JP3437436B2 - 静電荷像現像用マゼンタトナー及びその製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用マゼンタトナー及びその製造方法

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JP3437436B2
JP3437436B2 JP04541498A JP4541498A JP3437436B2 JP 3437436 B2 JP3437436 B2 JP 3437436B2 JP 04541498 A JP04541498 A JP 04541498A JP 4541498 A JP4541498 A JP 4541498A JP 3437436 B2 JP3437436 B2 JP 3437436B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法及び静電
印刷法の如き画像形成方法で形成される静電荷像を現像
するためのマゼンタトナー及びその製造方法に関する。
【0002】詳しくは、本発明は高画質で色再現性に優
れ、摩擦帯電的に安定しているフルカラー画像形成用の
静電荷像現像用マゼンタトナー及びその製造方法に関す
る。
【0003】
【従来の技術】近年、デジタルフルカラー複写機やプリ
ンターが実用化され、解像力、階調性はもとより色むら
のない色再現性に優れた高画質画像が得られるようにな
ってきた。
【0004】デジタルフルカラー複写機においては、色
画像原稿を、B(ブルー)、G(グリーン)、R(レッ
ド)の各色フィルターで色分解した後、オリジナル画像
に対応した約20μm乃至約70μmのドット径からな
る潜像をY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シア
ン)、B(ブラック)の各色トナーを用い、加熱加圧定
着時の減色混合作用を利用して再現している白黒複写機
と比べ多量のトナーを感光体から中間転写体を介して、
又は、介さずに転写材に転写させる必要がある。
【0005】カラートナーの中でも、マゼンタトナー
は、肌色を再現するのに重要であり、さらに、人物像に
おける肌の色調はハーフトーンであることから、優れた
現像性も要求される。
【0006】従来よりマゼンタトナー用着色剤としてキ
ナクリドン系着色剤、チオインジゴ系着色剤、キサンテ
ン系着色剤、モノアゾ系着色剤、ペリレン系着色剤、ジ
ケトピロロピロール系着色剤が知られている。
【0007】例えば、特公昭49−46951号公報に
は、2、9−ジメチルキナクリドン顔料が提案され、特
開昭55−26574号公報にはチオインジゴ系顔料が
提案され、特開昭59−57256号公報にはキサンテ
ン系染料が提案され、特開平2−210459号公報に
はジケトピロロピロール系顔料が提案され、特公昭55
−42383号公報にはアントラキノン系染料が提案さ
れている。
【0008】さらに、着色剤透明性及び色味を調節する
ために、顔料化合物を単独で使用せず、特開平1−22
477号公報に記載されるような顔料−顔料、顔料−染
料の配合や、特開昭62−291669号公報(対応米
国特許No.4777105号明細書)のように混晶状
態でキナクリドン顔料を用いる方法も知られている。
【0009】これらのマゼンタ着色剤は結着樹脂と親和
性及び耐光性が良好であり、一応、摩擦帯電特性及び色
調の優れたマゼンタトナーが、得られるが透明性を満足
し、より原稿に忠実な画像を得るためには、より一層の
色調、彩度、電子写真特性が向上しているマゼンタトナ
ーが待望されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用マゼンタトナー
を提供するものである。
【0011】本発明の目的は、高画質濃度で極めて鮮明
なマゼンタの色彩が得られる静電荷像現像用マゼンタト
ナーを提供するものである。
【0012】本発明の目的は、OHPシートの定着画像
において透明性に優れている静電荷像現像用マゼンタト
ナーを提供するものである。
【0013】本発明の目的は、ハイライト部(ハーフト
ーン部)の再現性に優れている静電荷像現像用マゼンタ
トナーを提供することにある。
【0014】本発明の目的は、負荷電性に優れ、電子写
真特性に優れている静電荷像現像用マゼンタトナーを提
供することにある。
【0015】本発明の目的は、該マゼンタトナーを生成
するための製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、結着樹脂及び
マゼンタ顔料を少なくとも含有するマゼンタトナー粒子
を有する静電荷像現像用マゼンタトナーであり、該マゼ
ンタ顔料がシー・アイ・ピグメントレッド122(C.
I.Pigment Red 122)、シー・アイ・
ピグメントレッド202(C.I.Pigment R
ed 202)及びシー・アイ・ピグメントバイオレッ
ト19(C.I.Pigment Violet 1
9)の固溶体顔料であることを特徴とする静電荷像現像
用マゼンタトナーに関する。
【0017】さらに、本発明は、重合性単量体、マゼン
タ顔料及び重合開始剤を混合して重合性単量体組成物を
調製し、重合性単量体組成物を水系媒体中へ分散して重
合性単量体組成物の粒子を生成し、水系媒体中で重合性
単量体組成物の粒子中のスチレンモノマーを重合して結
着樹脂を生成してマゼンタトナー粒子を生成するマゼン
タトナーの製造方法であり、マゼンタトナー粒子は、重
合性単量体から生成した結着樹脂を含有し、該マゼンタ
顔料がシー・アイ・ピグメントレッド122(C.I.
Pigment Red 122)、シー・アイ・ピグ
メントレッド202(C.I.Pigment Red
202)及びシー・アイ・ピグメントバイオレット1
9(C.I.Pigment Violet 19)の
固溶体顔料であることを特徴とするマゼンタトナーの製
造方法に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の特徴のひとつは、特定の
固溶体顔料をマゼンタトナー粒子中に含有させることで
ある。
【0019】本発明に用いられる固溶体顔料は一般に顔
料の製造過程の脱水工程、顔料化工程の前の工程で少な
くとも3種のマゼンタ顔料を混合して後、脱水し顔料化
するという工程によって得られる。本発明で使用する固
溶体顔料は解砕され易いため容易に1次粒径付近まで顔
料粒子を分散できる。
【0020】固溶体の組み合わせとしては、その構造の
安定性や製造のし易さによりなるべく構造の近いものが
組み合わせて使用される。特に耐光性、着色力、負摩擦
帯電性及び混色性のバランスがとれているという面よ
り、下記に示す構造の置換キナクリドン顔料2種と無置
換キナクリドン顔料を組み合わせて使用する。
【0021】
【外13】
【0022】C.I.Pigment Violet
19はその結晶構造によって耐光性、着色力が変化しや
すいが、C.I.Pigment Red 122と
C.I.Pigment Red 202との固溶体を
形成することにより安定化する。さらに、固溶体の色相
はC.I.Pigment Violet 19の配合
比や結晶化時の条件設定を変えることにより顔料の彩
度、明度を損なうことなく固溶体の色相空間を広げるこ
とが可能となる。
【0023】固溶体顔料は、1重量部当りC.I.Pi
gment Red 122、C.I.Pigment
Red 202及びC.I.Pigment Vio
let 19を下記割合で含有していることが好まし
い。
【0024】0.3≦A/C≦5.0 0.1≦A×C/B≦10.0 〔式中、Aは、C.I.Pigment Red 12
2の配合重量を示し、BはC.I.Pigment R
ed 202の配合重量を示し、CはC.I.Pigm
ent Violet 19の配合重量を示す〕
【0025】固溶体顔料が上記条件を満足していると、
マゼンタトナーの負帯電性が向上し、重合性単量体への
分散性が向上し、結着樹脂への分散性が向上し、着色力
が向上し、他のカラートナーとの混色性が向上して色度
図の色再現範囲が好適な位置にいるようになる。
【0026】A/Cの値が0.3未満であると、固溶体
顔料の着色力が低下し、マゼンタトナーの画像濃度が低
下する。A/Cの値が5.0を越えると、固溶体顔料の
負摩擦帯電性が低下するとともに、正摩擦帯電性が向上
するので、マゼンタトナーが負摩擦帯電性の場合、マゼ
ンタトナーの負摩擦帯電性が低下し、カブリが発生しや
すくなる。また、A/Cの値が5.0を越えると重合性
単量体又は結着樹脂への分散性が低下し、マゼンタトナ
ー粒子の着色力が低下する。
【0027】A×C/Bの値が、0.1未満であると、
マゼンタトナーとしての色調が好適な範囲からはずれや
すい。さらに、A×C/Bの値が0.1未満であると、
固溶体顔料の負摩擦帯電性が強く、固溶体顔料粒子の静
電的自己凝集力が強いために固溶体顔料の重合性単量体
への分散性又は結着樹脂への分散性が低下する。A×C
/Bの値が10.0を越えると、固溶体顔料の負摩擦帯
電性が低下し、正摩擦帯電性が向上するので、マゼンタ
トナーが負摩擦帯電性の場合、マゼンタトナーの負摩擦
帯電性が低下し、カブリが発生しやすくなり、また、マ
ゼンタトナーが現像器から飛散しやすくなる。
【0028】固溶体顔料は、1重量部当り、C.I.P
igment Red 122を0.50〜0.85、
より好ましくは0.55〜0.80重量部含有し、C.
I.Pigment Red 202を0.03〜0.
35、より好ましくは0.05〜0.30重量部含有
し、C.I.Pigment Violet 19を
0.06〜0.40、より好ましくは0.10〜0.3
5重量部含有しているのが良い。
【0029】固溶体顔料の製造は、例えば米国特許31
60510号公報明細書に記載の固溶体成分を硫酸又は
適当な溶媒から同時に再結晶させ、(塩磨砕後に)続い
て溶剤処理する方法や、ドイツ特許出願公告12173
33号公報に記載の適当に置換されたジアミノテレフタ
ル酸混合物の環化後に溶剤処理する方法が挙げられる。
【0030】本発明のマゼンタトナー粒子は、スチレン
モノマーの如き重合性単量体,必要により他のビニルモ
ノマー,マゼンタ固溶体顔料,極性樹脂及び重合開始剤
を混合して重合性単量体組成物を調整し、重合性単量体
組成物を水系媒体中へ分散して重合性単量体組成物の粒
子を生成し、水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子中
のスチレンモノマーを重合して生成されることが好まし
い。
【0031】この様な製造方法でマゼンタトナー粒子が
生成されると、重合性単量体組成物を調製する際に、マ
ゼンタ固溶体顔料が一次粒子近くまで分散される。酸価
3.0乃至20.0mgKOH/gを有する極性樹脂を
使用すると窒素原子を有するマゼンタ固溶体顔料の粒子
の再凝集が抑制されることにより、マゼンタトナー粒子
の着色力、明度及び彩度が向上するからである。
【0032】本発明に用いられる極性樹脂は、重合性単
量体組成物粒子中の重合性単量体の重合初期では重合性
単量体組成物中に均一に分散しつつ固溶体顔料の再凝集
を抑えるという機能と、水系媒体中における重合性単量
体組成物の粒子の安定化させる機能の両方を有するため
に、極性樹脂の酸価が3.0〜20.0(mgKOH/
g)の範囲であることが好ましい。
【0033】極性樹脂の酸価が3.0mgKOH/g未
満であると、極性樹脂と固溶体顔料の親和性が低く分離
し易くなるため、再凝集の抑制効果が低く、着色力の低
下や帯電性の低下が生じやすくなる。極性樹脂の酸価が
20.0mgKOH/gを超えると、極性樹脂の分子鎖
間での凝集性が大きくなるためスチレン単量体(無極性
液体)中での極性樹脂の分散性が低下する。そのため、
水系媒体中での極性樹脂による重合性単量体組成物の粒
子の安定化が低下し、マゼンタトナー粒子の製造安定性
が低下する。
【0034】固溶体顔料の再凝集の抑制を考慮すると、
該極性樹脂が該マゼンタトナー粒子に対して1〜20重
量%、より好ましくは2.0〜10.0(wt%)含有
されていることが良く、さらに下記式(A)を満足して
いるように含有されていることがより好ましい。
【0035】
【外14】
【0036】極性樹脂の添加量が1wt%未満である
と、添加効果が少なくトナーの負摩擦帯電性の低下を生
じ易い。極性樹脂の添加量が20wt%を超えると、重
合性単量体組成物の粘度が上がり、水系媒体中での造粒
が困難になり製造安定性が低下してくる。
【0037】さらに、上記式の値が5未満であるとマゼ
ンタトナーにカブリやトナー飛散が現れ易い。
【0038】また、上記式の値が20を超えると、水系
媒体中での重合法によるマゼンタトナー粒子の製造時に
微粉成分の増加が生じやすく好ましくない。
【0039】極性樹脂としてはスチレン単量体と反応し
うる不飽和基を分子中に含まないものが好ましい。反応
性の不飽和基を有する極性樹脂を使用する場合は、スチ
レン単量体と極性樹脂との間に架橋反応が起き、混色性
が低下するので好ましくない。
【0040】極性樹脂としては、飽和ポリエステル樹
脂,エポキシ樹脂,スチレン−アクシル酸共重合体,ス
チレン−メタクリル酸共重合体,スチレン−マレイン酸
共重合体が挙げられる。中でも、極性樹脂としては飽和
ポリエステル樹脂又はエポキシ樹脂が好ましく、特に飽
和ポリエステル樹脂が酸価の制御のしやすさを、トナー
粒子の流動性、負摩擦帯電特性、透明性の点で好まし
い。
【0041】極性樹脂は数平均分子量(Mn)が2,5
00乃至10,000であることが、スチレンモノマー
への溶解性、固溶体顔料粒子の再凝集の抑制、重合性単
量体組成物の水系媒体中での造粒の容易性、マゼンタト
ナー粒子の多数枚耐久性の向上の点で好ましい。
【0042】本発明においては、該固溶体顔料をあらか
じめ極性樹脂と共にスチレン単量体中に分散させて充分
に混合した後、重合開始剤を添加して重量性単量体組成
物を調製することが好ましい。
【0043】本発明においては、重合性単量体としてス
チレンモノマーo(m,p)−メチルスチレン,m
(p)−エチルスチレンの如き置換スチレン単量体;
(メタ)アクリル酸メチル,(メタ)アクリル酸エチ
ル,(メタ)アクリス酸プロピル,(メタ)アクリル酸
ブチル,(メタ)アクリル酸オクチル,(メタ)アクリ
ル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸ステアリル,(メ
タ)アクリル酸ベヘニル,(メタ)アクリル酸2−エチ
ルヘキシル,(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル,(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルの如き
(メタ)アクリル酸エステル系単量体;ブタジエン,イ
ソプレン,シクロヘキセン,(メタ)アクリロニトリ
ル,アクリル酸アミドの如き単量体を加えても良い。好
ましくは、出版物ポリマーハンドブック第2版III−
P139〜192(JohnWiley&Sons社
製)に記載の理論ガラス転移温度(Tg)を用いた計算
により、50〜85℃を示すようにスチレンモノマーと
他の単量体を適宜混合し用いられる。理論ガラス転移温
度が50℃未満の場合には、トナーの保存安定性やトナ
ーの耐久安定性の面から問題が生じやすく、一方85℃
を超える場合はフルカラー画像形成の場合において、O
HP画像の透明性が低下する。
【0044】スチレン重合体,スチレン共重合体又はそ
れらの混合物及び極性樹脂は、THF可溶成分のゲルバ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測
定され数平均分子量(Mn)が、5,000〜1,00
0,000で有り、重量平均分子量(Mw)と数平均分
子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、2〜100(好ま
しくは、5〜50)であるのが良い。
【0045】本発明においては、マゼンタトナー粒子
は、結着樹脂(すなわち、スチレン重合体、スチレン共
重合体又はそれらの混合物)65〜98重量%、マゼン
タ顔料1〜15重量%及び極性樹脂1〜20重量%(よ
り好ましくは2.0〜10.0重量%)を含有している
のが良い。
【0046】本発明のマゼンタトナーにおいては、トナ
ーの耐オフセット性及び固溶体顔料の分散性を向上させ
るためにASTM D3418−8に準拠して測定され
たDSC吸熱曲線における吸熱メインピークが50〜1
30℃(より好ましくは、55〜110℃)の低軟化点
物質が含有されていることが好ましい。
【0047】極大メインピーク値が50℃未満であると
低軟化点物質の自己凝集力が弱くなり、結果として高温
オフセット性が弱くなり、特にフルカラー画像形成用マ
ゼンタトナーとしては好ましくない。一方極大メインピ
ーク値が130℃を超えると、マゼンタトナーの低温定
着性,透明性の面から好ましくない。
【0048】極大メインピーク値の温度の測定には、例
えばパーキンエルマー社製DSC−7を用いて、温度範
囲20乃至200℃の範囲でおこなう。装置検出部の温
度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正に
ついてはインジウムの融解熱を用いる。サンプルはアル
ミニウム製パンを用い対照用に空パンをセットし、昇温
速度10℃/min.で測定を行う。
【0049】マゼンタトナーの耐オフセット性及び多数
枚耐久性を考慮すると低軟化点物質はトナー粒子に5〜
25重量%含有されているのが良い。
【0050】低軟化点物質は、加熱加圧定着時の溶融の
しやすさからワックスが好ましい。中でも、炭素数が1
5以上の長鎖エステル部
【0051】
【外15】 (式中、R1 は炭素数15以上の有機基を示す)を含有
するエステル化合物を含有するワックスが、耐オフセッ
ト性及び透明性の点で好ましい。特に下記式(1)乃至
(5)に示されるエステル化合物を含有するワックスが
好ましい。
【0052】式(1)2 −COO−R3 〔式中、R2 及びR3 は炭素数15〜45を有する飽和
炭化水素基を示す。〕R2 及びR3 はアルキル基である
ことが好ましい。
【0053】
【外16】 〔式中、R4 及びR6 は炭素数15乃至32を有する有
機基を示し、R5 炭素数2乃至200の有機基を示
す。〕 R4 及びR6 はアルキル基であることが好ましく、R5
はアルキレン基であることが好ましい。
【0054】
【外17】 〔式中、R7 及びR9 は炭素数15乃至32を有する有
機基を示し、R8 は炭素数2乃至20の有機基を示
す。〕 R7 及びR9 はアルキル基であることが好ましく、R8
はアルキレン基であることが好ましい。
【0055】
【外18】 〔式中、R10及びR11は炭素数15乃至40の有機基を
示し、a及びbは0乃至4の整数を示し、a+bが4で
あり、m及びnは0乃至25の整数であり、m+nは1
以上である。〕 R10及びR11はアルキル基であることが好ましい。
【0056】
【外19】 〔式中、R12及びR14は炭素数15乃至40の有機基を
示し、R14は水素原子又は炭素数1乃至40の有機基を
示し、c及びdは0乃至3の整数を示し、c+dは1乃
至3であり、zは1乃至3の整数を示す。〕 R12 ,R13及びR14はアルキル基であることが好まし
い。
【0057】本発明で好ましく用いられるワックスは、
硬度0.5〜5.0を有するものが好ましい。ワックス
の硬度は、直径20mmで、厚さが5mmの円筒形状の
サンプルを作製した後、例えば島津製作所製ダイナミッ
ク超微小硬度計(DUH−200)を用いビッカース硬
度を測定した値である。測定条件は、0.5gの荷重で
負荷速度が9.67mm/秒の条件で10μm変位させ
た後15秒間保持し、得られた打痕形状を測定しビッカ
ース硬度を求める。硬度が0.5未満のワックスでは定
着器の圧力依存性及びプロセススピード依存性が大きく
なり、耐低温オフセット性が低下し、一方5.0を超え
る場合ではトナーの保存安定性が低下し、ワックス自身
の自己凝集力も小さいために耐高温オフセットが低下す
る。
【0058】エステルワックスに含まれるエステル化合
物の具体例を以下に例示する。
【0059】
【外20】
【0060】
【外21】
【0061】
【外22】
【0062】
【外23】
【0063】本発明においてはエステルワックスがトナ
ー粒子中に5〜25wt%含有されていることが好まし
い。該エステルワックスの含有量が5wt%未満である
と、本発明の効果が十分発揮されず、若干耐オフセット
性が低下する。
【0064】また、該エステルワックスの含有量が25
wt%を超えると、多数枚耐久性が低下しやすく、耐ブ
ロッキング性も低下する。
【0065】本発明のマゼンタトナーは負荷電制御剤を
含有しても良い。無色又は淡色でマゼンタトナーの帯電
スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維持できる
負荷電制御剤が好ましい。
【0066】直接的に重合方法を用いてマゼンタトナー
粒子を生成する場合には、重合阻害性が無く水系媒体へ
の可溶化物の少ない荷電制御剤が特に好ましい。具体的
化合物としては、負荷電性制御剤としてサリチル酸,ア
ルキルサリチル酸,ジアルキルサリチル酸,ナフトエ
酸,又はダイカルボン酸の金属化合物;スルホン酸,カ
ルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物,ホウ素化合物,
尿素化合物,ケイ素化合物,カリークスアレーン等が挙
げられる。
【0067】中でも、芳香族ヒドロキシカルボン酸の金
属化合物が、無色又は淡色で負荷電性の制御性に優れて
いるので好ましい。
【0068】該荷電制御剤の含有量は、マゼンタトナー
粒子に対し0.5〜10重量%が好ましい。
【0069】重合性単量体組成物に使用される重合開始
剤として、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリ
ル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボ
ニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,
4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニト
リルの如きアゾ系重合開始剤;ベンゾイルペルオキシ
ド、メチルエチルケトンペルオキシド、ジイソプロピル
ペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキシド、
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、ラウロイル
ペルオキシドの如き過酸化物系重合開始剤が挙げられ
る。
【0070】該重合開始剤の添加量は、目的とする重合
度により変化するが一般的には重合性単量体に対し0.
5〜20重量%添加される。重合開始剤は、重合方法の
種類により若干異なるが、十時間半減期温度を参考にし
て、単独又は混合し利用される。重合度を制御するため
に必要により架橋剤,連鎖移動剤,重合禁止剤を更に使
用しても良い。
【0071】マゼンタトナーの粒子の製造に使用される
水系媒体は、無機分散剤として例えばリン酸三カルシウ
ム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸
亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カル
シウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メ
タケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,
ベントナイト,シリカ,アルミナが挙げられる。有機分
散剤としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,
メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロー
ス,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースの
ナトリウム塩,デンプンが挙げられる。これら分散剤
は、重合性単量体100重量部に対して0.2〜2.0
重量部を使用することが好ましい。また、分散剤は、水
100重量部に対して0.01乃至0.5重量部使用す
るのが良い。
【0072】これら分散剤は、市販のものをそのまま用
いても良いが、細かい均一な粒度を有す分散粒子を得る
ために、水系媒体中にて高速撹拌下にて該無機化合物を
生成させることも好ましい。例えば、リン酸三カルシウ
ムの場合、高速撹拌下において、リン酸ナトリウム水溶
液と塩化カルシウム水溶液を混合することで懸濁重合方
法に好ましい分散剤を得ることが出来る。これら分散剤
の微細化のため0.001〜0.1重量部の界面活性剤
を併用しても良い。具体的には市販のノニオン、アニオ
ン、カチオン型の界面活性剤が挙げられる。例えばドデ
シル硫酸ナトリウム,テトラデシル硫酸ナトリウム,ペ
ンタデシル硫酸ナトリウム,オクチル硫酸ナトリウム,
オレイン酸ナトリウム,ラウリル酸ナトリウム,ステア
リン酸カリウム,オレイン酸カルシウムがある。
【0073】直接重合方法を用いる場合に於いては、以
下の如き製造方法によって、マゼンタトナー粒子を好ま
しく製造する事が可能である。スチレンモノマーを含む
重合性単量体中にマゼンタ着色剤,極性樹脂,低軟化点
物質,その他の添加剤を加えアトライターで分散し、次
いで重合開始剤を加えホモジナイザー又は超音波分散機
によって均一に溶解又は分散せしめて重合性単量体組成
物を調製し、分散安定剤を含有する水系媒体中に撹拌
機,ホモミキサー,ホモジナイザー等により重合性単量
体組成物を分散せしめ造粒する。
【0074】好ましくは重合性単量体組成物の液滴粒子
が、所望のマゼンタトナー粒子のサイズを有するように
撹拌速度及び時間を調整し、造粒する。その後は分散安
定剤の作用により、粒子状態が維持され、且つ粒子の沈
降が防止される程度の撹拌を行えば良い。重合性単量体
の重合温度は40℃以上、一般には50〜90℃の温度
に設定して重合を行う。重合反応後半に昇温しても良
く、更に、トナー画像定着時の臭いの原因となる未反応
の重合性単量体及び副生成物を除去するために反応後
半、又は、反応終了後に一部水系媒体を反応容器から留
去しても良い。反応終了後、生成したマゼンタトナー粒
子をろ過し、洗浄し、乾燥する。懸濁重合法において
は、通常重合性単量体組成物100重量部に対して水系
媒体300〜3000重量部を使用するのが好ましい。
【0075】本発明のマゼンタトナーに使用されるマゼ
ンタトナー粒子としては、形状係数SF−1の値が10
0〜150、特に好ましくは100〜125であること
が好ましい。
【0076】本発明において、形状係数を示すSF−1
とは、例えば日立製作所製FE−SEM(S−800)
を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作
為にサンプリングし、その画像情報はインターフェース
を介して例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexI
II)に導入し解析を行い、下式より算出し得られた値
を形状係数SF−1と定義する。
【0077】
【外24】 〔式中、MXLNGはトナー粒子の絶対最大長を示し、
AREAはトナー粒子の投影面積を示す。〕
【0078】形状係数SF−1は、トナー粒子の丸さの
度合いを示す。
【0079】トナー粒子の形状係数SF−1が150よ
り大きいトナー粒子は、球形から徐々に不定形に近づ
き、それにつれて転写効率の低下が認められる。多種の
転写材に対応させるために中間転写体を使用する場合、
転写工程が実質2回行われるため、転写効率の低下はト
ナーの利用効率の低下を招く。更に最近のデジタルフル
カラー複写機やデジタルフルカラープリンターにおいて
は、色画像原稿を予めB(ブルー),G(グリーン),
R(レッド)フィルターを用い色分解した後、感光体上
に20〜70μmのドット潜像を形成しY(イエロ
ー),M(マゼンタ),C(シアン),B(ブラック)
の各色トナーを用いて減色混合作用を利用し原稿又は色
情報に忠実な多色カラー画像を再現する必要がある。こ
の際感光体上又は中間転写体上には、Y,M,C,Bト
ナーが原稿やCRTの色情報に対応して多量にトナーが
乗るため本発明に使用される各カラートナーは、極めて
高い転写性が要求される。そのため、トナーの好転写性
を維持するためにも摩擦帯電量の値が大きく、更にトナ
ー粒子の形状係数SF−1が100〜150であるマゼ
ンタトナーが好ましい。
【0080】更に高画質化のため微小な潜像ドットを忠
実に現像するために、コールターカウンターにより測定
された重量平均径が3乃至9μm(より好ましくは、3
〜8μm)で個数変動係数が35%以下のトナーが好ま
しい。重量平均径が3μm未満のトナーは、転写効率が
低く、感光体や中間転写体上に転写残トナーが多く発生
し、カブリ、転写不良に基づく画像の不均一ムラの原因
となりやすい。トナーの重量平均径が9μmを超える場
合には、解像性やドット再現性が低下し、また各部材へ
の融着が起きやすく、トナーの個数変動係数が35%を
超えると更にその傾向が強まる。
【0081】本発明における各種測定方法について説明
する。
【0082】結着樹脂及び極性樹脂の分子量は、ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測
定される。
【0083】具体的なGPCの測定方法としては、予め
トナーをソックスレー抽出器を用いトルエン溶剤で20
時間抽出を行った後、ロータリーエバポレーターでトル
エンを留去せしめ、さらに離型剤等の低軟化点物質は溶
解するが樹脂成分は溶解し得ない有機溶剤(例えばクロ
ロホルム等)で充分洗浄又は抽出を行った後、THF
(テトタヒドロフラン)で溶解した溶液をポア径が0.
3μmの耐溶剤性メンブランフィルターで濾過したサン
プルをウォーターズ社製150Cを用いて測定する。カ
ラム構成は昭和電工製A−801、802、803、8
04、805、806、807を連結し標準ポリスチレ
ン樹脂の検量線を用い分子量分布を測定する。
【0084】次に摩擦帯電量測定方法について述べる。
【0085】図1はトナーのトリボ電荷量を測定する装
置の概略的説明図である。測定するマゼンタトナーを準
備する。摩擦帯電量を測定しようとするマゼンタトナー
(外添剤はない)とキャリアの混合物を50〜100m
l容量のポリエチレン製のビンに入れ、約5分間手で振
とうして摩擦帯電させる。該キャリアはシリコーン樹脂
コートされたフェライトキャリア(平均粒径35μm)
を使用し、マゼンタトナーとキャリアの混合重量比は
7:93とする。
【0086】次に底に500メッシュのスクリーン3の
ある金属製の測定容器2に、該混合物(トナーとキャリ
ア)W0(g:約0.5−1.5g)を入れ金属製のふ
た4をする。このときの測定容器2全体の重量を秤りW
1(g)とする。次に吸引機1(測定容器2と接する部
分は少なくとも絶縁性)において、吸引口7から吸引し
風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を2450(h
pa)とする。この状態で充分、好ましくは2分間吸引
を行いトナーを吸引除去する。
【0087】このときのトナーの摩擦帯電量Q(mC/
kg)は、トナー100%補正をすると下記のように定
義される。
【0088】
【外25】 (V(ボルト)は電位計9の電位を示し、C(μF)は
コンデンサー8の容量を示し、W2(g)は吸引後の測
定容器2の重量を示し、Tはトナー/キャリアの重量比
を示す)
【0089】マゼンタトナーの環境帯電安定性は、該ト
ナーの摩擦帯電量Qを高温高湿(35℃、90%R
H)、常温常湿(23℃、60%RH)、低温低湿(1
5℃、10%RT)で測定した。
【0090】次に酸価の測定方法について述べる。
【0091】樹脂サンプル2〜10gを200mlの三
角フラスコに秤量し、メタノール:トルエン=30:7
0の混合溶媒約50mlを加えて樹脂を溶解させる。そ
して、0.1%のプロムチモールブルーとフェノールレ
ッドの混合指示薬を用い、予め評定された0.1N−水
酸化カリ/エタノール溶液で滴定し、アルコールカリ液
の消費量から次の計算で酸価を求める。
【0092】酸価=KOH(ml数)×F×56.1/
試料重量(g) (Fは0.1N−水酸化カリ/エタノール溶液のファク
ターを示す)
【0093】次に着色力の評価方法について述べる。
【0094】マゼンタトナー7重量部に対し、シリコー
ン樹脂コーティングされたフェライトキャリア93重量
部を混合し、二成分系現像剤とする。得られた現像剤を
用いて、定着温度を可変とし、定着オイル塗布機構を省
いたキヤノン製フルカラー複写機(CLC500)改造
機にて、トナー画像を転写材上に転写し、定着画像を得
る。このとき定着条件は、転写材としては光沢度4の秤
量99g/m2 紙を用い、トナーのり量0.5mg/c
2 のマゼンタベタ画像を得て、該画像を光沢度10〜
15になるよう定着温度を調整する。この単色ベタ画像
の画像濃度をもって着色力とする。
【0095】光沢度の測定にはJIS Z8741の方
法2に準拠して行い、画像濃度は反射濃度計RD918
(マクベス社製)で測定する。
【0096】次に画像の画質の評価方法について述べ
る。
【0097】マゼンタトナー7重量部に対し、アクリル
樹脂コーティングされたフェライトキャリア93重量部
を混合し、二成分系現像剤を調製する。得られた現像剤
を用いて、定着温度を可変とし、上下ローラーの表面材
質をフッ素系樹脂とし、定着オイル塗布機構を省くよう
改造したキヤノン製フルカラー複写機(CLC500)
改造機にて、マゼンタトナー画像を転写材上に転写し、
定着画像を得る。
【0098】このとき定着条件は転写材としては光沢度
4の秤量99g/m2 紙を用い、マゼンタトナーのり量
0.5〜0.7mg/cm2 の単色ベタ画像を得て、該
画像を光沢度10〜15になるよう定着温度を調整す
る。濃度条件は、コダック社製のグレースケールとカラ
ーパッチを原稿とし、フルカラーコピー画像でグレース
ケールがなるべく忠実に再現できるように調整し、マゼ
ンタ(M)単色コピーの最高濃度が1.1以上となるよ
うに濃度調節する。
【0099】そしてフルカラー複写機の改造機で、マゼ
ンタ(M)色の画像濃度1.2のベタ画像上での明度L
*,彩度C*で色再現性を評価し、画像濃度0.2のハ
イライト画像で画質均一性を評価する。
【0100】評価は5段階で行い、比較例1の画像の色
再現範囲Eを下記式で定義しその値を100としたと
き、 色再現範囲:E=((明度L*)2×(彩度C*)2
1/2 E>110=A 105<E≦110=B 90<E≦105=C 80<E≦ 90=D E≦ 80=E と評価した。
【0101】ハイライト部の均一性についても比較例1
をBとしたA、B、C、D、Eの五段階の目視による相
対評価で評価する。
【0102】次にトランスペアレンシー画像(OHP)
の透明性について評価法を述べる。
【0103】OHP透過画像の透過率は以下の如く評価
する。
【0104】市販のフルカラー複写機(CLC500;
キヤノン社製)の改造機を使用して、トランスペアレン
シーシート上に温度23度/湿度65%RHの環境下
で、現像コンストラスト320Vにて現像転写し、階調
を有する未定着トナー画像を得る。得られた未定着トナ
ー画像を定着ローラーの表面がフッ素系樹脂で形成され
ている外部定着機(オイル塗布機能なし;ローラー直径
40mm)にて、定着温度180度、定着プロセススピ
ード30mm/secで、定着画像を得る。
【0105】得られた定着画像の画像濃度0.4〜0.
6(ハーフトーン部)の箇所の透過率T%を測定し、比
較例1の透過率を100としたとき、 T%>110=A 100<T%≦110=B 90<T%≦105=C 80<T%≦ 90=D T%≦ 80=E と相対値で評価した。
【0106】透過率の測定は、島津自己分光光度計UV
2200(島津製作所社製)を使用し測定した。そし
て、イメージングシート単独の透過率を100%とし、
650nmでの最大吸収波長における透過率を測定し
た。
【0107】
【実施例】本発明を以下に実施例を示すことでより具体
的に説明する。
【0108】固溶体顔料の製造例1 下記式
【0109】
【外26】 で示される化合物をリン酸中で環化して2,9−ジメチ
ルキナクリドンを生成した。2,9−ジメチルキナクリ
ドンを有するリン酸を水へ分散し、次いで2,9−ジメ
チルキナクリドンをろ別し、水に湿潤している粗製の
2,9−ジメチルキナクリドン(C.I.Pigmen
t Red 122)を調製した。
【0110】別途、下記式
【0111】
【外27】 で示される化合物をリン酸中で環化して3,10−ジク
ロロキナクリドンを生成した。3,10−ジクロロキナ
クリドンを有するリン酸を水へ分散し、次いで3,10
−ジクロロキナクリドンをろ別し、水に湿潤している粗
製の3,10−ジクロロキナクリドン(C.I.Pig
ment Red 202)を調製した。
【0112】別途、下記式
【0113】
【外28】 で示される化合物をリン酸中で環化して無置換のキナク
リドンを生成した。キナクリドンを有するリン酸を水へ
分散し、次いでキナクリドンをろ別し、水に湿潤してい
る粗製のキナクリドン(C.I.Pigment Vi
olet 19)を調整した。
【0114】粗製の2、9−ジメチルキナクリドン70
重量部と、粗製の3、10−ジクロロキナクリドン10
重量部と、粗製の無置換のキナクリドン20重量部と
を、水600重量部とエタノール300重量部とからな
る混合液を有する、コンデンサーを具備した容器に添加
し、6時間の間、2、9−ジメチルキナクリドン、3、
10−ジクロロキナクリドン及び無置換のキナクリドン
を磨砕しながら混合液を加熱し、還流した。6時間後に
固溶体顔料をろ別し、洗浄し、乾燥後に固溶体マゼンタ
顔料(1)を得た。
【0115】固溶体マゼンタ顔料(1)のAの値は0.
70であり、Bの値は0.10であり、Cの値は0.2
0であり、A/Cは3.50であり、A×C/Bは1.
40であった。
【0116】固溶体顔料の製造例2及び3 2、9−ジメチルキナクリドン、3、10−ジクロロキ
ナクリドン及び無置換のキナクリドンの配合量(重量
比)を下記表1に示す如く変更することを除いて、製造
例1と同様にして固溶体マゼンタ顔料(2)及び(3)
を得た。
【0117】
【表1】
【0118】固溶体顔料の製造例(a)(参考例) 製造例1と同様にして調製した粗製の2、9−ジメチル
キナクリドン66重量部と、粗製の無置換のキナクリド
ン34重量部とを、水600重量部とエタノール300
重量部からなる混合液を有する、コンデンサーを具備し
た容器に添加し、5時間2、9−ジメチルキナクリドン
及びキナクリドンを磨砕しながら混合液を加熱し還流し
た。5時間後、固溶体顔料をろ別し、洗浄し、乾燥後に
粉砕して固溶体マゼンタ顔料(a)を得た。
【0119】固溶体顔料の製造例(b)(参考例) 製造例1と同様にして調製した粗製の3、10ジクロロ
キナクリドン20重量部と、粗製の無置換のキナクリド
ン80重量部とを、水600重量部とエタノール300
重量部からなる混合液を有する、コンデンサーを具備し
た容器に添加し、5時間3、10−ジクロロキナクリド
ン及びキナクリドンを磨砕しながら混合液を加熱し還流
した。5時間後に、固溶体顔料をろ別し、洗浄し、乾燥
後に粉砕して固溶体マゼンタ顔料(b)を得た。
【0120】実施例1 0.1MのNa3 PO4 水溶液と1MNOCaCl2
溶液を調製した。高速撹拌装置TK−ホモミキサーを備
えた四つ口フラスコ中にイオン交換水710重量部と
0.1モル−Na3 PO4 水溶液450重量部を添加し
回転数を12.000回転に調整し、65℃に加温せし
めた。ここに1.0モル−CaCl2 水溶液68重量部
を徐々に添加し微小な軟水溶性分散剤Ca3 (PO4
2 を含む水系分散媒体を調製した。
【0121】・スチレン単量体 165重量部 ・n−ブチルアクリレート単量体 35重量部 ・固溶体マゼンタ顔料(1) 7重量部 ・飽和ポリエステル樹脂(極性樹脂) 10重量部 (テレフタル酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェノ
ールA−トリメリット酸の重合体;酸価=15mgKO
H/g、Mn=4500;ピーク分子量=6000) ・ジアルキルサリチル酸の金属化合物(負帯電性制御剤) 2重量部 ・エステルワックス(吸熱メインピーク値64.4℃) 15重量部 (エステル化合物(1)がメイン成分;硬度3.2) 上記混合物をアトライターを用いて3時間分散させて顔
料分散液を調製した。
【0122】顔料分散液の1gをスチレンモノマー9g
で希釈し、70℃に加温した状態で60時間静置する沈
降試験をおこなったところ、固溶体マゼンタ顔料(1)
の沈降はみられず、固溶体マゼンタ顔料(1)が良好な
分散性を有していることが確認された。該顔料分散液に
重合開始剤である2,2′−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)2重量部を添加し、重合性単量体粗
製物を調製した。重合性単量体粗製物を水系分散媒体に
投入し高速撹拌機の回転数12,000rpmを維持し
ながら、15分間造粒した。その後高速撹拌器からプロ
ペラ撹拌羽根の撹拌器を変え、50rpmの回転で撹拌
しつつ内温を60℃で4時間、その後80℃に昇温させ
4時間重合を計8時間継続させた。重合終了後スラリー
を冷却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめた。
【0123】更に洗浄し乾燥を行うことでマゼンタトナ
ー粒子(1)を得た。コールターカウンターで測定した
マゼンタトナー粒子(1)の重量平均径は、6.3μm
で個数変動係数が24%で、形状係数SF−1は106
であった。得られたマゼンタトナー粒子(1)は、スチ
レン−n−ブチルアクリレート、共重合体約200重量
部、固溶体マゼンタ顔料約7重量部、飽和ポリエステル
樹脂約10重量部、ジアルキルサリチル酸の金属化合物
約2重量部及びエステルワックス約15重量部を含有し
ていた。
【0124】得られたマゼンタトナー粒子(1)100
重量部に疎水化処理酸化チタン微粉体を2重量部外添
し、マゼンタトナーを得、このトナー7重量部に対し、
アクリル樹脂コーティングされた磁性フェライトキャリ
ア93重量部を混合し二成分系現像剤としてキヤノン製
フルカラー複写機CLC500改造機にて耐久評価を行
った。常温常湿(23℃、60%)の条件下、2万枚耐
久後も現像性が低下することなく安定した鮮明かつ良好
なマゼンタ画像が得られた。
【0125】また着色力も良好であって、OHP透明性
にも優れたものであった。結果を表3に示す。
【0126】比較例1 着色剤をC.I.Pigment Red 122の7
重量部に変更したことを除いては、実施例1と同様に処
理し、比較マゼンタトナー粒子(1)を得た。得られた
比較マゼンタトナー粒子(1)の重量平均径は、6.2
μmで個数変動係数が58%で形状係数SF−1が10
9であった。
【0127】実施例1と同様にして、使用したC.I.
Pigment Red 122の沈降試験をおこなっ
たところ、約10時間でC.I.Pigment Re
d122は沈降してしまった。
【0128】得られた比較マゼンタトナー粒子(1)1
00重量部に疎水化処理酸化チタン微粉体2重量部を外
添しマゼンタトナーを得、このトナー7重量部に対し、
アクリル樹脂コーティングされたフェライトキャリア9
3重量部を混合し二成分系現像剤として、キヤノン製フ
ルカラー複写機CL500改造機にて耐久評価を行っ
た。常温常湿の条件下、2万枚耐久を行ったところ、帯
電性が低いために非画像部上にカブリがあるマゼンタ画
像が得られた。
【0129】また着色力も実施例1と比較して低く、特
にOHP透明性が実用上不十分なものであった。
【0130】比較例2 着色剤をC.I.Pigment Violet 19
の7重量部に変更したことを除いて実施例1と同様にし
て比較マゼンタトナー粒子(2)を生成した。得られた
比較マゼンタトナー粒子(2)は重量平均粒径が6.7
μmであり、個数変動係数が49%であり、形状係数S
F−1が106であった。
【0131】実施例1と同様にして、使用したC.I.
Pigment Violet 19の沈降試験をおこ
なったところ、約8時間でC.I.Pigment V
iolet 19は沈降してしまった。
【0132】得られた比較マゼンタトナー粒子(2)を
実施例1と同様に耐久評価を行ったところ、実施例1と
比較して帯電性も低いために初期よりカブリが生じ、画
質も悪いものであった。
【0133】又、トナー粒子中における着色剤の分散性
が悪いために、着色力や色再現性、OHP透過性に劣っ
たものであった。
【0134】比較例3 固溶体マゼンタ顔料のかわりにC.I.Pigment
Red 122を4.6重量部及びC.I.Pigm
ent Violet 19を2.4重量部を使用する
ことを除いて実施例1と同様にして比較マゼンタトナー
粒子(3)を生成した。得られた比較マゼンタトナー粒
子(3)は重量平均粒径が5.9μmであり、個数変動
係数が56%であり、形状係数SF−1が113であっ
た。
【0135】実施例1と同様に使用したマゼンタ顔料の
沈降試験をおこなったところ、約10時間でマゼンタ顔
料は沈降した。
【0136】得られたマゼンタトナー粒子を実施例1と
同様に耐久試験を行ったところ、耐久枚数を重ねるにつ
れてカブリが生じ、画質も悪いものであった。
【0137】又、トナー粒子中における着色剤の分散性
が実施例1よりも悪いために、着色力やOHP透過性、
特に色再現性に劣ったものであった。
【0138】参考例1 固溶体マゼンタ顔料(1)のかわりに固溶体マゼンタ顔
料(a)を使用することを除いて、実施例1と同様にし
てマゼンタトナー粒子(a)を生成した。マゼンタトナ
ー粒子(a)の重量平均径は、6.2μmで個数変動係
数が28%で、形状係数SF−1は107であった。得
られたマゼンタトナー粒子(a)は、スチレン−n−ブ
チルアクリレート、共重合体約200重量部、固溶体マ
ゼンタ顔料約7重量部、飽和ポリエステル樹脂約10重
量部、ジアルキルサリチル酸の金属化合物約2重量部及
びエステルワックス約15重量部を含有していた。
【0139】実施例1と同様にしてマゼンタトナーを
得、さらに、二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様
にして評価した。結果を表3に示す。
【0140】参考例2 固溶体マゼンタ顔料(1)のかわりに固溶体マゼンタ顔
料(b)を使用することを除いて、実施例1と同様にし
てマゼンタトナー粒子(b)を生成した。
【0141】得られたマゼンタトナー粒子(b)の重量
平均は7.7μmで個数変動係数が35%で、形状係数
SF−1が110であった。
【0142】実施例1と同様にしてマゼンタトナーを
得、さらに、二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様
にして評価した。結果を表3に示す。
【0143】実施例2 固溶体マゼンタ顔料(1)のかわりに、固溶体マゼンタ
顔料(2)を使用することを除いて、実施例1と同様に
してマゼンタトナー粒子(2)を得た。マゼンタトナー
粒子(2)の重量平均粒径は6.6μmであり、変動係
数が32%であり、形状係数SF−1が109であっ
た。
【0144】実施例1と同様にしてマゼンタトナーを
得、さらに、二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様
にして評価した。結果を表3に示す。
【0145】実施例3 固溶体マゼンタ顔料(1)のかわりに、固溶体マゼンタ
顔料(3)を使用することを除いて、実施例1と同様に
してマゼンタトナー粒子(2)を得た。マゼンタトナー
粒子(3)の重量平均径は6.2μmであり、変動係数
が27%であり、形状係数SF−1が108であった。
【0146】実施例1と同様にしてマゼンタトナーを
得、さらに、二成分系現像剤を調製し、実施例1と同様
にして評価した。結果を表3に示す。
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】実施例4 実施例1の飽和ポリエステル樹脂をスチレン−アクリル
樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチルエ
ステル共重合体;酸価=12mgKOH/g;Mn=6
700;ピーク分子量;10000)に変更したことを
除いては実施例1と同様にして、マゼンタトナー粒子
)を得た。
【0151】得られたマゼンタトナー粒子()の重量
平均径は7.4μmで個数変動係数が31%で、形状係
数SF−1が106であった。
【0152】得られたマゼンタトナー粒子()を実施
例1と同様に耐久評価を行ったところ、現像性が安定し
た鮮明且つ良好なマゼンタ画像が得られた。
【0153】実施例5 実施例1の飽和ポリエステル樹脂をエポキシ樹脂(ビス
フェノールA−エピクロルヒドリン−無水フタル酸−ト
リエチレンテトラミンの重合体;酸価=3mgKOH/
g;Mn=2800;ピーク分子量;7500)5重量
部に変更したことを除いては実施例1と同様にして、マ
ゼンタトナー粒子()を得た。
【0154】得られたマゼンタトナー粒子()の重量
平均径は4.9μmで、個数変動係数が42%で、形状
係数SF−1が111であった。
【0155】得られたマゼンタトナー粒子()を実施
例1と同様に耐久評価を行ったところ、実施例1に比べ
やや帯電性が低いためにカブリが若干生じたが、実用の
レベルで現像性が安定した鮮明且つ良好なマゼンタ画像
が得られた。
【0156】
【表2】
【0157】
【表3】
【0158】
【発明の効果】本発明の静電荷像現像用マゼンタトナー
は、高画像濃度のマゼンタ画像を形成し得、色彩が鮮明
なマゼンタ色であり、OHPシートの定着画像において
透明性に優れ、負摩擦帯電性にも優れているものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明図
である。
【符号の説明】
1 吸引機 2 測定容器 8 コンデンサ 9 電位計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 9/08 346 384 (56)参考文献 特開 昭62−291669(JP,A) 特開 平9−50150(JP,A) 特開 平9−43909(JP,A) 特開 平8−328341(JP,A) 特開 平8−297376(JP,A) 特開 平4−190246(JP,A) 特開 平2−123373(JP,A) 特開 平1−224777(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (51)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結着樹脂及びマゼンタ顔料を少なくとも
    含有するマゼンタトナー粒子を有する静電荷像現像用マ
    ゼンタトナーであり、 該マゼンタ顔料がシー・アイ・ピグメントレッド122
    (C.I.Pigment Red122)、シー・ア
    イ・ピグメントレッド202(C.I.Pigment
    Red202)及びシー・アイ・ピグメントバイオレ
    ット19(C.I.Pigment Violet1
    9)の固溶体顔料であることを特徴とする静電荷像現像
    用マゼンタトナー。
  2. 【請求項2】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.P
    igment Red122、C.I.Pigment
    Red202及びC.I.PigmentViole
    t19を下記割合で含有している請求項1のマゼンタト
    ナー。 0.3≦A/C≦5.0 0.1≦A×C/B≦10.0 〔式中、Aは、C.I.Pigment Red122
    の配合重量を示し、BはC.I.Pigment Re
    d202の配合重量を示し、CはC.I.Pigmen
    t Violet19の配合重量を示す〕
  3. 【請求項3】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.P
    igment Red122を0.50〜0.85重量
    部含有し、C.I.Pigment Red202を
    0.03〜0.35重量部含有し、C.I.Pigme
    nt Violet19を0.06〜0.40重量部含
    有している請求項1又は2のマゼンタトナー。
  4. 【請求項4】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.P
    igment Red122を0.55〜0.80重量
    部含有し、C.I.Pigment Red202を
    0.05〜0.30重量部含有し、C.I.Pigme
    nt Violet19を0.10〜0.35重量部含
    有している請求項1又は2のマゼンタトナー。
  5. 【請求項5】 マゼンタトナー粒子は、スチレン重合
    体、スチレン共重合体又はそれらの混合物と、極性樹脂
    とを含有している請求項1乃至4のいずれかのマゼンタ
    トナー。
  6. 【請求項6】 マゼンタトナー粒子は、結着樹脂65〜
    98重量%、マゼンタ顔料1〜15重量%及び酸価3.
    0乃至20.0mgKOH/gの極性樹脂1〜20重量
    %を含有している請求項1乃至5のいずれかのマゼンタ
    トナー。
  7. 【請求項7】 マゼンタトナー粒子は、極性樹脂を2.
    0〜10.0重量%含有している請求項6のマゼンタト
    ナー。
  8. 【請求項8】 マゼンタトナー粒子は、マゼンタ顔料及
    び酸価3.0乃至20.0mgKOH/gの極性樹脂を
    下記式を満足するように含有している請求項5乃至7の
    いずれかのマゼンタトナー。 【外1】
  9. 【請求項9】 極性樹脂が飽和ポリエステル樹脂である
    請求項5乃至8のいずれかのマゼンタトナー。
  10. 【請求項10】 飽和ポリエステル樹脂は、数平均分子
    量が2500〜10000である請求項9のマゼン
    タトナー。
  11. 【請求項11】 極性樹脂がエポキシ樹脂である請求項
    5乃至7のいずれかのマゼンタトナー。
  12. 【請求項12】エポキシ樹脂は数平均分子量が250
    0〜10000である請求項11のマゼンタトナー。
  13. 【請求項13】 極性樹脂がスチレン−アクリル酸共重
    合体である請求項5乃至7のいずれかのマゼンタトナ
    ー。
  14. 【請求項14】 スチレン−アクリル酸共重合体は、数
    平均分子量が2500〜10000である請求項1
    3のマゼンタトナー。
  15. 【請求項15】 マゼンタトナー粒子は、DSC吸熱曲
    線における吸熱メインピークが55〜130℃の低軟化
    点物質を含有している請求項1乃至14のいずれかのマ
    ゼンタトナー。
  16. 【請求項16】 マゼンタトナー粒子は、低軟化点物質
    を5〜25重量%含有している請求項15のマゼンタト
    ナー。
  17. 【請求項17】 低軟化点物質がワックスである請求項
    15又は16のマゼンタトナー。
  18. 【請求項18】 低軟化点物質は、炭素数が15以上の
    長鎖エステル部 【外2】 (式中、Rは炭素数15個以上の有機基を示す)を有
    するエステル化合物を含有している請求項15乃至17
    のいずれかのマゼンタトナー。
  19. 【請求項19】 低軟化点物質は、下記式(1) R−COO−R (1) 〔式中、R及びRは炭素数15〜45を有する飽和
    炭化水素基を示す。〕で示されるエステル化合物を含有
    している請求項15乃至18のいずれかのマゼンタトナ
    ー。
  20. 【請求項20】 R及びRがアルキル基である請求
    項19のマゼンタトナー。
  21. 【請求項21】 マゼンタトナー粒子は、形状係数SF
    −1が100乃至150である請求項1乃至20のいず
    れかのマゼンタトナー。
  22. 【請求項22】 マゼンタトナー粒子は、形状係数SF
    −1が100乃至125である請求項1乃至20のいず
    れかのマゼンタトナー。
  23. 【請求項23】 マゼンタトナー粒子は、スチレンモノ
    マー、マゼンタ顔料、極性樹脂及び重合開始剤を少なく
    とも含有している重合性単量体組成物を水系媒体中で造
    粒し、スチレンモノマーを重合して生成された重合マゼ
    ンタトナー粒子を有している請求項1乃至22のいずれ
    かのマゼンタトナー。
  24. 【請求項24】 重合性単量体組成物は、さらにアクリ
    ル酸エステルモノマー又はメタクリル酸エステルモノマ
    ーを含んでおり、水系媒体中のモノマーの重合により生
    成されたスチレン共重合体を含有する重合マゼンタトナ
    ー粒子を有している請求項23のマゼンタトナー。
  25. 【請求項25】 マゼンタトナー粒子は、重量平均粒径
    が3〜9μmである請求項1乃至24のいずれかのマゼ
    ンタトナー。
  26. 【請求項26】 重合性単量体、マゼンタ顔料及び重合
    開始剤を混合して重合性単量体組成物を調製し、 重合性単量体組成物を水系媒体中へ分散して重合性単量
    体組成物の粒子を生成し、 水系媒体中で重合性単量体組成物の粒子中のスチレンモ
    ノマーを重合して結着樹脂を生成してマゼンタトナー粒
    子を生成するマゼンタトナーの製造方法であり、マゼン
    タトナー粒子は、重合性単量体から生成した結着樹脂を
    含有し、 該マゼンタ顔料がシー・アイ・ピグメントレッド122
    (C.I.Pigment Red122)、シー・ア
    イ・ピグメントレッド202(C.I.Pigment
    Red202)及びシー・アイ・ピグメントバイオレ
    ット19(C.I.Pigment Violet1
    9)の固溶体顔料であることを特徴とするマゼンタトナ
    ーの製造方法。
  27. 【請求項27】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.
    Pigment Red122、C.I.Pigmen
    t Red202及びC.I.Pigment Vio
    let19を下記割合で含有している請求項26のマゼ
    ンタトナーの製造方法。 0.3≦A/C≦5.0 0.1≦A×C/B≦10.0 〔式中、Aは、C.I.Pigment Red122
    の配合重量を示し、BはC.I.Pigment Re
    d202の配合重量を示し、CはC.I.Pigmen
    tViolet19の配合重量を示す。〕
  28. 【請求項28】 重合性単量体は、スチレンモノマーで
    ある請求項26又は27のマゼンタトナーの製造方法。
  29. 【請求項29】 結着樹脂は、スチレン重合体、スチレ
    ン共重合体又はそれらの混合物を含有している請求項
    乃至28のいずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  30. 【請求項30】 重合性単量体組成物は、さらに極性樹
    脂を含有している請求項26乃至29のいずれかのマゼ
    ンタトナーの製造方法。
  31. 【請求項31】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.
    Pigment Red122を0.50〜0.85重
    量部含有し、C.I.Pigment Red202を
    0.03〜0.35重量部含有し、C.I.Pigme
    nt Violet19を0.06〜0.40重量部含
    有している請求項26乃至30のいずれかのマゼンタト
    ナーの製造方法。
  32. 【請求項32】 固溶体顔料は、1重量部当りC.I.
    Pigment Red122を0.55〜0.80重
    量部含有し、C.I.Pigment Red202を
    0.05〜0.30重量部含有し、C.I.Pigme
    nt Violet19を0.10〜0.35重量部含
    有している請求項26乃至30のいずれかのマゼンタト
    ナーの製造方法。
  33. 【請求項33】 マゼンタトナー粒子は、スチレン重合
    体、スチレン共重合体又はそれらの混合物と、極性樹脂
    とを含有している請求項26乃至32のいずれかのマゼ
    ンタトナー。
  34. 【請求項34】 マゼンタトナー粒子は、結着樹脂65
    〜98重量%、マゼンタ顔料1〜15重量%及び極性樹
    脂1〜20重量%を含有している請求項26乃至33
    いずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  35. 【請求項35】 マゼンタトナー粒子は、極性樹脂を
    2.0〜10.0重量%含有している請求項34のマゼ
    ンタトナーの製造方法。
  36. 【請求項36】 マゼンタトナー粒子は、マゼンタ顔料
    及び酸価3.0乃至20.0mgKOH/gの極性樹脂
    を下記式を満足するように含有している請求項33乃至
    35のいずれかのマゼンタトナーの製造方法。 【外3】
  37. 【請求項37】 極性樹脂が飽和ポリエステル樹脂であ
    る請求項33乃至36のいずれかのマゼンタトナーの製
    造方法。
  38. 【請求項38】 飽和ポリエステル樹脂は、数平均分子
    量が2500〜10000である請求項37のマゼ
    ンタトナーの製造方法。
  39. 【請求項39】 極性樹脂がエポキシ樹脂である請求項
    33乃至35のいずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  40. 【請求項40】エポキシ樹脂は数平均分子量が250
    0〜10000である請求項39のマゼンタトナーの
    製造方法。
  41. 【請求項41】 極性樹脂がスチレン−アクリル酸共重
    合体である請求項33乃至36のいずれかのマゼンタト
    ナーの製造方法。
  42. 【請求項42】 スチレン−アクリル酸共重合体は、数
    平均分子量が2500〜10000である請求項
    のいずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  43. 【請求項43】 マゼンタトナー粒子は、DSC吸熱曲
    線における吸熱メインピークが55〜130℃の低軟化
    点物質を含有している請求項26乃至42のいずれかの
    マゼンタトナーの製造方法。
  44. 【請求項44】 マゼンタトナー粒子は、低軟化点物質
    を5〜25重量%含有している請求項43のマゼンタト
    ナーの製造方法。
  45. 【請求項45】 低軟化点物質がワックスである請求項
    43又は44のマゼンタトナーの製造方法。
  46. 【請求項46】 低軟化点物質は、炭素数が15以上の
    長鎖エステル部 【外4】 (式中、Rは炭素数15個以上の有機基を示す)を有
    するエステル化合物を含有している請求項43乃至45
    のいずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  47. 【請求項47】 低軟化点物質は、下記式(1) R−COO−R (1) 〔式中、R及びRは炭素数15〜45を有する飽和
    炭化水素基を示す。〕で示されるエステル化合物を含有
    している請求項43乃至45のいずれかのマゼンタトナ
    ーの製造方法。
  48. 【請求項48】 R及びRがアルキル基である請求
    47のマゼンタトナーの製造方法。
  49. 【請求項49】 マゼンタトナー粒子は、形状係数SF
    −1が100乃至150である請求項26乃至48のい
    ずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  50. 【請求項50】 マゼンタトナー粒子は、形状係数SF
    −1が100乃至125である請求項26乃至48のい
    ずれかのマゼンタトナーの製造方法。
  51. 【請求項51】 マゼンタトナー粒子は、重量平均粒径
    が3〜9μmである請求項26乃至50のいずれかのマ
    ゼンタトナーの製造方法。
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