JP3437191B2 - 端末装置及び端末装置の制御方法 - Google Patents

端末装置及び端末装置の制御方法

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JP3437191B2
JP3437191B2 JP20510492A JP20510492A JP3437191B2 JP 3437191 B2 JP3437191 B2 JP 3437191B2 JP 20510492 A JP20510492 A JP 20510492A JP 20510492 A JP20510492 A JP 20510492A JP 3437191 B2 JP3437191 B2 JP 3437191B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の回線に接続さ
れ、映像等の送受信を行う端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から知られているアナログの電話回
線を使用する場合、デジタルデータは低速でしか伝送で
きなかった。
【0003】しかし近年に至って通信技術や半導体技
術,光技術の進歩に伴い、デジタル回線が整備され、高
速で大容量のデータの伝送が可能になった。
【0004】特に、デジタル伝送の特徴としては、伝送
による品質低下がなく同レベルの品質が保たれること、
伝送データのメディアの特性に応じた伝送路を必要とせ
ず、メディアの統合が図れることなどがあり、複合メデ
ィア端末間の伝送が可能になった。よって、従来の音声
のみの電話から、映像をも同時に伝送する電話端末が出
現している。
【0005】また、こうした状況の中、異なる複数端末
間においても相互通信が可能になるようCCITTなど
による国際標準化が進められており、デジタル回線を用
いたテレビ電話,テレビ会議システムなどのAV(Au
dio Visual)サービスとして、AVサービス
用のサービス規定,プロトコル規定,マルチメディア多
重化フレーム構成規定がCCITT勧告(または草案)
H.320,H.242,H.221などとして発表さ
れている。
【0006】上記H.221では、64kbpsから1
920kbpsまでのAVサービスにおけるフレーム構
成および端末能力の交換や通信モードのFAS(Fra
meAlignment Signal),BAS(B
it Allocation Signal)の符号割
当が定義されている。またH.242ではBASを用い
たAV端末間での能力交換および通信モード切替えなど
のプロトコルが定義され、H.320ではAVサービス
全般のシステムアスペクトが定義されている。
【0007】上記勧告または勧告草案においては、エン
ドツーエンドの物理コネクションの設定およびインチャ
ネルでのFASによる同期確立後、インチャネルでBA
Sを用いた端末能力の交換シーケンス,通信モードの指
定によるモード切替えシーケンスなどの手順により端末
間で画像,音声,データなどのマルチメディア通信を行
うための方法が規定されている。
【0008】但し、各端末において自己の端末能力を状
況に応じて変化させたり、交換された能力の範囲内でど
の通信モードを用いるかは、規定の範囲外である。
【0009】マルチメディア通信における各メディアの
情報転送速度は、音声情報は音声符号化方式を指定する
ことで決定され、データ情報は、その使用の有無,使用
する場合の転送速度を指定することにより決定され、設
定した通信路全体の情報転送速度から、音声情報の転送
速度とデータ情報の転送速度を引いた残りが画像情報の
転送速度になる。
【0010】このような複合メディア端末の一例を図2
3に示す。本図において、1は音声入出力手段の一つで
あるハンドセット、2は音声入力手段の一つであるマイ
ク、3は音声出力手段の一つであるスピーカである。4
は後述するシステム制御部14の指示により、音声入出
力手段としてのハンドセット1,マイク2,スピーカ3
を切り換える機能、音量レベル調整のために利得を調整
する利得調整機能、ハンドセット1がオンフック状態か
オフフック状態かを検知するオン/オフ検知機能、音声
入出力手段としてマイク2とスピーカ3を使用したとき
にエコーを消去するエコーキャンセル機能、ダイヤルト
ーン・呼出しトーン・ビジートーン・着信トーン等のト
ーンを生成するトーン生成機能をもつ音声インタフェー
ス部である。
【0011】5はシステム制御部14の指示により64
kbps PCM(A−law),64kbps PC
M(μ−law),64kbps/56kbps/48
kbps(SB−ADPCM),32kbps ADP
CM,16kbps(例えばAPC−AB),8kpb
s等の音声符号化/復号化アルゴリズムに従って送信音
声信号をA/D(アナログ/デジタル)変換して符号化
する機能、受信音声信号を復号化してD/A変換する機
能をもつ音声符号化復号化部である。この音声符号化復
号化部5は音声符号化部5aおよび音声復号化部5bを
有する。
【0012】6は画像入力手段の1つであり自画像等を
入力するためのカメラ、7は画像入力手段の1つであり
絵や図面等を入力するための書画カメラである。8はカ
メラ6または書画カメラ7よりの入力画像、あるいは空
いてからの受信画像やシステム制御部14からの画像を
表示する表示部(表示手段)である。9はシステム制御
部14の指示により生じる画像入力手段の切換え機能、
上述した各画像の表示切換えおよび表示分割機能、およ
び各画像入出力の映像信号と電気的/物理的に整合をと
るための信号変換機能をもつビデオインタフェース部で
ある。このビデオインタフェース部は、画像入力部9a
と画像出力部9bを有する。
【0013】10は送信画像をA/D変換して符号化す
る機能、受信画像を復号化してD/A変換する機能をも
つ画像符号化復号化部であり、この画像符号化復号化部
10は、大容量の画像の生データに、動き補償,こま落
し,フレーム間補償およびフレーム内補償,DCT変
換,ベクトル量子化変換などの種々の手法によって帯域
圧縮を行い、小容量化し、デジタル回線で画像データを
伝統可能にしている。この画像符号化復号化部10は、
画像符号化部10aおよび画像復号化部10bを有す
る。現在、ISDN(デジタル総合サービス網)回線の
基本インタフェースが64kbpsであるが、この伝送
速度でも伝送可能な画像の符号化方式としてはCCIT
T勧告草案H.261がある。
【0014】11はデータ通信を行うためのデータ端末
である。12はデータ端末11およびシステム制御部1
4からの送信データを多重分離化部15へ通知すると共
に、受信データをデータ端末11またはシステム制御部
14へ通知するデータインタフェース部である。13は
制御情報入力のために使用するキーボード,タッチパネ
ル等の操作部である。14はCPU,ROM,RAM,
補助記憶装置,キャラクタジェネレータ,画像信号生成
回路等を備え、各部の状態を監視し、装置全体の制御,
状態に応じた操作/表示画面の作成およびアプリケーシ
ョンプログラムの実行等を行うシステム制御部である。
【0015】15は音声符号化復号化部5からの音声デ
ータ,ビデオ符号化復号化部10からの画像データ,デ
ータインタフェース部12からのデータ,システム制御
部14からのBAS(Bit Allocation
Signal)を送信フレーム単位に多重化すると共
に、受信フレームを構成単位の各メディアに分離し各部
に通知する多重分離化部であり、CCITT勧告のH.
221に従ったものである。16はISDNユーザー網
インタフェースに従って回線を制御する回線インタフェ
ース部である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】課題1 しかしながら、上記従来例のマルチメディア端末によれ
ば、1端末との相互通信しかできない。多地点との相互
通信を考えた場合には、回線部は当然複数持つ必要があ
る。さらに、画像や音声の通信をする際には、通信路の
通信容量に限りがあるのでデータの圧縮伸長する符号化
復号化が行われる。この為、画像復合化部も同時に相互
通信する端末数分だけ持つ必要がある。
【0017】この中で、音声の圧縮は画像に比べればデ
ータ量も少ないので、復号化部を複数持つのは、さほど
コストアップにならずに実現できる。
【0018】しかし、画像の圧縮の場合にはアルゴリズ
ムも複雑で且つデータ量も多いので、回路規模は膨大に
なり、高速な演算処理が必要となる。また、使用する記
憶容量も非常に大きくなるため、同一の画像復号化部を
複数持つことは可能であっても、経済性を考えた場合に
は、余り現実的ではない。
【0019】よって本発明の第1の目的は、複数の画像
復号化部を持つことなく、多地点のマルチメディア端末
との同時通信を可能とした端末装置を提供することにあ
る。
【0020】課題2 このように、多地点との相互通信を考えた場合には、回
線部や音声・画像の復号部は、同時通信する端末の数だ
け必要になるのは当然であるが、さらに、多地点となる
と伝送容量も増えるため、各メディアを効率よく伝送す
ることが必要となる。
【0021】しかし、送信端末に対して、標準機能とし
て多地点接続している旨を知らせる手段は設けられてい
ない。もしそのような機能を付加した場合には、特殊な
端末同士しかその機能を利用できないことになる。
【0022】また、相手端末が多地点接続しているのを
送信端末が知らない場合には、無駄なデータを転送する
ことになる。例えば、画面を4分割して4地点の映像を
同時にモニタする時には、画面に表示する際にはフルサ
イズの映像として伝送されたデータが1/4となってし
まうので、かなり無駄なデータが転送されることにな
る。
【0023】本発明の第2の目的は、多地点における通
常の端末との通信を可能とした端末装置を提供すること
にある。
【0024】課題3 さらに、複数端末から画像データを受信する際に、通常
は、フレーム単位に画像データを処理して合成するが、
各端末によりフレームの転送レートが異なる場合には、
各フレームの画像データに不足が発生してしまい、復号
化部が誤動作してしまうことがある。
【0025】本発明の第3の目的は、フレームの転送ル
ートが各端末で異なる場合にも容易に画面合成が行え、
且つ復号化部においても誤動作が生じないようにした端
末装置を提供することにある。
【0026】課題4 しかも、複数端末から画像データを受信する際に、同時
に通信する端末数が回線の数に等しい端末より少ない場
合には、フレーム単位に画像データを処理して合成する
と、画像データに不足が発生してしまい、復号化部で誤
動作が生じてしまう。
【0027】本発明の第4の目的は、同時に通信する端
末数が回線の数より少ない場合にも、その不足分を容易
に補完処理して復号化部が誤動作しないようにした端末
装置を提供することにある。
【0028】課題5 多地点間制御装置では、上述したように、圧縮されてい
る画像を一度復号化して合成後に符号化するために、こ
の符号化復号化部は、同時に通信する端末台数分必要に
なり、また、合成編集部も大容量も生画像データを高速
に処理する必要もあり、装置としては非常に大規模のも
のとなり、大変高価なものとなってしまう。
【0029】また、多地点の端末の画像を1画面に表示
する場合には、各端末の画像を縮小して合成する必要が
あるのでさらに処理が複雑になる上に、端末は縮小され
る分だけ無駄なデータを送信することになる。
【0030】さらに、複数地点の画像が1画面に表示さ
れると、どの画像がどの地点の端末の画像であるかを判
別するのが難しいという問題がある。
【0031】よって本発明の第5の目的は、表示画像と
端末地点との関係を明確に識別し得るよう構成した記録
装置を提供することにある。
【0032】課題6 さらに複数地点の画像の中で特に注目すべき地点につい
て画面を大きくしたり、動きを良くしたり、画質を向上
させるということも考慮すると、全ての復号化部につい
て高速な画像データ処理能力が要求されるので、構成上
非常に無駄が生じるという問題がある。
【0033】よって本発明の第6の目的は上述の点に鑑
み、表示される画面をメイン画面とサブ画面に分けるこ
とにより、簡易な構成のまま、必要とされる十分な表示
態様を実現し得る端末装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明に係わる端末装置は、複数の回線を介して最
大N台(N:2以上の整数)の端末と同時通信が可能な
端末装置であって、前記回線の各々に接続され、1/N
縮小画面フォーマットの符号化された画像データをそれ
ぞれ抽出する複数の分離手段と、前記1/N縮小画面を
規定サイズの1画面内において最大N個収納し得るよ
う、前記符号化された画像データのヘッダ部に含まれる
前記符号化された画像データの画面上の割り当て位置を
示す位置指定情報を変更する表示位置制御手段と、前記
複数の分離手段により抽出され、前記表示位置制御手段
によって処理された複数の前記1/N縮小画面フォーマ
ットの符号化された画像データを多重化して、前記規定
サイズの1画面フォーマットの符号化データを生成する
多重化手段と、前記多重化手段によって処理された前記
規定サイズの1画面フォーマットの符号化データを復号
化する復号化手段とを具備したことを特徴とする。
【0035】また、本発明に係わる端末装置の制御方法
は、複数の回線を介して最大N台(N:2以上の整数)
の端末と同時通信が可能な端末装置の制御方法であっ
て、前記回線の各々に接続され、1/N縮小画面フォー
マットの符号化された画像データをそれぞれ抽出する複
数の分離工程と、前記1/N縮小画面を規定サイズの1
画面内において最大N個収納し得るよう、前記符号化さ
れた画像データのヘッダ部に含まれる前記符号化された
画像データの画面上の割り当て位置を示す位置指定情報
を変更する表示位置制御工程と、前記複数の分離工程で
抽出され、前記表示位置制御工程で処理された複数の前
記1/N縮小画面フォーマットの符号化された画像デー
タを多重化して、前記規定サイズの1画面フォーマット
の符号化データを生成する多重化工程と、前記多重化工
程で処理された前記規定サイズの1画面フォーマットの
符号化データを復号化する復号化工程とを有することを
特徴とする。
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0051】実施例1 図1は本発明の一実施例に係わるマルチメディア端末の
構成ブロック図である。同図において、1は、本装置の
音声入出力手段の一つであるハンドセット、2は、本装
置の音声入出力手段の一つであるマイク、3は、本装置
の音声出力手段の一つであるスピーカである。4は、シ
ステム制御部14の指示により、音声入出力手段として
ハンドセット1,マイク2,スピーカ3を切り換える機
能と、音量レベル調整のための利得調整機能と、ハンド
セット1がオンフック状態かオフフック状態かを検知す
るオン/オフ検知機能と、音声入出力手段としてマイク
2とスピーカ3を使用した時にエコーを消去するための
エコーキャンセル機能と、ダイヤルトーン,呼出トー
ン,ビジートーン,着信音などのトーン生成機能をもつ
音声インタフェース部である。
【0052】5は、システム制御部14の指示により、
64kbps PCM(A−law),64kbps
PCM(μ−law),7kHzオーディオ(SB−A
DPCM),32kbps ADPCM,16kbps
(たとえば、APC−AB)8kbpsなどの音声符号
化/復号化アルゴリズムにしたがって送信音声信号をA
/D変換し符号化する機能と、受信音声信号を復号化し
てD/A変換する機能を持つ音声符号化復号化部であ
る。
【0053】6は自画像等を入力するカメラ、7は本装
置の画像入力手段の一つであり絵や図面などを入力する
ための書画カメラ、8はカメラ6または書画カメラ7よ
りの入力画像や相手からの受信画像やシステム制御部1
4からの画像を表示する表示部である。9は、システム
制御部の指示により、画像入力手段の切り換え機能と、
上述した各画像の表示切り換えおよび表示分割機能と、
各画像入出力部の映像信号と電気的/信号的に整合をと
るための信号変換機能をもつ画像入出力部である。
【0054】10は、送信画像をA/D変換して符号化
する機能と、受信画像を復号化しD/A変換する機能を
もつ画像符号化復号化部であり、大容量の画像の生デー
タに、動き補償,駒落とし,フレーム間補償およびフレ
ーム間補償,DCT変換,ベクトル量子化変換などの種
々の手法によって帯域圧縮を行い、小容量化してデジタ
ル回線での伝送を可能にしている。
【0055】現在、ISDN回線の基本インタフェース
が64kbpsであるが、この伝送速度でも伝送可能な
画像の符号化方式としてはCCITT勧告草案H.26
1がある。
【0056】11は、データ通信を行うためのデータ端
末である。12は、データ端末11およびシステム制御
部14からの送信データを多重分離化部15へ通知する
と共に、受信データをデータ端末11またはシステム制
御部へ通知するデータインタフェース部である。13
は、本装置の制御をするために制御情報入力に使用する
キーボード,タッチパネルなどの操作部である。14
は、CPU,ROM,RAM,補助記憶装置,キャラク
タジェネレータ,画像信号生成回路などを備え、各部の
状態を監視して装置全体の制御,状態に応じた操作/表
示画面作成およびアプリケーションプログラムの実行な
どを行うシステム制御部である。
【0057】15は、音声符号化復号化部5からの音声
データ,ビデオ符号化復号化部10からの画像データ,
データインターフェース部12からのデータ,システム
制御部14からのBAS(Bit Allocatio
n Signal)を送信フレーム単位に多重化すると
共に、受信フレームを構成単位の各メディアに分離し各
部に通知する多重分離部であり、CCITT勧告として
は、H.221がある。
【0058】多重分離部15は、回線インタフェース部
16に対応して、16は、ISDNユーザ網インタフェ
ースに従って回線を制御する回線インタフェース部であ
る。この回線インターフェース部16は4端末と同時通
信できるように4個で構成されている。多重分離化部1
5は、回線インタフェース部16に対応して4個で構成
されている。
【0059】17は、本実施例特有の画像制御部であ
る。
【0060】次に、端末能力のネゴシエーションや端末
能力の変更を行う方法について述べる。まず、ISDN
回線で通信する場合、図2に示すように、アウトバンド
信号(つまりDch)を用いて発呼する。
【0061】図2に示すように、端末Aから端末Bへの
呼設定と、端末Bから端末Aへの応答でBchでの通信
が可能になる。通信路としては、ほかにDch,H0,
H1などもあるがBchのみで説明し、以下は省略す
る。
【0062】次に、この通信可能となったBchを用い
て勧告H.242に従い、図3に示すようにBchのイ
ンバンド信号手順(つまり、Bch内をデータ部と制御
部に割り付け、その制御部によって制御する)が行われ
る。この制御を、インチャネル制御手順というので、以
後は、この名称を用いる。このインチャネル制御を実行
するに当たり、Bch内に制御ビットが必要になるの
で、そのフレーム構成がH.221で規定されている。
【0063】このフレーム構成を図4に示す。図4のマ
ルチフレーム構造は、Bch(64kbps)時のもの
である。
【0064】まず、マルチフレーム構造は、1オクテッ
ト/125μsecを基本として、(a)のように、1
フレーム=80オクテット、(b)のように、1サブチ
マルフレーム=2フレーム、(c)のように、1マルチ
フレーム=8サブマルチフレームの構造を有し、ビット
方向には、8kbpsのサブチャネルが#1から#8ま
で定義されている。
【0065】ただし、#8サブチャネルだけは、転送レ
ートが、6.4kbpsとなり、制御ビットとして、F
AS(Frame Alignment Signa
l)とBAS(Bitrate Allocation
Signal)の信号が挿入されている。
【0066】このFASとBASによりBchのインチ
ャネル制御が可能となる。FASは、フレームおよびマ
ルチフレーム同期に使用されている。BASは、サブチ
ャネルなどの多重方法を決定するに必要な端末能力の情
報の交換あるいは能力設定に使用される。特に、BAS
は、データ通信中であってもサブマルチフレーム(20
msec)毎に切り換えは可能である。
【0067】次に、図3について、手順を説明する。
【0068】まず、Bchが通信可能状態になると、端
末A,Bともに、FASを送信する。この時の端末能力
は、初期状態のモード0(オーディオとFAS,BAS
のみのモード)である。このFASは、相手端末で探索
され、H.242で規定されたフレーム同期確立の条件
が満たされると、図5に示すFAS内のビット構成の中
のAを“0”にして送信する。A=0を端末が受信する
ことで、相手端末がフレーム同期が確立したことが確認
される。
【0069】次に、自端末の伝達能力を、BASで相手
端末に送信し、互いに、相手端末の端末能力を認識す
る。いわゆる、伝達能力の交換である。
【0070】もし、この時点で互いが通信可能であれ
ば、データの通信が開始される。能力変更が必要な場合
は、同様に、BASを用いてコマンドとして所望の端末
能力を送信し、相手端末がその能力を設定完了後、デー
タの通信を開始する。
【0071】データの通信は送受信で独立しており、同
期の確立も端末能力の設定も別々に行われる。よって、
片方向だけ同期はずれが発生したり、送受でデータの種
別が異なる場合もある。
【0072】データの通信が完了し呼を切断するときに
は、まず切断する側(図3では端末A)がBASを用い
てモード0にする。これにより、Bchのインチャネル
制御は初期状態に戻る。
【0073】次に、図2に示すように、Dchのアウト
バンド手順で切断と解放が行われてすべての通信が完了
する。
【0074】図5は、FAS内のビット構成を示してい
る。
【0075】Aビットは、フレーム同期はずれの表示で
ある。Eビットは、CRC誤りが発生したか否かの表示
である。C1 ,C2 ,C3 ,C4 は、CRC4のビット
である。N1からN5は、マルチフレームの番号付け用
である。
【0076】R1からR4は、チャネル番号である。
【0077】TEAは、端末装置アラームで、端末内部
の故障により入力信号を受け取ったりこれに反応できな
い場合に“1”をセットする。
【0078】図6は、BAS内のビット構成を示してい
る。
【0079】図6の(a)に示すように、上位3ビット
は属性を表し、残り5ビットでその属性の属性値を表
す。
【0080】また図6の(b)は、属性の内容を示す。
属性値は、例えば、転送レート値、コーディック種別、
各メディア特有のパラメータ値などが定義されている。
【0081】本実施例においては、複数端末と回線接続
し同時に相互通信可能であるが、その際に接続される全
端末に対して、画像の伝達能力に制限を設ける必要があ
る。
【0082】具体的には、図3に示した能力BASの送
信時に、図6(b)の端末能力2の中に含まれている画
像フォーマット(QCIFまたはCIF)をQCIFに
設定し、全端末からは、画像データのQCIFのみ受信
可能とする。CIF,QCIFについては、詳細の説明
は後述するが、簡単には、QCIFの画素数は、CIF
の1/4と定義されている。ただし、接続端末数が1台
の場合には、通常通りである。
【0083】また、接続端末数が複数端末から1端末に
変更になった場合には、画像フォーマットをQCIFか
らCIFに変更し、能力BASをその端末へ送信するこ
とで伝達能力に制限を設けることもできる。
【0084】逆に、接続端末が1端末から複数端末に
になった場合には、全端末に対して、画像フォーマッ
トをQCIFに設定した能力BASを送信することで、
伝達能力に制限を設けることもできる。
【0085】このようにして、画像を受信する端末が相
手端末から受信する画像フォーマットに制限を設ける制
御をすることで、送信端末から所望の画像データを受信
することが可能となる。
【0086】図7は、画像制御部17およびその周辺部
のブロック構成を示す。本図において18は、多重分離
部15から受信したデータに対してBCHの誤り訂正処
理を施し、誤り訂正フレームを外し、画像データにする
BCH/画像分離部である。19は、その画像データ中
におけるGOBヘッダ中のGN(GOB Numbe
r)を変換するGN変換部である。20はデータバッフ
ァ、21はゲート回路、22はBCHの訂正パリティを
付けて誤り訂正フレーム化するBCH/画像多重部、2
3はシステム制御部14からの指示を受けて上記の各部
を制御する制御部である。
【0087】多重分離部15からのデータは、図9に示
すようなフォーマットの誤り訂正フレームである。
【0088】1フレームは、誤り訂正フレームビットが
1ビット、フィル識別子が1ビット、画像データが49
2ビット、誤り訂正パリティが18ビットの512ビッ
トで構成されている。さらに、このフレームが8フレー
ムで1マルチフレームを構成している。
【0089】BCH/画像分離部18は、誤り訂正フレ
ームビットでマルチフレームの同期をとり、誤り訂正パ
リティにより画像データに対して、誤り訂正処理を施し
て、フィル識別子で画像データの有効・無効を調べ、有
効で有ればGN変換部19へその画像データを転送す
る。
【0090】GN変換部19は、この受信した画像デー
タの内容の解読を行う。この画像データの構成は図10
に示すような多重化フレーム構成となっている。本図の
(a)のように、画面の1フレームのデータの先頭にF
H(フレームヘッダ)がつき、画面を12分割した1ブ
ロックをGOBとして、GOB1からGOB12まで順
次伝送される。
【0091】このGOBの分割方法を、図11に示す。
【0092】H.261勧告草案においては、取り扱う
ビデオ信号は、NTSC,PAL,デジタルテレビ規格
などの異なった複数の規格が存在するため、互いに通信
ができるように世界共通のビデオ信号フォーマットを採
用している。このフォーマットは、CIFフォーマット
と称し、標本数が輝度Yは352画素×288ライン、
色差Cr,Cbは176画素×144ラインで規定され
ている。さらに、CIFの1/4はQCIFフォーマッ
トと称し、標本数が輝度Yは176画素×144ライ
ン、色差Cr,Cbは、88画素×72ラインで定義さ
れている。
【0093】GOBは、標本数が輝度176画素×48
ライン、色差Cr,Cbは88画素×24ラインに定義
され、CIFの1/12,QCIFの1/3に相当す
る。
【0094】ここで、図11に示すように、GOBの番
号としてCIFではGOB1からGOB12まで、QC
IFではGOB1,GOB3,GOB5が割り当てられ
ている。
【0095】図10(b)は、図10(a)のFH(フ
レームヘッダ)とGOBの内容を示している。このFH
(フレームヘッダ)は、PSCとTRとPTYPEで構
成されている。PSCはフレーム開始符号であり、20
ビットの“0000 0000 0000 0001
0000”からなる。TRはフレーム番号であり、5ビ
ットの“1”から“30”までの値を使用する。PTY
PEはタイプ情報(6ビット)であり、スプリット・ス
クリーン指示情報,書画カメラ指示情報,画面凍結解
除,情報源フォーマット指示情報(CIF,QCIF)
が含まれている。
【0096】GOBヘッダは、GBSCとGNとGQU
ANTで構成されている。GBSCはGOB開始符号で
あり、16ビットの“0000 0000 0000
0001”からなる。GNはGOB番号で4ビットであ
り、“1”から“12”まで使用する。GNが“0”の
場合にはPSCで使用しているので、FHのPSCとG
OBのGBSC+GNは、共に20ビットで連続した値
とみなすことができる。GQUANTは量子化特性情報
であり、5ビットで量子化ステップサイズの情報を含
む。
【0097】MBヘッダはマクロブロック(以後、MB
と称する)と称する画素ブロックのヘッダである。MB
は33個のMBで1つのGOBを構成しており、1MB
は8画素×8ラインの輝度信号(Y)4個と8画素×8
ラインの色差信号(Cb,Cr)2個で構成されてい
る。
【0098】ここで、各ブロックの番号として、Yには
1から4まで、Cbには5、Crには6の番号が割当て
られている。このMBヘッダはMBAとMTYPEとM
QUANTとMVDとCBPで構成されている。
【0099】MBAはMBの位置を表すマクロブロック
アドレスであり、先頭のMBのみ絶対値で、それ以降
は、差分の可変長符号である。MTYPEはMBのタイ
プ情報であり、INTRA(フレーム内符号化),IN
TER(フレーム間差分符号化),MC(動き補償付フ
レーム間差分符号化),FIL(フィルター)などその
MBのデータに処理を施した処理タイプが挿入されてい
る。MQUANTはGQUANTと同じである。
【0100】MVDは動きベクトル情報である。CBP
は有意ブロックパターンであり、先ほどのMBのYの4
個とCr,Cbのうちの有効な画素ブロックの番号を情
報として含んでいる。このMBヘッダのあとには、圧縮
符号化した画素データが上述したように、すなわちY4
個Cr,Cbのうち有意ブロックとなった画素ブロック
が番号順に入っている。
【0101】ここで、FHのPSCおよびGOBのGB
SCとGNは、復号器側でFHやGOBのヘッダがサー
チできるようにそれ以外のデータには存在しないような
唯一のデータパターンになっている。
【0102】図7に示したGN変換部19では、図10
に示した画像データ多重化フレームのGBSCをサーチ
し、GBSCの後のGNを解読し、このGNの値を他の
値に置換する機能を持っている。
【0103】バッファ20はGN変換部19からの画像
データをバッファリングして転送タイミングを非同期化
し、ゲート回路21のタイミングでBCH/画像多重部
22に画像データが転送される。BCH/画像多重部2
2は、この画像データを図9に示した誤り訂正フレーム
に戻し、画像復号化部10(図1参照)に転送する。
【0104】図8は、上述した画像制御部17を複数使
用することで、4台の端末から同時受信を行う場合の構
成を示す。本図において、端末Aからの受信画像データ
については、回線インタフェース部16(a)と多重分
離部15(a)と画像制御部17(a)により図7と同
様の構成がとられているので、上述した処理が行われ、
端末B,端末C,端末Dの受信画像データも同様の処理
がなされる。そのため、各端末からの受信データは同時
に並列処理が可能である。
【0105】各端末からの伝達能力の交換の際に、自端
末の画像受信伝達能力をQCIFとして相手端末に伝え
ておき、相手端末からはQCIFのフォーマットで画像
データを受信し、図12(a)に示すように、4端末か
ら受信した4個のQCIFをCIFに納まるように再構
成する。
【0106】そのため、図8に示したシステム制御部1
4から各画像制御部17(a)〜17(d)に対し、各
端末からの画像をCIF画面のどの位置に表示するかを
指示する。各画像制御部は、指示された通りにGN変換
部19でGNの値を変換する。
【0107】例えば、図12(a)のQCIF(A)に
表示するには、図12(b)に示すように、GN値は変
換しない。QCIF(B)の場合には、現GN値にすべ
て+1した値にGN値を置換する。同様に、QCIF
(C)の場合には現GN値にすべて+6した値、QCI
F(D)の場合には現GN値にすべて+7した値に置換
する。
【0108】こうしてGN値が変換された各々のQCI
Fの画像データは、各々のバッファ部でバッファリング
され、各々のゲート回路により時分割多重されてCIF
の画像データ多重化フレームとなる。
【0109】このゲート回路の動作を図13に示す。こ
こで信号a,b,c,dは、各画像制御部17に含まれ
ているBCH/画像分離部18からの画像データであ
る。受信している画像データはQCIFであるので、F
Hと3個のGOBで構成されている。これらの画像デー
タに指示されたようにGN変換してバッファリングす
る。
【0110】図13の例は、端末Aを図12(a)のQ
CIF(A)に、端末BをQCIF(B)に、端末Cを
QCIF(C)に、端末DをQCIF(D)に表示する
ための例である。
【0111】また、図13に示した信号f,g,h,i
は、画像制御部A,B,C,D(図8参照)に含まれる
ゲート回路のON/OFFの信号である。すなわち
“H”の時時にゲートを開き、“L”の時にゲートを閉
じる。この信号の制御により、信号eに示すように各端
末のQCIFのGOBが多重化され、CIFの12個の
GOBとなり、BCH/画像多重化部22に転送され
る。
【0112】画像復号化部10では、CIFのフォーマ
ットとして画像データのデコードを行い、このデコード
された画像が画像出力部9を介して表示部8の画面に表
示される。この画面には、4端末の画像が画面を4分割
して同時に表示されている。このようにして、4端末同
時に映像を受信し、かつ同時に画面表示が可能となる。
【0113】実施例2 図14は、本発明のその他の実施例による画像制御部の
詳細を示すブロック図である。本図において、30は、
多重分離部15から受信したデータに対してBCHの誤
り訂正処理を施し、誤り訂正フレームを外し、画像デー
タにするためのBCH/画像分離部である。31は、そ
の画像データ中のフレームヘッダ(FH)を解読する機
能を持つFH解読部である。32は、そのFHを画像デ
ータから取り除くFH削除部である。33は、画像デー
タにおけるGOBヘッダ中のGN(GOB Numbe
r)を変換するGN変換部である。34はデータバッフ
ァ、35はGOBデータを発生するGOB発生部、36
はゲート回路、37はFH無しの画像データにFHを挿
入するFH挿入部、38はBCHの訂正パリティを付け
て誤り訂正フレーム化するBCH/画像多重部、39は
切替スイッチ、40はシステム制御部14からの指示を
受けて上記の各部を制御する制御部である。
【0114】多重分離部15からのデータは、図9に示
したようなフォーマットの誤り訂正フレームである。
【0115】1フレームは、誤り訂正フレームビットが
1ビット、フィル識別子が1ビット、画像データが49
2ビット、誤り訂正パリティが18ビットの512ビッ
トで構成されている。さらに、このフレームが8フレー
ムで1マルチフレームを構成している。
【0116】BCH/画像分離部30は、誤り訂正フレ
ームビットでマルチフレームの同期をとり、誤り訂正パ
リティにより画像データに対して、誤り訂正処理をして
フィル識別子で画像データの有効・無効を調べ、有効で
あればFH削除部32に転送する。これと同時にFH解
読部31にも転送する。
【0117】このFH解読部31は、FHの探索に入り
FHを見つけると解読を開始すると同時に、FH削除部
32に通知し、これを受けて、FH削除部32はFHの
削除をする。FH解読部31は解読結果を制御部40に
通知する。
【0118】次に、FH削除部32でFHを削除された
画像データは、GN変換部33へ転送される。GN変換
部33は、この画像データの内容の解読にはいる。この
画像データの構成は、図10に示したような多重化フレ
ーム構成となっている。ただし、ここでは説明の都合
上、FHを付加したまま説明をすることとする。
【0119】図10(a)はGOBのブロックによる構
成を示している。このように画面の1フレームのデータ
の先頭にFHがつき、画面を12分割した1ブロックを
GOBとしては、GOB1からGOB12まで順次伝送
される。GOBの分割方法については、図11に示した
とおりであるので、説明は省略する。
【0120】図10(b)は、図10(a)のFH(フ
レームヘッダ)とGOBの詳細の内容を示している。こ
のFHは、PSCとTRとPTYPEで構成されてい
る。PSCはフレーム開始符号であり、20ビットの
“0000 0000 00000001 0000”
からなる。TRはフレーム番号であり、5ビットの
“1”から“30”までの値を使用する。PTYPEは
タイプ情報(6ビット)であり、スプリット・スクリー
ン指示情報,書画カメラ指示情報,画面凍結解除,情報
源フォーマット指示情報(CIF,QCIF)が含まれ
ている。つまり、FH解読部31は、上記内容の解読結
果を制御部40に通知することになる。
【0121】GOBヘッダは、GBSCとGNとGQU
ANTで構成されている。GBSCはGOB開始符号で
あり、16ビットの“0000 0000 0000
0001”からなる。GNはGOB番号で4ビットであ
り、“1”から“12”まで使用する。GNが“0”の
場合にはPSCで使用しているので、FHのPSCとG
OBのGBSC+GNは、共に20ビットで連続した値
とみなすことができる。
【0122】GQUANTは量子化特性情報で5ビット
であり、量子化ステップサイズの情報を含む。
【0123】MBヘッダはマクロブロック(MB)と称
する画素ブロックのヘッダである。MBは33個のMB
で1つのGOBを構成しており、1MBは8画素×8ラ
インの輝度信号(Y)4個と8画素×8ランプの色差信
号(Cb,Cr)2個で構成されている。
【0124】ここで、各ブロックの番号として、Yには
1から4まで、Cbには5、Crには6の番号が割当て
られている。このMBヘッダはMBAとMTYPEとM
QUANTとMVDとCBPで構成されている。
【0125】MBAはMBの位置を表すマクロブロック
アドレスであり、先頭のMBのみ絶対値で、それ以降
は、差分の可変長符号である。MTYPEはMBのタイ
プ情報であり、INTRA(フレーム内符号化),IN
TER(フレーム間差分符号化),MC(動き補償付き
フレーム間差分符号化),FIL(フィルター)などそ
のMBのデータに処理を施した処理タイプが挿入されて
いる。MQUANTはGQUANTと同じである。
【0126】MVDは動きベクトル情報である。CBP
は有意ブロックパターンであり、先ほどのMBのYの4
個とCr,Cbのうちの有効な画素ブロックの番号を情
報として含んでいる。このMBヘッダのあとには、圧縮
符号化した画像データが上述したように、すなわちY4
個Cr,Cbのうち有意ブロックとなった画素ブロック
が番号順に入っている。
【0127】ここで、FHのPSCおよびGOBのGB
SCとGNは復号器側でFHやGOBのヘッダがサーチ
できるようにそれ以外のデータには存在しないような唯
一のデータパターンになっている。
【0128】図14に示したGN変換部33は、上記デ
ータの内容の解読をして図10の画像データ多重化フレ
ームのGBSCをサーチし、GBSCの後のGNを解読
し、このGNの値を他の値に置換する機能を持ってい
る。
【0129】バッファ部34はGN変換部33からの画
像データをバッファリングし、転送タイミングを非同期
化し、ゲート部36のタイミングでFH挿入部37へ画
像データが転送される。
【0130】切替スイッチ39は制御部40により制御
され、制御部40がバッファ部34の容量の状況をモニ
タし、もしバッファ部34に充分転送可能なデータが無
い場合に、GOB発生部35側に切替え、GOB発生部
35のデータをゲート部36に転送する。逆に、もしバ
ッファ部34に転送可能な充分なデータがある場合に
は、バッファ側に切替え、バッファ部34に蓄えられて
いるデータがゲート部36に転送される。
【0131】GOB発生部35は、制御部40よりGO
BのGN値が指示され、そのGN値に相当するGOBを
発生する。そして、切替スイッチ39がGOB発生部側
に切替えられたとき、ゲート部36に出力される。
【0132】FH挿入部37では、ゲート部36から出
力されたFH無しの画像データに対し、FH削除部32
で削除されたFHの替わりに制御部40により生成され
たFHを画像データの先頭に挿入する。このFH挿入部
37は、端末が1対向の時には必要ないが、多地点接続
の時に有効である。それについては後で述べることとす
る。
【0133】FH挿入部35で元の画像データに戻った
後、BCH/画像多重部38で、この画像データを図9
に示した誤り訂正フレームに戻し、画像復号化部10
(図1参照)に転送する。
【0134】図15は、上述した画像制御部17を複数
使用することで、4台の端末からの同時受信する場合の
構成例を示す。本図において、端末Aからの受信画像デ
ータについては、回線インタフェース部16(a)と多
重分離部15(a)と画像制御基本部A50(a)によ
り、図14の点線で囲った部分と同様の構成がとられて
いるので、上述した処理が行われ、端末B,端末C,端
末Dの受信画像データも同様の処理がなされる。
【0135】すなわち、この場合には、4つの画像制御
基本部50(a)〜50(d)をコントロールする全体
制御部52が追加されるが、この全体制御部52によ
り、画像制御基本部AからDまでの4つのFH無しの画
像データを各ゲート部に送り画像データの時分割多重化
を行い、さらに、FH挿入部37に指示して多重化され
た画像データの先頭にFHを付加する。こうして生成さ
れた画像データはBCH/画像多重化部38で誤り訂正
フレームに再生成され、画像復号化部に転送される。
【0136】以上により、各端末からの受信データは同
時に並列処理が可能である。
【0137】各端末からの伝達能力の交換の際に、自端
末の画像受信伝達能力をQCIFとして相手端末に伝え
ておき、相手端末からはQCIFのフォーマットで画像
データを受信し、図12(a)に示したように、4端末
から受信した4個のQCIFをCIFに納まるように再
構成する。
【0138】そのため、システム制御部14から全体制
御部52と各画像制御基本部50(a)〜50(d)に
対し、各端末からの画像をCIF画面のどの位置に表示
するかを指示する。各画像制御基本部50(a)〜50
(d)は、指示された通りにGN変換部33でGNの値
を変換する。
【0139】例えば、図12(a)のQCIF(A)に
表示するには、図12(b)に示すように、GN値は変
換しない。QCIF(B)の場合には、現GN値にすべ
て+1した値にGN値を置換する。同様に、QCIF
(C)の場合には現GN値にすべて+6した値、QCI
F(D)の場合には現GN値にすべて+7した値に置換
する。
【0140】こうしてGN値が変換された各々のQCI
Fの画像データは、各々のバッファ部34でバッファリ
ングされ、各々のゲート部36により時分割多重されて
CIFの画像データ多重化フレームとなる。
【0141】図16は、画像制御部の動作を示すタイミ
ング図である。本図において信号a,b,c,dは、各
画像制御基本部50(a)〜50(d)において、BC
H/画像分離部30からFH削除部32を経てGN変換
部33へ転送される画像データ信号である。例えば、信
号aのA1 ブロックはA端末から受信した1フレームの
画像データのブロックを示している。数字はシリアルナ
ンバである。つまり、この画像データブロックの内容は
受信している画像データがQCIFなので3個のGOB
で構成されている。
【0142】これらの画像データブロックに対して、シ
ステム制御部14から指示されたようにGN変換部32
でGN値を変換して、バッファ部34でバッファリング
する。
【0143】信号e,f,g,hは、バッファ部34に
蓄えられている画像データを示している。例えば、信号
eのA1 ブロックは、このA1 ブロックがバッファ部3
4への入力が完了した時点から、ゲート部36への転送
を開始するまでを示している。
【0144】信号iは全体制御部52からFH挿入部3
7への信号であり、各画像制御基本部50(a)〜50
(d)からのQCIFの画像データを多重化しCIFに
再構成した画像データフレームに対して、FHを挿入す
るタイミングを示す。FH挿入部37は、このi信号に
より、全体制御部52から指示されたFH情報を含むF
Hを挿入する。
【0145】信号k,m,o,qは各画像制御基本部5
0(a)〜50(d)に含まれているゲート部36のタ
イミング信号である。これらの信号が“H”の時、バッ
ファ部34またはGOB発生部35からのデータをFH
挿入部37へ転送する。
【0146】信号j,l,n,pはそれぞれ信号k,
m,o,qに対応しており、ゲート部36からFH挿入
部37に転送される画像データを示している。例えば、
信号jのA1 は、画像制御基本部Aのバッファ部34か
らの画像データブロックを示している。×印のブロック
は、バッファ部34にデータが揃っていないとき、ある
いはタイミングをずらす必要があるときに、GOB発生
部35から不足分のGOBブロックを発生させて不足分
を補ったことを意味している。
【0147】図1においては、端末Aが図12(a)の
QCIF(D),端末BがQCIF(C),端末CがQ
CIF(B),端末DがQCIF(A)となり、画面に
表示される。
【0148】このGOB発生部35により発生された画
像データブロックは、GOBのGN値としてGN変換部
33で置換されたGN値と同じGNを持つ、GOBブロ
ックである。GOBブロックの内容としては、MBは係
数データがない場合には特に付ける必要はないのでGO
Bヘッダのみとしても良いが、GOBヘッダの直後また
はMBブロックの直後に“0000 0001 11
1”といった意味を持たない特別な符号を挿入して次へ
のタイミングを図る事は可能である。この符号は画像復
号部において捨てられる。
【0149】さらに、同時通信している端末数が3台か
2台の場合には、必ず画面に不足分が存在するので、通
信していない端末に該当する画像制御基本部は切替スイ
ッチ39を常にGOB発生部35側に切替えておき、G
OB発生部35からのGOBブロックを常に転送するよ
うにする。
【0150】ここで、この時のGOBブロックの内容と
しては、前述したような意味のない特別な符号でも良い
が、この場合には復号部10で捨てられてしまい画面が
更新されないので、画面をクリアするために、すべての
MBに白か黒のデータになるような係数データをつけて
INTRAモードとして用意しておき、定期的に転送す
るようにする。または、何かのメッセージが表示される
ように予め符号化したデータを用意しておき、転送する
ようにしておく。
【0151】図16の信号rは、FH挿入部37から出
力された画像データ信号である。ここで、黒く塗りつぶ
した部分は、各フレームのFHを示している。信号rに
示すように各端末のQCIFの3個のGOBが多重化さ
れ、CIFの12個のGOBとなりBCH/画像多重化
部38に転送される。
【0152】画像符号化部10では、CIFのフォーマ
ットとして画像データのデコードをし、このデコードさ
れた画像が画像出力部9を経由して表示部8の画面に表
示される。この画面には、4端末の画像が画面を4分割
して同時に表示されている。このようにして、4端末同
時に映像を受信し、かつ同時に画面表示が可能となる。
【0153】実施例3 図17は、本発明の一実施例に係わるマルチメディア端
末の構成ブロック図である。同図において、1は、本装
置の音声入出力手段の一つであるハンドセット、2は、
本装置の音声入出力手段の一つであるマイク、3は、本
装置の音声出力手段の一つであるスピーカである。4
は、システム制御部14の指示により、音声入出力手段
としてハンドセット1,マイク2,スピーカ3を切り換
える機能と、音量レベル調整のための利得調整機能と、
ハンドセット1がオンフック状態かオフフック状態かを
検知するオン/オフ検知機能と、音声入出力手段として
マイク2とスピーカ3を使用した時にエコーを消去する
ためのエコーキャンセル機能と、ダイヤルトーン,呼出
トーン,ビジートーン,着信音などのトーン生成機能を
もつ音声インタフェース部である。
【0154】5は、システム制御部14の指示により、
64kbps PCM(A−law),64kbps
PCM(μ−law),7kHzオーディオ(SB−A
DPCM),32kbps ADPCM,16kbps
(たとえば、APC−AB)8kbpsなどの音声符号
化/復号化アルゴリズムにしたがって送信音声信号をA
/D変換し符号化する機能と、受信音声信号を復号化し
てD/A変換する機能を持つ音声符号化復号化部であ
る。
【0155】6は自画像等を入力するカメラ、7は本装
置の画像入力手段の一つであり絵や図面などを入力する
ための書画カメラ、8はカメラ6または書画カメラ7よ
りの入力画像や相手からの受信画像やシステム制御部1
4からの画像を表示する表示部である。9は、システム
制御部の指示により、画像入力手段の切り換え機能と、
上述した各画像の表示切り換えおよび表示分割機能と、
各画像入出力部の映像信号と電気的/信号的に整合をと
るための信号変換機能をもつ画像入出力部である。
【0156】10は、送信画像をA/D変換して符号化
する機能と、受信画像を復号化しD/A変換する機能を
もつ画像符号化復号化部であり、大容量の画像の生デー
タに、動き補償,駒落とし,フレーム間補償およびフレ
ーム間補償,DCT変換,ベクトル量子化変換などの種
々の手法によって帯域圧縮を行い、小容量化してデジタ
ル回線での伝送を可能にしている。
【0157】現在、ISDN回線の基本インタフェース
が64kbpsであるが、この伝送速度でも伝送可能な
画像の符号化方式としてはCCITT勧告草案H.26
1がある。
【0158】11は、データ通信を行うためのデータ端
末である。12は、データ端末11およびシステム制御
部14からの送信データを多重分離化部15へ通知する
と共に、受信データをデータ端末11またはシステム制
御部へ通知するデータインタフェース部である。13
は、本装置の制御をするために制御情報入力に使用する
キーボード,タッチパネルなどの操作部である。14
は、CPU,ROM,RAM,補助記憶装置,キャラク
タジェネレータ,画像信号生成回路などを備え、各部の
状態を監視して装置全体の制御,状態に応じた操作/表
示画面作成およびアプリケーションプログラムの実行な
どを行うシステム制御部である。
【0159】15は、音声符号化復号化部5からの音声
データ,ビデオ符号化復号化部10からの画像データ,
データインターフェース部12からのデータ,システム
制御部14からのBAS(Bit Allocatio
n Signal)を送信フレーム単位に多重化すると
共に、受信フレームを構成単位の各メディアに分離し各
部に通知する多重分離部であり、CCITT勧告として
は、H.221がある。
【0160】多重分離部15は、回線インタフェース部
16に対応して、16は、ISDNユーザ網インタフェ
ースに従って回線を制御する回線インタフェース部であ
る。この回線インターフェース部16は4端末と同時通
信できるように4個で構成されている。多重分離化部1
5は、回線インタフェース部16に対応して4個で構成
されている。
【0161】17は、本実施例特有の画像制御部であ
る。
【0162】61は、本実施例の画像復号化された画像
データに対して、システム制御部14からのキャラクタ
文字の埋め込みを行うスーパーインポーズ部である。
【0163】次に、端末能力のネゴシエーションや端末
能力の変更を行う方法について述べる。まず、ISDN
回線で通信する場合、図2に示すように、アウトバンド
信号(つまりDch)を用いて発呼する。
【0164】図2に示すように、端末Aから端末Bへの
呼設定と、端末Bから端末Aへの応答でBchでの通信
が可能になる。通信路としては、ほかにDch,H0,
H1などもあるがBchのみで説明し、以下は省略す
る。
【0165】次に、この通信可能となったBchを用い
て勧告H.242に従い、図3に示すようにBchのイ
ンバンド信号手順(つまり、Bch内をデータ部と制御
部に割り付け、その制御部によって制御する)が行われ
る。この制御を、インチャネル制御手順というので、以
後は、この名称を用いる。このインチャネル制御を実行
するに当たり、Bch内に制御ビットが必要になるの
で、そのフレーム構成がH.221で規定されている。
【0166】このフレーム構成を図4に示す。図4のマ
ルチフレーム構造は、Bch(64kbps)時のもの
である。
【0167】まず、マルチフレーム構造は、1オクテッ
ト/125μsecを基本として、(a)のように、1
フレーム=80オクテット、(b)のように、1サブチ
マルフレーム=2フレーム、(c)のように、1マルチ
フレーム=8サブマルチフレームの構造を有し、ビット
方向には、8kbpsのサブチャネルが#1から#8ま
で定義されている。
【0168】ただし、#8サブチャネルだけは、転送レ
ートが、6.4kbpsとなり、制御ビットとして、F
AS(Frame Alignment Signa
l)とBAS(Bitrate Allocation
Signal)の信号が挿入されている。
【0169】このFASとBASによりBchのインチ
ャネル制御が可能となる。FASは、フレームおよびマ
ルチフレーム同期に使用されている。BASは、サブチ
ャネルなどの多重方法を決定するに必要な端末能力の情
報の交換あるいは能力設定に使用される。特に、BAS
は、データ通信中であってもサブマルチフレーム(20
msec)毎に切り換えは可能である。
【0170】次に、図3について、手順を説明する。
【0171】まず、Bchが通信可能状態になると、端
末A,Bともに、FASを送信する。この時の端末能力
は、初期状態のモード0(オーディオとFAS,BAS
のみのモード)である。このFASは、相手端末で探索
され、H.242で規定されたフレーム同期確立の条件
が満たされると、図5に示すFAS内のビット構成の中
のAを“0”にして送信する。A=0を端末が受信する
ことで、相手端末がフレーム同期が確立したことが確認
される。
【0172】次に、自端末の伝達能力を、BASで相手
端末に送信し、互いに、相手端末の端末能力を認識す
る。いわゆる、伝達能力の交換である。
【0173】もし、この時点で互いが通信可能であれ
ば、データの通信が開始される。能力変更が必要な場合
は、同様に、BASを用いてコマンドとして所望の端末
能力を送信し、相手端末がその能力を設定完了後、デー
タの通信を開始する。
【0174】データの通信は送受信で独立しており、同
期の確立も端末能力の設定も別々に行われる。よって、
片方向だけ同期はずれが発生したり、送受でデータの種
別が異なる場合もある。
【0175】データの通信が完了し呼を切断するときに
は、まず切断する側(図3では端末A)がBASを用い
てモード0にする。これにより、Bchのインチャネル
制御は初期状態に戻る。
【0176】次に、図2に示すように、Dchのアウト
バンド手順で切断と解放が行われてすべての通信が完了
する。
【0177】図5は、FAS内のビット構成を示してい
る。
【0178】Aビットは、フレーム同期はずれの表示で
ある。Eビットは、CRC誤りが発生したか否かの表示
である。C1 ,C2 ,C3 ,C4 は、CRC4のビット
である。N1からN5は、マルチフレームの番号付け用
である。
【0179】R1からR4は、チャネル番号である。
【0180】TEAは、端末装置アラームで、端末内部
の故障により入力信号を受け取ったりこれに反応できな
い場合に“1”をセットする。
【0181】図6は、BAS内のビット構成を示してい
る。
【0182】図6の(a)に示すように、上位3ビット
は属性を表し、残り5ビットでその属性の属性値を表
す。
【0183】また図6の(b)は、属性の内容を示す。
属性値は、例えば、転送レート値、コーディック種別、
各メディア特有のパラメータ値などが定義されている。
【0184】本実施例においては、複数端末と回線接続
し同時に相互通信可能であるが、その際に接続される全
端末に対して、画像の伝達能力に制限を設ける必要があ
る。
【0185】具体的には、図3に示した能力BASの送
信時に、図6(b)の端末能力2の中に含まれている画
像フォーマット(QCIFまたはCIF)をQCIFに
設定し、全端末からは、画像データのQCIFのみ受信
可能とする。CIF,QCIFについては、詳細の説明
は後述するが、簡単には、QCIFの画素数は、CIF
の1/4と定義されている。ただし、接続端末数が1台
の場合には、通常通りである。
【0186】また、接続端末数が複数端末から1端末に
変更になった場合には、画像フォーマットをQCIFか
らCIFに変更し、能力BASをその端末へ送信するこ
とで伝達能力を変更することもできる。
【0187】逆に、接続端末が1端末から複数端末に
になった場合には、全端末に対して、画像フォーマッ
トをQCIFに設定した能力BASを送信することで、
伝達能力に制限を設けることもできる。
【0188】このようにして、画像を受信する端末が相
手端末から受信する画像フォーマットに制限を設ける制
御をすることで、送信端末から所望の画像データを受信
することが可能となる。
【0189】図7は、画像制御部の詳細を示すブロック
図である。本図において、30は、多重分離部15から
受信したデータに対してBCHの誤り訂正処理を施し、
誤り訂正フレームを外し、画像データにするためのBC
H/画像分離部である。31は、その画像データ中のフ
レームヘッダ(FH)を解読する機能を持つFH解読部
である。32は、そのFHを画像データから取り除くF
H削除部である。33は、画像データにおけるGOBヘ
ッダ中のGN(GOB Number)を変換するGN
変換部である。34はデータバッファ、35はGOBデ
ータを発生するGOB発生部、36はゲート回路、37
はFH無しの画像データにFHを挿入するFH挿入部、
38はBCHの訂正パリティを付けて誤り訂正フレーム
化するBCH/画像多重部、39は切替スイッチ、40
はシステム制御部14からの指示を受けて上記の各部を
制御する制御部である。
【0190】多重分離部15からのデータは、図9に示
したようなフォーマットの誤り訂正フレームである。
【0191】1フレームは、誤り訂正フレームビットが
1ビット、フィル識別子が1ビット、画像データが49
2ビット、誤り訂正パリティが18ビットの512ビッ
トで構成されている。さらに、このフレームが8フレー
ムで1マルチフレームを構成している。
【0192】BCH/画像分離部30は、誤り訂正フレ
ームビットでマルチフレームの同期をとり、誤り訂正パ
リティにより画像データに対して、誤り訂正処理をして
フィル識別子で画像データの有効・無効を調べ、有効で
あればFH削除部32に転送する。これと同時にFH解
読部31にも転送する。
【0193】このFH解読部31は、FHの探索に入り
FHを見つけると解読を開始すると同時に、FH削除部
32に通知し、これを受けて、FH削除部32はFHの
削除をする。FH解読部31は解読結果を制御部40に
通知する。
【0194】次に、FH削除部32でFHを削除された
画像データは、GN変換部33へ転送される。GN変換
部33は、この画像データの内容の解読にはいる。この
画像データの構成は、図10に示したような多重化フレ
ーム構成となっている。ただし、ここでは説明の都合
上、FHを付加したまま説明をすることとする。
【0195】図10(a)はGOBのブロックによる構
成を示している。このように画面の1フレームのデータ
の先頭にFHがつき、画面を12分割した1ブロックを
GOBとしては、GOB1からGOB12まで順次伝送
される。GOBの分割方法については、図11に示した
とおりであるので、説明は省略する。
【0196】H.261勧告草案においては、取り扱う
ビデオ信号は、NTSC,PAL,デジタルテレビ規格
などの異なった複数の規格が存在するため、互いに通信
ができるように世界共通のビデオ信号フォーマットを採
用している。
【0197】このフォーマットは、CIFフォーマット
と称し、標本数が輝度Yは352画素×288ライン、
色素Cr,Cbは176画素×144ラインで規定され
ている。
【0198】さらに、CIFの1/4はQCIFフォー
マットと称し、標本数が輝度Yは176画素×144ラ
イン、色素Cr,Cbは88画素×72ラインで定義さ
れている。
【0199】GOBは、標本数が輝度176画素×48
ライン、色素Cr,Cb88画素×24ラインに定義さ
れ、CIFno1/12,QCIFの1/3に相当す
る。ここで、図11に示すように、GOBの番号がCI
FはGOB1からGOB12まで、QCIFは、GOB
1,GOB3,GOB5が割り当てられている。
【0200】図10(b)は、図10(a)のFH(フ
レームヘッダ)とGOBの詳細の内容を示している。こ
のFHは、PSCとTRとPTYPEで構成されてい
る。PSCはフレーム開始符号であり、20ビットの
“0000 0000 00000001 0000”
からなる。TRはフレーム番号であり、5ビットの
“1”から“30”までの値を使用する。PTYPEは
タイプ情報(6ビット)であり、スプリット・スクリー
ン指示情報,書画カメラ指示情報,画面凍結解除,情報
源フォーマット指示情報(CIF,QCIF)が含まれ
ている。つまり、FH解読部31は、上記内容の解読結
果を制御部40に通知することになる。
【0201】GOBヘッダは、GBSCとGNとGQU
ANTで構成されている。GBSCはGOB開始符号で
あり、16ビットの“0000 0000 0000
0001”からなる。GNはGOB番号で4ビットであ
り、“1”から“12”まで使用する。GNが“0”の
場合にはPSCで使用しているので、FHのPSCとG
OBのGBSC+GNは、共に20ビットで連続した値
とみなすことができる。
【0202】GQUANTは量子化特性情報で5ビット
であり、量子化ステップサイズの情報を含む。
【0203】MBヘッダはマクロブロック(MB)と称
する画素ブロックのヘッダである。MBは33個のMB
で1つのGOBを構成しており、1MBは8画素×8ラ
インの輝度信号(Y)4個と8画素×8ランプの色差信
号(Cb,Cr)2個で構成されている。
【0204】ここで、各ブロックの番号として、Yには
1から4まで、Cbには5、Crには6の番号が割当て
られている。このMBヘッダはMBAとMTYPEとM
QUANTとMVDとCBPで構成されている。
【0205】MBAはMBの位置を表すマクロブロック
アドレスであり、先頭のMBのみ絶対値で、それ以降
は、差分の可変長符号である。MTYPEはMBのタイ
プ情報であり、INTRA(フレーム内符号化),IN
TER(フレーム間差分符号化),MC(動き補償付き
フレーム間差分符号化),FIL(フィルター)などそ
のMBのデータに処理を施した処理タイプが挿入されて
いる。MQUANTはGQUANTと同じである。
【0206】MVDは動きベクトル情報である。CBP
は有意ブロックパターンであり、先ほどのMBのYの4
個とCr,Cbのうちの有効な画素ブロックの番号を情
報として含んでいる。このMBヘッダのあとには、圧縮
符号化した画像データが上述したように、すなわちY4
個Cr,Cbのうち有意ブロックとなった画素ブロック
が番号順に入っている。
【0207】ここで、FHのPSCおよびGOBのGB
SCとGNは復号器側でFHやGOBのヘッダがサーチ
できるようにそれ以外のデータには存在しないような唯
一のデータパターンになっている。
【0208】図7に示したGN変換部33は、上記デー
タの内容の解読をして図10の画像データ多重化フレー
ムのGBSCをサーチし、GBSCの後のGNを解読
し、このGNの値を他の値に置換する機能を持ってい
る。
【0209】バッファ部34はGN変換部33からの画
像データをバッファリングし、転送タイミングを非同期
化し、ゲート部36のタイミングでFH挿入部37へ画
像データが転送される。
【0210】切替スイッチ39は制御部40により制御
され、制御部40がバッファ部34の容量の状況をモニ
タし、もしバッファ部34に充分転送可能なデータが無
い場合に、GOB発生部35側に切替え、GOB発生部
35のデータをゲート部36に転送する。逆に、もしバ
ッファ部34に転送可能な充分なデータがある場合に
は、バッファ側に切替え、バッファ部34に蓄えられて
いるデータがゲート部36に転送される。
【0211】GOB発生部35は、制御部40よりGO
BのGN値が指示され、そのGN値に相当するGOBを
発生する。そして、切替スイッチ39がGOB発生部側
に切替えられたとき、ゲート部36に出力される。
【0212】FH挿入部37では、ゲート部36から出
力されたFH無しの画像データに対し、FH削除部32
で削除されたFHの替わりに制御部40により生成され
たFHを画像データの先頭に挿入する。このFH挿入部
37は、端末が1対向の時には必要ないが、多地点接続
の時に有効である。それについては後で述べることとす
る。
【0213】FH挿入部35で元の画像データに戻った
後、BCH/画像多重部38で、この画像データを図9
に示した誤り訂正フレームに戻し、画像復号化部10
(図1参照)に転送する。
【0214】図8は、上述した画像制御部17を複数使
用することで、4台の端末からの同時受信する場合の構
成例を示す。本図において、端末Aからの受信画像デー
タについては、回線インタフェース部16(a)と多重
分離部15(a)と画像制御基本部A50(a)によ
り、図14の点線で囲った部分と同様の構成がとられて
いるので、上述した処理が行われ、端末B,端末C,端
末Dの受信画像データも同様の処理がなされる。
【0215】すなわち、この場合には、4つの画像制御
基本部50(a)〜50(d)をコントロールする全体
制御部52が追加されるが、この全体制御部52によ
り、画像制御基本部AからDまでの4つのFH無しの画
像データを各ゲート部に送り画像データの時分割多重化
を行い、さらに、FH挿入部37に指示して多重化され
た画像データの先頭にFHを付加する。こうして生成さ
れた画像データはBCH/画像多重化部38で誤り訂正
フレームに再生成され、画像復号化部に転送される。
【0216】以上により、各端末からの受信データは同
時に並列処理が可能である。
【0217】各端末からの伝達能力の交換の際に、自端
末の画像受信伝達能力をQCIFとして相手端末に伝え
ておき、相手端末からはQCIFのフォーマットで画像
データを受信し、図12(a)に示したように、4端末
から受信した4個のQCIFをCIFに納まるように再
構成する。
【0218】そのため、システム制御部14から全体制
御部52と各画像制御基本部50(a)〜50(d)に
対し、各端末からの画像をCIF画面のどの位置に表示
するかを指示する。各画像制御基本部50(a)〜50
(d)は、指示された通りにGN変換部33でGNの値
を変換する。
【0219】例えば、図12(a)のQCIF(A)に
表示するには、図12(b)に示すように、GN値は変
換しない。QCIF(B)の場合には、現GN値にすべ
て+1した値にGN値を置換する。同様に、QCIF
(C)の場合には現GN値にすべて+6した値、QCI
F(D)の場合には現GN値にすべて+7した値に置換
する。
【0220】ここで、各画像制御部のGN変換部33の
GN値の変換情報(あるいは、QCIFの位置情報)
は、蓄積部62(図17参照)に蓄積される。その際、
各回線i/fからの回線番号および呼制御情報に含まれ
るユーザー情報、あるいは、操作者が予め回線番号と共
に登録していた情報との対応がとられ、図19に示す対
応関係が登録される。
【0221】こうしてGN値が変換された各々のQCI
Fの画像データは、各々のバッファ部34でバッファリ
ングされ、各々のゲート部36により時分割多重されて
CIFの画像データ多重化フレームとなる。
【0222】図16は、画像制御部の動作を示すタイミ
ング図である。本図において信号a,b,c,dは、各
画像制御基本部50(a)〜50(d)において、BC
H/画像分離部30からFH削除部32を経てGN変換
部33へ転送される画像データ信号である。例えば、信
号aのA1 ブロックはA端末から受信した1フレームの
画像データのブロックを示している。数字はシリアルナ
ンバである。つまり、この画像データブロックの内容は
受信している画像データがQCIFなので3個のGOB
で構成されている。
【0223】これらの画像データブロックに対して、シ
ステム制御部14から指示されたようにGN変換部32
でGN値を変換して、バッファ部34でバッファリング
する。
【0224】信号e,f,g,hは、バッファ部34に
蓄えられている画像データを示している。例えば、信号
eのA1 ブロックは、このA1 ブロックがバッファ部3
4への入力が完了した時点から、ゲート部36への転送
を開始するまでを示している。
【0225】信号iは全体制御部52からFH挿入部3
7への信号であり、各画像制御基本部50(a)〜50
(d)からのQCIFの画像データを多重化しCIFに
再構成した画像データフレームに対して、FHを挿入す
るタイミングを示す。FH挿入部37は、このi信号に
より、全体制御部52から指示されたFH情報を含むF
Hを挿入する。
【0226】信号k,m,o,qは各画像制御基本部5
0(a)〜50(d)に含まれているゲート部36のタ
イミング信号である。これらの信号が“H”の時、バッ
ファ部34またはGOB発生部35からのデータをFH
挿入部37へ転送する。
【0227】信号j,l,n,pはそれぞれ信号k,
m,o,qに対応しており、ゲート部36からFH挿入
部37に転送される画像データを示している。例えば、
信号jのA1 は、画像制御基本部Aのバッファ部34か
らの画像データブロックを示している。×印のブロック
は、バッファ部34にデータが揃っていないとき、ある
いはタイミングをずらす必要があるときに、GOB発生
部35から不足分のGOBブロックを発生させて不足分
を補ったことを意味している。
【0228】図1においては、端末Aが図12(a)の
QCIF(D),端末BがQCIF(C),端末CがQ
CIF(B),端末DがQCIF(A)となり、画面に
表示される。
【0229】このGOB発生部35により発生された画
像データブロックは、GOBのGN値としてGN変換部
33で置換されたGN値と同じGNを持つ、GOBブロ
ックである。GOBブロックの内容としては、MBは係
数データがない場合には特に付ける必要はないのでGO
Bヘッダのみとしても良いが、GOBヘッダの直後また
はMBブロックの直後に“0000 0001 11
1”といった意味を持たない特別な符号を挿入して次へ
のタイミングを図る事は可能である。この符号は画像復
号部において捨てられる。
【0230】さらに、同時通信している端末数が3台か
2台の場合には、必ず画面に不足分が存在するので、通
信していない端末に該当する画像制御基本部は切替スイ
ッチ39を常にGOB発生部35側に切替えておき、G
OB発生部35からのGOBブロックを常に転送するよ
うにする。
【0231】ここで、この時のGOBブロックの内容と
しては、前述したような意味のない特別な符号でも良い
が、この場合には復号部10で捨てられてしまい画面が
更新されないので、画面をクリアするために、すべての
MBに白か黒のデータになるような係数データをつけて
INTRAモードとして用意しておき、定期的に転送す
るようにする。または、何かのメッセージが表示される
ように予め符号化したデータを用意しておき、転送する
ようにしておく。
【0232】図16の信号rは、FH挿入部37から出
力された画像データ信号である。ここで、黒く塗りつぶ
した部分は、各フレームのFHを示している。信号rに
示すように各端末のQCIFの3個のGOBが多重化さ
れ、CIFの12個のGOBとなりBCH/画像多重化
部38に転送される。
【0233】画像復号化部10では、CIFのフォーマ
ットとして画像データのデコードするため、画像復号化
部10内のフレームメモリには図12で示すような4地
点の画像が蓄積され処理されることになる。
【0234】次に、操作者が同一画面に多地点の画像を
表示させる時に、システム制御部14から、キャラクタ
をその画像にスーパーインポーズさせることができる。
【0235】スーパーインポーズ部61の内部構成図を
図18に示す。画像復号化部から転送されてくる画像デ
ータは、同期検知部63により水平同期、垂直同期を検
出し、切り換えタイミング発生部65へ送られる。切り
換えタイミング発生部65は、制御部64から、キャラ
クタのスーパーインポーズする位置情報を受信し、前記
同期信号に基づいて位置のタイミング信号を発生し、ス
イッチ67を切り換える。
【0236】スイッチ67は、画像復号化部からの画像
データ(入力A)とキャラクタジェネレータ66から出
力される文字画像(入力B)を切り換えるスイッチであ
り、切り換えタイミング発生部65からの切り換え指示
により、スイッチ67を入力Aから入力Bに切り換え
て、文字画像が画像データに埋め込まれる。
【0237】キャラクタジェネレータ66は、制御部6
4から出力すべき文字コードを受信し、スイッチ67へ
その文字コードに対応した文字画像を出力する。
【0238】このようにして、システム制御部14から
の指示により、スーパーインポーズ部61は、画像デー
タの指定した位置に、指定した文字を表示させることが
可能となる。
【0239】スーパーインポーズの別の方法としては、
一度画像データを画像メモリ上に展開し、その画像メモ
リ上で文字画像を上書きすることも可能である。
【0240】次に、GN変換時に登録しておいた図19
の対応表に基づいて操作者の指示により、各画像番号に
対応する情報を読み出し、選択された情報の文字列をス
ーパーインポーズ部61に転送する。
【0241】その際に、画像番号に相当する位置情報も
合わせて転送する。これにより、各画像番号に対応した
文字情報が画面上にスーパーインポーズされる。
【0242】実施例4 図20は、本発明の第4の実施例を示すブロック図であ
る、本実施例では、図17に示したスーパーインポーズ
部61の替わりに、画像変倍部71を挿入してある。す
なわち、この71は、画像復号化された画像データに変
倍を施す画像変倍部である。
【0243】以下には、本実施例と第3の実施例(図1
7参照)との相違点のみを述べる。
【0244】図16に示した信号rは、FH挿入部37
から出力された画像データ信号である。ここで、黒く塗
りつぶした部分は、各フレームのFHを示している。信
号rに示すように各端末のQCIFの3個のGOBが多
重化され、CIFの12個のGOBとなりBCH/画像
多重化部38に転送される(図14参照)。画像復号化
部10では、CIFのフォーマットとして画像データの
デコードするため、画像復号化部10内のフレームメモ
リには図12に示すような4地点の画像が蓄積され、処
理されることになる。
【0245】ここで、次にこのフレームメモリの4地点
の画像に対して、例えば会話の中心人物の地点の画像を
他の地点の画像より重点において表示させたい場合に、
その重点においた画像をメイン画面(あるいは親画面)
とし、それ以外をサブ画面(あるいは子画面)として表
示させる(あるいは表示しない)ことで、操作者の利便
性を向上させることができる。
【0246】まず、メイン画面に選ばれた地点への端末
に対しては受信の伝送能力を2chのBch(例えば、
画像データ約112kbps、音声データ16kbp
s)として能力BASを送信し、サブ画面に選ばれた地
点への端末に対しては1chのBch(例えば、画像デ
ータ約48kbps、音声データ16kbps)として
能力BASを送信し、選ばれなかった地点の端末に対し
ては能力BASにおいて映像無しとするか、1chのB
chで音声能力を64kbps音声のみとして能力BA
Sを送信するか、画像制御部17において受信されてい
る画像データを無効な画像データに置き換えるなどし
て、復号化部の処理能力をできるだけ多くメイン画面の
画像データの処理に割り当てるようにする。
【0247】こうして復号処理して蓄積された4地点の
画像データは画像変倍部71(図20参照)に転送され
る。
【0248】画像変倍部71は、上述のような4地点の
画像を各々変倍する機能を有している。そのブロック図
を図21に示す。
【0249】図21において、72は画像復号化部10
から出力される画像データをシステム制御部14からの
指示に従い変倍処理を行う変倍処理部、73は変倍処理
部72の処理用のメモリ、74は変倍処理された画像デ
ータを格納する画像メモリである。
【0250】図22に示す変倍の例は、画像データQC
IF(A)をメイン画面として、画像データQCIF
(B),QCIF(D)をサブ画面として表示させる場
合である。
【0251】図22に従いこれを説明する。変倍処理部
72に画像データQCIF(A)が入力されると、シス
テム制御部14からメイン画面の処理の指示が出されて
いるので、垂直方向については、処理用メモリ73に数
ラインの画像データを蓄え、前後数ラインと重み付け加
算等のフィルタ処理を行いつつ、ライン挿入の補間を行
う。また水平方向については、ラインの画素について前
後数画素の重み付け加算等のフィルタ処理を行いつつ、
画素挿入の補間を行う。
【0252】こうして拡大生成された画像は、画像メモ
リ74に転送される。
【0253】次に、画像データQCIF(B)が入力さ
れると、システム制御部14からサブ画面の処理の指示
が出されているので、垂直方向については、処理用メモ
リ73に数ラインの画像データを蓄え、前後数ラインと
重み付け加算等のフィルタ処理を行いつつ、ライン間引
きの補正を行う。また水平方向については、ラインの画
素について前後数画素と重み付け加算等のフィルタ処理
を行いつつ、画素間引き補正を行う。
【0254】こうして縮小生成された画像は、画像メモ
リ74に転送される。
【0255】QCIF(C)は、システム制御部14よ
り表示しないとの指示が出されているので、画像データ
の入力は行われずパスされる。
【0256】QCIF(D)については、QCIF
(B)と同様で、縮小処理が行われて画像メモリ74に
転送される。また、サブ画面はメイン画面上に上書きさ
れ、ウィンドウ表示のようになる。
【0257】こうして画像メモリ74上に画像編集され
た画像データは、画像出力部9に転送され、表示部8に
表示される。
【0258】以上説明したように、上記実施例によれ
ば、多地点間において画像を同時に相互通信する際に、
従来の場合には、同時通信する端末数の数だけ持たなけ
ればならなかった画像の復号化部を1つ用意するだけで
実現することが可能となる。
【0259】よって、復号化部が追加される端末の数だ
け減らすことができ、かつ、送信されてくる複数画面の
合成も、例えばGOBヘッダの変更を制御するだけ良い
ので、特に画面合成用の編集処理部も必要としない。
【0260】また、画像は送信端末でフルサイズの1/
N(Nは、最大通信可能な端末数)に縮小されて送られ
てくるので、画面合成するときに画像の縮小編集処理も
する必要がない。
【0261】さらに、復号部を複数持って画像合成する
場合には、復号化して合成した後再度符号化する為に画
像の劣化が生ずるが、上記実施例においては、復号化せ
ずに画面合成するので、画像の劣化はないという利点が
ある。
【0262】以上により、端末のシステム構成を機能を
落とさずに大幅に削減できるという格別な効果が得られ
る。
【0263】また、上実施例によれば、多地点間におい
て画像を同時に相互通信する際に、相手端末は自端末が
多地点接続していることを全く意識することなく、自端
末から送信端末に対して通常の手順により画像フォーマ
ットを制御し同時通信することが可能となる。
【0264】よって、標準規格に準拠した端末であれば
通信が可能であり、送信端末側は多地点間接続のための
特殊な手順を必要としない。
【0265】以上により、システム構成やほかの送信端
末の機能の変更によるコストアップなしに、システムに
多地点間の相互通信の機能を付加することでシステムの
コストパフォーマンスが大幅に向上するという効果があ
る。
【0266】さらに、伝送容量にも無駄がなくなり、通
信費のコスト削減にも効果がある。
【0267】さらに、複数端末からの画像データの各フ
レームの転送レートが異なる場合にも不足分を補うこと
ができるので、復号部で誤動作せずに同時受信が可能と
なり、送信端末に依存せず多地点間接続時に制約条件な
く通信可能となる。よって、端末およびシステムに対し
ては通常の構成のままで多地点間通信が安価に構築でき
るという効果がある。
【0268】さらに、上記実施例によれば、同時通信し
ている端末数が最大端末数Nに達しない場合にも、その
不足分を補うことができるので復号部で誤動作せずに同
時受信が可能となり、送信端末に依存せず多地点間接続
時に制約条件なく通信が可能となる。よって、端末およ
びシステム構成を通常のままで多地点間通信を安価に構
築できるという効果がある。
【0269】また、例えば画面をクリアするための画像
を用意し不足分の画面をクリアするよう構成することも
できるので、前に入力された画像が更新されずにそのま
ま表示されることもなくなる。また、定型のメッセージ
の画像を予め用意し不足画面に表示させることで、受信
されていない旨を操作者に知らせることも可能であるこ
とから、マン・マシン・インターフェースの利便性の向
上に効果がある。
【0270】
【0271】また、上記実施例によれば端末の地点の確
認だけでなく、通信相手の補助的な情報も表示させるこ
とが可能なので、通信相手に対してより理解を深めるこ
とができるなど、コミュニケーションの支援を計ること
ができるという効果がある。
【0272】
【0273】また、上記実施例によれば重要な画像のみ
画質を向上させて、それ以外は画質を通常あるいは通常
以下にして表示させることで、多地点の画像データ受信
に関して、無駄なく最適化が図れるという効果がある。
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
多地点間において画像を同時に相互通信する際に、従来
の場合には、同時通信する端末数の数だけ持たなければ
ならなかった画像の復号化部として規定サイズの1画面
フォーマットの符号化データを復号化する復号部を1つ
だけ有するだけで、また規定サイズの1画面フォーマッ
トの符号化データを復号化するという1つの復号工程で
同時に複数端末の画像を再現し、しかも同一画面上に再
現することが可能となる。また、画像は送信端末でフル
サイズの1/N(Nは、最大通信可能な端末数)に縮小
されて送られてくるので、画面合成するときに画像の縮
小編集処理もする必要がない。従って、装置の構成を大
規模かつ複雑化することがないので、コストの大幅な削
減が図れるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】Dチャンネル通信手順を示す図である。
【図3】Bチャンネルのインチャネル制御を示す図であ
る。
【図4】CCITT H.221のフレーム構成図であ
る。
【図5】FASのビット構成を示す図である。
【図6】BASのビット構成を示す図である。
【図7】画像制御部の詳細構成図である。
【図8】画像制御部のユニット構成図である。
【図9】BCH誤り訂正フレームを示す図である。
【図10】画像データ多重化フレームを示す図である。
【図11】CIFおよびQCIFフォーマットを示す図
である。
【図12】GN(GOB Nunber)変換方法を示
す図である。
【図13】画像制御部の動作を示すタイミング図であ
る。
【図14】本発明のその他の実施例による画像制御部を
示すブロック図である。
【図15】図14に示した画像制御部のユニット図であ
る。
【図16】図15に示した各画像制御部の動作を示すタ
イミング図である。
【図17】本発明のその他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図18】スーパーインポーズ部の内部構成図である。
【図19】各画像の付帯情報を示す図である。
【図20】本発明のその他の実施例を示すブロック図で
ある。
【図21】画像変倍部の内部構成図である。
【図22】画面表示と復号時の画像構成の対応を示す図
である。
【図23】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 ハンドセット 2 マイク 3 スピーカ 4 音声インタフェース部 5 音声符号化復号化部 6 カメラ 7 書画カメラ 8 表示部 9 画像入出力部 10 画像符号化復号化部 11 データ端末 12 データインタフェース部 13 操作部 14 システム制御部 15 多重分離部 16 回線インタフェース部 17 画像制御部 61 スーパーインポーズ部 71 画像変倍部

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の回線を介して最大N台(N:2以
    上の整数)の端末と同時通信が可能な端末装置であっ
    て、 前記回線の各々に接続され、1/N縮小画面フォーマッ
    トの符号化された画像データをそれぞれ抽出する複数の
    分離手段と、 前記1/N縮小画面を規定サイズの1画面内において最
    大N個収納し得るよう、前記符号化された画像データの
    ヘッダ部に含まれる前記符号化された画像データの画面
    上の割り当て位置を示す位置指定情報を変更する表示位
    置制御手段と 前記複数の分離手段により抽出され、前記表示位置制御
    手段によって処理された複数の前記1/N縮小画面フォ
    ーマットの符号化された画像データを多重化して、前記
    規定サイズの1画面フォーマットの符号化データを生成
    する多重化手段と、 前記多重化手段によって処理された前記規定サイズの1
    画面フォーマットの符号化データを復号化する復号化手
    段と を具備したことを特徴とする端末装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記位置指定情報を
    変更する際に、操作者の指示により指定された位置に対
    象となる1/N縮小画像を表示するよう新たな位置指定
    情報を割り当てることを特徴とする端末装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、さらに1端末と画像
    の相互通信をする場合には、前記規定サイズの1画面フ
    ォーマットにより、または、前記1/N縮小画面フォー
    マットのどちらかにより受信可能である旨を相手端末に
    通知し、複数端末と画像の相互通信をする場合には、
    記1/N縮小画面フォーマットでのみ受信可能である旨
    をすべての相手端末に通知する手段とを具備したことを
    特徴とする端末装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、さらに前記1/N縮
    小画面データの転送フレームレートが各端末ごとに異な
    る場合、不足した画像データを生成する転送レート補償
    段を具備したことを特徴とする端末装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、K(K<N)台の送
    信端末と同時通信を行う場合には、N台の送信端末との
    不足分となる(N−K)台ぶんの画像データを生成する
    不足データ補完手段を具備したことを特徴とする端末装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項において、(N−K)台ぶんの
    不足している画像データについては予め蓄積してある定
    型のメッセージあるいは白画面か黒画面を発生させるこ
    とを特徴とする端末装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、さらに 前記画像データの付帯情報を前記画像データに対応させ
    て登録する登録手段と、 復号化されたN地点の画像データを表示する際に、前記
    登録手段に登録された情報を基に、当該画像上あるいは
    その近傍に該情報を表示させる付加表示手段とを具備し
    たことを特徴とする端末装置。
  8. 【請求項8】 複数の回線を介して最大N台(N:2以
    上の整数)の端末と同時通信が可能な端末装置の制御方
    法であって、 前記回線の各々に接続され、1/N縮小画面フォーマッ
    トの符号化された画像データをそれぞれ抽出する複数の
    分離工程と、 前記1/N縮小画面を規定サイズの1画面内において最
    大N個収納し得るよう、前記符号化された画像データの
    ヘッダ部に含まれる前記符号化された画像データの画面
    上の割り当て位置を示す位置指定情報を変更する表示位
    置制御工程と、前記複数の分離工程で抽出され、前記表示位置制御工程
    で処理された複数の前記1/N縮小画面フォーマットの
    符号化された画像データを多重化して、前記規定サイズ
    の1画面フォーマットの符号化データを生成する多重化
    工程と、 前記多重化工程で処理された前記規定サイズの1画面フ
    ォーマットの符号化データを復号化する復号化工程と
    有することを特徴とする端末装置の制御方法。
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