JP3464633B2 - 三次元表示方法 - Google Patents

三次元表示方法

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JP3464633B2
JP3464633B2 JP28432599A JP28432599A JP3464633B2 JP 3464633 B2 JP3464633 B2 JP 3464633B2 JP 28432599 A JP28432599 A JP 28432599A JP 28432599 A JP28432599 A JP 28432599A JP 3464633 B2 JP3464633 B2 JP 3464633B2
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英明 ▲高▼田
史朗 陶山
作一 大塚
員丈 上平
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  • Controls And Circuits For Display Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高解像度の表示を
可能とする三次元表示方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気的に書き換え可能で、少ない
情報量にて動画の立体表示を可能とする装置として、図
4に示す液晶シャッタ眼鏡方式がよく知られている。以
下、この液晶シャッタ眼鏡方式の原理について説明す
る。この液晶シャッタ眼鏡方式では、三次元物体401
を異なる方向から撮影した映像(視差像)をカメラ(4
02,403)により撮像し、カメラ(402,40
3)により撮影された映像を、映像信号変換装置404
を通して合成し、合成した1つの映像信号を二次元表示
装置(例えば、CRT表示装置)405に入力する。
【0003】観察者407は、液晶シャッタ眼鏡406
をかけて二次元表示装置405の映像を観察する。液晶
シャッタ眼鏡406では、二次元表示装置405がカメ
ラ403の映像を表示している時に、液晶シャッタ眼鏡
406は左側が非透過状態、右側が透過状態とし、ま
た、二次元表示装置405がカメラ402の映像を表示
している時に、液晶シャッタ眼鏡406は左側が透過状
態、右側が非透過状態とする。前記動作を高速で切り替
えると、眼の残像効果により両眼に視差像が見えるよう
に感じる。したがって、両眼視差による立体視が可能と
なる。
【0004】しかしながら、図4に示す液晶シャッタ眼
鏡方式は、液晶シャッタ眼鏡406が必須であるため、
テレビ会議のような場合には、非常に不自然であるとい
う問題点があった。また、立体視の生理的要因の中で、
両眼視差、輻輳と、ピント調節との間に大きな矛盾が生
じる。即ち、図4に示す液晶シャッタ眼鏡方式では、両
眼視差と輻輳はほぼ満足できるが、ピント面が表示面に
あるため、この矛盾により、眼精疲労などを生じるとい
う問題点があった。
【0005】このような両眼視差、輻輳と、ピント調節
との間の矛盾を解消するために、図5の(a)(b)に
示すように、観察者の前に二次元表示装置を多数枚表示
することにより三次元物体を表示する体積型方式も提案
されている。この体積型方式では、図5(b)に示すよ
うに、三次元物体501を観察者から見て奥行き方向に
標本化して二次元像の集まり502とし、この二次元像
の集まり502を、図5(a)に示す体積型三次元表示
装置503を用いて、例えば、時分割で再び奥行き方向
に配置して三次元の再現像504を再構成する。この体
積型方式では、再現する三次元物体501の奥行き位置
が実際に像を表示する面に近くて、かつその面に挟まれ
ているため、図4に示す液晶シャッタ眼鏡方式と異な
り、両眼視差、輻輳と、ピント調節との間の矛盾を抑制
することができる。しかしながら、この体積型方式で
は、奥行き方向に位置が離散的であるため、その中間位
置の物体や奥行き方向に大きく変化している三次元物体
を再現するのが困難であるという問題点があった。
【0006】このような問題を解決するために、図6に
示す三次元立体表示装置が考えられた。この三次元表示
装置の原理は、まず、図に示すように、観察者601の
前面に複数の面、例えば、像面(602,603)(像
面602が像面603より観察者601に近い)を設定
し、次に、観察者601に提示したい三次元物体を、観
察者601の両眼の視線方向から、前記の像面(60
2,603)へ射影した二次元像を生成し、この二次元
像(604,605)を、各々像面602と像面603
のそれぞれに、観察者601の右眼と左眼とを結ぶ線上
の中心点から見て重なるように表示する。
【0007】この方法における重要な点は、前記構成を
有する装置上で、二次元像(604,605)の各々の
輝度を、観察者601から見た総体的な輝度を一定に保
ちつつ、三次元物体606の奥行き位置に対応して変え
ることである。例えば、三次元物体606が像面602
上にある場合には、この上の二次元像604の輝度を三
次元物体606の輝度に等しく、像面603上の二次元
像605の輝度はゼロとする。なお、ここでは、白黒図
像面であるため、分かりやすいように、以下の図像面で
は輝度の高い方を濃く示してある。
【0008】同様に、例えば、三次元物体が観察者60
1より少し遠ざかって像面602より像面603側に少
し寄った位置にある場合には、像面602の二次元像の
輝度を少し下げ、像面603の二次元像の輝度を少し上
げる。さらに、例えば、三次元物体が観察者601より
さらに遠ざかって像面602より像面603側にさらに
寄った位置にある場合には、像面602の二次元像の輝
度をさらに下げ、像面603の二次元像の輝度をさらに
上げる。そして、例えば、三次元物体が像面603上に
ある場合には、像面602の二次元像の輝度を三次元物
体の輝度に等しくし、像面602の二次元像の輝度はゼ
ロとする。
【0009】このように表示することにより、観察者6
01の生理的あるいは心理的要因あるいは錯覚により、
表示しているのが二次元像(604,605)であって
も、観察者601にはあたかも像面(602,603)
の中間に三次元像606が位置しているように感じられ
る。なお、前記説明においては、例えば、三次元物体全
体の奥行き位置を、例えば、像面(602,603)に
表示した二次元像を用いて表現する方法について主に述
べたが、この方法は、例えば、三次元物体自体が有する
奥行きを表現する方法としても使用できる。
【0010】三次元物体自体が有する奥行きを表現する
場合における重要な要点は、表示する二次元の各々の部
位の輝度を、観察者から見た総体的な輝度を一定に保ち
つつ、三次元物体の各部位が有する奥行き位置に対応し
て変えることである。その変え方の例を、表示像面を2
像面用いる場合を例として図6(b)を用いて説明す
る。例えば、三次元物体としてケーキを例に取ると、上
に立てたロウソクを除き、ケーキ(三次元物体)の上像
面及び下像面は、例えば、ほぼ平坦であり、かつその側
像面は、円柱状であり、ロウソクは、例えば、上像面の
円周近傍に配置する。
【0011】この場合の2D化像では、上像面及び下像
面においては、上方の方が奥に位置し、かつその側像面
では真ん中が手前で端に行くに従って奥に位置し、さら
に隠れている上方の真ん中は奥に位置することとなる。
このため、上像面及び下像面における輝度変化は、観察
者611に近い像面に表示される二次元像612では、
図6(b)に示すように、観察者611に近い部位が輝
度が高く、かつ遠い部位が輝度が低くなるようにその奥
行き位置に対応して徐々に変化させる。また、観察者に
遠い像面に表示される二次元像613では、観察者に近
い部位が輝度が低く、かつ遠い部位が輝度が高くなるよ
うにその奥行き位置に対応して徐々に変化させる。
【0012】同様に、円柱部分の輝度変化もその奥行き
位置に対応して、観察者611に近い像面に表示される
二次元像612では、図6(b)に示すように、観察者
611に近い部位が輝度が高く、かつ遠い部位が輝度が
低くなるようにその奥行き位置に対応して徐々に変化さ
せる。また、観察者に遠い像面に表示される二次元像6
13では、観察者に近い部位が輝度が低く、かつ遠い部
位が輝度が高くなるようにその奥行き位置に対応して徐
々に変化させる。このように表示することにより、表示
しているのが二次元像であっても、観察者611にはあ
たかも上像面、下像面がほぼ平らな円柱状のケーキがあ
るように感じられる。なお、この例では、上像面、下像
面がほぼ平らな円柱状の三次元物体を例としたが、他の
形状の三次元物体であっても同様なことが可能であるこ
とは明らかである。
【0013】この方法では、実際に像を表示する像面
が、その錯覚位置を挟んで少なくとも2つ以上存在する
ため、眼鏡を必要とせず、従来法にあった両眼視差、輻
輳と、ピント調節との間の矛盾を大きく抑制でき、眼精
疲労などを抑制できると考えられる。また、ピント調整
自体は、観察者が2つ以上の像面を同時に見ることにな
るため、双方の二次元像を最もぼけさせずに見ることが
できる位置に定位されることになり、従来法の欠点を大
きく改善できる。この場合、複数の二次元像を表示する
複数の像面の奥行き距離は、観察者から見て表示対象物
体の奥行き位置にピントを合わせた方が、前記複数の像
面にピントを合わせるより画像のぼけが少ない範囲とす
る。
【0014】更にこの方法は、体積法と異なり、像面の
中間位置に存在する物体も観察者に対しては三次元的に
見えるため、従来の書割り的な立体感ではない利点を有
する。さらに、複数の像面の間にある物体も表現できる
ことから、三次元表示を行う場合のデータ量を大きく減
らせる利点も有する。またこの方法では、像の輝度の変
化のみによる人の生理的あるいは心理的要因あるいは錯
覚を利用しているため、光源として特にレーザーなどの
コヒーレント光源を必要とせず、かつカラー化も容易で
ある利点を有し、機械的駆動部を含まないため、軽量
化、信頼性の向上などに適している利点を有する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら図6に示
す方法では、観察者601(611)の両眼の中心から
二次元像604(612)と二次元像605(613)
とが重なり合う構成となっているため、観察者601に
はそれぞれの像が左右方向にずれた二重像になってしま
うために像がぼやけてしまい、解像度の高い立体像の表
現が困難であった。
【0016】即ち、前後に複数の像面を重ね合わせ、そ
の像面に表示する像の輝度を変化させることによって三
次元立体像を表現する場合に、従来、観察者の両眼の中
心点から前後の画像の像がそれぞれ重なり合うようにす
ることにより、両眼それぞれに観察される像のずれによ
る二重像が両眼とも同じ大きさになる。更に両眼ともこ
の両眼の中心点から大きくずれているため、この方法で
は像の左右方向のエッジの部分のずれが両眼ともに大き
くなり、立体視においても、この二重像によりぼやけた
像として観察されることになる。
【0017】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、眼鏡を用いずに立体視の
生理的要因間での矛盾を抑制することが可能で、かつ解
像度の高い立体像の表現を可能とする三次元表示方法を
提供することを目的とするものである。本発明の前記並
びにその他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述及び
添付図面によって明らかになるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記のとおりである。
【0019】即ち、本発明は、奥行き位置の異なる複数
の表示面にそれぞれに二次元像を表示し、その二次元像
に観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示
面に対して、表示対象物体を観察者の視線方向から射影
した二次元像を生成し、生成された二次元像の各表示面
ごとにそれぞれの奥行き位置に応じた輝度比を付けるこ
とにより三次元立体像を生成する三次元表示方法におい
て、前記二次元像から少なくとも高い空間周波数を含む
高周波像と、前記高周波像の帯域を除いた低周波像とを
生成し、この低周波像については、表現する立体像の前
後に隣接する2面にそれぞれの奥行き位置に応じた輝度
比を付けて表示し、前記高周波像については前記2面の
何れかのみに表示することを特徴とする。
【0020】また、本発明は、奥行き位置の異なる複数
の表示面にそれぞれに二次元像を表示し、その二次元像
に観察者から見て異なった奥行き位置にある複数の表示
面に対して、表示対象物体を観察者の視線方向から射影
した二次元像を生成し、生成された二次元像の各表示面
ごとにそれぞれの奥行き位置に応じた輝度比を付けるこ
とにより三次元立体像を生成する三次元表示方法におい
て、前記二次元像から、観察者から見て横方向に高い空
間周波数を含む高周波像と、前記高周波像の帯域を除い
た低周波像とを生成し、この低周波像については、表現
する立体像の前後に隣接する2面にそれぞれの奥行き位
置に応じた輝度比を付けて表示し、前記高周波像につい
ては前記2面の何れかのみに表示することを特徴とす
る。
【0021】また、本発明は、上記高周波像に関して、
観察者から見て横方向の高い空間周波数と、縦方向の高
い空間周波数とを所望の割合で含むことを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について、実
施の形態とともに説明する。なお、本発明の方式は、奥
行き位置の異なる複数の表示面にそれぞれ像を表示し立
体像を表現するが、ここでは複数面のうち2面だけを例
として説明する。例とする2面は、複数面のうち奥行き
方向に隣接する表示面である必要はなく、所望の組合せ
として構わない。
【0023】(実施の形態1)図1及び図2は本発明の
実施の形態1の概念を示す図である。先ず、本発明は、
奥行き位置の異なる複数の表示面のうち2面の表示面1
11,112に、表現したい立体像の観察者110の視
線方向から射影した二次元像101を表示し、表示され
るそれぞれの二次元像101に、観察者110から見て
表現したい立体像の奥行き位置に応じた輝度比を付ける
ことにより三次元立体像を生成する三次元表示方法であ
る。
【0024】本発明の特徴は、表現したい立体像の奥行
き位置とは無関係に、表示する二次元像101を高い空
間周波数を含む周波数帯域でフィルタリングした高周波
像102と、二次元像101を上記周波数帯域以外でフ
ィルタリングした低周波像103とを生成し、その高周
波像102の全てを前面の表示面111のみに表示し、
低周波像103は、従来と同様に前面の表示面111と
後面の表示面112の2面に、それぞれの奥行き位置に
応じた輝度比をつけた前面像104と後面像105とし
て表示することである。無論、この高周波像102と低
周波像103とを足し合わせると、もとの二次元像10
1になることは明らかである。
【0025】立体の奥行きについては、低い周波数帯域
で知覚されていることがよく知られている。このため、
観察者110は、低周波像103を前面像104の低周
波像の部分と低周波像である後面像105として、前後
に輝度比を付けて表示することによって奥行きを知覚で
きるため、立体像を観察することができる。
【0026】本発明では、空間周波数の高い高周波像1
02を、前後面の双方にではなく、何れか一面(ここで
は前面の表示面111)だけに表示するため、高周波像
102は観察者から見て二重像にならない。これに対し
て低周波像103は、前後の表示面111,112の双
方に表示されるため、観察者から見て二重像となるが、
人間は低周波帯域の二重像を知覚しにくい。このため従
来の方式における欠点であった二重像による画像の解像
度の低下を防ぐことができ、元の二次元像101に近い
高解像度な立体像を観察者110は観察することができ
る。
【0027】このように高周波像を前面のみに表示した
場合、後面に近い物体ほど高周波像と低周波像とのずれ
は大きくなるが、後方であるため立体像としての違和感
は少ない。しかし、低周波像と高周波像とのずれが大き
いことから分離しやすくなる。このような場合には、図
2に示すように、表示する二次元像201を高い空間周
波数を含む周波数帯域でフィルタリングした高周波像2
02の全てを後面の表示面212のみに表示し、低周波
像203は、従来と同様に前面の表示面211と後面の
表示面212の2面に、それぞれの奥行き位置に応じた
輝度比をつけた前面像204と後面像205として表示
する。これによって、観察者210は、前述の場合と同
様に、高解像度な立体像を観察することができる。
【0028】このように高周波像を後面のみに表示した
場合、前面に近い物体ほど高周波像と低周波像とのずれ
が大きくなることから前方の解像度が悪くなり立体視と
して違和感があるが、高周波像と低周波像とは分離しに
くくなる。
【0029】このように、表現したい立体像の奥行き位
置に関係なく、高周波像を全て前面或いは後面のどちら
か一方だけに表示し、これ以外の低周波像を前後面に輝
度比を付けて表示することにより、解像度の高い立体像
を表現することができる。また、高周波像を、表現した
い立体像の奥行き位置が前後2面の間の所望の位置(例
えば2面の中間)より前面に近い場合には前面のみに、
表現したい立体像の奥行き位置が前後2面の間の所望の
位置より後面に近い場合には後面のみに表示することも
可能である。
【0030】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2の概念を示す図である。本実施の形態では、表示す
る二次元像301を高い空間周波数を含む周波数帯域で
フィルタリングした高周波像302と、二次元像301
を上記周波数帯域以外でフィルタリングした低周波像3
03とを生成し、その高周波像302の全てを前面の表
示面311のみに表示し、低周波像303は、従来と同
様に前面の表示面311と後面の表示面312の2面
に、それぞれの奥行き位置に応じた輝度比をつけた前面
像304と後面像305として表示する。
【0031】立体の奥行きについては、低い周波数帯域
で知覚されていることがよく知られている。このため、
観察者310は、低周波像303を前面像304の低周
波像の部分と低周波像である後面像305として、前後
に輝度比を付けて表示することによって奥行きを知覚で
きるため、立体像を観察することができる。
【0032】本発明では、空間周波数の高い高周波像3
02を、前後面の双方にではなく、何れか一面(ここで
は前面の表示面311)だけに表示するため、高周波像
302は観察者から見て二重像にならない。これに対し
て低周波像303は、前後の表示面311,312の双
方に表示されるため、観察者から見て二重像となるが、
人間は低周波帯域の二重像を知覚しにくい。このため従
来の方式における欠点であった二重像による画像の解像
度の低下を防ぐことができ、元の二次元像301に近い
高解像度な立体像を観察者310は観察することができ
る。
【0033】このように高周波像を前面のみに表示した
場合、後面に近い物体ほど高周波像と低周波像とのずれ
は大きくなるが、後方であるため立体像としての違和感
は少ない。しかし、低周波像と高周波像とのずれが大き
いことから分離しやすくなる。このような場合には、図
2に示すように、表示する二次元像201を高い空間周
波数を含む周波数帯域でフィルタリングした高周波像2
02の全てを後面の表示面212のみに表示し、低周波
像203は、従来と同様に前面の表示面211と後面の
表示面212の2面に、それぞれの奥行き位置に応じた
輝度比をつけた前面像204と後面像205として表示
する。これによって、観察者210は、前述の場合と同
様に、高解像度な立体像を観察することができる。
【0034】このように高周波像を後面のみに表示した
場合、前面に近い物体ほど高周波像と低周波像とのずれ
が大きくなることから前方の解像度が悪くなり立体視と
して違和感があるが、高周波像と低周波像とは分離しに
くくなる。
【0035】このように、表現したい立体像の奥行き位
置に関係なく、高周波像を全て前面或いは後面のどちら
か一方だけに表示し、これ以外の低周波像を前後面に輝
度比を付けて表示することにより、解像度の高い立体像
を表現することができる。
【0036】(実施の形態3)本実施の形態は、前述し
た実施の形態1,2にて表示する二次元像101,20
1の解像度を更に改善するものである。前述した実施の
形態では、表示する二次元像101,201,301を
高い空間周波数を含む周波数帯域で縦方向及び横方向に
フィルタリングした高周波像102,202,302を
表示しているが、本実施の形態では、表示する二次元像
を観察者から見て横方向に高い空間周波数でフィルタリ
ングした高周波像を表示することによって、さらに高解
像度な立体像を表現するものである。
【0037】これは、観察者の両眼は横に並んで配置さ
れているため、縦方向の前後像の二重像は知覚されず、
横方向の二重像だけが知覚されるため、横方向のみのフ
ィルタリングで解像度の高い立体像を実現することがで
きる。しかし、この横方向だけのフィルタリングの場
合、縦方向には従来のままなので、高周波像と低周波像
とが分離してしまう点が改善されない。
【0038】そこで、横方向のフィルタリングに、縦方
向への高い空間周波数を含む空間周波数のフィルタリン
グを付加し、この縦方向へのフィルタリングと上記横方
向へのフィルタリングとの割合を所望の割合で行う。こ
の構成によって、高周波像の縦方向と横方向とのフィル
タリングの割合を変えることにより、この高周波像と奥
行きを表現している低周波像との分離を起こりにくくす
る。よって、この方法を用いることにより、本実施の形
態では、実施の形態1,2の場合よりも、前面の像と後
面の像とが分離するのを抑制することができる。なお、
他の点、低周波像の輝度付けや表示方法等については、
実施の形態1,2と同様に行うものとする。
【0039】以上、本発明者によってなされた発明を、
前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明
は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要
旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは
勿論である。
【0040】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記のとおりである。
【0041】本発明によれば、眼鏡を用いずに立体視の
生理的要因間での矛盾を抑制することが可能であるとい
う効果がある。
【0042】更に本発明によれば、高解像度の立体像を
観察することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1である三次元表示方法の
概念を示すディスプレー上に表示した中間調画像の写真
である。
【図2】本発明の実施の形態1である三次元表示方法の
概念を示すディスプレー上に表示した中間調画像の写真
である。
【図3】本発明の実施の形態2である三次元表示方法の
概念を示すディスプレー上に表示した中間調画像の写真
である。
【図4】従来の三次元表示方法の概略構成を示す図であ
る。
【図5】従来の三次元表示方法の概略構成を示す図であ
る。
【図6】従来の三次元表示方法の概略構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
110,210,310,407,601,611…観
察者、111,112,211,212,311,31
2…像面、401,501…三次元物体、402,40
3…カメラ、404…映像信号変換装置、405…二次
元表示装置、406…液晶シャッター眼鏡、502…奥
行き標本化像の集まり、503…体積型三次元表示装
置、504…三次元再現像、604,605,612,
613…二次元像、606,615…三次元像。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上平 員丈 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開2000−214413(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 13/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 奥行き位置の異なる複数の表示面にそれ
    ぞれに二次元像を表示し、その二次元像に観察者から見
    て異なった奥行き位置にある複数の表示面に対して、表
    示対象物体を観察者の視線方向から射影した二次元像を
    生成し、生成された二次元像の各表示面ごとにそれぞれ
    の奥行き位置に応じた輝度比を付けることにより三次元
    立体像を生成する三次元表示方法において、 前記二次元像から少なくとも高い空間周波数を含む高周
    波像と、前記高周波像の帯域を除いた低周波像とを生成
    し、この低周波像については、表現する立体像の前後に
    隣接する2面にそれぞれの奥行き位置に応じた輝度比を
    付けて表示し、前記高周波像については前記2面の何れ
    かのみに表示することを特徴とする三次元表示方法。
  2. 【請求項2】 上記高周波像の全てを、表現したい立体
    像の奥行き位置にかかわらず、前記2面の何れかのみに
    表示することを特徴とする請求項1に記載の三次元表示
    方法。
  3. 【請求項3】 上記高周波像を、表現したい立体像の奥
    行き位置が前後2面の間の所望の位置より前面に近い場
    合には前面のみに、表現したい立体像の奥行き位置が前
    後2面の間の所望の位置より後面に近い場合には後面の
    みに表示することを特徴とする請求項1に記載の三次元
    表示方法。
  4. 【請求項4】 奥行き位置の異なる複数の表示面にそれ
    ぞれに二次元像を表示し、その二次元像に観察者から見
    て異なった奥行き位置にある複数の表示面に対して、表
    示対象物体を観察者の視線方向から射影した二次元像を
    生成し、生成された二次元像の各表示面ごとにそれぞれ
    の奥行き位置に応じた輝度比を付けることにより三次元
    立体像を生成する三次元表示方法において、 前記二次元像から、観察者から見て横方向に高い空間周
    波数を含む高周波像と、前記高周波像の帯域を除いた低
    周波像とを生成し、この低周波像については、表現する
    立体像の前後に隣接する2面にそれぞれの奥行き位置に
    応じた輝度比を付けて表示し、前記高周波像については
    前記2面の何れかのみに表示することを特徴とする三次
    元表示方法。
  5. 【請求項5】 上記高周波像の全てを、表現したい立体
    像の奥行き位置にかかわらず、前記2面の何れかのみに
    表示することを特徴とする請求項に記載の三次元表示
    方法。
  6. 【請求項6】 上記高周波像を、表現したい立体像の奥
    行き位置が前後2面の間の所望の位置より前面に近い場
    合には前面のみに、表現したい立体像の奥行き位置が前
    後2面の間の所望の位置より後面に近い場合には後面の
    みに表示することを特徴とする請求項に記載の三次元
    表示方法。
  7. 【請求項7】 上記高周波像が、観察者から見て横方向
    の高い空間周波数と、縦方向の高い空間周波数とを所望
    の割合で含むことを特徴とする請求項1または請求項
    に記載の三次元表示方法。
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