JP3442994B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP3442994B2 JP09581598A JP9581598A JP3442994B2 JP 3442994 B2 JP3442994 B2 JP 3442994B2 JP 09581598 A JP09581598 A JP 09581598A JP 9581598 A JP9581598 A JP 9581598A JP 3442994 B2 JP3442994 B2 JP 3442994B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体基板上に
複数のMOS(Metal 0xide Semiconductor )電界効果
型トランジスタ等から成る半導体集積回路が形成された
半導体装置に関するもので、特にIC(Integrated Cir
cuit)カード等に搭載されて個人のプライバシーや金銭
等の重要な情報を記憶及び処理する機能を備えた半導体
装置及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、電子的な現金である電子マネーを
ネットワークシステムを介して送受信する際に用いられ
るICカード及びそのリーダ/ライター装置搭載用のI
Cチップの開発が活発に行われている。このICチップ
は、制御部及びデータ記憶部を備えた一つの半導体装置
であって、マイクロコントローラユニット(Micro Cont
roller Unit:MPU)を搭載したものである。
【0003】図13に、現在使用されている接触型IC
カードを例として、電子マネーシステムを支えるICチ
ップの搭載状況を示す。図13(a)にこの接触型IC
カードの平面図、図13(b)にその側面図を示す。I
Cカード100は、キャッシュカードやクレジットカー
ドと同じサイズのプラスティック材料から成るカード本
体101と、中央演算処理ユニット(CPU)やメモリ
を内蔵したICモジュール102(図13(c)参照)
とから成り、カード表面の8つの端子104(104−
1〜104−8)により外部との情報のやり取りを行
う。
【0004】ICカード100は、従来の磁気カードの
置き換えとして、磁気ストライプ103を有し、厚みt
=0.76mmの中にICチップ40と防御膜112と
電極基体38を納めることが必要不可欠とされる。これ
を満足するべく、搭載されるICモジユール102の構
造は、図14(a)に示すように、フリップチップ実装
により、ICチップ40がその素子面40−1を下方と
して電極基体38にバンプ111を介して取り付けら
れ、ICチップ40の上方は防御膜112で覆われ、こ
の防御膜112と電極基体38との間には封止材(AC
F等)39が充填されている。
【0005】図14(b)にICチップ40内部の概略
的構成を示す。ICチップ40の外形は矩形状であり、
所定の制御プログラムが記憶された読み出し専用メモリ
であるマスクROM(Mask Read-Only Memory )41
と、このROM41によって使用され、一時的にデータ
を記憶する読み出し、書込用メモリであるDRAM(Dy
namic Randam Access Memory)42と、複数ビットのデ
ータの電気的な書込及び一括消去の可能なROMである
いわゆるフラッシュEEPROM(FLASH Electrically
Erasable and Programmable ROM)43と、ROM41
に記憶される制御プログラムを読み出し、この制御プロ
グラムに応じて処理を行い、EEPROM43に記憶さ
れるデータの書換等の制御を行う中央演算処理部である
CPU(Central Processing Unit )44とから成る半
導体集積回路40Aが半導体基板上に形成されているも
のである。なお、RAM42として、SRAMを用いる
場合もある。また、EEPROM43の代わりに強誘電
体薄膜メモリを用いる場合もある。
【0006】また、ICチップ40の対向する2辺の端
部近傍には、アルミニウム等の金属から成る合計8個の
パッド電極45(45−1〜45−8)が形成されてい
る。パッド電極45−1〜45−8は、バンプ111を
介して、カード表面の端子104−1〜104−8にそ
れぞれ接続される。
【0007】半導体集積回路40Aへの電源電圧の供給
や外部との信号のやり取りは、パッド電極45を経由し
て行われる。このバッド電極45は、通常、論理回路
しろ、記憶回路にしろ、トランジスタとそれらを相互に
接続する金属配線層を設けることにより、素子形成領域
の外側に引き出した形で配置される。すなわち、図14
(b)において、パッド電極45は半導体集積回路40
Aの形成領域ではなく、半導体集積回路40Aの形成領
域の外側に設けられている。
【0008】図15に各パッド電極45と半導体集積回
路40Aとの間の配線の概略を例示する。この例では、
8つあるパッド電極45のうち、実際に用いられている
のはパッド電極45−1,45−2,45−3,45−
5,45−7の5つであり、パッド電極45−1は電源
端子C1(Vcc)として、パッド電極45−2はリセ
ット信号端子C2(RST)として、パッド電極45−
3はクロック信号端子C3(CLK)として、パッド電
極45−5はグランド端子C5(GND)として、パッ
ド電極45−7はデータ伝送端子C7(I/O)として
用いられる。また、残りのパッド電極45−4,45−
8は予備端子C4とされ、パッド電極45−6は未使用
端子C6とされる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】半導体集積回路40A
中のEEPROM43やROM41には、通信の際に必
要なプロトコル、認証用の番号コード・使用金額・残り
度数名アドレスの種々の重要なデータが格納されてい
る。このため、これらのコードやテータ類はICカード
100の偽造を防止する観点から、第三者によって読み
出されることを阻止する必要がある。しかしながら、従
来のICチップ40では、図15に示されるようにパッ
ト電極45と集積回路40Aとの間がダイレクトに接続
されているため、電気的探針が容易であり、偽造され易
いという問題があった。また、従来のICチップ40で
は、上部からの観察によってEEPROM43やROM
41の配置を見ることができ、その上、電子ビームを用
いた測定によってEEPROM43やROM41の内容
を容易に読み取ることが可能であり、偽造され易いとい
う問題があった。
【0010】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、偽造され難
い半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、半導体集積回路と外部との電気的
接続のための経路中に静電引力を利用して接点の開閉を
行う静電型可動接点素子を接続し、かつこの静電型可動
接点素子を半導体集積回路中の半導体メモリ素子上に配
したものである。この発明によれば、半導体集積回路
と外部との電気的接続のための経路中に静電型可動接点
素子を接続することによって、配線が複雑化され、電気
的探針が困難となる。また、静電型可動接点素子を半導
体集積回路中の半導体メモリ素子上に配置することによ
って、上部からの光学的観察が困難となる。
【0012】
【0013】また、本発明は、半導体基板上に半導体集
積回路を形成する工程と、半導体集積回路の上に層間絶
縁膜を形成する工程と、層間絶縁膜にコンタクトホール
を開孔する工程と、層間絶縁膜を平坦化する工程と、平
坦化された層間絶縁膜上に可動部駆動用電極,接点電極
及び接続用電極を形成する工程と、可動部駆動用電極,
接点電極及び接続用電極上に犠牲膜を形成する工程と、
犠牲膜上の一部に電極接点被覆絶縁膜を形成する工程
と、犠牲膜及び電極接点被覆絶縁膜上に複数の可動接点
電極を形成する工程と、可動接点電極上に絶縁膜を形成
する工程と、犠牲膜に接続孔を開口し接続用電極を露出
させる工程と、犠牲膜,可動接点電極上に形成された絶
縁膜および接続孔より露出する接続用電極上に可動吸引
電極を形成する工程と、犠牲膜を除去する工程と、可動
吸引電極の周囲の空間を保ちながら可動吸引電極を絶縁
部材により封止する工程とによって半導体装置を製造す
るようにしたものである。この発明によれば、犠牲膜を
除去すると、半導体集積回路上に絶縁膜で被覆されたダ
ミー接点を有する静電型可動接点素子が形成される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
き詳細に説明する。図1はこの発明の一実施の形態を示
すICチップの平面図である。同図において、図14
(b)と同一符号は同一或いは同等構成要素を示し、そ
の説明は省略する。なお、この実施の形態では、従来の
ICチップ40と区別するためにICチップ40’とす
る。このICチップ40’では、マイクロメカニカルス
イッチ46(46−1〜46−8)をEEPROM43
上に配置している。この点が従来のICチップ40と比
較して大きく異なっている。
【0015】マイクロメカニカルスイッチ46は駆動素
子の一種であり、図3にその機能概念図を示すように、
可動接点51を動作させるための電源端子49およびグ
ランド端子50と、可動接点51によりスイッチングさ
れる入力端子47および出力端子48より構成される。
なお、可動接点51の構造を工夫することにより、2入
力を2出力に接続したり、2入力を4出力に接続したり
することは容易に実施可能である(特願平10−843
6号参照)。すなわち、1つのマイクロメカニカルスイ
ッチ46で、AND,OR,NOR,NAND接続等の
論理演算処理が可能である。
【0016】この実施の形態では、図2に示すように、
マイクロメカニカルスイッチ46−1をパッド電極45
−1と半導体集積回路40Aとを電気的に接続する経路
L1中に接続配置し、マイクロメカニカルスイッチ46
−2をパッド電極45−2と半導体集積回路40Aとを
電気的に接続する経路L2中に接続配置し、マイクロメ
カニカルスイッチ46−3をパッド電極45−3と半導
体集積回路40Aとを電気的に接続する経路L3中に接
続配置し、マイクロメカニカルスイッチ46−5をパッ
ド電極45−5と半導体集積回路40Aとを電気的に接
続する経路L4中に接続配置し、マイクロメカニカルス
イッチ46−7をパッド電極45−7と半導体集積回路
40Aとを電気的に接続する経路L5中に接続配置して
いる。なお、マイクロメカニカルスイッチ46−4,4
6−6,46−8はダミーとし、半導体集積回路40A
への経路L(L1〜L5)中には接続していない。マイ
クロメカニカルスイッチ46は、1経路に1つではな
く、複数接続配置するようにしてもよい。
【0017】マイクロメカニカルスイッチ46−1,4
6−2,46−3,46−5,46−7を動作させるた
めの電源には、パッド電極45−1および45−5を介
する電源Vccを用いる。半導体集積回路40Aへの電
源やリセット信号,クロック信号及びデータ伝送信号
は、マイクロメカニカルスイッチ46−1,46−2,
46−3,46−5,46−7が動作することにより導
通するスイッチング接点を介して、半導体集積回路40
Aへ導入する。
【0018】図4(a)にマイクロメカニカルスイッチ
46の一例として静電型可動接点素子の断面図を示す。
この静電型可動接点素子では、平坦化された層間絶縁膜
24の上に可動部駆動用電極25及び固定コンタクト電
極26a,26bが設けられている。
【0019】また、層間絶縁膜24の上に接続部(接続
用電極)36が設けられ、接続部36の上に断面L字状
の導電部材よりなる支持梁30が設けられている。支持
梁30の遊端部下面には微小空隙27−1を隔てて可動
部駆動用電極25と対向するように可動吸引電極28が
設けられている。また、微小空隙27−2を隔てて固定
コンタクト電極26a,26bと対向するように可動コ
ンタクト電極29が設けられている。
【0020】可動部駆動用電極25は入力端子32に接
続されている。固定コンタクト電極26aは、出力端子
33に接続されると共に、抵抗34を介して接地されて
いる。固定コンタクト電極26bは端子35を介して直
流電源に接続されている。接続部36は接地されてい
る。
【0021】可動コンタクト電極29と支持梁30との
間には絶縁膜31が形成されている。すなわち、可動コ
ンタクト電極29と支持梁30とは絶縁されている。可
動吸引電極28は支持梁30の下面に直接形成されてい
る。すなわち、可動吸引電極28は支持梁30,接続部
36を介して接地されている。
【0022】この静電型可動接点素子では、可動部駆動
用電極25と可動吸引電極28との間に電圧を印加する
と、静電引力が発生して両電極が引き合う。この結果、
図4(b)に示すように、支持梁30がたわみ、可動コ
ンタクト電極29と固定コンタクト電極26a,26b
とが接触することにより接点が閉じる。電圧印加を停止
すると、支持梁30の弾性力で可動コンタクト電極29
が元の位置に戻り、接点が開放する。図4(c)にこの
静電型可動接点素子の平面図を示す。
【0023】図5に示すような構造とすればその占有面
積を図4に示したマイクロメカニカルスイッチ46より
も増大させることができる。図5(a)は占有面積を増
大させ得るマイクロメカニカルスイッチ46’の平面
図、図5(b)は図5(a)におけるb−b線断面図で
ある。同図において、37a〜37dは導電部材よりな
る支持梁、37e〜37hは接続部(接続用電極)、3
7i,37jは可動部駆動用電極、37kは可動コンタ
クト電極、37m,37nは固定コンタクト電極、37
oは絶縁膜,37pは可動吸引電極である。
【0024】図6に示すように、通常、このマイクロメ
カニカルスイッチ46’を3V程度の印加電圧で動作さ
せるには、一個当たり約0.01mm2 (一辺の長さは
100μmの正方形)なので、8個のパッド電極45に
対して、一個づつのマイクロメカニカルスイッチ46’
を配置することにすると、その総面積は、約0.08m
2 となる。よって、EEPROM43が形成された領
域の総面積を、仮に4mm2 (一辺の長さが2mmの正
方形)とすると、マイクロメカニカルスイッチ46’は
EEPROM43全体の約2%を遮蔽することになる。
【0025】そこで、EEPROM43に収納されてい
るデータの中でも機密性の高いものから順に、その上に
マイクロメカニカルスイッチ46’を配置すれば光学的
な機密保持が可能となる。また、2%程度の遮蔽では少
なすぎるというのであれば、動作電圧は下がるが、マイ
クロメカニカルスイッチ46’の面積を大きくすればよ
い。また、マイクロメカニカルスイッチ46’を、EE
PROM43の上だけでなく、ROM41やRAM42
等のメモリ素子の上に配置してもよい。また、マイクロ
メカニカルスイッチ46’は、必ずしも半導体集積回路
40A上に配置しなくてもよい。この場合、光学的な機
密保持効果はなくなるが、配線が複雑化され、電気的探
針が困難となるという効果は残る。
【0026】図7は4入力2出力のマイクロメカニカル
スイッチ46”を経路L1,L4中に接続配置した例を
示す図である。このマイクロメカニカルスイッチ46”
は2組の接点構造S1,S2を有している。接点構造S
1は可動コンタクト電極S1aと固定コンタクト電極S
1b,S1c,S1dとを有し、接点構造S2は可動コ
ンタクト電極S2aと固定コンタクト電極S2b,S2
c,S2dとを有し、可動コンタクト電極S1aおよび
S2aにはその片面に薄い絶縁性の酸化膜(電極接点被
覆絶縁膜)Z1,Z2が形成されている。
【0027】このマイクロメカニカルスイッチ46”に
おいて、図示せぬ可動吸引電極が可動部駆動用電極に引
かれた場合、接点構造S1では可動コンタクト電極S1
aが固定コンタクト電極S1bおよび固定コンタクト電
極S1dに、S1bは直接、S1dは電極接点被覆絶縁
膜Z1を介して間接的に接触する。また、接点構造S2
では可動コンタクト電極S2aが固定コンタクト電極S
2bおよび固定コンタクト電極S2dに、S2bは直
接、S2dは電極接点被覆絶縁膜Z2を介して間接的に
接触する。これにより、パッド電極45−1と経路L1
とが接点構造S1のS1b→S1cの経路で接続され、
パッド電極45−5と経路L4とが接点構造S2のS2
b→S2cの経路で接続され、半導体集積回路40Aへ
パッド電極45−1からの電源Vccが供給される。
【0028】ここで、不正者がマイクロメカニカルスイ
ッチ46”の下の配線結線状態を調査する目的で、マイ
クロメカニカルスイッチ46”を電気的に絶縁している
酸化膜(図示せず)等をフッ酸溶液等で除去すると、マ
イクロメカニカルスイッチ46”の可動コンタクト電極
S1a,S2aに形成されていた電極接点被覆絶縁膜Z
1,Z2も同時に除去され、どの配線がマイクロメカニ
カルスイッチ46”により結線されていたのかを調査す
ることを困難にする。また、残留した可動コンタクト電
極S1a,S2aを用いてマイクロメカニカルスイッチ
46”を再構築した場合、電極接点被覆絶縁膜Z1,Z
2が除去されているため、S1bとS1dとの間および
S2bとS2dとの間が導通し、電源ラインと接地ライ
ンとの間がショートし、配線層が破壊される。
【0029】図7に示したマイクロメカニカルスイッチ
46”の具体的な構造を図8に示す。このマイクロメカ
ニカルスイッチ46”は次のようにして製作される(図
10のステップ5以降参照)。すなわち、層間絶縁膜1
3に可動部駆動用電極15、固定コンタクト電極16
a,16b,16c及び16d、及び接続用電極14を
形成する。この際、固定コンタクト電極16a及び16
bと16c及び16dは2個で1組となり、2組形成さ
れている。これら可動部駆動用電極15、固定コンタク
ト電極16a,16b,16c及び16d、及び接続用
電極14上に犠牲膜17を形成した後、この犠牲膜17
の一部に電極接点被覆絶縁膜18を設ける。
【0030】次に、犠牲膜17上及び電極接点被覆絶縁
膜18上に可動コンタクト電極19a及び19bを1つ
ずつ形成する。この可動コンタクト電極19a及び19
b上に絶縁膜20を設けた後に、犠牲膜17にスルーホ
ールを開口し接続用電極14を露出させる。この犠牲膜
17及び絶縁膜20並びに接続用電極14上に可動吸引
電極22を形成する。最後に犠牲膜17を除去する。
【0031】この構造では、固定コンタクト電極16a
〜16d及び可動コンタクト電極19a,19bは、可
動部吸引電極22に覆われているため、上部からの観察
ではどのように配線が接続されているかは分からない。
さらに、可動コンタクト電極19b表面は電極接点被覆
絶縁膜18が形成されているため、可動コンタクト電極
19bが閉じてもこの可動コンタクト電極19bに対向
している固定コンタクト電極16c及び16dは導通し
ない。このため、どちらの接点電極の組が導通しないか
は上部からの観察では見分けることができない。
【0032】可動吸引電極22下部の配線の様子を観察
するためには、可動吸引電極22を取り除かなければな
らないが、このためにはこのマイクロメカニカルスイッ
チ46”を封止している絶縁性基体膜23を沸酸で除去
する必要がある。しかし、沸酸を使用すると、可動コン
タクト電極19bの表面を覆っている電極接点被覆絶縁
膜18も除去されるため、どちらの可動コンタクト電極
の表面が電極接点被覆絶縁膜18に覆われていたか分か
らないようになる。この結果、この構造を有するマイク
ロメカニカルスイッチ46”を使用すれば、上部からの
観察や上部構造を除去しての観察を行ってもマイクロメ
カニカルスイッチ46”下部の配線の結線状況を分から
ないようにすることが可能となる。
【0033】図8に示したマイクロメカニカルスイッチ
46”をメモリ素子上に形成する工程に関して図9〜図
12を用いて詳細に説明する。図9〜図12は製造工程
順にステップ1からステップ11までの断面図を記載し
ている。
【0034】ステップ1(図9)において、p型のシリ
コン基板1の表面領域に、ゲート酸化膜2を介して多結
晶シリコンからなる浮遊ゲート3とゲート間酸化膜4と
多結晶シリコンの制御ゲート5を区域的に設ける。そし
て、制御ゲート5をマスクとしてドーパント(不純物)
である燐を、シリコン基板1中に導入して、n+拡散層
であるソース領域6及びドレイン領域7を形成し、この
結果、複数のトランジスタを形成する。なお、シリコン
基板1中の各トランジスタ間には、素子分離のための酸
化シリコン層8が埋め込まれる。
【0035】ステップ2において、上記のトランジスタ
を含む基板全体に、層間絶縁膜9となる酸化シリコンを
CVD(Chemical Vapor Deposition :化学気相成長)
法によって堆積する。そして、ソース領域6及びドレイ
ン領域7の上の層間絶縁膜9に、コンタクトホールを形
成した後に、配線層10を形成する。
【0036】ステップ3において、配線層10の上に、
さらに層間絶縁膜12を形成し、この層間絶縁膜12に
スルーホールを開孔した後、配線層11を形成する。さ
れに、その上に、層間絶縁膜13を形成する。
【0037】ステップ4(図10)において、層間絶縁
膜13をCMP(Chemical MechanoPolishing)法によ
り平坦化した後、スルーホールを開孔する。ステップ5
において、平坦化された層間絶縁膜13上に金属膜を蒸
着して、接続用電極14、可動部駆動用電極15、固定
コンタクト電極16a,16b,16c及び16dを形
成する。
【0038】ステップ6において、接続用電極14、可
動部駆動用電極15、及び固定コンタクト電極16a〜
16d上に犠牲膜17を形成する。ステップ7(図1
1)において、犠牲膜17上の一部に電極接点被覆絶縁
膜18を形成する。ステップ8において、犠牲膜17及
び電極接点被覆絶縁膜18に金属膜を形成し、更に加工
を行うことによって可動コンタクト電極19a及び19
bを形成する。この際、一方の可動コンタクト電極19
bは電極接点被覆絶縁膜18上に形成し、他方の可動コ
ンタクト電極19aは犠牲膜17上に直接形成する。
【0039】ステップ9において、可動コンタクト電極
19a及び19bを覆うように絶縁膜20を形成した
後、犠牲膜17に接続用電極14が露出するようにスル
ーホール21を形成する。そして、犠牲膜17及び絶縁
膜20並びに接続用電極14上に金属膜を形成し、加工
することによって、可動吸引電極22を形成する。
【0040】ステップ10(図12)において犠牲膜1
7を除去する。そして、ステップ11において、可動吸
引電極22周囲の空間を保ちながら封止するために、加
工された絶縁性基体膜23を層間絶縁膜13上に設け
る。
【0041】この結果、可動部駆動用電極15への電圧
印加により、固定コンタクト電極16c及び16dをダ
ミー接点として、固定コンタクト電極16a及び16b
の開閉が可能なマイクロメカニカルスイッチ46”がメ
モリ素子上に形成される。
【0042】この製造方法によれば、従来の配線形成工
程とほぼ同様なプロセス工程及び配線金属が溶融しない
程度の温度で、マイクロメカニカルスイッチ46”を平
坦化した層間絶縁膜13上に形成することができるの
で、ICチップ40’の製造が容易となる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、半導体集積回路と外部との電気的接続の
ための経路中に静電型可動接点素子を接続することによ
って、配線が複雑化され、電気的探針が困難となり、偽
造され難くなる。また、本発明によれば、上記静電型可
動接点素子を半導体メモリ素子上に配置することによっ
て、上部からの光学的観察が困難となり、メモリ素子の
配置やそのメモリ情報が第三者によって読み取られるこ
とが防止され、機密保護が可能となり、メモリ情報の改
竄等の悪用を防ぐことができる。また、本発明によれ
ば、従来の配線形成工程とほぼ同様なプロセス工程及び
配線金属が溶融しない程度の温度で、マイクロメカニカ
ルスイッチを平坦化した層間絶縁膜上に形成することが
できるので、上述したような効果を奏する半導体装置の
製造が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を示すICチップの平
面図である。
【図2】 このICチップにおけるマイクロメカニカル
スイッチの半導体集積回路上での接続配置状況を示す図
である。
【図3】 このICチップに用いるマイクロメカニカル
スイッチの機能概念図である。
【図4】 このマイクロメカニカルスイッチとして用い
る静電型可動接点素子の動作原理を説明する図である。
【図5】 占有面積を増大させ得るマイクロメカニカル
スイッチの具体的な構造を示す図である。
【図6】 このマイクロメカニカルスイッチの動作電圧
と占有面積との関係を示す図である。
【図7】 4入力2出力のマイクロメカニカルスイッチ
を半導体集積回路への電源供給経路中に接続配置した例
を示す図である。
【図8】 このマイクロメカニカルスイッチの具体的な
構造を示す図である。
【図9】 このマイクロメカニカルスイッチを半導体基
板上に形成されたメモリ素子上に形成する工程(ステッ
プ1〜3)を説明する図である。
【図10】 このマイクロメカニカルスイッチを半導体
基板上に形成されたメモリ素子上に形成する工程(ステ
ップ4〜6)を説明する図である。
【図11】 このマイクロメカニカルスイッチを半導体
基板上に形成されたメモリ素子上に形成する工程(ステ
ップ7〜9)を説明する図である。
【図12】 このマイクロメカニカルスイッチを半導体
基板上に形成されたメモリ素子上に形成する工程(ステ
ップ10,11)を説明する図である。
【図13】 ICカードおよびこのICカードに搭載さ
れるICモジュールの概略的な構成を示す図である。
【図14】 ICモジュールの断面図およびこのICモ
ジュールにおけるICチップの内部の概略的構成を示す
図である。
【図15】 従来のICチップにおける各パッド電極と
半導体集積回路との間の配線の概略を例示する図であ
る。
【符号の説明】
13…層間絶縁膜、14…接続用電極、15…可動部駆
動用電極、16a〜16d…固定コンタクト電極、17
…犠牲膜、18…電極接点被覆絶縁膜、19a,19b
…可動コンタクト電極、20…絶縁膜、21…スルーホ
ール、22…可動吸引電極、23…絶縁性基体膜、40
…ICチップ、40A…半導体集積回路、41…RO
M,42…RAM,43…EEPROM,44…CP
U,45…バッド電極、46,46’,46”…マイク
ロメカニカルスイッチ、L1〜L5…経路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 克之 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 大藤 晋一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 海野 秀之 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 前田 正彦 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 竹田 忠雄 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日 本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−322457(JP,A) 特開 平7−308080(JP,A) 特開 平9−213191(JP,A) 特開 平11−111939(JP,A) 特開 平11−204013(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 H01L 27/04 H01L 21/8239 - 21/8246 H01L 27/10 - 27/115

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に半導体集積回路を形成し
    て成る半導体装置において、 前記半導体集積回路と外部との電気的接続のための経路
    中に静電引力を利用して接点の開閉を行う静電型可動接
    点素子が接続されており、 前記半導体集積回路は少なくとも半導体メモリ素子より
    成る記憶手段を備え、 前記静電型可動接点素子が前記半
    導体メモリ素子上に 配置されていることを特徴とする半
    導体装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記静電型可動接点
    素子は前記半導体集積回路とパッド電極とを電気的に接
    続する経路中に接続されていることを特徴とする半導体
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記静電型可動接点
    素子は複数の接点を備えていることを特徴とする半導体
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記静電型可動接点
    素子は、前記半導体集積回路の本来動作に必要な配線端
    子間の接続を行う接点と、前記半導体集積回路の本来動
    作に必要な配線端子間の接続を行わないダミー接点とを
    備えていることを特徴とする半導体装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、前記半導体メモリ素
    子は、不揮発性メモリであるROM,EEPROMおよ
    び強誘電体薄膜メモリ、揮発性メモリであるDRAMお
    よびSRAMの少なくとも1つであることを特徴とする
    半導体装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、前記半導体メモリ素
    子は、ICカードに使用されるメモリ素子であることを
    特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、前記静電型可動接点
    素子は、前記半導体集積回路とパット電極とを電気的に
    接続する経路に、1経路に付き複数の静電型可動接点素
    子が接続されていることを特徴とする半導体装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、前記半導体メモリ素
    子の全域が前記静電型可動接点素子により覆われている
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 【請求項9】 請求項4において、前記ダミー接点には
    絶縁性薄膜が形成されていることを特徴とする半導体装
    置。
  10. 【請求項10】 半導体基板上に半導体集積回路を形成
    する工程と、 前記半導体集積回路の上に層間絶縁膜を形成する工程
    と、 前記層間絶縁膜にコンタクトホールを開孔する工程と、 前記層間絶縁膜を平坦化する工程と、 平坦化された前記層間絶縁膜上に可動部駆動用電極,接
    点電極及び接続用電極を形成する工程と、 前記可動部駆動用電極,接点電極及び接続用電極上に犠
    牲膜を形成する工程と、 前記犠牲膜上の一部に電極接点被覆絶縁膜を形成する工
    程と、 前記犠牲膜及び前記電極接点被覆絶縁膜上に複数の可動
    接点電極を形成する工程と、 前記可動接点電極上に絶縁膜を形成する工程と、 前記犠牲膜に接続孔を開口し前記接続用電極を露出させ
    る工程と、 前記犠牲膜,前記可動接点電極上に形成された絶縁膜お
    よび前記接続孔より露出する前記接続用電極上に可動吸
    引電極を形成する工程と、 前記犠牲膜を除去する工程と、 前記可動吸引電極の周囲の空間を保ちながら前記可動吸
    引電極を絶縁部材により封止する工程と を傭えたことを
    特徴とする半導体装置の製造方法
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記半導体集積
    回路は、少なくとも半導体メモリ素子より成る記憶手段
    を備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法
  12. 【請求項12】 請求項11において、前記半導体メモ
    リ素子は、不揮発性メモリであるROM,EEPROM
    および強誘電体薄膜メモリ、揮発性メモリであるDRA
    MおよびSRAMの少なくとも1つであることを特徴と
    することを特徴とする半導体装置の製造方法
  13. 【請求項13】 請求項11において、前記半導体メモ
    リ素子は、ICカードに使用されるメモリ素子であるこ
    とを特徴とする半導体装置の製造方法
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