JP3457040B2 - 環縫いミシン - Google Patents

環縫いミシン

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JP3457040B2
JP3457040B2 JP00133494A JP133494A JP3457040B2 JP 3457040 B2 JP3457040 B2 JP 3457040B2 JP 00133494 A JP00133494 A JP 00133494A JP 133494 A JP133494 A JP 133494A JP 3457040 B2 JP3457040 B2 JP 3457040B2
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郁夫 田島
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、色の異なる複数の縫い
糸が用意されていて、これらを選択的に使用することで
多色縫いが可能な環縫いミシンに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば特公平3−11239号公
報で開示されている環縫いミシンにおいては、用意され
た複数の縫い糸と同数のルーパがその支持部材に設けら
れており、各ルーパにはそれぞれの縫い糸が個別に通さ
れている。そして縫い糸の切替え(色替え)に際して
は、前記ルーパ支持体をスライド操作することにより、
所望の色の縫い糸が通されているルーパを鉤針の位置と
対応させている。その後、鉤針の上下駆動とルーパの回
転駆動とによって新たに選択された縫い糸による環縫い
が行われる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしこの構成では、
一つのミシンヘッドにつき複数個のルーパを備えなけれ
ばならず、これらの支持構造及びルーパを切替えるため
の構造が複雑となって製作コストが高くなり、またメン
テナンスも困難となる。本発明が解決しようとする課題
は、単一のルーパでもって複数の縫い糸の切替えを可能
とすることで、縫い糸の切替え機構の簡素化を図り、製
作コストを低減させるとともにメンテナンスを容易とす
ることである。 【0004】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の環縫いミシンはつぎのように構成されてい
る。すなわち、上下に駆動される鉤針と、縫い糸が下部
の糸通し口から上方へ挿通されており、かつ一本の鉤針
につき、その上下駆動に同期して回転駆動される単一の
ルーパとを備え、前記鈎針とルーパとの協同作用によ
り、予め用意されている複数の縫い糸の一つによって環
縫いを行う形式の環縫いミシンにおいて、前記ルーパの
下方に配置され、前記の各縫い糸の端末部を個別に把持
しているとともに、個々の縫い糸の端末部を、前記ルー
パの前記糸通し口に対して選択的に対向させることが可
能な糸供給機構と、この糸供給機構によって前記ルーパ
の前記糸通し口に対向させた縫い糸を、この糸通し口に
対して縫い作業可能な状態に通すことが可能な糸通し機
構とを備えている。 【0005】 【作用】この構成によれば、前記糸供給機構によって、
つぎに使用する縫い糸の末端部を前記ルーパの糸通し口
に対向させると、その縫い糸が前記糸通し機構によって
ルーパに挿通されて縫い糸の切替え(色替え)が完了す
る。したがって、一本の鉤針(つまり一つのミシンヘッ
ド)につき、単一のルーパを備えたミシンであっても、
複数の縫い糸の切替えが可能となる。この結果、一つの
ミシンヘッドについて複数個のルーパを備えることで、
縫い糸の色替えを行っている従来の環縫いミシンと比較
して、その構造が簡単となり、コストならびにメンテナ
ンスの面で有利となる。 【0006】 【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。図1は多頭式(三ヘッドタイプ)の環縫いミシ
ンを表した正面図である。この図面で示すように、ミシ
ンテーブル10の上方に位置するヘッドフレーム12に
は三個のミシンヘッド14がミシンの左右方向に関して
一定の間隔で設けられている。これらの各ミシンヘッド
14と対応する位置にはミシンテーブル10の下面にお
いてルーパ土台28がそれぞれ配置され、さらに各ルー
パ土台28の下部には糸供給機構30がそれぞれ配置さ
れている。またミシンフレーム11の前面下方に設けら
れている糸立て皿16の上面には、各糸供給機構30の
下方(つまり各ミシンヘッド14の下方)においてそれ
ぞれ複数個(各六個)の糸駒17が立てられている。な
お一つのミシンヘッド14の下方の各糸駒17には個々
に異なる色の縫い糸18が巻かれていて、これらを選択
的に使用することで多色縫い(環縫い)が可能となって
いる。 【0007】図2は一つのミシンヘッド14における前
記ルーパ土台28及び糸供給機構30を拡大して表した
正面図、図3は図2のA−A線断面図である。これらの
図面から明らかなように、前記ルーパ土台28はミシン
の中間フレーム26に対してボルトで固定されている。
このルーパ土台28の上面には図3で示すように針板2
2が設けられており、この針板22の上面は前記ミシン
テーブル10の上面と一致している。前記針板22は円
板形状をしていて、その中心部には針孔23があけられ
ているとともに、この針孔23の周囲には複数個(通常
は四個)の糸通し孔24が一定のピッチであけられてい
る。また図2,3に示されている鉤針20は、前記針孔
23と同軸線上において前記ミシンヘッド14の針棒
(図示外)下端に装着されている。したがってこの鉤針
20は針棒に連動して図3の実線で示す位置と仮想線で
示す位置との間を上下に駆動され、仮想線で示す下降時
に針板22の前記針孔23に挿通される。 【0008】図4に前記糸供給機構30が外観斜視図で
示されている。この図面からも明らかなように糸供給機
構30は、その上部の糸保持ブロック34と下部の糸調
子器44とから構成されている。まず前記糸保持ブロッ
ク34は、前記ミシンフレーム11に対して図示外の駆
動機構により軸方向(ミシンの幅方向)へスライド操作
可能に支持されたスライドロッド32に結合されてい
る。そして糸保持ブロック34には、前記糸駒17と同
数(六個)の糸孔36が等ピッチで、かつ上下に貫通し
て形成されている。これらの各糸孔36には前記の各糸
駒17から繰り出された縫い糸18が、後で説明する糸
調子器44の各糸調子50及び引き降しアーム52の孔
54を経てそれぞれ個別に挿通されている。 【0009】前記糸保持ブロック34には、各糸孔36
に対して個々に連通しているとともに斜め下方で開口し
たエア孔37がそれぞれ形成されている。また糸保持ブ
ロック34の背面側には、一つのエア孔37の開口部に
対して選択的に対向するようにエアノズル38が配置さ
れている。このエアノズル38は図3で示すように前記
中間フレーム26の前面に固定されたブラケット39に
取付けられているとともに、所定のエア源から供給され
るエアを対向した一つのエア孔37に向けて噴出するよ
うになっている。前記エアノズル38からそのエア孔3
7にエア噴射を受けた糸孔36には、そこに挿通されて
いる縫い糸18を上方向へ吹き上げる作用が生じる。こ
の作用によって後述するルーパ60に縫い糸18を通す
ことができ、したがってこのエアノズル38及び各糸孔
36のエア孔37が主体となって糸通し機構が構成され
ている。 【0010】前記の各糸孔36の上方寄りの箇所には、
糸保持ブロック34の背面部から糸孔36の中にまで達
する糸押え片40がそれぞれ進退自在に組付けられてい
る。ただしこれらの糸押え片40は、図示外のスプリン
グの力によって糸孔36内に進入する方向へ付勢されて
いる。また前記ルーパ土台28には、図3で示すように
糸保持ブロック34の背面側において一つのアクチュエ
ータ42(リニアソレノイド)が設けられている。図5
は一つの糸孔36とその糸押え片40との関連構造を表
した拡大平面図である。図5(A)で示すように糸押え
片40が前記スプリング力を受けて糸孔36内に進入し
ている状態では、この糸孔36に挿通されている縫い糸
18を糸押え片40の先端と糸孔36の内周面とによっ
て押さえている。なおこの押さえ力は縫い糸18が自重
によって糸孔36から抜け落ちるのを防ぐ程度に設定さ
れている。また糸押え片40は前記アクチュエータ42
(リニアソレノイド)の作動力を受けたときに図5
(B)で示すように糸孔36から後退し、縫い糸18の
押さえ力を解除するようになっている。 【0011】前記糸保持ブロック34と共に糸供給機構
30を構成している前記糸調子器44は、図2〜図4で
示すように糸保持ブロック34の左右に固定されたブラ
ケット46に支持されている。したがってこの糸調子器
44は前記スライドロッド32のスライド操作により、
糸保持ブロック34と共に左右にスライド制御されるこ
ととなる。そして前記のブラケット46には、スライド
ロッド32と平行にミシンフレーム11に支持された支
持ロッド48が相対的にスライドできるように貫通して
いる。この支持ロッド48は糸保持ブロック34及び糸
調子器44、すなわち糸供給機構30のスライド動作を
安定した状態に保持するためのものである。 【0012】前記糸調子器44の前面には、図1〜図3
で示すように上下で対をなす糸調子50が、前記糸保持
ブロック34の各糸孔36の下方で対応する位置におい
てそれぞれ設けられている。これらの各糸調子50には
前記の各糸駒17から繰り出された縫い糸18がそれぞ
れ仕掛けられている。なお各糸調子50における上下い
ずれか一方は、図示外のアクチュエータ(ソレノイドな
ど)によって縫い糸18が走行できないようにロック可
能となっている。図6に図2のB−B線断面図が示され
ている。この図6からも明らかなように前記糸調子器4
4の上部には、糸保持ブロック34の各糸孔36と同数
(六個)の引き降しアーム52が糸調子器44に固定さ
れた一本の支持軸53によって回動自在に支持されてい
る。これらの引き降しアーム52は、支持軸53の軸上
に設けられた個々のトーションスプリング(図示外)に
より前面側へ倒される方向へ付勢されており、図3に示
す糸調子器44のストッパー面55で受け止められて略
水平な姿勢(例えば図3の仮想線の姿勢)に保持されて
いる。 【0013】前記の各引き降しアーム52は、それぞれ
の回動支点である前記支持軸53から前面側へ延びる部
分の先端に形成された孔54を備えているとともに、同
じくこの支持軸53から背面側に向けて突出する係合部
56を備えている。これらの各孔54には糸駒17から
前記の各糸調子50を経て繰り出された縫い糸18が通
されている。また各係合部56の上方部には、前記ミシ
ンフレーム11に対して回動可能に支持されたカム駆動
軸57が配置されており、このカム駆動軸57の軸上に
は一つのカム58が固定されている。そこでカム駆動軸
57が所定の駆動源によって回動制御されると、各係合
部56の一つがカム58によって下方へ押され、その引
き降しアーム52が例えば図3の実線で示す姿勢に起き
上がることとなる。 【0014】図3で示すように前記ルーパ土台28の内
部には、前記針板22の下部において単一のルーパ60
が組込まれている。このルーパ60は前記鉤針20の延
長軸線回りに回転できるようにルーパ土台28に対し、
ベアリング61によって支持されている。そしてルーパ
60の外周にはギヤ78(ベベルギヤ)が一体に形成さ
れていて、このギヤ78はルーパ土台28に回転自在に
支持された伝達軸70の駆動ギヤ74(ベベルギヤ)と
噛合っている。しかもこの駆動ギヤ74には、ミシンフ
レーム11に対して回転可能に支持されたルーパ駆動軸
68の回転力が噛合いギヤ対72を通じて伝達されるよ
うになっている。したがってこのルーパ駆動軸68の回
転駆動により、ルーパ60が前記鉤針20の上下駆動に
同期して回転駆動される。 【0015】図7に前記ルーパ60が分解斜視図で示さ
れている。この図面でも明らかなようにルーパ60には
その回転軸心から偏心した位置で、かつその軸線と平行
なガイド孔62が上下に貫通して形成されている。この
ガイド孔62にはルーパ60の上下に突出する長さのパ
イプ64が摺動自在に挿入されており、このパイプ64
の下端部は外方に開いた形状の糸通し口69となってい
る。またパイプ64においてルーパ60の下面に位置し
ている部分の外周には円板65が固定されている。この
円板65の外周寄りの上面から上方向へ突出させたキー
67は、ルーパ60の外周に形成されている縦長の溝6
3に対して上下方向への移動可能に係合している。した
がって円板65はルーパ60と同心に保たれているとと
もに、ルーパ60に対して一体的に回転し、かつ上下方
向へは相対的に移動可能である。 【0016】前記円板65の外周にはリング溝66が形
成されており、ここには図3で示す係合片77が係合し
ている。この係合片77は前記ルーパ土台28に対して
上下に移動できるように支持された可動軸76の上端部
に固定されているとともに、スプリング78の弾力によ
って常に上方へ付勢されている。このため前記パイプ6
4は円板65と共に図3の実線で示す位置に保持されて
いて、この状態で後述の縫い作業が行われる。図3にお
いて前記可動軸76の近くには、ルーパ土台28に固定
されたブラケット80によってアクチュエータ81(ロ
ータリーソレノイド)が装着されている。このアクチュ
エータ81によって回動制御されるレバー82を通じて
前記係合片77が可動軸76と共に押し下げられ、これ
に連動して前記パイプ64が円板65と共に図3の仮想
線で示す位置に下げられる。 【0017】図3で示すように前記ルーパ土台28の上
部には、前記針板22とルーパ60との間において糸切
りのためのカッター装置84が設けられている。このカ
ッター装置84はルーパ土台28に固定された固定刃8
5と、その下面側でスライド制御される可動刃86とを
備えている。この可動刃86における後方端部の下面に
はラック91が形成されていて、ここにはミシンフレー
ム11に対して回転可能に支持されたカッター駆動軸9
0のピニオン92が噛合っている。したがってこのカッ
ター駆動軸90を正逆回転させることにより、可動刃8
6が図3の実線位置と仮想線位置との間を往復スライド
することとなる。 【0018】図8にカッター装置84がルーパ60と共
に示されている。この図面においてルーパ60の前記パ
イプ64は下げられた位置に保持されており、糸切りに
際しては前記カッター駆動軸90を正回転させることに
よって可動刃86を図8(A)(B)の仮想線で示す位
置に前進させると、パイプ64の中から被刺繍物(図示
外)へ繋がっている縫い糸18が可動刃86のフック部
に位置する。そこでカッター駆動軸90を逆回転させて
可動刃86を図8(A)(B)の実線で示す位置へ戻す
と、その途中で固定刃85と可動刃86とによって縫い
糸18が切断され、その糸端はフリーとなって図8
(B)で示すように可動刃86とばね板製の糸保持部材
87との間で軽く保持されることになる。 【0019】つぎに前記のように構成された環縫いミシ
ンの作用について説明する。さて前記の各糸駒17から
繰り出された縫い糸18は、すでに説明したように前記
糸調子器44の各糸調子50及び引き降しアーム52の
孔54を経て前記糸保持ブロック34の各糸孔36にそ
れぞれ個別に挿通されている。そして縫いに供されてい
る図1,2の左から三本目の縫い糸18は、図3から明
らかなように糸保持ブロック34の糸孔36からルーパ
60のパイプ64を通って前記針板22の上に引き出さ
れている。またこの縫いに供されている縫い糸18につ
いては前記糸押え片40による押さえ力が解除されてい
るとともに、前記引き降しアーム52は起立した姿勢に
保持されている。 【0020】そこで縫い糸18の切替え(色替え)に際
しては、まずミシンを停止させる。このとき、前記ルー
パ60はそのパイプ64がミシンの前面側になる回転位
置、つまりパイプ64がそれまで縫いに供されていた縫
い糸18の糸孔36と同軸線上にくる回転位置(図3参
照)で停止するように設定されている。つづいて図9で
示すようにルーパ60のパイプ64を、前記アクチュエ
ータ81の作動(オン)に伴う前記係合片77の下降動
作を通じて円板65と共に引き下げる。これによりパイ
プ64はその上端がルーパ60の上面と一致した状態と
なり、ルーパ60の上面と前記針板22との間に空間が
確保される。これと並行して前記糸押え片40を解除状
態に保持していた前記アクチュエータ42を作動(オ
フ)させることにより、この糸押え片40によって縫い
糸18が押さえられる。 【0021】つぎに前記カッター装置84の可動刃86
を前述したように往復動作させることにより、縫い糸1
8をルーパ60と針板22との間に確保された前記の空
間部において切断する。ここで前記糸調子器44におけ
る上下一対の糸調子50のいずれかを前述したようにロ
ックし、糸駒17からの縫い糸18の持ち出しを防止し
ておく。この後、前記引き降しアーム52を起立状態に
保持していたカム58を回動させることにより、図10
で示すように引き降しアーム52を倒す。これによって
縫い糸18が引き下ろされ、その糸端が前記糸孔36の
少し上に位置した状態となる。この時点で前記糸調子5
0のロックを解除する。 【0022】ここで前記スライドロッド32を駆動させ
て糸供給機構30をミシンの左右方向へ移動させ、つぎ
に使用する縫い糸18が通されている糸孔36をルーパ
60におけるパイプ64の直下に位置させる。これによ
り、つぎの縫い糸18が選択されたのであるが、この縫
い糸18が通されている糸孔36(以下、「選択された
糸孔36」と称する)の前記エア孔37は前記エアノズ
ル38の位置と一致している。また選択された糸孔36
の糸押え片40は前記アクチュエータ42の位置と一致
しているとともに、選択された糸孔36に対応する前記
引き降しアーム52の係合部56は前記カム58の位置
と一致している。 【0023】つぎに図11及び図12(A)(B)で示
すように、前記カッター装置84の可動刃86を前進さ
せる。また前記糸調子器44における上下一対の糸調子
50のいずれかを前述したようにロックしておく。この
状態で前記エアノズル38からエアを噴出させるととも
に、選択された糸孔36の糸押え片40を図11で示す
ように前記アクチュエータ42の作動(オン)によって
後退させ、縫い糸18の押さえ力を解除する。この後、
前記エアノズル38からエアを噴出させつつ、前記カム
58を回動させることによって図11の仮想線で示すよ
うに前記引き降しアーム52を起立させる方向へ回動さ
せる。この引き降しアーム52が縫い時と同じ姿勢まで
完全に起立したら、カム58の回動を停止させる。この
ときの引き降しアーム52の回動に伴い、縫い糸18は
エアの噴出力を受けて選択された糸孔36の中を上昇す
る。そしてこの縫い糸18の糸端は、図12(B)及び
図13で示すように前記可動刃86のフック部を通過し
て針板22の下面に衝突し、余った糸端はエアの流れ方
向にしたがって例えば図面で示すように後方向へ流れ
る。 【0024】つづいてカッター装置84の可動刃86を
後退させるのであるが、このときは可動刃86をその待
機位置(糸切断位置)まで後退させず、図14及び図1
5(A)(B)で示すように待機位置の少し手前位置で
停止させておく。これにより縫い糸18の糸端は、図1
5(B)でよく表されているようにカッター装置84の
前記糸保持部材87と可動刃86との間で挟まれて保持
される。そこで前記糸調子器44における糸調子50の
ロックを解除する。その後、前記ルーパ60のパイプ6
4を下降位置に保持していた前記アクチュエータ81を
作動(オフ)させると、前記係合片77がスプリング7
8の力によって押し上げられ、パイプ64も上昇位置に
保持される。このときのパイプ64と縫い糸18との状
態が図15(B)の仮想線で示されている。 【0025】ここでミシンが再び運転を開始し、前記鉤
針20が下降し始めるとともに前記ルーパ60がルーパ
駆動軸68の駆動に連動して回転し始める。これにより
新たに選択された縫い糸18が鉤針20に掛けられ、か
つこの鉤針20の上昇によって針板22の針孔23から
上側へ引き上げられて環縫いが再開される。このように
環縫いが始まったら前記カッター装置84の可動刃86
を待機位置まで戻すことにより、縫い糸18の糸端が解
放されて環縫いが続行される。 【0026】図16にルーパ60の構造を変更した例が
断面図で示されている。この実施例では、前記の実施例
における円板65のリング溝66と可動軸76の係合片
77とに代え、円板65の外周に設けられたベアリング
94のアウタレースを可動軸76に固定された係合部材
96によって把持している。また前記の実施例において
円板65に形成されているキー67が廃止され、その代
わりにルーパ60に対してパイプ64をキー98により
上下方向へのみ移動可能に挿通させている。これによっ
て前記実施例と同様に円板65はルーパ60と共に回転
し、かつ上下方向へはルーパ60に対して相対的に移動
可能となる。 【0027】一方、前記糸調子器44の引き降しアーム
52については、その回動に代えてミシンの前後にスラ
イドさせる構造としてもよい。さらに前記糸通し機構
は、糸保持ブロック34の各エア孔37にエア源に通じ
るチューブを個別に接続した構成とすることもできる。
そして各エア孔37に対する選択的なエアの供給は、そ
れぞれのエア供給経路に設けたバルブの開閉によって行
うこととすれば、前記実施例において選択された一つの
エア孔37とエアノズル38とを正確に一致させるため
の精度に関する配慮が不要となる。なおこの糸通し機構
については、エアに代えてルーパ60のパイプ64に挿
通可能な棒によって縫い糸18を押し上げる構成として
もよい。 【0028】 【発明の効果】本発明は、一つのミシンヘッドにつき単
一のルーパを備えるだけで複数の縫い糸の切替えが可能
であるから、その構造が簡単となって製作コストを低減
できるとともにメンテナンスも容易となる。
【図面の簡単な説明】 【図1】多頭式環縫いミシンを表した正面図である。 【図2】一つのミシンヘッドの一部を拡大して表した正
面図である。 【図3】図2のA−A線断面図である。 【図4】糸供給機構の外観斜視図である。 【図5】一つの糸孔とその糸押え片との関連構造を表し
た拡大平面図である。 【図6】図2のB−B線断面図である。 【図7】ルーパの分解斜視図である。 【図8】カッター装置をルーパと共に表した説明図であ
る。 【図9】縫い糸の切替え時のミシンヘッドを図3と対応
して表した断面図である。 【図10】縫い糸の切替え時のミシンヘッドを図3と対
応して表した断面図である。 【図11】縫い糸の切替え時のミシンヘッドを図3と対
応して表した断面図である。 【図12】縫い糸の切替え時のカッター装置をルーパと
共に表した説明図である。 【図13】縫い糸の切替え時のミシンヘッドを図3と対
応して表した断面図である。 【図14】縫い糸の切替え時のミシンヘッドを図3と対
応して表した断面図である。 【図15】縫い糸の切替え時のカッター装置をルーパと
共に表した説明図である。 【図16】ルーパの変更例を表した断面図である。 【符号の説明】 18 縫い糸 20 鉤針 30 糸供給機構 60 ルーパ 69 糸通し口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−228285(JP,A) 特開 平4−34062(JP,A) 特開 平5−239757(JP,A) 特公 平3−11239(JP,B2) 特公 昭57−31916(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 1/00 - 97/12 D05C 11/00 - 11/24 D05C 15/00 - 15/38

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 上下に駆動される鉤針と、縫い糸が下部
    の糸通し口から上方へ挿通されており、かつ一本の鉤針
    につき、その上下駆動に同期して回転駆動される単一の
    ルーパとを備え、前記鈎針とルーパとの協同作用によ
    り、予め用意されている複数の縫い糸の一つによって環
    縫いを行う形式の環縫いミシンにおいて、 前記ルーパの下方に配置され、前記の各縫い糸の端末部
    を個別に把持しているとともに、個々の縫い糸の端末部
    を、前記ルーパの前記糸通し口に対して選択的に対向さ
    せることが可能な糸供給機構と、 この糸供給機構によって前記ルーパの前記糸通し口に対
    向させた縫い糸を、この糸通し口に対して縫い作業可能
    な状態に通すことが可能な糸通し機構と、 を備えていることを特徴とした環縫いミシン。
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