JP3456124B2 - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JP3456124B2
JP3456124B2 JP26791097A JP26791097A JP3456124B2 JP 3456124 B2 JP3456124 B2 JP 3456124B2 JP 26791097 A JP26791097 A JP 26791097A JP 26791097 A JP26791097 A JP 26791097A JP 3456124 B2 JP3456124 B2 JP 3456124B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層された用紙
(普通紙、コート紙、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クタ)用シート、光沢紙、光沢フィルム等のカットシー
ト)を、その最上位のものから1枚づつ給送する給紙装
置に関する。主としてプリンタ等に適した給紙装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、給紙装置としては、爪分離方式
によるものとパッド分離方式によるものとが知られてい
る。
【0003】爪分離方式は、周知のように、積層された
用紙の先端角部を爪に係止させておき、この爪部よりも
後方(給紙方向下流側)に給紙ローラを配置し、給紙ロ
ーラを回転させることによってこの給紙ローラと前記爪
部との間で最上位の用紙を撓ませ、この撓みが限界に達
して弾かれることを利用して最上位の用紙を次位の用紙
から分離させて最上位の用紙のみを給送する方式であ
る。
【0004】一方、パッド分離方式は、これも周知であ
るように、給紙ローラと用紙との間の摩擦係数をμ1、
分離パッドと用紙との間の摩擦係数をμ2、用紙相互間
の摩擦係数をμ3とした場合に、μ1>μ2>μ3なる
関係が成立するように給紙ローラと分離パッドとを構成
し、回転する給紙ローラとこれに圧接される分離パッド
とで用紙を挟圧することによって最上位の用紙と次位の
用紙とを分離し、最上位の用紙のみを給送する方式であ
る。
【0005】これらの方式では、いずれも、回転する給
紙ローラに最上位の用紙の表面が接触して最上位の用紙
が移動する際、その接触部の他面側において最上位の用
紙の裏面と次位の用紙の表面とが摺接することとなるた
め、次位の用紙の表面に、摺接による薄い傷が付き、用
紙が例えば光沢紙や光沢フィルムであると、この薄傷が
多少目立つ。
【0006】そして、爪分離方式であると、前記摺接部
(すなわち薄傷部分)が、爪部後方すなわち最上位の用
紙に撓み付けを行なうことができるほどの後方となるた
め、用紙の印字領域に位置してしまい、好ましくない。
【0007】他方、パッド分離方式であると、摺接によ
る薄傷は付くものの、この薄傷部は、次位の用紙の表面
先端部に付くだけであるから、通常、印字領域には位置
しない。
【0008】したがって、上記薄傷の観点からすると、
パッド分離方式の方が優れている。
【0009】しかしながら、パッド分離方式には、次の
ような難点がある。
【0010】例えば、図16に示すように、パッド分離
方式を用いた給紙装置1をプリンタに用いた場合、給送
された用紙P1は、搬送ローラ対2,3によって挟圧さ
れながら搬送され、印字手段4によって印字されること
となるが、搬送ローラ対2,3による用紙P1の搬送が
開始された時点では、通常、用紙P1は給紙装置から完
全に脱した状態とはならない。
【0011】一方、パッド分離方式では、上述したμ1
>μ2>μ3なる関係、すなわち、給紙ローラと用紙と
の間の摩擦力をf1、用紙と分離パッドとの間の摩擦力
をf2、用紙と用紙との間の摩擦力をf3とすると、f
1>f2>f3なる関係が成立するように給紙ローラと
分離パッドとを圧接させなければならないから、搬送ロ
ーラ対2,3による用紙P1の搬送が開始された時点で
給紙ローラと分離パッドとが圧接されていると、用紙P
1は、その後部が給紙ローラと分離パッドとで挟圧され
た状態となる。
【0012】したがって、用紙P1は、その後端が給紙
ローラと分離パッドとの挟圧部を通過するまでは、この
挟圧部による負荷を受けた状態(後方に引っ張られた状
態)で、搬送ローラ対2,3によって搬送されることと
なる。
【0013】このような負荷(すなわちバックテンショ
ン)が大きいと、搬送ローラ対2,3による用紙の送り
精度が低下し、印字品質も低下することとなるため、こ
の負荷すなわち給紙ローラと分離パッドとの圧接力は、
できるだけ小さくすることが望ましい。しかしながら、
圧接力が小さいと、給紙動作を繰り返す度に次位の用紙
が給紙ローラと分離パッドとの圧接部に徐々に進入して
きて、用紙の分離ができなくなってしまうという難点が
ある。
【0014】このような難点を解決したものとして、特
開平7−53062号公報記載のシート媒体整列機構が
ある。
【0015】図17(a)〜(e)は、この機構の構造
および作動を示した図である。
【0016】同図において、18は給紙ローラ、24は
分離パッド、22はレバーである。
【0017】レバー22は、図(c)に示すように枢軸
Aで回動可能に支持されており、その腕22cを押圧す
る片持ち梁バネ26によって時計方向に付勢されてい
る。
【0018】この機構によれば、図(b)〜(e)に示
すように給紙ローラ18が時計方向に回転すると、給紙
ローラ18と分離パッド24との圧接部で最上位のシー
トS1が次位のシートS2と分離され、図(d)に示す
ように最上位のシートS1のみが給送される。この際、
レバー22は図(c)(d)に示すようにシートS1に
押されて逃げる。そして、次位のシートS2(およびさ
らに次のシートS3)が、給紙ローラ18と分離パッド
24との圧接部に進入しあるいは進入しようとしていて
も、先のシートS1の後端がレバー22の上端を通過す
ると、レバー22が片持ち梁バネ26の付勢力によって
時計方向に回動し、次位のシートS2(およびさらに次
のシートS3)が、図(e)に示すように押し戻される
こととなる。
【0019】従って、この機構によれば、上記難点すな
わち次位のシートが給紙ローラと分離パッドとの圧接部
に徐々に進入してきて、用紙の分離ができなくなってし
まうという難点は一応解消され得るようにも思われる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の機構(図17)では、図17(d)(e)から
明らかなように、次位のシートS2の押し戻し動作時に
給紙ローラ18と分離パッド24とが圧接されているか
ら、この圧接部に次位のシートS2の先端部分がすでに
進入している場合に、これをレバー22で確実に押し戻
すことができるようにするためには、バネ26の付勢力
を大きくしなければならない。しかしながら、レバー2
2は、最上位のシートS1が給送される際には、図17
(c)(d)に示したようにシートS1に押されて逃げ
なければならないから、バネ26の付勢力を大きくする
ことは望ましくない。バネ26の付勢力を大きくした場
合において、レバー22が最上位のシートS1に押され
て逃げるようにするためには、シートS1の送り力すな
わち給紙ローラ18と分離パッド24との圧接力を大き
くしなければならず、そうすると、前述した負荷(バッ
クテンション)を低減させるという本来の目的が達成し
得なくなるからである。
【0021】すなわち、上述した従来の機構において上
記負荷(バックテンション)を低減させるためにはバネ
26の付勢力を小さくせざるを得ず、バネ26の付勢力
を小さくすると、次位のシートS2が必ずしも確実には
押し戻されなくなって結果として用紙が2枚以上送られ
てしまうおそれが生じるという問題がある。
【0022】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、分離パッド方式を用いて上記負荷を低減させること
ができるとともに、用紙を確実に一枚づつ給送すること
ができる給紙装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の給紙装置は、給紙動作時に正転駆動さ
れる給紙ローラと、この給紙ローラと接触して給送され
るべき用紙が複数枚積層され、給紙ローラの正転時に給
紙ローラに向けて用紙を圧接させるホッパと、前記給紙
ローラの正転時に給紙ローラとの間で用紙を挟圧するこ
とにより、給紙ローラにより送られるべき最上位の用紙
を次位の用紙から分離し、最上位の用紙が給紙ローラに
より所定量送られた後に給紙ローラから離間する分離パ
ッドと、この分離パッドの前記給紙ローラとの対向面よ
りも、側面視で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、
突出しない退避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッ
ドとの挟圧部を前記最上位の用紙の先端が通過する際に
は退避位置にあり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を
通過した後、前記分離パッドが給紙ローラから離間する
前に前記挟圧部よりも前方において突出するストッパ
と、前記給紙ローラにより給送された最上位の用紙の後
端が通過した後、後方に回動して次位の用紙を後方に向
けて押し戻す用紙戻しレバーと、を備え、前記給紙ロー
ラは、前記正転の前に一旦逆転し、この逆転によって前
記用紙戻しレバーが後方に回動することを特徴とする。
請求項2記載の給紙装置は、給紙動作時に正転駆動され
る給紙ローラと、この給紙ローラと接触して給送される
べき用紙が複数枚積層され、給紙ローラの正転時に給紙
ローラに向けて用紙を圧接させるホッパと、前記給紙ロ
ーラの正転時に給紙ローラとの間で用紙を挟圧すること
により、給紙ローラにより送られるべき最上位の用紙を
次位の用紙から分離し、最上位の用紙が給紙ローラによ
り所定量送られた後に給紙ローラから離間する分離パッ
ドと、この分離パッドの前記給紙ローラとの対向面より
も、側面視で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、突
出しない退避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッ
との挟圧部を前記最上位の用紙の先端が通過する際には
退避位置にあり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を通
過した後、前記分離パッドが給紙ローラから離間する前
に前記挟圧部よりも前方において突出するストッパと、
前記給紙ローラにより給送された最上位の用紙の後端が
通過した後、後方に回動して次位の用紙を後方に向けて
押し戻す用紙戻しレバーと、を備え、前記分離パッド
は、前記給紙ローラの軸に設けられたカムの作動で給紙
ローラから離間することを特徴とする。 請求項3記載の
給紙装置は、給紙動作時に正転駆動される給紙ローラ
と、この給紙ローラと接触して給送されるべき用紙が複
数枚積層され、給紙ローラの正転時に給紙ローラに向け
て用紙を圧接させるホッパと、前記給紙ローラの正転時
に給紙ローラとの間で用紙を挟圧することにより、給紙
ローラにより送られるべき最上位の用紙を次位の用紙か
ら分離し、最上位の用紙が給紙ローラにより所定量送ら
れた後に給紙ローラから離間する分離パッドと、この分
離パッドの前記給紙ローラとの対向面よりも、側面視
で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、突出しない退
避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッドとの挟圧部
を前記最上位の用紙の先端が通過する際には退避位置に
あり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を通過した後、
前記分離パッドが給紙ローラから離間する前に前記挟圧
部よりも前方において突出するストッパと、前記給紙ロ
ーラにより給送された最上位の用紙の後端が通過した
後、後方に回動して次位の用紙を後方に向けて押し戻す
用紙戻しレバーと、を備え、前記ストッパの作動が前記
給紙ローラの軸の回転と連動していることを特徴とす
【0024】なお、ここでいう所定量とは、この給紙装
置が例えば図16に示したようなプリンタ等に用いられ
た場合に、給送された用紙の先端が少なくとも後段の搬
送手段(例えば搬送ローラ対2,3)に達するのに必要
な送り量をいう。また、側面視でというのは、給紙ロー
ラの軸線方向から見てという意味である。
【0025】請求項記載の給紙装置は、請求項1,
2,または3記載の給紙装置において、前記ホッパは、
前記分離パッドに向かって下り傾斜状に配置されている
ことを特徴とする。
【0026】請求項記載の給紙装置は、請求項1,
2,3,または4記載の給紙装置において、前記ホッパ
は、少なくとも前記用紙戻しレバーが後方に回動する際
に、ホッパに積層されている用紙を前記給紙ローラから
離間させるホッパであるとともに、このホッパの、用紙
給送方向前方には、このホッパに積層された用紙の先端
を支持する支持面が設けられており、前記用紙戻しレバ
ーは、次位の用紙の先端が前記支持面後方に達するよう
に次位の用紙を押し戻すことを特徴とする。
【0027】請求項記載の給紙装置は、請求項2,
3,4,または5記載の給紙装置において、前記給紙ロ
ーラは、前記正転の前に一旦逆転し、この逆転によって
前記用紙戻しレバーが後方に回動することを特徴とす
る。
【0028】請求項記載の給紙装置は、請求項1,
3,4,5,または6記載の給紙装置において、前記分
離パッドは、前記給紙ローラの軸に設けられたカムの作
動で給紙ローラから離間することを特徴とする。
【0029】請求項記載の給紙装置は、請求項1,
2,4,5,6,または7記載の給紙装置において、前
記ストッパの作動が前記給紙ローラの軸の回転と連動し
ていることを特徴とする。
【0030】
【作用効果】請求項1記載の給紙装置によれば、給紙動
作時に正転駆動される給紙ローラと、この給紙ローラと
接触して給送されるべき用紙が複数枚積層され、給紙ロ
ーラの正転時に給紙ローラに向けて用紙を圧接させるホ
ッパと、前記給紙ローラの正転時に給紙ローラとの間で
用紙を挟圧することにより、給紙ローラにより送られる
べき最上位の用紙を次位の用紙から分離する分離パッド
とを備えているので、給紙動作時には、最上位の用紙の
みが給送される。
【0031】そして、分離パッドは、最上位の用紙が給
紙ローラにより所定量送られた後に給紙ローラから離間
するので、前述した負荷(バックテンション)は、ほと
んど無くなるか有ったとしても極めて小さなものとな
る。
【0032】最上位の用紙が給紙ローラにより所定量送
られた後に、分離パッドが給紙ローラから離間すると、
後段の搬送手段によって最上位の用紙が搬送される際、
最上位の用紙に対して次位の用紙が静電気の作用で吸着
していることにより、あるいは用紙同士の摩擦力によっ
て、次位の用紙が最上位の用紙とともに送られようとす
ることがある。
【0033】しかしながら、この請求項1記載の給紙装
置によれば、最上位の用紙の先端が給紙ローラと分離パ
ッドとの挟圧部を通過した後、分離パッドが給紙ローラ
から離間する前に、前記挟圧部よりも前方においてスト
ッパが、分離パッドの給紙ローラとの対向面よりも、側
面視で、給紙ローラ側に突出するので、このストッパに
よって次位の用紙の通過が防止され、結果として最上位
の用紙のみが搬送されることとなる。なお、最上位の用
紙の先端が給紙ローラと分離パッドとの挟圧部を通過す
る際には、このストッパは非突出位置である退避位置に
あるので、これが最上位の用紙の先端の通過を阻害する
ということはない。
【0034】このようにして、ストッパにより通過が防
止された次位の用紙は、最上位の用紙の後端が通過した
後に、後方に回動する用紙戻しレバーによって後方に向
けて押し戻されることとなる。
【0035】これによって、次位の用紙が給紙ローラと
分離パッドとの圧接部に徐々に(累積的に)進入して、
用紙の分離ができなくなるという事態が生じなくなる。
【0036】以上説明したように、この請求項1記載の
給紙装置によれば、分離パッド方式を用いて上記負荷を
低減させることができるにもかかわらず用紙を確実に一
枚づつ給送することができる。さらに、請求項1記載の
給紙装置によれば、前記給紙ローラは、前記正転の前に
一旦逆転し、この逆転によって前記用紙戻しレバーが後
方に回動する構成となっているので、給紙動作が開始さ
れる前に何らかの理由で用紙が給紙ローラと分離パッド
との間に入り込んでいたとしても、これを確実に一旦戻
すことができる。したがって、何らかの理由で用紙が給
紙ローラと分離パッドとの間に入り込んでいる状態でそ
のまま給紙動作がなされたならば生じるであろう不具合
(例えば用紙の頭出し不良)を未然に防止することがで
きる。また、請求項2記載の給紙装置によれば、前記分
離パッドは、前記給紙ローラの軸に設けられたカムの作
動で給紙ローラから離間する構成となっているので、所
望のタイミングで分離パッドを離間させることができる
とともに、構造の簡素化を図ることができる。例えば、
ソレノイド等によって作動させるような構成にした場合
に比べて、より確実なタイミングで分離パッドを離間さ
せることができるとともに、簡単な構造とすることがで
きる。また、請求項3記載の給紙装置によれば、前記ス
トッパの作動が前記給紙ローラの軸の回転と連動する構
成となっているので、所望のタイミングでストッパを突
出あるいは退避させることができるとともに、構造の簡
素化を図ることができる。例えば、ソレノイド等によっ
て作動させるような構成にした場合に比べて、より確実
なタイミングでストッパを突出あるいは退避させること
ができるとともに、簡単な構造とすることができる。
【0037】請求項記載の給紙装置によれば、請求項
1,2,または3記載の給紙装置において、前記ホッパ
は、前記分離パッドに向かって下り傾斜状に配置されて
いるので、最上位の用紙が給送される際には、次位の用
紙も給紙ローラと分離パッドとの挟圧部に向かって滑降
し易くなる。また、最上位の用紙が給紙ローラにより所
定量送られた後に、分離パッドが給紙ローラから離間す
ると、最上位の用紙とともに次位の用紙もより一層送ら
れ易い状態となる。
【0038】しかしながら、この請求項記載の給紙装
置によれば、上述した請求項1,2,または3記載の構
成によって、次位の用紙は、その通過がストッパにより
防止され、用紙戻しレバーによって後方に向けて押し戻
されることとなるので、ホッパの傾斜角度を大きくした
としても、用紙を一枚ずつ給送することが可能となる。
【0039】したがって、この請求項記載の給紙装置
によれば、ホッパの傾斜角度を大きくする(例えば45
゜以上とする)ことができ、その設置面積を低減するこ
とができる。
【0040】請求項記載の給紙装置によれば、請求項
1,2,3,または4記載の給紙装置において、前記ホ
ッパは、少なくとも前記用紙戻しレバーが後方に回動す
る際に、ホッパに積層されている用紙を前記給紙ローラ
から離間させるホッパであるとともに、このホッパの、
用紙給送方向前方には、このホッパに積層された用紙の
先端を支持する支持面が設けられており、前記用紙戻し
レバーは、次位の用紙の先端が前記支持面後方に達する
ように次位の用紙を押し戻す構成となっているので、押
し戻された次位の用紙の先端は、支持面で支持されるこ
ととなる。
【0041】したがって、次位の用紙の前述した累積的
な進入が確実に防止される。
【0042】請求項記載の給紙装置によれば、請求項
2,3,4,または5記載の給紙装置において、前記給
紙ローラは、前記正転の前に一旦逆転し、この逆転によ
って前記用紙戻しレバーが後方に回動する構成となって
いるので、給紙動作が開始される前に何らかの理由で用
紙が給紙ローラと分離パッドとの間に入り込んでいたと
しても、これを確実に一旦戻すことができる。
【0043】したがって、何らかの理由で用紙が給紙ロ
ーラと分離パッドとの間に入り込んでいる状態でそのま
ま給紙動作がなされたならば生じるであろう不具合(例
えば用紙の頭出し不良)を未然に防止することができ
る。
【0044】請求項記載の給紙装置によれば、請求項
1,3,4,5,または6記載の給紙装置において、前
記分離パッドは、前記給紙ローラの軸に設けられたカム
の作動で給紙ローラから離間する構成となっているの
で、所望のタイミングで分離パッドを離間させることが
できるとともに、構造の簡素化を図ることができる。例
えば、ソレノイド等によって作動させるような構成にし
た場合に比べて、より確実なタイミングで分離パッドを
離間させることができるとともに、簡単な構造とするこ
とができる。
【0045】請求項記載の給紙装置によれば、請求項
1,2,4,5,6,または7記載の給紙装置におい
て、前記ストッパの作動が前記給紙ローラの軸の回転と
連動する構成となっているので、所望のタイミングでス
トッパを突出あるいは退避させることができるととも
に、構造の簡素化を図ることができる。例えば、ソレノ
イド等によって作動させるような構成にした場合に比べ
て、より確実なタイミングでストッパを突出あるいは退
避させることができるとともに、簡単な構造とすること
ができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0047】図1は本発明に係る給紙装置の一実施の形
態を示す斜視図、図2はプリンタへの取付例を示す部分
省略側面図である。
【0048】図1に示すように、この給紙装置SFは、
フレーム100と、このフレームに回転可能に支持され
た給紙ローラ軸110と、この給紙ローラ軸110に取
り付けられた一対の給紙ローラユニット120,12
0’と、フレーム100に対して回動可能に取り付けら
れたホッパ130とを有している。
【0049】ホッパ130には、用紙幅方向にスライド
可能なエッジガイド131が取り付けられている。一対
の給紙ローラユニット120,120’のうち、一方の
給紙ローラユニット120’は、エッジガイド131と
連結されており、エッジガイド131と共に、給紙ロー
ラ軸110に沿ってスライド可能になっている。
【0050】このような給紙装置SFは、例えば、図2
に示すようにプリンタに組み込まれる。図2において、
2,3は用紙を搬送する搬送ローラ対、4は用紙に印字
する印字ヘッド、5,6は印字済の用紙を排出する排紙
ローラ対、8a,8bは用紙ガイドである。
【0051】ホッパ130は、図示のように傾斜してお
り、この上に複数枚の用紙P(図2参照)が積層状態で
セットされる。
【0052】図1に示したエッジガイド131は、ユー
ザによりセットされる用紙の幅に合わせてスライド操作
され、給送される用紙の一側縁を案内する。他側縁は、
フレーム100の側壁101によって案内される。従っ
て、他方の給紙ローラユニット120は給紙ローラ軸1
10上をスライドしない。
【0053】一対の給紙ローラユニット120,12
0’は、左右対称に構成されており、スライドするかし
ないかだけが異なっているに過ぎないので、以下、給紙
ローラユニットに関しては、一方の給紙ローラユニット
120についてのみ説明する。
【0054】図3はこの給紙装置の要部すなわち主とし
て給紙ローラユニット内部にある給紙ローラ、分離パッ
ド、およびその周辺を示す一部切断側面図、図4は図3
におけるIV矢視図である。
【0055】これらの図において、121は給紙ローラ
であり、円弧部121aと直線部121bとを有する側
面視略D形に構成されており、少なくとも円弧部121
aの表面および直線部121bの表面が高摩擦材料(例
えばゴム)で形成されている。この給紙ローラ121
は、ブッシュ122を介して給紙ローラ軸110に固定
されている。すなわち、給紙ローラ121およびブッシ
ュ122は給紙ローラ軸110に対して回転不能であ
る。給紙ローラ軸110は、その軸端に固定された歯車
111(図1参照)を介し、図示しない駆動手段によっ
て、給紙動作時に丁度1回転だけ回転駆動されるように
なっている。
【0056】ホッパ130は、図2に示すように軸13
2によってフレーム100に対して回動可能に取り付け
られている。なお、137は給紙トレイであり、プリン
タに取り付けられている。これらホッパ130および給
紙トレイ137上に、複数枚の用紙Pが積層状態でセッ
トされる。セットされた用紙Pは、その先端Paが、後
述する分離パッドホルダ151の背面(支持面)152
に当接することによって支持され揃えられる。
【0057】140は給紙ローラユニット120のフレ
ーム(以下、サブフレームという)であり、このサブフ
レーム140とホッパ130の先端部との間にはホッパ
バネ(圧縮バネ)133が設けられている。したがっ
て、ホッパ130は、ホッパバネ133により、図2に
おいて時計方向すなわち用紙Pを給紙ローラ121に圧
接させる方向に向けて常時付勢されているが、図4およ
び図11(a1)に示すように、ホッパ130の両端に
はカムフォロア134が形成されており、このカムフォ
ロア134が、給紙ローラ軸110に固定されたホッパ
カム135(図1参照)と当接することによって、その
回動が規制されている。なお、図2に示すように、ホッ
パ130の先端部上面には、後述する分離パッドと同様
のパッド136が設けられている。
【0058】図5はサブフレーム140の詳細を示す図
で、(a)は平面図、(b)は図(a)におけるb−b
断面図である。
【0059】サブフレーム140は一体成形品であり、
前記ホッパバネ133の受け部141と、後述する分離
パッドホルダ151を回動可能に支持するためのトラッ
ク穴142,142(図(b)において一方のみ図示)
と、後述するストッパ160の回動を規制するための規
制部143と、後述するパッドバネ156の受け部14
4と、後述する用紙戻しレバー180を回動可能に支持
するための軸145a,145b等を有している。
【0060】図2〜図4において150は分離パッドで
あり、分離パッドホルダ151に固定されている。分離
パッド150は、用紙Pに対する摩擦係数が、給紙ロー
ラ121の摩擦係数よりも小さな材料(例えばコルク等
の材料)で構成されている。また、いずれの摩擦係数も
用紙相互間の摩擦係数よりも大きな摩擦係数の材料で構
成されている。すなわち、給紙ローラ121と用紙との
間の摩擦係数をμ1、分離パッド150と用紙との間の
摩擦係数をμ2、用紙相互間の摩擦係数をμ3とする
と、μ1>μ2>μ3となっている。
【0061】図6は分離パッドホルダ151の詳細を示
す図で、(a)は平面図、(b)は図(a)を正面図と
した場合の左側面図、(c)は図(a)を正面図とした
場合の右側面図である。
【0062】分離パッドホルダ151は、分離パッド1
50が固定されるパッド支持部153と、これと一体の
前述した用紙先端の支持面(背面)152部分と、これ
と一体に形成されたアーム部154とを有しており、ア
ーム部154の後端両側に設けられた軸155,155
がサブフレーム140のトラック穴142,142と嵌
合することによって、サブフレーム140に回動可能に
取り付けられている。
【0063】パッド支持部153の下面とサブフレーム
140との間には、図2に示すようにパッド付勢手段と
してのパッドバネ(圧縮バネ)156が設けられてい
る。したがって、分離パッドホルダ151は、パッドバ
ネ156により、図2において時計方向すなわち分離パ
ッド150を給紙ローラ121に当接させる方向に向け
て常時付勢されているが、分離パッドホルダ151の一
側には突部157(図6,図3参照)が形成されてお
り、この突部157が、図3,図4に示すように、給紙
ローラ軸110に対して前記ブッシュ122を介して取
り付けられた、パッド規制手段をなすパッドカム158
(図7参照)と当接することによって、その回動が規制
されるようになっている。パッドカム158は、図7に
示すように、大径部158aと小径部158bとを有し
ており、前記突部157が大径部158aに当接する
と、分離パッド150が給紙ローラ121から離間して
(押し下げられて)これと全く接触し得ない状態とな
り、突部157が大径部158aから外れると、分離パ
ッド150が前記パッドバネ156の付勢力によって時
計方向に回動し(押し上げられて)給紙ローラ121に
対して圧接され得る状態となる。
【0064】図3,図4において、160はストッパで
ある。図8はストッパ160の詳細を示す図で、(a)
は右側面図、(b)は背面図、(c)は左側面図であ
る。
【0065】ストッパ160は一体成形品であり、筒状
基部161と、爪部162と、アーム部163とを有し
ており、筒状基部161を、分離パッドホルダ151に
突設された軸159に軽く嵌め合わせることによって、
分離パッドホルダ151に対して回動可能に取り付けら
れている。図4に示すように、筒状基部161には、ス
トッパ付勢手段としてのねじりコイルバネ164が装着
されている。このねじりコイルバネ164の一端165
が、分離パッドホルダ151のバネ掛け部151aに掛
けられ、他端166が爪部162に掛けられていること
により、ストッパ160は図3において反時計方向に常
時付勢されているが、同図に示すようにその爪部162
が、前述した規制部143に当接し、あるいは、図13
(b5)に示すようにそのアーム部163がホッパ13
0に当接することによってその回動が規制されるように
なっている。図3に示すように、分離パッドホルダ15
1が押し下げられた状態で爪部162の下部が規制部1
43に当接し、あるいは、図13(b5)に示すように
そのアーム部163がホッパ130に当接すると、スト
ッパ160は、バネ164の付勢力に抗して時計方向に
回動した状態となり、爪部162の上部が、分離パッド
150の給紙ローラ121との対向面150aよりも、
側面視で(図3のように給紙ローラ軸110の軸線方向
からみて)、給紙ローラ121側に突出する。すなわち
突出位置をとる。また、図12(b3)に示すように分
離パッドホルダ151が押し上げられ、かつそのアーム
部163がホッパ130と当接しないときには、ストッ
パ160はその爪部162の下部が規制部143に当接
するまで反時計方向に回動し、爪部162が前記対向面
(以下これをパッド面という)150aから突出しない
状態となる。すなわち退避位置をとる。
【0066】図3、図4、および図9において、180
は用紙戻しレバーである。
【0067】この用紙戻しレバー180は、その基部1
81が断面C字形の筒状に形成されており、その弾性を
利用してこの筒状基部181を、サブフレーム140に
形成された軸145a,145bに嵌め合わせることに
よって、サブフレーム140に回動可能に取り付けられ
ている。筒状基部181には、小径部181aが形成さ
れており、この小径部181aに対してねじりコイルバ
ネ182が装着されている(小径部181aがねじりコ
イルバネ182のコイル部182aに挿入されてい
る)。ねじりコイルバネ182の一方の腕182bは用
紙戻しレバー180に形成された穴183に挿入されて
レバー180に係止され、他方の腕182cは、サブフ
レーム140に形成された受け溝146,146に両端
が支持されると共に中央部がフック147に掛け止めさ
れることによってサブフレーム140に係止されてい
る。したがって、レバー180は、これに外力が作用し
ないときには、図3に示す中立位置にあるが、外力(ブ
ッシュ122の後述する円板124または給送される用
紙による外力)が作用するとバネ182の付勢力に抗し
て図3において時計方向または反時計方向に回動し、外
力が作用しなくなると、バネ182の復原力によって前
記中立位置に復帰するようになっている。
【0068】図3,図4に示すように、ブッシュ122
には、上記用紙戻しレバー180に対応する位置に円板
124が一体的に形成されている。この円板124に
は、図3および図10に示すように、凹所124aが設
けられており、この凹所124a内に、前述した中立位
置にある用紙戻しレバー180が入り込むようになって
いる。したがって、ブッシュ122が回転すると(給紙
ローラ軸110が回転すると)、円板124の角部12
4bまたは124cがレバー180に当接し、これによ
ってレバー180が図3において時計方向または反時計
方向に回動する。時計方向に回動したとき、後述するよ
うに用紙が押し戻されるようになっている。
【0069】なお、図1、図2において170は給紙ロ
ーラ121のカバーであり、サブフレーム140に取り
付けられている。
【0070】図3および図4において、190はアイド
ルローラである。このアイドルローラ190は円板状で
あり、給紙ローラ121の側方において、ブッシュ12
2に対して回転自在に取り付けられている。このアイド
ルローラ190の円周面191は、側面視で給紙ローラ
121の直線部121bよりも外方に位置している。
【0071】次に、以上のような給紙装置の作動につい
て、主として図11〜図14を参照して説明する。図1
1〜図14において、図(a1)〜(a8)は主として
ホッパカム135とホッパ130との関係を示してお
り、(b1)〜(b8)は主として給紙ローラ121
と、パッドカム158と、分離パッドホルダ151と、
ストッパ160との関係を示しており、(c1)〜(c
8)は主として円板124と用紙戻しレバー180との
関係を示している。なお、図(b1)(b2)等以外の
図においては、用紙Pは省略してあるが、実際には図
(b1)および図2に示したようにホッパ130上に用
紙Pがセットされている。
【0072】先ず、待機時の状態について説明する。
【0073】図3および図11(a1)(b1)(c
1)は待機時の状態を示している。
【0074】待機時には、図3および図11(a1)に
示すように、ホッパカム135に、ホッパ130のカム
フォロア134が当接していることにより、ホッパ13
0が押し下げられた状態となっている。
【0075】図(b1)に示すように、給紙ローラ12
1は、その直線部121bが用紙Pと対向した状態とな
っており、給紙ローラ121は用紙Pとは接触していな
い。
【0076】したがって、この状態においては、ホッパ
130上に容易に用紙Pをセットすることができる。
【0077】分離パッドホルダ151(すなわち分離パ
ッド150)は、パッドバネ156(図2参照)によ
り、図3において時計方向に付勢されているが、図3お
よび図11(b1)に示すように突部157がパッドカ
ム158の大径部158aに当接していることによっ
て、その回動が規制されている。したがって、分離パッ
ド150は給紙ローラ121から離間してこれと全く接
触し得ない位置に押し下げられている。
【0078】ストッパ160は、ねじりコイルバネ16
4(図4参照)により、図11(b1)において反時計
方向に付勢されているが、上述したように分離パッドホ
ルダ151が押し下げられていることによって、その爪
部162の下部が規制部143に当接して時計方向に大
きく回動し、爪部162の上部がパッド面150aより
も給紙ローラ121側に突出している。すなわち突出位
置となっている。
【0079】用紙戻しレバー180は、図3および図1
1(c1)に示すように、中立位置にあって、その先端
は円板124の凹所124a内に入り込んでいる。
【0080】次に、用紙戻し動作および給紙動作につい
て説明する。
【0081】(i)この実施の形態においては、先ず用
紙戻し動作を行なう。
【0082】しかしながら、説明の便宜上、この用紙戻
し動作については、次の(ii)以降で説明する給紙動
作がなされた後に説明した方が分かりやすいので、後で
説明する。
【0083】(ii)図3において、給紙ローラ軸11
0が時計方向への回転を開始する。したがって、給紙ロ
ーラ121、ブッシュ122(円板124)、ホッパカ
ム135、およびパッドカム158も回転を開始する。
これら各部の回転角(位相)は常に同一であるので、以
下、特に必要がない限り言及しない。
【0084】(iii)図11(b2)に示すように、
給紙ローラ軸110とともにパッドカム158が所定角
度回転し、分離パッドホルダ151の突部157がパッ
ドカム158の大径部158aから外れると、パッドバ
ネ156の付勢力で分離パッドホルダ151が上動し、
突部157が小径部158bに当接する。これによっ
て、分離パッド150のパッド面150aは、給紙ロー
ラ121の円弧部121aの回動軌道中に位置すること
となる。
【0085】分離パッドホルダ151の上動(すなわち
軸159の上動)にともなってストッパ160も上動す
るので、規制部143との当接が解除されるようにし
て、ストッパ160はバネ164(図4参照)の作用で
反時計方向に回動する。しかし、その回動は、アーム部
163がホッパ130に当接することによって規制さ
れ、爪部162の先端162aは依然としてパッド面1
50a上に突出している。
【0086】なお、この時点では、図11(a2)に示
すようにホッパカム135とホッパ130のカムフォロ
ア134との当接は解除されていない。また、図11
(c2)に示すように用紙戻しレバー180は、円板1
24の角部124cに押されて反時計方向に回動する
が、その先端は凹所124aから脱してはいない。
【0087】(iv)図12(a3)に示すように、給
紙ローラ軸110とともにホッパカム135がさらに回
転し、ホッパカム135とホッパ130のカムフォロア
134との当接が解除されると、ホッパバネ133(図
2参照)によってホッパ130が瞬間的に押し上げら
れ、用紙Pも押し上げられてその最上位の用紙P1が給
紙ローラ121の円弧部121aに押し付けられる。ホ
ッパ130および用紙Pは瞬間的に押し上げられるの
で、上部の用紙が支持面152から外れてもほとんど下
降せず、図示のようにホッパ130と給紙ローラ121
とで挟まれた状態となる。
【0088】また、この時点で、図12(b3)に示す
ように、給紙ローラの円弧部121aはパッド面150
aに達しており、したがって、給紙ローラ121の円弧
部121aが分離パッド150を押圧する。これによっ
て、分離パッド150はパッドバネ156(図2参照)
の付勢力に抗して反時計方向に押し下げられると同時
に、パッドバネ156の付勢力によって給紙ローラ12
1の円弧部121aに圧接される。なお、結果として分
離パッドホルダ151の突部157はパッドカム158
の小径部158bから離間する。
【0089】また、ホッパ130が上動した結果とし
て、ホッパ130とストッパ160のアーム部163と
の当接が解除され、したがって、ストッパ160は規制
部143と当接するまで反時計方向に回動し、爪部16
2がパッド面150a上に突出しない退避位置となる。
【0090】なお、図12(c3)に示すように、用紙
戻しレバー180は、円板124の角部124cに押さ
れて反時計方向に回動し凹所124aから脱してその先
端が円板124の周面に沿う状態となる。
【0091】(v)さらに給紙ローラ軸110が回転し
続けることにより、図12(b4)および図15(図
(b4)の部分省略拡大図)に示すように、給紙ローラ
121の円弧部121aと最上位の用紙P1とが接触し
ていることによって、この用紙P1が分離パッド150
に向けて送られ、給紙ローラ121の円弧部121aと
分離パッド150との間で用紙が挟圧された状態とな
る。すなわち、最上位の用紙P1は給紙ローラ121と
分離パッド150との間で挟圧された状態で送られるこ
ととなる。
【0092】この際、図15に示すように、用紙P1に
対して次位の用紙P2が静電気の作用で吸着しているこ
とにより、あるいは用紙P1と用紙P2との間に摩擦力
が作用することによって、用紙P2が用紙P1とともに
送られることもあるが、用紙P2は、その先端P2aが
分離パッド150に突き当たることによって、その移動
が阻害され、一次的に用紙P1から分離され得る。同様
に、さらに下位の用紙P3等が送られようとしても同様
にして分離され得る。
【0093】さらに、前述したように給紙ローラ121
と用紙との間の摩擦係数をμ1、分離パッド150と用
紙との間の摩擦係数をμ2、用紙相互間の摩擦係数をμ
3とすると、μ1>μ2>μ3となっているので、給紙
ローラ121の回転につれて用紙P1と用紙P2とがと
もに給紙ローラの円弧部121aと分離パッド150と
で挟圧された状態になると、用紙P2は分離パッド15
0との間の摩擦力によってその移動が阻害され、二次的
に用紙P1から分離されて、用紙P1のみが給送される
こととなる。同様に、さらに下位の用紙P3等が送られ
ようとしても同様にして分離され得る。なお、これから
も分かるように、「次位の用紙」には、さらに下位の用
紙P3等も含まれるが、説明が煩雑化するのを避けるた
めに、特に必要がない限り「さらに下位の用紙P3等」
も含めて単に「次位の用紙」ということにする。
【0094】このように、正転する給紙ローラ121と
分離パッド150とで用紙が挟圧されることにより、給
紙ローラ121により送られるべき最上位の用紙P1が
次位の用紙P2から分離され、最上位の用紙P1のみが
給送されることとなる。
【0095】この際、ストッパ160はすでに退避位置
にあるので、給送される用紙P1の妨げとはならない。
【0096】すなわち、給送されるべき用紙P1の先端
P1aが分離パッド150とアイドルローラ160との
間を通過する際には、すでにストッパ160は退避位置
となっている。
【0097】(vi)さらに給紙ローラ軸110が回転
し続け、図13(a5)に示すように、ホッパカム13
5がホッパ130のカムフォロア134と再び当接して
ホッパ130が押し下げられる。
【0098】この時点では、図13(b5)に示すよう
に、まだ分離パッド150が用紙P1を介して給紙ロー
ラ121に圧接された状態となっており、したがって、
最上位の用紙P1は給紙ローラ121によって給送され
続けており、その先端P1aは、すでに給紙ローラ12
1と分離パッド150との挟圧部を通過している。
【0099】また、ストッパ160は、ホッパ130が
押し下げられて、ホッパ130がアーム部163を押し
下げることによって時計方向に回動し、爪部162の先
端162aがパッド面150a上に突出する。したがっ
て、爪部162の先端162aは、最上位の用紙P1の
裏面に当接することとなる。
【0100】すなわち、ストッパ160の先端162a
は、給紙ローラ121と分離パッド150との挟圧部を
最上位の用紙P1の先端P1aが通過した後、次に説明
するように(図13(b6))分離パッド150が給紙
ローラ121から離間する前に前記挟圧部よりも前方
(用紙送り方向前方)においてパッド面150a上に突
出することとなる。
【0101】なお、図13(c5)に示すように、用紙
P1は用紙戻しレバー180を反時計方向に回動させて
送られ、用紙戻しレバー180は用紙P1の後端が通過
するまで用紙P1にしたがって反時計方向に回動した状
態となる。
【0102】(vii)さらに給紙ローラ軸110が回
転し続け、図13(b6)に示すように、パッドカム1
58の大径部158aが分離パッドホルダ151の突部
157と再び当接して分離パッドホルダ151が押し下
げられ、分離パッド150が給紙ローラ121から離間
する。
【0103】この時点で、用紙P1は、その先端が後段
の搬送手段である搬送ローラ対2,3に達しており、し
たがって、これ以降用紙P1は、搬送ローラ対2,3で
搬送され得る。
【0104】ストッパ160は、分離パッドホルダ15
1が押し下げられることによって、その爪部162の下
部が規制部143に当接して時計方向に大きく回動し、
爪部162の上部がパッド面150aよりも給紙ローラ
121側に大きく突出する。なお、このとき爪部162
の先端162aと給紙ローラ121の円周面とは、側面
視でオーバーラップしており、爪部162の先端162
aは依然として用紙P1の裏面に接触している。
【0105】したがって、上述したように給紙ローラ1
21と分離パッド150とが離間し、これにより、次位
の用紙P2が自重で滑降し、その先端P2aがパッド面
150aと給紙ローラ121との間を通過しようとして
も、これが確実に阻止されることとなる。
【0106】また、最上位の用紙P1が後段の搬送ロー
ラ対2,3で搬送される過程で、次位の用紙P2が用紙
P1に対して静電気の作用で吸着しあるいは用紙P1と
の間の摩擦力によって用紙P1とともに送られようとし
ても、これが防止される。
【0107】なお、ホッパ130は、図13(a6)に
示すように押し下げられた状態のままであり、用紙戻し
レバー180は、図13(c6)に示すように、用紙P
1によって反時計方向に回動させられた状態のままであ
る。
【0108】(viii)さらに給紙ローラ軸110が
回転し、前述した待機状態から丁度一回転すると、各部
材は、図14(a7)(b7)(c7)に示すように、
待機状態(図11(a1)(b1)(c1)に示した状
態)と同じ状態となる。
【0109】ただし、この時点では、用紙P1は給紙装
置から完全に脱した状態とはなっておらず、前述したよ
うに、図2に示した搬送ローラ対2,3によって搬送さ
れることとなる。
【0110】そして、この場合にも、ストッパ160
は、その爪部162の上部がパッド面150aよりも給
紙ローラ121側に突出した状態のままであるので、次
位の用紙P2が自重で滑降しようとし、あるいは用紙P
1に対して静電気の作用で吸着したり用紙P1との間の
摩擦力によって用紙P1とともに送られようとしても、
これが防止される。
【0111】なお、前述したように、給紙ローラ121
の一側(図4において右側)にはアイドルローラ190
が設けられていてその円周面191が側面視で給紙ロー
ラ121の直線部121bよりも外方に位置しており、
また、給紙ローラ121の他側(図4において左側)に
は円板124が設けられていてその外周面(主として角
部124bおよび124c)が側面視で給紙ローラ12
1の直線部121bよりも外方に位置しているので(図
(c7)および図3参照)、用紙P1が搬送ローラ対
2,3で搬送される際、用紙P1は高摩擦材からなる給
紙ローラ121と接触しないか接触するとしても極めて
僅かしか接触しないので、高摩擦材からなる給紙ローラ
121との接触によって用紙P1の搬送に対する負荷が
大きくなるということがない。
【0112】(ix)以上のようにして給送され、搬送
される用紙P1の後端P1bが図14(b7)に示すよ
うに給紙装置から脱した後、必要に応じて再び給紙動作
が行なわれることとなるが、上述したように一旦給紙動
作がなされると、次位の用紙P2の先端P2aが分離パ
ッド150と給紙ローラ121との間に進入した状態と
なっていることがある。特に、この実施の形態の給紙装
置は、ホッパ130が分離パッドに向かって下り傾斜状
に配置されているので、次位の用紙P2の先端P2aが
分離パッド150と給紙ローラ121との間に進入した
状態となりやすい。なお、用紙が滑り易いフィルム等で
ある場合には、この傾向は助長される。
【0113】従って、そのような状態のまま給紙動作を
繰り返すと、さらに次の用紙P3等が給紙ローラ121
と分離パッド150との間に進入し、さらにまた次の用
紙が進入しというようにして、用紙の進入が累積し、結
果として、ストッパ160を設けていても、本来送られ
るべきではない次位の用紙が最上位の用紙と共に送られ
てしまう(重送されてしまう)という事態が生じるおそ
れがある。
【0114】そこでこの実施の形態の給紙装置では、給
紙動作を行なう前に、前述したように(i)で、先ず用
紙戻し動作を行なう。すなわち、この用紙戻し動作は、
前述した上記(ii)の動作に先立って次のようにして
行なわれる。
【0115】用紙戻し動作は、次の通りである。
【0116】(i)前述した待機の状態(図11(a
1)(b1)(c1),または図14(a7)(b7)
(c7)に示した状態)から、図14(a8)(b8)
(c8)に示すように給紙ローラ軸110が反時計方向
へ回転(逆転)する。
【0117】これにより、図14(c8)に示すよう
に、用紙戻しレバー180が円板124の角部124b
で押されて時計方向(後方)に回動し、その後縁185
で用紙の先端P2aを押し戻す。
【0118】この際、分離パッドホルダ151の突部1
57は、パッドカム158の大径部158aに当接した
状態のままであり、したがって、分離パッド150は給
紙ローラ121から離間した状態のままであるので、用
紙P2は円滑に押し戻される。
【0119】また、図14(a8)(c8)に示すよう
に、ホッパ130は、そのカムフォロア134がホッパ
カム135と当接して押し下げられた状態のままである
ので、押し戻された用紙P2はホッパ130上に落ち込
み易い。
【0120】なお、この実施の形態では、ホッパカム1
35がカムフォロア134から外れない範囲でさらに給
紙ローラ軸110を逆転させることにより、用紙戻しレ
バー180をさらに後方に回動させ(このようにさらに
後方に回動したレバー180の先端を図3に仮想線18
0で示す)、用紙P2をホッパ130上に完全に押し戻
すようにしてある。すなわち、用紙戻しレバー180
は、用紙P2の先端P2aが支持面152の後方に達す
るように用紙P2を押し戻す。これによって、用紙P2
は、その自重により、ホッパ130上に完全に戻される
(落とし込まれる)こととなる。このように、図14
(b8)に示す状態からさらに給紙ローラ軸110を逆
転させると、分離パッドホルダ151の突部157が、
パッドカム158の大径部158aから外れ、したがっ
て、分離パッド150と給紙ローラ121とが圧接され
ることとなるが、このときにはすでに用紙P2の先端は
その圧接部よりも後方に押し戻されているので、用紙P
2の押し戻し動作に悪影響が及ぶということはない。
【0121】なお、上述したように、用紙P2をホッパ
130上に完全に戻すようにすることも可能であるが、
少なくとも次位の用紙P2の先端P2aが、給紙ローラ
121と分離パッド150との圧接位置よりも後方に位
置するように押し戻せば、前述した累積的な進入は防止
される。
【0122】以上のような用紙戻し動作がなされた後、
給紙ローラ軸110が正転し、前述した待機状態を経て
(ii)以降の給紙動作がなされる。
【0123】以上のような給紙装置によれば、次のよう
な作用効果が得られる。
【0124】(a)給紙動作時に正転駆動される給紙ロ
ーラ121と、この給紙ローラ121と接触して給送さ
れるべき用紙Pが複数枚積層され、給紙ローラ121の
正転時に給紙ローラ121に向けて用紙Pを圧接させる
ホッパ130と、給紙ローラ121の正転時に給紙ロー
ラ121との間で用紙Pを挟圧することにより、給紙ロ
ーラ121により送られるべき最上位の用紙P1を次位
の用紙P2から分離する分離パッド150とを備えてい
るので、給紙動作時には、最上位の用紙P1のみが給送
される。
【0125】そして、分離パッド150は、最上位の用
紙P1が給紙ローラ121により所定量送られた後に給
紙ローラ121から離間するので、前述した負荷(バッ
クテンション)は、ほとんど無くなるか有ったとしても
極めて小さなものとなる。
【0126】この実施の形態の給紙装置の場合、用紙P
1が搬送ローラ対2,3で搬送される際に、用紙P1の
後部においてこれに接触し得るのは、フリーローラであ
るアイドルローラ190と、ストッパ160と、用紙戻
しレバー180と、円板124のみであり(パッドカム
158および分離パッドホルダ151の突部157は図
4から明らかなように用紙の通過領域外にあるので用紙
とは接触しない)、これら各部材は、用紙P1に単に接
触するだけであって、従来のように用紙を挟圧するもの
ではないので、用紙P1に作用する負荷(バックテンシ
ョン)は、ほとんど無くなるか有ったとしても極めて小
さなものとなる。なお、用紙戻しレバー180を付勢し
ているバネ182は、レバー180を、これに外力が作
用しないときに中立位置に戻すためだけのものであり、
用紙を戻すためのものではないので、このバネ182に
よるレバー180の用紙P1に対する接触力は極めて小
さなものとすることができる。
【0127】最上位の用紙P1が給紙ローラ121によ
り所定量送られた後に、分離パッド150が給紙ローラ
121から離間すると、後段の搬送手段によって最上位
の用紙P1が搬送される際、最上位の用紙P1に対して
次位の用紙P2が静電気の作用で吸着していることによ
り、あるいは用紙同士の摩擦力によって、次位の用紙P
2が最上位の用紙P1とともに送られようとすることが
ある。
【0128】しかしながら、この実施の形態の給紙装置
によれば、最上位の用紙P1の先端P1aが給紙ローラ
121と分離パッド150との挟圧部を通過した後、分
離パッド150が給紙ローラ121から離間する前に、
前記挟圧部よりも前方においてストッパ160が、パッ
ド150aよりも、側面視で、給紙ローラ121側に突
出するので、このストッパ160によって次位の用紙P
2の通過が防止され、結果として最上位の用紙P1のみ
が搬送されることとなる。なお、最上位の用紙P1の先
端P1aが給紙ローラ121と分離パッド150との挟
圧部を通過する際には、このストッパ160は非突出位
置である退避位置にあるので、これが最上位の用紙P1
の先端P1aの通過を阻害するということはない。
【0129】このようにして、ストッパ160により通
過が防止された次位の用紙P2は、最上位の用紙P1の
後端P1bが通過した後に、後方に回動する用紙戻しレ
バー180によって後方に向けて押し戻されることとな
る。
【0130】これによって、次位の用紙P2が給紙ロー
ラ121と分離パッド150との圧接部に徐々に(累積
的に)進入して、用紙の分離ができなくなるという事態
が生じなくなる。
【0131】以上のように、この実施の形態の給紙装置
によれば、分離パッド方式を用いて上記負荷を低減させ
ることができるにもかかわらず用紙を確実に一枚づつ給
送することができる。
【0132】(b)ホッパ130が、分離パッド150
に向かって下り傾斜状に配置されているので、最上位の
用紙P1が給送される際には、次位の用紙P2も給紙ロ
ーラ121と分離パッド150との挟圧部に向かって滑
降し易くなる。また、最上位の用紙P1が給紙ローラ1
21により所定量送られた後に、分離パッド150が給
紙ローラ121から離間すると、最上位の用紙P1とと
もに次位の用紙P2もより一層送られ易い状態となる。
【0133】しかしながら、この実施の形態の給紙装置
によれば、次位の用紙P2は、その通過がストッパ16
0により防止され、用紙戻しレバー180によって後方
に向けて押し戻されることとなるので、ホッパ130の
傾斜角度を大きくしたとしても、用紙を一枚ずつ給送す
ることが可能である。
【0134】したがって、この実施の形態の給紙装置に
よれば、ホッパの傾斜角度を大きくする(例えば45゜
以上とする)ことによって、その設置面積を低減するこ
とができる。
【0135】(c)ホッパ130は、少なくとも用紙戻
しレバー180が後方に回動する際に、ホッパ130に
積層されている用紙を給紙ローラ121から離間させる
ホッパであるとともに、このホッパ130の、用紙給送
方向前方には、このホッパ130に積層された用紙の先
端を支持する支持面152が設けられており、用紙戻し
レバー180は、次位の用紙P2の先端P2aが支持面
152の後方に達するように次位の用紙P2を押し戻す
構成となっているので、押し戻された次位の用紙P2の
先端P2aは、支持面152で支持されることとなる。
【0136】したがって、次位の用紙P2の前述した累
積的な進入が確実に防止される。
【0137】(d)給紙ローラ121は、正転の前に一
旦逆転し、この逆転によって用紙戻しレバー180が後
方に回動する構成となっているので、給紙動作が開始さ
れる前に何らかの理由で用紙が給紙ローラ121と分離
パッド150との間に入り込んでいたとしても、これを
確実に一旦戻すことができる。
【0138】したがって、何らかの理由で用紙が給紙ロ
ーラ121と分離パッド150との間に入り込んでいる
状態でそのまま給紙動作がなされたならば生じるであろ
う不具合(例えば用紙の頭出し不良)を未然に防止する
ことができる。
【0139】(e)分離パッド150は、給紙ローラの
軸110に設けられたパッドカム158の作動で給紙ロ
ーラ121から離間する構成となっているので、所望の
タイミングで分離パッド150を離間させることができ
るとともに、構造の簡素化を図ることができる。例え
ば、ソレノイド等によって作動させるような構成にした
場合に比べて、より確実なタイミングで分離パッド15
0を離間させることができるとともに、簡単な構造とす
ることができる。
【0140】(f)ストッパ160の作動が給紙ローラ
の軸110の回転と連動する構成となっているので、所
望のタイミングでストッパ160を突出あるいは退避さ
せることができるとともに、構造の簡素化を図ることが
できる。例えば、ソレノイド等によって作動させるよう
な構成にした場合に比べて、より確実なタイミングでス
トッパを突出あるいは退避させることができるととも
に、簡単な構造とすることができる。
【0141】(g)図11(b1)に示したように待機
時に、ストッパ160が突出位置にあるので、何らかの
理由により用紙の先端が給紙ローラ121と分離パッド
150との間を通過してしまうという事態が防止され
る。
【0142】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可
能である。
【0143】例えば、給紙ローラは、側面視D形のもの
に限らず、丸ローラとしてもよい。
【0144】
【発明の効果】請求項1〜8記載のいずれの給紙装置に
よっても、分離パッド方式を用いて上記負荷を低減させ
ることができるにもかかわらず用紙を確実に一枚づつ給
送することができる。
【0145】さらに、請求項記載の給紙装置によれ
ば、ホッパの傾斜角度を大きくすることによって、その
設置面積を低減することができる。
【0146】請求項記載の給紙装置によれば、次位の
用紙の累積的な進入が確実に防止される。
【0147】請求項1または6記載の給紙装置によれ
ば、何らかの理由で用紙が給紙ローラと分離パッドとの
間に入り込んでいる状態でそのまま給紙動作がなされた
ならば生じるであろう不具合(例えば用紙の頭出し不
良)を未然に防止することができる。
【0148】請求項2または7記載の給紙装置によれ
ば、所望のタイミングで分離パッドを離間させることが
できるとともに、構造の簡素化を図ることができる。
【0149】請求項3または8記載の給紙装置によれ
ば、所望のタイミングでストッパを突出あるいは退避さ
せることができるとともに、構造の簡素化を図ることが
できる。
【0150】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙装置の一実施の形態を示す斜
視図。
【図2】給紙装置のプリンタへの取付例を示す部分省略
側面図。
【図3】給紙装置の要部すなわち主として給紙ローラユ
ニット内部にある給紙ローラ、分離パッド、およびその
周辺を示す一部切断側面図。
【図4】図3における部分省略IV矢視図。
【図5】サブフレーム140の詳細を示す図で、(a)
は平面図、(b)は図(a)におけるb−b断面図。
【図6】分離パッドホルダ151の詳細を示す図で、
(a)は平面図、(b)は図(a)を正面図とした場合
の左側面図、(c)は図(a)を正面図とした場合の右
側面図。
【図7】パッドカム158の側面図。
【図8】ストッパ160の詳細を示す図で、(a)は右
側面図、(b)は背面図、(c)は左側面図。
【図9】主として用紙戻しレバー180およびサブフレ
ーム140を示す斜視図。
【図10】ブッシュ122の円板124を示す側面図。
【図11】(a1)(b1)(c1)(a2)(b2)
(c2)は作動説明図。
【図12】(a3)(b3)(c3)(a4)(b4)
(c4)は作動説明図。
【図13】(a5)(b5)(c5)(a6)(b6)
(c6)は作動説明図。
【図14】(a7)(b7)(c7)(a8)(b8)
(c8)は作動説明図。
【図15】作動説明図であり、図12(b4)の部分省
略拡大図。
【図16】従来技術の説明図。
【図17】(a)から(e)は従来技術の説明図。
【符号の説明】
P 用紙 P1 最上位の用紙 P2 次位の用紙 110 給紙ローラ軸 121 給紙ローラ 121a 円弧部 121b 直線部 130 ホッパ 150 分離パッド 150a パッド面(対向面) 152 支持面 158 パッドカム 160 ストッパ 180 用紙戻しレバー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−217538(JP,A) 特開 平8−81078(JP,A) 特開 平6−234437(JP,A) 特開 平8−217280(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/02 B65H 3/06 330 B65H 3/32 B65H 3/52

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給紙動作時に正転駆動される給紙ローラ
    と、 この給紙ローラと接触して給送されるべき用紙が複数枚
    積層され、給紙ローラの正転時に給紙ローラに向けて用
    紙を圧接させるホッパと、 前記給紙ローラの正転時に給紙ローラとの間で用紙を挟
    圧することにより、給紙ローラにより送られるべき最上
    位の用紙を次位の用紙から分離し、最上位の用紙が給紙
    ローラにより所定量送られた後に給紙ローラから離間す
    る分離パッドと、 この分離パッドの前記給紙ローラとの対向面よりも、側
    面視で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、突出しな
    い退避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッドとの挟
    圧部を前記最上位の用紙の先端が通過する際には退避位
    置にあり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を通過した
    後、前記分離パッドが給紙ローラから離間する前に前記
    挟圧部よりも前方において突出するストッパと、 前記給紙ローラにより給送された最上位の用紙の後端が
    通過した後、後方に回動して次位の用紙を後方に向けて
    押し戻す用紙戻しレバーと、を備え 前記給紙ローラは、前記正転の前に一旦逆転し、この逆
    転によって前記用紙戻しレバーが後方に回動する ことを
    特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 給紙動作時に正転駆動される給紙ローラ
    と、 この給紙ローラと接触して給送されるべき用紙が複数枚
    積層され、給紙ローラの正転時に給紙ローラに向けて用
    紙を圧接させるホッパと、 前記給紙ローラの正転時に給紙ローラとの間で用紙を挟
    圧することにより、給紙ローラにより送られるべき最上
    位の用紙を次位の用紙から分離し、最上位の用紙が給紙
    ローラにより所定量送られた後に給紙ローラから離間す
    る分離パッドと、 この分離パッドの前記給紙ローラとの対向面よりも、側
    面視で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、突出しな
    い退避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッドとの挟
    圧部を前記最上位の用紙の先端が通過する際には退避位
    置にあり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を通過した
    後、前記分離パッドが給紙ローラから離 間する前に前記
    挟圧部よりも前方において突出するストッパと、 前記給紙ローラにより給送された最上位の用紙の後端が
    通過した後、後方に回動して次位の用紙を後方に向けて
    押し戻す用紙戻しレバーと、を備え、 前記分離パッドは、前記給紙ローラの軸に設けられたカ
    ムの作動で給紙ローラから離間する ことを特徴とする給
    紙装置。
  3. 【請求項3】 給紙動作時に正転駆動される給紙ローラ
    と、 この給紙ローラと接触して給送されるべき用紙が複数枚
    積層され、給紙ローラの正転時に給紙ローラに向けて用
    紙を圧接させるホッパと、 前記給紙ローラの正転時に給紙ローラとの間で用紙を挟
    圧することにより、給紙ローラにより送られるべき最上
    位の用紙を次位の用紙から分離し、最上位の用紙が給紙
    ローラにより所定量送られた後に給紙ローラから離間す
    る分離パッドと、 この分離パッドの前記給紙ローラとの対向面よりも、側
    面視で、給紙ローラ側に突出する突出位置と、突出しな
    い退避位置とを取り得、給紙ローラと分離パッドとの挟
    圧部を前記最上位の用紙の先端が通過する際には退避位
    置にあり、最上位の用紙の先端が前記挟圧部を通過した
    後、前記分離パッドが給紙ローラから離間する前に前記
    挟圧部よりも前方において突出するストッパと、 前記給紙ローラにより給送された最上位の用紙の後端が
    通過した後、後方に回動して次位の用紙を後方に向けて
    押し戻す用紙戻しレバーと、を備え、 前記ストッパの作動が前記給紙ローラの軸の回転と連動
    していることを特徴とする 給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記ホッパは、前記分離パッドに向かっ
    て下り傾斜状に配置されていることを特徴とする請求項
    1,2,または3記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】 前記ホッパは、少なくとも前記用紙戻し
    レバーが後方に回動する際に、ホッパに積層されている
    用紙を前記給紙ローラから離間させるホッパであるとと
    もに、このホッパの、用紙給送方向前方には、このホッ
    パに積層された用紙の先端を支持する支持面が設けられ
    ており、前記用紙戻しレバーは、次位の用紙の先端が前
    記支持面後方に達するように次位の用紙を押し戻すこと
    を特徴とする請求項1,2,3,または4記載の給紙装
    置。
  6. 【請求項6】 前記給紙ローラは、前記正転の前に一旦
    逆転し、この逆転によって前記用紙戻しレバーが後方に
    回動することを特徴とする請求項2,3,4,または5
    記載の給紙装置。
  7. 【請求項7】 前記分離パッドは、前記給紙ローラの軸
    に設けられたカムの作動で給紙ローラから離間すること
    を特徴とする請求項1,3,4,5,または6記載の給
    紙装置。
  8. 【請求項8】 前記ストッパの作動が前記給紙ローラの
    軸の回転と連動していることを特徴とする請求項1,
    2,4,5,6,または7記載の給紙装置。
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