JP3469509B2 - 振動強度の測定方法 - Google Patents

振動強度の測定方法

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JP3469509B2 JP21816099A JP21816099A JP3469509B2 JP 3469509 B2 JP3469509 B2 JP 3469509B2 JP 21816099 A JP21816099 A JP 21816099A JP 21816099 A JP21816099 A JP 21816099A JP 3469509 B2 JP3469509 B2 JP 3469509B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は制御用地震計等に
利用する振動強度の測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地震の強度に応じて各種のシステ
ムを制御し、被害の拡大や二次災害の発生を防止するた
めの装置として、制御用地震計が利用されている。この
制御用地震計としては、構造物の被害(損傷)との相関
が高いスペクトラム・インテンシティ−(以下、SI
値)という地震動の強度の尺度を用いて振動の強度を測
定し、これに基づいて判別信号などの制御信号を出力す
るものが提案されている(特開平10−123258号
公報など)。
【0003】地震動が発生すると、その加速度y(t)
の時間的な変化は例えば図9(a)のように観測され
る。このときの、ある構造物の速度応答v(t)および
最大速度応答Sv(t)の時間的変化は図9(b)のよ
うになる。なお、最大速度応答Sv(t)とは、その時
刻までに発生した速度応答v(t)の最大値のことであ
る。また、このような振動のある時刻において固有周期
Tに対する最大速度応答Sv(t)のスペクトル分布は
図10のようになっており、この分布の平均値を求める
(すなわち図中の斜線部面積を積分区間で割る)ことに
より、その時刻のSI値を得ることができる。なお、こ
の固有周期Tは構造物の大きさなどよって決まるもので
あり、主要な構造物は上記積分区間(0.1から2.
5)の範囲内の固有周期Tとなることが判っている。さ
らに詳細な点については、特開昭62−12884号公
報、特開昭62−12885号公報、特開昭62−12
886号公報、特開平6−214040号公報等の公知
文献を参考にされたい。
【0004】さて、特開平10−123258号公報に
開示されている地震動の測定方法を従来技術として説明
する。図11に示す波形は、加速度検出部によって検出
された振動の加速度y(t)の時系列デ−タをプロット
して得られる波形である。図中Rは測定開始時刻を、S
は地震発生時刻を、Eは地震収束時刻を表す。この時系
列デ−タは極めて短い周期(例えば10m秒)でサンプ
リングされ、メモリ(RAM)に記憶される。この時系
列デ−タからほぼリアルタイムでSI値を得るために、
時刻Rから所定時間Tpが経過した時点で、それまでに
得られた加速度y(t)の時系列デ−タをメモリから読
み出し、まず一旦各固有周期T毎の速度応答値v(t)
(下記式1)に変換し、次いで各固有周期T毎の最大速
度応答値Sv(t)(下記式2)を求め、これらからS
I値(下記式3)を算出する。その後、所定の時間Δt
pが経過した時点で、時刻(R+Δtp)から時刻(R
+Tp+Δtp)までの時系列デ−タをメモリから読み
出して同様の演算を行う。以下、時間Δtpが経過する
毎にSI値を算出してゆく。
【0005】なお、これらの式において、t[s]は現
在時刻、τは積分期間(時間)、Tは構造物の固有周
期、hは構造物の減衰定数、ωは固有角振動数(ω=2
π/T[rad/s])、ωdは減衰固有角振動数(ω
d=ω×(1−h21/2 [rad/s])である。
【0006】
【数1】
【数2】
【数3】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の振動強度の測定
方法は以上のような処理を実施するものなので、少なく
とも所定時間Tpにおける加速度y(t)の時系列デ−
タを全てメモリに記憶させておかなければならず、精度
の高い演算結果を得ようとすると膨大なメモリ容量が必
要になってしまうという問題があった。例えば所定時間
Tpを10秒、サンプリング周期を10μ秒とすると、
各デ−タ毎に1000個もの値を記憶しておく必要があ
る。なお、大容量のメモリ装置も市販されてはいるが、
これを使用しても処理速度や価格の点で満足のゆくもの
とはならない。
【0008】この発明は、演算速度や演算精度を損なう
ことなく、極めて少ないメモリ容量しか必要としない振
動強度の測定方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係る振動強度
の測定方法は、加速度検出素子からの加速度検出信号に
基づき速度応答値(v(t))を求め、この速度応答値
から最大速度応答値(Sv(t))を求め、この最大速
度応答値から地震強度(SI)を求める振動強度の測定
方法において、所定の時間間隔毎に、速度応答値(v
(t))を記憶し、この記憶した値の所定個数(時間
窓)の中から最大値を求めてそれを最大速度応答値(S
v(t))とし、この最大速度応答値から地震強度値
(SI)を求めると共に、これらの演算を上記時間間隔
の整数倍ずつずらして反復的に行うものである。
【0010】この発明に係る振動強度の測定方法は、加
速度検出素子からの加速度検出信号に基づき速度応答値
(v(t))を求め、この速度応答値から最大速度応答
値(Sv(t))を求め、この最大速度応答値から地震
強度(SI)を求める振動強度の測定方法において、所
定の時間間隔毎に、速度応答値(v(t))を採取し、
第一記憶手段(W0)の記憶値と比較して採取値の方が
大きい場合には第一記憶手段の記憶を採取値に変更し、
第一記憶手段および第二記憶手段の記憶値のうち大きい
方を最大速度応答値(Sv(t))として、この最大速
度応答値から地震強度値(SI)を求めるとともに、上
記時間間隔が所定個数に達する毎に、第二記憶手段の記
憶値を第一記憶手段の記憶値に変更した後第一記憶手段
の記憶値を「0」に変更するものである。
【0011】この発明に係る振動強度の測定方法は、加
速度検出素子からの加速度検出信号に基づき速度応答値
(v(t))を求め、この速度応答値から最大速度応答
値(Sv(t))を求め、この最大速度応答値から地震
強度(SI)を求める振動強度の測定方法において、所
定の時間間隔毎に、速度応答値(v(t))を採取し、
第一記憶手段(W0)の記憶値と比較して採取値の方が
大きい場合には第一記憶手段の記憶を採取値に変更し、
第一の記憶手段および他の複数の記憶手段(W1,W
2,W3)の記憶値のうち最も大きいものを最大速度応
答値(Sv(t))として、この最大速度応答値から地
震強度値(SI)を求めるとともに、上記時間間隔が所
定個数に達する毎に、古い記憶値を持つ記憶手段の記憶
値をこれに次いで古い記憶値を持つ記憶手段の記憶値に
順次変更し、第二の記憶手段の記憶値を第一の記憶手段
の記憶値に変更した後当該第一の記憶手段の記憶値を
「0」に変更するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明のスペクトラム強度値演
算方法に基づく波形記録装置を適用したガス供給システ
ムを示すブロック図である。図において、1は防爆域を
備えたガス製造工場、2はガスタンク、3は高圧導管、
4は防爆域を備えたガバナステ−ション、5は緊急遮断
弁、6は中圧導管、7は防爆域に設置されたガバナ室、
8は低圧導管、9はガスを供給される家庭、10はガス
を供給される工場である。また、11は監視室、12お
よび13は緊急遮断指示、14はガバナ、15は緊急遮
断機能を有したガバナである。
【0013】16は3軸(X,Y,Z軸)計測が可能で
振動に応じて変化する検出信号を出力する半導体加速度
センサ、17はこの検出信号に基づいて振動判別を行い
判別信号を出力する演算処理回路、18は演算処理回路
17から出力されるデジタル(2値)形式の判別信号、
19は振り子などを利用して振動を検出する機械式地震
センサ、20は判別信号18と機械式地震センサ19の
出力信号とが入力され、この両方共が振動検出である場
合に遮断信号を発生させる判定回路、21はこの遮断信
号、22はこの遮断信号21により防爆域においてガス
流路を遮断するガバナである。なお、半導体加速度セン
サ16および演算処理回路17は防爆域内に設置される
ため防爆ケ−スに収容され、機械式地震センサ19およ
び判定回路20は非防爆域であるガバナ室外壁面に設置
された制御盤内に配設されている。
【0014】なお、上記半導体加速度センサ16として
は、例えば、特開平9−43068号公報に記載された
静電容量の変化を利用したセンサおよびその信号処理回
路を用いることができる。同公報の従来の技術の欄にあ
る通り、固定基板と可撓基板との各対向面に電極を着設
して対向配置される静電容量素子を複数対設け、当該基
板面に平行なXY平面を設定し、これと直交するZ軸の
X,Y,Z軸3次元方向の位置の変化を、複数対の静電
容量素子間の静電容量変化に基づき各X,Y,Z軸方向
成分の検出を行うものである。そして、X軸方向の加速
度出力として、静電容量素子C21とC23との静電容
量差(C21−C23)、Y軸方向の加速度出力とし
て、静電容量素子C22とC24との静電容量差(C2
2−C24)、Z軸方向の加速度出力として、静電容量
素子C25の静電容量C25あるいはC21+C22+
C23+C24として検出することができる。他にも、
半導体加速度センサ16としては、静電容量型加速度セ
ンサに限定されず、例えば、ピエゾ抵抗型あるいは圧電
型の加速度センサを使用することもできる。また、半導
体加速度センサ16は3軸(X,Y,Z軸)計測ができ
るようにしたほうがよい。これにより、正確な地震動の
振動計測ができる。特に直下型地震では、Z軸(鉛直)
方向が最初に振動することから、より重要な計測情報を
得ることができる。
【0015】図2はこの発明の実施の形態1による演算
処理回路17およびその周辺部材の詳細な構成を示すブ
ロック図である。図において、23は半導体加速度セン
サ16の検出信号とともに基準電圧回路24および補正
用温度センサ25の出力が入力され、これらの出力であ
る検出信号をΔt毎にサンプリングして加速度、温度、
基準電圧のデ−タを出力する(A/D変換する)センサ
インタフェ−ス、26はメモリ27、リアルタイムクロ
ック28、バックアップ回路29、電源回路30などが
接続されるとともに上記加速度、温度、基準電圧デ−タ
が入力され、各種振動の特性値を演算したり、デジタル
(2値)形式の判別信号18を出力する中央処理装置
(CPU)などの制御部であり、31はこの判別信号1
8を外部に出力するデジタル出力インタフェ−スであ
る。
【0016】制御部26において、32はSI値演算部
32aによって算出された地震動の強度の一つの尺度で
あるSI値と、震度演算部32bによって算出された震
度と、加速度演算部32cによって算出された加速度
と、変位量演算部32dによって算出された変位量と、
速度演算部32eによって算出された速度の各算出値の
中から任意の複数の算出値を選択する算出値選択手段で
ある。すなわち、この算出値選択手段32は、各種演算
機能を必要に応じて適宜組み合わせることにより、設置
現場において最適な設定を提供することができる。ま
た、33はこれらの算出値に基づいて振動判別を行い、
判別信号18を出力するトリガ信号出力手段、34は上
記リアルタイムクロック28のクロック信号に基づいて
判別時間をカウントする第一タイマ、35は上記リアル
タイムクロック28のクロック信号に基づいて保持時間
をカウントする第二タイマである。
【0017】また、36はデジタル入力インタフェ−
ス、37は演算処理結果をリレ−接点出力信号として出
力するリレ−インタフェ−ス、38はアナログ出力イン
タフェ−ス、39はロ−ダインタフェ−スである。この
リレ−インタフェ−ス37は、例えば、直流24ボルト
や交流100ボルトなどの回路を直接、接続できるよう
に構成されており、したがって、アクチュエ−タやバル
ブ、大型の継電器などの各種の負荷を直接動作させるこ
とができるようになっているものである。また、このリ
レ−インタフェ−ス37と図示しない接点側回路とは電
気的に分離して設けられている。なお、リレ−インタフ
ェ−ス37は、リレ−だけでなく、フォトカプラやフォ
トモスリレ−などの分離絶縁型電気部品にも接続するこ
とができる。ロ−ダインタフェ−ス39は、携帯型設定
器を接続するための図示しないロ−ダ接続端子を備え、
例えば特許2523053号公報に開示された手段によ
り算出値選択手段32に算出値を選択させるための設定
信号などを与えるものである。
【0018】なお、電源回路30への外部電源からの配
線や各インタフェ−ス31,36,37,38,39の
配線は、防爆ケ−スの外部に引き出されている。また、
判定信号18はデジタル信号となっているのでノイズに
強くなっており、この配線をガバナ室7から制御盤まで
引き回したとしても誤動作し難くなっている。
【0019】次に動作について説明する。センサインタ
フェ−スが例えば10ms毎などの所定のサンプリング
周期毎に半導体加速度センサ16の検出信号出力などを
サンプリングして加速度、温度、基準電圧のデ−タを出
力すると、制御部26はこれらのデ−タに基づいて各種
振動の特性値を演算したり、デジタル(2値)形式の判
別信号18を出力したりする。そして、例えばこの判別
信号18が出力されると、判定回路20は機械式地震セ
ンサ19の出力も振動検出である場合には遮断信号21
を発生させ、ガバナ22はこの遮断信号21に基づいて
防爆域においてガス流路を自動的に遮断する。これによ
り、地震で低圧導管8などに亀裂などが発生したとして
も、不要なガス漏れを防止することができる。
【0020】なお、これとともに監視室11から緊急遮
断指示12,13が出力されれば、ガバナ14や緊急遮
断機能を有したガバナ15においてもガス流路を遮断す
ることとなり、より確実に不要なガス漏れを防止するこ
とができる。
【0021】次に、地震強度としてSI値を測定する例
を、図3及び図4を参照しつつ以下に説明する。図3は
発明の実施の形態1のアルゴリズムを説明する模式図で
あり、図4は発明の実施の形態1の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。なお、この図4のフロ−チャ−トは上記
半導体加速度センサ16からの加速度が得られるサンプ
リングレ−トと同一周期毎に実施されるものである。但
し、サンプリングレ−トとこのフロ−チャ−トの演算周
期Δtとは異なるものとすることも可能である。
【0022】上記半導体加速度センサ16からの出力は
時間的に変化する加速度信号であり、センサインタフェ
−ス23によりデジタルデ−タに変換されて制御部26
に取り込まれる(図4のST11)。この加速度デ−タ
y(t)を受けたSI値演算部32aは、極めて短い演
算間隔Δt(例えば10m秒)毎に速度応答値v(t)
に変換演算を行う(図4のST12)。この変換演算は
上記式1に示すものであるが、実際には下記式群4に示
す直接積分法などを用いてデジタル的に処理する。これ
により毎回1m秒以下で加速度値y(t)を速度応答値
v(t)に変換でき、図9(b)に示すような速度応答
値v(t)の時系列デ−タを、実質的にリアルタイムに
得ることができる。
【0023】
【数4】
【0024】なお、固有周期Tを与える定数(数式1の
定数ω)はあらかじめ複数(例えば7個)定められてお
り、各定数毎に(すなわち各固有周期T毎に)速度応答
値v(t)の時系列デ−タが算出される。また、上記加
速度センサ16は直交2軸方向(例えば東西方向及び南
北方向)の加速度信号を出力しており、演算により36
0度任意の方向の加速度信号に変換することができるの
で、必要に応じて任意方向に関する速度応答値v(t)
の時系列デ−タを上記同様リアルタイムに演算すること
もできる。図3は、言うまでもないが、ある一つの固有
周期及び一つの方向に関して表現したものである。
【0025】加速度応答v(t)から最大速度応答Sv
(t)及びSI値を求めるアルゴリズムを説明する。図
3(a)は速度応答v(t)の時間的変化を、図3
(b)は次に述べる時間窓の時間的変化を、図3(c)
は最大速度応答Sv(t)の時間的変化を、それぞれ表
している。演算間隔Δtのn倍(nは整数)だけ過去か
ら現時刻までの所定時間を時間窓と呼ぶことにする(図
3では簡単のためにn=3の場合を例に図示している
が、実際にはn=1000程度が適用される)。速度応
答値v(t)用のメモリ領域には、この時間窓内での値
のみが記憶されるようになっている。
【0026】ここで現時刻を仮にt5とすると、時間窓
はt2〜t5となり、メモリ領域には4個の速度応答値
v(t2),v(t3),v(t4),v(t5)が記
憶されている(図4のST13)。そして、この時刻が
n(ここでは1)の倍数である場合には以下の処理を実
施する(図4のST14)。これらの中で絶対値が最も
大きいものを、時刻t5における最大速度応答値Sv
(t5)として別のメモリ領域に格納する(図4のST
15)。同時に、他の固有周期Tに関しても同様に最大
速度応答値Sv(t)を選出する。そして全部(例では
7個)の最大速度応答値Sv(t)から時刻t5におけ
るSI値(例では7個の平均値)を得る(図4のST1
6)。ちなみに時刻t5からSI値を得るまでの演算時
間は3m秒程度である。
【0027】次に、時刻t5から演算間隔Δtが経過し
て時刻t6になると、時間窓はt3〜t6となり、メモ
リ領域から速度応答値v(t2)が消去され、その代わ
りに新たな速度応答値v(t6)が格納される(図4の
ST11〜ST13)。すなわち時刻t6においてメモ
リ領域に記憶されている速度応答値はv(t3)、v
(t4)、v(t5)、v(t6)の4個となる。以
下、上記同様に時刻t6における最大速度応答値Sv
(t)とSI値が算出される(図4のST15、ST1
6)。
【0028】前述の従来技術においては時間窓の範囲内
全ての加速度y(t)をメモリ27に記憶しておいて後
で全ての演算を行うのに対し、この発明では加速度y
(t)から速度応答v(t)にリアルタイムで変換しそ
れを記憶するようにしたので、SI値の演算をするごと
に加速度y(t)から速度応答v(t)を算出する必要
がなく、速度応答v(t)の最大値Sv(t)を求める
比較手順だけでよくなるため演算量が飛躍的に減少し、
制御部26に用いるCPUの演算負荷を大幅に減少させ
ることができた。
【0029】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、半導体加速度センサ16からの加速度検出信号y
(t)に基づき速度応答値(v(t))を求め、この速
度応答値から最大速度応答値(Sv(t))を求め、こ
の最大速度応答値から地震強度(SI)を求める振動強
度の測定方法において、半導体加速度センサ16のサン
プリング間隔毎に、加速度検出信号y(t)に基づいて
演算された速度応答値(v(t))を記憶し、この記憶
した値の所定個数(時間窓)の中から最大値を求めてそ
れを最大速度応答値(Sv(t))とし、この最大速度
応答値から地震強度値(SI)を求めると共に、これら
の演算を上記サンプリング間隔の整数倍(ここでは1
倍)ずつずらして反復的に行うので、従来のように地震
強度値(SI)を求める際に加速度検出信号y(t)に
基づき速度応答値(v(t))を求める必要がなくな
る。
【0030】従って、地震強度値(SI)を求める度に
同じ加速度検出信号y(t)に基づいて速度応答値(v
(t))を求めることがなくなり(つまり同一の演算を
重複して実施することがなくなり)、その分ト−タルの
演算処理負荷を削減することができる。また、従来のも
のと比べた場合、地震強度値(SI)を求めるタイミン
グにおいてはそのタイミングにおける1つの速度応答値
演算を実施すればいいので、当該タイミングにおける瞬
時的な演算処理負荷を格段に削減することもできる。そ
れ故、演算速度や演算精度を損なうことなく演算負荷を
大幅に減少させることができる効果がある。
【0031】実施の形態2.この実施の形態2は、上述
の実施の形態1に対して、さらにメモリ27の使用量を
減少させたものであり、図5及び図6を用いて説明す
る。図5はこの発明の実施の形態2のアルゴリズムを説
明する模式図であり、図6はこの発明の実施の形態2の
手順を示すフロ−チャ−トである。なお、上記図6のフ
ロ−チャ−トは上記半導体加速度センサ16からの加速
度が得られるサンプリングレ−トと同一周期毎に実施さ
れるものである。但し、サンプリングレ−トとこのフロ
−チャ−トの演算周期Δtとは異なるものとすることも
可能である。また、速度応答v(t)をリアルタイムで
算出するところまでは実施の形態1と同様なので、ここ
では詳細説明を省略する(図6のST24、ST2
5)。
【0032】加速度応答v(t)から最大速度応答Sv
(t)及びSI値を求めるアルゴリズムを説明する。図
5(a)は速度応答v(t)の時間的変化を、図5
(b)は時間窓の時間的変化を、図5(d)は最大速度
応答Sv(t)の時間的変化をそれぞれ表している。ま
た、図5(c)は第一メモリ領域W0と第二メモリ領域
W2の使用状況を表している。
【0033】この実施の形態2において特徴的な点は、
時間窓の長さが伸縮する点である。時刻t1における時
間窓の長さはt0〜t1、時刻t2における時間窓はt
0〜t2、というように演算間隔Δtの経過と共に長さ
がΔt×m(m=2n−1、nは定数)に達するまで時
間窓が伸びてゆく(図5の例ではn=4)。さらに時間
間隔Δtが経過したとき(すなわち、時刻がnの整数倍
に達したとき)、時間窓の長さは一旦Δt×nにまで縮
小される。そして再び演算間隔Δtの経過と共に、時間
窓の長さはΔt×mの長さに達するまで伸びる。以後、
時間窓の長さはΔt×nとΔt×mとの間で伸縮を繰り
返す。
【0034】さて、時刻t0においては第一メモリ領域
W0及び第二メモリ領域W1には初期値0が格納されて
いる。演算時間間隔Δtが経過して時刻t1になると時
間窓はt0〜t1となり(図6のST21、ST24、
ST25)、第一メモリ領域W0の記憶値(両方とも
0)と速度応答値v(t1)の絶対値とが比較され、速
度応答値v(t1)の絶対値がW0よりも大きい場合に
は、第一のメモリ領域W0に速度応答値v(t1)の絶
対値がW0の最大速度応答値Sv(W0)として0に代
わって格納される(図6のST26)。そしてW0とW
1との大きい方の値をその時刻における最大速度応答S
v(t1)とする(図6のST27)。そして全部(例
では7個)の最大速度応答値Sv(t)から時刻t5に
おけるSI値を得る(図6のST28)。
【0035】さらに演算時間間隔Δtが経過して時刻t
2になると時間窓はt0〜t2となり(図6のST2
1、ST24、ST25)、第一メモリ領域W0の記憶
値(Sv(W0))および第二メモリ領域W1の記憶値
(0)と速度応答値v(t2)の絶対値とが比較され、
速度応答値v(t2)の絶対値が両者のいずれよりも大
きい場合には、第一のメモリ領域W0を速度応答値v
(t2)の絶対値で書き換え(図6のST26)、最大
速度応答及びSI値を求める(図6のST27、ST2
8)。
【0036】以下、上記同様に時刻t3において手順を
繰り返して、時刻t4に達すると(図6のST21)、
第二メモリ領域W0の値を第一メモリ領域W1の最大速
度応答値Sv(t4)に書き換える(図6のST22)
と共に第一メモリ領域W0の値を0に書き換える(図6
のST23)。また、この後上記同様に図6のST24
からST28の処理を実行してSI値を算出する。
【0037】さらに演算時間間隔Δtが経過して時刻t
5になると、時間窓はt0〜t5となり(図6のST2
1、ST24、ST25)、第一メモリ領域W0の記憶
値(0)および第二メモリ領域W1の記憶値(Sv(t
4))と速度応答値v(t5)の絶対値とが比較され、
速度応答値v(t5)の絶対値が両者のいずれよりも大
きい場合には、第一のメモリ領域W0に速度応答値v
(t5)の絶対値が0に代わって格納される(図6のS
T26)。そして再び最大速度応答及びSI値を求める
(図6のST27、ST28)。
【0038】これらの手順が繰り返され、やがて時刻t
8に達すると、第二メモリ領域W1の値を第一メモリ領
域W0の最大速度応答値Sv(t8)に書き換えると共
に第一メモリ領域W0の値を0に書き換える(図6のS
T22、ST23)。このとき、今まで第二メモリ領域
W1に格納されていたSv(t4)が消失する(すなわ
ち時刻t0〜t4に至るまでの時間窓が消失する)。
【0039】前述の発明の実施の形態1においては時間
窓分のデ−タを記憶するためにn個(例では5個)のメ
モリ領域が必要とされるが、この実施の形態2において
は二個のメモリ領域でこと足りるので、さらに少ないメ
モリ27で演算処理が可能となる。
【0040】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、半導体加速度センサ16からの加速度検出信号y
(t)に基づき速度応答値(v(t))を求め、この速
度応答値から最大速度応答値(Sv(t))を求め、こ
の最大速度応答値から地震強度(SI)を求める振動強
度の測定方法において、半導体加速度センサ16のサン
プリング間隔毎に、加速度検出信号y(t)に基づく速
度応答値(v(t))を採取し、第一記憶手段(W0)
の記憶値と比較して採取値の方が大きい場合には第一記
憶手段の記憶を採取値に変更し、第一の記憶手段および
他の複数の記憶手段(W1,W2,W3)の記憶値のう
ち最も大きいものを最大速度応答値(Sv(t))とし
て、この最大速度応答値から地震強度値(SI)を求め
るとともに、上記サンプリング間隔が所定個数(ここで
は4)に達する毎に、古い記憶値を持つ記憶手段W1の
記憶値をこれに次いで古い記憶値を持つ記憶手段W0の
記憶値に順次変更し、第二の記憶手段W1の記憶値を第
一の記憶手段W0の記憶値に変更した後当該第一の記憶
手段W0の記憶値を「0」に変更するので、従来のよう
に地震強度値(SI)を求める際に加速度検出信号y
(t)に基づき全ての速度応答値(v(t))を求める
必要がなく、しかも、全ての速度応答値(v(t))に
ついて速度応答v(t)の最大値を求めるための比較手
順を実施する必要が無くなる。
【0041】従って、地震強度値(SI)を求める度に
同じ加速度検出信号y(t)に基づいて速度応答値(v
(t))を求めることがなくなり(つまり同一の演算を
重複して実施することがなくなり)、且つ、全ての速度
応答値(v(t))について速度応答v(t)の最大値
を求める比較手順を実施する必要が無くなるので、その
分ト−タルの演算処理負荷を削減することができる。ま
た、実施の形態1と比べても、地震強度値(SI)を求
めるタイミングにおいては速度応答値同士の比較判断の
回数を半分にすることができるので、当該タイミングに
おける瞬時的な演算処理負荷を格段に削減することもで
きる。それ故、演算速度や演算精度を損なうことなく演
算負荷を大幅に減少させることができる効果がある。
【0042】また、リアルタイムで比較判断を実施する
ことで記憶させる速度応答値v(t)を半分に削減して
いるので、演算速度や演算精度を損なうことなく極めて
少ないメモリ容量で振動強度を測定することができる効
果がある。
【0043】この実施の形態2によれば、半導体加速度
センサ16からの加速度検出信号y(t)に基づき速度
応答値(v(t))を求め、この速度応答値から最大速
度応答値(Sv(t))を求め、この最大速度応答値か
ら地震強度(SI)を求める振動強度の測定方法におい
て、半導体加速度センサ16のサンプリング間隔毎に、
加速度検出信号y(t)に基づく速度応答値(v
(t))を採取し、第一記憶手段(W0)の記憶値と比
較して採取値の方が大きい場合には第一記憶手段W0の
記憶を採取値に変更し、第一記憶手段W0および第二記
憶手段W1の記憶値のうち大きい方を最大速度応答値
(Sv(t))として、この最大速度応答値から地震強
度値(SI)を求めるとともに、上記サンプリング間隔
が所定個数(ここでは4)に達する毎に、第二記憶手段
W1の記憶値を第一記憶手段W0の記憶値に変更した後
第一記憶手段W0の記憶値を「0」に変更するので、直
前の時間窓(所定数の時間間隔を合わせてなる時間帯の
こと)のデ−タから得た最大速度応答値と、現在の時間
窓の最大速度応答値との二個の値を記憶すればこと足り
るので、上述した場合に比べても極めて少ない最小のメ
モリ容量で、且つ、演算速度や演算精度を損なうことな
く振動強度を測定することができる効果がある。
【0044】実施の形態3.発明の実施の形態3は、前
記発明の実施の形態1と実施の形態2との中間的な形態
の発明であり、図7および図8を参照して説明する。図
7は発明の実施の形態3のアルゴリズムを説明する模式
図であり、図8は発明の実施の形態3の手順を示すフロ
−チャ−トである。図7(a)は速度応答v(t)の時
間的変化を、図7(b)は次に述べる時間窓の時間的変
化を、図7(c)は時間窓の長さとそれに対応するメモ
リ27の時間的変化を、図7(d)は最大速度応答Sv
(t)の時間的変化を、それぞれ表わしている。なお、
上記図8のフロ−チャ−トは上記半導体加速度センサ1
6からの加速度が得られるサンプリングレ−トと同一周
期毎に実施されるものである。但し、サンプリングレ−
トとこのフロ−チャ−トの演算周期Δtとは異なるもの
とすることも可能である。この実施の形態3は、上記実
施の形態2においてメモリ領域が4つに増えたものに相
当し、その動作も実施の形態2に準ずるものなので、t
0からt8まての動作説明を省略して以下簡略に説明す
る。
【0045】現在時刻がt8が既に経過して時刻t9に
至っていない時点であると仮定し、時間窓の長さはt2
〜t8であり、第一のメモリ領域W0には速度応答v
(t8)が、第二のメモリ領域W1には速度応答v(t
6)とv(t7)とのうちの大きいほうが、第三のメモ
リ領域W2には速度応答v(t4)とv(t5)とのう
ちの大きいほうが、第四のメモリ領域W3には速度応答
v(t2)とv(t3)とのうちの大きいほうが、それ
ぞれ記憶されているものとする。
【0046】時刻t9になると(図8のST31)まず
加速度を読み込み(図8のST36)、速度応答v(t
9)を算出し(図8のST37)、この値と第一のメモ
リ領域W0の記憶値v(t8)とを比較してどちらか大
きいほうを第一のメモリ領域W0に上書きし(図8のS
T38)、第一から第四のメモリ領域W0〜W3のそれ
ぞれの記憶値の中から最も大きなものを選択してこれを
最大速度応答Sv(t9)として別の時系列メモリ領域
に記憶し(図8のST39)、最大速度応答Sv(t
9)値からSI値を算出する(図8のST40)。
【0047】時刻がt10になると(図8のST3
1)、第四のメモリ領域W3に第三のメモリ領域W2の
記憶値を上書きし(図8のST32)、第三のメモリ領
域W2に第二のメモリ領域W1の記憶値を上書きし(図
8のST33)、第二のメモリ領域W1に第一のメモリ
領域W0の記憶値を上書きし(図8のST34)、第一
のメモリ領域W0に「0」を上書きする(図8のST3
5)ので、時刻t2およびt3において得た情報は消失
する。次いで上記同様に図8のST36からST40の
処理を実行してSI値を算出する。
【0048】この実施の形態では、メモリ領域の数を4
つとしたが、もちろんこれに限るものではなく必要に応
じて増減することができる。また、一つのメモリ領域に
対応する演算間隔Δtの数を2(すなわちn=2)とし
て説明したが、実際にはn=1000程度にとることも
可能である。
【0049】前述の発明の実施の形態1においては時間
窓分のデ−タを記憶するためにn個(例えば5個)のメ
モリ領域が必要とされるが、この実施の形態3において
は任意の複数個(例えば4個)のメモリ領域でこと足り
るので、さらに少ないメモリ27で演算処理が可能とな
る。
【0050】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、半導体加速度センサ16からの加速度検出信号y
(t)に基づき速度応答値(v(t))を求め、この速
度応答値から最大速度応答値(Sv(t))を求め、こ
の最大速度応答値から地震強度(SI)を求める振動強
度の測定方法において、半導体加速度センサ16のサン
プリング間隔毎に、加速度検出信号y(t)に基づく速
度応答値(v(t))を採取し、第一記憶手段W0の記
憶値と比較して採取値の方が大きい場合には第一記憶手
段の記憶を採取値に変更し、第一の記憶手段および他の
複数の記憶手段(W1,W2,W3)の記憶値のうち最
も大きいものを最大速度応答値(Sv(t))として、
この最大速度応答値から地震強度値(SI)を求めると
ともに、上記サンプリング間隔が所定個数(ここでは
2)に達する毎に、古い記憶値を持つ記憶手段の記憶値
をこれに次いで古い記憶値を持つ記憶手段の記憶値に順
次変更し、第二の記憶手段W1の記憶値を第一の記憶手
段W0の記憶値に変更した後当該第一の記憶手段W0の
記憶値を「0」に変更するので、従来のように地震強度
値(SI)を求める際に加速度検出信号y(t)に基づ
き全ての速度応答値(v(t))を求める必要がなく、
しかも、全ての速度応答値(v(t))について速度応
答v(t)の最大値を求めるための比較手順を実施する
必要が無くなる。
【0051】従って、地震強度値(SI)を求める度に
同じ加速度検出信号y(t)に基づいて速度応答値(v
(t))を求めることがなくなり(つまり同一の演算を
重複して実施することがなくなり)、且つ、全ての速度
応答値(v(t))について速度応答v(t)の最大値
を求める比較手順を実施する必要が無くなるので、その
分ト−タルの演算処理負荷を削減することができる。ま
た、実施の形態1と比べても、地震強度値(SI)を求
めるタイミングにおいては速度応答値同士の比較判断の
回数を少なくとも半分以下にすることができるので、当
該タイミングにおける瞬時的な演算処理負荷を格段に削
減することもできる。それ故、演算速度や演算精度を損
なうことなく演算負荷を大幅に減少させることができる
効果がある。
【0052】また、リアルタイムで比較判断を実施する
ことで記憶させる速度応答値v(t)を削減しているの
で、演算速度や演算精度を損なうことなく極めて少ない
メモリ容量で振動強度を測定することができる効果があ
る。
【0053】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係る発明によ
れば、加速度検出素子からの加速度検出信号に基づき速
度応答値(v(t))を求め、この速度応答値から最大
速度応答値(Sv(t))を求め、この最大速度応答値
から地震強度(SI)を求める振動強度の測定方法にお
いて、所定の時間間隔毎に、速度応答値(v(t))を
記憶し、この記憶した値の所定個数(時間窓)の中から
最大値を求めてそれを最大速度応答値(Sv(t))と
し、この最大速度応答値から地震強度値(SI)を求め
ると共に、これらの演算を上記時間間隔の整数倍ずつず
らして反復的に行うので、従来のように地震強度値(S
I)を求める際に加速度検出信号に基づき速度応答値
(v(t))を求める必要がなくなる。
【0054】従って、地震強度値(SI)を求める度に
同じ加速度検出信号に基づいて速度応答値(v(t))
を求めることがなくなり(つまり同一の演算を重複して
実施することがなくなり)、その分ト−タルの演算処理
負荷を削減することができる。また、従来のものと比べ
た場合、地震強度値(SI)を求めるタイミングにおい
てはそのタイミングにおける1つの速度応答値演算を実
施すればいいので、当該タイミングにおける瞬時的な演
算処理負荷を格段に削減することもできる。それ故、演
算速度や演算精度を損なうことなく演算負荷を大幅に減
少させることができる効果がある。
【0055】請求項2および請求項3に係る発明によれ
ば、加速度検出素子からの加速度検出信号に基づき速度
応答値(v(t))を求め、この速度応答値から最大速
度応答値(Sv(t))を求め、この最大速度応答値か
ら地震強度(SI)を求める振動強度の測定方法におい
て、所定の時間間隔毎に、速度応答値(v(t))を採
取し、第一記憶手段(W0)の記憶値と比較して採取値
の方が大きい場合には第一記憶手段の記憶を採取値に変
更し、第一の記憶手段および他の複数の記憶手段(W
1,W2,W3)の記憶値のうち最も大きいものを最大
速度応答値(Sv(t))として、この最大速度応答値
から地震強度値(SI)を求めるとともに、上記時間間
隔が所定個数に達する毎に、古い記憶値を持つ記憶手段
の記憶値をこれに次いで古い記憶値を持つ記憶手段の記
憶値に順次変更し、第二の記憶手段の記憶値を第一の記
憶手段の記憶値に変更した後当該第一の記憶手段の記憶
値を「0」に変更するので、従来のように地震強度値
(SI)を求める際に加速度検出信号に基づき速度応答
値(v(t))を求める必要がなく、しかも、全ての速
度応答値(v(t))について速度応答v(t)の最大
値を求める比較手順を実施する必要が無くなる。
【0056】従って、地震強度値(SI)を求める度に
同じ加速度検出信号に基づいて速度応答値(v(t))
を求めることがなくなり(つまり同一の演算を重複して
実施することがなくなり)、且つ、全ての速度応答値
(v(t))について速度応答v(t)の最大値を求め
る比較手順を実施する必要が無くなるので、その分ト−
タルの演算処理負荷を削減することができる。また、上
述したものと比べても、地震強度値(SI)を求めるタ
イミングにおいては速度応答値同士の比較判断の回数を
少なくとも半分以下にすることができるので、当該タイ
ミングにおける瞬時的な演算処理負荷を格段に削減する
こともできる。それ故、演算速度や演算精度を損なうこ
となく演算負荷を大幅に減少させることができる効果が
ある。
【0057】また、リアルタイムで比較判断をして記憶
させる速度応答値を削減しているので、演算速度や演算
精度を損なうことなく極めて少ないメモリ容量で振動強
度を測定することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を適用したガス供給システムを示すブ
ロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1による演算処理回路お
よびその周辺の詳細な構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1のアルゴリズムを説明
する模式図である。
【図4】この発明の実施の形態1の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図5】この発明の実施の形態2のアルゴリズムを説明
する模式図である。
【図6】この発明の実施の形態2の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図7】この発明の実施の形態3のアルゴリズムを説明
する模式図である。
【図8】この発明の実施の形態3の手順を示すフロ−チ
ャ−トである。
【図9】ある固有周期における加速度、速度応答及び最
大速度応答の関係を示す波形図である。
【図10】ある時点における最大速度応答のスペクトル
を示す波形図である。
【図11】従来技術を示す波形図である。
【符号の説明】
1 ガス製造工場 2 ガスタンク 3 高圧導管 4 ガバナステ−ション 5 緊急遮断弁 6 中圧導管 7 ガバナ室 8 低圧導管 9 家庭 10 工場 11 監視室 12,13 緊急遮断指示 14 ガバナ 15 緊急遮断機能を有したガバナ 16 半導体加速度センサ 17 演算処理回路 18 判別信号 19 機械式地震センサ 20 判定回路 21 遮断信号 22 ガバナ 23 センサインタフェ−ス 24 基準電圧回路 25 補正用温度センサ 26 制御部 27 メモリ 28 リアルタイムクロック 29 バックアップ回路 30 電源回路 31 デジタル出力インタフェ−ス 32 算出値選択手段 32a SI値演算部 32b 震度演算部 32c 加速度演算部 32d 変位量演算部 32e 速度演算部 33 トリガ信号出力手段 34 第一タイマ 35 第二タイマ 36 デジタル入力インタフェ−ス 37 リレ−インタフェ−ス 38 アナログ出力インタフェ−ス 39 ロ−ダインタフェ−ス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田久保 光 東京都渋谷区渋谷2丁目12番19号 株式 会社山武内 (72)発明者 清水 善久 埼玉県幸手市香日向2−26−3 (72)発明者 小金丸 健一 東京都豊島区東池袋1−48−6−908 (56)参考文献 特開 平10−123258(JP,A) 特開 昭62−12884(JP,A) 特開 平8−36062(JP,A) 特開 平3−262930(JP,A) 特開 平10−123257(JP,A) 特開 昭61−234382(JP,A) 特開 平3−262929(JP,A) 特開2000−249771(JP,A) 特開2000−249772(JP,A) 特公 平4−35035(JP,B2) 特公 平6−35935(JP,B2) 特許2545504(JP,B2) 特許2800911(JP,B2) 特許2957572(JP,B1) 小金丸健一、清水善久、簗田貴、古川 洋之、田久保光,“新SIセンサーのS I値計算方法”,第33回地盤工学研究発 表会−平成10年度発表講演集(2分冊の 2)−,日本,社団法人地盤工学会, 1998年 5月25日,1233,p.2471− 2472 Ikuo Towhata, J. K. Park, R. P. Ore nse and Hiroyuki K ano, ”Use of spect rum intensity for immediate detectio n of subsoil lique faction”,Soils and Foundations,日本,Ja panese Geotechnica l Society,1996年 6月,第 36巻、第2号,p.29−44 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01V 1/00 - 1/52 G01H 1/00 - 1/16 G01H 11/00 - 11/08 JICSTファイル(JOIS)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度検出素子からの加速度検出信号に
    基づき速度応答値を求め、この速度応答値から最大速度
    応答値を求め、この最大速度応答値から地震強度を求め
    る振動強度の測定方法において、 所定の時間間隔毎に、速度応答値を記憶し、この記憶し
    た値の所定個数の中から最大値を求めてそれを最大速度
    応答値とし、この最大速度応答値から地震強度値を求め
    ると共に、これらの演算を上記時間間隔の整数倍ずつず
    らして反復的に行うことを特徴とする振動強度の測定方
    法。
  2. 【請求項2】 加速度検出素子からの加速度検出信号に
    基づき速度応答値を求め、この速度応答値から最大速度
    応答値を求め、この最大速度応答値から地震強度を求め
    る振動強度の測定方法において、 所定の時間間隔毎に、速度応答値を採取し、第一記憶手
    段の記憶値と比較して採取値の方が大きい場合には第一
    記憶手段の記憶を採取値に変更し、第一記憶手段および
    第二記憶手段の記憶値のうち大きい方を最大速度応答値
    として、この最大速度応答値から地震強度値を求めると
    ともに、 上記時間間隔が所定個数に達する毎に、第二記憶手段の
    記憶値を第一記憶手段の記憶値に変更した後第一記憶手
    段の記憶値を「0」に変更することを特徴とする振動強
    度の測定方法。
  3. 【請求項3】 加速度検出素子からの加速度検出信号に
    基づき速度応答値を求め、この速度応答値から最大速度
    応答値を求め、この最大速度応答値から地震強度を求め
    る振動強度の測定方法において、 所定の時間間隔毎に、速度応答値を採取し、第一記憶手
    段の記憶値と比較して採取値の方が大きい場合には第一
    記憶手段の記憶を採取値に変更し、第一の記憶手段およ
    び他の複数の記憶手段の記憶値のうち最も大きいものを
    最大速度応答値として、この最大速度応答値から地震強
    度値を求めるとともに、 上記時間間隔が所定個数に達する毎に、古い記憶値を持
    つ記憶手段の記憶値をこれに次いで古い記憶値を持つ記
    憶手段の記憶値に順次変更し、第二の記憶手段の記憶値
    を第一の記憶手段の記憶値に変更した後当該第一の記憶
    手段の記憶値を「0」に変更することを特徴とする振動
    強度の測定方法。
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