JP3436247B2 - 超音波流量計測装置 - Google Patents

超音波流量計測装置

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JP3436247B2 JP2000308747A JP2000308747A JP3436247B2 JP 3436247 B2 JP3436247 B2 JP 3436247B2 JP 2000308747 A JP2000308747 A JP 2000308747A JP 2000308747 A JP2000308747 A JP 2000308747A JP 3436247 B2 JP3436247 B2 JP 3436247B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体の流量
や流速の計測を行う超音波流量計測装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来この種の流量計測装置には、例えば
特開平9−189591号公報に示す超音波式が知られ
ており、図13に示すように流体を一方から他方に流す
配管1の中心線を挟んで対向し、かつ中心線に対して所
定角度を有する周面に上流側の超音波送受信器2aと下
流側の超音波送受信器2bとを対向して設けるととも
に、配管1の流体吸入口3に配管1と同一方向の向き
に、平行に配列された複数の細管4aから構成した整流
体4を設けている。
【0003】そして、配管1を流れる流体の流速を超音
波送受信器2a、2b間で超音波を送受信して伝搬時間
差から計測し、配管1の断面積より流量を算出してい
る。このとき、配管1に入る流れは整流体4を構成する
細管4aによりその流れ方向を配管1と同一方向に規制
して、計測部での流線の傾きを低減したり渦の発生を抑
制して流れの乱れの境界面での超音波の反射や屈折によ
る超音波の受信レベルの変動を低減して測定精度の悪化
を防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の構
成では、整流体4と超音波伝搬路が離れて設置されると
ともに整流体4との距離が超音波送受信器2a側と超音
波送受信器2b側とで大きく異なるため整流体を通過し
た流れの発達状態に差異を生じて、計測流路に直交する
横断面での平均流速と計測流路に斜交する超音波送受信
器2a、2b間の計測断面での平均流速に違いを生じ、
真の流量を算出するためには計測値に対して流量に応じ
た補正係数が必要になる。特に、層流から乱流に移行す
る流量域では補正係数が大きく変化するため、計測断面
での流速測定に僅かな誤差があっても補正係数により誤
差が拡大されて測定精度が悪化するという課題があっ
た。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、流量
計測範囲の全域にわたり補正係数の変化を小さくするこ
とにより計測精度を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、被計測流体が流れる計測流路と、前記計測
流路の上流側および下流側に設けた導入部および導出部
と、前記計測流路を超音波が横切って伝搬するように設
けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記超音波送
受信器間で超音波の送受信を行いその送受信信号に基づ
いて流量を算出する流量演算手段とを備え、超音波送受
信器を計測流路の中心部分に配置すると ともに、前記計
測流路の入口側には速度分布を非対称化して流速の最大
値の発生位置を計測流路の中心から一方に偏らせる非対
称流れ促進手段を設けたものである。
【0007】上記発明によれば、速度分布が凸型となる
層流域では流速の最大値を偏らせて流速の遅いところを
多くして計測することにより補正係数を大きくし、速度
分布が比較的に平坦となる乱流域では流速の最大値とあ
まり違わない流速域を計測することで従来とあまり変わ
らない補正係数として層流域と乱流域との補正係数の差
を少なくし、流量計測範囲の全域にわたり補正係数の変
化を小さくすることができ、補正係数による誤差の拡大
が防止されて計測精度を高めることができる。また、流
体の動粘性係数の変化によりレイノルズ数が変化しても
補正係数の変化が小さいので計測精度が維持され、流体
温度変化や流体成分変化に対して強い計測装置を実現で
き、実用性を高めることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、被計測流体が流れる計
測流路と、前記計測流路の上流側および下流側に設けた
導入部および導出部と、前記計測流路を超音波が横切っ
て伝搬するように設けた少なくとも一対の超音波送受信
器と、前記超音波送受信器間で超音波の送受信を行いそ
の送受信信号に基づいて流量を算出する流量演算手段と
を備え、超音波送受信器を計測流路の中心部分に配置す
るとともに、前記計測流路の入口側には速度分布を非対
称化して流速の最大値の発生位置を計測流路の中心から
一方に偏らせる非対称流れ促進手段を設けたものであ
る。
【0009】そして、速度分布が凸型となる層流域では
流速の最大値を偏らせて流速の遅いところを多くして計
測することにより補正係数を大きくし、速度分布が比較
的に平坦となる乱流域では流速の最大値とあまり違わな
い流速域を計測することで従来とあまり変わらない補正
係数として層流域と乱流域との補正係数の差を少なく
し、流量計測範囲の全域にわたり補正係数の流量変化特
性は平坦化され計測精度の向上ができる。また、流体の
物性値変化が生じても計測精度の維持がなされ、実用
性、利便性を高めることができる。
【0010】また本発明の非対称流れ促進手段は導入部
に対して計測流路を偏芯することで形成したものであ
る。そして、流路形状を簡略化でき、加工性を高めて低
コスト化できる。
【0011】また、本発明の非対称流れ促進手段は、導
入部と計測流路とを屈曲部を介して連結することで構成
したものである。そして、屈曲部での遠心力の作用によ
り屈曲部の外周側に流れを偏らせて速度分布を非対称化
させて補正係数の流量変化特性を平坦化することがで
き、計測流路に対して入口、出口となる導入部、導出部
を屈曲させて配置することにより、幅を小さくして小型
化でき設置性を高めることができる。
【0012】また、本発明の非対称流れ促進手段は、計
測流路の入口側に設けた段差部で構成したものである。
そして、段差の大きさの調整により計測流路の最大流速
位置の偏りを維持する流量の上限値を変えることができ
るため、広い計測範囲に対して補正係数の流量変化特性
の平坦化に適応でき、計測範囲の異なる仕様への適応性
を高めることができ生産性を向上できる。
【0013】また、本発明の非対称流れ促進手段は、計
測流路の入口側の一方の端部と他方の端部の形状を異な
らせた異形状部とで構成したものである。そして、上下
両端部の形状を大きく変えることで計測流路の最大流速
位置の偏りを大きくでき、補正係数の流量変化特性の平
坦性を促進して計測精度を向上できる。
【0014】また、本発明の非対称流れ促進手段は、計
測流路の入口側に設けた段差部と、計測流路の入口側の
一方の端部と他方の端部の形状を異ならせた異形状部で
構成したものである。
【0015】そして、段差の大きさの調整により計測範
囲の異なる仕様に対して補正係数の流量変化特性を平坦
化できるとともに、異形状部により計測流路の最大流速
位置の偏りを拡大して補正係数の流量変化特性の平坦性
を促進して、幅広い計測範囲に対して補正係数の平坦性
を促進して計測精度を向上できる。
【0016】また、本発明の非対称流れ促進手段は、導
入部と計測流路とを接続する屈曲部と、前記屈曲部の外
周面側に連なる計測流路の入口側に設けた段差部により
構成したものである。
【0017】そして、屈曲部と段差部の相互作用により
計測流路の速度分布の非対称化を促進して幅広い計測範
囲に対して補正係数の平坦化を推進でき、計測範囲の異
なる仕様への適応性が高く小型コンパクト化な装置を実
現できる。
【0018】また、本発明の非対称流れ促進手段は、導
入部と計測流路とを接続する屈曲部と、前記屈曲部の外
周面側に連なる計測流路の入口側に設けた段差部と、計
測流路の入口側の一方の端部と他方の端部の形状を異な
らせた異形状部とにより構成したものである。
【0019】そして、屈曲部と段差部と異形状部との相
互作用により幅広い計測範囲に対して補正係数の平坦化
の推進と補正係数の平坦性の向上により計測精度を高め
ることができ、小型コンパクト化による設置性の向上が
できる。
【0020】また、本発明の非対称流れ促進手段は、計
測流路の入口側に設けられ、速度分布の偏芯を促すよう
に流れ抵抗を異ならせた整流体で構成したものである。
そして、計測流路の位置による流れ抵抗を任意に異なら
せることにより速度分布の非対称化を最適化でき、補正
係数の平坦化を向上できる。
【0021】また、本発明の異形状部は、計測流路の入
口側の一方の端部を階段状とし、他方の端部は曲率を有
する滑らか形状としたものである。そして、計測流路の
最大流速位置の偏りを大きくできるとともに、曲率を持
ち滑らかに変化する形状により流れの安定性を高めるこ
とができ計測精度を安定化できる。
【0022】また、本発明の異形状部は、計測流路の入
口側の一方の端部と他方の端部の位置をずらして構成し
たものである。そして、計測流路の最大流速位置の偏り
一層大きくでき、補正係数の平坦性を向上できる。
【0023】また、本発明の導入部と導出部は同軸上あ
るいは平行に配置したものである。そして、流路形状の
簡略化を一層促進して低コスト化と小型化を向上でき
る。
【0024】また、本発明の超音波送受信器は、計測流
路の中心から偏芯させて配置したものである。そして、
超音波送受信器の偏芯位置を、層流状態で流れる低流速
域における補正係数の値が乱流域の値に近い値になるよ
うに最適に偏芯させて設定でき、補正係数の変化が平坦
な領域を低流速側に拡大できる。
【0025】また、超音波送受信器は、計測流路の中心
から屈曲部の外周面側に偏芯させて配置したものであ
る。そして、屈曲部での遠心力の作用により屈曲部の外
周側への流れの偏りは流量が増大するほど促進できるた
めに大流量域での補正係数を小さくでき、小流量域での
補正係数との差を縮小して広い計測範囲にわたり補正係
数の平坦性を向上できる。
【0026】また、超音波送受信器は、計測流路よりも
小さい超音波放出面を設けたものである。そして、超音
波送受信器をいくらか偏芯させて配置しても超音波を有
効に超音波伝搬路へ放出でき、超音波の送受信感度の低
下を防止しS/Nを高めた計測により計測精度を向上で
きる。さらに、偏芯自由度が拡大でき、計測流路の代表
部分の領域に超音波を伝搬させて計測することで補正係
数の平坦性を向上できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0028】(実施例1) 図1および図2は本発明の実施例1を示す超音波流量計
測装置の縦断面図および横断面図である。図において、
5は流路壁6に囲まれた計測流路であり、7および8は
互いに対向するように流路壁6に取付けた上流側および
下流側の超音波送受信器である。上流側の超音波送受信
器7と下流側の超音波送受信器8は計測流路5の幅W方
向を横切るように距離Lを隔てるとともに計測流路5の
流体の流動方向に対して角度θ傾けて設置され、計測流
路5の高さH方向に対して高さのほぼ中心に設置されて
いる。9a、9bは超音波送受信器7、8を計測流路5
に臨ませる上流側および下流側の開口穴である。10は
対向する超音波送受信器7および8間で送信された超音
波が直接相手側に伝搬する超音波伝搬路(二点鎖線で領
域を示す)である。11は計測流路5の上流側に設け被
計測流体の入口となる導入部であり、12は計測流路5
の下流側に設け被計測流体の出口となる導出部である。
13は計測流路5と導入部11とを連結する上流側の屈
曲部であり、屈曲部13は計測流路5の高さH方向に屈
曲している。14は計測流路5と導出部12とを連結す
る下流側の屈曲部であり、屈曲部14は計測流路5の高
さH方向に屈曲している。15は計測流路5の高さH方
向の速度分布Sを高さ中心に対して非対称化させて高さ
H方向の流速の最大値の発生位置Tを高さ中心から一方
に偏らせる非対称流れ促進手段である。ここでは、非対
称流れ促進手段15は上流側の屈曲部13と、計測流路
5の入口側の高さH方向に設けた段差部16と、計測流
路5の入口側の高さH方向の一方の端部17と他方の端
部18の形状を異ならせて形成した異形状部19で形成
されている。また、段差部16は上流側の屈曲部13の
外周面13a側に設けられる。さらに、異形状部19は
計測流路5の入口側の高さH方向の一方の端部17を先
端にコーナーRを設けない階段状とし、他方の端部18
は曲率を有し高さ方向に滑らかに断面が変化する滑らか
形状としている。
【0029】20は非対称流れ促進手段15と超音波伝
搬路10との間に設けた流れ安定手段であり、計測流路
5の断面を分割して流れ方向を整える格子状の方向規制
部20aと流速変動を低減するメッシュなどの網状体で
形成した変動抑制部20bを備えている。流れ安定手段
20は非対称流れ促進手段15により非対称化した速度
分布を保持させるとともに、流れ方向や速度変動を整え
て超音波伝搬路10に流れを送り込むものである。21
は超音波送受信器7,8に接続され超音波の送受信をさ
せる計測制御部22と、計測制御部22での信号を基に
流速を計算し流量を算出する演算部23を備えた流量演
算手段である。
【0030】次に、この超音波流量計測装置の動作につ
いて説明する。導入部11から流入した被計測流体は計
測流路5の入口側に設けられた非対称流れ促進手段15
により計測流路5の高さH方向の速度分布が高さ中央に
対して略対称ではなく非対称形をした形状となる。すな
わち、計測流路5の流れが層流域あるいは層流から乱流
に変わりつつある遷移域では、図1の速度分布Sで示す
ように壁面から遠ざかるにつれて順次速度が大きくなる
放物線状の凸型であり最大流速の発生位置Tが高さの中
央付近よりわずかに一方側(図面下方)に偏っている。
これに対して計測流路5を流れる流量が多くなり乱流域
になると、図3(乱流域の速度分布を示す超音波流量計
測装置の縦断面図)の速度分布Rで示すように高さ方向
の速度変化は少なくなり比較的平坦な高原状であるが最
大流速の発生位置Uは高さの中央付近より一方側(図面
下方)に偏っている。非対称流れ促進手段15により生
じた非対称化された速度分布は、流れ安定手段20によ
り流れ方向を整えられるとともに速度変動を安定化され
て超音波伝搬路10に達するまでその速度分布形状を保
持させるものである。
【0031】次に超音波による流量計測動作を説明す
る。計測流路5では、高さ方向の速度分布を非対称化し
た流れに対して計測制御部22の作用により超音波送受
信器7,8間で計測流路5の流路断面の幅Wを横切るよ
うにして超音波の送受が行われる。すなわち、上流側の
超音波送受信器7から発せられた超音波が下流側の超音
波送受信器8で受信されるまでの伝搬時間T1を計測す
る。また一方、下流側の超音波送受信器8から発せられ
た超音波が上流側の超音波送受信器7で受信されるまで
の伝搬時間T2を計測する。
【0032】このようにして測定された伝搬時間T1お
よびT2を基に、以下の演算式により演算部23で流量
が算出される。
【0033】いま、計測流路5の流動方向の被計測流体
の流速Vと超音波伝搬路10とのなす角度をθとし、超
音波送受信器7,8間の距離をL、被測定流体の音速を
Cとすると、流速Vは以下の式にて算出される。
【0034】T1=L/(C+Vcosθ) T2=L/(C−Vcosθ) T1の逆数からT2の逆数を引き算する式より音速Cを
消去して V=(L/2cosθ)((1/T1)−(1/T2)) θおよびLは既知なのでT1およびT2の値より流速V
が算出できる。いま、空気の流量を計ることを考え、角
度θ=45度、距離L=70mm、音速C=340m/s、
流速V=8m/sを想定すると、T1=2.0×10-4
秒、T2=2.1×10-4秒であり、瞬時計測ができ
る。
【0035】ところが、ここで求めた流速Vは計測流路
5を斜めに横切る超音波伝搬路10で計測したものであ
り、超音波伝搬路10で計測した平均流速は断面位置に
より流れの発達状態が違うとともに高さH方向の断面で
は流路全域を計測していないため計測流路5に直交する
横断面全域から求めた平均流速とに差を生じる。しか
も、超音波伝搬路10内の超音波の強度分布は超音波送
受信器7、8の中心軸側である中央が強くなる特性を持
つため、超音波伝搬路10内の高さ方向の中心部を主体
に計測することになる。
【0036】このため、補正係数を加えて流量を算出
し、計測流路5の流れ方向に直交する横断面積Sより、
流量Qは Q=KVS ここで、Kは横断面積Sにおける速度分布を考慮した補
正係数である。
【0037】このようにして演算部23で流量を求める
ことができる。
【0038】特に、非対称流れ促進手段15が無い場合
では、層流域では放物線状の凸型となった最大流速部が
超音波伝搬路10内の高さ方向の中央部に位置するた
め、補正係数は乱流域に比べてかなり小さい値となる。
従って、図4(非対称流れ促進手段が無い場合の補正係
数の特性図)に示すように層流域から乱流域に移行する
遷移域において補正係数が大きく変化し、計測流量に誤
差ΔQmの発生により補正係数がΔK1と大きく変わる
ことにより誤差が拡大される。この誤差は流体の温度変
化あるいは流体の組成割合の変化などにより動粘性係数
が変わり、レイノルズ数の違いにより流れ状態の違いに
より発生したりする。とくに、都市ガス、LPG(液化
石油ガス)等の流量を計測する場合では、季節あるいは
地域の違いによるガス組成の変化が考えられる場合は考
慮する必要がある。
【0039】図5は計測流路5の入口側に非対称流れ促
進手段15を設置した場合の補正係数の流量変化特性を
示したものであり、計測流路5の高さ方向の速度分布を
中心より一方に偏らせることにより、高さ方向の速度分
布が凸型となる層流域では流速の最大値を偏らせて流速
の遅いところを多くして計測することにより補正係数を
大きくし、高さ方向の速度分布が比較的に平坦となる乱
流域では流速の最大値とあまり違わない流速域を計測す
ることで従来とあまり変わらない補正係数として層流域
と乱流域との補正係数の差を少なくでき、流速の大きい
本来乱流域の補正係数との差が小さくでき、層流から乱
流へ移行する遷移域でも補正係数の変化は小さく、補正
係数の平坦化がなされる。従って、計測流量に誤差ΔQ
mを生じても補正係数の変化はΔK2(K2<K1)と
十分小さくでき、計測精度を高めた計測ができる。温度
変化あるいは流体の組成変化が有る場合は補正係数の平
坦化は有効であり、特に組成変化および温度変化が考え
られる都市ガス、LPGなどの燃料ガスの流量を計測す
る場合はより一層精度を高めた計測が実現できる。
【0040】このように、高さ方向の速度分布が凸型と
なる層流域では流速の最大値を偏らせて流速の遅いとこ
ろを多くして計測することにより補正係数を大きくし、
高さ方向の速度分布が比較的に平坦となる乱流域では流
速の最大値とあまり違わない流速域を計測することで従
来とあまり変わらない補正係数として層流域と乱流域と
の補正係数の差を少なくし、流量計測範囲の全域にわた
り補正係数の変化を小さくすることができ、補正係数に
よる誤差の拡大が防止されて計測精度を高めることがで
きる。また、流体の動粘性係数の変化によりレイノルズ
数が変化しても補正係数の変化が小さいので計測精度が
維持され、流体温度変化や流体成分変化に対して強い計
測装置を実現でき、実用性を高めることができる。
【0041】また、非対称流れ促進手段15は導入部1
1と計測流路5とを計測流路5の高さ方向に屈曲する屈
曲部13を介して連結することで形成することにより、
屈曲部13での遠心力の作用により屈曲部13の外周面
13a側の計測流路5の流路壁6aに流れを偏らせて高
さ方向の速度分布の非対称化させる。そして、補正係数
の流量変化特性を平坦化することができ、計測流路に対
して入口、出口となる導入部、導出部を屈曲させて配置
することにより、幅を小さくして小型化でき設置性を高
めることができる。
【0042】また、非対称流れ促進手段15は計測流路
5の入口側の高さ方向に設けた段差部16で形成するこ
とにより、段差により流れに縮流を発生させて速度分布
を偏らせるとともに、段差の大きさの調整により図3に
示した乱流域での計測流路15の高さ方向の最大流速位
置の偏りを維持する流量の上限値を変えることができ、
段差を大きくすることにより流量係数を平坦化できる流
量の上限値を高められ、計測範囲の要求仕様に応じて段
差の大きさを設定できる。このため広い計測範囲に対し
て補正係数の流量変化特性の平坦化に適応でき、計測範
囲の異なる仕様への適応性を高めることができ生産性を
向上できる。
【0043】また、非対称流れ促進手段15は計測流路
5の入口側の高さ方向の一方の端部17と他方の端部1
8の形状を異ならせて形成した異形状部19とすること
により、図中の上下の両端部の形状を大きく変えること
で計測流路5の高さ方向での最大流速位置の偏りを大き
くでき、補正係数の流量変化特性の平坦性を促進して計
測精度を向上できる。
【0044】また、非対称流れ促進手段15は、計測流
路5の入口側の高さ方向に設けた段差部16と、計測流
路5の入口側の高さ方向の一方の端部17と他方の端部
18を異ならせて形成した異形状部19で形成すること
により、段差の大きさの調整により計測範囲の異なる仕
様に対して補正係数の流量変化特性を平坦化できるとと
もに、異形状部19により計測流路5の高さ方向での最
大流速位置の偏りを拡大して補正係数の流量変化特性の
平坦性を促進して、幅広い計測範囲に対して補正係数の
平坦性を促進して計測精度を向上できる。
【0045】図6は他の実施例の超音波流量計測装置の
縦断面部分図で、導入部11と計測流路5を平行あるい
は同軸上に配置し、計測流路5の入口側の高さ方向の両
端に段差部16を設けるとともに、一方の端部17と他
方の端部18の形状を異ならせて形成した異形状部19
で非対称流れ促進手段15を形成しているもので、被計
測流体の入口である導入部11と計測流路5とを短く接
続してコンパクトな流路構成ができる。
【0046】また、非対称流れ促進手段15は、導入部
11と計測流路5とを接続する計測流路の高さ方向に屈
曲する屈曲部13と、屈曲部13の外周面13a側に連
なる計測流路5の入口側に設けた段差部16により形成
したものである。そして、屈曲部と段差部の相互作用に
より計測流路高さ方向の速度分布は非対称化が促進さ
れ、乱流化が進む大流量域においても非対称形が維持で
きるため幅広い計測範囲に対して補正係数の平坦化を推
進でき、計測範囲の異なる仕様への適応性が高く小型コ
ンパクト化な装置を実現できる。
【0047】また、非対称流れ促進手段15は、導入部
11と計測流路5とを接続する計測流路の高さ方向に屈
曲する屈曲部13と、屈曲部13の外周面13a側に連
なる計測流路5の入口側に設けた段差部16と、計測流
路5の入口側の高さ方向の一方の端部17と他方の端部
18を異ならせて形成した異形状部19とにより形成し
たものである。そして、屈曲部13と段差部16と異形
状部19との相互作用により大流量域における非対称形
の維持および拡大と最大流速位置の偏りの拡大を促進し
て、幅広い計測範囲に対して補正係数の平坦化の推進と
補正係数の平坦性の向上により計測精度を高めることが
でき、小型コンパクト化による設置性の向上ができる。
【0048】また、異形状部19は計測流路5の入口側
の高さ方向の一方の端部17を階段状の段差部16と
し、他方の端部18は曲率を有する滑らか形状としたも
のである。そして、計測流路5の入口側の端部形状の違
いにより対称な速度分布とはならず階段状の段差により
縮流を発生させて計測流路高さ方向での最大流速位置の
偏りを大きくできるとともに、他方の端部を曲率を持ち
滑らかに変化する形状とすることにより流れの安定性を
高めることができて計測精度を安定化できる。
【0049】図7は他の実施例で超音波流量計測装置の
縦断面部分図を示し、また、異形状部19は計測流路5
の入口側の高さ方向の一方の端部17と他方の端部18
の流れ方向の位置をΔXずらして形成したものである。
そして、計測流路の高さ方向の流入端部の位置が異なる
ため高さ方向の最大流速位置の偏りを一層大きくでき、
層流域となる低流量時の補正係数の増大と乱流域となる
大流量時の補正係数の低減により補正係数の平坦性を向
上できる。なお、ここでは一方の端部17を階段状とし
他方の端部18には曲率を設けた場合を示したが、どち
らの端部17、18もともに階段状としても良く、また
どちらの端部17、18もともに曲率を設けたても良い
のは言うまでもない。
【0050】図8は他の実施例で超音波流量計測装置の
縦断面部分図を示し、24は計測流路15の入口側に設
けた整流体であり、この整流体24は計測流路5の断面
を分割する格子状となった流れ方向に長さの異なる方向
規制部24aと流速変動を低減するためにメッシュなど
の網状体で形成した変動抑制部24bを備えることによ
り非対称流れ促進手段15を形成している。このように
方向規制部24aの流れ方向の長さを計測流路15の高
さ方向に対して変化させることにより計測流路5の高さ
方向で流れ抵抗を異ならせたものであり、計測流路5の
高さ方向の位置による流れ抵抗を任意に異ならせること
により高さ方向の速度分布の非対称化を最適化でき、補
正係数の平坦化を向上できる。なお、非対称流れ促進手
段15は高さ方向で流れ抵抗を異ならせた整流体24の
みで形成する場合を示したが、整流体24と前述の屈曲
部13や段差部16あるいは異形状部19と組合せるこ
とでより一層高さ方向の非対称化を促進でき補正係数の
平坦化を促進できるのは言うまでもない。また、方向規
制部24aの長さではなく格子の大きさを変化させて流
れ抵抗を異ならせても良く、変動抑制部24bの開口部
の細かさを計測流路5の高さ方向で変えることにより流
れ抵抗を異ならせても良いのは言うまでもない。
【0051】以上において、計測流路5の流路の断面は
幅W、高さHの矩形の場合で説明したが、矩形のコーナ
ー部に僅かなRを設けた略矩形や、台形、円形あるいは
楕円などの断面形状であっても良いのは言うまでもな
い。また、屈曲部は計測流路の高さ方向でかつ直角に曲
がる例を示したが、必ずしも直角に曲がる必要は無く曲
がりにより流体に遠心力が作用する程度の角度であれば
良く、さらに屈曲部は計測流路の幅方向にも傾きを持っ
ていても良いのは言うまでもない。
【0052】(実施例2) 図9は本発明の実施例2を示す超音波流量計測装置の断
面図である。図9において、図1〜図8の実施例と同一
部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省略し、
異なるところを中心に説明する。
【0053】同軸上に配置した導入部11と導出部12
の中心軸である接続軸25に対して計測流路5の中心軸
である計測流路軸26を高さ方向に偏芯して配置し、計
測流路5の入口側の一方の端部17に偏芯壁27を形成
して非対称流れ促進手段15としたものである。偏芯壁
27には計測流路5の高さ方向に対して滑らかに変化す
る曲率が設けられている。なお、導入部11と導出部1
2の中心軸である接続軸25は同軸上に配置した場合を
示したが、同軸上ではなく平行に配置しても偏芯部27
を同様に形成できるのは言うまでもなく、また計測流路
5の入口側の一方の端部17だけでなく他方の端部に大
きさの異なる偏芯壁(図示せず)を設けて良いのは言う
までもない。
【0054】次に、この超音波流量計測装置の動作につ
いて説明する。導入部11から流入した被計測流体の一
部は計測流路5の入口側に形成された偏芯壁27に衝突
して計測流路5に流入し、計測流路5の入口側の高さ方
向の他方側では導入部11から流入した被計測流体が壁
面に衝突することなく流入して、計測流路5内の高さ方
向流れ分布は中心軸である計測流路軸26に対して非対
称となる。
【0055】このため、層流域では流速の最大値を偏ら
せて流速の遅いところを多くして計測することにより補
正係数を大きくし、高さ方向の速度分布が比較的に平坦
となる乱流域では流速の最大値とあまり違わない流速域
を計測することで従来とあまり変わらない補正係数とし
て層流域と乱流域との補正係数の差を少なくし、流量補
正係数の流量変化特性を平坦化でき、非対称流れ促進手
段は導入部に対して計測流路を偏芯させて配置して流路
形状を簡略化でき、計測流路5と導入部11を近接配置
した小型化構成が可能となり、流路形状の簡略化と小型
化構成により加工性を高めて低コスト化できる。
【0056】また、導入部と導出部は同軸上あるいは平
行に配置することにより、流路形状の簡略化を一層促進
し、導入部11と導出部12とを近接配置でき、低コス
ト化と小型化を向上できる。
【0057】図10は他の実施例の超音波流量計測装置
の縦断面図を示し、導入部11の中心軸である接続軸2
5に対して計測流路5の中心軸である計測流路軸26を
偏芯して配置し、計測流路5の入口側の一方の端部17
に偏芯壁28を形成して非対称流れ促進手段15とした
ものであり、偏芯壁28は計測流路5の高さ方向に対し
て階段状の段差が設けられている。導出部12の中心軸
は計測流路5の中心軸である計測流路軸26と同軸とし
ている。ここで、階段状の段差となっている偏芯壁28
により計測流路5に流入する流れは計測流路5の高さ方
向の中心に対して非対称化が促進されて補正係数の平坦
性を向上でき、計測流路5と導出部12の中心軸は同軸
としているので流路形状の簡略化と小型化を向上でき
る。
【0058】(実施例3) 図11は本発明の実施例3を示す超音波流量計測装置の
断面図である。図11において、図1〜図10の実施例
と同一部材、同一機能は同一符号を付し詳細な説明は省
略し、異なるところを中心に説明する。
【0059】28は超音波送受信器7、8の中心軸であ
る送受信軸であり、この送受信軸28は計測流路5の中
心軸である計測流路軸26に対して図面下方にΔYだけ
偏芯させて配置している。ここで、超音波送受信器7、
8はその送受信軸28の偏芯方向を、速度分布Rで示す
ように最大流速の発生位置Uが存在する図面下方の方向
としたものである。図面下方の方向に最大流速の発生位
置Uが存在するのは、計測流路5の入口側の屈曲部13
による遠心力作用により流れが外周面13a側に偏るた
めであり、さらに外周面13a側に設けた段差部16と
外周面13a側を階段状にした異形状部19によってそ
の流れの偏りが大きくなるとともに大流量時でも流れの
偏りが維持されている。
【0060】図12は超音波送受信器7と計測流路5の
取付部の高さ関係を示した断面図である。図12におい
て、29はその内部に設けた圧電体30を気密に収納す
るケース、31はケース29の外壁面に固定された音響
整合層、32はケース29と接合した封止体、33は封
止体32に設けた端子、34は圧電体30と端子33と
を接続するリード線、35は支持部36を挟み込むよう
に保持し流路壁6に気密にかつ防振して取付ける振動伝
達抑止体、37は振動伝達抑止体35が流路壁6から脱
落しないように押さえる固定体である。ここで、超音波
送受信器7は計測流路5の高さ方向に対して偏芯して配
置されるとともに、超音波を被計測流体中に放出する音
響整合層31の超音波放出面38は計測流路5の高さ寸
法Hよりも小さくしている。なお、下流側の超音波送受
信器8についても同様であるので説明は省略する。
【0061】次に動作を説明する。超音波送受信器7、
8は計測流路5の高さ方向の中心から偏芯させることに
より、速度分布形状が凸型となる低流速の層流域におい
ては超音波伝搬路10の高さ中心を最大流速値の発生位
置から遠ざかるため補正係数の値は大きくなり、大流量
時の乱流域の値に近づくように超音波送受信器7、8の
高さ方向の偏芯位置を設定して補正係数の変化が平坦な
領域を低流速側である低流量域に拡大できる。また、超
音波送受信器7、8の偏芯方向は高さ方向速度分布にお
いて最大値が存在する方向とすることで、速度分布形状
が凸型となる層流域や遷移域では最大流速値の位置と壁
面との間の流速変化をより急峻にでき、超音波送受信器
7、8の高さ位置を僅かに調節することにより補正係数
の値を容易に変化させて低流量側へ補正係数の変化が平
坦な領域を拡大することができる。さらに、大流量側で
は流速の大きいところを計測して補正係数の値を小さく
なるようにして大流量側と低流量側の補正係数値の差を
低減して平坦性を向上でき、低流量域から大流量域の幅
広い流量域に対して補正係数の変化を平坦化できる。
【0062】また、超音波送受信器7、8は計測流路5
の高さ方向の中心から屈曲部13の外周面13a側に偏
芯させて配置することで、屈曲部13での遠心力の作用
により屈曲部13の外周面13a側への流れの偏りは流
量が増大するほど促進でき、高さ方向に偏芯させた超音
波伝搬路10に流速の大きい領域の割合を高めて大流量
域での補正係数を小さくでき、しかもより一層大きい流
量値において補正係数値を低減でき、より広い計測範囲
にわたり補正係数の平坦性を向上できる。また、超音波
送受信器7、8は計測流路5の高さ寸法Hよりも小さい
超音波放出面38を設けたもので、超音波送受信器7、
8を多少偏芯させても超音波放出面38が流路壁6に隠
されないように計測流路5に対して設置できるため、超
音波を有効に超音波伝搬路10へ放出でき、超音波の送
受信感度の低下を防止することでS/Nを高めた超音波
の送受信により計測精度を向上できる。さらに、超音波
送受信器7、8の送受信感度が低下しない偏芯域が拡大
できて偏芯の自由度が大きくできるため、計測流路の高
さ方向の代表部分の領域に超音波を伝搬させて計測する
ことができ、補正係数の平坦性を向上できる。
【0063】このように、超音波送受信器は計測流路の
高さ方向の中心から偏芯させて配置したものである。そ
して、超音波送受信器の高さ方向の偏芯位置を、層流状
態で流れる低流速域における補正係数の値が乱流域の値
に近い値になるように最適に偏芯させて設定でき、補正
係数の変化が平坦な領域を低流速側に拡大できる。
【0064】また、超音波送受信器の偏芯方向は高さ方
向速度分布において最大値が存在する方向としたもので
ある。そして、最大流速値を示す高さ位置と計測流路の
壁面との間でより急峻な流速変化が得られるため、超音
波送受信器の高さ位置の変化による補正係数の調節が容
易にでき、補正係数の変化が平坦な領域を低流量側によ
り一層拡大できる。さらに、乱流となる大流量側では流
速の大きいところを計測するため補正係数の値を低減で
き、大流量側と低流量側の補正係数値の差を小さくして
平坦性を向上できるとともに、幅広い流量域に対して補
正係数の変化を平坦化できる。
【0065】また、超音波送受信器は計測流路の高さ方
向の中心から屈曲部の外周面側に偏芯させて配置したも
のである。そして、屈曲部での遠心力の作用により屈曲
部の外周側への流れの偏りは流量が増大するほど促進で
きるために大流量域での補正係数を小さくでき、小流量
域での補正係数との差を縮小して広い計測範囲にわたり
補正係数の平坦性を向上できる。
【0066】また、超音波送受信器は計測流路の高さ寸
法よりも小さい超音波放出面を設けたものである。そし
て、計測流路の高さ方向に超音波送受信器をいくらか偏
芯させて配置しても超音波を有効に超音波伝搬路へ放出
でき、超音波の送受信感度の低下を防止しS/Nを高め
た計測により計測精度を向上できる。さらに、偏芯自由
度が拡大でき、計測流路の高さ方向の代表部分の領域に
超音波を伝搬させて計測することで補正係数の平坦性を
向上できる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
超音波流量計測装置によれば、次の効果が得られる。
【0068】被計測流体が流れる計測流路と、前記計測
流路の上流側および下流側に設けた導入部および導出部
と、前記計測流路を超音波が横切って伝搬するように設
けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記超音波送
受信器間で超音波の送受信を行いその送受信信号に基づ
いて流量を算出する流量演算手段とを備え、超音波送受
信器を計測流路の中心部分に配置するとともに、前記計
測流路の入口側には速度分布を非対称化して流速の最大
値の発生位置を計測流路の中心から一方に偏らせる非対
称流れ促進手段を設けているので、速度分布が凸型とな
る層流域では流速の最大値を偏らせて流速の遅いところ
を多くして計測することにより補正係数を大きくし、
度分布が比較的に平坦となる乱流域では流速の最大値と
あまり違わない流速域を計測することで従来とあまり変
わらない補正係数として層流域と乱流域との補正係数の
差を少なくし、流量計測範囲の全域にわたり補正係数の
流量変化特性は平坦化され計測精度の向上ができるとい
う効果があり、流体の物性値変化が生じても計測精度の
維持がなされ、実用性、利便性を高めることができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の超音波流量計測装置の縦断
面図
【図2】本発明の実施例1の超音波流量計測装置の横断
面図
【図3】乱流域の速度分布を示す実施例1の超音波流量
計測装置の縦断面図
【図4】非対称流れ促進手段が無い場合の補正係数の特
性図
【図5】非対称流れ促進手段が有る場合の補正係数の特
性図
【図6】他の実施例を示す超音波流量計測装置の縦断面
部分図
【図7】他の実施例を示す超音波流量計測装置の縦断面
部分図
【図8】他の実施例を示す超音波流量計測装置の縦断面
部分図
【図9】本発明の実施例2の超音波流量計測装置の縦断
面図
【図10】他の実施例を示す超音波流量計測装置の縦断
面図
【図11】本発明の実施例3の超音波流量計測装置の縦
断面図
【図12】実施例3における超音波送受信器部の縦断面
【図13】従来の超音波流量計測装置の構成図
【符号の説明】
5 計測流路 7、8 超音波送受信器 11 導入部 12 導出部 13 屈曲部 15 非対称流れ促進手段 16 段差部 19 異形状部 21 流量演算手段 38 超音波放出面

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被計測流体が流れる計測流路と、前記計
    測流路の上流側および下流側に設けた導入部および導出
    部と、前記計測流路を超音波が横切って伝搬するように
    設けた少なくとも一対の超音波送受信器と、前記超音波
    送受信器間で超音波の送受信を行いその送受信信号に基
    づいて流量を算出する流量演算手段とを備え、超音波送
    受信器を計測流路の中心部分に配置するとともに、前記
    計測流路の入口側には速度分布を非対称化して流速の最
    大値の発生位置を計測流路の中心から一方に偏らせる非
    対称流れ促進手段を設けた超音波流量計測装置。
  2. 【請求項2】 非対称流れ促進手段は導入部に対して計
    測流路を偏芯させて配置することで形成した請求項1記
    載の超音波流量計側装置。
  3. 【請求項3】 非対称流れ促進手段は、導入部と計測流
    路とを屈曲部を介して連結することで構成した請求項1
    記載の超音波流量計測装置。
  4. 【請求項4】 非対称流れ促進手段は、計測流路の入口
    に設けた段差部で構成した請求項1記載の超音波流量
    計測装置。
  5. 【請求項5】 非対称流れ促進手段は、計測流路の入口
    側の一方の端部と他方の端部の形状を異ならせた異形状
    部で構成した請求項1記載の超音波流量計測装置。
  6. 【請求項6】 非対称流れ促進手段は、計測流路の入口
    に設けた段差部と、計測流路の入口側の一方の端部と
    他方の端部の形状を異ならせた異形状部で構成した請求
    項1記載の超音波流量計測装置。
  7. 【請求項7】 非対称流れ促進手段は、導入部と計測流
    路とを接続する屈曲部と、前記屈曲部の外周面側に連な
    る計測流路の入口側に設けた段差部により構成した請求
    項1記載の超音波流量計測装置。
  8. 【請求項8】 非対称流れ促進手段は、導入部と計測流
    路とを接続する屈曲部と、前記屈曲部の外周面側に連な
    る計測流路の入口側に設けた段差部と、計測流路の入口
    の一方の端部と他方の端部の形状を異ならせた異形状
    部とにより構成した請求項1記載の超音波流量計測装
    置。
  9. 【請求項9】 非対称流れ促進手段は、計測流路の入口
    側に設けられ、速度分布の偏芯を促すように流れ抵抗を
    異ならせた整流体で構成した請求項1記載の超音波流量
    計測装置。
  10. 【請求項10】 異形状部は、計測流路の入口側の一方
    の端部を階段状とし、他方の端部は曲率を有する滑らか
    形状とした請求項5、6、8のいずれか1項に記載の超
    音波流量計測装置。
  11. 【請求項11】 異形状部は、計測流路の入口側の一方
    の端部と他方の端部の位置をずらして形成した請求項
    5、6、8、10のいずれか1項に記載の超音波流量計
    測装置。
  12. 【請求項12】 導入部と導出部は同軸上あるいは平行
    に配置した請求項2、4、5、6のいずれか1項に記載
    の超音波流量計測装置。
  13. 【請求項13】 超音波送受信器は、計測流路の中心か
    偏芯させて配置した請求項1から12のいずれか1項
    に記載の超音波流量計測装置。
  14. 【請求項14】 超音波送受信器は、計測流路の中心か
    ら屈曲部の外周面側に偏芯させて配置した請求項3、
    7、8のいずれか1項に記載の超音波流量計測装置。
  15. 【請求項15】 超音波送受信器は、計測流路よりも小
    さい超音波放出面を設けた請求項1記載の超音波流量計
    測装置。
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