JP3438242B2 - 電気自動車のアンチロック制御装置 - Google Patents

電気自動車のアンチロック制御装置

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JP3438242B2
JP3438242B2 JP33061492A JP33061492A JP3438242B2 JP 3438242 B2 JP3438242 B2 JP 3438242B2 JP 33061492 A JP33061492 A JP 33061492A JP 33061492 A JP33061492 A JP 33061492A JP 3438242 B2 JP3438242 B2 JP 3438242B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T2270/00Further aspects of brake control systems not otherwise provided for
    • B60T2270/60Regenerative braking
    • B60T2270/602ABS features related thereto

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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Or Mounting Of Propulsion Units For Vehicles (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気自動車のアンチロッ
ク制御装置に係り、特に2系統のブレーキ手段を有した
電気自動車のアンチロック制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無公害自動車としてバッテリに充
電した電力により電動機(モータ)を駆動し、車輪を回
転させることにより走行する電気自動車が注目されてい
る。また、この電気自動車の制動(ブレーキ)手段とし
ては、電気的制動法と機械的制動法が併用される構成と
されている。これは、電気的制動法のみでは自動車の制
動を確実に行うのは困難であるからである。
【0003】ここで電気的制動法とは、モータの持つ運
動エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換し、これ
をバッテリに返還することによりモータの制動を行う方
法である(以下、この電気的制動手段を回生ブレーキと
いう)。また、機械的制動法とは、従来より一般のエン
ジン自動車に採用されている制動方法であり、油圧ブレ
ーキに油圧を印加することにより直接的に車輪を制動す
る方法である(以下、この機械的制動手段を油圧ブレー
キという)。
【0004】一方、自動車の制動制御を行う装置として
アンチロック制御装置が知られている。このアンチロッ
ク制御装置は、例えば雪道等の滑り易い路面で急ブレー
キをかけても車輪がロックしないように、制動制御を行
う装置である。
【0005】従来、この二つの系統のブレーキ(回生ブ
レーキ,油圧ブレーキ)を具備する車両に対してアンチ
ロック制御を実施するアンチロック制御装置としては
例えば特開平2−141354号公報に開示されたもの
がある。
【0006】同公報に開示されたアンチロック制御装置
は、回生ブレーキと空気ブレーキを具備した電気車に搭
載された構成であり、ブレーキが油圧ブレーキと空気ブ
レーキとで、また車両が電気自動車と電気車とで差異は
あるが、基本的な制動原理は同じである。
【0007】このアンチロック制御装置は、車輪のロッ
クを検出した際、回生ブレーキを弱めると共に空気ブレ
ーキが所定のブレーキ力を保持するよう構成されてお
り、これにより総合ブレーキ力を抑制しロックの発生を
防止する構成とされていた。即ち、アンチロック制御は
実質的に回生ブレーキにより実行されるが、この際にア
ンチロック制御を実行しない空気ブレーキも各車輪に対
して所定のブレーキ力を付与する構成とされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
アンチロック制御装置では、アンチロック制御実行時に
おいてアンチロック制御を実行する回生ブレーキ以外
の、換言すればアンチロック制御を実行しない空気ブレ
ーキが車輪に対してブレーキ力を付与する構成であり、
その残存ブレーキ力の影響を受けるため、アンチロック
制御の制御性が低下してしまう。よって、車輪のロック
による走行安定性及び操舵性が不良となるおそれがある
という問題点があった。
【0009】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、2系統有するブレーキ手段の内一方のブレーキ手
段がアンチロック制御を実行している時は他方のブレー
キのブレーキ力を零とすることにより、アンチロック制
御実行中における制御性の向上を図った電気自動車のア
ンチロック制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理図で
ある。上記目的を達成するために、同図に示されるよう
に請求項1記載の発明では、駆動電動機により車輪を駆
動して走行すると共に、運転者が踏み込むペダルの踏力
の大きさに基づき回生制動力を変化させる電気的制動手
段(A1)と、運転者が踏み込むペダルの踏力の大きさに基
づき油圧制動力を変化させる油圧制動手段(A2)とを共に
有する電気自動車に配設され、制動中に該車輪のロック
状態に対応して上記電気的制動手段(A1)または油圧制動
手段(A2)の内、いずれか一方の制御手段を制御して該車
輪のロックを防止する電気自動車のアンチロック制御装
置において、上記電気的制動手段(A1)または上記油圧制
動手段(A2)の内、一方の制動手段が該車輪のロックを防
止するアンチロック制御を開始した時、残るアンチロッ
ク制御を実行しない他方の制動手段のペダルの踏力の大
きさに基づく制動力を徐々に減少させて零とする制動力
制御手段(A3)を設けたことを特徴とするものである。
た、上記発明において、上記一方の制動手段を上記電気
的制動手段とし、上記他方の制動手段を上記油圧制動手
とした構成としてもよい。また、上記発明において、
上記一方の制動手段を上記油圧制動手段とし、他方の制
動手段を上記電気的制動手段とする構成としてもよい。
また、上記発明において、上記他方の制動手段の制動力
が零となった後、上記アンチロック制御を終了するま
で、該制動力を零に維持する構成としてもよい。また、
上記発明において、上記アンチロック制御が終了した
時、上記他方の制動手段の制動力を所定の度合で増大さ
せる構成としてもよい。
【0011】
【作用】上記構成とすることにより、アンチロック制御
を実行していない上記他方の制動手段は、その制動力が
零とされるため、上記一方の制動手段が実行しているア
ンチロック制御に対し他方の制動手段が影響を及ぼすこ
とはなくなるため、アンチロック制御の制御性を向上さ
せることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。図2は本発明の一実施例であるアンチロック制御
装置を適用しうる電気自動車1の制動系を示す構成図で
あり、また図3はアンチロック制御装置2の制御系を示
すブロック構成図である。
【0013】以下、図2及び図3を用いて電気自動車1
の全体構成について説明する。
【0014】図2において3〜6は車輪であり、前方右
車輪3はモータ7に、また前方左車輪4はモータ8によ
り独立して駆動される構成とされており、後方右車輪5
及び後方左車輪6はディファレンシャルギヤ10を介し
てモータ9により駆動される構成とされている。
【0015】また、各モータ7〜9にはリダクションギ
ヤ11〜13が設けられており、このリダクションギヤ
11〜13は各モータ7〜9の回転を減速するためのギ
ヤであり、一般のガソリンエンジン自動車におけるトラ
ンスミッションと同等の機能を奏するものである。よっ
て、ガソリンエンジンに比べて一般に出力トルクが小さ
いモータ7〜9であっても、電気自動車1の走行に充分
な駆動トルクを得ることができる。
【0016】また、上記モータ7〜9は、回生ブレーキ
としても機能する(以下、モータ7〜9がブレーキとし
て機能する時は、回生ブレーキ7〜9と記載する)。即
ち、制動時において車輪3〜6の回転力は回生ブレーキ
7〜9に運動エネルギーとして与えられるが、この運動
エネルギーを電気エネルギー(電力)に変換し、これを
バッテリ15に返還することにより各車輪3〜6に対す
る制動を行う構成とされている。
【0017】上記モータ(回生ブレーキ)7〜9はモー
タドライバ14に接続されている。このモータドライバ
14はモータ制御ECU30(図3参照)の指示に従い
各モータ(回生ブレーキ)7〜9の制御を行うものであ
る。また、モータドライバ14にはバッテリ15が接続
されており、電気自動車1の駆動時にはこのバッテリ1
5より電力を各モータ7〜9に供給しモータを7〜9を
駆動させると共に、電気自動車1の制動時には回生ブレ
ーキ7〜9で生成される電力をバッテリ15に充電させ
る。
【0018】一方、前記した各車輪3〜6には、夫々油
圧ブレーキ16〜19が配設されている。この油圧ブレ
ーキ16〜19はブレーキシリンダを有しており、この
ブレーキシリンダに印加される油圧によりブレーキ力を
可変する構成とされている。また、油圧ブレーキ16〜
19はABSアクチュエータ20に接続されている。こ
のABSアクチュエータ20は油圧ブレーキECU31
(図3参照)に接続されており、油圧ブレーキECU3
1の指示に従い各油圧ブレーキ16〜19に印加する油
圧を可変し、これにより各車輪3〜6のブレーキ力を制
御する構成とされている。
【0019】また、図中21はブレーキペダルであり、
電気自動車1の制動時に運転者により踏み込み操作され
るものである。このブレーキペダル21はブースタ22
及びマスタシリンダ23に接続されており、運転者の踏
力に応じた油圧がABSアクチュエータ20に供給され
る。アンチロック制御時以外においては、このマスタシ
リンダ23から供給される運転者の踏力に応じた油圧に
応じてABSアクチュエータ20は各油圧ブレーキ16
〜19に油圧を印加し制動を行う構成とされている。
【0020】また、ブレーキペダル21にはペダル踏力
センサ24及びブレーキスイッチ25が取り付けられて
いる。このペダル踏力センサ24は運転者によるブレー
キペダル21の踏力を検出し、図3に示されるように、
これをブレーキ踏力信号としてモータ制御ECU30に
送信する。また、ブレーキスイッチ25は、ブレーキペ
ダル21が踏み込み操作されているかどうかを検出する
スイッチであり、踏み込み操作されている場合には油圧
ブレーキECU31にブレーキスイッチ信号を送信す
る。
【0021】また、前記した各車輪3〜6には各車輪速
度を検出する車輪速センサ26〜29が配設されてい
る。この車輪速センサ26〜29は油圧ブレーキECU
31に接続されており、各車輪3〜6の車輪速度は車輪
速信号として油圧ブレーキECU31に送信される構成
とされている。
【0022】続いて、上記構成とされた電気自動車1に
搭載されるアンチロック制御装置2のハードウェア構成
について図3を用いて説明する。
【0023】アンチロック制御装置2は、前記したモー
タドライバ14,ABSアクチュエータ20,モータ制
御ECU30,油圧ブレーキECU31等により構成さ
れている。この内、モータ制御ECU30,油圧ブレー
キECU31は、マイクロコンピュータにより構成され
ており、図示しないマイクロプロセッサ(MPU),リ
ードオンリメモリ(ROM),ランダムアクセスメモリ
(RAM),これらを接続するバスライン,外部センサ
及び機器14,20,24〜29と接続するためのI/
O(Input/Output) ユニット等により構成されている。
【0024】本実施例に係るアンチロック制御装置2で
は、油圧ブレーキ16〜19に対してアンチロック制御
を行う構成とされている。従って、アンチロック制御は
油圧ブレーキECU31により実行される。また、アン
チロック制御装置2がアンチロック制御を実行してる場
合には、これをモータ制御ECU30に知らせるABS
制御フラッグ信号がモータ制御ECU30に送信される
構成とされている。
【0025】ここで、アンチロック制御装置2が実行す
るアンチロック制御について図4乃至図6を用いて説明
する。
【0026】アンチロック制御は、雪道等の滑り易い路
面で急ブレーキをかけた場合、車輪3〜6がロックされ
スリップが発生することにより自動車の安定性、操舵性
が低下することを防止するために、各車輪3〜6に配設
された油圧ブレーキ16〜19に供給するブレーキ油圧
を可変制御し、これにより各車輪3〜6がロックしない
ように制動力制御を行うものである。具体的には次のよ
うな制御動作が実行される。
【0027】油圧ブレーキECU31は、各車輪3〜6
に配設された回転速度センサ26〜29により各車輪3
〜6の回転速度を常時監視している。そして、ブレーキ
スイッチ25から送信されるブレーキスイッチ信号より
ブレーキペダル21が踏み込まれたことを検知し、かつ
車輪速度が推定車体速度に対して低下してスリップが発
生するおそれがある速度(以下、スリップ速度という)
まで低下すると、油圧ブレーキECU31は各車輪3〜
9がロックする可能性があると判断しアンチロック制御
を開始し、先ず減圧モードに切り換わる(図6(A)参
照)。尚、図4において、時刻t1はブレーキペダル21
が踏み込まれた時刻であり、また時刻t2はアンチロック
制御が開始された時刻である。
【0028】また、上記のように実際の車速ではなく推
定車体速度を演算して求め、これと車輪速度とを比較し
てアンチロック制御の開始時期を決定する構成とするの
は、センサにより車両の車体速度を正確に検出するのが
困難であるからである。
【0029】油圧ブレーキECU31が減圧モードに切
り換わると、油圧ブレーキECU31はABSアクチュ
エータ20を制御し各油圧ブレーキ16〜19に対する
ブレーキ油圧を減圧する。これにより各油圧ブレーキ1
6〜19のブレーキ力は低減し、車輪3〜6にロックが
発生するのを防止でき、自動車の良好な安定性及び操舵
性を維持できる。尚、油圧ブレーキ16〜19に対する
ブレーキ油圧の減圧は各油圧ブレーキ16〜19毎に適
正な減圧値となるよう実施される。上記制御は、図6
(A),(B)における時刻t2〜t3或いはt5〜t6の間に
実行される制御に該当する。
【0030】上記のように、ブレーキ液圧が減圧される
ことにより、ブレーキ力は小さくなるため車輪3〜6の
回転速度は増大する。そして、車輪3〜6の回転速度が
上記の所定速度を超えると、油圧ブレーキECU31は
電気自動車1の状態がロック状態から回復傾向に向かっ
たと判断し、保持モードに切り換わる(図4(A)参
照)。油圧ブレーキECU31が保持モードに切り換わ
ると、油圧ブレーキECU31はABSアクチュエータ
20を制御し、その時のブレーキ油圧を維持する。上記
制御は、図6(A),(B)における時刻t3〜t4或いは
時刻t6〜t7の間に実行される制御に該当する。
【0031】保持モードの実行によりブレーキ油圧が所
定時間維持され、車輪3〜6の回転速度が更に上昇して
上記のスリップ速度を超えると、油圧ブレーキECU3
1は各車輪3〜6にロックのおそれは無くなったと判断
して緩増モード或いは増加モードに切り換わる。油圧ブ
レーキECU31が緩増モード或いは増加モードに切り
換わることにより、ブレーキ油圧は増大し再び強いブレ
ーキ力が各車輪3〜6に印加される。上記制御は、図6
(A),(B)における時刻t4〜t5或いは時刻t7〜t8の
間に実行される制御に該当する。
【0032】尚、ブレーキ油圧を増大させるモードとし
て緩増モードと増加モードの二つのモードを設定したの
は、ブレーキ力の増大の度合いを二つのモードから選択
可能とすることにより急激なブレーキ力の増大を防止す
るためである。
【0033】以上述べたアンチロック制御動作を油圧ブ
レーキECU31が繰り返し実施することにより、車輪
3〜6がロックされスリップが発生することは無くな
り、電気自動車1の安定性、操舵性の維持を図ることが
できる。
【0034】また本実施例では、アンチロック制御の終
了は次のように行われる。図6(D),(E)に示され
るように、増加モードが所定時間(同図における時刻t9
〜t10 に該当する) 継続して実施された場合には、油圧
ブレーキECU31は路面がアンチロック制御を必要と
しない状態となったと判断し、アンチロック制御を終了
する構成とした。同図に示す例では、時刻t10 にアンチ
ロック制御が終了している。
【0035】続いて、本願発明の要旨となる油圧ブレー
キECU31がアンチロック制御実行中におけるモータ
制御ECU30が実行する制御動作について、図5及び
図6(C),(F)を用いて説明する。図5は油圧ブレ
ーキECU31がアンチロック制御実行中における回生
ブレーキ7〜9に出力する回生トルクTを決定するため
の処理を示すフローチャートであり、また図6(C)は
アンチロック制御開始時における回生トルクTの変化を
示し、図6(F)はアンチロック制御終了時における回
生トルクTの変化を示している。
【0036】図5に示すアンチロック制御時処理が起動
すると、先ずステップ10(以下、ステップをSと略称
する)において、油圧ブレーキECU31がアンチロッ
ク制御実行中であるかどうかを判断する。前記したよう
に、油圧ブレーキECU31がアンチロック制御を開始
すると、油圧ブレーキECU31よりモータ制御ECU
30にABS制御フラッグ信号が送信される。S10で
は、このABS制御フラッグ信号に基づき、現在がアン
チロック制御中であるかどうかを判断する構成とされて
いる。
【0037】S10で現在がアンチロック制御中である
と判断されると、処理はS12に進む。S12では、前
回のルーチン処理によって求められた回生トルクの値T
より所定の値αだけ減算処理が行われ、求められた値を
今回の回生トルクの値Tとする。
【0038】続くS14では、S12で求められた回生
トルクの値Tが零未満となったかどうかが判断され、回
生トルクTが零未満であると判断された場合には、S1
6において回生トルクTの値は零に設定される。続くS
18では、S16で設定された回生トルクTの値がモー
タドライバ14に出力され、モータドライバ14は各回
生ブレーキ7〜9の回生トルクを零とし、処理を終了す
る。
【0039】一方、S14において回生トルクの値Tが
零未満ではないと判断されると、S16の処理は実行さ
れず、S12で設定された回生トルクTの値がモータド
ライバ14に出力され、モータドライバ14は各回生ブ
レーキ7〜9の回生トルクがこの設定された回生トルク
Tとなるよう制御し、処理を終了する。
【0040】上記したS10〜S18の処理は、アンチ
ロック制御開始時の処理であり、この一連処理を実行す
ることにより、モータ制御ECU30で設定される回生
トルクTの値は、図6(C)に示すように徐々に減少
し、やがて零となりこの状態を維持する。
【0041】従って、アンチロック制御を実行されてい
ない回生ブレーキ7〜9は、モータ制御ECU30及び
モータドライバ14の処理により、そのブレーキ力が零
とされる。このため、油圧ブレーキECU31が実行し
ているアンチロック制御に対し、回生ブレーキ7〜9が
影響を及ぼすことはなくなるため、アンチロック制御の
制御性を向上させることができる。また、アンチロック
制御の実行中においては、モータ制御ECU30はアン
チロック制御を全く実施しておらず、油圧ブレーキEC
U31のみによりアンチロック制御が実施されるため、
アンチロック制御を行うためのロジック及びプログラム
構成が簡単になり、アンチロック制御処理の高速処理化
を図ることができる。
【0042】また、本実施例では、S12の処理により
回生トルクTの値は、徐々に減少して最終的に零となる
構成とされている。従って、回生ブレーキ7〜9及び油
圧ブレーキ16〜19が共にブレーキ力を作用している
場合に、急に回生ブレーキ7〜9によるブレーキ力が解
除されることによる車両に生じるショックの発生等を防
止することができる。尚、回生トルクTの減少の度合い
はS12におけるαの値を適宜選定することにより任意
に設定することができる。
【0043】再び図5に戻りアンチロック制御時処理に
ついて説明を続ける。S10において、現在アンチロッ
ク制御が実行されていないと判断されると、処理はS2
0に進む。S20では、回生トルク目標値Tref を演算
する。この回生トルク目標値Tref は、運転者がブレー
キペダル21を踏み込む踏力の大きさに基づき演算され
るものであり、運転者が大きくブレーキペダル21を踏
み込んだ場合には強いブレーキ力が必要であると運転者
が判断している時であり、この時には回生トルク目標値
ref は大なる値に設定される。逆にブレーキペダル2
1の踏み込み量が少ない場合には回生トルク目標値T
ref は小なる値に設定される。
【0044】S20において回生トルク目標値Tref
求められると、処理はS22に進み、前回のルーチン処
理において求められた回生トルク目標値Tref が、同じ
く前回モータドライバ14に出力された回生トルク値T
に対して大きいかどうかが判断される。即ち、S22に
おいてはモータドライバ14に出力された回生トルク値
Tが回生トルク目標値Tref に達したかどうかが判断さ
れる。
【0045】S22において肯定判断された場合には、
前回モータドライバ14に出力された回生トルク値Tは
前回のルーチン処理において求められた回生トルク目標
値Tref に達していないと判断され、続くS24におい
て前回出力された回生トルク値Tに所定の増量値Bが加
算され、今回の回生トルク値Tとされる。S24で設定
された今回の回生トルク値Tは、S18においてモータ
ドライバ14に出力され、モータドライバ14は各回生
ブレーキ7〜9の回生トルクをS24で求められた回生
トルクTとなるよう制御する。
【0046】一方、S22において否定判断された場合
には、即ち回生トルク値Tが回生トルク目標値Tref
超えたと判断された場合には、処理はS26に進み回生
トルクTの値を回生トルク目標値Tref に設定する。S
26で設定された今回の回生トルク値Tは、S18にお
いてモータドライバ14に出力され、モータドライバ1
4は各回生ブレーキ7〜9の回生トルクを回生トルク目
標値Tref となるよう制御する。
【0047】上記したS20〜S26の処理は、アンチ
ロック制御終了時の処理であり、この一連処理を実行す
ることにより、モータ制御ECU30で設定される回生
トルクTの値は、図6(F)に示すように徐々に増大
し、やがて回生トルク目標値T ref となりこの状態を維
持する。従って、アンチロック制御後における制動処理
はこの回生トルク目標値Tref に基づいて実施される。
【0048】図7及び図8は、上記してきたアンチロッ
ク制御装置2が適用できる各種の電気自動車32,33
を示している。尚、各図において図2に示した電気自動
車1と同一構成とされている部分については同一符号を
付してその説明を省略する。
【0049】図7に示される電気自動車32は、一つの
モータ34を車両のフロントに配設し、左右前輪を駆動
するタイプのものである。また、図8に示す電気自動車
33は、車両のフロントに配設したモータ35により左
右前輪を駆動すると共に、車両のリアに配設されたモー
タ36により左右後輪を駆動する構成としたものであ
る。これら、各種の構造を有する電気自動車に本願発明
のアンチロック制御装置2を適用することができる。
【0050】
【0051】また、上記した実施例においては、油圧ブ
レーキECU31がアンチロック制御を実行し、モータ
制御ECU30はアンチロック制御実行中にその回生ト
ルクTを零とする構成を示した。しかるに、これとは逆
にモータ制御ECU30がアンチロック制御を実行し、
油圧ブレーキECU31はアンチロック制御実行中に
の油圧ブレーキ16〜19のブレーキ力を零とする制御
を行う構成としてもよいことは勿論である。
【0052】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、アンチロッ
ク制御を実行していない一方のブレーキはそのブレーキ
力が零とされるため、これと異なる他方のブレーキが実
行しているアンチロック制御に対し一方のブレーキが影
響を及ぼすことはなくなるためアンチロック制御の制御
性を向上させることができる等の特長を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の一実施例であるアンチロック制御装置
を適用した電気自動車の全体構造を示す図である。
【図3】本発明の一実施例であるアンチロック制御装置
のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】アンチロック制御方法を説明するための図であ
る。
【図5】モータ制御ECUがアンチロック制御実行中に
行う処理を示すフローチャートである。
【図6】アンチロック制御実行中における油圧ブレーキ
ECUのモード,ブレーキ油圧,回生トルクを関連させ
て示す図である。
【図7】本発明を適用できる電気自動車の他の構造を示
す図である。
【図8】本発明を適用できる電気自動車の他の構造を示
す図である。
【符号の説明】
1,32,33 電気自動車 2 アンチロック制御装置 3〜6 車輪 7〜9,34〜36 回生ブレーキ(モータ) 10 ディファレンシャルギヤ 11〜13 リダクションギヤ 14 モータドライバ 15 バッテリ 16〜19 油圧ブレーキ 20 ABSアクチュエータ 21 ブレーキペダル 24 ペダル踏力センサ 25 ブレーキスイッチ 26〜29 車輪速センサ 30 モータ制御ECU 31 油圧ブレーキECU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−153313(JP,A) 特開 平6−166350(JP,A) 特開 平5−161212(JP,A) 特開 昭49−31020(JP,A) 特開 平2−120165(JP,A) 特開 昭59−230856(JP,A) 特開 昭49−87009(JP,A) 特開 平3−189260(JP,A) 実開 昭54−114000(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/58 B60L 7/24 B60T 8/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動電動機により車輪を駆動して走行す
    ると共に、運転者が踏み込むペダルの踏力の大きさに基
    づき回生制動力を変化させる電気的制動手段と、運転者
    が踏み込むペダルの踏力の大きさに基づき油圧制動力を
    変化させる油圧制動手段とを共に有する電気自動車に配
    設され、制動中に該車輪のロック状態に対応して上記電
    気的制動手段または油圧制動手段の内、いずれか一方の
    制御手段を制御して該車輪のロックを防止する電気自動
    車のアンチロック制御装置において、上記電気的制動手段または上記油圧制動手段の内、 一方
    の制動手段が該車輪のロックを防止するアンチロック制
    御を開始した時、残るアンチロック制御を実行しない他
    方の制動手段のペダルの踏力の大きさに基づく制動力を
    徐々に減少させて零とする制動力制御手段を設けたこと
    を特徴とする電気自動車のアンチロック制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電気自動車のアンチロッ
    ク制御装置において、 上記一方の制動手段を上記電気的制動手段とし、上記他
    方の制動手段を上記油圧制動手段としたことを特徴とす
    る電気自動車のアンチロック制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電気自動車のアンチロッ
    ク制御装置において、 上記一方の制動手段を上記油圧制動手段とし、上記他方
    の制動手段を上記電気的制動手段としたことを特徴とす
    る電気自動車のアンチロック制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の電気自動車のアンチロッ
    ク制御装置において、 上記他方の制動手段の制動力が零となった後、上記アン
    チロック制御を終了するまで、該制動力を零に維持する
    ことを特徴とする電気自動車のアンチロック制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    電気自動車のアンチロック制御装置において、 上記アンチロック制御が終了した時、上記他方の制動手
    段の制動力を所定の度 合で増大させることを特徴とする
    電気自動車のアンチロック制御装置。
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