JP3465339B2 - ディスクブレーキ用マウンティング部材 - Google Patents
ディスクブレーキ用マウンティング部材Info
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Description
ブレーキとして使用される摺動キャリパー型ディスクブ
レーキに関し、詳しくは、低周波ブレーキ鳴きが発生し
にくいディスクブレーキ用マウンティング部材に関する
ものである。
摺動キャリパー型ディスクブレーキの構成は様々である
が、自動車の燃費や動力性能を向上せるために自動車構
成部品の軽量化が推進されている近年において主流とな
っている摺動キャリパー型ディスクブレーキは、例えば
トヨタ・アリスト修理書(1991年10月1日、トヨ
タ自動車・サービス部の発行)の8−37頁〜8−56
頁に記載されている如き構造のものである。
マウンティング部材は、図19〜図23で示したよう
に、車輪(図示省略)と一体回転するロータ(図示省
略)の内側面に圧接されるインナパッド(図示省略)に
加わる制動トルクを受けるトルク受部1Aa,1Baを
有しており、且つ、車両のナックル等の非回転部分(図
示省略)にボルト(図示省略)で締結して固定するため
の取付部1Ab,1Bbをロータ半径方向内端に有して
いる一対のインナアーム1A,1Bと、ロータの外側面
に圧接されるアウタパッド(図示省略)に加わる制動ト
ルクを受けるトルク受部1Ca,1Daを有している一
対のアウタアーム1C,1Dと、ロータの外周空間をロ
ータ軸方向に延在しており、両インナアーム1A,1B
のロータ半径方向外端と両アウタアーム1C,1Dのロ
ータ半径方向外端を一体に接続している一対の接続部1
E,1Fと、ロータ弦方向に延在していて両インナアー
ム1A,1Bのロータ半径方向内端を一体に接続してい
るインナブリッジ1Gと、ロータ弦方向に延在していて
両アウタアーム1C,1Dのロータ半径方向内端を一体
に接続しているアウタブリッジ1Hととから構成されて
いる単一部材である。
動車のブレーキ時にインナパッドおよびアウタパッドに
加わる制動トルクが自動車の進行方向が前方であるか、
或いは後方であるかに応じて、インナアーム1Aおよび
アウタアーム1C、またはインナアーム1Bおよびアウ
タアーム1Dに加わるが、アウタブリッジ1Hの存在に
よりインナアーム1Aおよびアウタアーム1C(または
インナアーム1Bおよびアウタアーム1D)に加わった
制動トルクがインナアーム1Bおよびアウタアーム1D
(またはインナアーム1Aおよびアウタアーム1C)に
分配されるものであり、インナパッドおよびアウタパッ
ドの制動トルクをインナアーム1Aおよびアウタアーム
1Cのみにより、またはインナアーム1Bおよびアウタ
アーム1Dのみにより受けるものに比べてマウンティン
グ部材1の弾性変形によるインナアーム1A,1B、ア
ウタアーム1C,1Dの変位量が少ないものである。
ング部材1において、インナアーム1A,1Bの形状
は、インナパッドに加わる制動トルクにより発生する曲
げモーメントへの対応を主眼にして決定されており、図
21により示されるようにインナアーム1A,1Bの軸
方向の寸法は取り付け部1Aa,1Baのロータ軸方向
の寸法よりも小さいものでリ、車両の前進時に制動トル
クを受ける一方のインナアーム1Aのロータ半径方向に
おける各部が、インナパッドに加わる制動トルクによる
曲げモーメントを受けており且つ取付部1Abに近い部
分ほど大きくなる断面二次モーメントIを持つように形
成されていた。また、アウタブリッジ1Hの断面形状
は、アウタアーム1C,1Dを単に連結することを主眼
に決定されており、基本的には一様の断面形状であっ
た。
ディスクブレーキに関しては、騒音とそれによる運転者
等の不快感を軽減する観点からブレーキ鳴きの抑制に努
力が注がれて来た。その結果、古来から多発していた高
周波ブレーキ鳴きについては、インナパッドとそれをロ
ータに押圧するピストンとの間およびアウタパッドとそ
れをロータに押圧するキャリパー爪部との間に、表面を
ゴムでコーティングしたシムを介在させたり、グリース
溜めを設けたシムを介在させたり、或いは各パッドの摩
擦ライニングのロータ周方向端を面取りすることによ
り、抑制できるようになった(前記トヨタ・アリスト修
理書、実開昭60−58936号、実開昭60−589
38号参照)。
ウンティング部材やその他の構成部品をスリム化するこ
とによる軽量化、摩擦ライニングの非石綿化、自動車の
シャシーの足回り部品の軽量化などの推進により、低周
波ブレーキ鳴き(高周波ブレーキ鳴きに比べて音圧レベ
ルが格段に高く、遠方まで到達する)が多発し始め、こ
の低周波ブレーキ鳴きについては、軽量化や摩擦ライニ
ングの非石綿化の推進を阻害しない有効な対策が開発さ
れていない。
発生しにくく且つ比較的に軽量であるディスクブレーキ
用マウンティング部材を提供することを目的とする。
め、請求項1に記載のように、車輪と一体回転するロー
タの内側面に圧接されるインナパッドに加わる制動トル
クを受けるトルク受部を有しており、且つ、車両の非回
転部分にボルトで締結して固定するための取付部をロー
タ半径方向内端に有している一対のインナアームと、前
記ロータの外側面に圧接されるアウタパッドに加わる制
動トルクを受けるトルク受部を有している一対のアウタ
アームと、前記ロータの外周空間をロータ軸方向に延在
しており、且つ、前記両インナアームのロータ半径方向
外端と前記両アウタアームのロータ半径方向外端を一体
に接続している一対の接続部と、ロータ弦方向に延在し
ていて前記インナアームのロータ半径方向内端を一体に
接続しているインナブリッジと、ロータ弦方向に延在し
ていて前記アウタアームのロータ半径方向内端を一体に
接続しているアウタブリッジとから構成されている単一
部材状のディスクブレーキ用マウンティング部材であ
り、前記アウタブリッジのロータ半径方向の断面形状
が、前記アウタアームのうちで車両の前進時に前記アウ
タパッドに加わる制動トルクを受ける一方のアウタアー
ムに寄った部分ではロータ半径方向長さAがロータ軸方
向長さBよりも大きい略矩形状であり、他方のアウタア
ームに寄った部分ではロータ半径方向長さが前記長さA
よりも小さく且つロータ軸方向長さが前記長さBよりも
大きい略矩形状であり、前記両アウタアームの一方から
他方に向かって徐々に変化し切替わっていることを特徴
とするディスクブレーキ用マウンティング部材を構成し
た。 次に、請求項2に記載のように、前記両インナアー
ムのうちで車両の前進時に前記インナパッドに加わる制
動トルクを受ける一方のインナアームのロータ半径方向
における各部が、前記インナパッドに加わる制動トルク
による曲げモーメントを受けており且つ前記取付部に近
い部分ほど大きくなる断面二次モーメントIを持つとと
もに、前記アウタパッドに加わる制動トルクによる捩り
モーメントを受け且つ略一様の断面極モーメントJを持
っていることを特徴とするディスクブレーキ用マウンテ
ィング部材を構成した。
の作用を次に説明する。
するための手始めとして、ブレーキ鳴き発生時のインナ
パッドおよびアウタパッドの挙動を調査した。その結
果、ブレーキ鳴き発生時の各パッドの振動モードにはロ
ータ軸方向に繰り返し屈曲する曲げ振動モードと主とし
てロータ弦方向に繰り返し往復動する剛体振動モードと
があり、高周波ブレーキ鳴き発生時には曲げ振動モード
の占める割合が剛体振動の占める割合よりも遙かに多く
なり、低周波ブレーキ鳴き発生時は剛体振動モードの占
める割合が曲げ振動モードの占める割合よりも遙かに多
くなっていることが判明した。この剛体振動モードは制
動トルクによるマウンティング部材の弾性変形に起因す
るものであり、低周波ブレーキ鳴きを軽減するために
は、マウンティング部材の剛性向上が有効であることを
知見した。
の剛性向上策を探る手始めとして、自動車に装着したデ
ィスクブレーキのマウンティング部材の5箇所(一対の
接続部の各々の両端と、アウタブリッジの中央)に加速
度センサーを取付け、低周波ブレーキ鳴き発生時のマウ
ンティング部材の挙動を調査し解析した。その結果、低
周波ブレーキ鳴きが発生していない時には上記5箇所に
大した振れはないが、低周波ブレーキ鳴き発生時にはイ
ンナ側,アウタ側ともに大きな振れが発生し、アウタ側
の振れがインナ側の振れに対して格段に大きいことを知
見した。
れはインナアームの曲げ剛性不足、インナアームの捩じ
り剛性不足とアウタブリッジの剛性不足に起因するもの
ではないかと推測し、マウンティング部材の肉厚を大き
くし剛性を格段に高くした試作品を作り、自動車に装着
するとともに上記の如く加速度センサーを取付けて、マ
ウンティング部材の剛性の低周波ブレーキ鳴きへの影響
確認を行った。その結果、インナ側,アウタ側ともに振
幅が小さく、アウタとインナの振幅が同等である場合は
低周波ブレーキ鳴きが発生しにくいことを確認した。こ
の低周波ブレーキ鳴きが発生しなかった試作品の重量
は、低周波ブレーキ鳴きの発生率ブレーキ鳴きが発生し
たブレーキ試験回数/ブレーキ試験回数)が100%近
い従来のマウンティング部材の約2.1倍と重いもので
あり、軽量化の流れに対応できるものではない。
が固有振動数の違いによるものではないことを確認し
た。
適化を図るためにFEM解析におけるモデル図を示して
おり、K1はアウタパッドに加わる制動トルクによりイ
ンナアームが捩れることで生じるパッド振れ量に関係す
る弾性係数を、K2はインナパッドに加わる制動トルク
によりインナアームが曲がることで生じるパッド振れ量
に関係する弾性係数を、またK3はアウタブリッジの変
形により生じるパッド振れ量に関係する弾性係数をそれ
ぞれ示している。これらK1、K2、K3を変数とし
て、インナ側、アウタ側での振幅量、振幅差を低周波ブ
レーキ鳴きが発生したものとの比較において小さくし且
つ様々な値に変えて、インナ側の振れ量、アウタ側の振
れ量と低周波ブレーキ鳴きの発生のし易さとの関係を調
べた結果、インナ側、アウタ側の振れ量が小さいほど低
周波ブレーキ鳴きの発生が低くなり、また、インナ側の
振れ量とアウタ側の振れ量との差が少ないほど低周波ブ
レーキ鳴きの発生率が低くなることが判明した。そし
て、アウタ側の振れ量については、K1が大きく影響す
ることが判明した。
0%近い従来のマウンティング部材につき、各部の弾性
変形量を計算した結果、アウタブリッジについて、アウ
タパッドに加わる制動トルクを受ける一方のアウタアー
ムに寄った部分がロータ半径方向に湾曲変形し、他方の
アウタアームに寄った部分がロータ軸方向へ湾曲変形
し、このことがアウタパッド振れ量の増加を助長してい
ることが分かった。
ング部材においては、アウタブリッジ(21H,31
H)がブレーキ時に屈曲変形せず且つ無駄な肉付きのな
いものとなり、重量増加を抑制しつつアウタ側の捩れ量
を低減して低周波ブレーキ鳴きを低減することができ
る。すなわち、低周波ブレーキ鳴きの発生率を約30%
に低減し、また重量は、低周波ブレーキ鳴きの発生率が
100%に近い従来のマウンティング部材の重量に対し
て約1.05倍に抑えることができる。
ンティング部材においては、両インナアーム(31A,
31B)のうちで車両の前進時にインナパッドに加わる
制動トルクを受ける一方のインナアーム(31A)のロ
ータ半径方向における各部が、インナパッドに加わる制
動トルクによる曲げモーメントを受けており且つ取付部
(31Ab)に近い部分ほど大きくなる断面二次モーメ
ントIを持つとともに、アウタパッドに加わる制動トル
クによる捩りモーメントを受けており且つ略一様の断面
極モーメントJを持っており、且つ、アウタブリッジ
(31H)のロータ半径方向の断面形状が、両アウタア
ーム(31C,31D)のうちで車両の前進時にアウタ
パッドに加わる制動トルクを受ける一方のアウタアーム
(31C)に寄った部分(31Ha)ではロータ半径方
向長さAがロータ軸方向長さBよりも大きい略矩形状で
あり、他方のアウタアーム(31D)に寄った部分(3
1Hb)ではロータ半径方向長さが前記長さAよりも小
さく且つロータ軸方向長さが前記長さBよりも大きい略
矩形状であり、一方のアウタアーム(31C)から他方
のアウタアーム(31D)に向かって徐々に変化し切替
わっているものとすることにより、低周波ブレーキ鳴き
の発生率を約5%に低減し、また重量は、低周波ブレー
キ鳴き発生率が100%に近い従来のマウンティング部
材の重量に対して約1.3倍に抑えることができる。
ング部材の重量と低周波ブレーキ鳴き発生率との関係を
示すものであり、黒丸印は図19〜図23のディスクブ
レーキ用マウンティング部材を、白三角印は図1〜図7
の第1の実施例を、白丸印は図8〜図16の第2実施例
を示す。
る。
ブレーキ用マウンティング部材21は、車輪(図示省
略)と一体回転するロータ(図示省略)の内側面に圧接
されるインナパッド(図示省略)に加わる制動トルクを
受ける溝状のトルク受部11Aa,11Baを有してお
り、且つ、車両のナックル等の非回転部分(図示省略)
にボルト(図示省略)で締結して固定するための取付部
21Ab,21Bbをロータ半径方向内端に有している
一対のインナアーム21A,21Bと、ロータの外側面
に圧接されるアウタパッド(図示省略)に加わる制動ト
ルクを受ける溝状のトルク受部21Ca,21Daを有
している一対のアウタアーム21C,21Dと、ロータ
の外周空間をロータ軸方向に延在しており、両インナア
ーム21A,21Bのロータ半径方向外端と両アウタア
ーム21C,21Dのロータ半径方向外端を一体に接続
している一対の接続部21E,21Fと、ロータ弦方向
に延在している両インナアーム21A,21Bのロータ
半径方向内端を一体に接続しているインナブリッジ21
Gと、ロータ弦方向に延在している両アウタアーム21
C,21Dのロータ半径方向内端を一体に接続している
アウタブリッジ21Hとから構成されている単一部材で
ある。
パッドに加わるブレーキトルクはインナアーム21Aお
よびアウタアーム21Cにより受けられるものであり、
インナアーム21Aのねじり剛性に関係する断面極モー
メントJと同インナアーム21Aの曲げ剛性に関係する
断面二次モーメントIとの比(J/I)は約1.9とな
っている。
アウタパッドに加わる制動トルクを受けるアウタアーム
部21Cに寄った部分21Haではロータ半径方向の長
さ(この長さをAとする)がブレーキディスク軸方向の
長さ(この長さをBとする)よりも大きい略矩形状であ
り、他方のアウタアーム部21Dに寄った部分21Hb
ではロータ半径方向の長さが前記長さAよりも小さく且
つロータ軸方向の長さが前記長さBよりも大きい略矩形
状であり、アウタアーム部21Cからアウタアーム部2
1Dに向かって徐々に変化し切替わっている。アウタブ
リッジ21Hの各部断面はアウタアーム21C寄り部分
およびアウタアーム21D寄り部分において低周波ブレ
ーキ鳴きが100%近く発生した従来のマウンティング
部材に見られた弾性変形が発生しない程度の剛性を有す
るように設定されている。
は、低周波ブレーキ鳴きが100%近く発生した従来の
マウンティング部材に対して重量が約1.05倍であ
り、低周波ブレーキ鳴き発生率は約30%である。
クブレーキ用マウンティング部材31は、車輪(図示省
略)と一体回転するロータ(図示省略)の内側面に圧接
されるインナパッド(図示省略)に加わる制動トルクを
受ける溝状のトルク受部31Aa,31Baを有してお
り、且つ、車両のナックル等の非回転部分(図示省略)
にボルト(図示省略)で締結して固定するための取付部
31Ab,31Bbをロータ半径方向内端に有している
一対のインナアーム31A,31Bと、ロータの外側面
に圧接されるアウタパッド(図示省略)に加わる制動ト
ルクを受ける溝状のトルク受部31Ca,31Daを有
している一対のアウタアーム31C,31Dと、ロータ
の外周空間をロータ軸方向に延在しており、両インナア
ーム31A,31Bのロータ半径方向外端と両アウタア
ーム31C,31Dのロータ半径方向外端を一体に接続
している一対の接続部31E,31Fと、ロータ弦方向
に延在している両インナアーム31A,31Bのロータ
半径方向内端を一体に接続しているインナブリッジ31
Gと、ロータ弦方向に延在している両アウタアーム31
C,31Dのロータ半径方向内端を一体に接続している
アウタブリッジ31Hとから構成されている単一部材で
ある。
パッドに加わる制動トルクはインナアーム31Aおよび
アウタアーム31Cにより受けられるものであり、イン
ナアーム31Aは、同インナアーム31Aのトルク受部
31Aaを設けた側とは反対側寄りにおいて同インナア
ーム31Aのトルク受部31Abから同インナアーム3
1Aのトルク受部31Aaのやや上部にわたり、インナ
向へ突出しており且つトルク受部31Aa寄り部分31
Kaの突出量が取付部31Ab寄り部分31Kbの突出
量よりも大きくなっている補強リブ31Kを有してい
る。両インナアーム31Aのロータ半径方向における各
部が、インナパッドに加わる制動トルクによる曲げモー
メントを受けており且つ取付部31Ab近い部分ほど大
きくなる断面二次モーメントI(図16の(a)参照)
を持つとともに、アウタパッドに加わる制動トルクによ
る捩りモーメントを受けており且つ略一様の断面極モー
メントJ(図16の(b)参照)を持っている。
る制動トルクによるインナアーム31Aの曲げモーメン
トを示しており、図16(b)は、アウタパッドに加わ
る制動トルクによるインナアーム31Aの捩りモーメン
トを示している。
アウタパッドに加わる制動トルクを受けるアウタアーム
部31Cに寄った部分31Haではロータ半径方向の長
さ(この長さをAとする)がブレーキディスク軸方向の
長さ(この長さをBとする)よりも大きい略矩形状であ
り、他方のアウタアーム部31Dに寄った部分31Hb
ではロータ半径方向の長さが前記長さAよりも小さく且
つロータ軸方向の長さが前記長さBよりも大きい略矩形
状であり、アウタアーム部31Cからアウタアーム部3
1Dに向かって徐々に変化し切替わっている。アウタブ
リッジ31Hの各部断面はアウタアーム31C寄り部分
およびアウタアーム31D寄り部分において低周波ブレ
ーキ鳴きが100%近く発生した従来のマウンティング
部材に見られた弾性変形が発生しない程度の剛性を有す
るように設定されている。
は、低周波ブレーキ鳴きが100%近く発生した従来の
マウンティング部材に対して重量が約1.3倍であり、
低周波ブレーキ鳴き発生率は約5%である。
ブレーキ鳴きの低減を要求されるような場合には、両イ
ンナアームの各々につき、上記の如きJ,Iとするもの
である。
ディスクブレーキ用マウンティング部材は、低周波ブレ
ーキ鳴きが発生しにくく、且つ、比較的に軽量であり、
自動車の燃費や動力性能をさほど悪化させることなく低
周波ブレーキ鳴きという騒音を大幅に低減できるもので
ある。
ウンティング部材の第1実施例の正面図(インナ側から
見た図)である。
ウンティング部材の第2実施例の正面図(インナ側から
見た図)である。
る。
ある。
周波ブレーキ鳴き発生率との関係を示す図である。
材の正面図(インナ側から見た図)である。
材の平面図である。
材の底面図である。
材の右側面図である。
材の背面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 車輪と一体回転するロータの内側面に圧
接されるインナパッドに加わる制動トルクを受けるトル
ク受部を有しており、且つ、車両の非回転部分にボルト
で締結して固定するための取付部をロータ半径方向内端
に有している一対のインナアームと、 前記ロータの外側面に圧接されるアウタパッドに加わる
制動トルクを受けるトルク受部を有している一対のアウ
タアームと、 前記ロータの外周空間をロータ軸方向に延在しており、
且つ、前記両インナアームのロータ半径方向外端と前記
両アウタアームのロータ半径方向外端を一体に接続して
いる一対の接続部と、 ロータ弦方向に延在していて前記インナアームのロータ
半径方向内端を一体に接続しているインナブリッジと、 ロータ弦方向に延在していて前記アウタアームのロータ
半径方向内端を一体に接続しているアウタブリッジと から構成されている単一部材状のディスクブレーキ用マ
ウンティング部材であり、 前記アウタブリッジのロータ半径方向の断面形状が、前
記アウタアームのうちで車両の前進時に前記アウタパッ
ドに加わる制動トルクを受ける一方のアウタアームに寄
った部分ではロータ半径方向長さAがロータ軸方向長さ
Bよりも大きい略矩形状であり、他方のアウタアームに
寄った部分ではロータ半径方向長さが前記長さAよりも
小さく且つロータ軸方向長さが前記長さBよりも大きい
略矩形状であり、前記両アウタアームの一方から他方に
向かって徐々に変化し切替わっていることを特徴とする
ディスクブレーキ用マウンティング部材。 - 【請求項2】 請求項1において、前記両インナアーム
のうちで車両の前進時に前記インナパッドに加わる制動
トルクを受ける一方のインナアームのロータ半径方向に
おける各部が、前記インナパッドに加わる制動トルクに
よる曲げモーメントを受けており且つ前記取付部に近い
部分ほど大きくなる断面二次モーメントIを持つととも
に、前記アウタパッドに加わる制動トルクによる捩りモ
ーメントを受け且つ略一様の断面極モーメントJを持っ
ていることを特徴とするディス クブレーキ用マウンティ
ング部材。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05636294A JP3465339B2 (ja) | 1994-03-25 | 1994-03-25 | ディスクブレーキ用マウンティング部材 |
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