JP3438032B2 - 空間周波数適応補間方法および空間周波数適応補間装置 - Google Patents

空間周波数適応補間方法および空間周波数適応補間装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、階調画像を扱うテレ
ビ、ビデオ、プリンタ、複写機等の映像および情報分野
において、例えばフィールド信号からフレーム信号を作
成する空間周波数適応補間方法および空間周波数適応補
間装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、映像機器のディジタル化に伴い画
素密度の変換技術の重要性が高まっている。IDTVや
EDTVにおいては、ノンインターレース化が重要な技
術であり、静止画のようにフレーム相関のある場合には
1フィールド前の情報を利用してノンインターレース化
を行い、フレーム相関のない場合にはフィールド内の走
査線間の補間を用いてノンインターレース化を行ってい
る。同様に、ビデオプリンタ等の映像信号のハードコピ
ー機器でも、プリントエンジン部はフレーム相当の画素
数で記録を行う構成をとり、入力映像信号が静止してい
るときはフレームをそのまま記録し、動いている場合に
はひとつのフィールドの情報を補間してフレーム相当の
画素数に変換し記録を行っている。
【0003】従来、これらのフィールド補間は、上下の
走査線の画素の加算平均をとる線形補間という手法を用
いている。この手法は、少ない画素情報から多くの画素
のデータを作り出すという補間の性質から、解像度を高
めることをあきらめ、画素数の増加による画像の滑らか
さを目的としたものであり、通常、フレーム画像と比べ
てボケた印象の画像となる。
【0004】このことは、原理的に避けがたい性質であ
るが、画像が持つ連続性等の統計的な性質を利用するこ
とにより、相関検出を用いて線形補間以上に画像中の斜
め線の滑らかさを得、さらに線形補間以上の垂直解像度
を得ることを目的とした補間方法が検討されている。
【0005】以下、図面を参照しながら、上記した相関
検出を有した補間方法の従来例について説明する。
【0006】図22は従来の相関検出を有した補間方法
の原理を示すものである(従来例1)。図22におい
て、AラインとCラインは同一のフィールドで連続して
入力される走査線であり、Bラインはこのフィールドで
は入力されない走査線である。
【0007】補間すべき注目画素をBラインの中の画素
n とする。A,C間の3方向の輝度レベルの差を式
(1),(2),(3)で表わす。
【0008】 △1 =|An-1 −Cn+1 | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(1) △2 =|An −Cn | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(2) △3 =|An+1 −Cn-1 | ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(3) ここで、△1 ,△2 ,△3 のうち△1 が最小のときは補
間値Bn として式(4)を選び、△2 ,△3 がそれぞれ
最小のときは式(5),(6)を選ぶ。
【0009】 Bn =(An-1 +Cn+1 )/2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(4) Bn =(An +Cn )/2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(5) Bn =(An+1 +Cn-1 )/2 ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥(6) つまり、注目画素Bn の上下の画素An とCn の画素レ
ベル差と、右上の画素An+1 と左下の画素Cn-1 の画素
レベル差と、左上の画素An-1 と右下の画素Cn+1 の画
素レベル差とを比較し、最も画素レベル差の小さい方向
が画像の連続性すなわち相関性が高いと判断し、その方
向の画素の組の平均値を補間値とするものである(「写
真工業」1989年10月号 107〜108ペー
ジ)。
【0010】また、特開平5−153563号公報に記
載の相関検出補間方法および装置では、補間ライン毎の
相関性確度を得るファジィ前件部と補間ラインの方向を
表すファジィ後件部とを備えてファジィ推論を行うこと
により、補間ラインを決定し、水平に近い方向の補間も
可能にしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1に示す構成では、さらに補間ラインを増やし水平に近
い方向も補間ラインの候補に加えた場合、孤立点を発生
しやすい。図23に示す例で説明する。図23におい
て、An-2 ,An-1 ,An ,An+1 ,An+2 を低輝度の
画素、Cn-2 ,Cn-1 ,Cn ,Cn+1 ,Cn+2 ,Cn+3
を中輝度の画素、An-3 ,An+3 ,Cn-3 を高輝度の画
素とし、Bn を注目画素とすると、従来例1の方法で
は、相関性が最も高いことから、水平に近いAn+3 ,C
n-3 の補間ラインが選択され、注目画素Bn は高輝度に
なってしまい、その結果として注目画素Bn は孤立点と
なってしまう。したがって、従来例1の方法では、せい
ぜい図22の例に示すようなAn-1 〜An+1 ,Cn-1
n+1 の上下それぞれ3画素ずつを使った補間しかでき
ないという課題を有していた。
【0012】また、特開平5−153563号公報に示
された方法では補間ラインを固定(例えば7パターンの
補間ライン)にした場合、水平の空間周波数が低い領域
では水平に近い方向の補間でノイズに強い優れた補間特
性を示すが、空間周波数が高い領域では、ファジィ推論
に入力される補間ラインの情報(レベル差の情報)に加
えたくない水平に近い方向の情報が含まれるため、ファ
ジィ推論の誤判定の要因となった。
【0013】図24に示す例で説明する。図24におい
て、An-3 ,An-1 ,An+2 ,Cn- 3 ,Cn-1
n+1 ,Cn+3 は低輝度の画素、An-2 ,An
n+1 ,An+3 ,Cn-2 ,Cn ,Cn+2 は高輝度の画素
を示し、Bn を注目画素とする。図24の例は水平の空
間周波数が高い(輝度のアップダウンが激しい)場合で
ある。特開平5−153563号公報の方法によると、
n-2 ,Cn+2 の補間方向、もしくはAn-1 ,Cn+1
補間方向あたりにファジィ推論の結果がでると考えられ
るが、どちらが選ばれるかによってBn の値は大きく異
なる。また、どちらが選ばれるかは、求める補間すべき
画素にはあまり関係しているとは考えられないCn+3
画素の輝度に影響されやすい。つまり、特開平5−15
3563号公報に示される方法により補間で参照する画
素数を固定にすると、誤判定をする場合がある。
【0014】相関による補間方式は、画像の連続性とい
う性質から相関性を検出し補間方向を適切に選ぶことが
できると、画像中の斜め線の滑らかさと垂直解像度の向
上が図れるが、相関方向の誤検出はノイズとなって画質
を劣化させるため、如何に正しく相関性を判断できるか
が極めて重要である。
【0015】また、実際のフィールド信号からフレーム
信号並に滑らかな画像を得るためには、かなり水平に近
い斜め線まで改善させる必要があり補間方向として最低
7方向が必要である。この中で最も水平に近い方向で補
間をする場合、補間を行う画素間は水平方向に6画素も
離れていることになり、誤って補間した場合には大きな
ノイズや水平解像度の劣化を引き起こすことになるた
め、相関検出の誤りをさらに減らす必要がある。
【0016】本発明は上記課題に鑑み、水平に近い方向
の補間も行え、水平の空間周波数が高い画像の場合も誤
判定が少ない空間周波数適応補間方法および空間周波数
適応補間装置を提供するものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明に係る請
求項1の空間周波数適応補間方法は、補間すべき走査線
上の注目画素と前記注目画素の上に位置する上部走査線
上の画素と前記注目画素の下に位置する下部走査線上の
画素とを通る複数の角度の補間ラインを設定し、いずれ
かの方向に補間することにより映像信号の走査線を補間
する方法であって、前記注目画素ごとに前記複数の角度
の補間ラインのうちの1つの補間ラインを選択する互い
にアルゴリズムを異にする複数の補間方向決定ステップ
が用意されており、前記注目画素周辺の水平の空間周波
数を検出する空間周波数検出ステップと、前記空間周波
数検出ステップで得られる空間周波数情報に基づいて、
前記複数の補間方向決定ステップのうちの1つを選択す
る補間処理選択ステップと、前記補間処理選択ステップ
で選択された前記補間方向決定ステップにより得られた
補間ラインを用いて前記注目画素を生成する補間画素生
成ステップとで、前記補間すべき走査線上の補間を行う
ことを特徴とするものである。
【0018】(2) 本発明に係る請求項2の空間周波
数適応補間方法は、上記請求項1の空間周波数適応補間
方法において、空間周波数検出ステップは、注目画素周
辺の上部走査線上の画素集合と前記注目画素周辺の下部
走査線上の画素集合との少なくとも一方の画素集合にお
いて、前記注目画素近傍の中央グループと前記中央グル
ープの左に存在する左グループと前記中央グループの右
に存在する右グループとに分離したとき、前記中央グル
ープの第1の代表値と前記左グループの第2の代表値と
の第1のレベル差を求める第1のレベル差検出ステップ
と、前記第1の代表値と前記右グループの第3の代表値
との第2のレベル差を求める第2のレベル差検出ステッ
プと、前記第1のレベル差と前記第2のレベル差との平
均のレベル差を求める平均レベル差検出ステップと、前
記第2の代表値と前記第3の代表値との第3のレベル差
を求める第3のレベル差検出ステップと、前記平均のレ
ベル差と前記第3のレベル差とを比較して空間周波数情
報を生成する空間周波数判定ステップとからなることを
特徴とするものである。
【0019】(3) 本発明に係る請求項3の空間周波
数適応補間方法は、上記請求項2の空間周波数適応補間
方法において、空間周波数判定ステップは、平均のレベ
ル差の第3のレベル差に対する比を求めたとき、前記比
が所定の第1のしきい値よりも大きいならば注目画素を
中心に垂直に近い第1の領域に対する補間方向の判別精
度の高い第1の補間方向決定ステップを選択する空間周
波数情報を生成し、前記比が前記所定の第1のしきい値
以下ならば前記注目画素を中心に水平に近い第2の領域
に対する判別精度が高い第2の補間方向決定ステップを
選択する空間周波数情報を生成することを特徴とするも
のである。
【0020】(4) 本発明に係る請求項4の空間周波
数適応補間装置は、補間すべき走査線上の注目画素と前
記注目画素の上に位置する上部走査線上の画素と前記注
目画素の下に位置する下部走査線上の画素とを通る複数
の角度の補間ラインを設定し、いずれかの方向に補間す
ることにより映像信号の走査線を補間する装置であっ
て、前記注目画素ごとに前記複数の角度の補間ラインの
うちの1つの補間ラインを求める互いにアルゴリズムを
異にする複数の補間方向決定手段と、前記注目画素周辺
の水平の空間周波数を検出する空間周波数検出手段と、
前記空間周波数検出手段から出力される空間周波数情報
基づいて、複数の前記補間方向決定手段から出力され
る複数の補間方向信号を合成する補間方向合成手段と、
前記補間方向合成手段から出力される補間方向合成信号
によって補間すべき前記注目画素を入力された画像信号
から生成する補間画素生成手段とを備えたことを特徴と
するものである。
【0021】(5) 本発明に係る請求項5の空間周波
数適応補間装置は、上記請求項4の空間周波数適応補間
装置において、補間方向合成手段は、空間周波数検出手
段から出力される空間周波数情報によって、異なるアル
ゴリズムに基づく複数の補間方向決定手段から出力され
る複数の補間方向信号のうちいずれか1つを選択する手
段であることを特徴とするものである。
【0022】(6) 本発明に係る請求項6の空間周波
数適応補間装置は、補間すべき走査線上の注目画素と前
記注目画素の上に位置する上部走査線上の画素と前記注
目画素の下に位置する下部走査線上の画素とを通る複数
の角度の補間ラインを設定し、いずれかの方向に補間す
ることにより映像信号の走査線を補間する装置であっ
て、前記注目画素ごとに前記複数の角度の補間ラインの
うちの1つの補間ラインを求める互いにアルゴリズムを
異にする複数の補間方向決定手段と、複数の前記補間方
向決定手段から出力されるそれぞれの補間方向信号によ
って補間画素信号を生成する複数の補間画素生成手段
と、前記注目画素周辺の水平の空間周波数を検出する空
間周波数検出手段と、前記空間周波数検出手段から出力
される空間周波数情報によって複数の前記補間画素生成
手段から出力される複数の前記補間画素信号を合成する
補間画素合成手段とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0023】(7) 本発明に係る請求項7の空間周波
数適応補間装置は、上記請求項6の空間周波数適応補間
装置において、補間画素合成手段は、空間周波数検出手
段から出力される空間周波数情報によって、異なるアル
ゴリズムに基づく複数の補間画素生成手段から出力され
る複数の前記補間画素信号のうちいずれか1つを選択す
る手段であることを特徴とするものである。
【0024】(8) 本発明に係る請求項8の空間周波
数適応補間装置は、上記請求項4から請求項7のいずれ
かの空間周波数適応補間装置において、複数の補間方向
決定手段は、注目画素を中心に垂直に近い第1の領域の
判別精度が高い第1の補間方向決定手段と、前記注目画
素を中心に水平に近い第2の領域の判別精度が高い第2
の補間方向決定手段とであることを特徴とするものであ
る。
【0025】(9) 本発明に係る請求項9の空間周波
数適応補間装置は、上記請求項8の空間周波数適応補間
装置において、第1の補間方向決定手段における注目画
素を生成する場合に候補となる補間ライン数は、第2の
補間方向決定手段における注目画素を生成する場合に候
補となる補間ライン数よりも少ないことを特徴とするも
のである。
【0026】(10) 本発明に係る請求項10の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項4から請求項9のい
ずれかの空間周波数適応補間装置において、補間方向決
定手段の少なくとも1つは、補間ラインを5方向以上設
定し、補間ライン上の2つの画素について画素のレベル
差を前記各補間ライン毎に演算する演算手段と、前記演
算手段により得られたレベル差から各補間ライン毎の相
関性を判断するファジィ前件部と、前記ファジィ前件部
からの相関性の判断を基に前記補間ラインの中から補間
すべき方向を決定するファジィ後件部とを備え、前記フ
ァジィ後件部は、前記補間すべき方向を求めるための第
1の重心演算手段と、前記第1の重心演算手段で得られ
た補間方向の重心を所定の第1の関数で変換する重心変
換手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0027】(11) 本発明に係る請求項11の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項10の空間周波数適
応補間装置において、空間周波数が低い場合に用いると
き、重心変換手段で用いられる所定の第1の関数は、補
間方向の重心が水平に近い補間方向の場合、さらに水平
に近い補間方向に寄せる特性を持つ関数であることを特
徴とするものである。
【0028】(12) 本発明に係る請求項12の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項10の空間周波数適
応補間装置において、空間周波数が高い場合に用いると
き、重心変換手段で用いられる所定の第1の関数は、補
間方向の重心を垂直に近い補間方向に寄せる特性を持つ
関数であることを特徴とするものである。
【0029】(13) 本発明に係る請求項13の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項1から請求項9のい
ずれかの空間周波数適応補間装置において、補間方向決
定手段の1つは、補間ラインを5方向以上設定し、前記
補間ライン上の2つの画素について画素のレベル差を前
記各補間ライン毎に演算する演算手段と、前記演算手段
により得られたレベル差から各補間ライン毎の相関性を
判断するファジィ前件部と、前記ファジィ前件部からの
相関性の判断を基に前記補間ラインの中から補間すべき
方向を決定するファジィ後件部とを備え、前記ファジィ
後件部は、前記補間すべき方向を求めるための第2の重
心演算手段と、前記第2の重心演算手段で行われる重心
演算の分母となる前記補間ライン毎の相関性の確度情報
の和を所定の第2の関数で変換する確度情報和変換手段
とを備えたことを特徴とするものである。
【0030】(14) 本発明に係る請求項14の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項13の空間周波数適
応補間装置において、確度情報和変換手段で用いられる
所定の第2の関数は、確度情報の和が所定の第2のしき
い値よりも小さければ前記確度情報の和を前記確度情報
の和以上の値に変換し、前記確度情報の和が前記所定の
第2のしきい値以上ならば前記確度情報の和を前記確度
情報の和以下の値に変換する関数であることを特徴とす
るものである。
【0031】(15) 本発明に係る請求項15の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項4から請求項14の
いずれかの空間周波数適応補間装置において、空間周波
数検出手段は、注目画素周辺の前記上部走査線上の画素
集合を用いて水平の空間周波数を検出する上部空間周波
数検出手段と、前記注目画素周辺の下部走査線上の画素
集合を用いて水平の空間周波数を検出する下部空間周波
数検出手段との少なくとも一方を備え、補間方向合成手
段もしくは補間画素合成手段に入力する空間周波数情報
を生成することを特徴とするものである。
【0032】(16) 本発明に係る請求項16の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項4から請求項15の
いずれかの空間周波数適応補間装置において、空間周波
数検出手段は、注目画素周辺の上部走査線上の画素集合
を用いて水平の空間周波数を検出する上部空間周波数検
出手段と、前記注目画素周辺の下部走査線上の画素集合
を用いて水平の空間周波数を検出する下部空間周波数検
出手段と、前記上部空間周波数検出手段から出力される
上部空間周波数情報と前記下部空間周波数検出手段から
出力される下部空間周波数情報を比較して高い方の空間
周波数情報を出力する空間周波数比較手段とを備え、補
間方向合成手段もしくは補間画素合成手段に入力する空
間周波数情報を生成することを特徴とするものである。
【0033】(17) 本発明に係る請求項17の空間
周波数適応補間装置は、上記請求項16の空間周波数適
応補間装置において、上部空間周波数検出手段および下
部空間周波数検出手段は、前記注目画素周辺の前記補間
ライン上の上部走査線上もしくは下部走査線上の画素集
合において、前記注目画素近傍の中央グループと前記中
央グループの左に存在する左グループと前記中央グルー
プの右に存在する右グループに分離したとき、前記中央
グループの第1の代表値と前記左グループの第2の代表
値との第1のレベル差を求める第1のレベル差検出手段
と、前記第1の代表値と前記右グループの第3の代表値
との第2のレベル差を求める第2のレベル差検出手段
と、前記第1のレベル差と前記第2のレベル差との平均
のレベル差を求める平均レベル差検出手段と、前記第2
の代表値と前記第3の代表値との第3のレベル差を求め
る第3のレベル差検出手段と、前記平均のレベル差と前
記第3のレベル差とを比較して水平の空間周波数情報を
生成する空間周波数判定手段とを備えることを特徴とす
るものである。
【0034】
【作用】
(1) 請求項1の空間周波数適応補間方法において
は、まず、空間周波数検出ステップで注目画素周辺の水
平の空間周波数を検出する。補間処理選択ステップで、
検出した空間周波数情報に基づいて複数の補間方向決定
ステップの1つを選択する。空間周波数が高い領域ほど
注目画素を中心に垂直に近い領域に対する判別精度が高
い補間方向決定ステップを選択し、空間周波数が低い領
域ほど注目画素を中心に水平に近い領域に対する判別精
度が高い補間方向決定ステップを選択する。補間画素生
成ステップで、選択した補間方向決定ステップにおいて
決定された補間ラインを用いて注目画素を生成する。こ
れにより、空間周波数の違いによる補間ミスを減らすこ
とができる。
【0035】(2) 請求項2の空間周波数適応補間方
法においては、第1のレベル差検出ステップで中央グル
ープの第1の代表値と左グループの第2の代表値との第
1のレベル差を求め、第2のレベル差検出ステップで中
央グループの第1の代表値と右グループの第3の代表値
との第2のレベル差を求め、第3のレベル差検出ステッ
プで前記第2の代表値と前記第3の代表値との第3のレ
ベル差を求める。平均レベル差検出ステップで第1のレ
ベル差と第2のレベル差との平均のレベル差を求め、空
間周波数判定ステップで、前記平均のレベル差と前記第
3のレベル差とを比較することにより空間周波数情報を
生成する。すなわち、注目画素周辺の水平の空間周波数
の検出および判定が合理的に行われ、空間周波数情報を
容易に生成できる。
【0036】(3) 請求項3の空間周波数適応補間方
法においては、前記平均のレベル差の第3のレベル差に
対する比を求め、この比が所定のしきい値より大きいと
きは水平の空間周波数が高いものとして垂直に近い第1
の領域に対する補間方向の判別精度の退化第1の補間方
向決定ステップで補間ラインを決定し、所定のしきい値
以下であるときは水平の空間周波数が高くないものとし
て水平に近い第2の領域に対する判別精度が高い第2の
補間方向決定ステップで補間ラインを決定する。
【0037】これにより、上部走査線上の画素と下部走
査線上の画素との相関性の高さの判定における精度を高
めることができ、補間ミスを軽減できる。
【0038】(4) 請求項4の空間周波数適応補間装
置においては、複数の補間方向決定手段がそれぞれのア
ルゴリズムに従ってそれぞれ1つの補間ラインを決定す
る。補間ラインは、一応全体としては複数決定されるこ
とになる。一方、空間周波数検出手段は注目画素周辺の
水平の空間周波数を検出する。補間方向合成手段は、前
記複数の補間方向決定手段から出力される複数の補間方
向信号を合成して補間方向合成信号を出力する。この補
間方向合成手段は、水平の空間周波数が高いほど注目画
素を中心に垂直に近い領域の判別精度が高い補間方向決
定手段で決定した補間方向の重みを重くして合成し、逆
に水平の空間周波数が低いほど注目画素を中心に水平に
近い領域の判別精度が高い補間方向決定手段で決定した
補間方向の重みを重くして合成する。この合成により、
最終的に補間ラインは1つのみが選択されることにな
る。補間画素生成手段は、前記補間方向合成信号に基づ
いて入力された画像信号から注目画素を生成する。
【0039】(5) 請求項5の空間周波数適応補間装
置においては、複数の補間方向決定手段から出力される
複数の補間方向信号を合成することに代えて、それらの
補間方向信号のうちいずれか1つを選択するようにした
ので、水平の空間周波数が高いほど垂直に近い領域の判
別精度が高い補間方向決定手段で決定した補間方向が選
択され、水平の空間周波数が低いほど水平に近い領域の
判別精度が高い補間方向決定手段で決定した補間方向が
選択される。合成ではなく、単に選択するだけであるの
で、構成が簡素化される。
【0040】(6) 請求項6の空間周波数適応補間装
置においては、複数の補間方向決定手段がそれぞれのア
ルゴリズムに従ってそれぞれ1つの補間ラインを決定す
る。そして、対応した複数の補間画素生成手段は各補間
方向決定手段からの補間方向信号によって補間画素信号
を生成する。補間画素信号は、一応全体としては複数生
成されることになる。一方、空間周波数検出手段は注目
画素周辺の水平の空間周波数を検出する。補間画素合成
手段は、前記複数の補間画素生成手段から出力される複
数の補間画素信号を合成して最終的な補間画素信号を出
力する。この補間画素合成手段は、水平の空間周波数が
高いほど注目画素を中心に垂直に近い領域の判別精度が
高い補間方向決定手段で決定した補間画素の重みを重く
して合成し、逆に水平の空間周波数の低いほど注目画素
を中心に水平に近い領域の判別精度が高い補間方向決定
手段で決定した補間画素の重みを重くして合成する。
【0041】(7) 請求項7の空間周波数適応補間装
置においては、複数の補間画素生成手段から出力される
複数の補間画素信号を合成することに代えて、それらの
補間画素信号のうちいずれか1つを選択するようにした
ので、水平の空間周波数が高いほど垂直に近い領域の判
別精度が高い補間方向決定手段から出力される補間方向
信号によって生成された補間画素が選択され、水平の空
間周波数が低いほど水平に近い領域の判別精度が高い補
間方向決定手段から出力される補間方向信号によって生
成された補間画素が選択される。合成ではなく、単に選
択するだけであるので、構成が簡素化される。
【0042】(8) 請求項8の空間周波数適応補間装
置においては、補間方向決定手段を、注目画素を中心に
垂直に近い第1の領域の判別精度を高くした第1の補間
方向決定手段と、注目画像を中心に水平に近い第2の領
域の判別精度を高くした第2の補間方向決定手段との2
つにしている。このように2つに限定することにより、
構成を簡素化できる。
【0043】(9) 請求項9の空間周波数適応補間装
置においては、第1の補間方向決定手段を構成するに当
たり、第1の補間方向決定手段が候補とする補間ライン
数を第2の補間方向決定手段が候補とする補間ライン数
よりも少なくしており、このことにより第1の領域の補
間ラインが選択されやすくなり、判別精度も高くなる。
【0044】(10) 請求項10の空間周波数適応補
間装置においては、ファジィ前件部は補間ライン上の2
つの画素についてのレベル差から各補間ライン毎の相関
性を判断し、ファジィ後件部は相関性の判断に基づいて
複数の補間ラインの中から補間すべき方向を決定する。
その決定に際して、重心演算手段で得られた補間方向の
重心を所定の第1の関数で変換するが、どのような関数
を採用するかで、補間すべき方向としての候補を種々の
条件に応じた適切なものに調整することができる。
【0045】ところで、ファジィ推論を用いると各補間
ラインの確度情報を総合判断するため全体としては重心
が中心方向に寄りやすい傾向がある。一方、水平の空間
周波数が低い場合は補間方向の選択に誤りが生じにくい
という性質がある。そこで、 (11) 請求項11の空間周波数適応補間装置におい
ては、水平の空間周波数が低い場合、前記所定の第1の
関数を、補間方向の重心が水平に近い補間方向の場合、
さらに水平に近い補間方向に寄せる特性を持つ関数にし
てある。このような重心変換手段を有する補間方向決定
手段は、注目画素を中心に水平に近い領域の判別精度が
高い補間方向決定手段に適している。
【0046】(12) 請求項12の空間周波数適応補
間装置においては、水平の空間周波数が高い場合、前記
所定の第1の関数を、補間方向の重心を垂直に近い補間
方向に寄せる特性を持つ関数にしてある。このような重
心変換手段を有する補間方向決定手段は、注目画素を中
心に垂直に近い領域の判別精度が高い補間方向決定手段
に適している。
【0047】(13) 請求項13の空間周波数適応補
間装置においては、ファジィ前件部は補間ライン上の2
つの画素についてのレベル差から各補間ライン毎の相関
性を判断し、ファジィ後件部は相関性の判断に基づいて
複数の補間ラインの中から補間すべき方向を決定する。
その決定に際しての重心演算において、その重心演算の
前に、重心演算の分母となる補間ライン毎の相関性の確
度情報の和を所定の第2の関数で変換する。どのような
関数を採用するかで、補間すべき方向としての候補を種
々の条件に応じた適切なものに調整することができる。
【0048】ところで、確度情報の和が小さいことは全
補間方向が信頼度が低いことを意味し、確度情報の和が
大きいことはある程度信頼できる補間方向が存在するこ
とを意味している。そこで、 (14) 請求項14の空間周波数適応補間装置におい
ては、前記所定の第2の関数として、確度情報の和が所
定の第2のしきい値よりも小さいときに確度情報の和を
元の確度情報の和以上の値に変換し、かつ、確度情報の
和が所定の第2のしきい値以上のときに確度情報の和を
元の確度情報の和以下の値に変換するような関数として
ある。したがって、確度情報の和が小さいときは垂直に
近い補間方向を選択し、確度情報の和が大きいときは、
ファジィ推論の特性から重心が中心寄りになりやすいこ
とに抗するように、水平に近い補間方向を選択する。こ
れにより、補間ミスが低減し、また、水平に近い補間方
向も選ばれやすくなる。
【0049】(15) 請求項15の空間周波数適応補
間装置は、空間周波数検出手段について特定したもので
ある。空間周波数検出手段は、上部空間周波数検出手段
と下部空間周波数検出手段との少なくとも一方を備え、
補間方向合成手段もしくは補間画素合成手段に入力する
空間周波数情報を生成するものであればよい。上下いず
れの空間周波数検出手段も注目画素周辺の走査線上の画
素集合を用いて水平の空間周波数を検出するものであ
る。上下いずれか一方だけとすれば構成が簡単になる。
両方にすれば、最終的な補間方向の選択をより精度高く
行える。
【0050】(16) 請求項16の空間周波数適応補
間装置においては、上部空間周波数検出手段と、下部空
間周波数検出手段と、上部空間周波数情報と下部空間周
波数情報を比較して高い方の空間周波数情報を出力する
空間周波数比較手段とを備えており、これら3つの手段
により、例えば、上部空間周波数と下部空間周波数の少
なくとも一方が高い周波数である状態と、両者が高い周
波数ではなくかつ少なくとも一方が高くも低くもない周
波数である状態と、両者ともに低い周波数である状態と
の3つの状態に分類することに利用できる。そして、こ
の3つのグループに分類された各空間周波数情報を用い
て、補間方向合成手段から出力されるべき補間方向信号
もしくは補間画素合成手段から出力されるべき補間画素
信号を、水平の空間周波数の高低の度合いに応じて3段
階に分けて選択することに利用できる。
【0051】(17) 請求項17の空間周波数適応補
間装置においては、第1のレベル差検出手段が中央グル
ープの第1の代表値と左グループの第2の代表値との第
1のレベル差を求め、第2のレベル差検出手段が中央グ
ループの第1の代表値と右グループの第3の代表値との
第2のレベル差を求め、第3のレベル差検出手段が前記
第2の代表値と前記第3の代表値との第3のレベル差を
求める。平均レベル差検出手段が第1のレベル差と第2
のレベル差との平均のレベル差を求め、空間周波数判定
手段が、前記平均のレベル差と前記第3のレベル差とを
比較することにより空間周波数情報を生成する。すなわ
ち、注目画素周辺の水平の空間周波数の検出および判定
が合理的に行われ、空間周波数情報を容易に生成でき
る。
【0052】
【実施例】以下、本発明の一実施例の空間周波数適応補
間方法について、図面を参照しながら説明する。
【0053】図2は空間周波数適応補間方法の手順を示
したフローチャートである。まず、空間周波数検出ステ
ップ12で注目画素周辺の水平の空間周波数を求める。
次に、補間処理選択ステップ13で、得られた水平の空
間周波数情報から空間周波数に適した補間処理を選択す
る。水平の空間周波数が高い場合、第1の補間方向決定
ステップ14に進み、第1の補間方向決定方法で補間方
向を求める。また、水平の空間周波数が高くない場合は
第2の補間方向決定ステップ15に進み、第2の補間方
向決定方法で補間方向を求める。補間画素生成ステップ
16は、第1の補間方向決定ステップ14もしくは第2
の補間方向決定ステップ15で得られた補間方向の情報
によって補間画素を生成する。
【0054】図4は水平の空間周波数を検出する方法の
説明図である。図4に示す円は注目画素周辺の上部もし
くは下部走査線上の画素を示している。画素43が注目
画素(図示していない)の垂直方向ライン上(垂直の補
間ライン上)にある画素である。
【0055】まず、走査線上の画素を3つのグループに
分離する。本実施例では破線で囲んだ中央グループ4
8、中央グループ48の左の画素集合である左グループ
47、中央グループ48の右の画素集合である右グルー
プ49に分離している。次に各グループの代表値を求め
る。本実施例では中央グループ48の代表値(以後第1
の代表値と呼ぶ)を画素43のレベル(例えば輝度
値)、左グループ47の代表値(以後第2の代表値と呼
ぶ)を画素40のレベル、右グループ49の代表値(以
後第3の代表値と呼ぶ)を画素46のレベルとする。な
お、第2の代表値を画素41のレベル、第3の代表値を
画素45のレベルとしてもよいし、それぞれのグループ
の平均レベルやメディアン値を用いる方法もある。
【0056】次に、第1の代表値43と第2の代表値4
0とのレベル差と、第1の代表値43と第3の代表値4
6とのレベル差とを求め(第1および第2のレベル差検
出ステップ)、2つのレベル差の平均値(以後、中央レ
ベル変化値と呼ぶ)を求める(平均レベル差検出ステッ
プ)。また、第2の代表値40と第3の代表値46との
レベル差(以後、両端レベル変化値と呼ぶ)を求める
(第3のレベル差検出ステップ)。次に、中央レベル変
化値と両端レベル変化値とを比較して、注目画素周辺の
水平の空間周波数を判別する(空間周波数判定ステッ
プ)。
【0057】本実施例では2つの補間方向決定方法のど
ちらか一方を選択する構成にしているので、水平の空間
周波数を2つの空間周波数グループに分類すればよい。
上部もしくは下部の走査線上の少なくともどちらか一方
において、中央レベル変化値が両端レベル変化値よりも
大きいとき、第1の空間周波数グループとし、それ以外
を第2の空間周波数グループとする。例えば前述した図
23に示す例の場合、明らかに上部の走査線(Aライ
ン)上の中央レベル変化値が両端レベル変化値よりも大
きい。したがって、第1の空間周波数グループに分類さ
れる。
【0058】注目画素周囲が第1の空間周波数グループ
に分類された場合は第1の補間方向決定方法を選択し、
それ以外は第2の補間方法を選択する。
【0059】第2の補間方向決定方法は、水平の空間周
波数が低い場合に適した補間方法を用いる。例えば、特
開平5−153563号公報で示される相関検出補間方
法で、水平に近い補間ラインも含めたファジィ推論を行
う方法がある。
【0060】第1の補間方向決定方法は、水平の空間周
波数が高い場合に適した補間方法を用いる。例えば、従
来例1で示した方法がある。また、特開平5−1535
63号公報に示される相関検出補間方法で、第1の補間
方向決定方法で候補となる補間ライン数を少なくしたフ
ァジィ推論を行う方法を用いてもよい。また、単純に上
下の画素の平均を求める線形補間を用いてもよい。
【0061】また、第1もしくは第2の補間方向決定方
法として、後述する本発明の補間方向を修正する機能
(重心変換手段、確度情報和変換手段)を備えたファジ
ィ推論を用いてもよい。
【0062】第1の補間方向決定方法もしくは第2の補
間方向決定方法で求められた補間ライン(補間方向)を
用いて補間画素を生成すると、補間ミスが少なく、水平
方向に近い方向の補間も可能となる。
【0063】本実施例では、水平の空間周波数を検出す
るのに当たり、走査線上の画素を3グループに分け、そ
れぞれのグループの代表値間のレベル差を用いて求めた
が、この方法に限られるものではなく、帯域フィルタを
用いて水平の空間周波数を求める方法等もある。また、
画素の分離方法、代表値の決め方も本実施例の方法に限
られるものではなく、中央グループを3画素にしたり、
代表値を平均値にする方法等、様々な方法がある。ま
た、代表値を複数用意して水平の空間周波数による分類
をもっと精度良く行ってもよい。
【0064】また、本実施例では補間方向決定方法を2
つ用意したが、2つに限られるものではなく、2つ以上
であればいくつでもよい。なお、このとき、分類する空
間周波数グループの数も増える。また、補間方向決定方
法も本実施例に示した方法に限られるものではない。
【0065】また、本実施例では、中央レベル変化値と
両端レベル変化値を単純に比較して補間方向決定方法を
決定したが、中央レベル変化値の両端レベル変化値に対
する比、もしくは両端レベル変化値の中央レベル変化値
に対する比を求め、その比を所定の第1のしきい値と比
較した結果を用いて補間方向決定方法を選択してもよ
い。
【0066】図1は本発明の実施例における空間周波数
適応補間装置のブロック図を示すものである。図1に示
す空間周波数適応補間装置は、第1の補間方向決定手段
1、第2の補間方向決定手段2、空間周波数検出手段
3、補間方向合成手段4および補間画素生成手段5から
なる。第1の補間方向決定手段1は水平の空間周波数が
高い場合に適しており、第2の補間方向決定手段2は水
平の空間周波数が低い場合に適している。
【0067】まず、画像信号6が第1の補間方向決定手
段1に入力され、第1の補間方向が決定される。同時に
画像信号6は第2の補間方向決定手段2に入力され、第
2の補間方向が決定される。また、画像信号6は空間周
波数検出手段3にも入力される。空間周波数検出手段3
では、注目画素周辺の水平の空間周波数を検出し、空間
周波数情報9を出力する。補間方向合成手段4では第1
の補間方向信号7と第2の補間方向信号8を空間周波数
情報9を用いて合成する。なお、補間方向合成手段4で
補間方向信号7,8を合成する代わりに、第1の補間方
向信号7と第2の補間方向信号8のいずれかを選択する
構成にしてもよい。補間方向合成手段4で合成された補
間方向合成信号10は補間画素生成手段5に入力され
る。補間画素生成手段5は入力された補間方向合成信号
10を用いて、画像信号6から補間画素信号11を生成
する。
【0068】図5は本発明の実施例の空間周波数適応補
間装置における(第1または第2の)補間方向決定手段
の実施例である補間方向決定回路のブロック図である。
この回路において、ファジィ推論手段72に重心変換手
段(もしくは確度情報和変換手段)を設けることによ
り、前述の第1の補間方向決定手段1の実施例である第
1の補間方向決定回路あるいは第2の補間方向決定手段
2の実施例である第2の補間方向決定回路とすることが
できる。
【0069】補間方向決定回路は、1画素の遅延を行う
遅延手段50〜61、補間ライン上の画素間のレベル差
を演算することにより相関値を検出する減算手段64〜
70、一走査線期間の遅延を行う垂直遅延手段62、入
力のデータの最大値、最小値を求める最大最小決定手段
63、相関性の確度を得るファジィ推論の前件部演算手
段71および相関性の確度によりファジィ推論を行うフ
ァジィ推論手段(ファジィ後件部)72からなる。
【0070】本実施例の補間方向決定回路は、特開平5
−153563号公報に記載された相関検出補間装置の
相関検出の部分を抜き出した構成にほぼ等しい。異なる
部分はファジィ推論手段に新たに重心変換手段もしくは
確度情報和変換手段を付加したところである(後述)。
【0071】以下、動作を説明する(ファジィ後件部以
外の動作の詳細な説明は特開平5−153563号公報
を参照)。画像入力端子から入力された画像信号6は水
平遅延手段50〜55により、図24に示すようなCラ
イン上7画素Cn-3 ,Cn-2,Cn-1 ,Cn ,Cn+1
n+2 ,Cn+3 の情報に変換される。同様に、垂直遅延
手段62と水平遅延手段56〜61により図24に示す
ようなAライン上7画素An-3 ,An-2 ,An-1
n ,An+1 ,An+2 ,An+3 の情報に変換される。
【0072】減算手段64〜70は、Aライン上の画素
とCライン上の画素の減算を行い各種方向のレベル差を
算出するもので、減算手段64は図6におけるAn-3
n+ 3 の補間方向におけるレベル差86を算出する。減
算手段65はAn-2 ,Cn+2の補間方向のレベル差87
を算出する。同様に減算手段66〜70は各方向のレベ
ル差88〜92を算出する。
【0073】また、最大最小決定手段63は各画素の情
報(画像信号6,74〜85,102)から最大値9
3、最小値94を求める。
【0074】前件部演算手段71は、減算手段64〜7
0において求められた各補間ライン毎のレベル差86〜
92と、最大最小決定手段63により求められた最大値
93、最小値94を用いて、各補間ライン毎の相関性の
確度情報95〜101を得る。
【0075】さらに、ファジィ推論手段(ファジィ後件
部)72において、これらの確度情報95〜101をも
とにファジィ推論を行い、最も相関性が高い補間ライン
の決定を行う。
【0076】図6は前件部演算手段71の実施例である
前件部演算回路のブロック図である。
【0077】メンバーシップ関数選択手段(MS選択手
段)123は、最大値93および最小値94で第1およ
び第2のメンバーシップ関数を正規化した場合の関数の
形に最も近いメンバーシップ関数のテーブルを選択する
ものである。
【0078】相関性の確度を表す第1のメンバーシップ
関数(MS1)110〜116は、図7(a)〜(d)
に数例を示すような64種類の関数で、メンバーシップ
関数選択手段123によりこれらの中の最適なテーブル
が選択される。
【0079】また、非相関性の確度を表す第2のメンバ
ーシップ関数(MS2)117〜122は、図7(e)
〜(h)に数例を示すような64種類の関数で、第1の
メンバーシップ関数と同様に、メンバーシップ関数選択
手段123によりこれらのうちの最適なテーブルが選択
される。
【0080】MIN124〜127はファジィ論理積
(Min演算)を行うファジィ論理積演算手段で、第1
および第2メンバーシップ関数テーブルの出力に対し各
補間ライン毎にファジィ論理積を演算し、各補間ライン
毎の相関性の確度を求めるものである。
【0081】続いて、以上のように構成された前件部演
算回路における動作について説明する。
【0082】まず、メンバーシップ関数選択手段123
において、図5に示す最大最小決定手段63から出力さ
れる最大値93の上位3ビットおよび最小値94の上位
3ビットの情報をそれぞれデコードし、それぞれ64種
類ある第1および第2のメンバーシップ関数の中から、
最大値93および最小値94で第1および第2のメンバ
ーシップ関数を正規化した場合の関数の形に最も近いメ
ンバーシップ関数のテーブルが選択される。図5に示す
減算手段64〜70から出力される信号86〜92を、
求めたメンバーシップ関数のテーブルで引き、相関性の
確度97,98,99,129,131,135,13
7、および非相関性の確度128,130,132,1
33,134,136を得る。これらの確度を用い、フ
ァジィ論理積(Min演算)をMIN124〜127で
求めることにより、それぞれの補間方向の確度情報95
〜101を求める。
【0083】続いて、ファジィ推論手段(ファジィ後件
部)72について説明する。
【0084】まず、図8(a)に補間ラインの方向を表
わすファジィ後件部のメンバーシップ関数を示す。図8
において、H-3は図23に示したAn-3 ,Cn+3 の補間
方向の後件部メンバーシップ関数であり、それぞれH-2
はAn-2 ,Cn+2 、H-1はAn-1 ,Cn+1 、H0
n ,Cn 、H1 はAn+1 ,Cn-1 、H2 はAn+2 ,C
n- 2 、H3 はAn+3 ,Cn-3 の補間方向の後件部メンバ
ーシップ関数である。本実施例では計算の簡略化のため
図8(b)に示すように簡略化したメンバーシップ関数
を用いて、ファジィ制御則の後件部を整数とした簡略化
ファジィ推論を行っており、各補間ライン毎のH-3,H
-2,H-1,H0 ,H1 ,H2 ,H3 をそれぞれ−3,−
2,−1,0,1,2,3の重みをもつものとして重心
を求めている。
【0085】図9にファジィ推論手段(ファジィ後件
部)72の実施例であるファジィ推論回路のブロック図
を示す。ファジィ推論回路(ファジィ後件部)は重心を
求める第1の重心演算手段138と、重心変換手段13
9からなる。
【0086】第1の重心演算手段138の実施例である
第1の重心演算回路は多入力の加算手段310〜31
2、減算手段313、除算手段314からなる。多入力
加算手段310は、3倍する代わりに3並列にされた前
件部演算手段71(図5)から出力された確度信号95
と、2倍する代わりに2並列にされた確度信号96と、
確度信号97との加算を行い、多入力加算手段311
は、3倍する代わりに3並列にされた確度信号101
と、2倍する代わりに2並列にされた確度信号100
と、確度信号99の加算を行う。減算手段313は、多
入力加算手段311から出力された信号316より多入
力加算手段310から出力された信号315を減算す
る。なお、確度信号98の重みH0 は0倍であるため加
算も減算もされない。
【0087】また、多入力加算手段312により、確度
信号95〜101の総和318が求められる。そして、
除算手段314において減算手段313の出力317を
多入力加算手段312の出力318で除算することによ
り重心が求められる。
【0088】重心変換手段139は本実施例ではルック
アップテーブル(図示していない)で実現している。特
開平5−153563号公報に示される方式では重心か
ら補間方向を求める場合、入力される数値(信号14
0)に3.5を加え、小数点以下を切り捨てた特性を実
現する構成であり、小数点以下の四捨五入も同時に行っ
ている。このとき、図10(a)に示す特性を格納した
テーブルで実現している。これにより、符号付きの数値
を7方向の補間ラインを示す‘0’から‘6’までの値
で表わすことができる。
【0089】図20に重心の変換方法の説明図を示す。
図20(a),(b)において横軸が重心の入力値で、
縦軸が変換された重心の出力を示す。破線で示す関数3
80,382は重心を全く変えない場合を示している。
重心変換手段139では、まず重心を関数381で変換
する。次に、得られた新たな重心を使って特開平5−1
53563号公報で示された方法(3.5の加算と小数
以下の切り捨て)で7方向の補間ラインを示す‘0’か
ら‘6’に値に直す。以上の2つの処理を合成してルッ
クアップテーブルで実現すると、図10(b)に示す特
性を格納したテーブルとなる。
【0090】図20(a)に示す関数381は、補間方
向が水平に近い補間方向となる方へ重心を寄せる特性を
持つ関数であり、入力される重心の値が正の場合は、入
力される重心の値以上の値に変換し、入力される重心の
値が負の場合は、入力される重心の値以下の値とする関
数である。
【0091】ファジィ推論を用いる相関検出補間方法は
各補間ラインの確度情報を総合判断するため、むしろ全
体としては重心が中心方向に寄りやすい傾向がある。し
たがって、空間周波数が低い場合は、図24で説明した
ようなパターンが起こりにくく、総合判断による補間方
向の選択が誤りにくいので、図20(a)に示す関数3
81で重心を変換して、水平に近い補間方向を選択しや
すくするとよい。
【0092】図20(a)に示す関数381で重心を変
換する重心変換手段139を備えた補間方向決定回路
は、図1で示した第2の補間方向決定手段2の実施例と
して使用できる。
【0093】なお、重心変換手段のルックアップテーブ
ルの内容を図10(a)に示す特性にしたもの(重心の
変換を行わないものに等しい)を、第2の補間方向決定
手段2の実施例としてもよい。
【0094】次に、重心の変換を図20(b)に示す方
法で行った場合について説明する。
【0095】図20(b)に示す関数383は、補間方
向が垂直に近い補間方向となる方へ重心を寄せる特性を
持つ関数であり、入力される重心の値が正の場合は、入
力される重心の値以下の値に変換し、入力される重心の
値が負の場合は、入力される重心の値以上の値とする関
数である。したがって、図10(c)に示すような特性
を持つルックアップテーブルを持つとよい。
【0096】図20(b)に示す関数で重心を変換する
重心変換手段139を備えた補間方向決定回路は、図1
で示した第1の補間方向決定手段1の実施例として使用
できる。
【0097】なお、ファジィ推論を行う場合に候補とな
る補間ラインの数を減らした構成の方向決定手段を第1
の補間方向決定手段1としてもよい。例えば、補間ライ
ン数を7つから5つに減らした構成がある(図示してい
ない)。
【0098】図19に本発明の別の実施例の補間方向決
定手段(相関検出補間装置)におけるファジィ推論手段
(ファジィ後件部)の実施例であるファジィ推論回路の
ブロック図を示す。図19に示すファジィ推論回路は、
確度情報の和を変換する確度情報和変換手段321を備
えた補間方向の重心を求める第2の重心演算手段320
および補間ラインを決定する補間ライン決定手段322
からなる。
【0099】図9に示すファジィ推論回路と異なる点
は、図9に示すファジィ推論回路の場合は重心演算後の
重心を所定の関数(所定の第1の関数)で変換するのに
対し、図19に示すファジィ推論回路の場合は重心演算
前に重心演算の分母となる確度情報の和を所定の関数
(所定の第2の関数)で変換する点である。確度情報は
重心演算の分子にも使われているので、両者は違った処
理結果となる。
【0100】図21に確度情報の和の変換関数の一例で
ある確度情報和変換関数を示す。図21において横線は
入力される確度情報の和で縦線は出力される変換後の確
度情報の和を示す。破線で示す関数384は確度情報の
和を全く変えない場合の関数である。関数385が確度
情報の和を変換する関数である。本実施例では関数38
4を点386を中心として右回りに回転させたものを確
度情報和変換関数としている。一般には、入力される確
度情報の和が所定の第2のしきい値387よりも小さけ
れば、出力される確度情報の和を入力される確度情報の
和以上の値に変換し、入力される確度情報の和が所定の
第2のしきい値387以上であれば、出力される確度情
報の和を入力される確度情報の和以下の値に変換する関
数であればよい。
【0101】以上の関数で確度情報の和を変換すると、
所定の第2のしきい値387より確度情報の和が小さい
場合、変換された確度情報の和である分母が大きくなり
重心が中心寄りになり、垂直に近い補間方向を選択しや
すくなる。逆に、確度情報の和が所定の第2のしきい値
387以上の場合は分母が小さくなるため、重心が中心
から離れやすくなり、水平に近い補間方向を選択しやす
くなる。
【0102】総合的にみると、確度情報の和が小さいこ
とは全補間方向の信頼度が低いことを表し、逆に確度情
報の和が大きい場合は(確度が高い)ある程度信頼でき
る補間方向が存在することを表している。したがって、
確度情報の和が小さい場合は、垂直に近い補間方向を選
択するようにし、逆に確度情報の和が大きい場合は、前
述したようにファジィ推論の特性から重心が中心寄りに
なりやすいので、重心演算の分母となる確度情報の和を
小さい値に変換して、重心を水平の補間方向寄りに変換
するとよい。以上により補間ミスが軽減され、水平に近
い補間方向が選ばれやすくなる。
【0103】図19に示したファジィ推論回路を備えた
(相関検出)補間方向決定回路は図1に示した第2の補
間方向決定手段2の実施例として使用できる。
【0104】なお、空間周波数による切り換えを行わず
単独で図19に示したファジィ推論回路を備えた相関検
出補間装置を構成しても、優れた補間性能が得られる。
【0105】次に、図19に示したファジィ推論回路の
動作について説明する。第2の重心演算手段320の実
施例である第2の重心演算回路は、多入力の加算手段3
23〜325、減算手段326、除算手段327および
確度情報和変換手段321からなる。多入力加算手段3
23は、3倍する代わりに3並列にされた前件部演算手
段71(図5)から出力された確度信号95と、2倍す
る代わりに2並列にされた確度信号96と、確度信号9
7との加算を行い、多入力加算手段324は、3倍する
代わりに3並列にされた確度信号101と、2倍する代
わりに2並列にされた確度信号100と、確度信号99
の加算を行う。減算手段326は、多入力加算手段32
4から出力される信号329より多入力加算手段323
から出力された信号328を減算する。なお、確度信号
98の重みH0 は0倍であるため加算も減算もされな
い。
【0106】また、多入力加算手段325により、確度
信号95〜101の総和331が求められる。確度情報
の和331は確度情報和変換手段321で変換され変換
後の確度情報和332となる。確度情報和変換手段32
1は図21に示した変換を行うルックアップテーブルで
構成できる。除算手段327において減算手段326の
出力330を確度情報和変換手段321から出力される
変換後の確度情報和332で除算することにより重心が
求められる。
【0107】第2の重心演算手段320から出力された
重心情報333は補間ライン決定手段322に入力され
る。補間ライン決定手段322では重心情報333から
補間方向を求める場合、入力される数値(信号333)
に3.5を加え、小数点以下を切り捨てた特性を実現す
る構成であり、小数点以下の四捨五入も同時に行ってい
る。このとき、図10(a)に示す特性を格納したテー
ブルで実現している。
【0108】これにより、符号付きの数値を7方向の補
間ラインを示す‘0’から‘6’までの値で表す。
【0109】図11は図1における第1の補間方向決定
手段1の別の実施例である第1の補間方向決定回路のブ
ロック図である。第1の補間方向決定回路は、1画素の
遅延を行う遅延手段142〜149、画素レベル差を演
算することにより相関値を検出する減算手段150〜1
52、一走査線期間の遅延を行う垂直遅延手段141お
よび各方向の相関性を比較して補間方向を決定する補間
方向比較手段153からなる。
【0110】画像入力端子から入力された画像信号6は
水平遅延手段142〜145により、図22に示すよう
なCライン上の3画素Cn-1 ,Cn ,Cn+1 の情報に変
換される。同様に、垂直遅延手段141と水平遅延手段
146〜149により図22に示すようなAライン上3
画素An-1 ,An ,An+1 の情報に変換される。なお、
遅延手段142,143,146,147は図5に示し
た補間方向決定回路と遅延時間を合わせるためのもので
あり、このように構成することによって遅延手段をそれ
ぞれの回路で共有することができるようになる。(本実
施例では別の回路として説明する。) 減算手段150〜152は、Aライン上の画素とCライ
ン上の画素の減算を行い各種方向のレベル差を算出する
もので、減算手段150は図22におけるAn- 1 ,C
n+1 の補間方向におけるレベル差161を算出する。同
様に減算手段151,152は各補間方向のレベル差1
62,163を算出する。補間方向比較手段153では
入力された各方向のレベル差161〜163を用いて補
間方向7を決定する。
【0111】図12に図11における補間方向比較手段
153の実施例である補間方向比較回路のブロック図を
示す。補間方向比較回路は比較器165〜167、デコ
ーダ168および選択回路169からなる。
【0112】図11の減算手段150から出力されたレ
ベル差161および減算手段151から出力されたレベ
ル差162は比較器165に入力される。比較器165
はレベル差161がレベル差162より小さければロー
レベル信号を信号線173に出力し、それ以外はハイレ
ベル信号を信号線173に出力する。同様に、比較器1
66はレベル差162がレベル差163より小さければ
ローレベル信号を出力し、それ以外はハイレベル信号を
出力する。同じく、比較器167はレベル差163がレ
ベル差161より小さければローレベル信号を出力し、
それ以外はハイレベル信号を出力する。
【0113】デコーダ168では比較器165〜167
の出力信号173〜175から補間方向を決定する。デ
コーダ168はレベル差162が最小のレベル差の1つ
であるとき、信号線177にハイレベル信号を出力し、
信号線176,178にローレベルを出力する。また、
デコーダ168はレベル差162が最小ではなく、かつ
レベル差161が最小のレベル差の1つであるとき、信
号線176をハイレベルにし、信号線177,178を
ローレベルにする。また、デコーダ168はレベル差1
63がレベル差161,162より小さい場合、信号線
178にハイレベル信号を出力し、信号線176、17
7にローレベル信号を出力する。
【0114】信号線176〜178は選択回路169に
入力される。選択回路169はスリーステートのバッフ
ァゲート170〜172からなる。なお、バッファゲー
ト170〜172はそれぞれ3ビットの信号をスリース
テートで出力する。信号線176がハイレベルのときバ
ッファゲート170は値‘2’を信号線7に出力し、信
号線177がハイレベルのときバッファゲート171は
値‘3’を信号線7に出力し、信号線178がハイレベ
ルのときバッファゲート172は値‘4’を信号線7に
出力する。
【0115】値‘2’〜値‘4’はそれぞれ補間方向を
表し、図5で示した補間方向決定回路の出力信号8との
整合(同じ値が同じ補間方向を示すこと)が取られてい
る。
【0116】また、図示しなかったが、クロックも同期
されており、遅延時間も調整されている。
【0117】図13は空間周波数検出手段3の実施例で
ある空間周波数検出回路のブロック図である。空間周波
数検出回路は、3画素の遅延を行う遅延手段181〜1
84、画素レベル差を演算する減算手段185〜19
0、一走査線期間の遅延を行う垂直遅延手段180、お
よび水平の空間周波数を判定する空間周波数判定手段1
91からなる。
【0118】画像入力端子から入力された画像信号6は
遅延手段181により3画素遅延され、さらに遅延手段
182により3画素遅延(合計6画素遅延)される。し
たがって、図4における画素40,43,46の注目画
素の下部走査線の情報(代表値)を得ることができる。
同様に、垂直遅延手段180と遅延手段183,184
により注目画素の上部走査線の情報(代表値)を得るこ
とができる。これらの代表値6,192〜196の情報
を用いて、上下それぞれの走査線における中央レベル変
化値と両端レベル変化値を求める。減算手段185〜1
90では中央レベル変化値、両端レベル変化値および空
間周波数情報を求めるために必要なレベル差197〜2
02が求められる。得られたレベル差197〜202は
空間周波数判定手段191に入力され、水平の空間周波
数情報が検出される。
【0119】図14は空間周波数判定手段191の実施
例である空間周波数判別回路のブロック図である。空間
周波数判定回路は、注目画素周辺の上部走査線上の空間
周波数を検出する上部空間周波数検出手段205と、注
目画素周辺の下部走査線上の空間周波数を検出する下部
空間周波数検出手段206と、前記上部空間周波数検出
手段205から出力される上部空間周波数情報354,
355と前記下部空間周波数検出手段206から出力さ
れる下部空間周波数情報370,371を比較し、高い
方の空間周波数情報を出力する空間周波数比較手段20
7とからなる。
【0120】図14に示す空間周波数判定回路は水平の
空間周波数を3つのグループに分類している。まず上部
空間周波数検出手段205の実施例である上部空間周波
数検出回路について説明する。
【0121】上部空間周波数検出回路は、加算手段34
0、除算手段341,342、比較器343,344お
よび論理素子345からなる。まず、上部走査線の中央
レベル変化値348を求めるため、レベル差197とレ
ベル差198とを加算手段340で加算し、除算手段3
41で1/2にして平均化する。次に除算手段342に
おいて、中央レベル変化値348をレベル差(両端レベ
ル変化値)199で除算する。得られた比349を比較
器343でしきい値350と比較する。比較器343は
比349がしきい値350より大きければハイレベル信
号を信号線354に出力する。信号線354がハイレベ
ルであることは上部空間周波数が高いことを示す。な
お、このとき論理素子345はローレベル信号を信号線
355に出力する。
【0122】一方、比349は比較器344でしきい値
351と比較される。比較器344は比349がしきい
値351よりも大きければハイレベル信号を信号線35
3に出力する。論理素子345は信号線354がローレ
ベルで、信号線353がハイレベルのとき、ハイレベル
信号を信号線355に出力する。信号線355がハイレ
ベルであることは上部空間周波数が高くも低くもないこ
とを示す。また、信号線354,355の両方ともロー
レベルの場合は上部空間周波数が低いことを示す。
【0123】下部空間周波数検出回路は、加算手段35
6、除算手段357,358、比較器359,360お
よび論理素子361からなる。まず、下部走査線の中央
レベル変化値364を求めるため、レベル差200とレ
ベル差201とを加算手段356で加算し、除算手段3
57で1/2にして平均化する。次に除算手段358に
おいて、中央レベル変化値364をレベル差(両端レベ
ル変化値)202で除算する。得られた比365を比較
器359でしきい値366と比較する。比較器359は
比365がしきい値366より大きければハイレベル信
号を信号線370に出力する。信号線370がハイレベ
ルであることは下部空間周波数が高いことを示す。な
お、このとき論理素子361はローレベル信号を信号線
371に出力する。
【0124】一方、比365は比較器360でしきい値
367と比較される。比較器360は比365がしきい
値367よりも大きければハイレベル信号を信号線36
9に出力する。論理素子361は信号線370がローレ
ベルで、信号線369がハイレベルのとき、ハイレベル
信号を信号線371に出力する。信号線371がハイレ
ベルであることは下部空間周波数が高くも低くもないこ
とを示す。また、信号線370,371の両方ともロー
レベルの場合は上部空間周波数が低いことを示す。
【0125】なお、しきい値350としきい値366は
同じ値で、例えば値‘2’がある。
【0126】また、しきい値351としきい値367は
同じ値で、例えば値‘1’がある。
【0127】空間周波数比較手段207は、論理素子3
71〜374からなる。空間周波数比較手段207は上
部空間周波数情報354,355と下部空間周波数情報
370,371を比較し、空間周波数が高い方を出力す
る。論理素子371は信号線354と信号線370とに
おいて、少なくとも一方がハイレベルの場合にハイレベ
ル信号を信号線9Aに出力する。信号線9Aがハイレベ
ルのとき、信号線9B,信号線9Cはローレベル信号と
なる。信号線9Aがハイレベルになることは、上部空間
周波数と下部空間周波数の少なくとも一方が高い周波数
であることを示す。
【0128】論理素子372がハイレベル信号を信号線
375に出力するのは、信号線355と信号線371と
において、少なくとも一方がハイレベルのときである。
信号線9Aがローレベルで、信号線375がハイレベル
のとき、論理素子373はハイレベル信号を信号線9B
に出力する。このとき、信号線9Cはローレベルにな
る。信号線9Bがハイレベルになることは、上部空間周
波数と下部空間周波数との両方が高い周波数ではなく、
かつ上部空間周波数と下部空間周波数の少なくとも一方
が高くも低くもない空間周波数を持つことを示す。ま
た、信号線9Cがハイレベルになることは、上部空間周
波数と下部空間周波数の両方とも空間周波数が低いこと
を示す。
【0129】以上により、空間周波数を3つのグループ
に分類できる。得られた信号線9A〜9Cの情報が空間
周波数情報9となる。
【0130】なお、水平の空間周波数の高低の判断基準
値は、入力画像および使用される装置によって異なる。
【0131】また、装置を簡単化するため上部空間周波
数検出手段のみ、あるいは下部空間周波数検出手段のみ
の構成にしてもよい。
【0132】図14に示す空間周波数判定回路では水平
の空間周波数の判定を誤る可能性がある。これは、代表
値を中央とその両端の画素としているためであり、誤り
を減らすには、入力画像(ムービーやLD等)により代
表値の取り方を変えたり(グループ毎の平均レベルやメ
ディアン値を代表値にする方法がある)、複数の代表値
を用いて空間周波数判定回路を構成する等の応用が考え
られる。
【0133】また、本実施例の空間周波数判定回路では
水平の空間周波数を3つのグループに分離したが、3つ
に限られるものではない。
【0134】また、空間周波数検出手段3として、帯域
フィルタ等を用いて水平の空間周波数を検出してもよ
い。
【0135】図15は図1における補間方向合成手段4
の実施例である補間方向合成回路のブロック図を示した
ものである。補間方向合成回路は平均を求める演算手段
225およびスリーステートのバッファゲート226〜
228からなる。第1の補間方向決定手段1によって求
められた補間方向信号7と、第2の補間方向決定手段2
によって求められた補間方向信号8とは演算手段225
に入力され平均が取られる。本実施例では、補間方向の
情報7は‘0’〜‘6’の値をとる(前述)。
【0136】したがって、例えば補間方向信号7が値
‘0’で補間方向信号8が値‘2’の場合は演算手段2
25から出力される補間方向信号229は値‘1’にな
る。なお、演算手段225では小数点以下は四捨五入さ
れる。これらの補間方向信号7,8,229のうちの1
つがバッファゲート226〜228によって選択され、
補間方向合成信号10として出力される。本実施例では
空間周波数検出手段3の出力信号9Aがハイレベル(水
平の空間周波数が高い)の場合は第1の補間方向決定手
段1から出力される補間方向信号7が選ばれ、出力信号
9Cがハイレベル(水平の空間周波数が低い)の場合は
第2の補間方向決定手段2から出力される補間方向信号
8が選ばれ、出力信号9Bがハイレベル(水平の空間周
波数が高くも低くもない)の場合は演算手段225によ
って出力される補間方向信号229が選択され、補間合
成信号10となる。
【0137】図16は図1における補間画素生成手段5
の実施例である補間画素生成回路のブロック図である。
補間画素生成回路は、1画素の遅延を行う遅延手段23
1〜242、画素の平均を求める演算手段244〜25
0、一走査線期間の遅延を行う垂直遅延手段230およ
び選択手段251からなる。
【0138】演算手段244〜250は、図24に示す
ところのAライン上の画素とCライン上の画素の相加平
均演算を行う演算手段である。演算手段244は図24
における右下がりのAn-3 ,Cn+3 の補間方向における
補間値265を算出する。演算手段245は図24にお
けるAn-2 ,Cn+2 の補間方向における補間値266を
算出する。同様に、演算手段246〜250はそれぞれ
の補間方向における補間値267〜271を算出する。
【0139】選択手段251は図1における補間方向合
成手段4から出力される補間方向合成信号10を用い
て、これらの7種類の補間値265〜271のうちの1
つを選び、映像出力端子に出力する。
【0140】図17は図16における選択手段251の
実施例である選択回路のブロック図である。図17に示
す選択回路は、デコーダ280およびスリーステートの
バッファゲート281〜287からなる。図1における
補間方向合成手段4から出力された補間方向合成信号1
0はデコーダ280に入力され、それぞれ補間方向の補
間値265〜271のうちいずれか1つを選択するよう
な選択信号288〜294を出力する。スリーステート
のバッファゲート281〜287は選択信号288〜2
94のいずれか1つがハイレベルになったときに、対応
するバッファゲートがアクティブになり、選択された補
間ラインの補間値が補間画素信号11として画像出力端
子から出力される。なお、バッファゲート281〜28
7の出力はワイヤードオアされている。
【0141】本実施例では、補間方向決定手段は第1の
補間方向決定手段1と第2の補間方向決定手段2の2つ
しか示されていないが、2つに限るものではなく、多数
存在してもよい。また、補間方向決定手段は、本実施例
の方法に限定されるものではない。
【0142】また、図5,図11,図13,図16に示
した遅延手段などの、回路上重複する部分はまとめた構
成にしてもよい。例えば、一走査線期間の遅延を行う垂
直遅延手段62,141,180,230は装置の上で
同一の回路にしてもよい。
【0143】図3は本発明の別の実施例における空間周
波数適応補間装置のブロック図を示すものである。図3
に示す空間周波数補間装置は、第1の補間方向決定手段
20、第2の補間方向決定手段21、空間周波数検出手
段22、第1の補間画素生成手段23、第2の補間画素
生成手段24および補間画素合成手段25からなる。
【0144】まず、画像信号26が第1の補間方向決定
手段20に入力され、第1の補間方向が決定される。同
時に画像信号26は第2の補間方向決定手段21にも入
力され、第2の補間方向が決定される。第1の補間方向
決定手段20から出力された第1の補間方向信号27に
よって、第1の補間画素生成手段23は画像信号26か
ら第1の補間画素信号30を生成する。同様に、第2の
補間方向決定手段21から出力された第2の補間方向信
号28を用いて、第2の補間画素生成手段24は画像信
号26から第2の補間画素信号31を生成する。
【0145】また、空間周波数検出手段22は注目画素
周囲の水平の空間周波数を検出し、空間周波数情報29
を出力する。補間画素合成手段25では第1の補間画素
信号30と第2の補間画素信号31を空間周波数情報2
9を用いて合成する。なお、補間画素合成手段25で第
1の補間画素信号30と第2の補間画素信号31を合成
する代わりに、第1の補間画素信号30と第2の補間画
素信号31のいずれかを選択する構成にしてもよい。
【0146】図3における第1の補間方向決定手段20
は、図11に示した第1の補間方向決定回路と同じ構成
で実現できる。また、第2の補間方向決定手段21は、
図5に示した補間方向決定回路(例えば、図19に示す
ファジィ推論回路を備えたもの)と同じ構成で実現でき
る。また、空間周波数検出手段22は、図13に示した
空間周波数検出回路と同じ構成で実現できる。
【0147】また、第1の補間画素生成手段23並びに
第2の補間画素生成手段24は、図16に示した補間画
素生成回路と同じ構成で実現できる。
【0148】図18に補間画素合成手段25の実施例で
ある補間画素合成回路のブロック図を示す。補間画素合
成回路は、平均を求める演算手段303およびスリース
テートのバッファゲート300〜302からなる。
【0149】第1の補間画素生成手段23によって生成
された第1の補間画素信号30と、第2の補間画素生成
手段24によって生成された第2の補間画素信号31は
演算手段303に入力され平均が取られる。第1の補間
画素信号30、第2の補間画素信号31および演算手段
303から出力される補間画素信号304のうちの1つ
が、バッファゲート300〜302によって選択され補
間画素信号32として出力される。
【0150】本実施例では空間周波数検出手段22の出
力信号29Aがハイレベル(水平の空間周波数が高い)
の場合は、第1の補間画素生成手段23から出力される
補間画素信号30が選ばれ、空間周波数検出手段22か
ら出力される出力信号29Cがハイレベル(水平の空間
周波数が低い)の場合は第2の補間画素生成手段24か
ら出力される補間画素信号31が選ばれ、出力信号9B
がハイレベル(水平の空間周波数が高くも低くもない)
の場合は演算手段303から出力される補間画素信号3
04が選択される構成になっている。
【0151】以上の構成をとることによって、補間画素
の合成もしくは選択が可能となる。
【0152】最初の実施例で示した空間周波数適応補間
装置との違いは、最初の実施例の場合に空間周波数適応
補間装置で生成される補間画素信号11が、必ず補間さ
れる画素を通る補間ライン上の上下の画素の平均値であ
るのに対し、本実施例における空間周波数適応補間装置
で生成される補間画素信号32は、必ずしも補間される
画素を通る補間ライン上の上下の画素の平均値にはなっ
ていないことである。
【0153】つまり、演算手段303で平均をとること
により、どの補間ライン上の上下の画素の平均値とも等
しくない補間画素が生成される可能性がある点が異な
る。
【0154】本実施例では選択する補間画素信号を3つ
(補間画素信号30,31,304)にしたが、3つに
限られるものではなく、演算手段303も平均ではな
く、水平の空間周波数の重みによって連続的に変化する
構成にしてもよい。
【0155】また、本実施例では補間方法決定手段並び
に補間画素生成手段はそれぞれ2つずつにしているが、
これらは2つに限られるものではない。
【0156】また、すべての実施例でモノクロ情報を例
にとって説明したが、カラー情報にも適用できる。カラ
ー情報については、R,G,B独立して適用する方法は
適切でなく、レベルとして輝度信号あるいはG信号を用
いて相関を検出し、R,G,Bに対して同じ方向に補間
する手法が適切である。
【0157】また、遅延手段として、ラッチやフリップ
フロップ等を用いて、所定クロックで同期した同期回路
で構成してもよい。
【0158】また、本実施例ではハードウエア構成で説
明したが、命令を実行するCPU(もしくはDSP)、
CPUに与える命令やテーブルを格納するROM、CP
Uが命令を実行するためのワークエリアおよびCPUが
本発明の補間をするために用いる走査線3本分のライン
バッファのためのRAM、フィールド映像信号を取り込
んだりCPUが補間したフレーム映像信号を出力するた
めのIOポートとでCPUシステムを構成し(図示して
いない)、実質的に同一なソフトウエアルーチンを用い
て実現してもよい。
【0159】
【発明の効果】
(1) 請求項1の空間周波数適応補間方法によれば、
注目画素周辺の水平の空間周波数に適応して補間方向決
定ステップを選択し補間ラインを決定するから、空間周
波数が高い場合の補間ミスを少なくした状態で水平に近
い方向も補間することができる。
【0160】(2) 請求項2の空間周波数適応補間方
法によれば、中央グループと左グループの差である第1
のレベル差と中央グループと右グループの差である第2
のレベル差との平均のレベル差を求めるとともに、左グ
ループと右グループの差である第3のレベル差を求め、
平均のレベル差と第3のレベル差との比較に基づいて空
間周波数情報を生成するから、注目画素周辺の水平の空
間周波数の検出および判定を合理的に行うことができ、
空間周波数情報を容易に生成できる。
【0161】(3) 請求項3の空間周波数適応補間方
法によれば、平均のレベル差の第3のレベル差に対する
比を求め、この比が所定のしきい値より大きいときは水
平の空間周波数が高いものとして垂直に近い第1の領域
に対する補間方向の判別精度の高い第1の補間方向決定
ステップで補間ラインを決定し、所定のしきい値以下で
あるときは水平の空間周波数が高くないとして水平に近
い第2の領域に対する判別精度が高い第2の補間方向設
定ステップで補間ラインを決定するようにしたので、上
部走査線上の画素と下部走査線上の画素との相関性の高
さの判定における精度を高いものとできる。
【0162】(4) 請求項4の空間周波数適応補間装
置によれば、注目画素周辺の水平の空間周波数に適応し
て補間ラインを合成するから、空間周波数が高い場合の
補間ミスを少なくした状態で水平に近い方向も補間する
ことができる。
【0163】(5) 請求項5の空間周波数適応補間装
置によれば、複数の補間方向決定手段から出力される複
数の補間方向信号を空間周波数情報に基づいて単に1つ
だけ選択するようにしたので、構成を簡素化することが
できる。
【0164】(6) 請求項6の空間周波数適応補間装
置によれば、注目画素周辺の水平の空間周波数に適応し
て補間画素を合成するから、空間周波数が高い場合の補
間ミスを少なくした状態で水平に近い方向も補間するこ
とができる。予め生成された複数の補間画素を合成する
ので、補間ライン上の対の画素の平均値とは異なる値の
補間画素も生成でき、きめの細かい補間が可能となる。
【0165】(7) 請求項7の空間周波数適応補間装
置によれば、複数の補間画素生成手段から出力される複
数の補間画素信号を空間周波数情報に基づいて単に1つ
だけ選択するようにしたので、構成を簡素化することが
できる。
【0166】(8) 請求項8の空間周波数適応補間装
置によれば、第1の補間方向決定手段として注目画素を
中心に垂直に近い第1の領域の判別精度の高いものと
し、第2の補間方向決定手段として注目画素を中心に水
平に近い第2の領域の判別精度を高いものとするといっ
た具合に、それぞれの空間周波数に適した補間方向決定
手段を用いることができる。
【0167】(9) 請求項9の空間周波数適応補間装
置によれば、第1の補間方向決定手段が候補とする補間
ライン数を第2の補間方向決定手段が候補とする補間ラ
イン数よりも少なくすることで第1の補間方向決定手段
を垂直に近い第1の領域で判別精度の高いものにしてあ
る。
【0168】(10) 請求項10の空間周波数適応補
間装置によれば、ファジィ後件部がファジィ前件部によ
る相関性の判断に基づいて複数の補間ラインの中から補
間すべき方向を決定する。このとき、重心演算手段で得
られた補間方向の重心を所定の第1の関数で変換する
が、どのような関数を採用するかによって、補間すべき
方向としての候補を種々の条件に応じた適切なものに調
整することができる。
【0169】ところで、ファジィ推論を用いると各補間
ラインの確度情報を総合判断するため全体としては重心
が中心方向に寄りやすい傾向がある。一方、水平の空間
周波数が低い場合は補間方向の選択に誤りが生じにくい
という性質がある。そこで、 (11) 請求項11の空間周波数適応補間装置によれ
ば、前記所定の第1の関数を、補間方向の重心が水平に
近い補間方向の場合、さらに水平に近い補間方向に寄せ
る特性を持つ関数にしてあり、そのような重心変換手段
を有する補間方向決定手段は、注目画素を中心に水平に
近い領域の判別精度が高い補間方向決定手段に適したも
のとして提供することができる。
【0170】(12) 請求項12の空間周波数適応補
間装置によれば、前記所定の第1の関数を、補間方向の
重心を垂直に近い補間方向に寄せる特性を持つ関数にし
てあり、そのような重心変換手段を有する補間方向決定
手段は、注目画素を中心に垂直に近い領域の判別精度が
高い補間方向決定手段に適したものとして提供すること
ができる。
【0171】(13) 請求項13の空間周波数適応補
間装置によれば、ファジィ後件部がファジィ前件部によ
る相関性の判断に基づいて複数の補間ラインの中から補
間すべき方向を決定する際の重心演算の前に、重心演算
の分母となる補間ライン毎の相関性の確度情報の和を所
定の第2の関数で変換するが、どのような関数を採用す
るかによって、補間すべき方向としての候補を種々の条
件に応じた適切なものに調整することができる。
【0172】ところで、確度情報の和が小さいことは全
補間方向が信頼度が低いことを意味し、確度情報の和が
大きいことはある程度信頼できる補間方向が存在するこ
とを意味している。そこで、 (14) 請求項14の空間周波数適応補間装置によれ
ば、前記所定の第2の関数として、確度情報の和が所定
の第2のしきい値よりも小さいときに確度情報の和を元
の確度情報の和以上の値に変換し、かつ、確度情報の和
が所定の第2のしきい値以上のときに確度情報の和を元
の確度情報の和以下の値に変換するような関数としてあ
る。そのような確度情報和変換手段を有する補間方向決
定手段は、全体として、確度情報の和が大きいときは、
ファジィ推論の特性から重心が中心寄りになりやすいこ
とに抗するように水平に近い補間方向を選択することに
なり、水平に近い補間方向を選ばれやすくする。また、
確度情報の和が小さいときは垂直に近い補間方向が選ば
れやすくなり、補間ミスが低減する。
【0173】(15) 請求項15の空間周波数適応補
間装置によれば、いずれも注目画素周辺の走査線上の画
素集合を用いて水平の空間周波数を検出する上部空間周
波数検出手段と下部空間周波数検出手段との少なくとも
一方を備えていればよいとするものであるが、上下いず
れか一方だけとすれば構成を簡単にすることができ、両
方にすれば最終的な補間方向の選択をより高精度に行う
ことができる。
【0174】(16) 請求項16の空間周波数適応補
間装置によれば、上部空間周波数検出手段と下部空間周
波数検出手段と高い方の空間周波数情報を出力する空間
周波数比較手段との3つの手段により、補間方向決定手
段の選択を合理的に行うことができる。
【0175】(17) 請求項17の空間周波数適応補
間装置によれば、中央グループと左グループの差である
第1のレベル差と中央グループと右グループの差である
第2のレベル差との平均のレベル差を求めるとともに、
左グループと右グループの差である第3のレベル差を求
め、平均のレベル差と第3のレベル差との比較に基づい
て空間周波数情報を生成するから、注目画素周辺の水平
の空間周波数の検出および判定を合理的に行うことがで
き、空間周波数情報を容易に生成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における空間周波数適応補間装
置のブロック図である。
【図2】本発明の実施例における空間周波数適応補間方
法の手順を示したフローチャートである。
【図3】本発明の別の実施例における空間周波数適応補
間装置のブロック図である。
【図4】本発明の実施例における水平の空間周波数を検
出する方法の説明図である。
【図5】本発明の補間方向決定手段の実施例である補間
方向決定回路のブロック図である。
【図6】図5における前件部演算手段71の実施例であ
る前件部演算回路のブロック図である。
【図7】図5における前件部演算手段71の実施例にお
ける第1と第2のメンバーシップ関数の特性を示すグラ
フである。
【図8】図5におけるファジィ推論手段72の実施例に
おけるファジィ後件部のメンバーシップ関数の特性を示
すグラフである。
【図9】図5における本発明のファジィ推論手段72の
実施例であるファジィ推論回路のブロック図である。
【図10】図9における重心変換手段12の補間方向を
決定するテーブルの特性を示すグラフである。
【図11】図1における第1の補間方向決定手段1の実
施例である第1の補間方向決定回路のブロック図であ
る。
【図12】図11における補間方向比較手段153の実
施例である補間方向比較回路のブロック図である。
【図13】図1における空間周波数検出手段3の実施例
である空間周波数検出回路のブロック図である。
【図14】図13における空間周波数判定手段191の
実施例である空間周波数判定回路のブロックである。
【図15】図1における補間方向合成手段4の実施例で
ある補間方向合成回路のブロック図である。
【図16】図1における補間画素生成手段5の実施例で
ある補間画素生成回路のブロック図である。
【図17】図16における選択手段251の実施例であ
る選択回路のブロック図である。
【図18】図3における補間画素合成手段25の実施例
である補間画素合成回路のブロック図である。
【図19】図5における本発明の別のファジィ推論手段
72の実施例であるファジィ推論回路のブロック図であ
る。
【図20】図9における重心変換手段139の重心の変
換方法の説明図である。
【図21】図19における確度情報和変換手段321で
用いる確度情報和変換関数の説明図である。
【図22】従来の相関検出を有した補間方法の説明図で
ある。
【図23】従来の補間ミスが発生する画像例の説明図で
ある。
【図24】水平の空間周波数が高い画像例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1,20 第1の補間方向決定手段 2,21 第2の補間方向決定手段 3,22 空間周波数決定手段 4 補間方向合成手段 5 補間画素生成手段 23 第1の補間画素生成手段 24 第2の補間画素生成手段 25 補間画素合成手段 40〜46 画素 47 左グループ 48 中央グループ 49 右グループ 50〜61,142〜149,231〜242 遅延手
段 62,141,180,230 一走査線期間の遅延を
行う垂直遅延手段 64〜70,133,150〜152,185〜19
0,326 減算手段 63 最大最小決定手段 71 前件部演算手段 72 ファジィ推論手段(ファジィ後件部) 110〜116 第1のメンバーシップ関数 117〜122 第2のメンバーシップ関数 123 メンバーシップ関数選択手段 124〜127 ファジィ論理積演算手段 138 第1の重心演算手段 139 重心変換手段 153 補間方向比較手段 165〜167,343,344,359,360 比
較器 168,280 デコーダ 170〜172,226〜228,281〜287,3
00〜302スリーステートのバッファゲート 181〜184 3画素の遅延を行う遅延手段 191 空間周波数判定手段 205 上部空間周波数検出手段 206 下部空間周波数検出手段 207 空間周波数比較手段 255,244〜251,303 平均を求める演算手
段 251 選択手段 310〜312,323〜325 多入力の加算手段 314,327,341,342,357,358 除
算手段 320 第2の重心演算手段 321 確度情報和変換手段 322 補間ライン決定手段 340,356 加算手段 345,361,371,372,373,374 論
理素子 381,383 重心の変換関数 385 信頼度の和の変換関数 387 しきい値
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−3564(JP,A) 特開 平5−153563(JP,A) 特開 平2−131689(JP,A) 特開 平4−43590(JP,A) 特開 平5−207271(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/00 - 7/088 H04N 1/38 - 1/393

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 補間すべき走査線上の注目画素と前記注
    目画素の上に位置する上部走査線上の画素と前記注目画
    素の下に位置する下部走査線上の画素とを通る複数の角
    度の補間ラインを設定し、いずれかの方向に補間するこ
    とにより映像信号の走査線を補間する方法であって、前記注目画素ごとに前記複数の角度の補間ラインのうち
    の1つの補間ラインを選択する互いにアルゴリズムを異
    にする複数の補間方向決定ステップが用意されており、 前記注目画素周辺の水平の空間周波数を検出する空間周
    波数検出ステップと、前記空間周波数検出ステップで得られる空間周波数情報
    に基づいて、前記 複数の補間方向決定ステップのうちの
    1つを選択する補間処理選択ステップと、 前記補間処理選択ステップで選択された前記補間方向決
    定ステップにより得られた補間ラインを用いて前記注目
    画素を生成する補間画素生成ステップとで、 前記補間すべき走査線上の補間を行うことを特徴とする
    空間周波数適応補間方法。
  2. 【請求項2】 空間周波数検出ステップは、注目画素周
    辺の上部走査線上の画素集合と前記注目画素周辺の下部
    走査線上の画素集合との少なくとも一方の画素集合にお
    いて、前記注目画素近傍の中央グループと前記中央グル
    ープの左に存在する左グループと前記中央グループの右
    に存在する右グループとに分離したとき、前記中央グル
    ープの第1の代表値と前記左グループの第2の代表値と
    の第1のレベル差を求める第1のレベル差検出ステップ
    と、前記第1の代表値と前記右グループの第3の代表値
    との第2のレベル差を求める第2のレベル差検出ステッ
    プと、前記第1のレベル差と前記第2のレベル差との平
    均のレベル差を求める平均レベル差検出ステップと、前
    記第2の代表値と前記第3の代表値との第3のレベル差
    を求める第3のレベル差検出ステップと、前記平均のレ
    ベル差と前記第3のレベル差とを比較して空間周波数情
    報を生成する空間周波数判定ステップとからなることを
    特徴とする請求項1記載の空間周波数適応補間方法。
  3. 【請求項3】 空間周波数判定ステップは、平均のレベ
    ル差の第3のレベル差に対する比を求めたとき、前記比
    が所定の第1のしきい値よりも大きいならば注目画素を
    中心に垂直に近い第1の領域に対する補間方向の判別精
    度の高い第1の補間方向決定ステップを選択する空間周
    波数情報を生成し、前記比が前記所定の第1のしきい値
    以下ならば前記注目画素を中心に水平に近い第2の領域
    に対する判別精度が高い第2の補間方向決定ステップを
    選択する空間周波数情報を生成することを特徴とする請
    求項2記載の空間周波数適応補間方法。
  4. 【請求項4】 補間すべき走査線上の注目画素と前記注
    目画素の上に位置する上部走査線上の画素と前記注目画
    素の下に位置する下部走査線上の画素とを通る複数の角
    度の補間ラインを設定し、いずれかの方向に補間するこ
    とにより映像信号の走査線を補間する装置であって、前記注目画素ごとに前記複数の角度の補間ラインのうち
    の1つの補間ラインを求める互いにアルゴリズムを異に
    する複数の補間方向決定手段と、 前記注目画素周辺の水平の空間周波数を検出する空間周
    波数検出手段と、 前記空間周波数検出手段から出力される空間周波数情報
    基づいて、複数の前記補間方向決定手段から出力され
    る複数の補間方向信号を合成する補間方向合成手段と、 前記補間方向合成手段から出力される補間方向合成信号
    によって補間すべき前記注目画素を入力された画像信号
    から生成する補間画素生成手段とを備えたことを特徴と
    する空間周波数適応補間装置。
  5. 【請求項5】 補間方向合成手段は、空間周波数検出手
    段から出力される空間周波数情報によって、異なるアル
    ゴリズムに基づく複数の補間方向決定手段から出力され
    る複数の補間方向信号のうちいずれか1つを選択する手
    段であることを特徴とする請求項4記載の空間周波数適
    応補間装置。
  6. 【請求項6】 補間すべき走査線上の注目画素と前記注
    目画素の上に位置する上部走査線上の画素と前記注目画
    素の下に位置する下部走査線上の画素とを通る複数の角
    度の補間ラインを設定し、いずれかの方向に補間するこ
    とにより映像信号の走査線を補間する装置であって、前記注目画素ごとに前記複数の角度の補間ラインのうち
    の1つの補間ラインを求める互いにアルゴリズムを異に
    する複数の補間方向決定手段と、 複数の前記補間方向決定手段から出力されるそれぞれの
    補間方向信号によって補間画素信号を生成する複数の補
    間画素生成手段と、 前記注目画素周辺の水平の空間周波数を検出する空間周
    波数検出手段と、 前記空間周波数検出手段から出力される空間周波数情報
    によって複数の前記補間画素生成手段から出力される複
    数の前記補間画素信号を合成する補間画素合成手段とを
    備えたことを特徴とする空間周波数適応補間装置。
  7. 【請求項7】 補間画素合成手段は、空間周波数検出手
    段から出力される空間周波数情報によって、異なるアル
    ゴリズムに基づく複数の補間画素生成手段から出力され
    る複数の前記補間画素信号のうちいずれか1つを選択す
    る手段であることを特徴とする請求項6記載の空間周波
    数適応補間装置。
  8. 【請求項8】 複数の補間方向決定手段は、注目画素を
    中心に垂直に近い第1の領域の判別精度が高い第1の補
    間方向決定手段と、前記注目画素を中心に水平に近い第
    2の領域の判別精度が高い第2の補間方向決定手段とで
    あることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか
    に記載の空間周波数適応補間装置。
  9. 【請求項9】 第1の補間方向決定手段における注目画
    素を生成する場合に候補となる補間ライン数は、第2の
    補間方向決定手段における注目画素を生成する場合に候
    補となる補間ライン数よりも少ないことを特徴とする請
    求項8記載の空間周波数適応補間装置。
  10. 【請求項10】 補間方向決定手段の少なくとも1つ
    は、補間ラインを5方向以上設定し、補間ライン上の2
    つの画素について画素のレベル差を前記各補間ライン毎
    に演算する演算手段と、前記演算手段により得られたレ
    ベル差から各補間ライン毎の相関性を判断するファジィ
    前件部と、前記ファジィ前件部からの相関性の判断を基
    に前記補間ラインの中から補間すべき方向を決定するフ
    ァジィ後件部とを備え、前記ファジィ後件部は、前記補
    間すべき方向を求めるための第1の重心演算手段と、前
    記第1の重心演算手段で得られた補間方向の重心を所定
    の第1の関数で変換する重心変換手段とを備えたことを
    特徴とする請求項4から請求項9のいずれかに記載の空
    間周波数適応補間装置。
  11. 【請求項11】 空間周波数が低い場合に用いるとき、
    重心変換手段で用いられる所定の第1の関数は、補間方
    向の重心が水平に近い補間方向の場合、さらに水平に近
    い補間方向に寄せる特性を持つ関数であることを特徴と
    する請求項10記載の空間周波数適応補間装置。
  12. 【請求項12】 空間周波数が高い場合に用いるとき、
    重心変換手段で用いられる所定の第1の関数は、補間方
    向の重心を垂直に近い補間方向に寄せる特性を持つ関数
    であることを特徴とする請求項10記載の空間周波数適
    応補間装置。
  13. 【請求項13】 補間方向決定手段の1つは、補間ライ
    ンを5方向以上設定し、前記補間ライン上の2つの画素
    について画素のレベル差を前記各補間ライン毎に演算す
    る演算手段と、前記演算手段により得られたレベル差か
    ら各補間ライン毎の相関性を判断するファジィ前件部
    と、前記ファジィ前件部からの相関性の判断を基に前記
    補間ラインの中から補間すべき方向を決定するファジィ
    後件部とを備え、前記ファジィ後件部は、前記補間すべ
    き方向を求めるための第2の重心演算手段と、前記第2
    の重心演算手段で行われる重心演算の分母となる前記補
    間ライン毎の相関性の確度情報の和を所定の第2の関数
    で変換する確度情報和変換手段とを備えたことを特徴と
    する請求項4から請求項9のいずれかに記載の空間周波
    数適応補間装置。
  14. 【請求項14】 確度情報和変換手段で用いられる所定
    の第2の関数は、確度情報の和が所定の第2のしきい値
    よりも小さければ前記確度情報の和を前記確度情報の和
    以上の値に変換し、前記確度情報の和が前記所定の第2
    のしきい値以上ならば前記確度情報の和を前記確度情報
    の和以下の値に変換する関数であることを特徴とする請
    求項13記載の空間周波数適応補間装置。
  15. 【請求項15】 空間周波数検出手段は、注目画素周辺
    の前記上部走査線上の画素集合を用いて水平の空間周波
    数を検出する上部空間周波数検出手段と、前記注目画素
    周辺の下部走査線上の画素集合を用いて水平の空間周波
    数を検出する下部空間周波数検出手段との少なくとも一
    方を備え、補間方向合成手段もしくは補間画素合成手段
    に入力する空間周波数情報を生成することを特徴とする
    請求項4から請求項14のいずれかに記載の空間周波数
    適応補間装置。
  16. 【請求項16】 空間周波数検出手段は、注目画素周辺
    の上部走査線上の画素集合を用いて水平の空間周波数を
    検出する上部空間周波数検出手段と、前記注目画素周辺
    の下部走査線上の画素集合を用いて水平の空間周波数を
    検出する下部空間周波数検出手段と、前記上部空間周波
    数検出手段から出力される上部空間周波数情報と前記下
    部空間周波数検出手段から出力される下部空間周波数情
    報を比較して高い方の空間周波数情報を出力する空間周
    波数比較手段とを備え、補間方向合成手段もしくは補間
    画素合成手段に入力する空間周波数情報を生成すること
    を特徴とする請求項4から請求項15のいずれかに記載
    の空間周波数適応補間装置。
  17. 【請求項17】 上部空間周波数検出手段および下部空
    間周波数検出手段は、前記注目画素周辺の前記補間ライ
    ン上の上部走査線上もしくは下部走査線上の画素集合に
    おいて、前記注目画素近傍の中央グループと前記中央グ
    ループの左に存在する左グループと前記中央グループの
    右に存在する右グループに分離したとき、前記中央グル
    ープの第1の代表値と前記左グループの第2の代表値と
    の第1のレベル差を求める第1のレベル差検出手段と、
    前記第1の代表値と前記右グループの第3の代表値との
    第2のレベル差を求める第2のレベル差検出手段と、前
    記第1のレベル差と前記第2のレベル差との平均のレベ
    ル差を求める平均レベル差検出手段と、前記第2の代表
    値と前記第3の代表値との第3のレベル差を求める第3
    のレベル差検出手段と、前記平均のレベル差と前記第3
    のレベル差とを比較して水平の空間周波数情報を生成す
    る空間周波数判定手段とを備えることを特徴とする請求
    項16記載の空間周波数適応補間装置。
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