JP3471002B2 - 鉄道車両用軌間可変台車 - Google Patents

鉄道車両用軌間可変台車

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JP3471002B2
JP3471002B2 JP18994999A JP18994999A JP3471002B2 JP 3471002 B2 JP3471002 B2 JP 3471002B2 JP 18994999 A JP18994999 A JP 18994999A JP 18994999 A JP18994999 A JP 18994999A JP 3471002 B2 JP3471002 B2 JP 3471002B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、左右のレールの間
隔(軌間)の異なる複数種の軌道を走行可能な鉄道車両
用軌間可変台車において、駆動台車にも適用可能で、左
右の車輪を同期回転可能とした軌間可変台車に関する。
特には、車軸周り全体をコンパクトに構成することがで
き、軸バネの下の装置重量(バネ下重量)を軽減し、さ
らに軌道変更時にスライドする各所のバックラッシュを
小さくして走行安定性、耐久性を向上することができる
鉄道車両用軌間可変台車に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄道の軌道巾いわゆる軌間(左右のレー
ルの頭頂部内側の間隔)には、いくつかの規格がある。
日本の新幹線の軌道は標準軌(軌間1,435mm)と呼
ばれるものである。日本のJR在来線の軌道は狭軌(軌
間1,067mm)と呼ばれるものである。この他に、広
軌(軌間1,524mm、1,668mm)や狭軌(軌間
1,000mm)もある。ヨーロッパにおける国際列車等
では、軌間の異なる複数種の軌道の線区に渡って運行す
る列車もあるので、軌間可変台車へのニーズが生じた。
日本でも、新幹線と在来線との車両乗り入れが可能な車
両へのニーズがある。
【0003】現時点で、軌間可変台車としてただ一つ実
用化されているものは、タルゴ車と呼ばれる軽量な連接
車両用台車である。なお、このタルゴ車用台車は、電気
機関車等に牽引されて走行し、自身では駆動力を有しな
い車両用の付随台車である。
【0004】自身で駆動力を有する車両用の駆動台車で
は、軌間可変の台車は今だ実用化されていない。しか
し、いくつかの方式が提案されている。図7は、車輪直
接駆動・独立車輪方式(DDM方式)の軌間可変台車の
車軸周りの構造を示す模式的正面断面図である。なお、
同図において地上側設備は二点鎖線で示されている(以
下同じ)。図中には、左右のレール143の上にのった
左右の車輪141が示されている。車輪141は軸受1
40を介して外筒135に対して回転自在に取り付けら
れている。外筒135は非回転で、同じく非回転の車軸
131の外側に、左右摺動可能に嵌挿されている。な
お、外筒135は、左右の車輪に対応して、左右一対設
けられており、左右の外筒135は相互に独立に摺動す
る。
【0005】左右各々の車輪141の内側には、それぞ
れ別個のモータ162が取り付けられている。モータ1
62は、そのケ−シング162a及びローター162b
が、車輪141に対して固定されており、ステーター1
62cが外筒135に対して固定されている。なお、ケ
−シング162aの内側端は、軸受162dで外筒13
5に対して回転自在に保持されている。このモータ16
2は、通常のモータとは逆に、ローター162bが周辺
部にあり、ステーター162cが中心部にある。そし
て、ローター162b及びケ−シング162aを回転駆
動することにより、車輪141を回転駆動する。
【0006】図7のDDM方式の台車では、車軸131
上において外筒135を車輪141及びモータ162ご
と左右に摺動させることにより軌間変更を行う。すなわ
ち、軌間変更時には、軸箱119及びその上の軸バネ1
17、台車枠111並びに車体(図示されず)を、軸箱
119の下のサポートローラー151、サポート台15
3で支えておいて、車軸131や車輪141、モータ1
62一式を下に下げる(レール143が下がる、あるい
はサポート台153が上がる)。このとき外筒135の
端部に固定されているロッキングブロック128も一緒
に下がり、ロッキングブロック128の上側の突起12
8bが軸箱本体121の穴121fから抜ける。この状
態で外筒135は左右に摺動可能となる。
【0007】そこで、台車101(車両ごと)を進行方
向(図7の紙面垂直方向)に進め、その際レール143
及びガイドレール145が徐々に外側に開くようになっ
ており、外筒135及び車輪・モータ一式は、車軸13
1上を左右に開くように移動する。そして、開き終った
ところで、車輪141を上げれば(レール143が上が
るかサポート台153が下がる)ロッキングブロック1
28の内側突起128aがロック穴121fに入り込ん
で外筒135が左右に位置決めされる。これで、軌間変
更完了である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の軌間
可変台車に対して、次に述べるような要請が高まってい
る。 (1)車軸131周りの構造の大型化を避け、できるだ
け軸バネ117から下の構造物の重量(バネ下重量)を
軽くしたい。なお、このバネ下重量が重くなることは、
車両の振動が大きくなったり軌道の負担が重くなるため
好ましくない。 (2)駆動機構(特にモーター)が全く斬新であるの
で、実績の面で不安が残る。しかしながら、これらの意
向を的確に反映できる軌間可変駆動台車は、現在のとこ
ろ提供されていないのが実情である。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、車軸周り全体をコンパクトに構成すること
ができ、さらに軌道変更時にスライドする各所のバック
ラッシュを小さくすることができる鉄道車両用軌間可変
台車を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の鉄道車両用軌間可変台車は、車両の左右方
向に延びる回転可能な車軸(31)と、 該車軸(3
1)の荷重を受ける車軸軸受(23)と、 該車軸軸受
(23)を収める左右一対の内箱(24)及び外箱(2
0)からなる軸箱(19)と、 上記車軸(31)の外
周において、それぞれ左右方向に摺動可能に且つ相互に
同期回転するように装着された、左右一対のスリーブ
(35)と、 該スリーブ(35)の荷重を受けるスリ
ーブ軸受(25)と、 該スリーブ軸受(25)を収め
る左右一対のスリーブ軸受箱(21)と、 上記各スリ
ーブ(35)の外周に固定された左右一対の車輪(4
1)と、上記スリーブ(35)及び車軸(31)を駆動
する駆動機構(60)と、 を具備し、 上記車軸軸受
(23)の軸箱外箱(20)が、軸箱支持装置により車
両の台車枠(11)に対して左右方向に固定されてお
り、 上記スリーブ軸受箱(21)が、上記軸箱(1
9)の内箱(24)と外箱(20)の間を貫通し且つ左
右方向にスライド可能になっており、 さらに該軸箱
(19)の外箱(20)と上記スリーブ軸受箱(21)
との間に、上記スリーブ軸受箱(21)を左右方向内外
2か所以上の位置で固定する可変位置決め機構(24
a、24b)を具備し、 上記左右の車輪(41)の間
に伸縮可能なトルク伝達機構(48、49)が設けられ
ており、 上記駆動機構(60)と上記左右のスリーブ
(35)とを上記トルク伝達機構(48、49)でつな
ぎ、該トルク伝達機構(48、49)により該スリーブ
(35)を直接駆動するようにしたことを特徴とする。
【0011】車軸軸受がスリーブを介さず車軸を直接支
持するため、車軸軸受の径を小さくすることができる。
加えて、駆動機構の動力がスリーブから車輪に直接伝わ
るので、車軸は曲げ荷重のみを受け、駆動力による捩じ
り荷重はほとんど受けない。このように捩じり荷重を受
けないことで、車軸の径も小さくすることができる。車
軸や車軸軸受が小型化できる結果、実績のある車軸軸受
を使用することができ、また軸箱も小さくすることが可
能になり、トータルでは相当程度バネ下重量を軽くする
ことができる。また、軸箱の大型化を避けられるので、
今までに提案されている多種多様な位置決め機構や地上
側設備と組み合わせて使用することもできる。
【0012】
【0013】さらに、本発明においては、上記駆動機構
とスリーブ間にスプラインを備え、該スプラインにラジ
アル荷重がかからないようにするのが好ましい。これに
より、クリアランスを小さくして走行安定性を向上させ
ることができるとともに、スプライン部のフレッティン
グコロージョンを防止できる。
【0014】また、本発明においては、上記駆動機構と
上記トルク伝達機構との間に可撓継手を設け、該可撓継
手によりラジアル方向の変位及び傾きをキャンセルし
て、該トルク伝達機構にラジアル荷重がかからないよう
にするのが好ましい。さらに、上記駆動機構がカルダン
駆動機構であり、該機構の歯車装置と上記車軸間に弾性
体層が設けられていることが好ましい。これにより、部
品類の公差や車軸の曲げ等に起因するラジアル荷重が、
トルク伝達部に影響を与えることを防止することができ
る。したがって、トルク伝達部の寿命の延長を図る(信
頼性を向上する)ことができる。さらに、回転方向のバ
ックラッシを小さく抑えることができるため、回転方向
の隙間や剛性の低下による車両の走行安定性の悪化を防
止できる。また、本発明においては、上記歯車装置にブ
レーキユニットを付設(バネ上装架)することができ
る。これにより、バネ下重量を一層軽減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。なお、本明細書では、通常の鉄道車両の技術におけ
るのと同様に、レールの長手方向(車両の進行方向)を
前後方向、軌道面におけるレール長手方向と直角の方向
を左右方向、軌道面に垂直な方向を上下方向と呼ぶ。図
1は本発明の1実施例に係る軌間可変台車の車軸周りの
概念的構成を示す正面断面図である。図1において左車
輪は内側移動状態を示し、右車輪は外側移動状態を示し
ている。図2は本事例の台車をより具体的に描いた正面
断面図である。図2(A)は車輪の内側移動時を示す図
であり、図2(B)は可変位置決め機構のロック解除時
を示す図であり、図2(C)は車輪の外側移動時を示す
図である。図3は車輪周辺部の詳細を示す平面断面図で
ある。図4は図3の一部断面側面図である。この実施例
の台車1は、台車枠11、軸バネ17、軸箱19、車軸
31、車輪41、歯車装置60及びモータ61等を備え
る。
【0016】台車枠11は、図3に最も分かりやすく示
すように、左右の側はり15と、側はり15を連結する
横はり13からなる台車の主たる構造体である。同台車
枠11は、左右前後の4個の軸箱19によって支持され
る。台車枠11の上には、空気バネ12を介して車体
(図示されず)が乗る。また、台車1と車体間には、台
車1の推進力及びブレーキ力を車体に伝える牽引装置
や、台車1と車体間の相対的ヨーイング運動を抑制する
ヨーダンパー等(いずれも公知、図示されず)も、必要
により装備される。
【0017】図1に最も分かりやすく示すように、側は
り15の下には、軸バネ17を介して軸箱19が配置さ
れている。軸バネ17は、車輪41や車軸31の振動を
吸収するためのものである。側はり15と軸箱19間に
は、図示は省略してあるが、公知の軸箱支持装置やダン
パー等も配置される。軸箱19は車軸31を支える車軸
軸受23を収納している。ここで、車軸軸受23は、車
軸31の両軸端31aに装着されており、車軸31にか
かる荷重を受ける。
【0018】上記軸箱19は、外箱20と内箱24とか
らなる。外箱20の上部には軸バネ17が取り付けられ
ている。スリーブ軸受箱21は軸箱19を貫通して左右
方向にスライド可能に嵌合されている。軸箱19とスリ
ーブ軸受箱21間には可変位置決め機構が設けられてい
る。同機構は、外箱20内面に形成された凹部20a
と、スリーブ軸受箱21外面に形成された2つのロック
突部24a、24bとからなる。そして、これら凹部2
0aとロック突部24a、24bとは凹凸嵌合可能にな
っており、各部それぞれの嵌合に応じて車輪41の可変
位置決め(軌間変更)がされるようになっている(詳し
くは後述する)。なお、凹部及びロック突部は、それぞ
れ2つ以上設けてもよい。
【0019】また、軸箱19の外箱20は底部20Cを
有する。この底部20Cの下面を、軌道側設備であるサ
ポート台53上のサポートローラ51で受けて、軌間可
変動作中における台車1及び車体の重量を支える。な
お、軌道側設備(レール43、ガイドレール45等も含
む)の詳細については、別途図6を参照しつつ説明す
る。
【0020】車軸31は車両の左右方向に延びている。
同車軸31の両軸端31aの径sは、中央部の径tより
も細くなっている。この両軸端31aには、内箱24内
に収納された車軸軸受23が外嵌されている。スリーブ
軸受箱21は、軸箱19に対して相対回転不能であっ
て、且つ、左右方向摺動可能に嵌装されている。車軸軸
受23及び内箱24は、車軸31の端部31aに螺着さ
れたナット26により、車軸31に対しては左右方向に
移動不能になっている。
【0021】車軸31の長手方向中央の外周には、ゴム
等の弾性体42を介して歯車装置60が取り付けられて
いる。この歯車装置60は、図3及び図5に最も良く示
すように、横はり13の中央部において固定されたモー
タ61により駆動される。同モータ61は、車軸31の
回転駆動源(すなわち車両の走行駆動源)である。モー
タ61の出力軸61aは、すぐばかさ歯車63、軸継手
64及び軸65を介して歯車71(小歯車)に回転駆動
力を伝える。歯車71は、内側がくりぬいて内装式継手
となっている。この歯車71の軸継手64と反対側に
は、もう一つの軸継手64’を介してブレーキ装置(デ
ィスクブレーキ)67が設けられている。そして、軸6
5の中途に装着された歯車(小歯車、第1の歯車)71
は、第2の歯車(中間歯車)72を介して、車軸31に
装着された第3の歯車(大歯車)73に噛合している。
これら第1〜第3の歯車71〜73はケーシング75内
に収納されており、第2の歯車72はこのケーシング7
5に支承されている。
【0022】図1に示すように、車軸31の軸方向中央
において、歯車装置60のケーシング75と歯車73の
座の間にはベアリング76が介装されている。また、ケ
ーシング75をはさんで両側には、一対のブラケット7
4が設けられている。歯車装置60が駆動すると、第3
の歯車73とともに、車軸31及びブラケット74が同
期回転する。さらに、歯車装置60を挟んで両側には、
一対の内歯スプライン筒37及びスリーブ35が装着さ
れている。同スリーブ35は、左右方向に摺動可能であ
って、且つ、歯車73と同期回転可能になっている。こ
れらスリーブ35の外周には、一対の車輪41が固定さ
れている。
【0023】スリーブ35の内寄り端部(車軸31中央
側の端部)には、内歯スプライン筒37が外嵌してい
る。同内歯スプライン筒37は、鍔付きスリーブ状をし
ている。この内歯スプライン筒37とブラケット74間
には、リング状の可撓継手38が介装されている。内歯
スプライン筒37とスリーブ35間には、外歯スプライ
ン48と内歯スプライン49からなるスライド式トルク
伝達機構が設けられている。このスプラインにより、回
転方向のトルクを内歯スプライン筒37からスリーブ3
5に伝達する。
【0024】一方、スリーブ35の外寄り端部(車軸3
1両端側の端部)は、スリーブ軸受25を介してスリー
ブ軸受箱21内面に取り付けられている。このスリーブ
軸受25は、スリーブ35のスラスト荷重を受ける。ス
リーブ35は、軌間変更時には車軸31上を左右にスラ
イドする。なお、同スリーブ軸受25はスリーブ35に
螺合したストッパ77により抜け止めされている。ま
た、スリーブ35の外側を覆う蛇腹等を取り付けてもよ
い。
【0025】この事例においては、歯車装置60は弾性
体42を介して車軸31と連結されている。弾性体42
及び可撓継手38により、各部品類の公差や車軸31の
曲げ等に起因するラジアル荷重により、トルク伝達部が
影響を受けることが防止される。さらに、回転方向のバ
ックラッシを小さく抑えることができるため、回転方向
の隙間や剛性の低下による走行安定性の悪化も防止され
る。
【0026】次に、図6を参照しつつ軌道側の設備につ
いて説明する。図6は、本実施例の軌間可変台車を軌間
変更させるための軌道側の設備を示す図である。(A)
は平面図であり、(B)はB−B矢視の側面図である。
図6(A)に示されているように、軌道の左右両側に、
2本のサポート台53が前後方向に延びている。なお、
サポート台53上には、多数のサポートローラ51が並
べられているが図示は省略してある。
【0027】サポート台53の内側には、両側をガイド
レール45にはさまれたレール43、43′、43″が
敷設されている。このガイドレール45は、軌間変更中
に車輪41を左右に押し拡げる(あるいは狭める)役割
をする。レール43は、図6の下部が、狭軌(間隔1,
067mm)であり、中段部のレール43′が軌間変更部
で徐々に幅が変わるテーパー状をしており、上部が標準
軌43″(間隔1,435mm)である。車両がこの軌道
区間を通過する際に、軌間変更が行われる。
【0028】図6(B)のように軌道を側面から見る
と、サポート台53は、軌道のどこでも同じ高さである
のに対して、レール43は高さが変化している。すなわ
ち、両側部の狭軌レール43、標準軌レール43″に対
して、中央部の軌間可変部レール43′は図のHだけ下
に下がっている。そして、両者の間に、長さLの傾斜区
間が設けられている。これは、軌間可変区間を車両が通
る際に、車輪41及び車軸31を下げて、車輪41の左
右方向ロック(位置決め機構)を外すためである。そし
て、車輪41等が下がっている間に、ガイドレール45
で車輪41の左右幅を変える。
【0029】次に、主に図2(A)〜(C)を参照しつ
つ本実施例の軌間可変台車の動作を総合的に説明する。
図2(A)は狭軌の状態である。スリーブ35及び車輪
41、スリーブ軸受箱21は内側に寄っている。このと
き、可変位置決め機構においては、スリーブ軸受箱21
の内側のロック突部24bが外箱20の凹部20aに入
っている。軸箱19の下にはサポートローラ51が来て
おり、軸箱19から上の重量をサポートローラ51で受
けつつ、台車1は図6の軌間変更区間を進行する。
【0030】次いで、軸箱19は、サポートローラ51
に支えられているが、レール43′が図6の軌間可変区
間の中央部に入って下がって、図2(B)に示すように
車輪41や車軸31が下がる。そのため、スリーブ軸受
21も下がり、ロック突部24bが凹部20aから下
に抜ける。この状態では、スリーブ35や車輪41は、
車軸31上を左右に摺動可能である。この時に、ガイド
レール45や車輪のフランジによって車輪41が左右に
押されると、車輪41等は車軸31上を左右に移動す
る。ここで、レール43やガイドレール45は図6のよ
うに配置されているので、軌間可変区間を通過する際
に、狭軌から標準軌へ、標準軌から狭軌へと軌間変更さ
れる。
【0031】図2(C)は、スリーブ35及び車輪4
1、内箱24が外側に寄っている状態(標準軌状態)を
示す。このとき、可変位置決め機構においては、スリー
ブ軸受箱21のロック突部24aと外箱20の凹部20
aが嵌合する。なお、スリーブ軸受箱21が外箱20の
中で振動しないように、軌間変更後に両箱間にくさびや
ロックピンを打ち込むようにしてもよい(特開平6−2
98090号や特開平7−52795号公報参照)。
【0032】本事例の台車1においては、車軸軸受23
がスリーブ35を介さず車軸31を直接支持するため、
車軸軸受23の径を小さくすることができる。さらに、
スライド式トルク伝達機構の動力がスリーブ35から車
輪41に直接伝わるので、車軸31は曲げ荷重のみを受
け、捩じり荷重はほとんど受けない。このため、車軸の
径(特に両軸端31aの径s)を小さくすることができ
る。そのため軸箱19全体も小さくすることができ、既
に提案されている多種多様な位置決め機構や地上側設備
を使用できるようになる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は以下の効果がある。 (1)車軸や車軸軸受が小型化できるので、軸箱も小さ
くすることができる。このためトータルでは相当程度バ
ネ下重量を軽くすることができる。また、軸箱の大型化
を避けることができるので、今までに提案されている多
種多様な位置決め機構や地上側設備と組み合わせて使用
することもできる。 (2)スライド部やトルク伝達部のフレッティングコロ
ージョンを防止することができる。また、クリアランス
を小さくして走行安定性を向上させることができる。 (3)ラジアル荷重がトルク伝達部に影響を与えること
を防止することができる。ため、トルク伝達部の寿命の
延長を図る(信頼性を向上する)ことができる。さら
に、回転方向のバックラッシを小さく抑えることができ
るため、回転方向の隙間や剛性の低下による走行安定性
の悪化を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る軌間可変台車の車軸周
りの構成を示す正面断面図である。
【図2】図2は本事例の台車をより具体的に描いた正面
断面図である。図2(A)は車輪の内側移動時を示す図
であり、図2(B)は可変位置決め機構のロック解除時
を示す図であり、図2(C)は車輪の外側移動時を示す
図である。
【図3】車輪周辺部の詳細を示す平面断面図である。
【図4】図3の一部断面側面図である。
【図5】歯車装置周辺部の詳細を示す正面断面図であ
る。
【図6】本実施例の軌間可変台車を軌間可変させるため
の軌道側の設備を示す図である。(A)は平面図であ
り、(B)はB−B矢視の側面図である。
【図7】車輪直接駆動・独立車輪方式(DDM方式)の
軌間可変台車の車軸周りの構造を示す正面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 軌間可変台車 19 軸箱 20 外箱 20a 凹部 21 スリーブ軸受箱 23 車軸軸受 24 内箱 24a、24b
ロック突部 25 スリーブ軸受 31 車軸 35 スリーブ 37 内歯スプ
ライン筒 38 可撓継手 41 車輪 42 弾性体 49 内歯スプラ
イン 60 歯車装置 61 モータ 67 ブレーキユニット 71〜73 第1
〜第3の歯車
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61F 7/00 B60B 35/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の左右方向に延びる回転可能な車軸
    (31)と、 該車軸(31)の荷重を受ける車軸軸受(23)と、 該車軸軸受(23)を収める左右一対の内箱(24)及
    び外箱(20)からなる軸箱(19)と、 上記車軸(31)の外周において、それぞれ左右方向に
    摺動可能に且つ相互に同期回転するように装着された、
    左右一対のスリーブ(35)と、 該スリーブ(35)の荷重を受けるスリーブ軸受(2
    5)と、 該スリーブ軸受(25)を収める左右一対のスリーブ軸
    受箱(21)と、 上記各スリーブ(35)の外周に固定された左右一対の
    車輪(41)と、 上記スリーブ(35)及び車軸(31)を駆動する駆動
    機構(60)と、 を具備し、 上記車軸軸受(23)の軸箱外箱(20)が、軸箱支持
    装置により車両の台車枠(11)に対して左右方向に固
    定されており、 上記スリーブ軸受箱(21)が、上記軸箱(19)の内
    箱(24)と外箱(20)の間を貫通し且つ左右方向に
    スライド可能になっており、 さらに該軸箱(19)の外箱(20)と上記スリーブ軸
    受箱(21)との間に、上記スリーブ軸受箱(21)
    左右方向内外2か所以上の位置で固定する可変位置決め
    機構(24a、24b)を具備し、 上記左右の車輪(41)の間に伸縮可能なトルク伝達機
    構(48、49)が設けられており、 上記駆動機構(60)と上記左右のスリーブ(35)と
    を上記トルク伝達機構(48、49)でつなぎ、該トル
    ク伝達機構(48、49)により該スリーブ(35)を
    直接駆動するようにしたことを特徴とする鉄道車両用軌
    間可変台車。
  2. 【請求項2】 上記駆動機構(60)と上記トルク伝達
    機構(48、49)との間に可撓継手(38)を設け、
    該可撓継手(38)によりラジアル方向の変位及び傾き
    をキャンセルして、該トルク伝達機構(48、49)
    ラジアル荷重がかからないようにしたことを特徴とする
    請求項記載の鉄道車両用軌間可変台車。
  3. 【請求項3】 上記駆動機構(60)がカルダン駆動機
    構であり、該機構の歯車装置と上記車軸(31)間に弾
    性体層(42)が設けられていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の鉄道車両用軌間可変台車。
  4. 【請求項4】 上記駆動機構(60)にブレーキユニッ
    (67)を付設したことを特徴とする請求項1〜
    ずれか1項記載の鉄道車両用軌間可変台車。
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