JP3467101B2 - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JP3467101B2
JP3467101B2 JP31937294A JP31937294A JP3467101B2 JP 3467101 B2 JP3467101 B2 JP 3467101B2 JP 31937294 A JP31937294 A JP 31937294A JP 31937294 A JP31937294 A JP 31937294A JP 3467101 B2 JP3467101 B2 JP 3467101B2
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直孝 佐々木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,複数のインクシートを
備えた熱転写記録装置に関するもので,詳しくは,イン
クシートを収納した複数のインクシートカセットから所
望のインクシートを選択して記録部へ展張させ,溶融型
熱転写記録や昇華型熱転写記録など種々のインクシート
の組み合わせによる熱転写記録を1台の記録装置で行う
際に採用されるインクシート交換機構の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より複数のインクシートを自動的に
交換可能に備えた熱転写記録装置として,(1)日本国
公開特許公報平2−155678号,(2)米国特許公
報4,569,608号,(3)米国特許公報4,89
8,484号,(4)米国特許公報5,030,969
号が開示されている。これらの従来例による熱転写記録
装置のインクシート交換方式は,それぞれ以下のように
なっている。
【0003】(1)日本国公開特許公報平2−1556
78号に開示された熱転写記録装置は,該公報の第1図
に示されるように,サーマルヘッドおよびプラテンで構
成された記録部に対して記録搬送方向の上流側または下
流側の一方に,複数の単色インクシートの供給ロールと
巻取りロールをシートストック部に懸架格納し,所望の
色による熱転写記録動作で該当色のインクシートを巻取
りロール回転軸の端部保持部を含めて把持し,前記記録
部を越えて展張して所定の記録動作を行い,記録動作終
了後にインクシートの巻取りロールをシートストック部
へ再格納する。インクシートの選択は,インクシートス
トック部を上下方向に移動させて所望のインクシートを
シート選択機構によってピックアップする方式となって
いる。
【0004】(2)米国特許公報4,569,608号
で開示された印刷装置は,イエロ,マゼンタ,シアン,
ブラックの各色インクを略記録面積に相当する面積で面
順次に備えたインクシートを収納した複数のインクシー
トカセットを,サーマルヘッドおよびプラテンで構成さ
れた記録部の横に,インクシートの巻心軸が記録部と平
行になるように設けられたカセットホールディングユニ
ットに格納し,所望のインクシートカセットをサーマル
ヘッドの発熱素子の列び方向およびプラテン軸と平行に
スライドさせて記録部へ移送して記録を行う。また,必
要に応じて記録部に移送したインクシートカセットを前
記カセットホールディングユニットへ再格納可能な構成
となっている。
【0005】(3)米国特許公報4,898,484号
で開示された熱転写プリンタは,複数のインクシートカ
セットをドラム内に格納し,格納された複数のインクシ
ートの巻取り側ロールを,ドラム軸上に回動可能に備え
られたカセットプレートと連結する方式としてカセット
プレートを回転させながらインクシートの供給ロール側
を記録部へ繰り出すようにインクシートカセットを移動
させ,記録動作後にインクシートカセットをドラム内へ
再格納する方式の構成となっている。また,この方式を
変形した例として,複数のインクシートカセットを記録
部をまたぐ1本のエンドレスベルトに係止し,このベル
トをモータで駆動することによって,所望のインクシー
トを収納したインクシートカセットを記録部へ移動させ
る方式が開示されている。さらに,インクシートの供給
ロール側と巻取りロール側のインクシートカセットを分
割して構成したインクシートカセットを,記録部に対し
て記録搬送方向の下流側に備えられたストッカへ段積み
し,従来例(1)と同様にストッカを上下動させて所望
のインクシートカセットの分割された巻取りロール側を
記録部を越えて引き出し,インクシートを展張する方式
も開示されている。
【0006】(4)米国特許公報5,030,969号
で開示された熱転写記録装置は,従来例(1)で示した
熱転写記録装置のインクシートストック部の構成で,イ
ンクシートのローラ端部保持軸の把持形態を改良し,そ
の受け渡しに関係する運動機構の簡略化を図ったもので
あり,インクシートストック部のインクシート供給ロー
ルおよび巻取りロール把持機構が円線状に循環する構造
となっている。所望の色のインクシートの巻取りロール
を,記録部を越えて展張して所定の記録動作を行い,記
録動作終了後にインクシートの巻取りロールをシートス
トック部へ再格納する機能は,前述の従来例(1)と同
様である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の熱転
写記録装置では,(1)の例では,複数のインクシート
を格納したインクシートストック部を上下動させて選択
するため,インクシートストック部の上下部に該ストッ
ク部を移動させるための余分な空間を必要として装置が
大型化し,また,該当色のインクシートを巻取りロール
回転軸の端部保持部を含めて把持しながら記録部へ展張
することから,インクシート選択機構に必要とされる駆
動力が大きくなって高価な高出力駆動源が必要となる欠
点があった。さらに,インクシートカセットを使用して
いないため,インクシートストック部へインクシートを
ローディングする際のインクシートの取扱が困難であ
る。(2)の例では,インクシートを収納した複数のイ
ンクシートカセットを,サーマルヘッドおよびプラテン
で構成された記録部の横に,インクシートの巻心軸が記
録部と平行になるように設けられたカセットホールディ
ングユニットに格納し,インクシートカセットを記録部
へ平行移動して交換することから,(1)の例で必要と
された上下方向の空間を削減する改善が行われている
が,カセットホールディングユニットを記録部の横に配
置しているため,大きな記録幅が要求される記録装置で
は,装置の横幅が大きくなり,結果として記録装置の大
型化が欠点となっていた。(3)の例では,ドラム内に
格納した複数のインクシートの巻取り側ロールを,ドラ
ム軸上に回動可能に備えられたカセットプレートと連結
する方式のために機構が複雑化し,且つインクシートの
ローディング作業に難点があり,また開示されたインク
シートカセット移動方式では,複数のインクシートカセ
ットを記録部をまたぐ1本のエンドレスベルトに係止
し,このベルトをモータで駆動することによって,所望
のインクシートを収納したインクシートカセットを記録
部へ移動させる方式のため,同時に移動すべきインクシ
ートカセットの数が多く,ベルトの駆動に高価な高出力
駆動源を必要とし,また,供給ロール側と巻取りロール
側を分割したインクシートカセットを段積みした方式
は,(1)の例と同様にインクシートの取扱いに難点が
あり,また,(1)と同様にインクシート格納部を上下
動させることから装置が大型化する欠点があった。
(4)の例は(1)の例と同一の発明者が改良して行っ
た発明であるが,(1)の例で欠点となっていたインク
シート選択機構の駆動力を軽減する改良が為されている
ものの,前記指摘の他の欠点は依然として残された課題
であった。従って本発明は,以上のような従来例でみら
れた欠点を排除し,インクシートの取扱いが容易であ
り,小さな駆動力で複数のインクシートを交換できる熱
転写記録装置を小型に,且つ安価に実現することを目的
としている。
【0008】
【問題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため本発明では,複数のインクシートを備えた熱転写
記録装置において,直線状に複数の発熱素子を備えたサ
ーマルヘッドと,該サーマルヘッドを選択的に押圧する
プラテンローラとの間にインクシートと記録紙を挟み前
記発熱素子への通電で発生する熱エネルギによってイン
クシート上のインクを記録紙へ転写記録する記録部と,
該記録部に対して記録搬送方向の上流側に第一インクシ
ートの供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第一
インクシートカセットを格納する第一ストック部と,前
記記録部に対して記録搬送方向の下流側に第二インクシ
ートの供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第二
インクシートカセットを格納する第二ストック部とを備
え,前記第一インクシートの巻取り巻心または前記第二
インクシートの供給巻心を選択的に前記記録部を越えて
展張して熱転写記録を行い,また,前記第一ストック部
で前記第一インクシートの巻心に係合して該第一インク
シートを前記記録部へ展張して記録終了後に前記第一ス
トック部へ再格納する第一キャリアと,前記第二ストッ
ク部で前記第二インクシートの巻心に係合して該第二イ
ンクシートを前記記録部へ展張して記録終了後に前記第
二ストック部へ再格納する第二キャリアとを備え,該第
一キャリアと該第二キャリアを,一つの駆動源で選択し
て搬送可能な構成としている。
【0009】
【作用】この結果,取扱いが容易なインクシートカセッ
トを,記録部に対して記録搬送方向の上下流に配置した
ストック部へ格納し,インクシートカセットから所望の
インクシートの巻心だけを引き出し,インクシートを記
録部に展張して記録できるから,インクシートのローデ
ィング作業性の向上と,装置の小型化と,インクシート
を記録部へ展張する駆動源の小出力化が図れる。また,
一つの駆動源で選択して移動可能なインクシートキャリ
アを備えたので,駆動源の数を増やすことなく複数のイ
ンクシートを選択的に記録部へ展張可能となる。
【0010】
【実施例】図11は,熱転写記録装置の基本構成を示す
図である。同図で,直線状に複数の発熱素子を記録幅方
向に備えたサーマルヘッド1と所定のシーケンスに従っ
てCW方向およびCCW方向に回転されるプラテン2の
間に,記録紙5と,この記録紙5にインク層を対面させ
るようにインクシート8とを通過させ,テンションバー
44および45でインクシート8の皺を伸ばし,図示し
ない制御部からの記録指令に応じてサーマルヘッド1を
プラテン2に押圧して且つ記録搬送方向にプラテン2を
回転しながら,発熱素子への選択的な通電で発生する熱
エネルギによってインクシート8上のインクを記録紙5
へ転写する構成となっている。
【0011】熱転写記録に使用されるインクシート8
は,図9に示すようにイエロY,マゼンタM,シアン
C,ブラックBKの各色インクをそれぞれ略1ページの
記録面積を持って面順次に備えており,記録紙5をペー
ジ単位で往復させる移動を繰り返して各色インクを重ね
合わせ,最終的なカラー記録を得るようになっている。
このインクシート8に備えられるインク層の構成には,
記録紙5として普通紙が使用できるため運用コストが安
いが画質が劣る溶融型熱転写記録用と,昇華染料の受容
層を持つ専用記録紙が必要となるために運用コストが高
くなるが高画質を得られる昇華型熱転写記録用がある。
【0012】従って運用コストの経済性を考慮して,記
録すべき画像のテスト用記録を行う時は溶融型熱転写記
録用インクシートと普通紙を使用して記録し,最終仕上
げ記録を行うときは昇華型熱転写記録用インクシートと
専用記録紙を使用した記録を1台の熱転写記録装置で行
うように構成してある。尚,インクシートには,図9に
示した多色リボンの他に,単色,プリコート用,ポスト
コート用などの種類もあり,これら複数のインクシート
を1台の熱転写記録装置で組み合わせながら使用する
と,インクシート製造コストの削減などの利点も得ら
れ,複数のインクシートを備えた熱転写記録装置の有益
性が発揮される。
【0013】図1から図8および図10が,本発明の一
実施例を説明する図である。図1で,直線状に記録幅全
体に渡って構成された発熱素子47を備えたサーマルヘ
ッド1が,ヘッド支持アーム31に固定されており,ヘ
ッド支持アーム31の一部がヘッド上下カム30側へヘ
ッドバネ29で付勢されている。従って,偏心軸に支持
されたヘッド上下カム30を回転することによってサー
マルヘッド1の上下動作が実行される。また,ヘッドバ
ネ29の一端はヘッド機構体のヘッド支持部材11で支
持されており,このヘッド支持部材11も独立に上下で
きる構成としてあるので,前記ヘッド上下カム30によ
るヘッド上下動作と組み合わせ,サーマルヘッド1の下
方を大きく解放できるようになっている。
【0014】一方,インクシートを収納するインクシー
トカセットの形状は,例えば第一インクシートカセット
6の場合を図10に示している。同図で,第一インクシ
ートとしてインクシート8の一端が供給巻心7に巻かれ
他端が巻取り巻心9に巻かれた状態で,各巻心の端部が
第一インクシートカセット6の外に飛び出すように収納
されており,これらの巻心が記録装置のインクシート搬
送機構(図示せず)と連結するようになっている。この
ようにインクシート8がカセット式で収納されているの
で,インクシート8の交換が必要な時は,記録装置に対
して第一インクシートカセット6の出し入れを行うこと
になるので,インクシート8に手を触れることもなく交
換作業が容易である。尚,第二インクシートカセット1
0の構造も第一インクシートカセット6と全く同一であ
り,単にストック部へ格納する向きを変えるだけであ
る。
【0015】再び図1で,インクシート8を収納した第
一インクシートカセット6が,インクシート8の供給巻
心7と巻取り巻心9がほぼ垂直となるように第一ストッ
ク部となるカセット支持板37上に置かれ,このカセッ
ト支持板37と一体に備えられたカセット位置決めボス
13および32の間に第一インクシートカセット6の底
辺を押し込み,第一インクシートカセット6の格納位置
が固定される。この時,インクシート8の巻取り巻心9
が,サーマルヘッド1やプラテンローラ2などで構成さ
れる記録部に対して,矢印Pで示される記録搬送方向上
流側に準備された第一キャリア14と一体のキャリアア
ーム26の先端にあるフィンガー25に軽く把持される
ようになっている。同様に,第二ストック部のカセット
支持板38上の第二インクシートカセット10に収納さ
れたインクシート12の供給巻心48が,サーマルヘッ
ド1やプラテンローラ2などで構成される記録部に対し
て,矢印Pで示される記録搬送方向上流側に準備された
第一キャリア18と一体のキャリアアーム28の先端に
あるフィンガー27に軽く把持されるようになってい
る。第一キャリア14および第二キャリア18は,案内
シャフト36上を移動可能となっており,記録装置が非
動作時は,各々ストッパ15および19と格納アーム1
6および20によって保持され,それぞれ第一ストック
部および第二ストック部で待機状態となっている。
【0016】さらに,インクシート選択機構のキャリッ
ジ43がリードスクリュウ35によって移動可能に備え
られており,キャリッジモータ24の回転軸と,リード
スクリュウ35の一端に備えられている有歯のタイミン
グプーリ23との間に懸架されたタイミングベルト22
によってキャリッジモータ24の回転がリードスクリュ
ウ35へ伝達され,このリードスクリュウ35の回転方
向によってキャリッジ43が,第一キャリア14および
第二キャリア18と係合する位置までの区間を往復する
ように,直線移動可能に構成されている。尚,第一スト
ック部における第一キャリア14と,第二ストック部に
おける第二キャリア18と,キャリッジ43との係合動
作の詳細は,後に図3〜図8を用いて説明する。
【0017】図2は,所望のインクシートによる記録が
実際に行われる様子を示すため,第一ストック部と記録
部を中心に表している。例えばインクシート8を用いた
記録動作を実行する場合は,最初にインクシート8の巻
取り巻心9に巻かれたロールの最大径がサーマルヘッド
1とプラテン2との間を通過できる距離だけサーマルヘ
ッド1を上方へ持ち上げ,キャリッジ43で把持された
第一キャリア14の移動によってインクシート8の巻取
り巻心9をプラテン2を越えて所定位置に移動する。こ
の時,巻取り巻心9の端部に,巻取りモータ(図示せ
ず)の駆動力を伝達するインクシートシート搬送機構
(図示せず)が結合されるようになっている。
【0018】次にサーマルヘッド1を下方に下降させる
と,ヘッド支持アーム31と一体に設けられたテンショ
ンバー44および45が,サーマルヘッド1の下降によ
って同時に下降し,インクシート8の皺を引き延ばすよ
うにインクシート8に対して張力を付与する働きをす
る。この時,インクシート8の構成が図9で示されるイ
エロY,マゼンタM,シアンC,ブラックBKの4色で
構成される場合は,イエロY色の先頭がプラテン2上に
位置されるように前記インクシート搬送機構によってイ
ンクシート8の位置決めも行われる。サーマルヘッド1
の下降は,インクシート8とプラテン2の間に僅かな隙
間を維持する位置で一旦停止される。サーマルヘッド1
と対向するプラテン側の構成は,記録紙5が上流搬送路
33を経てプラテンローラ2とピンチローラ3で狭持さ
れ,インクシート8とプラテン2の間に準備された隙間
を通り,さらにプラテンローラ2の円周に沿って巻き付
けられるようピンチローラ4で狭持され,下流搬送路3
4に至る経路を前進および後退するようになっている。
【0019】記録紙5の先端が記録開始位置へ到達する
と,サーマルヘッド1がさらに下降され,所定の押圧を
有するヘッドバネ29でサーマルヘッド1がインクシー
ト8と記録紙5を挟むようにしてプラテン2に押しつけ
られる。この状態が記録開始状態であり,インクシート
8の巻取り巻心9を巻取りモータ(図示せず)で巻取
り,プラテン2をQ方向へ回転しながら所望のイメージ
データに対応する発熱素子47に通電すると,記録紙に
順次熱転写記録が行われる。1ページ分の記録が終了す
ると,サーマルヘッド1が僅かに上昇され,記録紙5が
最初の記録開始位置へ引き戻され,インクシート8の次
の色すなわちマゼンタM色の先頭がプラテン2上に来る
ように送り出される。その後再びサーマルヘッド1の押
圧が再開され,各色毎の記録が繰り返し行われる。全て
の記録が終了すると,サーマルヘッド1が上方へ最大限
上昇される。次にキャリッジモータ24が回転され,リ
ードスクリュウ36の回転によってキャリッジ14で把
持された第一キャリア14が第一ストック部側へ移動し
てインクシートカセット8の巻取り巻心9を第一インク
シートカセット6再格納する。この時,供給巻心7を供
給モータ(図示せず)によって反転させ,インクシート
8に生じる弛みを巻取るようになっている。
【0020】次にインクシート交換工程の動作を詳しく
説明する。図3は,第一ストック部における第一カセッ
ト6,第一キャリア14,格納アーム16,アームバネ
17,キャリッジ43の位置関係を詳細に示している。
リードスクリュウ35の回転で直線移動されるキャリッ
ジ43には,移動ブロック41に備えられ,把持バネ4
2の付勢力に抗してそれぞれ支点39−2および40−
2を中心に左右に開かれる移動第一ストック部側可動ア
ーム39と第二ストック部側可動アーム40が備えられ
ている。第一キャリア14は案内シャフト36に案内さ
れて移動可能に搭載されているが,非選択時は,支点1
6−2を中心に回動し第一キャリア14を保持するよう
にアームバネ17で付勢された格納アーム16とストッ
パ15の間に保持されている。この状態で,キャリッジ
43の可動アーム39の先端39−1と格納アーム16
の先端16−1の位置関係は,図3に示されるように可
動アーム先端39−1の方が格納アーム先端16−1よ
りも僅かに下方へ位置するように構成されている。
【0021】従って,図3の状態からキャリッジ43を
さらに左側A方向へ移動させると,可動アーム先端39
−1が格納アーム16の下側に入り込み,結果として格
納アーム16が大きく開かれて第一キャリア14に対す
る格納アーム16の保持機能が解除される。図4がこの
様子を示している。キャリッジ43のA方向進行をさら
に進めると,図5のように可動アーム39が第一キャリ
ア14の左側を掴み,最終的にキャリッジ43の可動ア
ーム39と40で第一キャリア14を両側から把持する
状態となる。この状態からリードスクリュウ35を逆転
すると,キャリッジ43の移動方向も反転して第一イン
クシートであるインクシート8の巻取り巻心9を把持し
た第一キャリア14は第一ストック部を離れ,巻取り巻
心9のロールを記録部を越えた所定位置へ搬送し,イン
クシート8を記録部上に展張した状態になる。
【0022】記録部における所定の記録動作が終了した
後,巻取り巻心9を第一ストック部へ再格納する場合
は,以下に説明する動作となる。図6に示すように,キ
ャリッジ43の可動アーム39および40が第一キャリ
ア14を把持し,第一ストック部から離れた位置にある
状態では,格納アーム16が支点16−2を中心に可動
アーム39の先端39−1の位置が格納アーム16の先
端16−1に対して僅か上方側に位置している。この状
態からキャリッジ43を左側に移動させると,格納アー
ム16の先端16−2が可動アーム39の下側に入り込
み,図7で示す状態になる。キャリッジ43をさらに左
側へ進行させると,可動アーム39が押しのけられ,図
8で示すように格納アーム16が第一キャリア14を把
持する状態に至る。この過程においては,当然,前述の
インクシート弛み吸収操作が行われる。その後,この状
態からキャリッジ43の移動方向を反転させて右側に移
動させると,第一キャリア14は格納アーム16で保持
されたまま,キャリッジ43だけが右側へ移動する。こ
の状態は,図3で示された状態と同じであり,巻取り巻
心9を第一ストック部の第一インクシートカセット6へ
格納した状態である。
【0023】以上の説明では,図3〜図8を用いて第一
インクシートであるインクシート8の巻取り巻心9の引
き出しと,再格納の工程を説明したが,第二インクシー
トであるインクシート12の供給巻心48を引き出し再
格納する場合も,前述と同様のキャリッジモータ24で
回転されるリードスクリュウ35によってキャリッジ4
3を右側B方向へ移動させ,キャリッジ43の可動アー
ム40と第二ストック部の格納アーム20の連携動作
で,第一ストック部における巻心の引き出しおよび格納
動作と全く同様の動作が実行される。従って,第一イン
クシートとしてインクシート8を収納した第一インクシ
ートカセット6と,第二インクシートとしてインクシー
ト12を収納した第二インクシートカセット10とを組
み合わせて使用すると,溶融型および昇華型熱転写記録
の兼用や,様々な形態の熱転写記録を実行できる。
【0024】
【発明の効果】以上の説明のように本発明による熱転写
記録装置によると,複数のインクシートを備えた熱転写
記録装置において,直線状に複数の発熱素子を備えたサ
ーマルヘッドと,該サーマルヘッドを選択的に押圧する
プラテンローラとの間にインクシートと記録紙を挟み前
記発熱素子への通電で発生する熱エネルギによってイン
クシート上のインクを記録紙へ転写記録する記録部と,
該記録部に対して記録搬送方向の上流側に第一インクシ
ートの供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第一
インクシートカセットを格納する第一ストック部と,前
記記録部に対して記録搬送方向の下流側に第二インクシ
ートの供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第二
インクシートカセットを格納する第二ストック部とを備
え,前記第一インクシートの巻取り巻心または前記第二
インクシートの供給巻心を選択的に前記記録部を越えて
展張して熱転写記録を行い,また,前記第一ストック部
で前記第一インクシートの巻心に係合して該第一インク
シートを前記記録部へ展張して記録終了後に前記第一ス
トック部へ再格納する第一キャリアと,前記第二ストッ
ク部で前記第二インクシートの巻心に係合して該第二イ
ンクシートを前記記録部へ展張して記録終了後に前記第
二ストック部へ再格納する第二キャリアとを備え,該第
一キャリアと該第二キャリアを,一つの駆動源で選択し
て搬送可能な構成としているので,インクシートの取扱
いが容易であり,小さな駆動力で複数のインクシートを
交換でき,またインクシートの供給および巻取り巻心を
垂直に収納したインクシートカセットの採用によって熱
転写記録装置内におけるインクシートカセット占有面積
を削減することが可能となり,小型で操作性の優れた熱
転写記録装置を安価に提供できる。また,サーマルヘッ
ドがインクシートカセットを貫通する操作がなく,イン
クシートの供給巻心と巻取り巻心の芯間距離を双方のロ
ールが干渉しない程度まで縮めることができるので,イ
ンクシートカセットの小型化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱転写記録装置の全体構成図であ
る。
【図2】本発明による熱転写記録装置の記録部を示す図
である。
【図3】本発明による熱転写記録装置のインクシート選
択機構部のキャリッジを示す図である。
【図4】本発明による熱転写記録装置で,インクシート
巻心の引き出し工程の第1工程を示す図である。
【図5】本発明による熱転写記録装置で,インクシート
巻心の引き出し工程の第2工程を示す図である。
【図6】本発明による熱転写記録装置で,インクシート
巻心の引き出しを完了した状態を示す図である。
【図7】本発明による熱転写記録装置で,インクシート
巻心の再格納工程の第1工程を示す図である。
【図8】本発明による熱転写記録装置で,インクシート
巻心の再格納工程の第2工程を示す図である。
【図9】本発明による熱転写記録装置に使用される多色
インクシートの一例を示す図である。
【図10】本発明による熱転写記録装置に使用されるイ
ンクシートカセットを示す図である。
【図11】熱転写記録装置の基本構成を示す図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 プラテン 3,4 ピンチローラ 5 記録紙 6,10 インクシートカセット 8,12 インクシート 7,48 供給巻心 9,49 巻取り巻心 13,32,50,51 位置決めボス 14,18 キャリア 15,19 ストッパ 16,20 格納アーム 17,21 アームバネ 22 タイミングベルト 23 タイミングプーリ 24 キャリッジモータ 25,27 フィンガー 29 ヘッドバネ 31 ヘッド支持アーム 33 上流搬送路 34 下流搬送路 35 リードスクリュウ 36 案内シャフト 37,38 カセット支持板 39,40 可動アーム 41 移動ブロック 42 把持バネ 43 キャリッジ 44,45 テンションバー 47 発熱素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/325 B41J 17/02 B41J 17/22 B41J 35/22

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のインクシートを備えた熱転写記録
    装置において,直線状に複数の発熱素子を備えたサーマ
    ルヘッドと,該サーマルヘッドを選択的に押圧するプラ
    テンローラとの間にインクシートと記録紙を挟み前記発
    熱素子への通電で発生する熱エネルギによってインクシ
    ート上のインクを記録紙へ転写記録する記録部と,該記
    録部に対して記録搬送方向の上流側に第一インクシート
    の供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第一イン
    クシートカセットを格納する第一ストック部と,前記記
    録部に対して記録搬送方向の下流側に第二インクシート
    の供給および巻取り巻心をほぼ垂直に収納した第二イン
    クシートカセットを格納する第二ストック部とを備え,
    前記第一インクシートの巻取り巻心または前記第二イン
    クシートの供給巻心を選択的に前記記録部を越えて展張
    して熱転写記録を行うことを特徴とした熱転写記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第一ストック部で前記第一インクシ
    ートの巻心に係合して該第一インクシートを前記記録部
    へ展張して記録終了後に前記第一ストック部へ再格納す
    る第一キャリアと,前記第二ストック部で前記第二イン
    クシートの巻心に係合して該第二インクシートを前記記
    録部へ展張して記録終了後に前記第二ストック部へ再格
    納する第二キャリアとを備え,該第一キャリアと該第二
    キャリアを,一つの駆動源で選択して搬送可能に構成し
    たことを特徴とした請求項1に記載の熱転写記録装置。
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