JP3465742B2 - 縦型熱処理炉用ハースロール及びそのハースロールを用いた縦型熱処理炉 - Google Patents
縦型熱処理炉用ハースロール及びそのハースロールを用いた縦型熱処理炉Info
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Description
帯を通板させて熱処理を行う縦型熱処理炉に関する。
数のハースロールを搬送ロールとして配設し、これらハ
ースロールに金属帯を順次懸架しながら通板し、この過
程で金属帯に必要な熱処理を行うものである。しかし、
通板する金属帯も決して平坦なものではなく、曲がりや
局所的な伸びなどが存在するため、通板時に蛇行等の搬
送トラブルが発生しやすい。
ロールと下側ロールの間隔が15m〜20m超えのクラス)
が多数建設されており、このような設備においては搬送
トラブルの防止が主要課題であると言っても過言ではな
い。この金属帯の搬送トラブルを防止するために、従来
からハースロールにクラウンを設ける等のロール形状の
工夫がなされている。しかし、搬送トラブルのうち蛇行
を防止しようとして大きなクラウンを付与してしまう
と、今度は、金属帯に絞りが発生する恐れがある。この
ような現象は、特に炉内の温度が高い場合に顕著であ
り、通板上のトラブルにつながり、製品歩留まりの低下
の主要な原因の一つとなっていた。
トラブルである蛇行や絞りを有効に防止するために、従
来から様々な工夫がされている。例えば、ハースロール
の内部構造を工夫し、ロール内部の熱膨張を利用してロ
ールクラウンを制御するようにした例として、特開昭55
-100919 号公報、特開昭57-137431 号公報をあげること
ができる。
926 号公報には、ハースロールの外部から熱を与えて温
度制御し、ハースロールのクラウンを制御する技術が開
示されている。一方、ハースロールの形状そのものを工
夫した従来例としては、特開平8-199247号公報、特開平
7-138656号公報、特開昭58-120739 号公報、特開昭52-1
36812号公報等をあげることができる。これらの公報
は、ハースロールの中央部を平坦な形状とし、又は、ク
ラウン形状として、その両側にテーパを設けるようにし
た1段テーパのハースロールに関する。
公報において、ハースロールの形状として、上記の1段
テーパ形状、クラウン形状のロールと共に、2段テーパ
形状のロールを用いることもできることをすでに開示し
ている(同号公報第3図参照)。
自動車ボディーの一体成形用の鋼板として、従来にもま
して幅広の鋼板が要求されるようになってきている。そ
のため、一つの縦型熱処理炉において、従来以上に板幅
レンジの広い金属板、特に、鋼板を通板することが要求
されるようになってきている。
1500mmの板幅レンジでの操業であったが、近年は、同一
ラインで板幅800 〜1800mm程度、場合によっては、それ
以上の板幅の通板も要求されるにいたっている。このよ
うに板幅レンジが広いと、従来のように単純にロール形
状そのものだけを工夫することでは搬送トラブルに十分
に対応することができない。
ル形状がすでに知られており、従来の板幅レンジの操業
において、蛇行と絞り発生を防ぐ有効な手段とされてい
たが、例えば、最大と最小の板幅比が2以上のような広
い板幅レンジにそのまま適用することはできない。本発
明者は、1段テーパロールの場合、テーパを小さくすれ
ば板幅の広い金属帯に対して絞りの発生を有効に防止で
きるが、一方、板幅の狭い金属帯で蛇行が発生しやすく
なり、また、テーパを大きくすれば板幅の狭い金属帯で
蛇行を有効に防止できるが、板幅の広い金属帯で、特に
板厚が薄い場合、絞りが発生しやすくなるという問題が
あることを見出した。そのため、1段テーパロールを用
いて、広い板幅レンジに追従して対応させることはでき
ないのである。
ラウンを制御する方式を適用するにしても、そのままで
はこのような広い板幅レンジに追従して対応することが
できず、このような広い板幅レンジに追従して対応させ
るためには大きな設備改造が必要となるのである。ま
た、縦型熱処理炉においてほぼ一定の速度で通板する定
常状態であれば、従来のハースロールによってもある程
度安定的に通板することはできるが、多寸法および多鋼
種対応炉など操業条件が変動したり、あるいは操業異常
に対応して操業条件を変更する場合、往々にして相当の
通板速度の変更を伴う。このような速度変更時(定常速
度の40〜50%に相当する変動時)にはしばしば蛇行や絞
りが発生しやすく、従来のハースロールではこれらの通
板速度変更まで考慮して安定した通板性を達成すること
は極めて困難であり、また二段テーパのロールを用いて
さえこれは容易ではなかった。
定常状態における通板速度は、200〜400 m/分程度で
あることが普通である。本発明は、大きな設備改造を必
要とすることなく、安価な設備費だけでかつ簡単なハー
スロールの最適化を行うことだけで広い板幅レンジの搬
送に対応させることを可能としたものであり、特に最大
と最小の板幅比が2以上となるような板幅レンジが広い
場合の縦型熱処理炉に特に好適である。
ロールの形状と配置を最適化することで、従来にまし
て、特に広い板幅レンジおよび速度変化にも対応して蛇
行と絞りを防止できることを見出したのである。すなわ
ち、中央部に平坦部を有し、その平坦部の両側にそれぞ
れ2段のテーパ部を対称に有しており、平坦部につなが
る第1のテーパ部の傾きが更につづく第2のテーパ部の
傾きより大きく、かつ、平坦部の長さLc (mm)と第1
のテーパ部の長さL1 (mm)が下記(1)式と(2)式
で規定される関係にある縦型熱処理炉用ハースロールに
よって上記課題を解決したのである。
界部に凸部曲率部を、第1のテーパ部と第2のテーパ部
との境界部に凹部曲率部を、それぞれ曲率半径20m以上
として設けておくことが好ましいことを見出したのであ
る。そして、前記第1のテーパ部の傾きR1 が0.2 〜10
×10-3の範囲にあり、第2のテーパ部の傾きR2 が0.05
〜4×10-3の範囲にあることが好ましいことを見出した
のである。ただし、R1 =C1 /L1 、R2 =C2 /L
2 である。ここで、C1 は、長さL1 の第1のテーパ部
両端のロール半径差であり、C2 は、長さL2 の第2の
テーパ部両端のロール半径差である。
ルを搬送ロールとする縦型熱処理炉であって、その縦型
熱処理炉の入側のハースロールが下記(3)式と(4)
式を満足し、中間から出側のハースロールが下記(5)
式と(6)式を満足し、かつ、炉内に並べて配設された
上側ロールと下側ロールのそれぞれのハースロール群に
おいて、長さLc と(Lc +2×L1 )が炉の入側から
出側に向けて段階的にまたは順次大きくなることを特徴
とする縦型熱処理炉によって上記課題を解決したのであ
る。
スロールを搬送ロールとする縦型熱処理炉であって、そ
の縦型熱処理炉の入側のハースロールが下記(3)式、
(4)式、(7)式および(8)式を満足し、中間から
出側のハースロールが下記(5)式、(6)式、(9)
式および(10)式を満足し、かつ、炉内に並べて配設さ
れた上側ロールと下側ロールのそれぞれのハースロール
群において、長さLcと(Lc +2×L1 )が炉の入側
から出側に向けて段階的にまたは順次大きくされ、テー
パの傾きR1 およびR2 が炉の入側から出側に向けて段
階的にまたは順次小さくされていることを特徴とする縦
型熱処理炉によって上記課題を解決したのである。
分けは任意で良い。ただし、当然のことながら、最入
側、最出側のハースロール(上側ロール、下側ロールを
異なるロール系列として扱う場合は、最入側、最出側そ
れぞれの上下1組のハースロール)は、それぞれ入側、
出側の区域に属する。また、段階的に大きくするとは、
隣接するロール(上側ロール、下側ロールを異なるロー
ル系列として扱う場合は、それぞれの系列内で隣接する
ロール)においてLc などの値が同じである箇所もある
が、入側から出側にいたる少なくとも何れか一箇所にお
いてはこれらの値が隣接する次のロールが大きくなって
いることを指す。段階的に小さくする場合も同様であ
る。これらの典型的な形としては、炉内のロールをいく
つかのブロックに分け、ブロック間で値を変化させるこ
とが考えられる。
て適用される2段テーパロールについて、図1に基づき
説明する。本発明のハースロール1は、その中央部に長
さLc (mm)の平坦部があり、その平坦部の両側に長さ
L1 (mm)の第1のテーパ部、さらに両側に長さL2
(mm)の第2のテーパ部があり、左右対称の2段テーパ
構造となっている。
とえば曲率半径100 m以上のなだらかな曲面を形成して
いても良い。ここで、第1のテーパ部の傾き(C1 /L
1 )はR1 、第2のテーパ部の傾き(C2 /L2 )はR
2 であり、R1 >R2 とされている。また、平坦部と第
1のテーパ部との境界、第1のテーパ部と第2のテーパ
部との境界は、蛇行、絞りを防止するためにも、ひっか
かりのない角のない丸みのある形状としておくことが好
ましく、それぞれ、凸部曲率部11、凹部曲率部12とされ
る。ただし、できるかぎりつなぎめをなだらかにするこ
とが望ましいため、それぞれの曲率は20m以上としてお
くことが好ましい。
理炉の概略を図2に示す。図2の例では、縦型熱処理炉
2は、加熱を行う加熱炉3と均熱を行う均熱炉4からな
っており、それらの炉が連続化されている。なお、加熱
炉3の前に予熱炉を設けることもあるが、一般に板温が
加熱炉内より大分低く、ロールの設計思想において加熱
炉と同一視できないことも多々あるため、予熱炉は本発
明の熱処理炉に含めなくともよい。金属帯7は、縦型熱
処理炉2すなわち加熱炉3の入り口部から炉内に入り、
炉内の上下に設けられた上側ハースロール1aと下側ハー
スロール1bに懸架されて通板される。炉内を通板される
金属帯7は、加熱体5で必要な加熱が行われる。ここ
で、図の見やすさのために一部にしか加熱体5を記載し
ていないが、実際には、炉内の加熱炉3、均熱炉4の所
要箇所に多数加熱体5が配設されている。実際の加熱体
としては、ラジアントチューブ等が用いられている。
ないように、加熱体からの熱を遮断することを目的に、
図示のようにハースロールと加熱体との間に遮蔽板6を
配設しておくことが好ましい。均熱炉4においては、金
属帯の温度がすでに炉内温度並びに加熱体温度にほぼ等
しくなっており、この遮蔽板の必要性は少ないが、加熱
炉3においては、金属帯が加熱されて昇温中であるた
め、それらの温度が大きく異なり、ハースロールの受け
る熱の影響が比較的大きくなるため、遮蔽板を配設して
おく必要性は極めて高い。
軸にとり、板厚を縦軸にとっており、従来の1段テーパ
ロールに比較して本発明で適用する2段テーパロールの
適用によって蛇行・絞り性がいかに良くなり操業を安定
させることができるかを説明するグラフである。ここ
で、ロールのテーパ角、テーパ境界部の曲率半径など
は、本発明に記載する好適な条件を満たしたものを用い
た。また、△、◇における各通板トラブルの発生は、通
板速度を定常速度(300 m/分)より50%低下させた場
合のトラブル発生の有無で判定した。なお、後述の図
4、図5においても同様である。
大/最小板幅比(Wmax /Wmin )がせいぜい1〜2未
満の範囲内で蛇行と絞りをほぼ防止することができ操業
を安定させることができる程度である。そして、Wmax
/Wmin が2以上では、ハースロールの平坦部の長さ、
テーパ長等をいかに調整しても、板幅が広く、板厚の薄
い金属帯に対しては、絞りの発生を完全に防止すること
ができない。 一方、本発明に用いる2段テーパロール
では、ハースロールの設定条件さえ整えれば、Wmax /
Wmin が2以上の広い範囲で、蛇行と絞りを有効に防止
できるのである。
に詳細な研究を行い、本発明をするにいたったのであ
る。以下に、本発明者が行った研究の結果得られた知見
を説明する。まず、2段テーパロール(図1参照)とし
たハースロールの平坦部の長さLcの最適値は、通板す
る金属帯の最小板幅Wmin によって決定され、 0.5 Wmin ≦Lc ≦Wmin …(1) とすることが最適である。
テーパ部における板の幅が大きくなりすぎ、絞りが発生
しやすくなる。ここで、この値は、縦型熱処理炉の炉内
におけるハースロールの配設する位置によって変えるよ
うにすることが好ましく、炉の入側部(つまり、加熱炉
入側部)では板幅の狭い金属帯の蛇行を防止するために
も0.5 Wmin ≦Lc ≦0.7 Wmin とし、炉の中間から出
側(つまり、均熱炉出側)にかけては金属帯の温度も上
がってきていること等から0.7 Wmin ≦Lc ≦Wmin と
することが最適であることが判明した。
おり、蛇行は起こりにくくなっている。したがって、L
c を0.7 ×Wmin 以上という範囲で大きくした方が、絞
り防止に有効であることが判明した。図4に示すよう
に、加熱炉の入側で、Lc が大きすぎると、金属帯の形
状がまだ完全に直っていないことから、ハースロール両
側のテーパを如何に調整しても、しばしば蛇行のトラブ
ルが発生し、速度低下などのトラブルが生じる。
ら均熱炉にかけては、Lc を加熱炉の入側に比べて大き
くしておかないと、ハースロール両側のテーパを如何に
調整しても、幅広の金属帯においてしばしば絞りトラブ
ルが発生する。ただし、Lcの最大値は、Wmin を超え
ることはない。Lc を、Wmin よりも大きく設計する
と、加熱炉の中央から均熱炉にかけて金属帯の形状は修
正されるが、Wmin の場合に、加熱炉の中央から均熱炉
にかけて蛇行が発生するからである。
鋭意研究と実機におけるテストを繰り返した結果、 Wmin ≦Lc +2×L1 ≦Wmax −400 …(2) の範囲で、かつLc +2×L1 が、加熱炉の入側から出
側にかけて順に大きくなるように設計することが最適で
あることが判明した。
を防ぐ上で、金属帯の最小幅Wmin以上とする必要があ
る。また、Lc +2×L1 が、最大幅Wmax −400 より
も大きくなると、ハースロールの2段あるテーパ部の傾
きR1 、R2 をどのように選んでも、幅の広い金属帯で
の絞りが発生しやすくなる。図5に、Lc +2×L1 の
最適範囲と、この範囲を外れた場合の蛇行、絞りの発生
状況を示す。R1 、R2 をどのように選んでも、Lc +
2×L1 が、適切でないと蛇行、絞りの発生を完全に防
止することは難しいことが判明した。
は、R1 >R2 の関係とし、R1 を0.2 〜10×10-3と
し、R2 を0.05〜4×10-3とすることが好適であること
が明らかとなった。また、R1 、R2 についてはさら
に、炉の入側部ではそれぞれ3.0 ×10-3≦R1 ≦10×10
-3 、1.2 ×10-3≦R2 ≦4.0 ×10-3 を満足させ、炉
の出側部ではそれぞれ0.2 ×10-3≦R1 ≦3.0 ×10-3
、0.05×10-3≦R2 ≦1.2 ×10-3 を満足させること
がさらに好ましいことがわかった。この理由もLc 等の
場合と同様、炉の後半部でより絞り防止を重視する設計
とした方が好適なことによる。
2 のそれぞれの値は、縦型熱処理炉の入り側から出側に
かけて順次大きくしていくか、場合により、等しくして
おくことが好ましい。ここで、順次大きくする方式とし
ては、炉内を2分して前段と後段の2段階として変化さ
せるようにしてもよいし、3〜5段階程度で順に大きく
するようにしてもよい。また、連続して順に大きくする
ようにしてもよいのである。
下に設けられているが、この上側と下側では、重力の影
響等によって金属帯に対する張力の印加状況が異なって
くるため、上述のロールパラメータを順次大きくするの
は、上側ロールと下側ロールの各ロール群で個別に行う
ようにすることが好ましいことも明らかとなった。ここ
で実際のハースロールのロール形状(Lc とL1 で規定
する)を表1にいくつか例示する。
帯の最小板幅Wmin と最大板幅Wmax の各ケースについ
て、炉内に適用するハースロールのLc とL1 の関係を
示している。表1では、Wmin とWmax の各ケースにつ
いて、Lc の最小値(min )、中央値(mid )、最大値
(max )のそれぞれに対し、L1 の最小値(min )、中
央値(mid )、最大値(max )をマトリクスとして表示
している。ここで、括弧で示した数値は実際には適用し
ない値である。
ではLc のmin 、mid とL1 のmin、mid の範囲の値を
用い、縦型熱処理炉の中間から出側部では、Lc のmid
、max とL1 のmid 、max の範囲の値を用いるように
することが好ましい。ケース7で、Lc +2×L1 が大
きくなり過ぎたケースでは、絞りの発生はほとんどなか
ったが、蛇行が頻発し、通板に大きな支障が発生した。
ケース8では、蛇行の発生は抑制できるが、幅の広い材
料で、絞りが頻発した。表2〜4に示すロール構成の連
続焼鈍炉(No1、2、4、5、6)または連続溶融亜鉛
めっき炉(No3、7、8)(上ロール〜下ロール間20
m、定常通板速度300 m/分)を用いて、鋼帯の通板を
行った。
炉(Wmax /Wmin ≧2)において、通板速度が40%
(最適条件下では50%)以上速度変動が生じても、蛇行
・絞りなどのトラブルを生じず安定して通板できること
が確認された。
スロールを最適化することができ、広いレンジの金属帯
において、蛇行と絞りの発生しない安定した操業が可能
となり、歩留まり低下、ライン停止、ライン速度低下等
のトラブル発生を解消することができた。
を説明するグラフである。
c の条件を示すグラフである。
(Lc +2×L1 )の条件を示すグラフである。
(rad ) R2 第2のテーパ部のロール軸方向からのテーパ角
(rad )
Claims (5)
- 【請求項1】 中央部に平坦部を有し、その平坦部の両
側にそれぞれ2段のテーパ部を対称に有しており、平坦
部につながる第1のテーパ部の傾きが更につづく第2の
テーパ部の傾きより大きく、かつ、平坦部の長さLc
(mm)と第1のテーパ部の長さL1 (mm)が下記(1)
式と(2)式で規定される関係にある縦型熱処理炉用ハ
ースロール。 記 0.5 Wmin ≦Lc ≦Wmin …(1) Wmin ≦Lc +2×L1 ≦Wmax −400 …(2) ただし、 Wmin :熱処理する金属帯の最小幅(mm) Wmax :熱処理する金属帯の最大幅(mm) - 【請求項2】 前記平坦部と第1のテーパ部との境界部
に凸部曲率部を、第1のテーパ部と第2のテーパ部との
境界部に凹部曲率部を、それぞれ曲率半径20m以上とし
て設けられていることを特徴とする請求項1に記載の縦
型熱処理炉用ハースロール。 - 【請求項3】 前記第1のテーパ部の傾きR1 が0.2 〜
10×10-3の範囲にあり、第2のテーパ部の傾きR2 が0.
05〜4×10-3の範囲にあることを特徴とする請求項1ま
たは2に記載の縦型熱処理炉用ハースロール。ただし、
R1 =C1 /L1 、R2 =C2 /L2 である。ここで、
C1 は、長さL1 の第1のテーパ部両端のロール半径差
であり、C2 は、長さL2 の第2のテーパ部両端のロー
ル半径差である。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか記載の縦型熱処
理炉用ハースロールを搬送ロールとする縦型熱処理炉で
あって、その縦型熱処理炉の入側のハースロールが下記
(3)式と(4)式を満足し、中間から出側のハースロ
ールが下記(5)式と(6)式を満足し、かつ、炉内に
並べて配設された上側ロールと下側ロールのそれぞれの
ハースロール群において、長さLc と(Lc +2×L1
)が炉の入側から出側に向けて段階的にまたは順次大
きくなることを特徴とする縦型熱処理炉。 記 0.5 Wmin ≦Lc ≦0.7 Wmin …(3) Wmin ≦Lc +2×L1 ≦(Wmin +Wmax −400 )/2 …(4) 0.7 Wmin ≦Lc ≦Wmin …(5) (Wmin +Wmax −400 )/2≦Lc +2×L1 ≦Wmax −400 …(6) - 【請求項5】 請求項3記載の縦型熱処理炉用ハースロ
ールを搬送ロールとする縦型熱処理炉であって、その縦
型熱処理炉の入側のハースロールが下記(3)式、
(4)式、(7)式および(8)式を満足し、中間から
出側のハースロールが下記(5)式、(6)式、(9)
式および(10)式を満足し、かつ、炉内に並べて配設さ
れた上側ロールと下側ロールのそれぞれのハースロール
群において、長さLc と(Lc +2×L1 )が炉の入側
から出側に向けて段階的にまたは順次大きくされ、テー
パの傾きR1 およびR2 が炉の入側から出側に向けて段
階的にまたは順次小さくされていることを特徴とする縦
型熱処理炉。 記 0.5 Wmin ≦Lc ≦0.7 Wmin …(3) Wmin ≦Lc +2×L1 ≦(Wmin +Wmax −400 )/2 …(4) 0.7 Wmin ≦Lc ≦Wmin …(5) (Wmin +Wmax −400 )/2≦Lc +2×L1 ≦Wmax −400 …(6) 3.0 ×10-3≦R1 ≦10×10-3 …(7) 1.2 ×10-3≦R2 ≦4.0 ×10-3 …(8) 0.2 ×10-3≦R1 ≦3.0 ×10-3 …(9) 0.05×10-3≦R2 ≦1.2 ×10-3 …(10)
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