JP3436601B2 - レンジフードファン用の送風機ユニット - Google Patents

レンジフードファン用の送風機ユニット

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はレンジフードファン用の
送風機ユニット、更に詳しくはファンケーシングの左右
両側面に吸気口を開口した両面吸込タイプの送風機ユニ
ットに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の送風機ユニットは、多翼
ファンを収容するファンケーシングの左右両側面に吸気
口を開設すると共に、一方の吸気口にファンモータを装
備してなり、ステンレス等の金属材を用いて下面を開放
する函型状に形成したフード体内に設置され、さらにそ
のフード体にフィルターを着脱可能に取着されてレンジ
フードファンを構成している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような構造からな
る従来のレンジフードファンの場合、フィルターを取付
施工現場で取着すると広い作業面積を必要とすることか
ら予め工場等で組立てたフード体内に送風機ユニットを
設置した後にフィルターを取付けた完成状態で出荷し、
取付施工現場に搬入して取付施工するようになる。従っ
て、その組立てが工場内で大掛かりな作業になるばかり
でなく、レンジフードファン全体がかなりの重さになる
ことから取付施工作業に多数の作業者を必要とする問題
点があった。また、フィルターをフード体の天板及び仕
切板に設けたフィルター桟で支承する構造であることか
ら、排煙の捕捉効率や顧客の要望等で間口、奥行、デザ
イン(形状)等にバリエイションを持たせるに際して、
仕切板の長さ寸法変更、フィルター桟の長さ寸法変更、
フィルターの幅寸法変更等を伴い、修正・変更点が多
く、種々の長さ寸法、幅寸法の仕切板、フィルター桟、
フィルターを製作用意する必要が生じる。ちなみに、送
風機ユニットにフィルターを一体的に備えれば上記する
問題点を解決することは可能である。しかし、たんにフ
ィルターを備えただけでは排煙に含まれる油脂分の吸着
効率の向上が望めず、この点を踏まえて改良する必要が
ある。また、この種の送風機ユニットはモータ取付部と
対向する逆側の吸気口を着脱可能なベルマウスで形成
し、このベルマウスを取り外すことでファンよりも一回
り大きなファンの脱着口が形成されてファンの点検・交
換、ファンケーシング内の清掃等が行えるようになって
いる。しかし、そのベルマウスは同一円周上に所定角度
をおいた多数本の螺合部材によるファンケーシングへの
螺合で同ファンケーシングの側面に取付けられるため、
送風機ユニットへのファンの組込(組立)後作業やファ
ンの点検・交換時のベルマウスの取外作業が厄介になる
問題もあった。 【0004】本発明は、従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、排煙に含まれる油脂分の吸着
効率が向上するフィルター付設型のレンジフード用の送
風機ユニットを提供することである。更に他の目的とす
る処はファンやモータ等の点検、交換、補修やファンケ
ーシングの清掃等の前作業、後作業が簡単なレンジフー
ドファン用の送風機ユニットを提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた技術的手段は、多翼ファンを収容するファンケ
ーシングの左右両側面に主吸気口、副吸気口のどちらか
一方を設け、その副吸気口にその一部を横断してモータ
取付部を付設して該モータ取付部にファンモータを装備
すると共に、主・副吸気口を先端開放部にフィルターを
備えファンケーシングの側面に設けた先広がり状の空気
案内筒で囲繞し、該主吸気口側の空気案内筒にその主吸
気口を形成するベルマウスを一体に設けてなり、上記空
気案内筒は、空気案内筒とその空気案内筒が相対するフ
ァンケーシングの側面部分とのどちらか一方に設けられ
た掛止爪と、他方に設けられ掛止爪が掛脱する掛合孔
と、上記掛止爪と掛合孔との掛合状態で空気案内筒をフ
ァンケーシングの側面に挟着させる螺合部とでファンケ
ーシングに着脱可能に取付けられていることを要旨とす
る。 【0006】 【作用】上記技術的手段によれば、ファンケーシング左
右両側面の主・副吸気口各々を先広がり状(ラッパ型)
の空気案内筒で囲繞し、その先端開放部にフィルターを
備えているため、大形なフィルターを設けることが可能
になる。また、掛止爪と掛合孔とを互いに掛合させた
後、1本の螺合部材を螺合させて挟着するだけで空気案
内筒のファンケーシングに対する取付けが行われ、それ
を逆から遂行することで空気案内筒の取外しが行える。
また、フィルターを備えているため、排煙の捕捉効率を
優先したフード本体の設計を可能にし、また梱包(レン
ジフードファン)や取付施工現場での組立(レンジフー
ドファン)が簡単になる。更に、間口、奥行、デザイン
(形状)等のバリエイションを持たせるに際して、フー
ド体及び前板の変更だけで対処し、各種大きさ形状の仕
切板、フィルター桟、フィルター等を製作する必要性を
無くす。 【0007】 【発明の効果】本発明は以上のようにファンケーシング
左右側面の主・副吸気口各々を先広がり状(ラッパ型)
の空気案内筒で囲繞し、その先端開放部にフィルターを
備えた送風機ユニットであるから、大形なフィルターを
使用することが可能となり、排煙に含まれる油脂分の吸
着効率を高めることができる。しかも、空気案内筒を掛
止爪と掛合孔との掛合関係と1本の螺合部材による挟着
で行っているため、取付時には上記掛合関係にした後、
ネジ止めし、取外し時には螺合部材を外した後掛合関係
を解除して空気案内筒の取付け・取外しが行え、ファン
やモータ等の点検、交換、補修やファンケーシングの清
掃等の前作業、後作業が簡単である。更に、フィルター
を備えているため、旧来のレンジフードファンのように
送風機ユニットと前板との間にフィルターが存在せず、
フード本体を、排煙の拡散防止を考慮した高い捕捉効率
を優先した設計にしたり、それを踏まえて顧客の要望す
るデザイン・形状にすることが可能となり、フード本体
に排煙の捕捉効率を優先した上で様々なバリエイション
を持たせることができる。そして、送風機ユニットはフ
ード本体とは個別に出荷し、取付施工現場で取付けられ
たフード本体に設置すれば良く、フィルター、送風機ユ
ニット、フード本体とを一体化して出荷し、これを取付
施工現場で設置する先行技術に比べて梱包、搬送、設置
等の各作業が少数の作業者で容易に行える。 【0008】 【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の一実施例を図面を参照して説明すると、
符号Aは送風機ユニット、Bはその送風機ユニットAが
設置されるフード本体である。 【0009】送風機ユニットAはボリュート形状を呈し
左右両側面の内一方に主吸気口11を、また他方に副吸気
口21を対向して開設したファンケーシング1、そのファ
ンケーシング1に取付けらたファンモータ2と、前記主
吸気口11、副吸気口21を囲繞するようにファンケーシン
グ1の左右両側面に着脱可能に取付けられ先端開放部に
着脱可能なフィルター4を設けた空気案内筒3等で構成
されている。 【0010】副吸気口21はファンケーシング1の側面に
ベルマウス31を内側に湾曲状に折曲形成することで形成
され、この副吸気口21を一部横断するように平行に設け
たモータ取付部41にファンモータ2が取付けられてい
る。 【0011】主吸気口11は、ファンモータ2の回転軸12
にナット22止めされる多翼ファン(後述ではファンと称
する)32の外形寸法よりも大径をもってファンケーシン
グ1の側面に開口された脱着口51にベルマウス31を着脱
可能に取付けて形成されている。 【0012】空気案内筒3には、主吸気口11側のもの
(下記では第1空気案内筒13と称する)と副吸気口21側
のもの(下記では第2空気案内筒23と称する)とがあ
り、第1空気案内筒13は図2で示すように前記ベルマウ
ス31を一体に有し、該ベルマウス31の外端に一体に延設
され主吸気口11回りのファンケーシング1の側面に当接
する円環状の鍔部13aから先広がり状(ラッパ型)の筒
部13bを外方に張出状に連設し、その筒部13b先端に大
形矩形な吸引口13cを開放し、その吸引口13c縁にフィ
ルター4の支持枠部13dを形成している。 【0013】第2空気案内筒23は同図2に示すように副
吸気口21回りのファンケーシング1の側面に当接する円
環状の鍔部23aから上記第1空気案内筒13と同様に先広
がり状(ラッパ型)の筒部23bを外方に張出状に連設
し、その筒部23b先端に大形矩形な吸引口23cを開放
し、その吸引口23c縁にフィルター4の支持枠部23d を
形成している。 【0014】フィルター4はエキスパンドメタルやラス
網、更にはスロットフィルターを用いて矩形板状に形成
された周知の構造のもので、上記支持枠部13d、23dに
引き戸の差し込み式のごとく落とし込んで支承されてお
り、図示しないが、下端近傍域に取っ手が設けられてい
る。 【0015】また、第1、第2空気案内筒の筒部13b、
23bは図1、図2でも明らかなように基端部分の円環状
の鍔部13a、23aから四角錐形状を以て拡形して矩形状
の吸引口13c、23cまで延設されており、その後面部13
b’、23b’の延設長さを前面部13b”、23b”よりも
長くしてより大形なフィルター4が設けられるようにな
っている。 【0016】この第1、第2空気案内筒13、23は共にフ
ァンケーシング1の側面に対して着脱可能になってい
る。 【0017】この着脱手段は第1、第2空気案内筒13、
23の円環状の鍔部13a、23aとファンケース1の側面部
分とのどちらか一方に所望角度をおいて設けた同一方向
を向いて切り起こされた複数の掛止爪5と、その掛止爪
5に対応して形成され同掛止爪5が掛脱する複数の掛合
孔6と、上記掛止爪5と掛合孔6との掛合状態で同鍔部
13a、23aをファンケース1の側面に挟着する螺合部7
との3者で構成されている。 【0018】掛止爪5は図3、図5、図6に示するよう
にファンケーシング1の側面の同一円周上にL形をもっ
て2個同一方向を向くように所望角度を隔てて切り起こ
されている。この同一方向とは同一角度であることを指
すものではなく、斜め上向き、斜め下向き、横向き、上
向き等の広い範疇を指している。 【0019】掛合孔6は図4に示すように前記円環状の
鍔部13a、23aの上記掛止爪5と対応する位置にその掛
止爪5よりも若干大形をもって矩形状に開口してなり、
図5に示すように上記2個の掛止爪5各々を挿入し、そ
の状態で掛止爪5先端に近接する側の掛合孔縁16が掛止
爪5の起立片15と爪部25との間に挟持されるように空気
案内筒3をスライドさせることで図6に示すように空気
案内筒3を落下不能に支持するようになっている。 【0020】螺合部7はファンケーシング1側面にバー
リング加工で絞り形成した螺合用筒部17と、その螺合用
筒部17に螺合する螺合部材(後述では取付ネジと称す
る)27と、その円環状の鍔部13a、23aに開孔され取付
ネジ27を挿通させる挿通孔37とで形成され、上記のよう
に掛止爪5と掛合孔6との掛合状態で一致する位置に螺
合用筒部17と挿通孔37とが各々設けられ、その掛合状態
で挿通孔37を介して螺合用筒部17にタップを切るように
取付ネジ27を捻子込むことで両案内筒部3を安定してフ
ァンケーシング1の側面に取り付ける。無論、ファンケ
ーシング1の側面裏面に取付ネジ27が螺合するナットを
固定しておいても構わないし、掛止爪5と掛合孔6を2
個以上設けてより安定できるようにしても良い。また、
上述する実施例とは逆に前記掛止爪5を空気案内筒3
に、その掛止爪5が掛脱する掛合孔6をファンケーシン
グ1に設け、その掛止爪5、掛合孔6、螺合部7との3
者で空気案内筒3をファンケーシング1に着脱可能に取
付けても良いものである。 【0021】従って、ファン32の点検、交換やファンケ
ーシング1内の清掃、ファンモータ2の点検、修理等を
理由として空気案内筒3を外す場合にはフィルター4を
支持枠部13d、23dから外して吸引口13c、23cを開放
し、その吸引口13c、23cから工具を差し入れて取付ネ
ジ27を取り除くと共に、空気案内筒3を前記スライド方
向とは逆方向にスライドさせれば容易に取り外すことが
でき、第1空気案内筒13にはベルマウス31が一体になっ
ているため、ナット22の解除でファン32は脱着口51から
取り外せ、またファンモータ2はそれを覆っている第2
空気案内筒23がなくなるため、広いスペースを利用して
モータ取付部41から外したり、その取付状態のまま点
検、修理することが可能となる。 【0022】斯様な送風機ユニットAは取付施工現場に
おいてファンケーシング1上端の排気口がフード体b1
の天板b1’に接続した排気ダクト100 と連通するよう
に同天板b1’に吊持状に取付けられ、その後、フード
体b1の前方開放部を前板b2で被蓋してフード本体B
を構成する。 【0023】符号8は前板b2の下端部位に設けた操作
部、9は下方を照らす照明部、10はその照明部9の点灯
・消灯、ファン32の作動・停止や回転数を制御する制御
部、200 は操作部8と制御部10とを結線する電気コード
であり、照明部9は制御部10と共にファンケーシング1
下端に設けた制御室300 に収容されている。
【図面の簡単な説明】 【図1】使用状態を示す縦断面図で片方の空気案内筒を
取り除いた状態を示す。 【図2】図1の横断面図。 【図3】要部である掛止爪部分の拡大斜視図。 【図4】空気案内筒の拡大正面図でフィルターを外した
状態を示す。 【図5】その空気案内筒を取り付ける状態を示す拡大正
面図でフィルターを外した状態を示す。 【図6】同空気案内筒を取り付けた状態を示す拡大正面
図でフィルターを外した状態を示す。 【符号の説明】 A:送風機ユニット 32 :ファン(多
翼ファン) 1:ファンケーシング 11 :主吸気口 21 :副吸気口 41 :モータ取付
部 2 :ファンモータ 4 :フィルター 3 :空気案内筒 31 :ベルマウス 5 :掛止爪 6 :掛合孔 7 :螺合部

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 多翼ファンを収容するファンケーシング
    の左右両側面に主吸気口、副吸気口のどちらか一方を設
    け、その副吸気口にその一部を横断してモータ取付部を
    付設して該モータ取付部にファンモータを装備すると共
    に、主・副吸気口を先端開放部にフィルターを備えファ
    ンケーシングの側面に設けた先広がり状の空気案内筒で
    囲繞し、該主吸気口側の空気案内筒にその主吸気口を形
    成するベルマウスを一体に設けてなり、上記空気案内筒
    は、空気案内筒とその空気案内筒が相対するファンケー
    シングの側面部分とのどちらか一方に設けられた掛止爪
    と、他方に設けられ掛止爪が掛脱する掛合孔と、上記掛
    止爪と掛合孔との掛合状態で空気案内筒をファンケーシ
    ングの側面に挟着させる螺合部とでファンケーシングに
    着脱可能に取付けられていることを特徴とするレンジフ
    ードファン用の送風機ユニット。
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