JP5069141B2 - ガスメータの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、図9及び図10に示す特許文献1に記載された従来技術では、流入口11から流出口12へと流れる被計測流体(ガス)の流量を計測する際、導通路125を流れる被計測流体に超音波を伝播させて、その超音波の伝播時間または伝播速度が被計測流体の流速によって変化することを利用して被計測流体の流量を計測している。
この計測方法では、一般に導通路における被計測流体の流れの様相が大幅に変化すると、それに起因して計測誤差が大きくなる傾向にある。そのため、特許文献1では、導通路125を整流板126で厚さ(複数の層の積層方向の高さ)が均等になるように複数の層に分割して流速分布を均一または安定化させて計測精度を向上させている。
そしてガスメータ101は、このように計測した流量に対して、個々のガスメータ毎に求めた補正係数(流量係数)を用いてガス流量を積算して流量値を求め、どのガスメータ101も正確な流量値を求めることができるようにしている。
また、流量を計測するための導通路125(図10参照)は、樹脂成形品の計測管122に、金属板で形成された整流板126を組み付けて製造されている。流量の計測精度を向上させるためには、計測管122の寸法精度を向上させる必要があるが、複数の金型を作った場合における各金型の寸法バラツキや、樹脂成形品の成形時の熱収縮のバラツキ等により、安定した寸法精度を確保することが困難である。このバラツキが上記の補正係数で補正可能な許容範囲内であれば特に問題ないが、流量の計測値を補正する許容範囲をはずれた場合、その計測管122を破棄して許容範囲内に収まる計測管122と交換したり、金型そのものを作り直したりしており、多くの手間と費用を必要としている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、流量の計測値を補正する許容範囲をはずれた計測管を破棄することなく再利用することが可能な、ガスメータの製造方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載のガスメータの製造方法は、ガスメータの内部に設けられ、断面が矩形の空洞部にてガスの流路が形成された筒状形状を有し、前記流路が、所定の間隔で配置された複数の薄板状の整流板にて複数の層に仕切られており、前記流路を流れるガスの流量が所定の検出手段による検出結果に基づいて計測されるように構成された計測管を有するガスメータの製造方法に関する。
まず、前記複数の整流板が組み付けられる計測管を、分解して整流板を並べ替えて再度組み付け直すことが可能な構造とする。
また、前記整流板を、ガスの流れる方向に対して平坦でなく僅かに反らせた反り形状として、所定の間隔で配置する複数の整流板について、n番目の整流板の前記反り形状の凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つm番目の整流板の前記反り形状の凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、反り形状の凹形状と凸形状との並べ方において、複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が小さくなる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が大きくなる傾向にある、前記整流板の第1の並べ方と、複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が大きくなる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が小さくなる傾向にある、前記整流板の第2の並べ方と、の少なくとも2通りの並べ方を予め選定しておく。
そして、まず、任意の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求め、求めた計測値が許容範囲をはずれて小さい方向にずれている場合、あるいは求めた補正係数が許容範囲をはずれて大きい方向にずれていた場合は、当該ガスメータにおける計測管を分解して前記第2の並べ方に整流板を並び替えて再度計測管を組み付け、求めた計測値が許容範囲をはずれて大きい方向にずれている場合、あるいは求めた補正係数が許容範囲をはずれて小さい方向にずれていた場合は、当該ガスメータにおける計測管を分解して前記第1の並べ方に整流板を並び替えて再度計測管を組み付ける、ガスメータの製造方法である。
請求項2に記載のガスメータの製造方法は、請求項1に記載のガスメータの製造方法であって、更に、複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が中央近傍となる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が中央近傍となる傾向にある、前記整流板の第3の並べ方を予め選定しておく。
そして、まず、任意の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求めることに代えて、まず、前記第3の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求める、ガスメータの製造方法である。
請求項3に記載のガスメータの製造方法は、請求項1または2に記載のガスメータの製造方法であって、前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、前記第1の並べ方では、2番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ4番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、ガスメータの製造方法である。
請求項4に記載のガスメータの製造方法は、請求項1または2に記載のガスメータの製造方法であって、前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、前記第2の並べ方では、2番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ4番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、ガスメータの製造方法である。
請求項5に記載のガスメータの製造方法は、請求項2に記載のガスメータの製造方法であって、前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、前記第3の並べ方では、2番目と4番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ3番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、あるいは、2番目と4番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ3番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、ガスメータの製造方法である。
これにより、まず、整流板を任意の並べ方とした計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量にて検査し、計測値が小さい(補正係数が大きい)場合は計測管を破棄することなく一旦分解して計測値が大きくなる(補正係数が小さくなる)傾向の並べ方として再度組み付けて再検査すればよい。また、計測値が大きい(補正係数が小さい)場合は計測管を破棄することなく一旦分解して計測値が小さくなる(補正係数が大きくなる)傾向の並べ方として再度組み付けて再検査すればよい。
このように、流量の計測値を補正する許容範囲をはずれた計測管を破棄することなく再利用することが可能となり、ムダがない。また、検査手順も明確になり、検査時間の短縮化も期待できる。
これにより、組み付けたガスメータの検査の結果、計測値が小さい(補正係数が大きい)場合や、計測値が大きい(補正係数が小さい)場合を低減できることが期待でき、手直し(分解と再組み付け)及び再検査の低減を期待できる。
図1(A)及び(B)を用いて、本実施の形態のガスメータ1の外観を説明する。図1(A)は正面図を示しており、図1(B)は上面図を示している。なお、各図のX軸、Y軸、Z軸は、X軸及びY軸が水平方向を示す軸であり、Z軸が垂直方向を示す軸である。
ガスメータ1の正面には計測したガスの流量の積算値等を表示する表示手段41(LCD等)、異常検出によって遮断弁34にてガスを遮断した状態からの復帰を行う復帰ボタン42等が設けられている。
本実施の形態にて説明するガスメータ1は、略矩形の箱状であり、流入口11と流出口12とが同一方向に配置された筒状の略U字型の流路を備えた流路部材10が一体成形品で形成されており、当該流路部材10は、ガスメータ1の外観において、上面と右側面と左側面を構成している。
なお、ガスメータ1内において、流入したガスが流れる流路は、略U字型に形成されているが(図3(A)参照)、筒状の略U字型を一体成形するには、U字型の底辺部において筒の内側の型の挿入及び抜き取りが困難である。そこで、この底辺部を開口した形状で一体成形し、この開口部から計測管22を組み付け、開口部に蓋をするように底面パネル部材21を組み付ける(図2、図3(A)参照)。これにより、筒状の略U字型の流路を一体成形することが容易となる。
なお、本実施の形態のガスメータ1では、流路部材10の材質として、一体成形に適しているとともに熱膨張係数が比較的小さいアルミを使用したアルミダイカストとしたが、これに限定されるものではない。
次に、図2〜図4を用いてガスメータ1の構造について説明する。
図2はガスメータ1に組み付ける部品の概略形状と組み付け方向の例を示している。また、図3(A)は図1(B)におけるA−A断面図(電源パック32等は省略)の例を示しており、図3(B)は図3(A)におけるB−B断面図の例を示しており、図4は図3(A)におけるC−C断面図の例を示している。図3(A)に示すように、流入口11から流出口12に至るまでのガスの流路は、略U字型の筒状に形成されている。
これに対して本実施の形態にて説明するガスメータ1では、一体成形品で形成した流路部材10の底辺部に設けた開口部から計測管22を組み付け、開口部に蓋をするように底面パネル部材21を組み付けるだけで、流入口11から流出口12に至る略U字型の筒状の流路を形成することができるので、組み付けが非常に容易であり、作業性がよい(図2、図3(A)参照)。
まず、流入口11と流出口12が同一方向に配置された一体成形品の流路部材10を、流入口11及び流出口12が上面となるようにした場合、流路部材10の底面に設けた開口部から、計測管22が流路内に配置されるように計測管22が組み付けられる。そして、開口部に底面パネル部材21が組み付けられ、開口部が密閉される(蓋をされる)。また、流路部材10に設けられた超音波伝播手段の取り付け穴に、一対の超音波伝播手段23A、23B(超音波送受信センサ)が組み付けられる。
計測管22は、流路内に配置され、流路内に流れるガスが通過する断面が略矩形に形成された導通路25を有している。そして、一対の超音波伝播手段23A、23Bは、導通路25内における上流側と下流側の所定個所に配置され、この2点間において、上流側から超音波を発信して下流側で受信して伝播時間を計測し、下流側から超音波を発信して上流側で受信して伝播時間を計測する。超音波伝播手段23A、23B(超音波送受信センサ)は流体の流れ方向に対して所定の角度「θ」をもって対向するように組み付けられている。ここで音速を「C」、ガスの流速を「U」、超音波伝播手段23Aと23Bの間隔(距離)を「L」、超音波の伝播時間を「T1」、「T2」とした場合、上流→下流(伝播時間「T1」)においては「T1=L/(C+Ucosθ)」の関係が成立し、下流→上流(伝播時間「T2」)においては「T2=L/(C−Ucosθ)」の関係が成立する。この両式より流速「U」を算出すると「U=(L/2cosθ)((1/T1)−(1/T2))」となる。そして、この算出した流速Uに導通路25の断面Sと流量係数とを積算して流量を算出している。ここで流量係数とは、流体の流量を補正する係数であり、後述する。なお、導通路25内には、導通路25を多層に区切ってガスの流れを整える複数の整流板24が設けられている。
次に、流路部材10の正面側から、流路部材10の中央近傍に設けられた空間部Kに電源パック32が組み付けられる。そして、流路部材10の略U字型の流路の一部の正面側に設けられた圧力センサ用の取り付け穴に、圧力センサ31が組み付けられる。流路部材10の正面側の流路の所定個所には、圧力センサ31を組み付けるための取り付け穴が予め設けられて一体成形されている。なお圧力センサ31は、種々の異常を検出するための条件等で利用するガスの圧力を検出するものである。
次に、流路部材10の正面側から制御基板33(制御手段に相当)を組み付ける。制御基板33は、CPU等を備えており、超音波伝播手段23A、23Bを制御して超音波伝播手段23A、23Bからの検出信号に基づいて導通路25内に流れるガスの流量を算出する。
そして、流路部材10の背面側から背面パネル部材50を組み付け、流路部材10の正面側から正面パネル部材40を組み付ける。なお制御基板33のCPUにて、圧力センサ31の検出信号から圧力を算出し、種々の異常判定を行い、異常を判定した場合は遮断弁34に駆動信号を出力して流路を遮断する。
以上の組み付けにより、上面部と左右側面部が流路部材10で構成され、底面部が底面パネル部材21で構成され、背面部が背面パネル部材50で構成され、正面部が正面パネル部材40で構成された、略箱型のガスメータ1が完成する。
次に、図5を参照して計測管22の内部構造を説明する。計測管22は、流体の流れる方向に対して垂直な断面が「L」字状となる2つの計測管上部材22a及び計測管下部材22bにて、断面Sが矩形の空洞部を有する筒状となるように接合されて構成されている。なお、この接合の際、内部に5枚の整流板24が収容される。計測管上部材22a及び計測管下部材22bの各内壁における各整流板24との当接部位には、各整流板24を挟み込むための溝22zがそれぞれ設けられており、前記溝22zにて整流板24が位置決めされて支持されている。
また、計測管上部材22a及び計測管下部材22bにおいて、矩形の筒状に接合した際の当接部位には、凸部22xあるいは凹部22yが各々に設けられており、前記凸部22x及び凹部22yにて、計測管上部材22aと計測管下部材22bとが位置決めされる。
しかし、本実施の形態では、計測管上部材22a及び計測管下部材22bを「L」字状に形成しているため、抜き勾配は必要でない。このため、断面Sの各角を直角とすることが可能であり、例えば樹脂を用いて計測管上部材22a及び計測管下部材22bを形成しても、面積の精度を充分確保することができる。
また、開口部22c(超音波伝播手段の取り付け位置に相当)には、内壁側にその内壁と略同一面を形成するように乱流抑制部材が設けられている。
個々のガスメータは、計測管22の個々の誤差、超音波伝播手段23A、23Bの個々の誤差、超音波伝播手段23A、23Bの検出信号を取り込んで計測値を算出する制御基板33の電子回路の誤差等により、理想状態に対して、計測値が大きくなる方向、または小さくなる方向にずれている。そこで、従来より、個々のガスメータに固有の補正係数を求めて記憶することで、このずれを吸収している。
ところが、場合によっては、補正係数で補正できる補正許容範囲をはずれるガスメータが発生する。従来では、補正係数でも調整できない場合は、当該ガスメータの計測管22を破棄し、新たな計測管22と交換していた。
まず、計測管22は、図5(A)に示すように各整流板24を(治具を用いて)配置して組み付けて、図5(B)に示す状態にすることが可能であるとともに、図5(B)に示す組み上がり状態から、図5(A)に示すように分解して、整流板24を並べ替えて再度、図5(B)に示す状態に組み付けることが可能な構造とする。
本実施の形態では、計測管22を樹脂成形品、整流板24をステンレス等の金属板としており、嵌め込み式の構造であるため、分解及び再組み立てが可能である。
また、整流板24を、ガスが流れる方向に対して平坦でなく、僅かに反らせた(例えば、0.1mm〜0.2mm程度反らせた)形状とする。この反り形状の凹凸の並べ方を、n番目の整流板を凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つm番目の整流板を凹形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる。この整流板の並べ方で、計測値が大きくなる並べ方、計測値が小さくなる並べ方、を利用して計測値が大きく(または小さく)なるように制御するものである。
発明者は、多数のガスメータに対して種々の並べ方で実験した結果、図6(A)〜(D)に示す組み合わせを選定した。なお、図6(A)〜(D)は、例として整流板24が5枚の場合において、凹凸形状の方向を明確にするための模式図を示しており、凹凸方向を特定する整流板を太く記載して強調している。
生産ラインでガスメータ1を組み付ける際、まず、第3の並べ方である「並べ方C」または「並べ方D」の整流板の凹凸形状の並べ方で組み付けた計測管22を用いて、ガスメータ1を組み付ける。
そして、補正係数を求めて記憶する検査工程にて、基準流量に対する補正係数を求め、求めた補正係数が補正許容範囲内であれば、その補正係数を当該ガスメータに記憶すればよい。
求めた補正係数が補正許容範囲をはずれて大きい方向にずれていた場合は、補正係数が小さくなるようにすればよいので、計測管22を一旦分解して、「並べ方B」となるように整流板24を並べ替えて、再度計測管22を組み付けて、再検査する。
また、求めた補正係数が補正許容範囲をはずれて小さい方向にずれていた場合は、補正係数が大きくなるようにすればよいので、計測管22を一旦分解して、「並べ方A」となるように整流板24を並べ替えて、再度計測管22を組み付けて、再検査する。
このように、流量の計測値を補正する許容範囲をはずれた計測管22を破棄することなく再利用することが可能となるので、ムダがない。また、検査手順(手直し手順)も明確になり、検査及び手直しの時間の短縮化も期待できる。
しかし、第3の並べ方を選定せずに、第1の並べ方と第2の並べ方を選定しておき、まず、任意の並べ方で整流板を並べた計測管22を用いてガスメータを組み付けてもよい。もちろん、求めた補正係数が補正許容範囲内であれば、そのままガスメータに記憶すればよいし、求めた補正係数が補正許容範囲をはずれて大きい方向にずれていた場合は、計測管22を一旦分解して、「並べ方B」となるように整流板24を並べ替えて、再度計測管22を組み付けて、再検査すればよい。また、求めた補正係数が補正許容範囲をはずれて小さい方向にずれていた場合は、計測管22を一旦分解して、「並べ方A」となるように整流板24を並べ替えて、再度計測管22を組み付けて、再検査すればよい。
また、本実施の形態の説明に用いたグラフ等の特性は一例であり、この特性に限定されるものではない。
また、本実施の形態の説明では、流入口11と流出口12とを上向きにした略U字型の流路を備えたガスメータ1を説明したが、流入口11と流出口12とを下向きとした逆U字型のガスメータを構成することもできる。
また、本実施の形態の説明に用いた数値は一例であり、この数値に限定されるものではない。
10 流路部材(一体成形品)
11 流入口
12 流出口
21 底面パネル部材
22 計測管
23A、23B 超音波伝播手段
24 整流板
25 導通路
31 圧力センサ
32 電源パック
33 制御基板(制御手段)
34 遮断弁
40 正面パネル部材
41 表示手段
42 復帰ボタン
50 背面パネル部材
K 空間部
Claims (5)
- ガスメータの内部に設けられ、
断面が矩形の空洞部にてガスの流路が形成された筒状形状を有し、
前記流路が、所定の間隔で配置された複数の薄板状の整流板にて複数の層に仕切られており、
前記流路を流れるガスの流量が所定の検出手段による検出結果に基づいて計測されるように構成された計測管を有するガスメータの製造方法において、
前記複数の整流板が組み付けられる計測管を、分解して整流板を並べ替えて再度組み付け直すことが可能な構造として、
前記整流板を、ガスの流れる方向に対して平坦でなく僅かに反らせた反り形状として、
所定の間隔で配置する複数の整流板について、n番目の整流板の前記反り形状の凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つm番目の整流板の前記反り形状の凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、反り形状の凹形状と凸形状との並べ方において、
複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が小さくなる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が大きくなる傾向にある、前記整流板の第1の並べ方と、
複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が大きくなる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が小さくなる傾向にある、前記整流板の第2の並べ方と、の少なくとも2通りの並べ方を予め選定しておき、
まず、任意の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求め、
求めた計測値が許容範囲をはずれて小さい方向にずれている場合、あるいは求めた補正係数が許容範囲をはずれて大きい方向にずれていた場合は、当該ガスメータにおける計測管を分解して前記第2の並べ方に整流板を並び替えて再度計測管を組み付け、
求めた計測値が許容範囲をはずれて大きい方向にずれている場合、あるいは求めた補正係数が許容範囲をはずれて小さい方向にずれていた場合は、当該ガスメータにおける計測管を分解して前記第1の並べ方に整流板を並び替えて再度計測管を組み付ける、
ガスメータの製造方法。 - 請求項1に記載のガスメータの製造方法であって、
更に、複数の並べ方の中から、ガス流量の計測値が中央近傍となる傾向にある、あるいはガス流量の計測値を補正する補正係数が中央近傍となる傾向にある、前記整流板の第3の並べ方を予め選定しておき、
まず、任意の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求めることに代えて、まず、前記第3の並べ方として前記整流板を組み付けた計測管を用いてガスメータを組み付けて、基準流量のガスを用いて、個々のガスメータにおいて前記基準流量に対する計測値、あるいは前記基準流量に対する前記補正係数を求める、
ガスメータの製造方法。 - 請求項1または2に記載のガスメータの製造方法であって、
前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、
前記第1の並べ方では、2番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ4番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、
ガスメータの製造方法。 - 請求項1または2に記載のガスメータの製造方法であって、
前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、
前記第2の並べ方では、2番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ4番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、
ガスメータの製造方法。 - 請求項2に記載のガスメータの製造方法であって、
前記計測管には、5枚の整流板を所定の間隔で配置し、
前記第3の並べ方では、
2番目と4番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ3番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、
あるいは、2番目と4番目の整流板は凸形状が1番目の整流板の方向を向くように、且つ3番目の整流板は凹形状が1番目の整流板の方向を向くように並べる、
ガスメータの製造方法。
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