B2 JP3481975 B2 JP 3481975B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、L−グルタミン酸受容
体の研究に大きな役割を果たしているシクロプロピルグ
リシン誘導体に関する。さらに詳細には、代謝型L−グ
ルタミン酸受容体のアゴニストである、(2S,1'S,
2'R)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメチル
シクロプロピル)グリシン及びその製造法に関するもの
である。
【0002】本発明は、L−グルタミン酸受容体の遮断
薬の開発への糸口を提供するものであり、虚血性神経細
胞死に由来する脳中枢の機能障害、例えば、てんかん、
ハンチントン氏病、パーキンソン氏病等の治療への展開
が期待できる。また、本発明の化合物を提供すること
は、L−グルタミン酸およびその類縁化合物のコンフォ
メーションと活性との相関から、受容機構を解明する上
で重要な知見を与えるものと期待される。
【0003】
【従来の技術】L−グルタミン酸は哺乳動物の中枢神経
系における興奮性神経刺激の伝達物質として、また、神
経細胞を破壊し種々の脳・神経疾患を惹起する神経興奮
毒として、さらに記憶や学習の形成に深く関わる物質と
して注目を集めている。
【0004】L−グルタミン酸受容体は、このような多
様な生理機能と連結しており、外因性のアゴニスト群の
導入により、次の3種類のサブタイプ、すなわち、 (a).NMDA(N−メチル−D−アスパラギン酸)
タイプ (b).KA(カイニン酸)タイプ (c).AMPA(アンパ)タイプ の3種類のサブタイプに分類されている。また、KA
(カイニン酸)タイプとAMPA(アンパ)タイプをま
とめて非NMDAタイプと称することもある。(AMP
A:α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチル−4−イ
ソキサゾールプロピオン酸)
【0005】従来より、NMDAタイプ受容体は神経興
奮毒の中心と考えられており、受容体の過度の活性化に
より神経細胞が破壊され、ひいては様々な神経疾患を惹
起する引き金となる部位と推定されている。
【0006】このNMDAタイプ受容体については、本
発明者らによって、(2S,1'R,2'S)−2−(2−
カルボキシシクロプロピル)グリシンが、NMDAを凌
ぐ強力なNMDAタイプのアゴニストであり、グルタミ
ン酸のfolded型の立体配座がNMDA受容体を活
性化することが開示されている(特開平1−09356
3)。
【0007】また、非NMDAタイプ受容体について
も、本発明者らによって、(2S,1'R,2'R,3'R)
−2−(2−カルボキシ−3−メトキシメチルシクロプ
ロピル)グリシンおよび(2S,1'R,2'R,3'R)−
2−(2−カルボキシ−3−ベンジルオキシメチルシク
ロプロピル)グリシンが非NMDAタイプのアゴニスト
であることが開示されている(Tetrahedron
Letters 31巻 28号 4049−105
2頁 1990年)。
【0008】これらのNMDAおよび非NMDAタイプ
の受容体は、いずれも受容体とこれによって調節される
イオンチャンネルが、受容体−チャンネル複合体として
存在し、伝達物質がその受容体に結合することによりイ
オンチャンネルが直接開閉される、「イオンチャンネル
型受容体」と分類される種類のものである(代謝 26
巻 6号 535−542頁 1989年)。
【0009】これに対して杉山らは、L−グルタミン酸
受容体の中に、受容体とこれによって調節を受ける効果
器とが別個の分子種として存在し、伝達物質が受容体に
結合するとある種のG蛋白質を活性化し、効果器はこの
G蛋白質によって活性化されたセカンドメッセンジャー
系を介して調節を受けて受容反応が引き起こされる、
「代謝調節型受容体」と分類される種類の受容体が存在
することを見出している(Nature 325巻 5
31頁 1987年)。この代謝調節型受容体に関して
も、本発明者らにより、Extended型のグルタミ
ン酸のコンフォメーションを固定した(2S,1'S,2'
S)−2−(2−カルボキシシクロプロピル)グリシン
が、特異的なアゴニストであることが開示されている
(Eur.J.Pharmacol.,184巻 20
5頁 1990年,Brain Res.,537巻
311頁 1990年)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このようなL−グルタ
ミン酸受容体の研究の発展とともに、それぞれの受容体
に特異的に反応するアゴニストの開発が要望されてい
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新生ラッ
ト脊髄摘出標本を用いる電気生理学的アッセイを指標
に、シクロプロピルグリシン誘導体について鋭意合成展
開を行い、式(1)および(1’)において、Rがメチ
ル基である化合物、式(1a)および(1’a)
【化17】 で示される(2S,1'S,2'R,3'R)−2−(2−カ
ルボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシ
ンおよび(2S,1'S,2'R,3'S)−2−(2−カル
ボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシン
(以下各々cis−MCG−Iおよびtrans−MC
G−Iと略すことがある)が、脱分極を起こさない濃度
で単シナプス反射を抑制することを見出し、シクロプロ
ピル部分の3位のアルコールをさらに炭素数2〜4の低
級アルコキシ基または炭素数7〜10のアラルコキシ基
とした化合物(以下、これらを”その類縁化合物”と略
すことがある)にも同様の作用効果を認め、本発明を完
成した。
【0012】すなわち、本発明によれば、イオンチャン
ネル型受容体には殆ど作用せずに、プレシナプスに存在
するサイクリックAMP(cAMP)の蓄積を抑制する
代謝調節型受容体の選択的なアゴニストとして作用する
cis−MCG−Iおよびtrans−MCG−I及び
その類縁化合物ならびにそれらの製造法が提供される。
【0013】本発明の化合物であるcis−MCG−I
は、例えば、国際公開番号WO93/08158号公報
に記載の方法により、(2S,1'S,2'S,3'R)−N
−t−ブトキシカルボニル−2−(3−t−ブチルジメ
チルシリルオキシメチル−2−メトキシカルボニルシク
ロプロピル)グリシノール t−ブチルジメチルシリル
エーテル(Tetrahedron Letters
31巻 28号 4049〜4052頁1990年に記
載)をdl−カンファースルフォン酸および2,2−ジメ
トキシプロパンで処理して(1S,5R,6S,4'S)
−6−〔N−(t−ブトキシカルボニル)−2,2−ジ
メチル−1,3−オキサゾリジン−4−イル〕−3−オ
キサビシクロ〔3.1.0〕ヘキサン−2−オンとし、
【0014】次いで、アルカリ加水分解、メチルエステ
ル化の後、再び水酸基をt−ブチルジメチルシル基で
保護して(4S,1'S,2'S,3'R)−N−t−ブトキ
シカルボニル−2,2−ジメチル−4−〔3−(t−ブ
チルジメチルシリル)オキシメチル−2−メトキシカル
ボニルシクロプロピル〕−1,3−オキサゾリジンと
し、
【0015】次いで、カリウムビストリメチルシリルア
ミドで処理して得られる、式(2)
【0016】
【化18】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、TB
Sはt−ブチルジメチルシリル基を示す。)で示される
(4S,1'S,2'R,3'R)−N−t−ブトキシカルボ
ニル−2,2−ジメチル−4−〔3−(t−ブチルジメ
チルシリル)オキシメチル−2−メトキシカルボニルシ
クロプロピル〕−1,3−オキサゾリジン(Bioor
ganic and Medicinal Chemi
stry Letters 3巻1号15〜18頁19
93)を出発原料とし、次のスキームのようにして合成
できる。
【0017】(2S,1'S,2'R,3'R)−2−(2−
カルボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピル)グリ
シン(cis−MCG−I)の合成経路
【化19】 (スキーム1中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基ま
たは炭素数7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt
−ブトキシカルボニル基、TBSはt−ブチルジメチル
シリル基、nBu4 NFはフッ化テトラブチルアンモニ
ウム、THFはテトラヒドロフラン、RXは炭素数1〜
4のハロゲン化低級アルキルまたは炭素数7〜10のハ
ロゲン化アラルキル、nBu4 NIはヨウ化テトラブチ
ルアンモニウム、DMFはN,N−ジメチルホルムアミ
ド、TFAはトリフロロ酢酸、Boc2 Oはジ−t−ブ
チルジカーボネート、Et3 Nはトリエチルアミンを示
し、Jones Ox.はジョーンズ酸化を示す。)
【0018】即ち、式(2)で示される(4S,1'S,
2'R,3'R)−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−
ジメチル−4−〔3−(t−ブチルジメチルシリル)オ
キシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロピル〕
−1,3−オキサゾリジンを、フッ化テトラブチルアン
モニウムで脱t−ブチルジメチルシリル化して、式
(3)で示される(4S,1'S,2'R,3'R)−3−N
−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−
(3−ヒドロキシメチル−2−メトキシカルボニルシク
ロプロピル)−1,3−オキサゾリジンとし、
【0019】次いで、ヨウ化メチルを用いてメチルエー
テル化して、式(4)においてRがメチル基である化合
物(4a)(4S,1'S,2'R,3'R)−3−N−t−
ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−メ
トキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロピ
ル)−1,3−オキサゾリジンを得る。
【0020】このステップで使用するヨウ化メチルに換
えて、所望のハロゲン化低級アルキル又はハロゲン化ア
ラルキルを用いることにより、式(1)のRに所望のア
ルキル基またはアラルキル基を導入することができる。
【0021】次いで、得られた化合物のオキサゾリジン
環をトリフロロ酢酸で開環し、ジ−t−ブチルジカーボ
ネートでアミノ基を再びt−ブトキシカルボニル化し
て、式(5)においてRがメチル基である化合物(5
a)(2S,1'S,2'R,3'R)−N−t−ブトキシカ
ルボニル−2−(2−メトキシカルボニル−3−メトキ
シメチルシクロプロピル)グリシノールとし、
【0022】次いで、ジョーンズ試薬により酸化してア
ルコール体をカルボン酸体とした後にジアゾメタンでメ
チルステル化して、式(6)においてRがメチル基であ
る化合物(6a)(2S,1'S,2'R,3'R)−N−t
−ブトキシカルボニル−2−(2−メトキシカルボニル
−3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシン メチ
ルエステルとし、
【0023】次いで、アルカリ処理により鹸化した後、
トリフロロ酢酸で脱t−ブトキシカルボニル化して式
(1a)の化合物を得ることができる。
【0024】本発明のもう一つの化合物であるtran
s−MCG−Iは、例えば、次の合成スキーム2
【0025】
【化20】 (スキーム2中、Rは炭素数1〜4の低級アルキル基ま
たは炭素数7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt
−ブトキシカルボニル基を示し、TBSはt−ブチルジ
メチルシリル基を示し、nBu4NFはフッ化テトラブ
チルアンモニウムを示し、PDCはピリジニウムジクロ
メートを示し、RXは炭素数1〜4のハロゲン化低級ア
ルキルまたは炭素数7〜10のハロゲン化アラルキルを
示し、DIABALは水素化ジイソブチルアルミニウム
を示し、Jones Ox.はジョーズ酸化を示す。)
【0026】に従って、国際公開番号WO93/081
58号公報に記載の(4S,1’S,2’S,3’R)
−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4
−[3−(t−ブチルジメチルシリル)オキシメチル−
2−メトキシカルボニルシクロプロピル]−1,3−オ
キサゾリジン(化合物7)を出発原料として、これを脱
t−ブチルジメチルシリル化の後3’位をアルデヒド化
して、式(8)で示される(4S,1’S,2’S,
3’R)−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメ
チル−4−(3−ホルミル−2−メトキシカルボニルシ
クロプロピル)−1,3−オキサゾリジンとし、
【0027】これをアルカリ処理して3’位の立体配置
を反転した後、還元して、式(9)で示される(4S,
1’S,2’S,3’S)−N−t−ブトキシカルボニ
ル−2,2−ジメチル−4−(3−ヒドロキシメチル−
2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−1,3−オ
キサゾリジンとし、次いでヨウ化メチルでメチルエーテ
ルとして、式(10a)で示される(4S,1’S,
2’S,3’S)−N−t−ブトキシカルボニル−2,
2−ジメチル−4−(3−メトキシメチル−2−メトキ
シカルボニルシクロプロピル)−1,3−オキサゾリジ
ンとする。
【0028】このステップで使用するヨウ化メチルに換
えて、所望のハロゲン化低級アルキルまたはハロゲン化
アラルキルを用いることにより、式(1’)のRに所望
のアルキル基またはアラルキル基を導入することができ
る。
【0029】次いで、この2’位のエステル基を還元し
て、式(11a)で示される(4S,1’S,2’S,
3’S)−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメ
チル−4−(2−ホルミル−3−メトキシメチルシクロ
プロピル)−1,3−オキサゾリジンとする。
【0030】これをアルカリ処理して2’位の立体配置
を反転して、式(12a)で示される(4S,1’S,
2’R,3’S)体とした後、ジョーンズ酸化、メチル
テル化して式(13a)で示される(2S,1’
S,2’R,3’S)−N−t−ブトキシカルボニル−
2−(2−メトキシカルボニル−3−メトキシメチルシ
クロプロピル)グリシン メチルエステルとし、
【0031】次いで、アルカリ処理により鹸化した後、
トリフロロ酢酸で脱t−ブトキシカルボニル化してtr
ans−MCG−I(1’a)を得ることが出来る。
【0032】
【作用】本発明のcis−MCG−Iおよびtrans
−MCG−Iは、後述の測定例で述べるように、脱分極
活性では1mMの高濃度でも殆ど活性を示さないが、単
シナプス反射は各々4μMおよび0.5μMという極め
て低濃度で50%の抑制を示した。このことは、cis
−MCG−Iおよびtrans−MCG−Iが、イオン
チャンネル型受容体には殆ど作用せず、代謝調節型受容
体に対して非常に高い選択性を有するアゴニストである
ことを示している。
【0033】プレシナプスにはサイクリックAMP(c
AMP)の蓄積を抑制する代謝調節型受容体が存在し、
これによりプレシナプスからの神経伝達物質の放出が制
御されるものと推定されている。cis−MCG−Iお
よびtrans−MCG−Iはこのような受容体の選択
的なアゴニストであり、神経細胞の興奮を抑えるという
見地からは、抑制作用剤である。従って、cis−MC
G−Iおよびtrans−MCG−IはL−グルタミン
酸受容体のアゴニストとして、生化学試薬および薬理試
験試薬として有用であるばかりではなく、神経細胞の興
奮を抑えるという活性から、麻酔剤、麻酔補助剤、抗痙
性マヒ剤、筋肉弛緩剤、解熱・鎮痛剤としての有用性も
期待できる。
【0034】
【実施例】次に実施例によって本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるもの
ではない。
【0035】実施例1 cis−MCG−Iの合成(前
記スキーム1参照)(4S,1’S,2’R,3’R)−3ーNーt−ブト
キシカルボニルー2,2−ジメチル−4−(3−ヒドロ
キシ−2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−1,
3−オキサゾリジン(3) (4S,1’S,2’R,3’R)−3ーNーt−ブト
キシカルボニルー2,2−ジメチル−4−(3−t−ブ
チルジメチルシリルオキシメチルー2−カルボニルシク
ロプロピル)−1,3−オキサゾリジン(2)[350
mg(0.79mmol)]のテトラヒドロフラン(5
ml)の溶液に窒素気流下、0℃でnBu4NFのテト
ラヒドロフランの1M溶液(0.8ml)を加え、0℃
で1時間、室温で15分間撹拌した。溶媒を減圧留去し
た後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル
/ヘキサン=1/3,1/1)で精製し、ヒドロキシル
体(3)を得た。収量258mg(99%)。この生成
物は以下のような物理化学的特性を有していた:
【0036】性状 油状物質 [α]D+34.6°(c1.4,CHCl31 H−NMR(300MHz,CDCl3)δ(pp
m);1.50(s,12H),1.62(brs,3
H),1.70−1.92(m,2H),2.05
(m,0.7H),2.20(m,0.3H),3.6
0(m,2H),3.70(s,3H),3.84−
4.06(m,4H).
【0037】(4S,1’S,2’R,3’R)−3ー
Nーt−ブトキシカルボニルー2,2−ジメチル−4−
(3−メトキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロ
プロピル)−1,3−オキサゾリジン(4a) 水素化ナトリウム(40mg、1.0mmol)のN,
N−ジメチルホルムアミド(5ml)の懸濁液に窒素気
流下、0℃でヒドロキシル体(3)[191mg(0.
58mmol)]のN,N−ジメチルホルムアミド(7
ml)溶液を加え、30分間撹拌した。反応液にヨウ化
メチル(284mg,2.0mmol)ついでヨウ化テ
トラブチルアンモニウム(30mg,0.08mmo
l)を加え0℃で1時間、室温で2時間撹拌した。氷冷
下で水を加えて過剰の試薬を分解し、エーテルで抽出し
た。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
後、溶媒を留去して得られた油状物を、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(エーテル/ヘキサン=1/1)
で精製し、メチルエーテル体(4a)を得た。収量18
3mg(92%)。この生成物は以下のような物理化学
的特性を有していた:
【0038】性状 無色結晶 融点109.0−10
9.5℃(発泡分解) [α]D+34.2°(c0.12,CHCl31 H−NMR(300MHz,CDCl3)δ(pp
m);1.48(s,12H),1.62(brs,3
H),1.80(m,2H),2.0(m,0.7
H),2.2(m,0.3H),3.32(s,3
H),3.32(m,1H),3.55−3.90(4
H,m)3.92−4.01(m,2H).
【0039】(2S,1’S,2’R,3’R)ーNー
t−ブトキシカルボニルー2ー(2−メトキシカルボニ
ルー3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシノール
(5a) メチルエーテル体(4a)[253mg
(0.685mmol)]の塩化メチレン(4ml)溶
液に0℃でトリフロロ酢酸(4ml)を加え、0℃で3
0分、室温で10分間撹拌した。反応液を減圧で濃縮し
た後、残渣をジオキサン(2ml)と水(2ml)に溶
かしトリエチルアミンを加えてpH9に調整した。この
溶液にジーt−ブチルジカルボネート(500μl)加
え、室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧で留去した後、
クロロホルムで抽出し溶媒を留去して得られた油状物
を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル/
ヘキサン=1/1)で精製し、グリシノール体(5a)
を得た。収量206mg(99%)。この生成物は以下
のような物理化学的特性を有していた:
【0040】性状 油状物質 [α]D+5.4°(c0.65,CHCl31 H−NMR(400MHz,CDCl3)δ(pp
m);1.44(s,9H),1.67(ddd,1
H,J=4.9,9.3,9.3Hz),1.74
(s,1H),1.78(dd,1H,J=4.9,
4.9Hz),1.92(ddt,1H,J=4.9,
5.7,9.3,9.3HZ),2.95(brs,1
H),3.34(s,3H),3.34(m,1H),
3.48(brs,1H),3.60−3.75(m,
2H),3.66(s,3H),4.88(d,1H,
J=6.5Hz).
【0041】(2S,1’S,2’R,3’R)ーNー
t−ブトキシカルボニルー2ー(2−メトキシカルボニ
ルー3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシン メ
チルエステル(6a) グリシノール体(5a)[167mg(0.55mmo
l)]をアセトン5mlに溶かし、氷冷下にJones
試薬を加え、氷冷下で2時間、室温でさらに1時間撹拌
した。氷冷下でイソプロピルアルコールを加えて過剰の
試薬を分解し、クロロホルムで抽出した。有機層を食塩
水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を留去し
て得られた残渣にジアゾメタンのエーテル溶液を加えて
エステル化を行い、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(エーテル/ヘキサン=1/1)で精製し、ジメチル
エステル体(6a)を得た。収量132mg(73
%)。この生成物は以下のような物理化学的特性を有し
ていた:
【0042】性状 無色結晶 融点105.0−10
7.0℃ [α]D+50.0°(c0.2,CHCl31 H−NMR(270MHz,CDCl3)δ(pp
m);1.45(s,9H),1.72ー1.88
(m,2H),1.92(dd,1H,J=4.9,
5.2Hz),3.36(s,3H),3.49(d
d,1H,J=5.4,10.5Hz),3.67
(s,3H),3.68(dd,1H,J=5.2,1
0.5Hz),3.78(s,3H),4.14(d
d,1H,J=8.5,10.0Hz),5.22
(d,1H,J=8.5Hz).
【0043】(2S,1’S,2’R,3’R)ー2ー
(2−カルボキシー3−メトキシメチルシクロプロピ
ル)グリシン(cisーMCG−I)(1a) ジメチルエステル体(6a)[129mg(0.39m
mol)]をテトラヒドロフラン1.5mlに溶かし、
1M水酸化ナトリウム水溶液0.93mlを加え、氷冷
下で2時間、室温でさらに40時間撹拌した。反応液を
1N塩酸でpH4としたのち、溶媒を減圧下に留去し
た。残渣を塩化メチレン2mlとトリフロロ酢酸2ml
に溶かし室温で30分撹拌した。減圧濃縮後の残渣を水
で希釈してダウエックス(Dowex)50Wx4のカ
ラムクロマトに付し、水で洗浄後、1Nアンモニア水で
溶出した。アンモニア水を減圧留去後1N塩酸でpH2
に調整し、水から結晶化させてcis−MCG−I(1
a)を得た。収量53mg(67%)。この生成物は以
下のような物理化学的特性を有していた:
【0044】性状 無色結晶 融点208−212℃
(発泡分解) [α]D+35.0°(c0.5,H2O)1 H−NMR(270MHz,D2O)δ(ppm);
1.75ー1.93(m,3H),3.28(s,3
H),3.33(dd,1H,J=8.6,11.0H
z),3.44(dd,1H,J=10.0Hz),
3.81(dd,1H,J=4.6,11.0Hz).
【0045】実施例2 (2S,1’S,2’R,3’
R)−2−(2−カルボキシ−3−ベンジルオキシメチ
ルシクロプロピル)グリシン(cis−BCG−I)の
合成
【化21】 (スキーム3中の各略号はスキーム1における定義と同
じであり、BzlBrは臭化ベンジルである。)
【0046】(4S,1’S,2’R,3’R)−N−
t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3
−ベンジルオキシメチル−2−メトキシカルボニルシク
ロプロピル)−1,3−オキサゾリジン(4b) 水素化ナトリウム40mg(1.0mmol)のN,N
−ジメチルホルムアミド(DMF)懸濁液(5ml)に
0℃で(4S,1’S,2’R,3’R)−N−t−ブ
トキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ヒド
ロキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロピ
ル)−1,3−オキサゾリジン(3)251mg(0.
76mmol)のDMF溶液(7ml)を加え30分間
撹拌した。反応液に臭化ベンジル237μl(2.0m
mol)ついでヨウ化テトラn−ブチルアンモニウム3
0mg(0.08mmol)を加え、0℃で1時間、室
温で2時間撹拌した。0℃で水を加えて過剰の試薬を分
解し、エーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗
浄、乾燥、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(エーテル/ヘキサン=1/1)
で精製し、表題化合物(4b)168mgを得た(収率
53%)。この生成物は以下のような物理化学的特性を
有していた:
【0047】性状:油状物質 [α]23 D−9.8゜(c1.12,CHC 3) IR(neat)2988,2944,2384,173
2,1700cm-1 1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.45
(s,15H),1.62(m,1H),1.83
(m,1H),2.0(brs,0.5H),2.23
(brs,0.5H),3.37(m,1H),3.6
0(m,1H),3.67(s,3H),3.75
(m,1H),3.92(dd,1H,J=5.0,
9.0Hz),3.97(dd,1H,J=1.0,
9.0Hz),4.44(d,1H,J=12.0H
z),4.52(d,1H,J=12.0Hz),7.
32(m,5H).
【0048】(2S,1’S,2’R,3’R)−N−
t−ブトキシカルボニル−2,2−(2−メトキシカル
ボニル−3−ベンジルオキシメチルシクロプロピル)グ
リシノール(5b) 化合物(4b)220mg(0.52mmol)の塩化
メチレン溶液(4ml)に0℃でトリフルオロ酢酸4m
lを加え、0℃で30分、室温で10分撹拌した。反応
溶液を減圧濃縮した後、残渣をジオキサン(2ml)と
水(2ml)に溶かしトリエチルアミンを加えてpH9
に調整した。この溶液にジ−t−ブチルカルボナート
(500μl)を加え室温で3時間撹拌した。溶媒を減
圧留去後、クロロホルムで抽出し減圧濃縮した得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル
/ヘキサン=1/1)で精製し、表題化合物(5b)1
86mgを得た(収率94%)。この生成物は以下のよ
うな物理化学的特性を有していた:
【0049】性状:油状物質 [α]23 D−9.7゜(c1.90,CHC 3) IR(neat)3384,2984,2888,17
16cm-1 1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.45
(s,9H),1.69(ddd,1H,J=4.7,
9.2,10.5Hz),1.79(dd,1H,J=
4.7,4.7Hz),1.95(dddd,1H,J
=4.7,5.5,9.2,10.5Hz),2.74
(brs,1H),3.41(dd,1H,J=10.
5,10.5Hz),3.48(m,1H),3.67
(m,1H),3.67(s,3H),3.74(m,
1H),3.81(dd,1H,J=5.5,10.5
Hz),4.51(s,2H),4.85(brs,1
H),7.35(m,5H).
【0050】(2S,1’S,2’R,3’R)−2−
(3−ベンジルオキシメチル−2−カルボキシシクロプ
ロピル)グリシン (cis−BCG−I) 化合物(5b)186mg(0.49mmol)をアセ
トン5mlに溶かし氷冷下にJones試薬を加え、氷
冷下で20時間撹拌した。氷冷下で2−プロパノールを
加えて過剰の試薬を分解しクロロホルムで抽出した。有
機層を飽和食塩水で洗浄、乾燥、減圧濃縮して得られた
残渣にジアゾメタンのエーテル溶液を加えてエステル化
を行いシリカゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル
/ヘキサン=1/1)で精製しメチルエステル160m
gを得た。これをテトラヒドロフラン1.5mlに溶か
し、1M水酸化ナトリウム水溶液0.93mlを加えて
氷冷下で2時間、室温で40時間撹拌した。反応液を1
M塩酸でpH4とした後、溶媒を留去し残渣を塩化メチ
レン2mlとトリフルオロ酢酸2mlに溶かして室温で
30分間撹拌した。減圧濃縮後の残渣を水で希釈し、D
owex50Wx4のカラムクロマトグラフィーに付
し、水で洗浄後1Mアンモニア水にて溶出した。アンモ
ニア水を減圧留去後1M塩酸でpH2に調整し水から再
結晶化させて表題化合物(cis−BCG−I)59m
gを得た(収率43%)。この生成物は以下のような物
理化学的特性を有していた:
【0051】性状:無色結晶mp187−189℃(発
泡分解) [α]23 D+32.8°(c0.40,1MHCl)1 HNMR(D2O,400MHz)δ1.71(dd,
1H,J=4.9,4.9Hz),1.76(ddd,
1H,J=4.9,10.5,10.7Hz),1.8
5(dddd,1H,J=4.9,4.9,9.3,1
0.5Hz),3.35(d,1H,J=10.7H
z),3.40(dd,1H,J=9.3,11.2H
z),3.92(dd,1H,J=4.9,11.2H
z),4.50(s,2H),7.30(m,5H).
【0052】実施例3 trans−MCG−I(前
記スキーム2参照)(4S,1’S,2’S,3’R)−N−t−ブトキシ
カルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ホルミル−
2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−1,3−オ
キサゾリジン(8) 国際公開番号WO93/08158号公報に記載の(4
S,1’S,2’S,3’R)−N−t−ブトキシカル
ボニル−2,2−ジメチル−4−[3−(t−ブチルジ
メチルシリル)オキシメチル−2−メトキシカルボニル
シクロプロピル]−1,3−オキサゾリジン(化合物
7)240mg(0.54mmol)のテトラヒドロフ
ラン(THF)溶液(3ml)に1Mフッ化テトラ−n
−ブチルアンモニウムのTHF溶液(810μl)を0
℃で加え、1時間撹拌した。反応溶液を濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル)で精製して
得られたラクトン体をメタノール2mlに溶かし、1M
水酸化ナトリウム水溶液1mlを加えて室温で3時間撹
拌した。反応溶液をクエン酸でpH3に調整した後、酢
酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、乾
燥、減圧濃縮して得られた残渣にジアゾメタンのエーテ
ル溶液を加えてエステル化を行いシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(エーテル)で精製した。得られた(4
S,1’S,2’S,3’R)−N−t−ブトキシカル
ボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ヒドロキシメチ
ル−2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−1,3
−オキサゾリジン163mg(0.49mmol)の塩
化メチレン溶液(2ml)にピリジミウムジクロメート
(PDC)558mg(1.48mmol)を加えて室
温で20時間撹拌した。反応混合物をエーテルで希釈
し、不溶物を濾過した。濾液を減圧濃縮し残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル/ヘキサン=
1/3から1/1)で精製して表題化合物(8)119
mgを得た(収率74%)。この生成物は以下のような
物理化学的特性を有していた:
【0053】性状:無色固体 mp84.0−86.6
℃ [α]23 D−62.5゜(c0.60,CHC 3) IR(neat)3488,2988,2884,17
32,1694cm-11HNMR(CDC 3,400M
Hz)δ1.44(s,9H),1.58(s,3
H),1.61(s,3H),2.00(ddd,1
H,J=9.0,9.0,9.0Hz),2.06
(m,1H),2.48(dd,1H,J=9.0,
9.0Hz),3.79(s,3H),3.86(d,
1H,J=9.0Hz),4.08(dd,1H,J=
6.0,9.0Hz),4.68(m,1H),9.8
9(brs,1H).
【0054】(4S,1’S,2’S,3’S)−N−
t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3
−ヒドロキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプ
ロピル)−1,3−オキサゾリジン(9) 化合物(8)112mg(0.34mmol)を0.1
MCH3ONa/CH3OH10mlに溶かし、70℃で
6時間撹拌した。反応溶液を酢酸で中和し、水素化ホウ
素ナトリウム60mg(1.6mmol)を0℃で加え
て15分撹拌した後、酢酸エチルで抽出した。減圧濃縮
して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(エーテル)で精製して表題化合物(9)75mgを
得た(収率67%)。この生成物は以下のような物理化
学的特性を有していた:
【0055】性状:油状物質1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.44
(s,9H),1.54−1.64(m,7H),1.
66(m,1H),1.85(dd,1H,J=5.
0,9.0Hz),3.58(m,2H),3.74
(s,3H),3.91(d,1H,J=7.5H
z),4.02(m,2H).
【0056】(4S,1’S,2’S,3’S)−N−
t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3
−メトキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロ
ピル)−1,3−オキサゾリジン(10a) 化合物(9)75mg(0.23mmol)のDMF溶
液(2ml)に水素化ナトリウム18mg(0.46m
mol)とヨウ化テトラn−ブチルアンモニウム8mg
(0.02mmol)を加え、0℃で20分間撹拌し
た。これにヨウ化メチル42mg(0.69mmol)
を加え、0℃で1時間、室温で2時間撹拌した。0℃で
5%クエン酸水溶液を加えて過剰の試薬を分解し、酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、乾燥、
減圧濃縮して得られた残渣シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(エーテル/ヘキサン=1/3)で精製し、表
題化合物(10a)52mgを得た(収率66%)。こ
の生成物は以下のような物理化学的特性を有していた:
【0057】性状:油状物質 [α]23 D−24.8゜(c1.12,CHC 3) IR(neat)2988,2948,1732,17
02cm-1 1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.44
(s,12H),1.58−1.68(m,5H),
1.83(dd,1H,J=5.0,9.0Hz),
3.25−3.36(m,2H),3.31(s,3
H),3.73(s,3H),3.92(d,1H,J
=7.0Hz),4.01(m,2H).
【0058】(4S,1’S,2’S,3’S)−N−
t−ブトキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(2
−ホルミル−3−メトキシカルボニルシクロプロピル)
−1,3−オキサゾリジン(11a) 化合物(10a)69mg(0.20mmol)の塩化
メチレン溶液(2ml)に水素化ジイソブチルアルミニ
ウムの1.5Mトルエン溶液402μl(0.60mm
ol)を−78℃で加え、0℃で30分撹拌した。反応
溶液にエーテルを加えて希釈し、氷片で過剰の試薬を分
解した。1M塩次いで飽和食塩水で洗浄後、有機層を
乾燥し、減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(エーテル)で精製しアルコール体
54mgを得た(収率94%)。このアルコール体34
mg(0.12mmol)の塩化メチレン溶液(2m
l)にピリジミウムジクロメート(PDC)170mg
(0.45mmol)を加えて室温で20時間撹拌し
た。反応混合物をエーテルで希釈し、不溶物を濾過し
た。濾液を減圧濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(エーテル)で精製して表題化合物(11
a)26mgを得た(収率76%)。この生成物は以下
のような物理化学的特性を有していた:
【0059】性状:油状物質 [α]23 D+6.9°(c0.65,CHC 3) IR(neat)2992,2944,1708,16
96cm-1 1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.42
(s,12H),1.60(s,3H),1.78(d
dd,1H,J=5.0,5.5,11.5Hz),
2.07(ddd,1H,J=4.0,5.0,9.0
Hz),3.28(m,1H),3.31(s,3
H),3.37(dd,1H,J=6.0,10.0H
z),3.77(brs,1H),3.92(dd,1
H,J=1.5,9.0Hz),4.03(dd,1
H,J=5.5,9.0Hz),9.59(d,1H,
J=4.0Hz).
【0060】(2S,1’S,2’R,3’S)−N−
t−ブトキシカルボニル−2−(2−メトキシカルボニ
ル−3−メトキシメチルシクロプロピル)グリシン メ
チルエステル(13a) 化合物(11a)41mg(0.13mmol)を0.
1MCH3ONa/CH3OH10mlに溶かし、70℃
で22時間撹拌した。反応溶液を酢酸で中和し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(エーテル)で精製し、
2’R体(12a)と原料(11a)の2.5:1の混
合物を得た。この混合物をアセトン(2ml)に溶か
し、0℃でジョーンズ試薬を加えて室温で5時間撹拌し
た。2−プロパノールを加えて過剰の試薬を分解し、酢
酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、乾燥
し、減圧濃縮し、得られた残渣にジアゾメタンのエーテ
ル溶液を加えてエステル化した。シリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(エーテル/ヘキサン=1/1)で精製
して表題化合物(13a)15mgを得た(収率35
%)。この生成物は以下のような物理化学的特性を有し
ていた:
【0061】性状:油状物質 [α]23 D+42.6°(c1.00,CHC 3) IR(neat)3384,2984,1730,17
24cm-1 1 HNMR(CDC 3,400MHz)δ1.41
(s,9H),1.75(m,2H),1.93(d
d,1H,J=5.5,9.0Hz),3.28(s,
3H),3.42(dd,1H,J=8.0,10.5
Hz),3.66(dd,1H,J=5.0,10.5
Hz),3.68(s,3H),3.77(s,3
H),4.08(m,1H),5.08(brs,1
H).
【0062】(2S,1’S,2’R,3’S)−2−
(2−カルボキシ−3−メトキシメチルシクロプロピ
ル)グリシン(trans−MCG−1)(1’a) 化合物(13a)20mg(0.06mmol)のTH
F溶液(1.5ml)に1M水酸化ナトリウム水溶液を
加えて0℃で2時間室温で5時間撹拌した。反応溶液を
1M塩酸でpH1に調整して室温で20時間撹拌した。
減圧濃縮して得られた残渣をDowex50Wx4のカ
ラムクロマトグラフィーに付し、水で洗浄後1Mアンモ
ニア水にて溶出した。凍結乾燥を繰り返してアンモニア
を除き表題化合物(trans−MCG−I)(1’
a)9.5mgを得た(収率79%)。この生成物は以
下のような物理化学的特性を有していた:
【0063】性状:無色結晶 mp164−168℃ [α]23 D+19.9°(c0.95,H2O)1 HNMR(D2O,400MHz)δ1.68(dd
d,1H,J=4.5,5.0,10.0Hz),1.
83(dddd,1H,J=5.0,5.5,8.5,
9.5Hz),1.92(dd,1H,J=4.5,
9.5Hz),3.28(d,1H,J=10.0H
z),3.35(s,3H),3.53(dd,1H,
J=8.5,11.0Hz),3.79(dd,1H,
J=5.5,11.0Hz).
【0064】試験例1.脱分極活性の測定 cis−MCG−Iおよびtrans−MCG−Iの新
生ラット脊髄摘出標本の脱分極活性は、Shinoza
kiらの方法(Br.J.Pharmacol.98
巻、1213−1224頁、1989年)に従った。す
なわち、新生ラット脊髄摘出標本を用い、テトロドトキ
シン0.5μMを含む人工生理液(脊髄液)灌流下に、
その運動神経細胞前根からの脱分極活性の細胞外記録
を、L−グルタミン酸および本発明化合物について、濃
度10-3M〜10-7Mで測定し、最小有効濃度(ME
C)を求めた。結果は表1に示すように、L−グルタミ
ン酸のMECが0.1mMと測定されたのに対し、ci
s−MCG−Iおよびtrans−MCG−Iは1mM
でも脱分極活性を示さず、殆ど脱分極活性がないことが
判明した。
【0065】表1 化合物 最小有効濃度(MEC) L−グルタミン酸 1×10-4M cis−MCG−I >1×10-3M trans−MCG−I >1×10-3
【0066】試験例2.単シナプス反射抑制活性の測定 新生ラット脊髄摘出標本における単シナプス反射測定
は、大塚(大塚正徳・生体の科学 36巻4号 325
〜327頁)の報告している方法を用いた。すなわち、
新生ウイスター系ラットの脊髄をエーテル麻酔下に脊柱
に囲まれたまま摘出し、酸素95%炭酸ガス5%で飽和
した人工脊髄液に浸漬したまま実体顕微鏡下にL3から
L5までの前根および後根を付けたままの半切脊髄摘出
標本を調製する。得られた半切脊髄摘出標本を灌流槽に
移し、酸素95%炭酸ガス5%で飽和した人工脊髄液で
灌流する。
【0067】後根に吸引電極を介して単一刺激を加え、
同一前根から前根反射電位を記録すると、早い時間経過
のスパイクに続いて、ゆっくりとした脱分極とこれにの
った非同期性の電位変化が観察される。この早い時間経
過のスパイクは、単シナプス反射に相当する(Koni
shi,S. Advances in Pharma
cology and Therapeutics I
I,Pergamon,Oxford Vol.2 p
255−260,1982)。 灌流液に種々の濃度のcis−MCG−Iおよびtra
ns−MCG−Iを加えて単シナプス反射を測定し、そ
の50%抑制濃度(IC50)を求めた。
【0068】結果は表2に示すように、cis−MCG
−Iおよびtrans−MCG−Iは各々4.0μM、
0.5μMの濃度で単シナプス反射を50%抑制した。
【0069】表2 単シナプス反射抑制活性 化合物 50%抑制濃度(IC50 cis−MCG−I 4.0×10-6M trans−MCG−I 5.0×10-7
【0070】これに対して、脳外傷等による痙性麻痺の
治療剤であるGABA(Gamma AminoButyric Acid) 誘導
体のバクロフェン(Baclofen)のIC50は5×10-7
(0.5μM)程度と測定されているので、trans
−MCG−IのIC50はバクロフェンに等しく、cis
−MCG−IのIC50はバクロフェンの約10倍に相当
する。この様に、cis−MCG−Iおよびtrans
−MCG−IはIC50が0.1μMオーダー〜μMオー
ダーという低濃度で単シナプス反射抑制活性を示すこと
が判明した。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、脱分極活性を殆ど示さ
ずに、選択的に単シナプス反射を抑制するcis−MC
G−Iおよびtrans−MCG−Iならびにその類縁
化合物とそれらの製造法が提供される。本発明のcis
−MCG−Iおよびtrans−MCG−Iは、イオン
チャンネル型受容体には殆ど作用せず、代謝調節型受容
体に対して非常に高い選択性を有するアゴニストであ
り、L−グルタミン酸受容体研究の生化学試薬及び薬理
試験試薬として有用であるばかりではなく、神経細胞の
興奮を抑えるという活性から、麻酔剤、麻酔補助剤、抗
痙性マヒ剤、筋肉弛緩剤、解熱・鎮痛剤としての応用も
期待できる。また、その類縁化合物は、受容体結合能と
化学構造の解析をはじめとする、生化学試薬・薬理試験
試薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 美知子 埼玉県川口市中青木3−9−1−312 (56)参考文献 特開 平3−261748(JP,A) Brain Research,1991 年,Vol.150,No.1,p.152− 156 tetrahedron Lette rs,1990年,Vol.31,No.28, p.4049−4052 Brain Research,1990 年,Vol.537,No.1−2,P. 311−314 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 229/46 C07C 227/02,227/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'R)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメ
    チルシクロプロピル)グリシン。 【化1】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示す。)
  2. 【請求項2】 式(1)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'R)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメ
    チルシクロプロピル)グリシン 【化2】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示す。)の製造法であって、
    (a)式(2) 【化3】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、TB
    Sはt−ブチルジメチルシリル基を示す。)で示される
    化合物(4S,1'S,2'R,3'R)−3−N−t−ブト
    キシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−t−ブ
    チルジメチルシリルオキシメチル−2−メトキシカルボ
    ニルシクロプロピル)−1,3−オキサゾリジンを脱t
    −ブチルジメチルシリル化して、式(3) 【化4】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)で
    示される(4S,1'S,2'R,3'R)−3−N−t−ブ
    トキシカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ヒド
    ロキシメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロピ
    ル)−1,3−オキサゾリジンとし、(b)次いで、ア
    ルキルまたはアラルキルエーテル化して、式(4) 【化5】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(4S,1'S,2'
    R,3'R)−3−N−t−ブトキシカルボニル−2,2
    −ジメチル−4−(3−置換オキシメチル−2−メトキ
    シカルボニルシクロプロピル)−1,3−オキサゾリジ
    ンとし、(c)次いで、オキサゾリジン環を開環し、ア
    ミノ基を再びt−ブトキシカルボニル基で保護して、式
    (5) 【化6】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−
    メトキシカルボニル−3−置換オキシメチルシクロプロ
    ピル)グリシノールとし、(d)次いで、酸化反応によ
    りアルコール体をカルボン酸体とした後にメチルエステ
    ル化して、式(6) 【化7】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'R)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−
    メトキシカルボニル−3−置換オキシメチルシクロプロ
    ピル)グリシンメチルエステルとし、(e)次いで、鹸
    化の後、脱t−ブトキシカルボニル化して式(1)の化
    合物を得ることからなる方法。
  3. 【請求項3】 式(1’)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'S)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメ
    チルシクロプロピル)グリシン。 【化8】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示す。)
  4. 【請求項4】 式(1’)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'S)−2−(2−カルボキシ−3−置換オキシメ
    チルシクロプロピル)グリシン 【化1】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示す。)の製造法であって、 (a)式(7) 【化2】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示し、TB
    Sはt−ブチルジメチルシリル基を示す。)で示される
    化合物(4S,1'S,2'S,3')−N−t−ブトキシ
    カルボニル−2,2−ジメチル−4−〔3−(t−ブチ
    ルジメチルシリル)オキシメチル−2−メトキシカルボ
    ニルシクロプロピル〕−1,3−オキサゾリジンを脱t
    −ブチルジメチルシリル化の後酸化して、式(8) 【化3】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)で
    示される(4S,1'S,2'S,3')−N−t−ブトキ
    シカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ホルミル
    −2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−1,3−
    オキサゾリジンとし、 (b)これをアルカリ処理により3’位の立体配置を反
    転した後還元して、 式(9) 【化4】 (式中Bocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)で
    示される(4S,1'S,2'S,3'S)−N−t−ブトキ
    シカルボニル−2,2−ジメチル−4−(3−ヒドロキ
    シメチル−2−メトキシカルボニルシクロプロピル)−
    1,3−オキサゾリジンとし、 (c)次いで、アルキルまたはアラルキルエーテル化し
    て、式(10) 【化5】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(4S,1'S,2'
    S,3'S)−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジ
    メチル−4−(3−置換オキシメチル−2−メトキシカ
    ルボニルシクロプロピル)−1,3−オキサゾリジンと
    し、 (d)次いで、これを還元して、式(11) 【化6】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(4S,1'S,2'
    S,3'S)−N−t−ブトキシカルボニル−2,2−ジ
    メチルー4−(2−ホルミル−3−置換オキシメチルシ
    クロプロピル)ー1,3−オキサゾリジンとし、 (e)次いで、これをアルカリ処理により2’位の立体
    配置を反転させて、 式(12) 【化7】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される対応する(4S,
    1’S,2’R,3’S)体とし、 (f)次いで、酸化反応によりアルコール体をカルボン
    酸体とした後にメチルエステル化して、式(13) 【化8】 (式中Rは炭素数1〜4の低級アルキル基または炭素数
    7〜10のアラルキル基を示し、Bocはt−ブトキシ
    カルボニル基を示す。)で示される(2S,1'S,2'
    R,3'S)−N−t−ブトキシカルボニル−2−(2−
    メトキシカルボニル−3−置換オキシメチルシクロプロ
    ピル)グリシンメチルエステルとし、 (g)次いで、鹸化の後、脱t−ブトキシカルボニル化
    して式(1’)の化合物を得ることからなる方法。
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