JP3468634B2 - 冷凍装置及び水冷式冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置及び水冷式冷凍装置

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JP3468634B2 JP06409396A JP6409396A JP3468634B2 JP 3468634 B2 JP3468634 B2 JP 3468634B2 JP 06409396 A JP06409396 A JP 06409396A JP 6409396 A JP6409396 A JP 6409396A JP 3468634 B2 JP3468634 B2 JP 3468634B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置に関し、
特に冷媒として非共沸混合冷媒を用いかつ水冷式シェル
・アンド・チューブ形凝縮器を備えた水冷式冷凍装置に
適切なものである。
【0002】
【従来の技術】非共沸混合冷媒は、冷凍サイクル凝縮過
程の気液混合域(二相域)において、同一凝縮圧力の時
飽和蒸気圧線上の凝縮温度が最も高く、飽和液線上の凝
縮温度が最も低い性質をもった温度勾配のある冷媒であ
る。
【0003】従って、本冷媒を水冷式冷凍装置の水冷式
シェル・アンド・チューブ形凝縮器に用いた場合、特開
平4−116358に示す従来の水冷式シェル・アンド
・チューブ形凝縮器では、シェル長手方向と平行に流れ
る冷却水に対し冷媒は鉛直方向に流れる構造であるため
熱伝達率が低下し、非共沸混合冷媒の温度勾配特性を生
かした冷媒と冷却水の対向流化が重要課題となる。
【0004】また、特開平6−42886や特開昭64
−23071に示すシェル・アンド・チューブ形凝縮器
では、冷媒と水の流れが対向流ではあるが凝縮した液冷
媒が伝熱管を覆うため伝熱管の熱伝達率が低下する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、水冷式
冷凍装置の水冷式シェル・アンド・チューブ形凝縮器に
非共沸混合冷媒を封入した場合、冷媒物性値上冷凍サイ
クル凝縮過程での気液混合域(二相域)の同一凝縮圧力
において凝縮温度に温度勾配があるため、冷媒と冷却水
の流れが鉛直方向に交わり熱交換する構造では熱伝達率
が低下し、水冷式冷凍装置の能力低下及び吐出圧力上昇
により消費電力の増加に至る欠点があった。
【0006】本発明の目的は、非共沸混合冷媒を使用し
た冷凍装置において、高温冷媒ガスの凝縮作用を促進さ
せて熱伝達率の向上を図り、能力向上及び吐出圧力低下
により消費電力を低減し得る冷凍装置及び水冷式冷凍装
置を得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の特徴は、圧縮機、凝縮器、冷却器及び
膨張弁を備え、非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置におい
て、前記凝縮器は、上下方向に配置された複数個の凝縮
器から構成され、上部凝縮器で冷却された前記非共沸混
合冷媒から凝縮液化した冷媒液を速やかに下部凝縮器へ
流下させ、上部凝縮器では主にガス域を形成し、下部凝
縮器では数種冷媒の気液混合の二相域を形成する構成
すると共に、前記上部凝縮器の冷媒出口部にはせきを設
け、更に該せきに滞留した凝縮液冷媒を前記下部凝縮器
の冷媒液出口側に直接導くためのバイパス管を設けた
とにある。
【0008】本発明の第2の特徴は、圧縮機、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器、水冷却器、膨張弁及
びその他補器から構成され、冷媒として非共沸混合冷媒
を用いた水冷式冷凍装置において、前記水冷式シェル・
アンド・チューブ形凝縮器を複数個上下方向に配置し、
上方の凝縮器で前記非共沸混合冷媒を構成する数種高温
冷媒のうち初めに凝縮液化した冷媒液を下方の凝縮器へ
流下させ、上方の凝縮器では主にガス域を形成し、下方
の凝縮器では前記数種冷媒の気液混合の二相域を形成す
る構成にすると共に、前記上方の凝縮器の冷媒出口部に
はせきを設け、更に該せきに滞留した凝縮液冷媒を前記
下方の凝縮器の冷媒液出口側に直接導くためのバイパス
管を設けたことにある。
【0009】上記発明において、上部凝縮器の冷媒出
口部にせきを設け、該せきに滞留した凝縮液冷媒をバイ
パス管を介して下部凝縮器の冷媒出口にバイパスさせ
ようにしているので、冷媒液をより速く上部凝縮器か
下部凝縮器の冷媒出口側に排出することができる。
【0010】また、上部凝縮器へ流入する冷媒入口部を
凝縮器長手方向に複数個設けても良い。
【0011】さらに、非共沸混合冷媒は、ジフルオロメ
タン、1,1,1,2−テトラフルオロメタン、および
ペンタフルオロメタンを成分とする3種混合冷媒等が適
切である。なお、非共沸混合冷媒として、ジフルオロメ
タンとペンタフルオロメタンを成分とする2種混合冷媒
等も使用できる。
【0012】本発明の第3の特徴は、圧縮機、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器、水冷却器、膨張弁及
びその他補器から構成され、冷媒として非共沸混合冷媒
を用いた水冷式冷凍装置において、凝縮器を複数個上下
方向に配置し、上下各凝縮器に流通する冷媒の出入口部
を各凝縮器の上部と下部に互いに対角線上に配置される
ように設け、上部凝縮器の冷媒出口部と下部凝縮器の冷
媒入口部とを連絡管で接続し、かつ各凝縮器にはその長
手方向に冷却水を通過させる伝熱管を多数配設し、冷却
水は冷却水入口部から各凝縮器内の伝熱管内を通過後冷
却水出口から排出される構成とし、伝熱管外を流通する
冷媒と伝熱管内を流通する冷却水の流れを対向流にする
と共に、前記上部凝縮器の冷媒出口部にはせきを設け、
更に該せきに滞留した凝縮液冷媒を前記下部凝縮器の冷
媒液出口側に直接導くためのバイパス管を設けたことに
ある。
【0013】上記発明において、それぞれの凝縮器の胴
部径を必要に応じそれぞれ異なる胴径にしても良く、ま
た最下部の凝縮器の胴部を他の凝縮器胴部と異なる大き
さとしても良い。
【0014】なお、前記冷却水は複数の凝縮器のうち下
方の凝縮器から上方の凝縮器に流れるようにして一系統
するのが良い。
【0015】さらに、凝縮器に搭載する伝熱管を各凝縮
器単位でそれぞれ異なる熱伝達性能のものを使用しても
良く、また最下部の凝縮器に搭載する伝熱管の熱伝達性
能を他の凝縮器と異なる熱伝達性能の伝熱管としても良
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の具体的実施例を図面を用
いて説明する。◆図1は本発明を適用した第1の実施例
の水冷式冷凍装置のサイクル系統図であり、その構成
は、圧縮機1、水冷式シェル・アンド・チューブ形凝縮
器2、水冷却器3、膨張弁4からなり、矢印は冷媒の流
れ方向を示す。
【0019】図2は図1に示す水冷式シェル・アンド・
チューブ形凝縮器2の内部構造図を示す断面図で、凝縮
器2は上下2段に分かれ、冷媒系路は接続管6で一系統
に形成されている。また、冷却水経路は下部の凝縮器1
2から上部の凝縮器11の方向に流れるように一系統に
形成されている。圧縮機1はレシプロ型、スクリュ−
型、スクロ−ル型あるいはロ−タリ−型などが使用でき
る。膨張弁4は非共沸混合冷媒に適した膨張弁であり、
圧縮機1の吸入側配管に感熱筒50を取り付けている。
51は均圧管である。
【0020】本実施例の冷凍装置は、圧縮機、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器、水冷却器、膨張弁、
その他補器から構成され、冷媒として非共沸混合冷媒を
用いている。前記水冷式シェル・アンド・チューブ形凝
縮器は、凝縮器を複数個上下方向に配置し、各凝縮器1
1,12の伝熱管外を流通する冷媒の出入口部を凝縮器
長手方向に対し上下に対角線上に設け、上部凝縮器11
の冷媒出口部と下部凝縮器12の入口部とを連絡管6で
接続している。冷却水は下部凝縮器11の冷却水入口部
8から流入し、サイドカバ−9側に設けられた冷却水の
タ−ン部でターンし、冷却水出口部10に達する構成と
され流路を一系統としている。伝熱管14外を流通する
冷媒と伝熱管14内を流通する冷却水の流れは対向流と
なるように構成されている。
【0021】圧縮機1で圧縮された高温高圧のガス冷媒
は、水冷式シェル・アンド・チューブ形凝縮器2内の凝
縮器11内に流入する。このとき、冷媒ガスは、水冷式
シェル・アンド・チューブ形凝縮器2の上部に配置され
た凝縮器11の冷媒ガス入口部5より上部凝縮器11内
に流入し、凝縮用伝熱管13内を流れる冷却水と熱交換
し、冷却される。上部凝縮器11と下部凝縮器12とは
接続部(連絡管6)で接続され、上部凝縮器11で凝縮
された液冷媒またはガス冷媒は下部の凝縮器12内に流
入して凝縮用伝熱管14内の冷却水と熱交換し、さらに
冷却されガス冷媒は冷媒液となる。また、下部凝縮器1
2内の下部に溜まった冷媒液もまた冷却水により過冷却
される。この冷媒液は、冷媒出口部7から流出し、膨張
弁4により減圧され、水冷却器3内の蒸発用伝熱管内へ
流入する。そして、水冷却器3内の蒸発用伝熱管外の冷
水と熱交換し、再び圧縮機1へ戻る。前記凝縮用伝熱管
13、14はフイン付伝熱管である。
【0022】このように、本実施例では、上部凝縮器で
非共沸混合冷媒を構成する数種高温冷媒のうち初めに凝
縮液化した冷媒液を速やかに下部凝縮器へ流下させて主
にガス域を形成し、下部凝縮器では前記数種冷媒の気液
混合の二相域を形成することによって、上部凝縮器での
三種冷媒のうち後から凝縮する冷媒の凝縮作用を促進す
ることができる。
【0023】前記非共沸混合冷媒としては、R32,R
125,R134aの三種の混合冷媒であるR407
C、あるいはR32,R125の二種の混合冷媒である
R410A、およびR410Aとは混合比のみが異なる
R410Bなどが利用される。
【0024】なお、前記非共沸混合冷媒の成分を具体的
に述べれば、R407Cは、ジフルオロメタン、1,
1,1,2−テトラフルオロメタンおよびペンタフルオ
ロメタンを成分とする非共沸混合冷媒であり、前記R4
10Aはジフルオロメタンとペンタフルオロメタン、R
410BはR410Aのジフルオロメタンとペンタフル
オロメタンの成分の混合比が異なる冷媒である。また、
他の非共沸混合冷媒としては、1,1,1−トリフルオ
ロメタン、1,1,1,2−テトラフルオロメタンおよ
びペンタフルオロメタンを成分とするR404等があ
る。
【0025】また、非共沸混合冷媒R407Cを冷水装
置で使用した場合の一般的な運転仕様は、凝縮温度40
°C(圧力16.7kg/cm2G)、蒸発温度(0°C
(圧力5kg/cm2G)、圧力比3.2、得られる冷水の
温度は7°Cである。
【0026】上部凝縮器11、下部凝縮器12の内部に
おける冷媒および冷却水の温度特性は図11に示すよう
に、上部凝縮器11内では冷媒温度は約80°Cから4
5°C過ぎ位までのガス域の温度範囲となり、下部凝縮
器12内では45°C過ぎ位から35°C位の範囲の温
度で気液混合の二相域と液域とになる。そして、冷却水
温度は入口部で30°C、出口部で35°Cとなる。
【0027】一方、非共沸混合冷媒R407Cを構成す
る三種冷媒R32,R125,R134Aの中ではR1
34A冷媒が他の冷媒R32,R125よりも沸点が高
いため早く凝縮液化するが、冷媒密度が小さいため循環
量が少なく能力が小さいという特性がある。したがっ
て、ガス温度が高い凝縮器11内での他の冷媒R32,
R125の凝縮作用を促進するためには既に液化した冷
媒液を速やかに下部の凝縮器12へ移動させ、伝熱面積
を多く確保してやることにより凝縮作用は促進される。
【0028】上記実施例において、冷媒は凝縮器の左上
の冷媒入口部5から流入し、右方向へ移動する。そし
て、上下の凝縮器を接続する接続部6を通過して、下部
凝縮器12内へ流入する。この下部凝縮器12内では、
左下の冷媒出口部7へ向かって左方向へ移動し、冷媒出
口部7より流出する。
【0029】冷却水は、凝縮器2左下部の冷却水入口部
8からサイドカバ−9側へ伝熱管14内を右方向に移動
する。そして、サイドカバ−9内を上方向に移動し、上
部凝縮器11の伝熱管13内を左方向に移動して、冷却
水出口部10より流出することになる。このように本実
施例によれば、冷媒と冷却水の流れ方向が互い違いとな
る対向流とすることが可能となり、凝縮器内での各流体
の流路長を充分確保することで伝熱管外の冷媒の速度成
分を向上させることができ、かつ対向流とすることで管
内外の温度差を拡大することができ、伝熱管における管
外熱伝達性能を向上させることが可能となる。
【0030】特に、管外凝縮における熱伝達性能の低下
が著しいことが、一般的に知られている非共沸混合冷媒
を冷媒として用いた場合、その効果は大きくなる。
【0031】サイドカバ−9は凝縮器本体にボルトなど
で締め付け固定してあり取外しが可能である。また、該
サイドカバ−9内の通路面積は伝熱管の通路面積と等し
い面積にしている。また、冷却水入口部8および冷却水
出口部10を形成するカバ−はボルト締め固定により取
り外し可能になっており、伝熱管内の清掃が可能なよう
に構成されている。
【0032】上部凝縮器11と下部凝縮器12における
凝縮用伝熱管の熱伝達率がそれぞれ異なるものを使用し
ても良い。すなわち、冷媒ガスが支配的になる上部凝縮
器11では、凝縮用伝熱管として熱伝達率の高い高性能
伝熱管とし、また冷媒液が支配的となる下部の凝縮器1
2内では、熱伝達率の低い伝熱管を搭載する。これによ
り、冷媒と冷却水の流れが対向流となる上、冷却水通過
断面積を同一とし、かつガス域、液域に対して、それぞ
れに必要十分な熱交換性能をもたせることが可能とな
る。また、下部の凝縮器12内に搭載する伝熱管を部品
単価の低い熱伝達率の低い伝熱管でまかなえることか
ら、機器のコストをより安価にすることもでき、原価低
減を図れる。
【0033】次に、本発明の第2実施例を図3により説
明する。◆この実施例は、上下方向にそれぞれ配置した
凝縮器11,12の胴部の径がそれぞれ異なるようにし
たものである。凝縮器内における冷媒の状態は、高温高
圧の冷媒ガスと、冷却水により凝縮され滴下した冷媒液
とからなる。このとき、上部凝縮器11内は冷媒ガスで
満たされ、かつ下部凝縮器12内は冷媒液で満たされる
ように、それぞれの状態における冷媒の体積より、圧力
容器の内容積が求められる。この内容積からそれぞれの
凝縮器の胴部胴径を決定する。ここで、冷媒ガスの気液
状態の割合は、冷凍装置の運転状態において異なるが、
一般的に規定されている標準条件における運転状態を想
定して算定すればよい。
【0034】本実施例でも冷媒と冷却水の流れは対向流
となっており、容器の胴径を自由に組合せることができ
る。また、凝縮器内に流入する冷媒量の脈動により発生
する共鳴音に対しても、容器の胴径を変化させることで
共鳴周波数を変化させることが可能となり、騒音低減も
図れる。
【0035】本発明の第3実施例を図4により説明す
る。◆図において、圧縮機1で圧縮された高温高圧の冷
媒ガスは、冷媒ガス入口部15より凝縮器内に流入す
る。その後、凝縮器内冷媒室を長手方向に対して平行に
仕切る仕切板22に沿って、順次タ−ンを繰返し、冷媒
出口部16へ移動し流出する。また、冷却水は、凝縮器
左下部の冷却水入口部17からサイドカバ−18側へと
伝熱管内23を移動し、さらにサイドカバ−18内で再
度冷却水出入口を有するサイドカバ−19側へ移動す
る。このようにタ−ンを順次繰返して移動し、冷却水出
口部20から流出する構成としている。冷媒と冷却水と
は流れが対向流となっている。
【0036】本発明の第4の実施例を図5、図6により
説明する。◆図において、圧縮機1で圧縮された高温高
圧の冷媒ガスは、冷媒ガス入口部24より凝縮器内に流
入し、上部冷媒室25内で分岐され、下部冷媒室26と
接続する伝熱管33内を通り、下部冷媒室26へ移動す
る。その後、冷媒液出口部27から流出する。この上部
と下部を接続する熱交換部(凝縮部)32の断面は、図
6に示すように熱交換部32の管内の同心円上に凝縮用
伝熱管33を配置した2重管構造となっている。冷却水
は、冷却水入口部28から下部冷却水室29内に入り、
分岐されて上部冷却水室31と接続する熱交換部32内
(2重管の外側通路)を通り、上部冷却水室31へ移動
し、冷却水出口部30から流出する。したがって、冷媒
と冷却水の流れは、それぞれ上から下へ、下から上へと
互い違いとなる対向流となる。
【0037】図7、図8はそれぞれ上記第4実施例にお
ける熱交換部32の他の例を示す断面図である。図7
は、熱交換部32の同心円上に冷媒流路と冷却水流路を
交互に配置した4重管構造としたものであり、このよう
に流路を多くすればするほど伝熱面積を増大できる。図
8は、熱交換部32内に凝縮用伝熱管33を複数本散在
させた構造としたものである。この場合においても、冷
媒と冷却水の流れ方向を対向流とすることが可能であ
る。
【0038】本発明の第5実施例を図9により説明す
る。◆上部凝縮器11で凝縮された液冷媒が下部凝縮器
12の伝熱管14に滴下すると滴下された伝熱管の熱伝
達率は著しく低下し、滴下しない時と同様の冷凍効果を
得るには伝熱面積を増やす必要がある。
【0039】そこでこの実施例では、上部凝縮器11の
冷媒出口部にせき34を設け、上部凝縮器11で凝縮さ
れた液冷媒が下部凝縮器12の伝熱管14に滴下するこ
とを防止し、せきに滞留した液冷媒をバイパス管35を
介して下部凝縮器12の底部に直接導き、冷媒液出口部
7から迅速に流出させるようにしたものである。これに
より、伝熱管14の熱伝達率の低下を防止できる。バイ
パス管35下端には小孔351が形成されている。ま
た、バイパス管35は下部凝縮器12の液溜り部分に導
くようにしたが、これを水冷式シェル・アンド・チュー
ブ形凝縮器2の出口側液ライン配管に接続してもよく、
さらに液ラインに受液器等を設けた場合には直接受液器
に接続してもよい。また、バイパス管35は凝縮器12
の内部を通しても、凝縮器12の外側から液溜り部に連
絡するようにしてもよい。バイパス管35は凝縮器11
内に溜った油を回収する作用もあり、冷凍サイクル全体
の油不足をなくす効果もある。
【0040】本発明の第6実施例を図10により説明す
る。◆圧縮機1で圧縮した高温高圧の冷媒ガスは、上段
凝縮器37の長手方向に配設した冷媒入口部ガスヘッダ
36により均一に分配され上段凝縮器37内に流入し、
中段凝縮器38を通り、さらに下段凝縮器39を通って
冷媒液出口部42から流出する。このとき冷却水は、冷
却水入口部43から流入し、冷却水折り返し用サイドカ
バ−40部でターンした後、冷却水折り返し用サイドカ
バ−41部で再ターンして冷却水出口部44から流出す
る。冷媒と冷却水の流れも対向流化している。上段凝縮
器37に流入する冷媒ガスは冷媒入口部ガスヘッダ36
を介して分配されることにより、上段凝縮器37内の冷
媒分布が均一となり伝熱面積を有効に使うことができ
る。上段凝縮器37、中段凝縮器38、下段凝縮器39
のシェル径は、冷媒の状態、すなわちガス域、二相域、
液域における冷媒比容積により決定することにより伝熱
面積を有効に使え、むだな過冷却を防止でき消費電力の
低減を図ることができる。また、各冷媒状態に応じて最
適な伝熱管を使用することにより熱伝達率の向上も図れ
る。
【0041】上記各実施例によれば、水冷式冷凍装置の
水冷式シェル・アンド・チュ−ブ形凝縮器内での冷媒と
冷却水の流れを、全ての流路で対向流とすることが可能
となり、高温冷媒ガスの凝縮作用の促進を計ることがで
き、伝熱管内外の温度差を拡大することができ、凝縮用
伝熱管における管外熱伝達性能を向上させることができ
る。
【0042】また、凝縮器内での各流体の流路長さを充
分確保することができ、伝熱管外の冷媒の速度成分を向
上させることが可能となり、さらに管内外の温度差も拡
大することができる。
【0043】したがって、熱伝達率の向上を図り、水冷
式冷凍装置の能力向上及び吐出圧力低下による消費電力
低減効果が得られる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、冷凍装置の凝縮器を複
数個上下に配設すると共に、上部凝縮器で凝縮した液冷
媒を速やかに下部凝縮器側に流下させるようにし、上部
凝縮器では主にガス域を、下部凝縮器では数種冷媒の気
液混合の二相域を形成する構成にしているので、上部凝
縮器での高温冷媒ガスの凝縮作用を促進させることがで
き、熱伝達率が向上して冷凍装置の能力を向上できると
共に吐出圧力も低下させることが可能となり、消費電力
低減を図ることができる効果がある。また、本発明によ
れば、上部凝縮器の冷媒出口部にせきを設け、該せきに
滞留した凝縮液冷媒を下部凝縮器の冷媒液出口側に直接
導くためのバイパス管を設けているので、上部凝縮器で
凝縮された液冷媒が下部凝縮器の伝熱管に滴下すること
を防止でき、せきに滞留した液冷媒を下部凝縮器の冷媒
液出口側から迅速に流出させることができるので、伝熱
管の熱伝達率の低下を防止できる。 さらに、上記バイパ
ス管を設けたことにより、凝縮器内に溜った油を回収で
きる作用もあり、冷凍サイクル全体の油不足を解消でき
る効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷凍装置の第1実施例を示すもので、
水冷式冷凍装置のサイクル系統図である。
【図2】図1の水冷式シェル・アンド・チューブ形凝縮
器の内部構造を示す縦断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示すもので、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器の内部構造を示す縦断
面図である。
【図4】本発明の第3の実施例を示すもので、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器の内部構造を示す縦断
面図である。
【図5】本発明の第4の実施例を示すもので、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器の内部構造を示す縦断
面図である。
【図6】図5のA−A断面図である。
【図7】図5、図6の実施例の変形例を示すもので、図
5に相当する図である。
【図8】図5、図6の実施例の別の変形例を示すもの
で、図5に相当する図である。
【図9】本発明の第5実施例を示すもので、水冷式シェ
ル・アンド・チューブ形凝縮器の内部構造を示す縦断面
図である。
【図10】本発明の第6実施例を示すもので、水冷式シ
ェル・アンド・チューブ形凝縮器の内部構造を示す縦断
面図である。
【図11】上部凝縮器及び下部凝縮器の内部における冷
媒及び冷却水の温度特性を示す線図である。
【符号の説明】
1…圧縮機 2…水冷式シェル・アンド・チューブ形凝
縮器 3…水冷却器 4…膨張弁 5…冷媒ガス入口部 6…連絡管 7…冷
媒液出口部 8…冷却水入口部 9…サイドカバ− 1
0…冷却水出口部 11…上部凝縮器 12…下部凝縮
器 13…上部凝縮器の伝熱管 14…下部凝縮器の伝
熱管 15…冷媒ガス入口部 16…冷媒液出口部 1
7…冷却水入口部 18…冷却水折り返し用サイドカバ
− 19…冷却水出入口用サイドカバ− 20…冷却水
出口部 21…凝縮器胴部 22…仕切板 23…伝熱
管 24…冷媒ガス入口部 25…上部冷媒室、26…
下部冷媒室、27…冷媒液出口部、28…冷却水入口部 29…下部冷却水室 30…冷却水出口部 31…上部
冷却水室 32…熱交換部 33…凝縮用伝熱管 34
…せき 35…バイパス管 36…冷媒入口部ガスヘッダ 37…上段凝縮器 38
…中段凝縮器 39…下段凝縮器 40…冷却水折り返
し用サイドカバ− 41…冷却水折り返し用サイドカバ
− 42…冷媒液出口部 43…冷却水入口部 44…冷却水出口部。
フロントページの続き (72)発明者 小松 満 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 空調システム事業部内 (72)発明者 伊藤 浩二 静岡県清水市村松390番地 株式会社 日立製作所 空調システム事業部内 (72)発明者 茂田 孝治 静岡県清水市村松390番地 日立清水エ ンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−218040(JP,A) 特開 平8−75323(JP,A) 特開 昭64−23071(JP,A) 特開 昭60−248996(JP,A) 特開 平8−233408(JP,A) 特開 平8−338671(JP,A) 特公 昭53−44251(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 7/00 F25B 39/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機、凝縮器、冷却器及び膨張弁を備
    え、非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置において、 前記凝縮器は、上下方向に配置された複数個の凝縮器か
    ら構成され、上部凝縮器で冷却された前記非共沸混合冷
    媒から凝縮液化した冷媒液を速やかに下部凝縮器へ流下
    させ、上部凝縮器では主にガス域を形成し、下部凝縮器
    では数種冷媒の気液混合の二相域を形成する構成にする
    と共に、 前記上部凝縮器の冷媒出口部にはせきを設け、更に該せ
    きに滞留した凝縮液冷媒を前記下部凝縮器の冷媒液出口
    側に直接導くためのバイパス管を設けた ことを特徴とす
    る冷凍装置。
  2. 【請求項2】圧縮機、水冷式シェル・アンド・チューブ
    形凝縮器、水冷却器、膨張弁及びその他補器から構成さ
    れ、冷媒として非共沸混合冷媒を用いた水冷式冷凍装置
    において、 前記水冷式シェル・アンド・チューブ形凝縮器を複数個
    上下方向に配置し、上方の凝縮器で前記非共沸混合冷媒
    を構成する数種高温冷媒のうち初めに凝縮液化した冷媒
    液を下方の凝縮器へ流下させ、上方の凝縮器では主にガ
    ス域を形成し、下方の凝縮器では前記数種冷媒の気液混
    合の二相域を形成する構成にすると共に、 前記上方の凝縮器の冷媒出口部にはせきを設け、更に該
    せきに滞留した凝縮液冷媒を前記下方の凝縮器の冷媒液
    出口側に直接導くためのバイパス管を設けた ことを特徴
    とする水冷式冷凍装置。
  3. 【請求項3】圧縮機、水冷式シェル・アンド・チューブ
    形凝縮器、水冷却器、膨張弁及びその他補器から構成さ
    れ、冷媒として非共沸混合冷媒を用いた水冷式冷凍装置
    において、 凝縮器を複数個上下方向に配置し、上下各凝縮器に流通
    する冷媒の出入口部を各凝縮器の上部と下部に互いに対
    角線上に配置されるように設け、上部凝縮器の冷媒出口
    部と下部凝縮器の冷媒入口部とを連絡管で接続し、かつ
    各凝縮器にはその長手方向に冷却水を通過させる伝熱管
    を多数配設し、冷却水は冷却水入口部から各凝縮器内の
    伝熱管内を通過後冷却水出口から排出される構成とし、
    伝熱管外を流通する冷媒と伝熱管内を流通する冷却水の
    流れを対向流にすると共に、 前記上部凝縮器の冷媒出口部にはせきを設け、更に該せ
    きに滞留した凝縮液冷媒を前記下部凝縮器の冷媒液出口
    側に直接導くためのバイパス管を設けた ことを特徴とす
    る水冷式冷凍装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、前記非共沸混
    合冷媒は、ジフルオロメタンとペンタフルオロタンを
    成分とする冷媒であることを特徴とする水冷式冷凍装
    置。
  5. 【請求項5】圧縮機、水冷式シェル・アンド・チューブ
    形凝縮器、水冷却器、膨張弁及びその他補器から構成さ
    れ、冷媒として非共沸混合冷媒を用いた水冷式冷凍装置
    において、 凝縮器を複数個上下方向に配置し、上下各凝縮器に流通
    する冷媒の出入口部を各凝縮器の上部と下部に互いに対
    角線上に配置されるように設け、上部凝縮器の冷媒出口
    部と下部凝縮器の冷媒入口部とを連絡管で接続し、かつ
    各凝縮器にはその長手方向に冷却水を通過させる伝熱管
    を多数配設し、冷却水は冷却水入口部から各凝縮器内の
    伝熱管内を通過後冷却水出口から排出される構成とし、
    伝熱管外を流通する冷媒と伝熱管内を流通する冷却水の
    流れを対向流とし、 前記上部凝縮器の冷媒出口部にせきを設け、該せきに
    滞留した凝縮液冷媒を前記下部凝縮器の冷媒液出口側に
    直接導くためのバイパス管を設け、 さらに前記非共沸混合冷媒は、ジフルオロメタン、1,
    1,1,2−テトラフルオロタン及びペンタフルオロ
    タンを成分とする冷媒であることを特徴とする水冷式
    冷凍装置。
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