JP3438527B2 - 信号波到来角度推定装置及びアレーアンテナ制御装置 - Google Patents

信号波到来角度推定装置及びアレーアンテナ制御装置

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JP3438527B2
JP3438527B2 JP11007697A JP11007697A JP3438527B2 JP 3438527 B2 JP3438527 B2 JP 3438527B2 JP 11007697 A JP11007697 A JP 11007697A JP 11007697 A JP11007697 A JP 11007697A JP 3438527 B2 JP3438527 B2 JP 3438527B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種無線通信に使
用されるアレーアンテナを用いて成る信号波到来角度の
推定装置、及びこのアレーアンテナの制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】アレーアンテナは、所定の位置に配置し
た複数のアンテナ素子から成るアンテナであり、それぞ
れの素子の励振を制御することによって、ある方向にの
み強い指向性を持たせたり、逆にある方向からの信号に
対しては感度を0(ヌル)とすることができる。また、
このアレーアンテナを受信アンテナとして用いた場合、
配置されている各々の素子アンテナの物理的な位置の違
いにより、受信した平面波の位相が異なってくるため、
その位相差を検出して信号の到来方向を推定することも
可能である。
【0003】このようなアレーアンテナを利用して得ら
れる信号の到来角度推定値は、アレーアンテナの適応制
御を行う際に、基準信号として用いることが可能であ
り、従来、様々な到来角度推定方法が提案されている
が、その1つに、MUSIC法がある。このMUSIC
アルゴリズムは、例えば「High−Resoluti
on Techniques in Signal P
rocessing Antenna」、Y.Ogaw
a、N.Nikuma、IEICE Transact
ions on Commun. vol.E78−B
No.11 Nov.1995に詳しく説明されてい
る。
【0004】このMUSICアルゴリズムでは、アレー
アンテナの各素子出力から得られる信号相関行列を利用
する。相関行列は次式で表わされる。 RXX=E[X*T ] ここで、Xは、素子アンテナ出力を列ベクトルとしたも
のであり、E[ ]はアンサンブル平均(期待値)、*
は複素共役転置、T は転置を表わすものとする。MUS
ICアルゴリズムでは、まず、この行列の固有値を求め
る。すると、その最小固有値は雑音電力に一致し、その
最小固有値に対応する固有ベクトルは、次に示すステア
リングベクトルと称する、信号到来角度に基づく素子出
力間位相差ベクトルに直交する。ここで、ステアリング
ベクトルは、例えば、等間隔の1次元アレーの場合で
は、 S=[s12 ・・・ smTm =2(m−1)πdsinθ/λ と表わされる。ここで、dは素子間隔、λは受信波の波
長、θは到来角度である。
【0005】このように、MUSICアルゴリズムは、
信号相関行列の最小固有値に対応する固有ベクトルを求
めた後、ステアリングベクトルのθをパラメータとして
変化させて、各場合の固有ベクトルとステアリングベク
トルの内積を計算し、その結果が直交となるθが信号波
到来角度であるとする方法である。
【0006】この方法によれば、到来角度の推定精度は
かなり高く、また、到来信号が複数存在しても、それぞ
れの到来角度が個別に推定できるという優れた性質をも
つ反面、行列の固有値分解がもたらす計算負荷は非常に
大きく、また、マルチパス環境のような、相関の強い信
号が複数存在する環境下においては到来角度の推定が不
可能になるという問題がある。MUSICアルゴリズム
では、そのような環境においては、空間スムージングと
いう処理を施すことにより、相関の強い信号の影響を軽
減することができるが、そのような処理は、計算負荷を
さらに大きいものとしてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
共分散行列の固有値分解など、計算機への負荷が大きい
計算を必要とし、複雑である。このような方法により求
めた信号波到来方向は、良好な条件下では高い精度で得
られるが、移動体通信への応用を前提としたアレーアン
テナの制御には、実用上、それほど高い精度は必要な
い。
【0008】以上のような点を考慮すると、精度を多少
犠牲にしても、簡単な計算で信号波到来方向を推定し、
その方向に対する最適な重み係数の算出を高速化するこ
とに計算機の能力を用いるべきである。さらに、移動体
衛星通信端末への適用を考えると、マルチパス環境は避
けられない問題であり、そのような環境への耐久性を持
つ推定法が望ましい。
【0009】従って本発明の目的は、以上の問題点を考
慮し、マルチパス環境に対する耐性を持つ、簡単な到来
角度推定装置及びアレーアンテナ制御装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
アンテナ素子を有するアレーアンテナを用いて実現され
るマルチビームの1つのビームのピークと、その他のビ
ームのヌルとの間の既知の位置関係を利用して信号到来
角度及びアンテナの制御基準信号を推定するように構成
した信号波到来角度推定装置及びアレーアンテナ制御装
置が提供される。
【0011】より特定的には、複数のアンテナ素子を有
するアレーアンテナを用いて実現される直交マルチビー
ムの直交性を利用して信号波到来角度及びアンテナの制
御基準信号を推定するように構成した信号波到来角度推
定装置及びアレーアンテナ制御装置が提供される。
【0012】前述の様に、信号相関行列の固有値分解に
基づく方法は、計算負荷が大きくまた、マルチパス環境
に弱いという性質があった。このような問題を解決する
ため、マルチビームの各々のビームのピークとヌルとの
間の既知の空間的な位置関係を利用して、より特定的に
は、直交マルチビームを利用して信号波到来角度を推定
している。なお、直交マルチビームとは、アナログ回路
ではバトラーマトリックスなどで、ディジタル回路では
空間FFTで構成でき、同時に構成される複数のビーム
が、一つのビームがピークとなる位置では、そのほかの
ビームはヌルを構成するという関係がすべてのピークの
位置で成り立っているビームを言う。例として、4素子
線形アレーで構成できる直交マルチビームのビームパタ
ーンを図1に示す。このピークとヌルの組み合わせによ
って、アレーアンテナの制御基準信号としては十分な精
度の推定ができる。
【0013】さらに本発明によれば、アレーアンテナの
複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複数の信号
を、所定のサンプリング周波数によりディジタル信号に
変換するアナログ/ディジタル信号変換手段と、アナロ
グ/ディジタル信号変換手段の出力を複素信号に変換す
る複素信号変換手段と、複素信号変換手段の出力に、信
号到来方向を与えられると一意に定まる所定の関係で拘
束された複数の重み係数を入力信号に乗算する重み係数
乗算手段と、重み係数乗算手段の出力に空間FFTを施
して直交マルチビームを構成する空間FFT計算手段
と、空間FFT計算手段の出力のうち、最大出力を選択
する最大出力ビーム選択手段と、最大出力ビーム選択手
段から最大ビーム選択情報を供給され、選択された最大
出力ビームに直交するビームを用いてそのヌル点を検出
し、重み係数乗算手段に直交マルチビームをシフトさせ
る定数を供給するヌル検出手段と、ヌル検出手段からの
直交マルチビームシフト情報と最大出力ビーム選択手段
からの選択された最大出力ビームの情報とを得て、信号
到来方向を計算する信号到来角度計算手段とを備えてい
る信号波到来角度推定装置が提供される。
【0014】またさらに本発明によれば、アレーアンテ
ナの複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複数の信
号に、信号到来方向を与えられると一意に定まる所定の
関係で拘束された複数の重み係数を入力信号に乗算する
重み係数乗算手段と、重み係数乗算手段の出力が供給さ
れ、マルチビームを構成するバトラーマトリックスと、
バトラーマトリックスの出力のうち、最大出力を選択す
る最大出力ビーム選択手段と、最大出力ビーム選択手段
から最大ビーム選択情報を供給され、選択された最大出
力ビームに直交するビームを用いてそのヌル点を検出
し、重み係数乗算手段に直交マルチビームをシフトさせ
る定数を供給するヌル検出手段と、ヌル検出手段からの
直交マルチビームシフト情報と最大出力ビーム選択手段
からの選択された最大出力ビームの情報とを得て、信号
到来方向を計算する信号到来角度計算手段とを備えてい
る信号波到来角度推定装置が提供される。
【0015】さらに本発明によれば、受信部は、アレー
アンテナの複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複
数の信号を、所定のサンプリング周波数によりディジタ
ル信号に変換するアナログ/ディジタル信号変換手段
と、アナログ/ディジタル信号変換手段の出力を複素信
号に変換する複素信号変換手段と、複素信号変換手段の
出力に、信号到来方向を与えられると一意に定まる所定
の関係で拘束された複数の重み係数を入力信号に乗算す
る受信用重み係数乗算手段と、受信用重み係数乗算手段
の出力に空間FFTを施して直交マルチビームを構成す
る空間FFT計算手段と、空間FFT計算手段の出力の
うち、最大出力ビームを選択し、かつ、選択された最大
出力ビームをアレーアンテナ出力として出力する最大出
力ビーム選択手段と、最大出力ビーム選択手段から最大
ビーム選択情報を供給され、選択された最大出力ビーム
に直交するビームを用いてそのヌル点を検出し、受信用
重み係数乗算手段に直交マルチビームをシフトさせる定
数を供給するヌル検出手段とを備えており、送信部は、
最大出力ビーム選択手段から最大ビーム情報を供給され
ると、その情報に従って、最大ビームに送信機を接続す
る送信ビーム切り替えスイッチと、各ビームの値に空間
逆FFTを施す空間逆FFT計算手段と、空間逆FFT
計算手段の出力に、ヌル検出手段から検出された定数に
基づいて一意に定まる関係に拘束された重み係数を乗算
する送信用重み係数乗算手段と、送信用重み係数乗算手
段の出力を複素信号から実信号に変換する複素信号変換
手段と、複素信号変換手段からの出力をアナログ信号に
変換して複数のアンテナ素子に供給するディジタル/ア
ナログ信号変換手段とを備えているアレーアンテナ制御
装置が提供される。
【0016】さらに本発明によれば、受信部は、アレー
アンテナの複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複
数の信号を、所定のサンプリング周波数によりそれら複
数信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディジタ
ル信号変換手段と、アナログ/ディジタル信号変換手段
の出力を複素信号に変換する複素信号変換手段と、複素
信号変換手段の出力に、信号到来方向を与えられると一
意に定まる所定の関係で拘束された複数の重み係数を入
力信号に乗算する受信用重み係数乗算手段と、受信用重
み係数乗算手段の出力に空間FFTを施して直交マルチ
ビームを構成する空間FFT計算手段と、空間FFT計
算手段の出力のうち、最大出力ビームを選択し、かつ、
選択された最大出力ビームをアレーアンテナ出力として
出力する最大出力ビーム選択手段と、最大出力ビーム選
択手段から最大ビーム選択情報を供給され、選択された
最大出力ビームに直交するビームを用いてそのヌル点を
検出し、受信用重み係数計算手段に直交マルチビームを
シフトさせる定数を供給するヌル検出手段と、最大出力
ビーム選択手段から最大出力ビーム選択情報を、ヌル検
出手段から直交マルチビームをシフトさせる定数をそれ
ぞれ供給され、信号到来角度を計算する到来角度計算手
段とを備えており、送信部は、送信機からのディジタル
送信信号を供給され、アンテナ素子数に等しい数に当該
送信信号を分配する信号分配装置と、信号分配装置から
出力されたそれぞれの送信信号に、所定の送信用重み係
数を乗算する送信用重み係数乗算手段と、送信用重み係
数乗算手段のそれぞれのディジタル信号の出力を、複素
信号から実信号に変換する複素信号変換手段と、複素信
号変換手段からの出力をアナログ信号に変換して複数の
アンテナ素子に供給するディジタル/アナログ信号変換
手段と、信号到来角度計算手段から信号到来方向を、ア
ナログ/ディジタル信号変換手段からアンテナ素子出力
が各々入力され、最適重み係数を出力して送信用重み係
数乗算手段に供給する最適重み計算手段とを備えている
アレーアンテナ制御装置が提供される。
【0017】さらに本発明によれば、受信部は、アレー
アンテナの複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複
数の信号に、信号到来方向を与えられると一意に定まる
所定の関係で拘束された複数の重み係数を入力信号に乗
算する受信用重み係数乗算手段と、受信用重み係数乗算
手段の出力が供給されてマルチビームを構成するバトラ
ーマトリックスと、バトラーマトリックスの出力を、信
号受信時及び送信時に、受信側及び送信側に後段の装置
をそれぞれ切り替える送受信切り替えスイッチと、送受
信切り替えスイッチを介したバトラーマトリックスの出
力のうち、最大出力ビームを選択し、かつ、選択された
最大出力ビームをアレーアンテナ出力として出力する最
大出力ビーム選択手段と、最大出力ビーム選択手段から
最大ビーム選択情報を供給され、選択された最大出力ビ
ームに直交するビームを用いてそのヌル点を検出し、受
信用重み係数乗算手段に直交マルチビームをシフトさせ
る定数を供給するヌル検出手段とを備えており、送信部
は、最大出力ビーム選択部から最大ビーム情報を供給さ
れると、その情報に従って、バトラーマトリックスの最
大ビーム出力に送信機を接続する送信ビーム切り替えス
イッチを備えており、送信ビーム切り替えスイッチの出
力が送受信切り替えスイッチを介してバトラーマトリッ
クスに供給され、その出力が、受信用重み係数乗算手段
において受信時に得られた重み係数に乗算された後、複
数のアンテナ素子に供給されるように構成したアレーア
ンテナ制御装置が提供される。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、実施形態を用いて本発明の
信号波到来角度推定装置及びアレーアンテナ制御装置の
構成を説明する。なお、本発明による装置は2次元アレ
ーアンテナにも適用可能であるが、以下に示す実施形態
においては、簡単のため、1次元アレーへの適用の場合
を示す。さらに、以下に示す実施形態は、全て、マルチ
ビームの各々のビームのピークとヌルとの間の既知の空
間的な位置関係を利用するものであるが、その特殊な例
として直交マルチビームを利用する場合に関するもので
ある。従って、全く同じ原理を非直交マルチビームに適
用可能であることは明らかである。
【0019】第1の実施形態 図2は、本発明の第1の実施形態であって、複数のアン
テナ素子1−1〜1−mからなるアレーアンテナを用い
て信号到来角度を推定する装置である。
【0020】同図において、2はアナログ/ディジタル
変換器(A/D)、3は複素信号変換部、4−1〜4−
mは重み係数乗算器、5は空間FFT計算部、6は最大
出力ビーム選択部、7はヌル検出部、8は信号到来角度
計算部をそれぞれ示している。
【0021】各アンテナ素子からの出力は、アナログ/
ディジタル変換器2により、所定のサンプリング速度で
サンプリングされ、ディジタル信号に変換された後、複
素信号変換部3によって、直交成分に分離され、複素信
号が構成される。各信号には、対応する重み係数が重み
係数乗算器4−1〜4−mで乗算される。重み係数は、
ステアリングベクトルSの対応する要素に等しくする。
即ち、振幅は1に固定であり、また、素子間の位相の関
係は次式のよう拘束される。 S=[s12 ・・・ smTm =2(m−1)πdsinθ/λ ここで、dは素子間隔、λは受信波の波長、θは到来角
度である。
【0022】本実施形態では、上式のθにΔθを代入す
ることにより、素子の数に等しい重み係数が決定される
ことになる。このことは、結果として、図1に示す直交
マルチビームをそのまま、横軸上にシフトさせることに
なる。
【0023】重み係数が乗算されたそれぞれの素子出力
は、空間FFT計算部5により空間FFTを施されて直
交マルチビームが出力される。次に、直交ビーム出力は
最大出力ビーム選択部6により、最大ビーム出力が選択
され、各ビーム出力及び最大出力ビーム選択情報が出力
される。最大ビームとして選択されたビーム及びその他
のビーム、並びにどのビームが選択されたかという最大
出力ビーム選択情報は、ヌル検出部7に供給されてθが
検出され、重み係数乗算器4−1〜4−mに供給され
る。ヌル検出部7では、経路探索法又は最急降下法など
を用いて、Δθを少しづつ変化させ、直交ビームのヌル
点の落ち込みを検出することでΔθを決定する。
【0024】到来角度計算部8は、最大出力ビーム検出
部6から最大出力ビームとして選択されたビームの情報
と、ヌル検出部7から重み係数としてのステアリングベ
クトルに供給されたΔθの情報とを得て、このアンテナ
が存在する環境における最大到来信号の到来方向を計算
する。移動体衛星通信端末への適用を前提としたマルチ
パス環境では、衛星からの直接波がその環境における最
大電力の信号であると仮定することができるので、この
方法はマルチパス環境下における直接波の到来角度推定
方法として利用することができる。
【0025】第2の実施形態 図3は、本発明の第2の実施形態であって、複数のアン
テナ素子1−1〜1−mからなるアレーアンテナを制御
するための制御装置である。
【0026】同図におけるアナログ/ディジタル変換器
2、複素信号変換部3、(受信用)重み係数乗算器4−
1〜4−m、空間FFT計算部5、最大出力ビーム選択
部6及びヌル検出部7の構成は、図2の第1の実施形態
の場合と同様である。図3において、さらに、9は送信
ビーム切り替えスイッチ、10は空間逆FFT計算部、
11−1〜11−mは送信用重み係数乗算器、12は複
素信号変換部、13はディジタル/アナログ変換部(D
/A)、14はアンテナ共用器(ダイプレクサ)をそれ
ぞれ示している。
【0027】本実施形態では、アレーアンテナ1−1〜
1−mは、ダイプレクサ14に接続され、送信及び受信
で共用されるものとする。以下、その構成と動作を、受
信時と送信時とに分けて説明する。
【0028】まず、受信時においては、ダイプレクサ1
4から出力される、素子アンテナに対応する複数の受信
信号が、アナログ/ディジタル変換部2によって、所定
の周波数でサンプリングされ、ディジタル信号に変換さ
れた後、複素信号変換部3において複素信号に変換され
る。複素信号変換部3の出力は、受信用重み係数乗算器
4−1〜4−mにより、ヌル検出部7から供給される定
数によって一意に定まる重み係数を乗算され、空間FF
T計算部5によって直交マルチビームが形成される。
【0029】空間FFT計算部5の出力は、最大出力ビ
ーム選択部6に供給されて最大出力ビームが選択され
る。最大出力ビームの出力は受信機に供給され、一方、
各ビーム出力は後段のヌル検出部7に供給される。さら
に、最大出力ビーム選択部6は、どのビームが選択され
たかという最大出力ビーム選択情報を、ヌル検出部7及
び送信ビーム切り替えスイッチ9に供給する。各ビーム
出力及び上述の最大出力ビーム選択情報が供給されるヌ
ル検出部7は、最大出力ビームに直交するビームのヌル
点を検出するため、経路探索法や最急降下法などを用い
て、Δθをパラメータとしてヌル点に対応するΔθを検
出して、受信用重み係数乗算器4−1〜4−m及び送信
用重み係数乗算器11−1〜11−mに供給する。
【0030】このような構成により、選択された最大ビ
ームの出力は、ヌル検出部7により検出されたΔθに基
づいて重み係数が乗算されることによって出力が最大化
される。即ち、最初に選択された最大出力ビームは、必
ずしも信号到来方向に真のピークを向けているとは限ら
ないが、Δθに基づく重み係数によって、最大ピークを
信号到来方向に指向させることになる。
【0031】一方、送信の場合は、受信時に選択した最
大ビーム情報が、最大出力ビーム選択部6から、送信ビ
ーム切り替えスイッチ9に供給されることにより、受信
時に最大ビームとして選択されたビームに送信機が接続
される。供給される送信信号は、空間逆FFT計算部1
0に印加される。その出力にヌル検出部7からΔθが供
給された、送信用重み係数乗算器11−1〜11−mで
重み係数が乗算され、複素信号変換部12で実信号に変
換された後、最後にディジタル/アナログ変換部13で
アナログ信号に変換され、ダイプレクサ14を介してア
レーアンテナに供給されることにより、受信時における
信号到来方向、即ち、移動体衛星通信の場合には衛星方
向に向けられた直交マルチビームのうちの一つを構成す
るようにアンテナ素子1−1〜1−mに信号を供給する
ことが可能となる。
【0032】以上のような構成を用いれば、受信時に得
られた重み係数をそのまま使用することができる。ま
た、ハードウェア的には、空間FFT計算部5と空間逆
FFT計算部10とが、さらに受信用重み係数乗算器4
−1〜4−mと送信用重み係数乗算器11−1〜11−
mとが共用されるかもしれない。
【0033】第3の実施形態 図4は、本発明の第3の実施形態であって、複数のアン
テナ素子1−1〜1−mからなるアレーアンテナを制御
するための制御装置である。
【0034】同図におけるアナログ/ディジタル変換器
2、複素信号変換部3、受信用重み係数乗算器4−1〜
4−m、空間FFT計算部5、最大出力ビーム選択部
6、ヌル検出部7及び信号到来角度計算部8の構成は、
図2の第1の実施形態の場合と同様であり、送信用重み
係数乗算器11−1〜11−m、複素信号変換部12、
ディジタル/アナログ変換部(D/A)13及びアンテ
ナ共用器(ダイプレクサ)14の構成は、図3の第2の
実施形態の場合と同様である。図4において、さらに、
15は信号分配器、16は最適重み係数計算部をそれぞ
れ示している。
【0035】以下、本実施形態の構成と動作を、受信時
と送信時にわけて説明する。
【0036】まず、受信時においては、最大出力ビーム
選択部6で選択された最大出力ビームを受信機に供給す
る。このような構成では、選択された最大ビームの出力
はヌル検出部7により検出されたΔθに基づいて重み係
数を乗算されることにより、出力が最大化されるのは、
前述の通りである。
【0037】信号到来角度計算部8は、最大出力ビーム
選択部6から出力される最大出力ビーム選択情報と、ヌ
ル検出部7から出力される定数Δθとを受け取り、信号
到来角度θを計算して出力する。
【0038】一方、送信の場合は、送信器からのディジ
タル信号は、信号分配器15によりアンテナ素子数に等
しい数に分配される。この出力には、送信用重み係数乗
算器11−1〜11−mにより送信用重み係数が乗算さ
れる。送信用重み係数乗算器11−1〜11−mの出力
は、複素信号変換部12で実信号に変換された後、ディ
ジタル/アナログ信号変換部13により、アナログ信号
に変換された後、ダイプレクサ14を介してアレーアン
テナに供給され、送信される。
【0039】送信用重み係数乗算器11−1〜11−m
において、送信信号にそれぞれ乗算される重み係数は、
信号到来角度計算部8によって出力される信号到来方向
を基準信号として使用する最適重み係数計算部16によ
って各々計算される。
【0040】本実施形態では、この最適重み係数計算部
16で用いる制御アルゴリズムとして、HA(Howe
lls−Applebaum)法を用いる。このアルゴ
リズムは、例えば「アダプティブアンテナ理論の進展と
今後の展望」、小川・菊間、電子情報通信学会論文誌、
B−II Vol.J75−B−II No.1119
92年11月に詳しく説明されている。
【0041】HA法は、希望波の信号到来角度を目標参
照値として必要とするアルゴリズムであり、最適重み係
数Wopt は、次のように表わされる。 Wopt=Rxx -1* 又は Wopt=Ruu -1* ここで、希望波をXs (t)、干渉波をXi (t)、雑
音をXn (t)とし、それぞれ列ベクトルで表わすもの
とすると、 Rxx=E[{Xs (t)+Xi (t)+Xn (t)}*
{Xs (t)+Xi (t)+Xn (t)}T ] Ruu=E[{Xi (t)+Xn (t)}* {Xi (t)
+Xn (t)}T ] と表わされ、これらは信号波共分散行列である。HA法
は、このような逆行列を含む計算を行って直接最適重み
を求める方法と、最急降下法などを用いた漸近的解法が
あるが、アレーアンテナのリアルタイム制御を行うに
は、直接解法の方が望ましい。これは、漸近的な方法で
は、その収束速度が電波環境の影響を受けるが、直接解
法によれば、そのような問題が避けられるからである。
ただし、逆行列計算に伴う計算機への負荷がかなり大き
くなる。
【0042】このHA法による最適重み係数計算部16
は、各アンテナ素子1−1〜1−mからの受信信号及び
信号到来角度計算部8からの信号到来方向を受け取って
最適重み係数Wopt を出力する。
【0043】第4の実施形態 図5は、本発明の第4の実施形態であって、複数のアン
テナ素子1−1〜1−mからなるアレーアンテナを用い
て信号到来角度を推定する装置である。
【0044】同図における重み係数乗算器4−1〜4−
m、最大出力ビーム選択部6、ヌル検出部7及び信号到
来角度計算部8の構成は、図2の第1の実施形態の場合
と同様である。図5において、さらに、17はバトラー
マトリックスを示している。
【0045】本実施形態は、アナログ/ディジタル信号
変換部を用いず、アナログ信号のままアレーアンテナを
用いて信号到来方向を推定する信号到来方向推定装置で
ある。以下、本実施形態の構成と動作を説明する。
【0046】アレーアンテナのアンテナ素子1−1〜1
−mで受信された信号には、重み係数乗算器4−1〜4
−mにより、重み係数が各々乗算される。ここで、重み
係数は、第1の実施形態の場合と同様に、ヌル検出部7
から供給される、マルチビームの空間シフト量を示す定
数Δθにより一意に定まる関係で拘束されている。重み
係数乗算器4−1〜4−mの出力は、バトラーマトリッ
クス17に入力され、マルチビームが出力される。この
直交ビーム出力は、最大出力ビーム選択部6により、最
大ビーム出力が選択され、各ビーム出力及び最大出力ビ
ーム選択情報が出力される。さらに、最大ビームとして
選択されたビーム及びその他のビーム、並びに最大出力
ビーム選択情報はヌル検出部7に供給されてθが検出さ
れ、前述の重み係数乗算器4−1〜4−mに供給され
る。ヌル検出部7では、経路探索法又は最急降下法など
を用いて、Δθを少しづつ変化させ、直交ビームのヌル
点の落ち込みを検出することでΔθを決定する。
【0047】信号到来角度計算部8は、最大出力ビーム
選択部6から最大出力ビームとして選択されたビーム情
報と、ヌル検出部7から重み係数としてのステアリング
ベクトルに供給されたΔθの情報とを得て、このアンテ
ナが存在する環境における最大到来信号の到来方向を計
算し、θを出力する。
【0048】第5の実施形態 図6は、本発明の第5の実施形態であって、複数のアン
テナ素子1−1〜1−mからなるアレーアンテナを制御
するための制御装置である。
【0049】同図における受信用重み係数乗算器4−1
〜4−m、最大出力ビーム選択部6、ヌル検出部7、送
信用重み係数乗算器11−1〜11−m、アンテナ共用
器(ダイプレクサ)14及び送信ビーム切り換えスイッ
チ9の構成は、図3の第2の実施形態の場合と同様であ
る。図6において、さらに、17及び18はバトラーマ
トリクスを示している。
【0050】本実施形態は、アナログ/ディジタル信号
変換部を用いず、アナログ信号のままアレーアンテナの
適応制御を行うアレーアンテナ制御装置である。アレー
アンテナ1−1〜1−mは、ダイプレクサ14に接続さ
れることにより、送受信で共用される。以下、本実施形
態の構成と動作を、受信時と送信時にわけて説明する。
【0051】受信側では、受信用重み係数乗算器4−1
〜4−mにより、重み係数が各々乗算される。ここで、
重み係数は、第1の実施形態の場合と同様に、ヌル検出
部7から供給されるマルチビームの空間シフト量を示す
定数Δθにより、一意に定まる関係で拘束されている。
受信用重み係数乗算器4−1〜4−mの出力はバトラー
マトリックス17に入力され、マルチビームが出力され
る。
【0052】バトラーマトリックス17の出力は、最大
出力ビーム選択部6に供給されて最大出力ビームが選択
される。また、どのビームが選択されたかという最大出
力ビーム選択情報がヌル検出部7及び送信ビーム切り替
えスイッチ9に供給され、選択されたビームの出力がア
レーアンテナ出力として受信機に供給される。さらに、
バトラーマトリックス17からの各ビーム出力はそのま
ま後段のヌル検出部7に引き渡される。各ビーム出力及
び上述の最大出力ビーム選択情報が供給されるヌル検出
部7は、最大出力ビームに直交するビームのヌル点を検
出するため、経路探索法や最急降下法などを用いて、Δ
θをパラメータとしてヌル点に対応するΔθを検出し
て、受信用重み係数乗算器4−1〜4−m及び送信用重
み係数乗算器11−1〜11−mに供給する。
【0053】選択された最大ビームの出力は、ヌル検出
部7により検出されたΔθに基づいた重み係数を乗算さ
れることにより、出力が最大化される。即ち、最初に選
択された最大出力ビームは、必ずしも信号到来方向に真
のピークを向けているとは限らないが、Δθに基づく重
み係数により、最大ピークを信号到来方向に指向させる
ことになるのは、前述の通りである。
【0054】一方、送信の場合は、受信時に選択した最
大ビーム情報が、最大出力ビーム選択部6から、送信ビ
ーム切り替えスイッチ9に供給されることにより、受信
時に最大ビームとして選択されたビームに送信機が接続
される。供給される送信信号を、バトラーマトリックス
18に供給し、さらに、その出力にヌル検出部7からを
供給されたΔθに基づく重み係数を送信用重み係数乗算
器11−1〜11−mで乗算した後、ダイプレクサ14
を介してアレーアンテナに供給することにより、受信時
における信号到来方向、即ち、移動体衛星通信の場合に
は衛星方向に向けられた直交マルチビームのうちの一つ
を構成するように、アンテナ素子1−1〜1−mに信号
を供給することが可能となる。以上のような構成を用い
れば、受信時に得られた重み係数をそのまま使用するこ
とができる。また、ハードウェア的には、バトラーマト
リックス17とバトラーマトリックス18とが、受信用
重み係数乗算器4−1〜4−mと送信用重み係数乗算器
11−1〜11−mとが共用されるかもしれない。
【0055】以上述べた実施形態は全て本発明を例示的
に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明
は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することがで
きる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均
等範囲によってのみ規定されるものである。
【0056】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、マルチビームの各々のビームのピークとヌルとの間
の既知の空間的な位置関係を利用して、より特定的に
は、直交マルチビームを利用して信号波到来角度を推定
している。なお、直交マルチビームとは、アナログ回路
ではバトラーマトリックスなどで、ディジタル回路では
空間FFTで構成でき、同時に構成される複数のビーム
が、一つのビームがピークとなる位置では、そのほかの
ビームはヌルを構成するという関係がすべてのピークの
位置で成り立っているビームを言う。このピークとヌル
の組み合わせによって、アレーアンテナの制御基準信号
としては十分な精度の推定ができる。従って、マルチパ
ス環境に対する耐性を持つ、簡単な到来角度推定装置及
びアレーアンテナ制御装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】4素子線形アレー出力に空間FFTを施して構
成される直交マルチビームを示す特性図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の構成を概略的に説明
するブロック図である。
【図3】本発明の第2の実施形態の構成を概略的に説明
するブロック図である。
【図4】本発明の第3の実施形態の構成を概略的に説明
するブロック図である。
【図5】本発明の第4の実施形態の構成を概略的に説明
するブロック図である。
【図6】本発明の第5の実施形態の構成を概略的に説明
するブロック図である。
【符号の説明】
1−1〜1−m アレーアンテナ 2 アナログ/ディジタル変換器 3、12 複素信号変換部 4−1〜4−m (受信用)重み係数乗算器 5 空間FFT計算部 6 最大出力ビーム選択部 7 ヌル検出部 8 信号到来角度計算部 9 送信ビーム切り替えスイッチ 10 空間逆FFT計算部 11−1〜11−m (送信用)重み係数乗算器 13 ディジタル/アナログ変換部 14 アンテナ共用器(ダイプレクサ) 15 信号分配器 16 最適重み係数計算部 17、18 バトラーマトリックス
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−206776(JP,A) 特開 昭56−158504(JP,A) 特開 平2−119302(JP,A) 特開 昭63−166305(JP,A) 特開 平6−196921(JP,A) 特開 平8−111651(JP,A) 特開 平7−245526(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のアンテナ素子を有するアレーアン
    テナを用いた信号波到来角度推定装置であって、 該複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複数の信号
    を、所定のサンプリング周波数によりディジタル信号に
    変換するアナログ/ディジタル信号変換手段と、 該アナログ/ディジタル信号変換手段の出力を複素信号
    に変換する複素信号変換手段と、 該複素信号変換手段の出力に、信号到来方向を与えられ
    ると一意に定まる所定の関係で拘束された複数の重み係
    数を乗算する重み係数乗算手段と、 該重み係数乗算手段の出力に空間FFTを施して直交マ
    ルチビームを構成する空間FFT計算手段と、 該空間FFT計算手段の出力のうち、最大出力を選択す
    る最大出力ビーム選択手段と、 該最大出力ビーム選択手段から最大ビーム選択情報を供
    給され、選択された最大出力ビームに直交するビームを
    用いてそのヌル点を検出し、前記重み係数乗算手段に直
    交マルチビームをシフトさせる定数を供給するヌル検出
    手段と、 該ヌル検出手段からの直交マルチビームシフト情報と前
    記最大出力ビーム選択手段からの選択された最大出力ビ
    ームの情報とを得て、信号到来方向を計算する信号到来
    角度計算手段とを備えていることを特徴とする信号波到
    来角度推定装置。
  2. 【請求項2】 複数のアンテナ素子を有するアレーアン
    テナを用いた信号波到来角度推定装置であって、 該複数のアンテナ素子でそれぞれ受信された複数の信号
    に、信号到来方向を与えられると一意に定まる所定の関
    係で拘束された複数の重み係数を乗算する重み係数乗算
    手段と、 該重み係数乗算手段の出力が供給され、マルチビームを
    構成するバトラーマトリックスと、 該バトラーマトリックスの出力のうち、最大出力を選択
    する最大出力ビーム選択手段と、 該最大出力ビーム選択手段から最大ビーム選択情報を供
    給され、選択された最大出力ビームに直交するビームを
    用いてそのヌル点を検出し、前記重み係数乗算手段に直
    交マルチビームをシフトさせる定数を供給するヌル検出
    手段と、 該ヌル検出手段からの直交マルチビームシフト情報と前
    記最大出力ビーム選択手段からの選択された最大出力ビ
    ームの情報とを得て、信号到来方向を計算する信号到来
    角度計算手段とを備えていることを特徴とする信号波到
    来角度推定装置。
  3. 【請求項3】 複数のアンテナ素子を有するアレーアン
    テナの制御装置であって、 受信部は、前記複数のアンテナ素子でそれぞれ受信され
    た複数の信号を、所定のサンプリング周波数によりディ
    ジタル信号に変換するアナログ/ディジタル信号変換手
    段と、該アナログ/ディジタル信号変換手段の出力を複
    素信号に変換する複素信号変換手段と、該複素信号変換
    手段の出力に、信号到来方向を与えられると一意に定ま
    る所定の関係で拘束された複数の重み係数を乗算する受
    信用重み係数乗算手段と、該受信用重み係数乗算手段の
    出力に空間FFTを施して直交マルチビームを構成する
    空間FFT計算手段と、該空間FFT計算手段の出力の
    うち、最大出力ビームを選択し、かつ、選択された最大
    出力ビームをアレーアンテナ出力として出力する最大出
    力ビーム選択手段と、該最大出力ビーム選択手段から最
    大ビーム選択情報を供給され、選択された最大出力ビー
    ムに直交するビームを用いてそのヌル点を検出し、前記
    受信用重み係数乗算手段に直交マルチビームをシフトさ
    せる定数を供給するヌル検出手段とを備えており、 送信部は、前記最大出力ビーム選択手段から最大ビーム
    情報を供給されると、その情報に従って、最大ビームに
    送信機を接続する送信ビーム切り替えスイッチと、各ビ
    ームの値に空間逆FFTを施す空間逆FFT計算手段
    と、該空間逆FFT計算手段の出力に、前記ヌル検出手
    段から検出された定数に基づいて一意に定まる関係に拘
    束された重み係数を乗算する送信用重み係数乗算手段
    と、該送信用重み係数乗算手段の出力を複素信号から実
    信号に変換する複素信号変換手段と、該複素信号変換手
    段からの出力をアナログ信号に変換して前記複数のアン
    テナ素子に供給するディジタル/アナログ信号変換手段
    とを備えていることを特徴とするアレーアンテナ制御装
    置。
  4. 【請求項4】 複数のアンテナ素子を有するアレーアン
    テナの制御装置であって、 受信部は、前記複数のアンテナ素子でそれぞれ受信され
    た複数の信号を、所定のサンプリング周波数によりそれ
    ら複数信号をディジタル信号に変換するアナログ/ディ
    ジタル信号変換手段と、該アナログ/ディジタル信号変
    換手段の出力を複素信号に変換する複素信号変換手段
    と、該複素信号変換手段の出力に、信号到来方向を与え
    られると一意に定まる所定の関係で拘束された複数の重
    み係数を乗算する受信用重み係数乗算手段と、該受信用
    重み係数乗算手段の出力に空間FFTを施して直交マル
    チビームを構成する空間FFT計算手段と、該空間FF
    T計算手段の出力のうち、最大出力ビームを選択し、か
    つ、選択された最大出力ビームをアレーアンテナ出力と
    して出力する最大出力ビーム選択手段と、該最大出力ビ
    ーム選択手段から最大ビーム選択情報を供給され、選択
    された最大出力ビームに直交するビームを用いてそのヌ
    ル点を検出し、前記受信用重み係数計算手段に直交マル
    チビームをシフトさせる定数を供給するヌル検出手段
    と、前記最大出力ビーム選択手段から最大出力ビーム選
    択情報を、前記ヌル検出手段から直交マルチビームをシ
    フトさせる定数をそれぞれ供給され、信号到来角度を計
    算する到来角度計算手段とを備えており、 送信部は、送信機からのディジタル送信信号を供給さ
    れ、アンテナ素子数に等しい数に当該送信信号を分配す
    る信号分配装置と、該信号分配装置から出力されたそれ
    ぞれの送信信号に、所定の送信用重み係数を乗算する送
    信用重み係数乗算手段と、該送信用重み係数乗算手段の
    それぞれのディジタル信号の出力を、複素信号から実信
    号に変換する複素信号変換手段と、該複素信号変換手段
    からの出力をアナログ信号に変換して前記複数のアンテ
    ナ素子に供給するディジタル/アナログ信号変換手段
    と、前記信号到来角度計算手段から信号到来方向を、前
    記アナログ/ディジタル信号変換手段からアンテナ素子
    出力が各々入力され、最適重み係数を出力して前記送信
    用重み係数乗算手段に供給する最適重み計算手段とを備
    えていることを特徴とするアレーアンテナ制御装置。
  5. 【請求項5】 複数のアンテナ素子を有するアレーアン
    テナの制御装置であって、 受信部は、前記複数のアンテナ素子でそれぞれ受信され
    た複数の信号に、信号到来方向を与えられると一意に定
    まる所定の関係で拘束された複数の重み係数を入力信号
    に乗算する受信用重み係数乗算手段と、該受信用重み係
    数乗算手段の出力が供給されてマルチビームを構成する
    バトラーマトリックスと、該バトラーマトリックスの出
    力を、信号受信時及び送信時に、受信側及び送信側に後
    段の装置をそれぞれ切り替える送受信切り替えスイッチ
    と、該送受信切り替えスイッチを介したバトラーマトリ
    ックスの出力のうち、最大出力ビームを選択し、かつ、
    選択された最大出力ビームをアレーアンテナ出力として
    出力する最大出力ビーム選択手段と、該最大出力ビーム
    選択手段から最大ビーム選択情報を供給され、選択され
    た最大出力ビームに直交するビームを用いてそのヌル点
    を検出し、前記受信用重み係数乗算手段に直交マルチビ
    ームをシフトさせる定数を供給するヌル検出手段とを備
    えており、 送信部は、前記最大出力ビーム選択部から最大ビーム情
    報を供給されると、その情報に従って、バトラーマトリ
    ックスの最大ビーム出力に送信機を接続する送信ビーム
    切り替えスイッチを備えており、該送信ビーム切り替え
    スイッチの出力が前記送受信切り替えスイッチを介して
    バトラーマトリックスに供給され、その出力が、前記受
    信用重み係数乗算手段において受信時に得られた重み係
    数に乗算された後、前記複数のアンテナ素子に供給され
    るように構成したことを特徴とするアレーアンテナ制御
    装置。
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