JP3468626B2 - β−グルコシダーゼおよびその製造方法 - Google Patents

β−グルコシダーゼおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なβ−グルコシ
ダーゼ、その製造方法およびそのβ−グルコシダーゼを
生産する微生物に関する。
【0002】
【従来の技術】モノテルペン類はブドウやワインの香り
に重要な働きをしており、ブドウでは、これらの化合物
の多くは、香りのない配糖体として存在している。また
テルペン類と糖とのβ−グルコシド結合は、β−グルコ
シダーゼにより加水分解され、テルペン類が遊離してく
ることが知られている。従ってワインの芳香成分の増加
にβ−グルコシダーゼが適用可能かどうか多くの関心が
もたれているが、β−グルコシダーゼを利用するにあた
りその基質特異性やグルコース阻害などの問題がある。
特に植物、酵母、かび由来のβ−グルコシダーゼはグル
コースによる阻害を受けることが知られている。この中
で唯一グルコース耐性を示すのがサッカロマイセス・セ
ラビシエ(Saccharomyces cerevi
siae)のペリプラズムより単離されたβ−グルコシ
ダーゼで、グルコース濃度が5%(280mM)でもま
ったく阻害を受けないことが報告されている(Vign
eVin.1988,22,189)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、グ
ルコース耐性およびエタノール耐性を具えた新規なβ−
グルコシダーゼ、その製造方法およびそのβ−グルコシ
ダーゼを生産する微生物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、グルコー
ス耐性およびエタノール耐性を具えたβ−グルコシダー
ゼを産生し得る微生物を求めてスクリーニングを行なっ
た結果、デバリオマイセス(Debaryomyce
s)に属する一菌株が新規なβ−グルコシダーゼを生産
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の酵素を産生する菌株は以下に述べ
るとおり、菌学的性質からデバリオマイセス(Deba
ryomyces)属に属する一菌株と判断され、他の
公知菌株との比較によりデバリオマイセス・ハンセニイ
(Debaryomyceshansenii)に属す
る新規な菌株と同定された。本発明者らは本菌株をデバ
リオマイセス・ハンセニイ(Debaryomyces
hansenii)Y−44と命名して、通商産業省
工業技術院生命工学工業技術研究所に平成7年9月11
日付で受託番号FERM P−15168として寄託し
ている。
【0006】デバリオマイセス・ハンセニイ(Deba
ryomyces hansenii)Y−44株の菌
学的性質は以下のとおりである。 (1)形態的性質 麦芽エキス液体培地での増殖形式は多極性出芽増殖であ
り、細胞は球形または短卵形でその大きさは2〜7×
2.4〜8.5μmである。沈殿物や皮膜を形成する。
麦芽エキス寒天培地で黄色がかった灰白色のコロニーを
形成する。有性生殖は、異形接合で母細胞と娘細胞との
間に起こる。子嚢内に1個ないしは非常に希に2個形成
する。子嚢形成後のコロニーの色調は茶色になる。
【0007】(2)生理的性質 (2−1)発酵性 グルコース −または非常に弱い ガラクトース −または非常に弱い ラクトース − マルトース −または非常に弱い シュクロース −または非常に弱い (2−2)資化性 ガラクトース + エリスリトール + マルトース + リビトール + シュクロース + マンニトール + セロビオース + イノシトール − トレハロース + 可溶性澱粉 + ラフィノース + コハク酸 + キシロース + 硝酸塩 − アラビノース + (+:資化する, −:資化しな
い) (2−3)ビタミン要求性 ビオチンおよびチアミン要求性である。
【0008】以上の性質をもとにThe yeasts
/a taxonomic study(third
revised and enlarged edit
ion;edited by N.J.W.Krega
r−Van Rij)で検索し、Y−44株をデバリオ
マイセス・ハンセニイ(Debaryomycesha
nsenii)に同定した。
【0009】Y−44株を用いて本発明のβ−グルコシ
ダーゼを得るためには、この菌株を適当な培地に接種
し、常法に従って培養すればよい。なお、本発明の酵素
を取得するために用いる微生物は、上記Y−44株に限
られず、後記する特性を有する本発明のβ−グルコシダ
ーゼを生産するものであればいかなる菌株を使用しても
よい。
【0010】本発明において使用される培地は、本発明
に係るデバリオマイセス属の菌が増殖し、β−グルコシ
ダーゼを生産し得るものならば任意の培地が用いられ
る。例えば、炭素源としては通常グルコース、キシロー
ス、セロビオース、グリセロール、コハク酸などが用い
られるが、多量のβ−グルコシダーゼを生産する点から
セロビオースが最も適当である。窒素源としてはミート
エキス、ペプトン、脱脂大豆粉、酵母エキス、麦芽エキ
ス、コーンスティープリカーなどが用いられる他、リン
酸塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウムなど
の無機塩が添加される。
【0011】培養は好気的条件で、例えば通気撹拌法や
振とう培養法で行なう。培養温度は20〜35℃の温度
範囲で行なうが、生育の良好な25〜32℃が望まし
い。初発pHは4.0〜7.0が望ましく、培養中のp
Hも4.0〜7.0が望ましい。培養時間は12〜30
時間程度であり、β−グルコシダーゼ活性が最高に達し
た時に培養を終了すればよい。
【0012】培養後、ろ過または遠心分離またはろ過法
によって菌体を集め、溶菌酵素処理あるいは超音波処
理、フレンチプレス、ホモジナイザーなどの機械的破砕
処理により菌体を破砕し、遠心分離して得られた上清を
粗酵素液として用いる。粗酵素液はそのまま使用するこ
ともできるが、一般の酵素の分離精製法に準じて分離精
製することができる。すなわち、分離液に硫酸アンモニ
ウムなどの塩類を添加し蛋白を沈殿させる塩析沈澱法、
あるいはエタノール、アセトンなどの親水性有機溶媒を
添加し蛋白を沈殿させる溶媒沈澱法により沈澱物を得、
乾燥粉末として用いることもできる。また、さらにイオ
ン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィ
ーなどの精製法を用いて活性純度の高い酵素標品を調製
することもできる。
【0013】このようにして得られた本発明の酵素の活
性は以下の方法にて測定する。100mMクエン酸−リ
ン酸緩衝液(pH5.0)で希釈した酵素サンプル溶液
0.2mlに、同緩衝液に溶解した5mM p−ニトロ
フェニル−β−D−グルコピラノシド溶液0.2mlを
混合し、30℃で10分間反応させる。その後、1M炭
酸ナトリウム1.6mlを加えて反応を停止させ、40
0nmにおける吸光度を測定することにより遊離したp
−ニトロフェノールを定量する。このとき1.0mMp
−ニトロフェノール溶液の400nmにおける吸光度を
0.057として計算した。また酵素活性を示す1酵素
単位(U)は、30℃、pH5.0において、p−ニト
ロフェニル−β−D−グルコピラノシドから1分間に1
μmolのp−ニトロフェノールを生成させる酵素量と
して定義した。
【0014】粗酵素液から各種クロマトグラフィー法を
組合わせて精製することにより得られた本発明酵素の性
質は以下のとおりである。 (1)作用:p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラ
ノシド、p−ニトロフェニル−β−D−キシロピラノシ
ド、p−ニトロフェニル−α−L−アラビノフラノシド
またはp−ニトロフェニル−α−L−ラムノピラノシド
を基質として作用させた場合、いずれの基質もp−ニト
ロフェノールを遊離する。 (2)至適pH:p−ニトロフェニル−β−D−グルコ
ピラノシドを基質とし、緩衝液として100mMクエン
酸−リン酸緩衝液(pH2.0〜7.0)、100mM
リン酸緩衝液(pH8.0〜9.0)、100mMグリ
シン−水酸化ナトリウム緩衝液(pH10.0)を用い
る以外は前記酵素活性測定法に従い、相対活性を測定し
た。その結果は図1に示すとおりであり、反応至適pH
は7.0付近にある。 (3)pH安定性:100mMクエン酸−リン酸緩衝液
(pH2.0〜7.0)、100mMリン酸緩衝液(p
H8.0〜9.0)、100mMグリシン−水酸化ナト
リウム緩衝液(pH10.0)の各緩衝液中で30℃に
て30分間保持した後、前記酵素活性測定法に従い、残
存活性を測定した。その結果は図2に示すとおりであ
り、安定pH範囲は、pH6.0〜9.0である。
【0015】(4)至適温度:前記酵素活性測定法に従
い、各種温度において相対活性を測定した。その結果は
図3に示すとおりであり、至適温度は約25℃である。 (5)温度安定性:100mMクエン酸−リン酸緩衝液
(pH5.0)中で30分間保持した後、前記酵素活性
測定法に従い、残存活性を測定した。その結果、本酵素
は図4に示すように、30℃まで安定した酵素活性を示
し、それを超えると急速に失活した。 (6)各種試薬の影響:各種試薬の本酵素に対する影響
を調べた。すなわち、表1に示す各種試薬を100mM
クエン酸−リン酸緩衝液(pH5.0)に1mMとなる
ように溶解し、これに酵素溶液を混合し、30℃におい
て10分間保持した後の残存酵素活性を前記酵素活性測
定法に従い測定し表1の結果を得た。
【0016】
【表1】
【0017】(7)分子量:精製した本酵素をスラブゲ
ル電気泳動を行なった結果は1バンドであり、マーカー
としてカタラーゼ(分子量232,000ダルトン)、
乳酸デヒドロゲナーゼ(分子量140,000ダルト
ン)および牛血清アルブミン(分子量67,000ダル
トン)を用いて測定した分子量は約95,000ダルト
ンである。またSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
動法を行なった結果は1バンドであり、マーカーとして
b型ホスホリラーゼ(分子量94,000ダルトン)、
ウシ血清アルブミン(分子量67,000ダルトン)、
卵白アルブミン(分子量43,000ダルトン)、カル
ボニックアンヒドロラーゼ(分子量30,000ダルト
ン)およびダイズトリプシンインヒビター(分子量2
0,100ダルトン)を用いて測定した分子量は約2
5,000ダルトンである。 (8)等電点:マーカーとしてレンズ豆レクチン(ba
sic:pI8.65)、レンズ豆レクチン(midd
le:pI8.45)、レンズ豆レクチン(acidi
c:pI8.15)、馬ミオグロビン(basic:p
I7.35)、馬ミオグロビン(acidic:pI
6.85)、ヒトカルボニックアンヒドロラーゼB(p
I5.85)、β−ラクトグロブリンA(pI5.2
0)、大豆トリプシンインヒビター(pI4.55)、
アミログルコシダーゼ(pI3.50)を用いて測定し
た等電点は、pI4.9である。
【0018】(9)グルコース耐性:0〜500mM濃
度のグルコースを含む100mMクエン酸−リン酸緩衝
液(pH5.0)中で、前記酵素活性測定法に従い、相
対活性を測定した。その結果は図5に示すとおりであ
り、500mMグルコースにおいても80%の相対活性
を示す。 (10)エタノール耐性:0〜20容量%濃度のエタノ
ールを含む100mMクエン酸−リン酸緩衝液(pH
5.0)中で、前記酵素活性測定法に従い、相対活性を
測定した。その結果は図6に示すとおりであり、20容
量%エタノールにおいても80%の相対活性を示す。
【0019】
【発明の効果】本発明の酵素は、その酵素活性がグルコ
ースおよびエタノールに対し耐性を示し、モノテルペン
配糖体に作用してモノテルペン類を遊離させる微生物起
源のβ−グルコシダーゼであり、食品製造、特にワイン
製造の分野においてその香味改善に応用し得る道を開い
たものである。
【0020】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例により何等限定されるもの
ではない。下記の説明中特に記載がない限り表示濃度は
重量%である。
【0021】実施例1:炭素源の影響 ペプトン0.5%、酵母エキス0.3%、麦芽エキス
0.3%からなるYM基本培地に表2に示す炭素源を
2.0%添加し、塩酸でpH4.0に調整した。これを
250ml容の三角フラスコに50ml仕込み、120
℃、15分間加圧滅菌した。これにあらかじめグルコー
ス2.0%を含むYM基本培地で培養しておいたデバリ
オマイセス・ハンセニイ(Debaryomyces
hansenii)Y−44株(FERM P−151
68)の種母を1ml接種し、28℃、200rpmに
て24時間振盪培養した。得られた各培養液中のβ−グ
ルコシダーゼ活性を表2に示す。デバリオマイセス・ハ
ンセニイ(Debaryomyces hanseni
i)Y−44株のβ−グルコシダーゼ生産には、炭素源
としてセロビオースが適していることがわかる。またグ
ルコースはβ−グルコシダーゼの発現を抑制している。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2:菌株の培養 セロビオース2.0%、ペプトン0.5%、酵母エキス
0.3%、麦芽エキス0.3%からなる培地を塩酸でp
H4.0に調整し、これを500ml容の三角フラスコ
に100ml仕込み、120℃、15分間加圧滅菌し
た。これに実施例1と同様に調製したデバリオマイセス
・ハンセニイ(Debaryomyceshansen
ii)Y−44株の種母を2ml接種し、28℃、20
0rpmにて24時間振盪培養した。得られた培養液を
遠心分離し、菌体を集め、30mlの20mMトリス塩
酸緩衝液(pH7.0)で2回洗浄した。これを同緩衝
液60mlに懸濁し、菌体重量の2.5倍量のガラスビ
ーズ(直径0.45〜0.55mm)を加え、菌体を破
砕した。遠心分離により菌体破砕物を除き、細胞抽出液
50mlを得た。これを超遠心処理(100000×
g、60分)してミクロゾーム分画と上清分画に分離し
た。これらの分画のβ−グルコシダーゼ活性を測定する
と、すべての活性が上清分画に存在していたので上清分
画を以下に述べる精製操作に供した。
【0024】実施例3:酵素の精製 実施例2で得た上清分画50mlを、20mMビス(2
−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチ
ル)メタン緩衝液(Bis/Tris緩衝液:pH6.
0)で平衡化したDEAEトヨパール(DEAE−To
yopearl)650Mカラム(φ26mm×80m
m:東ソー株式会社製)に付し、500mlの塩化ナト
リウムリニアグラジエント(0〜0.5M)で溶出し
た。活性分画を集め、1.0M硫酸アンモニウムを含む
20mM Bis/Tris緩衝液(pH6.0)で平
衡化したブチルトヨパール(Butyl−Toyope
arl)650Sカラム(φ9mm×63mm:東ソー
株式会社製)に付し、吸着した蛋白質を100mlの硫
酸アンモニウムリニアグラジエント(1.0〜0M)で
溶出した。活性分画を集め、限外ろ過装置(PM−1
0:Amicon社製)を用い、4℃にて濃縮した。こ
れを再度、20mM Bis/Tris緩衝液(pH
6.0)で平衡化したDEAEトヨパール(DEAE−
Toyopearl)650Mカラム(φ9mm×50
mm)に付し、80mlの塩化ナトリウムリニアグラジ
エント(0〜0.5M)で溶出し、精製β−グルコシダ
ーゼを得た。以上の精製工程毎における酵素の活性を表
3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】実施例4:基質特異性 実施例3で得られた精製酵素を用い、表4に示す各種発
色基質の分解試験を行なった。なお、分解試験は前記酵
素活性測定の方法に準じて行ない、p−ニトロフェノー
ルの生成により活性の有無を調べた。結果を表4に示
す。
【0027】
【表4】
【0028】表4より、本酵素はp−ニトロフェニル−
β−D−グルコピラノシド、p−ニトロフェニル−β−
D−キシロピラノシド、p−ニトロフェニル−α−L−
アラビノフラノシドおよびp−ニトロフェニル−α−L
−ラムノピラノシドに作用し、いずれの基質もp−ニト
ロフェノールを遊離することがわかる。
【0029】実施例5:ブドウ果汁由来のグリコシド類
に対する作用 水酸化ナトリウムでpH7.0に調整した濃縮ブドウ果
汁(3倍濃縮:マスカット種)1000mlを合成吸着
樹脂カラム(φ22mm×350mm、Amberli
te XAD−2:ローム・アンド・ハース社製)に通
した。これを蒸留水500mlで洗浄し、水溶性化合物
を除去した。さらにペンタン−エーテル(1:1)10
00mlを通し、フリーのテルペン類を除去した後、メ
タノール1000mlでグリコシド類を溶出させた。こ
の分画を30℃、減圧下にて濃縮乾固し、グリコシド類
200mgを得た。実施例3で得られた精製酵素溶液2
0ml(3.2U、100mMクエン酸−リン酸緩衝液
(pH5.0))に上記グリコシド類100mgを溶解
し、22℃にて3日間反応させた。遊離したテルペン類
を20mlのペンタン−エーテル(1:1)で2回抽出
し、それを濃縮した後、キャピラリーガスクロマトグラ
フィーを用い下記の条件にて分析した。結果を表5に示
す。
【0030】
【表5】
【0031】(分析条件) 装置:Hewlett Packard 5980 カラム:DB−WAXキャピラリーカラム(φ0.25
mm×30m:J&WScientific社製) 検出器:FID ヘリウム流速:2.0ml/分 初期カラム温度:75℃ カラム昇温速度:4℃/分 最終カラム温度:220℃ 試料注入部温度:230℃ 検出部温度:220℃
【図面の簡単な説明】
【図1】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの作用pHと活性の関係を示す
グラフである。
【図2】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの安定pH域を示すグラフであ
る。
【図3】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの作用温度と活性の関係を示す
グラフである。
【図4】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの作用温度安定性を示すグラフ
である。
【図5】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの活性とグルコース濃度の関係
を示すグラフである。
【図6】 デバリオマイセス・ハンセニイ(Debar
yomyces hansenii)Y−44株の生産
するβ−グルコシダーゼの活性とエタノール濃度の関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12R 1:645) (56)参考文献 J. Appl. Bacterio logy,1994年,77 (5),519− 527 Applied Microbiol ogy and Biotechnol ogy,1987年,26 (6),552−554 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) BIOSIS/WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の性質を有するβ−グルコシダーゼ。 (1)作用:p−ニトロフェニル−β−D−グルコピラ
    ノシド、p−ニトロフェニル−β−D−キシロピラノシ
    ド、p−ニトロフェニル−α−L−アラビノフラノシド
    またはp−ニトロフェニル−α−L−ラムノピラノシド
    を基質として作用させた場合、いずれの基質もp−ニト
    ロフェノールを遊離する。 (2)至適pH:p−ニトロフェニル−β−D−グルコ
    ピラノシドを基質として反応させ、遊離するp−ニトロ
    フェノールの量を400nmの吸光度により測定する方
    法での反応至適pHは7.0付近にある。 (3)pH安定性:30℃にて30分間保持した場合、
    pH6.0〜9.0で安定した酵素活性を示す。 (4)至適温度:p−ニトロフェニル−β−D−グルコ
    ピラノシドを基質として反応させ、遊離するp−ニトロ
    フェノールの量を400nmの吸光度により測定する方
    法での反応至適温度は約25℃である。 (5)温度安定性:pH5.0にて30分間保持し酵素
    活性を測定する方法で、30℃まで安定した酵素活性を
    示し、それを超えると急速に失活する。 (6)阻害剤:p−クロロ安息香酸水銀、Cu2+、Al
    3+により阻害を受け、エチレンジアミン四酢酸では殆ど
    阻害されない。 (7)分子量:SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳
    動法により測定した分子量は約25,000ダルトンで
    ある。 (8)等電点:pI4.9である。 (9)グルコース耐性:500mMグルコース中におい
    て80%の相対活性を示す。 (10)エタノール耐性:20容量%エタノール中にお
    いて80%の相対活性を示す。
  2. 【請求項2】 デバリオマイセス(Debaryomy
    ces)に属する微生物を培養して得られる培養物から
    請求項1に記載のβ−グルコシダーゼを採取することを
    特徴とするβ−グルコシダーゼの製造方法。
  3. 【請求項3】 デバリオマイセス(Debaryomy
    ces)に属する微生物をセロビオース(cellob
    iose)を含む培地で培養して得られる培養物から請
    求項1に記載のβ−グルコシダーゼを採取することを特
    徴とするβ−グルコシダーゼの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のβ−グルコシダーゼ産
    生能を有するデバリオマイセス・ハンセニイ(Deba
    ryomyces hansenii)Y−44株(F
    ERM P−15168)。
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WO2002083905A1 (fr) * 2001-04-06 2002-10-24 Mercian Corporation $g(b)-glucosidase présentant une excellente résistance au glucose

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Applied Microbiology and Biotechnology,1987年,26 (6),552−554
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