JP3446538B2 - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は異常時のトルクリミ
ッターとしての機能および従動側機器のトルク変動吸収
機能を併せ備えた動力伝達装置に関するもので、自動車
用空調装置の冷凍サイクルの圧縮機駆動用動力伝達装置
として好適なものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者は先に、特開平8−13575
2号公報において、異常時のトルクリミッターとしての
機能および従動側機器のトルク変動吸収機能を併せ備え
た動力伝達装置を提案している。この従来装置は、自動
車のエンジン等の駆動源から動力が伝達されて回転する
駆動側回転部材と、圧縮機等の従動側機器に連結された
従動側回転部材とを備えるとともに、この両回転部材の
間を連結する連結機構を、弾性変形可能なゴム製の弾性
部材、およびこの弾性部材を保持する保持部材にて構成
して、駆動源からの回転力が所定値以内であるときは、
弾性部材と保持部材とを回転方向に係止しながら圧着さ
せることにより、弾性部材が保持部材に一体に保持され
て、両回転部材の間を一体に連結する。
【0003】これに対し、駆動源からの回転力が所定値
以上に上昇する過負荷時には、弾性部材を変形させて、
弾性部材表面と保持部材との間で滑りを発生させて、従
動側回転部材と駆動側回転部材との間の連結を遮断させ
ることができる。このように、過負荷時には、弾性部材
自身の変形により弾性部材と保持部材との一体保持関係
が解除されることにより、駆動源と従動側機器との間の
動力伝達を遮断して、過負荷時のトルクリミッター機能
を発揮することにより、過負荷運転の継続による種々の
機器の損傷を未然に防止できる。
【0004】しかも、トルクリミッター機能を発揮する
ための機構を、ゴムからなる弾性部材と保持部材との組
合せで構成しているから、ゴムの衝撃吸収特性を活用し
て、圧縮機等の従動側機器のトルク変動を吸収すること
ができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記従
来装置の製品化に向けて実際に試作して種々な使用環境
の下で、トルクリミッター機能の評価を行ったところ、
次のごとき問題が生じることが判明した。すなわち、ト
ルクリミッター機能の作動メカニズムとしては、過負荷
時にゴムからなる弾性部材に大きな変形を生ぜしめ、こ
れを起点として弾性部材表面と保持部材との間で滑りを
発生させて弾性部材を磨耗させ、動力伝達を遮断すると
いうものである。
【0006】従って、トルクリミッター機能を良好に発
揮させるためには、ゴムからなる弾性部材に過負荷時に
は必ず、所要の大きな変形を生ぜしめる必要があるが、
装置の使用雰囲気温度が冬期のように低温になると、弾
性部材を構成するゴム材質が低温硬化を生じて、過負荷
時に弾性部材が所要の大きな変形量を発生せず、その結
果、トルクリミッターとしての作動トルクが上昇してし
まい、所期の作動特性を満足できない場合が生じること
が判明した。
【0007】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
トルク変動吸収作用を持ったゴム製の弾性部材を用いた
連結機構で、過負荷時のトルクリミッター機能を発揮す
る動力伝達装置において、低温時においても、所期の作
動トルクでトルクリミッター機能を良好に発揮できるよ
うにすることを目的とする。また、本発明はトルク変動
吸収作用を持ったゴム製の弾性部材を用いた連結機構
で、過負荷時のトルクリミッター機能を発揮する動力伝
達装置において、トルクリミッター作動トルクの上昇を
抑制しつつ、ゴム製弾性部材の耐久性向上を図ることを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、従動側回転部材(7、1
0)に連結された第1の保持部材(12)と、駆動側回
転部材(1、2)に連結された第2の保持部材(13)
と、この両保持部材(12、13)間に保持されるゴム
製の弾性部材(15)とから構成される連結機構を備
え、この連結機構は、回転力が所定値以内であるとき、
弾性部材(15)と両保持部材(12、13)とを回転
方向に係止しながら圧着させることにより、弾性部材
(15)が両保持部材(12、13)の間に一体に保持
されて両回転部材(1、2)、(7、10)の間を一体
に連結する。
【0009】これに対し、回転力が所定値以上に上昇す
る過負荷時には、弾性部材(15)の外周側および内周
側の少なくとも一方の面を変形させて、弾性部材(1
5)表面と両保持部材(12、13)の少なくとも一方
との間で滑りを発生させて、従動側回転部材(7、1
0)と駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断す
るようになっている。
【0010】さらに、両保持部材(12、13)の少な
くとも一方に低剛性部(12C、13F)を形成し、回
転力の高い領域では低剛性部(12C、13F)により
両保持部材(12、13)の少なくとも一方を変形させ
て、回転力に対する両保持部材(12、13)間の相対
的なねじれ角特性で表わされる、ねじればね定数が低く
なるようにしたことを特徴としている。
【0011】これによると、過負荷時には、弾性部材
(15)自身の変形により駆動源と従動側機器(4)と
の間の動力伝達を遮断して、過負荷時のトルクリミッタ
ー機能を発揮できるとともに、通常運転時にはゴムの衝
撃吸収特性を活用して、圧縮機等の従動側機器(4)の
トルク変動を良好に吸収することができる。しかも、冬
期のように使用環境雰囲気温度が低下して、弾性部材
(15)を構成するゴムの低温硬化が発生し、弾性部材
(15)の変形量が小さくなっても、過負荷時のように
回転力の高い領域では低剛性部(12C、13F)によ
り両保持部材(12、13)の少なくとも一方を変形さ
せて、連結機構のねじればね定数が低くなるようにして
いるから、トルクリミッター作動トルクの上昇を招くこ
となく、所期の作動トルクでトルクリミッター機能を発
揮できる。
【0012】すなわち、両保持部材(12、13)は通
常金属製であり、その変形量にゴムのような温度依存性
がないので、両保持部材(12、13)の少なくとも一
方の変形により、ゴムが低温硬化しても所期の作動トル
クでトルクリミッター機能を発揮できるのである。請求
項2に記載のように、低剛性部(12C、13F)を、
両保持部材(12、13)のうち、弾性部材(15)の
外周側に位置する保持部材(12)に形成することがで
きる。
【0013】また、請求項3のように、低剛性部(12
C)が形成された外周側の保持部材(12)を鉄系金属
より比重の小さい材料で形成すれば、外周側の保持部材
(12)の重量を低減して、従動機器(4)の正常運転
時の高回転域に、外周側の保持部材(12)が受ける遠
心力を低減することができる。その結果、外周側の保持
部材(12)の低剛性部(12C)が遠心力の影響で塑
性変形するのを抑制して、正常時のトルク伝達機能を良
好に維持できる。
【0014】請求項2に記載の発明とは逆に、請求項4
に記載のように、低剛性部(12C、13F)を、両保
持部材(12、13)のうち、弾性部材(15)の内周
側に位置する保持部材(13)に形成することができ
る。これによると、低剛性部(13F)を形成した内周
側の保持部材(13)が高回転域にて、遠心力の影響で
外周側へ塑性変形しようとしても、この外周側への塑性
変形を弾性部材(15)の存在により阻止できる。
【0015】また、請求項5のように、低剛性部(12
C、13F)を両保持部材(12、13)にそれぞれ形
成してもよい。そして、請求項6のように、低剛性部を
両保持部材(12、13)の少なくとも一方に形成され
たスリット(12C、13F)で構成することができ
る。また、請求項7のように、外周側の保持部材(1
2)に形成されるスリット(12C)の途中に、スリッ
ト(12C)の両側縁部を連結する連結部(12C′)
を形成すれば、従動機器(4)の正常運転時の高回転域
に、外周側の保持部材(12)の低剛性部(12C)が
遠心力の影響で塑性変形するのを連結部(12C′)で
抑制して、正常時のトルク伝達機能を良好に維持でき
る。
【0016】また、請求項に記載の発明は、弾性部材
(15)と、両保持部材(12、13)の少なくとも一
方との係止部に、前記ねじればね定数が異なる複数の係
止形状部(12B、15B、12D、15A′)を形成
し、このねじればね定数の異なる複数の係止形状部(1
2B、15B、12D、15A′)を組み合わせること
によって、回転力の低い領域ではねじればね定数が高く
なり、回転力の高い領域ではねじればね定数が低くなる
ようにしたことを特徴としている。
【0017】これによると、過負荷時のように回転力の
高い領域ではねじればね定数が低くなることによって、
トルクリミッター作動トルクの上昇を抑制できると同時
に、通常運転時のように回転力の低い領域ではねじれば
ね定数が高くなることによって、弾性部材(15)の変
形量を小さくして、弾性部材(15)の耐久性向上を図
ることができる。
【0018】また、請求項11記載の発明では、弾性部
材(15)が円筒形状円周方向に複数に分割されている
場合に、低剛性部をなすスリット(12C)を、複数の
弾性部材(15)相互の中間部位に複数の弾性部材(1
5)から離れるようにして形成することを特徴としてい
る。
【0019】これによると、両保持部材(12、13)
のうち弾性部材(15)を保持する部位はスリット(1
2C)の形成に影響されることなく、高精度な寸法で形
成できる。なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述す
る実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもので
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1および図2において、1は駆動側
プーリで、図示しないベルトを介して自動車エンジンか
ら回転力を受けて回転するものである。このプーリ1は
多重Vベルトが係合される多重V溝を持ったプーリ部1
aが一体形成されており、鉄系金属で製作されている。
【0021】2は円筒形状に形成された駆動側ロータ
で、鉄系金属で製作されており、その円筒外周面にプー
リ1が溶接等の接合手段で一体に接合されている。本例
では、駆動側プーリ1および駆動側ロータ2により駆動
側回転部材を構成している。上記ロータ2の内周部に
は、ベアリング3が配置され、このベアリング3により
ロータ2は圧縮機(従動側機器)4のフロントハウジン
グ5の円筒突出部5a上に回転自在に支持されている。
【0022】6は圧縮機4の回転軸、7は第1のハブ
で、鉄系金属にてフランジ部7aを有する円筒状に形成
されている。この第1のハブ7は回転軸6に対してスプ
ライン結合により回り止めして結合されており、そし
て、ボルト8により押さえプレート9を介して第1のハ
ブ7は回転軸6にねじ止め固定されている。押さえプレ
ート9は第1のハブ7に溶接により接合されている。こ
のようにして、第1のハブ7と回転軸6は一体に回転可
能に結合されている。
【0023】10は第2のハブで、鉄系金属にてリング
状の板形状(図2参照)に形成されており、リベット1
1により複数箇所(例えば、4箇所)にて第1のハブ7
のフランジ部7aに一体に結合されている。12は略円
筒状に形成された第1の保持部材で、本例では鉄系金属
にて第2のハブ10の外周側をプレス加工により断面L
字状に折り曲げることにより、第2のハブ10に一体成
形してある。
【0024】この第1の保持部材12の円筒形状はプー
リ1、ロータ2および第1のハブ7と同心状に配置され
ており、その円筒状部分には、回転方向に交互に繰り返
し形成された複数の凸部12Aと凹部12Bとから構成
された花びら状の係止形状部(図2参照)が形成されて
いる。上記第1の保持部材12の内周側には、所定の間
隔を介して同心状に略円筒状の第2の保持部材13が配
置されている。この第2の保持部材13も鉄系金属をプ
レス加工して成形したものである。図3、図4に示すよ
うに、この第2の保持部材13の円筒状部分には、回転
方向に交互に繰り返し形成された複数の凸部13Aと凹
部13Bとから構成された花びら状の係止形状部が形成
されている。
【0025】また、第2の保持部材13の円筒状部分の
軸方向一端側(図1の右側)には外周側へ折り曲げられ
た外周折り曲げ部13Cが形成されている。この外周折
り曲げ部13Cには、図3に示すようにリベット14が
配置される複数箇所(本例では、4箇所)の部位におい
てプーリ1側へ膨出した膨出部13Dが一体成形されて
いる。
【0026】この膨出部13Dにはリベット14の挿入
穴13Eが開けられており、この挿入穴13Eと同一円
周上に位置する挿入穴1b(図1参照)がプーリ1にも
設けられている。そして、この両挿入穴1b、13Eに
リベット14を挿入してかしめることにより第2の保持
部材13がリベット14にてプーリ1に一体に結合され
ている。
【0027】一方、15はゴム製の弾性部材で、上記し
た略円筒状に成形された第1、第2の保持部材12、1
3の間に圧着した状態にて保持されるものである。この
弾性部材15は本例では、図2、図3に細点を付して外
形状を示すように、4個に分割してあり、そして、上記
両保持部材12、13の間の空間内に挿入できるように
概略円弧状に成形されている。
【0028】このゴム製の弾性部材15にも第1、第2
の保持部材12、13の前記係止形状部に対応した花び
ら状の係止形状部が形成されている。すなわち、弾性部
材15の外周および内周の円筒円周面には、回転方向
(円周方向)に形成された凸部15Aと凹部15Bとか
ら構成される花びら状の係止形状部が形成されている。
また、本例では、4個の弾性部材15の内周面はそれぞ
れ第2の保持部材13の凸部13Aと凹部13Bに嵌合
した状態で接着されている。そして、この弾性部材15
の半径方向の厚さは第1、第2の保持部材12、13間
の間隔より若干量大きく設定してあるので、弾性部材1
5は第1、第2の保持部材12、13の間に圧着するよ
うにして嵌入保持される。この嵌入保持状態では、図2
に示すように弾性部材15の凸部15A、凹部15B
と、第1、第2の保持部材12、13の凸部12A、1
3A、凹部12B、13Bとが相互に嵌合し、係止され
るので、弾性部材15と、第1、第2の保持部材12、
13との間の回転方向の係止力を高めることができる。
【0029】また、本例では、後で詳述するように、ト
ルクリミッタ機能を発揮するとき、すなわち、圧縮機4
のロック時のような過負荷時にプーリ1側からの回転力
が所定値以上に上昇するときは、弾性部材15の外周側
部位を変形させて、この弾性部材外周側の表面を第1保
持部材12の内周面に対して滑動させ、プーリ1と第2
のハブ10との間の連結を遮断するようにしてある。つ
まり、本例では、弾性部材15の外周側の凸部15Aが
トルクリミッタ作動部位15D(図3(b)参照)とし
て構成されている。図3(b)において、15Eはトル
ク変動吸収部位である。
【0030】なお、上記弾性部材15のゴム材質として
は、自動車の使用環境温度範囲(−30°C〜120
°)に対して、トルク伝達およびトルク変動吸収の面で
優れた特性を発揮するゴムを用いることが好ましく、具
体的には、塩素化ブチルゴム、アクリロニトリルブタジ
エンゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴムがよい。と
ころで、第1の保持部材12と一体に連続している第2
のハブ10と、第2の保持部材13の外周折り曲げ部1
3Cとにより、弾性部材15の軸方向両端を押さえて、
弾性部材15の軸方向への移動を阻止するようになって
いる。
【0031】一方、第1の保持部材12には、図1、2
に示すように、4個の弾性部材15の中間に位置する部
位(換言すると、弾性部材15から離れた部位に)に、
本発明の特徴とするスリット12Cが形成してある。こ
のスリット12Cは第1の保持部材12の弾性部材保持
部分の変形を容易にするための低剛性部を構成するもの
であり、その幅は1.2〜2.0mm程度でよい。
【0032】このスリット12Cは本例では、第1の保
持部材12の半径方向に延びる面(図2に示す面)の中
間位置から、第1の保持部材12の円筒面(図1に示す
面)の軸方向の全長にわたって形成してある。すなわ
ち、スリット12Cは第1の保持部材12の半径方向に
延びる面と円筒面の両方にわたって直角状に屈折して形
成されている。
【0033】なお、第1の保持部材12の円筒面の右端
側には半径方向外方に立ち上がる鍔状部(図1参照)が
形成されているが、この鍔状部も貫通するようにスリッ
ト12Cは形成されている。従って、第1の保持部材1
2は、その半径方向に延びる面(図2参照)の内周部に
おいてのみ一体に連結された形状となっており、その他
の部分は4個のスリット12Cにより円周方向に4分割
されている。
【0034】次に、本実施形態における組付方法を説明
すると、まず最初に、プーリ1、ロータ2、ベアリング
3および第2の保持部材13からなる組付体を圧縮機4
のフロントハウジング5に組付ける。次に、第2の保持
部材13上に弾性部材15を接着固定する。次に、この
弾性部材15および圧縮機4の回転軸6に対して、第1
のハブ7、および第2のハブ10、これと一体の第1の
保持部材12からなる組付体を組付け、最後にボルト8
の締めつけ作業を行えばよい。
【0035】以上の組付を完了することにより、第1、
第2の保持部材12、13の間(換言すれば、プーリ
1、ロータ2側と、ハブ7、10側との間)を弾性部材
15を介して一体に連結することができる。図5は自動
車エンジンによる補機駆動系統を示すもので、20は自
動車エンジンのクランクプーリであり、このクランクプ
ーリ20の回転をベルト21を介して、圧縮機用動力伝
達装置のプーリ1に伝達するようになっている。22は
エンジン冷却装置の冷却水循環用ウォータポンプの駆動
用プーリ、23はバッテリ充電用発電機(オルタネー
タ)の駆動用プーリ、24はパワーステアリング装置の
油圧ポンプの駆動用プーリであり、これらのプーリ22
〜24も圧縮機駆動用プーリ1とともにベルト21によ
り回転力を受けて回転する。
【0036】25、26、27はベルト21に所定の張
力を与えるためのアイドルプーリである。なお、図1で
は圧縮機4の具体的的構造の図示を省略しているが、圧
縮機4は一般に連続可変容量タイプとして知られている
もので、例えば斜板型、ワッブル型のように往復動ピス
トンのストロークをピストン駆動機構の斜板の傾斜角度
を変化させて、圧縮機吐出容量を0%〜100%の間で
連続的に可変するものである。
【0037】このような連続可変容量タイプの圧縮機4
を使用することにより、圧縮機4に動力の伝達を断続す
るための電磁クラッチを装備する必要がなくなる。次
に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。ま
ず、圧縮機4の正常運転時について述べると、自動車エ
ンジンのクランクプーリ20の回転はベルト21により
プーリ1に伝達され、このプーリ1と一体にロータ2お
よび第2の保持部材13が回転する。
【0038】そして、弾性部材15の内周面が第2の保
持部材13に接着固定されているとともに、弾性部材1
5が第1、第2の保持部材12、13の間において半径
方向に圧縮され、第1、第2の保持部材12、13に圧
着している。これにより、第1、第2の保持部材12、
13間が弾性部材15を介して一体に連結されている。
その結果、圧縮機4の正常運転時には、プーリ1、ロー
タ2の回転が、第2の保持部材13から、弾性部材1
5、および第1の保持部材12を経てハブ10、7に伝
達され、圧縮機4の回転軸6を回転させることができ
る。つまり、プーリ1の回転が圧縮機4の回転軸6に伝
達され、圧縮機4が作動する。
【0039】ここで、圧縮機4の正常運転時には、ゴム
製の弾性部材15は圧縮機4の作動による捩じり振動を
吸収しているため、通常20Nm程度の負荷トルクが弾
性部材15に作用しているが、その際、弾性部材15は
上記程度の負荷トルクでは小変形を起こすのみであり、
第1、第2の保持部材12、13間の連結状態は維持さ
れる。
【0040】従って、駆動側プーリ1から圧縮機4の回
転軸6への動力伝達に支障はない。しかも、圧縮機4へ
の動力伝達系にゴム製の弾性部材15を介在することに
より、圧縮機4の正常運転時におけるトルク変動吸収効
果を良好に発揮でき、その結果、圧縮機振動の低減等の
効果を発揮でき、圧縮機周囲の環境への騒音低減を図る
ことができる。
【0041】一方、圧縮機4がロックすると、過大な負
荷トルクが第1の保持部材12、弾性部材15、および
第2の保持部材13からなる連結機構に加わり、負荷ト
ルクが予め設定した所定値(トルクリミッター作動トル
ク:例えば、70Nm)に到達すると、弾性部材15が
所定量以上の大きな変形を起こす。この際、弾性部材1
5において、その内周側の面は第2の保持部材13に接
着固定されており、かつ弾性部材15は4個に分割して
配置され、その円周方向には十分な空隙が存在している
ので、弾性部材15の外周側の凸部15Aが円周方向の
空隙に移行するように大きく変形する。
【0042】これにより、弾性部材15の外周側の面と
第1の保持部材12との係止状態が解除され、弾性部材
15の外周側の面が第1の保持部材12の内周面に対し
て滑りを起こす。この結果、第1の保持部材12と弾性
部材15との間の連結状態が遮断されるので、圧縮機4
への動力伝達が遮断される。
【0043】ここで、圧縮機4が焼きつき等の重大故障
による継続的なロックを生じた場合には、弾性部材15
が磨耗、破損して、圧縮機4への動力伝達が完全に遮断
され、トルクリミッターの機能を果たす。そのため、図
5に示すエンジンの補機駆動システムにおいて、ベルト
21の損傷や圧縮機以外の他の補機(22、23、2
4)の作動不能といった重大故障の発生を未然に防止で
きる。
【0044】ところで、夏期等では、動力伝達装置の使
用環境の雰囲気温度が十分高い温度にあり、弾性部材1
5のゴム材質が硬化せず、変形しやすい状態にある。そ
のため、圧縮機ロックのような過負荷時において、負荷
トルクが予め設定した所定値(トルクリミッター作動ト
ルク)に到達すると、上記した係止状態の解除に必要な
弾性部材15の所要の変形量が第1の保持部材12の変
形なしでも得ることができる。
【0045】これに対し、冬期等では、動力伝達装置の
使用環境の雰囲気温度がゴムの低温硬化が生じるような
低温になるので、弾性部材15のゴム材質が変形しにく
い状態にある。そのため、圧縮機ロックのような過負荷
時において、負荷トルクが予め設定した所定値に到達し
ても、上記した係止状態の解除に必要な弾性部材15の
変形量が得られない場合が発生する。
【0046】しかし、本実施形態によると、第1の保持
部材12には、4個の弾性部材15相互の中間部位にス
リット12Cが形成してあり、このスリット12Cによ
って、第1の保持部材12の弾性部材保持部分の剛性が
低下して、弾性部材保持部分の変形が容易になってい
る。そのため、冬期等の低温時に弾性部材15が低温硬
化により変形しにくい状態にあるときは、弾性部材15
を通して第1の保持部材12に応力が加わると、すなわ
ち、弾性部材15により第1の保持部材12に対して半
径方向および円周方向ヘ押圧する力が作用すると、上記
スリット12Cにより第1の保持部材12の弾性部材保
持部分(4分割された外周円筒部)が半径方向の外方ヘ
押し広げられる。このとき、第1の保持部材12の弾性
部材保持部分は軸方向および円周方向にも変形する。
【0047】図6は、第1の保持部材12の変形前の通
常時と、第1の保持部材12の変形後における、弾性部
材15接触部位の形状変化を示すもので、また、図7は
第1の保持部材12の変形後の正面形状を示すものであ
って、図2に対応した図である。この図6、7に示すよ
うに、第1の保持部材12の弾性部材保持部分が変形す
る。
【0048】そして、上記のように、第1の保持部材1
2の弾性部材保持部分が半径方向の外方ヘ押し広げられ
ると、第1の保持部材12と弾性部材15との間の接触
面積が減少するので、弾性部材15の変形が少なくても
(換言すると、低温雰囲気においても)、負荷トルクが
予め設定した所定のトルクリミッター作動トルクに到達
すると、第1の保持部材12と弾性部材15との間に滑
りが発生し、トルク伝達を遮断できる。
【0049】なお、第1の保持部材12は金属製であ
り、ゴムのように変形量が温度に依存することはないの
で、寒冷地のように使用雰囲気温度が−20°C以下の
ような極低温になってもほぼ一定の作動トルクにてトル
クリミッター機能を発揮できる。図8は本実施形態によ
る実験結果を示すもので、横軸のねじれ角は第1の保持
部材12と第2の保持部材13間に負荷トルクが加わっ
て、弾性部材15が円周方向に変形して、第2の保持部
材13が第1の保持部材12に対して円周方向に相対的
に変位する回転量を言う。
【0050】図8の実験は冬期の0°Cの使用雰囲気温
度における測定値であり、本実施形態によるスリット1
2Cを設けない場合には、両保持部材12、13間の伝
達トルクのピークが弾性部材15のゴム材質(塩素化ブ
チルゴム)の低温硬化により85Nmまで上昇したのに
対し、本実施形態によるスリット12Cを設けた場合に
は、伝達トルクのピークを60Nmに抑えることがで
き、前述のトルクリミッター作動トルク:70Nm以内
においてトルクリミッター機能を発揮できることにな
る。
【0051】なお、両保持部材12、13と弾性部材1
5とにより構成される連結機構における「ねじればね定
数」は、伝達トルク(回転力)に対する両保持部材1
2、13間の相対的なねじれ角特性で表わすことがで
き、本実施形態によると、図8において、伝達トルクが
低い領域(0〜30Nmの領域)では、伝達トルクに対
するねじれ角の増加割合が小となり、ねじればね定数が
高い。これに対し、伝達トルクが高い領域(30Nm以
上の領域)では金属製の第1の保持部材12の変形によ
りねじれ角の増加割合が大となり、ねじればね定数が低
くなる。
【0052】このように、伝達トルクが高い領域では連
結機構のねじればね定数が低くなることにより、低温時
におけるトルクリミッター作動トルクの上昇を阻止でき
るのである。一方、伝達トルクが低い領域、すなわち、
圧縮機4の正常時作動領域では、連結機構のねじればね
定数が高くなるので、弾性部材15の変形量を小さくす
ることができ、弾性部材15の耐久性を向上できる。
【0053】なお、第1の保持部材12のうち、弾性部
材15から離れた部位(弾性部材15相互の中間部位)
にスリット12Cを形成しているので、弾性部材15を
保持する凸部12A、凹部12B部分の寸法精度がスリ
ット12Cの形成によって低下することがなく、有利で
ある。次に、第1実施形態における別の特徴点について
述べると、本発明者は、トルクリミッター作動部位とし
て作用する、弾性部材15と第1の保持部材12との係
止形状部について以下の検討を行った。
【0054】まず、図9は本発明者が最初に試作検討し
た比較例を拡大図示するもので、弾性部材15の2つの
凸部15A、15Aの間に形成される凹部15B内に第
1の保持部材12の凹部12Bを嵌入して、係止形状部
を構成している。そして、両凸部15A、15Aの外側
部分に形成される傾斜面15A′と、第1の保持部材1
2との間には空隙を形成している。
【0055】なお、図9において、第2の保持部材13
から弾性部材15を介して第1の保持部材12に伝達さ
れる回転の方向は図示の矢印方向であり、従って、弾性
部材15に対してはこの回転方向と逆方向(図9の右か
ら左側への方向)に負荷がかかるので、この方向に弾性
部材15が変形し、この変形により第2の保持部材13
と第1の保持部材12との間の相対的なねじれ角が発生
する。
【0056】この比較例によると、弾性部材15と第1
の保持部材12との係止形状部は、凹部15Bと凹部1
2Bとの1箇所のみとなる。このような係止形状部を持
つ連結機構における伝達トルクとねじれ角度との関係を
測定すると、図10のに示すねじればね特性となり、
伝達トルクの増加に対するねじれ角度の増加割合が大き
い特性、すなわち、ねじればね定数が低い特性となる。
【0057】それ故、圧縮機4の正常時作動領域、例え
ば、伝達トルク=T0 付近の領域での、ねじれ角度がθ
1 となり、弾性部材15の変形量が比較的大となり、弾
性部材15の耐久性低下の原因になる。そこで、本実施
形態では、図11に拡大図示するように、弾性部材15
の両凸部15A、15Aの外側部分に形成される傾斜面
15A′のうち、回転方向前方側に位置する傾斜面15
A′と係止する凹部(径方向内側への凸部)12Dを第
1の保持部材12に追加形成している。これにより、弾
性部材15と第1の保持部材12との間に、凹部15B
と凹部12Bとからなる係止形状部と、傾斜面15A′
と凹部12Dとからなる係止形状部を構成して、2箇所
の係止形状部を設けている。
【0058】ここで、弾性部材15の半径方向の厚み
は、図11に示すように凹部15B部分の厚みW1 に比
較して、傾斜面15A′部分の厚みW2 が十分小さくな
るようにしてある。このように、弾性部材15の半径方
向の厚みが設定されているため、傾斜面15A′の係止
形状部は図10の破線に示すように、弾性部材15の
ねじれ角の小さい段階(ゴムの変形初期の段階)で伝達
トルクのピークを迎えるとともに、伝達トルクの増加に
対するねじれ角の増加割合が大きい、すなわち、ねじれ
ばね定数の低い特性となる。
【0059】そして、連結機構全体としては、上記と
のねじればね特性が組み合わされるため、図10の
に示す特性となり、伝達トルクの小さい領域では伝達ト
ルクの増加に対するねじれ角度の増加割合が小さい特
性、すなわち、ねじればね定数が高い特性となる。これ
に対し、伝達トルクの高い領域では傾斜面15A′の係
止形状部によるトルク伝達寄与分がなくなるので、伝達
トルクの増加に対するねじれ角度の増加割合が大きい特
性、すなわち、ねじればね定数が低い特性となる。
【0060】上記のように、の特性によると、伝達ト
ルクの小さい領域ではねじればね定数が高い特性となる
ため、圧縮機4の正常時作動領域、例えば、伝達トルク
=T 0 付近の領域での、ねじれ角度が比較的小さな角度
θ2 (θ2 <θ1 )となり、弾性部材15の変形量を減
少でき、弾性部材15の耐久性を向上できる。また、伝
達トルクの高い領域では傾斜面15A′の係止形状部に
よるトルク伝達寄与分がなくなって、ねじればね定数が
低い特性となるので、トルクリミッター作動トルクは、
比較品と同じ設定値T1 に維持できる。
【0061】つまり、本実施形態の係止形状部による
と、トルクリミッター作動トルクは、比較品と同じ設定
値T1 に維持しながら、圧縮機4の正常時作動領域にお
ける弾性部材15の変形量を減少して、弾性部材15の
耐久性を向上できるのである。連結機構全体としてのね
じればね特性は、上記した傾斜面15A′の係止長さ
(係止面積)を調整して、傾斜面15A′の係止形状部
によるトルク伝達寄与分を変更することにより、調整で
きる。図12はこの傾斜面15A′の係止長さ(係止面
積)によるねじればね特性の調整を示すもので、図中
は前記比較例の特性であり、は傾斜面15A′の係止
長さが小さい場合の特性で、′は傾斜面15A′の係
止長さが大きい場合の特性である。そして、は上記
の特性を持つ傾斜面15A′を備えた連結機構全体とし
てのねじればね特性であり、′は上記′の特性を持
つ傾斜面15A′を備えた連結機構全体としてのねじれ
ばね特性である。
【0062】なお、図11では、傾斜面15A′と、凹
部12Dとの係止形状部を回転方向の前方側のみに形成
しているが、前述した図2に示すように、傾斜面15
A′と、凹部12Dとの係止形状部を回転方向の前方側
および後方側の両方に形成して、弾性部材15と第1の
保持部材12との係止形状部を左右対称の形状としても
よい。
【0063】(第2実施形態)図13、図14は第2実
施形態を示すものであり、第1実施形態では、スリット
12Cを、第1の保持部材12の半径方向に延びる面と
円筒面の両方にわたって直角状に屈折して形成している
が、第2実施形態では、スリット12Cを、第1の保持
部材12の円筒面のみに直線状に形成したものであり、
他の点は第1実施形態と同じである。
【0064】第2実施形態によると、スリット12Cの
長さが第1実施形態よりも短くなるので、その分、低温
時における第1の保持部材12の変形が抑制されること
になるが、第1の保持部材12と組み合わせる弾性部材
15のゴムねじれ特性とのマッチング等に応じて、第
1、第2実施形態の形状を選択すればよい。また、第2
実施形態ではスリット12Cの長さを短くすることによ
り、高回転域において第1の保持部材12の円筒面が遠
心力の影響を受けて塑性変形することを抑制できる利点
がある。
【0065】(第3実施形態)図15、16は第3実施
形態を示すものであり、第1、第2実施形態ではゴム製
の弾性部材15として、4個に分割された概略円弧状の
ものを用いているが、第3実施形態ではゴム製の弾性部
材15として略円筒状に一体に繋がった形状のものを用
いている。
【0066】この弾性部材15の円筒円周面には、回転
方向に交互に繰り返し形成された複数の凸部15Aと凹
部15Bとから構成される花びら状の係止形状部が形成
されている。そして、この弾性部材15の半径方向の厚
さを第1、第2の保持部材12、13間の間隔より所定
量大きく設定して、弾性部材15を第1、第2の保持部
材12、13の間に圧着するようにして嵌入する。
【0067】この嵌入状態では、図15に示すように弾
性部材15の複数の凸部15A、凹部15Bと、第1、
第2の保持部材12、13の複数の凸部12A、13
A、凹部12B、13Bとが相互に嵌合し、係止される
ので、弾性部材15と、第1、第2の保持部材12、1
3との間の回転方向の係止力を高めることができる。こ
の略円筒状の弾性部材15を用いる場合は、第1、第2
の両保持部材12、13に対して、その内外周の両面を
ともに圧着するだけで接着をしなくても良い。これは、
弾性部材15が略円筒状に一体に繋がった形状であるか
ら、接着をしなくても、第1、第2の両保持部材12、
13の間に容易に組付けできるからである。
【0068】そして、圧縮機4のロック時のような過負
荷時にプーリ1側からの回転力が所定値以上に上昇する
ときは、弾性部材15の外周側部位を変形させて、この
弾性部材外周側の表面を第1保持部材12の内周面に対
して滑動させ、プーリ1と第2のハブ10との間の連結
を遮断するようにしてある。つまり、弾性部材15の外
周側の凸部15Aがトルクリミッタ作動部位として構成
されている。
【0069】そこで、弾性部材15の外周側の凸部15
Aの中間位置に凹形状からなる逃げ溝(凹状部)15C
を設けて、この逃げ溝15Cと第1の保持部材12の凸
部12Aの内壁面との間に空隙を形成している。このよ
うに、逃げ溝15Cによる空隙の形成によって、圧縮機
4のロック時のような過負荷時に弾性部材15の凸部1
5Aの弾性変形が容易に行われるようにしてある。この
逃げ溝15Cの寸法、形状の選択により、トルク伝達を
遮断するときの作動トルクを容易に調整でき、設計上の
自由度が増す。
【0070】このように、略円筒状の弾性部材15を用
いる第3実施形態においても、第1保持部材12にスリ
ット12Cを形成することにより、第1、第2実施形態
と同様の作用効果を発揮できる。また、第3実施形態に
よる略円筒状の弾性部材15おいても、図11に示した
ねじればね定数の異なる複数の係止形状部を設定するこ
とができる。
【0071】(第4実施形態)図17は第4実施形態を
示す。本発明者らが第1実施形態のものについて実際に
試作検討したところ、第1の保持部材12の半径方向内
方に延びる面(図2に示す面)から、第1の保持部材1
2の円筒面(図1に示す面)の軸方向の全長にわたって
スリット12Cを直角状に屈折して形成しているので、
第1の保持部材12は、その半径方向に延びる面(図2
参照)の内周部においてのみ一体に連結された形状とな
っている。
【0072】その結果、第1の保持部材12の剛性の低
下割合が大きくなり、高回転域において第1の保持部材
12の円筒面が遠心力の影響を受けて塑性変形する可能
性があることが判明した。そこで、図17の第4実施形
態では、スリット12Cの長手方向の途中(具体的に
は、第1の保持部材12の半径方向内方に延びる面)
に、スリット12Cの両側縁部を連結する連結部12
C′を形成している。
【0073】この連結部12C′による補強作用によ
り、第1の保持部材12の剛性の低下割合が減少するの
で、高回転域においても第1の保持部材12の遠心力に
よる塑性変形を効果的に抑制できる。この遠心力による
塑性変形を抑制できるため、圧縮機4の正常運転時にお
けるトルク伝達を支承なく良好に達成できる。一方、圧
縮機4の過負荷時には、連結部12C′が破断されるこ
とにより、低外気温時でも、トルクリミッター機能を良
好に達成できる。
【0074】(第5実施形態)図18は第5実施形態を
示すもので、第4実施形態の連結部12C′を第1の保
持部材12の円筒面の途中部位に形成したものである。
他の点は第4実施形態と同じである。なお、連結部12
C′を、第1の保持部材12の半径方向内方に延びる面
および円筒面の双方に形成してもよい。
【0075】(第6実施形態)高回転域において第1の
保持部材12が受ける遠心力は、第1の保持部材12の
重量と比例関係にあるという点に着目して、第6実施形
態では、第1の保持部材12の材料として、鉄系金属よ
り比重の小さい材料、具体的には、アルミニウム、樹脂
材等で形成する。
【0076】このように、鉄系金属より比重の小さい材
料で第1の保持部材12を構成することにより、第1の
保持部材12に加わる遠心力を小さくして第1の保持部
材12の遠心力による塑性変形を抑制する。 (第7実施形態)上記した各実施形態では、弾性部材1
5の外周側に位置する第1の保持部材12の弾性部材保
持部分を変形しやすくする低剛性部として、スリット1
2Cを形成しているが、図19に示す第7実施形態で
は、これとは逆に、弾性部材15の内周側に位置する第
2の保持部材13にスリット13Fを形成している。
【0077】図19は第1の保持部材12、ハブ7等の
従動側部品を取り外した状態の正面図であり、第2の保
持部材13において、弾性部材15の内周側が接着され
る円筒状部分のうち、凸部13Aの部位に、4個のスリ
ット13Fを形成している。ここで、第2の保持部材1
3には、その円筒状部分の軸方向の一端側に位置して半
径方向の内方へ折れ曲がった内周折り曲げ部13G(図
1、図13、図18の左端側の曲げ部)が一体形成され
ており、この内周折り曲げ部13Gの半径方向中間位置
から円筒状部分の凸部13Aを経て外周折り曲げ部13
Cにかけてスリット13Fが屈折した形態で形成されて
いる。
【0078】従って、第2の保持部材13は内周折り曲
げ部13Gの内周部のみで一体に繋がった形状となって
おり、その他の部分は4個のスリット13Fにより円周
方向に4分割されている。図19の第7実施形態によれ
ば、低外気温時の過負荷時に弾性部材15から内周側の
第2の保持部材13に対して半径方向の内方への応力が
作用すると、第2の保持部材13の剛性がスリット13
F(低剛性部)の形成より低くなっているので、第2の
保持部材13が半径方向の内方へ塑性変形する。そのた
め、弾性部材15がたとえ低温硬化していても、弾性部
材15の外周側が第1の保持部材12に対して滑り、ト
ルクリミッター機能を良好に達成できる。
【0079】一方、圧縮機4の正常運転時には第2の保
持部材13に加わる遠心力は第2の保持部材13を弾性
部材15の内周面に押しつけるように作用する。ここ
で、第2の保持部材13の半径方向外方への変位は弾性
部材15を介して第1の保持部材12に支持されている
ので、第2の保持部材13の外周側への塑性変形を阻止
でき、圧縮機4へのトルク伝達を支承なく良好に達成で
きる。
【0080】(第8実施形態)図20は第8実施形態を
示すものであり、第8実施形態では第1、第2の保持部
材12、13にそれぞれスリット12C、13Fを形成
している。圧縮機4の使用回転数が比較的低回転の領域
(例えば、6000rpm以下の領域)に設定されるよ
うな場合には、第1、第2の保持部材12、13に作用
する遠心力も小さくなる。そのため、第1の保持部材1
2にスリット12Cを形成しても第1の保持部材12の
遠心力による塑性変形が発生しない。
【0081】同様に、第1の保持部材12の材質として
特に降伏応力の高い材質を選択すれば、圧縮機4の使用
回転数が高回転領域(例えば、12000rpm程度の
領域)まで設定される場合でも、連結部12C′なしで
第1の保持部材12の遠心力による塑性変形を抑制する
ことが可能となる。そこで、第8実施形態では第1、第
2の保持部材12、13にそれぞれスリット12C、1
3Fを形成することにより、低温時に第1の保持部材1
2が半径方向外方へ塑性変形し、また、第2の保持部材
13が半径方向内方へ塑性変形するので、トルクリミッ
ター作動トルク(離脱トルク)を低い値に設定できる。
【0082】(他の実施形態)なお、上記実施形態で
は、圧縮機4のロック時のような過負荷時に、弾性部材
15の外周側の面を変形させて、弾性部材15の外周側
に位置する第1の保持部材12と弾性部材15の外周側
の表面との間で滑りが発生するように構成している(す
なわち、弾性部材15の外周側にトルクリミッター作動
部位を構成している)が、これとは逆に、過負荷時に、
弾性部材15の内周側の面を変形させて、弾性部材15
の内周側の表面と第2の保持部材13との間で滑りを発
生させ、弾性部材15の内周側にトルクリミッター作動
部位を構成するようにしてもよい。
【0083】この場合は、図11に示したねじればね定
数の異なる複数の係止形状部を、弾性部材15と第2の
保持部材13との係止形状部に設定すればよい。また、
弾性部材15として複数に分割されたものを用いるとき
は、弾性部材15の外周面を第1の保持部材12の内周
面に接着すればよい。また、第1実施形態では、第1の
保持部材12の弾性部材保持部分を変形しやすくする低
剛性部として、長手方向の一端(図1の右側端部)が開
口した形状のスリット12Cを形成しているが、スリッ
ト12Cの形状をこの長手方向の一端が閉じた、いわゆ
る長穴形状としてもよい。
【0084】同様に、第2の保持部材13のスリット1
3Fも長手方向の一端が閉じた、いわゆる長穴形状とし
てもよい。要は、第1、第2の保持部材12、13に強
度が部分的に低くなる低剛性部を形成して、第1、第2
の保持部材12、13を変形し易くすればよい。また、
弾性部材15として複数に分割されたものを用いるとき
に、弾性部材15の接着する側の面は凹凸部のない円筒
形状にすることができる。
【0085】また、上記した各実施形態では、プーリー
1側の第2の保持部材13を弾性部材15の内周側に配
置し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部材
15の外周側に配置しているが、これとは逆に、プーリ
ー1側の第2の保持部材13を弾性部材15の外周側に
配置し、ハブ7、10側の第1の保持部材12を弾性部
材15の内周側に配置することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す半断面側面図であ
る。
【図2】図1の正面図である。
【図3】(a)は第1実施形態において、ゴム製弾性部
材15を第2の保持部材13に接着した状態を示す正面
図、(b)は(a)のA−O−A断面図である。
【図4】(a)は第1実施形態における第2の保持部材
単体の正面図、(b)は(a)の断面図である。
【図5】第1実施形態を適用した自動車用エンジンの補
機駆動系統図である。
【図6】第1実施形態の作動説明用の要部拡大断面図で
ある。
【図7】第1実施形態において第1の保持部材12変形
後の状態を示す正面図である。
【図8】ゴム製弾性部材を含む連結機構のトルク−ねじ
れ角特性図である。
【図9】本発明の比較例におけるゴム製弾性部材15周
辺部の拡大断面図である。
【図10】ゴム製弾性部材を含む連結機構のトルク−ね
じれ角特性図である。
【図11】第1実施形態におけるゴム製弾性部材15周
辺部の拡大断面図である。
【図12】ゴム製弾性部材を含む連結機構のトルク−ね
じれ角特性図である。
【図13】本発明の第2実施形態を示す半断面側面図で
ある。
【図14】図13の正面図である。
【図15】本発明の第3実施形態の半切断正面図であ
る。
【図16】第3実施形態におけるゴム製弾性部材単体で
の正面図である。
【図17】本発明の第4実施形態の正面図である。
【図18】本発明の第5実施形態の半断面側面図であ
る。
【図19】本発明の第7実施形態を示すもので、従動側
部品を取り外した状態の正面図である。
【図20】本発明の第8実施形態の正面図である。
【符号の説明】
1、2…プーリ、ロータ(駆動側回転部材)、4…圧縮
機、6…回転軸、7、10…第1、第2のハブ(従動側
回転部材)、12、13…第1、第2の保持部材、12
A…凸部、12B…凹部、12C…スリット、12C′
…連結部、12D…凹部、13F……スリット、15…
弾性部材、15A…凸部、15A′…傾斜面、15B…
凹部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田矢 寿紀 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (56)参考文献 特開 平8−135752(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 35/10 F16D 7/02,7/04

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動源からの回転力を受けて回転す
    る駆動側回転部材(1、2)と、 従動側機器(4)の回転軸(6)に連結された従動側回
    転部材(7、10)と、 前記両回転部材(1、2)、(7、10)の間を連結す
    るように配設され、弾性変形可能なゴム製の弾性部材
    (15)、およびこの弾性部材(15)を保持する保持
    部材(12、13)からなる連結機構とを備え、 前記弾性部材(15)は、前記従動側回転部材(7、1
    0)および前記駆動側回転部材(1、2)と同心状に配
    設されており、 前記保持部材は、前記従動側回転部材(7、10)と連
    結された第1の保持部材(12)と、前記駆動側回転部
    材(1、2)と連結された第2の保持部材(13)とか
    ら構成されており、 前記第1の保持部材(12)は、前記弾性部材(15)
    の外周側および内周側のいずれか一方の面を保持し、 前記第2の保持部材(13)は、前記弾性部材(15)
    の外周側および内周側の他方の面を保持し、 前記連結機構は、前記回転力が所定値以内であるとき、
    前記弾性部材(15)と前記両保持部材(12、13)
    とを回転方向に係止しながら圧着させることにより、前
    記弾性部材(15)が前記両保持部材(12、13)の
    間に一体に保持されて前記両回転部材(1、2)、
    (7、10)の間を一体に連結し、 前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時には、前記
    弾性部材(15)の外周側および内周側の少なくとも一
    方の面を変形させて、前記弾性部材(15)表面と前記
    両保持部材(12、13)の少なくとも一方との間で滑
    りを発生させて、前記従動側回転部材(7、10)と前
    記駆動側回転部材(1、2)との間の連結を遮断するよ
    うになっており、 さらに、前記両保持部材(12、13)の少なくとも一
    方に低剛性部(12C、13F)を形成し、 前記回転力の高い領域では前記低剛性部(12C、13
    F)により前記両保持部材(12、13)の少なくとも
    一方を変形させて、前記回転力に対する前記両保持部材
    (12、13)間の相対的なねじれ角特性で表わされ
    る、ねじればね定数が低くなるようにしたことを特徴と
    する動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記低剛性部(12C、13F)が前記
    両保持部材(12、13)のうち、前記弾性部材(1
    5)の外周側に位置する保持部材(12)に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記外周側の保持部材(12)を鉄系金
    属より比重の小さい材料で形成したことを特徴とする請
    求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記低剛性部(12C、13F)が前記
    両保持部材(12、13)のうち、前記弾性部材(1
    5)の内周側に位置する保持部材(13)に形成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記低剛性部(12C、13F)が前記
    両保持部材(12、13)にそれぞれ形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記低剛性部は前記両保持部材(12、
    13)の少なくとも一方に形成されたスリット(12
    C、13F)であることを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
  7. 【請求項7】 前記スリット(12C)は前記外周側の
    保持部材(12)に形成されており、前記スリット(1
    2C)の途中に、前記スリット(12C)の両側縁部を
    連結する連結部(12C′)を形成したことを特徴とす
    る請求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性部材(15)と、前記両保持部
    材(12、13)少なくとも一方との係止部に、前記
    ねじればね定数が異なる複数の係止形状部(12B、1
    5B、12D、15A′)を形成し、 このねじればね定数の異なる複数の係止形状部(12
    B、15B、12D、15A′)を組み合わせることに
    よって、前記回転力の低い領域では前記ねじればね定数
    が高くなり、前記回転力の高い領域ではねじればね定数
    が低くなるようにしたことを特徴とする請求項1ないし
    7のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
  9. 【請求項9】 前記ねじればね定数の異なる複数の係止
    形状部(12B、15B、12D、15A′)におい
    て、前記弾性部材(15)は、前記両保持部材(12、
    13)間の厚み(W1 )の大きい部分と、前記両保持部
    材(12、13)間の厚み(W2 )の小さい部分とを有
    していることを特徴とする請求項に記載の動力伝達装
    置。
  10. 【請求項10】 前記弾性部材(15)が円筒形状円周
    方向に複数に分割されており、 この複数の弾性部材(15)は、その外周側および内周
    側のいずれか一方の面が、前記両保持部材(12、1
    3)のいずれか一方に固着されており、 前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時に、前記複
    数の弾性部材(15)の他方の面が変形して、この弾性
    部材表面と前記両保持部材(12、13)の他方の面と
    の間で滑りが発生することを特徴とする請求項1ないし
    のいずれか1つに記載の動力伝達装置。
  11. 【請求項11】 前記弾性部材(15)が円筒形状円周
    方向に複数に分割されており、 この複数の弾性部材(15)は、その外周側および内周
    側のいずれか一方の面が、前記両保持部材(12、1
    3)のいずれか一方に固着されており、 前記回転力が所定値以上に上昇する過負荷時に、前記複
    数の弾性部材(15)の他方の面が変形して、この弾性
    部材表面と前記両保持部材(12、13)の他方の面と
    の間で滑りが発生するようになっており、 かつ、前記スリット(12C、13F)が、前記複数の
    弾性部材(15)相互の中間部位に前記複数の弾性部材
    (15)から離れるようにして形成されていることを特
    徴とする請求項6または7に記載の動力伝達装置。
  12. 【請求項12】 前記弾性部材(15)が略円筒状に一
    体に繋がった形状に成形されていることを特徴とする請
    求項1ないしのいずれか1つに記載の動力伝達装置。
  13. 【請求項13】 前記従動側機器は自動車用空調装置の
    冷凍サイクルの圧縮機(4)であることを特徴とする請
    求項1ないし12のいずれか1つに記載の動力伝達装
    置。
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